JP2003127992A - 船舶のバッテリ消費警告装置、船舶のバッテリ充電残量維持装置 - Google Patents
船舶のバッテリ消費警告装置、船舶のバッテリ充電残量維持装置Info
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Abstract
残量不足を回避するのに有用な船舶のバッテリ消費警告
装置およびバッテリ充電残量維持装置を提供すること。 【解決手段】 バッテリから消費される電力およびバッ
テリに充電される電力を、電流の流れを積算することに
より、バッテリの充電残量として監視する。充電残量が
所定値より小であると判断される場合に警報信号を発
し、この警報信号により人への報知を行なう。さらには
充電残量が所定値より小であると判断される場合にエン
ジンを始動させるための信号を発する。これによりエン
ジンは始動され、エンジンに付属されるジェネレータに
よりバッテリへの充電が開始される。
Description
費警告装置およびバッテリ充電残量維持装置に関する。
では、2サイクル(2ストローク)エンジンと4サイク
ル(4ストローク)エンジンとが使用に供されている。
これらのエンジンの始動は、エンジンのフライホイール
に対し手動または電動で初期的な回転を与えて、エンジ
ンが自力で回転を維持するような状態に移行させること
による。
テリが必須の構成であり、しかも他の電装部品より始動
装置の電力消費は大きく、そのバッテリの充電残量は比
較的高水準に維持されている必要がある。もし、バッテ
リの充電残量が不足しエンジンを電動で始動させること
ができない状況に陥ったならば、非常手段として、フラ
イホイールにロープを巻き付け手動で始動させること
が、通常は可能である。
られる4サイクルエンジンでは、クランキングトルクが
大きく人力による始動に大きな労力を必要とする。特
に、エンジンが冷えている場合にはなおさらである。
ンでは、エンジン始動に使うバッテリの残量をそれに必
要な分以上に維持することは、帰港する場合など航行の
安全確保のため是非とも必要なことである。
装)状態によっては、電力を消費する部品・機器が数多
く装備される場合があり、これらは、エンジンが停止さ
れ海上に停泊している場合においても作動され得る。し
たがって、関知する間もなくバッテリの残量不足に陥る
可能性がある。例えば、現状よく用いられているバッテ
リ容量を考えると7Aで5時間程度の電力消費を行なう
と、エンジン始動に支障をきたす水準に近く、このよう
な状態にそのまま至らせるのは避ける必要がある。5時
間というとプレジャー目的の航行でも十分に考えられる
事態である。
バッテリの残量不足を避けるため、バッテリを2つ装備
してそのうち1つをエンジン始動専用にする方法も考え
られるが、このような場合でも、通常は、2つのバッテ
リのいずれもが船舶の部品・機器用のバッテリとして用
いることができるよう切換え可能に構成されることが多
い。バッテリの接続をわざわざつなぎ変える手間をなく
すことも必要だからである。しかし、誤切換え状態にさ
れる場合が考えられ、エンジン始動に支障をきたすまで
のバッテリ残量不足を招くことがあり得る。
たもので、エンジン始動に支障をきたすようなバッテリ
残量不足を回避するのに有用な船舶のバッテリ消費警告
装置およびバッテリ充電残量維持装置を提供することを
目的とする。
め、本発明に係る船舶のバッテリ消費警告装置は、バッ
テリの消費/充電電流を積算する手段と、前記積算され
た結果により前記バッテリの充電残量が所定値より小で
あるか否かを判断する手段と、前記判断された結果が前
記所定値より小であるときに警報信号を発する手段と、
前記発せられた警報信号を人の感覚に訴える情報に変換
する報知部とを有することを特徴とする(請求項1)。
よびバッテリに充電される電力を、電流の流れを積算す
ることにより、バッテリの充電残量として監視する。そ
して、充電残量が所定値より小であると判断される場合
に警報信号を発し、この警報信号により人への報知を行
なう。したがって、操船者は、バッテリの残量不足を知
ることができこれに応じてエンジンを始動させバッテリ
への充電を開始することができる。よって、エンジン始
動に支障をきたすようなバッテリ残量不足を回避するこ
とができる。
または専用の端末を用いてそのハードウエアとその上で
動作するソフトウエアにより実現することができる。ハ
ードウエアは、例えば、マイクロプロセサ、メモリ、通
信インターフェースなどにより構成され得る。ソフトウ
エアは、例えば、OSなどの基本ソフトウエアとその上
で動作する専用プログラム(アプリケーション・プログ
ラム)などにより構成され得る。以下の説明においても
「手段」については同様である。
の始動に支障がない最低限の残量値としてあらかじめ決
定しておくことができる。以下の説明においても「所定
値」(ただし、先で説明する「第2の所定値」を除
く。)については同様である。また、「人の感覚に訴え
る情報」には、視覚情報、聴覚情報などを例示すること
ができる。視覚情報には、表示装置上でのその旨の表示
やパトランプなどの光の放射などを例示できる。聴覚情
報には、警報音の発砲や音声合成によるその旨のアナウ
ンスなどを例示できる。これらを多重的に用いてもよ
い。
装置は、バッテリの消費/充電電流を積算する手段と、
前記積算された結果により前記バッテリの充電残量が所
定値より小であるか否かを判断する判断手段と、前記判
断された結果が前記所定値より小であるときにエンジン
を始動させるための信号を発する手段とを有することを
特徴とする(請求項2)。
よびバッテリに充電される電力を、電流の流れを積算す
ることにより、バッテリの充電残量として監視する。そ
して、充電残量が所定値より小であると判断される場合
にエンジンを始動させるための信号を発する。これによ
りエンジンは始動され、エンジンに付属されるジェネレ
ータによりバッテリへの充電が開始される。よって、エ
ンジン始動に支障をきたすようなバッテリ残量不足を回
避することができる。
を入力する入力部と、前記入力された指示を記憶する記
憶手段とを備え、前記判断された結果が前記所定値より
小であり、かつ、前記記憶手段に前記自動充電の指示が
記憶されている場合に、エンジンを始動させるための信
号を発するようにしてもよい。自動的な充電を行なうか
否かを選択できるようにするものである。
結果により前記バッテリの充電残量が前記所定値より大
きな第2の所定値より大であるか否かを判断する第2の
判断手段と、前記第2の判断手段の判断結果が前記第2
の所定値より大であり、かつ、前記エンジンを始動させ
るための信号により前記エンジンが始動されている場合
に、前記エンジンを停止させるための信号を発する手段
とをさらに有するようにしてもよい。自動的な充電を開
始した場合には、十分な充電量に達した時点でエンジン
を停止させるものである。「第2の所定値」は、前述の
「所定値」より大きな値であり、エンジンによる充電な
しにある程度の電力消費が可能であり、このような電力
消費によってもエンジンの始動に支障がない最低水準に
落ち込まない値としてあらかじめ決定しておくことがで
きる。以下においても「第2の所定値」は同様である。
装置は、エンジンの回転/停止状態を検知する手段と、
バッテリの消費/充電電流を積算する手段と、前記積算
された結果により前記バッテリの充電残量が所定値より
小であるか否かを判断する判断手段と、前記判断された
結果が前記所定値より小であり、かつ、前記検知された
エンジンの状態が回転状態である場合に、前記エンジン
の回転速度を増加させるための信号を発する手段とを有
することを特徴とする(請求項5)。
よびバッテリに充電される電力を、電流の流れを積算す
ることにより、バッテリの充電残量として監視する。そ
して、充電残量が所定値より小であると判断され、かつ
エンジンがすでに回転中である場合にはエンジンの回転
速度を増加させるための信号を発する。これによりエン
ジンの回転速度が増加され、エンジンに付属されるジェ
ネレータによりバッテリへの充電が強化される。よっ
て、エンジン始動に支障をきたすようなバッテリ残量不
足を回避することができる。これは、エンジンが回転し
ているがそれによるバッテリへの充電に増して電力が消
費される場合に対処したものである。
加の指示を入力する入力部と、前記入力された指示を記
憶する記憶手段とを備え、前記判断された結果が前記所
定値より小であり、かつ、前記検知されたエンジンの状
態が回転状態であり、かつ、前記記憶手段に前記充電量
の自動増加の指示が記憶されている場合に、前記エンジ
ンの回転速度を増加させるための信号を発するようにし
てもよい。自動的な充電強化を行なうか否かを選択でき
るようにするものである。
結果により前記バッテリの充電残量が前記所定値より大
きな第2の所定値より大であるか否かを判断する第2の
判断手段と、前記第2の判断手段の判断結果が前記第2
の所定値より大であり、かつ、前記エンジンの回転速度
を増加させるための信号が発せられている場合に、前記
エンジンの回転速度を通常に戻すための信号を発する手
段とをさらに有するようにしてもよい。自動的な充電強
化を開始した場合には、十分な充電量に達した時点で充
電の強化状態をもとに戻すものである。
充電強化とは、この両者を備えるようにしてもよい。両
者を備えた場合には、自動的な充電を停止することと自
動的な充電強化をもとに戻すことについて、その一方ま
たは両方を備えることができる。
増加の指示とを入力する入力部と、前記入力された指示
を記憶する記憶手段と、エンジンの回転/停止状態を検
知する手段と、バッテリの消費/充電電流を積算する手
段と、前記積算された結果により前記バッテリの充電残
量が所定値より小であるか否かを判断する判断手段と、
前記判断された結果が前記所定値より小であり、かつ、
前記検知されたエンジンの状態が停止状態であり、か
つ、前記記憶手段に前記自動充電の指示が記憶されてい
る場合に、エンジンを始動させるための信号を発する手
段と、前記判断された結果が前記所定値より小であり、
かつ、前記検知されたエンジンの状態が回転状態であ
り、かつ、前記記憶手段に前記充電量の自動増加の指示
が記憶されている場合に、前記エンジンの回転速度を増
加させるための信号を発する手段とを有するようにして
もよい。
テリの充電残量が前記所定値より大きな第2の所定値よ
り大であるか否かを判断する第2の判断手段と、前記第
2の判断手段の判断結果が前記第2の所定値より大であ
り、かつ、前記エンジンを始動させるための信号により
前記エンジンが始動されている場合に、前記エンジンを
停止させるための信号を発する手段と、前記第2の判断
手段の判断結果が前記第2の所定値より大であり、か
つ、前記エンジンの回転速度を増加させるための信号が
発せられている場合に、前記エンジンの回転速度を通常
に戻すための信号を発する手段とをさらに有するように
してもよい。
参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に
係る船舶のバッテリ消費警告装置およびバッテリ充電残
量維持装置を装備した船舶の構成を示す図である。この
実施形態においては、バッテリ消費警告装置およびバッ
テリ充電残量維持装置としての主要部は、処理部17と
報知部13とによって構成され、これら間の情報の伝送
は船内に設けられたLAN(local area network)11
を用いて行なわれる。もちろんLANによらず個別の接
続を用いてもよい。なお、LAN11には、周知のハー
ドウエア規格およびプロトコルを用いることができる。
外機2により構成され、船体1にはLAN11が装備さ
れ、LAN11には入力部12、報知部13、シフト・
スロットル操作部15、処理部17が船内構成として接
続される。船外機2は、エンジン21を有し、エンジン
21にはエンジン制御ユニット22、スタータモータ2
3、ジェネレータ24が設けられる。エンジン制御ユニ
ット22は、船内のLAN11に接続される。
するためのステアリング(ステアリングハンドル)14
の他、メインスイッチ16、バッテリ18、スタータリ
レー19が設けられる。メインスイッチ16は、通常キ
ー入力によりエンジン21を始動または停止させるもの
であり、キー操作によりスタータリレー19に駆動電力
が供給されてスタータリレー19が駆動される。なお、
図1においては、メインスイッチ16からエンジン21
を停止させる構成の図示を省略しているが、これについ
ては後述する。
外機2のスタータモータ23との間に設けられ、スター
タリレー19がオンされるとスタータモータ23が回り
エンジン21を始動させる。バッテリ18の出力はこれ
以外にもメインスイッチ16やエンジン制御ユニット2
2の電源などとして電装各部に供給される。また、バッ
テリ18は、エンジン21に設けられたジェネレータ2
4によって発電された電力を充電するように結線されて
いる。なお、ジェネレータ24の出力は交流である場合
が多いが、このような場合は交流を整流する整流回路
(図示せず)を介してジェネレータ24の出力をバッテ
リ18に供給する。
流、およびバッテリに充電されるジェネレータ24から
の電流は、処理部17によって監視されるべくセンシン
グされ、処理部17は、監視した結果に基づきスタータ
リレー19を操作する。なお、処理部17は監視した結
果に基づきエンジン21を停止させるための出力も行な
い得るが、このための構成については図示が省略されて
いる。これについては後述する。また、処理部17は、
バッテリ18の消費/充電電流の監視結果に基づきLA
N11を介して報知部13に警告などの信号を発し、報
知部13は、これによりその旨の表示や警告音発砲を行
なう。
理部17で行なわれる処理に必要な情報の設定などを入
力するものである。入力された情報は、LAN11を介
して処理部17に供給される。なお、入力部12は、処
理部17と一体として構成されていてもよい。
ン21のシフト状態(正転、逆転、中立)およびスロッ
トル開度状態を操作するものであり、例えばレバーを倒
すことにより操作入力を行ない、レバーの倒れ角に基づ
いて電気信号を発生し、発生された電気信号はLAN1
1を介して船外機2のエンジン制御ユニット22に導か
れる。
た電気信号に基づきエンジン21のシフト、スロットル
各状態を制御する。また、エンジン21の状態(シフト
状態、スロットル開度、回転速度など)をセンシング
し、その結果は、自身によるエンジン制御処理のため用
いられる他、LAN11を介して報知部13に伝送され
る。報知部13は、伝送された情報を表示する。
(コンピュータ)を利用することもできるが、特定機能
を備えた専用装置として備えつけられてもよい。
ック図として示したものであり、すでに説明した構成要
素には同一番号が付されている。図2においては、メイ
ンスイッチ16からエンジン21を停止させる構成とし
てエンジン制御ユニット22への信号経路が記されてい
る。また、処理部17がバッテリ18の消費/充電電流
を監視した結果に基づきエンジン21を停止させるため
の構成として、処理部17からエンジン制御ユニット2
2への信号経路が記されている。
(図示せず)にはエンジン制御ユニット22に内蔵され
た点火電源回路(イグナイタ:図示せず)から点火電力
が供給される。点火電源回路は、メインスイッチ16ま
たは手動のエンジンストップスイッチ25からエンジン
制御ユニット22へエンジン停止信号が発信された場
合、あるいは処理部17から点火停止信号が発信された
場合はその作動が停止し、点火電力の供給が停止されて
エンジン21が停止される。
の供給が必要でかつ火花発生の所定タイミングを指示す
る信号も必要であるが、これらのための昇圧回路やタイ
ミング信号発生回路は、説明を簡単にするため図示省略
されている。
レバーによる操作をシフト操作とスロットル操作に分け
て認識し、そのそれぞれをシフト操作送信部15a、ス
ロットル操作送信部15bがおのおのLAN11を介し
てエンジン制御ユニット22に伝送する。
タリレー19およびエンジン制御ユニット22への信号
伝送路が破線で描かれているが、これはバッテリ消費警
告装置としてのみ機能させるときには、設けなくてもよ
いことを示している。
7における内部の主要構成を示す図である。図3に示す
ように、処理部17は、内部構成として、積算計17
3、演算部172、スタータ動作信号出力部171、点
火停止信号出力部174、インターフェース175を有
する。また、演算部172は、メモリ172aを備え
る。
れる電流とバッテリ18へ充電される電流とを積算する
ものである。例えば、消費される電流を正値として、充
電される電流を負値として積算し、積算結果がバッテリ
18における正味の消費電流として出力されるようにす
る。積算結果は演算部172に導かれる。
18の電極に接続された導線に設けられた電流計と、こ
の電流計の出力をA/D変換するA/D変換回路と、こ
のA/D変換回路の出力を一定サンプリング時間ごとに
累算する累算部とで構成することができる。上記電流計
は正負ともに測定できるものを用意する。
れた情報や積算計173からの情報、さらには、インタ
ーフェース175を介してLAN11から得た情報など
を用いて論理演算などの処理を行なうものであり、その
処理の結果をスタータ動作信号出力部171、点火停止
信号出力部174、またはインターフェース175を介
してLAN11に出力する。
172からの出力に基づきスタータリレー19をオンと
する信号を出力する。点火停止信号出力部174は、演
算部172からの出力に基づきエンジン制御ユニット2
2の点火制御回路作動をオフとする信号を出力する。イ
ンターフェース175は、処理部17がLAN11との
情報のやり取りを行なうための通信インターフェースで
ある。
おける動作について図4、図5、図6をも参照して説明
する。まず、図4は、図1ないし図3に示した実施形態
における、バッテリ消費警告装置としての動作フローを
示す流れ図である。
の出力を監視することにより(ステップ41)、バッテ
リ18の充電残量が所定の値より小であるか否かを演算
部172で判断すること(ステップ42)が主要な処理
の流れである。積算計173の出力は、バッテリ18か
ら消費される正味の積算電流を示しているから、バッテ
リ18の容量を勘案すれば残量としてどのぐらい充電量
があるかがわかる。
に至らない時点の充電量を上記所定値として設定してお
き、積算計173の出力とバッテリ18の容量とからバ
ッテリ充電残量を演算部172で計算し、これを上記所
定値と比較することにより上記判断ができる。バッテリ
18の容量、上記所定値など必要な情報はあらかじめ例
えばメモリ172aに格納しておく。この格納のため入
力部12より必要な情報を入力するようにしてもよい。
であると判断される場合には、LAN11を介して報知
部13に向けて警告を発するように信号を出力する(ス
テップ43)。報知部13は、これに基づいてすでに説
明のように各種の警告を発する。発せられた警告は、ス
テップ41においてバッテリ18の残量が上記所定値よ
り低下していないと判断が変わるまで継続する。このよ
うな判断の変化が生じたとき、およびステップ41にお
いてバッテリ18の残量が上記所定値より低下していな
いと判断されるときは、報知部13への警告発生の要求
はリセットされる(ステップ44)。
れることにより操船者がエンジン21を始動しバッテリ
18への充電が進行することにより生じる。したがっ
て、このような警告により、操船者は、バッテリ18の
残量不足を知りこれに応じてエンジン21を始動させバ
ッテリ18への充電を開始し、もって、エンジン始動に
支障をきたすようなバッテリ残量不足を回避することが
できる。特に、処理部17など警告に必要な構成部分を
常時電源オンにしておくことにより、エンジン18が停
止され船舶が沖合いなどに停泊される場合などに有用で
ある。
施形態における、バッテリ消費警告装置およびバッテリ
充電残量維持装置としての動作フローを示す流れ図であ
る。図5において、図4ですでに説明したステップと同
一機能のステップについては同一番号を付してある。そ
の部分については説明を省略する。
能が図4に示した場合より増強されている。その増強部
分を説明するに、ステップ43において報知部13に向
けて警告を発するよう信号を出力すると、自動充電モー
ドが設定されているか否かにより処理が分岐する(ステ
ップ51)。
低下に伴い操船者の操作によらず自動的にエンジン21
を始動させるモードをいう。このようなモード設定は、
例えば、あらかじめ入力部12からその旨を入力し処理
部17のメモリ172aにその情報を格納(記憶)して
おくことにより行なうことができる。なお、メモリ17
2aに固定的に(書き換え不能に)その旨を格納するこ
とによれば、バッテリ18の充電残量の低下に伴い常に
自動的にエンジン21が始動されるようになる。
図4に示したものと同様にステップ41に戻る。自動充
電モードが設定されている場合は、演算部172は、ス
タータ動作信号出力部171にスタータ動作信号を発す
るように出力を行なう。これにより、スタータ動作信号
出力部171は、スタータ動作信号をスタータリレー1
9に出力する(ステップ52)。この結果エンジン21
は自動的に始動される。
21のシフト状態は中立で、スロットル開度はバッテリ
18への充電が十分に行なわれる程度にするのが好まし
いが、これは、例えば、処理部17からLAN11を介
してエンジン制御ユニット22にそれらの指令を行うこ
とによりなすことができる。または、エンジン制御ユニ
ット22のエンジン21への制御内容が通常は上記のよ
うになるようにエンジン制御ユニット22を設定してお
くことによってもよい。後者の場合は、正規の(通常の
操船者による)エンジン始動を行なったときにはシフト
・スロットル操作部15の操作内容がエンジン制御ユニ
ット22に伝送され、これによりエンジン制御ユニット
22がエンジン21を制御するようにしておく。
計173の出力の監視を続ける(ステップ53)。そし
て、バッテリ18の充電残量が第2の所定値に達したか
否かを判断する(ステップ54)。第2の所定値は、ス
テップ42の第1の所定値より大きく、かつバッテリ1
8の充電残量としてエンジン始動に支障をきたすまでに
は十分に余裕のある値としてあらかじめ設定しておく。
第2の所定値についてもその格納を例えばメモリ172
aにあらかじめ行なっておくことができ、またその格納
のため入力部12から必要な情報を入力できるようにし
てもよい。
しないとされる間はステップ53が継続的に実行され、
第2の所定値に達した時点で報知部13への警告発生の
要求のリセット(ステップ55)と点火停止信号の出力
(ステップ56)とを行なう。点火停止信号の出力は、
演算部172が点火停止信号出力部174に対しその指
示を行なうことによってなされる。これにより、エンジ
ン制御ユニット22の点火電源回路がオフとなりエンジ
ン21は停止に至る。
した最初のステップ41に戻る。これにより以下同様に
バッテリ消費警告装置およびバッテリ充電残量維持装置
としての処理を行なう。
電残量が第1の所定値より小であると判断される場合に
エンジン21を始動させるための信号としてスタータ動
作信号を発する。これによりエンジン21は始動され、
エンジン21に付属されるジェネレータ24によりバッ
テリ18への充電が開始され、よって、エンジン始動に
支障をきたすようなバッテリ残量不足を回避することが
できる。また、自動的にエンジン始動および/またはエ
ンジン停止を行なうことによりさらに便宜が大きい。
エンジン停止とはいずれか一方のみ自動的に行なうよう
にしてもよい。この場合ステップ52またはステップ5
6の一方が手動でなされる。手動の場合はメインスイッ
チ16から操船者がその操作を行なうことができる。
施形態における、バッテリ消費警告装置およびバッテリ
充電残量維持装置としての動作フローの他の例を示す流
れ図である。図6において、図4、図5ですでに説明し
たステップと同一機能のステップについては同一番号を
付してある。その部分については説明を省略する。
能が図5に示した場合よりさらに増強されている。その
増強部分を説明するに、ステップ43において報知部1
3に向けて警告を発するよう信号を出力すると、エンジ
ン21が回転中であるか否かにより処理が分岐する(ス
テップ61)。なお、エンジン21が回転中であるか否
かは、エンジン制御ユニット22がエンジン21につい
てセンシングする結果をLAN11、インターフェース
175を介して演算部172に伝送することにより検知
することができる。
1に移行し以下すでに説明のように処理される。エンジ
ン21が回転中であるときは充電量補充モードが設定さ
れているか否かにより処理が分岐する(ステップ6
2)。
21が回転中でありジェネレータ24により発電がされ
ているが、それに増して消費する電力が大きいことによ
りバッテリ18の充電量が第1の所定値まで低下した場
合に、ジェネレータ24による発電を増強すべくエンジ
ン21の回転数を増加させるモードをいう。このような
モード設定は、例えば、あらかじめ入力部12からその
旨を入力し処理部17のメモリ172aにその情報を格
納(記憶)しておくことにより行なうことができる。
は図4、図5に示したものと同様にステップ41に戻
る。充電量補充モードが設定されている場合は、演算部
172は、インターフェース175、LAN11を介し
エンジン制御ユニット22に向けてエンジン回転速度を
増加するよう指示信号の出力を行なう(ステップ6
3)。これにより、エンジン制御ユニット22は、エン
ジン21にスロットル開度の増加信号を出力する。この
結果エンジン21は自動的に回転速度が増加する。
たら積算計173の出力の監視を続ける(ステップ6
4)。そして、バッテリ18の充電残量が第2の所定値
に達しか否かを判断する(ステップ65)。第2の所定
値は、すでに説明したステップ54と同様に、ステップ
42の第1の所定値より大きく、かつバッテリ18の充
電残量としてエンジン始動に支障をきたすまでには十分
に余裕のある値としてあらかじめ設定しておく。この第
2の所定値についてもその格納を例えばメモリ172a
にあらかじめ行なっておくことができ、またその格納の
ため入力部12から必要な情報を入力できるようにして
もよい。
しないとされる間はステップ64が継続的に実行され、
第2の所定値に達した時点で報知部13への警告発生の
要求のリセット(ステップ66)とエンジン回転速度増
加要求のリセットの出力(ステップ67)とを行なう。
エンジン回転速度増加要求のリセットの出力は、演算部
172がインターフェース175、LAN11を介しエ
ンジン制御ユニット22に対して行う。これにより、エ
ンジン21の回転速度はもとの速度に戻る。
力が終わるとすでに説明した最初のステップ41に戻
る。これにより以下同様にバッテリ消費警告装置および
バッテリ充電残量維持装置としての処理を行なう。
電残量が第1の所定値より小であると判断され、かつエ
ンジン21がすでに回転中である場合にはエンジン21
の回転速度を増加させるための信号を発する。これによ
りエンジン21の回転速度が増加され、エンジン21に
付属されるジェネレータ24によりバッテリ18への充
電が強化され、よって、エンジン始動に支障をきたすよ
うなバッテリ残量不足を回避することができる。これ
は、エンジン21が回転しているがそれに増して電力が
消費される場合に対処したものなので、さらにバッテリ
の充電残量維持装置として信頼性が高い。
は異なる実施形態を図7を参照して説明する。図7は、
本発明の他の実施形態に係る船舶のバッテリ消費警告装
置およびバッテリ充電残量維持装置を説明する図であ
り、図1ないし図3に示した実施形態における図2に対
応する図である。図7において、すでに説明した構成要
素には同一番号を付し、その説明を省略する。
算計71を設け、積算計71をLAN11に接続する。
積算計71は、処理部17の積算計173と同様な機能
を有するものであり、かつ、LAN11と接続されるた
めの通信インターフェースを備えたものである。また、
処理部17に備えられていた演算部172、スタータ動
作信号出力部171、点火停止信号出力部174をエン
ジン制御ユニット22に付属させて演算部など22aと
して装備する。すなわち、各機能部を設ける場所を移動
したものでありバッテリ消費警告装置およびバッテリ充
電残量維持装置としての動作は変わりない。よって、図
4ないし図6に示した動作フローについてもいずれのも
のも採用することができる。
22がもともと有する演算処理機能を利用して実質的に
演算部172を構築することができハードウエアの重複
を避けることができる。
形態とは異なる実施形態を図8を参照して説明する。図
8は、本発明のさらに他の実施形態に係る船舶のバッテ
リ消費警告装置およびバッテリ充電残量維持装置を説明
する図であり、図1ないし図3に示した実施形態におけ
る図2に対応する図である。図8において、すでに説明
した構成要素には同一番号を付し、その説明を省略す
る。
いた演算部172、スタータ動作信号出力部171、点
火停止信号出力部174を報知部13に付属させて演算
部等13aとして装備する。すなわち、やはり各機能部
を設ける場所を移動したものでありバッテリ消費警告装
置およびバッテリ充電残量維持装置としての動作は変わ
りない。よって、図4ないし図6に示した動作フローに
ついてもいずれのものも採用することができる。
タなど)の高機能化としてバッテリ消費警告機能または
バッテリ充電残量維持機能を提供することができる。ま
た、ここでさらに入力部12についても報知部13に一
体化するようにしてもよい。
バッテリから消費される電力およびバッテリに充電され
る電力を、電流の流れを積算することにより、バッテリ
の充電残量として監視する。よって、エンジン始動に支
障をきたすようなバッテリ残量不足を回避することがで
きる。
警告装置およびバッテリ充電残量維持装置を装備した船
舶の構成を示す図。
した図。
部の主要構成を示す図。
ッテリ消費警告装置としての動作フローを示す流れ図。
ッテリ消費警告装置およびバッテリ充電残量維持装置と
しての動作フローを示す流れ図。
ッテリ消費警告装置およびバッテリ充電残量維持装置と
しての動作フローの他の例を示す流れ図。
費警告装置およびバッテリ充電残量維持装置を説明する
図。
テリ消費警告装置およびバッテリ充電残量維持装置を説
明する図。
13…報知部、13a…演算部等、14…ステアリン
グ、15…シフト・スロットル操作部、15a…シフト
操作送信部、15b…スロットル操作送信部、16…メ
インスイッチ、17…処理部、18…バッテリ、19…
スタータリレー、21…エンジン、22…エンジン制御
ユニット、22a…演算部など、23…スタータモー
タ、24…ジェネレータ、25…エンジンストップスイ
ッチ、71…積算計、171…スタータ動作信号出力
部、172…演算部、173…積算計、174…点火停
止信号出力部、175…インターフェース
Claims (9)
- 【請求項1】 バッテリの消費/充電電流を積算する手
段と、 前記積算された結果により前記バッテリの充電残量が所
定値より小であるか否かを判断する手段と、 前記判断された結果が前記所定値より小であるときに警
報信号を発する手段と、 前記発せられた警報信号を人の感覚に訴える情報に変換
する報知部とを有することを特徴とする船舶のバッテリ
消費警告装置。 - 【請求項2】 バッテリの消費/充電電流を積算する手
段と、 前記積算された結果により前記バッテリの充電残量が所
定値より小であるか否かを判断する判断手段と、 前記判断された結果が前記所定値より小であるときにエ
ンジンを始動させるための信号を発する手段とを有する
ことを特徴とする船舶のバッテリ充電残量維持装置。 - 【請求項3】 自動充電の指示を入力する入力部と、 前記入力された指示を記憶する記憶手段と、 バッテリの消費/充電電流を積算する手段と、 前記積算された結果により前記バッテリの充電残量が所
定値より小であるか否かを判断する判断手段と、 前記判断された結果が前記所定値より小であり、かつ、
前記記憶手段に前記自動充電の指示が記憶されている場
合に、エンジンを始動させるための信号を発する手段と
を有することを特徴とする船舶のバッテリ充電残量維持
装置。 - 【請求項4】 前記積算された結果により前記バッテリ
の充電残量が前記所定値より大きな第2の所定値より大
であるか否かを判断する第2の判断手段と、 前記第2の判断手段の判断結果が前記第2の所定値より
大であり、かつ、前記エンジンを始動させるための信号
により前記エンジンが始動されている場合に、前記エン
ジンを停止させるための信号を発する手段と をさらに有することを特徴とする請求項2または3記載
の船舶のバッテリ充電残量維持装置。 - 【請求項5】 エンジンの回転/停止状態を検知する手
段と、 バッテリの消費/充電電流を積算する手段と、 前記積算された結果により前記バッテリの充電残量が所
定値より小であるか否かを判断する判断手段と、 前記判断された結果が前記所定値より小であり、かつ、
前記検知されたエンジンの状態が回転状態である場合
に、前記エンジンの回転速度を増加させるための信号を
発する手段とを有することを特徴とする船舶のバッテリ
充電残量維持装置。 - 【請求項6】 充電量の自動増加の指示を入力する入力
部と、 前記入力された指示を記憶する記憶手段と、 エンジンの回転/停止状態を検知する手段と、 バッテリの消費/充電電流を積算する手段と、 前記積算された結果により前記バッテリの充電残量が所
定値より小であるか否かを判断する判断手段と、 前記判断された結果が前記所定値より小であり、かつ、
前記検知されたエンジンの状態が回転状態であり、か
つ、前記記憶手段に前記充電量の自動増加の指示が記憶
されている場合に、前記エンジンの回転速度を増加させ
るための信号を発する手段とを有することを特徴とする
船舶のバッテリ充電残量維持装置。 - 【請求項7】 前記積算された結果により前記バッテリ
の充電残量が前記所定値より大きな第2の所定値より大
であるか否かを判断する第2の判断手段と、 前記第2の判断手段の判断結果が前記第2の所定値より
大であり、かつ、前記エンジンの回転速度を増加させる
ための信号が発せられている場合に、前記エンジンの回
転速度を通常に戻すための信号を発する手段とをさらに
有することを特徴とする請求項5または6記載の船舶の
バッテリ充電残量維持装置。 - 【請求項8】 自動充電の指示と充電量の自動増加の指
示とを入力する入力部と、 前記入力された指示を記憶する記憶手段と、 エンジンの回転/停止状態を検知する手段と、 バッテリの消費/充電電流を積算する手段と、 前記積算された結果により前記バッテリの充電残量が所
定値より小であるか否かを判断する判断手段と、 前記判断された結果が前記所定値より小であり、かつ、
前記検知されたエンジンの状態が停止状態であり、か
つ、前記記憶手段に前記自動充電の指示が記憶されてい
る場合に、エンジンを始動させるための信号を発する手
段と、 前記判断された結果が前記所定値より小であり、かつ、
前記検知されたエンジンの状態が回転状態であり、か
つ、前記記憶手段に前記充電量の自動増加の指示が記憶
されている場合に、前記エンジンの回転速度を増加させ
るための信号を発する手段とを有することを特徴とする
船舶のバッテリ充電残量維持装置。 - 【請求項9】 前記積算された結果により前記バッテリ
の充電残量が前記所定値より大きな第2の所定値より大
であるか否かを判断する第2の判断手段と、 前記第2の判断手段の判断結果が前記第2の所定値より
大であり、かつ、前記エンジンを始動させるための信号
により前記エンジンが始動されている場合に、前記エン
ジンを停止させるための信号を発する手段と、 前記第2の判断手段の判断結果が前記第2の所定値より
大であり、かつ、前記エンジンの回転速度を増加させる
ための信号が発せられている場合に、前記エンジンの回
転速度を通常に戻すための信号を発する手段とをさらに
有することを特徴とする請求項8記載の船舶のバッテリ
充電残量維持装置。
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