JPH06227962A - トレハロース含有入浴剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 トレハロースを含む、またはトレハロースを
３重量％乃至１００重量％含有する入浴剤、更には、浴
槽中のトレハロース含量を、３ｐｐｍ乃至２００ｐｐｍ
とする入浴剤の添加方法に関する。 【効果】 トレハロース添加により、従来の無機塩を主
成分とした入浴剤よりも著しく肌のしっとり感、なめら
か感が満喫できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、非還元糖であるトレハ
ロースを含有することを特徴とする入浴剤に関するもの
である。本発明の入浴剤は、トレハロースを添加するこ
とで、従来の入浴剤よりも保湿効果、肌あれ防止効果が
期待できるヘルスケアー用品に属する。

【０００２】

【従来の技術】近年、健康や美容に対する意識の高まり
から数多くのタイプの入浴剤が販売、利用されており、
入浴による精神的リラックスのみならず、肌のしっと
り、なめらか感が期待されている。入浴剤に関する特許
の一つとして特公昭５３―１２５９号があるが、該特許
の目的は、入浴剤中の色素が水道中の塩素によって退色
するのを防止するためにアミノ酸またはその塩を添加す
るというものである。

【０００３】また、入浴後の肌をしっとりさせ、なめら
か感をもたらすために入浴剤中に、サブミクロンの粒径
のアクリル樹脂を添加し、炭酸ガス発生物を含有する入
浴剤に関する特許（特公平３―６２６９０号、特公平３
―６２６９１号、特公平３―６２６９２号）があるが、
いずれもしっとり、なめらか感を油成分と微粒子の組合
せによって訴求している。しかし、油成分を配合する場
合、肌の状態によってはべた付き感を感じることがあ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、肌のしっと
り感、なめらか感を満喫できる入浴剤を得るために、非
還元糖であるトレハロースを有効成分とすることで、可
能かを検討することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】入浴剤として、肌のしっ
とり感、なめらか感の効果が期待できるトレハロースの
使用量をも明らかにし、本発明を完成させるに至った。

【０００６】すなわち、本発明は、トレハロースを含有
する入浴剤、更にはトレハロースを３重量％乃至１００
重量％含有することを特徴とする入浴剤に関する。

【０００７】本発明で用いるトレハロースは、トレハロ
ースには３種類の異性体（α、α体、α、β体、β、β
体）があり、通常α、α体が使用されるが、これに限定
されるものではない。また、トレハロースの粉末は、通
常トレハロース１モルに対し結晶水を２モル持つが、本
発明で用いるトレハロースは前記水和物でも無水でもよ
い。

【０００８】本発明の入浴剤中のトレハロースの浴槽中
の含有濃度は、３ｐｐｍ乃至２００ｐｐｍであれば入浴
中、入浴後に肌のしっとり感やなめらか感が確認でき
る。好ましくは、５ｐｐｍ乃至１００ｐｐｍ，より好ま
しくは１０ｐｐｍ乃至１００ｐｐｍのトレハロース濃度
が所望される。そこで、上記濃度になるようにトレハロ
ース含有入浴剤を浴槽中に添加する必要がある。ここ
で、３ｐｐｍ以下では、トレハロースによる肌のしっと
り感やなめらか感の効果が顕著に得られない。また、２
００ｐｐｍより多い場合は、肌のべとつき感が現われる
為、入浴剤として利用し難い。

【０００９】通常、浴槽容積は２００Ｌ乃至３００Ｌ、
１回あたりの入浴剤使用重量は２０ｇ乃至３０ｇである
ことから、本発明では、製品としての入浴剤の重量を一
回分を２５ｇ、浴槽の容積を２５０Ｌとして以下述べ
る。従って、本発明で用いる入浴剤製品中のトレハロー
ス含量は３重量％乃至１００重量％であることが必要で
ある。

【００１０】なお、本発明で記載したトレハロース濃度
とは、全てトレハロースの無水換算濃度である。

【００１１】入浴剤の形態としては溶液状でも良いし、
粉末でもよい。上記効果のある入浴剤の主成分であるト
レハロースは水に対して溶解性が高いので、特に粉末で
も問題にはならないが、さらに溶解性をあげるために、
好ましくは、粉砕によって１０μ―１００μの微粉にす
るとよい。

【００１２】本発明で述べる入浴剤には、通常よく用い
られる無機塩、有機酸、色素、ビタミン、香料、界面活
性剤、さらにはタンニン、アミノ酸、生薬等を必要によ
り含有していてもよい。

【００１３】

【作用】こうして、前述のようなトレハロースを、浴槽
中に特定濃度以上存在せしめる入浴剤を用いることによ
り、皮膚のしっとり感、なめらか感を得ることができる
ものである。

【００１４】以下、実施例に基づき、本発明を具体的に
説明する。

【００１５】

【実施例】表１に示した組成の混合物をピンミルで粉砕
後、各２５ｇを包装したものを入浴剤１から入浴剤７と
した。

【００１６】

【表１】

【００１７】

【実施例】入浴剤１から入浴剤６の各２５ｇ包装品一包
を２５０Ｌの水中にそれぞれ添加溶解し、４１゜Ｃに加
温した。さらには、入浴剤６を２包を浴槽に添加溶解
し、４１゜Ｃに加温した。男女各１０名で、入浴後の肌
のしっとり感及びなめらか感に関する官能評価を、下記
の要領で実施した。得られた得点の平均値を表２に示し
た。 非常によい --- Ａ かなりよい --- Ｂ よい --- Ｃ 普通 --- Ｄ あまりよくない --- Ｅ

【００１８】

【表２】

【００１９】表２の結果より、トレハロースを製品入浴
剤中にトレハロースを３重量％乃至１００重量％含むこ
と、更には、浴槽中にトレハロースが３ｐｐｍ乃至２０
０ｐｐｍ含むことで著しくしっとり感、なめらか感が得
られることが判った。

【００２０】

【本発明の効果】本発明の効果は、入浴剤中にトレハロ
ースを製品中にある一定以上含有し、入浴漕中のトレハ
ロースの濃度をある一定以上にすることで、肌のしっと
り感、なめらか感が得られることを見いだした。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】トレハロースを含有することを特徴とする
   入浴剤。
2. 【請求項２】トレハロースの含量が、３重量％乃至１０
   ０重量％である特許請求項１記載の入浴剤。