WO2004071472A1

WO2004071472A1 - α,α−トレハロースの糖質誘導体を含有することを特徴とする皮膚外用剤

Info

Publication number: WO2004071472A1
Application number: PCT/JP2004/001401
Authority: WO
Inventors: Fujimi Tanabe; Michio Kubota; Hiromi Tatsukawa; Shigeharu Fukuda; Toshio Miyake
Original assignee: Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo
Priority date: 2003-02-13
Filing date: 2004-02-10
Publication date: 2004-08-26
Also published as: EP1600143B1; EP1600143A1; EP3143983A1; US20070003502A1; US7854922B2; JP4904811B2; KR20050105461A; KR20120023809A; EP1600143A4; TW200512012A; KR101217382B1; JPWO2004071472A1; CN1761450A; CN1761450B; TWI353861B

Abstract

血行促進作用、抗炎症作用、抗菌作用、保湿作用、美白作用、紫外線吸収作用、紫外線散乱作用、抗酸化作用を有する物資、養毛・育毛作用を有する物資、乳化作用、収斂作用、抗シワ作用、細胞賦活性作用及び/又は経皮吸収促進作用に優れ、安全かつ使用感のよい皮膚外用剤を提供することを課題とし、α,α-トレハロースの糖質誘導体と、血行促進作用を有する物質抗炎症作用を有する物質、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質、抗酸化作用を有する物質、養毛・育毛作用を有する物質、乳化作用を有する物質、収斂作用を有する物質、抗シワ作用を有する物質、細胞賦活性作用を有する物質及び/又は経皮吸収促進作用を有するいずれか1種又は2種以上を含有する皮膚外用剤を提供することにより上記課題を解決する。

Description

明細書

, α — トレハロースの糖質誘導体を含有することを特徴とする皮膚外用剤

技術分野

本発明は、， — 卜レハロースの糖質誘導体と共に、血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物質、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質、抗酸化作用を有する物質、育毛 · 養毛作用を有する物質、収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物質細胞賦活作用を有する物質及び/又は経皮吸収促進作用を有する物質から選ばれるいずれか 1 種又は 2種以上とを含有する、ベタ付感を与えず使用感がよく、しかも、これらの物質のもつ作用が増強される皮膚外用剤を提供するものである。

背景技術

頭皮や皮膚などは、内的 · 外的要因や加齢に伴い、肌荒、日焼け、老化、シミ、シヮなどの発生や脱毛などの問題が発生し、これらの多くが皮膚の局所或いは全体の血行不良及び Ζ又は炎症を伴っている場合が多い。これらの問題を解決するために、皮膚外用剤には、肌荒、日焼け、老化、シミ、シヮなどの発生の予防や治療、養毛、育毛、美白、肌や毛髪の保護、身体を清潔にすること、美しく見せること、容貌を変えることなどの目的で、血行促進作用、抗炎症作用、抗菌作用、保湿作用、美白作用、紫外線吸収作用、紫外線散乱作用、抗酸化作用、収斂作用、抗シヮ作用、細胞賦活作用及び又は経皮吸収促進作用を有する種々の合成薬剤や天然物抽出エキスなどが配合されてきた。しかしながら、これらの配合成分は、単独での使用や少量の使用では、期待される程の十分な効果が得られず、逆に、多量の使用では刺激感の発生、不快臭の発生、皮膚に使用した際の伸びの悪さやベタ付き感などの原因となり、皮膚外用剤の使用感を低下させたり、継続して使用した場合には皮膚炎を発生させたり、肌荒れを起こすといった弊害の原因になる場合すらある。

これらの問題を解決するために、特開平 6 — 1 2 8 1 3 6号公報においては、抗炎症作用を有する物質或いは血行促進作用を有する物質と α， «— 卜レハロースとを含有し、抗炎症効果を高めた皮膚外用剤が開示されている。また、特開平 9 — 7 7 6 5 0号公報には、卜レハロースと単糖又はその還元体及び二糖又はその還元体を含有する伸びがよくベタ付き感のない保湿性に優れた化粧料が記載されている。これとは別に、本出願人は、特開平 7 — 1 4 3 8 7 6号公報、特開平 8— 7 3 5 0 4号公報、特許第 3 1 8 2 6 7 9号公報、特開 2 0 0 0 — 2 2 8 9 8 0号公報. 特開平 8 — 7 3 4 8 2号公報において、 , 一トレハロース或いはその糖質誘導体が化粧品に利用できることを開示した。しかしながら、これらの特許文献には、皮膚外用剤に、血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物質、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質、抗酸化作用を有する物質、育毛 · 養毛作用を有する物質収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物質、細胞賦活作用を有する物質及びノ又は経皮吸収促進作用を有する物質を配合した場合に認められる、ベタ付き、伸びの悪さ、刺激感の上昇などの使用感の低下を、 a , a — トレハロースの糖質誘導体が、抑制することは何等記載されていない。また、 a , a — 卜レハロースの糖質誘導体が、血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物質、抗菌作用を有する物質、保湿作甩を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質、抗酸化作用を有する物質、育毛 ' 養毛作用を有する物質、収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物質、細胞賦活作用を有する物質及び経皮吸収促進作用を有する物質をはじめとする皮膚外用剤に配合される成分の持つ効果を増強することについての具体的な記載や、， " 一トレハロースの糖質誘導体及びそれらの物質の有効量についての記載は何等なされていない。さらには、， — 卜レハロースの糖質誘導体を含有する糖質の中でも、一マル卜シル ' , a — トレハロースを主成分とし、これを含む《 , — 卜レハロースの糖質誘導体とともに、糖アルコールを含む糖質が、特に、これらの作用効果に優れていることについての記載は何等なされていない。

本発明は、皮膚外用剤に配合された血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物質、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質、抗酸化作用を有する物質、育毛 ' 養毛作用を有する物質, 収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物質、細胞賦活作用を有する物質及び/又は経皮吸収促進作用を有する物質から選ばれるのいずれか 1 種又は 2種以上の作用が増強され、安全で、且つ、ベタ付き感を与えず、使用感のよい皮膚外用剤を提供することを課題とする。

発明の開示

本発明者らは、上記事情に鑑み、糖質の利用に着目して鋭意研究した結果、 α , α — トレハロースの糖質誘導体と、化粧品、医薬部外品及びノ又は医薬品などの有効成分として認められている血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物質、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質、抗酸化作用を有する物質、育毛 · 養毛作用を有する物質、収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物質、細胞賦活作用を有する物質及びノ又は経皮吸収促進作用を有する物質をはじめとする皮膚外用剤に配合される各種成分とを組み合わせると、皮膚外用剤は、ベタ付き感の発生、刺激の発生、或いは、伸びの悪さなどという使用感の低下がなく、しかも、血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物質、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質、抗酸化作用を有する物質、育毛 · 養毛作用を有する物質、収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物質、細胞賦活作用を有する物質及び/又は経皮吸収促進作用を有する物質などの、皮膚外用剤に配合される成分の持つ効果が相乗的に増強すること、とりわけ、《, a - 卜レハロースの糖質誘導体は、血行促進作用を有する物質及び/又は抗炎症作用を有する物質の効果を強く増強することにより、肌荒、日焼け老化、シミ、シヮなどの発生の予防や改善などに優れた効果を有することを見出して、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、

- 卜レハロースの糖質誘導体と、血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物質、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質、抗酸化作用を有する物質、育毛 · 養毛作用を有する物質、収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物質、細胞賦活作用を有する物質及び経皮吸収促進作用を有する物質から選ばれるいずれか 1 種又は 2種以上とを含有することを特徴とする、ベタ付き感の発生、刺激の発生、或いは、伸びの悪さなどが抑制され、使用感の向上した、安全で. 且つ、肌荒、日焼け、老化、シミ、シヮなどの発生の予防や改善などに優れた皮膚外用剤を提供するものである。発明を実施するための最良の形態

本発明でいう皮膚外用剤とは、人或いはぺッ卜、家畜などの動物に対し、肌荒、日焼け、シミゃシヮ、炎症、老化などの予防、アトピー、ァレルギ一、潰瘍、創傷、微生物の感染などの各種疾患の治療や、保湿、美白、美容、養毛、育毛などを目的として、顔や身体の皮膚、粘膜、毛髪や頭皮などの表皮に直接使用されるか、或いは、その使用時に、皮膚粘膜、毛髪や頭皮などに接触して、これらに影響を及ぼす可能性のある. 化粧石鹼、洗顔料、シャンプー、リンス、洗毛料、頭髪用化粧品、一般クリーム · 乳液、ひげそり用クリーム、化粧水、オーデコロン、ひげそリ用ローション、化粧油、白粉 'パウダー、ファンデーション、ほお紅 · 眉墨、アイクリーム ' アイシャドー ' マスカラ、香水、日焼け ' 日焼け止めクリーム、日焼け · 日焼け止めローション、日焼け · 日焼け止め才ィル、爪クリーム · エナメル · エナメル除去液、アイライナー、口紅、リップクリーム、歯磨き、浴用化粧品、各種疾患治療剤などのスキンケァ化粧品、メーキャップ化粧品、ボディケア化粧品、ヘアケア化粧品、オーラルケア化粧品、フレグランス化粧品などの化粧品、医薬部外品或いは医薬品をいう。また、軟膏、はっぷ剤、フィルム剤などのように、皮膚や粘膜に塗布或いは貼り付けて使用する医薬部外品や、医薬品、口中清涼剤のように口腔内で使用される医薬部外品や飲食品、洗濯用の石けんや洗剤、床用の洗剤、クレンザー或いは台所用洗剤のように、その使用時に直接皮膚に接触して皮膚に影響を及ぼす雑貨もこれに含まれる, 本発明でいう炎症とは、頭皮、粘膜や皮膚などの表皮を主な場とする炎症性変化であって、軽度の日焼けに見られる皮膚が発赤する程度のものから、口内炎、にきびやあせも、咽喉の荒れやはれ、力ユミや痛み、紅斑、丘疹、水泡の発生や潰瘍の発生を伴うものや、湿疹とよばれるものも含む。シエーグレン症候群のような自己免疫疾患などに起因する口内炎やそれらに起因するドライマウスなどの臨床症状、歯槽膿漏などによる歯茎の炎症や出血も当然これに含まれる。炎症の原因としては、外来の刺激及び/又は生体の要因 (体質的要因を含む) などが挙げられ、これらが相互に作用して発生する場合が多い。外来性の刺激としては、種々の化学物質、香粧品、金属、洗剤、薬物などをはじめ、微生物、植物、動物、昆虫などの生物学的因子、日光、温熱、寒冷、乾燥などの物理学的因子などが挙げられる。生体側の因子としては、発汗、皮脂の分泌異常、角化異常などの局所的異常、アトピーやアレルギー、感染、消化器、肝臓、腎臓などの内臓障害などの全身障害などに起因するものも含まれる。当然ながら、皮膚外用剤を使用することにより、それに含まれる成分に起因して発生する炎症も含まれる。

本発明の皮膚外用剤に含有せしめる , a - 卜レハロースの糖質誘導体とは、分子内に， - 卜レハロース構造を有する 3個以上のグルコースからなる非還元性オリゴ糖から選ばれる 1 種又は 2種以上の糖質であれば、いずれでもよく、より具体的には、 a , な一卜レハロース分子の少なくとも一方のグルコースに、モノ一グルコース、ジーグルコース卜リ —グルコース及びテ卜ラ一グルコースから選ばれるいずれかが結合したものをいう。望ましくは、例えば、先に、本出願人が特開平 7 — 1 4 3 8 7 6号公報、特開平 8— 7 3 5 0 4号公報、特許第 3 1 8 2 6 7 9号公報、特開 2 0 0 0 — 2 2 8 9 8 0号公報などにおいて開示した、 α—マル卜シル α—グルコシド、 α—イソマルトシルなーグルコシドなどのモノ一グルコシル α , - 卜レハロースや、 α—マル卜トリ才シル α—グルコシド (別名 α—マルトシル α， α— トレハロース）、 "一マル卜シル —マル卜シド、 —イソマル卜シル —マル卜シド、 α—ィソマル卜シル一イソマルトシドなどのジ一グルコシル α， - 卜レ Iヽロース、 —マル卜テトラオシル α—グルコシド (別名 α—マル卜卜リ才シル，一卜レハロース ) 、 α—マレ卜シリレ α—マリレ卜卜リ才シド . α—パノシル α—マルトシドなどのトリーグルコシル， - 卜レハロ —ス、 —マル卜ペンタ才シル —ダルコシド（別名《—マル卜テ卜ラ才シル， — トレ/ヽロース) 、 —マル卜卜リ才シル《—マル卜卜リオシド、 aーパノシル —マル卜卜リ才シドなどのテ卜ラーグルコシル , — 卜レハロースなど、グルコース重合度が 3乃至 6からなる， _ 卜レハロースの糖質誘導体が好ましい。

これらの , — トレハロースの糖質誘導体は、その由来や製法は問わず、発酵法、酵素法、有機合成法などにより製造されたものでもよい, これらの糖質は、例えば、本出願人が、特開平 7— 1 4 3 8 7 6号公報特開平 8— 7 3 5 0 4号公報、特許第 3 1 8 2 6 7 9号公報、特開 2 0 0 0 - 2 2 8 9 8 0号公報で開示した酵素法により澱粉や澱粉の部分加水分解物から直接製造してもよく、或いは、特開平 7 - 1 4 3 8 7 6号公報で開示したマル卜テ卜ラオ一ス生成アミラーゼ、特公平 7 1 4 9 6 2号公報で開示したマル卜ペンタ才一スを高率に生成する —ァミラ —ゼ或いは特開平 7 — 2 3 6 4 7 8号公報で開示したマル卜へキサ才一ス ' マル卜へプタオ一ス生成アミラーゼなどを併用することにより、マル卜テトラオース、マル卜ペンタ才一ス、マル卜へキサオース、マル卜へプタオ一スなどの特定のオリゴ糖の含量を酵素的に高めた澱粉部分加水分解物に、特開平 7 - 1 3 8 7 6号公報で開示した非還元性糖質生成酵素を作用させて製造することも随意である。また、澱粉、或いは、澱粉の部分加水解物と α ， α — 卜レハロースとを含有する溶液にシクロデキス卜リングルカノ卜ランスフェラーゼなどのグリコシル基の転移能を有する酵素を作用させて調製することも随意である。これらの方法により得られる反応液は、 α，一卜レハロースの糖質誘導体を含有する糖質を含む溶液として、そのまま、又は、部分精製して、或いは、高純度に精製して使用することも随意である。また、これらの製造方法は、豊富で安価な澱粉質を原料とし、高効率かつ安価に ' ，一トレハロースの糖質誘導体を製造できることから、工業的に有利に利用できる。前述の， — 卜レハロースの糖質誘導体としては、本発明で使用する血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物質、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質及び紫外線散乱作用を有する物質、収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物貲、細胞賦活作用を有する物質及び経皮吸収促進作用を有する物質から選ばれるいずれか 1 種又は 2種以上を含有する皮膚外用剤の使用感を向上し、これら成分の効果を増強する作用及び、保湿作用の強い、モノーグルコシル α ， - 卜レハロース、一マルトシソレ α , α — トレ /ヽロース、 α —マルト卜リオシル α: , α — トレ / \ ロース及び α —マル卜テ卜ラオシル α ， a - 卜レハロースなど、分子の末端に卜レハロース構造を持つ糖質が好ましく、とりわけ、 α —マルト卜リ才シル α —グルコシド（別名 α —マルトシル α , - 卜レハロース）を主成分として含有し、他に、一マル卜シル α —グルコシド（別名 —グルコシル α , α— トレハロース）、 α —マルトテ卜ラオシル α—グルコシド（別名な一マル卜トリ才シル， — トレハロース）、これらの α， - 卜レハロースの糖質誘導体以外のーグリコシル α—グルコシドから選ばれる 1 種又は 2種以上を含有する糖質が望ましい。この場合、一マル卜シル α ， — 卜レハロースの糖質固形物当たり含量は、無水物換算で 5質量％ (以下、本明細書では特に断らない限り、「質量％」を単に「％」と表記する。 ) 以上、好ましくは 1 0 %以上、更に好ましくは 2 0 %以上が望ましく、 5 0 %以上が特に望ましい。

また、前述の糖質のうち一マル卜シル —ダルコシドゃ α—マル卜テ卜ラオシル —グルコシドについては、特許第 3 1 8 2 6 7 9号公報. 特開 2 0 0 0 — 2 2 8 9 8 0号公報に開示されているように結晶状態のものも知られているものの、本発明の皮膚外用剤の配合成分の効果を増強させるためには、通常は、例えば、液状ゃシラップ状が望ましく、また、ペースト状乃至固状の場合にはガラス状態などの非晶質状態で利用するのが望ましい。なお、 —マル卜テ卜ラオシルーグルコシドのように結晶性のよい， — トレハロースの糖質誘導体の場合には、その結晶、或いはその結晶を含有する糖質を、低硬度の研磨剤として歯磨きに、紫外線散乱剤としてサンプロテクトに、或いは、皮膚外用剤に使用される色材の安定化機能を備えた、アイシャドウ、マスカラ、ファンデ —シヨンなどの仕上げ化粧品の基材として利用することも随意である。また、本発明の皮膚外用剤に含有せしめる α , α— 卜レバロースの糖質誘導体は、前述したように、非晶質状態が望ましく、非晶質状態のものを含むものであれば、その形状を問わず、例えば、シラップ、マスキット、ペース卜、粉末、固状、顆粒、錠剤などのいずれの形状であってもよく、又は、必要に応じて、増量剤、賦形剤、結合剤などと混合して 1.0

使用することも随意である。

本発明の皮膚外用剤は、 α , α — トレハロースの糖質誘導体を、対象とする皮膚外用剤の原料の段階から製品の段階に至るまでの適宜の工程で含有せしめることができる。その具体的な方法としては、例えば、混和、混捏、溶解、融解、分散、懸濁、乳化、逆ミセル化、浸透、晶出、散布、塗布、噴霧、注入、浸漬、固化、担持などの公知の方法が適宜に選ばれる。

本発明の皮膚外用剤に、 α， α — トレ八ロースの糖質誘導体を含有せしめる量は、血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物質、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質及び紫外線散乱作用を有する物質、収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物質、細胞賦活作用を有する物質及び経皮吸収促進作用を有する物質から選ばれるいずれか〗種又は 2種以上と組み合わせることにより、それらの成分の持つ作用を増強できる量であればよく、特に制限はないが、通常、皮膚外用剤の総質量に対して、無水物換算で、 , ί¾ — 卜レハロースの糖質誘導体として約 0 . 0 1 %以上、望ましくは、約 0 . 1 %以上を含有せしめるのが好適であり約 0 . 2 %以上が特に望ましい。通常約 0 . 0 1 %未満では、配合成分の 1 種又は 2種以上と併用することにより、それらの持つ効果を増強するには不充分である。 , a - 卜レハロースの糖質誘導体を含有させる量の上限については、対象とする皮膚外用剤の物性や機能の妨げとならない限り特に制限はない。

本発明の皮膚外用剤に含有せしめる， - 卜レハロースの糖質誘導体は、 a 、 α — 卜レハロースの糖質誘導体のみで構成されていてもよいし、 α , α — 卜レハロースの糖質誘導体と共に、その他の糖類及び又は糖アルコール類を含有する糖質（以下、「α , α — 卜レハロースの糖質誘導体を含有する糖質」という場合がある）であってもよい。例えば、 a , α — 卜レハロースの糖質誘導体の製造工程において共存するグルコース、イソマルトース、マルトース、才リゴ糖、デキストリンなどの澱粉由来の α ，一トレハロースの糖質誘導体以外の糖質を含有していてもよい。なかでも、 α , — 卜レハロースの糖質誘導体と共に還元性糖質を含む糖質を水素添加し、その還元性の糖質を糖アルコールに変換したもののように、 α , α— 卜レハロースの糖質誘導体と共に糖アルコ一ルを含有する糖質は、保湿性に優れ、適度の粘性を有し、塗布時の伸びもよいことに加えて、皮膚外用剤のベタ付き感を抑制し、使用感を向上させ、皮膚や毛髪などに艷を賦与し、また、皮膚に塗布すると、従来のグリセリンのみを使用した基礎化粧品と異なる特有の好ましい使用感を賦与すると共に、保湿性を含む化粧持ちを向上させる効果が強いので望ましく、とりわけ、無水物換算で、 ' —マルトシル , α — トレハロースを、 2 0 %以上、望ましくは 5 0 %以上、さらに望ましくは 5 0 〜 7 0 %含有し、一マルトシル，《 — トレハロース以外の α , — 卜レハロースの糖質誘導体を合計で 5 〜 2 5 %含有し、且つ、ソルビトール. マル卜才リゴ糖の糖アルコールから選ばれるいずれか 1 種又は 2種以上の糖アルコールを合計で 5 ~ 4 5 % 望ましくは 2 5 〜 4 5 %含有する糖質が、他の皮膚外用剤の配合成分の作用の増強効果の強い点と、保湿性の高さ及び使用感の良さの点で特に望ましい。なお、マル卜オリゴ糖の糖アルコールとしては、マルチトール、マル卜卜リイトール及び Ζ又はマル卜テトライトールが望ましい。

また、本発明の α , α — 卜レハロースの糖質誘導体は、上記の特徴に加えて、熱、紫外線、乾燥などの外的ストレスからの細胞保護効果に優れ、また、細胞賦活作用を有していることから、皮膚外用剤に、それ単独で使用しても、紫外線や他の因子により痛めつけられたり、荒れや炎症を起こしている皮膚、粘膜、頭皮などの細胞の新陳代謝を高めるとともに、マクロファージゃケラチノサイ卜をはじめとする皮膚、粘膜、頭皮などに存在する各種細胞からの腫瘍壊死因子（以下、「 T N F — α」という）やインターロイキン 1 をはじめとする炎症性サイトカイン類の産生や細胞接着因子（ i n t e r c e I I u I a r a d h e s i o n m o I e c u I e ) 発現を抑制して、あれ、老化や炎症を抑制し、正常な皮膚、粘膜、頭皮への回復を促進することができる上に、皮膚外用剤に含まれる各種成分の刺激性を低減し、皮膚への塗布の際の物理的刺激を軽減することから、本発明の皮膚外用剤は、日焼けなどによる炎症やその他の障害により、それを塗布する際に痛みを伴うような皮膚、粘膜. 頭皮などの部位にも有利に使用することができる。しかも本発明の , a - トレハロースの糖質誘導体は、皮膚、粘膜や毛髪に使用すると、表面をコートすることにより、皮膚や毛髪のすベリ性を改善し、それらに滑らかでソフトな感触と質感を賦与し、皮膚、粘膜、頭皮のパリア機能を強化することができる上に、皮膚の表皮やダメージ毛の表面のキューティクルを保護し、帯電防止効果もあることから、毛髪、毛根、頭皮、皮膚、粘膜などの保護剤、皮膚又は毛髪のすべり改善剤、艷だし剤、コンディショニング剤、帯電防止剤、更には、ヘアカラー剤の基材としても有利に使用することができる。また、本発明の α , α— 卜レハロースの糖質誘導体又は α， α — 卜レハロースの糖質誘導体を含有する糖質は後述する乳化作用を有する各種物質や、エタノール、 1 , 3 —ブチレングリコール、プロピレングリコール、濃グリセリン、ジプロピレングリコール、 1， 2 —ペンタンジ才一ルなどの各種溶剤ゃソルビトール、マルチトールなどのポリオール類、ポリエチレングリコール（通常分子量が 4 0 0〜 6 0 0 0のものを使用）、カルボキジビニールポリマーなどの合成高分子をはじめとする皮膚外用剤に使用される各種の物質との相溶性も良く、グリセリンなどよりも溶剤作用が低いにもかかわらず表面張力の低下能が高く、白濁や沈殿を生じることもないので、乳化作用を有する物質を配合したクリームなどに使用するとグリセリン単独処方のものよりも、均質で細かな粒径の乳化粒子の調製を可能とする。さらには、洗顔フォーム、シャンプーやリンスなどに使用すると、その泡にコシ · 弾力性を与え、泡の発生量を増加し、泡もちをよくし、泡による肌への物理的な刺激を抑制することから、これらの皮膚外用剤は、肌に負担をかけず気持ちよく洗えることに加え、濃密な泡が、毛穴の奥の汚れまでスッキリと取リ除くことができるうえに、使用後は、肌にスツキリ感と潤いとを同時に賦与することができる。その上、本発明の α , a - 卜レハロースの糖質誘導体又は , - 卜レハロースの糖質誘導体を含有する糖質は、脂質の酸化及び Z又は変敗の抑制、リボソームや細胞などの脂質膜の安定化や酸化抑制、ァミノ酸型界面活性剤をはじめとする乳化作用を有する物質、天然着色料、合成着色料などの各種着色料、フローラル系をはじめとする各種香料、ァスコルビン酸、ァスコルビン酸 2 —グルコシド、タンニンリキッド、蜂蜜、蜜蠟、プロポリス、ァミノ酸類をはじめとする皮膚外用剤に使用される酸化を受けやすく、又、褐変 · 変色しゃすい成分の酸化や分解の抑制、褐変 · 変色などを抑制し、異味ゃ異臭の発生を抑制するなどの作用を有していることから、保湿剤吸放湿調節剤、品質保持剤、細胞保護剤、細胞賦活剤、泡質改善剤、. 泡質調節剤、安定化剤、褐変防止剤、変色防止剤、脂質の酸化防止剤、保香剤などとして、皮膚外用剤に配合してもベタ付き感を与えない素材として有利に利用することができる。

さらに、本発明の α， α — トレハロースの糖質誘導体は、皮膚や粘膜に対する刺激性がなく、安全性が高いことに加え、ラク卜バチルスぺン卜サス ( L a c t o b a c i I u s p e n t o s u s ) やプ Cl ピ才ニノくクテリウムァクネス ( P r o p i o n i b a c t e r i u m a c n e s ) 、ス卜レプトコッカスミュータンス ( S t r e p t o c o e c u s m u t a n s ) などの、嫌気性の皮膚或いは口腔内の常在菌に資化されにくいことから、これらの菌類が原因とされている、にきびなどの細菌性の皮膚の異常'などがある場合の皮膚外用剤や、歯磨き用の素材としても有利に利用できる。

本発明の皮膚外用剤に含有せしめる血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物質、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質、抗酸化作用を有する物質、育毛，養毛作用を有する物質収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物質、細胞賦活作用を有する物質及び経皮吸収促進作用を有する物質などは本発明の効果を損なわない質的量的範囲内で、その使用目的に応じて、いずれか 1 種又は 2種以上を組み合わせればよく、また、同じ効果が期待される成分を 2種以上適宜組み合わせることも随意である。

本発明の皮膚外用剤に含有せしめる血行促進作用を有する物質としては、センプリ、ニンジン、イチヨウ、ショウガ、ニンニク、アジタバ、アル二力、ウイキヨウ、ェンメイソゥ、オランダカジ、力ミツレ、ローマ力ミツレ、力ロット、ゲンチアナ、ゴボウ、コメ、サンザシ、シイタケ、セィヨウサンザシ、セィヨウネズ、センキユウ、タイム、チヨウジチンピ、トウキ、トウニン、卜ゥヒ、ブッチャ一ブルーム、ブドウ、ボタン、マロニエ、メリッサ、ュズ、ョクイニン、ローズマリー、ローズヒップ、チンピ、トウキ、モモ、アンズ、クルミ、スギナ、ショウブ根. アロエ、ェンメイソゥ、ゲンチアナ、トウガラシ、ュズなどの植物又は植物由来成分、ヘスペレチン、ヘスペリジン、糖転移ヘスペリジン、ケルセチン、ルチン、糖転移ルチン、ナリンゲニン、ナリンジン、糖転移ナリンジン、エスクレチン、エスクリン、糖転移エスクリン、ァセチルコリン、塩化カルプロニゥム、塩酸ジフェンヒドラミン、ァ一オリザノール、 I 一メントール、セファランチン、ビタミン E、 d — ί — トコフエロール、 d I 一 — トコフエロール、酢酸 d I — — 卜コフエロール. リノール酸 d I — α ' — トコフエロール、ニコチン酸 d I — c¾ — トコフエロール、コハク酸 d I — — トコフエロール、ビタミン Εニコチネー卜などのビタミン Ε誘導体、ミノキジジル、ニコチン酸アミド、ノニル酸バニリルアミド、塩化カルプロニゥム、炭酸ガスなどが挙げられる。これらの配合量は、これら単独で、或いは、他の配合成分と併用した場合に、 ο;，一卜レハロースの糖質誘導体が、これらの物質のもつ血行促進効果を増強できる量であればよく、特に制限はないが、皮膚外用剤の総質量中の 0 . 0 0 1 〜 5 %の範囲内であればよく、 0 . 0 1 〜 2 %が望ましい。 0 . 0 0 1 %未満では効果が期待できず、 5 %を超えて配合しても、それ以上の効果の増大は少ない。また、これらの物質を育毛剤の有効成分として使用する場合には、 — 卜レハロースの糖質誘導体が, これらの物質のもつ育毛効果を増強できる量であればよく、特に制限はないが、皮膚外用剤の総質量中の 0 . 0 0 0 1 〜 5 %の範囲内であればよく、 0 . 0 0 2 ~ 3 %が望ましい。なお、本明細書でいう植物又は植物由来成分とは、例えば、葉、茎、根、花、果実、樹皮などの植物体そのものを破砕したものや、エキス、精油、油脂、チンキなどのような、植物を、水、メタノール、エタノール、エーテル、酢酸ェチル、ァセ卜ン、ブチレングリコールなどの溶媒で処理して得られる抽出物、それらを部分精製、或いは、高度に精製したものであってもよい。また、本発明でいう血行促進作用を有する物質には、血管を拡張して血流の循環を改善する作用を有するものに加えて、例えば、トウガラシチンキ、ショゥキヨウチンキ、カンチリスチンキ、ノリル酸ヮニルなどのように、局所刺激により、二次的に、局所の血流量を増加させる物質も、当然、含れ

抗炎症作用を有する物質としては、ァラン卜イン又はその誘導体であるァラン卜インァセチル一 d I 一メチ才ニン、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、ァラン卜インポリガラクッ口ン酸など、グリチルレチン又はその誘導体であるグリチルレチン酸、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸アラントィングリチルレチン酸グリセリン、グリチルレチン酸ステアリル、ステアリン酸グリチルレチニル、 3 ーサクシ二ル才キシグリチルレチン酸ニナ卜リウム、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニゥムなど、パン卜テン酸、パン卜テニルアルコール、パン卜テニルェチルエーテル、ァセチルパン卜テニルェチルエーテル、ベンゾィルパン卜テニルェチルエーテル、パン卜テン酸カルシウム、パン卜テン酸ナ卜リゥ厶、ァセチルパン卜テニルェチルエーテル、安息香酸パン卜テニルェチルエーテルエステル、パンテチンなどのパントテン酸の誘導体、ビタミン E 、 d — 一トコフエロール、 d l — な一トコフエロール、酉乍酸 d I 一な一トコフエロール、リノール酉突 d Ι — — トコフエロール、ニコチン酉変 d I — α _ トコフエロール、コハク酸 d I — な一トコフエロールなどのビタミン E誘導体、 L ーァスコルビン酸、 L ーァスコルビン酸 2 —グルコシドなどの L —ァスコルビン酸グリコシド、 L —ァスコルビン酸グリコシドのァシル化誘導体、テ卜ラへキシルデカン酸ァスコルビン酸、 L —ァスコルビン酸と卜コフヱロールがリン酸基を介して結合したァスコルビン酸一トコフエロールリン酸ジエステル Lーァスコルビン酸硫酸エステル、ジパルミチン酸ァスコルビル、パルミチン酸ァスコルビル、 Lーァスコルビン酸ステアリル、リン酸 Lーァスコルビル、 L —ァスコルビン酸ェチルやそれらのァシル化誘導体などの L —ァスコルビン酸の誘導体及び/又はそれらのアル力リ金属或いはアル力リ土類金属の塩、塩酸ピリドキシン、メントール、ピオチン、カンフル、テレビン油. 酸化亜鉛、ァズレン、グアイァズレン及びその誘導体、メフ Iナム酸及びその誘導体、フエ二ルブタゾン及びその誘導体、インドメタシン及びその誘導体、イブプロフェン及びその誘導体、ケ卜プロフェン及びその誘導体、 ε —アミノカプロン酸、ジクロフェナクナトリウム、ジフェンヒドラミン、卜ラネキサム酸及びその誘導体、デキサメタゾン、コルチゾン及びそのエステル、ヒドロコルチゾン及びそのエステル、プレドニゾン、プレドニゾ口ンなどの副腎皮質ホルモン、抗ヒスタミン剤、エイジッ、イブトラノ才、ゥコン、才卜ギリソゥ、才ウノくク、カンゾゥ、キンギン力、クレソン、コンフリー、ゴカヒ、サルビア、シコン、シラカく、チヤ、テンチヤ、トウキンセン力、ニヮ卜コ、ホ才ゥ、ムクロジ、ユーカリエキス、ブロッコリ一、トウキ、ビヮ、シソ、力ミツレ、ョモギ、アロエ、ニンジン、藍、才ゥパク末、ヨウバイヒ末、ァセンャク、アマチヤ、アルテア、アル二力、ェチナシ、ェンメイソゥ、才ゥゴン、才才ムギ、セィヨウオトギリソゥ、オレンジ、力ノコソゥ、口一マカミッレ、力ワラョモギ、キユウリ、クチナシ、クマザサ、ゲンチアナ、ゲンノショウコゥ、ゴボウ、サンショウ、ボフダイジュ、シャクャク、セィヨウキズタ、セィヨウネズ、セィヨウハツ力、センキユウ、センプリ、セージ、ソハクヒ、夕イソゥ、タイム、ローズヒップ、卜ゥガシ、トウキンセン力、トウニン、ドクダミ、トルメンチラ、パセリ、ハツ力、ィラクサ、ビヤクダン、ブッチャーブルーム、ブドウ、ベニバナ、ボタン、ボダイジュ、マロニエ、モモ、ャグルマソゥ、ョモギ、ラベンダー、口 —ズマリ一、力ロット及び卜ゥキなどの植物又は植物由来成分などが挙げられる。これらの配合量は、これらの物質を単独で、或いは、 2種以上を組み合わせて、 α， α — 卜レハロースの糖質誘導体と併用した場合に、 , — 卜レハロースの糖質誘導体が、これらの物質のもつ皮膚炎に対する消炎作用を増強できる量であればよく、特に制限はないが、皮膚外用剤の総質量中の 0 . 0 0 1 〜 5 %の範囲内であればよく、 0 . 0 1 〜3 %が望ましい。 0 . 0 0 1 %未満では効果が期待できず、 5 %を超えて配合しても、それ以上の効果の増大は少ない。また、例えば、グリチルリチンのように、甘草などの植物組織にも存在することが知られている成分であれば、本発明においては当然のことながら該成分を含有する植物の抽出物として配合することも随意である。

また、本発明の皮膚外用剤には、前記、血行促進作用を有する物質及び/又は抗炎症作用を有する物質のみでなく、これらの物質と組み合わせて、或いは、以下に示す抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質、抗酸化作用を有する物質、養毛 · 育毛作用を有する物質、粉末、収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物質、細胞賦活作用を有する物質、経皮吸収促進作用（経皮吸収調節剤を含む）を有する物質及び油脂類から選ばれるいずれか 1 種又は 2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、同じ作用効果或いは物性に分類される物質を 2種以上適宜組み合わせることも随意である。

抗菌作用を有する物質としては、特に限定はなく、皮膚外用剤へ配合することのできる抗菌性を有する物質を適宜使用することができる。具体的には、エタノールなどの低級アルコール、安息香酸、安息香酸の塩類、安息香酸エステル、塩酸アルキルジァミノグリシン、ピオニン（感光素 2 0 1 号）などの感光素、クロルクレゾール、クロロブタノール、サリチル酸、サリチル酸の塩類、ソルビン酸、ソルビン酸の塩類、ソルビン酸エステル、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸の塩類、トリクロロヒド口キジフエニルエーテル、パラォキシ安息香酸エステル、パラ才キシ安息香酸のナトリウム塩、フエノキエタノール、フエノール、ラウリルァミノェチルグリシンナトリウム、レゾルシン、亜鉛 ' アンモニア · 銀複合置換型ゼオライト、安息香酸パン卜ニルェチルェチルエーテル、イソプロピルメチルフエノール、塩化セチルピリジゥム、塩化ベンザルコニゥム、塩化べンゼ卜ナウム、塩酸クロルへキシジン、オルトフエニルフェノール、オルトフェニルフェノールナトリウム、グルコン酸クロルへキシジン、クレゾール、クロラミン丁、クロルキシレノール、クロルフエネシン、クロルへキシジン、 1， 3 —ジメチ口一ルー 5 , 5 —ジメチルヒダン卜イン、臭化アルキルイソノリニゥム、チアントール、チモール、トリクロロカルバニリド、パラクロルフエノ一ル、ハロカルバン、ヒノキチオール、ピリチ才ン亜鉛、メチルクロ口イソチアゾリノン · メチルイソチアゾリン液、 N , N ' ' —メチレンビス [ N ' — （ヒドロキシメチルー 2 , 5 —ジ才キソー 4 一イミダゾリニル）ゥレア ] 、ヨウ化ノ、 "ラジメチルアミノスチリルへプチルメチルチアゾリゥム、ィミダゾリウジニルゥレア、ジメチロールジメチルヒダン卜イン、グルタルアルデヒド、ジャマール I I 、ビサボロール、グルコン酸クロルへキシジン、イソプロピルメチルフエノール、フエノキシエタノール、ヒノキチォ一ル、ティー卜リー油、プロポリス、ムクロジ、アスパラガス、アロエ、イチヨウ、ゥコン、ェチナジ、ェンメイソゥ、才ゥゴン、才ゥレン、才卜ギリソゥ、セィヨウ才卜ギリソゥ、オレンジ、力ワラョモギ、クチナシ、クマザサ、クララ、グレープフルーツ、ゲンノショウコゥ、サンシヨウ、シコン、シソ、シラカバ、スイカズラ、セィヨウノコギリソゥ、セィヨウ / \ッ力、センキユウ、セージ、ソゥ /ヽクヒ、タイム、チヨウジ . トウキンセン力、ボタン、ホップ、ハツ力、モモ、ユーカリ、ラベンダ一、ローズヒップ、ローズマリー、ョモギ、シャクャク、ショウブ、サボンソゥなどの抗菌効果のある植物又は植物由来成分などが挙げられる, これらの物質の皮膚外用剤への配合量は、これらの物質を単独で、或いは、 2種以上を組み合わせて、 a , « — トレハロースの糖質誘導体と併用した場合に、 a , 一卜レハロースの糖質誘導体が、これらの物質のもつ抗菌作用を増強できる量であればよく、特に制限はないが、皮膚外用剤の総質量中の 0 . 0 0 0 〗〜 3 %の範囲内であればよい。 0 . 0 0 0 〗％未満では効果が期待できず、 2 %を超えて配合しても、それ以上の効果の増大は少ない。

保湿作用を有する物質としては、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸デルマタン硫酸、へパラン硫酸、へパリンなどのムコ多糖及びその誘導体やそれらの塩類、セラミド、コラーゲン、エラスチン、フイブロネクチン、ケラチン、ゼラチン、カゼインなどから選ばれるペプチド、タンパク質及びそれらの誘.導体並びにそれらの加水分解物、グリシン、ァラニン、ノリン、セリン、スレ才ニン、メチ才ニン、フエ二ルァラニン、ロイシン、チロシン、プロリン、イソロイシン、卜リブ卜ファン、ヒド口キジプロリン、テアニン、オルニンチン、シトルリン、ァスパラギンァスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、ヒスチジンリジン、ヒドロキジリジン、システィン、シスチン、ァシルグルタミン酸、ァーポリグルタミン酸などから選ばれるァミノ酸及びそれらの誘導体、ピロリドンカルボン酸、真珠エッセンス、粉飴、キシロース、グルコース、フラク卜ース、マルト一ス、蔗糖、ラクトース、パラチノース , α — 卜レハロース、 α， /3 — トレハロース（ネオ卜レハロース）、 β , S — 卜レハロース（イソ卜レハロース）、異性化糖、蜂蜜、メーブルシュガー、黒砂糖、砂糖結合水飴、マル卜オリゴ糖、テキストリン、イソマル卜才リゴ糖、ガラク卜オリゴ糖、フラク卜オリゴ糖、ニゲ口才リゴ糖、カラクトシルグルコシド、ラク卜スクロース、同じ出願人が国際公開 W O 0 2 / 2 4 8 3 2号明細書、国際公開 W 0 0 2 / 1 0 3 6 1 号明細書、国際公開 W 0 0 2 / 0 7 2 5 9 4号明細書、特願 2 0 0 0 - 3 0 5 8 2 1 号明細書などにおいて開示した環状四糖及び/又は環状四糖の糖質誘導体、澱粉などの還元性或いは非還元性の糖質、エリスリ卜一ル、ペンタエリスリ卜一ル、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、イソマルチトール、ラクチトール、パニトールなどの糖ァルコール、プルラン、レバン、アルギン酸ナ卜リゥ厶、寒天、アラビアガム、グァガム、トラガカントガム、キサンタンガム、カラギーナン、口一カス卜ビーンガムなどのガム、ぺクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニールアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリデキス卜ロース、ポリアクリル酸などの水溶性高分子、ショ糖エステル、デキス卜リン誘導体、グリセリン、 1 ， 3 —ブチレングリコール、 1 ， 4 —ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、アミレングリコールなどの多価アルコール、サンゴモなどの海藻、アロエ、、ハマメリス、サンショウ、才ゥショウョモギ、カバカバニンジン、才タネニンジン、ァロェ、イラクサ、ウイキヨウ、ウイツチヘーゼル（ハマメリス）、ゥコン . コガネバナ（才ゥゴン）、キハダ（才ゥパク）、才卜ギリソゥ、イネ（コメ）、力ミツレ、力ワラョモギ（インチンコゥ）、キウイ、キユウリ、クララ（クジン）、ブドウ、クチナシ、コンフリー（ヒレハリソゥ）、ザボンソゥ、ジ才ゥ、シソ、シャクャク、シラカバ、スギナ、ボダイジュ、サルビア（セージ）、センプリ、センキユウ、クヮ（ソゥハクヒ）ダイズ、タチジヤコゥソゥ（タイム）、トウキ、トウキンセン力、パセリ、ハ卜ムギ ( ョクイニン）、ブッチャズブルーム、へチマ、ホップ、マロニエ、メリッサ、モモ、ユキノシタ、キイチゴ、ラベンダー、レンゲ、バラ、ノイバラ（エイジッ）、ローズマリ一（マンネンロウ）、力ンゾゥ、茶（リヨクチャ、コウチヤ、ウーロンチヤ）、ユリ、才才ムギ (麦芽根）、コムギ、アンズ（キヨウニン）、カラスムギ、ムラサキ（シコン）、レモン、マルメ口、オレンジ、イチゴ、ベニバナ、リンドウ（リユウタン）、ハツ力、ミドリハツ力（スペアミン卜）、セィヨウハツ力 (ペパーミント）、ムクロジ、ユーカリ、才ドリコソゥ、マツ、ャグルマソゥ、ヮレモコゥ（ジュ）、アボカド、海藻、グレープフルーツ、プル一ン、ライム、ュズ（キジッ）、才ゥレン、ヒノキ、ボタン（ボタンピ）、ォリーブ、ヒマヮリ（サフラワー）、ホホバ、マカデミアナッツメドウホーム、ツバキ、アーモンド、カカオ、ゴマなどの保湿効果のある植物又は植物由来の成分などを挙げることができる。これら保湿作用を有する物質の皮膚外用剤への配合量は、これらの物質を単独で、或いは、 2種以上を組み合わせて、， α — 卜レハロースの糖質誘導体と併用した場合に、 α， α — 卜レハロースの糖質誘導体が、これらの物質のもつ保湿効果を増強できる量であればよく、特に制限はないが、皮膚外用剤の総質量中の 0. 1 〜 4 0 %の範囲内であればよく、 0. 5〜 2 0 % が望ましい。

上記保湿作用を有する物質の中でも、本発明の α , α;— トレ八ロースの糖質誘導体は、ヒアルロン酸やムコ多糖などと併用すると、保湿効果が強く増強され、その使用感も向上し、中でも、ヒアルロン酸との併用が使用感の向上の点で特に望ましい。また、本発明の皮膚外用剤に使用されるヒアルロン酸は、， α— 卜レハロースの糖質誘導体が、これらの物質のもつ保湿効果を増強できる分子量のものであればいずれでもよく、特に制限はないが、通常、平均分子量が 6 0 0 0 0 0〜 2 5 0 0 0 0 0程度のものが使用され、 8 0 0 0 0 0〜 2 2 0 0 0 0 0程度のものカヾ、よしい。

美白作用を有する物質としては、 Lーァスコルビン酸及び L '一ァスコルビン酸 2 —グルコシドなどの L一ァスコルビン酸グリコシド、 L—ァスコルビン酸 2 —グルコシドのァシル化誘導体、テトラへキシルデカン酸ァスコルビン酸、 L—ァスコルビン酸と卜コフヱロールがリン酸基を介して結合したァスコルビン酸一トコフエ口一ルリン酸ジエステル、 L —ァスコルビン酸硫酸エステル、ジパルミチン酸ァスコルビル、パルミチン酸ァスコルビル、 L—ァスコルビン酸ステアリル、リン酸 Lーァスコルビル、 L—ァスコルビン酸ェチルやそれらのァシル化誘導体などの Lーァスコルビン酸の誘導体及び/又はそれらのアル力リ金属或いはァルカリ土類金属の塩、乳酸、コウジ酸、エラグ酸、ェラグ酸の誘導体及び Ζ又はそれらのアル力リ金属或いはアル力リ土類金属の塩、卜ラネキサム酸、フィチン酸、グルタチオン、ノヽィドロキノン、アルブチンなどのハイドロキノンの誘導体など物質、カモミラ Ε 丁、ルシノール、カミ 'ッレエキス、モラシズエキス、ハイドロキノンの配糖体であるアルプチンなど、カンゾゥ、桑白皮、ゥヮウル、コケモモエキス、ジユウャクェキス、鹿角レイシエキス、ィリス（アイリス）、チヨウジ、ゥコン、卜ゥガラシ、ッルレイシ、アロエ、アロエベラ、茶、カンゾゥ、才ゥゴン . 力ミツレ'、ソゥゾヽクヒ、カツコン、サンショウ、ボタンピ、イチヨウ、エイジッ、才ゥレン、才卜ギリソゥ、クチナシ、クジン、コメ、コメヌ力、サイシン、シャクャク、センキユウ、ソゥハクヒ、茶、卜ゥキ、卜ゥキンセン力、ハマメリス、ベニバナ、アメジスト、ァセンャク、エノキ、力キ（D i o s py r o s kak i )、セージ、ダイコン、ッッジ、パセリ、ホップ、及びョクイニンなどの美白効果を持つ植物又は植物由来成分、ブラセンタエキスなどの動物由来成分、ィ才ゥなどの無機物などが挙げられる。これらの配合量は、これらの物質を単独で、或いは、 2種以上を組み合わせて、 a , — 卜レハロースの糖質誘導体と併用した場合に、《 _:

- 卜レハロースの糖質誘導体が、これらの物質のもつ美白効果を増強できる量であればよく、特に制限はないが、皮膚外用剤の総質量中の 0 , 0 0 1 〜 5 %の範囲内であればよく、 0 . 0 1 〜 3 %が望ましい。 0 . 0 0 1 %未満では効果が期待できず、 5 %を超えて配合しても、それ以上の効果の増大は少ない。

抗酸化作用を有する物質としては、ビタミン A及びそれらの誘導体、ビタミン B及びそれらの誘導体、 Lーァスコルビン酸及びそれらの誘導体、ビタミン D及びそれらの誘導体、ビタミン E及びそれらの誘導体、ジブチルヒドロキジトルエン、プチルヒドロキジァニソール、スーパー才キシドデイスムターゼ、マンニ卜一ル、カロチノイド、ァスタキサンチン、ルチン及びその誘導体、ルチン、ヘスペリジン、ケェルセチン、カテキン、ェピカテキン、ェピガロカテキン及びそれらの糖質誘導体をはじめとする各種誘導体、没食子酸及びその誘導体、及び、グルタチ才ン及びその誘導体、ダルタチオン、 ^ —カロチン及びその誘導体、ュビキノール、フラボノイド、ポリフエノール、アマチヤ、ゥコン、ェイジッ、ェチナシ、才ゥゴン、才卜ギリソゥ、ゴバイシ、ゲンノショウコゥ . コメ、コメヌ力、コンフリー、サンショウ、シソ、シャクャク、ダイズ. 納豆、茶、チヨウジ、ビヮ、ボタン、マロニエ、ユキノシ夕、ルイポス . ローズマリ一、スピルリナ、クロレラ、ドナリエラなどの抗酸化効果のある植物又は植物由来成分をあげることができ、ピリルビン、コレステロール、卜リブトフアン、ヒスチジン、チ才タウリン、ヒポタウリンなどもこれに含まれる。これらの物質は、ラジカルや活性酸素の低減作用を有する物質としても利用でき、その配合量は、これらの物質を単独で或いは、 2種以上を組み合わせて、， — トレハロースの糖質誘導体と併用した場合に、 a , — トレハロースの糖質誘導体が、これらの物質のもつ抗酸化効果を増強できる量であればよく、特に制限はないが、皮膚外用剤の総質量中の 0. 0 0 0 1 〜 5 %の範囲内であればよく、 0 , 0 0 1 〜 2 %が望ましい。 0. 0 0 0 〗％未満では効果が期待できず、 5 %を超えて配合しても、それ以上の効果の増大は少ない。また、 , - 卜レハロースの糖質誘導体は、 L ーァスコルビン酸の褐変 (着色）を抑制することができるので、 oc，一卜レハロースの糖質誘導体と併用することにより、通常、化粧品などに配合される量よりも多量の L — ァスコルビン酸やその誘導体の皮膚外用剤への使用が可能となる。

紫外線吸収作用を有する物質としては、パラアミノ安息香酸（以下、「 P A B A」と略記する。）、 P A B Aモノグリセリンエステル、 N , N —ジプロポキシ P A B Aェチルエステル、 N , N —ジェ卜キシ P A B Aェチルエステル、 N， N —ジメチル P A B Aェチルエステル、 N , N —ジメチル P A B Aブチルエステルなどの安息香酸系化合物、ホモメンチルー N —ァセチルアントラニレー卜などのアントラニル酸系化合物、アミルザリシレ一卜、メンチルサリシレー卜、ホモメンチルザリシレート、才クチルサリシレート、フエニルサリシレー卜、ベンジルサリシレ一卜、 p —イソプロパノールフエ二ルザリシレー卜などのサリチル酸系化合物、才クチルシンナメート、ェチルー 4 一イソプロピルシンナメー卜、メチル一 2， 5 —ジイソプロピルシンナメート、工チルー 2 , 4 一ジイソプロピルシンナメート、メチル一 2 , 4 —ジイソプロピルシンナメート、プロピル一 p —メトキシシンナメート、イソプロピル一 p —メ卜キシシンナメート、イソアミルー p —メ卜キシシンナメート、才クチルー p —メトキシシンナメート ( 2 —ェチルへキシル一 p —メ卜キシシンナメ一卜）、 2 —エトキシェチル一 p —メ卜キシシンナメート、シク口へキシルー p —メトキシシンナメ一卜、ェチル一 —シアノー ^ ーフェニルシンナメ一卜、 2 —ェチルへキシルー一シァノーーフェニルシンナメート、グリセリルモノ一 2 —ェチルへキサノィル一ジパラメ卜キシシンナメートなどの桂皮酸系化合物、 2， 4 ージヒドロキシベンゾフエノン、 2 , 2 ' —ジヒドロキシー 4 ーメ卜キジべンゾフエノン、 2 2 ' —ジヒドロキジ一 4 , 4 ' ージメトキシベンゾフエノン、 2， 2 ' 4 , 4 ' —テ卜ラヒドロキシベンゾフエノン、 2 — ヒドロキシ一 4 —メトキシベンゾフエノン、 2 — ヒドロキシー 4 ーメトキシー 4 ' 一メチルベンゾフエノン、 2 — ヒドロキシー 4 ーメ卜キシベンゾフエノン一 5 — スルホン酸塩、 4 一フエニルベンゾフエノン、 2 —ェチルへキシルー 4 ' —フエ二ルーベンゾフエノン一 2 —カルボキシレ一卜、 2 — ヒドロキシ一 4— η —才ク卜キシベンゾフエノン、 4 — ヒドロキジ一 3 —カルボキシベンゾフエノンなどのべンゾフエノン系化合物、 3 — ( 4 ' —メチルベンジリデン）一 d， 1 —カンファー、 3 —べンジリデンー d , 1 _力ンファー、ゥロカニン酸、ゥロカニン酸ェチルエステル、 2—フエニル — 5 —メチルベンゾキサゾール、 2 , 2 ' ーヒドロキジ一 5 —メチルフェニルベンゾトリァゾ一ル、 2 — ( 2 ' — ヒドロキジ一 5 ' — t —才クチルフエニル）ベンゾ卜リアゾール、 2 — ( 2 ' ーヒドロキシ一 5 ' — メチルフエ二ルペンゾ卜リアゾール、ジべンザラジン、ジァニソィルメタン、 4 ーメ卜キシー 4 ' 一 t —ブチルジベンゾィルメタン、ルチン、ヘスペリジン、クェルセチン、やそれらの糖転移誘導体をはじめとする誘導体などが挙げられる。これらの成分の配合量は、これらの物質を単独で、或いは、 2種以上を組み合わせて、，一卜レハロースの糖質誘導体と併用した場合に、 a，な一トレハロースの糖質誘導体が、これらの物質のもつ紫外線吸収を阻害する効果を増強できる量であればよく . 特に制限はないが、皮膚外用剤の総質量中の 0. 0 0 0 1 〜 4 0 %の範囲内であればよく、 0 , 0 1 〜 2 0 %が望ましい。 0. 0 0 0 1 %未満では効果が期待できず、 4 0 %を超えて配合しても、それ以上の効果の増大は少ない。紫外線散乱作用を有する物質としては酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セレン、酸化ジルコニウム、酸化鉄、カオリン、タルク、マイ力、セリサィ卜などの粘土鉱物などが挙げられる。これらの成分の配合量は、これらの物質を単独で、或いは、 2種以上を組み合わせて、 , — 卜レハロースの糖質誘導体と併用した場合に、 , — 卜レハロースの糖質誘導体が、これらの物質のもつ紫外線を散乱する効果を増強できる量であればよく、特に制限はないが、皮膚外用剤の総質量中の 0. 0 0 0 1 ~ 4 0 %の範囲内であればよく、 0. 0 1 〜 2 0 %が望ましい。 0 , 0 0 0 1 %未満では効果が期待できず、 4 0 %を超えて配合しても、それ以上の効果の増大は少ない。乳化作用を有する物質としては、特に限定はなく、非イオン性界面活性剤及びノ又はィ才ン系の界面活性剤などの界面活性を有する物質から選ばれる 1種又は 2種以上を使用することができる。具体的には、非ィ才ン性界面活性剤としては、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンセスキイソステアレートなどのソルビタン脂肪酸エステル、グリセリンモノ才レ一卜、グリセリンモノイソステアレートなどのグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリルモノ才レート、デカグリセリルジイソステアレ一卜などのポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリ才キシエチレンソルビタンモノ才レー卜 ( 6 E . 0 . ) 、ポリオキジエチレンソルビタンモノ才レート ( 2 0 E . 0 . ) などのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビットモノラウレー卜（ 6 E . 0 . ) 、ポリオキシエチレンソルビットテ卜ラオレー卜（ 4 0 E . 0 . ) などのポリ才キシエチレンソルビッ卜脂肪酸エステル、ポリオキジエチレングリセリルモノ才レート ( 5 E . 0 . ) 、ポリ才キシエチレングリセリルモノ才レート（ 1 5 E .◦ . ) などのポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリ才キシエチレンモノイソステアレート（〗 0 E . 0 . ) 、ポリ才キシエチレンモノ才レ一卜 ( 6 E . 0 . ) などのポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキジエチレンジィソステアレー卜 ( 8 E . 0 . ) ■ ポリ才キシエチレンジイソステアレー卜 ( 1 2 E . 0 . ) などのポリェチレングリコールジ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン才レイルエーテル（ 7 E . O . ) 、ポリオキジエチレン才レイルエーテル（ 1 O E . O . ) などのポリ才キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン（ 1 ) ポリオキシプロピレン（ 4 ) アルキルエーテルなどのポリオキシェチレンポリ才キシプロピレンアルキルエーテル、ポリ才キシエチレンひまし油（ 2 0 E . 0 . ) 、ポリ才キシエチレン硬化ひまし油（ 4 0 E . 〇 .）などのポリ才キシエチレンひまし油 · 硬化ひまし油等を挙げることができる。また、プロピレングリコール脂肪酸エステルおよびその酸化工チレン誘導体、ポリエーテル変性シリコーン、卜レハロースモノ脂肪酸ェステルやトレハロースジ脂肪酸エステル、， — 卜レハロースの糖質誘導体の脂肪酸エステルなどのトレハロース誘導体、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシドなどの糖質誘導体も、当然、非イオン型界面活性剤に含まれる。

また、イオン性界面活性剤としては、ァニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤を使用することが出来る。ァニオン界面活性剤としては、高級脂肪酸、アルキルべンゼスルホン酸、 α —才レフィンスルホン酸などのアルキル硫酸エステル、ポリ才キシエチレンアルキルエーテル硫酸、ァシル Ν —メチルタウリン酸、アルキルエーテルリン酸エステル、 Ν —ァシルアミノ酸、アルキルアミドリン酸、アルキルェ —テルカルボン酸やそれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アル力ノールァミンイオン、アンモニゥムイオン、塩基性アミノ酸などの塩などがあり、力チ才ン界面活性剤としては、塩化アルキル卜リメチルアンモニゥム塩、塩化ジアルキルジメチルアンモニゥ厶、塩化ベンザルコニゥ厶、アルキルべンジルメチルアンモニゥムなどがあり、両性界面活性剤としては、アルキルジメチルァミノ酢酸べタイン、アルキルアミドプ口ピルジメチルアミノ酢酸べタイン、 2 —アルキル一 Ν —カルボキシメチルー Ν — ヒドロキシェチルイミダゾリニゥムベタインなどのべタイン型両性界面活性剤、イミダゾリン型両性界面活性剤、 Ν —ヤシ油脂肪酸ァシル一し一グルタミン酸卜リエタノ一ルァミン、 Ν —ヤシ油脂肪酸ァシル— L 一グルタミン酸カリゥムなどのァミノ酸型両性界面活性剤などがあり、ポリオキシエチレン型、多価アルコールエステル型やエチレン才キシド · プロピレンォキシドブロック重合体などの非ィォン界面活性剤がある。また、上記以外の高分子型界面活性剤や、ポリビニールアルコール、アルギン酸ナトリウム、澱粉誘導体、サイクロデキス卜リン、無水結晶マルトース、トラガカン卜ガム、レシチン、サポニン、イソフラボン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールァミン、ホスファチジルコリンなどの乳化作用を有する物質も、当然、本発明の乳化作用を有する物質に含まれる。

また、本発明の皮膚外用剤に使用する、乳化作用を有する物質の全体の H L B値は、その使用目的により、適宜選択することができるが、通常は、 H L B値が、 6〜 1 3のものが好ましい。特に、本発明の皮膚外用剤を、クレンジング化粧料として利用する場合、 H L B値が 6未満では水で洗い流しにくくなリ、 1 3を超えると油との相溶性が悪くなる場合がある。好ましい界面活性剤としては、ポリオキシエチレンジイソステアレ一卜（ 1 O E . O . ) 、ポリオキシエチレンイソステアレー卜（ 1 0 E .0. ) を挙げることができる。また、上記乳化作用を有する物質のなかで、アルキル基を有するものは、通常、 8〜 2 6程度の炭素原子数のものが使用され、 8〜 2 2のものが好ましく、 1 2〜 1 8のものが特にナまし，。

これらの乳化作用を有する物質の皮膚外用剤への配合は、これらの物質を単独で、或いは、 2種以上を組み合わせて、 a , α— 卜レハロースの糖質誘導体と併用した場合に、 a、一トレハロースの糖質誘導体が有する他の有効成分の作用の増強効果を阻害しない限り、特に制限はないが、皮膚外用剤の総質量中の 0. 0 0 0 1 ~ 5 0 %の範囲内であればよく、 0. 1 〜 4 0. 0 %が望ましい。また、クレンジング化粧料の場合には、皮膚外用剤の総質量中の 6. 0 - 3 5. 0 %が好ましく、 6. 0 %未満では、 α， α — 卜レハロースの糖質誘導体を溶解する水溶液に油分を可溶化することが難しくなる。

収斂作用を有する物質としては、収斂作用を有するものであれば特に限定はなく、例えば、メントール、カンフル、ミヨウバン、クロロヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、アラントインアルミニウム塩、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム力リゥムなどの硫酸アルミニウムの金属塩、スルホ石炭酸亜鉛、ナリンジン、糖転移ナリンジンなどのナリンジンの誘導体、タンニン酸、クェン酸、乳酸、コハク酸などの有機酸を挙げることができる。また、ァセンャク、アマチヤ、アルテア、アロエ、ウイキヨウ、エイジッ、セィヨウ才卜ギリソゥ、ォドリコソゥ、オレンジ、海藻、力ノコソゥ、力ワラョモギ、キイチゴ、キウイ、ゲンチアナ、ゲンノショウコゥ、ゴバイシ、サンザシ、シモッケソゥ、シラカパ、セィヨウサンザシ、セィヨウニヮトコ、セィヨウネズ、セィヨウノコギリソゥ、セージ、タイム、茶、トルメンチラ、イラクサ、フキタンポポ、ブドウ、ホップ、マロニエ、メリッサ、ャグルマソゥ、ョモギ、リンゴ、レモン、レンゲソゥ、ローズヒップ、スイカズラ、シャクャク、スギナ. クレマテイス、セィヨウキズタなどの植物又は植物由来成分が挙げられる。本発明の皮膚外用剤に、収斂作用を有する物質を用いる場合、これらの物質を単独で、或いは、 2種以上を組み合わせて、 α , « — 卜レハロースの糖質誘導体と併用した場合に、 , α — 卜レハロースの糖質誘導体が、これらの物質のもつ収斂作用を効果的に増強できる量であればよく、特に制限はないが、通常、皮膚外用剤の総質量中の 0 . 0 0 0 3 ~ 1 0 %、好ましくは 0 . 0 0 1 ~ 5 %である。

抗シヮ作用を有する物質としては、抗シヮ作用を有するものであれば特に限定はなく、例えば、レチノイド（レチノール、レチノイン酸、レチナールなど）、パンガミン酸、力イネチン、ゥルソール酸、ゥコンェキス、スフインゴシン誘導体、ゲイ素、ケィ酸、 N—メチル一 Lーセリン、メバロノラクトンなどが挙げられる。これらの配合量は、これらの物質を単独で、或いは、 2種以上を組み合わせて α， α— 卜レハロースの糖質誘導体と併用した場合に、 α， α— トレハロースの糖質誘導体が. これらの物質のもつ抗シヮ作用を効果的に増強できる量であればよく、特に制限はないが、皮膚外用剤の総質量中の通常、皮膚外用剤の総質量中の 0. 0 0 0 3〜 1 0 %、好ましくは 0. 0 1 〜 5 %である。

細胞賦活作用を有する物質としては、細胞賦活作用を有するものであれば特に限定はなく、例えば、ァ-ァミノ酪酸、 ε -アミノブロン酸などのアミノ酸類、レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸類などのビタミン類、グリコール酸、乳酸などの — ヒドロキシ酸類、タンニン、フラボノイド、サポニン、アラントイン、感光素 3 0 1 号、力ゴメコンブ、ヒバマタ、ワカメメカブ、レツソニク . モズク、才バクサなどの植物成分などが挙げられる。これらの配合量は. これらの物質を単独で、或いは、 2種以上を組み合わせて、 a , — トレハロースの糖質誘導体と併用した場合に、 a , — 卜レハロースの糖質誘導体が、これらの物質のもつ細胞賦活作用を効果的に増強できる量であればよく、特に制限はないが、通常、皮膚外用剤の総質量中の 0. 0 0 0 3 ~ 1 0 %、好ましくは 0. 0 0 1 〜 5 %である。

経皮吸収促進作用を有する物質としては、吸収促進作用を有するものであれば特に限定はなく、例えば、尿素、乳酸、フルーツ酸、グリコール酸などの " ーヒドロキシ酸、ィ才ゥ、サリチル酸などの 3— ヒドロキシ酸、才レイン酸、ゥンデカノイン酸、才クタノール、ノナノ一ル、メントール、チモール、リモネン、ジメチルスルホキシド（ D M S 0 ) 、ドデシルメチルス Jレホキシド、 d i m e t h y l I a c e t a m i d e > N， N—ジメチルホルムアミド、ラウリル硫酸ナトリウム、 N， N - b i s ( 2 h y d r o x y e t h y ) o l e y l a m i n e、ホリオキシエチレン（ 2 0 ) ソルビ夕ンモノ才レー卜、 D o d e c y I d i m e t h y l a m m o n i o p r o p a n e s u l f a t e、フロピレングリコール、ポリエチレングリコール、 n， n — d i m e t h y l 一 m— t o I u a m i d e、 D E E T d i e t h y I — m— t o I u a m i d e ) 、 L a u r o c a p r a m、シクロデキス卜リン、 1 — ドデシルァザシクロヘプタン一 2 —オン、イソプロピルミリステート、ィソプロピルパルミテート、 N—モノ又はジ置換一 p —メンタン一 3 —力ルボキシアミド、 2 — ( 2 —メ卜キシー i —メチルェチル）一 5 —メチルシクロへキサノール、ァザシクロアルカン誘導体などが挙げられる。これらの経皮吸収促進作用を有する物質は、 1 種又は 2種以上を任意に組み合わせて用いてもよい。これらの配合量は、これらの物質を単独で. 或いは、 2種以上と組み合わせて、 a , — 卜レハロースの糖質誘導体と併用した場合に、 OL , 一卜レハロースの糖質誘導体が、これらの物質のもつ経皮吸収促進作用を効果的に増強できる量であればよく、特に制限はないが、通常、皮膚外用剤の総質量中の 0. 0 0 0 3〜 2 0 %、好ましくは 0. 0 0 1 〜 1 0 %、より好ましくは 0. 0 1 〜 5 %である, さらに、本発明の皮膚外用剤は、必要に応じて、リボソームなどを利用した有効成分のデリバリーシステム及び/又は同じ出願人による特開 2 0 0 2 — 3 4 5 5 9 7 7号公報（特願 2 0 0 1 一 8 0 1 9 5号）ゃ特願 2 0 0 2 - 2 7 3 2 3 1 号明細書などに開示されたイオン導入具、或いは、それらと前記経皮吸収促進作用を有する物質の 1 種又は 2種以上とを適宜組み合わせて用いることによって、皮膚外用剤中の有効成分の皮膚への浸透を促進することも随意である。

さらに、本発明の皮膚外用剤には上記の成分に加えて、必要に応じて通常皮膚外用剤に用いられる上記以外の成分、例えば、粉末、油脂類、ェデ卜酸、ェデ卜酸二、三又は四ナトリウム、クェン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウムなどの才キシカルボン酸やそれらのアルカリ金属塩エチレンジァミン 4酢酸やそのァル力リ金属塩或いはアルカリ土類金属塩、メタリン酸ナトリウムなどの金属イオン封鎖剤（キレー卜剤）、ブチルヒドロキシトルエン ( B U T ) 、ブチルヒドロキシァ二ソール ( B H A ) 、没食子酸プロピルなどの酸化防止剤、水、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール、流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリス夕リンワックス、スクヮラン、セラミド、アーモンド油、才リーブ油、硬 ί匕油、ヒマシ油、モクロウ、ヤシ油、ミツロウ、ラノリン、カルナバロゥ、パーム油などの油分、フィ卜ステロールなどのステロール、ラノリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、才レイン酸などの脂肪酸やこれらの卜リグリセリド、ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、才レイルアルコールコレステロールなどの高級アルコール、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピルなどのエステル、リン酸や、クェン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、コハク酸などのーヒド口キシ酸や酢酸をはじめとする前記以外の無機酸或いは有機酸、それらの酸の塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、卜リエタノールアミンなどの無機或いは有機のアル力リ剤やそれらの塩類（ ρ Η調整剤）、フラーレン及びその誘導体、黄酸化鉄、チタンイエロ一、カーサミンなどの着色料、チアミン、ニコチン酸アミド、リボフラビン、 L 一ァスコルビン酸、ピロ口キノリンキノン、カロチノイド、エルゴステロール、トコフエロールなどのビタミン、ナリンジン、糖転移ナリンジン、感光素 1 0 1 号（プラトニン）、感光素 3 0 1 号（夕カナール）、感光素 4 0 1 号、プラルミンなどの感光素、赤色 1 0 4号、黄色 4号、黄色 5号. 緑色 3号、青色 1 号、青色 2号、赤色 2 0 2号、赤色 2 2 6号、赤色 2 2 7号、赤色 2 3 0号、橙色 2 0 6号、橙色 2 0 7号、黄色 2 0 2号、緑色 2 0 1 号、緑色 2 0 4号、青色 2 0 1 号、緑色 2 0 5号などのタール色素、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシンなどの天然着色料をレーキ化したものなど合成着色料、ベニバナ色素. クチナシ色素、シコン色素、コチニール色素、ゥコン色素，紅麴色素、ビー卜色素、ラック色素、ァカネ色素、シソ色素、ァカキャベツ色素、ァカダイコン色素、ムラサキイモ色素、エルダーベーリー色素、ブル一ベリー色素、卜ゥガラシ色素、アナトー色素、スピルリナ色素、カカオ色素、タマリンドウ色素、カキ色素、コゥリヤン色素、カラメル色素をはじめとする、アントラキノン系、アントシァニン系、カルコン系、力ルテノィド系の色素等の天然着色料、ィ才ゥ、重炭酸ナ卜リウム、塩化ナトリウム、ハツ力、鉱泉、炭酸ナトリウム、湯ノ花、ホウ砂、センキヨウ、卜ゥキ、ケィガイなどの浴用剤に使用される成分などを配合することができる。

本発明の皮膚外用剤に配合する粉末としては、特に限定はなく、例えば、タルク、カオリン、セリサイ卜、白雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキユラィト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシゥム、珪ソゥ土、ケィ酸マグネシウム、ゲイ酸カルシウム、ケィ酸アルミ二ゥム、ケィ酸バリウム、ケィ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、一酸化鉄、水和酸化鉄、シリカ、ヒドロキシアパタイトなどの無機粉末、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、四弗化工チレンパウダー、ジスチレンベンゼンピンホ一ルポリマーパウダー、微結晶性セルロース、セルロイドパウダー、ァセチルセルロースパウダー、セルロースパウダー、澱粉パウダー、キチンバウダー、キトサンパウダー等の多糖類のパウダー、シルクパウダー、硬夕ンパク質パウダーをはじめとするタンパク質パウダーなどの有機粉体、酸化チタン、酸化亜鉛などの無機白色顔料、酸化鉄（ベンガラ）、チタン酸鉄などの無機赤色系顔料、黄酸化鉄、黄土などの無機黄色系顔料、マンゴバイオレット、コバルトバイオレットなどの無機紫色系顔料、酸化クロム、水酸化クロム、コバルトチタン酸などの無機緑色顔料、群青. 紺青などの無機青色系顔料、酸化チタンコーテツド雲母、酸化チタンコ —テツドォキシ塩化ビスマス、才キシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、魚鱗箔、着色酸化チタンコーテツド雲母などのパール顔料. アルミニウムパウダー、カッパ一パウダーなどの金属粉末顔料およびそれらの疎水化処理物などの粉末、上記合成着色料及び Z又は天然着色料を、上記無機粉体や有機粉体に担持せしめた粉体などが挙げられる。これらの配合量は、、一卜レハロースの糖質誘導体が有する他の有効成分の作用の増強効果を阻害しない限り、特に制限はなく、通常、皮膚外用剤の総質量中の 0 . 0 0 0 3 ~ 9 5 %、好ましくは 0 . 0 1 〜 8 0 % より好ましくは 0 . 0 1 〜 7 5 %である。

また、油脂類としては、 , — トレハロースの糖質誘導体による、他の有効成分の効果の増強を妨げない限り、特に限定されない。例えば中鎖脂肪酸トリグリセリドなどの合成油脂、大豆油、米油、菜種油、綿実油、ゴマ油、サフラワー油、ヒマシ油、才リーブ油、カカオ油、椿油ヒマヮリ油、パー厶油、アマ油、シソ油、シァ油、サル油、ヤシ油、木ロウ、ホホバ油、グレープシード油、及びアポガド油などの植物油脂、ミンク油、卵黄油、牛脂、乳脂、及び豚脂などの動物油脂、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナゥバロウ、キャンデリラロウなどのロウ類、流動パラフィン、スクワレン、スクヮラン、マイクロクリスタリンヮックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、ワセリンなどの炭化水素類、ラウリン酸、ミリスチン酸、ズテアリン酸、才レイン酸、イソステアリン酸、ベへニン酸などの天然及び合成脂肪酸、セタノ一ル、ステァリルアルコール、へキシルデカノール、才クチルデカノール、ラウリルアルコールなどの天然及び合成高級ァルコール、ミリスチン酸ィソプ口ピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸才クチルドデシル、才レイン酸才クチルドデシル、コレステロール才レートなどのエステルやエーテル類、シリコーン油などが挙げられる。

なお、本発明の皮膚外用剤において、カルボキシビ二ルポリマーゃァクリル酸 · メタァクリル酸共重合体などの增粘剤を使用して、ジェル状の組成物を調製する際に、そのジエルの形成を阻害する作用を有するァスコルビン酸 2 —グルコシドのような物質を配合する場合には、增粘剤と共に、ポリエチレングリコール及びジプロピレングリコールを配合し且つ、水酸化カリウムなどのアルカリ剤により、 ρ Ηを 5 . 5〜 7 . 5 望ましくは 5 . 9 ~ 7 . 0に調整することにより、高粘度で外観も良い透明なジエルを調製することができる。また、このようにして調製したジエルは、 1 , 3 —プチレングリコールや 1 , 2 —ペン夕ンジオールなどのように、高分子化合物の溶解しにくい化粧品原料を併用した際に発生する、塗布後のよれの発生や垢状になることもなく、使用感に優れている。ポリエチレングリコール及びジプロピレングリコールの皮膚外用剤への配合量は、高粘度で透明な使用感の良いジェルが調製できる量であれば特に制限はないが、通常、 'ポリエチレングリコールは、皮膚外用剤の総質量中の 0 , 0 5 ~ 2 0 %の範囲内であればよく、 0 . 5〜 5 % が望ましく、また、ジブチレングリコールは、皮膚外用剤の総質量中の. 0 5〜 2 0 %の範囲内であればよく、 0 。 5〜 5 %が望ましい。また、力ルポキジビニルポリマ一、ポリアクリル酸系高分子などの増粘剤の、皮膚外用剤への配合量は、高粘度で透明な使用感の良いジ： nルが調製できる量であれば特に制限はないが、通常、皮膚外用剤の総質量中の 0 . 0 5〜 5 %の範囲内であればよく、 0 . 5〜 1 0 %が望ましいく、 0 . 5 ~ 2 %が特に望ましい。

さらには、本発明の皮膚外用剤には、水性溶媒中におけるァスコルビン酸類など物質の安定性をより向上させる目的で、これらを可溶化する作用を有する物質を使用することができ、具体的には、例えば、低級ァルコール、グリセリン、エチレングリコール、及びプロピレングリコールなどの多価アルコール、水素添加大豆リン脂質、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリ才キシエチレン硬化ヒマシ油、ポリ才キシエチレンステロール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリ才キシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキジエチレンアルキルフエ二ルェ一テルなどを挙げることができる。好ましくは、エタノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、 1 ， 3 —ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、水素添加大豆リン脂質、ポリオキシェチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキジエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキジエチレン硬化ヒマシ油、ポリ才キシエチレンアルキルエーテルを挙げることができる。

また、カルボマー（ c a r b o rn e r ) 型のアクリルポリマ一、又はイソパラフィン、ポリアクリルアミド及びポリオキジエチレン化したラゥリルアルコールを主材料とするゲル化混合物を、乳化液用の増粘剤、安定剤として使用し、本発明の皮膚外用剤を調製する場合に、これらゲル化基剤を水で膨潤する際に、最終製品当り、無水物換算で〗〜 8 %程度の α， — トレハロースの糖質誘導体又は α， α— 卜レハロースの糖質誘導体を含有する糖質を添加することにより、これらゲル化混合物の水への溶解性を向上し、乳化の効率もアップすることから、皮膚外用剤の調製を効率よく実施できる。また、この際、 , - 卜レハロースの糖質誘導体に加えて、 1 ， 3 —プチレングリコールを、最終製品当り、 0 . 5〜 3 . 0 %程度添加することによって、その皮膚外用剤の使用感を向上することも随意である。

さらに、本発明の皮膚外用剤は、インターフェロン一、一 β、 - r■ ッモア · ネクロシス · ファクタ—— a、一 β、マクロファージ遊走阻止因子、コロニー刺激因子、トランスファ一ファクター、インターロイキン I I などのリンホカイン、インシュリン、成長ホルモン、プロラクチン、エリ卜ロポェチン、卵細胞刺激ホルモン、ステロイドなどのホルモン、ペニシリン、エリスロマイシン、クロラムフエ二コール、テ卜ラサイクリン、ストレプトマイシン、硫酸カナマイシンなどの抗生物質、リパ一ゼ、エラスターゼ、ゥロキナーゼ、プロテア一ゼ、ーアミラーゼイソアミラーゼ、グルカナーゼ、ラクタ一ゼなどの酵素、ニンジン、ァロェ、ゼニァ才ィ、アイリス、ブドウ種子、ョクイニン、メリッサ、セィヨウノコギリソゥ、へチマ、ユリ、才才バク、シャクャク、センプリパーチ、ビヮ、クロレラ、プロポリスエキス、ァガリクス、レイジ、鹿角レイジ、メシマコブなどのキノコゃ各種ハーブなどの植物エキス、スッポンなどの動物エキス、ヒラァォノリ、キミドリノリなどの海藻ェキス、ローヤルゼリーや各種生薬、ジヒドロカルコン、ステビ才シド、 α -グリコシルステビ才シド、レバウディオシド、グリチルリチン、 L一ァスバルチルー L一フエ二ルァラニンメチルエステル、アセスルファム Κ、スクラロース、サッカリンなどの高甘味度甘味料、カルシウム、マグネシゥム、鉄、マンガン、コバルト、銅、亜鉛、リン、セレン、フッ素、ヨウ素などのミネラル類の化合物、アルカリイオン水、酸性イオン水、磁化水などの極性水から選ばれる 1 種又は 2種以上と併用することも随意である。

また、本発明の皮膚外用剤には、上記物質以外にも、必要に応じて、例えば、化粧品原料基準、化粧品原料基準外成分規格、化粧品種別配合成分規格、医薬部外品原料規格、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格. 医薬品添加物規格、日本薬局方外生薬規格、食品添加物公定書などに収載された成分や『最新化粧品科学改訂増補 I I 』、株式会社薬事日報社発行（平成 4年 7月 1 0 日発行）や『新化粧品学』、株式会社南山堂発行（平成 1 4年 1 月 1 8 日発行）、『コスメティックアンドトイレタリ一フォーミュレーシヨン ( C o s m e t i c a n d T o i I e t r y F o r m u l a t i o n ) セカンドエティシヨン』、ウィリアムアンドリュー出版、第 8巻 ( 2 0 0 1 年発行) などに記載されている、通常医薬品、医薬部外品、化粧品、トイレタリー製品などに用いられる物質を 1 種又は 2種以上組併せて、適宜配合することができ、具体的には、例えば、医薬品、賦形剤、基剤、ェモリエント剤、冷感剤、収斂剤、清涼化剤、界面活性剤、乳化作用を有する物質、分散剤可溶化剤、溶剤、アルカリ剤、粘度調節剤、増粘剤、皮膜剤、起泡剤、消泡剤、着香剤、着色剤、安定剤、防腐剤、殺菌剤、退色防止剤、酸化防止剤、毛髪処理剤、湿潤剤、毛髪保護剤、毛胞賦活剤、帯電防止剤、助剤、溶剤、溶解剤、溶解補助剤、流動化剤、懸濁剤、緩衝剤、甘味剤、清涼化剤、矯味剤、結合剤、吸着剤、噴射剤、コーティング剤、咀嚼剤、充填剤、軟化剤、調整剤、金属封鎖剤、褪色防止剤、油脂、油溶性高分子、無機及び有機顔料、シリコーンまたはフッ素化合物で処理された無機及び有機顔料、有機染料などの色剤、ルミンなどの感光色素、ロウ、制汗剤、消臭剤、抗シヮ剤、皮脂抑制剤、抗脂漏剤、不全角化抑制剤、角質剥離剤、角質溶解剤、鎮痛剤、刺激軽減剤、抗プラスミン剤、栄養剤、抗男性ホルモン剤、抗ヒスタミン剤、ホスホオジェステラーゼ活性阻害剤、脂肪細胞分化抑制剤、リパーゼ活性阻害剤、コラゲナーゼ活性阻害剤、チロシナーゼ活性阻害剤、繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生増強剤などを挙げることができる。また、必要に応じて、飲食品として利用されている成分を使用することも随意である。当然のことながら、これらの成分は本発明の効果を損なわない質的量的範囲内で用いられなければならない。

本発明の皮膚外用剤の剤型は任意であり、溶液系、可溶化系、乳化系. 粉末分散系、水一油二層系、水一粉体二層系、水一油一粉末三層系などのどのような剤型でも構わない。また、本発明の皮膚外用剤の用途も任意であり、例えば、化粧水、ローション、乳液、クリーム、軟膏、練り剤、懸濁剤、乳剤、ペース卜、ムース、チック、固型、半固型、粉末、固型粉末、中皿成形粉末、塊状、ペンシル状、スティック状、ゼリー、ジエル、エアゾール、スプレー、トローチ、パック、フェイスマスクなどの形態で、基礎化粧品、仕上げ化粧品、皮膚化粧品、洗浄用化粧品、洗顔料、化粧水、クリーム、乳液、パック、ファンデーション、白粉打粉、パウダー類、口紅、眉目頰化粧品、香水、浴用化粧品、入浴用化粧品、口腔化粧品、日焼け · 日焼け止め化粧品、メークアップ化粧品、爪化粧品、アイライナー化粧品、口唇化粧品、口腔化粧品、フ I—シャル化粧品、化粧油、芳香化粧品、ボディ一用化粧品、頭髪用化粧品、洗髪用化粧品、化粧用石けん、薬用石けん、歯みがき、口中清涼剤、腋臭防止剤、てんか粉、育毛 · 養毛剤、ひげそり用剤、日やけ止め剤、鎮痒剤, 清拭剤、清浄剤、殺菌消毒剤、脱色剤、脱毛剤さらには、水虫、痔、にきび、創傷、やけど、しもやけ、かぶれ、ただれ、炎症、感染症、ァレルギ一、アトピー、潰瘍、腫瘍などの各種疾患の予防剤或いは治療剤などとして用いることができる。具体的には、化粧石験、洗顔クリーム、洗顔フォーム、クレンジングクリーム、クレンジングミルク、クレンジングローション、クレンジングオイル、マッサージクリーム、コールドクリーム、モイスチャークリーム、バニシングクリーム、ハンドクリーム、モイスチャーローション、化粧油、リキッドファンデーション、パウダ一ファンデーション、ケーキ状ファンデーション、スティックファンデーシヨン、油性コンパク卜ファンデーション、クリーム状ファンデ —ジョン、チークブラッシャー、孚し化ファンデーション、下地化粧料、ボディパウダー、クリーム状白粉、粉白粉、水白粉、固型白粉、タルカムパウダー、練り白粉、ルーズシャドウ、ベビーパウダー、ほお紅、眉墨、マスカラ、リップスティック、リップクリーム、パック、シエービングクリーム、ァフタ一シェービングクリーム、ローション、ハンド口 —シヨン、シェービングローション、アフターシェービングローション日焼け止めクリーム、日焼け用オイル、日焼け止めローション、日焼け用ローション、柔軟化化粧水、収斂化粧水、洗浄化粧水、多層式化粧水フェイシャルシャンプー、ボディシャンプー、ヘアシャンプー、髪洗い粉、ハンドソープ、フェイシャルリンス、ホディリンス、ヘアリンス、ヘアトリートメント、養毛料、育毛料、チック、ポマード、ヘアクリ一ム、ヘアリキッド、ヘアトニック、セットローション、スキ油、鬢付け油、ヘアスプレー、ヘアムース、ヘア卜ニック、ヘアダイ、ヘアブリーチ、カラ一リンス、カラースプレー、パーマネン卜ウェーブ液、プレスパウダー、ルースパウダー、アイクリーム、アイシャドー、クリームァイシャドー、パウダーアイシャドー、アイライナー、アイブラウペンシル、マスカラ、脱毛クリーム、一般香水、練り香水、粉末香水、オーデコロン、デオドラント、浴用剤、バス才ィル、バスソルト、化粧用油、ベビーオイル、ネイルカラー、エナメル、エナメル除去液、ネールトリ一卜メン卜、マウスゥォッシュ、練歯磨、粉歯磨、インセク卜リペラ一 (虫除け剤）、外傷治療用軟膏、抗菌クリーム、ステロイド軟膏などの他、口腔内や皮膚の患部に貼リ付けるシー卜状やフィルム状のはつぷ剤 . 衣類などの洗濯用の石けんや洗剤、床用の洗剤、台所用洗剤、クレンザ —などとして使用できる。

本発明の皮膚外用剤に使用される , ートレハロースの糖質誘導体は、強酸或いは強アルカリ下でも安定なので、本発明の皮膚外用剤の ρ Ηに、特に制限はなく、その用途に応じて適宜調整することができる。通常は、 ρ Η 3 ~ 〗 2 の範囲であり、クリームや化粧水などは、 ρ Η 4 〜 1 2が望ましく、 ρ Η 5〜 9のものが、肌の ρ Ηに近いので特に望ましく、石験ゃシヤンブーなどの洗浄用のものは中性付近からアルカリ側が常用され、 ρ Ηが 1 3前後であってもよい。特に、石鹼に使用すると従来の糖質を使用した石鹼で問題となる濁りや黄ばみの発生がなく、透明な石鹼を調製することができる。また、本発明の皮膚外用剤の浸透圧は、特に制限はないものの、化粧水のように水相の占める割合の高いものでは、皮膚への刺激性を低減させる点から、その水相の浸透圧を 2 0 0〜 6 0 0 ミリオスモル（ m O s m ) 程度に調整することが望ましい。以下、実験例に基づいて、本発明の皮膚外用剤についてより詳細に説明する。実験 1 消炎作用を有する物質に及ぼす α， α — 卜レハロースの糖質誘導体の影響

日焼け後の炎症に起因する肌のほてりに及ぼす α , α — 卜レハロースの糖質誘導体及び/又はグリチルリチン酸の影響を調べる実験を以下のように行った。即ち、日焼けなどにより発生する皮膚の炎症抑制作用を有する物質として化粧品に汎用されているグリチルリチン酸と、 , a 一トレハロースの糖質誘導体である —グルコシル α , a — トレハロース又は —マル卜シル， — 卜レハロースとを配合し化粧水による日焼け後の肌のほてりに及ぼす影響を調べる試験を以下のようにして行つた。即ち、表 1 示すように、エタノール 3. 0質量部、 1 , 3 —ブチレングリコール 1 0. 0質量部、ポリオキシエチレン ( 1 5 モル）才レイルアルコールエーテル 0. 5質量部、才レイルアルコール 0. 1 質量部. ェチルパラベン 0. 1 質量部、香料 0. 0 2質量部からなる基剤に、精製水を加えて 1 0 0質量部とした化粧水（配合 1 ) 、基剤に、特開平 7 - 2 9 1 9 8 6号公報の実験 B — 1 に記載の方法に準じて調製した含水結晶一グルコシル， a - 卜レハロース (純度 9 9. 0 %以上）を無水物換算で 0. 5質量部、後述する実施例 5の方法に準じて調製した粉末状の α —マル卜シル α , α — 卜レハロース（純度 9 8. 1 % ) を無水物換算で 0. 5質量部及びグリチルリチン酸 0. 5質量部のいずれか 1 種を配合し、適量の精製水を加えて 1 0 0質量部とした化粧水（配合 2 〜 4 ) 、基剤に、グリチルリチン酸 0. 5質量部と、 α—グルコシル , α — 卜レハロース（純度 9 9. 0 %以上）を無水物換算で 0. 5質量部 1 . 5質量部又は 5 . 0質量部を配合し、適量の精製水を加えて 1 0 0 質量部とした化粧水（配合 5〜 7 ) 、又は、基剤にグリチルリチン酸 0 . 5質量部と粉末状の α—マルトシル a , - 卜レハロース（純度 9 8 . 1 % ) を無水物換算で 0 . 5質量部、 1 . 5質量部又は 5 . 0質量部を配合し、適量の精製水を加えて 1 0 0質量部とした化粧水（配合 8〜 1 0 ) を製造した。試験方法

配合 1 〜 1 0の化粧水を、各々 2 0〜 3 0代の女性 1 3名を被験者として、夏の海浜で半日、海水浴をした後、適宜 2 日にわたって使用してもらい、背中、肩及び上腕の外側の肌のほてりを抑制する消炎効果の満足感と、使用時のベタ付き感、サッパリ感を含む使用感を聴取した。各処方の化粧液を使用した際に、日焼けの火照りをおさめる効果に満足したと回答した被験者の人数とその割合（％) を表 1 に示す。また、使用後に、肌にベタ付き感が無く、使用感に満足したと回答した被験者の人数とその割合（％) を併せて表〗に示す。表 1

^せ» ¾逋 00

配合量（質量部）

配合成分

配合 1 配合 2 配合 3 配合 4 配合 5 配合 6 配合 7 配合 8 配合 9 配合 10 ダリうレリチン酸 0.0 0.0 0.0 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 a一ダルコシル α， α— 卜 0.0 0.5 0.0 0.0 0.5 1.5 5.0 0.0 0.0 0.0 レハロース（無水物換算）

α—マルトシル a a—ト 0.0 0.0 0.5 0.0 0.0 0.0 0.0 0.5 1.5 5.0 レハロース（無水杨換算）

エタノール 3.0 3.0 3.0 3.0 3.0 3.0 3.0 3.0 3.0 3.0

1 , 3—ブチレング 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 リコール

ポリォキシエチレン

(15モル）ォレイ 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 ルアルコールェ一テ

ル

ォレイルアルコール 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 剤ェチルパラベン 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.レ香料 0.02 0.02 0.02 0.02 0.02 0.02 0.02 0.02 0.02 0.02 残量残量

a 口 T 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 評日焼けのほてりをお

さめる効果に満足し 0 1 1 4 8 13 13 9 13 13 価たと回答した人数

(%) (0) (8) (8) (31) (62) (100) (100) (69) (100) (100) 項

使用感に満足したと 5 13 13 4 8 11 13 9 13 13 巨回答した人数

(%) (38) (100) (100) (31) (62) (85) (100) (69) (100) (100)

α—グルコシル α , α— 卜レハロース 0. 5質量部（濃度 0. 5 % ) 、或いは、 α—マル卜シル， α— トレハロース 0. 5 Κ量部（濃度 0. 5 % ) のみを含有する化粧水（配合 2及び 3 ) は、日焼けのほてりを抑える効果に満足したと回答した被験者は 8 %とわずかであり、また、グリチルレチン酸 0. 5質量部（濃度 0. 5 %) のみを含有する化粧水（配合 4 ) は、約 3 1 %の被験者が日焼けのほてりを抑える効果に満足したと回答した。これに対して、グリチルレチン酸 0. 5質量部と、無水物換算で α—グルコシル， α - トレハロース 0. 5質量部（濃度 0. 5 % )、又は、無水物換算で —マル卜シル， α— 卜レハロース 0. 5質量部 (濃度 0. 5 %) とを含有する化粧水（配合 5及び 8 ) は、前者では 6 2 % 後者では 6 9 %の被験者が、化粧水の日焼けのほてりを抑える効果に満足したと回答した。さらに、化粧水 1 0 0質量部中に、グリチルリチン酸 0. 5質量部（濃度 0. 5 %) と、無水物換算で —ダルコシル , — トレハロース 1 . 5質量部（濃度 1 . 5 %) 或いは 5. 0質量部（濃度 5. 0 % ) 、及び、無水物換算で、 —マル卜シル， - トレハロース〗 . 5質量部（濃度 1 . 5 %) 或いは 5質量部（濃度 5 %) を含有する化粧水（配合 6、 7、 9及び〗 0 ) では、被験者全員が、日焼けのほてりを抑える効果に満足したと回答した。この結果より、 '， - 卜レハロースの糖質誘導体の α'—グルコシル , - 卜レハロース. 或いは、一マル卜シル， - 卜レハロースには、その濃度に依存したグリチルリチン酸の持つ消炎効果をさらに増強する効果があることが示された。

また、試験に使用した化粧水の使用惑については、 α—グルコシル α— 卜レハロース、又は、 α—マル卜シル α , α— 卜レハロースを含有していない基剤のみの化粧水（配合 1 ) では、 3 8 %の被験者がその使用感に満足したと回答したのに対して、 1 0 0質量部中に、無水物換算で α—グルコシル α , α— 卜レハロース 0. 5質量部（濃度 0. 5 % ) 、或いは、無水物換算で一マル卜シル α， α— トレノヽロースを 0. 5質量部（濃度 0. 5 % ) 含有する化粧水（配合 2及び 3 ) では、いずれも被験者全員が、使用感に満足したと回答した。さらに、 1 0 0質量部中に、グリチルリチン酸 0. 5質量部（濃度 0. 5 %) と基剤のみを含有する化粧水（配合 4 ) では、 3 1 %の被験者が使用惑に満足したと回答したのに対して、 1 0 0質量部中に、グリチルリチン酸 0. 5質量部（濃度 0 , 5 % ) と基剤に加えて、無水物換算で —ダルコシル，一卜レ /、ロース 0. 5質量部（濃度 0. 5 %) 、或いは、無水物換算でな — マル卜シル《， '— 卜レハロース 0. 5質量部（濃度 0. 5 % ) を含有する化粧水（配合 5及び 8 ) では、各々 6 2 %或いは 6 9 %の被験者が使用感に満足したと回答した。さらに、 1 0 0質量部中に、グリチルリチン酸 0. 5質量部（濃度 0. 5 % ) と基剤に加えて、無水物換算で —グルコシル ' , — 卜レハロース 1 . 5質量部（濃度 1 . 5 % ) 、或いは、無水物換算で —マルトシル α' , — 卜レハロース 1 . 5質量部 (濃度 1 . 5 %) を含有する化粧水（配合 6及び 9 ) では、各々 8 5 % 或いは 1 0 0 %の被験者が使用感に満足したと回答し、さらに、 —グルコシル， - 卜レノヽロース或いは α—マル卜シル α， - 卜レハロースの含有量を、無水物換算で 5質量部（ 5. 0 %) に増量した場合（配合 7及び 1 0 ) には、いずれの場合にも、被験者全員が使用感に満足したと回答した。このことから、 α—グルコシル， α— 卜レハロース又は α—マルトシル，一卜レハロースは、基剤のみ、或いは、基剤とグリチルリチン酸を含有する化粧水のベタ付き感を抑制し、その使用感を良くする効果を有することが示された。実験 2 血行促進作用を有する物質に及ぼす α , a — トレハロースの糖質誘導体の影響

抜け毛や頭皮の力ユミは、頭皮の血行不良が原因となる場合が多い。そこで、頭皮の血行に及ぼす α , α — 卜レハロースの糖質誘導体及び/ 又は血行促進作用を有する物質の影響を調べる試験を以下のように行つプし , α — 卜レハロースの糖質誘導体の調製

後述の実施例 1 の方法に準じて調製した α , - 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップを、実施例 6記載の方法に準じて水素添加して、シラップ中の還元糖をその糖アルコールに変換した後、ラネーニッケルを除去し、次いで、脱色、脱塩して精製、濃縮して、無水物換算で、 α — ダルコシル , — 卜レハロースを 0. 8 %、 <¾ 一マル卜シル ' , a - トレハロースを 5 2. 8 % —マル卜トリ才シル， — トレハロースを 1 . 3 96、これら以外の， a — 卜レハロースの糖質誘導体を 7. 7 %含有し、ソルビトールを 1 . 9 %、マルチ卜一ルを 8. 0 % マルト卜リイトールを 1 0. 7 %、マルトテ卜ライ卜一ルを 1 6. 6 %、その他の糖アルコールを 0. 2 %含有する、濃度 7 5 %の α' , — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップを調製した。試験用へアトニックの調製

表 2に示すように、前記の α , α — 卜レハロースの糖質誘導含有シラップ 4. 6質量部（ α , α — 卜レハロ一スの糖質誘導体として、無水物換算で 2. 0質量部）と、血行促進作用を有する物質として、センプリエキス 1 . 0質量部、ニンジンエキス 1 . 0質量部、 α — d I — 卜コフエロール 0 . 5質量部のいずれか 2種又は 3種を配合し、これにェチルアルコール 6 0 . 0質量部、プロピレングリコール 2 . 0質量部を加え, さらに、水を加えて全量を 1 0 0質量部として、ヘア卜ニックを調製した（配合 1 〜4 ) 。また、 a , α — 卜レハロースの糖質誘導含有シラップ 4 . 6質量部（ α , α— トレハロースの糖質誘導体として、無水物換算で 2質量部）、センプリエキス 1 質量部、ニンジンエキス 1 . 0質量部及び — d l — 卜コフ Xロール 1 . 0質量部のいずれか 1 種に、ェチルアルコール 6 0 . 0質量部、プロピレングリコール 2 . 0質量部を加え、さらに、水を加えて全量を〗 0 0 . 0質量部としてヘアトニックを調製した（配合 5〜 8 ) 。試験方法

配合 1 〜 8のヘア卜ニックを、各々血行不良に起因する頭皮の力ユミのある 4 0〜 5 0代の男性 1 1 名を被験者として、 1 日に 2回適量を頭皮全体に広がるように 1 4 日間にわたって使用してもらい、頭髪の抜け毛の量の減少の有無と頭皮のカュミの減少の有無とを聴取した。さらにヘア卜ニック使用後のベタ付き感、サッパリ感を含む使用感を指標にした、使用感の良否についても比較した。各々の処方のヘア卜ニックを使用した際に、抜け毛の抑制効果があったと回答した被験者の人数とその割合（％) 及び頭皮の力ユミの低減効果があつたと回答した被験者の人数とその割合（％) を表 2に示す。また、ヘアトニック使用後に、頭皮にベタ付き感が無く、使用感に満足したと回答した被験者の人数とその割合（％) を併せて表 2に示す。

表 2 ,％ ) 0〇 s a θ R□ 7

配合量（質量部）

配合成分

κ U .» 、ί t V峰 □ u 0。配合 1 配合 2 配合 3 配合 4 配合 5 配合 6 配合 7 配合 8

^ ¾ ¾ ¾ ¾： π κリノ a , a—トレハロースの

せ 27 y .

θ U L. U L. U L . U L. U U. U U. U U. U ο〇糖質誘導体（無水物換算）

エタノール 60.0 60.0 60.0 60.0 60.0 60.0 60.0 60.0 センプリエキス 1.0 1.0 0.0 1.0 0.0 1.0 0.0 0.0 ニンジンエキス 0.0 1.0 1.0 1.0 0.0 0.0 1.0 0.0 a— d l —トコフェロー 0.5 0.0 0.5 0.5 0.0 0.0 0.0 0.5 ル

プロピレンダリコール 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 精製水 ¾¾虽残量残量残量口口 T 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 評抜け毛の抑制効果

があったと回答し 10 10 10 10 1 3 3 4 た人数

(%) (91) (91) (91) (91) (9) (27) (27) (36) 価

力ユミの低減効果

〇があったと回答し 8 9 8 10 2 3 4 3 た人数

項 (%) (73) (82) (73) (91) (IS) (27) (36) (27) 使用感に満足した 11 11 11 11 11 5 6 4 と回答した人数

(%) (100) (100) (100) (100) (100) (45) (55) (36)

Η

たへアトニック（配合 5 ) では、ほとんど頭皮のカュミの低減や抜け毛の抑制があるとした回答は認められず、また、 1 0 0質量部中に、エタノール、プロピレングリコールに加えて、センプリエキス 1 . 0質量部 (濃度 1 . 0 % ) 、ニンジンエキス 1 . 0質量部（濃度 1 . 0 %) 、或いは — d l — トコフエロール 0. 5質量部（濃度 0. 5 %) のみを配合したヘアトニック（配合 6〜8 ) では、各々 2 7 %、 2 7 %、 3 6 % の被験者が抜け毛の抑制効果があつたと回答し、各々 2 7 %、 3 6 %、 2 7 %の被験者がカュミの抑制効果があったと回答した。これに対して. 1 0 0. 0質量部中に、エタノール、プロピレングリコールに加えて、無水物換算で 2質量部（濃度 2. 0 % ) の α , α — 卜レハロースの糖質誘導体と、センプリエキス 1 . 0質量部（濃度 1 . 0 % ) 、ニンジンェキス 1 . 0質量部（濃度 1 . 0 %) 及び — d l — トコフエロール 0. 5質量部（濃度 0. 5 % ) のいずれか 2種又は 3種とを配合したヘア卜ニック（配合 1 〜4 ) では、いずれも 9 1 %の被験者が抜け毛の抑制効果があったと回答した。また、頭皮の力ユミの低減効果については、 1 0 0質量部中に、エタノール、プロピレングリコールに加えて、無水物換算で 2質量部（濃度 2. 0 % ) の α , α — 卜レハロースの糖質誘導体. センプリエキス 1 . 0質量部（濃度 1 . 0 % ) 及び — d l — 卜コフエロール 0. 5質量部（濃度 0 . 5 % ) を含有するへアトニック（配合 1 ) では、被験者の 7 3 %が、低減効果があつたと回答し、無水物換算で 2 質量部（濃度 2. 0 % ) の α , α — トレハロースの糖質誘導体、センブリエキス〗 . 0質量部（濃度〗 . 0 % ) 及びニンジンエキス 1 . 0質量部（濃度 1 . 0 %) を含有するへアトニック（配合 2 ) では、被験者の 8 2 %が、低減効果があつたと回答し、無水物換算で 2質量部（濃度 2. 0 % ) の α , " — 卜レハロースの糖質誘導体と、ニンジンエキス 1 . 0 質量部（濃度 1 . 0 %) と a — d l — トコフ Iロール 0. 5質量部（濃度 0. 5 %) を含有するヘア卜ニック（配合 3 ) では、 7 3 %の被験者が、低減効果があつたと回答し、無水物換算で 2質量部（濃度 2. 0 %) の α , α— 卜レハロースの糖質誘導体、センプリエキス 1 . 0質量部（濃度 1 . 0 % ) 、ニンジンエキス 1 . 0質量部（濃度 1 . 0 % ) 及び α― d l — 卜コフ： Lロール 0. 5質量部（濃度 0. 5 % ) とを含有するヘア卜ニック（配合 4 ) では、 9 1 %の被験者が、低減効果があつたと回答した。この結果から、 α， α— トレハロースの糖質誘導体は、センプリエキス、ニンジンエキス及び α— d I — トコフェロールのいずれか 2種又は 3種の血行促進作用を有す物質を組み合わせた場合の、抜け毛の抑制効果及び頭皮のカュミの低減効果を、増大する効果があることが示さ

^ l 1 Q

また、試験に使用したヘア卜ニックの使用感については、， — 卜レハロースの糖質誘導体を含有していないもの（配合 6〜 8 ) は、 3 6 〜 5 5 %の被験者がその使用感に満足したと回答したのに対して、 1 0 0質量部中に、無水物換算で 2. 0質量部（濃度 2. 0 % ) の 0 a — 卜レハロースの糖質誘導体を含有するへアトニック（配合〗〜 5 ) は、血行促進作用を有する物質の有無にかかわらず、 1 1 人の被験者が全員が使用感に満足したと回答した。このことから、 α， — 卜レハロースの糖質誘導体は、エタノール、プロピレングリコール及び精製水からなるヘア卜ニック及び、これに血行促進作用を有する物質を加えたヘア卜ニックのベタ付き感を抑制し、その使用感をよくする効果を有することが示された。実験 3 皮膚外用剤に汎用される褐変し易い物質に及ぼす α， α— トレハロースの糖質誘導体の共存の影響

皮膚外用剤に使用される各種物質は、その組み合わせによっては、褐変（着色を含む）などの変化を生じる場合がある。そこで、皮膚外用剤に抗炎症作用を有する物質として使用され、褐変が生じることが公知の L ーァスコルビン酸と， α— 卜レハロースの糖質誘導体とを組み合わせた場合の影響を確認する試験を以下のように行った。試験用液の調製

実験 2で使用したものと同じ α ， '— トレハロースの糖質誘導含有シラップ 1 3 . 3質量部（無水物換算で糖質固形分 1 0 . 0質量部）と、 L—ァスコルビン酸 1 . 0質量部とを適量の精製水に溶解し、水酸化力リウムを加えて Ρ Ηを約 6 . 5に調整した後、さらに精製水を加えて、全量を 1 0 0質量部とした水溶液を調製した。対照として、 L一ァスコルビン酸 1 . 0質量部を適量の精製水に溶解し、水酸化カリウムを加えて ρ Ηを約 6 . 5に調整した後、さらに精製水を加えて、全量を 1 0 0 質量部とした水溶液を調製した。また、上記水溶液の， — トレハロースの糖質誘導体に代えて、濃グリセリン（化粧用濃グリセリン、株式会社花王販売） 1 0質量部を加えた水溶液を調製した。試験方法

調製した 3種類の水溶液を、 5 0 °C、遮光条件下で 1 4 日間保存し、褐変の有無を、試験開始時と保存〗 4 日目の標品の 4 2 0 n mの吸光度を、常法により測定することにより確認した。着色の程度を、 L ーァスコルビン酸のみの溶液の、吸光度差を 1 0 0 %とする相対値で表し、その結果を表 3 に示す。

_ηη

U^U

で強い褐変が認められた。一方、 L ーァスコルビン酸に α , α — トレハロースの糖質誘導体を添加した水溶液は、褐変が α , 一トレハロースの糖質誘導体を無添加の場合の約 2 7 %に抑制された。また、ァスコルビン酸にグリセリンを添加し場合には、褐変はグリセリンを無添加の場合に比べて 6 1 %に抑制されており、 α， α — トレハロースの糖質誘導体はグリセリンよりも L—ァスコルビン酸の褐変を強く抑制した。これらの結果から、 α， α — 卜レハロースの糖質誘導体が、 L 一ァスコルビン酸に対して、その褐変を抑制する作用を有していることが明らかになつた。なお、実験で使用した， — 卜レハロースの糖質誘導体の調製に使用したシラップ中の還元糖をその糖アルコールに変換する前の、 —マルトシル， — トレハロースを無水物換算で約 5 3 %含有し、これ以外の、 a , — 卜レハロースの糖質誘導体を無水物換算で 5 %含有する、濃度 7 5 %のシラップを調製して、実験 3 と同様に、し一ァスコルビン酸の褐変に対する影響を確認したところ、実験 3で使用した、還元性糖類を還元した , — トレハロースの糖質誘導体と、ほぼ同程度に、 L —ァスコルビン酸の褐変を抑制することが明らかになった。またこれと同様の実験を 1 O m Mの F e イオンの存在下で行った場合も、 _ 卜レハロースの糖質誘導体を含有する糖質は、ァスコルビン酸の褐変を抑制したことから、 a ' a - 卜レハロースの糖質誘導体を含有する糖質は、 F e イオンをキレ一卜する作用も有していることが示唆された実験 4 , — トレハロースの糖質誘導体の皮膚の保湿性に与える影響

a , a— 卜レハロースの糖質誘導体の皮膚の保湿性に与える影響を確認する試験を、保湿剤として汎用されているヒアルロン酸を陽性対照に使用して以下のように行った。試験用化粧水の調製

表 4に示す配合のように、適量の精製水に、 1 ， 2 —ペンタンジ才ール 1 質量部、 1 , 3 —ブチレングリコール 1 質量部、エタノール 2質量、ヒアルロン酸の 1 %水溶液（分子量 1 8 0万〜 2 2 0万、株式会社紀文フードケミファ販売、商品名「ヒアルロン酸 F C H J ) 1 質量部及び/ 又は実験 2で使用したものと同じ α , α— トレハロ一スの糖質誘導体含有シラップを無水物換算で 5 . 2質量部（， — 卜レハロースの糖質誘導体として^ *物換算で 3 . 0質量部）を溶解し、精製水を加えて全量が 1 0 0質量部となるように、試験用化粧水を調製した（配合 1 ~ 3 ) < 試験方法

試験化粧水の皮膚の保湿性に与える影響は、皮膚の水分量の指標となる電気伝導度を測定して判定した。すなわち、男女各 1 5名被験者の右上腕の内側を、予め、皮表角層水分量測定装置（アイ · ピィ · エス株式会社販売、商品名「スキコン ( S K I N C O N - 2 0 0 E X ) 」 ) を使用して、試験用化粧水の塗布前の皮表角層の電気伝導度の測定を行った, 被験者を男女とも無作為に、 5人ずつ 3つのグループに分け、予め皮表角層水分量測定装置で電気伝導度を測定した右上腕の内側に、表 4に示す配合 1 、配合 2、又は、配合 3の化粧水を塗布し、 5分間自然乾燥後化粧水を塗布した箇所の電気伝導度を、皮表角層水分量測定装置で測定した。各グループ 1 ◦人の測定値の平均を求め、その結果を表 4に示す表 4

表 4から明らかなように、皮膚の水分量と相関のある電気伝導度は、化粧水の塗布前は、平均で、約 4 0〜 4 3マイクロジ一メンス (以下、「 i S」と略記する）程度であるのに対して、ヒアルロン酸を総質量の 0. 0 1 %含有する化粧水を塗布した場合には 5 2 S となり、塗布前に比して 2 1 %の増加が認められ、 α，一卜レハロースの糖質誘導体含有シラップを無水物換算で総質量の 5. 2 %含有する化粧水を塗布した場合には、塗布前に比して 8 3 %の増加が認められた。さらに、化粧水の総質量に対してヒアルロン酸を 0 . 0 1 %と《 , α — トレハロースの糖質誘導体含有シラップを無水物換算で 5 . 2 %含有する化粧水を塗布した場合には、皮膚の水分量は、 8 4 /z S となり、塗布前に比して 1 1 0 %の増加となった。このことから、 a , — 卜レハロースの糖質誘導体が、皮膚に保湿性を与え、皮膚外用剤の保湿剤として優れた効果を有すること、及び、ヒアルロン酸と併用することにより、その保湿効果はさらに増強されることが明らかとなった。また、被験者に、試験に使用した化粧水の塗布後の使用感を確認したところ、全員が、ヒアルロン酸のみを配合した化粧水よりも、， — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップを配合した化粧水の方が、塗布後のベタ付き感がなく、使用感に優れていると判断した。また、被験者全員が、ヒアルロン酸と， — トレハロースの糖質誘導体含有シラップとを配合した化粧水は、各々を単独で配合した化粧水よりも、使用感に優れていると判断した。以下に、本発明の実施例を説明する。すなわち、本発明の皮膚外用剤に使用する 0 — トレハロースの糖質誘導体を含有する糖質素材とその製造方法、及び、これを使用する皮膚外用剤を具体例で説明する。但し、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。実施例 1

濃度 2 0 %のとうもろこし澱粉乳に最終濃度 0 . 1 %となるように炭酸カルシウムを加えた後、 ρ Η 6 . 5に調整し、これに α —アミラーゼ (ノボ社製造、商品名「タ一マミ一ル 6 0 L」）を澱粉グラム当たり 0 , 2 %になるよう加え、 9 5 °Cで 1 5分間反応させた。その反応液を、 1 2 0 °Cで 1 0分間才一トクレーブした後、 5 0 °Cに冷却し、 p Hを 5 . 8に調整後、澱粉グラム当たり特開昭 6 3 — 2 4 0 7 8 4号公報に開示されたマル卜テ卜ラオース生成アミラーゼ（株式会社林原生物化学研究所製造）を 5単位と、イソアミラーゼ（株式会社林原生物化学研究所製造）を 5 0 0単位となるように加え、 4 8時間反応させ、これに α —ァミラーゼ（上田化学株式会社製造、商品名「α —アミラーゼ 2 Α」）を澱粉グラム当たり 3 0単位加え、更に、 6 5 °Cで 4時間反応させた。その反応液を、 1 2 0 °Cで〗 0分間オートクレーブし、次いで 4 5 °Cに冷却し、特許文献 3に開示されたァルスロパクター · スピーシース' Q 3 6 ( F E R M B P— 4 3 1 6 ) 由来の非還元性糖質生成酵素を澱粉グラム当たり 2単位の割合になるよう加え、 4 8時間反応させた。その反応液を 9 5 °Cで 1 0分間保った後、冷却し、濾過して得られる濾液を、常法に従って活性炭で脱色し、 H型及び 0 H型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、更に濃縮して濃度 7 0 %のシラップを、無水物換算で、収率約 9 0 %で得た。本品は、 D E 〗 3 . 7で、無水物換算で、 a , — 卜レハ口一スの糖質誘導体として、一マル卜シル，ー卜レハロース（別名 —マル卜トリオシルーグルコース） 5 2 . 5 %を含有しており、他に、 —ダルコシル，一卜レハロース（別名 —マルトシル α —グルコース） . 1 % 、 α —マル卜トリ才シル α ， α — 卜レハロース（別名 α —テ卜ラ才シル α —グルコース） 1 . 1 %、それ以外の α —グリコシル , 一卜レハロース 0 . 4 %を含有していた。本品は、血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物質、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質及び紫外線散乱作用を有する物質、収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物質、細胞賦活作用を有する物質及び/又は絰皮吸収促進作用を有する物質の作用効果を増強する作用を有し、しかも、皮膚外用剤のベタ付き感を改善し、保湿性にも優れていることから、皮膚外用剤の素材として有利に利用できる。実施例 2

実施例 1 の方法で調製したシラップを常法によリ噴霧乾燥して非晶質粉末品を調製した。本品は、吸湿性が低く、且つ、水溶性も良好で、実施例 1の場合と同様に、皮膚外用剤の素材として好適である。実施例 3

実施例 1 の方法で調製した糖化液を、塩型強酸性カチオン交換樹脂（ダゥケミカル社販売、商品名「ダウエックス 5 0 W - X 4 J 、 M g + +型）を用いたカラム分画を行った。樹脂を内径 5 . 4 c mのジャケッ卜付ステンレス製カラム 4本に充填し、直列につなぎ樹脂層全長 2 0 mとした, 力ラム内温度を 5 5 °Cに維持しつつ、糖液を樹脂に対して 5 V / V %加え、これに 5 5 °Cの温水を S V 0 . 1 3で流して分画し、グルコース及びマルトース高含有画分を除去し、， — 卜レハロースの糖質誘導体高含有画分を集め、更に精製、濃縮して、 οί , α' — 卜レハロースの糖質誘導体高含有シラップを調製した。さらに、このシラップを、常法によリ、噴霧乾燥して非晶質状態の α， — トレハロースの糖質誘導体高含有粉末を調製した。本品は、無水物換算で、 a 、 α — 卜レハロースの糖質誘導体として —マルトシル， α — トレ /、ロース 7 0 . 2 %を含有しており、他に、 α —グルコシル， α — 卜レハロース 6 . 1 %、一マル卜トリ才シル α , - 卜レハロース 2 . 1 %、それ以外の α —グリコシル α , 一卜レハロース 4 . 1 %を含有していた。本品は、吸湿性が低く、且つ、水溶性も良好で、実施例 1の場合と同様に、皮膚外用剤の素材として好適である。実施例 4

馬鈴薯澱粉 1 質量部に水 6質量部を加え、更に、澱粉当たり 0. 0 1 % の割合になるように α—アミラーゼ（ナガセ生化学工業株式会社製造、商品名「ネオスピターゼ」）を加えて撹拌混合し、 ρ Η 6. 0に調整後. この懸濁液を 8 5乃至 9 0 °Cに保ち、糊化と液化を同時に起こさせ、直ちに 1 2 0 °Cに 5分間加熱して、 D E 1 . 0未満にとどめ、これを 5 5 °C に急冷し、 p H 7. 0に調整し、これに株式会社林原生物化学研究所製造、商品名「プルラナーゼ」（ E C 3. 2. 1 . 4 1 ) 及び特開昭 6 3 - 2 4 0 7 8 4号公報に開示されたマルトテ卜ラオ一ス生成アミラーゼを、それぞれ澱粉グラム当たり 1 5 0単位及び 8単位の割合で加え、 p H 7. 0、 5 0 °Cで 3 6時間反応させた。この反応液を、 1 2 0 °Cで 1 0分間オートクレーブし、次いで、 5 3 °Cまで冷却し、特許文献 6に開示されたァルスロバクタ一 ' スピーシーズ S 3 4 ( F E R M B P— 6 4 5 0 ) 由来の非還元性糖質生成酵棄を澱粉グラム当たリ 2単位の割合になるよう加え、 6 4時間反応させた。この反応液を 9 5 °Cで 1 0分間保った後、冷却し、濾過して得られる濾液を、常法に従って、活性炭で脱色し、 H型、 0 H型イオン交換樹脂により脱塩して精製、濃縮して a , α ' — トレハロースの糖質誘 ¾体含有シラップを得た。さらに、このシラップを、常法により、噴霧乾燥して非晶質状態の α , α— トレハロースの糖質誘導体含有粉末を、無水物換算で、収率約 9 0 %で得た。本品は、 D Ε 1 1 . 4で、無水物換算で、 —マル卜シル α，一トレハロース 6 2. 5 %を含有しており、他に、 "一ダルコシル α— 卜レハロース 2. 1 % s α—マル卜トリ才シルな，一トレゾ、ロース 0. 8 %、それ以外の —グリコシル α， — トレハロース 0. 5 %を含有していた。本品は、吸湿性が低く、且つ、水溶性も良好で、実施例 1の場合と同様に、皮膚外用剤の素材として好適である。実施例 5

試薬級のマル卜テトラオース（株式会社林原生物化学研究所販売、純度 9 7 . 0 %以上）の 2 0 %溶液を p H 7 . 0に調整後、特許文献 3に開示された非還元性糖質生成酵素を、無水物換算で、糖質グラム当たり 2単位となるように加えて、 4 6 °Cで、 4 8時間、反応させて、無水物換算で、 7 9 . 8 %の α —マル卜シル α ， α— トレハロースを含有する溶液を得た。この溶液を、 ρ Η 6 . 0に調整後、無水物換算で、糖質グラム当たり 1 0単位となるように一アミラーゼ（ナ力'セ生化学工業株式会社製）を加えて、 5 0 °Cで 4 8時間反応させて、マル卜テ卜ラオ一スを分解した。この反応液を、 1 2 0 。Cで 1 0分間オートクレーブし、冷却した後、ろ過して得られる溶液を、アル力リ金属型強酸性力チ才ン交換樹脂（東京有機化学工業株式会社製造、「X T — 1 0 1 6」、 N a +型、架橋度 4 % ) を用いて分画し、 —マル卜シル — 卜レハロース高含有画分を集め、精製、濃縮して、 _α , — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップを得た。さらに、このシラップを、常法により、噴霧乾燥して非晶質状態の α —マル卜シル , α' — 卜レハロース高含有粉末を調製した。本品は、無水物換算で、一マルトシル， α — トレハロースを 9 8 . 1 %含有しており、ソモジネルソン法による測定での還元力測定では、還元力は検出限界以下であった。本品は、吸湿性が低く、且つ、水溶性も良好で、皮膚外用剤用の素材として有利に利用できる。また、本品は還元性がないため、アミノ酸やアミノ基を有する化合物のようなメーラード反応による褐変ゃ変性が問題となる成分を含有する、実施例 1の場合と同様に、皮膚外用剤の素材として特に好適である。実施例 6

実施例 1 の方法に準じて調製した α， α — 卜レハロースの糖質誘導体を含有するシラップに水を加えて、濃度約 6 0 %に調製して、オートクレーブに入れ、触媒としてラネーニッケルを約 8 . 5 %添加し、攙拌しながら温度を 1 2 8 °Cに上げ、水素圧を 8 0 k g / c m 2に上げて水素添加して、 α , α — 卜レハロースの糖質誘導体と共存するグルコース、マル卜ースなどの還元性糖質を、それらの糖アルコールに変換した後、ラネーニッケルを除去し、次いで、脱色、脱塩して精製し、濃縮して、濃度 7 5 %のシラップを調製した。本品は、無色透明な粘稠な液体であリ、無水物換算で、 —グルコシル α， α — 卜レハロースを約 2 . 0 % —マル卜シル , — 卜レハ口一スを約 5 4 . 3 %、 —マル卜卜リ才シル《， — 卜レハ口一スを約 1 . 6 %、これら以外の《 , — トレハロースの糖質誘導体を約 5 . 2 %含有し、ソルビトールを約 4 . 4 % . マルチトールを約 5 . 4· %、マルトトリイト一ルを約 9 . 4 % マル卜テ卜ライトールを約 1 6 . 3 %、これら以外の糖アルコールを約 1 . 4 % 含有していた。本品は、血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物質、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質抗酸化作用を有する物質、育毛 · 養毛作用を有する物質、収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物質、細胞賦活作用を有する物質及び Ζ 又は経皮吸収促進作用を有する物質の作用効果を増強する作用を有している。しかも、本品は、温度や湿度の変化に対して安定であり、特に高湿下でも吸湿しにくい特性を有している。また、本品は、皮膚に塗布しても、滑らかな皮膚の感触をもたらし、ベタ付かずさっぱりとしていながら、水分保持活性を有しているので、実施例 1の場合と同様に、皮膚外用剤の素材として好適である。また、本品は還元性がないため、アミソ酸ゃアミノ基を有する化合物のようなメーラード反応による褐変ゃ変性が問題となる成分を含有する、実施例 1の場合と同様に、皮膚外用剤の素材として特に好適である。

このシラップをそのまま、或いは、このシラップに精製水を加えて、濃度を無水物換算で、 1 0 %、 2 0 %、 3 0 %、 4 0 %、 5 0 %、 6 0 % 7 0 %の糖質溶液を調製し、その各々の溶液の 2 0 °C、 3 0 °C、 4 0 °C 5 0 °C、 6 0 °Cにおける粘度を、 B型粘度計（東京計器社販売）で測定した。その結果を表 5に示す。また、この〗 0 %溶液を 1 2 0 °Cで、加熱処理を行い、加熱前、加熱処理 3 0分、 6 0分、 9 0分の標品について、各々の標品の着色度を 4 8 0 n mの吸光度で測定し、併せて、各々の標品中の —マルトシル , α — 卜レハロースの含量を測定した。その結果を表 6に示す。なお、各々の標品中の —マル卜シル， — 卜レハロースの含量は、加熱処理前の標品中の —マルトシル《 , — 卜レハロースの含量を 1 0 0 とした相対値で表した。表 5

表 6

表 6から明らかなように、 a , α — トレハロースの糖質誘導体と共存するグルコース、マル卜ースなどの還元性糖質を水素添加した糖質は、 1 2 0 °C、 9 0分の加熱処理では、着色することもなく、また、その主成分である， α — 卜レハロースの糖質誘導体の《—マル卜シル a , — トレハロースも、全く分解されておらず、加熱安性に優れていることが確認された。吸放湿度特性

実施例 6で調製した α , α — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ (無水物換算で濃度 7 5 % ) の吸放出特性を以下のようにして調べた。即ち、試薬級の塩化マグネシウム 6含水塩、炭酸カリウム 2含水塩、硝酸マグネシウム 6含水塩、硝酸アンモニゥム、塩化ナトリウム、塩化力リウム、塩化バリウム 2含水塩、硫酸カリウムを、各々精製水に溶解してその飽和塩溶液を調製し、密閉可能な容器に入れて密閉し、 2 5 °Cの恒温室に 1 晚放置し、容器内の相対湿度をそれぞれ、 3 3. 0 % s 4 2 , 7 %、 5 2. 8 % 6 0. 0 %_s 7 5. 2 %、 8 7. 2 %、 9 0. 1 % 9 7. 3 %に安定させた。これらの容器内に、実施例 6で調製した Ω， — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ（無水物換算で濃度 7 5 % ) 約 0. 5 g を、蓋のない別容器に入れて始発の質量を測定したものを、塩溶液と直接接触しないようにして入れ、 2 5 °Cの恒温条件で、 0. 3 日、 1 日、 3 日、 5 日、 7 日、 1 0 日、 1 4 日放置後、本品を入れた容器を取り出して、本品の質量を測定して、その増減を求め、質量の変化率（％) を始発の質量を 1 0 0 %とした相対値として求めた。その結果を表 7に示す。

表 7

表 7から明らかなように、本品は、相対湿度が 9 7 . 3或いは 9 0 , 1 %の条件下では、吸湿が認められ、 1 4 日目には、質量が、各々始発に比して約 4 7 . ◦ %、或いは、 1 1 , 4 %増加した。これに対して、相対湿度が 8 4 : 2 %の条件下では、質量の変化はほぼ認められず、本品は、比較的高湿度の条件下でも吸湿しにくいシラップであることが判明した。また、本品は、相対湿度が、 7 5 . 2 %或いは、それ以下の湿度条件下では、放湿して、経時的に質量が減少したものの、 3 日目以降は、質量の減少がほぼ認められなくなり、安定した。その減少率は、周囲の湿度の高低に依存しており、周囲の湿度が低いほど、質量の減少率は大きく、相対湿度 3 3 %の条件で 1 4 日間放置したものでは、始発の質量に比して約 1 4 . 8 %の減少が認められた。なお、具体的な数値は示さないが、本品は、相対湿度 8 4 . 2 %では、ほとんど、質量の変化が認められなかったのに対し、実施例 1 で調製した α ， — トレハロースの糖質誘導体含有シラップでは、放湿により質量の減少が認められた, また、相対湿度が 7 5 . 2 %、或いは、それ以下の湿度条件下では、実施例 1 で調製した , — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップは、本品に比して放湿による質量の減少が大きいかったことから、， — トレハロースの糖質誘導体含有シラップは、水素添加しないものよリも . それを水素添加して、該シラップに含有される還元性の糖質をその糖ァルコールに変換したものの方が、保湿性に優れていることが判明した。吸放湿試験

a ， cx — トレハロースの糖質誘導体含有シラップが優れた吸放湿特性を有することが確認されたので、さらに、化粧品に保湿剤として汎用されている糖質との比較試験を次のようにして行った。すなわち、実施例 6で調製した α , α — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ、濃グリセリン、ソルビ卜一ル或いはマルチ卜一ルを、各々無水物換算で 7 5 % 含有する溶液を試験試料として調製し、各々約 1 g ずつ 2個の秤量缶にとって質量を精秤し、相対湿度 6 0 %に 2 1 6時間放置後、各 1 個を相対湿度 8 0 %或いは相対湿度 3 3 %に放置し、放置後 2 4時間、及び、放置後 1 6 8時間の時の質量を測定した。各々の試験試料の質量変化率を、相対湿度 6 0 %に 2 1 6時間放置後の各々の試験試料の質量を 1 0 0 %とした、相対値として求め、その結果を表 8に示す。

表 8

表 8から明らかなように、相対湿度 8 0 %に置かれた各試験試料は、放置後 2 4時間までは急速に吸湿して質量が増加し、その後は、徐々に質量が増加したものの、質量の増加率は、放置後 1 6 8時間では、グリセリンゃソルビトールが 1 0 %以上であつたのに対し、 a , α — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップは約 3 %の増加しかなく、試験試料中最少の増加率であった。一方、相対湿度 3 3 %に置かれた各試験試料は、放置後 2 4時間までは急速に放湿して質量が減少し、その後は、徐々に質量が減少したものの、質量の減少率は、放置後 1 6 8時間では、グリセリンが約 1 9 %であったのに対し、， α — トレハロースの糖質誘導体含有シラップは約 3 %の増加しかなく、試験試料中最少の減少率であつた。これらのこと及び上記実験 4の結果から、， α— 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップは、相对湿度 8 0 %或いは相対湿度 3 3 %の環境下においても、化粧品の保湿剤として汎用されているグリセリン、ソルビトール、或いは、マルチトールよりも周囲の湿度の影響を受けにくい糖質であり、高湿度でもベタ付かず、低湿度でも保湿性を保持できる優れた吸放湿調節剤としての特性を有することが示された。また、 '， _β- 一卜レハロースの糖質誘導体が、皮膚に塗布した場合に、保湿性が高いにも関わらず、ベタ付き感を与えない性質は、その吸放湿調節能の高さに起因していることが示唆された。単回経口投与限度試験

実施例 6で調製した， — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ (無水物換算で濃度 7 5 % ) を、 5週齢のゥイスター系ラッ卜 (日本チヤールズリバ一株式会社販売）雌雄各 5匹に、 2 g Z K g体重を強制経口投与し、単回経口投与試験を実施した。対照として、精製水を、 5週齢のラット雌雄各 5匹に、 2 g g体重を強制経口投与した。 α , 一卜レハロースの糖質誘導体投与群及び対照群のいずれにおいても、肉眼観察、解剖所見による異常は認められず、死亡例も観察されなかったまた、体重変化についても、 α , α — トレハロースの糖質誘導体投与群と対照群で有意な体重変化は観察されなかったことから、 a 、 α — トレ /、ロースの糖質誘導体含有シラップの単回経口投与試験での限度用量は, 2 g / K g 体重以上であると判断した。眼粘膜刺激性試験

実施例 6で調製した α ， α— トレハロースの糖質誘導体含有シラップ (無水物換算で濃度 7 5 % ) を、 3 〜 4月齢のニュージーランドホワイ. 卜系のゥサギ（日.本チャールズリバ一株式会社販売）雌雄各 8羽の右眼に、 0 . 2 g を 1 回投与し、未処理の左眼を対照とした。試験に使用したゥサギのうち、雌雄各 4羽は、投与 1 時間後に、 α ， — トレハロースの糖質誘導体を投与した眼を、生理食塩水で洗浄した（以下、「洗浄群」という）。残りの雌雄各 4羽は、眼の洗浄を行わなかった（以下、「非洗浄群」という）。洗浄群及び非洗浄群の両眼について、， a — 卜レハロースの糖質誘導体投与後、眼の洗浄直後、 1 日目、 2 日目及び 3 日目の角膜、虹彩及び結膜の変化を観察した。観察したいずれの時点においても、洗浄群及び非洗浄群の両群のゥサギで、左右の両眼共に、角膜、虹彩及び結膜の変化は認められず、， — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップは、無刺激物と判断された。細胞賦活試験

実施例 6で調製した α' , — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップの細胞の増殖に及ぼす影響を調べる実験を以下のように行った。すなわち、実施例 6で調製した， α— トレハロースの糖質誘導体含有シラップを、精製水で希釈して、 0 . 2 2 μ mのフィルタ一で除菌し、無水物換算で 6 0 %の濃度の水溶液を調製し、これを精製水で適宜希釈したもの 1 容を、 1 %のウジ胎児血清入りの M E M培地 1 0容に加えて、な， _α 一卜レハロースの糖質誘導体含有糖質を、無水物換算で、 6 %、 0. 6 %、 0. 0 6 %、或いは、 0. 0 0 6 %含有する試験培地を調製した, 予め、ヒト繊維芽細胞（ N B 1 R B G ) を 1 %のゥシ胎児血清入りの Μ Ε Μ培地で希釈して、 2 4ゥエルのマイクロプレー卜に播種し、 3 7 °C で 1 日間、 5 %炭酸ガスインキュベータ一中で培養したゥエルの培地を除去後、これらの試験培地のいずれかで、 1 日 1 回、置換しながら、 4 曰間培養を継続した。対照培地として、前記 M E M培地 1 0容に、精製水 1 容を加えたものを使用し、試験培地と同じスケジユールで培地交換を行って、細胞を培養した。常法の M T T法により、 α， — トレハロースの糖質誘導体含有糖質の濃度の異なる各試験培地で培養したゥエルの細胞量を測定し、対照培地で培養したゥエルの細胞量を 1 0 0 %とした、相対値を求めた。その結果を表 9に示す。

表 9

表 9から明らかなように、試験培地で培養した繊維芽細胞は、いずれの場合にも、対照液で培養したものよりも、細胞量が増加しており、なかでも、無水物換算で 0 . 6 %の， α — 卜レハロースの糖質誘導体含有糖質を含有する試験培地では、対照培地で培養した場合に比して、 2 1 %の増加が認められ、 a 、 α — 卜レハロースの糖質誘導体含有糖質が細胞賦活作用を有することが確認された。細胞保護試験

実施例 6で調製した a , a - 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップの、乾燥環境に暴露した際の細胞へ及ぼす影響を調べる実験を以下のように行った。マゥス繊維芽細胞 (し一 9 2 9 ) を 1 0 %のゥシ胎児血清入リのダルベッコの M E M培地（以下、「 D — M E M培地」という）で希釈して、 6ゥエルのマイクロプレート 1 2枚に播種し、 3 7 °Cで 2 日間、 5 %炭酸ガスインキュベータ一中で培養した。 4枚のプレー卜のゥエルに、予め、実施例 6で調製した， c¾ 一トレハロースの糖質誘導体含有シラップ（無水物換算で、濃度 7 5 % ) を、無水物換算で、〗％となるように 1 0 %のゥシ胎児血清入りの D — M E M培地に添加した試験液で、 1 日間培養を継続した。対照培地として、 1 0 %のゥシ胎児血清入りの D — M E M培地のみのものと、これにグリセリンを 1 %となるように加えた培地を調製し、各々 4枚のプレー卜の各ゥエルの培地と置換して 1 日間培養した。これらの各ゥエルの培地を、吸引し、プレー卜の蓋を取ったままで、 1 時間、無菌条件下で保持して乾燥処理を行った後 1 0 %ゥシ胎児血清を含有する D— M E Mを加えて、 1 日 1 回、それと同一の培地で、培地交換を行い、 3 日間培養を継続した。. 試験培地及び 2種類の対照培地で処理し、乾燥処理後、 1 0 %ゥシ胎児血清を含有する D _ M E M培地を添加して培養した、各々のプレートについて、乾燥処理後、 4時間後、 1 日後、 2 日後、 3 日後の各ゥエルの細胞量を、常法により、アラマ一ブル一（和光純薬工業株式会社販売）を使用して測定し、乾燥処理 1 時間後のゥエルの細胞量を 1 0 0 %とした相対値を求めて、細胞の増殖率とした。その結果を表 1 0に示す。なお、各々の培地は、 4 m I ノウエル添加した。また、細胞量の 1 回の測定には、試験培地及び 2種類の対照培地で処理したものについて、各々、プレー卜 1 枚を使用し、細胞量は、アラマ一ブルーを 4 0 / 1 ゥエル添加して 4 時間培養し、蛍光プレートリーダーを用いて測定し、そのプレー卜の 6 ゥエルの測定値を平均して求めた。その結果を表 1 0に示す。

表 1 0

表 1 0から明らかなように、試験培地及び対照培地で処理した繊維芽細胞は、いずれも、経時的に細胞増殖率が増加した。 1 %のグリセリンを含有する対照培地で処理した繊維芽細胞は、 D— M E M培地のみの对照培地で処理した細胞とほぼ同程度の細胞量であったのに対して、試験培地で培養した繊維芽細胞は、対照培地で培養したものよリも高い細胞増殖率を示した。また、具体的なデータは示さないが、この試験系と同一の条件で、乾燥環境への暴露に代えて、紫外線照射による細胞への影響を検討したところ、無水物換算で、 1 %の a， a - 卜レハロースの質誘導体含有糖質を含有する培地で処理した繊維芽細胞は、 1 %のグリセリンを含有する対照培地や対照培地で処理した細胞よりも高い細胞増殖率を示した。これらのことは、な， α — トレハロースの糖質誘導体含有糖質が、乾燥や紫外線などの外的ス卜レスに対する細胞保護作用を有していることを示している。皮膚の荒れ防止試験

, - トレハロースの糖質誘導体の肌荒れに及ぼす影響を調べるための実験を以下のように亍つた。すなわち、 1 0 %のソディウムドデシルサルフヱイ卜（以下、「 S D S」と略記する。）水溶液、及び、これに、実施例 6で調製した ' , α' — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップを 2 0 %となるように溶解した溶液を調製し、フィンチェンバー（大正製薬株式会社販売）を用いて、ヒ卜上腕内側に塗布し、閉塞パッチを 2時間行い、デジタル H Dマイクロス一プ V H— 7 0 0 0 (株式会社キ —エンス販売）を使用して、 5 0倍の倍率で皮膚の表面を確認した。対照として、精製水のみを用いた。

S D S溶液を塗布した場合、皮溝や皮丘が不明瞭になり、皮紋が見えなくなり、表面が赤くなリ、炎症がおこっていた。これに対して、 , a 一卜レハロースの糖質誘導体を含有する S D S溶液を塗布した皮膚では、精製水のみを塗布した皮膚と同様に、皮溝や皮丘が明瞭で、皮紋のきめも細かくはっきりとしており、炎症は認められなかった。

この結果は、 α， α — トレハロースの糖質誘導体含有糖質が、洗剤などの界面活性剤に起因する、皮膚荒れを防止する作用を有することを示している。酸発酵性試験

実施例 6で調製したび， α— 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップの酸発酵性を確認する実験を以下のように行った。すなわち、実施例 6 で調製した α，一卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ、実験 1 で使用した —マル卜シル α， α— トレハロース及びショ糖を、各々、無水物換算で、 0 . 7 %となるようにステファン緩衝液に溶解し、試験糖質溶液を調製した。また、歯のう蝕原性細菌であるミュータンス連鎖球園として、 S t r e p t o c o c c u s m u t a n s O M Z — I 6 株及び ·？广 e p t o c o c c u s s o b r i n u s Q 7 λ 5ネ禾を、各々、常法により、スラン卜培養、シード培養、メイン培養を順次行いその培養液を遠心分離して菌体を回収して、ステファン緩衝液（ ρ Η 7. 0 ) で菌体を洗浄後、違心分離し、沈殿した菌体を回収した。この沈殿した菌体に、これと同量のステファン緩衝液を加えて懸濁し、菌体濃度を 5 0 % ( V / V ) に調製し、 2種類の試験菌体懸濁液を調製した。このいずれかの試験菌体懸濁液と、上記試験糖質溶のいずれかとを、 0 . 5 m ！ずつ等量混合して、 3 7 °Cで 9 0分反応させ、反応開始時（ 0分）反応開始後 5分、 1 5分、 3 0分、 6 0分、 9 0分で、 p Hを測定したその結果を表 1 1 に示す。なお、ステファン緩衝液は、 N a ₂ H P 0 ₄ 7 1 g 、 K O H 7 . 9 2 g 、 K H ₂ P 0 ₄ 6 8. 1 g を蒸留水に溶解し 1 0 0 0 m I とした溶液 1 m I と、 K H ₂ P 0 ₄ 4 5 . 4 g 、 M g S O ₄ · 7 H 2 O 3 . 2 g 、 C a S O ₄ · 2 H ₂ 0 3 . 2 g 、 1 . 2 N H C I 1 0 0 m l を蒸留水に溶解し 1 0 0 0 m I とした溶液 1 m I とを、混合し蒸留水を加えて 1 0 0 m l とし、 p Hを 7 . 0に調整して使用した。表 1 1 ΡΗ

菌株驗解暫液の稀類反応時 1 (分）

0 5 15 30 60 90 実施例 6で調製した《,

な一トレハロースの糖質 6.68 6.61 6.51 6.49 6.42 6.41 誘導体含有シラップ

Streptococcus

wtans 実験例 1で使用した α—

OMZ- 176株マノレ卜シノレ α , なー卜レ 6.72 6.70 6.64 6.58 6.51 6.43 ノヽロース

ショ糖 6.60 4.05 3.97 3.99 3.99 4.01 実施例 6で調製した α,

α— 卜レハロースの糖質 6.72 6.70 6.64 ■ 6.58 6.51 6.43 誘導体含有シラップ

Streptococcus

sobrmus 実研例 1で使用した《—

6715株マノレトシノレ α，一トレ 6.72 6.70 6.64 6.58 6.51 6.43 ヽロース

ショ糖 6.74 4.18 3.87 3.81 3.82 3.91 表 1 Ί カヽら明！つカヽなよつに、 S t r e p t o c o c c u s m u t a /7 5 0 M Z — 1 7 6株及び S r e p t o c o c c u s s o b r i n i/ 5 6 7 1 1 5株のいずれの菌株を使用した場合にも、ショ糖溶液では反応開始から 5分で、すでに、 p Hが約 6. 7から約 4. 0に低下していたのに対し、実施例 6で調製した — トレハロースの糖質誘導体含有シラップの溶液及び実験 1 で使用した —マルトシル α , α — 卜レハ口一スの溶液では、いずれも、反応開始後 9 0分においても、 ρ Ηの低下はほとんど認められず、これらの糖質は、いずれも、 S t r e p t o c o c c u s rn u t a n s O M Z. — λ 7 6ネ禾及ひ 5" t r e p t o e o c c u s s o b r i n u s Q 1 ^ 5株による酸発酵をほとんど受けないことが確認された。不溶性グルカン生成試験

実施例 6で調製した， α — トレハロースの糖質誘導体含有シラップの不溶性グルカン生成に対する影響を調べる実験を以下のように行った _c すなわち、 S t r e p t o c o c c u s m u t a n s O M Z — 7 6 を培養し、常法により、粗不溶性グルカン生成酵素液を調製した（ 2 5 m g タンパク質 I ) 。実施例 1 で調製した α , α — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ、実施例 6で調製した α， α — トレハロースの糖質誘導体含有シラップ及び実験 1 で使用した α —マル卜シル α， - 卜レハロースのいずれかを蒸留水に、無水物換算で 2 %となるように溶解し、試験糖質溶液を調製した。粗不溶性グルカン生成酵素液 0. 2 5 m I 、 0 , 1 M リン酸緩衝液 0. 7 5 m I 、 2 %ショ糖溶液 0. 5 m l を混合した溶液に、いずれかの試験糖質溶液 0. 5 m I を加えて、 ' 3 7 °C で 1 6時間反応させた（反応液は、 1 0 X 1 3 0 m mの新品の試験管に入れ、 3 0 ° の仰角で固定）。反応終了後、上清を静かに回収し、その残渣を脱イオン水で洗浄、遠心の操作を 2回繰り返し、沈殿を付着グルカンとして回収した。また、この洗浄液と反応液の上清を、 1 5 , 0 0 0 r p m、 1 0分間遠心して残達を回収し、脱イオン水を加えて洗浄し. 遠心する操作を 2回繰り返して、沈殿を非付着グルカンとして回収し、この付着グル力ン量と非付着グル力ン量とを測定し、合計を不溶性グルカン量とした。対照として、試験糖質溶液に代えて、蒸留水のみを混合した時の不溶性グルカン生成量を求め、各試験糖質溶液の不溶性グル力ン生成量を对照の不溶性グルカン生成量で除して 1 0 0倍したものを、 1 0 0から減じて、不溶性グルカンの生成阻害率（％) を求め、その結果を表 1 2 に示す。

表 1 2

表 1 2から明らかなように、程度の差はあるものの、試験に使用した a , α— 卜レハロースの糖質誘導体、或いは、これを含有する糖質は、いずれもショ糖からの不溶性グルカンの生成を抑制した。

また、上記、粗不溶性グルカン生成酵素液 0. 2 5 m I 、 0. ¹ M リン酸緩衝液 0. 7 5 m I 、蒸留水 0. 5 m I を混合した溶液に、上記のいずれかの試験糖質溶液 0. 5 m l を加えて、 3 7 °Cで〗 6時間反応させて（反応液は、 1 0 X 1 3 0 m mの新品の試験管に入れ、 3 0 ° の仰角で固定）、これらの試験糖質溶液からの不溶性グルカンの生成量を測定したところ、試験に使用したこれらの糖質からは、いずれも不溶性グルカンは生成されなかった。これらの結果は、 a Q; — 卜レハロースの糖質誘導体、或いは、これを含有する糖質は、う蝕予防を目的とする歯磨きをはじめとする口腔化粧品の原料素材として好適であることを示している。抗炎症作用

ケラチノサイ卜は、微生物の感染や紫外線、界面活性剤などの外的ストレスにより、インターロイキン一 1 3 (以下、「 I L — 1 ^」という。）や T N F — αなどの炎症を誘発する炎症性サイ卜力インを産生することが知られている。また、これらの炎症性サイトカインは、ケラチノサイ卜に作用して、さらに、炎症性サイトカインの産生を増強することに加えて、ケラチノサイ卜や血管内皮細胞に細胞接着分子の発現を誘導して, 白血球を局所にとどめ、皮膚の炎症発生部位での炎症を拡大させる原因となっている。

そこで、実施例 6で調製した α , α — トレハロースの糖質誘導体含有シラップの炎症に対する影響を調べる実験を、ケラチノサイ卜細胞株 Η a G a T細胞を使用し、 H a G a Tからの T N F — の産生と、細胞間接着分子の一つである I C A M— 1 (以下、「 I C A M— 1 」という。）の発現とを指標として、以下のように行った。すなわち、 1 0 %ゥシ胎児血清を含む R P M I 一 1 6 4 0培地に、ケラチノサイト細胞株 H a C a T細胞を懸濁し、 9 6 ゥエルのマイクロプレー卜に、 5 X 1 0 ⁴細胞 Zゥエルになるように播き込み、一晩培養した。培地を除去後、実施例 6で調製した , 一卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ又はグリセリン (化粧品用濃グリセリン）を、 2 %、 1 %、 0 · 5 %或いは 0. 2 5 % (濃度はいずれも W V ) となるように添加し、さらに、 I L — 1 を〗 n g / m l となるように添加した 1 0 %ゥシ胎児血清を含む R P M I 一 1 6 4 0培地を加え、 6時間培養して、培養上清中の T N F — α量を、 H R Ρ 0標識したヒ卜抗 T N F — α抗体を使用した酵素抗体法により定量した。また、 I C A Μ _ 1 分子の発現量は、細胞を 3. 7 % のホルマリンで固定後、 ^一ガラク卜シダ一ゼ標識した抗ヒ卜 I C A M 一 1 抗体を使用して、 4 ーメチルゥンベリフェリル一ガラク卜ピラノシド ( 4一 m e t h y l — u m b e l I i f e r y I β — D — q a I a c t o p y r a n o s i d e ) を基質として使用して、蛍光プレー卜リ一ダ一で蛍光強度（励起波長 3 5 5 n m、測定波長 4 6 0 n m ) を測定した。対照として、培地のみで培養した細胞に同じ刺激剤を加えて培養し、上清中の T N F一 α量又は I G A Μ — 1 分子の量を測定した。試験培地で培養した細胞の培養上清中の T N F— α量又は I C A Μ _ 1 分子の量を、対照培地で培養した細胞の培養上清中の T N F— 量又は I C A M— 1 分子の量で除して 1 0 0倍したものを 1 0 0から除して、 T N F— の産生抑制率 { % ) 又は I C A M - 1 分子の発現抑制率 { %) を求めた。その結果を T N F — の産生抑制率については表 1 3に、 I C A M - 1 分子の発現抑制率については表 1 4に示す。

表 1 3

表 1 4 I C AM— 1産生抑制率（％) 培地の種類 a , 一トレハロースの糖質誘導体含有シラップ或、はグリセリン濃度（％)

2 . 0 1 . 0 0 . 5 0 . 2 5 a , な— レハロースの糖質誘導体含有 6 2 7 1 8 2 8 4 シラッヅ添加 R P M I— 1 6 4 0培地

グリセリン添加 R P M I— 1 6 4 0培地 8 9 8 9 9 0 9 1 表 1 3又は表 1 4から明らかなように、 I L一 1 βで刺激したケラチノサイ卜細胞株 H a G a T細胞は、 cx , a - 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップの濃度に依存して T N F— α産生及び I C A Μ— 1 分子の発現が抑制された。一方、グリセリンを添加した場合には、 T N F— の産生が濃度依存的に増強され、また、 I C A M— 1 分子の発現は抑制されたものの、その抑制率は、 a , — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップを添加した場合に比して低い結果となった。また、試験終了後各ゥエルの細胞の生存率を Μ Τ Τ法により測定したところ、細胞の生存率の低下はほとんど認められなかった。

また、具体的なデ一夕は示さないが、マウスマクロファージ細胞姝 R A W 2 6 4 . 7細胞を使用し、インタ一フエロン rと L P S とで刺激して、上記と同様の実験を行い、その T N F— 量を測定したところ、 R A W 2 6 4 . 7細胞からの T N F— α産生は、 a ， — トレハロースの糖質誘導体含有シラップ又はグリセリンの濃度に依存して抑制され、その抑制率は、いずれの濃度においても、グリセリンよりも α , α— トレハロースの糖質誘導体含有シラップを添加した場合の方が高い結果となつた。

これらの結果は、すでに荒れや炎症を起こして、角層が不完全となり、バリア一機能の低下した皮膚や、炎症を起こしている頭皮や粘膜などに , α — トレハロースの糖質誘導体を塗布するとにより、その炎症を抑制できることを示唆しているので、 a， — トレハロースの糖質誘導体含有シラップは、安全で、且つ、抗炎症作用を有する物質として、皮膚外用剤の原料素材として好適であることが示された。帯電防止試験

実施例 6で調製した a , a — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップの帯電防止性能を確認する試験を以下のように行った。すなわち、ァクリル板に実施例 6で調製した , — トレハロースの糖質誘導体含有シラップを滴下し、バーコ一ターを使用して均一に塗布して、厚さ 2 5 μ mの皮膜を形成し、その塗布面に表面抵抗計の電極を密着させて、導電性を測定した所、未処理のァクリル板の表面抵抗が使用したァクリル板当り 1 X 1 0 ^{1 5}オームだったのに対して、 a， — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップを塗布したものでは 3 X 1 0 ^{1 1}オームであった。また、このァクリル板の帯電半減期をネ才ス卜メ一ターで測定したところ. 未処理のアクリル板の帯電半減期は 1 分以上だったのに対して、 , a 一卜レハロースの糖質誘導体含有シラップを塗布したものでは 2 0秒以下であった。これら , — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップを塗布したアクリル板の表面抵抗や帯電半減期は、いずれも、帯電防止加ェを施したアクリル板よりも低い値であり、通常、帯電現象が起こっても、直ぐに減衰することを意味していることから、 (X , a — トレハロースの糖質誘導体含有糖質を毛髪や皮膚に塗布することにより、塗布部位の帯電性を低下できることが判明し、帯電に起因する障害を抑制することができることが示唆された。実施例 7

実施例 3の方法で調製した非晶質状態の α , — トレハロースの糖質誘導体を含有する粉末を水に溶解し、濃度約 6 0 %水溶液にし、オートクレープに入れ、触媒としてラネーニッケルを約 9 %添加し、攪拌しながら温度を 1 3 0 °Cに上げ、水素圧を 7 5 k g c m ²に上げて水素添力 Πして、 a , α — 卜レハロースの糖質誘導体と共存するグルコース、マル卜ースなどの還元性糖質を、それらの糖アルコールに変換した後、ラネーニッケルを除去し、次いで、脱色、脱塩して精製し、濃縮して濃度 7 5 %のシラップを調製した。さらに、このシラップを、常法により、噴霧乾燥して、非晶質状態の粉末を調製した。本品は、無水物換算で、 «—マル卜シル， — 卜レハロースを約 7 0 %、及び、これ以外の， — 卜レハロースの糖質誘導体を、無水物で、約 1 2 %含有しており、吸湿性が低く、且つ、水溶性も良好で、実施例 1の場合と同様に、皮膚外用剤の素材として好適である。実施例 8

濃度 6 %の馬鈴薯澱粉乳を加熱糊化後、 ρ Η 4 . 5、温度 5 0 °Cに調整し、これにイソアミラーゼ（株式会社林原生物化学研究所製）を澱粉グラム当たり 2 5 0 0単位加えて 2 0時間反応させた。その反応液を p H 6 . 0に調整後、 1 2 0 °Cで 1 0分間才一トクレーブした後、 4 5 °C に冷却し、これに α —アミラーゼ（ノボ社製、商品名「ターマミール 6 0 L J ) を澱粉グラム当たり 1 5 0単位になるよう加え、 2 4時間反応させた。その反応液を、 1 2 0 °Cで 2 0分間ォ一トクレーブし、 4 5 °C に冷却後、特許文献 3 に開示されたァルスロバクタ一'スピ一シ一ズ Q 3 6 ( F E R M B P — 4 3 1 6 ) 由来の非還元性糖質生成酵素を、澱粉グラム当たり 2単位の割合で加え、 6 4時間反応させた。この反応液を 9 5 °Cで 1 0分間保った後、冷却し、濾過して得られる濾液を、常法に従って、活性炭で脱色し、 H型、 0 H型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、更に、濃縮して、濃度 6 5 %の α， α — 卜レハロースの糖質誘導体シラップを、無水物換算で、収率約 8 9 %で得た。本品は、無水物換算で、一グルコシル α , a - 卜レハロース 3 . 2 %、 " 一マルトシル， — トレハロース 6 . 5 % 、 —マルトトリ才シル α， "— 卜レハロース 2 8 . 5 %及びグルコース重合度 6以上の —グリコシル , — 卜レハロース 1 1 。 9 %含有していた。本品は、実施例 1の場合と同様に、皮廇外用剤の素材として好適である。

本品を、実施例 7の方法に準じて、水素添加し、， α— トレハロースの糖質誘導体と共存するグルコース、マル卜ースなどの還元性糖質を. その糖アルコールに変換した後、常法により精製して、シラップを調製した。本品は、無水物換算で、 α —マルトシル《 , - 卜レハロースを約 6 %含有し、これを含む , α' — 卜レハロースの糖質誘導体を、同じく無水物換算で、約 5 0 %含有しており、実施例 1の場合と同様に、皮膚外用剤の素材として有利に利用できる。また、本品は還元性がないため、メーラード反応により褐変ゃ失活が問題となる成分を含有する皮膚外用剤の素材として特に好適である。実施例 9

濃度 3 3 %のとうもろこし澱粉乳に最終濃度 0 . 1 %となるように炭酸カルシウムを加えた後、 ρ Η 6 . 0に調整し、これに α —アミラーゼ (ノボ社製、商品名「夕一マミール 6 0 し」）を澱粉グラム当たり 0 . 2 %になるよう加え、 9 5 °Cで 1 5分間反応させた。その反応液を、 1 2 0 °Cで 3 0分間才ートクレーブした後、 5 0 °Cに冷却し、これにイソアミラーゼ（株式会社林原生物化学研究所製）を澱粉グラム当たり 5 0 0単位及び特開平 7— 2 3 6 4 7 8号に記載のマル卜へキサオース · マル卜へプタオース生成アミラーゼを澱粉グラム当たり 1 . 8単位の割合になるように加え、 4 0時間反応させた。本反応液を、 1 2 0 °Cで 1 0 分間オートクレープし、 5 3 °Cまで冷却後、 p H 5. 7に調整して、特許文献 6に開示されたァルスロバクタ一 · スピーシーズ S 3 4 ( F E R M B P— 6 4 5 0 ) 由来の非還元性糖質生成酵素を澱粉グラム当たり 2単位の割合になるよう加え、 6 4時間反応させた。この反応液を 9 5 °C で 1 0分間保った後、冷却し、濾過して得られる濾液を、常法に従って活性炭で脱色し、 H型、 0 H型イオン交換樹脂により脱塩して精製、濃縮して、 a , — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップを調製した。さらに、このシラップを、常法により、噴霧乾燥して非晶質状態の， — 卜レハロースの糖質誘導体含有粉末を、無水物換算で、収率約 8 7 % で得た。本品は、無水物換算で、 c¾一ダルコシル， — トレハロース 8. 2 % —マル卜シル , — トレハロース 6. 5 %、 « —マル卜トリオシル， - 卜レハロース 5. 6 %、 —マル卜テ卜ラ才シル — 卜レノ、口一ス 2 1 . 9 %、一マル卜ペン夕才シル α , α— 卜レノヽロース 9. 3 % s 及びグルコース重合度 8以上の α—グリコシル α， - 卜レハロース 1 4. 1 %含有していた。本品は、そのままで使用しても、或いは、常法により精製して α , α— トレハロースの糖質誘導体含量を増やした場合でも、吸湿性が低く、且つ、水溶性も良好で、実施例 1の場合と同様に、皮膚外用剤の素材として好適である。

本品を、実施例 7の方法に準じて、水素添加し、 α， α— トレハロースの糖質誘導体と共存するグルコース、マルト一スなどの還元性糖質をその糖アルコールに変換した後、精製、濃縮して α , α— トレ八ロースの糖質誘導体とソルビトール、マルチ卜ールなどの糖アルコールを含有するシラップを得た。さらに、このシラップを、常法により、噴霧乾燥して、非晶質状態の粉末を調製した。本品は、無水物換算で、 α —マル卜シル α， - 卜レハロースを約 6 %、及び、これ以外の， α — トレハロースの糖質誘導体を、無水物換算で、約 5 9 %含有しており、そのままで使用しても、或いは、常法により精製して α， α — 卜レハロースの糖質誘導体含量を増やした場合でも、吸湿性が低く、且つ、水溶性も良好で、実施例 1の場合と同様に、皮膚外用剤の素材として有利に利用できる。また、本品は還元性がないため、メーラード反応により褐変ゃ失活が問題となる成分を含有する皮膚外用剤の素材として特に好適であ

実施例 1 0

実施例 6で調製した， a 一卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 7 0質量部に対して、市販のマルチトールシラップ（株式会社林原商事販売、登録商標『マビット』）を 3 0質量部を混合し、混合シラップを調製した。本品は、皮膚外用剤の素材として好適である。実施例 1 1

実施例 7で調製した α , α _ 卜レハロースの糖質誘導体含有粉末 7 0 質量部に対して、 L —ァスコルビン酸 2 —グルコシド（株式会社林原生物化学研究所販売、商標『 A A 2 G』） 2質量部、糖転移ルチン（林原生物化学研究所株式会社販売、商品名「a Gルチン」） 2質量部を混合して、粉末混合品を調製した。本品は、 α , α — トレハロースの糖質誘導体が、同時に配合される血行促進作用を有する物質及び/又は抗炎症作用を有する物質の持つ効果を増強するだけでなく、 a , α — 卜レハロースの糖質誘導体及び/又は糖転移ルチンが、同時に配合される皮膚外用剤の基剤、乳化作用を有する物質、香料、色素、タンニンリキッド、蜂蜜、蜜蠟、プロポリス、アミノ酸類などの酸化、分解、変性などを抑制することから、褐変、変色、異臭の発生などを抑制することができるので、皮膚外用剤の素材として好適である。実施例〗 2

実施例 7で調製した a , c - 卜レハロースの糖質誘導体含有粉末 7 0 質量部に対して、 L —ァスコルビン酸 2 —グルコシド（株式会社林原生物化学研究所販売、商標『 A A 2 G』 ) 2質量部、糖転移ヘスペリジン (林原生物化学研究所株式会社販売、商品名「 Gヘスペリジン」） 2 質量部を混合して、粉末混合品を調製した。本品は、， — 卜レハロ —スの糖質誘導体が、同時に配合される血行促進作用を有する物質及び /又は抗炎症作用を有する物質の持つ効果を増強するだけでなく、 , a― 卜レハロースの糖質誘導体及び又は糖転移へスぺリジンが、同時に配合される皮膚外用剤の基剤、乳化作用を有する物質、香料、色素などの酸化、タンニンリキッド、蜂蜜、蜜蠟、プロポリス、ァミノ酸類などの分解、変性などを抑制することから、褐変、変色、異臭の発生などを抑制することができるので、皮膚外用剤の素材として好適である。実施例 1 3

実施例 6で調製したな， — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 8 0質量部と、試薬級含水結晶 α ， α — トレハロース（株式会社林原生物化学研究所販売、純度 9 9 . 0 %以上） 2 0質量部を混合し、シラップを調製した。本品は、皮膚外用剤の素材として好適である。実施例 1 4 化粧用石けん

質量比 4対 1 の牛脂及びヤシ油を通常のけん化 · 塩析法に供して得られるニー卜ソープ 9 6 . 5質量部に、実施例 3 の方法に準じて調製した a , α — 卜レハロースの糖質誘導体含有粉末 1 。 5質量部、し一ァスコルビン酸 2 —グルコシド (林原生物化学研究所株式会社販売、商標『 Α A 2 G』） 0 . 5質量部、白糖 0 . 5質量部、糖転移ルチン（林原生物化学研究所株式会社販売、商品名「a Gルチン」） 0 . 5質量部、マルチトール 1 質量部、感光素 2 0 1 号 0 . 0 0 0 1 質量部と、適量の香料を加え、均一に混合した後、枠に流し込み、冷却 · 固化させて石鹼を製造した。本品は、 L —ァスコルビン酸 2 —グルコシドによる美白効果に優れ、使用後も肌がかさつくこともなく、使用感に優れた石けんである, また、本品は、配合されている , — 卜レハロースの糖質誘導体及び /又は糖転移ルチンにより、石鹼の基剤、乳化作用を有する物質、香料色素などの酸化、分解、変性などを抑制することから、褐変、変色、異臭の発生などが長期間抑制されるので、その品質が長期間安定に保持される。また、本品は、 a , α — トレハロースの糖質誘導体を含有しているので、糖質を含有した石鹼で問題となる濁りや黄ばみの発生が抑制された、透明感のある石鹼である。実施例 1 5 洗顔用洗浄剤

モノミリスチン酸卜レハロース 1 0質量部、ジ才レイン酸グリセリル 1 質量部、ミリスチン酸 1 5質量部、流動パラフィン 5質量部、グリセリン 8質量部、実施例 6の方法に準じて調製したシラップ状の α ， a - 卜レハロースの糖質誘導体 4質量部、パラ才キシ安息香酸メチル 0 . 2 質量部、ェデ卜酸塩 0 . 1 質量部、グリチルリチン 0 . 8質量部、水酸化カリウム 0 , 4質量部、 N—メチルー 2 — ピロリドン 1 5質量部、柑橋系調合香料適量に、水を加えて 1 0 0質量部とし、常法により、洗顔用洗浄剤を調製した。本品は、グリチルリチンによる消炎効果が a , a 一卜レハロースの糖質誘導体により増強されることに加えて、使用後も肌がベタ付くこともなく、保湿性もよい、使用感に優れた洗顔用洗浄剤ぐある o 実施例 1 6 入浴剤

硫酸ナトリウム 4 4質量部、炭酸水素ナ卜リウム 1 4質量部、炭酸ナトリウム 7質量部、コハク酸 2 1 質量部、実施例 7の方法に準じて調製した，一卜レハロースの糖質誘導体含有粉末 5質量部と、適量の滑沢剤、色素及び香料を加え、均一に混合した後、打錠して入浴剤を製造した。本品は、浴槽に入れると発生する炭酸ガスによる血行促進効果に優れ、入浴後も肌がベタ付くこともなく、使用感に優れた浴用剤である, 実施例 1 7 入浴剤

硫酸ナトリウム 4 0質量部、炭酸水素ナトリウム 2 6質量部、炭酸ナトリウム 2 0質量部、糖転移ヘスペリジン（林原生物化学研究所株式会社販売、商品名「a Gヘスペリジン」） 5質量部、実施例 2 の方法に準じて調製した，一卜レハロースの糖質誘導体含有粉末 7 . 5質量部含水結晶 α ， — 卜レハロース（株式会社林原生物化学研究所販売、商品名「トレハロース」） 2 . 5質量部と適量の香料を加え、均一に混合して粉末状の入浴剤を製造した。本品は、糖転移へスぺリジンによる血行促進効果に優れ、入浴後も肌がベタ付くこともなく、使用感に優れた浴用剤である。また、 7名のァ卜ピ一疾患をもつヒ卜を対象に、本品の使用感を調べたところ、全員が、アトピー症状が改善したと回答した。実施例 1 8 アイシャドー

タルク 6. 0質量部、， - 卜レハロース (株式会社林原生物化学研究所販売、商品名「トレハロース」） 1 0. 0質量部、実施例 7の方法に基づいて調製した , — 卜レハロースの糖質誘導体含有粉末 5質量部、白雲母 6 0. 0質量部、群青 8. 0質量部、黄色酸化鉄 3. 0質量部、黒色酸化鉄 1 . 0質量部、インドメタシン 0. 1 質量部をへンシエルミキサーで混合し、これに、スクヮラン 4. 0質量部、セチル 2— ェチルへキサノエ一卜 1 . 9質量部、ソルビタンセスキ才レ一卜 0. 8 質量部、防腐剤 0. 1 質量部、香料 0. 2質量部を加熱溶解混合したもの 7質量部を吹き付け、混合した後粉砕し、中皿に成型しアイシャドーを調製した。本品は、インドメタシンによる抗炎症効果に優れ、肌についても皮膚炎などの起き難く、また、 a , — トレハロースの糖質誘導体の保湿効果によりみずみずしく仕上がリ、化粧持ちに優れている。実施例 1 9 ブラッシャー

タルク 1 2. 6質量部、絹雲母 7 4. 9質量部、実施例 7の方法に基づいて調製した α, α— 卜レハロースの糖質誘導体含有粉末 0. 2質量部、群青 0. 1 質量部、黄色酸化鉄 0. 4質量部、赤色酸化鉄 0. 4質量部、赤色 2 2 6号 0. 4質量部、ァズレン 0. 1 質量部をヘンシェルミキサーで混合し、これに、スクヮラン 3. 0質量部、 2 —ェチルへキシルパルミテ一卜 5. 0質量部、防腐剤 0. 3質量部、香料 0. 1 質量部を加熱溶解混合したもの 8. 4質量部を吹き付け、混合した後粉砕し、さらにチタンマイ力 3. 0質量部を加え混合した後、中皿に成型しブラッシャ一を得た。本品は、ァズレンによる抗炎症効果に優れ、肌についても皮膚炎などの起き難く、また、 a、一トレハロースの糖質誘導体の保湿効果によりみずみずしく仕上がり、化粧持ちに優れている。実施例 2 0 パウダーファンデ一ション

酸化チタン 2. 0質量部、タルク 1 0. 0質量部、白雲母 3. 0質量部, 絹雲母 5 5. 0質量部、実施例 7の方法に基づいて調製した， — 卜レ /、ロースの糖質誘導体含有粉末 3質量部、 ', 一卜レハロース（株式会社林原生物化学研究所販売、商品名「トレハロース」） Ί . 0質量部、ナイロンパウダー 1 2. 0質量部、赤色酸化鉄 0. 5質量部、黄色酸化鉄〗 . 0質量部、黒色酸化鉄 0. 1 質量部、アラントイン 0. Ί 質量部をヘンシェルミキサーで混合し、これに、シリコンオイル 1 . 0質量部、ェチルへキシルパルミテ一卜 9. 0質量部、実施例 7の方法に基づいて調製した α, — トレハロースの糖質誘導体含有粉末 2. 0質量部、ソルビタンセスキォレー卜 1 . 0質量部、防腐剤 0. 3質量部、香料 0. 1 質量部を加熱溶解混合したものを添加混合後粉砕し、これを中皿に成型しパウダーファンデーションを得た。本品は、ァアラントインによる抗炎症効果に優れ、肌についても皮膚炎などの起き難く、また、 a、 α— 卜レハロースの糖質誘導体の保湿効果によりみずみずしく仕上がり、ベタ付くこともなく、使用感の良い、化粧持ちに優れたファンデ一ジョンである。実施例 2 1 ファンデーション

セタノール 3 . 5質量部、脱臭ラノリン 4質量部、ホホバ油 5質量部. ワセリン 2質量部、スクヮラン 6質量部、ステアリン酸モノグリセライド 2 . 5質量部、ポリ才キシエチレン（ 6 0 モル）硬化ヒマシ油 1 . 5 質量部、ポリオキジエチレン（ 2 5 モル）セチルエーテル 1 質量部、ァ —オリザノール 0 . 2質量部、香料 0 . 2質量部、グリセリン 3質量部, プロピレングリコール 8質量部、調合粉末 1 2質量部、アラントイン 3 質量部、実施例 6の方法に準じて調製した α , α— 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 3質量部、イオン交換水を適量加え、常法により 1 0 0質量部のファンデーションを調製した。本品は、 τ—オリザノールによる消炎効果が a , — トレハロースの糖質誘導体によリ増強されることに加えて、使用後も肌がベタ付くこともなく、使用感に優れたファンデ一ションである。実施例 2 2 吸水軟膏

ワセリン 4 0質量部、ステアリルアルコール 1 5質量部、モクロウ 1 5質量部、ポリエチレン（ 1 0モル）才レエ一卜 1 5質量部、ステアリン函ノグリセライド 0 . 2 5質量部、ノ \°ン卜テニルアルコール 3質: 部、実施例 6の方法に準じて調製した α ， '一卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 3 . 0質量部に、脱イオン水を適量加えて、常法により吸水軟膏を調製した。本品は、パン卜テニルアルコールによる消炎効果が α , - 卜レハロースの糖質誘導体により増強されることに加えて、使用後も肌がベタ付くこともなく、使用感に優れた吸水軟膏である。実施例 2 3 ヘアトニックエタノール 5 Q質量部、ポリ才キシエチレン（ 8モル）才レエート 1 .

5質量部、ヒノキチオール 0 . 1 質量部、グリチルリチン 1 . 0質量部、感光素 3 0 1 号 0 . 0 1 質量部、卜レハロース 5質量部、実施例 6の方法に準じて調製した， α — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 1

0質量部、ェチルパラベン 0 . 1 質量部、香料 0 . 0 5質量部、脱ィ才ン水適量を加えて、常法によりヘア卜ニックを調製した。本品は、感光素 3 0 1 号の育毛、養毛効果及びグリチルリチンによる消炎効果が， _α 一卜レハロースの糖質誘導体により増強されることに加えてに優れ、使用後も肌がベタ付くこともなく、使用感に優れヘア卜二ックである。実施例 2 4 化粧用クリーム

モノステアリン酸ポリオキシエチレングリコール 2質量部、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル 5質量部、ベへニルアルコール 1 質量部. エイコサテトラェン酸 2質量部、流動パラフィン 5質量部、トリ才ク夕ン酸グリセリル〗 0質量部および防腐剤の適量を、常法に従って加熱溶解し、これに実施例 6の方法に準じて調製した ' , — トレハロースの糖質誘導体シラップ 2質量部、 d I 一乳酸ナトリウム 5質量部、 1 , 3 ーブチレングリコール 5質量部、ニンジンエキス 1 質量部及び精製水 6 5質量部を加え、ホモゲナイザーにかけ乳化し、更に香料の適量を加えて撹拌混合しクリームを製造した。本品は、ニンジンエキスによる血行促進作用が α , α _ 卜レハロースの糖質誘導体により増強されることに加えて、乳化作用を有する物質などの配合基剤に由来する不快臭が低減された、褐変のない高品質を安定に保つ美白クリームである。また、汗ァカ、フケ、皮脂などからの脂質の酸化や分解をよく抑制し、体臭の低減、皮膚刺激やかゆみの予防、更には、シミ、ソバカス、日焼けなどの色素沈着症の治療用、予防用などに有利に利用できる。また、皮膚に塗布してもベタ付き感のない、使用感に優れたクリームである。実施例 2 5 化粧用クリーム

モノステアリン酸ポリ才キジエチレングリコール 2質量部、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 5質量部、ベへニルアルコール 3質量部. エイコサテトラェン酸 2質量部、流動パラフィン 5質量部、トリオクタン酸グリセリル 1 0質量部および防腐剤の適量を常法に従って加熱溶解し、これに実施例 7の方法で調製した a， a - 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 1 . 6質量部、 Lーァスコルビン酸 2 —グルコシド（林原生物化学研究所株式会社販売、商標『 A A 2 G』） 2質量部、ヒアルロン酸ナトリウム 0 . 1 質量部、グリチルリチン酸ジカリウム 0 . 1 質量部、アロエべラエキス 0 . 1 質量部、メリッサエキス 0 . 0 5質量部. 力ミツレエキス 0 . 0 5質量部、糖転移ヘスペリジン（林原生物化学研究所株式会社販売、商品名「a Gヘスペリジン」） 0 . 5質量部、藍のエタノール抽出物〗質量部、 d I —乳酸ナトリウム 5質量部、 1 , 3 — ブチレングリコール 5質量部および精製水 6 6質量部を加え、ホモゲナィザ一にかけて乳化し、更に香料の適量を加えて撹拌混合しクリームを製造した。本品は、グリチルリチン酸、糖転移ヘスペリジン及び又は藍のエタノール抽出物の血行促進作用が、 a , a - 卜レハロースの糖質誘導体により増強されることにより、皮膚刺激やかゆみの予防や、シミソバカス、日焼けなどの色素沈着症或いは皮膚の老化の治療用、予防用などに有利に利用できる。また、本品は、 a , α — 卜レハロースの糖質誘導体を含有していることから、保湿性に優れている上に、皮膚に対する刺激性が低いので、過敏症を懸念することなく利用することができるまた、皮膚に塗布してもベタ付き感のない、使用感に優れた、塗り心地の良いクリームである。実施例 2 6 化粧用クリーム

ステアリン酸ポリグリセリル（ 1 0 ) 3質量部、ステアリルアルコ一ル 0 . 5質量部、ベへニルアルコール 3質量部、バチルアルコール 1 質量部、パルミチン酸セチル 1 質量部、ステアリン酸グリセル 1 質量部、脂肪酸 ( C 1 0 — 3 0 、コレステリル/ラノステリル） 1 質量部、パルミチン酸イソプロピル 4質量部、スクヮラン 5質量部、ミリスチン酸才クチルドデシル 5質量部、マ力デミアンナッツ油 0 . 5質量部、トリオクタノイン 1 . 8質量部、ジメチコン 0 . 3質量部、 1 ， 3 —プチレングリコール 6質量部、ペンチレンダリコール 2 . 5質量部、グリチルリチン酸ジカリウム 0 . 1 質量部、実施例 6で調製した， α' — 卜レハロ —ス糖質誘導体含有シラップ（無水物換算で、濃度 7 5 % ) 5質量部、濃グリセリン 5質量部、精製水 1 0質量部にァスコルビン酸 2 —グルコシド 2質量部、水酸化ナトリウム（ 1 0 %水溶液） 2 . 3 3質量部、クェン酸ナトリウム（ 1 0 %水溶液) 1 質量部を溶解した溶液 1 5 . 6 3 質量部、精製水 3 7 · 6 2質量部からなるクリ一ムを常法により調製した。乳化は、ホモミキサーを使用して、 4 0 0 0回転で 5分間、加熱しながら撹拌し、その後、撹拌しながら冷却してクリームを調製した。本品は、グリチルリチン酸の抗炎症作用が、 a , 一卜レハロースの糖質誘導体により増強されることにより、皮膚刺激やかゆみの予防や、シミソバカス、日焼けなどの色素沈着症或いは皮膚の老化の治療用、予防用などに有利に利用できる。また、本品は、 α , — 卜レハロースの糖質誘導体を含有していることから、ァスコルビン酸 2 —グルコシドを配合しているにもかかわらず、乳化がスムーズでクリーム調製時の作業効率が向上することに加え、保湿性に優れ、皮膚に対する刺激性も低いので過敏症を懸念することなく利用することができる。また、皮膚に塗布してもべ夕付き感のない、使用感に優れた、塗り心地の良いクリームである o

実施例 2 6のクリームの配合の内、 a 、 α — トレハロース糖質誘導体含有シラップ 5質量部を濃グリセリン 5質量部で置き換えた配合で、実施例 2 6 と同一の製造条件でクリームを調製した。このクリー厶及び実施例 2 6で調製したクリームの 0 . 1 5質量部に、各々精製水 9 9 . 8 5質量部を加えて、 5分間撹拌し、粒径測定用のセルに入れて、その乳化粒子の粒度分布を、島津遠心沈降式粒度分布測定装置 S A - C Ρ 3 L (株式会社島津製作所販売）を用いて測定した。その結果を表 1 5に示す。

表 1 5

粒子の含有率（％) fe S , m、基本 gel のクリ一 o: , a— 卜レハロ

ム —スの糖質誘導体

^_ 有糖質含有クリ

—ム

300〜 20 0 8. 3 1. 4

200- 1 00 27. 0 4. 5

1 00-50 0 0

50〜 20 4. 4 9. 3

2 0〜： I 0 2 9. 3 ό 3. 4 丄 U〜 t 2 5. 2 44 · 7

5〜 2 4. 6 5. 1

2以下 1. 1 1. 5

粒径の中央値

1 6. 5 9. 9

( m) 表 1 5から明らかなように、 , — 卜レハロース糖質誘導体含有シラップを 5質量部配合したクリームは、乳化粒子の粒径が 2 ~ 2 0 μ m のものが、約 8 3 %を占め、 1 O O j m以上のものは約 1 5 %とわずかしかなく、その粒径の中央値は 9. 9 mであった。一方、 , a— 卜レハロース糖質誘導体含有シラップを含まない濃グリセリンのみのクリームでは、その乳化粒子の粒径が 1 0 0 μ m以上のものが、約 3 5 %もあり、粒径の中央値は 1 6. 5 mであった。これらのことから、クリームに，一卜レハロース糖質誘導体含有糖質を配合することによりこれをグリセリンで置き換えた場合に比べて、粒径が、均質で、且つ、小さなクリームが調製できることが明らかとなった。なお、具体的な写真は掲載しないが、これらのクリームの乳化状態を顕微鏡で、観察したところ、粒度分布測定の結果と同様の所見が得られた。実施例 2 7 化粧用クリーム

モノステアリン酸ポリオキシエチレングリコール 2質量部、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 5質量部、ベへニルアルコール 3質量部エイコサテ卜ラエン酸 2質量部、流動パラフィン 5質量部、卜リオクタン酸グリセリル 1 0質量部および防腐剤の適量を常法に従って加熱溶解し、これに実施例 6の方法で調製した α， — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 2 . 6質量部、 Lーァスコルビン酸 2 —グルコシド（林原生物化学研究所株式会社販売、商標『 A A 2 G』） 2質量部、糖転移ルチン（林原生物化学研究所株式会社販売、商品名「a Gルチン」） 1 , 5質量部、ヒアルロン酸ナトリウム 0 . 1 質量部、グリチルリチン酸ジカリウム 0 . 1 質量部、アロエべラエキス 0 . 1 質量部、メリッサェキス 0 . 0 5質量部、力ミツレエキス 0 . 0 5質量部、藍のエタノール抽出物 1 質量部、 E D T A 2 ナトリウム 0 . 5質量部、 d I 一乳酸ナ卜リゥム 4 . 5質量部、〗， 3 —ブチレングリコール 5質量部および精製水 6 6質量部を加え、ホモゲナイザーにかけて乳化し、更に香料の適量を加えて撹拌混合しクリームを製造した。本品は、グリチルリチン酸及びノ又は藍のエタノール抽出物の血行促進作用が、 a , 一トレハロースの糖質誘導体により増強されることにより、皮膚刺激やかゆみの予防やシミ、ソバカス、日焼けなどの色素沈着症或いは皮膚の老化の治療用、予防用などに有利に利用できる。また、本品は、 α , α — 卜レハロースの糖質誘導体を含有していることから、保湿性に優れている上に、皮膚に対する刺激性が低いので、過敏症を懸念することなく利用することができる上に、皮膚に塗布してもベタ付き感のない、使用感に優れた、塗り心地の良いクリームである。また、本品は、 α， α — トレハロースの糖質誘導体、金属封鎖剤の E D T A 2ナトリウム、 d I 一乳酸ナ卜リゥム、および、糖転移ルチンにより、石鹼の基剤、乳化作用を有する物質. 香料、色素などの酸化、分解、変性などを抑制することから、褐変、変色、異臭の発生などが長期間抑制されるので、その品質が長期間安定に保持される。実施例 2 8 化粧用クリーム

精製水 4 5質量部、実施例 6の方法に準じて調製した， ' — トレハロースの糖質誘導体含有シラップ 4質量部、増粘剤として 1 ， 3 —プチレングリコール 1 . 5質量部、ポリアクリルアミド、 C 1 3 — 1 4 イソパラフィン、ラウレス一 7 よりなるポリマ一 (株式会社シバハシケミファ販売、商品名「セピゲル 3 0 5」 ) 2 . 5質量部を室温で撹拌、混合し、これの 5 3質量部に、スクヮラン 1 . 5質量部、パルミチン酸ィソプロピル 2質量部、ミリスチン酸才クチルドデシル 1 . 5質量部、ホホバ油 1 . 5質量部、シリコン 1 質量部、メチルパラベン 0 . 1 5質量部を 8 0 °Cに加温して溶解し、 5 5 °Cまで溶解したものを徐々に添加して油相成分を調製した。この油相成分 6 0 . 6 5質量部に、精製水 2 9 . 8質量部にグリチルリチン酸 0 . 0 5質量部を加えて溶解し、さらに、 1 , 3 —ブチレングリコール 1 質量部、 1 ， 2 —ペンタンジオール 2 . 5質量部、濃グリセリン 6質量部を加えた水相成分を、徐々に混合して撹拌して、常法により、クリームを調製した。本品は、 o , α — 卜レハロースの糖質誘導体が、グリチルリチン酸の抗炎症効果を増強するので皮膚刺激やかゆみの予防や、シミ、ソバカス、日焼けなどの色素沈着症或いは皮膚の老化の治療用、予防用などに有利に利用できる。また、本品を製造する際に、 a , α — 卜レハロースの糖質誘導体を水相成分に溶解するのではなく、増粘剤の溶解時に共存させることにより、增粘剤の水への溶解性を向上させることができ、クリームの製造を効率よく行うことが可能となった。実施例 2 9 ナイトクリーム

セタノール 4質量部、ワセリン 7質量部、スクヮラン 2 1 質量部、ステアリン酸モノグリセライド 2 . 2質量部、ポリオキシエチレン ( 2 0 モル）ソルビタンモノステアレー卜 2 . 8質量部、イソプロピルミリステート 6質量部、ェチルパラベン 0 . 3質量部、香料 0 . 2質量部、プロピレングリコール 1 0質量部、 1 ， 3 —ブチレングリコール 5質量部グリチルレチン 0 . 1 質量部、実施例 7の方法に準じて調製した《 , a — 卜レハロースの糖質誘導体含有粉末 3質量部、脱イオン水を適量加えて、常法によリ 1 0 0質量部のナイ卜クリームを調製した。本品は、グリチルレチンの持つ抗炎症作用が、， - 卜レハロースの糖質誘導体により増強されているので、肌荒れ、皮膚刺激やかゆみの予防などに有利に利用できる。また、本品は、 a , — 卜レハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れている上、皮膚に対する刺激性が低いので、過敏症を懸念することなく利用することができる。また、皮膚に塗布してもベタ付き感のない、使用感に優れた、塗り心地の良いクリー 'ある。実施例 3 0 ノヽンドクリーム実施例 6 の方法に準じて調製した α , α — トレハロースの糖質誘導体含有シラップ 2 0 . 0質量部、尿素 2 . 0質量部、 Ρ 0 Ε ( 6 0 ) イソステアリン酸グリセリド 2 . 5質量部、ステアリン酸モノグリセリド 1 . 5質量部、セタノール 4質量部、ワセリン 2 . 0質量部、流動パラフィン 1 0質量部、パラ才キシ桂皮酸 2 —ェチルへキジルー 4 ーテ卜ラーブチルー 4 —メ卜キシベンゾィルメタン 0 . 0 1 質量部、ビタミン Ε ァセテート 0 . 2質量部、ビタミン D O . 1 質量部に精製水を適量加えて、常法により 1 0 0質量部のハンドクリームを調製した。本品は、ビタミン Eアセテートのもつ血行促進作用及び Z又は抗炎症作用が、 , a - トレハロースの糖質誘導体により増強されるので、肌荒れ、皮膚刺激やかゆみの予防や紫外線の防止などに有利に利用できる。また、本品は、 a， — 卜レハロースの糖質誘導体を含有しているので保湿性に優れている上、皮膚に対する刺激性が低いので、過敏症を懸念することなく利用することができる。また、皮膚に塗布してもベタ付き感のない、使用慼に優れた、塗り心地の良いクリームである。実施例 3 1 乳液

ステアリン酸 2 . 5質量部、セタノール 1 . 5質量部、ワセリン 5質量部、流動パラフィン 1 0質量部、ポリオキシエチレン才レエ一卜 2質量部、酢酸卜コフヱロール 0 . 5質量部、グリチルリチン酸ジカリウム 0 . 2質量部、ポリエチレングリコール（ 1 5 0 0 ) 3質量部、 L —ァスコルビン酸ェチル 3質量部、藍の水抽出物 3質量部、アルブチン 2質量部、糖転移ルチン（林原生物化学研究所株式会社販売、商品名「 a G ルチン」） 1 質量部、トリエタノールアミン 1 質量部、実施例 6 の方法に準じて調製した α， α — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 2質量部、精製水 6 6質量部、プロピルパラベン 0 . 1 質量部を混合し、水酸化カリウムで p Hを 6 . 7に調節した後、更に適量の香料を加えて、常法により、乳液を製造した。本品は、藍の水抽出物の持つ抗炎症作用が α , α — 卜レハロースの糖質誘導体により増強されることから、皮膚刺激、かゆみなどの炎症性症状の軽減や予防、皮膚の老化の治療用、予防用などに有利に使用できる。また、本品は、 α， α — 卜レハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れ、塗り心地もよく、塗布後のもベタ付き感のない、使用感に優れた美白用の乳液である。実施例 3 2 乳液

ステアリン酸 2 . 5質量部、セタノール 1 . 5質量部、ワセリン 5質量部、流動パラフィン 1 0質量部、ポリオキシエチレン（ 1 0 モル）レエー卜 2質量部、プロピパラベン 0 . 1 質量部、酢酸 d I — α— トコフエロール Q . 5質量部、香料 0 . 2質量部、ポリエチレングリコール ( 1 5 0 0 ) 3質量部、卜リエタノ一ルァミン 1 質量部、 L ーァスコルビン酸 2 —ダルコシド（林原生物化学研究所株式会社販売、商標『 Α Α 2 G』） 2質量部、実施例 6の方法に準じて調製した α， " 一卜レハロ —スの糖質誘導体含有シラップ 2質量部、脱イオン水を適量加え、常法により 1 0 0質量部の乳液を調製した。本品は、酢酸 d I — — 卜コフ I ロールの持つ血行促進作用が、 , — トレハロースの糖質誘導体により増強されることから、皮膚刺激やかゆみの予防や、シミ、ソバカス日焼けなどの色素沈着症、或いは、老化の治療用、予防用などに有利に使用できる。また、本品は、 α，一トレハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れ、塗り心地もよく、塗布後のもベタ付き感のない、使用感に優れた美白用の乳液である。実施例 3 3 化粧水

グリチルリチン酸ジカリウム 0 . 2質量部、クェン酸 0 . 1 質量部、クェン酸ナトリウム 0 . 3質量部、実施例 6の方法に準じて調製した， α — トレハロースの糖質誘導体含有シラップ 2 . 0質量部、エタノール 5 . 0質量部、感光素 2 0 1 号 0 . 0 0 0 1 質量部、ェチルパラベン 0 . 1 質量部、水を加えて総量を 1 0 0質量部とし、混合溶解し、化粧水を調製した。本品は、グリチルリチン酸の持つ消炎効果が、， " 一卜レハロースの糖質誘導体により増強されることから、肌荒れ、皮膚刺激やかゆみの予防などに有利に利用できる。また、本品は、， — 卜レハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れている上、皮膚に対する刺激性が低いので、過敏症を懸念することなく利用することが出来る。また、皮膚に塗布してもベタ付き感のない、使用慼に優れた、化粧水である。実施例 3 4 美容液

テ卜ラオレイン酸ポリ才キシエチレンソルビ卜一ル 0 . 5質量部、スクヮラン 1 . 0質量部、キサンタンガム 0 . 3質量部、ヒドロキシェチルセルロース 0 . 2質量部、実施例 6の方法に準じて調製した， a - 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 3 . 0質量部、ヒアルロン酸ナトリウム 0 . 0 5質量部、糖転移ルチン（林原生物化学研究所株式会社販売、商品名「 a Gルチン」） 1 . 0質量部、ェデ卜酸 2 ナトリウム 0 1 質量部、藍の水抽出物 0 . 5質量部、ェチルパラベン 0 . 1 質量部、水を加えて総量を 1 0 0質量部とし、混合溶解し、常法によリ、美容液を調製した。本品は、藍の水抽出物のもつ抗炎症作用が、 α ， _ トレハロースの糖質誘導体により増強されることから、肌荒れ、皮膚刺激やかゆみの予防、或いは皮膚の老化の治療用、予防用などに有利に利用できる。また、本品は、， α— 卜レハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れている上、.皮膚に対する刺激性が低く、皮膚に塗布してもベタ付き感のない、使用感に優れた、美容液である。さらに、本品は、，一トレハロースの糖質誘導体及び/又は糖転移ルチンが. 同時に配合される皮膚外用剤の基剤、乳化作用を有する物質、香料、色素などの酸化、分解、変性などを抑制することから、褐変、変色、異臭の発生などが抑制されるので、その品質が長期間保持される美容液である ο 実施例 3 5 美容液

テ卜ラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール 0 . 5質量部、スクヮラン 1 . 0質量部、' キサンタンガム 0 . 3質量部、ヒドロキジェチルセルロース 0 . 2質量部、実施例 6の方法に準じて調製した， a — トレハロースの糖質誘導体含有シラップ 3 . 0質量部、 L一ァスコルビン酸 2質量部、ヒアルロン酸ナトリウム 0 . 0 5質量部、糖転移ルチン (林原生物化学研究所株式会社販売、商品名「な Gルチン」 ) 、 1 . 0 質量部、糖転移ヘスペリジン（林原生物化学研究所株式会社販売、商品名「a Gヘスペリジン」）、 1 . 0質量部、ェデト酸 2 ナトリウム 0 . 1 質量部、藍の水抽出物 0 . 5質量部、ェチルパラベン 0 . 1 質量部、水を加えて総量を〗 0 0質量部とし、混合溶解し、水酸化力リゥ厶により P Hを約 6 . 8に調製し、常法により、美容液を調製した。本品は、藍の水抽出物のもつ抗炎症作用、及び、糖転移ルチンと糖転移ヘスペリジンのもつ血行促進作用が、 a , α— 卜レハロースの糖質誘導体により増強されることから、肌荒れ、皮膚刺激やかゆみの予防、或いは皮膚の老化の治療用、予防用などに有利に利用できる。また、本品は、 a， a 一卜レハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れている上、皮膚に対する刺激性が低く、皮膚に塗布してもベタ付き感のない、使用感に優れた、美容液である。また、本品は、 L ーァスルビン酸を配合しているにも関わらず、 α , 一卜レハロースの糖質誘導体及び/ 又は糖転移ルチンが、その褐変を抑制を抑制し、香料や乳化剤などの酸化や分解を抑制し、その結果生じる異臭の発生が抑制されることから、長期間、品質の劣化が抑制されるという特徴を有している。実施例 3 6 ローション

ヒアルロン酸ナトリウム（ Ί %水溶液） 2 0質量部、実施例 6の方法に準じて調製した《 , — トレ八ロースの糖質誘導体 2質量部、ソルビトール液（ 6 0 %水溶液） 2 . 1 質量部、カンゾエキス 0 . 5質量部、力ミツレエキス 0 . 0 5質量部、セージエキス 1 . 0質量部、アロエ液汁末 0 . 0 0 〗質量部、クェン酸 0 . 0 2質量部、クェン酸ナトリウム 0 . 1 8質量部、パラ才キシ安息香酸メチル 0 . 0 5質量部に精製水を加えて、全量を 1 0 0質量部として、ローションを調製した。本品は、カンゾエキスの持つ消炎作用が、， — 卜レハロースの糖質誘導体により増強されることから、肌荒れ、皮膚刺激やかゆみの予防、或いは皮膚の老化の治療用、予防用などに有利に利用できる。また、本品は、 - 卜レハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れている上、皮膚に対する刺激性が低く、皮膚に塗布してもベタ付き感のない使用感に優れた、ローションである。実施例 3 7 泥パックベン卜ナイト 9 . 0質量部、カオリン 1 4 . 0質量部、モノステアリン酸ポリオキジエチレンソルビタン 1 . 0質量部、実施例 6の方法に準じて調製した α， α — トレハロースの糖質誘導体含有シラップ 1 0 . 0 質量部、グリチルリチン酸ジカリウム 0 . 3 5質量部、藍の水抽出物 3 . 0質量部、ェチルパラベン 0 . 1 質量部、エタノール 5 , 0質量部、ポリエチレングリコール〗 0 . 0質量部、水 4 7 . 5質量部を加温し、均 —に混合し、泥パックを調製した。本品は、グリチルリチン酸の持つ消炎効果が、 α , « — 卜レハロースの糖質誘導体により増強されることから、肌荒れ、皮膚刺激やかゆみの予防、或いは皮膚の老化の治療用、予防用などに有利に利用できる。また、本品は、 α， — トレハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れている上、皮膚に対する刺激性が低く、皮膚に塗布してもベタ付き感のない、使用感に優れた、パックである。実施例 3 8 日焼け止め用ゲルクリーム

パラメトキシケィ皮酸才クチル 4 . 0質量部、才キシベンゾン 3 . 0 質量部、流動パラフィン 1 6 . 0質量部、オリ一ブ油 9 . 0質量部、ジブチルヒドロキシトルエン 0 . 0 1 質量部を加温、混合したものに、実施例 6の方法に準じて調製した , a ― 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ〗 . 0質量部、アクリル酸 Zメタクリル酸アルキル共重合体 0 , 6質量部、カルボキシビ二ルポリマー 0 . 4質量部、 L ーァスコルビン酸 2 —グルコシド（林原生物化学研究所株式会社販売、商標『 A A 2 G』） 2 . 0質量部、アラントイン 1 . 0質量部、トリエタノールァミン 1 . 0質量部、適量の防腐剤、水を加えて混合したものを混合し、総量を 1 0 0質量部とし、常法により、乳化してクリームを調製した. 本品は、アラントインの持つ抗炎症作用が、 α , α — 卜レハロースの糖質誘導体により増強されることから、日焼け抑制し、ほてりをおさめる消炎効果に優れたジエルである。また、本品は、 α， α — 卜レハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れ、塗り心地もよく、塗布後のもベタ付き感がなく、使用感に優れている。また、本品は α , α — トレハロースの糖質誘導体が、皮膚への刺激を軽減する作用を有することから. 日焼けした肌に塗布する場合にも、日焼けによる肌の痛みが比較的少なく、また、紫外線などによる皮膚の老化を防止できる、肌にやさしい日焼け防止用のゲルクリームである。実施例 3 9 日焼け止め用ゲル

約 5 5 °Cに加温した適量の精製水に、ポリアクリル酸系高分子（住友精化株式会社販売、商品名「ァクペック H V 5 0 5」）〗 . 0質量部を分散させ、 4 0 °C以下に冷却後、 L ーァスコルビン酸 2 —グルコシド（林原生物化学研究所株式会社販売、商標『 A A 2 G』） 2 . 0質量部を適量の水に溶解したものを添加し、水酸化カリウム 0 . 9質量部を加えて P H 6 . 3 とした。これに、実施例 6に記載の方法に準じて調製した α , a - 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 2 . 0質量部、濃グリセリン 4 . 0質量部、 1 , 3 —ブチレングリコール 2 . 0質量部、ジプロピレングリコール 3 . 0質量部、糖転移ヘスペリジン（林原生物化学研究所株式会社販売、商品名「 a Gヘスペリジン」） 2質量部、ソルビ卜一ル 1 . 3質量部、ポリエチレングリコール（ 4 0 0 ) 1 . 5質量部、 1 .. 2 —ペンタンジオール 3 . 1 質量部、グリチルレチン酸 0 . 5質量部を加えて溶解し、精製水を加えて総量を 1 0 0質量部として、日焼け止め用ゲルを調製した。本品は、グリチルレチン酸及び L 一ァスコルビン酸 2 —グルコシドの持つ抗炎症作用が、 α , α — トレハロースの糖質誘導体により増強されることから、日焼け抑制し、ほてりをおさめる消炎効果に優れたジエルである。また、本品は、 α , α — トレハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れ、塗り心地もよく、塗布後もベタ付き惑がなく、使用感に優れている。しかも、本品は、ジプロピレングリコールとポリエチレングリコールを配合し、水酸化カリウムを加えることにより、 ρ Ηが 5 . 9〜 7 . 0の間に保たれていることから、 L —ァスコルビン酸 2—グルコシドを配合したジエルで見られる塗布後のよれや垢の発生もなく、透明で塗り心地もよく、塗布後のもベタ付き感がなく、使用感に優れている。また、長期間保存しても、 ρ Η変化、粘度低下、着色の認められない安定なジエルである。また、本品は， α — 卜レハロースの糖質誘導体が、皮膚への刺激を軽減する作用を有することから、日焼けした肌に塗布する場合にも、日焼けによる肌の痛みが比較的少なく、また、紫外線などによる皮膚の老化を防止できる、肌にやさしい日焼け防止用のゲルである。実施例 4 0 老化防止用ジエル卜リオクタレイン 5 1 . 3質量部、実施例 6に記載の方法で調製した , α — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ〗 6 . 4質量部、精製水 1 4 . 5質量部、グリセロール 8 . 7質量部、モノミリスチン酸ポリグリセリル— 1 0 5 . 2質量部、モノステアリン酸ポリグリセリルー 1 0 1 , 7 5質量部、ァスコルビン酸 2 —グルコシド（林原生物化学研究所株式会社販売、商標『 A A 2 G』） 1 質量部、糖転移ルチン（林原生物化学研究所株式会社販売、商品名「 a Gルチン」） 2質量部、メチルパラベン◦ . 1 質量部使用し、常法によりジ Iルを調製した。本品は a , a — トレハロースの糖質誘導体が、皮膚への刺激を軽減する作用を有することから、日焼けした肌に塗布する場合にも、日焼けによる肌の痛みが比較的少なく、また、紫外線などによる皮膚の老化を防止できる、肌にやさしく、使用感のよい、老化防止用ゲルである。実施例 4 1 洗顔フオーム

ミリスチン酸 1 4質量部、パルミチン酸 9質量、ステアリン酸 7質量部、実施例 6で調製したシラップ状の a , a — トレハロース糖質誘導体や質量部、ポリエチレングリコール（ 4 0 0 0 ) 3質量部、ジステアリン酸エチレングリコール 2質量部、ジステアリン酸ポリエチレングリコール（ 1 4 0 E . 0 . ) 6質量部、ラウリン酸ジエタノールアミド 4質量部、パラォキシ安息香酸メチル 0 . 4質量部、トコフ Iロール 0 . 1 質量部、水酸化力リウム 6 . 3質量部、ラウリン酸アミドプロピルベタイン（ 3 0 %水溶液〉、精製水 2 6 . 2質量部の配合組成で、常法により、洗顔フォームを調製した。本品は、卜コフ： π ロールの持つ抗炎症作用が、， — 卜レハロースの糖質誘導体により増強されることから、日焼け抑制し、ほてりをおさめる消炎効果に'優れた洗顔フォームである, また、本品は、 a 、一トレハロースの糖質誘導体を含有しているので保湿性に優れ、塗り心地もよく、塗布後のもベタ付き感がなく、使用感に優れている。

実施例 4 1 で調製した洗顔フォームの配合の a， a — 卜レハロース糖質誘導体 5質量部のみを、洗顔フオームに汎用されているソルビトール 5質量部に置き換えて、常法により、洗顔フォームを調製した。ロスマィルス法により、この洗顔フォームと.、実施例 4 0で調製した a , - トレハロース糖質誘導体含有糖質を含有する洗顔クリームの気泡直後、及び、気泡 5分後の泡の高さ測定した。その結果を表 1 6 に示す。表 1 6

表 1 6から明らかなように、 c¾ , « — 卜レハロース糖質誘導体含有糖質を配合した洗顔フォームは、ソルビトールを配合した洗顔フォームに比して、気泡直後及び気泡 5分後のいずれにおいても、泡の高さが高く気泡の発生量が多く、また、泡もちの点でも優れていた。このことは、 , — 卜レハロース糖質誘導体含有糖質を配合した洗顔フオームは、ソルビトールを配合したものに比して、泡にコシが付与され、泡質が改善されていることを示している。

実施例 4 2 シャンプー

2 —アルキル一 Ν — カルボキシメチルー Ν — ヒドロキシメチルイミダゾリゥムベタイン（ 3 0 %水溶液） 3 5質量部、ヤシ油脂肪酸グルタミン酸トリエタノールアミン液（ 3 0 %水溶液） 3 5質量部、実施例 6の方法に準じて調製した , α — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 1 0質量部、ココイルグリシンカリウム（ 3 0 %水溶液） 1 0質量部、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 2 . 3質量部、糖転移ヘスベリジン（林原生物化学研究所株式会社販売、商品名「a Gヘスペリジン」） 3質量部、感光素 2 0 〗号 0 . 0 0 5質量部、感光色素 3 0 1 号 0 . 0 0 5質量部に精製水 1 0質量部を加えて混合後、撹拌しながら 7 0 °Cに加温して溶解し、更に適量の香料を加えて、常法により、シャンプーを製造した。本品は、糖転移ヘスペリジンの持つ血行促進作用が、， — トレハロースの糖質誘導体により増強されることから、頭皮のかゆみの予防やフケの発生の抑制、育毛、養毛或いは、頭皮の老化の治療用、予防用などに有利に利用できる。また、本品は、グリセリンを使用していないにもかかわらず、，《— 卜レハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れている上、ベタ付き感のない、使用感に優れたシャンフ一であ ο

実施例 4 3 リンス

流動パラフィン 2 . 5質量部、ミリスチン酸 0 . 5質量部、セタノール 1 . 5質量部、モノステアリン酸グリセリン 3質量部、ラウロイルグルタミン酸ポリ才キシエチレン才クチルドデシルエーテルジエステル 1 質量部、ピ口グルタミン酸ィソステアリン酸ポリオキシェチレングリセリル 0 . 5質量部、を加熱混合したものに、実施例 6の方法に準じて調製した， a - 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 3質量部、 1 , 3—ブチレングリコール 3質量部、感光色素 3 0 1 号 0 . 0 〗質量部、ラウロイルー L 一リジン 2 . 5質量部、脂肪酸 I 一アルギニンェチルビ口リドン力ルボン酸塩 0 . 5質量部、塩化ステアリルトリメチルアンモニゥム 0 . 5質量部、糖転移ルチン（林原生物化学研究所株式会社販売商品名「 a Gルチン」） 0 . 1 質量部、ピロリドンカルボン酸ナ卜リウム 1 質量部、センプリエキス 1 質量部に精製水 7 4質量部を加えて加熱混合したものを混合し、常法によリ、乳化してリンスを調製した。本品は、センプリエキスの持つ血行促進作用が、， α— 卜レハロースの糖質誘導体により増強されることから、育毛、養毛、或いは、頭皮の老化の治療用、予防用などに有利に利用できる。また、本品は、グリセリンを使用していないにもかかわらず、， α — トレハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れている上、ベタ付き感のない、使用感に優れたリンスである。

実施例 4 4 ヘアトリ一卜メン卜

ステアリルアルコール 5質量部、モノステアリン酸グリセリン 5質量部、流動パラフィン 3 . 5質量部、ラウロイルグルタミン酸ポリ才キシエチレン才クチルドデシルエーテルジエステル 2質量部、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 1 質量部を加熱、混合したものに、実施例 6の方法に準じて調製した， — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 5質量部、 1 , 3 —ブチレングリコール 3 質量部、塩化ステァリル卜リメチルアンモニゥム. 1 質量部、ピ口リドン力ルボン酸ナトリウム 1 質量部、酢酸 d l — トコフエロール 0 . 1 質量部、高分子ケラチン 0 . 1 質量部に脱ィ才ン水 6 5質量部を加えて加熱混合したものを混合し、常法により、乳ィヒしてヘアトリートメントを調製した。本品は、酢酸 d I — 卜コフ： Lロールの持つ血行促進作用が、 α - 卜レハロースの糖質誘導体により増強されることから、頭皮のかゆみの予防や、フケの発生の抑制、育毛、養毛、或いは、頭皮の老化の治療用、予防用などに有利に利用できる。また、本品は、グリセリンを使用していないにもかかわらず、 α , 一卜レハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れている上、ベ夕付き感のない、使用感に優れたヘア卜リートメン卜である。

実施例 4 5 ボディーソープ

ラウリン酸カリウム 1 5質量部、ミリスチン酸カリウム 5. 0質量部. 実施例 6の方法に準じて調製した α , — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 4. 0質量部、プロピレングリコール 2. 0質量部、力ミツレエキス 1 . 0質量部、ポリエチレン粉末 0. 5質量部、ヒドロキシプ口ピルキトサン溶液 0. 5質量部、グリシン 0. 2 5質量部、グルタミン 0. 2 5質量部、ァズレン 0. 2質量部、感光色素 2 0 1 号 0. 1 質量部、 ρ Η調整剤、ラベンダー水を適量添加後、精製水を加えて総量を 1 0 0質量部とし、常法により乳化してホディ一ソープを調製した。本品は、ァズレンの持つ抗炎症作用が、 , c¾ — トレハロースの糖質誘導体により増強されることから、肌のかゆみの予防や、或いは、皮膚の老化の治療用、予防用などに有利に利用できる。また、本品は、 , a — 卜レハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れている上皮膚に対する刺激性が低く、ベタ付き感のない、使用感に優れたボディ一ソープである。

実施例 4 6 クレンジングオイル

ホホバ油 2 0. 0質量部、マ力デミアンナッツ油 1 5. 0質量部、流動パラフィン 1 5. 0質量部、セチルイソ才クタノエ一卜 9. 0質量部 P 0 E ( 2 0 ) グリセリン卜リイソステアリン酸 2 0. 0質量部、 P 0 E ( 2 0 ) グリセリンモノイソステアリン酸 1 0. 0質量部、精製水 1 0 . 0質量部、ビタミン E 0 . 1 質量部、実施例 7の方法に準じて調製した α , α — 卜レハロースの糖質誘導体含有粉末 1 . 0質量部を混合し常法によりクレンジング才ィルを調製した。本品は、クレンジング効果と共に、ビタミン Eの持つ抗炎症作用及び Z又は血行促進作用が、， a - 卜レハロースの糖質誘導体により増強されることから肌のかゆみの予防や、或いは、皮膚の老化の治療用、予防用など効果を有しているので、マッサージ用化粧料や入浴剤としても有利に利用できる。また、本品は、 a , α— 卜レハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れ、皮膚に対する刺激性が低く、ベタ付き感のない、使用感に優れたクレンジング才ィルであり、不飽和脂肪酸の保存安定性が向上することから、異臭や変色を生じないという特徴を有している。

実施例 4 7 洗顔用パゥダー

実施例 6の方法に準じて調製した，一卜レハロースの糖質誘導体含有シラップを、常法により噴霧乾燥して調製した、 , «— 卜レハロースの糖質誘導体含有粉末 4 6質量部、グルコース 4 0質量部、カルボキシメチルセルロース 7質量部、マル卜一ス · ショ糖縮合物（日光ケミ力ルズ株式会社販売、商品名『 B I O E C O L I A』） 1 質量部、 L一ァスコルビン酸 2 —グルコシド (株式会社林原生物化学研究所販売、商標『 A A 2 G』） 1 質量部、アラントイン 0. 1 質量部、リパ一ゼ（名糖産業株式会社販売、商品名『リパーゼ M Y— 3 0』、 3 0 0 0 0単位 / g ) を前記の ο; , α— トレハロ—スの糖質.誘導体含有粉末で予め 1 0 0 0単位 / g となるように倍散したもの 0. 2質量部、感光素 4 0 1 号 0. 0 0 2質量部、及び、プロテア一ゼ（ナガセ生化学工業株式会社販売、商品名『ビオプラ一ゼコンク』、 1 5 0 0 0 0単位 Z g ) を前記の a , a— 卜レハロースの糖質誘導体含有粉末で予め 5単位/ g となるように倍散したもの 1 質量部を混合し、 2 6 メッシュの篩にかけて全体を均質混合し粉末状物を得た。本品は、顔面の過剰の脂質や古くなつた角質を除去する効果に優れているだけでなく、アラントィンの持つ消炎作用を、 α , α — 卜レハロースの糖質誘導体が増強することとから、皮膚刺激やかゆみの予防、或いは^膚の老化の治療用、予防用などに有利に利用できる。また、本品は、， α — トレハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れている上、皮膚に対する刺激性が低く、使用後の肌の突っ張リ感のない、使用感に優れた、洗顔用パウダーである,

実施例 4 8 マウスゥ才ッシュ

エタノール 1 5質量部、実施例 1 の方法に準じて調製した， — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 1 0質量部、糖転移ヘスペリジン (林原生物化学研究所株式会社販売、商品名「 Gヘスペリジン」） 1 質量部、ポリ才キシエチレン硬化ひまし油 2質量部、サッカリンナトリゥム 0 . 0 2質量部、安息香酸ナトリウム 0 . 0 5質量部、リン酸二水素ナトリウム 0 . 1 質量部、着色料及び香料適量と水 7 2 . 2質量部とを混合してマウスゥォッシュを調製した。本品は、糖転移ヘスペリジンの持つ血行促進作用が、，《 — トレハロースの糖質誘導体により増強されることから、シェ一グレン症候群などによるドライマウスの改善、口腔内の炎症や味覚障害などの予防や治療に好適であり、しかも、使用感も良好なマウスゥ才ッシュである。

実施例 4 9 練歯磨

第二リン酸カルシウム 3 0質量部、ハイドロキシァパタイ卜 1 0質量部、炭酸カルシウム 5質量部、実施例 1 の方法に準じて調製した α , — トレハロースの糖質誘導体含有シラップ 3 0質量部、ラウリル硫酸ナトリウム 1 . 5質量部、モノフル才ロリン酸ナトリウム 0 , 7質量部、ポリ才キシエチレンソルビタンラウレー卜 0 . 5質量部、塩酸ジフェンヒドラミン 0 . 5質量部、防腐剤 0 . 0 5質量部、精製水 2 2質量部と混合して練歯磨を調製した。本品は、塩酸ジフヱンヒドラミンの持つ血行促進作用が α , α — トレハロースの糖質誘導体によリ増強されることから、口腔内の炎症や味覚障害、歯槽膿漏などによる歯茎の腫れ、炎症出血などの予防や治療に好適であり、しかも、使用感のよい練歯磨である

実施例 5 0 練歯磨

第二リン酸カルシウム 3 0質量部、ハイドロキシァパタイ卜 1 0質量部、炭酸カルシウム 5質量部、実施例 1 の方法に準じて調製した， — 卜レハロースの糖質誘導体含有シラップ 3 0質量部、プロポリスェキス 2 . 0質量部、ラウリル硫酸ナトリウム 1 . 5質量部、カンゾウエキス 1 . 5質量部、糖転移ヘスペリジン（林原生物化学研究所株式会社販売、商品名「 Gヘスペリジン」） 1 . 0質量部、モノフル才ロリン酸ナトリウム 0 . 7質量部、ポリオキシエチレンソルビタンラウレー卜 0 , 5質量部、防腐剤 0 . 0 5質量部、精製水 1 9質量部と混合して練歯磨を調製した。本品は、 (X , — トレハロースの糖質誘導体が、酸発酵をほとんど受けず、不溶性グルカンの生成をしない非う蝕性の糖質であるだけでなく、ショ糖からの不溶性グル力ンの生成を抑制する杭う蝕作用も有していることに加え、カンゾエキスの持つ抗炎症作用、及び、糖転移ヘスペリジンの持つ血行促進作用力 <、 a , α— 卜レハロースの糖質誘導体により増強されることから、虫歯の予防や口腔内の炎症や味覚障害歯槽膿漏などによる歯茎の腫れ、炎症、出血の予防や治療に好適でありしかも、使用感のよい練歯磨である。

実施例 5 1 台所用洗剤

常法に従って、アルキルァラニルメチルァラニンナトリゥムアルキルアミドプロピルべタイン及び脂肪酸ジエタノールアミドからなる界面活性組成物 2 1 質量部、実施例 7で調製した a ， a — 卜レハロースの糖質誘導体含有粉末 5質量部、ビタミン E O . 1 質量部、及び、適量のポリ才キシエチレンアルキルエーテル、香料、着色料を配合して、台所用洗剤を調製した。本品は、洗浄効果に優れているだけでなく、ビタミン E の持つ消炎作用を、， α— 卜レハロースの糖質誘導体が増強することから、洗剤を使用しても皮膚のあれを予防できる。また、本品は、 , 一卜レハロースの糖質誘導体を含有しているので、保湿性に優れているだけでなく、皮膚保護作用により、界面活性剤による脱脂、角質タンパクの変性や、皮膚の浸透性を抑制することにより、使用後の肌の突つ張リ感のない、手あれ、肌あれなどの皮膚の障害を抑制することのできる使用感に優れた、台所用の洗剤である。また、本品は、虫刺されや、ある種の毒ガやその幼虫などに接触した際に生じる痛みや障害が発生した箇所に、希釈して塗布することにより、それらに起因する痛みや障害を軽減することにも有利に使用できる。

実施例 5 2 外傷治療用軟膏

マクロゴール（ 4 0 0 ) 4 5 0質量部、カルボキシビ二ルポリマ一 3 質量部、プルラン 1 質量部、イソプロパノール 4 0 0質量部に対してグルコン酸クロルへキジジン液 1 質量部、インドメタシン 1 0質畺部を加えて、真空混合撹拌し、これに、実施例 3の方法に準じて調製した α , α — 卜レハロースの糖質誘導体含有粉末 7 0質量部、水酸化ナトリウム 3質量部、精製水 7 7質量部を加えて混合し、適度の伸び、付着性を有する外傷治療用軟膏を得た。本品は、インドメタシンの持つ抗炎症作用が、 α， α — 卜レハロースの糖質誘導体により増強されることから、創面に直接塗布するか、ガーゼなどに塗るなどして患部に使用することにより、切傷、擦り傷、火傷、水虫、しもやけなどの力ユミや痛みを伴う外傷を治療することができる。また、本品は、 , α — 卜レハロースの糖質誘導体を含有しているので、ベタ付くことがなく、塗リ心地も良好な外傷治療用軟膏である。

産業上の利用の可能性

本発明の皮膚外用剤は、安全かつ非常に安定な， ' — 卜レハロースの糖質誘導体と、血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物質抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質. 紫外線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質、収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物質、細胞賦活作用を有する物質及び/又は経皮吸収促進作用を有する物質とを有効成分として含有する皮膚外用剤である。当該皮膚外用剤は、ベタ付き感を与えず、使用感もよく、しかも、配合された有効成分の作用効果が、 a , — トレハロースの糖質誘導体により増強されることから、その利用分野は、化粧品、医薬部外品、医薬品、雑貨など多岐に亙る。本発明は、斯くも顕著な作用効果を奏する発明であり、産業上の貢献度が誡に多大な意義ある発明でめ。

Claims

請求の範囲

1 . a , — 卜レハロースの糖質誘導体を含有することを特徴とする皮膚外用剤。

2 . , α — 卜レバロースの糖質誘導体と共に、血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物質、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質、抗酸化作用を有する物質、養毛 · 育毛作用を有する物質、乳化作用を有する物質、収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物質、細胞賦活性作用を有する物質、経皮吸収促進作用を有する物質、感光素、粉体、着色料及び可溶化作用を有する物質から選ばれるいずれか 1 種又は 2種以上を含有することを特徴とする請求の範囲第 1 項記載の皮膚外用剤。

3 . 血行促進作用を有する物質及び/又は抗炎症作用を有する物質と共に、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、抗酸化作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質、、抗酸化作用を有する物質、養毛 · 育毛作用を有する物質、乳化作用を有する物質、収斂作用を有する物質、抗シヮ作用を有する物質、細胞賦活性作用を有する物質、経皮吸収促進作用を有する物質、感光素、粉体、着色料及び可溶化作用を有する物質から選ばれるいずれか 1 種又は 2種以上を含有することを特徴とする請求の範囲第 1 項又は第 2項記載の皮膚外用剤。

. 血行促進作用を有する物質及び Ζ又は抗炎症作用を有する物質がグリチルリチン酸、その誘導体又はそれらの塩類、ァスコルビン酸 2 — グルコシド、糖転移ルチン、ルチン、糖転移ヘスペリジン及びヘスペリジンから選ばれるいずれか 1 種又は 2種以上であることを特徴とする請求の範囲第 2項又は第 3項のいずれかに記載の皮膚外用剤。

5 . a , α — 卜レハロースの糖質誘導体が、 α， α — 卜レノヽロース分子の少なくとも一方のグルコースに、モノ —グルコース、ジ—グルコ一ス、卜リ一グルコース及びテ卜ラーグルコースから選ばれるいずれかが結合しているものであることを特徴とする請求の範囲第 1 項乃至第 4項のいずれかに記載の皮膚外用剤。

6 · , a - 卜レハロースの糖質誘導体が、分子の末端に卜レハロース構造を有する糖質であることを特徴とする請求の範囲第 1 項乃至第 5 項のいずれかに記載の皮膚外用剤。

7 . a , — トレハロースの糖質誘導体が溶液状、若しくは、ペース卜状乃至固状で、かつ、非晶質状態であることを特徴とする請求の範囲第〗項乃至第 6項のいずれかに記載の皮膚外用剤。

8 . , — 卜レハロースの糖質誘導体と共に、他の糖質を含有していることを特徴とする請求の範囲第 1 項乃至第 7項のいずれかに記載の皮膚外用剤。

9 . 他の糖質が、還元性糖質、非還元性糖質、糖アルコール及び水溶性高分子から選ばれるいずれか 1 種又は 2種以上である請求の範囲第 8 項に記載の皮膚外用剤。

1 0 . 非還元性糖質又は糖アルコールが、 α， α — トレハロース、 o , β - 卜レ八ロース、ソルビトール、マルチトール、マル卜卜リイトールマル卜テ卜ライトールから選ばれるいずれか 1 種又は 2種以上である請求の範囲第 8項又は第 9項記載の皮膚外用剤。

1 1 . 他の糖質が、糖アルコールであって、実質的に還元性糖質を含有していないものであることを特徴とする請求の範囲第 8項又は第 9項のいずれかに記載の皮膚外用剤。

1 2 . 糖アルコールが、 α ， α— 卜レハロースの糖質誘導体とともに還元性糖質を含有する糖質を水素添加したもの由来であることを特徴とする請求の範囲第 9項乃至第 1 1 項に記載の皮膚外用剤。

1 3 . グリセリンを実質的に含有しないことを特徴とする請求の範囲第 1 項乃至第 1 2項のいずれかに記載の皮膚外用剤。

1 4 . 褐変が防止されていることを特徴とする請求の範囲第〗項乃至第

1 3項のいずれかに記載の皮膚外用剤。

1 5 . , — トレハロースの糖質誘導体を有効成分として含有する皮膚外用剤のための褐変防止剤。

Ί 6 . a , 一卜レハロースの糖質誘導体が、 , — 卜レハロース分子の少なくとも一方のグルコースに、モノ—グルコース、ジーダルコ一ス、卜リ —グルコース及びテトラーグルコースから選ばれるいずれかが結合しているものであることを特徴とする請求の範囲第 1 5項に記載の褐変防止剤。

1 7 . α , — 卜レハロースの糖質誘導体が、分子の末端にトレハロース構造を有する糖質であることを特徴とする請求の範囲第 1 5項又は第 1 6項に記載の褐変防止剤。

1 8 . α ， — 卜レハロースの糖質誘導体が溶液状、若しくは、ペース卜状乃至固状で、かつ、非晶質状態であることを特徴とする請求の範囲第 1 5項乃至第 1 7項のいずれかに記載の褐変防止剤。

1 9 . o , α— トレハロースの糖質誘導体と共に、他の糖質を含有していることを特徴とする請求の範囲第 1 5項乃至第 1 8項のいずれかに記載の褐変防止剤。

2 0 . 他の糖質が還元性糖質、非還元性糖質、糖アルコール及び水溶性高分子から選ばれるいずれか 1 種又は 2種以上である請求の範囲第 1 9 項に記載の褐変防止剤。

2 1 . 非還元性糖質又は糖アルコールが、 a 、 α — 卜レハロース、 o 、 β — 卜レノヽロース、ソルビトール、マルチトール、マルト卜リイトールマルトテトライ卜ールから選ばれるいずれか 1 種又は 2種以上である請求の範囲第 2 0項記載の褐変防止剤。

2 2 . 他の糖質が、糖アルコールであって、実質的に還元性糖質を含有しないものであることを特徴とする請求の範囲第 2 0項に記載の褐変防止剤。

2 3 . 糖アルコール力《、 , 一トレハロースの糖質誘導体とともに還元性糖質を含有する糖質を水素添加したものであることを特徴とする請求の範囲第 2 0項乃至第 2 2項に記載の褐変防止剤。

2 4 . 皮膚外用剤に使用される物質が、アミノ酸型界面活性剤などの乳化作用を有する物質、色素などの色材、香料、ァスコルビン酸、ァスコルビン酸 2 ―グルコシド、夕ンニンリキッド、蜂蜜、蜜蠟、プロポリス 7 ミノ酸類から選ばれるいずれか〗種又は 2種以上であることを特徴とする請求の範囲第 1 5項乃至第 2 3項記載の褐変防止剤。

2 5 . a , 一卜レハロースの糖質誘導体を有効成分として含有する皮膚外用剤のための保湿剤。

2 6 . ベタ付き感を与えないことを特徴とする請求の範囲第 2 5項記載の保湿剤。

2 7 . a , α — 卜レハロースの糖質誘導体が、 α， α _ 卜レハロース分子の少なくとも一方のグルコースに、モノ一グルコース、ジーダルコ一ス、トリ —グルコース及びテ卜ラ—グルコースから選ばれるいずれかが結合しているものであることを特徴とする請求の範囲第 2 5項又は第 2 6項に記載の保湿剤。

2 8 . a , α — 卜レハロースの糖質誘導体が、分子の末端にトレハロース構造を有する糖質であることを特徴とする請求の範囲第 2 5項乃至第 2 7項に記載の保湿剤。

2 9 . , — 卜レハロースの糖質誘導体が溶液状、若しくは、ペース卜状乃至固状で、かつ、非晶質状態であることを特徴とする請求の範囲項第 2 5項乃至第 2 8項のいずれかに記載の保湿剤。

3 0 . , — 卜レハロースの糖質誘導体と共に、他の糖質を含有していることを特徴とする請求の範囲第 2 5項乃至第 2 9項のいずれかに記載の保湿剤。

3 〗 . 他の糖質が還元性糖質、非還元性糖質、糖アルコール及び水溶性高分子から選ばれるいずれか 1 種又は 2種以上である請求の範囲第 3 0 項に記載の保湿剤。

3 2 . 非還元性糖質又は糖アルコール力、'、 a , — 卜レハロース、 , 5 — 卜レハロース、ソルビトール、マルチトール、マル卜卜リイトールマル卜テ卜ライ卜一ルから選ばれるいずれか 1 種又は 2種以上である請求の範囲第 3 1 項記載の保湿剤。

3 3 . 他の糖質が、糖アルコールであって、実質的に還元性糖質を含有していないものであることを特徴とする請求の範囲第 3 1 項に記載の保湿剤。

3 4 . 糖アルコール力、'、 , α — トレハロースの糖質誘導体とともに還元性糖質を含有する糖質を水素添加したもの由来であることを特徴とする請求の範囲第 3 1 項乃至第 3 3項に記載の保湿剤。

3 5 . 毛髪、毛根や皮膚の保護剤としての請求の範囲第 2 5項乃至第 3 4項記載の保湿剤。

3 6 . キューティクル保護剤としての請求の範囲第 2 5項乃至第 3 4項記載の保湿剤。

3 7 . 帯電防止剤としての請求の範囲第 2 5項乃至第 3 4項記載の保湿剤。

3 8 . 皮膚又は毛髪のすべり改善剤としての請求の範囲第 2 5項乃至第 3 4項記載の保湿剤。

3 9 . 乳化する作用を有する物質を使用した皮膚外用剤の泡質調節剤としての請求の範囲第 2 5項乃至第 3 4項記載の保湿剤。

4 0 . 吸放湿調節剤としての請求の範囲第 2 5項乃至第 3 4項のいずれかに記載の保湿剤。

4 1 . 細胞賦活剤としての請求の範囲第 2 5項乃至第 3 4項記載の保湿剤。

4 2 . 細胞保護剤としての請求の範囲第 2 5項乃至第 3 4項記載の保湿剤。

4 3 . 紫外線散乱剤としての請求の範囲第 2 5項乃至第 3 4項記戴の保湿剤。

4 4 . 研磨剤としての請求の範囲第 2 5項乃至第 3 項記載の保湿剤。 4 5 . 皮膚外用剤に使用される増粘剤の水への溶解促進剤としての請求の範囲第 2 5項乃至第 3 4項記載の保湿剤。

4 6 . 皮膚外用剤に使用される増粘剤の乳化促進剤としての請求の範囲第 2 5項乃至第 3 4項記載の保湿剤。

4 7 . 増粘剤が、カルボマ一型のアクリルポリマ一、及び/又は、イソパラフィン、ポリアクリルアミド及びポリ才キシエチレン化したラウリルアルコールを主剤としたものであることを特徴とする請求の範囲第 4 5項又は第 4 6項記載の保湿剤。

4 8 . 抗炎症剤としての請求の範囲第 2 5項乃至第 3 4項記載の保湿剤,

4 9 . , α — トレハロースの糖質誘導体と共に、 1 種又は 2種以上の糖アルコールを含有することを特徴とする糖質。

5 0 . 実質的に還元性糖質を含有しないものであることを特徴とする請求の範囲第 4 9項に記載の糖質。

5 1 . 糖アルコールが、 , — 卜レハロースの糖質誘導体とともに還元性糖質を含有する糖質を水素添加したもの由来であることを特徴とする請求の範囲第 4 9項又は第 5 0項に記載の糖質。

5 2 . 無水物換算で、一マルトシル， - 卜レハロース.を 5 %以上含有することを特徴とする請求の範囲第 4 9項乃至第 5 〗項のいずれかに記載の糖質。

5 3 . 無水物換算で、 α —マル卜シル， - 卜レハロースを 5 0 %以上含有することを特徴とする請求の範囲第 4 9項乃至第 5 2項のいずれかに記載の糖質。

5 4 . 無水物換算で、一マルトシル , c« — 卜レハロースを 5 0 %乃至 7 0 %含有することを特徴とする請求の範囲第 4 9項乃至第 5 3項のいずれかに記載の糖質。

5 5 . 無水物換算で、 α —マル卜シル α ，一卜レハロース以外の，一トレハロースの糖質誘導体を合計で 5 %乃至 2 5 %未満含有することを特徴とする請求の範囲第 4 9項乃至第 5 4項のいずれかに記載の糖

5 6 . 無水物換算で、糖アルコールを合計で 2 5 %乃至 4 5 %含有することを特徴とする請求の範囲第 4 9項乃至第 5 5項のいずれかに記載の糖質。

5 7 . a , o; — トレハロースの糖質誘導体と共に、 1 種又は 2種以上の糖アルコールを含有せしめることを特徴とする糖質の製造方法。

5 8 . 実質的に還元性糖質を含有しないものであることを特徴とする請求の範囲第 5 7項に記載の糖質の製造方法。

5 9 . 糖アルコールが、 α ， α — トレハロースの糖質誘導体とともに還元性糖質を含有する糖質を水素添したもの由来であることを特徴とする請求の範囲第 5 7項又は第 5 8項に記載の糖質の製造方法。

6 0 . 無水物換算で、 α —マルトシル α , a - 卜レハロースを 5 %以上含有することを特徴とする請求の範囲第 5 7項乃至第 5 9項のいずれかに記載の糖質の製造方法。

6 1 . 無水物換算で、 —マルトシル , 一卜レハロースを 5 0 %以上含有することを特徴とする請求の範囲第 5 7項乃至第 6 0項のいずれかに記載の糖質の製造方法。

6 2 . 無水物換算で、 —マル卜シル， — トレハロースを 5 0 %乃至 7 0 %含有することを特徴とする請求の範囲第 5 7項乃至第 6 〗項のいずれかに記載の糖質の製造方法。

6 3 . 無水物換算で、一マルトシル， — 卜レハロース以外の α , - 卜レハロースの糖質誘導体を合計で 5 %乃至 2 5 %未満含有することを特徴とする請求の範囲第 5 7項乃至第 6 2項のいずれかに記載の糖質の製造方法。

6 4 . 無水物換算で、糖アルコールを合計で 2 5 %乃至 4 5 %含有することを特徴とする請求の範囲第 5 7項乃至第 6 3項のいずれかに記載の糖質の製造方法。