JP5427032B2 - カチオン化トレハロース誘導体を含有する組成物を含む毛髪化粧料 - Google Patents

カチオン化トレハロース誘導体を含有する組成物を含む毛髪化粧料 Download PDF

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Description

本発明は、損傷毛髪の保護に優れ、損傷の進行を防止する毛髪化粧料に関する。さらに詳しくは、カチオン化トレハロースおよびカチオン化グリコシルトレハロース類などのカチオン化トレハロース誘導体を含有する組成物を含む毛髪化粧料に関する。
近年、シャンプー、リンス、ヘアトニック、ヘアトリートメント、染毛剤等の毛髪化粧料には、洗髪剤だけではなく、毛髪の仕上がり効果を向上させるために種々の物質が添加されるようになってきている。
例えば、洗髪の間に髪および頭皮上に、残留抗菌活性を付与するための微粒子状抗菌物質などの微粒子状試剤を析出させ維持させるようにカチオン性ポリマーを添加した洗浄剤が開示されている(特許文献1)。これは、カチオン性ポリマーが微粒子に付着して、真の陽電荷を与え、その陽電荷が負に荷電された洗浄表面に対する親和性を増加させるものと考えられる。
また、最近の傾向として脱色やパーマによる毛髪の損傷が著しく、キューティクルが剥離することによる毛髪のつや、柔軟性が低下している。そこで、損傷毛髪に自然な艶、柔軟性、しなやかさ等を付与するために、水溶性カチオン化ポリマーが添加されるようになってきている。
カチオン化ポリマーとしては、人体に対する無害性や毛髪や皮膚に対する親和性の要求から、天然物の誘導体が使用される傾向にある。例えば、加水分解蛋白質、ラノリン、脂質、ビタミン類、セルロース、グアーガム、デンプン等の誘導体の使用が試みられている。
具体的には、ヒドロキシエチルセルロースにカチオン化剤を反応させて得られるヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル、あるいはグアーガムにカチオン化剤を反応させて得られるグアーガムヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル等の使用が試みられているが、未だ十分な改善には到っていない。
すなわち、このようなカチオン化ポリマーを添加したシャンプーを使用した場合、カチオン化ポリマーが添加されていないシャンプーを使用した場合に比べて、毛髪に自然な艶、柔軟性、しなやかさが付与されるものの、洗髪後の毛髪乾燥時に、不快なべたつきが生じるということがあった。また、カチオン化ポリマーと洗髪剤である界面活性剤とがコンプレックスを生成して固化し、乾燥時に毛髪が部分的にごわつくということもあった。
これらのカチオン化ポリマーは毛髪や皮膚の表面に付着して、その表面を改質するものである。
また、カチオン化ポリマーが高分子量であるのに対して、低分子化して得られた低粘度カチオン化デンプンを使用することが提案されている(特許文献2、3)。この結果、従来の欠点であった、毛髪乾燥時のべたつきや毛髪のごわつきを低減させることができた。さらに、低分子化された還元水飴に、カチオン化剤を反応させたカチオン化還元水飴を含有した化粧料について開示されている。(特許文献4)
一方、水溶性カチオン化ポリマーの他に、毛髪の水分を保持し、柔軟性、しなやかさを付与する目的で、トレハロースや、トレハロースまたはトレハロースをヒドロキシアルキル化したヒドロキシアルキル化トレハロースにカチオン化剤を反応させたカチオン化トレハロース類を含有した化粧料を配合する毛髪化粧料が報告されてきた(特許文献5、6、7)。これらの毛髪化粧料は、トレハロースやカチオン化トレハロース類を配合することにより、多価アルコールやシリコーン油等の保湿剤では得られなかった持続的な保湿効果が得られるというものである。
しかしながら、これらの毛髪化粧料において、とりわけ損傷毛髪に十分な効果が認められなかった。さらに、カチオン化トレハロース類を製造する際に、反応液から未反応物、副産物、塩類を除去するという、経済的に負荷の高い方法を採っていた。
特公昭47−20635号公報 特開平7−17826号公報 特開平7−17827号公報 特許第3913279号公報 特開平10−279591号公報 特開平6−122614号公報 特許第3205425号公報 特開平8−84586号公報
本発明の課題は、毛髪、特に損傷毛髪に対して、従来の毛髪化粧料では得られなかった、使用時のべたつきや乾燥時のごわつきのない使用感と柔軟性、保水効果に優れた毛髪化粧料を、経済的な方法で提供することにある。
本発明者らは、上述の課題に対して鋭意検討した結果、トレハロース誘導体に低分子量の4級アミン化合物などのカチオン化剤と反応させることによってカチオン化トレハロース誘導体を含有する組成物(以下、「トレハロース誘導体組成物」という。)を製造し、精製過程を経ることなく毛髪化粧料に配合することにより、良好な使用感と柔軟性、保水効果に優れた毛髪化粧料が得られることを見いだし、この発明を完成するに至った。
本発明の組成物に含有されるカチオン化トレハロース誘導体は、従来の毛髪化粧料に使用されるカチオン化ポリマーと比べると分子量が非常に低いものである。また、カチオン化反応において生成される副産物や未反応物も従来の毛髪化粧料に使用されるカチオン化ポリマーよりも低分子である。
すなわち、この組成物を損傷毛髪に適用した場合には、従来公知のカチオン化ポリマー等の場合と比較して、毛髪の損傷部分、つまりキューティクルの剥離した部分から毛髪の内部にまで良好に浸透し、損傷毛髪が改質されるという予期しない効果を発揮し、損傷毛髪の保護に優れ、損傷の進行を防止する毛髪化粧料としての用途に好適なものである。
また、本発明に係るカチオン化トレハロース誘導体組成物は、カチオン化反応で生成された副産物や塩類を除去することなく毛髪化粧料に配合して、精製品よりも良好な使用感と優れた柔軟性、保水効果を発揮する。
すなわち、反応液から未反応物、副産物、塩類を除去するという、経済的に負荷の高い方法を採る必要がないので、非常に経済的である。
本発明は、シャンプー、リンス、ヘアトニック、ヘアトリートメント、染毛剤等の毛髪化粧料に有用なカチオン化トレハロース誘導体組成物を提供する。
本発明において、「トレハロース誘導体」とは、二糖類のトレハロースおよび、トレハロースに1または複数の糖単位が結合したグリコシルトレハロース類をいい、グリコシルトレハロース類には、グルコシルトレハロース、マルトシルトレハロース、マルトトリオシルトレハロース等が含まれる。
本発明において、「カチオン化トレハロース誘導体」とは、カチオン化トレハロースおよびカチオン化グリコシルトレハロース類をいい、トレハロース誘導体を低分子量の4級アミン化合物などのカチオン化剤と反応させ、トレハロース誘導体の水酸基の一部をカチオン化剤に由来するカチオン基にエーテル置換したものである。
本発明において、「カチオン化トレハロース誘導体組成物」には、反応目的物質であるカチオン化トレハロース誘導体のみならず、カチオン化反応において生成される副産物や未反応物等も含有する混合物が含まれる。
まず、本発明による「カチオン化トレハロース誘導体組成物」の第1の態様として、カチオン化トレハロースを含有する組成物(以下、「カチオン化トレハロース組成物」という。)について説明する。
このカチオン化トレハロース組成物は、下式:
Figure 0005427032
で表されるトレハロースに、特定のカチオン化剤を反応させて得られるものである。
トレハロース(α,α-トレハロース)は、ミコースまたはマッシュルーム糖とも呼ばれ、ブドウ糖2分子からなる非還元性糖である。自然界では動植物・微生物にわたって広く遊離の状態で存在している。なかでもキノコには多量のトレハロースが含まれていることが知られている。また、近年、デンプンから直接トレハロースを作る微生物と酵素が発見され、高純度トレハロースが工業的規模で安価に製造されるようになってきた。
つぎに、本発明による「カチオン化トレハロース誘導体組成物」の第2の態様として、カチオン化グリコシルトレハロース類を含有する組成物(以下、「カチオン化グリコシルトレハロース組成物」という。)について説明する。
このカチオン化グリコシルトレハロース組成物は、グリコシルトレハロース類に、特定のカチオン化剤を反応させて得られるものである。
グリコシルトレハロース類は、酵素(α−アミラーゼ、イソアミラーゼ、グリコシルトレハロース生成酵素)を用いて糊化デンプンを酵素分解することによって得られる。グリコシルトレハロース生成酵素は、重合度が3以上の糖を転移することができるため、糊化デンプンの酵素反応により得られたグリコシルトレハロース類には、二糖類であるトレハロースは含まれず、グルコシルトレハロース、マルトシルトレハロース、マルトトリオシルトレハロースなどの三糖類以上のグリコシルトレハロース類が生成される(特許文献8を参照)。
使用するカチオン化剤としては、下記一般式(III):
Figure 0005427032
(式中、R、R、Rは炭化水素基を表し、Xは無機性陰イオンまたは有機性陰イオンを表す。)で示される2,3−エポキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩(グリシジルトリアルキルアンモニウム塩)、または下記一般式(IV):
Figure 0005427032
(式中、R、R、Rは炭化水素基を表し、Xは無機性陰イオンまたは有機性陰イオンを表し、Yはハロゲン原子を表す。)で表される3−ハロゲノ−2−ヒドロキシトリアルキルアンモニウム塩が単独でまたは混合して用いられる。
一般式(III)および一般式(IV)の式中におけるR、R、Rは、鎖状または分枝状のアルキル基であってもよく、また不飽和炭化水素基(アルケニル基等)や芳香族基(フェニル基等)等であってもよい。一般的には、R、R、Rはアルキル基であるのが好ましく、特にRおよびRが炭素数1〜3のアルキル基であってRが炭素数1〜18のアルキル基であるのが最も好ましい。
また、一般式(III)および一般式(IV)の式中におけるXは、陰イオンとなりうるものであれば無機性のものであっても有機性のものであってもよく、一般的にハロゲンイオンであるのが好ましく、塩素イオン(Cl)であるのが最も好ましい。なお、一般式(IV)中のYは、ハロゲン原子であって、一般的に塩素原子であるのが好ましい。
一般式(III)で示される化合物のうち、本発明において好適に使用しうるものを例示すれば、2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2,3−エポキシプロピルトリエチルアンモニウムクロライド、2,3−エポキシプロピルトリプロピルアンモニウムクロライド、2,3−エポキシプロピルジメチルオクチルアンモニウムクロライド、2,3−エポキシプロピルジメチルデシルアンモニウムクロライド、2,3−エポキシプロピルジメチルラウリルアンモニウムクロライド、2,3−エポキシプロピルジメチルミリスチルアンモニウムクロライド、2,3−エポキシプロピルジメチルパルミチルアンモニウムクロライド、2,3−エポキシプロピルジメチルドデシルアンモニウムクロライド、2,3−エポキシプロピルジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド等を用いることができる。
一般式(IV)で示される化合物のうち、本発明において好適に使用しうるものを例示すれば、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシトリメチルアンモニウムクロライド、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシトリエチルアンモニウムクロライド、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシトリプロピルアンモニウムクロライド、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシジメチルオクチルアンモニウムクロライド、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシジメチルラウリルアンモニウムクロライド、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシジメチルミリスチルアンモニウムクロライド、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシジメチルパルミチルアンモニウムクロライド、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシジメチルドデシルアンモニウムクロライド、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド等を用いることができる。
トレハロース誘導体と、一般式(III)または(IV)で示されるカチオン化剤との反応は、水およびアルカリ性物質の存在下で行われる。すなわち、トレハロース誘導体に、カチオン化剤、水およびアルカリ性物質を添加して反応を進行させる。カチオン化剤、水およびアルカリ性物質の添加順序は任意である。また、反応温度は30〜80℃程度が好ましい。トレハロース誘導体とカチオン化剤との反応は、トレハロース誘導体の主として6位、2位または3位の炭素に結合している水酸基から水素原子を引き抜いて、エーテル結合によってカチオン化剤の3位の炭素が結合すると考えられる。ここで、トレハロース誘導体の炭素に結合している1または複数の水酸基を除去した基を「トレハロース誘導体の残基」という。
したがって、得られるカチオン化トレハロース誘導体は、一般的に下記一般式(I):
Figure 0005427032
(式中、Gはトレハロース誘導体の残基を表し、R、R、Rは炭化水素基を表し、Xは無機性陰イオンまたは有機性陰イオンを表す。)で表される構造式を持つものである。
一方、トレハロース誘導体とカチオン化剤の反応については、反応効率が経験的に約40〜60%であり、副産物としてカチオン化剤と水が反応した一般式(II):
Figure 0005427032
(式中、R、R、Rは炭化水素基を表し、Xは無機性陰イオンまたは有機性陰イオンを表す。)で示されるカチオン化剤のジオール体が生成される。
また、カチオン化剤の量によっては、出発物質のトレハロース誘導体(すなわちカチオン化剤が結合しなかった未反応物)も残存している。
カチオン化トレハロース誘導体組成物の窒素含有率(カチオン化トレハロース誘導体組成物の固形分重量中に占める、窒素原子の重量の割合)は、1.0〜4.0質量%であるのが好ましい。窒素含有率が1.0質量%未満の場合には、カチオン化の程度が低すぎて、毛髪へのイオン吸着性が低下するおそれがある。また、窒素含有率が4.0質量%を超えても、更なるイオン吸着性の向上や更なる性能の向上が望めず、性能的に飽和状態になると考えられる。なお、窒素含有率の測定方法は、「第十二改正日本薬局方」(財団法人日本公定書協会・第一法規出版株式会社発行)の第43〜44頁に記載された窒素定量法(セミミクロケルダール法)に基づいて行われる。
トレハロース誘導体とカチオン化剤とを反応させる際に使用する水の量は、トレハロース誘導体を溶解させるのに必要最低限の水と反応触媒であるアルカリ性物質等を溶解するのに必要な量でよい。
反応触媒であるアルカリ性物質としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン等を用いることができる。また、アンモニア、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等も用いることができる。このうち、本発明において使用するのに最も好ましいアルカリ性物質は、水酸化ナトリウムである。
アルカリ性物質の添加量は、トレハロース誘導体の無水グルコース単位の1モルに対して、0.001〜1.0モルであるのが好ましい。アルカリ性物質の量が0.001モル以下であると、反応触媒としての効果が不十分になる。また、アルカリ性物質の量が1.0モルを超えると、副反応が進行したり、トレハロース誘導体に解重合が生じるおそれがある。
トレハロース誘導体とカチオン化剤との反応が終了した後、使用した触媒であるアルカリ性物質を鉱酸あるいは有機酸等により中和することにより、塩類(すなわち中和塩)が生じる。
以上のことより、カチオン化トレハロース誘導体組成物は、一般式(I):
Figure 0005427032
(式中、Gはトレハロース誘導体の残基を表し、R、R、Rは炭化水素基を表し、Xは無機性陰イオンまたは有機性陰イオンを表す。)で示されるトレハロース誘導体一分子に対してカチオン化剤が1個以上結合しているカチオン化トレハロース誘導体と、副産物として一般式(II):
Figure 0005427032
(式中、R、R、Rは炭化水素基を表し、Xは無機性陰イオンまたは有機性陰イオンを表す。)で示されるカチオン化剤のジオール体および残存するトレハロース誘導体(すなわちカチオン化剤が結合していなかった未反応物)、塩類および水を含有する混合物であり、特に特許文献4および5に記載されているように、とりわけ副産物や塩類を除去しなくても、化粧品や医薬部外品等に充分使用できるものである。
また、その組成比は製造時の添加量および反応効率から、カチオン化トレハロース誘導体およびトレハロース誘導体の合計が50〜60質量%であり、かつ、カチオン化トレハロース誘導体とトレハロース誘導体との質量比が1:4〜4:1、カチオン化剤のジオール体が5〜10質量%、塩類が1〜2質量%、水が28〜44質量%となることが好ましい。
本発明に係るカチオン化トレハロース誘導体組成物は、トレハロース誘導体を含有する水溶液にカチオン化剤を添加して反応させて、容易に製造することができるが、このような方法以外の方法を使用して、本発明に係るカチオン化トレハロース誘導体組成物を製造してもよい。
このようにして製造されたカチオン化トレハロース誘導体組成物を、他の種々の成分に添加することによって、種々のタイプの毛髪化粧料として用いることができる。つまり、本発明の毛髪化粧料は、上記した必須成分の他に、通常、化粧品や医薬部外品等に配合される成分を必要に応じて適宜配合することができる。
本発明の毛髪化粧料に使用できる両性高分子としては、ジアルキルアミノエチルアクリレート、ジアルキルアミノエチルメタクリレートの他、ダイアセトンアクリルアミド等とアクリル酸、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸、メタクリル酸アルキルエステル等とを共重合し、ハロゲン化酢酸等で両性化したアクリル系両性樹脂等が挙げられる。その具体例としては、N−メタクリロイルエチルN,N−ジメチルアンモニウム・α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸ブチル共重合体およびオクチルアクリルアミドブチルアミノエチルメタクリレート(メタ)アクリル酸/メタアクリル酸エステル共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体等が挙げられ、ユカフォーマー(三菱化学社製)、Amphomer(National Starch社製)、マーコート(CALGON社製)として市販されている。
本発明の毛髪化粧料に使用できる界面活性剤としては、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸プロピレングリコール、ソルビタンモノステアレート等の親油性非イオン界面活性剤、モノステアリン酸デカグリセリル、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−ソルビタンテトラオレエート、POE−ベヘニルエーテル、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド等の親水性非イオン界面活性剤、ステアリン酸ナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、POE−オレイルエーテルリン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム、アシルメチルタウリン、オクテニルコハク酸トレハロース等の陰イオン界面活性剤、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、塩化ベンザルコニウム等の陽イオン界面活性剤、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。
その他に配合可能な成分の例としては、油脂類としてスクワラン、流動パラフィン、ワセリン等の炭化水素、オリーブ油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油等の液体油脂、ヤシ油、パーム油、シア脂等の固体油脂、ミツロウ、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール、オクタン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル等の合成エステル油、ジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、シリコーン樹脂、アミノ変性ポリシロキサン等のシリコーン油が挙げられる。
その他の毛髪化粧品用の成分としては、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール等の多価アルコール、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー等の水溶性高分子、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル、あるいはグアーガムヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル等のカチオン化ポリマー、クエン酸−クエン酸ナトリウム、乳酸−乳酸ナトリウム等のpH調整剤、エデト酸二ナトリウム、クエン酸ナトリウム等の金属イオン封鎖剤、その他に粉末成分、紫外線吸収剤、酸化防止剤、有機アミン、防腐剤、殺菌剤、消炎剤、収れん剤、美白剤、ビタミン類、アミノ酸、血行促進剤、賦活剤、清涼剤、各種抽出物、香料、水等が挙げられる。しかしながら、本発明はもちろんこれらの例に限定されるものではない。
また、本発明における毛髪化粧料の剤型は、任意に調製されたものであってよく、溶液系、乳化系、可溶化系、分散系等、様々な要求物性に合わせた剤型形態をとることができる。その具体例としては、ヘアシャンプー、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアトニック、ヘアセット剤等の洗髪もしくは整髪料、ヘアクリーム、パーマネント剤等の頭髪化粧料、毛染め剤が挙げられる。
以下、本発明を実施例にて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<製造例1>
トレハロース(株式会社 林原生物化学研究所:登録商標「トレハ」)405gを水350gに溶解させ、水酸化ナトリウム10gを溶解させた。この溶液に、カチオン化剤として濃度80%のグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド水溶液235gを添加し、40℃にて24時間反応させた。反応終了後、濃度65%の硝酸20gで中和してカチオン化トレハロース組成物1を得た。
この組成物1は、カチオン化トレハロース36.7質量%、副産物1(グリシジルトリメチルアンモニウムクロライドがアルカリ中で水と反応したジオール体)8.5質量%、未反応のトレハロース15.0質量%、塩類1.8質量%、水38.0質量%を含有していた。この組成物1の窒素含有率は固形分あたり3.3質量%であった。
また、この組成物1を特許文献5に記載の方法による電気透析(株式会社アストム製のマイクロ・アシライザーS3で分画分子量300のカートリッジAC−220を使用)を行い、副産物1および塩類を除去し、カチオン化トレハロース精製品1を得た。この精製品1は、カチオン化トレハロース42.6質量%、未反応のトレハロース17.4質量%、水40質量%を含有し、その窒素含有率は固形分あたり2.0質量%であった。
<製造例2>
トレハロース(株式会社 林原生物化学研究所:登録商標「トレハ」)470gを水300gに溶解させ、水酸化ナトリウム9gを溶解させた。この溶液に、カチオン化剤として濃度60%の3−クロロ−2−ヒドロキシトリメチルアンモニウムクロライドを200g添加し、pHを12以上になるように調整しながら、40℃にて24時間反応させた。反応終了後、濃度65%の硝酸18gで中和してカチオン化トレハロース組成物2を得た。
この組成物2は、カチオン化トレハロース15.8質量%、副産物2(3−クロロ−2−ヒドロキシトリメチルアンモニウムクロライドがアルカリ中で水と反応したジオール体)5.4質量%、未反応のトレハロース36.1質量%、塩類1.6質量%、水41.1質量%を含有していた。この組成物2の窒素含有率は固形分あたり1.2質量%であった。
この組成物2を製造例1と同様に電気透析を行い、カチオン化トレハロース精製品2を得た。この精製品2は、カチオン化トレハロース18.2質量%、未反応のトレハロース41.7質量%、水40質量%を含有していた。その窒素含有率は固形分あたり0.9質量%であった。
<製造例3>
グリコシルトレハロース類47質量%および加水分解水添デンプン27質量%の合計74質量%を含有する水溶液(株式会社 林原生物化学研究所:登録商標「トルナーレ」)547gを水208gに溶解させ、水酸化ナトリウム10gを溶解させた。
この溶液に、カチオン化剤として濃度80%のグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド水溶液235gを添加し、40℃にて24時間反応させた。反応終了後、濃度65%の硝酸20gで中和してカチオン化グリコシルトレハロース類およびカチオン化加水分解水添デンプンを含有する組成物3を得た。
この組成物3はカチオン化グリコシルトレハロース類およびカチオン化加水分解水添デンプン、副産物3(グリシジルトリメチルアンモニウムクロライドがアルカリ中で水と反応したジオール体)、グリコシルトレハロース類および加水分解水添デンプン、塩類、水を含有し、固形分は60%であった。この組成物の窒素含有率は固形分あたり3.3質量%であった。
<製造例4>
グリコシルトレハロース類47質量%および加水分解水添デンプン27質量%の合計74質量%を含有する水溶液(株式会社 林原生物化学研究所:登録商標「トルナーレ」)635gを水135gに溶解させ、水酸化ナトリウム9gを溶解させた。
この溶液に、カチオン化剤として濃度60%の3−クロロ−2−ヒドロキシトリメチルアンモニウムクロライドを200g添加し、pHを12以上になるように調整しながら、40℃にて24時間反応させた。反応終了後、濃度65%の硝酸18gで中和してカチオン化グリコシルトレハロース類およびカチオン化加水分解水添デンプンを含有する組成物4を得た。
この組成物4はカチオン化グリコシルトレハロース類および加水分解水添デンプン、副産物4(3−クロロ−2−ヒドロキシトリメチルアンモニウムクロライドがアルカリ中で水と反応したジオール体)、グリコシルトレハロース類および加水分解水添デンプン、塩類、水を含有し、固形分は61%であった。この組成物の窒素含有率は固形分あたり1.2質量%であった。
なお、製造例3および4で用いたグリコシルトレハロース類および加水分解水添デンプンを含有する水溶液(株式会社 林原生物化学研究所:登録商標「トルナーレ」)は、酵素(α−アミラーゼ、イソアミラーゼ、グリコシルトレハロース生成酵素)を用いて糊化デンプンを酵素分解することによって、グルコシルトレハロース、マルトシルトレハロース、マルトトリオシルトレハロースなどのグリコシルトレハロース類とデンプン分解物を生成し、その後、デンプン分解物のみを水素添加して加水分解水添デンプンに変換し、最終的に精製、濃縮を行って得られる。また、グリコシルトレハロース類と加水分解水添デンプンの比率は、酵素の反応効率にもよるが、グリコシルトレハロース類が固形分換算で約55〜65質量%、加水分解水添デンプンが35〜45質量%である。
製造例3および4において、「カチオン化加水分解水添デンプン」とは、一般式(I)の構造式において、記号Gで表されるトレハロース誘導体の残基が、グルコシルトレハロース、マルトシルトレハロース、マルトトリオシルトレハロースなどのグリコシルトレハロース類の残基と置き換わったものである。
また、加水分解水添デンプンは糖アルコールともいい、例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリイトール、マルトテトライトール、マルトペンタイトール等が含まれる。
<損傷毛髪への吸着試験>
製造例1および2により製造したカチオン化トレハロース組成物1、2および精製物1、2ならびに、比較として、カチオン化処理を行わないトレハロース(株式会社 林原生物化学研究所:登録商標「トレハ」)を測定試料として用いて損傷毛髪への吸着試験を行い、以下の方法で求めた重量変化率の結果を表1に示した。
同様に、製造例3および4により製造したカチオン化グリコシルトレハロース類およびカチオン化加水分解水添デンプンを含有する組成物3、4および、比較として、カチオン化処理を行わないグリコシルトレハロース類と加水分解水添デンプンの混合物(未加工品)(株式会社林原生物化学研究所製「トルナーレ」)を測定試料として用いて損傷毛髪への吸着試験を行い、以下の方法で求めた重量変化率の結果を表2に示した。
<重量変化率の測定方法>
1.各測定試料の5%(固形分比)液を調製した。
2.恒温恒湿室(20℃、65%RH)であらかじめ調湿した50%脱色損傷毛髪を精秤した。(W1)
3.毛髪を1.で調製した液に完全に漬け込み、1時間静置した。
4.毛髪を取り出し、軽くふき取った後、撹拌した脱イオン水に毛髪を入れ、1分間洗浄した。
5.4.の操作を3回行った。
6.毛髪を取り出し、軽くふき取り、一昼夜恒温恒湿室で風乾し、毛髪の重量を精秤した。(W2)
7.以下の式により重量変化率を求めた。
重量変化率(%)=(W2−W1)/W1×100
Figure 0005427032
表1に示した結果より、精製品およびトレハロースよりもカチオン化トレハロース組成物の方が損傷毛髪によく吸着することが示された。したがって、本発明において得られたカチオン化トレハロース組成物を精製することなく毛髪化粧料に用いれば、損傷毛髪が改質される可能性が示唆された。
Figure 0005427032
表2に示した結果より、グリコシルトレハロース類および加水分解水添デンプンよりもカチオン化グリコシルトレハロース類およびカチオン化加水分解水添デンプン組成物の方が損傷毛髪によく吸着することが示された。したがって、本発明において得られたカチオン化グリコシルトレハロース組成物を精製することなく毛髪化粧料に用いれば、損傷毛髪が改質される可能性が示唆された。
<ヘアシャンプー>
表3〜6に示す処方例に従って、ヘアシャンプーを作成し、パーマや脱色による損傷毛髪をもつパネラー5名に、試料を通常使用するのと同じように使用してもらい、官能評価で判定した。
評価項目については、使用感、柔軟性、保水性で評価した。評価基準はで使用感、柔軟性、保水性を効果の高い順に5〜1点で採点してもらい、5名の平均点を求めた。なお、総合評価として、以下のように4段階で評価を行った。
A:3項目すべてが4点以上
B:3項目のうち2つが4点以上
C:3項目のうち1つが4点以上、あるいは3項目全てが2点以上4点未満
X:3項目すべてが2点未満
Figure 0005427032
Figure 0005427032
表3の結果より、カチオン化トレハロース組成物1を添加したシャンプーは、使用感、柔軟性、保水性について全て優れたものになっていることが示された。一方、表4の結果より、カチオン化トレハロース精製品1、副産物1および塩類、未加工のトレハロースをそれぞれ単独で添加したもの、あるいは全て添加しなかったものについては使用感、柔軟性、保水性の全てが満足いくものにはならなかったことが示された。
Figure 0005427032
Figure 0005427032
表5の結果より、カチオン化グリコシルトレハロース類およびカチオン化加水分解水添デンプン組成物3を添加したシャンプーは、使用感、柔軟性、保水性について全て優れたものになっていることが示された。一方、表6の結果より、副産物3、未加工のグリコシルトレハロース類および加水分解水添デンプン、カチオン化還元水飴、カチオン化トレハロースをそれぞれ単独で添加したもの、あるいは全て添加しなかったものについては使用感、柔軟性、保水性の全てを満足させるものにはならなかったことが示された。
<ヘアリンス>
表7から10に示す処方例に従って、ヘアリンスを作成し、パーマや脱色による損傷毛髪をもつパネラー5名に、試料を通常使用するのと同じように使用してもらい、官能評価で判定した。評価項目、評価基準はヘアシャンプーと同様に行った。
Figure 0005427032
Figure 0005427032
表7の結果より、カチオン化トレハロース組成物1を添加したヘアリンスは、使用感、柔軟性、保水性について全て優れたものになっていることが示された。一方、表8の結果より、カチオン化トレハロース精製品1、副産物1および塩類、未加工のトレハロースをそれぞれ単独で添加したもの、あるいは全て添加しなかったものについては使用感、柔軟性、保水性の全てが満足いくものにはならなかったことが示された。
Figure 0005427032
Figure 0005427032
表9の結果より、カチオン化グリコシルトレハロース類およびカチオン化加水分解水添デンプン組成物3を添加したヘアリンスは、使用感、柔軟性、保水性について全て優れたものになっていることが示された。一方、表10の結果より、副産物3、未加工のグリコシルトレハロース類および加水分解水添デンプン、カチオン化還元水飴、カチオン化トレハロースをそれぞれ単独で添加したもの、あるいは全て添加しなかったものについては使用感、柔軟性、保水性の全てを満足させるものにはならなかったことが示された。
<ヘアジェル>
表11〜14に示す処方例に従って、ヘアジェルを作成し、パネラー5名に、試料を通常使用するのと同じように使用してもらい、官能評価で判定した。評価項目、評価基準はヘアシャンプーと同様に行った。
Figure 0005427032
Figure 0005427032
表11の結果より、カチオン化トレハロース組成物2を添加したヘアジェルは、使用感、髪のつや、保水性について全て優れたものになっていることが示された。一方、表12の結果より、カチオン化トレハロース精製品2、副産物2および塩類、未加工のトレハロースをそれぞれ単独で添加したもの、あるいは全て添加しなかったものについては使用感、髪のつや、保水性の全てが満足いくものにはならなかったことが示された。
Figure 0005427032
Figure 0005427032
表13の結果より、カチオン化グリコシルトレハロース類およびカチオン化加水分解水添デンプン組成物4を添加したヘアジェルは、使用感、髪のつや、保水性について全て優れたものになっていることが示された。一方、表14の結果より、副産物4、未加工のグリコシルトレハロース類および加水分解水添デンプン、カチオン化還元水飴、カチオン化トレハロースをそれぞれ単独で添加したもの、あるいは全て添加しなかったものについては使用感、髪のつや、保水性の全てを満足させるものにはならなかったことが示された。
<ヘアクリーム>
表15〜18に示す処方例に従って、ヘアクリームを作成し、パネラー5名に、試料を通常使用するのと同じように使用してもらい、官能評価で判定した。評価項目、評価基準はヘアシャンプーと同様に行った。
Figure 0005427032
Figure 0005427032
表15の結果より、カチオン化トレハロース組成物2を添加したヘクリームは、使用感、髪のつや、保水性について全て優れたものになっていることが示された。一方、表16の結果より、カチオン化トレハロース精製品2、副産物2および塩類、未加工のトレハロースをそれぞれ単独で添加したもの、あるいは全て添加しなかったものについては使用感、髪のつや、保水性の全てが満足いくものにはならなかったことが示された。
Figure 0005427032
Figure 0005427032
表17の結果より、カチオン化グリコシルトレハロース類およびカチオン化加水分解水添デンプン組成物4を添加したヘクリームは、使用感、髪のつや、保水性について全て優れたものになっていることが示された。一方、表18の結果より、副産物4、未加工のグリコシルトレハロース類および加水分解水添デンプン、カチオン化還元水飴、カチオン化トレハロースをそれぞれ単独で添加したもの、あるいは全て添加しなかったものについては使用感、髪のつや、保水性の全てを満足させるものにはならなかったことが示された。

Claims (3)

  1. カチオン化トレハロース含有する組成物を含むことを特徴とする毛髪化粧料であって、該カチオン化トレハロースを含有する組成物が、
    一般式(I):
    Figure 0005427032
    (式中、Gはトレハロースの残基を表し、R 、R 、R は炭化水素基を表し、X は無機性陰イオンまたは有機性陰イオンを表す。)で示されるカチオン化トレハロース、
    一般式(II):
    Figure 0005427032
    (式中、R 、R 、R は炭化水素基を表し、X は無機性陰イオンまたは有機性陰イオンを表す。)で示されるカチオン化剤のジオール体、
    トレハロース、塩類および水を含有し、ここで、
    該カチオン化トレハロースおよびトレハロースの合計が50〜60質量%であり、かつ、カチオン化トレハロースとトレハロースとの質量比が1:4〜4:1、カチオン化剤のジオール体が5〜10質量%、塩類が1〜2質量%、水が28〜44質量%である、
    毛髪化粧料。
  2. 前記カチオン化トレハロース含有する組成物が、アルカリ性物質の存在下、トレハロースカチオン化剤とを反応させることによって得られることを特徴とする請求項1記載の毛髪化粧料。
  3. さらに、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤およびカチオン界面活性剤よりなる群から選択される1種以上の界面活性剤ならびに両性高分子を含むことを特徴とする請求項1または2記載の毛髪化粧料。
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