JPH0644132B2 - 放射線感応性高アスペクト比平板状粒子ヨウ臭化銀乳剤 - Google Patents

放射線感応性高アスペクト比平板状粒子ヨウ臭化銀乳剤

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JPH0644132B2
JPH0644132B2 JP57198800A JP19880082A JPH0644132B2 JP H0644132 B2 JPH0644132 B2 JP H0644132B2 JP 57198800 A JP57198800 A JP 57198800A JP 19880082 A JP19880082 A JP 19880082A JP H0644132 B2 JPH0644132 B2 JP H0644132B2
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/0051Tabular grain emulsions

Description

【発明の詳細な説明】 (a)発明の分野 この発明は写真分野で有用な、ハロゲン化銀粒子と分散
媒とからなる放射線感応性高アスペクト比ハロゲン化銀
乳剤、なかんずく放射線感応性高アスペクト比平板状粒
子ヨウ臭化銀乳剤に関する。
(b)従来技術 ハロゲン化銀写真では、放射線感応性ハロゲン化銀の微
結晶(粒子として知られる)が埋没せる通常ゼラチンで
構成される分散媒からなる放射線感応性乳剤が用いられ
る。粒子全体を選択的に現像可能にする像中心が像状露
光の間に少量の放射線を吸収するだけで生成する。そし
て、多くの他の代替的画像技法として異常に高い感度を
ハロゲン化銀写真に付与し得るか否かは上述の像中心の
生成可能性に依存する。
ハロゲン化銀乳剤の感度は一世紀以上に亘る持続した研
究によって改良されてきた。例えば金のような貴金属お
よび例えば硫黄および/またはセレンのような中間カル
コゲンを用いる化学増感および還元増感が、単独でおよ
び組み合わされて、ハロゲン化銀乳剤の感度を向上し得
る技法として開発されてきた。化学増感が最良の水準を
越えると、カブリ(最小濃度)がかなり増大し、その結
果像識別性(最大濃度マイナス最小濃度)がかなり失わ
れ、感度が比較的わずかに増大する。最適の化学増感は
特定の写真利用に対する感度、像識別性および最小濃度
の間に最良の平衡を保つことである。
通常ハロゲン化銀乳剤の感度は化学増感によってそれら
の固有の感度の分光領域を無視できる程度に越えるに過
ぎない。ハロゲン化銀乳剤の感度はメチン染料によって
代表される分光増感剤を用いることによって全可視スペ
クトルに亘って増大することができる。分光増感剤の濃
度が最適値まで増大すると乳剤の感度は固有の感度領域
を越えて増大し、一般にはその後急速に衰える(メーズ
(Mees),セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・
プロセス、マクラミン、1942、pp.1067−1
069参照)。
通常の写真要素に見られるハロゲン化銀粒子サイズの範
囲内において、最良の増感時に得られる最大感度は粒子
サイズの増大に伴って直線的に増大する。粒子を現像可
能にするのに必要な吸収された量子の数は粒子サイズと
は実質的に無関係であるが、所定数の粒子が現像時に示
す濃度はそれらの大きさに直接関係する。もし、最大濃
度2を得るのが目的であるならば、例えば、平均直径0.
2マイクロメートルのものと比較して0.4マイクロメート
ルの粒子をより少量用いることが必要である。粒子が少
なければ少ないほど粒子を現像可能とするのに所要な照
射量は小さくなる。
不都合なことに、より大きな粒子によって生成する濃度
はより少ない位置で高められるために、2点間の濃度変
動はより大きくなる。2点間の濃度変動の観察者による
知覚は「粒状性」と呼ばれる。2点間の濃度変動の客観
的測定は「粒状度」と呼ばれる。粒状度の定量的測定は
種々の形態で行われてきたが、粒状度は最も普通にはRM
S(ルート平均平方)粒状度として測定される。RMS粒状
度は観察ミクロ開孔(例えば24〜48マイクロメート
ル)内の濃度の標準偏差として定義される。特定の乳剤
層に対する最大許容粒状度(また一般に粒子とも呼ばれ
るが、ハロゲン化銀粒子と混同してはならない)が決定
されると、その乳剤に対し実現され得る最大感度が有効
に限定される。
以上のことから窺えるように、写真技術分野においては
長年に亘って、絶対的意味における最大写真感度を達成
する研究はほとんど行われることなく、むしろ実用上の
粒状度または粒子基準を満足せしめつつ最良の増感にお
ける最大感度を追求することに研究が向けられてきた。
ハロゲン化銀乳剤感度の真の改良は、粒状度を増大せし
めることなく感度を増大し、感度を低減することなく粒
状度を低減し、または感度と粒状度の両者を同時に改良
することである。このような感度の改良は一般に写真分
野において乳剤の感度−粒状度関係の改良と略称されて
いる。
写真技術分野においては、感度−粒状度関係が重要であ
るため、感度−粒状度測定を定量化し一般化するのに非
常な努力が払われてきた。ハロゲン化銀粒子サイズのよ
うな単一の特性が相違する一連の乳剤の感度−粒状度関
係を正確に比較するのは通常単純なことである。同様な
特性曲線を示す写真製品の感度−粒状度関係がしばしば
比較されている。しかしながら、写真要素の不変的な定
量的感度−粒状度比較技術は確立されていない。という
のは、他の写真特性が異なると感度−粒状度の比較には
飛躍的に複雑な判断が必要となるからである。さらに、
銀像を生成する写真要素(例えば黒白写真要素)の感度
−粒状度関係と色素像を生成する写真要素(例えばカラ
ーおよび発色性写真要素)の感度−粒状度関係との比較
にはハロゲン化銀粒子感度の他に考慮すべき多くの要因
が含まれる。というのは、濃度を生み粒状度の原因とな
る材料の性質および素性が異なるからである。銀像およ
び色素像における粒状度測定の詳細については「粒状性
および粒状度の理解(Understanding Graininess and G
ranularity)」コダック刊行物No.F−20,改訂11
−79(イーストマン・コダック社、ロチェスター、ニ
ューヨーク14650発行)ツビック(Zwick)「粒状
度に影響を及ぼす要因の定量的研究(Quantitative Stu
dies of Factors Affecting Granularity)」、フォト
グラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリン
グ、9巻、No.3、5月−6月、1965;エリクソン
(Ericson)およびマーチャント(Marchant)「単分散
写真乳剤のRMS粒状度」、フォトグラフィック・サイエ
ンス・アンド・エンジニアリング、16巻、No.4、7
月−8月、1972、pp.253−257;並びにトラ
ブカ(Trabka)「色素雲に対するランダム球モデル」、
フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニア
リング、21巻、No.4、7月−8月、1977、pp.
183−192を参照されたい。
ヨウ臭化銀以外のハロゲン化銀乳剤はカメラ感度写真要
素への利用が限られる。顕著な銀像(黒白)感度−粒状
度特性を有するヨウ臭化銀乳剤は米国特許第3,32
0,069号明細書に説明されている。この明細書に
は、ヨウ化銀がハロゲン化銀の好ましくは1〜10モル
%を占めるゼラチン−ヨウ臭化銀乳剤が開示されてい
る。(特に断わらない限り、すべてのハロゲン化銀百分
率は対応する乳剤、粒子または粒子領域中に存在する銀
に基づく。例えば、40モル%のヨウ化銀を含むヨウ臭
化銀からなる粒子は60モル%の臭化銀を含む。)乳剤
は硫黄、セレンまたはテルル増感剤で増感される。この
乳剤を支持体上に銀被覆量が平方フィート(0.929
m2)当たり300−1,000mgとなるようにコーティ
ングし、インテンシティ・スケール感度計を用いて露光
し、20℃(68゜F)においてコダック現像剤DK−5
0(N−メチル−p−アミノフェノールサルフェート−
ヒドロキノン現像剤)を用いて5分間処理せる乳剤は
og感度280〜400を有し、このog感度から粒
状度値を差し引いた残りは180〜220である。硫黄
系増感剤と組合わせて金を用いることが好ましく、ま
た、ハロゲン化銀沈澱生成の間チオシアネートを存在せ
しめてもよく、所望ならば洗浄前のいかなる時点でもチ
オシナアートをハロゲン化銀に加えてもよい。ハロゲン
化銀沈澱生成の間におけるチオシナアート使用および増
感については米国特許第2,221,805号、第2,
222,265号および第2,642,361号に記載
されている。米国特許第3,320,069号に記載さ
れる乳剤もまたカラー写真における顕著な感度−粒状度
特性を示す(もっとも色素像粒状度に対する定量的数値
は与えられていないけれども)。
いくつかの例においては、通常有用とされる粒状度水準
より高い水準において達成可能な最高の写真感度が研究
されている。ファーネル(Farnell)「感度と粒子サイ
ズとの関係」ザ・ジャーナル・オブ・フォトグラフィッ
ク・サイエンス、17巻、1969、pp.116−12
5には分光増感を行わない臭化銀およびヨウ臭化銀の青
色感度研究が報告されている。この著者の観察によれ
ば、直径0.8マイクロメートルの投映面に約0.5マイクロ
メートルより大きい投映面積を有する粒子では、粒子サ
イズが増大しても感度がさらに増大しなかったとされて
いる。このことは、現像可能とするのに所要な吸収量子
の粒子サイズとは無関係であるとの推論からすれば予測
できないことではない。粒子サイズが増大すると実際に
感度が衰退することの報告されている。ファーネルはサ
イズの大きな粒子の感度低下の原因として、潜像位置を
生むのに必要な光発生電子の限界平均拡散距離に比較し
てそれらのサイズが大きいことを挙げている。現像可能
な潜像位置を形成するためにはサイズの小さな粒子より
もサイズの大きな粒子がより多量の光量子を吸収しなけ
ればならない。
タニ「写真感度に影響を及ぼす要因(ファクターズ・イ
ンフルエンシング・フォトグラフィック・センシティビ
ティ)」、J.Soc.Photogr.Sci.Technol.(日本)、43
巻、No.6、1980、pp.335−346には上記フ
ァーネルと同一趣旨のことが開示されており、さらに、
分光増感染料の存在に起因する、サイズの大きいハロゲ
ン化銀粒子の感度低下の別の原因について検討されてい
る。タニは、分光増感乳剤の感度はさらに、(1)分光増
感の相対的量子収量、(2)色素増感および(3)色素による
光吸収に影響されることを報告している。タニは分光増
感の相対的量子収量はほぼ一様であると観察し、従っ
て、実際に加良されてはいないようであると認めてい
る。タニは、色素分子により被覆された粒子による光吸
収は、青色光に露光せる時は粒子容量に比例し、またマ
イナス青色光に露光せる時は粒子表面積に比例すると認
めている。従って、マイナス青感度の増大量は一般に
は、乳剤粒子サイズが増大する場合は青感度の増大より
小さい。単に色素被覆面積を増大することによって光吸
収量を増大しても必ずしも感度増大につながらない。と
いうのは、色素量の増大に伴い色素減感が増大するから
である。減感は、光による電子発生の低減よりもむしろ
潜像形成の低減に起因する。タニは、芯鞘乳剤を調製し
て減感を避けることによって粒子サイズの大きいハロゲ
ン化銀の感度−粒状度関係を改良することが可能である
ことを示唆している。減感色素水準を利用する別法とし
てハロゲン化銀粒子を内部ドープする技法が米国特許第
3,979,213号に教示されている。
ハロゲン化銀写真乳剤には種々の規則的および不規則的
な粒子形状が観察されている。規則的な粒子はしばしば
立方体または8面体である。粒子エッジは熟成効果によ
って丸みを示し得る。また、アンモニアのような強い熟
成剤の存在下には粒子は球状となったり、球に近い厚い
板状となり得る。このことは、例えば、ランド米国特許
第3,894,871号およびツェリクマン(Zelikma
n)およびレビ(Levi)「写真乳剤の製造およびコーテ
ィング(メーキング・アンド・コーティング・フォトグ
ラフィック・エマルジョンズ)」フォーカルプレス、1
964、pp.221−223に記載されている。ロッド
及び平板状粒子はとりわけ他の粒子形状の中に混じって
しばしば種々の割合で観察されている。これは特に、乳
剤のpAg(銀イオン濃度の対数の逆数)が、例えば、シ
ングルジェット沈澱法に見られるように沈澱生成の過程
で変わる場合に観察される。
平板状臭化銀粒子が広く研究されてきたが、ほとんどマ
クロ−サイズのものであって写真分野では利用できない
ものであった。ここで平板状粒子とは、粒子の他のいか
なる端結晶面よりも実質的に大きな2つの平行なまたは
実質的に平行な結晶面を有する粒子を指す。平板状粒子
のアスペクト比(即ち、厚さに対する直径の比率)は実
質的に1:1より大きい。高アスペクト比平板状粒子臭
化銀乳剤はクナック(Cugnac)およびシャトー(Chatea
u)「物理的熟成時の臭化銀結晶の形態学の進展(イボ
ルーション・オブ・ザ・モルフォルジー・オブ・シルバ
ー・ブロマイド・クリスタルズ・ヂュアリング・フィジ
カル・ライプニング)」サイエンス・エ・インダストリ
エ・フォトグラフィー、33巻、No.2(1962)、p
p.121−125に報告されている。
1937年から1950年代にかけてイーストマン・コ
ダック社はデュプリタイズド(登録商標)放射線写真フ
ィルタ製品をノー・スクリーン・X線コード5133な
る名称で販売した。この製品はフィルム支持体の互いに
反対側の主要面に硫黄増感臭化銀乳剤コーティング層を
もっていた。この乳剤はX線照射に露出する為のもので
あったから分光増感されていない。この平板状粒子は平
均アスペクト比約5〜7:1をもっていた。この粒子
は、その投映面積の50%を越える部分を平板状粒子が
占め、投映面積の25%を越える部分を非平板状粒子が
占めていた。これらの乳剤を何回か複製するうち、何回
か複製せるもののうち最高の平均アスペクト比を持つ乳
剤は平均平板状粒子直径2.5マイクロメートル、平均平
板状粒子厚0.36マイクロメートルおよび平均アスペクト
比7:1を示した。他の複製品の乳剤はより厚く、より
直径の大きい平板状粒子であって、その平均アスペクト
比は小さい。
平板状粒子ヨウ臭化銀乳剤は写真業界において知られて
いるけれども、高い平均アスペクト比を示すものは知ら
れていない。平板状ヨウ臭化銀粒子はダフィン(Duffi
n)「写真乳剤化学(フォトグラフィック・エマルジョ
ン・ケミストリー)」フォーカル・プレス、1966、
pp.66−72およびトリベリ(Trivelli)およびスミ
ス(Smith)「ヨウ臭化物沈澱系列の構造におよぼすヨ
ウ化銀の影響」ザ・フォトグラフィック・ジャーナル、
LXXX巻、1940、7月、pp.285−288に説
明されている。トリベリおよびスミスはヨウ化物の導入
により粒子サイズおよびアスペクト比両者の顕著な低減
を観察している。グトフ(Gutoff)「ハロゲン化銀写真
乳剤の沈澱生成における核生成および成長速度」、フォ
トグラフィック・サイエンシーズ・アンド・エンジニア
リング、14巻、No.4、1970、7月−8月、pp.
248−257には、連続沈澱装置を用いて単一ジェッ
ト沈澱生成により調製されるタイプの臭化銀およびヨウ
臭化銀乳剤の調製が報告されている。
ハロゲン化銀の主要部分が平板状粒子形態で存在する乳
剤の調製技法が最近の刊行物に記載されている。米国特
許第4,063,951号には{100}立方体面によ
って規定され且つアスペクト比(エッジ長に基づく)1.
5〜7:1を有する平板状結晶ハロゲン化銀を形成する
ことが開示されている。この平板状粒子は方形および長
方形主要面が{100}結晶面の特性を示した。米国特
許第4,067,739号には、種晶を形成し、オスト
ワルド熟成により種晶のサイズを増大せしめ、そしてpB
r(臭化物イオン濃度の対数の逆数)を制御しながら再
核生成またはオストワルド熟成を行うことなく粒子成長
を完了することによって大部分が双晶を成す8面体結晶
であるハロゲン化銀乳剤の調製が説明されている。米国
特許第4,150,994号、同第4,184,877
号および同第4,184,878号、英国特許第1,5
70,581号並びにドイツ特許公開第2,905,6
55号および同第2,921,077号には少なくとも
90モル%がヨウ化物である種晶を用いることによって
平坦な双晶8面体状ハロゲン化銀粒子の形成が教示され
ている。ここで、特に断わらない限り、ハロゲン化物の
百分率はすべて対応する乳剤、粒子または粒子領域に存
在する銀に基づく。上述の引例のいくつかに増大した被
覆力を有する乳剤が報告され、これらが黒白およびカラ
ー両カメラフィルムとして有用であることが説明されて
いる。米国特許第4,063,951号には具体的にア
スペクト比の上限が7:1であると報告されているが、
その実施例には非常に低いアスペクト比即ち2:1が記
載されているに過ぎず、ここに記載される7:1アスペ
クト比は現実的なものでないと考えられる。実施例およ
び顕微鏡写真から見ると他の上述の引例に見られるアス
ペクト比は7:1より小さい。日本特許公開第142,
329号(1980年11月6日)には米国特許第4,
150,994号と実質的に同様な教示がなされている
が、種粒子としてヨウ化銀の使用に限定されてはいな
い。
ゼリクマン(Zelikman)写真乳剤粒子の形状(ザ・シェ
イプ・オブ・フォトグラフィック・エマルジョン・グレ
インズ)キネ・フォト・ケミカル・インダストリー、
6:48−52、11−12、1940には、ソビエト
の写真乳剤は他の欧州のメーカーのものと比較して感度
が低く、この差は、ソビエトの乳剤が球状粒子を含むの
に対し他の欧州のメーカーの乳剤は平板状粒子を含むと
いう事実に起因すると記載されている。ゼリクマンは、
ソビエトの研究者は平板状粒子乳剤を用いることを試み
たが、球状粒子乳剤の感度に匹敵する感度を得たに過ぎ
ないと記載している。ゼリクマンは、平板状粒子乳剤は
優れていることの理論的根拠を示したうえ、製造過程で
アミノ化する際にアミノ化度を変えて、アミノ化度の異
なる種々の平板状粒子乳剤を調製している。球状粒子は
完全にアミノ化せる乳剤が最高の感度を示すが、平板状
粒子ではこの1/2またはそれ以下のアミノ化度でそれに
匹敵する感度が得られる。
ダンガイ(Danguy):平板状臭化銀粒子写真乳剤の調製
およびセンシトメトリー(ザ・プレパレーヨン・アンド
・ザ・センシトメトリー・オブ・フォトグラフィック・
エマルジョン・ウィズ・ダブラー・シルバー・ブロマイ
ド・グレインズ)ビュレタン・デ・ラ・ソシエテ・ロイ
ヤル・デ・サイエンス・デ・リージュ(Bulletin de la
Societe Royale des Seiences de Liege)31,73
2−750(1962)11−12月号には、平板状粒
子臭化銀乳剤の調製および感度の比較が報告されてい
る。ダンガイ:平板状臭化銀粒子乳剤のセンシトメトリ
ー特性および化学増感について(オン・ザ・センシトメ
トリック・キャラクタリステイクス・アンド・ケミカル
・センシタイゼイション・オブ・エマルジョンズ・ウイ
ズ・タブラー・グレインズ・オブ・シルバー・ブロマイ
ド)サイエンス・エ・アンダストリー・フォトグラフィ
ック(Science et Industries Photographiques)(2)
,141−150(1963)5−6号には、さら
に、平板状粒子臭化銀乳剤の化学増感が報告されてい
る。ダンガイは、市販の化学増感せる平均直径1マイク
ロメーターの非平板状粒子乳剤の感度に匹敵する感度を
もつ化学増感せる直径30マイクロメーターの平板状粒
子臭化銀乳剤を示している。
(c)発明の開示 本発明の目的は、分散媒とヨウ臭化銀粒子とからなり、
改良された感度−粒状度関係を有する放射線感応性高ア
スペクト比平板状粒子ヨウ臭化銀乳剤を提供することに
ある。
上述の目的は、本発明によれば、分散媒とヨウ臭化銀粒
子とからなり、該ヨウ臭化銀粒子の全投映面積の少くと
も50%が、厚さが0.3マイクロメートル未満、直径が少
くとも0.6マイクロメートル、そして平均アスペクト比
が8:1より大、そしてさらに最大平均粒子直径が10マ
イクロメートル以下である平板状ヨウ臭化銀粒子で占め
られており、且つ該ヨウ臭化銀粒子は分光感度および化
学増感されていることを特徴とする放射線感応性高アス
ペクト比平板状粒子ヨウ臭化銀乳剤によって達成され
る。
本発明は、従来技術と比較して顕著な改良を提供する。
本発明に係るエマルジョンは従来の同様なハロゲン化銀
含有量を有する乳剤と比較して改良された感度−粒状度
関係を示す。
本発明に係る乳剤はその他の点では従来ど同様な構成を
有する写真要素に有用である。特に本発明の乳剤は放射
線透過性支持体の両主要面にコーティングされてクロス
オーバーを制御せる放射線写真要素として利用すること
ができる。本発明の乳剤を含む放射線写真要素と従来の
乳剤を含む同様な放射線写真要素とを比較すると、本発
明の乳剤はクロスオーバーが低減することがわかる。あ
るいは、本発明の乳剤を用いれば銀被覆量を低減せしめ
て従来と同様なクロスオーバー水準を得ることができ
る。
本発明に係る乳剤を含む像転写フィルムユニットは特に
有用である。この乳剤層を有する像転写フィルムユニッ
トは銀被覆量(即ち、単位面積当たりのハロゲン化銀コ
ーティング量)に対する写真感度の比率がより高く、可
視転写像への到達がより速く、より短時間の現像でより
コントラストの大きい転写像を得ることができる。
A.平板状粒子乳剤およびその調製 本発明に係るハロゲン化銀乳剤に関し用いる用語「高ア
スペクト比」はこの明細書においては、厚さが0.3マイ
クロメートル未満、直径が少なくとも0.6マイクロメー
トル、平均アスペクト比が8:1より大であるハロゲン
化銀粒子がハロゲン化銀粒子の全投映面積の少なくとも
50%を占めるものを指す。
本発明に係る高アスペクト比平板状粒子ハロゲン化銀乳
剤の好ましいものは、厚さ0.3マイクロメートル未満、
直径少なくとも0.6マイクロメートル、平均アスペクト
比少なくとも12:1(特に好ましくは少なくとも2
0:1)を有するハロゲン化銀粒子である。
本発明の実施に有用な高アスペクト比平板状粒子乳剤は
極端に高い平均アスペクト比を持ち得る。平板状粒子の
平均アスペクト比は平均粒子直径を増大することにより
増大することができる。アスペクト比の増大によって鮮
鋭度を大きくすることができるが、一般に、最大平均粒
子直径はそれぞれ特定の写真用途に対する粒状度の要求
から制限を受ける。平板状粒子の平均アスペクト比は、
直径増大に加えてまたは替えて平均粒子厚を低減するこ
とによっても増大することができる。銀被覆量を一定に
保持する場合、平板状粒子の厚さを低減するとアスペク
ト比増大の直接的機能として粒状度が一般に改善され
る。それ故、本発明に係る平板状粒子乳剤の最高平均ア
スペクト比は、特定の写真用途で許容される最大平均粒
子直径および達成可能な最小の平板状粒子厚さの関数で
ある。最高平均アスペクト比は、採用する沈澱生成技法
及び平板状ハロゲン化銀粒子組成に依存して変わること
が観察された。写真として有用な平均粒子直径を有し5
00:1という最高平均アスペクト比を有する平板状粒
子は臭化銀粒子をオストワルド熟成することにより得ら
れたし、またアスペクト比100:1,200:1また
はそれより高いものがダブルジェット沈澱生成技法によ
り得られた。ヨウ化物が存在すると一般に最高平均アス
ペクト比は、平均アスペクト比100:1または20
0:1もしくはそれ以上のヨウ臭化銀平板状粒子乳剤の
調製は可能である。塩化銀平板状粒子(必要に応じ臭化
物および/またはヨウ化物を含む)では50:1または
100:1という高い平均アスペクト比のものを調製す
ることができる。本発明の好ましい形態では上述の厚
さ、直径およびアスペクト比基準を満足するハロゲン化
銀粒子がハロゲン化銀粒子の全投映面積の少なくとも7
0%、特に好ましくは90%を占める。
投映面積の所定百分率を示す平板状粒子の厚さが薄くな
ればなる程乳剤の平均アスペクト比は高くなる。通常平
板状粒子の平均厚さは少なくとも0.03マイクロメート
ル、好ましくは少なくとも0.05マイクロメートルであ
る。(もっとも、より薄い平板状粒子、例えば0.01マイ
クロメートル厚の粒子も使用可能ではあるが)。粒子を
用いる写真の利用分野に応じて選択すべき粒子の厚さは
変わるであろう。拡大せずにそのまま視る写真像の場合
には厚さ0.3マイクロメートル未満を有するより大きな
粒子が全く望ましい。というのは、粒状度水準が正常値
より高いと肉眼では視ることができないからである。し
かしながら、大抵の利用分野では写真像を拡大すること
が可能であり、従って、好ましくは0.03マイクロメート
ル(より好ましくは0.2マイクロメートル未満)の厚さ
を有するより小さな粒子を用いることが望ましい。青色
光を記録するための臭化銀およびヨウ臭化銀粒子は、拡
大を必要とするマルチカラー利用分野においてさえ以下
に述べる理由によって0.3マイクロメートル未満の粒子
厚さを示すことが望ましい。
本発明に係るハロゲン化銀乳剤の上述の粒子特性は当業
界において周知の手法により容易に確めることができ
る。この明細書において用いる用語「アスペクト比」と
は粒子の厚さに対する直径の比を示す。粒子の「直径」
とは、乳剤を顕微鏡または電子顕微鏡で観察した時粒子
の投映面積と等しい面積を有する円の直径を指すものと
する。乳剤試料の陰影のある電子顕微鏡写真からそれぞ
れの粒子の厚さ及び直径を測定することができ、厚さ0.
3マイクロメートル未満及び直径少なくとも0.6マイクロ
メートルを有する平板状粒子を同定することができる。
このようにして測定せる直径と厚さからそれぞれの平板
状粒子のアスペクト比を計算することができ、そして、
厚さ0.3マイクロメートル未満および直径少なくとも0.6
マイクロメートルという基準を満足する試料中の全ての
粒子のアスペクト比を平均化して平均アスペクト比を得
ることができる。このことから明らかなように平均アス
ペクト比とは個々の平板状粒子のアスペクト比の平均で
ある。実際には、通常厚さ0.3マイクロメートル未満お
よび直径少なくとも0.6マイクロメートルを有する平板
状粒子の平均厚さ及び平均直径を求め、これら2つの平
均値の比を計算して平均アスペクト比を求めるのが簡便
である。平均アスペクト比を決定するのに個々のアスペ
クト比の平均値をとっても、また厚さ及び直径の平均値
から算出しても可能な粒子測定の許容範囲内でありさえ
すれば得られる平均アスペクト比は実質上差がない。厚
さ及び直径基準を満足する平板状ハロゲン化銀粒子の投
映面積を積算し、またその顕微鏡写真中の残りのハロゲ
ン化銀粒子の投映表面積を別に積算し、そしてこれら2
つの積算値から、厚さおよび直径基準を満足する平板状
粒子がハロゲン化銀粒子全体の投映表面積中に占める百
分率を算出することができる。
上述の決定において厚さ0.3マイクロメートル未満の標
準平板状粒子を、写真特性に劣るより厚い平板状粒子と
区別するために選定した。標準粒子としては少なくとも
0.6マイクロメートルの直径を有するものを選んだ。と
いうのは、直径がより小さいと顕微鏡写真で平板状粒子
と非平板状粒子とを必ずしも区別できないからである。
当業界で広く使われている用語「投映面積(プロジェク
ション・エーリアまたはプロジェクティブ・エーリ
ア)」については例えばジェームズ(James)およびヒ
ギンス(Higgins)「写真理論の基礎(ファンダメンタ
ルズ・オブ・フォトグラフィック・セオリー)」モルガ
ン・アンド・モルガン、ニューヨーク,p.15を参照
されたい。
第1図に示すグラフは組成は同一であるが粒子サイズが
異なる5つのハロゲン化銀乳剤1,2,3,4および5
について同様な増感を施し、同一のコーティングを施
し、さらに同一の処理を行ったものについて感度−粒状
度関係をプロットしたものである。個々の乳剤は最高速
度および粒状度において相違するが、感度−粒状度線A
が示すように乳剤同士の間に予測可能な直線関係が存在
する。線Aに沿って存在する全ての乳剤は同一の感度−
粒状度関係を示す。感度における真の改良を示す乳剤は
感度−粒状度線Aの上側に存在する。例えば、共通の感
度−粒状度線B上に存在する乳剤6および7は乳剤1〜
5のいずれよりも感度−粒状度関係において優れてい
る。乳剤6は乳剤1よりも高い感度を示すが、粒状度は
高くはない。乳剤6は乳剤2と同一の感度を示すが、粒
状度はかなり低い。乳剤7は乳剤2より高い感度を示す
が粒状度は乳剤3より低い。乳剤3の感度は乳剤7より
低い。感度−粒状度線Aの下側に位置する乳剤8は第1
図の中で最も低い感度−粒状度関係を示す。乳剤8は上
記乳剤の中では最も高い写真感度を示すが、その感度は
粒状度が不相応に増大する場合に得られるに過ぎない。
第2図は、存在し得る種々異なる粒子を図示するために
選ばれた本発明に係る乳剤の1例を示す顕微鏡写真であ
る。粒子101は前述の厚さ及び直径基準を満足する平
板状粒子である。第1図中に見られる粒子の大多数は上
述の厚さ及び直径基準を満足することは明白である。こ
れらの粒子の平均アスペクト比は18:1である。顕微
鏡写真中にはまた僅かに上記厚さ及び直径基準を満足し
ない粒子が存在する。例えば、粒子103は非平板状粒
子である。粒子105は直径基準を満足しない微細な粒
子である。粒子107は直径基準は満足するが厚さ基準
は満足しない厚い平板状粒子である。
乳剤調製条件(後に後述する)に依存して上述の厚さ及
び直径基準を満足する所望平板状ハロゲン化銀粒子の他
に主として非平板状粒子、微細粒子または厚い平板状粒
子からなる第2の粒子群が存在し得る。時にはロッドの
ような他の平板状粒子が存在し得る。一般には厚さ及び
直径基準を満足する平板状粒子の数を最大にすることが
望ましいが、粒子が前述の高いアスペクト比を満足する
限り第2の粒子群が存在しても差しつかえない。
広範囲に亘って観察された利点をもたらす本発明の好ま
しい乳剤は高アスペクト比ヨウ臭化銀乳剤である。発明
者等は高アスペクト比ヨウ臭化銀乳剤は本発明の実施に
有用であろうと考えたが、そのような乳剤は当業界に存
在しなかった。
高アスペクト比平板状粒子ヨウ臭化銀乳剤は以下に述べ
るような沈澱生成法により調製することができる。攪拌
機構を備えた常用されるハロゲン化銀沈澱生成用反応器
中に分散媒を入れる。通常最初の段階で反応器中に入れ
る分散媒の量は最終粒子沈澱生成段階でヨウ臭化銀乳剤
中に存在する分散媒の量の少なくとも約10%、好まし
くは20〜80%である。ベルギー特許第866,64
5号(フランス特許第2,471,620号に対応す
る)に教示される如く、分散媒はヨウ臭化銀粒子沈澱生
成過程で限外過によって反応器から除去することがで
きるので、最初に反応器中に存在せしめる分散媒の量は
最終粒子沈澱生成過程で反応器中に存在するヨウ臭化銀
乳剤の量と等量またはそれ以上にさえすることができ
る。反応器中に最初に入れる分散媒としては、水または
解膠剤の水中分散体であって、この分散媒は必要に応じ
て他の成分、例えば1または2以上のハロゲン化銀熟成
剤および/または後で詳述する金属ドープ剤を配合す
る。解膠剤を最初に存在せしめる場合その濃度はヨウ臭
化銀沈澱生成の最終段階で存在する解膠剤全量の少なく
とも10%、特に少なくとも20%であることが好まし
い。銀およびハライド塩と共に反応器中に追加の分散媒
を加えるが、これは別のジェットから導入することがで
きる。一般には、特に解膠剤の割合を増大するためにハ
ライド塩導入を完了した後に分散媒の割合を調節する。
ヨウ臭化銀粒子の生成に用いるブロマイド塩の少割合、
通常10重量%未満を最初に反応器中に存在せしめて、
ヨウ臭化銀沈澱生成の開始時における分散媒中のブロマ
イドイオン濃度を調節する。また、反応容器中の分散媒
は当初は実質的にイオダイドイオンを含まない。という
のは、銀とブロマイド塩を同時に加える前にイオダイド
イオンを存在せしめると厚い非平板状粒子が生成し易い
からである。反応器の内容物に関しここで用いる用語
「実質的にイオダイドイオンを含まない」とは、ブロマ
イドイオンと比較して、イオダイドイオンが別のヨウ化
銀相として沈澱を生成するには不十分な量でしか存在し
ないことを意味する。銀塩を導入する前の反応器中にお
けるイオダイド濃度は合計ハライドイオン濃度の0.5モ
ル%未満に維持することが望ましい。分散媒のpBrが当
初高過ぎると生成する平板状ヨウ臭化銀粒子は比較的厚
く、アスペクト比の低いものとなる。反応器中のpBrは
当初1.6またはそれ未満、好ましくは1.5未満に維持する
ことができる。他方、pBrが低過ぎると非平板状ヨウ臭
化銀粒子が生成し易い。それ故、反応器中のpBrを0.6ま
たはそれ以上、好ましくは1.1以上に維持することがで
きる。ここで用いられるpBrはブロマイドイオン濃度の
負の対数として定義される。pH,pC,pI,およびpA
gはそれぞれ水素、クロライド、イオダイドおよび銀イ
オン濃度について同様に定義される。
沈澱を生成せしめる間、ヨウ臭化銀粒子の沈澱生成に周
知の技法に従って銀、ブロマイドおよびイオダイド塩を
反応器に加える。通常ブロマイドおよびイオダイド塩の
導入と同時に反応器中に硝酸銀のような可溶性銀塩の水
溶液を導入する。また、ブロマイドおよびイオダイド塩
は通常、1または2以上の可溶性アンモニウム、アルカ
リ金属(例えば、ナトリウムまたはカリウム)またはア
ルカリ土類金属(例えば、マグネシウムまたはカルシウ
ム)ハライド塩の水溶液のような塩水溶液として導入す
る。銀塩は少なくとも当初はブロマイド及びイオダイド
塩とは別に反応器中に導入する。イオダイド及びブロマ
イド塩は反応器中に別別に加えてもよいし混合物として
導入してもよい。
銀塩を反応器中に導入すると粒子の核生成段階が開始さ
れる。銀、ブロマイドおよびイオダイド塩の導入を続け
ると、臭化銀およびヨウ化銀の沈澱生成位置として役立
つ粒子核の母集団が形成される。現存する粒子核上への
臭化銀およびヨウ化銀の沈澱生成は粒子の成長段階を構
成する。本発明に従って形成される平板状粒子のアスペ
クト比は核生成段階と比較して成長段階ではイオダイド
及びブロマイド濃度の影響を受けることが少ない。それ
故、銀、ブロマイド及びイオダイド塩を同時に導入する
段階におけるpBrの許容範囲を成長段階の間に0.6以上、
好ましくは約0.6〜2.2の範囲、より好ましくは約0.8〜
約1.6の範囲に増大することができる。pBrの許容範囲を
約0.8〜約1.6増大せしめることは、高度に多分散せる乳
剤を調製する場合のように銀、ブロマイドおよびイオダ
イド塩を導入する間ずっと粒子核生成が実質的にある速
度で持続する場合には特に有効である。pBr値を平板状
粒子成長段階において2.2以上増大せしめると得られる
粒子の厚さが増大するが、依然平均アスペクト比8:1
より大なる粒子が得られるため多くの場合許容すること
ができる。
銀、ブロマイドおよびイオダイド塩を水溶液として導入
するのに代えて、銀、ブロマイドおよびイオダイド塩を
分散媒に懸濁せる微細なハロゲン化銀粒子の形態で当初
にまたは成長段階で導入することができる。粒子サイズ
は、反応器中に導入された時に、存在し得るより大きな
粒子核上へ容易にオストワルド熟成する程度である。有
用な最大粒子サイズは反応器内の条件、即ち温度並びに
可溶化及び熟成剤の存否に依存するであろう。臭化銀、
ヨウ化銀および/またはヨウ臭化銀粒子を導入すること
ができる。ブロマイドおよび/またはイオダイドはクロ
ライドに優先して沈澱するので、臭塩化銀およびヨウ臭
塩化銀粒子を用いることができる。ハロゲン化銀粒子は
非常に微細な、例えば、平均直径が0.1マイクロメート
ル未満のものであることが望ましい。
上述のpBr条件が満足されることを条件として、銀、ブ
ロマイドおよびイオダイド塩の濃度および導入速度は従
来慣用されるものと同様であってよい。銀およびハライ
ド塩はリットル当たり0.1〜5モルの濃度で導入するこ
とが望ましいが、従来から常用されるより広い濃度範
囲、例えば、リットル当たり0.01モルから飽和度までの
範囲が採用可能である。特に好ましい沈澱生成技法は、
操業の間における銀およびハライド塩の導入速度を増大
せしめて沈澱生成時間を短縮せしめることである。銀お
よびハライド塩の導入速度は、分散媒並びに銀およびハ
ライド塩を導入する速度を増大することによって、また
は導入される分散媒中の銀およびハライド塩の濃度を増
大することによって増大せしめることができる。銀およ
びハライド塩導入速度は増大することが望ましいが、米
国特許第3,650,757号、同第3,672,90
0号、同第4,242,445号、ドイツ特許出願公開
第2,107,118号、ヨーロッパ特許出願第801
02242号およびウエイ(Wey)「ゼラチン溶液中にお
けるAgBr結晶の成長機構(グロース・メカニズム・オブ
・AgBrクリスタルズ・イン・ゲラチン・ソルーショ
ン)」フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エン
ジニアリング,21巻No.1,1977年1月−2月,
p.14以降に教示されるように導入速度を新しい粒子
核の生成が起こり易い限界値未満に保持する(即ち再核
生成を回避するために)ことが特に望ましい。約30%
未満の変動係数を有する乳剤を調製することができる。
ここで用いる変動係数とは粒子直径の標準偏差を平均粒
子直径で割った値の100倍を意味する。沈澱生成の成
長段階の過程で意図的に再核生成を行わせることによっ
て、もちろん、実質的により高い変動係数を有する多分
散乳剤を調製することができる。
本発明に係るヨウ臭化銀乳剤中のイオダイド濃度はイオ
ダイド塩の導入によって制御することができる。いかな
る常用されるイオダイド濃度を採用することもできる。
たとえごく僅かなイオダイド量、例えば、0.05モル%と
いう低い値であっても有用であると認められる。好まし
い形態において本発明の乳剤は少なくとも約0.1モル%
のイオダイドを含む。粒子生成温度における臭化銀中の
溶解限界までのヨウ化銀を平板状ヨウ臭化銀粒子中に取
り入れることができる。従って、沈澱生成温度90℃に
おいて平板状ヨウ臭化銀粒子中にヨウ化銀を約40モル
%までの濃度で存在せしめることができる。実際に沈澱
生成温度はほぼ常温、例えば約30℃まで低下せしめる
ことができる。一般に、沈澱生成は40〜80℃の温度
範囲で行うことが望ましい。大抵の写真用途分野では最
大イオダイド濃度を約20モル%とすることが望まし
い。最良のイオダイド濃度は約15モル%までである。
沈澱生成過程で反応器中に導入されるイオダイド及びブ
ロマイド塩の相対的割合を一定の比率に保持して平板状
ヨウ臭化銀粒子中に実質的に一様なイオダイドプロフィ
ールを形成することもできるし、また上記相対的割合を
替えて異なる写真効果をもたらすこともできる。高アス
ペクト比平板状粒子ヨウ臭化銀乳剤の環状領域における
イオダイドの割合を粒子の中心領域と比較して増大せし
めると特定の写真特性上の利点がもたらされる。中心領
域におけるイオダイド濃度は0〜5モル%の範囲で変え
ることができ、また横方向を取巻く環状領域におけるイ
オダイド濃度はそれより少なくとも1モル%高い値から
臭化銀中ヨウ化銀の溶解度限界まで、好ましくは約20
モル%まで、最適には約15モル%までの範囲で変える
ことができる。変形態様においては銀塩添加を終了する
前に反応器中にイオダイド塩またはブロマイドとイオダ
イド塩を添加するのを終了せしめて、過剰量のハライド
を銀塩と反応せしめることができる。これによって平板
状ヨウ臭化銀粒子上に臭化銀の鞘を形成する結果とな
る。従って、本発明に係る平板状ヨウ臭化銀粒子は実質
的に均一なまたは徐徐に変化せるイオダイド濃度プロフ
ィールを持たせることができることは明らかであり、ま
た、イオダイド濃度の勾配を所望の如く制御して平板状
ヨウ臭化銀粒子の内部におけるイオダイド濃度を高くす
るかまたは外表面もしくはその近傍におけるイオダイド
濃度を高めることができることも明らかである。
中性または非アンモニア性乳剤を生成する上述の方法を
参照して本発明に係る高アスペクト比平板状粒子ヨウ臭
化銀乳剤の調製法を説明したが、本発明に係る乳剤は他
の方法によっても調製可能である。別の1方法において
は、反応器中におけるヨウ化銀濃度をリットル当たり0.
05モル未満に低減し、また反応器中に最初に存在せしめ
るヨウ化銀粒子の最大サイズを0.05マイクロメートル未
満に低減せしめる。
イオダイドを含まない高アスペクト比平板状粒子臭化銀
乳剤は上記に詳細に述べた方法をイオダイドを含まない
ように改変した方法によって調製することができる。高
アスペクト比平板状粒子臭化銀乳剤はまた、前に引用せ
るクナックおよびシャトーに基づく方法によって調製す
ることもできる。方形および長方形粒子を含有する高ア
スペクト比臭化銀乳剤は、1辺の長さが0.15マイクロメ
ートル未満である立方体種粒子を用いる方法により調製
することができる。種粒子のpAgを5.0〜8.0の範囲に維
持しながら、非ハライド銀イオン錯化剤の実質的不存在
下に乳剤を熟成して、平均アスペクト比少なくとも8:
1を有する平板状臭化銀粒子を生成せしめる。イオダイ
ドを含まない高アスペクト比平板状粒子臭化銀乳剤を調
製するさらに他の方法は後記実施例に記載する。
{111}結晶平面に対向結晶面を有し、且つ1つの好
ましい形態においては主要表面の1つの面中にある<2
11>結晶ベクトルに平行な少なくとも1つの辺を有し
少なくとも50モル%のクロライドを含む平板状粒子を
調製することができる。そのような平板状粒子乳剤は、
結晶癖変性量のアミノ置換アザインデンと解膠剤の存在
下に銀塩水溶液と塩素含有ハライド塩の水溶液を反応さ
せることにより調製できる。
ここで用いる解膠剤は、線状重合体鎖が、(1)マレイン
酸、アクリル酸またはメタクリル酸のアミドまたはエス
テルであって、2つのアルキル炭素原子を結合する少く
とも一つの硫化物−硫黄原子を有する有機ラジカルを含
有するアミドまたはエステルの繰返し単位と(2)少くと
も一つの他のエチレン系不飽和単量体の単位からなる水
溶性線状重合体である。
少なくとも粒子の周環領域、好ましくは粒子全体に亘っ
てブロマイド及びクロライドを含有するハロゲン化銀粒
子からなる平板状粒子乳剤も調製可能である。銀、クロ
ライド及びブロマイドを含有する平板状粒子領域は銀、
クロライド、ブロマイドおよび必要に応じてイオダイド
の各塩を反応器中に導入する過程でクロライドとブロマ
イドのモル比を16:1〜約260:1の範囲に維持し
且つ反応器中におけるハライドイオンの合計濃度を0.10
〜0.90規定の範囲に維持することにより形成される。平
板状粒子における臭化銀に対する塩化銀のモル比は1:
99〜2:3の範囲で変えることができる。
5質用化合物を平板状粒子沈澱生成過程で存在せしめる
ことができる。そのような化合物は反応器中に最初に存
在せしめてもよいし、また常法に従って1もしくは2以
上の塩を加えると共に添加することもできる。米国特許
第1,195,432号、第1,951,933号、第
2,448,060号、第2,628,167号、第
2,950,972号,第3,488,709号、第
3,737,313号、第3,772,031号および
第4,269,927号並びにリサーチ・ディスクロー
ジャー、134巻 1975年6月、アイテム1345
2に記載されるように銅,タリウム,鉛,ビスマス,カ
ドミウム,亜鉛,中間カルコゲン(即ち、硫黄,セレン
及びテルル),金および第VIII属貴金属の化合物のよう
な改質用化合物をハロゲン化銀沈澱生成過程で存在せし
めることができる。リサーチ・ディスクロージャー及び
その前身であるプロダクト・ライセンシング・インデッ
クスは英国,PO9-1EF、ハンプシャー、ハーバンド、ホ
ームウェル、インダストリアル・オポチュニティーズ・
リミティッドの刊行物である。モイザー(Moiser)等、
ジャーナル・オブ・フォトグラフィック・サイエンス、
25巻,1977,pp.19−27に記載されるよう
に平板状粒子乳剤は沈澱生成過程において内部還元増感
することができる。
それぞれの銀塩およびハライド塩は、米国特許第3,8
21,002号,同第3,031,304号およびクレ
ーズ(Claes)等、フォトグラフィッシェ・コレスポン
デンツ,102巻,10号,1967 p.162に記
載されるように分配割合を調整し且つ反応器内容物のp
H,pBrおよび/またはpAgを調節するために分配装置を
利用してまたは重量供給を利用して表面もしくは表面下
供給管を通じて反応管に加えることができる。反応器中
に反応成分を急速に分配するために、米国特許第2,9
96,287号,同第3,342,605号,同第3,
415,650号,同第3,785,777号,同第
4,147,551号及び同第4,171,224号,
英国特許出願第2,022,431A,ドイツ特許出願
公開第2,555,364号および同第2,556,8
85号並びにリサーチ・ディスクロージャー、166
巻、1978年2月、アイテム16662に記載される
ように特別に構成された混合装置を用いることができ
る。
平板状粒子乳剤の調製において分散媒は反応器中に最初
に入れておく。好ましい形態において分散媒は解膠剤の
水性分散液からなる。反応器中の乳剤成分全重量に基づ
いて0.2〜約10重量%の解膠剤濃度を採用することが
できる。ハロゲン化銀を生成する前および生成中に反応
器中における解膠剤濃度を全重量に基づき約6%未満に
維持し、且つ、最適んコーティング特性が得られるよう
に後から乳剤ビヒクルを加えることによって乳剤ビヒク
ル濃度を高濃度の調節するのが一般的な方法である。最
初に形成される乳剤にはハロゲン化銀モル当たり約5〜
50gの解膠剤、好ましくは約10〜30gの解膠剤を
含ませることができる。追加のビヒクルは後から加える
ことによってその濃度をハロゲン化銀モル当たり100
0gという高い値にまで高めることができる。好ましく
は最終エマルジョン中のビヒクル濃度はハロゲン化銀モ
ル当たり50gより大である。写真要素の製作時におい
てコーティングおよび乾燥を行う際ビヒクルは乳剤層の
約30〜70重量%を占めることが望ましい。
ビヒクル(バインダーおよび解膠剤の両者を含む)はハ
ロゲン化銀乳剤の調製に常用されるものの中から選ぶこ
とができる。好ましい解膠剤は親水性コロイドであっ
て、これらは単独でもまた疎水性物質と組合わせて用い
ることもできる。適当な親水性物質には、蛋白質、蛋白
質誘導体、例えばセルロースエステルのようなセルロー
ス誘導体、例えばアルカリ処理ゼラチン(牛骨または皮
革ゼラチン)または酸処理ゼラチン(豚皮ゼラチン)の
ようなゼラチン、例えばアセチル化ゼラチンおよびフタ
ル化ゼラチンのようなゼラチン誘導体の如き物質が含ま
れる。これらのビヒクルおよびその他のビヒクル並びに
ビヒクル展延剤はリサーチ・ディスクロージャー,17
6巻,1978年12月,アイテム17643,セクシ
ョンIXに記載されている。
特に親水性コロイドを含めビヒクル物質は(またそれと
共に用いる疎水性物質も)本発明に係る写真要素の乳剤
層中のみならず、上塗層、中間層並びに乳剤層下に位置
する層のような他の層中に配合することができる。
本発明に係るハロゲン化銀乳剤の調製過程で粒子の熟成
が起こり得る。粒子の熟成は少なくともヨウ臭化銀粒子
生成過程において反応器中で起こることが望ましい。熟
成を促進するのに既知のハロゲン化銀溶剤が有用であ
る。例えば、熟成を促進するのに過剰量のブロマイドイ
オンを反応器中に存在せしめることが知られている。そ
れ故、ブロマイド塩溶液を反応器中に導入するだけで熟
成を促進し得ることは明らかである。他の熟成剤を用い
ることもできるし、これらの熟成剤は銀およびハライド
塩を添加する前に反応器中の分散媒中に全量を配合して
おくことができるし、また1もしくは2以上のハライド
塩、銀塩または解膠剤を加えると共に反応器中に導入す
ることもできる。別の変形態様として、熟成剤をハライ
ド塩および銀塩添加段階で独立して導入することもでき
る。アンモニアは既知の熟成剤であるけれども、最高に
実現可能な感度−粒子関係を達成する本発明のヨウ臭化
銀乳剤に用いる熟成剤としては好ましくはない。本発明
に係る好ましい乳剤は非アンモニア性または中性乳剤で
ある。
好ましい熟成剤は硫黄を含む。チオシアネート塩、たと
えばアルカリ金属チオシアネート塩,特にナトリウム及
びカリウムチオシアネート塩、並びにアンモニウムチオ
シアネート塩を用いることができる。チオシアネート塩
の導入量は常用される量でよいけれども、好ましい濃度
は一般にハロゲン化銀モル当たり約0.1〜20gの範囲
である。チオシアネート熟成剤を用いることは米国特許
第2,222,264号、同第2,448,534号お
よび同第3,320,069号に教示が見られる。ある
いは、米国特許第3,271,157号,同第3,57
4,628号および同第3,737,313号に記載さ
れるような常用されるチオエーテル熟成剤を用いること
もできる。
本発明に係る高アスペクト比平板状粒子乳剤は好ましく
は洗浄して可溶性塩類を除去する。可溶性塩類の除去
は、リサーチ・ディスクロージャー,176巻,197
8年12月,アイテム17643,セクションIIに説明
されるように、傾しゃ,過,および/または冷却沈降
およびリーチングのようなよく知られた技法によって行
うことができる。使用に先立って、増感剤を含むまたは
含まない乳剤は乾燥し貯蔵する。本発明においては、平
板状粒子の厚さの増大、アスペクト比の低減および/ま
たは直径の過度の増大を回避するために、沈澱生成が完
了した後平板状粒子の熟成を終了する際に洗浄すること
が特に有利である。
一旦形成された高アスペクト比平板状粒子乳剤は当業界
において周知の技法によって鞘で包み、芯鞘乳剤とする
ことができる。本発明方法により調製される高アスペク
ト比平板状粒子乳剤に鞘を形成するのにいかなる写真的
に有用な銀塩も用いることができる。銀塩鞘を形成する
技法は米国特許第3,367,778号、同第3,20
6,313号、同第3,317,322号、同第3,9
17,485号、同第4,150,994号、同第4,
184,877号および同第4,184,878号に記
載されている。常用される鞘形成技法は高アスペクト比
平板状粒子の形成には有利ではない。鞘形成が進むと乳
剤の平均アスペクト比が低減するからである。鞘形成過
程において平板状粒子生成に有利な条件が反応器中に存
在するならば、鞘形成は粒子の外縁に優先的に起こり、
その結果アスペクト比は必ずしも低下しない。
上述の平板状ハロゲン化銀粒子調製方法に従えば、アス
ペクト比に対する厚さ及び直径基準を満足する平板状粒
子が全ハロゲン化銀粒子の合計投映面積の少なくとも5
0%を占める高アスペクト比平板状粒子乳剤を調製する
ことができるが、そのような平板状粒子の割合を増大す
ることによってより大きな利点が達成されることが認め
られる。厚さ及び直径基準を満足する平板状ハロゲン化
銀粒子が全投映面積の少なくとも70%(最適には少な
くとも90%)を占めることが望ましい。少量の非平板
状粒子が存在しても多くの写真用途分野では全く問題が
起こらず、平板状粒子の利点が得られるが、平板状粒子
の割合を増大することができる。大きな平板状ハロゲン
化銀粒子は、常用される分離技術、例えば、遠心分離ま
たはハイドロサイクロンを用いて粒子混合物中の小さな
非平板状粒子から分離することができる。ハイドロサイ
クロンによる分離は米国特許第3,326,641号に
教示されている。
B.増感 本発明に係る高アスペクト比平板状粒子ハロゲン化銀乳
剤は化学的に増感される。化学的増感はT.H.James,ザ
・セオリ・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス,
第4版,マクラミン,1977,pp.67−76に記載
されるように活性ゼラチンを用いて行うことができる
し、またリサーチ・ディスクロージャー120巻,19
74年4月,アイテム12008,リサーチ・ディスク
ロージャー,134巻,1975年6月,アイテム13
452,米国特許第1,623,499号,同第1,6
73,522号,同第2,399,083号,同第2,
642,361号,同第3,297,447号,同第
3,297,446号,同第3,772,031号、同
第3,761,267号,同第3,857,711号,
同第3,565,633号,同第3,901,714号
および同第3,904,415号並びに英国特許第1,
315,755号および同第1,396,696号に記
載されるようにpAg5〜10,pH5〜8および温度30
〜80℃において硫黄、セレン、テルル、金、白金、パ
ラジウム、イリジウム、オスミウム、ロジウム、レニウ
ムもしくは燐増感剤またはこれら増感剤の複数の組合わ
せを用いて行うことができる。化学増感は最適には、米
国特許第2,642,361号に記載されるようにチオ
シアネート化合物の存在下に、また米国特許第2,52
1,926号,同第3,021,215号および同第
4,054,457号に記載されるタイプの硫黄含有化
合物の存在下に行う。仕上げ(化学増感)改質剤の存在
下に化学的に増感することができる。用いられる仕上げ
改質剤には、アザインデン、アザピリダジン、アザピリ
ミジン、ベンゾチアゾリウム塩、並びに1もしくは2以
上の複素環核を有する増感剤のように、化学増感の過程
でカブリを抑制し且つ感度を増大するものとして知られ
た化合物が用いられる。仕上げ改質剤の例は、米国特許
第2,131,038号、同第3,411,914号,
同第3,554,757号,同第3,565,631号
および同第3,901,714号,カナダ特許第77
8,723号およびダフィン(Duffin),フォトグラフ
ィック・エマルジョン・ケミストリー・フォーカル・プ
レス(1966),ニューヨーク,pp.138−143
に記載されている。化学増感に加えて、または代替し
て、米国特許第3,891,446号および同第3,9
84,249号に記載されるように、例えば水素を用い
て還元増感することができるし、また米国特許第2,9
83,609号,リサーチ・ディスクロージャー,13
6巻,1975年8月,アイテム13654,米国特許
第2,518,698号,同第2,739,060号,
同第2,743,182号,同第2,743,183
号,同第3,026,203号および同第3,361,
564号に記載されるように塩化第一錫、二酸化チオウ
レア、ポリアミンおよびアミンポランのような還元剤を
用いて、または低pAg(例えば5未満)及び/または高p
H(例えば8より大)処理によって還元増感することが
できる。米国特許第3,917,485号および同第
3,966,476号に記載される表面下増感を含め表
面化学増感を行うことができる。
化学増感に加えて、本発明の高アスペクト比平板状粒子
ハロゲン化銀乳剤は、分光増感することができる。高ア
スペクト比平板状粒子乳剤と組合わせて、可視スペクト
ルの青およびマイナス青(即ち緑および赤)部分に吸収
極大を示す分光増感色素を用いることができる。加え
て、特別の利用分野では、分光増感色素を用いて、可視
スペクトルを越える分光感応を改良することができる。
例えば、赤外吸収分光増感剤の使用が可能である。
本発明のハロゲン化銀乳剤は種々の色素を用いて分光増
感することができる。用いられる色素には、シアニン、
メロシアニン、錯シアニンおよび錯メロシアニン(即
ち、トリ−、テトラ−および多−核ミアニンおよびメロ
シアニン)、オキソノール、ヘミオキソノール、スチリ
ル、メロスチリルおよびストレプトシアニンを含むポリ
メチン染料が含まれる。
シアニン分光増感色素には、キノリニウム、ピリジニウ
ム、イソキノリニウム、3H−インドリウム、ベンツ
〔e〕インドリウム、オキサゾリウム、オキサゾリニウ
ム、チアゾリウム、チアゾリニウム、セレナゾリウム、
セレナゾリニウム、イミダゾリウム、イミダゾリニウ
ム、ベンゾキサゾリニウム、ベンゾチアゾリウム、ベン
ゾセレナゾリウム、ベンツイミダゾリウム、ナフトキサ
ゾリウム、ナフトチアゾリウム、ナフトセレナゾリウ
ム、チアゾリニウム、ジヒドロナフトチアゾリウム、ピ
リリウムおよびイミダゾピラジニウム第四級塩から導か
れるような、メチン結合によって結合された2つの塩基
性複素環核が含まれる。
メロシアニン分光増感色素には、バルビツール酸、2−
チオバルビツール酸、ローダニン、ヒダントイン、2−
チオヒダントイン、4−チオヒダントイン、2−ピラゾ
リン−5−オン、2−イソキサゾリン−5−オン、イン
ダン−1,3−ジオン、シクロヘキサン−1,3−ジオ
ン、1,3−ジオキサン−4,6−ジオン、ピラゾリン
−3,5−ジオン、ペンタン−2,4−ジオン、アルキ
ルスルホニルアセトニトリル、マロノニトリル、イソキ
ノリン−4−オンおよびクロマン−2,4−ジオンから
誘導されるような酸性核とシアニン色素型の塩基性複素
環核とがメチン結合により結合されたものを含む。
1または2以上の分光増感色素を用いることができる。
可視ベクトル全体に亘る波長に最大感度を有し且つ非常
にバラエティに富む分光感度曲線形状を有する色素が知
られている。色素の選択および相対的な割合は増感が望
まれているスペクトルの領域並びに望まれている分光感
度曲線の形状に依存する。重複せる分光感度曲線を有す
る色素はしばしば、重複領域のそれぞれの波長における
感度が個々の色素の感度の和とほぼ等しい組合わされた
形の曲線を示す。従って、異なる最大感度を有する複数
の色素を組合わせて用いることによって、個々の色素の
最大感度の中間に最大値を有する分光感度曲線を得るこ
とができる。
複数の分光増感色素を組合わせて使用することができ、
それによって超増感、即ち、ある分光領域において、そ
れらの分光増感色素の一方を単独でいかなる濃度におい
て用いた場合よりも大きく、またそれらの分光増感色素
の加成的効果に由来する増感よりも大きな分光増感が達
成される。超増感は、分光増感色素並びに他の添加剤
(例えば安定剤及びカブリ防止剤、現像促進剤または抑
制剤、コーティング助剤、螢光増白剤および帯電防止
剤)の選ばれた組合わせによって達成される。超増感の
原因となり得るいくつかの機構および化合物については
いずれもジルマン(Gilman)「超増感機構の概観(Revi
ew of the Mechanisms of Supersensitization)」フォ
トグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリン
グ,18巻,1974,pp.418−430に記載され
ている。
分光増感色素はまた他の方法で乳剤に影響を与える。ま
た、分光増感色素は、米国特許第2,131,038号
および同第3,930,860号に開示されるようにハ
ロゲン受容体または電子受容体、カブリ防止剤または安
定剤、現像促進剤または抑制剤として作用する。
ハロゲン化銀乳剤を増感するのに有用な分光増感剤の中
にはリサーチ・ディスクロージャー、176巻,197
8年12月,アイテム17643,セクションIIIに記
載されるものがある。
乳剤を分光増感するのに常用される量の色素を用いるこ
とができる。本発明の完全な利点をもたらすために、最
適量(即ち、露光条件下に粒子から達成し得る最大写真
感度の少なくとも60%を達成するに十分な量)の分光
増感色素を高アスペクト比平板状粒子表面に吸収せしめ
ることが望ましい。使用する色素の量は、用いる特定の
色素もしくは選ばれた色素の組合わせ並びに粒子の大き
さ及びアスペクト比に基づいて変わるであろう。最適の
分光増感が、表面増感ハロゲン化銀粒子の利用可能な合
計表面積の約25〜100%もしくはそれ以上に相当す
る単分子層被覆量において有機色素を用いる場合に達成
されることは写真技術分野において知られている。即
ち、このことは例えば、ウエスト(West)等「写真乳剤
における増感染料の吸着(ザ・アドソープション・オブ
・センシタイジィング・ダイズ・イン・フォトグラフィ
ック・エマルジョンズ)」、ジャーナル・オブ・フィジ
カル・ケミストリー,56巻,p.1065,195
2;スペンス(Spence)等「増感色素の減感(デセンシ
タイゼイション・オブ・センシタイズィング・ダイ
ズ)」,ジャーナル・オブ・フィジカル・アンド・コロ
イド・ケミストリー,56巻,6号,1948年6月,
pp.1090−1103;および米国特許第3,97
9,213号に記載されている。最適な色素濃度水準は
メーズ(Mees),セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィ
ック・プロセス,pp.1607−1069に教示される
方法によって選定できる。
青色光に対する露光を記録すべき乳剤層においては通常
臭化銀またはヨウ臭化銀の本来の青色感度に依存するけ
れども、乳剤が本来の感度を示す分光領域において主要
な吸収が見られる場合においてさえ分光増感剤の使用に
よって重要な利点が得られることは本発明の1つの特徴
である。青色分光増感色素の使用によって利点が達成さ
れることが特に認められる。本発明に係る乳剤は高アス
ペクト比平板状粒子臭化銀及びヨウ臭化銀乳剤ではある
けれども、青色分光増感色素の使用によって非常に大き
な感度の増大が認められる。本発明に係る乳剤をその本
来の感度領域において露光することを意図する場合に
は、この平板状粒子の厚さを0.5マイクロメートルまで
増大することによって感度における利点を得ることがで
きる。いずれの場合においても達成可能な最大平均粒子
直径は10マイクロメートル未満である。
高アスペクト比平板状粒子臭化銀及びヨウ臭化銀乳剤に
対する有用な青色分光増感色素は、分光増感剤を生成す
ることが知られたいかなるタイプの色素からも選ぶこと
ができる。シアニン、メロシアニン、ヘミシアニン、ヘ
ミオキソノールおよびメロスチリルのようなポリメチン
色素は好ましい青色分光増感剤である。一般に有用な青
色分光増感剤はその吸収特性、即ち、色相によってこれ
らの色素の中から選ぶことができる。しかしながら、有
用な青色増感剤を選択する基準として役立つ一般的な構
造的相互関係が存在する。一般にメチン鎖が短くなれば
なる程、感光極大の波長は短くなる。また核が吸収に影
響を及ぼす。核に融合環を加えることにより吸収波長は
好都合にも長くなり易い。また、置換基は吸収特性を変
えることができる。特に断わらない限り、以下の各式に
おいてアルキル基またはアルキル成分は1〜20個の炭
素原子、好ましくは1〜8個の炭素原子を含む。アリー
ル基またはアリール成分は6〜15の炭素原子を含み、
好ましくはフェニルまたはナフチル基または成分であ
る。
好ましいシアニン青色分光増感剤はモノメチンシアニン
であるが、有用なシアニン青色分光増感剤は下記式1で
表わされるものの中から選ぶことができる。
およびZは同一であっても相違しても良く、それ
ぞれは、オキサゾリン、オキサゾール、ベンゾキサゾー
ル、ナフトキサゾール類(例えば、ナフト〔2,1−
d〕オキサゾール、ナフト〔2,3−d〕オキサゾール
およびナフト〔1,2−d〕オキサゾール)、チアゾリ
ン、チアゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール
類(例えば、ナフト〔2,3−d〕チアゾール)、チア
ゾロキノリン類(例えば、チアゾロ〔4,5−b〕キノ
リン、セレナゾリン、セレナゾール、ベンゾセレナゾー
ル、ナフトセレナゾール類(例えば、ナフト〔1,2−
d〕セレナゾール、3H−インドール(例えば、3,3
−ジメチル−3H−インドール)、ベンツインドール類
(例えば,1,1−ジメチルベンツ(e)インドール)、
イミダゾリン、イミダゾール、ベンツイミダゾール、ナ
フチミダゾール類(例えば、ナフチ〔2,3−d〕イミ
ダゾール)、ピリジンおよびキノリンのような塩基性複
素環窒素化合物から導かれる環状核を完成するのに必要
な元素である。上述の核はその環上に1または2以上の
種々の置換基が存在してもよく、そのような置換基とし
ては、ヒドロキシ、ハロゲン類(例えば、フルオロ、ク
ロロ、ブロモおよびヨード)、アルキル基または置換ア
ルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、オクチル、ドデシル、オクタデシル、
2−ヒドロキシエチル、3−スルホプロピル、カルボキ
シメチル、2−シアノエチルおよびトリフルオロメチ
ル)、アリール基または置換アリール基(例えば、フェ
ニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−スルホフェニ
ル、3−カルボキシフェニルおよび4−ビフェニル)、
アルアルキル基(例えば、ベンジルおよびフェネチ
ル)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシおよ
びイソプロポキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェ
ノキシおよび1−ナフトキシ)、アルキルチオ基(例え
ば、メチルチオおよびエチルチオ)、アリールチオ基
(例えば、フェニルチオ、p−トリチオおよび2−ナフ
チルチオ)、メチレンジオキシ、シアノ、2−チエニ
ル、スチリル、アミノまたは置換アミノ基(例えばアニ
リノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノおよびモルホリ
ノ)、カルボキシ(例えば、アセチルおよびベンゾイ
ル)のようなアシル基並びにスルホが挙げられる。
上述のRおよびRは同一であっても相違してもよ
く、これらはアルキル基、アリール基、アルケニル基、
またはアルアルキル基を表わし、これらは未置換であっ
てもよいし置換されてもよい。置換基としては、例え
ば、カルボキシメチル、2−ヒドロキシエチル、3−ス
ルホプロピル、3−スルホブチル、4−スルホブチル、
4−スルホフェニル、2−メトキシエチル、2−サルフ
ァトエチル、3−チオサルファトプロピル、2−ホスホ
ノエチル、クロロフェニルおよびブロモフェニルが挙げ
られる。
は水素であり、 RおよびRは水素または1〜4個の炭素原子を有す
るアルキル基を表わし、 pおよびqは0または1(但しpとqが好ましくは1で
ないもの)であり、 mは0または1であり(但し、mが1のときはpおよび
qは共に0である)、ZおよびZの少なくとも一方
はオキサゾリン、チアゾリンまたはセレナゾリンを表わ
し、 Aはアニオン性基であり、 Bはカチオン性基であり、 kおよびは0または1であることができ、これらはイ
オン性置換基の存否に依存する。もちろん、R
、RとR、またはRとRが(特にm,p,
およびqが0の場合)共にアルキレン架橋を完成するの
に必要な原子を表わすことが可能である。
青色増感剤として有用ないくつかの代表的青色増感シア
ニン色素を下記第I表に掲げる。
第I表 1.3,3′−ジエチルチアシアニンブロマイド 2.3−エチル−3′−メチル−4′−フェニルナフト
〔1,2−d〕チアゾロチアゾリノシアニンブロマイド 3.1′,3−ジエチル−4−フェニルオキサゾロ−
2′−シアニンイオダイド 4.アンヒドロ−5−クロロ−5′−メトキシ−3,
3′−ビス−(2−スルホエチル)チアシアニンヒドロ
キシド,トリエチルアミン塩 5.1,1′−ビス(2−カルボキシエチル)チアゾリ
ノカルボシアニンイオダイド 6.1,1′−ジエチル−3,3′−エチレンベンツイ
ミダゾロシアニンイオダイド 7.1−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリニデン)−
1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチルピリド−
〔2,1−b〕−ベンゾチアゾリニウムイオダイド 8.アンヒドロ−5,5′−ジメトキシ−3,3′−ビ
ス(3−スルホプロピル)チアシアニンヒドロキシド,
ナトリウム塩 好ましいメロシアニン青色分光増感剤はゼロメチンメロ
シアニン(アポメロシアニン)である。しかしながら、
有用なメロシアニン青色分光増感剤は下記式2で表わさ
れるものの中から選ぶことができる。
式2 上式において、 Zは前記式1のZまたはZのいずれかと同じ元素を
表わし、 Rは前記式1のRまたはRのいずれかと同じ元素を
表わし、RおよびRは水素、1〜4個の炭素原子を
有するアルキル基またはアリール基(例えば、フェニル
またはナフチル)であり、 Gはアルキル基もしくは置換アルキル基、アリール基
もしくは置換アリール基、アルアルキル基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、置換
アミノ基、例えば、前記式1について具体的に示したよ
うな基であり、 GはGについて列挙した基のいずれかまたはそれに
加えて、シアノ基、アルキルもしくはアリールスルホニ
ル基、または−(CO)−Gで表わされる基であって
も良く、または、GがGと一体となって、2,4−
オキサゾリジノン(例えば、3−エチル−2,4−オキ
サゾリジンジオン)、2,4−チアゾリジンジオン(例
えば、3−メチル−2,4−チアゾリジンジオン)、2
−チオ−2,4−オキサゾリジンジオン(例えば、3−
フェニル−2−チオ−2,4−オキサゾリジンジオ
ン)、3−エチルローダニン、3−フェニルローダニ
ン、3−(3−ジメチルアミノプロピル)ローダニンお
よび3−カルボキシメチルローダニンのようなローダニ
ン、ヒダントイン(例えば、1,3−ジエチルヒダント
インおよび3−エチル−1−フェニルヒダントイン)、
2−チオヒダントイン(例えば、1−エチル−3−フェ
ニル−2−チオヒダントイン、3−ヘプチル−1−フェ
ニル−2−チオヒダントインおよび1,3−ジフェニル
−2−チオヒダントイン)、3−メチル−1−フェニル
−2−ピラゾリン−5−オン、3−メチル−1−(4−
カルボキシブチル)−2−ピラゾリン−5−オンおよび
3−メチル−2−(4−スルホフェニル)−2−ピラゾ
リン−5−オンのような2−ピラゾリン−5−オン、2
−イソキサゾリン−5−オン(例えば、3−フェニル−
2−イソキサゾリン−5−オン)、3,5−ピラゾリジ
ン(例えば、1,2−ジエチル−3,5−ピラゾリジン
ジオンおよび1,2−ジフェニル−3,5−ピラゾリジ
ンジオン)、1,3−インダンジオン、1,3−ジオキ
サン−4,6−ジオン、1,3−シクロヘキサンジオ
ン、バルビツール酸(例えば、1−エチルバルビツール
酸および1,3−ジエチルバルビツール酸)並びに2−
チオバルビツール酸(例えば、1,3−ジエチル−2−
チオバルビツール酸および1,3−ビス(2−メトキシ
エチル)−2チオバルビツール酸)から導かれるような
環状酸性核を完成するのに必要な元素を表わすことがで
き、 rおよびnはそれぞれ0または1であることができる
(但し、nが1の時は一般にZがイミダゾリジン、オキ
サゾリン、セレナゾリン、チアゾリン、イミダゾリン、
オキサゾールもしくはベンゾキサゾールに限定されるか
またはGとGが環状系を表わさない)。いくつかの
代表的な青色増感メロシアニン色素を下記第II表に掲げ
る。
第II表 1.5−(3−エチル−2−ベンゾキサゾリニリデン)
−3−フェニルローダニン 2.5−〔1−(2−カルボキシエチル)−1,4−ジ
ヒドロ−4−ピリジニリデン〕−1−エチル−3−フェ
ニル−2−チオヒダントイン 3.4−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリニリデン)
−3−メチル−1−(4−スルホフェニル)−2−ピラ
ゾリン−5−オン,カリウム塩 4.3−カルボキシメチル−5−(5−クロロ−3−エ
チル−2−ベンゾチアゾリニリデン)ローダニン 5.1,3−ジエチル−5−〔(3,4,4−トリメチ
ルオキサゾリジニリデン)エチリデン〕−2−チオバル
ビツール酸 有用な青色増感ヘミシアニン染色には下記式3で表わさ
れるものが含まれる。
式3 上式において、Z,Rおよびpは前記式2におけるのと
同一の元素を表わし、GおよびGは同一であっても
相違してもよく、式1における環置換基につて説明した
ようにこれらはアルキル、置換アルキル、アリール、置
換アリールまたはアルアルキルであり、またはGとG
が一体となってピロリジン、3−ピロリン、ピペリジ
ン、ピペラジン(例えば、4−メチルピペラジンおよび
4−フェニルピペラジン)、モルホリン、1,2,3,
4−テトラヒドロキノリン、デカハイドロキノリン、3
−アザビシクロ〔3,2,2〕ノナン、インドリン、ア
ゼチジンおよびヘキサヒドロアゼピンのような環状第2
アミンから導かれる環系を完成してもよく、 L〜Lは水素、1〜4個の炭素原子を有するアルキ
ル基、アリール基、置換アリール基またはL,L
およびLの中から選ばれた任意の2つがアルキレ
ンもしくは炭素環架橋を完成するのに必要な元素を表わ
すことができ、 nは0または1であり、 Aおよびkは前記式1について定義したのと同様であ
る。
第III表 1.5,6−ジクロロ−2−〔4−(ジエチルアミノ)
−1,3−ブタジエン−1−イル〕−1,3−ジエチル
ベンツイミダゾリウムイオダイド 2.2−{2−〔2−(3−ピロリノ)−1−シクロペ
ンテン−1−イル〕エテニル}3−エチルチアゾリニウ
ムパークロレート 3.2−(5,5−ジメチル−3−ピペリジノ−2−シ
クロヘキセン−1−インデンメチル)−3−エチルベン
ゾキサゾリウムパークロレート 有用な青色増感ヘミオキソノール色素には下記式4で表
わされるものが含まれる。
上式においてGおよびGは前記式2について定義し
たのと同様な元素を表わし、 G,G,L,LおよびLは前記式3について
定義したのと同様な元素を表わし、 nは0または1である。
いくつかの代表的な青色増感ヘミオキサノール色素を表
IVに掲げる。
第IV表 1.5−(3−アニリノ−2−プロペン−1−イリデ
ン)−1,3−ジエチル−2−チオバルビツール酸 2.3−エチル−5−(3−ピペリジノ−2−プロペン
−1−イリデン)ローダニン 3.3−アリル−5−〔5,5−ジメチル−3−(3−
ピロリノ)−2−シクロヘキセン−1−イリデン〕ロー
ダニン 有用な青色増感メロスチリル色素には下記式5で表わさ
れるものが含まれる。
上式において、G,G,G,Gおよびnは前記
式4について定義したのと同様である。
いくつかの代表的な青色増感メロスチリル色素を下記第
V表に示す。
第V表 1.1−シアノ−1−(4−ジメチルアミノベンジリデ
ン)−2−ペンタノン 2.5−(4−ジメチルアミノベンジリデン−2,3−
ジフェニルチアゾリジン−4−オン−1−オキシド 3.2−(4−ジメチルアミノシンナミリデン)チアゾ
ロ−〔3,2−a〕ベンツイミダゾール−3−オン 分光増感は、これまで有用であると知られている乳剤調
製のいかなる段階において行うこともできる。最も普通
には、分光増感は化学増感の完了後に引続いて行われ
る。しかしながら、米国特許第3,628,960号及
び同第4,225,666号に教示されるように分光増
感は化学増感と同時に行うことができ、また化学増感に
全く先立って行うこともでき、さらにハロゲン化銀粒子
沈澱生成の完了前に分光増感を開始することもできる。
米国特許第4,225,666号に教示されるように、
分光増感色素を分けて乳剤中に導入すること、即ち、分
光増感色素の一部を化学増感に先立って存在せしめ、残
部を化学増感の後で導入することが可能である。米国特
許第4,225,666号とは相違して、ハロゲン化銀
の80%が沈澱した後に分光増感色素を乳剤に加えるこ
とができる。化学および/または分光増感の過程で循環
を含めpAg調節によっ増感を高めることができる。pAg調
節の例はリサーチ・ディスクロージャー,181巻,1
979年5月,アイテム18155に記載されている。
高アスペクト比平板状粒子ハロゲン化銀乳剤は、化学お
よび分光増感を行った時、同様なハライド含有量を有す
る常用されるハロゲン化銀乳剤を用いてこれまで達成さ
れるものと比較して優れた感度−粒状度関係を示すこと
が判明した。一般に写真技術分野ではヨウ臭化銀乳剤が
達成可能な最良の感度−粒状度関係を示すことが知られ
ている。それ故、そのような乳剤が商業的なカメラ感度
写真応用を満足すべく用いられている。最適に化学およ
び分光増感された高アスペクト比平板状粒子ヨウ臭化銀
乳剤は、これまで写真技術分野において達成された最良
の感度−粒状度関係と比較してより改良された感度−粒
状度関係を示す。より一般的に言えば、最適に化学およ
び分光増感せる高アスペクト比平板状粒子乳剤は分光増
感領域内で露光せる時、同様なハライド含有量を有する
常用される乳剤と比較して改良された感度−粒状度関係
を示す。分光増感されそしてスペクトルのマイナス青
色、即ち緑色および/または赤色部分に露光せる高アス
ペクト比平板状粒子臭化銀およびヨウ臭化銀乳剤は改良
された感度−粒状度関係を有する。本発明に係る高アス
ペクト比平板状粒子を、同様に増感された同様な個々の
粒子容量を有する常用される(即ち低アスペクト比平板
状または非平板状)ハロゲン化銀粒子と比較すると、青
色分光増感色素を用いることによって、前者は本来のス
ペクトル分光増感領域(即ち、スペクトルの青色部分)
における改良を達成することができる。
1つの好ましい形態において、分光増感剤は化学増感に
先立って本発明に係る乳剤中に混入することができる。
また、ある場合には、仕上げ変性剤のような他の吸着可
能物質を化学増感に先立って乳剤中に導入することによ
り同様な結果が達成された。
吸着可能物質を前もって混入することとは独立して、米
国特許第2,642,361号に教示されるように化学
増感の過程で銀に基づいて約2×10−3〜2モル%の
チオシアネートを用いることが望ましい。化学増感の過
程で他の熟成剤を用いることもできる。
上述の技法のいずれか一方または両者と組合わせて、ま
たはこれらとは独立して、第3の技法として、化学増感
の直前または化学増感の間に存在する銀および/または
ハライド塩の濃度を調節することが望ましい。粒子表面
に沈澱を生成し得るチオシアン酸銀、燐酸銀、炭酸銀等
のような銀塩並びに酢酸銀、トリフルオロ酢酸銀および
硝酸銀のような可溶性銀塩を導入することができる。平
板状粒子表面上にオストワルド熟成し得る微細なハロゲ
ン化銀(即ち、臭化銀、ヨウ化銀および/または塩化
銀)粒子を導入することができる。例えば、リップマン
乳剤を化学増感の過程で導入することができる。さら
に、分光増感せる高アスペクト比平板状粒子乳剤の化学
増感は、平板状粒子の1または2以上の所定の別々の位
置で達成することができる。分光増感色素が平板状粒子
の主要表面を形成する結晶表面に優先的に吸着されるこ
とによって、化学増感が平板状粒子の互いに異なる結晶
表面で起こり得る。
達成できる最高の感度−粒状度関係を得るために好まし
い化学増感剤は金および硫黄増感剤、金およびセレン増
感剤、並びに金、硫黄およびセレン増感剤である。従っ
て、本発明の好ましい態様においては、本発明に係る高
アスペクト比平板状粒子臭化銀およびヨウ臭化銀乳剤は
硫黄および/またはセレンのような中間カルコゲン(検
出可能でなくともよい)および検出可能な金を含む。ま
た、乳剤は通常検出可能な量のチオシアネートを含む。
もっとも、最終乳剤中におけるチオシアネートの濃度は
既知の乳剤洗浄技法によって大幅に低減することができ
る。上述の種々の好ましい態様においては、平板状臭化
銀またはヨウ臭化銀粒子はそれらの表面にチオシアン酸
銀のような別の銀塩またはハロゲン化銀含有量の異なる
別のハロゲン化銀(例えば、塩化銀、または臭化銀)を
含み得る。また、検出可能な水準以下の量の他の銀塩が
存在してもさしつかえない。
本発明に係る乳剤は代表的な実用的製造方に従えば最適
に化学および分光増感される。このことは、可能な使用
および処理条件下に増感スペクトル領域においてそれら
の粒子から達成される最大og感度の少くとも60%
に相当する感度を達成することを意味する。ここでo
g感度とは100(1−ogE)を意味し、この式に
おいてEはカブリ上0.1の濃度においてメートル−キャ
ンドル−秒で表示せる露光量である。乳剤層中のハロゲ
ン化銀粒子を一旦特徴づけたならば、ある生成物の乳剤
層が他の製造者の匹敵し得る商品に関して最適に化学お
よび分光増感されているか否かはさらに製品分析および
性能評価を行うことにより判断することができる。
ここで、本願の特許請求の範囲において規定する「感
度」について、さらに詳細に、説明する。
写真乳剤がいろいろな画像形成目的に用いられることは
周知の通りである。例えば、乳剤の使途を非常に広いカ
テゴリーで分けると、カメラ感度のモノクロ及びカラー
フィルム、モノクロ及びカラープリント材料、そして直
接撮影用及び間接撮影用のラジオグラフィーフィルムが
ある。写真乳剤を製造する段階では、それらの乳剤の所
期の使途がすでにはっきりしており、また、この所期の
使途から直接に導びかれるものとして、最小濃度(カブ
リ)の許容可能なレべルがある。例えば、カメラ感度の
フィルムでは、プリント材料におけるよりもかなり高い
レべルのカブリを許容することができる。この最小濃度
の要件を満たすことは最高の感度を得ることに一致し、
したがって、通常、乳剤の増感が行われる。例えば、乳
剤を化学増感する場合には、時間及び/又は温度をいろ
いろに変更して少量の乳剤サンプルを調製し、これらの
乳剤サンプルからもとめられる特性曲線を比較する。調
製に用いられる時間及び温度が上昇するとともに感度も
増大し、同時に最小濃度も増加する。結果から、乳剤バ
ルクの製造に適用可能な、最高感度が得られるサンプル
調製条件が選ばれる。上記から理解されるように、当業
者であるならば、選ばれた乳剤についての最適な化学増
感を経験的に達成することができる。
同様に、最適な分光増感も経験的に達成することがで
き、但し、この場合には、理論的に予想される出発点か
らスタートする。乳剤サンプル中の粒子を特徴ずけるこ
とによって、その乳剤中に存在する銀1モル当りの粒子
表面積を測定することが可能である。この情報をもと
に、分光増感色素の添加量を、粒子表面に吸着された色
素の単分子層を与えるのに要する分光増感色素の量に関
係ずけることができる。分光増感色素をさらに添加する
と、乳剤感度における急激な低下が発生する。
当業者が承知しているように、乳剤の写真感度は、選ば
れたあるいは参照のカブリ上濃度を生じるのに必要な露
光量に直接に関係している。感度の算出に用いられる露
光量を固定するためにいろいろな参照濃度が選ばれるけ
れども、一般的な方法としては、乳剤の特性曲線を足の
部分に極く近い参照濃度を選択することがある。出願人
は、特許請求の範囲に明記されるように、一般的に選ば
れている参照濃度であるカブリ上0.1の参照濃度を選択
した。
ある乳剤を別の乳剤と比較する場合、それらの乳剤の感
度が明示されていないことが屡々である。このような場
合には、通常、参照濃度に到達するのに必要な露光量に
おける差が用いられる。換言すると、乳剤の感度をΔ
ogE(ここで、Eは露光量であり、メートル・キャン
ドル・秒にて表わされる)でもって比較する。
確立された常用のものではなくて、絶対露光量(メート
ル・キャンドル・秒)が、乳剤の感度としての参照濃度
を達成されるために用いらている。なぜなら、参照露光
量を達成するためのより低い必要露光量に由来するより
高い感度について考察することに、我々は慣れているか
らである。数学的に最も簡単なアプローチは、参照露光
量の逆数を乳剤塗膜の感度として使用する方法である。
当業者の推奨する感度の評価は、このアプローチに基づ
いたものである。
出願人は、本願の特許請求の範囲の定義において、感度
を規定するためのもう1つの一般的な数学的換算法を使
用した。出願人はog感度を使用したけれども、この
og感度は、og感度における差はΔogEなる
差に100を掛けたものであるので、感度を比較するうえ
で非常に好都合である。og感度を得るには、特許請
求の範囲でも規定するように、参照露光量のog(常
用対数)を1から引き算する(したがって、参照濃度を
達成するのに必要な露光量が低下すればするほど、生じ
る差が大きくなるであろう)。得られた差を100倍し
て、整数で示すことのできる感度をもとめる。
出願人は、本願発明による新規な化学及び分光増感せる
高アスペクト比平板状粒子乳剤を特許請求の範囲におい
て規定するに際して、最も高感度の比較可能なコンベン
ショナル乳剤(従来の乳剤)の感度よりもさらに高い感
度を呈示する乳剤だけを範囲に含めるよう、意図した。
同じ写真用途での使用が意図されている乳剤を比較した
場合に、本願発明による最適に化学及び分光増感せる高
アスペクト比平板状粒子乳剤は、最良のコンベンショナ
ル乳剤の感度のほぼ2倍の感度を有することが認められ
た。本願発明のコンベンショナル乳剤の間の性能面での
相違をはっきりとさせるために、本願の特許請求の範囲
においては、高アスペクト比平板状粒子乳剤はそれらの
最大og感度の60%以内の感度まで化学及び分光増
感されているものに限るという限定が付されている。
本願発明の乳剤を規定するのに「最大可能og感度」
なる語が用いられているけれども、写真用途の広い多様
性のため、この感度を示すために一般的に用いることの
できる単一の数値をあげることはできない。しかし、こ
れをもって、特定の写真用途に供することが意図された
任意の選ばれた乳剤について「最大可能og感度」な
る記載を用いることは不明確であるとは言いきることは
できない。当業者は、特定の写真用途に供するための新
しい乳剤を製造するに当って、その都度、その乳剤の最
大可能og感度を得るための最適な化学及び分光増感
を同定するための経験的ルーチンワークを、その乳剤の
その他の写真的要件、例えばカブリ、コントラスト、粒
状度などを満足させることを考慮に入れて実施してい
る。当業者は、その他の写真パラメータが確立された後
で、慣用の経験的最適化法を用いることによって、最大
可能og感度を正確に確立することができる。また、
この最大可能og感度を、本願明細書に開示されるよ
うな化学及び分光増感法によって乳剤に付与することが
できる。
また、もう1つの留意されなければならない点は、本願
発明では、「最大可能og感度の60%まで(40%
以内)化学及び分光増感されているような高アスペクト
比平板状粒子乳剤」に意図的に限定されていることであ
る。特許請求の範囲にこのような限定が含まれているの
で、同じ写真用途に供することが意図されている最良の
比較可能な従来の乳剤のものよりも良好でない感度を呈
示する高アスペクト比平板状粒子乳剤にまで本願発明の
範囲が及ぶ可能性が回避されている。ちなみに、本願発
明による最適に増感された乳剤は、すべての場合に、同
一の粒状度レべルであって最適に増感された対照乳剤と
比較して、それらの乳剤よりも22og感度単位、す
なわち、0.22ogEの感度の利点を奏することができ
る。
c.銀象への応用 上述のように沈澱生成方法によって一旦高アスペクト比
平板状粒子乳剤を生成せしめ、洗浄し、増感したなら
ば、常用される写真用添加剤を配合することによりそれ
らの調製を完了することができる。そして、これらは銀
像を生成すべき写真応用分野、例えば、通常の黒白写真
に応用することができる。
本発明に係る乳剤を用いて銀像を形成することを意図せ
る写真要素は、処理の間に追加の硬膜剤を配合する必要
がない程度に十分硬膜化することができる。この硬膜化
によって、同様に硬膜化し且つ処理せるが非平板状また
は低アスペクト比平板状粒子乳剤を用いた写真要素と比
較して銀被覆力を増大することができる。特に、黒白写
真要素の高アスペクト比平板状粒子乳剤層およびその他
の親水性コロイド層を、それらの層の膨潤度が200%
未満に低減するに十分な程度硬膜化することができる。
ここで、膨潤度%は、(a)写真要素を38℃および相対
湿度50%において3日間維持し、(b)層の厚さを測定
し、(c)写真要素を20℃の蒸留水中に3分間浸漬し、
次いで(d)層の厚さ変化を測定することにより決定され
る。銀像の形成を意図せる写真要素を処理液中に硬膜剤
を配合する必要がない程度に硬膜化することは特に望ま
しいけれども、本発明に係る乳剤の硬膜化の程度はいか
なる常用される水準であってもよい。さらに、処理液中
に硬膜剤を配合することも可能であり、このことは、特
にラジオグラフィー材料の処理に関してではあるが、例
えば、リサーチ・ディスクロージャー,184巻,19
79年8月,アイテム18431,K項に記載されてい
る。
代表的な配合硬膜剤(前硬膜剤)はリサーチ・ディスク
ロージャー,176巻,1978年12月,アイテム1
7643,X項に記載されている。
リサーチ・ディスクロージャー,176巻,1978年
12月,アイテム17643,VI項に記載されるよう
に、安定剤,カブリ防止剤,キンク防止剤,潜像安定剤
および同様な添加剤をコーティング前に乳剤及び隣接層
に混入することにより、ネガ型乳剤コーティングにおけ
る最小濃度(即ちカブリ)を増大し、または直接ポジ型
乳剤コーティングにおける最小濃度を増大し、もしくは
最小濃度を低減せしめる不安定性から解放することがで
きる。C.E.K.メーズ(Mees),ザ・セオリー・オブ・ザ
・フォトグラフィック・プロセス,第2版,マクラミ
ン,1954,pp.677−680に記載されるよう
に、乳剤に有効なカブリ防止剤の多くはまた現像剤に配
合することができ、また2,3の一般的な見出しのもと
に分類することができる。
増感剤、硬膜剤、並びにカブリ防止剤及び安定剤の他に
種々の他の常用される写真用添加剤を存在せしめること
ができる。使用する添加剤の具体的な選出は写真利用分
野における特性に依存し、当業者ならば容易に達成し得
る。種々の有用な添加剤はリサーチ・ディスクロージャ
ー,176巻,1978年12月,アイテム17643
に記載されている。同文献アイテム17643,V項に
記載されるように螢光増白剤を配合することができる。
また、同文献VIII項に記載される如く、本発明に係る乳
剤および写真要素の別々の層中に吸収性及び散乱性物質
を用いることができる。また、XII項に記載される如
く、コーティング助剤およびXII項に記載される如く可
塑剤および滑剤を存在せしめることができる。XIII項に
記載されるように帯電防止層を存在せしめることができ
る。添加物の添加方法はXIV項に記載されている。XVI項
に記載されるように艶消剤を配合することができる。所
望ならば、XX項およびXXI項に記載されるように現像剤
および現像変性剤を配合することができる。本発明に係
る乳剤を含む写真要素ラジオグラフィー分野で利用する
場合にはラジオグラフィー要素の乳剤およびその他の層
を上に引用せるリサーチ・ディスクロージャー,アイテ
ム18431に具体的に記載されるいかなる形態とする
こともできる。本発明に係る乳剤並びに写真要素中に他
の常用されるハロゲン化銀乳剤層、中間層、オーバーコ
ートおよび下塗層を存在せしめる場合これらはリサーチ
・ディスクロージャー,176巻,1978年12月,
アイテム17643,XV項に記載される如くコーティン
グし、乾燥することができる。
当業者間に確立された慣行に従って本発明に係る高アス
ペクト比平板状粒子乳剤を相互にまたはこれらと常用さ
れる乳剤とをブレンドすることによって特定の乳剤層に
要求される特性を満足せしめることができる。例えば、
複数の乳剤をブレンドすることによって、所定目的を満
足するように写真要素の特性曲線を調節することができ
る。ブレンドによって、露光および処理によって達成さ
れる最大濃度を増大し、または低減し、最小濃度を低減
し、または増大し、且つ特性曲線の形状をつま先と肩部
の間で調節することができる。この為に本発明に係る乳
剤を上記リサーチ・ディスクロージャー176巻,19
78年12月,アイテム17643,I項に記載される
ような常用されるハロゲン化銀乳剤とブレンドすること
ができる。また、I項Fに記載されるような乳剤をブレ
ンドすることも可能である。比較的微細な塩化銀粒子乳
剤を本発明に係る乳剤、特にヨウ臭化銀乳剤とブレンド
するか隣接してコーティングすると、米国特許第3,1
40,179号および同第3,152,907号に教示
されるようにコントラスト及び/または感度(即ち、感
度−粒状度関係)をさらに増大せしめることができる。
写真要素は最も単純な形態では本発明に係る高アスペク
ト比平板状粒子乳剤を含む単一ハロゲン化銀乳剤層と写
真支持体を含む。もちろん、2以上のハロゲン化銀乳剤
層並びにオーバーコート、下塗層および中間層を含ませ
ることができる。上述のように乳剤をブレンドすること
に代えてブレンドすべき乳剤をそれぞれ別の層としてコ
ーティングすることによって同様な効果を達成すること
ができる。乳剤層を別々にコーティングして露光許容範
囲を得ることは写真技術分野において周知であって、ツ
ェリクマン(Zelikman)およびレビ(Levi),メーキン
グ・アンド・コーティング・フォトグラフィック・エマ
ルジョンズ,フォーカルプレス,1964年,pp.23
4−238,米国特許第3,663,228号および英
国特許第923,045号に記載されている。さらに、
高感度および低感度ハロゲン化銀乳剤をブレンドではな
く別々の層にコーティングすることによって写真感度を
増大せしめ得ることも写真技術分野において周知であ
る。通常高感度乳剤層は低感度乳剤層よりも露光源に近
い位置にコーティングする。この技法は3またはそれ以
上積層せる乳剤層の調製に応用することができる。この
ような層構成は本発明に係る乳剤の実施においても利用
可能である。
写真要素の層は種々の支持体上にコーティング形成する
ことができる。代表的な写真支持体には重合体フィル
ム、木材繊維(例えば紙)、金属シートおよびフィル
ム、ガラスおよびセラミック支持体要素があり、これら
は支持体表面の接着性、帯電防止性、寸法安定性、耐摩
耗性、硬さ、摩擦特性、ハレーション防止性および/ま
たはその他の特性を向上する為に1または2以上の下塗
層を形成することができる。これらの支持体は当業界に
おいて周知であって、例えば、リサーチ・ディスクロー
ジャー,176巻,1978年12月,アイテム176
43,XVIIに記載されている。
単数または複数の乳剤層は通常対向せる平らな主要表面
を有する支持体上に連続層としてコーティングされる
が、必ずしもそうでなくともよい。乳剤層は平らな支持
体表面上に複数の横方向に変位せる層セグメントとして
コーティングすることができる。単数または複数の乳剤
層をセグメントとする場合、微孔性支持体を用いること
が望ましい。有用な微孔性支持体はPCT出願公告第W0
80/01614(1980年8月7日公告;ベルギー
特許第881,513号,1980年8月1日,に対
応)および米国特許第4,307,165号に開示され
ている。微細孔の大きさは幅1〜200マイクロメート
ル、深さ1000マイクロメートル以下とすることがで
きる。一般に、通常の黒白写真分野、特に写真像を引伸
ばす場合には、微細孔の大きさは幅少くとも4マイクロ
メートル、深さ200マイクロメートル未満が好まし
く、最良の大きさは幅および深さいずれも約10〜10
0マイクロメートルである。
本発明に係る乳剤を用いた写真要素は常用されるいかな
る方法によっても像状に露光することができる。これに
ついては上記リサーチ・ディスクロージャー,アイテム
17643,XVIII項を参照されたい。本発明は特に、
存在する分光増感剤が最大吸収を示すスペクトル領域に
おいて電磁線を用いて像状露光を行う場合有用である。
写真要素に青色,緑色,赤色または赤外露光を記録する
場合は、青色,緑色,赤色またはスペクトルの赤外部分
に吸収される分光増感剤を存在せしめる。黒色像の分野
では写真要素をオルソクロマチックまたはパンクロマチ
ックに増感せしめて可視スペクトル内における感度を延
ばすことが望ましい。レーザーによって生成される露光
に用いられる輻射線は非干渉性(ランダム相)または干
渉性(イン・フェイズ)のいずれであってもよい。高も
しくは低強度露光、間欠的もしくは連続的露光、数分か
らミリ秒〜マイクロ秒という比較的短い時間に亘る露光
時間およびソラリゼーション露光を含め、常温、高温も
しくは低温および/または常圧、高圧もしくは低圧にお
ける像露光いずれも、テイ・エイチ・ジェイムズ,ザ・
セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス,
第4版,マクミラン,1977年、第4,6,17,1
8および23章に記載される如く、常用されるセンシト
メトリー技法により決定される有用な感応範囲内におい
て用いることができる。
写真要素に含まれる感光性ハロゲン化銀は、露光に引続
いて、アルカリ性媒体または写真要素中に含まれる現像
剤の存在下にハロゲン化銀を水性アルカリ媒体と組合わ
せることによって常法に従って処理し、可視像を形成す
ることができる。
写真要素中に一旦銀像を形成せしめた後、未現像のハロ
ゲン化銀を定着するのが普通の方法である。本発明に係
る高アスペクト比平板状粒子乳剤は特により短時間に定
着を完了可能とする点で有利である。これによって加速
された処理が可能となる。
D.色素像への応用 銀像を生成するための上述の写真要素および技法は色素
を用いてカラー像を生成するのに容易に適用することが
できる。おそらく投映可能なカラー像を最も簡易な技法
においては、常用される色素を写真要素の支持体中に混
入することができ、そして上述の如く銀像の形成を行う
ことができる。銀像が形成される領域においては写真要
素は実質的に光透過性でなくなり、その他の領域では支
持体の色に対応して光を透過する。このようにしてカラ
ー像が容易に形成され得る。これと同一効果はまた、別
の色素フィルター層または色素フィルター要素と透明支
持体要素を有する要素とを用いることによって達成する
ことができる。
ハロゲン化銀写真要素は色素の選択的破壊または形成に
よって色素画像を形成するのに用いることができる。上
述の銀像を形成するための写真要素は、リサーチ・ディ
スクロージャー,176巻,1978年12月,アイテ
ム17643,XIV,D項に記載されるようにカラーカ
プラーのような色素像形成剤を含有する現像剤を用いる
ことによって色素像を形成するのに用いることができ
る。このような形態において、現像剤は、酸化された形
態においてカプラーと反応(カプリング)して色素像を
形成し得るカラー現像剤(例えば、芳香族第1アミン)
を含む。
色素形成性カプラーは常法に従って写真要素中に混入す
ることもできる。色素形成性カプラーは異なる写真効果
を達成するために異なる量で混入することができる。例
えば、銀被覆量に関しカプラーの濃度は高感度及び中間
感度乳剤層に通常用いられる量より低く制限することが
できる。
配合する色素形成性カプラーは通常、減法混色原色(即
ち、黄,マゼンタおよびシアン)像色素を形成するよう
に選ばれ、これらのカプラーは非拡散性無色カプラーで
ある。
特定の写真応用分野で望まれる効果を達成するために単
一または複数の別々の層における反応速度が相違する色
素形成性カプラーを用いることができる。
色素形成性カプラーはカプリングによって、現像抑制剤
または促進剤、漂白促進剤、現像剤、ハロゲン化銀溶
剤、トナー、硬膜剤、カブリ剤、カブリ防止剤、競争カ
プラー、化学または分光増感剤および減感剤のような写
真的に有用なフラグメントを放出する。現像抑制剤放出
性(DIR)カプラーは写真分野において周知である。そ
れらは、米国特許第4,248,962号に記載される
ようにカプリング時に種々の写真的に有用な基を放出す
る非色素形成性化合物、並びに色素形成性カプラーであ
る。酸化せるカラー現像剤と反応する際色素を形成しな
いDTR化合物をまた用いることができる。さらに、酸化
的に割裂するDIR化合物を用いることができる。リップ
マン乳剤のように比較的感光性に乏しいハロゲン化銀乳
剤は現像抑制剤フラグメントの移行を阻止または抑制す
るために中間層およびオーバーコート層として利用し
た。写真要素には、ネガカラー像用積層マスクを形成す
るのに用いられる着色色素形成性カプラーのような着色
せる色素形成性カプラー及び/または競争カプラーを混
入することができる。写真要素にはさらに常用される像
色素安定剤を配合することができる。これらはすべてリ
サーチ・ディスクロージャー,176巻,1978年1
2月に記載されている。
色素像形成性還元剤に組合わせて不活性遷移金属イオン
錯体の形態を有する酸化剤を用いる方法を採用すること
によって色素像を形成しまたは増幅することができる。
写真要素はそのような方法によって色素像を形成するの
に特に適合する。
銀−色素−漂白法のような色素または色素前駆物質の選
択的破壊によって写真要素に色素像を形成することがで
きる。
漂白によって現像せる銀を除去するハロゲン化銀写真要
素に色素像を形成する技法における普通の慣行である。
そのような銀の除去は処理溶液または写真要素のある層
に漂白促進剤またはその前駆物質を混入することにより
促進することができる。ある場合には、特に上述のよう
に色素像を増幅する時は、現像により形成される銀の量
は生成する色素の量と比較して小さい。従って、実質的
に目に見える影響なく銀漂白が省略される。
さらに他の応用においては、銀像が保持され、そして色
素像はこの銀像により提供される濃度を高めまたは補う
ために活用される。銀像の濃度を色素で高める場合中性
の単一色素または全体として中性像を生成し得る複数の
色素を組合わせ用いることが通常望ましい。また、漂白
および定着によって銀を完全に像担持写真要素から除去
し、色素のみを用いて単色または中性色素像を形成する
ことができる。
E.部分的粒子現像への応用 ある種の光検出素子(例えば、ビデオカメラにおける半
導体)がハロゲン化銀写真要素の検出量子効率より優れ
た検出量子効率を示すことが写真分野において認められ
報告されている。従来のハロゲン化銀写真要素の基本的
性質を研究した結果、これは主としてハロゲン化銀粒子
の量子感度が低いことよりもむしろ個々のハロゲン化銀
粒子の二元的オンオフ特性によることが証明されてい
る。このことは、例えば、ショウ(Shaw),「マルチレ
ベル・グレインズ・アンド・アイディアル・フォトグラ
フィック・ディテクター」,フォトグラフィック・サイ
エンス・アンド・エンジニアリング,16巻,No.3,
1972年5月/6月,pp.192−200に記載され
ている。ここで、ハロゲン化銀粒子のオンオフ特性と
は、一旦ハロゲン化銀粒子上に潜像中心が形成されると
粒子が完全に現像可能となることを意味する。通常現像
は、潜像形成限界量より大きい、粒子に当たった光の量
とは無関係である。ハロゲン化銀粒子の多くの光子を吸
収していくつかの潜像中心を形成するかまたは最少数の
光子を吸収するのみで単一の潜像中心を生成するかその
いずれであってもハロゲン化銀粒子は現像時に全く同一
の生成物を生じる。
例えば、露光すると本発明に係る高アスペクト比平板状
粒子乳剤のハロゲン化銀粒子上および中に潜像中心が形
成される。一部の粒子には単一の潜像中心が形成される
のみであるが、一部の粒子には多くの潜像中心が形成さ
れ、また一部の粒子には形成されない。しかしながら、
形成される潜像中心の数は放射線曝露量に関係する。平
板状粒子は直径が比較的大きいが故に、また、感度−粒
状度関係が高い(特に、実質的に最適に化学及び分光増
感せるヨウ臭化銀から形成せる粒子では顕著である。)
が故に、それらの感度は比較的高い。それぞれの粒子上
または中の潜像中心の数は粒子が受けた曝露量に直接関
連するが故に、そのような情報が現像に際して失なわれ
ないことを条件に、高い検出量子効率に対しポテンシャ
ルが存在する。
好ましい形態においてはそれぞれの潜像中心は現像され
て、ハロゲン化銀粒子を完全に現像することなく潜像中
心の大きさが増大する。これは、通常より早い段階にお
いて、通常の写真応用分野では最適な現像を達成するよ
りかなり前においてハロゲン化銀の現像を阻止すること
により行うことができる。他の技法としてDIRカプラー
およびカラー現像剤を用いる技法がある。カプリング時
に放出される抑制剤を利用してハロゲン化銀粒子の完全
な現像を阻止することができる。このような工程を実施
する好ましい態様においては自己抑制型現像剤を用い
る。自己抑制型現像剤は、ハロゲン化銀粒子の現像を開
始するが、ハロゲン化銀粒子が完全に現像される前に自
身現像を停止するものである。好ましい現像剤は、ノイ
バーガー(Neuberger)等、「アノーマラス・コンセン
トレーション・エフェクト:アン・インバース・リレイ
ションシップ・ビトウィーン・ザ・レート・オブ・デベ
ロップメント・アンド・デベロッパー・コンセントレー
ション・オブ・サム・p−フェニレンジアミン」、フォ
トグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリン
グ、19巻、6号、1975年11月−12月、pp.3
27−332に記載されるようなp−フェニレンジアミ
ン含有自己抑制型現像剤である。現像を中断しまたはD
IRカプラーの存在下に現像を行うことにより、隣接す
る現像粒子より長い現像誘導期間を有するハロゲン化銀
粒子の現像を完全に妨げることができる。しかしなが
ら、自己抑制型現像剤を用いると、個々の粒子の現像が
ある程度起った後まではその現像が抑制されない利点が
ある。
潜像中心の現像を促進すると多数の銀核が生成する。こ
れらの銀核の大きさ及び数はそれぞれの粒子の曝露の程
度に比例する。好ましい自己抑制型現像剤がカラー現像
剤を含む限り、生成した酸化現像剤を色素形成カプラー
と反応せしめて色素像を生成せしめることができる。し
かしながら、ごく限定された量のハロゲン化銀が現像さ
れるに過ぎないので、このようにして形成され得る色素
の量もまた限定される。そのような制限を排除して最大
の色素濃度形成を達成するが、曝露程度に対する色素濃
度の比例的生成性を確保するための技法としては、酸化
剤としてパーオキシドまたは遷移金属イオン錯体を用
い、またカラー現像剤のような色素像生成性還元剤を用
いて銀接触酸化−還元反応を行う技法がある。ハロゲン
化銀粒子に表面潜像中心が形成される場合にはこれらの
中心自身が、色素像増幅反応に触媒作用を成すに十分な
銀を提供する。従って、現像によって潜像を促進する工
程は好ましいけれども必ずしも必須ではない。好ましい
形態においてはカラー写真においては常法とされている
ように、色素像を形成した後写真用要素中に残留するい
かなる可視銀も漂白によって除去する。
得られる写真像は放射線露光量に正比例せるポイント−
トウ−ポイント色素濃度を示す色素像である。その結
果、写真要素の検出量子効率は非常に高い。上述のよう
に酸化還元反応によって粒状性が増大し得るが、高い写
真感度が容易に得られる。
前に引用せるPCT出願W080/01614に教示さ
れるように微孔質支持体を用いることによって粒状性を
低減することができる。粒状性の感覚は個々の像色素雲
の大きさのみならずそれらの位置のランダム性によって
作り出される。支持体が形成せる規則的に配列せる微細
孔に乳剤をコーティングし、それぞれの微細孔に生成せ
る色素を全体に亘って均一に塗り付けることによって、
粒状性の感覚を低減することができる。
特に色素像の形成を引用して上記に部分的粒子現像を説
明したが、これは銀像の形成についても同様に適用でき
る。潜像型を含む粒子が完全に現像されないうちに現像
を完了することによって、銀像の粒状性を視るための銀
像の現像段階における生成を低減することができる。全
体粒子現像と比較して部分粒子現像によればより多数の
銀中心または微小点を生成できるので、所定濃度におけ
る粒状性の感覚を低減することができる。また、カプラ
ーを配合せる色素像の場合においても、カプラーの量を
ハロゲン化銀に関し通常用いる化学量論量より少なくな
るようにカプラー濃度を制限することによって同様に粒
状性の低減を達成できる。写真要素における銀被覆量
は、全体粒子現像の場合と比較して部分粒子現像の場合
には最大の濃度水準を達成するために当初より大きくな
ければならないが、現像されないハロゲン化銀は定着お
よび回収によって除去することができ、従って、銀の正
味消費量は必ずしも増大しない。
微孔質支持体を有する写真要素の銀像生成において部分
粒子現像を採用することにより、色素像生成に関し上述
したのと同様に銀像の粒状性を低減することができる。
例えば、本発明に係るハロゲン化銀乳剤を支持体上に配
列せる微細孔に入れ、像露光後に部分現像するならば、
曝露時に受容せる放射線量及び形成された潜像座の数に
比例して多数の微小な銀の小点が生成される。微細な銀
小点の被覆力は全体粒子現像により達成される場合と比
較して小さいが、未現像ハロゲン化銀を定着除去し、微
細孔中に存在する銀を再ハロゲン化し、次いで微細孔中
に含まれる物理的現像核の均一なコーティング層上に銀
を物理的に現像せしめることによって被覆力を増大する
ことができる。微細な核上に物理的に現像された銀は化
学的に現像された銀と比較してかなり高い濃度を持つこ
とができるのでかなり高い最大濃度を容易に得ることが
できる。さらに、物理的に現像された銀はそれぞれの微
細孔中に均一な濃度で生成する。このため粒状性が低減
する。なぜならば、銀像のランダム性は微細孔パターン
の規則性によって補充されるからである。
F.多色写真への応用 本発明品は多色写真像を生成するのに用いることができ
る。一般に少なくとも1つのハロゲン化銀乳剤層を含む
いかなる常用される多色像要素も、本発明に係る高アス
ペクト比平板状粒子乳剤を添加または該乳剤で置換する
ことのみによって改良可能である。本発明は加法多色像
および減法多色像のいずれにも応用可能である。
まず、本発明の加法多色像への応用について説明する
と、銀像を生成し得る本発明に係る乳剤を含む写真要素
と組合わせて、内部配置青色、緑色および赤色フィルタ
ー要素を含むフィルター装置を用いることができる。パ
ンクロマティックに感光され且つ写真要素の1つの層を
形成する本発明に係る高アスペクト比平板状粒子乳剤は
加法混色第1フィルター装置を通して像露光される。銀
像を生成する処理を施し、フィルター装置を通して視る
と、多色像がみられる。そのような像は投映によって最
も良く視られる。それ故、写真要素及びフィルター装置
はいずれも透明支持体を保有するかまたは共同して分担
する。
減法混色原色像生成色素の組合わせによって多色像を生
成する多色写真要素に本発明の乳剤を応用することによ
り格別の利点をもたらすことができる。そのような写真
要素は支持体並びに通常、青色光、緑色光および赤色光
をそれぞれイエロー、マゼンタおよびシアン色素像とし
て別々に記録する重なり合った少くとも3組のハロゲン
化銀乳剤層からなる。本発明は一般に少なくとも1種の
高アスペクト比平板状粒子ハロゲン化銀乳剤を含むこの
種のいかなる多色写真要素をも包含するが、高アスペク
ト比平板状粒子臭化銀およびヨウ臭化銀を用いた場合に
はさらに別の利点がもたらされる。従って、臭化銀およ
びヨウ臭化銀乳剤を含む好ましい態様について以下に説
明するが、いかなるハライド組成を有する高アスペクト
比平板状粒子乳剤も所望により用いることができる。特
に断わらない限り、多色写真要素は前述の写真要素の特
徴を持つことができる。
多色写真要素はしばしばカラー形成性層ユニットについ
て説明される。最も普通の多色写真要素は3つの重なり
合った色形成性層ユニットを含み、それぞれの色形成層
ユニットはスペクトルの異なる1/3を記録することがで
き且つ補色減法混色原色色素像を生成し得る少くとも1
つのハロゲン化銀乳剤層を含む。即ち、青色、緑色およ
び赤色記録カラー形成性層ユニットがそれぞれイエロ
ー、マゼンタおよびシアン色素像を生成するのに用いら
れる。色素像生成物質は必ずしもいかなるカラー形成性
層ユニット中に存在せしめなくともよく、処理溶液から
全く供給することができる。色素像生成物質を写真要素
中に設けるに際しては、ある乳剤層中に配置することも
でき、また同じカラー形成性層ユニットの隣接乳剤層か
ら酸化せる現像または電子移動剤を受容すべく位置せる
層中に配置することができる。
カラー形成性層ユニット間で酸化せる現像または電子移
動剤が移動して色が劣化するのを阻止するために一般に
はスカベンジャーが用いられる。スカベンジャーは米国
特許第2,937,086号に教示されるように乳剤層
自身中に位置せしめることができ、および/または米国
特許第2,336,327号に記載されるようにスカベ
ンジャー含有中間層を隣接カラー形成性層ユニット間に
配置することもできる。
各カラー形成性層ユニットには単一の乳剤層を含ませる
ことができるが、単一のカラー形成性層ユニット中にし
ばしば2,3またはそれ以上の写真感度の異なる乳剤層
が設けられる。所望層構成が感度の異なる複数の多色乳
剤層を単一カラー形成性層ユニット中に配置するのを許
さぬ場合は、単一写真要素中に複数の(通常2または
3)青色、緑色および/または赤色記録カラー形成性層
ユニットを設けるのが一般である。
本発明に係る乳剤を用いた多色写真要素は上述の要求を
満たす限り常用されるいかなる形態であってもよい。ゴ
ロコフスキイ(Gorokhovskii),スペクトル・スタディ
ズ・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス、フォー
カル・プレス,ニューヨーク,p.211,表27aに
記載される6つの可能な層配置のいずれも採用可能であ
る。簡易かつ明確に説明するならば、常用される多色ハ
ロゲン化銀写真要素の調製過程においてそのような写真
要素に、スペクトルのマイナス青色部分に感応され、且
つ他の乳剤層に先立って放射線曝露を受けるように1ま
たは2以上の高アスペクト比平板状粒子乳剤層を設ける
ことができる。しかしながら、大抵の場合、必要に応じ
て層配置を改変したうえ従来のマイナス青色記録乳剤層
を1または2以上の高アスペクト比平板状粒子マイナス
青色記録乳剤層で置き替えることが望ましい。好ましい
層配置は米国特許第4,184,876号並びにドイツ
特許公開第2,704,797号、同第2,622,9
23号、同第2,622,924号および同第2,70
4,826号に教示されている。
写真要素中のそれぞれの乳剤層が本発明に係る高アスペ
クト比平板状粒子ハロゲン化銀乳剤で構成された多色写
真要素を形成することができる。乳剤層の全てではなく
1部に本発明に係る乳剤を用いる場合には、通常多層乳
剤層を含む色形成性層ユニット中のより感度の高い乳剤
層を本発明に係る高アスペクト比平板状粒子乳剤で構成
することが望ましい。単一減色原色色素像を形成するた
めに2以上の色形成性層ユニットを写真要素中に配置す
る場合には、その少なくともより感度の高い色形成性層
ユニットに本発明に係る高アスペクト比平板状粒子乳剤
を含有せしめることが望ましい。人間の眼は緑色、赤色
および青色光の順序でインフォメーションを得るので、
マゼンタ、シアンおよびイエロー色形成層ユニットの順
番で優先的に本発明に係る高アスペクト比平板状粒子乳
剤を含有せしめることが望ましい。上述の選択にもかか
わらず、鮮鋭度のような他の要因によって特定の層配置
構成および写真像の応用に応じて他の乳剤層を選択する
ことができる。減色原色色素の組合わせからなる多色像
を形成するための写真乳剤は通常色素形成性カプラーの
ような色素形成性物質を配合せる層を複数重合せる形態
を採るが、このような形態は必須ではない。それぞれ可
視スペクトルの1/3を記録するためのハロゲン化銀乳剤
および補色減色原色色素を形成し得るカプラーを含む3
つの色形成成分(通常パケットと呼ばれる)を写真要素
中の単一層に配置して多色像を生成することができる。
代表的な混合パケット多色写真要素は米国特許第2,6
98,794号および同第2,843,489号に記載
されている。
(d)実施の具体例 以下、本発明を実施例および応用例についてさらに説明
する。すべての実施例において、銀およびハライド塩を
導入する過程では反応器の内容物を激しく攪拌した。ま
た、用語「%」は特に断わらない限り重量%を意味す
る。実施例で用いた用語「M」はは特に断わらない限り
モルを意味する。さらに、溶液はすべて特に断わらない
限り水溶液である。
A.乳剤調製および増感 種々のアスペクト比を有する一連のヨウ臭化銀乳剤を以
下のように調製した。本A項および引続く各項の実施例
において銀およびハライド塩を導入する過程では反応器
の内容物を激しく攪拌した。得られた乳剤の物性は後記
乳剤No.7の調製の後の表VIに示す。
乳剤1(実施例) 0.17M臭化カリウム含有1.5%ゼラチン溶液5.5を80
℃において攪拌しながら、これにダブルジェット法によ
り2.2M臭化カリウムおよび2.0M硝酸銀溶液を2分間に
亘って加えた。この間pBrを0.8に維持した(使用した硝
酸銀合計量の0.56%を消費した)。臭化カリウム溶液の
添加を停止し、硝酸銀溶液の添加を3分間継続した(使
用した合計硝酸銀の5.52%を消費した)。pBrを1.0に維
持し、流量を加速しながら(終了時における流量を開始
時の2.2倍とした)臭化カリウムと硝酸銀溶液とを同時
に13分間に亘って加えた(使用した硝酸銀全量の34.8
%を消費した)。臭化カリウム溶液の添加を停止し、硝
酸銀溶液を1.7分間加えた(使用した全硝酸銀の6.44%
を消費した)。ヨウ化カリウム0.24Mを含む臭化カリウ
ム1.8M溶液を硝酸銀溶液と共に流量を加速しながら
(完了時流量を開始時の1.6倍とした)ダブルジェット
法により15.5分間に亘って加えた。pBrは1.6に維持した
(使用した全硝酸銀の45.9%を消費した)。両溶液の添
加を停止し、チオシアン酸ナトリウムを1.5g/モルAg
を用いて5分間熟成した。ヨウ化カリウム溶液0.18Mと
硝酸銀溶液を等しい流量でpBrが2.9に達するまでダブル
ジェット法により加えた(使用した全硝酸銀の6.8%を
消費した)。合計約11モルの硝酸銀を使用した。乳剤
を30℃に冷却し、米国特許第2,614,929号に
記載される凝固方法によって洗浄した。この乳剤に40
℃において、アンヒドロ−5−クロロ−9−エチル−
5′−フェニル−3′−(3−スルホブチル)−3−
(3−スルホプロピル)−オキザカルボシアニン・ヒド
ロキシド・ナトリウム塩(緑色分光増感剤)464mg/
モルAgを加え、20分間保持した後pAgを8.4に調節し
た。この乳剤にチオ硫酸ナトリウム5水和物3.5mg/モ
ルAgとテトラクロロ金酸ナトリウム1.5mg/モルAgを加
えた。pAgを8.1に調節し、再び乳剤を65℃に5分間加
熱した。
乳剤2(実施例) 臭化カリウム0.17M含有1.5%ゼラチン溶液5.5に80
℃、pH5.9において攪拌しながらダブルジェット法によ
り臭化カリウム2.1Mおよび硝酸銀溶液2.0Mを2分間に
亘って加えた。pBrを0.8に維持した(使用した全硝酸銀
の0.53%を消費した)。臭化カリウム溶液の添加を停止
し硝酸銀溶液を4.6分間添加し続けた(使用全硝酸銀の
8.6%を消費した)。次いで、臭化カリウム溶液および
硝酸銀溶液を同時に13分間添加した。この間pBrを1.2
に維持し、添加流量は完了時が開始時の2.5倍となるよ
うに加速せしめた(使用した全硝酸銀の43.6%を消費し
た。臭化カリウム溶液の添加を停止し、硝酸銀溶液を1
分間加えた(使用した全硝酸銀の4.7%を消費した)。
ヨウ化カリウム0.30Mを含む臭化カリウム2.0M溶液を
硝酸銀溶液と共に13.3分間に亘って加えた。この間pBr
を1.7に維持し、流量は完了時に開始時の1.5倍となるよ
うに加速した(使用した全硝酸銀の35.9%を消費し
た)。この乳剤にチオシアン酸ナトリウムを1.5g/モ
ルAgを加え、25分間保持した。ヨウ化カリウム溶液0.
35Mと硝酸銀溶液をダブルジェット法により等流量で約
5分間pBrが3.0に達するまで加えた(使用した全硝酸銀
の約6.6%を消費した)。消費した全硝酸銀の量は約1
1モルであった。フタル化ゼラチン350gを水1.2
に溶解せる溶液を加え、乳剤を30℃に冷却し、乳剤
1の凝固方法によって洗浄した。次いで、乳剤を乳剤1
と同様な手法により分光増感および化学増感を行った。
フタル化ゼラチンは米国特許第2,614,928号お
よび同第2,614,929号にに記載されている。
乳剤3(実施例) 臭化カリウム0.10M含有0.8%ゼラチン溶液30.0に7
5℃において攪拌しながらダブルジェット法により臭化
カリウム1.2Mおよび硝酸銀溶液1.2Mを5分間に亘って
加えた。この間pBrを1.0に維持した(使用した全硝酸銀
の2.1%を消費した)。次いでフタル化ゼラチン17.6%
を含有する溶液5.0を加え、乳剤を1分間保持した。
次いで硝酸銀溶液をpBrが1.35に達するまで加えた(使
用した全硝酸銀の5.24%を消費した)。ヨウ化カリウム
0.14Mを含有する臭化カリウム溶液1.06Mとダブルジェ
ット法により硝酸銀溶液と共に流量を加速しながら(完
了時流量の開始時の2倍とした)加えた。この間pBrを
1.35に維持した(使用した全硝酸銀の92.7%を消費し
た)。使用した硝酸銀の合計量は約20モルであった。
乳剤を35℃に冷却し、凝固洗浄を行い、乳剤1の場合
と同様な手法で分光増感及び化学増感を行った。
乳剤4(実施例) 臭化カリウム0.17Mを含有するゼラチン1.5%溶液4.5
に55℃、pH5.6においてダブルジェット法により攪拌
しながら臭化カリウム1.8Mおよび硝酸銀2.0MをpBrを
0.8に維持しながら1分間に亘って等流量で加えた(使
用した全硝酸銀の0.7%を消費した)。臭化カリウム、
硝酸銀およびヨウ化カリウム0.26M溶液を等流量で同時
にpBrを0.8に維持しながら7分間に亘って加えた(使用
した全硝酸銀の4.8%を消費した)。次いで、この三重
添加をpBrを0.8に維持しながらさらに37分間流量を加
速して(完了時流量を開始時の4倍とした)行った(使
用した全硝酸銀の94.5%を消費した)。使用した硝酸銀
の合計量は約5モルであった。乳剤を35℃に冷却し、
フタル化ゼラチン200gを含む水1.0を加え、乳
剤を凝固洗浄した。
次いで、乳剤1と同様な手法により分光増感および化学
増感を行った。
乳剤5(比較例:この乳剤は米国特許第4,184,8
77号に記載されるのと同様な手法により調製した) ゼラチン5%水溶液17.5を65℃において攪拌しなが
ら、これにダブルジェット法によりヨウ化アンモニウム
4.7Mおよび硝酸銀4.7M溶液を一定の等流量で3分間に
亘って加えた。この間pIを2.1に維持した(種粒子調製
に使用した硝酸銀の約22%を消費した)。次いで両溶
液の流量を、種粒子調製に使用した合計硝酸銀の約78
%を消費されるに見合う流量に調節して15分間添加を
行った。次いで、ヨウ化アンモニウム溶液の添加を中止
し、硝酸銀溶液の添加をpIが5.0に達するまで続けた。
種粒子の調製に使用した硝酸銀の合計量は約56モルで
あった。乳剤を30℃に冷却し、以下に述べるようにさ
らに乳剤を調製するための種粒子として用いた。
上述のように調製したAgI乳剤4.1モルを含有する5%ゼ
ラチン溶液15.0を65℃に加熱した。臭化アンモニウ
ム溶液4.7Mと硝酸銀溶液4.7Mをダブルジェット法によ
り一定の等流量で7.1分間に亘って加えた。この間pBrを
4.7に維持した(種粒子の調製に用いた全硝酸銀の40.2
%を消費した)。次いで、臭化アンモニウム溶液のみの
添加を続け、pBrが約0.9に達した時点でその添加を停止
した。水酸化アンモニウム11.7Mの溶液2.7を加え、
溶剤を10分間保持した。硫酸を用いてpHを5.0に調節
し、臭化アンモニウムと硝酸銀両溶液のダブルジェット
添加を再び14分間行った。この間pBrを約0.9に維持し
た(全硝酸銀の56.8%を消費した)。次いでpBrを3.3に
調節し、乳剤を30℃に冷却した。使用した硝酸銀の合
計量は約87モルであった。フタル化ゼラチン900g
を含有する溶液を加え、乳剤を凝固洗浄した。
乳剤のpAgを8.8に調節し、この乳剤にチオ硫酸ナトリウ
ム5水和物4.2mg/モルAgおよびテトラクロロ金酸カリ
ウム0.6mg/モルAgを加えた。次いで、乳剤を16分間
80℃に加熱し、40℃に冷却し、アンヒドロ−5−ク
ロロ−9−エチル−5′−フェニル−3′−(3−スル
ホブチル)−3−(3−スルホプロピル)−オキサカル
ボシアニン・ヒドロキシド・ナトリウム塩(緑色分光増
感剤)387mg/モルAgを加え、乳剤を10分間保持し
た。この用いた増感剤に対しては化学および分光増感が
最適であった。
乳剤6(比較例:この乳剤は米国特許第3,320,0
69号に記載されるタイプである) 臭化カリウム0.050M、ヨウ化カリウム0.012Mおよびチ
オシアニン酸カリウム0.051Mを含有する溶液42.0
(フタル化ゼラチン1.25%含有)を68℃において、攪
拌しながらこれにヨウ化カリウム0.11Mを含む臭化カリ
1.32Mおよび硝酸銀溶液1.43Mを等流量で約40分間に
亘って加えた。沈澱生成によって硝酸銀21モルを消費
した。次いで、乳剤を35℃に冷却し、米国特許第2,
614,928号に記載される手法に従って凝固洗浄し
た。
上記乳剤のpAgを8.1に調節し、これにチオ硫酸ナトリウ
ム5水和物5.0mg/モルAgおよびテトラクロロ金酸カリ
ウム2.0mg/モルAgを加えた。次いで、乳剤65℃に加
熱し、40℃に冷却し、アンヒドロ−5−クロロ−9−
エチル−5′−フェニル−3′−(3−スルホブチル)
−3−(3−スルホプロピル)−オキザカルボシアニン
・ヒドロキシド・ナトリウム塩(緑色分光増感剤)46
4mg/モルAgを加え、さらに乳剤を10分間保持した。
この増感剤に対しては化学増感および分光増感が最適で
あった。
乳剤7(比較例:この乳剤は米国特許第3,320,0
69号に記載されるタイプのものである) 臭化カリウム0.050M、ヨウ化カリウム0.012Mおよびチ
オシアン酸カリウム0.051Mを含む溶液42.0(フタル
化ゼラチン1.25%含有)を68℃において攪拌しつつ、
これにダブルジェット法によりヨウ化カリウム0.053M
を含む臭化カリウム溶液1.37Mと硝酸銀溶液1.43Mを等
流量で約40分間に亘って加えた。沈澱生成によって硝
酸銀21モルを消費した。次いで、乳剤を35℃に冷却
し、乳剤6と同様な手法により凝固洗浄した。
上記乳剤のpAgを8.8に調節し、チオ硫酸ナトリウム5水
和物10mg/モルAgおよびテトラクロロ金酸カリウム2.
0mg/モルAgを加えた。次いで、乳剤を55℃に加熱
し、40℃に冷却し、アンヒドロ−5−クロロ−9−エ
チル−5′−フェニル−3′−(3−スルホブチル)−
3−(3−スルホプロピル)−オキザカルボシアニン・
ヒドロキシド・ナトリウム塩(緑色分光増感剤)387
mg/モルAgを加え、次いで乳剤を10分間保持した。こ
の増感剤に対しては化学および分光増感が最適であっ
た。
乳剤1〜4は本発明の要件を満足する高アスペクト比平
板状粒子乳剤である。これらの乳剤並びに以後に記載す
る例において平板状粒子平均直径および投映面積%を計
算した際直径0.6マイクロメートル未満の平板状粒子が
若干量含まれていたが、特にその排除を具体的に記述し
た場合を除き、記載した数に事実上影響しない程度の少
量の小径平板状粒子を存在せしめた。
比較例乳剤粒子の代表的な平均アスペクト比を求めるた
めに平均粒子直径と平均粒子厚さを比較した。測定はし
なかったが、厚さ0.3マイクロメートル未満、直径少く
とも0.6マイクロメートルという基準を満足する僅かな
平板状粒子の投映面積はいずれの場合にも肉眼検査で評
価したが、そのような粒子は存在するとしても比較例乳
剤中の合計粒子が占める全投映面積のごく僅かであっ
た。
B.本発明に係る乳剤の応用:カプラー配合単一層を有
する写真材料の感度/粒状度 化学増感および分光増感せる乳剤(乳剤No.1〜7)を
セルローストリアセテートフィルム支持体上に単一層マ
ゼンダ組成物として別々にコーティングした。それぞれ
コーティングせる要素に含まれるハロゲン化銀乳剤は銀
を1.07g/m2、ゼラチンを2.14g/m2の割合で含み且
つ、1−(2,4−ジメチル−6−クロロフェニル)−
3−〔α−(3−n−ペンタデシルフェノキシ)−ブチ
ルアミド〕−5−ピラゾロン(マゼンタ像形成性カプラ
ー)を0.75g/m2カプラー、5−sec−オクタデシル−
ヒドロキノン−2−スルホネート・カリウム塩を3.2g
/モルAgおよび4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,
3,a,7−テトラアザインデンを3.6g/モルAgの溶
剤分散液を予め加えたものであった。ゼラチンを0.88g
/m2、ビス(ビニルスルホニルメチル)エーテル(硬膜
剤)をゼラチン全量に基づき1.75%含有するオーバーコ
ート層を施した。
得られた写真要素を0〜3.0段階ダブレット・プラスラ
ッテンNo.9フィルターおよび1.26中性濃度フィルター
を通して1/100秒間600W、3000゜Kタングス
テン光源に露光した。ブリティッシュ・ジャーナル・オ
ブ・フォトグラフィー・アニュアル、1979、pp.2
04−206に記載されるカラー処理手法に従って37.7
℃で処理を行った。現像時間はカブリ濃度約1.10が得ら
れるように変えた。それぞれの写真要素について相対的
緑色感度およびRMS粒状度を測定した。RMS粒状度の測定
はH.C.シュミット(Schmitt),Jr.およびJ.H.アルトマン
(Altman)、アプライド・オプティックス,9巻,pp.
871−874、1970年4月に記載される方法に従
って行った。
これらのコーティング層の感度−粒状度関係を第3図に
log緑色感度対RMS粒状度(10倍)のプロットとし
て便宜的に示す。第3図から最適に化学増感および分光
増感された高アスペクト比ヨウ臭化銀乳剤は低アスペク
ト比ヨウ臭化銀乳剤と比較してかなり優れた感度−粒状
度関係を示すことが明らかである。
すべてのハロゲン化銀乳剤層が等しい銀被覆量で且つ一
様な銀/カプラー比をもってコートされて構成された単
一構成を用いることは、複雑な相互作用の介入を排除し
てハロゲン化銀乳剤の感度−粒状度特性を検討するのに
最良の構成であることを理解されたい。
C.本発明に係る乳剤の応用:カプラー配合多層におけ
る感度/粒状度の改良 次に列挙する層をその順番でセルローズトリアセテート
フィルム支持体上にコーティングすることによりカプラ
ー配合多色写真要素を調製した。
〔層1〕低感度シアン層:赤色増感ヨウ臭化銀粒子、ゼ
ラチン、シアン像形成性カプラー、着色カプラー及びD
IRカプラーを含有。
〔層2〕高感度シアン層:高感度赤色増感ヨウ臭化銀粒
子、ゼラチン、シアン像形成性カプラー、着色カプラー
及びDIRカプラーを含有。
〔層3〕中間層:ゼラチン及び2,5−ジ−sec−ドデ
シルヒドロキノン汚染防止剤を含有。
〔層4〕低感度マゼンタ層:緑色増感ヨウ臭化銀粒子
(1.48g銀/m2)、ゼラチン(1.21g/m2)、マゼンタ
カプラー1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3
−〔3−(2,4−ジアミルフェノキシアセトアミド)
−ベンツアミド〕−5−ピラゾロン(0.88g/m2)、着
色カプラー1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−
3−〔α−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノ
キシ)テトラデカンアミド−2−クロロアニリノ〕−4
−(3,4−ジメトキシ)−フェニル−アゾ−5−ピラ
ゾロン(0.10g/m2)、DIRカプラー1−{4−〔α
−(2,4−ジ−tert−アミル−フェノキシ)ブチルア
ミド〕フェニル}−3−ピロリジノ−4−(1−フェニ
ル−5−テトラゾリルチオ)−5−ピラゾロン(0.02g
/m2)および汚染防止剤5−sec−オクタデシルヒドロ
キノン−2−スルホネート、カリウム塩(0.09g/m2
を含有。
〔層5〕高感度マゼンタ層:高感度緑色増感ハロゲン化
銀乳剤(1.23g銀/m2)、ゼラチン(0.88g/m2)、マ
ゼンタカプラー1−(2,4,6−トリクロロフェニ
ル)−3−〔3−(2,4−ジアミルフェノキシアセト
アミド)−ベンツアミド〕−5−ピラゾロン(0.12g/
m2)、着色カプラー1−(2,4,6−トリクロロフェ
ニル)−3−〔α−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シフェノキシ)テトラデカンアミド−2−クロロアニリ
ノ〕−4−(3,4−ジメトキシ)−フェニル−アゾ−
5−ピラゾロン(0.03g/m2)および汚染防止剤5−se
c−オクタデシルヒドロキノン−2−スルホネート、カ
リウム塩(0.05g/m2)を含有。
〔層6〕中間層:ゼラチンおよび汚染防止剤を含有。
〔層7〕イエローフィルター層:イエローコロイド銀お
よびゼラチンを含有。
〔層8〕低感度イエロー層:青色増感ヨウ臭化銀粒子、
ゼラチン、イエロー色素形成性カプラー及び汚染防止剤
5−sec−オクタデシルヒドロキノン−2−スルホネー
ト、カリウム塩を含有。
〔層9〕高感度イエロー層:高感度青色増感ハロゲン化
銀乳剤、ゼラチン、イエロー色素形成性カプラー及び汚
染防止剤を含有。
〔層10〕UV吸収層:UV吸収剤3−(ジ−n−ヘキ
シルアミノ)アリリデンマロニトリルおよびゼラチンを
含有。
〔層11〕保護オーバーコート層:ゼラチンおよび硬膜
剤ビス(ビニルスルホニルメチル)エーテルを含有。
このコーティングのそれぞれのカラー像形成性層中のハ
ロゲン化銀乳剤は米国特許第3,320,069号に記
載されるタイプの多分散低アスペクト比平板状粒子を含
有していた。これらの乳剤は全てチオシアネートの存在
下に硫黄および金で適当に増感し、可視光線の適当な領
域に対し分光増感した。高感度マゼンタ層に用いた乳剤
は多分散(0.5〜1.5μm)低アスペクト比(約3:1)
ヨウ臭化銀(イオダイド12M%)乳剤であって、前記
乳剤No.6と同様な手法により調製した。
第2の多色像形成性写真要素を同様な手法により調製し
た。但し、高感度マゼンタ層には上述の低アスペクト比
乳剤に代えて平板状粒子ヨウ臭化銀(イオダイド8.4M
%)乳剤を用いた。前記と同様に測定したところ、この
乳剤の平均平板状粒子直径は約2.5μm、平板状粒子厚
さは0.12μmまたはそれ以下、平均アスペクト比は2
0:1より大、上記平板状粒子の投映面積は75%より
大であった。高アスペクト比および低アスペクト比乳剤
は共に同様に適当に化学および分光増感した。
2つの写真要素を共に多色0〜3.0濃度段階タブレット
(プラス0.60中性濃度)を通して1/50秒600W5
500°Kタングステン光源に露光した。ブリティッシ
ュ・シャーナル・オブ・フォトグラフィー・アニュア
ル,1979,pp.204−206に記載されるタイプ
のカラー現像剤を用いて3−1/4分間処理した。感光特
性測定結果を下記表VIIに示す。
上記表VIIの結果から、本発明に係る平板状粒子は粒状
度をごく僅かしか増大しないが、緑色感度を実質的に増
大せしめることがわかる。
D.本発明に係る乳剤の応用:黒白写真材料の感度−粒
状度 黒白写真材料における感度−粒状度利点を説明するため
に上記のように化学増感および分光増感せる5つの乳剤
(乳剤No.1,4,5,6および7)をポリエチレンテ
レフタレートフィルム支持体上にコートした。それぞれ
コーティングせるヨウ素中のハロゲン化銀乳剤は銀3.21
g/m2,ゼラチン4.16g/m2および4−ヒドロキシ−6
−メチル−1,3,3a−7−テトラアザインデン3.6
gモル硝酸銀を含有している。ゼラチン0.88g/m2およ
び硬膜剤(ビニルスルホニルメチル)テーテル1.75%
(ゼラチン合計重量に基づく)を含有するオーバーコー
ト層を施した。
得られた写真要素は0〜3.0段階ダブレットプラスラッ
テンNo.9フィルターおよび1.26中性濃度フィルターを
通して1/100秒間600W,3000゜Kタングステン光
源に露光した。次いで、露光したヨウ素は20℃におい
てコダックDK−50で現像した。低アスペクト比平板
状粒子乳剤を5分間現像し、高アスペクト比乳剤を3.5
分間現像することによって比較のためにつり合う曲線形
状を得た。得られた感度および粒状度測定結果を第4図
にog緑色感度対RMS粒状度(10倍)にプロットし
て示す。比較例乳剤5,6および7の感度−粒状度関係
は本発明に係る乳剤1および4のそれらと比較して明ら
かに劣っている。
周期律表第VIII属の貴金属でドープせる平板状粒子乳剤
に関する例 乳剤A 米国特許第3,320,069号に記載されるのと同様
なダブルジェット沈澱生成技法により0.8μm平均粒子
サイズを有する低アスペクト比(3:1より小)AgBrI
(イオダイド1モル%)乳剤を調製した。この乳剤には
ハロゲン化銀結晶生成過程においてヘキサクロロロジウ
ム(III)酸アンモニウム0.12mg銀を存在せしめた。次い
で、チオ硫酸ナトリウム5水和物4.4mg/モル銀,テト
ラクロロ金酸カリウム1.75mg/モル銀および4−ヒドロ
キシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザイン
デン250mg/モル銀を用いて60℃で23分間化学増
感した。化学増感の後アンヒドロ−5,6−ジクロロ−
1,3′−ジエチル−3−(3−スルホプロピル)ベン
ツイミダゾールオキサカルボシアニンヒドロキシド87
mg/モル銀を用いて分光増感した。
上記低アスペクト比AgBrI乳剤を銀1.75g/m2およびゼ
ラチン4.84g/m2の割合で、紙支持体上に形成せる二酸
化チタン−ゼラチン(10:1)層上にコーティングし
た。この乳剤層には4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラアザインデン4.65g/モル銀を配
合した。この乳剤層上にゼラチン0.85g/m2からなるオ
ーバーコートを形成した。
乳剤B 0.17M臭化カリウムを含有する1.5%ゼラチン溶液4.5
を55℃において攪拌しながら、これにダブルジェット
法により臭化カリウム2.34Mおよび硝酸銀2.0M溶液をp
Brを0.8に保持しながら2分間に亘って加えた(使用し
た全硝酸銀の1.6%を消費した)。臭化カリウム溶液の
添加を停止し、硝酸銀溶液をpBrが1.1に達するまで約1
1分間に亘って、使用した全銀の8.5%が消費するのに
見合う流量で加えた。8分間にヘキサクロロロジウム酸
アンモニウム0.1mg/モル銀(銀の最終重量に基づく)
を反応器に加えた。pBrが1.1に達した時ヨウ化カリウム
0.022Mを含有する臭化カリウム2.14M溶液を硝酸銀溶
液と共にダブルジェット法によりpBrを1.1に維持しなが
ら22分間に亘って流量を加速しながら(完了時の流量
を開始時の4.3倍とした)加えた(使用した全硝酸銀の7
7.9%を消費した)。この乳剤にAgNO3 2.0M溶液をpBr
が2.7に達するまで加えた(使用した全硝酸銀の12.0%
を消費した)。消費した硝酸銀合計は約5モルであっ
た。乳剤を35℃に冷却し、フタル化ゼラチン200g
の水1溶解液を加え、乳剤を凝固法により洗浄した。
得られた平板状粒子ヨウ臭化銀(イオダイド1M%)乳
剤は平均粒子直径1.5μm,平均粒子厚さ0.08μmを有
していた。厚さ0.3マイクロメートル未満,直径少くと
も0.6マイクロメートルを有する平板状粒子の平均アス
ペクト比は前記と同様に測定したところ19:1であ
り、粒子全体の投映面積の90%を占めていた。次い
で、平板状粒子乳剤をチオ硫酸ナトリウム5水和物5mg
/モル銀およびテトラクロロ金酸カリウム5mg/モル銀
を用いて10〜30分間65℃にて化学増感し、最適の
仕上げを行った。化学増感の後アンヒドロ−5,6−ジ
−クロロ−1,3′−ジエチル−3−(3−スルホプロ
ピル)ベンツイミダゾロオキサカルボシアニン・ヒドロ
キシド150mg/モル銀を用いて分光増感した。得られ
た平板状粒子乳剤(乳剤B)を上記乳剤Aの場合と同様
にコートした。
乳剤AおよびBの応用 露光および処理 上記2つのコーティングを段階的に濃度変化するタブレ
ット及び0.85中性濃度のフィルターを用いエッジャート
ン(Edgerton),ジャーメッシャウセン(Germeshause
n)およびグリーエル(Grier)感光計で10−4秒露光
した。階段タブレットは0.15濃度階段でその濃度範囲は
0〜3.0であった。
次いで、露光したコーティングをヒドロキノン−1−フ
ェニル−3−ピラゾリドン黒白現像剤を用いて現像し
た。定着および洗浄の後コーティングを濃度測定した結
果を下記表VIIIに示す。
上記表VIIIに示されるように低銀被覆量でコートせるロ
ジウムドープAgBrI平板状粒子乳剤は比較例と比較して
0.23高い最大濃度および109相対的感度単位(0.32
ogE)だけ高い感度を示した。2つのコーティングの
コントラストはほぼ同等であった。
平板状粒子乳剤の青色分光増感の例 平板状粒子ヨウ臭化銀乳剤(イオダイド3M%)を以下
のように調製した。
臭化カリウム0.17Mを含有する1.5%ゼラチン溶液3.0
を60℃において攪拌しつつ、これに臭化カリウム4.34
Mの3%ゼラチン溶液およびび硝酸銀4.0M溶液をダブ
ルジェット法により2.5分間加えた。この間pBrを0.8に
維持した(使用した全硝酸銀の4.8%が消費した)。次
いで、臭化カリウム溶液の添加を停止し、硝酸銀溶液を
pBrが1.3に達するまで約1.8分間加えた(使用した硝酸
銀の4.3%を消費した)。次いで、臭化カリウム4.0Mお
よびヨウ化カリウム0.12Mを含有する6%ゼラチン溶液
を硝酸銀溶液と同時に2.45分間に亘って流量を加速しつ
つ(完了時の流量を開始時の2.0倍とした)加えた。こ
の間pBrを1.3に維持した(使用した全硝酸銀の87.1%を
消費した)。臭化カリウム溶液の添加を停止し、pBrが
2.7に達するまで硝酸銀溶液を1.6分間に亘って加えた
(使用した全硝酸銀の3.8%を消費した)。次いで、乳
剤を35℃に冷却し、フタル化ゼラチン279gの蒸溜
水1.0Eに溶解せる溶液を加え、乳剤を凝固洗浄し
た。得られたヨウ臭化銀乳剤(イオダイド3M%)の平
均粒子直径は約1.0μm,平均粒子厚さは0.10μm,ア
スペクト比は約10:1であった。この平板状粒子は乳
剤層中に存在するハロゲン化銀粒子の合計投映表面積の
85%以上を占めていた。乳剤をチオシアン酸ナトリウ
ム,チオ硫酸ナトリウムおよびテトラクロロ金酸カリウ
ムを用いて化学増感した。
コーティング1:化学増感せる乳剤の1部をセルロース
トリアセテートフィルム支持体上にコートした。この乳
剤コーティングに含まれる平板状ヨウ臭化銀粒子乳剤は
銀1.08g/m2およびゼラチン2.9g/m2を含有してお
り、且つ、前もってマゼンタ色素形成性カプラー1−
(6−クロロ−2,4−ジメチルフェニル)−3−〔α
−(m−ペンタデシルフェノキシ)ブチルアミド〕−5
−ピラゾロン(0.79g/m2,2−オクタデシル−5−ス
ルホヒドロキノン(1.69g/モルAg),および4−ヒド
ロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザイ
ンデン(3.62g/モルAg)を配合したものであった。
コーティング2:前記平板状粒子ヨウ臭化銀乳剤の第2
の部分に、アンヒドロ−5,6−ジメトキシ−5−メチ
ルチオ−3,3′−ジ(3−スルホプロピル)チオシア
ニン・ヒドロキシド・トリエチルアミン塩(λmax
90nm)3×10−4モル/モルAg加えることによって
青色光に対し分光増感した。次いで分光増感せる乳剤に
前記コーティング1におけると同様なマゼンタ色素形成
性カプラーを配合したうえ、上記と同様にコーティング
した。
コーティング層を0.〜3.0濃度段階タブレットを通じ
て1/25秒,500W,5400゜Kタングステン光源に露
光した。ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・フォトグ
ラフィー・アニュアル,1979,p.204−206
に記載されるタイプのカラー現像剤を用いて3分間処理
した。
コーティングにはコーティング1と比較して0.42og
Eだけ高い写真感度を示した。これは青色増感により感
度がかなり増大することを示す。
高アスペクト比平板状粒子塩化銀乳剤の増感を示す例 高アスペクト比平板状粒子塩化銀乳剤を次のように調製
した。
反応器中にポリ(3−チアペンチルメタクリレート/ア
クリル酸/2−メタクリロイルオキシエチル−1−スル
ホン酸,ナトリウム塩)を0.63%およびアデニンを0.35
%含有する溶液2.0を入れた。この溶液にはまた塩化
カルシウム0.5Mおよび臭化ナトリウム0.0125Mを配合
した。pHを55℃において2.6に調節した。この反応器
に塩化カルシウム溶液2.0Mと硝酸銀溶液2.0Mをダブル
ジェット技法により1分間に亘って加えた。供給量は、
使用した硝酸銀全量の1.2%を消費するのに見合う一定
の流量とした。次いで、流量を加速して(完了時の流量
を開始時の2.33倍とした)15分間に亘って溶液の添加
を続けた(使用した全硝酸銀の28.9%を消費した)。p
Cを、添加開始から1分後における反応器中における
値に全製造過程に亘って保持した。次いで、溶液をさら
に26分間に亘って、使用した全硝酸銀の70.0%を消費
するに見合う一定の流量で添加し続けた。沈澱生成の最
初の1/3の間水酸化ナトリウム0.2M溶液を徐々に加え
て、55℃においてpHを2.6に保持した。沈澱生成の過
程で消費した硝酸銀の全量は2.6モルであった。
乳剤中の平板状粒子は平均直径4.0−4.5マイクロメート
ル,平均厚さ0.28マイクロメートル,平均アスペクト比
約15:1を有し乳剤全投映面積80%より大なる部分
を占めていた。平板状粒子は12角形であって、{11
0}および{111}エッジの存在を示唆していた。
平板状粒子AgC乳剤を4つの部分に分けた。部分A
は化学増感も分光増感も行わず、ポリエステルフィルム
支持体上に銀1.07g/m2およびゼラチン4.3g/m2の割
合でコートした。
部分Bは次のように増感した。硫化金(1.0mg/、モルA
gを加え、乳剤を65℃に5分間保持した。この乳剤を
アンヒドロ−5−クロロ−9−エチル−5′−フェニル
−3,3′−ビス(3−スルホプロピル)オキサカルボ
シアニン・ヒドロキシド・ナトリウム塩(0.75mモル/
モルAg)を用いて40℃で10分間分光増感し、次いで
部分Aと同様にコートした。用いた増感剤に対し化学お
よび分光増感は最適であった。
部分Cおよび部分Dは最適に増感した。部分Cに対して
はアンヒドロ−5−クロロ−9−エチル−5′−フェニ
ル−3,3′−ビス(3−スルホプロピル)オキサカル
ボシアニン・ヒドロキシド・ナトリウム塩0.75μモル/
モルAgを加え、乳剤を40℃に10分間保持した。次い
で、全ハロゲン化銀に基づき3.0モル%のNaBr溶液を加
え、乳剤を40℃に5分間保持した。次いで、Na2S2O3
・5H2O(5mg/モルAg),NaSCN(1600mg/モルAg)お
よびKAuC(5mg/モルAg)を加え、乳剤をコーティ
ングに先立って65℃に5分間保持した。部分Dは部分
Cと同様に増感したが、Na2S2O3・5H2Oは10mg/モル
Ag使用した。
コートした層を600W5500゜Kタングステン光源に
1/50秒露光し、N−メチル−p−アミノフェノールサル
フェート(エロン)アスコルビン酸表面現像剤を用いて
20℃で10分間処理した。感度特性を測定した結果は
下記の通りである。
表IXは本発明に係る乳剤を最良に増感したものは優れた
感度を示すことを物語っている。
内部潜像平板状粒子乳剤を示す例 0.9%ゼラチン溶液に臭化ナトリウムを加えてpBrを1.3
に調節し、0.026μmヨウ化銀種粒子乳剤2.44×10
−4モルを含有せしめた溶液5.0を80℃において攪
拌しながら、これに臭化ナトリウム1.25M溶液および硝
酸銀1.25M溶液をダブルジェット法により1分間に亘っ
て加えた。供給量はこの沈澱生成において使用した全銀
塩の0.1%が消費されるに見合う流量とした。pBrを1.3
に維持しながら臭化ナトリウムおよび硝酸銀を1.09分間
流量を加速しながら(完了時の流量を開始時の29.4倍と
した)加えた(使用した全銀塩の17.2%を消費した)。
次いで、pBrを1.3に維持しながら臭化ナトリウム5.0M
と硝酸銀5.0M溶液を13.9分間に亘ってダブルジェット
法により流量を加速しながら(完了時の流量を開始時の
2.2倍とした)加えた(使用した全銀塩の68.8%を消費
した)。次いで、pBrを硝酸銀5.0M溶液を4分間に亘っ
て加えて2.8に調節した(使用した全銀塩の11.0%を消
費した)。乳剤を35℃に冷却し,pBrを3.0に調節した
(使用した全銀塩の2.9%を消費した)。これら粒子の
生成過程で使用した銀塩の量は約4モルであった。
得られた平板状粒子ヨウ臭化銀乳剤は平均粒子直径2.8
μm,平均厚さ0.09μmおよび平均アスペクト比約3
1:1を持っていた。
次いで、乳剤を次のように化学増感した。35℃におい
てpHを4.0に調節し、pAgを6.0に調節した。次いで、チ
オ硫酸ナトリウム5水和物3.0mg/モルAgおよびテトラ
クロロ金酸カリウム3.0mg/moAgを加え、乳剤を8
0℃に加熱し、20分間保持した。
35℃において上述の平板状粒子ヨウ臭化銀乳剤0.20銀
モルを含有する0.4%ゼラチン溶液2.5のpHを6.0に調
節した。次いで、温度を80℃まで上げ、pBrを1.6に調
節した。このpBrを保持しながら臭化ナトリウム溶液2.5
Mおよび硝酸銀溶液2.5Mをダブルジェット法により流
量を加速しながら(完了時の流量を開始時の6.6倍とし
た)28分間に亘って加えた(この沈澱生成の過程で使
用した全銀塩の78.7%を消費した)。次いで硝酸銀溶液
を9.5分間に亘ってpBrが3.0に達するまで一定流量で加
えた(使用した全銀塩の21.3%を消費した)。この沈澱
生成過程で加えた銀塩の合計量は約0.8モルであった。
乳剤を35℃に冷却しフタル化ゼラチン30gを加え、
乳剤を2回凝固洗浄した。
得られた内部増感せる平板状粒子AgBrI乳剤は平均粒子
直径5.5μm、平均厚さ0.14μm、平均アスペクト比約
40:1をもっていた。この平板状粒子はハロゲン化銀
粒子全体の投映面積の85%を占めたいた。次いで、こ
の乳剤にアンヒドロ−5−クロロ−9−エチル−5′−
フェニル−3′−(3−スルホブチル)−3−(3−ス
ルホプロピル)オキサカルボシアニン・ヒドロキシド・
ナトリウム塩502mg/モルAgを加えて分光増感した。
さらに、ハロゲン化銀全量に基づき3.0モル%のヨウ化
ナトリウムをこの分光増感せる乳剤に加えた。
次いで、内部増感せる平板状粒子乳剤をポリエステルフ
ィルム支持体上に銀2.15g/m2、ゼラチン10.4g/m2
割合でコートした。このコート層を0〜4.0連続濃度ウ
ェッジ(プラスラッテン12フィルター)を通して1/10
0秒600W5500゜Kダングステン光源に露光し、2
0℃においてヨウ化カリウムを含有するN−メチル−p
−アミノフェノールサルフェート(メトール)−ヒドロ
キノン現像剤を用いて1分間処理した。得られた内部ネ
ガ像は最小濃度0.20、最大濃度1.36を有し、良好な識別
性を示した。
臭化銀の特性を示す例 A.乳剤調製 乳剤1(実施例) 臭化カリウム0.14モルを含有する1.5%骨ゼラチン水溶
液8.0をよく攪拌しながら、これにダブルジェット法
により臭化カリウム1.15モルと硝酸銀1.0モル溶液とを
一定流量で2分間に亘って60℃、pBr0.85において加
えた(使用した全銀の2.3%消費した)。次いで硝酸銀
溶液2.0モルをpBrが1.2に達するまで60℃において一
定流量で約5分間に亘り加えた(使用した全銀の5.7%
消費した)。臭化カリ2.3モル溶液および硝酸銀2.0モル
溶液をダブルジェット法により流量を加速しながら(完
了時の流量を開始時の5.6倍とした)25.6分間に亘って
加えた。温度を60℃としpBrを1.2に保持した(使用し
た全銀の49.4%を消費した)。次いで、硝酸銀溶液2.0
モルをpAgが8.25に達するまで5.4分間に亘って60℃で
一定流量で加えた(使用した全銀の7.7%を消費し
た)。臭化カリ2.3モル溶液および硝酸銀2.0モル溶液を
ダブルジェット法によりpAgを8.25に維持しながら60
℃において49.4分間に亘って一定流量で加えた(使用し
た全銀の34.9%を消費した)。この乳剤調製に使用した
銀の量は約11.3モルであった。沈澱完了後乳剤を40℃
に冷却し、フタル化ゼラチン15.3%溶液2.2を加え、
ユッツイ(Yutzy)およびラッセル(Russel)米国特許
第2,614,929号に記載される凝固法によって乳
剤を洗浄した。次いで骨ゼラチン13.5%溶液1.9加
え、乳剤のpHを5.5、pAgを8.2にそれぞれ40℃におい
て調節した。
得られた平板状粒子臭化銀乳剤の平均粒子直径は1.67μ
m、厚さは0.10μm、平均アスペクト比は16.7:1であ
り、この平板状粒子は全投映面積の95%以上を占めて
いた。
乳剤2(実施例) 臭化カリウム0.14モルを含有する1.5%骨ゼラチン水溶
液6.0をよく攪拌しながら、これにダブルジェット法
により臭化カリウム1.15モルと硝酸銀1.0モル溶液とを
一定流量で2分間に亘って65℃pBr0.85において加え
た(使用した全銀の1.6%を消費した)。0.5分間65
℃、pBr0.85に保持した後硝酸銀2.0モル溶液をpBrが1.2
3に達するまで65℃において一定流量で約7.5分間に亘
り加えた(使用した全銀の6.0%を消費した)。臭化カ
リ2.3モル溶液および硝酸銀2.0モル溶液を65℃におい
てpBr1.23に保持しながらダブルジェット法により流量
を加速しながら(完了時の流量を開始時の5.6倍とし
た)25.5分間に亘って加えた。(使用した全銀の29.8%
を消費した)。次いで、硝酸銀2.0モル溶液をpAgが8.15
に達するまで6.5分間に亘って65℃で一定流量で加え
た(使用した全銀の6.4%を消費した)。臭化カリ2.3モ
ル溶液および硝酸銀2.0モル溶液をダブルジェット法に
よりpAgを8.15に維持しながら65℃において70.8分間
に亘って一定流量で加えた(使用した全銀の56.2%を消
費した)。この乳剤調製を使用した銀の合計量は約10
モルであった。沈澱完了後乳剤を40℃に冷却し、フタ
ル化ゼラチン15.3%溶液1.65を加え、特許第2,61
4,929号に記載される凝固法によって乳剤を2回洗
浄した。次いで骨ゼラチン13.3%溶液1.55加え、乳剤
のpHを5.5、pAgを8.3にそれぞれ40℃において調節し
た。
得られた平板状粒子AgBr乳剤の平均粒子直径は2.08μ
m、厚さは0.12μm、平均アスペクト比は17.3:1であ
り、この平板状粒子は全投映面積の95%以上を占めて
いた。
乳剤3(実施例) 臭化カリウムの0.14モルを含有する1.5%骨ゼラチン水
溶液8.0をよく攪拌しながら、これにダブルジェット
法により臭化カリウム1.15モル溶液と硝酸銀1.0モル溶
液とを一定流量で2分間に亘って60℃、pBr0.85にお
いて加えた(使用した全銀の3.6%を消費した)。次い
で硝酸銀2.0モル溶液をpBrが1.2に達するまで60℃に
おいて一定流量で約5分間に亘り加えた(使用した全銀
の8.8%を消費した)。臭化カリ2.3モル溶液および硝酸
銀2.0モル溶液をダブルジェット法により流量を加速し
ながら(完了時の流量を開始時の5.6倍とした)25.5分
間に亘って加えた。温度を60℃としpBrを1.2に保持し
た(使用した全銀の75.2%を消費した)。次いで、硝酸
銀2.0モル溶液をpAgが7.8に達するまで5.73分間に亘っ
て60℃で一定流量で加えた(使用した全銀の12.4%を
消費した)。この乳剤調製に使用した銀の量は約7.4モ
ルであった。沈澱完了後乳剤を40℃に冷却し、フタル
化ゼラチン15.3%溶液1.4を加え、米国特許第2,6
14,929号に記載される凝固法によって乳剤を洗浄
した。次いで、骨ゼラチン13.5%溶液1.3加え、乳剤
のpHを5.5、pAgを8.2にそれぞれ40℃において調節し
た。
得られた平板状粒子臭化銀乳剤の平均粒子直径は1.43μ
m、厚さは0.07μm、平均アスペクト比は20.4:1であ
り、この平板状粒子は全投映面積の95%以上を占めて
いた。
乳剤4(実施例) 臭化カリウム0.14モルを含有する0.75%骨ゼラチン水溶
液4.5をよく攪拌しながら、これにダブルジェット法
により臭化カリウム0.39モルと硝酸銀0.10モル溶液とを
一定流量で8分間に亘って55℃、pBr0.85において加
えた(使用した全銀の3.4%を消費した)。55℃にお
いてpBr0.85に0.5分間保持した後、硝酸銀2.0モル溶液
をpBrが1.23に達するまで55℃において一定流量で約
18分間に亘り加えた(使用した全銀の1.5.4%を消費
した)。臭化カリ2.3モル溶液および硝酸銀2.0モル溶液
をダブルジェット法により流量を加速しながら(完了時
の流量を開始時の5.6倍とした)27分間に亘って加え
た。温度を55℃としpBrを1.23に保持した(使用した
全銀の64.1%を消費した)。次いで、硝酸銀2.0モル溶
液をpAgが8.0に達するまで約8分間に亘って55℃で一
定流量で加えた(使用した全銀の17.1%を消費した)。
この乳剤調製に使用した銀の量の約4.7モルであった。
沈澱完了後乳剤を40℃に冷却し、フタル化ゼラチン1
5.3%溶液0.85を加え、米国特許第2,614,92
9号に記載される凝固法によって乳剤を2回洗浄した。
次いで骨ゼラチン13.3%溶液0.8を加え、乳剤のpHを
5.5、pAgを8.3にそれぞれ40℃において調節した。
得られた平板状粒子臭化銀乳剤の平均粒子直径は2.09μ
m、厚さは0.08μm、平均アスペクト比は26.1:1であ
り、この平板状粒子は全投映面積の95%以上を占めて
いた。
乳剤5(実施例) 臭化カリウム0.14モルを含有する1.5%骨ゼラチン水溶
液6.0をよく攪拌しながら、これにダブルジェット法
により臭化カリウム1.15モルと硝酸銀1.0モル溶液とを
一定流量で16分間に亘って55℃、pBr0.85において
加えた(使用した全銀の3.4%を消費した)。次いで臭
化カリウム2.3モル溶液および硝酸銀2.0モル溶液をダブ
ルジェット法により流量を加速しながら(完了時の流量
を開始時の5.0倍とした)25分間に亘って加えた。温
度を55℃としpBrを0.85に保持した(使用した全銀の6
4.4%を消費した)。次いで、硝酸銀2.0モル溶液をpAg
が8.0に達するまで15分間に亘って55℃で一定流量
で加えた(使用した全銀の32.2%を消費した)。この乳
剤調製に使用した銀の量の約4.66モルであった。沈澱完
了後乳剤を40℃に冷却し、フタル化ゼラチン15.3%溶
液0.85を加え、米国特許第2,614,929号に記
載される凝固法によって乳剤を2回洗浄した。次いで骨
ゼラチン13.3%溶液0.8を加え、乳剤のpHを5.5、pAg
を8.1にそれぞれ40℃において調節した。
得られた平板状粒子臭化銀乳剤の平均粒子直径は2.96μ
m、厚さは0.08μm、平均アスペクト比は37:1であ
り、この平板状粒子は全投映面積の95%以上を占めて
いた。
乳剤A(比較例) フタル化ゼラチン4.54%水溶液2.2にpH5.6において、
臭化カリウム3.5モル水溶液および硝酸銀3.5モル水溶液
をダブルジェット法により70℃、pAg8.3において加え
た。臭化カリウムおよび硝酸銀溶液をドイツ特許公開第
2,107,118号に記載される手法に従って段階的
に加えた。即ち添加開始から添加完了に到るまでの間そ
れぞれ4分間づつ約X(即ち流量増大なし)、2.3X,
4X,6.3X,9X,12.3Xおよび16Xm/分のよ
うに7段階で流量を増大せしめた。この乳剤調製に使用
した銀の量は約7.0モルであった。沈澱を生成せしめた
後フタル化ゼラチン10.0%水溶液0.4を40℃におい
て加え、乳剤を米国特許第2,614,929号に記載
される凝固法に従って2回洗浄した。次いで、骨ゼラチ
ン10.5%溶液2.0を加え、40℃において乳剤のpHを
5.5、pAgを8.5にそれぞれ調節した。
乳剤B(比較例) 骨ゼラチン1.25%およびフタル化ゼラチン3.75%を含有
する水溶液2.0に前記乳剤A558g(0.6モル)を加
え、pH5.8において攪拌した。次いで臭化カリウム3.5モ
ル水溶液および硝酸銀3.5モル水溶液を70℃において
ダブルジェット法によりpAg8.3に保持しながら加えた。
臭化カリウムおよび硝酸銀溶液はドイツ特許公開第2,
107,118号に記載される手法に従って段階的に加
えた。即ち添加開始から完了に至るまで4分間づつ約
X,1.2X,1.5X,1.8X,2.0X,2.4Xおよび2.7Xm
/分の割合で増大せしめながら7段階で加えた。この
乳剤調製に使用するために種粒子に加えた銀の量は約6.
4モルであった。沈澱を生成せしめた後フタル化ゼラチ
ン10%水溶液0.65を40℃において加え、米国特許
第2,614,929号に記載される凝固法に従って乳
剤を2回洗浄した。次いで、骨ゼラチン10.5%水溶液2.
0を加え、40℃において乳剤のpHを5.5に、pAgを8.5
にそれぞれ調節した。
乳剤C(比較例) 骨ゼラチン2.8%およびフタル化ゼラチン2.2%を含有す
る水溶液2.0に上記乳剤Bを1169g(1.3モル)を
加え、pH5.7において攪拌した。次いで臭化カリウム3.5
モル水溶液および硝酸銀3.5モル水溶液をダブルジェッ
ト法により70℃、pAg8.3において加えた。臭化カリウ
ムおよび硝酸銀溶液はドイツ特許公開第2,107,1
18号に記載される手法に従って段階的に加えた。即
ち、添加開始から完了に至るまで4分間づつ約X,1.2
X,1.3X,1.5X,1.6X,1.9X,2.1X,2.3X,2.5
X,2.7Xおよび2.9Xm/分のように12段階に亘っ
て段階的に増大そしめた。この乳剤を調製するのに種粒
子に加えて使用した銀の量は約5.7モルであった。沈澱
完了後乳剤を40℃に冷却し、フタル化ゼラチン10%
水溶液0.96を加え、米国特許第2,614,929号
に記載される凝固法に従って乳剤を2回洗浄した。次い
で骨ゼラチン10.5%水溶液2.0を加え、乳剤のpHを5.
5、pAgを8.5にそれぞれ40℃において調節した。
乳剤D(比較例) 骨ゼラチン5.07%水溶液1.3に上記乳剤C1395g
(1.4モル)を加え、pH5.3において攪拌した。次いで臭
化カリウム3.5モル水溶液および硝酸銀3.5モル水溶液を
ダブルジェット法により70℃においてpAgを8.3に制御
しながら加えた。臭化カリウムおよび硝酸銀の添加は6
0分間に亘って流量を増大しながら(完了時流量を開始
時の1.86倍とした)加えた(加えた銀塩の89%を消費
した)。次いで上記ハライドおよび銀塩溶液を一定流量
で5分間に亘って加えた(加えた銀塩溶液の11%を消
費した)。この乳剤の調製に種粒子に加えた使用した銀
塩の量は約2.1モルであった。沈澱を生成せしめた後フ
タル化ゼラチン10%水溶液0.70を40℃において加
え、米国特許第2,614,929号に記載される凝固
法に従って乳剤を2回洗浄した。次いで、骨ゼラチン1
0.5%水溶液1.0を加え、40℃において乳剤のpHを5.
5、pAgを8.5にそれぞれ調製した。
平板状粒子乳剤および比較対照臭化銀乳剤の物性を下記
表Xに示す。
B.乳剤増感 平板状粒子AgBr乳剤および8面体AgBr乳剤(比較例)を
いずれも最適に化学増感し、次いで下記表XIに示す条件
に従ってスペクトルの緑色領域に対し最適に分光増感し
た。表中の全ての増感剤の量はmg/モルAgである。
C.乳剤コーティング 平板状粒子AgBr乳剤および比較対照AgBr乳剤を別々にセ
ルローデトリアセテートフィルム支持体上に単一層マゼ
ンタ組成として銀1.07g/m2およびゼラチン2.15g/m2
の割合でコーティングした。このコーティング要素には
またマゼンタ像形成性カプラー1−(2,4−ジ−メチ
ル−6−クロロフェニル)−3−〔α−(3−n−ペン
ダデシルフェノキシ)ブチルアミド〕−5−ピラゾロン
を0.75g/m2、カブリ防止剤4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラアザインデンナトリウム
塩を3.6g/モルAgおよび汚染防止剤5−sec−オクタデ
シルヒドロキノン−2−スルホン酸カリウムを3.5g/
モルAgの溶剤分散液を含有せしめた。コーティング層の
上にゼラチン0.51g/m2の層をオーバーコートし、全ゼ
ラチン含有量に基づき1.0%のビス(ビニルスルホニル
メチル)エーテルを用いて硬膜化した。
D.感度/粒状度比較 コーティング層を0〜3.0濃度段階タブレットプラスラ
ッテンNo.9フィルター及び1.2濃度中性フィルターを通
して1/100秒間600W、3000゜Kタングステン光源
に露光した。1.5分〜6分間の間で種々異なる時間、37.
7℃においてブリティッシュ・ジャーナル・オブ・フォ
トグラフィ・アニュアル、1979,pp204−206
に記載されるタイプのカラー現像剤を用いてそれぞれ見
合うカブリ水準が得られるように処理した。相対感度値
および粒状度の測定はそれぞれ独立してカブリ上0.25濃
度単位にて行った。第5図にlog緑色感度対RMS粒状度
(×10)を示す。ここでlog感度は100(1−log
E)であり、この式においてEはカブリ上0.25の濃度に
おけるメートル・キャンドル・秒で表示せる露光量であ
る。前述のように平板状粒子AgBrは非平板状比較対照乳
剤と比較して一貫して優れた感度−粒状度関係を示し
た。
E.マイナス青色〜青色感度分解 マイナス青色〜青色感度分解に関し平板状粒子乳剤No.
1,3,4および5を非平板状比較対照乳剤A,Bおよ
びDと比較した。乳剤は上述のように最適に化学および
分光増感した。乳剤は上記感度−粒状度比較の場合と同
様にコーティングし、処理した。スペクトルの青色領域
に対する露光を0〜3.0濃度階段タブレットプラスラッ
テンNo.36+38Aフィルターを通して1/100秒間60
0W、5500゜Kタングステン光源を用いて行った。マ
イナス青色露光も同様に行ったがラッテンNo.36+3
8Aフィルターに替えてラッテンNo.9フィルターを用
いた。相対的感度をカブリ上0.25濃度ユニットで記録し
た。感度測定結果を下記XII表に示す。
表XIIに示されるように平板状粒子AgBr乳剤はかなり高
い青色感度およびマイナス青色感度分解を示す。これら
の結果から、最適にマイナス青色増感せる高アスペクト
比平板状粒子AgBr乳剤は最良に増感した非平板状粒子Ag
Br乳剤と比較してマイナス青色および青色分光領域にお
いて増大した感度分解を示すことがわかる。
均一なイオダイド分布を有するヨウ臭化銀の特性を示す
例 A.乳剤の調製 乳剤1(実施例) 臭化カリウム0.10モルを含有する0.8%骨ゼラチン水溶
液30.0をよく攪拌しながら、これにダブルジェット法
により臭化カリウム1.20モルと硝酸銀溶液1.2モルとを
一定流量で5分間に亘って75℃、pBr1.0において加え
た(使用した全銀の2.40%を消費した)。フタル化ゼラ
チン溶液(20%、2.4)を反応器中に加え、75℃
において1分間攪拌した。次いで、上述の硝酸銀溶液を
pBrが1.36に達するまで75℃において一定流量で約5
分間に亘り加えた(使用した全銀の4.80%を消費し
た)。臭化カリ溶液1.06モルおよびヨウ化カリウム0.14
モルを含有する水溶液および硝酸銀1.2モルの水溶液を
ダブルジェット法により流量を加速しながら(完了時の
流量を開始時の2.4倍とした)硝酸銀溶液が消費される
まで約50分間に亘って加えた。温度を75℃としpBr
を1.36に保持した(使用した全銀の92.8%を消費し
た)。この乳剤調製に使用した銀の量は約20モルであ
った。沈澱完了後乳剤を35℃に冷却し、フタル化ゼラ
チン350gを加え、よく攪拌し、米国特許第2,61
4,929号に記載される凝固法によって乳剤を3回洗
浄した。次いで骨ゼラチン12.3%溶液2.0を加え、乳
剤のpHを5.5、pAgを8.3にそれぞれ40℃において調節
した。
得られた平板状粒子ヨウ臭化銀(88:12)乳剤の平
均粒子直径は2.8μm、厚さは0.095μm、平均アスペク
ト比は29.5:1であり、この平板状粒子は乳剤中に存在
するヨウ臭化銀粒子の全投映面積の85%以上を占めて
いた。
乳剤2(実施例) 臭化カリウム0.10モルを含有する0.8%骨ゼラチン水溶
液7.5をよく攪拌しながら、これにダブルジェット法
により臭化カリウム1.20モルと硝酸銀溶液1.20モル溶液
とを等流量で5分間に亘って65℃、pBr1.0において加
えた(使用した全銀の2.4%を消費した)。フタル化ゼ
ラチン溶液(17.1%、0.7)を加えた後乳剤を6
5℃において1分間攪拌した。次いで硝酸銀1.20モル溶
液をpBrが1.36に達するまで65℃において加えた(使
用した全銀の4.1%を消費した)。臭化カリ1.06モルと
ヨウ化カリウム0.14モルを含有する溶液および硝酸銀1.
20モルの溶液をダブルジェット法により流量を加速しな
がら(完了時の流量を開始時の2倍とした)52分間に
亘って加えた。温度を65℃としpBrを1.36に保持した
(使用した全銀の93.5%を消費した)。この乳剤調製に
使用した銀の量は約5.0モルであった。沈澱完了後乳剤
を35℃に冷却し、pHを3.7に調節し、米国特許第2,
614,929号に記載される方法によって乳剤を洗浄
した。追加のフタル化ゼラチン溶液(17.6%、0.5
)を加え、5分間攪拌した後乳剤を再びpH4.1におい
て35℃に冷却し、米国特許第2,614,929号に
記載される方法に従って洗浄した。次いで骨ゼラチン1
1.4%溶液0.7を加え、乳剤のpHを5.5、pAgを8.3にそ
れぞれ40℃において調節した。
得られたヨウ臭化銀乳剤(88:12)の平均平板状粒
子直径は2.2μm、厚さは0.11μm、平均アスペクト比
は20:1であり、この平板状粒子は乳剤中に存在する
ヨウ臭化銀粒子全投映面積の85%以上を占めていた。
乳剤3(実施例) 臭化カリウム0.10モルを含有する0.8%骨ゼラチン水溶
液7.5をよく攪拌しながら,これにダブルジェット法
により臭化カリウム1.2モルと硝酸銀溶液1.20モル溶液
とを一定流量で5分間に亘って55℃,pBr1.0において
加えた(使用した全銀の2.40%を消費した)。フタル化
ゼラチン溶液(17.1%,0.7)を加え55℃で1
分間攪拌した後、硝酸銀1.20モル溶液をpBrが1.36に達
するまで一定流量で加えた(使用した全銀の4.1%を消
費した)。臭化カリ1.06モルとヨウ化カリウム0.14モル
を含有する溶液および硝酸銀1.20モルの溶液をダブルジ
ェット法により流量を加速しながら(完了時の流量を開
始時の2倍とした)52分間に亘って加えた。温度を5
5℃としpBrを1.36に保持した(使用した全銀の93.5%
を消費した)。この乳剤調製に使用した銀の量は約5.0
モルであった。沈澱完了後乳剤を35℃に冷却し、pHを
3.7に調節し、米国特許第2,614,929号に記載
される方法によって洗浄した。追加のフタル化ゼラチン
溶液(17.6%、0.5)を加え、5分間攪拌した
後、乳剤を再びpH4.1において35℃に冷却し、米国特
許第2,614,929号に記載される方法に従って洗
浄した。次いで、骨ゼラチン水溶液(11.4%)0.7を
加え、40℃においてpHを5.5、pAgを8.3にそれぞれ調
節した。
得られた平板状粒子ヨウ臭化銀(88:12)乳剤は平
均平板状粒子直径1.7μm,厚さは0.11μm、平均アス
ペクト比は15.5:1であり、この平板状粒子は乳剤中に
存在するヨウ臭化銀乳剤全投映面積の85%以上を占め
ていた。
乳剤4(実施例) 臭化カリウム0.10モルを含有する0.8%骨ゼラチン水溶
液7.5をよく攪拌しながら、これにダブルジェット法
により臭化カリウム1.2モルと硝酸銀溶液1.20モル溶液
とを一定流量で2.5分間に亘って55℃,pBr1.0におい
て加えた(使用した全銀の2.40%を消費した)。フタル
化ゼラチン溶液(17.1%,0.7)を加え55℃に
おいて1分間攪拌した後硝酸銀溶液1.20モルをpBrが1.3
6に達するまで一定流量で加えた(使用した全銀の4.1%
を消費した)。臭化カリ1.06モルとヨウ化カリウム0.14
モルを含有する溶液および硝酸銀2.0モルの溶液をダブ
ルジェット法により流量を加速しながら(完了時の流量
を開始時の2倍とした)52分間に亘って加えた。温度
を55℃としpBrを1.36に保持した(使用した全銀の93.
5%を消費した)。この乳剤の調製に使用した銀の量は
約5.0モルであった。沈澱を生成せしめた後乳剤を35
℃に冷却し、pHを3.7に調節し、米国特許第2,61
4,929号に記載される方法に従って洗浄した。追加
のフタル化ゼラチン溶液(17.6%,0.5)を加え
乳剤を40℃、pH6.0において再分散した。5分間攪拌
した後乳剤をpH4.1において再び35℃に冷却し、米国
特許第2,614,929号に記載される方法に従って
洗浄した。次いで骨ゼラチン11.4%水溶液0.7を加
え、40℃においてpHを5.5、pAgを8.3に調節した。
得られたヨウ臭化銀(88:12)乳剤は平均平板状粒
子直径0.8μm、厚さは0.08μm、平均アスペクト比は
10:1であり、この平板状粒子は乳剤中に存在するヨ
ウ臭化銀粒子の全投映面積の55%以上を占めていた。
乳剤A(比較例) 臭化カリウム0.045モル、ヨウ化カリウム0.01モルおよ
びチオシアン酸ナトリウム0.11モルを含有するフタル化
ゼラチン1.07%水溶液9.0を沈澱生成用反応器中に入
れ、攪拌した。温度を60℃に調節した。この反応器中
にダブルジェット法によりヨウ化カリウム0.147モルを
含有する臭化カリウム1.46モル溶液および硝酸銀1.57モ
ル溶液を60℃において一定流量で40分間に亘って加
え、銀の4.0モルを消費した。1分間で反応を完了せし
め、ハライド塩溶液の添加を停止した。沈澱を生成せし
めた後乳剤を33℃に冷却し米国特許第2,614,9
29号に記載される凝固方法に従って2回洗浄した。次
いで、骨ゼラチン16.5%溶液680mを加え、40℃
において乳剤のpHを6.4に調節した。
乳剤B(比較例) 上記乳剤Aと同様な手法により乳剤を調製した。但し、
温度を50℃に低減し、合計反応時間を20分間に低減
した。
乳剤C(比較例) 上記乳剤Aと同様な手法により乳剤を調製した。但し、
温度を50℃に低減し、合計反応時間を30分間に低減
した。
乳剤D(比較例) 上記乳剤Aと同様な手法により乳剤を調製した。但し、
温度75℃に増大した。合計反応時間は40分間とし
た。
得られた平板状粒子および比較対照ヨウ臭化銀乳剤の物
性を下記表XIIIに示す。
乳剤1〜4並びにA〜Dのそれぞれはブロマイド88モ
ル%、イオダイド12モル%を含有していた。それぞれ
の乳剤においてイオダイドは粒子中に実質的に均一に分
散していた。
B.色素像生成 平板状粒子および比較対照AgBrI乳剤は、下記表XIVに記
載せる条件に従って40℃、pAg8.25において最適に化
学増感した。平板状粒子乳剤に対しては化学増感に先立
って40℃、pAg9.95において分光増感を行ったが、比
較対照乳剤は化学増感の後でさらにpAg調節を行うこと
なく最適に分光増感した。下記表中の増感剤の量は全て
mg/モルAgである。
表XXIIにおける増感条件は相違しているが、この相違は
それぞれ異なる乳剤に最適の増感を達成するのに必要で
ある。もし比較対照乳剤を平板状粒子乳剤と同様に化学
増感および分光増感を行ったならばそれらの相対的特性
は上述の結果より劣ったはずである。平板状粒子と比較
対照乳剤に同一の増感を施しその結果を考察するため
に、乳剤2の一部および乳剤Cの一部(それぞれ乳剤2
および乳剤Cと呼ぶ)を取り出して下記のように化
学増感および分光増感を行った。各乳剤は色素900mg
/モル銀を用いて40℃,pAg9.95において分光増感
し、pAgを40℃において8.2に調節し、次いでテトラク
ロロ金酸カリウム4.0mg/モルAg、チオ硫酸ナトリウム
5水和物12.0mg/モルAgおよびチオシアン酸ナトリウム
100mg/モルAgを用いて65℃において20分間化学増
感した。
平板状粒子および比較対照AgBrI乳剤を別々にセルロー
ズトリアセテートフィルム支持体上に単一層マゼンタ構
成として銀1.07g/m2およびゼラチン2.15g/m2の割合
でコーティングした。このコーティング要素には、マゼ
ンタ像形成性カプラー1−(2,4−ジメチル−6−ク
ロロペンチル)−3−〔α(3−n−ペンタデシル−フ
ェノキシ)−ブチルアミド〕−5−ピラゾロン0.75g/
m2、カブリ防止剤4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラアザインデン・ナトリウム塩3.6
g/モルAgおよび汚染防止剤5−sec−オクタデシルヒ
ドロキノン−2−スルホン酸カリウム3.5g/モルAgを
含む溶剤分散体を配合しておいた。このコーティング層
にゼラチン0.51g/m2層をオーバーコートし、全ゼラチ
ン含有量に基づき1.5%のビス(ビニルスルホニルメチ
ル)エーテルを用いて硬膜化処理した。
上記コーティングを0〜3.0濃度階段タブレットプラス
ラッテンNo.9フィルターおよび1.8濃度中性フィルター
を通して1/100秒間600W,3000゜Kタングステン
光源に露光した。ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・
フォトグラフィー・アニュアル,1979,204−2
06頁に記載されるタンプのカラー現像剤を用いて37.7
℃において1.5分〜6分間の間でそれぞれ異なる時間現
像処理し均衡せるカブリ水準が得られるようにした。相
対的感度および粒状度測定をいずれも独立してカブリ上
0.25濃度単位で行った。第6図にlog緑色感度対RMS粒状
度(×10)を示す。同図に示すように平板状粒子Ag
BrI乳剤は比較対照乳剤と比較して優れた感度−粒状度
関係を示した。
特に乳剤2とCの感度−粒状度関係を比較すべきで
ある。乳剤2および乳剤Cの場合のようにそれぞれ最適
の化学増感および分光増感を行った場合と比較して平板
状粒子および比較対照乳剤2およびCに同一の化学
および分光増感を施した場合には乳剤2の感度−粒状
度関係は乳剤Cのそれと比較してはるかに優れてい
る。これは全く驚くべきことである。なぜならば、乳剤
およびCは粒子当たりの平均容量がそれぞれ0.41
8μm3および0.394μm3であって実質的に同様であるから
である。
発明例および比較対照例乳剤のマイナス青色および青色
感度における相対的分解を比較するために、上述のよう
に増感しコーティングした乳剤を0〜3.0濃度段階ダブ
レット(0.15濃度段階プラスラッテンNo.36+38a
フィルターおよび1.0濃度中性フィルターを通して1/100
秒間600W3000゜Kタングステン光源によってスペ
クトルの青色領域に露光した。マイナス青色露光も同様
に行った。但し、ラッテンNo.36+38aフィルター
に替えてラッテンNo.9フィルターを使用し、中性フィ
ルターとしては1.8濃度ユニットのものを用いた。ブリ
ティッシュ・ジャーナル・オブ・フォトグラフィ・アニ
ュアル,1979,pp.204−206に記載されるタ
イプのカラー現像剤を用いて37.7℃において1.5分〜6
分間の間で適当な時間処理した。感度/カブリをプロッ
トし、カブリ上0.20濃度ユニットにおいて相対的青色お
よびマイナス青色感度を記録した。感度測定結果を下記
XVに示す。
上記XXIIIに示されるように平板状粒子AgBrI乳剤は同じ
ハライド組成を有する比較対照乳剤と比較してかなり大
きなマイナス青色−青色感度分解を示した。これらの結
果から、最適に増感した高アスペクト比平板状粒子AgBr
I乳剤は一般に最適に増感した従来のAgBrI乳剤と比較し
てスペクトル領域において増大した感度を示す。もしイ
オダイド含有量を低減するならば前記実施例で既に説明
したようにマイナス青色および青色感度の分解はかなり
増大する。
乳剤1,2および3並びに比較対照乳剤A,B,Cおよ
びDについて鮮鋭度を比較した。増感,コーティングお
よび処理は上記と同様に行った。ラッテンNo.99フィ
ルターに関し60%変調において1/30〜1/2秒の間で適
当な時間コーティングを露光することにより緑色光に対
する変調伝達関数を得た。処理の後、上記MTF曲線から
16mm増幅においてカスケード変調伝達(CMT)アキュー
タンス評価を行った。発明例乳剤の緑色CMTアキュータ
ンスは98.6〜93.5であった。比較対照乳剤の緑色CMTア
キュータンスは93.1〜97.6であった。実質的に同様な粒
子当たり平均容量を有していた乳剤2およびCの緑色CM
Tアキュータンスを比較した結果を下記表XVIに示す。
表XVI 緑色CMTアキュータンス 発明例乳剤2 97.2 比較対照乳剤C 96.1 C.銀像の生成 40℃において比較対照乳剤のpHを6.2、pAgを8.2にそ
れぞれ調節し、次いでチオ硫酸ナトリウム5水和物とテ
トラクロロ金酸カリウムを加えて最適に化学増感し、こ
の乳剤を一定時間所定温度に保持した。この乳剤に所定
量のアンヒドロ−5−クロロ−9−エチル−5′−フェ
ニル−3′−(3−スルホブチル)−3−(3−スルホ
プロピル)−オキザカルボシアニン・ヒドロキシド・ナ
トリウム塩(色素A)およびアンヒドロ−3−エチル−
9−メチル−3′−(3−スルホブチル)チオカルボシ
アニン・ヒドロキシド(色素B)を加えて分光増感した
(詳細については下記表XVIIを参照されたい)。
平板状粒子乳剤は40℃、pAg9.95において色素Aおよ
びBを乳剤に加えて分光増感し、次いでチオシアン酸ナ
トリウム、チオ硫酸ナトリウム5水和物およびテトラク
ロロ金酸カリウムを用いて所定温度で所定期間化学増感
した(下記表XVII参照)。
乳剤はフィルム支持体上に銀4.3g/m2,ゼラチン7.53
g/m2の割合でコーティングした。コーティング層はい
ずれもムコクロル酸(1.0%,ゼラチン)を用いて硬膜
化した。各コーティングにはゼラチン0.89g/m2のオー
バーコートを施した。
写真変調伝達関数を得る手法はジャーナル・オブ・アプ
ライド・フォトグラフィック・エンジニアリング,
(1):1−8,1980に記載されている。
12中性濃度フィルターを用いて60%変調において1/
15秒間露光して変調伝達関数を求めた。N−メチル−p
−アミノフェノールサルフェート−ヒドロキノン現像剤
(コダック現像剤−76)を用いて20℃において6分
間処理した。現像の後MTF曲線から35mm増幅において
カスケード変調伝達(CMT)アキュータンス評価を行った
(上記表XVIIを参照されたい)。
上記表XVIIのデータから平板状粒子乳剤を黒白構成に応
用すると鮮鋭度が明らかに改善されることがわかる。銀
像感度−粒状度関係を比較するために、上述のコーティ
ング層の別々の部分を0〜4.0連続濃度タブレットを通
して1/100秒間600W,5500゜Kタングステン光源
に露光し、N−メチル−p−アミノフェノール・サルフ
ェート・ヒドロキノン現像剤(コダック現像剤D−7
6)を用いて20℃において4,6および8分間現像し
た。相対的感度値をカブリ上0.30濃度単位において測定
し、またRMSセミ平行光(緑色)粒状度をカブリ上0.6濃
度単位において測定した。6分間現像で得たog感度
対RMSセミ平行光粒状度をプロットした結果を第7図に
示す。明らかに平板状粒子AgBrI乳剤の感度−粒状度関
係はAgBrI比較対照乳剤と比較して優れている。現像時
間4分および8分の場合にも同様な結果が得られた。こ
れらの例ではつり合うコントラストは得られず、平板状
粒子乳剤の方が高いコントラストを示した。このこと
は、コントラストの高い平板状粒子乳剤はもし乳剤のコ
ントラストをつり合わせた時に達成される粒状度よりも
高い粒状度を持つことを示している。従って、第7図に
は平板状粒子乳剤の方が比較対照乳剤より高いコントラ
ストを示すという点で平板状粒子乳剤が明らかに比較対
照乳剤より優れていることが示されているが、優れた感
度−粒状度関係の全容は示されていない。
アスペクト比(175:1)乳剤の特性を示す例 この実施例で用いた高アスペクト比平板状粒子ヨウ臭化
銀乳剤は平均平板状粒子直径約27ミクロン、平均平板
状粒子厚さ0.156μおよび平均アスペクト比約175:
1を示した。この平板状粒子はヨウ臭化銀粒子全投映面
積の95%以上を占めていた。
チオシアン酸ナトリウム(150mg/モルAg)、アンヒ
ドロ−5,5−ジクロロ−3,3′−ビス(3−スルホ
プロピル)チオシアニン・ヒドロキシド・トリエチルア
ミン塩(850mg/モルAg)、チオ硫酸ナトリウム5水
和物(1.50mg/モルAg)及びテトラクロロ金酸カリウム
(0.75mg/モルAg)の存在下に乳剤を65℃において1
0分間保持することによって化学増感および分光増感を
行った。
増感した乳剤にイエロー像形成性カプラーα−〔4−
(4−ヒドロキシベンゼン−スルホニル)フェニル〕−
2−クロロ−5−(n−ヘキサデカンスルホンアミド)
−アセトアニリド(0.91g/m2)、4−ヒドロキシ−6
−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデン(3.
7g/モルAg)、2−(2−オクタデシル)−5−スル
ホヒドロキノン・ナトリウム塩(3.4g/モルAg)を加
え、ポリエステルフィルム支持体上に銀1.35g/m2およ
びゼラチン2.58g/m2の割合でコーティングした。この
乳剤層にビス(ビニルスルホニルメチル)エーテル(全
ゲルに対し1.0%)を含有するゼラチン層(0.54g/
m2)をオーバーコートした。
乾燥したコーティング層を1.0中性濃度フィルタープラ
スラッテン2Bフィルターを備えた勾配濃度段階ウェッ
ジを通して1/100秒間500W,5500゜K光源に露光
し、ザ・ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・フォトグ
ラフィ・アニュアル,1979,pp.204−206に
記載されるタイプのカラー現像剤を用いて37.8℃におい
て4.5分間処理した。この要素のDminは0.13、D
maxは1.45、コントラストは0.56であった。
比較実施例I それぞれヨー化物1モル%含有する下記3種のヨー臭化
銀乳剤を調製した。
乳剤GI(実施例) 乳剤GIは、厚さ0.3μm未満、平均アスペクト比が
8:1より大きい平板状粒子を含有する平板状ヨー臭化
銀乳剤の性能を試験する目的で調製した。
調製した乳剤においては、厚さ0.3μm未満、平均等面
積円の直径が0.6μmより大きい平板状粒子が全粒子投
影面積の90%より大きい部分を占め、平均アスペクト
比は8.5:1であった。平板状粒子の平均厚さは0.27μ
mであり、乳剤中の平板状粒子の平均等面積円の直径は
2.3μmであった。
乳剤HI(実施例) 乳剤HIは、厚さ0.3μm未満、平均アスペクト比が1
2:1より大きい平板状粒子を含有する平板状ヨー臭化
銀乳剤の性能を試験する目的で調製した。
調製した乳剤においては、厚さ0.3μm未満、平均等面
積円の直径が0.6μmより大きい平板状粒子が全粒子投
影面積の90%より大きい部分を占め、平均アスペクト
比は12.2:1であった。平板状粒子の平均厚さは0.27μ
mであり、乳剤中の平板状粒子の平均等面積円の直径は
3.3μmであった。
乳剤II(比較例) 乳剤GIは、厚さ0.4μm未満、平均アスペクト比が
8:1より微かに小さい平板状粒子を含有する平板状ヨ
ー臭化銀乳剤の性能を試験する目的で調製した。
調製した乳剤においては、平均等面積円の直径が0.6μ
mより大きい平板状粒子が全粒子投影面積の90%より
大きい部分を占め、平均アスペクト比は7.7:1であっ
た。平板状粒子の平均厚さは0.43μmであり、乳剤中の
平板状粒子の平均等面積円の直径は3.3μmであった。
各乳剤は、チオシアン酸ナトリウムと3−メチル−1,
3−ベンゾチアゾリウム・ヨーダイドの存在下にNa2S2O
3およびK2AuCを用いて最適化学増感を行った。緑色
分光増感色素であるアンヒドロ−5−クロロ−9−エチ
ル−5′−フェニル−3′−(3−スルホブチル)−3
−(3−スルホプロピル)オキサカルボシアニン水酸化
物のナトリウム塩を用いて前記の各乳剤に分光レスポン
スを付与した。
塗布の直前に、各乳剤にマゼンタ色素形成性カプラー分
散体を加えた。そのマゼンタカプラーは、1−(2−ク
ロロ−2,4−ジメチルフェニル)−3−〔α−(m−
ペンダデシルフェノキシ)ブチルアミド〕−5−ピラゾ
ロンであった。前記のカプラーを、カプラー50重量%
の量まで、カプラー溶媒リン酸トリクレシル中に分散さ
せた。このカプラー分散体には、通常の展開性界面活性
剤約1容量%も含有させた。塗布後の乳剤は、カブリ防
止剤4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−
テトラアザインデンナトリウム塩を銀1モル当り1.5g
含有していた。
完成した乳剤を、支持体と乳剤層一層と保護ゼラチンオ
ーバーコートとからなる単独層形式で試験した。硬膜剤
ビス(ビニルスルホニル)メタンを、乳剤層および保護
層中の全ゼラチン重量の1.75%の量でゼラチンオーバー
コート層中へ装入した。硬膜剤は塗布後に乳剤層中およ
びオーバーコート層中へ拡散した。支持体はセルロース
トリアセテートフィルムであり、乳剤層とは反対側に黒
色のハレーション防止塗膜を担持しているものであっ
た。得られた構造を以下に示す〔カッコ内の数値は塗布
濃度(g/m2)である〕。
各乳剤を用いて調製した写真要素の各試料を、以下の方
法により同一条件下に露光した。3000゜Kタングステ
ン光源を用い、これに、Daylight VAフィルターの使用
によって5500゜K標準昼光イルミナントに近接させる
調整を行った。中性濃度段階チャートを使用して特性曲
線を作成した。処理には、Kodak Flexicolor C-41処理
を37.7℃にて用いた。この処理の詳細は、British Jour
nal of Photography Aunual,1977,201-205頁に記載され
ている。
前記のとおり、同じ条件で塗布し、露光しそして処理し
た各乳剤は以下の特性を示した。
なお、Dminは乳剤のバックグラウンドまたはカブリ
濃度であり、Log感度は最小濃度の0.3上にて測定し
た。また、粒状度はrms粒状度×1000である。
乳剤GI(実施例)と乳剤II(比較例)は同様なo
g感度を示した。しかしながら、乳剤GIの粒状度は乳
剤IIの粒状度よりかなり低かった(20.5単位小さ
い)。このことは、平均アスペクト比が8:1よりわず
かに大きく、厚さが約0.3μmの平板状粒子乳剤が、平
均アスペクト比が8:1よりわずかに小さく、厚さが約
0.4μmの平板状粒子よりかなり優れていることを示し
ている。
乳剤HI(実施例)と乳剤II(比較例)とを比較する
と、前者のog感度は21(すなわち、0.21og
E)だけ後者より優れており、粒状度は微かだが優れて
いる。
上記例から、本願発明の乳剤は感度−粒状度の関係にお
いて優れていることが判る。特に、本願発明の乳剤のア
スペクト比が許容値の下限近くまで低下し、且つ、粒子
の厚さが最大許容値近くまで増大しても乳剤粒子は優れ
た特性を示すことが判る。
比較実施例II それぞれヨー化物を1モル%含有する下記2種のヨウ臭
化銀乳剤を調製した。
乳剤EI(実施例) 乳剤EIは、厚さ0.2μm未満、平均アスペクト比が
8:1より大きい平板状粒子を含有する平板状ヨー臭化
銀乳剤の性能を試験する目的で調製した。
調製した乳剤においては、厚さ0.3μm未満、平均等面
積円の直径が0.6μmより大きい平板状粒子が全粒子投
影面積の90%より大きい部分を占め、平均アスペクト
比は9.4:1であった。平板状粒子の平均厚さは0.18μ
mであり、乳剤中の平板状粒子の平均等面積円の直径は
1.7μmであった。
乳剤JI(比較例) 乳剤JIは、厚さ0.2μm、平均アスペクト比が約5:
1またはそれより微かに小さい平板状粒子を含有する平
板状ヨウ臭化銀乳剤の性能を試験する目的で調製した。
調製した乳剤においては、厚さ0.3μm未満、平均等面
積円の直径が0.6μmより大きい平板状粒子が全粒子投
影面積の90%より大きい部分を占め、平均アスペクト
比は4.8:1であった。平板状粒子の平均厚さは0.23μ
mであり、乳剤中の平板状粒子の平均等面積円の直径は
1.1μmであった。
乳剤EIおよび乳剤JIは、前記乳剤GI,HIおよび
IIと同様に、増感し、コートし、露光し、処理した。
乳剤の特性は下記のとおりであった。
乳剤EI(実施例)は、乳剤JI(比較例)と比較し
て、粒状度が4単位小さく、感度は26og感度(す
なわち、0.26ogE)大きい。すなわち、前者は感度
および粒状度ともに後者より優れている。
上記の実験からも、平均アスペクト比が8:1より大き
く且つ厚さが0.3μmであることが、感度−粒状度特性
に優れた乳剤にとって非常に重要なことが判る。
比較実施例III それぞれヨウ化物1モル%含有する下記3種の臭化銀乳
剤を調製した。
乳剤G(実施例) 乳剤Gは、厚さ0.3μm未満、平均アスペクト比が8:
1より大きい平板状粒子を含有する平板状臭化銀乳剤の
性能を試験する目的で調製した。
調製した乳剤においては、厚さ0.3μm未満、平均等面
積円の直径が0.6μmより大きい平板状粒子が全粒子投
影面積の90%より大きい部分を占め、平均アスペクト
比は8.6:1であった。平板状粒子の平均厚さは0.28μ
mであり、乳剤中の平板状粒子の平均等面積円の直径は
2.4μmであった。
乳剤H(実施例) 乳剤Hは、厚さ0.3μm未満、平均アスペクト比が1
2:1以上の平板状粒子を含有する平板状臭化銀乳剤の
性能を試験する目的で調製した。
調製した乳剤においては、厚さ0.3μm未満、平均等面
積円の直径が0.6μmより大きい平板状粒子が全粒子投
影面積の90%より大きい部分を占め、平均アスペクト
比は12.1:1であった。平板状粒子の平均厚さは0.28μ
mであり、乳剤中の平板状粒子の平均等面積円の直径は
3.4μmであった。
乳剤I(比較例) 乳剤Iは、厚さ0.4μm、平均アスペクト比が約8:1
またはそれより微かに小さい平板状粒子を含有する平板
状臭化銀乳剤の性能を試験する目的で調製した。
調製した乳剤においては、平均等面積円の直径が0.6μ
mより大きい平板状粒子が全粒子投影面積の90%より
大きい部分を占め、平均アスペクト比は7.4:1であっ
た。平板状粒子の平均厚さは0.43μmであり、乳剤中の
平板状粒子の平均等面積円の直径は3.2μmであった。
各乳剤は、前記ヨー臭化銀乳剤の場合と同様に、増感
し、コートし、露光し、処理した。乳剤の特性は下記の
とおりであった。
乳剤G(実施例)は、乳剤I(比較例)と比較して、粒
状度が3単位小さく、感度は20og感度(すなわ
ち、0.20ogE)高い。乳剤H(実施例)は、乳剤I
(比較例)と比較すると、粒状度が5.3単位大きいが、
感度は42og感度(すなわち0.42ogE)と非常
に高い。このように乳剤Hの感度が非常に高いことは、
粒状度が若干悪くても、実用性が高いことを示してい
る。
上記比較実施例から、平均アスペクト比が8:1より大
きく、且つ厚さが約0.3μmの平板状臭化銀粒子は、平
均アスペクト比が8:1より微かに小さく且つ厚さが約
0.4μmの平板状粒子と比較してかなり優れていること
が判る。
以上のヨー臭化銀乳剤および臭化銀乳剤についての各実
験から明らかなように、本発明の乳剤は、その平均アス
ペクト比が許容範囲の下限に近づき、且つ厚さが許容範
囲の上限に近づいても満足すべき感度−粒状度特性を示
す。一方、平均アスペクト比または厚さが許容範囲を外
れるとその特性はかなり低下する。
比較実施例IV 下記3種の臭化銀乳剤を調製した。
乳剤AJ(比較例、アスペクト比5:1) 乳剤AJは、厚さ0.3μm未満、直径0.6μm以上の平板
状粒子が全粒子投影面積の90%より大きい部分を占め
る臭化銀平板状粒子乳剤であった。乳剤を構成する粒子
の平均等面積円の直径は1.1μmであった。平板状粒子
の平均厚さは0.21μmであった。厚さおよび直径の要件
を満足する平板状粒子の平均アスペクト比は5.2であっ
た。
乳剤BJ(実施例、乳子表面積は乳剤AJと同じ、アス
ペクト比>8:1) 乳剤BJとして、平均アスペクト比が8:1より微かに
大きく且つ乳剤A(比較例)と同じ粒子当り表面積を有
する平板状粒子からなる乳剤を調製した。この乳剤は、
厚さ0.3μm未満、直径0.6以上の平板状粒子が全粒子投
影面積の90%より大きい部分を占める臭化銀平板状粒
子乳剤であった。乳剤を構成する粒子の平均等面積円の
直径は1.1μmであった。平板状粒子の平均厚さは0.13
μmであった。厚さおよび直径の要件を満足する平板状
粒子の平均アスペクト比は8.5であった。
乳剤CJ(実施例、粒子容量は乳剤AJと同じ、アスペ
クト比>8:1) 乳剤CJとして、平均アスペクト比が8:1より微かに
大きく且つ乳剤A(比較例)と同じ粒子当り容量を有す
る平板状粒子からなる乳剤を調製した。この乳剤は、厚
さ0.3μm未満、直径0.6μm以上の平板状粒子が全粒子
投影面積の90%より大きい部分を占める臭化銀平板状
粒子乳剤であった。乳剤を構成する粒子の平均等面積円
の直径は1.3μmであった。平板状粒子の平均厚さは0.1
5μmであった。厚さ及び直径の要件を満足する平板状
粒子の平均アスペクト比は8.7であった。
これらの乳剤を、チオシアン酸ナトリウム及びヨウ化3
−メチル−1,3−ベンゾチアゾリウムの存在において
Na2S2O3およびK2AuCを用いて最適に化学増感した。
緑色分光増感色素、アンヒドロ−5−クロロ−9−エチ
ル−5′−フェニル−3′−(3−スルホブチル)−3
−(3−スルホプロピル)オキサカルボシアニン水酸化
物のナトリウム塩を用いて前記乳剤に分光レスポンスを
付与した。
塗布の直前に、マゼンタ色素形成性カップラー分散体を
各乳剤に加えた。このマゼンタカップラーは、1−(2
−クロロ−2,4−ジメチルフェニル)−3−〔α−
(m−ペンダデシルフェノキシ)ブチルアミド〕−5−
ピラゾロンであった。このカップラーを、カプラーの5
0重量%の量のカップラー溶媒、トリクレシジルホスフ
ェート中に分散させた。このカップラー分散体にはま
た、通常の展開性界面活性剤約1容量%も含ませた。乳
剤は、その塗布時、カブリ防止剤、4−ヒドロキシ−6
−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデンナト
リウム塩を銀1モル当り1.5g含有した。
調製できた乳剤を、支持体、乳剤層、そして保護ゼラチ
ンオーバーコートからなる単層フォーマットで試験し
た。硬膜剤、ビス(ビニルスルホニル)メタンを、乳剤
層及び保護層中の全ゼラチン重量の1.75%の量でゼラチ
ンオーバーコート中へ導入した。この硬膜剤は、塗布
後、乳剤層及びオーバーコート層中へ拡散した。支持体
はセルローストリアセテートフィルムであり、その乳剤
層とは反対の側に黒色のハレーション防止コーティング
を保有した。得られた構造体は次の通りであり、カッコ
でくくった数字は塗布濃度(g/m2)である。
乳剤AJ、乳剤BJ及び乳剤CJの各々を用いて調製し
た写真要素のサンプルを次のような手法で露光した:3
000゜Kタングステン光源を用い、デーライトVAフィ
ルターの使用によって大略5500゜K標準昼光イルミナ
ントに調整した。特性曲線を得るため、中性濃度ステッ
プチャートを使用した。コダックフレキシカラーC−4
1プロセスを37.7℃で使用し、そして現像時間は3分5
1秒であった。このプロセスは、British Journal of P
hotography Aunual,1977,pp.201-205頁に詳細に記載さ
れている。
記載のように同じように塗布し、露光し、そして処理し
たそれぞれの乳剤AJ,BJ及びCJは、同一の最小濃
度0.17を呈示した。
写真感度を最小濃度上0.30の濃度でもって測定した。次
のようなog感度が認められた: 乳剤AJは、本発明の要件を満足させる乳剤のどちらよ
りも顕著に低い感度を呈示した。乳剤AJは乳剤BJよ
りも0.29ogE低減度であり、また、乳剤CJより0.
44ogE低感度であった。
乳剤AJの粒状度は乳剤CJのそれに等しく、それらの
調和せる粒子容積に基づいて期待される通りであった。
乳剤AJ及びCJのそれぞれのRMS粒状度(×1000)
は25.5であった。感度についての利点が非常に大きいこ
と、あるいは乳剤CJを考慮に入れた場合、乳剤CJは
乳剤AJのものに較べてはるかにすぐれた感度−粒状度
関係を示すことが明らかである。
また、乳剤BJは、乳剤AJよりも著しく高い感度を示
すだけではなくて、顕著に低下せしめられた粒状度を示
した。この乳剤のRMS粒状度(×1000は19.0であっ
た。乳剤BJは感度及び粒状度の両面において乳剤AJ
よりも有利であるので、この乳剤は改良された感度−粒
状度関係を示すことが明らかである。
以上に示されるように、本発明に係る乳剤は従来の同様
なハロゲン化物含有量を有する乳剤と比較して改良され
た感度−粒状度関係を示す。本発明に係るヨウ化銀およ
びヨウ臭化銀乳剤の青色感度は青色スペクトル増感剤で
増感することにより本来の青色感度と比較して著しく感
度が増大する。
【図面の簡単な説明】
第1図は乳剤の粒状度と感応との関係を示すグラフであ
る。 第2図は本発明に係る乳剤の一例を示す顕微鏡写真であ
る。 第3図、第4図、第5図、第6図および第7図はいずれ
も乳剤の粒状度と感度との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジヨン・アントニイ・ヘフナ− アメリカ合衆国ニユ−ヨ−ク14580ウエブ スタ−・ウツドランド・レイン410 (72)発明者 ハ−バ−ト・セジウイツク・ウイルガス・ ザ・サ−ド アメリカ合衆国ニユ−ヨ−ク14435コネサ ス・ダグウエイ・ロ−ド6770 (72)発明者 フランシス・ジヨン・エバンス アメリカ合衆国ニユ−ヨ−ク14617ロチエ スタ−・コロナド・ドライブ58 (56)参考文献 日本写真学会誌34(1)(1974)塩沢P 16−22 “The Theory of the Photographic Proce ss”Third Edition (1967)The Macmillan C ompany,Collier−Macm illan Limited P36−37 “Photographic Scie nce and Engineerin g”18(5)(1974)P576−581 V.L.Zelikman and S.M.Levi“Making and Coating Photograph ic Emulsions”(1964)Th e Focal Press p128−131 L.P.Clavc “Propert ies of Photographic Materials”(1950)p17−35

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分散媒とヨウ臭化銀粒子とからなり、該ヨ
    ウ臭化銀粒子の全投映面積の少くとも50%が、厚さが0.
    3マイクロメートル未満、直径が少くとも0.6マイクロメ
    ートル、そして平均アスペクト比が8:1より大、そし
    てさらに最大平均粒子直径が10マイクロメートル以下で
    ある平板状ヨウ臭化銀粒子で占められており、且つ該ヨ
    ウ臭化銀粒子は分光増感および化学増感されていること
    を特徴とする放射線感応性高アスペクト比平板状粒子ヨ
    ウ臭化銀乳剤。
JP57198800A 1981-11-12 1982-11-12 放射線感応性高アスペクト比平板状粒子ヨウ臭化銀乳剤 Expired - Lifetime JPH0644132B2 (ja)

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