JP2004501300A - 床仕上げ材 - Google Patents

Abstract

本発明は、硬質パネル（２）から成る床仕上げ材であって、前記パネル（２）が、少なくとも一対の対向へり（３−４，５−６）に、該パネル（２）と一体に作られた結合手段（７）を有し、これらの結合手段（７）が、床仕上げ材（１）の平面に直交する方向（Ｒ１）、および当該へり（３−４、５−６）に直交し、床仕上げ材（１）の平面に平行な方向（Ｒ２）におけるかみ合いを与える床仕上げ材に関する。前記結合手段（７）はタング（８）と溝（９）を有する。溝（９）の下面に配置されたリップ（１１）は、上面のリップ（１０）よりも長い。タング（８）を備えたへり（５）は柔軟であるように作られている。
【選択図】図３

Description

【０００１】
本発明は、床仕上げ材、特に硬質パネルから成るタイプのものに関する。
【０００２】
特に、本発明は、ラミネートパネル（ラミネートパーケットとも呼ばれる）から成る床仕上げ材に関する。
【０００３】
そのようなラミネートパネルはいくつかの層から作ることができるということが知られている。通常、このパネルは、木材の基層上のボード、たとえばパーティクルボードまたはファイバーボード特にＭＤＦまたはＨＤＦから成り、その少なくとも上面に、一つ以上の層たとえば装飾層が備えられている。装飾層は、印刷紙とすることができるが、ある種の実施態様においては、また、木材特にベニヤの層とすることもできる。そのようなパネルは、他の材料、たとえば単なる合成材料から、あるいは木材の基層上のベースプレートたとえばチップボード、ＭＤＦ、またはＨＤＦ、およびその他から作ることもでき、これらの上に、印刷紙層またはベニヤの代わりに、他の材料たとえばコルク、木材の薄い小板その他が備えられる。
【０００４】
やはり公知のように、配置したとき、これらのパネルは、通常のタングまたは溝継ぎ手によってへりを結合され、このとき、場合によってはこれらのパネルは接着されるが、あるいは、これらのパネルは、たとえば国際特許出願公開公報第９７／４７８３４号に記載されているように、水平および垂直両方向においてパネルの相互かみ合いを与える接着剤なしの結合によって、結合される。
【０００５】
本発明は、硬質パネル特にラミネートパネルから成る床仕上げ材であって、それぞれの利点を与える異なる側面によって新しい実施態様を与える床仕上げ材の提供を目的とする。
【０００６】
本発明は、その第一の観点において、
硬質パネルから成る床仕上げ材であって、
前記パネルが、少なくとも一対の対向へりに、該パネルと一体に作られた結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネルが相互に結合することができ、　これらの結合手段が、床仕上げ材の平面に直交する方向、および当該へりに直交し、床仕上げ材の平面に平行な方向におけるかみ合いを与え、
前記結合手段がタングと溝を有し、以下では下部リップと呼ぶ、溝の下面に配置されたリップが、以下では上部リップと呼ぶ、上面のリップよりも長い
床仕上げ材において、
タングを備えたへりが柔軟であるように作られる
ことを特徴とする床仕上げ材、
を提供する。
【０００７】
タングが備えられるへりが柔軟であるため、パネルの結合時に発生するたわみがこのへりによって吸収され、前記上部リップが大きなたわみに対して保護され、その結果、材料が下部リップの曲がりのために裂けるということがない。
【０００８】
下部リップは、好ましくは、十分に厚くすることによって、硬質にし、このリップの曲がりが完全に排除されるようにする。
【０００９】
第一の可能性によれば、前記柔軟性は、少なくともタングを柔軟に作ることによって得られる。好ましくは第一の可能性と併用され、必要な柔軟性を得るのにさらに大きく寄与する第二の可能性によれば、タングは、局所的に収縮した形の柔軟領域によってパネル本体につながった部分に配置される。
【００１０】
第一の観点による実施態様の特別の利点については、下記の詳細な記述によりさらに詳しく説明する。
【００１１】
好ましくは、結合手段は、パネルを互いに向かって横方向に押すことによって結合できるように、作る。
【００１２】
本発明は、その第二の観点において、
硬質パネルから成る床仕上げ材であって、
前記パネルが、少なくとも一対の対向へりに、該パネルと一体に作られた結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネルが相互に結合することができ、
これらの結合手段が、床仕上げ材の平面に直交する方向、および当該へりに直交し、床仕上げ材の平面に平行な方向におけるかみ合いを与え、
前記結合手段がタングと溝を有し、溝の下面に配置された、以下で下部リップと呼ぶリップが、以下で上部リップと呼ぶ上面のリップよりも長い
床仕上げ材において、
結合手段が、少なくとも、
互いに連係して作用する接触面から成る第一の結合部分であって、該接触面がそれぞれ、タングの上面および下部リップの下面にある第一の結合部分、
接触面から成る第二の結合部分であって、該接触面がそれぞれ、下部リップの上面および他のパネルの対向部分にある第二の結合部分、
水平方向のかみ合いを与える第三の結合部分であって、下部リップに配置されているが、上部リップの自由端よりも遠い位置にあり、また第一の結合部分と第二の結合部分との間に配置されている第三の結合部分、
を有する、
ことを特徴とする床仕上げ材、
を提供する。
【００１３】
その結果、床仕上げ材の上を歩くときに発生する垂直力は、二ヶ所に分散され、力のより良い分布が得られる。
【００１４】
第三の結合部分は、好ましくは、下部リップの自由端の近くにこのリップに備えられた内側に向いた接触面と、他のパネルに供えられて該接触面と連係して作用する接触面とを有する。
【００１５】
第二の結合部分は、好ましくは、下部リップの自由端の上面に形成された接触面と、他のパネルの下面に供えられて該接触面と連係して作用する接触面とを有する。
【００１６】
さらに、好ましくは、タングの下に自由スペースが備えられ、該スペースはタングの先端から第三の結合部分まで延びている。その結果、タングをより容易に溝内に配置することができ、厳重な許容差を与える必要がない。
【００１７】
本発明は、その第三の観点において、
硬質パネルから成る床仕上げ材であって、
前記パネルが、少なくとも一対の対向へりに、結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネルが相互に結合することができ、
これらの結合手段が、床仕上げ材の平面に直交する方向、および当該へりに直交し、床仕上げ材の平面に平行な方向におけるかみ合いを与え、
前記結合手段がタングと溝を有し、溝の下面に配置された、以下で下部リップと呼ぶリップが、以下で上部リップと呼ぶ上面のリップよりも長い
床仕上げ材において、
結合手段が、少なくとも、
互いに連係して作用する接触面から成る第一の結合部分であって、該接触面がそれぞれ、タングの上面および下部リップの下面にある第一の結合部分、
接触面から成る第二の結合部分であって、該接触面がそれぞれ、下部リップの上面および他のパネルの対向部分にある第二の結合部分、
水平方向のかみ合いを与える第三の結合部分であって、下部リップに配置されているが、上部リップの自由端よりも遠い位置にあり、
また、第二の結合部分が、第一の結合部分と第三の結合部分との間に配置されており、
また、これらの第二の結合部分が、互いに連係して作用する接触面であって、タングの先端と第三の結合部分との間の中央または実質的に中央に配置されている局所的接触領域を定める接触面、を有する、
ことを特徴とする床仕上げ材、
を提供する。
【００１８】
前記のような局所的接触領域を使用することにより、この領域とタングの先端との間の、後者の下面に、スペースが残り、該スペースは、パネルが結合されるときに、タングの運動の自由を保証する。
【００１９】
本発明は、その第四の観点において、
硬質パネルから成る床仕上げ材であって、
前記パネルが、少なくとも一対の対向へりに、該パネルと一体に作られた結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネルが相互に結合することができ、
これらの結合手段が、床仕上げ材の平面に直交する方向、および当該へりに直交し、床仕上げ材の平面に平行な方向におけるかみ合いを与え、
前記結合手段がタングと溝を有する、
床仕上げ材において、
以下で上部リップと呼ぶ、溝の上面に配置されたリップが、以下で下部リップと呼ぶ溝の下面に配置されたリップよりも長く、
前記結合手段が、水平方向のかみ合いを与える結合部分を有し、これらの結合部分が少なくとも、互いに連係して作用する接触面を有し、該接触面が、それぞれ、下部リップの末端の外側の下部リップの下面と、他のパネルのへりの対向部分とに備えられている、
ことを特徴とする床仕上げ材、
を提供する。
【００２０】
かみ合いが上部リップにおいて起こるので、かみ合いが下部リップにおいて起こる場合に比して、床を配置するとき、かみ合いの信頼度の検査が容易である。
【００２１】
本発明は、その第五の観点において、
硬質パネルから成る床仕上げ材であって、
前記パネルが、少なくとも一対の対向へりに、該パネルと一体に作られた結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネルが相互に結合することができ、
これらの結合手段が、床仕上げ材の平面に直交する方向、および当該へりに直交し、床仕上げ材の平面に平行な方向におけるかみ合いを与え、
前記結合手段がタングと溝を有する、
床仕上げ材において、
以下で上部リップと呼ぶ、溝の上面に配置されたリップが、以下で下部リップと呼ぶ溝の下面に配置されたリップよりも長く、
前記結合手段が、水平方向のかみ合いを与える結合部分を有し、
これらの結合手段が、前記パネルを下方に回転させて下面を互いに近づけることにより、該パネルを互いに分離することを可能にする、
ことを特徴とする床仕上げ材、
を提供する。
【００２２】
パネルを下方に回転させることにより、該パネルを互いに分離することを可能にし、好ましくはこの運動によってのみ結合を解除できるようにする結合手段の使用により、パネルが当該結合手段に特にしっかりとはめ込まれ、その上を歩くときに、互いに向かってさらにしっかりと押される、という作用が得られる。
【００２３】
この場合、パネルは好ましくは長方形で、これらのパネルには、二対のへりに結合手段を備え、それによって、ロックを解除するための上向き回転によりパネルを連結解除することができ、一方前記のように、他のへり対においては、結合パネルを下面が互いに向かって近づくように回転させることによってのみ、結合解除できる結合手段が備えられる。また、これらの反対の回転運動により、この結合をいつでも使用できるという可能性が高まる。
【００２４】
注意すべきことは、細長いパネルの場合、パネルを上向きに回転させることによって結合解除できる結合手段は、好ましくは、長い方のへりに備え、一方、パネルを下向きに回転させることによって結合解除できる結合手段は、好ましくは、短い方のへりに備える、ということである。
【００２５】
本発明は、その第六の観点において、
硬質パネルから成る床仕上げ材であって、
前記パネルが、少なくとも一対の対向へりに、該パネルと一体に作られた結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネルが相互に結合することができ、
これらの結合手段が、床仕上げ材の平面に直交する方向、および当該へりに直交し、床仕上げ材の平面に平行な方向におけるかみ合いを与え、
前記結合手段がタングと溝を有する、
床仕上げ材において、
水平方向におけるかみ合いが、少なくとも、溝の上面を定めるリップのくぼみとかみ合う、前記タングの上面の局所的突起の形の結合部分によって与えられる、
ことを特徴とする床仕上げ材、
を提供する。
【００２６】
この実施態様の利点は、突起が局所的であるため、くぼみもまた割合に小さな寸法とすることができ、したがって上部リップが局所的に弱くなるだけである、という点にある。
【００２７】
前記第六の観点においては、好ましくは、下部リップにおける水平方向のかみ合いは存在しない。
【００２８】
本発明は、その第七の観点において、
硬質パネルから成る床仕上げ材であって、
前記パネルが、少なくとも一対の対向へりに、該パネルと一体に作られた結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネルが相互に結合することができ、
これらの結合手段が、床仕上げ材の平面に直交する方向、および当該へりに直交し、床仕上げ材の平面に平行な方向におけるかみ合いを与え、
このとき、
前記結合手段がタングと溝とを有し、該溝が、以下ではそれぞれ下部リップおよび上部リップと呼ぶリップによって、それぞれ下面および上面を限られており、このとき上部リップの末端が、以下では平面Ｖ１と呼ぶ垂直面を定め、
下部リップが上部リップよりも長く、
上部リップの自由端を過ぎて延びる下部リップ部分に、接触面を有するかみ合い部分が備えられ、該接触面は、結合時に、他のパネルに備えられた接触面と連係して作用し、このとき、これらの接触面が、結合時に、接触領域を形成し、該領域の中心が以下では平面Ｖ２と呼ぶ垂直面を定め、
前記かみ合い部分の前方、みぞの方向に、上側が開いた下部リップ内のスペースが形成され、
結合状態において、断面に接触領域が存在し、該領域において、タングの上面が上部リップの下面と接触し、このとき、もっとも内側にあるこの接触領域の点が以下では平面Ｖ３と呼ぶ第一の垂直面を定め、もっとも外側にあるこの接触領域の点が以下では平面Ｖ４と呼ぶ第二の垂直面を定め、平面Ｖ３とＶ４との二つが以下では平面Ｖ５と呼ぶちょうど中央にある垂直面を定め、
かみ合い部分の上面が以下ではレベルＮ１と呼ぶ水平レベルを定め、
タングが備えられ、タングの先端からかみ合い領域まで延びる部分の下面が、以下ではレベルＮ２と呼ぶ水平レベルを定め、
レベルＮ１とＮ２が以下ではレベルＮ３と呼ぶちょうど中央にある水平レベルを定め、
タングの上面と上部リップの下面との間の接触領域の平均高さが以下ではレベルＮ４と呼ぶ水平レベルを定め、
平面Ｖ１とＶ２との間の距離が、少なくとも、レベルＮ３とＮ４との間の距離の半分である、
床仕上げ材において、
さらに、少なくとも下記特徴
パネルが、また基本的には前記リップも、タイプＭＤＦまたはＨＤＦのファイバーボード製であること
結合手段が、パネルを互いに向かって押すことによって該パネルを集成することができるように作られていること、
前記スペースが、このスペースが下記の二つの特徴
ａ）レベルＮ３の下にあるこのスペースの部分が内側に向かって少なくとも平面Ｖ１を過ぎて延びていること、
ｂ）レベルＮ１の下にあるこのスペースの部分が内側に向かって少なくとも平面Ｖ５を過ぎて延びていること、
の少なくとも一つに合うように、上部リップの下を延びていること、
の組み合わせを与えることを特徴とする床仕上げ材、
を提供する。
【００２９】
前記の条件がすべて満たされた場合、本発明において、ＭＤＦまたはＨＤＦ材料の独特の使用により、他のパラメータに比して前記スペースが割合に大きいが、しかし構造は依然として十分安定である実施態様が得られる。下部リップに形成される割合に大きなスペースは、タングをより容易に溝内に配置することができるという利点、およびタングを割合に大きくできるという利点を与える。
【００３０】
一つの特定実施態様においては、この床仕上げ材は、
パネルが長方形であり、
結合手段が二対のへりの両方に形成され、該結合手段が水平および垂直両方向のかみ合いを与え、このとき、前記結合手段が前記のように前記へりの少なくとも一対に形成され、
このとき、直角に切り立った少なくとも二つのへりにおいて、それぞれ上部リップと下部リップとによって限られる溝が使用され、このとき、下部リップがいつでも上部リップよりも遠くまで延びていて、二つのそのような長いリップがパネルの少なくとも一つのかど（ａｎｇｌｅ）において出会うようになっており、
このとき、少なくとも前記スペースが前記かどのパネル端まで続いており、すなわち直角に切り立っているリップの遠端まで延びている、
ことを特徴とする。前記スペースは、連続であるように作られるので、当該かどにおける大きな柔軟性をも保証することができる。この場合、長さ方向に向いた下部リップと横方向に向いた下部リップとのかみ合い部分は、この連続くぼみによって結合解除されるからである。
【００３１】
本発明は、その第八の観点において、
硬質パネルから成る床仕上げ材であって、
前記パネルが、少なくとも一対の対向へりに、該パネルと一体に作られた結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネルが相互に結合することができ、
これらの結合手段が、床仕上げ材の平面に直交する方向および当該へりに直交し床仕上げ材の平面に平行な方向におけるかみ合いを与え、
このとき、
前記結合手段がタングと溝とを有し、該溝が、以下ではそれぞれ下部リップおよび上部リップと呼ぶリップによって、それぞれ下面および上面を限られており、
下部リップが上部リップよりも長く、
上部リップの自由端を過ぎて延びる下部リップの部分に、接触面を有するかみ合い部分が備えられ、該接触面は、結合時に、他のパネルに備えられた接触面と連係して作用し、
前記かみ合い部分の前方、みぞの方向に、上側が開いた下部リップ内のスペースが形成され、
結合手段が、パネルを互いに向かって押すことにより該パネルを集成することができるように作られており、
タングが備えられており、タングの先端からかみ合い領域まで延びる部分の下面に、くぼみが備えられて、このくぼみが、タングが溝の前方にある配置において、かみ合い部分と協働する、
ことを特徴とする床仕上げ材、
を提供する。この場合、タングがはめ込まれるとき、かみ合い部分がくぼみ内に配置されるときに該タングは落下するような形になり、したがって次に、タングを他のパネルの溝の前方によりよく配置することができる、という効果が得られる。
【００３２】
硬質パネルから成り接着剤なしのかみ合いを可能にする、従来公知の床仕上げ材においては、該床仕上げ材を完全に配置したあと、該床仕上げ材の中央部からパネルを一時的に取り外すことはできない。これは、損傷したパネルの交換が困難であるという意味で欠点となり、また、たとえば、床仕上げ材の下にケーブルを配置するかあるいは床仕上げ材の下からケーブルを除去するかなどのために、粗床上または粗床内で作業する場合に、床仕上げ材を局所的に取り外すことができないという意味で欠点となる。公知のシステムの場合、いつでもパネルを床仕上げ材の端から系統的に（ｓｙｓｔｅｍａｔｉｃａｌｌｙ）取り外さなければならない。
【００３３】
本発明は、その第九の観点において、硬質パネルから成る床仕上げ材であって、配置された床仕上げ材を全体の端から系統的に破壊する必要なしで、該床仕上げ材から任意のパネルを取り外しまたもとに戻すことができる床仕上げ材の具体化を目的とする。
【００３４】
そのために、本発明は、その第九の観点において、
硬質パネルから成る床仕上げ材であって、
前記パネルが、少なくとも一対の対向へりに、該パネルと一体に作られた結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネルが相互に結合することができ、
これらの結合手段が、床仕上げ材の平面に直交する方向、および当該へりに直交し、床仕上げ材の平面に平行な方向におけるかみ合いを与える、
床仕上げ材において、
前記結合手段が、二つの結合されるパネルが平坦位置から出発してそれらの下面が少なくともある角度まで互いに向かって回転することができるように作られており、またこの回転運動により、前記二つのパネルが、隣接パネルの間から取り外せる、
ことを特徴とする床仕上げ材、
を提供する。
【００３５】
第一の好ましい実施態様においては、結合手段が、二つのパネルが床仕上げ材として配置されたとき、これらのパネルをその結合へりによって持ち上げて、隣接パネルとの結合を与える対向へりの少なくとも一つにおいて結合解除できるように、作られる。
【００３６】
第二の好ましい実施態様においては、結合手段が、二つのパネルが床仕上げ材として配置されたとき、これらのパネルをその結合へりによって持ち上げて、結合特に垂直方向の結合が当該へりにおいて断たれて、解除が可能になるように、作られる。
【００３７】
特に実用的な実施態様においては、本発明の床仕上げ材は、
前記結合手段が主としてタングと溝から成り、該溝の下面に配置されたリップが、上面のリップよりも長く、
かみ合いが、溝の下面に配置されているリップのかみ合い部分と他のパネルの下面に配置されていて該かみ合い部分と連係して作用するかみ合い部分とにより、主として水平方向において得られ、
このとき、これらの結合手段が、前記パネルを回転運動によって集成することを可能とし、
またこのとき、結合配置において、前者のかみ合い部分の上、および後者のかみ合い部分の下に、スペースが与えられ、これがさらなる回転運動を可能にする、
ことを特徴とする。
【００３８】
本発明の前記九つの観点は、別々に実施することができるが、あるいは、これらの側面によって説明する実施態様が矛盾する性質を有しない限り、任意の可能な組み合わせにより、併用することができる。
【００３９】
当然のことであるが、本発明は、前記床仕上げ材を作り上げることができるパネルにも関する。
【００４０】
以下、本発明の特徴をさらに十分に説明するために、添付の図面を参照しつつ、好ましい実施形態について述べる 。これらの実施形態は単なる例であり、いかなる意味でも本発明を限定するものではない。
【００４１】
図１と２に示すように、本発明は、床仕上げ材１と該床仕上げ材１を構成する硬質パネル２とに関する。
【００４２】
国際特許出願公開公報第９７／４７８３４号に記載されているように、結合手段を接着剤の必要なしで使用することにより、前記パネル２を結合できることが知られている。この結合手段は、パネル２が長方形である場合、少なくとも一対の対向へり３−４において、好ましくは二対のへり３−４、５−６のそれぞれにおいて、床仕上げ材１の平面に直交する方向Ｒ１、および当該へり３−４または５−６に直交しかつ床仕上げ材１の平面に平行な方向Ｒ２において、かみ合いを与える。
【００４３】
この場合、いろいろな結合方法の結合手段が使用できるが、好ましくは、パネルを回転および押すことによって結合する結合手段を使用する。後者の結合手段は、前記パネル２を、公知のやり方により、図２にパネル２Ａの回転運動Ｗ１で示すように、へり３−４において互いに回転し、次に、へり５−６における並進Ｔ１によってスナップばめすることによって、結合することを可能にする。変形においては、当該パネル２のへり３−４における結合は、参照番号２Ｂで模式的に示す位置から始めて、当該パネル２を並進Ｔ２によって結合することによっても、実現することができる。
【００４４】
また、パネル２Ａを回転位置に保っている間に、後続のパネル２Ｃを、当該へり５および６に、並進Ｔ３またはパネル２Ａと２Ｃの間の相互回転によって結合することができ、そのあと、両パネル２Ａと２Ｃを回転させて下げ、先行パネル列に固定する。
【００４５】
冒頭に述べたように、本発明の目的は、前記のようなパネル２を相互結合する結合手段のいくつかの新しい実施形態を提供することである。
【００４６】
図３は、本発明の前記第一の観点による実施形態を示す。
【００４７】
また、この実施形態においては、床仕上げ材１が硬質パネル２から成り、該パネル２が、対向する少なくとも一対のへり、この場合５−６に、該パネル２と一体に作られた結合手段７を有し、したがって複数のそのようなパネル２が相互に結合することができる。これらの結合手段７は、方向Ｒ１およびＲ２におけるかみ合いを与える。
【００４８】
さらに、これらの結合手段７は、へり５に備えられたタング８と、へり６に備えられた、タング８がはめ込まれる溝９を有する。この場合、溝９は、以下で上部リップと呼ぶリップ１０によって上面が定められている。下面は、以下で下部リップと呼ぶ、リップ１１によって定められている。リップ１１は、上部リップ１０よりも長い。すなわち、リップ１１は、水平方向において、リップ１０の末端１２よりも遠くまで延びている。
【００４９】
方向Ｒ２におけるかみ合いは、下部リップ１１が、結合されるへり５に形成されている対向接触面１５と協働できる内向きの接触面１４を持つかみ合い部分１３を有することによって、得られる。
【００５０】
本発明においては、タング８が備えられるへり５は柔軟であるように作られるが、一方リップ１１は好ましくは硬質であるようにする。後者は、図３にはっきりと見られるように、割合に厚くすることによって、硬質にできる。
【００５１】
へり５は、いくつかの場所で曲がることができるようにする。たとえば、タング８は柔軟であるが、さらに重要なことは、好ましくはこのタング８が、示されているように、局所的収縮部の形の柔軟領域１７によってパネル本体２に結合する部分１６に配置されるようにすることである。
【００５２】
この柔軟領域１７は、好ましくは、図３に示す場所に、言い換えると、この図に示されているように、タング８から接触面１５を過ぎるように、配置される。また、該柔軟領域１７は、方向Ｒ１において、パネル２の厚さの半分よりも小さく、かつ／またはタング８が配置される部分１６の厚さＤ２の２／３よりも小さい厚さＤ１を有する。
【００５３】
パネル２がタイプＭＤＦまたはＨＤＦのファイバーボード製である場合、厚さＤ１は、好ましくは３ｍｍよりも小、さらに好ましくは２ｍｍよりも小である。
【００５４】
柔軟領域１７は、当該パネル２の上面１８を背にして配置される。このパネルは、ＭＤＦまたはＨＤＦボードを使用する場合に特に有効である。そのような材料は、表面層において、密度が高く、したがってこの場所での厚さを最大限に薄くして、最適柔軟度を得ることができるからである。
【００５５】
すでに冒頭に述べた利点とは別に、本発明は、その第一の観点において、下記の有利な特徴をも与える。
接触面１４は割合に高い位置にあるので、該接触面１４を、図３に示す接線方向Ｐ１およびＰ２からあまりずれていない方向のより垂直に近い位置に備えることができる。したがって、強固なかみ合いが得られる。
結合の柔軟性がパネルの上面で与えられるため、パネルに引張り力が加わったとき、かみ合い部分が引っ張られてさらにしっかりと結合する。
図３の構造の場合、タング８のすぐうしろのパネル２の上面に応力集中が起こり、曲がりが生じる。その結果、この応力集中がボードのもっとも強い場所に伝達される。結合されている間、溝９のもっとも深い部分に力が加わることは実質的に起こりえず、したがってこの最深部分に裂けを生じることはほとんど完全に避けられる。
【００５６】
本発明の前記第二の観点は、図３の実施形態の場合、前記第一の観点と併用してある。この第二の観点によれば、結合手段７が、少なくとも、
互いに連係して作用する接触面１９−２０から成る第一の結合部分であって、該接触面がそれぞれ、タング８の上面および下部リップ１０の下面にある第一の結合部分、
接触面２１−２２から成る第二の結合部分であって、該接触面がそれぞれ、下部リップ１１の上面および他のパネル２の対向部分１６にある第二の結合部分、
水平方向のかみ合いを与える第三の結合部分であって、下部リップ１１に配置されているが、上部リップ１０の自由端１２よりも遠い位置にあり、また前記の接触面１４と１５から成る第三の結合部分、
を有する。この場合に特別なことは、第三の結合部分が第一の結合部分と第二の結合部分との間に配置されているということである。
【００５７】
第二の結合部分は、好ましくは、第三の結合部分に隣接して配置する。この場合、接触面２１は、前記かみ合い部分１３の上面を構成し、また接触面２２は該部分に正確に対向するように配置される。
【００５８】
図３の実施形態の場合、タング８の下に自由スペース２３があり、該スペースは、タング８の先端２４から第三の結合部分すなわち接触面１４まで延びている。
【００５９】
結合手段７は、通常、一対のへり５−６に備えられるように設計されるが、結合手段２５は、好ましくは、図４または図５に示すように、他のへり３−４に備えられる。この結合手段２５は、国際特許出願公開公報第９７／４７８３４号に記載されている。この結合手段により、少なくとも回転運動によって、当該パネル２をその先頭へりに沿って集成または分解することができる。示されているように、パネル２が細長い場合には、結合手段７は好ましくは短いへり５−６にそなえる。
【００６０】
しかし、前記のことは結合手段７が二対のへり３−４および５−６に備えられることを禁止するものではなく、また結合手段７が長いへり３−４に備えられ、もう一つの結合手段が短いへりに備えられることを禁止するものではない。
【００６１】
また、パネル２の一対のへりのみに結合手段この場合結合手段７を備えることも排除されない。
【００６２】
さらに、結合手段７は、好ましくは、当該へりこの場合へり５と６を有するパネル２が、パネル２を互いに向かって自由に押すことにより、結合できるように作る。この結合作業は、図６〜８に段階的に示されているようになされるが、以下でさらに詳しく説明する。また、結合手段７は、当該へりこの場合へり５と６が、図３に鎖線で示すような回転運動によって結合または分離できるようにも作られる。
【００６３】
したがって、結合手段７を有するパネル２から成る床仕上げ材１の配置は、たとえば下記のように実施することができるが、そうしなければならないというわけではない。図２に示す状態において、パネル２Ａは、まず、パネル２Ａをある角度に配置して、へり３をすでに配置されているパネルのへり４に、へり３−４を回転させてはめ合わせることによって結合し、たとえば図４に示すような、または代替例として図５に示すような結合が生じるようにする。
【００６４】
次に、パネル２Ａは、並進Ｔ１によって先行パネルに結合することができ、このとき、結合手段７において、図６〜８に示す状態が順次に生じる。容易にわかるように、この結合はタング８の湾曲、またより大きな程度の柔軟領域１７の湾曲によって達成され、このとき接触面１５を有する部分１６が最終的に接触面１４の背後にスナップばめされる。
【００６５】
図９は、本発明の前記第三の観点によって実現される実施形態を示す。ここで使用される結合手段２６は、接触面１９と２０によって構成される、結合手段７に類似の第一の結合部分と、接触面１４と１５によって構成される第三の結合部分とを有している。この場合に特別なことは、前記第二の結合部分が第一の結合部分と第三の結合部分との間にあり、また第二の結合部分が、互いに連係して作用する接触面２７−２８を有し、該接触面が、タング８の先端２４と第三の結合部分すなわち接触面１４との間の中央または実質的に中央に配置されている局所的接触領域２９を定める、ということである。
【００６６】
図９に示すように、接触領域２９において下部リップ１１にふくらみ３０を備えることができる。
【００６７】
図１０〜１３は、本発明の前記第四の観点に従う結合手段をいくつかの位置に有する実施形態を示す。この場合、上部リップ１０が下部リップ１１よりも長く、水平方向のかみ合いを実現する結合手段２５が、互いに連係して作用する接触面３２−３３から成る結合部分を有する。これらの接触面３２と３３は、それぞれ、上部リップ１０の下面の、下部リップ１１の末端の外側と、他のパネル２のへりの対向部分とに備えられる。
【００６８】
この場合、結合手段３１は、パネル２の当該へり５−６を、たとえば土台上で、互いに向かって押すことにより、結合を実現することができ、このとき図１０〜１２に示すようにこれらの結合手段が系統的にはめ合わされるように作る。
【００６９】
これらの図に示すように、タング８は、薄く作られた一端３４を有する。また、下部リップ１１の自由端３６と他のパネル２のタング８の下の対向部分３７との間に自由スペース３５が存在する。
【００７０】
図１０〜１３の実施形態は、本発明の第五の観点をも示すものである。すなわち、へりこの場合へり５−６に、結合手段３１が備えられ、該手段により、特に図１３にはっきりと示すように、二枚の当該パネル２を、これらの下面３８を下方に互いに向かって回転させることによって分離することができる。前記スペース３５はそのために有効である。
【００７１】
図１０〜１３の実施形態は、本発明の第六の観点にも対応している。すなわち、水平方向のかみ合いが、上部リップ１０のくぼみ４１とかみ合う、前記タング８の上面４０の局所的突起３９の形の結合部分によって与えられるということを特徴としている。
【００７２】
図１４は、やはり本発明の第六の観点の前記特徴を使用する変形を示す。
【００７３】
ここでは示さない変形においてすべてが併用できるというわけではないが、この実施形態の他の特別な点は、タング８の上面４０が、局所的突起３９を除いて、床仕上げ材１の表面に大体平行であり、またタング８の下面４２が、主としてタング８の上面４０まで達する滑らかに曲がった表面から成る、ということである。また、この実施形態においては、パネル２を、主として水平方向の運動によって集成できる。
【００７４】
図１５は、本発明の前記第七の観点によって実現される結合手段４３による結合を示す。これは、
結合手段４３がタング８と溝９とを有し、該溝９が、以下ではそれぞれ下部リップ１１および上部リップ１０と呼ぶリップによって、それぞれ下面および上面を限られており、このとき上部リップ１０の末端１２が、以下では平面Ｖ１と呼ぶ垂直面を定め、
下部リップ１１が上部リップ１０よりも長く、
上部リップ１０の自由端１２を過ぎて延びる下部リップ１１の一部分に、接触面１４を有するかみ合い部分１３が備えられ、該接触面は、結合時に、他のパネル２に備えられた接触面１５と連係して作用し、このとき、これらの接触面１４−１５が、結合時に、接触領域を形成し、該領域の中心が以下では平面Ｖ２と呼ぶ垂直面を定め、
前記かみ合い部分１３の前方、みぞ９の方向に、上側が開いた下部リップ１１内の開放スペース４４が形成され、
結合状態において、断面に接触領域が存在し、該領域において、タング８の上面が上部リップ１０の下面と接触し、このとき、もっとも内側にあるこの接触領域の点Ｃ３が以下では平面Ｖ３と呼ぶ第一の垂直面を定め、もっとも外側にあるこの接触領域の点Ｃ４が以下では平面Ｖ４と呼ぶ第二の垂直面を定め、平面Ｖ３とＶ４との二つが以下では平面Ｖ５と呼ぶちょうど中央にある垂直面を定め、
かみ合い部分１３の上面が以下ではレベルＮ１と呼ぶ水平レベルを定め、
タング８が備えられ、タング８の先端２４からかみ合い領域まで延びる部分１６の下面が、以下ではレベルＮ２と呼ぶ水平レベルを定め、
レベルＮ１とＮ２が以下ではレベルＮ３と呼ぶちょうど中央にある水平レベルを定め、
タング８の上面と上部リップ１０の下面との間の接触領域の平均高さが以下ではレベルＮ４と呼ぶ水平レベルを定め、
平面Ｖ１とＶ２との間の距離が、少なくとも、レベルＮ３とＮ４との間の距離の半分である、
結合に関する。
【００７５】
この床仕上げ材１は、少なくとも下記特徴
パネル２が、また基本的には前記リップ１０−１１も、タイプＭＤＦまたはＨＤＦのファイバーボード製であること、
結合手段４３が、パネル２を互いに向かって押すことによって該パネルを集成することができるように作られていること、
前記スペース４４が、このスペース４４が下記の二つの特徴
ａ）レベルＮ３の下にあるこのスペース４４の部分が内側に向かって少なくとも平面Ｖ１を過ぎて延びていること、
ｂ）レベルＮ１の下にあるこのスペース４４の部分が内側に向かって少なくとも平面Ｖ５を過ぎて延びていること、
の少なくとも一つに合うように、上部リップ１０の下を延びていること、
の組み合わせを与えるという点で、特別である。
【００７６】
この特殊な組み合わせにより、方向Ｒ２において他の寸法に比して割合に大きな距離にわたって延びるくぼみとして作用するスペース４４が得られ、その結果、冒頭に述べた利点が得られる。割合に大きなくぼみであり、したがって下部リップ１１が割合に薄いという事実にもかかわらず、繊維を層状に重ねた構造を有する基材としてＭＤＦまたはＨＤＦを使用することにより、十分な剛性が保持される。
【００７７】
レベルＮ１とＮ２との間の距離は、好ましくは、レベルＮ２とＮ４との間の距離の１／３よりも小さい。したがって、パネルを押して結合するときにかみ合い部分１３が与える妨害は、最小限に抑えられ、したがってパネル２を互いに滑らかに滑り込ませることができる。
【００７８】
さらに、平面Ｖ４とタング８の下面との交線Ｐ４は、断面で見たとき、レベルＮ１よりも下に配置され、さらに好ましくはレベルＮ３の下に配置される。したがって、タング８は割合に大きな厚さを得て、剛性が高められる。さらに、示されているように、平面Ｖ５とタング８の下面との交線Ｐ５は、レベルＮ１よりも下にあり、さらに好ましくはレベルＮ３よりも下にある。
【００７９】
特に、平面Ｖ３とタング８の下面との交線Ｐ３は、レベルＮ１の下にあり、さらに好ましくはレベルＮ３よりも下にある。
【００８０】
本発明の好ましい特徴によれば、平面Ｎ３の下にある、前記スペース４４の部分は、少なくとも、タング８の先端２４によって定められる垂直面Ｖ６まで内側に向かって延びている。
【００８１】
パネル２が長方形であって、結合手段が、二対のへり３−４および５−６に与えられ、これらの結合手段がそれぞれ垂直および水平方向のかみ合いを与え、このときへり４および６がそれぞれ下部リップ１１および１１Ａを有し、これらが上部リップ１１よりも長い場合、少なくとも前記スペース４４が好ましくは図１８に示すようにパネル２の端、かど４５まで連続するように作られており、言い換えると、スペース４４は四角のリップ１０Ａの遠端特に該リップのかみ合い部分１３Ａを越えて延びている。スペース４４が割合に大きく、またこのスペースがかみ合い部分１３Ａを過ぎて延びており、またかみ合い部分１３および１３Ａが分離されているので、パネルの集成を容易にする特別に柔軟なかどが得られる。
【００８２】
図１９は、本発明の前記第八の観点を示し、この場合、くぼみ４６がタング８の下面に備えられ、したがって図１９に示すような二つのパネル２の相互位置の場合、タング８は溝の前方により好ましく配置される。
【００８３】
注意すべきことは、すべての前記実施形態において、水平方向のかみ合いを与える接触面が好ましくは床仕上げ材１の平面に対して斜めになっているということである。しかし、これは、変形において、一つまたは二つの接触面が床仕上げ材の平面に対して直交できるということを排除するものではない。接触面は、たとえば、接触領域の中央の接線が前記傾斜を決定するように、湾曲させることもできる。
【００８４】
これらの接触面またはその接線が斜めになっている場合、これらは、パネル２がそのまわりの回転によって分離できる点に配置された中心を有する円に接するかまたはほとんど接する方向に延びている。これは、図３に示すように、接触面の傾斜または方向Ｂ１が、円Ｃに対する接線Ｂ２の傾斜からわずかしかずれていない、ということを意味する。
【００８５】
スナップばめ効果を与えるため、接触面に対する方向Ｂ１は、好ましくは前記接線Ｂ２の方向から内向きにずらし、したがってパネルが回転により相互にはめ合わされるときにスナップばめ効果が発生するようにする。このとき、前記方向Ｂ１は前記接線方向Ｂ２から最大で３０°ずらす。
【００８６】
前記のことは、すべての回転可能な前記実施形態に適用できるが、またパネル２が下方への回転によって回転分離される実施形態にも適用できる。
【００８７】
本発明のはじめの八つの観点の一つ以上によって実現される結合手段は、すべて特に、へり３−４および／または５−６に備えるのが適当である。このとき、パネル２は移動すること（ｓｈｉｆｔｉｎｇ）によって集成できなければならない。
【００８８】
パネル２が長方形である場合、言い換えると四角または細長い場合、好ましくはこれらのパネルは、四つのすべてのへり３−４および５−６に、垂直および水平かみ合いができるようにする結合部分を備える。このとき、前記はじめの八つの側面の一つ以上において述べた結合手段は、少なくとも一対の対向へり３−４または５−６に備える。
【００８９】
パネル２が長方形である場合、この新しい結合手段は、好ましくは、少なくとも短いへり５−６に備える。さらに、この場合好ましくは、回転運動によってそれぞれ集成と分解を可能にする結合手段を、長いへり３−４に備える。この結合手段は、公知の特徴を有するものであっても良く、あるいは前記八つの側面のいずれかによって作ったものでも良い。
【００９０】
図２０〜２３は、本発明の第九の観点による実施形態を示す。この第九の観点は、
硬質パネル２から成る床仕上げ材であって、
前記パネル２が、少なくとも一対の対向へり、細長いパネル２の場合好ましくは長いへり３−４に、該パネル２と一体に作られた結合手段７を有し、したがって複数のそのようなパネル２が相互に結合することができ、
これらの結合手段７が、床仕上げ材１の平面に直交する方向Ｒ１および当該へり３−４に直交し床仕上げ材１の平面に平行な方向Ｒ２におけるかみ合いを与え、
このとき、前記結合手段７が、二つの結合されるパネル２が平坦位置から出発してそれらの下面が少なくともある角度まで互いに向かって回転することができるように作られており、またこの回転運動により、前記二つのパネル２が、隣接パネル２Ｄと２Ｅとの間から取り外せる、
ことを特徴とする床仕上げ材、
に関する。
【００９１】
さらに、図２０〜２３の実施形態においては、結合手段７は、図２２に示すように、二つのパネル２を平坦位置からその結合へり３−４によって持ち上げて、隣接パネル２Ｄおよび２Ｅとの結合を与える対向へりの少なくとも一つにおける分離がなされうるように、作られる。すなわち、パネル２は、まず前記のように持ち上げてから、図２２の実線の状態から、鎖線で示すように左のパネル２を上に回転させ、図２２の左のパネル２を取り外せるようにすることによって、既設の床仕上げ材１から取り外すことができる。次に、右のパネル２も取り外すことができる。パネル２の最初の持ち上げは、とにかく何らかの方法、たとえば吸着器により、あるいは床仕上げ材に作られた開口たとえばあけた孔内にフックその他を差し込むことにより、実行することができる。
【００９２】
図２０〜２６は、結合手段７が、二つのパネル２をその結合へり３−４によって平坦位置から持ち上げて、結合特に当該へり３−４における垂直結合が解除できるように作られている変形を示す。この場合、二つのパネル２を分離するために最初にパネル２Ｄおよび／または２Ｅを分離する必要がない。
【００９３】
図２０〜２３の実施形態および図２４〜２６の実施形態との両方においては、　結合手段７が主としてタング８と溝９とから成り、このとき、溝９の下面に配置されているリップ１１が上面のリップ１０よりも長く、
かみ合いが、溝９の下面に配置されているリップ１１のかみ合い部分１３と、該部分と連係して作用する、他のパネル２の下面のかみ合い部分４７とによって、主として水平方向に関して得られ、
このとき、これらの結合手段７により、パネル２を回転運動によって集成することができ、またこのとき、結合配置において、スペース４８−４９が前者のかみ合い部分１３の上と後者のかみ合い部分４７の下とに与えられ、これらがさらなる回転を可能にする。
【００９４】
実施においては、前記かみ合い部分１３−４７が、図２１に模式的に示すように、前記さらなる回転時に横方向の遊びＳが作り出されるように配置され、したがって固定パネル２Ｄと２Ｅとの間からパネル２を除去するために望ましいある程度の運動の自由度が得られる。
【００９５】
図２４〜２６の実施形態においては、この横方向の遊びＳとタング８および溝９の構造とが、右のパネル２が、図２６の状態において、いわばゆるみ、したがって左のパネル２から簡単に取り外せるように、選択される。
【００９６】
特に、タング８の先端と同じへりにあるかみ合い部分４７との間の距離Ｚ１は、溝９の上面を定めるリップ１０の先端と溝９の下面を定めるリップ１１にあるかみ合い部分１３との間の距離Ｚ２以下である。
【００９７】
注意すべきことは、図２０〜２６の実施形態において、タング８は、好ましくは、該タング８が図２０〜２３に示すようにある程度丸いか、または図２４〜２６に示すように、割合に短いために、該タングが溝９内で回転運動できるように作られる、ということである。
【００９８】
示されているように、結合手段は、好ましくは、短いへりと長いへりとの両方に備えて、垂直および水平方向の両方におけるかみ合いが可能であるようにし、またこのとき、これらの結合手段はすべて、図２０〜２６に関して説明したような結合と分離とが可能なように作ることができる。また、これらの図に示す結合手段を長いへりにのみ備え、一方、たとえば図４に示すような他の形式の結合手段を、短いへりに備えることも可能である。
【００９９】
本発明は、決して、上で説明した添付の図面に示す実施形態に限定されるものではなく、逆に、本発明の床仕上げ材は、本発明の範囲を逸脱することなく、いろいろな形式と寸法とで作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】硬質パネルを模式的に示す。
【図２】硬質パネルから成る床仕上げ材の一部を示す。
【図３】本発明による床仕上げ材に適用した結合手段の実施形態を、たとえば、図２の断面ＩＩＩ−ＩＩＩに対応する断面から見た図である。
【図４】図２の線ＩＶ−ＩＶに沿う断面を示す図である。
【図５】図４に示すものの変形を示す。
【図６】図３に示す結合手段をある位置で示す図である。
【図７】図３に示す結合手段を別の位置で示す図である。
【図８】図３に示す結合手段をさらに別の位置で示す図である。
【図９】図３の結合手段の変形を示す。
【図１０】もう一つの変形を示す。
【図１１】図１０の変形をある位置で示す。
【図１２】図１０の変形を別の位置で示す。
【図１３】図１０の変形をさらに別の位置で示す。
【図１４】もう一つの変形を示す。
【図１５】もう一つの変形を示す。
【図１６】図１５の結合手段を、ある位置で示す。
【図１７】図１５の結合手段を、他の位置で示す。
【図１８】本発明によるパネルのかど部分を示す。
【図１９】本発明によるもう一つの実施形態の断面を示す。
【図２０】本発明による床仕上げ材のもう一つの実施形態の断面を示す。
【図２１】図２０にＦ２１で示す部分の拡大図である。
【図２２】図２０に示す床仕上げ材のパネルがどのように結合解除または結合できるかを示す図である。
【図２３】図２２にＦ２３で示す部分の拡大図である。
【図２４】もう一つの変形に関して示す、図２１に示すものと同様の図である。
【図２５】図２４に示すパネルがどのように結合解除または結合できるかを示す図である。
【図２６】図２５にＦ２６で示す部分の拡大図である。
【符号の説明】
１ 床仕上げ材
２、２Ａ、２Ｂ、２Ｃ、２Ｄ、２Ｅ パネル
３ へり
４ へり
５ へり
６ へり
７ 結合手段
８ タング
９ 溝
１０、１０Ａ 上部リップ
１１、１１Ａ 下部リップ
１２ １０の末端
１３、１３Ａ かみ合い部分
１４ 接触面
１５ 接触面
１６ １７によってパネル本体に結合する部分
１７ 柔軟領域
１８ ２の上面
１９ 接触面
２０ 接触面
２１ 接触面
２２ 接触面
２３ 自由スペース
２４ ８の先端
２５ 結合手段
２６ 結合手段
２７ 接触面
２８ 接触面
２９ 局所的接触領域
３０ ふくらみ
３１ 結合手段
３２ 接触面
３３ 接触面
３４ ８の薄く作られた一端
３５ 自由スペース
３６ 自由端
３７ ３６に対向する部分
３８ ２の下面
３９ 局所的突起
４０ ８の上面
４１ くぼみ
４２ ８の下面
４３ 結合手段
４４ 開放スペース
４５ かど
４６ くぼみ
４７ かみ合い部分
４８ スペース
４９ スペース
Ｂ１、Ｂ２ 接線方向
Ｃ 円
Ｃ３、Ｃ４ 点
Ｄ１ １７の方向Ｒ１における厚さ
Ｄ２ 部分１６の厚さ
Ｎ１、Ｎ２、Ｎ３、Ｎ４ 水平レベル
Ｐ３ Ｖ３と８の下面との交線
Ｐ４ Ｖ４と８の下面との交線
Ｐ５ Ｖ５と８の下面との交線
Ｒ１ １の平面に直交する方向
Ｒ２ ３−４または５−６に直交し、１の平面に平行な方向
Ｓ 横方向の遊び
Ｔ１、Ｔ２、Ｔ３ 並進
Ｖ１、Ｖ２、Ｖ３、Ｖ４、Ｖ５、Ｖ６ 垂直面
Ｗ１ ２Ａの回転運動
Ｚ１ ８の先端とかみ合い部分４７との間の距離
Ｚ２ １０の先端とかみ合い部分１３との間の距離

Claims (46)

1. 硬質パネル（２）から成る床仕上げ材であって、
   前記パネル（２）が、少なくとも一対の対向へり（３−４，５−６）に、該パネル（２）と一体に作られた結合手段（７）を有し、したがって複数のそのようなパネル（２）が相互に結合することができ、
   これらの結合手段（７）が、床仕上げ材（１）の平面に直交する方向（Ｒ１）、および当該へり（３−４、５−６）に直交し、床仕上げ材（１）の平面に平行な方向（Ｒ２）におけるかみ合いを与え、
   前記結合手段（７）がタング（８）と溝（９）を有し、溝（９）の下面に配置されたリップ（１１）が上面のリップ（１０）よりも長い
   床仕上げ材において、
   タング（８）を備えたへり（５）が柔軟であるように作られる
   ことを特徴とする床仕上げ材。
2. 溝（９）の下面に配置されたリップ（１１）が硬質であるように作られることを特徴とする請求項１に記載の床仕上げ材。
3. 少なくともタング（８）が柔軟であるように作られることを特徴とする請求項１または２に記載の床仕上げ材。
4. タング（８）が、局所的収縮部の形である柔軟領域（１７）によってパネル（２）本体に結合されている部分（１６）に配置されていることを特徴とする請求項１から３の中のいずれか１つに記載の床仕上げ材。
5. 柔軟領域（１７）が、床仕上げ材（１）の平面に直交する方向（Ｒ１）において、パネル（２）の厚さの半分よりも小さな厚さ（Ｄ１）を有することを特徴とする請求項４に記載の床仕上げ材。
6. 柔軟領域（１７）が、床仕上げ材（１）の平面に直交する方向において、タング（８）が配置されている部分（１６）の厚さ（Ｄ２）の２／３よりも小さな厚さ（Ｄ１）を有することを特徴とする請求項４または５に記載の床仕上げ材。
7. パネル（２）がタイプＭＤＦまたはＨＤＦのファイバーボードで作られており、また柔軟領域（１７）が３ｍｍよりも小、さらに好ましくは２ｍｍよりも小の厚さ（Ｄ１）を有することを特徴とする請求項４から６の中のいずれか１つに記載の床仕上げ材。
8. 柔軟領域（１７）がパネル（２）の上面（１８）に配置されていることを特徴とする請求項４から７の中のいずれか１つに記載の床仕上げ材。
9. 硬質パネル（２）から成る床仕上げ材であって、
   前記パネル（２）が、対向する少なくとも一対のへり（３−４，５−６）に、該パネル（２）と一体に作られた結合手段（７）を有し、したがって複数のそのようなパネル（２）が相互に結合することができ、
   これらの結合手段（７）が、床仕上げ材（１）の平面に直交する方向（Ｒ１）、および当該へり（３−４、５−６）に直交し、床仕上げ材（１）の平面に平行な方向（Ｒ２）におけるかみ合いを与え、
   前記結合手段（７）がタング（８）と溝（９）を有し、溝（９）の下面に配置された、以下で下部リップ（１１）と呼ぶリップ（１１）が、以下で上部リップ（１０）と呼ぶ上面のリップ（１０）よりも長い
   床仕上げ材において、
   結合手段（７）が、少なくとも、
   互いに連係して作用する接触面（１９−２０）から成る第一の結合部分であって、該接触面がそれぞれ、タング（８）の上面および下部リップ（１０）の下面にある第一の結合部分、
   接触面（２１−２２）から成る第二の結合部分であって、該接触面がそれぞれ、下部リップ（１１）の上面および他のパネル（２）の対向部分にある第二の結合部分、
   水平方向のかみ合いを与える第三の結合部分であって、下部リップ（１１）に配置されているが、上部リップ（１０）の自由端（１２）よりも遠い位置にあり、また第一の結合部分と第二の結合部分との間に配置されている第三の結合部分、
   を有する、
   ことを特徴とする床仕上げ材。
10. 第三の結合部分が、下部リップ（１１）の自由端近く、該リップ（１１）に備えられる内側に向いた接触面（１４）と、他のパネル（２）に形成される、接触面（１４）と連係して作用する接触面（１５）とを有することを特徴とする請求項９に記載の床仕上げ材。
11. 第二の結合部分が、下部リップ（１１）の自由端の上面に形成される接触面（２１）と、他のパネル（２）の下面の、接触面（２１）と連係して作用する接触面（２２）とを有することを特徴とする請求項１０に記載の床仕上げ材。
12. 自由スペース（２３）がタング（８）の下に備えられ、該スペースが、該タング（８）の先端（２４）から第三の結合部分（１４−１５）まで延びることを特徴とする請求項９から１１の中のいずれか１つに記載の床仕上げ材。
13. 硬質パネル（２）から成る床仕上げ材であって、
    前記パネル（２）が、対向する少なくとも一対のへり（３−４，５−６）に、結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネルが相互に結合することができ、
    これらの結合手段（７）が、床仕上げ材（１）の平面に直交する方向、および当該へりに直交し、床仕上げ材の平面に平行な方向におけるかみ合いを与え、
    前記結合手段がタングと溝を有し、溝の下面に配置された、以下で下部リップ（１１）と呼ぶリップが、以下で上部リップ（１０）と呼ぶ上面のリップよりも長い
    床仕上げ材において、
    結合手段が、少なくとも、
    互いに連係して作用する接触面から成る第一の結合部分であって、該接触面がそれぞれ、タング（８）の上面および下部リップ（１０）の下面にある第一の結合部分、
    接触面から成る第二の結合部分であって、該接触面がそれぞれ、下部リップ（１１）の上面および他のパネルの対向部分にある第二の結合部分、
    水平方向のかみ合いを与える第三の結合部分であって、下部リップに配置されているが、上部リップの自由端よりも遠い位置にあり、
    また、第二の結合部分が、第一の結合部分と第三の結合部分との間に配置されており、
    また、これらの第二の結合部分が、互いに連係して作用する接触面であって、タング（８）の先端（２４）と第三の結合部分との間の中央または実質的に中央に配置されている局所的接触領域を定める接触面、を有する、
    ことを特徴とする床仕上げ材。
14. 下部リップ（１１）が接触領域（２９）にふくらみ（３０）を有することを特徴とする請求項１３に記載の床仕上げ材。
15. 硬質パネルから成る床仕上げ材であって、
    前記パネルが、対向する少なくとも一対のへりに、該パネルと一体に作られた結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネルが相互に結合することができ、
    これらの結合手段が、床仕上げ材の平面に直交する方向、および当該へりに直交し、床仕上げ材の平面に平行な方向におけるかみ合いを与え、
    前記結合手段がタング（８）と溝（９）を有する、
    床仕上げ材において、
    以下で上部リップ（１０）と呼ぶ、溝（９）の上面に配置されたリップが、以下で下部リップ（１１）と呼ぶ溝（９）の下面に配置されたリップよりも長く、
    前記結合手段が、水平方向のかみ合いを与える結合部分を有し、これらの結合部分が少なくとも、互いに連係して作用する接触面を有し、該接触面が、それぞれ、下部リップの末端の外側の下部リップ（１０）の下面と、他のパネルのへりの対向部分とに備えられている、
    ことを特徴とする床仕上げ材。
16. タング（８）が、薄く作られている一端（３４）を有することを特徴とする請求項１５に記載の床仕上げ材。
17. 下部リップ（１１）の自由端（３６）と他のパネル（２）のタング（８）の下の対向部分（３７）との間に自由スペース（３５）を有することを特徴とする請求項１５または１６に記載の床仕上げ材。
18. 硬質パネル（２）から成る床仕上げ材であって、
    前記パネル（２）が、対向する少なくとも一対のへりに、該パネルと一体に作られた結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネルが相互に結合することができ、
    これらの結合手段が、床仕上げ材の平面に直交する方向（Ｒ１）、および当該へりに直交し、床仕上げ材（１）の平面に平行な方向（Ｒ２）におけるかみ合いを与え、
    前記結合手段がタング（８）と溝（９）を有する、
    床仕上げ材において、
    以下で上部リップ（１０）と呼ぶ、溝（９）の上面に配置されたリップが、以下で下部リップ（１１）と呼ぶ溝（９）の下面に配置されたリップよりも長く、
    前記結合手段が、水平方向のかみ合いを与える結合部分を有し、
    これらの結合手段が、前記パネル（２）を下方に回転させて下面を互いに近づけることにより、該パネルを互いに分離することを可能にする、
    ことを特徴とする床仕上げ材。
19. 硬質パネル（２）から成る床仕上げ材であって、
    前記パネル（２）が、対向する少なくとも一対のへりに、該パネルと一体に作られた結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネル（２）が相互に結合することができ、
    これらの結合手段が、床仕上げ材の平面に直交する方向、および当該へりに直交し、床仕上げ材の平面に平行な方向（Ｒ２）におけるかみ合いを与え、
    前記結合手段がタングと溝を有する、
    床仕上げ材において、
    水平方向におけるかみ合いが、溝（９）の上面を定めるリップ（１０）のくぼみとかみ合う、前記タング（８）の上面の局所的突起（３９）の形の結合部分によって与えられる、
    ことを特徴とする床仕上げ材。
20. タング（８）の上面が、局所的突起（３９）を除いて、床仕上げ材（１）に大部分平行であることを特徴とする請求項１９に記載の床仕上げ材。
21. タング（８）の下面が、大部分、タング（８）の上面まで達する滑らかに湾曲した面から成ることを特徴とする請求項１９または２０に記載の床仕上げ材。
22. 硬質パネル（２）から成る床仕上げ材であって、
    前記パネル（２）が、対向する少なくとも一対のへりに、該パネル（２）と一体に作られた結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネル（２）が相互に結合することができ、
    これらの結合手段が、床仕上げ材の平面に直交する方向（Ｒ１）、および当該へりに直交し、床仕上げ材の平面に平行な方向（Ｒ２）におけるかみ合いを与え、
    このとき、
    前記結合手段がタング（８）と溝（９）とを有し、該溝（９）が、以下ではそれぞれ下部リップ（１１）および上部リップ（１０）と呼ぶリップによって、それぞれ下面および上面を限られており、このとき上部リップ（１０）の末端（１２）が、以下では平面Ｖ１と呼ぶ垂直面を定め、
    下部リップ（１１）が上部リップ（１０）よりも長く、
    上部リップ（１０）の自由端を過ぎて延びる下部リップ（１１）の一部分に、接触面を有するかみ合い部分（１３）が備えられ、該接触面は、結合時に、他のパネルに備えられた接触面と連係して作用し、このとき、これらの接触面が、結合時に、接触領域を形成し、該領域の中心が以下では平面Ｖ２と呼ぶ垂直面を定め、
    前記かみ合い部分（１３）の前方、みぞ（９）の方向に、上側が開いた下部リップ（１１）内のスペース（１４）が形成され、
    結合状態において、断面に接触領域が存在し、該領域において、タング（８）の上面が上部リップ（１０）の下面と接触し、このとき、もっとも内側にあるこの接触領域の点（Ｃ３）が以下では平面Ｖ３と呼ぶ第一の垂直面を定め、もっとも外側にあるこの接触領域の点（Ｃ４）が以下では平面Ｖ４と呼ぶ第二の垂直面を定め、平面Ｖ３とＶ４との二つが以下では平面Ｖ５と呼ぶちょうど中央にある垂直面を定め、
    かみ合い部分（１３）の上面が以下ではレベルＮ１と呼ぶ水平レベルを定め、
    タング（８）が備えられ、タング（８）の先端（２４）からかみ合い領域まで延びる部分（１６）の下面が、以下ではレベルＮ２と呼ぶ水平レベルを定め、
    レベルＮ１とＮ２が以下ではレベルＮ３と呼ぶちょうど中央にある水平レベルを定め、
    タング（８）の上面と上部リップ（１０）の下面との間の接触領域の平均高さが以下ではレベルＮ４と呼ぶ水平レベルを定め、
    平面Ｖ１とＶ２との間の距離が、少なくとも、レベルＮ３とＮ４との間の距離の半分である、
    床仕上げ材において、
    さらに、少なくとも下記特徴
    パネル（２）が、また基本的には前記リップ（１０−１１）も、タイプＭＤＦまたはＨＤＦのファイバーボード製であること、
    結合手段（４３）が、パネル（２）を互いに向かって押すことによって該パネルを集成することができるように作られていること、
    前記スペース（１４）が、このスペース（４４）が下記の二つの特徴
    ａ）レベルＮ３の下にあるこのスペース（４４）の部分が内側に向かって少なくとも平面Ｖ１を過ぎて延びていること、
    ｂ）レベルＮ１の下にあるこのスペース（４４）の部分が内側に向かって少なくとも平面Ｖ５を過ぎて延びていること、
    の少なくとも一つに合うように、上部リップ（１０）の下を延びていること、
    の組み合わせを与えることを特徴とする床仕上げ材。
23. レベルＮ１とＮ２との間の距離が、レベルＮ２とＮ４との間の距離の１／３よりも小さいことを特徴とする請求項２２に記載の床仕上げ材。
24. 平面Ｖ４とタング（８）の下面との交線（Ｐ４）がレベル１の下にあり、さらに好ましくはレベルＮ３の下にあることを特徴とする請求項２２または２３に記載の床仕上げ材。
25. 平面Ｖ５とタング（８）の下面との交線（Ｐ５）がレベルＮ１の下にあり、さらに好ましくはレベルＮ３の下にあることを特徴とする請求項２２から２４の中のいずれか１つに記載の床仕上げ材。
26. 平面Ｖ３とタング（８）の下面との交線（Ｐ３）がレベルＮ１の下にあり、さらに好ましくはレベルＮ３の下にあることを特徴とする請求項２２から２５の中のいずれか１つに記載の床仕上げ材。
27. 平面Ｎ３の下にある前記スペース（４４）の部分が、少なくとも、タング（８）の先端（２４）によって決定される垂直面（Ｖ６）まで内側に向かって延びていることを特徴とする請求項２２から２６の中のいずれか１つに記載の床仕上げ材。
28. パネル（２）が長方形であり、
    結合手段が二対のへり（３−４、５−６）の両方に形成され、該結合手段が水平および垂直両方向のかみ合いを可能とし、このとき、前記結合手段（４３）が前記のように前記へり（３−４、５−６）の少なくとも一対に形成され、
    このとき、直角に切り立った少なくとも二つのへり（４、６）において、それぞれ上部リップ（１０、１０Ａ）と下部リップ（１１、１１Ａ）とによって限られる溝（９）が使用され、このとき、下部リップ（１１、１１Ａ）がいつでも上部リップ（１０、１０Ａ）よりも遠くまで延びていて、二つのそのような長いリップがパネル（２）の少なくとも一つのかど（４５）において出会うようになっており、
    このとき、少なくとも前記スペース（４４）が前記かど（４５）のパネル（２）端まで続いており、すなわち直角に切り立っているリップ（１１Ａ）の遠端まで延びている、
    ことを特徴とする請求項２２から２７の中のいずれか１つに記載の床仕上げ材。
29. 硬質パネル（２）から成る床仕上げ材であって、
    前記パネル（２）が、対向する少なくとも一対のへりに、該パネルと一体に作られた結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネル（２）が相互に結合することができ、
    これらの結合手段が、床仕上げ材の平面に直交する方向（Ｒ１）、および当該へりに直交し、床仕上げ材（１）の平面に平行な方向（Ｒ２）におけるかみ合いを与え、
    このとき、
    前記結合手段がタング（８）と溝（９）とを有し、該溝（９）が、以下ではそれぞれ下部リップ（１１）および上部リップ（１０）と呼ぶリップによって、それぞれ下面および上面を限られており、
    下部リップ（１１）が上部リップ（１０）よりも長く、
    上部リップ（１０）の自由端を過ぎて延びる下部リップ（１１）の部分に、接触面を有するかみ合い部分が備えられ、該接触面は、結合時に、他のパネル（２）に備えられた接触面と連係して作用し、
    前記かみ合い部分の前方、みぞ（９）の方向に、上側が開いた下部リップ（１１）内のスペースが形成される、
    床仕上げ材において、
    結合手段が、パネル（２）を互いに向かって押すことにより該パネルを集成することができるように作られており、
    タング（８）が備えられており、タング（８）の先端（２４）からかみ合い領域まで延びる部分の下面に、くぼみが備えられて、このくぼみが、タング（８）が溝（９）の前方にある配置において、かみ合い部分と協働する、
    ことを特徴とする床仕上げ材。
30. 結合手段が、パネル（２）が主として水平方向の運動によって集成できるように作られていることを特徴とする請求項１から２９の中のいずれか１つに記載の床仕上げ材。
31. タング（８）と溝（９）とが、二つの前記パネル（２）が土台その他の上で互いに向かって自由に押されるとき、タング（８）が溝（９）内で自動的に止まるように作られていることを特徴とする請求項３０に記載の床仕上げ材。
32. パネル（２）が長方形であり、該パネルの四つのへりに、垂直および水平方向のかみ合いを可能にする結合手段が備えられており、このとき、少なくとも一対の対向へりに、請求項１から３１の中のいずれか１つに記載の結合手段が備えられていることを特徴とする請求項１から３１のうちのいずれか１つに記載の床仕上げ材。
33. パネル（２）が細長く、請求項１から２１の中のいずれか１つに記載の結合手段が少なくとも短いへりに備えられていること特徴とする請求項３２に記載の床仕上げ材。
34. 請求項１から２１の中のいずれか１つに記載の結合手段が、回転運動によって互いに回転取り付けおよび／または取り外しできるように作られていることを特徴とする請求項１から３３の中のいずれか１つに記載の床仕上げ材。
35. 結合手段（７、２５、２６、３１、４３）が、互いに連係して作用する接触面（１４−１５）によって水平方向（Ｒ２）のかみ合いを与える結合部分を有し、これらの接触面（１４−１５）がある方向（Ｂ１）に延びており、該方向が、中心がパネル（２）をそのまわりの回転により取り外せる回転点に配置されている円（Ｃ）に接するかまたはほとんど接する方向であることを特徴とする請求項１から３４の中のいずれか１つに記載の床仕上げ材。
36. 接触面（１４−１５）が前記接する方向（Ｂ２）からわずかにずれて内側に向いており、したがってパネルが互いに回転により取り付けられるときスナップばめ効果が得られ、このとき、接触面（１４−１５）の前記方向（Ｂ１）が前記接する方向（Ｂ２）から最大で３０°ずれていることを特徴とする請求項３５に記載床仕上げ材。
37. 硬質パネル（２）から成る床仕上げ材であって、
    前記パネル（２）が、対向する少なくとも一対のへり（３−４、５−６）に、該パネル（２）と一体に作られた結合手段を有し、したがって複数のそのようなパネル（２）が相互に結合することができ、
    これらの結合手段（７）が、床仕上げ材（１）の平面に直交する方向（Ｒ１）、および当該へり（３−４、５−６）に直交し、床仕上げ材（１）の平面に平行な方向（Ｒ２）におけるかみ合いを与える、
    床仕上げ材において、
    前記結合手段（７）が、二つの結合されるパネル（２）が平坦位置から出発してそれらの下面が少なくともある角度まで互いに向かって回転することができるように作られており、またこの回転運動により、前記二つのパネル（２）が、隣接パネル（２）の間から取り外せる、
    ことを特徴とする床仕上げ材。
38. 結合手段（７）が、二つのパネル（２）をそれらの結合へりによって平坦位置から持ち上げることができ、したがって隣接パネル（２）との結合を与えている対向へりのうち少なくとも一つにおける結合が解除されるように作られていることを特徴とする請求項３７に記載の床仕上げ材。
39. 結合手段（７）が、二つのパネル（２）をそれらの結合へりによって平坦位置から持ち上げることができ、したがって結合特に垂直方向の結合が当該へりにおいて解除されるように作られていることを特徴とする請求項３７または３８に記載の床仕上げ材。
40. 結合手段（７）が主としてタング（８）と溝（９）とから成り、このとき、溝（９）の下面に配置されているリップ（１１）が上面のリップ（１０）よりも長く、
    かみ合いが、溝（９）の下面に配置されているリップ（１１）のかみ合い部分（１３）と、該部分と連係して作用する、他のパネル（２）の下面のかみ合い部分（４７）とによって、主として水平方向に関して得られ、
    このとき、これらの結合手段（７）により、パネル（２）を回転運動によって集成することができ、またこのとき、結合配置において、スペース（４８−４９）が前者のかみ合い部分（１３）の上と後者のかみ合い部分（４７）の下とに与えられ、これらがさらなる回転を可能にする、
    ことを特徴とする請求項３７から３９の中のいずれか１つに記載の床仕上げ材。
41. 前記かみ合い部分（１３−４７）が、前記さらなる回転時に横方向の遊び（Ｓ）が作り出されるように配置されることを特徴とする請求項３７から４０の中のいずれか１つに記載の床仕上げ材。
42. 横方向の遊び（Ｓ）とタング（８）および溝（９）の構造とが、タング（８）が前記結合手段（７）に属するパネル（２）がこのタング（８）が備えられているへりに実質的にゆるく結合するように選択されることを特徴とする請求項４１に記載の床仕上げ材。
43. タング（８）の先端（２４）と同じへりにあるかみ合い部分（４７）との間の距離（Ｚ１）が、溝（９）の上面を定めるリップ（１０）の先端（２４）と溝（９）の下面を定めるリップ（１１）にあるかみ合い部分（１３）との間の距離（Ｚ２）以下であることを特徴とする請求項４２に記載の床仕上げ材。
44. タング（８）が、好ましくは、溝（９）内で回転運動できるように作られていることを特徴とする請求項３７から４３の中のいずれか１つに記載の床仕上げ材。
45. 請求項１から４４の中のいずれか２つ以上に記載の特徴を合わせ持つ硬質パネル（２）から成ることを特徴とする床仕上げ材。
46. 請求項１から４５の中のいずれか１つに記載の特徴を有し、したがってこれらの請求項のいずれか１つによる床仕上げ材（１）を具体化することを可能にすることを特徴とするパネル。