JP7404409B2 - 分子コーティングのための前駆体化合物 - Google Patents

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Description

関連出願
本出願は、米国特許法第119条(e)の下、2015年9月16日に出願された米国仮特許出願第62/219,372号の利益を主張する。上記米国仮特許出願の開示は、その全体が参照により本明細書に援用される。
技術分野
本開示は、基体上に保護コーティングを形成するために使用され得る組成物に関する。本開示は、保護コーティング自体にも関する。
背景
一般的な農産物は、自然環境に曝露されると劣化および腐敗(すなわち、品質の低下)が起こりやすくなる。この種の農産物としては、例えば、卵、果物、野菜、農作物、種子、木の実、花および/または植物全体(これらの加工形態および半加工形態を含む)を挙げることができる。非農産物(例えば、ビタミン類、キャンディ等)も周囲環境に曝露されると劣化しやすくなる。農産物の劣化は、非生物的媒体を介して水分が農産物外面から大気中に蒸発することによる水分喪失、および/または環境中の酸素が農産物内部に拡散することによる酸化、および/または表面の機械的損傷、および/または光に誘起される分解(すなわち、光分解)の結果として起こる。さらに、生物的ストレス要因、例えば、細菌、真菌、ウイルスおよび/または有害生物等も農産物に蔓延して農産物を腐敗させ得る。
農産物の劣化を防ぎ、品質を維持し、寿命を延ばすための従来の手法には、冷蔵および/または特殊包装が含まれる。冷蔵を行うには大きい資本を要する設備が必要とし得、エネルギー経費が継続的に必要となり、慎重に制御を行わなければ農産物の損傷または品質低下を招き得、能動的な管理が必要であり、温度制御下でのサプライチェーンが妨げられるとその利益は失われ得る。特殊包装も高価な設備を必要とし、包装材を消費し、輸送費を増大させ、能動的な管理が必要となり得る。冷蔵および特殊包装によってもたらされる利益はあるが、農産物の取扱いおよび輸送によって表面に擦傷またはへこみが生じ得、これは、美観上、消費者に望まれない上に、細菌および真菌の侵入口となる。さらに、この種の手法に伴う費用が農産物の経費に加算される。
ほとんどの植物(高等植物等)の地上部表面を形成する細胞は、外皮、すなわちクチクラを含み、これは、植物種および植物器官(例えば、果実、種子、樹皮、花、葉、茎等)によって異なる様々な度合いで、水分損失、酸化、機械的損傷、光分解および/または生物的ストレス要因に対する保護を提供する。細胞内脂質から誘導されたバイオポリエステルであるクチンは、クチクラの構造を構成する主要な成分であり、植物を環境ストレス要因(非生物的および生物的ストレス要因の両方)から保護する役割を果たす。クチンの厚み、密度に加えて組成(すなわち、クチンを形成する異なる種類の単量体およびその相対比率)は、植物種によっても、同一植物種または異なる植物種内の植物器官によっても、植物の生育段階によっても異なり得る。植物のクチン含有部分は、他の化合物(例えば、クチクラ外ワックス、フェノール類、抗酸化物質、有色化合物、タンパク質、多糖類等)も含有し得る。このように、植物種および/または植物器官および/または所与の植物の異なる生育段階ごとに、クチンの組成のみならずクチン層の厚みおよび密度が変動することに起因して、環境ストレス(すなわち、水分損失、酸化、機械的損傷および光)および/または生物的ストレス要因(例えば、真菌、細菌、ウイルス、昆虫等)からの攻撃に対する耐性の度合いは、植物種ごとまたは植物器官ごとに異なり得る。
概要
本明細書では、基体上に保護コーティングを形成するために使用され得る組成物が記載される。このコーティングは、水分損失、酸化、機械的分解、光分解およびカビの生育などの要因による品質低下および/または分解から、基体、例えば、食品および/または農業製品を保護するために使用され得る。この組成物は、植物クチクラのクチン層も構成するものと類似するモノアシルグリセリドから製造され得る。
したがって、本開示の一態様において、組成物は、式I:

(式中、
各Rは、独立して、-Hまたは-C~Cアルキルであり;
各Rは、独立して、-H、-C~Cアルキルまたは-OHから選択され;
、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されており;
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されているか;または
およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;および/または
およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;
14およびR15は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニルまたは-C~Cアルキニルであり;
記号

は、単結合またはシスもしくはトランス二重結合を表し;
nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8であり;
mは、0、1、2または3であり;
qは、0、1、2、3、4または5であり;および
rは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である)の2-モノアシルグリセリド化合物と、
添加剤と
を含み、上記添加剤対上記式Iの化合物の質量比(またはモル比)は、約0.1~約1の範囲である。
本明細書に記載の組成物のいずれの添加剤も、1-モノアシルグリセリド、脂肪酸、エステル、アミド、アミン、チオール、カルボン酸、エーテル、脂肪族ワックス、アルコール、(無機および有機)塩、またはそれらの組み合わせを含むいずれの有機化合物でもあり得る。
1つ以上の実施形態において、添加剤は、式II:

(式中、
各Rは、独立して、-Hまたは-C~Cアルキルであり;
各Rは、独立して、-H、-C~Cアルキルまたは-OHから選択され;
、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されており;
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されているか;または
およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;および/または
およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;
14およびR15は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニルまたは-C~Cアルキニルであり;
記号

は、単結合またはシスもしくはトランス二重結合を表し;
nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8であり;
mは、0、1、2または3であり;
qは、0、1、2、3、4または5であり;および
rは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である)の1-モノアシルグリセリド化合物である。
本開示の別の態様において、溶液は、式Iの化合物と、添加剤(例えば、式IIの化合物)とを含み、上記添加剤対上記式Iの化合物のモル比または質量比は0.1~1の範囲であり、上記添加剤および上記式Iの化合物は、少なくとも約0.5mg/mLの濃度で溶媒中に溶解される。
別の態様において、本開示は、農業基体(例えば、食品)の品質低下を防止するために、式Iと、添加剤(例えば、式IIの化合物)とを含む組成物の使用を提供する。
本開示の別の態様において、組成物は、式I:

(式中、
各Rは、独立して、-Hまたは-C~Cアルキルであり;
各Rは、独立して、-H、-C~Cアルキルまたは-OHから選択され;
、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されており;
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されているか;または
およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;および/または
およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;
14およびR15は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニルまたは-C~Cアルキニルであり;
記号

は、単結合またはシスもしくはトランス二重結合を表し;
nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8であり;
mは、0、1、2または3であり;
qは、0、1、2、3、4または5であり;および
rは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である)の化合物と、
少なくとも2種の添加剤と
を含み、上記添加剤対上記式Iの化合物のモル比は、約1以上である。
本開示のなおも別の態様において、組成物は、式II:

(式中、
各Rは、独立して、-Hまたは-C~Cアルキルであり;
各Rは、独立して、-H、-C~Cアルキルまたは-OHから選択され;
、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されており;
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されているか;または
およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;および/または
およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;
14およびR15は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニルまたは-C~Cアルキニルであり;
記号

は、単結合またはシスもしくはトランス二重結合を表し;
nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8であり;
mは、0、1、2または3であり;
qは、0、1、2、3、4または5であり;および
rは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である)の化合物と、
第1の添加剤および第2の添加剤と
を含み、
上記式IIの化合物、上記第1の添加剤および上記第2の添加剤は、それぞれ互いに異なり;および
上記第1および第2の添加剤は、それぞれ独立して、1-モノアシルグリセリド、脂肪酸、エステル、アミド、アミン、チオール、カルボン酸、エーテル、脂肪族ワックス、アルコール、有機塩および無機塩からなる化合物の群から選択される。
本明細書に記載の組成物および溶液は、それぞれ単独でまたは互いとの組合せのいずれかにおいて以下の特徴の1つ以上を含むことができる。記号

は、単結合、二重結合またはRとRとの間の二重結合を表すことができる。R11は、-OHであり得る。nは、7であり得、かつRおよび/またはRは、-OHであり得る。RおよびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせてエポキシ化合物を形成することができる。R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13は、それぞれ-Hであり得る。添加剤対式Iの化合物の質量比は、約0.1~約1、約0.1~約0.5、約0.2~約0.4、約0.25~約0.35、約0.3~約0.7、約0.4~約0.6、約0.45~約0.55、約0.1~約1、約0.1~約0.5、約0.2~約0.4、約0.25~約0.35、約0.3~約0.7、約0.4~約0.6または約0.45~約0.55の範囲であり得る。
組成物または溶液は、添加剤を含むことができる。組成物または溶液は、第1の添加剤および第2の添加剤を含むことができる。組成物または溶液は、少なくとも2種の添加剤を含むことができる。第1の添加剤は、第2の添加剤と異なり得る。添加剤、第1の添加剤または第2の添加剤は、式IIの化合物であり得、式IIは上記された通りである。添加剤、第1の添加剤または第2の添加剤は、脂肪酸であり得る。添加剤、第1の添加剤または第2の添加剤は、エステルであり得る。第1の添加剤は、脂肪酸であり得、かつ第2の添加剤は、式IIの化合物であり得、式IIは、上記された通りである。組成物は、約10%未満のタンパク質、多糖類、フェノール、リグナン、芳香族酸、テルペノイド、フラボノイド、カロテノイド、アルカロイド、アルコール、アルカンおよびアルデヒドを含み得る。添加剤は、式Iの化合物の炭素鎖長と同じである炭素鎖長を有する脂肪酸であり得る。添加剤は、式Iの化合物の炭素鎖長と異なる炭素鎖長を有する脂肪酸であり得る。添加剤は、式IIの化合物の炭素鎖長と同じである炭素鎖長を有する脂肪酸であり得る。添加剤は、式IIの化合物の炭素鎖長と異なる炭素鎖長を有する脂肪酸であり得る。少なくとも2種の添加剤は、それぞれ独立して、1-モノアシルグリセリド、脂肪酸、エステル、アミド、アミン、チオール、カルボン酸、エーテル、脂肪族ワックス、アルコール、有機塩および無機塩からなる化合物の群から選択され得る。第1および第2の添加剤は、それぞれ独立して、1-モノアシルグリセリド、脂肪酸、エステル、アミド、アミン、チオール、カルボン酸、エーテル、脂肪族ワックス、アルコール、有機塩および無機塩からなる化合物の群から選択され得る。第1および第2の添加剤は、それぞれ脂肪酸であり得る。第1の添加剤は、パルミチン酸であり得、かつ第2の添加剤は、オレイン酸であり得る。式Iの化合物の炭素鎖長は、式IIの化合物の炭素鎖長と同じであり得る。式Iの化合物の炭素鎖長は、式IIの化合物の炭素鎖長と異なり得る。本明細書で使用される場合、「炭素鎖長」という用語は、式I、式II、式IIIの化合物または脂肪酸添加剤のカルボニル炭素に結合している部分として理解される。すなわち、炭素鎖長は、変数m、n、qおよびrによって定義され得る。
組成物は、少なくとも20mg/mL、少なくとも50mg/mL、少なくとも100mg/mL、少なくとも約20mg/mL、少なくとも約50mg/mLまたは少なくとも約100mg/mLの範囲でエタノール中に可溶性であり得る。組成物は、少なくとも20mg/mL、少なくとも50mg/mL、少なくとも100mg/mL、少なくとも約20mg/mL、少なくとも約50mg/mLまたは少なくとも約100mg/mLの範囲で水中に可溶性であり得る。組成物は、少なくとも20mg/mL、少なくとも50mg/mL、少なくとも100mg/mL、少なくとも約20mg/mL、少なくとも約50mg/mLまたは少なくとも約100mg/mLの範囲で、エタノールおよび水を含む溶媒中に可溶性であり得る。溶媒は、少なくとも25体積%の水、少なくとも50体積%の水、少なくとも75体積%の水、少なくとも90体積%の水、35体積%未満の水、少なくとも約25体積%の水、少なくとも約50体積%の水、少なくとも約75体積%の水、少なくとも約90体積%の水または約35体積%未満の水であり得る。組成物は、約25℃および約1気圧の圧力において固体であり得、かつ任意選択的に、固体は、約2ミリメートル未満の平均直径を有する結晶を含むことができる。
溶液中の溶質の濃度は、少なくとも0.5mg/mL、少なくとも1mg/mL、少なくとも5mg/mL、少なくとも10mg/mL、少なくとも20mg/mL、少なくとも約0.5mg/mL、少なくとも約1mg/mL、少なくとも約5mg/mL、少なくとも約10mg/mLまたは少なくとも約20mg/mLであり得る。溶液中の溶質の濃度は、飽和限度未満であり得る。溶媒は、水および/またはエタノールを含むことができる。組成物または溶液は、顔料または着臭剤から選択される追加的な薬剤をさらに含むことができる。
本開示の別の態様において、基体上にコーティングを形成する方法は、(i)Iの化合物を含む組成物を提供するステップであって、組成物は、溶媒中に溶解されて溶液を形成するステップと;(ii)上記溶液を基体の表面に適用するステップと;(iii)上記組成物を上記表面上で再固体化させて上記コーティングを形成するステップとを含む。幾つかの実施形態において、上記組成物は、添加剤(例えば、式IIの化合物)をさらに含む。添加剤対式Iの化合物の質量比は、0.1~1の範囲であり得る。
本開示の別の態様において、基体上にコーティングを形成する方法は、(i)式Iの化合物を含む組成物を提供するステップであって、組成物は、溶媒中に溶解されて溶液を形成するステップと;(ii)上記溶液を基体の表面に適用するステップと;(iii)上記組成物を上記表面上で再固体化させて上記コーティングを形成するステップとを含む。コーティングは、全体的に光学的に透明であり得るか、または可視域の光に関して少なくとも60%の平均透過率を有し得る。幾つかの実施形態において、コーティングの全体が可視域の光に関して少なくとも60%の透過率を有する。したがって、コーティングは、面積が0.25μmより大きい目に見える残留物を有さないことが可能である。
本開示の別の態様において、基体上にコーティングを形成する方法は、(i)式IIの化合物を含む組成物を提供するステップであって、組成物は、溶媒中に溶解されて溶液を形成するステップと;(ii)上記溶液を基体の表面に適用するステップと;(iii)上記組成物を上記表面上で再固体化させて上記コーティングを形成するステップとを含む。コーティングは、全体的に光学的に透明であり得るか、または可視域の光に関して少なくとも60%の平均透過率を有し得る。幾つかの実施形態において、保護層の全体が可視域の光に関して少なくとも60%の透過率を有する。したがって、保護層は、面積が0.25μmより大きい目に見える残留物を有さないことが可能である。
本開示の別の態様において、式Iの化合物および添加剤を含む組成物を製造する方法は、
(i)式III:

(式中、
Xは、OまたはNRであり;
、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されており;
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されているか;または
およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;および/または
およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;
14およびR15は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニルまたは-C~Cアルキニルであり;
記号

は、単結合またはシスもしくはトランス二重結合を表し;
nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8であり;
mは、0、1、2または3であり;
qは、0、1、2、3、4または5であり;および
rは、0、1、2、3、4、5、6、7または8であり;および
Rは、-H、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールである)の化合物を提供するステップと;
(ii)式IIIの化合物を変換して、式I:

(式中、
各Rは、独立して、-Hまたは-C~Cアルキルであり;
各Rは、独立して、-H、-C~Cアルキルまたは-OHから選択され;
、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されており;
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されているか;または
およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;および/または
およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;
14およびR15は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニルまたは-C~Cアルキニルであり;
記号

は、単結合またはシスもしくはトランス二重結合を表し;
nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8であり;
mは、0、1、2または3であり;
qは、0、1、2、3、4または5であり;および
rは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である)の化合物を製造するステップと;
(iii)添加剤対式Iの化合物のモル比が約0.1~1の範囲であるように、式Iの化合物を添加剤と組み合わせるステップと
を含む。
本開示の別の態様において、保護コーティングを形成する方法は、(i)溶媒中に溶解された溶質を含む溶液を提供するステップであって、溶質は、1-モノアシルグリセリド、脂肪酸、エステル、アミド、アミン、チオール、カルボン酸、エーテル、脂肪族ワックス、アルコール、塩(無機および有機)ならびに式Iの化合物からなる群から選択される化合物の組成物を含む溶質を含むステップと;(ii)上記溶液を基体の表面に適用するステップと;(iii)上記溶質を上記表面上で固体化させて上記保護コーティングを形成するステップとを含む。保護コーティングは、0.1ミクロンより大きい厚さを有することができる。保護層は、可視域の光に関して少なくとも60%の平均透過率を有することができる。
別の態様において、保護コーティングを形成する方法は、(i)溶媒中に溶解された溶質を含む溶液を提供するステップであって、溶質は、式Iの化合物を含むステップと;(ii)上記溶液を基体の表面に適用するステップと;(iii)上記溶質を上記表面上で固体化させて上記保護コーティングを形成するステップとを含む。保護コーティングは、式Iの化合物を含むことができ、かつ面積が0.25μmより大きい目に見える沈殿物または目に見える他の残留物を有さないことを特徴とし得る。
本開示の別の態様において、食品の品質低下を減少させるための方法は、0.1~1の質量またはモル比で式Iおよび添加剤を含む組成物で食品基体をコーティングするステップを含む。幾つかの実施形態において、添加剤は、上記の式IIの化合物である。
本開示の別の態様において、収穫された産物を保護する方法は、溶媒中に溶解された溶質を含む溶液を提供するステップと、上記溶液を上記収穫された産物の表面に適用して上記産物上にコーティングを形成するステップとを含む。コーティングは、溶質から形成され得、かつ3ミクロン未満の厚差であり得、およびコーティングは、収穫された産物の質量損失レートを少なくとも10%だけ減少させるように機能し得る。
本開示の別の態様において、式Iの化合物および添加剤を含む溶液であって、上記添加剤対上記式Iの化合物のモル比は、0.1~1の範囲であり、上記添加剤および上記式Iの化合物は、少なくとも約0.5mg/mLの濃度で溶解される、溶液が開示される。
本開示の別の態様において、本明細書に記載の化合物は、基体上に保護コーティングを形成するために使用することができる。基体は、農産物であり得、かつコーティングは、農産物の品質低下を減少することを補助することができる。
本明細書に記載の方法は、それぞれ単独でまたは互いとの組合せのいずれかにおいて以下の特徴の少なくとも1つ以上を含むことができる。組成物は、少なくとも約0.5mg/mLまたは少なくとも約1mg/mLの濃度で溶液中に溶解され得る。溶解は、約0℃~約40℃の範囲の温度で実行される。溶液中の溶質の濃度は、飽和限度未満あり得る。溶媒は、水および/またはエタノールを含むことができる。溶媒は、少なくとも25体積%の水、少なくとも50体積%の水、少なくとも75体積%の水、少なくとも90体積%の水、35体積%未満の水、少なくとも約25体積%の水、少なくとも約50体積%の水、少なくとも約75体積%の水、少なくとも約90体積%の水または約35体積%未満の水であり得る。
組成物を再固体化させることは、組成物を沈殿させるために溶媒を除去する(例えば、蒸発させる)ことを含み得る。式IIIの化合物は、酸、エステルまたはアミドであり得る。式IIIの化合物を変換して式Iの化合物を製造することは、式IIIの酸をエステル化することを含み得る。式IIIの化合物を変換して式Iの化合物を製造することは、式IIIのエステルまたはアミドをエステル交換することを含み得る。式IIIの化合物を変換して式Iの化合物を製造することは、アルコールおよび塩基または酸で式IIIの化合物を処理することを含み得る。塩基は、塩基性樹脂、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムまたは炭酸カリウムであり得る。酸は、メタンスルホン酸、硫酸、トルエンスルホン酸、HClまたは酸性樹脂であり得る。式IIIの化合物を変換して式Iの化合物を製造することは、酵素で式IIIの化合物を処理することを含み得る。
それらの表面上に様々なレベルの目に見える残留物を有する、コーティングされたアボカドの高解像度画像を示す。 本明細書に記載の化合物から形成されたコーティングを有するレモンおよび有さないレモンの高解像度の経時的な写真を示す。 時間の関数としての図2のレモンの断面積の標準化プロットである。 本明細書に記載の化合物から形成されたコーティングを有するイチゴおよび有さないイチゴの平均質量損失レートのプロットである。 本明細書に記載の化合物から形成されたコーティングを有するイチゴおよび有さないイチゴの高解像度の経時的な写真を示す。 パルミチン酸の1-グリセロールおよび2-グリセロールエステルから形成されたコーティングを有するイチゴおよび有さないブルーベリーの平均質量損失レートのプロットである。 ステアリン酸の1-グリセロールおよび2-グリセロールエステルから形成されたコーティングを有するイチゴおよび有さないブルーベリーの平均質量損失レートのプロットである。 時間の関数としてのブルーベリーのパーセント質量損失のプロットである。 本明細書に記載の化合物から形成されたコーティングを有するブルーベリーおよび有さないブルーベリーの高解像度写真を示す。 本明細書に記載の化合物から形成されたコーティングを有するバナナおよび有さないバナナの高解像度の経時的な写真を示す。 パルミチン酸の1-グリセロールおよび2-グリセロールエステルでコーティングされたフィンガーライムの1日あたりの質量損失レートのプロットを示す。 パルミチン酸の2-グリセロールエステルならびにミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸の1-グリセロールエステルから形成されたコーティングでコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数のプロットを示す。 パルミチン酸の2-グリセロールエステル、ならびにミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸から形成されたコーティングでコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数のプロットを示す。 パルミチン酸エチルおよびオレイン酸と組み合わせて、パルミチン酸の2-グリセロールエステルを含む組成物でコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数のプロットを示す。ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸と組み合わせて、ステアリン酸の1-グリセロールエステルを含む組成物でコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数のプロットも示す。 ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸と組み合わせて、ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸の1-グリセロールエステルでコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数のプロットを示す。 ステアリン酸、パルミチン酸およびミリスチン酸の1-グリセロールエステルの混合物でコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数のプロットを示す。 パルミチン酸、パルミチン酸の2-グリセロールエステルおよびステアリン酸の1-グリセロールエステルの組合せを含む混合物でコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数のプロットを示す。 パルミチン酸、オレイン酸およびステアリン酸の1-グリセロールエステルの組合せを含む混合物でコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数のプロットを示す。
詳細な説明
本明細書中、食品または農産物などの基体のためのコーティングとして使用することができる組成物および溶液が記載される。組成物は、上記されたような式Iの化合物および任意選択的に式IIの化合物などの添加剤を含むことができる。代わりに、組成物は、式IIの化合物および任意選択的に添加剤を含むことができる。コーティングは、例えば、組成物を溶媒中に溶解して溶液を形成し、この溶液を、コーティングされる基体の表面に適用し、次いで、溶質を再固体化させてコーティングを形成することにより、例えば、溶媒を蒸発させて溶質を沈殿させることにより形成することができる。
本明細書に記載のコーティングおよび方法は、農産物および食品の新鮮さを維持するための現在の方法に対して多くの異なる特徴および利点を提供する。例えば、本開示は、水分損失を防ぎ、かつ農産物を細菌、菌、ウイルスなどの脅威から保護することができるコーティングを提供する。コーティングは、例えば、植物および食品を物理的損傷(例えば、損傷)および光損傷から保護することができる。したがって、本組成物、溶液およびコーティングは、品質を低下させることなく、長時間、農産物を貯蔵することを補助するために使用することができる。幾つかの場合、組成物およびコーティングは、冷蔵せずに食品を新鮮に保持することを可能にする。本明細書において提供された組成物およびコーティングは、食用であり得る(すなわち、コーティングは、ヒトの消費に関して無毒性であり得る)。幾つかの実施形態において、コーティングは、無味、無色および/または無臭である。幾つかの好ましい実施形態において、コーティングは、植物クチクラにおいて自然に見出される同一化学原料(例えば、ヒドロキシおよび/またはジヒドロキシパルミチン酸、および/またはヒドロキシまたはエポキシオレイン酸およびステアリン酸)から製造され、したがって有機および全天然であり得る。
上記のように、農産物などの基体を保護し、かつ質量損失および水分損失を防ぐことに加えて、多くの場合、コーティングがヒトの目で検知できないこと、および/またはコーティングされた農産物の物理的外観におけるいずれかの探知可能な変化も引き起こさないことが望ましいことがあり得る。例えば、形成時に沈殿もしくは結晶化するか、または他の様式でコーティングされた産物の表面上に残留物を残すコーティングは、コーティングされた産物が汚れているかもしくは損傷しているように見えること、または産物の美的アピールを減少させ得る。したがって、コーティングされた産物は、類似の未コーティングの産物と比較して、消費者にそれほど望ましくないように見え得る。従って、上記のように水/質量損失を防ぎ、かつ/または農産物を保護することに有効であることに加えて、多くの場合、コーティングが目に見える残留物を残さないこと、および/またはコーティングされた産物の物理的外観を変化させないこともさらに望ましい。
図1は、本明細書に記載された組成物でコーティングされた後のアボカドの表面上の目に見える残留物の外観および分類を例示する。アボカド102は、目に見える残留物を示さなかった。アボカド112は、目に見える残留物の小パッチ114(すなわち、約1~2cm以下、またはアボカドの表面積の約5%以下を占める)のみを有した。目に見える残留物の1つの小パッチを有するアボカドは、軽度の残留物を有するとして分類された。アボカド122は、目に見える残留物の大パッチ124(すなわち、約3~10cm以下、またはアボカドの表面積の約5~25%を占める)を有した。目に見える残留物の1つの大パッチを有するアボカドは、中程度の残留物を有するとして分類された。アボカド132は、表面の大部分または全てを覆う広範囲に広がった目に見える残留物を有した。このようなアボカドは、重度の残留物を有するとして分類された。
本明細書で使用される場合、「基体」という用語は、その上にコーティングが形成されるかまたは材料が析出される、いずれの対象または材料も意味する。特定の実施形態において、基体は、ヒトの食用であり、かつコーティングは、食用のコーティングである。食用の基体の例としては、農産物および食品、例えば、果実、野菜、産物、種、堅果、肉牛、家禽および魚介類が含まれる。多くの実施形態において、コーティングは基体の外面層全体上に形成されるが、幾つかの実施形態では、コーティングは、基体の外面層の一部を覆うことができる。コーティングは、基体の表面層の一部を暴露する開口または多孔性領域を含むことができる。
「アルキル」という用語は、直鎖また分枝鎖飽和炭化水素を意味する。C~Cアルキル基は、1~6個の炭素原子を含有する。C~Cアルキル基の例としては、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、イソプロプル、イソブチル、sec-ブチルおよびtert-ブチル、イソペンチルおよびネオペンチルが含まれる。
「アルケニル」という用語は、炭素-炭素二重結合を含有する脂肪族炭化水素基を意味し、これは、鎖中に約2~約6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖であり得る。好ましいアルケニル基は、鎖中に2~約4個の炭素原子を有する。分岐鎖は、メチル、エチルまたはプロピルなどの1つ以上の低級アルキル基が直鎖アルケニル鎖に付加していることを意味する。例示的なアルケニル基としては、エテニル、プロペニル、n-ブテニルおよびi-ブテニルが含まれる。C~Cアルケニル基は、2~6個の炭素原子を含有するアルケニル基である。本明細書中で定義される場合、「アルケニル」という用語は、「E」および「Z」の両方、または「シス」および「トランス」二重結合の両方を含むことができる。
「アルキニル」という用語は、炭素-炭素三重結合を含有する脂肪族炭化水素基を意味し、これは、鎖中に約2~約6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖であり得る。好ましいアルキニル基は、鎖中に2~約4個の炭素原子を有する。分岐鎖は、メチル、エチルまたはプロピルなどの1つ以上の低級アルキル基が直鎖アルケニル鎖に付加していることを意味する。例示的なアルキニル基としては、エチニル、プロピニル、n-ブチニル、2-ブチニル、3-メチルブチニルおよびn-ペンチニルが含まれる。C~Cアルキニル基は、2~6個の炭素原子を含有するアルキニル基である。
「シクロアルキル」という用語は、3~18個の炭素原子を含有する単環式または多環式飽和炭素環を意味する。シクロアルキル基の例としては、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプタニル、シクロオクタニル、ノルボラニル、ノルボレニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニルまたはビシクロ[2.2.2]オクテニルが含まれる。C~Cシクロアルキルは、3~8個の炭素原子を含有するシクロアルキル基である。シクロアルキル基は、縮合可能である(例えば、デカリン)か、または架橋可能である(例えば、ノルボルナン)。
「アリール」という用語は、フェニル、ビフェニルまたはナフチルなどの単環式または二環式基を含む、1~2個の芳香族環を有する環式芳香族炭化水素基を意味する。2個の芳香環を有する場合(二環式など)、アリール基の芳香環は、一点で結合していてもよく(例えば、ビフェニル)、または縮合していてもよい(例えば、ナフチル)。アリール基は、いずれの付加点においても1つ以上の置換基、例えば、1~5個の置換基によって任意選択的に置換されていてよい。
「ヘテロアリール」という用語は、5~12個の環原子の一価の単環式もしくは二環式芳香族基、または多環式芳香族基であり、N、OまたはSから選択される1つ以上の環ヘテロ原子を含有し、残りの環原子はCであるものを意味する。本明細書中で定義されたヘテロアリールは、ヘテロ原子がN、OまたはSから選択される二環式ヘテロ芳香族基も意味する。芳香族基は、独立して、本明細書に記載の1つ以上の置換基で任意選択的に置換される。
本明細書で使用される場合、「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを意味する。
全体を通して、以下の略語が使用される。ヘキサデカン酸(すなわち、パルミチン酸)は、PAと省略される。オクタデカン酸(すなわち、ステアリン酸)は、SAと省略される。テトラデカン酸(すなわち、ミリスチン酸)は、MAと省略される。(9Z)-オクタデセン酸(すなわち、オレイン酸)は、OAと省略される。1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イルパルミテート(すなわち、2-グリセロパルミテート)は、PA-2Gと省略される。1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イルオクタデカノエート(すなわち、2-グリセロステアレート)は、SA-2Gと省略される。1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イルテトラデカン酸(すなわち、2-グリセロミリステート)は、MA-2Gと省略される。1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル(9Z)-オクタデセノエート(すなわち、2-グリセロオレエート)は、OA-2Gと省略される。2,3-ジヒドロキシプロパン-1-イルパルミテート(すなわち、1-グリセロパルミテート)は、PA-1Gと省略される。2,3-ジヒドロキシプロパン-1-イルオクタデカノエート(すなわち、1-グリセロステアレート)は、SA-1Gと省略される。2,3-ジヒドロキシプロパン-1-イルテトラデカノエート(すなわち、1-グリセロミリステート)は、MA-1Gと省略される。2,3-ジヒドロキシプロパン-1-イル(9Z)-オクタデセノエート(すなわち、1-グリセロオレエート)は、OA-1Gと省略される。エチルヘキサデカノエート(すなわち、エチルパルミテート)は、EtPAと省略される。
本明細書に記載の組成物は、式I:

(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、m、n、qおよびrの定義は、上記に記載された通りである)の化合物および任意選択的に添加剤を含有することができる。
1つ以上の実施形態において、添加剤は、式II:

(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、m、n、qおよびrの定義は、上記に記載された通りである)の化合物である。
1つ以上の実施形態において、記号

は単結合を表す。1つ以上の実施形態において、記号

は二重結合を表す。幾つかの実施形態において、R11は、-OHである。幾つかの実施形態において、nは7である。幾つかの実施形態において、RおよびRは-OHであり得る。幾つかの実施形態において、nは7であり、かつRは-OHである。1つ以上の実施形態において、nは7であり、かつRは-OHである。幾つかの実施形態において、nは7であり、かつRおよびRは-OHである。幾つかの実施形態において、nは7であり、かつRおよびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、エポキシドを形成する。記号

は、nが7である場合にRとRとの間の二重結合を表すことができる。
式Iの化合物と式IIの化合物との間の差異は、グリセリンエステルの結合点である。幾つかの好ましい実施形態において、グリセリンエステルは未置換である。したがって、幾つかの好ましい実施形態において、本開示は、式I-A:

および式II-A:

(式中、変数m、n、q、r、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13は、式Iおよび式IIに関して上記で定義される通りである)の化合物を提供する。
コーティングされた農産物の水/質量損失レートを減少させ、かつ結果として生じるコーティングがヒトの目に好ましくは実質的に検知不可能であり、かつ/または他の様式でコーティングされた産物の物理的外観を変化させない、コーティング配合物のための化合物を識別するために研究が実行された。これらの研究に関して、式Iの化合物および/または式IIの化合物および/または他の添加剤(例えば、1-モノアシルグリセリド、脂肪酸、エステル、アミド、アミン、チオール、カルボン酸、エーテル、脂肪族ワックス、アルコール、(無機および有機)塩またはそれらの組合せ)を含む、(典型的に固体であったが、幾つかの場合に油であった)混合物が最初に形成された。次いで、混合物を溶媒(例えば、エタノール、または水およびエタノール混合物、例えば、1:2以下の比率の水:エタノール)中に溶解して溶液を形成し、それからコーティングが種々の食用基体(ブルーベリー、バナナ、イチゴ、レモン、アボカドおよびライム)上に形成された。使用された特定の配合物およびコーティングを形成するための手順についての詳細は、図2~18を参照して説明目的のために以下に記載される。次いで、基体を、表面上の目に見える残留物の存在に関して試験し、かつ経時的なパーセント質量損失に関して試験し、コーティングのない対照試料と比較した。
種々の異なる組成の混合物(例えば、固体混合物)を使用して種々の食用基体上にコーティングを形成した。特定の組成およびコーティング手順は、図2~18を参照して以下に記載される。幾つかの組成物は、実質的に純粋な(例えば、少なくとも90%または少なくとも95%の純度の)2-モノアシルグリセリド化合物(例えば、式Iの化合物)であった。例えば、コーティングは、実質的に純粋なPA-2Gであった組成物、および実質的に純粋なSA-2Gであった組成物から形成された。幾つかの組成物は、実質的に純粋な(例えば、少なくとも90%または少なくとも95%の純度の)1-モノアシルグリセリド化合物(例えば、式IIの化合物)であった。例えば、コーティングは、実質的に純粋なPA-1Gである組成物、実質的に純粋なOA-1Gである組成物、および実質的に純粋なSA-1Gである組成物から形成された。
幾つかの組成物は、式Iの化合物および添加剤を含み、これらの組成物のそれぞれに関して式Iの化合物対添加剤の様々な比率が試験された。例えば、以下の表1に列挙される式Iの化合物および添加剤の組合せを含む組成物からコーティングが形成された。添加剤としては、例えば、式IIの飽和または不飽和化合物、飽和または不飽和脂肪酸、エチルエステルおよび/または(第1の)式Iの化合物と異なる第2の式Iの化合物(例えば、異なる長さの炭素鎖を有する)を含んだ。
幾つかの実施形態において、式Iの化合物はPA-2Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はPA-2Gであり、かつ添加剤はPA-1Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はPA-2Gであり、かつ添加剤はSA-1Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はPA-2Gであり、かつ添加剤はMA-1Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はPA-2Gであり、かつ添加剤はOA-1Gである。
幾つかの実施形態において、式Iの化合物はSA-2Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はSA-2Gであり、かつ添加剤はPA-1Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はSA-2Gであり、かつ添加剤はSA-1Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はSA-2Gであり、かつ添加剤はMA-1Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はSA-2Gであり、かつ添加剤はOA-1Gである。
幾つかの実施形態において、式Iの化合物はMA-2Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はMA-2Gであり、かつ添加剤はPA-1Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はMA-2Gであり、かつ添加剤はSA-1Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はMA-2Gであり、かつ添加剤はMA-1Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はMA-2Gであり、かつ添加剤はOA-1Gである。
幾つかの実施形態において、式Iの化合物はOA-2Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はOA-2Gであり、かつ添加剤はPA-1Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はOA-2Gであり、かつ添加剤はSA-1Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はOA-2Gであり、かつ添加剤はMA-1Gである。幾つかの実施形態において、式Iの化合物はOA-2Gであり、かつ添加剤はOA-1Gである。
式Iまたは式IIの幾つかの実施形態において、nは0である。幾つかの実施形態において、nは1である。幾つかの実施形態において、nは2である。幾つかの実施形態において、nは3である。幾つかの実施形態において、nは4である。幾つかの実施形態において、nは5である。幾つかの実施形態において、nは6である。幾つかの実施形態において、nは7である。幾つかの実施形態において、nは8である。
式Iまたは式IIの幾つかの実施形態において、mは0である。幾つかの実施形態において、mは1である。幾つかの実施形態において、mは2である。幾つかの実施形態において、mは3である。
式Iまたは式IIの幾つかの実施形態において、qは0である。幾つかの実施形態において、qは1である。幾つかの実施形態において、qは2である。幾つかの実施形態において、qは3である。幾つかの実施形態において、qは4である。幾つかの実施形態において、qは5である。
式Iまたは式IIの幾つかの実施形態において、rは0である。幾つかの実施形態において、rは1である。幾つかの実施形態において、rは2である。幾つかの実施形態において、rは3である。幾つかの実施形態において、rは4である。幾つかの実施形態において、rは5である。幾つかの実施形態において、rは6である。幾つかの実施形態において、rは7である。幾つかの実施形態において、rは8である。
幾つかの実施形態において、Rは水素である。幾つかの実施形態において、Rは水素である。幾つかの実施形態において、RおよびRは、両方とも水素である。
式Iの化合物の幾つかの実施形態において、nは8である。幾つかの実施形態において、qは1である。幾つかの実施形態において、mは1である。幾つかの実施形態において、rは1である。
幾つかの実施形態において、式Iまたは式IIの化合物は、カルボニル炭素に結合した11~21個の炭素原子を有する(すなわち、化合物は、C12~C22鎖である)。幾つかの実施形態において、式Iまたは式IIの化合物は、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21またはC22鎖である。
式Iの化合物の幾つかの実施形態において、nは8であり、かつqは1である。幾つかの実施形態において、nは8であり、qは1であり、かつmは1である。幾つかの実施形態において、nは8であり、qは1であり、mは1であり、かつrは1である。幾つかの実施形態において、nは8であり、qは1であり、mは1であり、rは1であり、かつ

は単結合を表す。
式Iの化合物の幾つかの実施形態において、mは3である。幾つかの実施形態において、nは8であり、qは1であり、かつmは3である。幾つかの実施形態において、nは8であり、qは1であり、mは3であり、かつrは1である。幾つかの実施形態において、nは8であり、qは1であり、mは3であり、rは1であり、かつ

は単結合を表す。
式Iの化合物の幾つかの実施形態において、nは6である。幾つかの実施形態において、nは6であり、かつqは1である。幾つかの実施形態において、nは6であり、qは1であり、かつmは1である。幾つかの実施形態において、nは6であり、qは1であり、mは1であり、かつrは1である。幾つかの実施形態において、nは6であり、qは1であり、mは1であり、rは1であり、かつ

は単結合を表す。
式Iの化合物の幾つかの実施形態において、nは7である。幾つかの実施形態において、nは7であり、かつqは1である。幾つかの実施形態において、nは7であり、qは1であり、かつmは3である。幾つかの実施形態において、nは7であり、qは1であり、mは3であり、かつrは1である。幾つかの実施形態において、nは7であり、qは1であり、mは3であり、rは1であり、かつ

はシス二重結合を表す。
式IIの化合物の幾つかの実施形態において、nは8である。幾つかの実施形態において、qは1である。幾つかの実施形態において、mは1である。幾つかの実施形態において、rは1である。
式IIの化合物の幾つかの実施形態において、nは8であり、かつqは1である。幾つかの実施形態において、nは8であり、qは1であり、かつmは1である。幾つかの実施形態において、nは8であり、qは1であり、mは1であり、かつrは1である。幾つかの実施形態において、nは8であり、qは1であり、mは1であり、rは1であり、かつ

は単結合を表す。
式IIの化合物の幾つかの実施形態において、mは3である。幾つかの実施形態において、nは8であり、qは1であり、かつmは3である。幾つかの実施形態において、nは8であり、qは1であり、mは3であり、かつrは1である。幾つかの実施形態において、nは8であり、qは1であり、mは3であり、rは1であり、かつ

は単結合を表す。
式IIの化合物の幾つかの実施形態において、nは6である。幾つかの実施形態において、nは6であり、かつqは1である。幾つかの実施形態において、nは6であり、qは1であり、かつmは1である。幾つかの実施形態において、nは6であり、qは1であり、mは1であり、かつrは1である。幾つかの実施形態において、nは6であり、qは1であり、mは1であり、rは1であり、かつ

は単結合を表す。
式IIの化合物の幾つかの実施形態において、nは7である。幾つかの実施形態において、nは7であり、かつqは1である。幾つかの実施形態において、nは7であり、qは1であり、かつmは3である。幾つかの実施形態において、nは7であり、qは1であり、mは3であり、かつrは1である。幾つかの実施形態において、nは7であり、qは1であり、mは3であり、rは1であり、かつ

はシス二重結合を表す。
式Iの単一化合物(すなわち、PA-2GまたはSA-2G)または添加剤(すなわち、SA-1G、PA-1G、MA-1GおよびOA-1Gを含む式IIの化合物)のいずれかを含有する固体混合物であるが、両方の混合物ではない混合物から形成されたそれぞれのコーティングに関して、最大でも質量損失の名目上の減少が、対照試料(すなわち、未コーティング基体)と比較してコーティングされた食用基体に関して観察された。さらに、これら全てのコーティングは、食用基体の表面において重度の目に見える沈殿物および/または他の目に見える残留物または特徴を生じた。
しかしながら、式Iの化合物および添加剤の両方を含有し、添加剤対式Iの化合物の質量比またはモル比が0.1~1の範囲の固体混合物から形成されたコーティングに関して、経時的質量損失における実質的な減少(例えば、未コーティング食用基体と比較して、イチゴ、フィンガーライムおよびアボカドに関して少なくとも20~30%、ならびにブルーベリーに関して少なくとも10~20%の質量損失レートにおける減少)が、コーティングされた食用基体に関して観察され、かつ眼に見える沈殿物および/または他の目に見える残留物または特徴は観察されなかったかまたは実質的に抑制された。この結果は、表1で列挙された組合せの全てを含む、式Iの化合物と組み合わせられた広範囲の種々の添加剤に関して、ならびにブルーベリー、バナナ、イチゴ、レモン、アボカドおよびライムを含む種々の異なる食用基体に関して観察された。目に見える沈殿物/残留物の不在を伴う、添加剤対式Iの化合物の質量比のこの特定の範囲のコーティングを有する基体の経時的質量損失の減少は、特に、とりわけ化合物の1種から形成されたコーティングが、経時的なコーティングされた基体におけるこのような質量損失の大きい減少を生じなかったか、または基体の表面において重度の目に見える沈殿物および/または他の目に見える残留物または特徴も生じるかのいずれかであるため、予想外であった。化合物、溶液、コーティング、コーティングを形成するための手順および結果のさらなる詳細を図および以下の関連する記載に示す。
上記された通り、実質的に純粋な式Iの化合物(例えば、少なくとも90%の純度、少なくとも95%の純度または少なくとも99%の純度)である固体混合物、または式Iの化合物を含有するが、最大でも少量のみの添加剤を含有する固体混合物(例えば、添加剤対式Iの化合物の質量またはモル比が0.1または0.2または0.25未満であるか、固体混合物が実質的に純粋な式Iの化合物の混合物である)に関して、その後形成される保護コーティングは、少なくとも部分的に沈殿するか、または目に見える残留物を基体の表面上に残す傾向があることが観察された。図1に見られるように、残留物は裸眼で容易に見ることができ、食用基体の一部分上に白色のフィルム様物質の一般的外観を生じ、この部分は、それぞれ少なくとも0.25μmの面積、幾つかの場合、少なくとも1μmの面積、少なくとも5μmの面積、少なくとも10μmの面積、少なくとも100μmの面積、または少なくとも1000μmの面積となる傾向がある。
上記される通り、式IIの化合物を含有するが、最大でも少量のみの式Iの化合物または別の添加剤を含有する固体混合物(例えば、固体混合物が実質的に純粋な式IIの化合物の混合物である、例えば、少なくとも90%の純度であるか、または少量のみの式Iの化合物もしくは添加剤を含む)から形成されたコーティングに関しても類似の残留物が観察された。しかしながら、式Iの化合物および添加剤(例えば、式II、脂肪酸および/またはエステル化合物)の組合せであり、添加剤対式Iの化合物の質量比が約0.1より高い(例えば、約0.2より高い、または0.2~1である)組成物から形成された保護コーティングでは、これらの残留物は存在しなかったかまたは裸眼で見ることができなかった(すなわち、存在するとしても0.25μmの面積より小さい)。特に、式Iの化合物および式IIの化合物の組合せを含み、質量で少なくとも約10%の式Iの化合物(例えば、少なくとも20%の式Iの化合物)および少なくとも10%の式IIの化合物(例えば、少なくとも20%の式IIの化合物)である組成物から形成された保護コーティングでは、残留物は存在しなかったかまたは裸眼で見ることができなかった。
コーティングが、食用基体を保護するために使用される幾つかの実施形態において、上記の目に見える残留物の存在は、基体が破損しているように見せるか、または基体が消費者にとってあまり魅力的ではない物理的外観を有するようにさせ得る。したがって、多くの場合、コーティングが可視域の光に対して実質的に通過性であり、かつ基体の外観がいずれかの様式でその自然の状態(例えば、それが未コーティングである場合)から変化するように見えないように、コーティングが、目に見える残留物を実質的に有さないことが望ましい。
理論によって拘束されることを望まないが、その後、保護コーティング中に組み込まれる固体混合物中の式Iの化合物(すなわち、2-モノアシルグリセリド化合物)が、種々の食用基体においてコーティングの実質的に改善された有益な品質(例えば、イチゴ、フィンガーライムおよびアボカドに関して少なくとも20~30%、ならびにブルーベリーに関して少なくとも10~20%の質量損失レートにおける減少)を供給したと思われる。しかしながら、式Iの化合物の濃度が非常に高いと、コーティングの一部分の沈殿が引き起こされるか、または他の様式で目に見える残留物が残ることとなる。コーティング中の残留物の存在は、多くの場合にコーティング中に多孔性領域をもたらし、それによって少なくとも部分的にコーティングの有益な特性が否定された。固体混合物中で式Iの化合物と、より少濃度の添加剤(例えば、1-モノアシルグリセリド、脂肪酸および/またはエステル化合物)とを組み合わせることにより、目に見える残留物がその後のコーティングの形成中に形成することを防ぎ、同時に上記の有益な特性を有する保護コーティングが形成することを可能にする。しかしながら、固体混合物中の式Iの化合物の濃度が非常に低かった場合(例えば、添加剤対式Iの化合物の質量比が1より大きかったか、または固体混合物が式Iの化合物を用いずに添加剤化合物から形成された場合)、目に見える残留物が観察されなかったか、またはそれほど一般的ではなかった場合であっても、保護コーティングの有効性は実質的に損なわれた。
上記された通り、添加剤対式Iの化合物の質量比またはモル比は、約0.1~約1の範囲であり得る。例えば、範囲は、約0.2~約1;約0.3~約1;約0.1~約0.5、約0.2~約0.4、約0.25~約0.35、約0.3~約0.7、約0.4~約0.6、約0.2~約0.7、約0.5~約1または約0.45~約0.55であり得る。例えば、添加剤(例えば、式IIの化合物)対式Iの化合物のモル比は、約0.5、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1、1.5、2、2.5、3またはそれを超え得る。幾つかの実施形態において、モル比は、約0.25、約0.3、0.33または約0.35であり得る。
式Iの化合物を含有しないが、式IIの化合物、脂肪酸および/またはエステルの複数成分混合物を含む混合物から形成されたコーティングを試験するための追加研究を実行した。例えば、コーティングは、式IIの化合物および以下の表2に列挙される1種以上の添加剤の組合せを含む組成物から形成された。添加剤としては、例えば、飽和または不飽和脂肪酸、エチルエステルおよび/または(第1の)式IIの化合物と異なる1種以上の式IIの追加的化合物(例えば、異なる炭素鎖長を有するもの)が含まれた。
1つ以上の実施形態において、本明細書に記載の組成物は、タンパク質、多糖、フェノール、リグナン、芳香族酸、テルペノイド、フラボノイド、カロテノイド、アルカロイド、アルコール、アルカンおよびアルデヒドなどの不純物を実質的に含まない。1つ以上の実施形態において、本明細書に記載の組成物は、約10%未満(例えば、約9%未満、約8%未満、約7%未満、約6%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満または約1%未満)のタンパク質、多糖、フェノール、リグナン、芳香族酸、テルペノイド、フラボノイド、カロテノイド、アルカロイド、アルコール、アルカンおよびアルデヒドなどの不純物を含有する。
幾つかの実施形態において、組成物は実質的に純粋である。例えば、組成物中で使用された式Iおよび/または式IIの化合物は、純度が90%より高いことが可能である。例えば、純度が91%より高いこと、純度が92%より高いこと、純度が93%より高いこと、純度が94%より高いこと、純度が95%より高いこと、純度が96%より高いこと、純度が97%より高いこと、純度が98%より高いこと、または純度が99%より高いことが可能である。幾つかの実施形態において、添加剤(例えば、式II、脂肪酸またはエステル)は、純度が90%より高いことが可能である。例えば、純度が91%より高いこと、純度が92%より高いこと、純度が93%より高いこと、純度が94%より高いこと、純度が95%より高いこと、純度が96%より高いこと、純度が97%より高いこと、純度が98%より高いこと、または純度が99%より高いことが可能である。
本明細書に記載の組成物は、基体に適用される前に溶媒中に溶解し得るが、組成物は、溶媒を用いずに提供されてもよい。そのような実施形態において、組成物は、粉末、例えば、乾燥粉末の形態で使用される固体混合物であり得る。固体混合物は、例えば、上記の比率の式Iの化合物および添加剤の組合せとして提供され得る。そのような固体混合物(例えば、粉体)は、2ミリメートル未満の平均粒径を有するように形成され得る。例えば、固体混合物は、50~1,000ミクロン(例えば、100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μm、700μm、800μmまたは900μm)の平均粒径を有することができる。より小さい平均粒径、例えば、50nm~50μmの範囲の平均粒径を有する固体混合物も使用可能である。幾つかの実施形態において、平均粒径の制御は、溶媒中の混合物のより効率的な溶解を可能にするなどの利点を提供することができる。
幾つかの実施形態において、本開示の組成物は、溶媒と組み合わせて提供され得、かつ/または溶媒中に溶解され得る。組成物は、水、エタノールまたは両方の組合せなどの溶媒中に実質的に溶解性であり得る。幾つかの実施形態において、式Iを含む組成物(例えば、式Iおよび式IIの化合物を含む組成物)は、少なくとも約0.5mg/mL、少なくとも約1mg/mL、少なくとも約5mg/mL、少なくとも約10mg/mL、少なくとも約20mg/mL、少なくとも約50mg/mLまたは少なくとも約100mg/mLの範囲で水中に可溶性であり得る。幾つかの実施形態において、式Iを含む組成物(例えば、式Iおよび式IIの化合物を含む組成物)は、少なくとも約1mg/mL、少なくとも約5mg/mL、少なくとも約10mg/mL、少なくとも約20mg/mL、少なくとも約50mg/mLまたは少なくとも約100mg/mLの範囲でエタノール中に可溶性であり得る。幾つかの実施形態において、式Iを含む組成物(例えば、式Iおよび式IIの化合物を含む組成物)は、少なくとも約1mg/mL、少なくとも約5mg/mL、少なくとも約10mg/mL、少なくとも約20mg/mL、少なくとも約50mg/mLまたは少なくとも約100mg/mLの範囲で水およびエタノールの混合物中に可溶性であり得る。
溶媒が、水およびエタノールの組合せである場合、溶媒は、1:99~99:1のいずれの比率でもあり得る。例えば、溶媒は、少なくとも25体積%の水、少なくとも50体積%の水、少なくとも75体積%の水または少なくとも90体積%の水であり得る。本明細書に開示の組成物が、本明細書に記載のいずれかの溶媒中に実質的に可溶性(例えば、少なくとも約0.5mg/mL、少なくとも約1mg/mL、少なくとも約5mg/mL、少なくとも約10mg/mL、少なくとも約20mg/mL、少なくとも約50mg/mLまたは少なくとも約100mg/mLの濃度で100%可溶性)であり得ることは理解される。例えば、組成物は、水中、または水およびアルコール(例えば、エタノール)の組合せ中で実質的に可能であり得る。エタノールに加えて、溶媒は、メタノールもしくはイソプロピルアルコールまたは両方の組合せなどの他の有機アルコールを含み得る。溶媒は、アセトン、酢酸エチルまたはテトラヒドロフランなどの有機溶媒を含み得る。
幾つかの実施形態において、本開示の組成物(例えば、式Iの化合物および式IIの化合物を含む組成物)は、約25℃および約1気圧の圧力において固体であり得る。幾つかの実施形態において、本開示の化合物(例えば、式Iの化合物および式IIの化合物を含む組成物)は、約25℃および約1気圧の圧力において液体または油であり得る。
好ましい実施形態において、溶媒は、ヒトの消費のために非毒性である。幾つかの実施形態において、基体が本開示の溶媒および化合物の混合物でコーティングされた場合、溶媒は基体中に相当に吸収されない。幾つかの実施形態において、溶媒は、化合物を溶解するためにかつ基体をコーティングするために使用される。次いで、溶媒を蒸発させて、基体の表面上に組成物を残すことができる。幾つかの実施形態において、溶媒の蒸発は、消費者による基体(例えば、食品産物)の消費の前に実行される。
幾つかの実施形態において、基体の表面上に保護コーティングを形成する前に本開示の固体化合物を溶媒(例えば、エタノールまたはエタノールおよびHOの組合せ)中に溶解する。理論によって拘束されることを望まないが、固体混合物は、エタノール中に高度に可溶性(例えば、少なくとも約0.5mg/mL、少なくとも約1mg/mL、少なくとも約5mg/mL、少なくとも約10mg/mL、少なくとも約20mg/mL、少なくとも約50mg/mLまたは少なくとも約100mg/mLの濃度で少なくとも90%可溶性)であり得るが、0.1~1の範囲のそれぞれの質量比において添加剤(例えば、1-モノアシルグリセリド)および式Iの化合物(例えば、2-モノアシルグリセリド)を含有する多くの固体混合物は、少なくとも25体積%の水である溶媒、例えば、40体積%程度の高さの水であるEtOHおよびHOの組合せ中に高度に可溶性であることが見出された。例えば、室温またはその付近(例えば、15℃~35℃の範囲などの0℃~40℃の範囲の温度)において、少なくとも25体積%の水である溶媒中の固体混合物の溶解限度は実質的に高くなり得、1ミリリットルの溶媒あたり少なくとも0.5mgまたは1mgの固体混合物の溶質(例えば、式Iの化合物および/または添加剤)対溶媒比、例えば、1ミリリットルの溶媒あたり1~20mgまたは0.5~100mgの範囲の固体混合物の溶質対溶媒比が可能である。
幾つかの実施形態において、高パーセントの水を有する溶媒中に高度に可溶性(例えば、少なくとも約0.5mg/mL、少なくとも約1mg/mL、少なくとも約5mg/mL、少なくとも約10mg/mL、少なくとも約20mg/mL、少なくとも約50mg/mLまたは少なくとも約100mg/mLの濃度で少なくとも90%可溶性)である固体混合物は、保護コーティングを形成することに関連する全体的費用を削減することによって有利となり得、かつ任意選択的にリサイクル可能である非毒性溶媒の使用も可能にする。
組成物は、標準温度および圧力(すなわち、約25℃および約1気圧の圧力)で固体であり得る。幾つかの実施形態において、本開示の組成物(例えば、式Iの化合物および式IIの化合物を含む組成物)は、約2ミリメートル未満(例えば、1.5ミリメートル未満または1ミリメートル未満)の平均径を有する固体結晶を含み得る。
1つ以上の実施形態において、式Iの化合物は、


から選択し得る。
1つ以上の実施形態において、式Iの化合物は、


から選択し得る。
1つ以上の実施形態において、式IIの化合物は、



から選択し得る。
1つ以上の実施形態において、式IIの化合物は、


から選択し得る。
本開示の化合物および組成物は、基体に適用する前に溶媒中に溶解することができる。幾つかの実施形態において、添加剤(例えば、式IIの化合物)対式Iの化合物の質量比またはモル比は、0.1~1の範囲であり、かつ添加剤および式Iの化合物は、少なくとも約0.5mg/mLの濃度で溶媒中に溶解する。溶媒中の組成物の濃度は、少なくとも約1mg/mLである。幾つかの実施形態において、溶媒中の組成物の濃度は、少なくとも約5mg/mL、少なくとも約10mg/mL、少なくとも約20mg/mL、少なくとも約50mg/mLまたは少なくとも約100mg/mLである。幾つかの実施形態において、溶媒中の組成物の溶液は、飽和または過飽和である。幾つかの実施形態において、組成物の濃度は、溶液中の飽和限度未満である。溶解は、約0℃~約40℃の範囲(例えば、約15℃~約30℃の範囲)の温度において実行することができる。
組成物は、顔料または着臭剤から選択される追加的な薬剤をさらに含むことができる。幾つかの実施形態において、添加剤は、式IIの化合物である。
本明細書に記載の化合物および組成物は、食品の品質低下を減少させる(例えば、防ぐ、または低下させる)ための薬剤として使用することができる。例えば、化合物は、食品に見られる天然クチンバリアを補助するために食品の表面に適用することができる。
いかなる理論によっても拘束されることを望まないが、本開示の組成物から形成されたコーティングは、基体表面を通しての蒸発を介して基体からの水分損失を防ぐかまたは抑制することができ(例えば、未コーティングの産物と比較して、イチゴ、フィンガーライムおよびアボカドに関して少なくとも20~30%、ならびにブルーベリーに関して少なくとも10~20%、質量損失レートを減少させる)、それにより経時的な質量損失を減少させることができる。組成物から形成されたコーティングは、基体と接触する酸素気体との反応による酸化も防ぐことができる。コーティングは、添加剤(例えば、式IIの化合物)と一緒に式Iの化合物を含むことができる。したがって、例えば、食品の化学的バランスが収穫の直前(例えば、食品が採集される直前)のバランスから有意に変化しないため、食品または農産物の品質低下は減少する。例えば、幾つかの実施形態において、本開示のコーティングは、雰囲気酸素と化合物との間にバリアを提供することにより、農産物で自然に発生する(例えば、周囲酸素による)化合物の酸化を防ぐことができる。例えば、幾つかの実施形態において、コーティングは、産物中の水分と雰囲気との間にバリアを提供することにより、農産物から水分損失を防ぐことができる。さらに、本開示の化合物から形成されたコーティングは、病原体と基体との間に物理的バリアを提供することにより、細菌、菌またはウイルスなどの病原体から食品または農産物などの基体を保護することができる。
組成物がいかに良好にこれらの機能を達成し得るか(例えば、組成物がいかに良好に基体をコーティングし、かつ/または保護し得るか)ということに影響を与え得る要因としては、組成物を形成するために使用される前駆体化合物の特定の組成物、ならびに組成物から形成されたコーティングの厚さ、密度および均一性が含まれる。特に、コーティングが不均一であるか、または組成物が局所的に沈殿した領域を含む場合、結果として生じるコーティングの機能性は損なわれ得る。
幾つかの実施形態において、組成物(すなわち、式Iの化合物、および式IIの化合物などの添加剤の混合物)は、溶媒(例えば、水、エタノールまたは両方の組合せ)中に溶解されて基体の表面に適用される。組成物の適用は、スプレー、ディッピングなどの多くの異なる方法によって達成することができる。例えば、新鮮食品(例えば、果実)の収穫物に、溶媒(例えば、水、エタノールまたはそれら2種の混合物)および本開示の組成物を含む溶液をスプレーすることができる。あるいは、収穫物を、本開示の組成物を含む溶液中に浸漬し、かつろ過して食品を溶液から分離することができる。
幾つかの実施形態において、食品のコーティングは、食品を本開示の組成物を含む溶液と接触させて、溶媒を蒸発させることによって達成される。溶媒の乾燥後、組成物(例えば、式Iの化合物および添加剤)は食品の表面に残り、したがってコーティングが形成される。
幾つかの実施形態において、溶媒は、機械的手段(例えば、タオルまたは他の吸収性の布または表面によるダビングまたはスワビング)によって除去することができる。幾つかの実施形態において、溶媒は、コーティングされた食品上での吹込空気によって乾燥させることができる。幾つかの実施形態において、溶媒は、コーティングされた食品への真空の適用によって乾燥させることができる。幾つかの実施形態において、溶媒は、周囲条件(すなわち、標準温度および圧力)下で蒸発させるために残すことができる。基体を化合物の溶液中にディップし、かつろ過される場合、ろ過後に残る本開示の組成物の残留量は、食品をコーティングするために十分であり得る。
当業者は、コーティングを乱すことなく、新たに接触させた(例えば、スプレーまたはディップされた)基体から溶媒を効果的に除去するために、例えば、乾燥剤または当該技術分野において既知の他のツールを使用し得ることを容易に認識するであろう。
本開示の化合物および溶液は、食品の収穫の前または後に基体(例えば、食品)に適用することができる。例えば、本開示の溶液は、食品が依然として成長しているかまたは依然として収穫されていない間(例えば、食品が選択される前)に食品に適用することができる。あるいは、本開示の化合物は、収穫後に適用することができる。例えば、新たに採集された果実をバスケットなどの容器に入れて、採集の直後に本開示の溶液を果実に適用することができる。
幾つかの実施形態において、コーティングは、ヒトの目に検知不可能であり得る。あるいは、コーティングは、(例えば、消費者にとって)美的に好ましい視覚的品質を有するように形成され得る。例えば、基体が果物または野菜などの食用基体である場合、コーティングが、基体をより魅力的にするために基体表面の一般的外観を変更しないことが好ましいことがあり得る。あるいは、コーティングは、基体を、より輝いてまたはより明るく見えるように、したがって、(例えば、消費者にとって)見た目がより美的に好ましくなるようにさせ得る。
上記の通り、コーティングは、基体への適用時に基体の表面上に目に見える沈殿物または他の目に見える残留物を形成することができる。いかなる理論によっても拘束されることを望まないが、面積が0.25平方ミクロン(0.25μm)より大きい目に見える沈殿物または他の目に見える残留物が可視スペクトルの光を分散させ得、それにより、その下の基体における欠陥の外観を生じさせ得る。したがって、コーティングの所与の所望の厚さに関して、特定の組成およびコーティングの適用方法は、得られるコーティングが実質的に透明であり、かつ面積が0.25μmより大きい目に見える残留物が実質的に存在しないように選択され得る。幾つかの実施形態において、コーティングは、式Iの化合物および/または添加剤から形成されたいずれの目に見える残留物も実質的に含まない。幾つかの実施形態において、目に見える残留物は、面積が0.25μm未満(例えば、0.2μm未満、0.15μm未満または0.1μm未満)である。さらに、幾つかの実施形態において、基体の一部分が完全に被覆されず、したがって完全に保護されないように、面積が0.25μmより大きい目に見える残留物がコーティングを乱し得る。これは、例えば、水分損失を導き、品質低下を促進し得る。
幾つかの実施形態において、コーティングは、例えば、基体を、より輝いてまたはより明るく見えるように、したがって、(例えば、消費者にとって)見た目がより美的に好ましくなるようにさせるため、または新たに採集されたブルーベリーにおけるブルームなどの天然ワックスの外観を有するように基体の物理的外観を意図的に変更するように形成され得る。これらの場合、コーティングが、面積が0.25μmより大きい目に見える残留物を含むことが好ましいことがあり得る。このような実施形態において、コーティングの品質を実質的に低下させることなく基体の物理的外観を改善するように、表面上の面積が0.25μmより大きい目に見える残留物の面密度が比較的小さいことが好ましいことがあり得る。例えば、コーティングは、基体表面の1平方センチメートルあたり少なくとも10個の、別個の、面積が0.25μmより大きい目に見える残留物を含むことができる。
保護コーティングは、コーティングを有さない対照試料と比較して経時的に基体のパーセント質量損失を減少させる厚さにおいて適用され得る。幾つかの実施形態において、保護コーティングは、約0.1ミクロンの平均厚さを有する。幾つかの実施形態において、コーティングの平均厚さは、少なくとも0.15ミクロン、少なくとも0.2ミクロンまたは少なくとも0.25ミクロンであり得る。幾つかの実施形態において、コーティングは、少なくとも約0.1ミクロンの最小厚さを有する。幾つかの実施形態において、コーティングは、約0.4ミクロン以上の平均厚さを有しながら、欠陥が実質的に存在しないことが可能である。
本明細書に記載された保護コーティングは、コーティングされた産物(または他の腐敗しやすい基体)の質量損失レートの実質的な減少を依然として引き起こしながら、他の従来の食用コーティング(例えば、ワックスコーティング)より実質的により薄く形成され得る。例えば、幾つかの実施形態において、本明細書に記載された方法によって産物上に形成されたコーティングは、厚さ3ミクロン未満、厚さ2ミクロン未満、厚さ1.5ミクロン未満、厚さ0.1~3ミクロン、または厚さ0.05~2ミクロンであり得、かつ同時に産物の質量損失レートを(同一の熟成段階の類似の未コーティング産物と比較して)少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%または少なくとも40%だけ減少させることができる。
保護コーティングは、コーティングがヒトの目によって探知可能であることを防ぐように、実質的に光学的に透明でもあり得る。例えば、コーティングは、日光などの可視域の光(すなわち、400ナノメートル~700ナノメートルの波長を有する太陽スペクトルの部分)に関して、少なくとも60%(例えば、約60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、約99%または約100%)の平均透過率を有することができる。本明細書において使用される場合、「透過率」は、入射光力に対する透過光力の比率として定義される。本明細書において使用される場合、「平均透過率」は、コーティングの全領域上における透過率の平均値を意味する。幾つかの実施形態において、コーティング全体は、全領域において、可視域の光に関して少なくとも60%(例えば、約60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、約99%または約100%)の透過率を有する。透過率は、コーティングの厚さとともに典型的に減少するため、コーティングは、なおも上記の通り質量/水分損失に対するバリアとして機能するために十分厚くありながら、可視光の十分な透過率を可能にするために十分薄くされ得る。例えば、保護コーティングは、2ミクロン未満、1.5ミクロン未満、1ミクロン未満または0.5ミクロン未満の平均厚さを有する。
式Iおよび/または式IIの化合物は、有機合成の技術分野において知られている方法により調製することができ、その一部を以下に示す合成スキームおよび例に説明する。以下に記載するスキームにおいて、必要に応じて、感度の高い基、すなわち反応性を有する基の保護基が一般的な原則および化学に従って採用されることは十分に理解されるであろう。保護基は有機合成の標準的な方法に従って用いることができる(T. W. Greene and P. G. M. Wuts,“Protective Groups in Organic Synthesis”, Third edition, Wiley, New York 1999)。これらの基は、化合物合成の好都合な段階で当業者が容易に理解できる方法を用いて除去される。選択過程のみならず、反応条件およびその実施順序も式Iの化合物の調製と一致させるべきである。
当業者は、式Iおよび/または式IIの化合物における立体中心の有無を認識するであろう。したがって、本開示は、可能な立体異性体の両方を包含し(合成において規定されていない限り)、ラセミ化合物のみならず、個々のエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーも包含する。化合物が単一のエナンチオマーまたはジアステレオマーであることが所望される場合、立体特異的合成を行うか、または最終生成物もしくは任意の好都合な中間体を分割することによって取得することができる。最終生成物、中間体または出発物質の分割は当該技術分野において知られている任意の好適な方法により行うことができる。例えば、“Stereochemistry of Organic Compounds”by E. L. Eliel, S. H. Wilen, and L. N. Mander (Wiley-lnterscience, 1994)を参照されたい。
本明細書に記載する化合物は市販の出発物質から製造することもでき、または公知の有機、無機および/もしくは酵素的プロセスを用いて合成することもできる。
幾つかの実施形態において、式Iの化合物は、スキーム1に従い、式IIIの化合物(ここで、式IIIは、上記で定義される通りの化合物である)から調製することができる。
スキーム1:10,16-ジヒドロキシパルミチン酸からの2-グリセロ-10,16-ジヒドロキシパルメートの調製
スキーム1に示されるように、式I(例えば、I-24)のグリセロールエステル化合物は、酸(例えば、式III)中に存在し得るいずれかのヒドロキシ基を保護することにより、対応する酸から調製することができる。上記スキーム1に示されるように、ヒドロキシ基は、当該技術分野において既知であるいずれかの適切なヒドロキシ保護基、例えば、a-TBS(tert-ブチルジメチルシリル)保護基で保護され得る。適切に保護されたグリセロール誘導体(例えば、2-フェニル-1,3-ジオキサン-5-オール)を有する保護された酸のエステル化は、DMAPおよびDCCの存在下で撹拌することによって達成することができる。シリル保護基の脱保護は、フッ化水素酸またはテトラブチルアンモニウムフロリド(TBAF)などの適切な試薬によって達成することができる。最終的に、グリセロール基は、標準状態、例えば、水素化または酸による処理を使用して脱保護することができる。
本明細書に説明する化学的合成手順は必要に応じて調整することができることを当業者は理解するであろう。例えば、他の保護基(例えば、アルコール基)を保護に使用することができることは当業者に理解されるであろう。
幾つかの実施形態において、式IIIの化合物は酸であり、かつ変換ステップは、式IIIの酸をエステル化することを含む。幾つかの実施形態において、式IIIの化合物はエステルであり、かつ変換ステップは、式IIIのエステルをエステル交換することを含む。幾つかの実施形態において、式IIIの化合物はアミドであり、かつ変換ステップは、式IIIのアミドをエステル交換することを含む。幾つかの実施形態において、変換ステップは、適切なアルコールおよび塩基または酸で式IIIの化合物を処理することを含む。幾つかの実施形態において、塩は、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムまたは炭酸カリウムである。幾つかの実施形態において、式IIIの化合物から式IIの化合物へと変換するステップは、酵素で式IIIの化合物を処理することを含む。
幾つかの実施形態において、組成物の形成およびその後のコーティングの形成は、複数の関係者によって実行される。例えば、本明細書に記載される組成物のために適切な化合物の供給元または製造業者は、溶媒中に溶解された化合物を含む溶液を形成することができ、かつ産物の栽培者または卸売り業者に溶液を提供する(例えば、供給または販売する)ことができる。次いで、栽培者または卸売り業者は、例えば、産物を溶液にディップするか、産物上に溶液をスプレーするか、または産物に溶液をブラッシングすることによって産物に溶液を適用することができる。次いで、栽培者または卸売り業者は、例えば、産物を乾燥ラックの上に配置し、溶媒を蒸発させ(または産物をブロー乾燥させることにより)、それにより、組成物を固体化させて産物上にコーティングを形成することにより、組成物を産物の表面上で再固体化させてコーティングを形成することができる。すなわち、溶液を産物に適用した後、産物上に組成物を沈殿させるために溶媒を除去することができる。別の例として、本明細書に記載される組成物のために適切な化合物の供給元または製造業者は、化合物の固体混合物(例えば、粉末形態)を形成することができ、かつ産物の栽培者または卸売り業者に固体混合物を提供する(例えば、供給または販売する)ことができる。次いで、栽培者または卸売り業者は、固体混合物を溶媒中に溶解して溶液を形成することができ、かつ例えば、産物を溶液にディップするか、産物上に溶液をスプレーするか、または産物上に溶液をブラッシングすることによって産物に溶液を適用することができる。次いで、栽培者または卸売り業者は、例えば、産物を乾燥ラックの上に配置し、溶媒を蒸発させ(または産物をブロー乾燥させることにより)、それにより、組成物を固体化させて産物上にコーティングを形成することにより、組成物を産物の表面上で再固体化させてコーティングを形成することができる。
複数の関係者が関係している幾つかの場合、第1の関係者(例えば、固体組成物および/または溶液を形成する関係者)は、例えば、どのように固体組成物から溶液を形成するか、どのように産物または他の基体を処理するか、および/またはどのように溶媒を除去し、かつコーティングを形成するかということに関する指示または推奨を任意選択的に提供し得る。指示は、例えば、書面または口頭の形態のいずれかで提供され得、かつ次の1つ以上を示し得る:(i)固体組成物が溶媒中に溶解され、次いで基体に適用されること;(ii)固体組成物を溶解するために適切な溶媒および溶媒中に溶解された固体組成物の適切な濃度;(iii)溶液を基体に適用するための適切な手順;および/または(iv)溶媒を除去し(例えば、蒸発させ)、および/または基体の表面上にコーティングを形成するための適切な手段。指示または推奨は、固体組成物および/または溶液と一緒に直接、第1の関係者によって提供され得るが(例えば、固体組成物および/または溶液が貯蔵されるパッケージ上)、指示または推奨は、代わりに、別々に、例えば、第1の関係者によって所有もしくは管理されるウェブサイト上、または第1の関係者により、または第1の関係者のために提供される広告もしくは市場材料において提供されてもよい。
上記の観点から、幾つかの場合、関係者が、本明細書に記載される1つ以上の実施形態による固体組成物および/または溶液を形成および/または提供し(すなわち、第1の関係者)、組成物/溶液は、コーティングを形成するために基体に直接適用され得ないが、その代わり、第2の関係者(または第3の関係者)を、組成物/溶液を基体に適用し、かつ/またはコーティングを形成するように指導する(例えば、指示または要求することができる)ことができることは認識される。すなわち、たとえ第1の関係者が溶液を基体の表面に適用しない場合であっても、第1の関係者は、例えば上記のように指示または推奨を提供することにより、なおも溶液を基体の表面に適用し得る。同様に、第1の関係者は、例えば、溶媒の除去(例えば、蒸発)に関する、および/または組成物を表面上で再固体化させてコーティングを形成することに関する手順において支持または推奨を第2の関係者に提供することにより、溶媒を除去し、かつ/または組成物を表面上で再固体化させてコーティングを形成することができる。したがって、本明細書で使用される場合、組成物または溶液を基体の表面に適用するという行為は、別の関係者に、組成物もしくは溶液を基体の表面に適用するように指導もしくは指示すること、または組成物もしくは溶液を基体の表面に適用することも含み得る。さらに、本明細書で使用される場合、コーティングを形成するための基体の表面上で組成物を再固体化させる行為は、基体の表面上で組成物をどのように再固体化させてコーティングを形成するかということを、別の関係者に指導または支持することも含み得る。
実施例
本開示は、本開示を範囲または趣旨に関して本明細書に記載の特定の手順に限定すると解釈されない、次の合成および使用実施例によってさらに説明される。実施例が特定の実施形態を例証するために提供され、かつ本開示の範囲への限定がそれによって意図されないことは理解されるべきである。本開示の趣旨および/または添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、当業者にそれら自体を示唆し得る種々の他の実施形態、変更形態およびその均等物に対する再分類が有され得ることがさらに理解される。
全ての試薬および溶媒は、特に断りのない限り、購入後にさらなる精製を行うことなく使用した。パルミチン酸(98%)はSigma-Aldrichより購入した。p-TsOHおよびMTBEはAlfa-Aesarより購入した。トルエン、EtO、およびEtOAcはVDRより購入した。Lipozyme(登録商標)TLIMリパーゼはNovozymesより購入した。10重量%Pd/CはStrem Chemicalsより購入し、受領したままの状態で使用した。全ての反応は、特に断りのない限り、空気中で未乾燥溶媒を用いて実施した。収率は、特に断りのない限り、クロマトグラフィー上および分光学上(H NMR)均質な材料について言及する。薄層クロマトグラフィー(TLC)を0.25mmのE.Merckシリカゲルプレート(60F-254)上で行い、可視化手段としてUV光を用い、展開手段としてアニスアルデヒドの酸性混合物、モリブデン酸アンモニウムセリウムまたは過マンガン酸カリウム(KMnO)の塩基性水溶液および熱を用いて反応を監視した。NMRスペクトルをBruker Avance 500MHzおよび/またはVarian VNMRs 600MHz装置で記録し、残留非重水素化溶媒を内部標準として用いて較正した(CHClにおいて7.26ppm H NMR,77.16ppm 13C NMR)。多重線の説明に次に示す略号(またはこれらの組合せ)を用いた:s=一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線、br=ブロード。質量スペクトル(MS)は、UC Santa Barbaraの質量分光分析施設において、飛行時間質量分析を使用し、エレクトロスプレーイオン化(ESI)法または電界脱離(FD)法を用いて記録した。1,3-ビス(ベンジルオキシ)プロパン-2-オールをNemotoらの手順に従って(J. Org. Chem., 1992, 57, p. 435)合成した。
以下の実施例および本明細書全体を通して次に示す略称を使用する。
DCC=N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCM=ジクロロメタン
DMAP=ジメチルアミノピリジン
DMF=N,N-ジメチルホルムアミド
MBTE=BME=tert-ブチルメチルエーテル
p-TsOH=パラトルエンスルホン酸
TBS=TBDPS=tert-ブチルジメチルシリル
実施例1:パルミチン酸1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル(3)の合成

工程1:パルミチン酸1,3-ビス(ベンジルオキシ)プロパン-2-イル(6)

パルミチン酸(5)(70.62g、275.34mmol)、p-TsOH(5.24g、27.54mmol)、1,3-ビス(ベンジルオキシ)プロパン-2-オール(75g、275.34mmol)およびトルエン(622mL)を、テフロンコートされた磁気撹拌子を備えた丸底フラスコに装入した。ディーンスターク装置および冷却器をフラスコに取り付け、Nの正方向への通気を開始した。フラスコを加熱マントル内で加熱還流しながら、ディーンスターク装置に回収された水の量(約5mL)によりエステルへの完全な転化が示唆されるまで(約8時間)反応混合物を激しく撹拌した。フラスコを室温まで放冷した後、反応混合物をNaCOの飽和水溶液(75mL)および飽和食塩水(75mL)を含む分液漏斗に注いだ。トルエン画分を回収し、水層をEtO(125mL)で抽出した。有機層を合一して飽和食塩水(100mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過して減圧下で濃縮した。無色の粗製油を高真空下で乾燥させることにより、パルミチン酸1,3-ビス(ベンジルオキシ)プロパン-2-イル(6)(135.6g、265.49mmol、粗収率=96.4%)を得た。
HRMS(ESI-TOF)(m/z):C3350Na,[M+Na]としての計算値:533.3607;実測値:533.3588;
H NMR(600MHz,CDCl):δ7.41-7.28(m,10H),5.28(p,J=5.0Hz,1H),4.59(d,J=12.1Hz,2H),4.54(d,J=12.1Hz,2H),3.68(d,J=5.2Hz,4H),2.37(t,J=7.5Hz,2H),1.66(p,J=7.4Hz,2H),1.41-1.15(m,24H),0.92(t,J=7.0Hz,3H)ppm
13C NMR(151MHz,CDCl):δ173.37,138.09,128.43,127.72,127.66,73.31,71.30,68.81,34.53,32.03,29.80,29.79,29.76,29.72,29.57,29.47,29.40,29.20,25.10,22.79,14.23ppm
工程2:パルミチン酸1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル(I-1)

パルミチン酸1,3-ビス(ベンジルオキシ)プロパン-2-イル(6)(7.66g、15.00mmol)、10重量%Pd/C(79.8mg、0.75mmol)およびEtOAc(100mL)を、テフロンコートされた磁気撹拌子を備えた3ツ口丸底フラスコに装入した。オイルを満たしたバブラーを取り付けたコールドフィンガーと、H/N混合物(1:4)のガスタンクに連結したバブリングストーンとをフラスコに取り付けた。出発物質および1個の基のみが脱保護された(mono-deprotected)基質が両方共消失したことがTLCで確認されるまで(約60分間)、H/Nを1.2LPMでフラスコにバブリングした。完結後、反応混合物をセライトプラグで濾過し、次いで、これをEtOAc(100mL)で洗浄した。濾液を4℃の冷蔵庫で24時間保存した。濾液から析出した析出物(白色および透明な針状物)を濾過して高真空下で乾燥させることにより、パルミチン酸1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル(2.124g、6.427mmol、収率=42.8%)を得た。
HRMS(FD-TOF)(m/z):C1938としての計算値:330.2770;実測値:330.2757;
H NMR(600MHz,CDCl):δ4.93(p,J=4.7Hz,1H),3.84(t,J=5.0Hz,4H),2.37(t,J=7.6Hz,2H),2.03(t,J=6.0Hz,2H),1.64(p,J=7.6Hz,2H),1.38-1.17(m,26H),0.88(t,J=7.0Hz,3H)ppm
13C NMR(151MHz,CDCl):δ174.22,75.21,62.73,34.51,32.08,29.84,29.83,29.81,29.80,29.75,29.61,29.51,29.41,29.26,25.13,22.85,14.27ppm
実施例2 - 酵素触媒反応によるパルミチン酸1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イルの合成

トリパルミチン(7)(3.66g、4.50mmol)、Lipozyme(登録商標)TL-IMリパーゼ(7.26mg)、EtOH(2.65mL)およびMTBE(363mL)を、テフロンコートした磁気撹拌子を備えた丸底フラスコに装入した。反応混合物を室温で15分間撹拌し、濾過して減圧下で濃縮した。粗生成物にヘキサン(15mL)を添加し、生成物/ヘキサン混合物を4℃の冷蔵庫で24時間保存した。粗生成物の混合物を濾過し、冷ヘキサン(30mL)で洗浄し、高真空下で乾燥させることにより、パルミチン酸1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル(I-1)(1.256g、3.8mmol、収率=84.4%)を得た(注記:収率はパルミチン酸1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イルの総質量を基準とした値であるが、パルミチン酸ジアシルグリセロールエステルが12.16mol%(20重量%)含まれている)。
HRMS(FD-TOF)(m/z):C1938としての計算値:330.2770;実測値:330.2757;
H NMR(600MHz,CDCl):δ4.93(p,J=4.7Hz,1H),3.84(t,J=5.0Hz,4H),2.37(t,J=7.6Hz,2H),2.03(t,J=6.0Hz,2H),1.64(p,J=7.6Hz,2H),1.38-1.17(m,26H),0.88(t,J=7.0Hz,3H)ppm
13C NMR(151MHz,CDCl):δ174.22,75.21,62.73,34.51,32.08,29.84,29.83,29.81,29.80,29.75,29.61,29.51,29.41,29.26,25.13,22.85,14.27ppm
実施例3:1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イルオクタデカノエートの合成

28.45g(100ミリモル)のステアリン酸、0.95g(5ミリモル)のp-TsOH、27.23g(275.34ミリモル)の1,3-ビス(ベンジルオキシ)プロパン-2-オールおよび200mLのトルエンを、テフロンコートされた磁気撹拌棒を備えた丸底フラスコ中に装填した。ディーン-スタークヘッドおよび冷却管をフラスコに取り付け、Nのポジティブフローを開始した。ディーン-スタークヘッド中の回収された水の量(約1.8mL)が完全エステル変換を示すまで(約16時間)、反応混合物を強力に撹拌しながら、フラスコを油浴中で還流まで加熱させた。フラスコを室温まで冷却し、溶液を100mLのヘキサンで希釈した。反応混合物を、50mLのNaCO飽和水溶液を含有する分液漏斗中に注ぎ入れた。有機フラクションを回収し、水層を2回、50mL部分のヘキサンで抽出した。有機層を組み合わせて、100mLの塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、ろ過し、かつ真空下で濃縮した。天然無色油状物は、ヘキサンおよびアセトニトリルを使用して、選択的液体-液体抽出によってさらに精製され、かつ生成物を再び真空下で濃縮し、1,3-ビス(ベンジルオキシ)プロパン-2-イルステアレートが得られた(43.96g、81.60ミリモル、収率=81.6%)。
H NMR(600MHz,CDCl):δ 7.36-7.27(m,10H),5.23(p,J=5.0Hz,1H),4.55(d,J=12.0Hz,2H),4.51(d,J=12.1Hz,2H),3.65(d,J=5.0Hz,4H),2.33(t,J=7.5Hz,2H),1.62(p,J=7.4Hz,2H),1.35-1.22(m,25H),0.88(t,J=6.9Hz,3H)ppm

テフロンコートされた磁気撹拌棒を備えた三ツ口丸底フラスコに、6.73g(12.50ミリモル)の1,3-ビス(ベンジルオキシ)プロパン-2-イルステアレート、439mg(0.625ミリモル)の20重量% Pd(OH)/Cおよび125mLのEtOAcを装填した。それと連結した油で充填されたバブラーを有するコールドフィンガーおよびH/Nの1:4混合物ガスタンクと連絡したバブリング石がフラスコに付与された。TLCによって決定される出発材料および単一脱保護基体の両方の消滅まで、H/Nを、1.2LPMでフラスコ中にバブリングした(約120分)。完了したら、反応混合物を、Celiteのプラグを通してろ過し、次いで、これを150mLのEtOAcで洗浄した。ろ液は、48時間4℃で冷蔵庫に配置した。ろ液からの沈殿物(白色および透明針状物)はろ過され、かつ高真空下乾燥させ、1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イルステアレート(2.12g、5.91ミリモル、収率=47.3%)が得られた。
LRMS(ESI+)(m/z):C2143[M+H]に関しての理論値,359.32;実測値359.47;
H NMR(600MHz,CDCl):δ 4.92(p,J=4.7Hz,1H),3.88-3.78(m,4H),2.40-2.34(m,2H),2.09(t,J=6.2Hz,2H),1.64(p,J=7.3Hz,2H),1.25(s,25H),0.88(t,J=7.0Hz,3H)ppm
13C NMR(151MHz,CDCl):δ 174.32,75.20,62.63,34.57,32.14,29.91,29.89,29.87,29.82,29.68,29.57,29.47,29.33,25.17,22.90,14.32ppm
図2~18は、本明細書に記載の組成物による種々の食用基体をコーティングすることの影響を例証する。コーティングを形成するために、組成物の固体混合物を、最初に(種々の濃度が指定される場合を除き)溶液を形成するために10mg/mLの濃度で完全にエタノール中に溶解した。次いで、溶液は、その下の基体のそれぞれに関して記載されたように、スプレーまたはディップコーティングのいずれかによって基体に適用された。次いで、溶媒の全てが蒸発し、基体上にコーティングが形成されるまで、周囲条件(23℃~27℃の範囲の温度、40%~55%の範囲の湿度)下で基体を乾燥ラック上で乾燥させた。得られたコーティングは、それぞれ約0.5μm~1μmの範囲の厚さを有した。記載された全ての混合物に関して、PAは、Sigma Aldrichから購入し、PA-1Gは、Tokyo Chemical Industry Coから購入し、PA-2Gは、上記実施例1の方法に従って調製され、SAは、Sigma Aldrichから購入し、SA-1Gは、Alfa Aesarから購入し、SA-2Gは、上記実施例3の方法に従って調製され、MAは、Sigma Aldrichから購入し、MA-1Gは、Tokyo Chemical Industry Coから購入し、OAは、Sigma Aldrichから購入し、EtPAは、Sigma Aldrichから購入した。
実施例3 - レモンにおける1-および2-モノアシルグリセリドを含む組成物の影響
図2は、未コーティングのレモン、および本明細書に記載の組成物でコーティングされたレモンの両方に関する、3週間のレモンにおいて観察された経時的な質量損失の影響を示す。組成物は、PA-2G(式Iの化合物)およびPA-1G(添加剤)を含んだ。PA-1G対PA-2Gの質量比およびモル比は、約0.33(すなわち、約25:75のモル比)であった。PA-2Gは、上記実施例1の方法に従って調製された。組成物を10mg/mLの濃度でエタノール中に溶解して溶液を形成し、かつ溶液をレモンの表面に適用し、コーティングを形成した。
コーティングを形成するために、レモンを袋に入れ、組成物を含有する溶液を袋内に注ぎ入れた。次いで、袋を密封し、それぞれのレモンの全表面が湿潤するまで穏やかに振とうした。次いで、レモンを袋から取り出し、約23℃~27℃の範囲の温度および約40%~55%の範囲の湿度の周囲室内条件下で乾燥ラックにおいて乾燥させた。目に見える残留物または他の目に見える沈殿物は、コーティングされたレモン上で観察されなかった。
レモンを、質量損失について試験された継続時間全体でこれらの同一温度および湿度条件において保持した。202は、採集直後(第1日)の未コーティングのレモンの高解像度写真であり、204は、同日に採集され、かつコーティングされた直後のレモンの高解像度写真である。212および214は、第22日、すなわち写真202および204の21日後にそれぞれ撮られた未コーティングおよびコーティングされたレモンの写真である。(質量損失と直接的に関係がある)断面積損失をより良好に視覚化するために、第1日の未処理のレモンの輪郭のオーバーレイ222を212の周囲に示し、第1日の未処理のレモンの輪郭のオーバーレイ224を214の周囲に示す。コーティングされたレモンは、それらの原面積の90%より大きい(すなわち、それらの原面積の92%より大きい)断面積を有したのに対し、未コーティングのレモンは、それらの原面積の80%未満(すなわち、それらの原面積の約78%)の断面積を有した。
図3は、20日間にわたる時間の関数としての断面積の減少を示す、コーティングされた(302)および未コーティングの(304)レモンの両方に関するプロットを示す。特に、それぞれの日にレモンのそれぞれの高解像度画像を撮影し、(図2のように)レモンの最初の断面積に対する特定の日の断面積の比率を決定する画像処理ソフトウェアで分析した。図3に示すように、20日後、コーティングされたレモンは、それらの原面積の90%より大きい(実際に、それらの原面積の92%より大きい)断面積を有したのに対し、未コーティングのレモンは、それらの原面積の80%未満の断面積を有した。
実施例4 - イチゴにおける1-および2-モノアシルグリセリドを含む組成物の影響
図4は、4日間かけて測定された、PA-2G(式Iの化合物)およびPA-1G(添加剤)の種々の混合物でコーティングされたイチゴに関する平均の1日あたりの質量損失レートを示すグラフである。グラフのそれぞれのバーは、15個のイチゴの群に関する平均の1日あたりの質量損失レートを表す。バー402に対応するイチゴは、未コーティングであった(対照群)。バー404に対応するイチゴは、実質的に純粋なPA-1Gである混合物でコーティングされた。バー406に対応するイチゴは、約75質量%のPA-1Gおよび25質量%のPA-2Gである混合物でコーティングされた(PA-1G対PA-2Gの質量比およびモル比は約3であった)。バー408に対応するイチゴは、約50質量%のPA-1Gおよび50質量%のPA-2Gである混合物でコーティングされた(PA-1G対PA-2Gの質量比およびモル比は約1であった)。バー410に対応するイチゴは、約25質量%のPA-1Gおよび75質量%のPA-2Gである混合物でコーティングされた(PA-1G対PA-2Gの質量比およびモル比は約0.33であった)。バー412に対応するイチゴは、実質的に純粋なPA-2Gである混合物でコーティングされた。組成物をそれぞれ10mg/mLの濃度でエタノール中に溶解して溶液を形成し、溶液をイチゴの表面に適用し、コーティングを形成した。
コーティングを形成するために、次の手順に従ってイチゴをスプレーコーティングした。最初に、イチゴを乾燥ラック上に配置した。それぞれのコーティング組成物を含有する溶液を、微細ミストスプレーを発生するスプレーボトル中に配置した。それぞれのボトルに関して、スプレーヘッドは、イチゴから約6インチの位置に保持され、イチゴにスプレーして、次いで乾燥ラック上で乾燥させた。イチゴを、それらが乾燥される間、およびそれらが試験される全継続期間、約23℃~27℃の範囲の温度および約40%~55%の範囲の湿度の周囲室内条件下に保持した。
図4に示されるように、未コーティングのイチゴ(402)は、1日あたり7.5%より高い平均質量損失レートを示した。実質的に純粋なPA-1G配合物(404)および実質的に純粋なPA-2G配合物(412)でコーティングされたイチゴの質量損失レートは、6%~6.5%の平均の1日あたりの質量損失レートを示し、これは、未コーティングのイチゴ(402)より名目上は良好であった。しかしながら、実質的に純粋なPA-1G配合物または実質的に純粋なPA-2G配合物でコーティングされたイチゴ(それぞれ404および412)は、全てそれらの表面上で重度の残留物を示した。バー406に対応するイチゴ(約3のPA-1G対PA-2G質量比)は、わずかに改善された質量損失レートを示し、1日あたりわずかに6%を下回ったが、なおもそれらの表面上で中程度の残留物を示した。バー408および410に対応するイチゴ(それぞれ約1および0.33のPA-1G対PA-2G質量比)は、実質的に改善された質量損失レートを示し、バー408に対応するイチゴは、5%をちょうど上回る平均の1日あたりの質量損失レートを示したが、バー410に対応するイチゴは、5%未満の平均の1日あたりの質量損失レートを示した。これらの群のいずれのイチゴも、それらの表面上で目に見える残留物を示さなかった。
図5は、上記された温度および湿度条件において、5日間にわたる4つのコーティングされたイチゴおよび4つのコーティングされていないイチゴの高解像度写真を示す。ここで、コーティングされたイチゴは、図4中のバー410におけるような約0.33のPA-1G対PA-2G質量比およびモル比(すなわち、約25:75)を有する混合物でコーティングされた。見られるように、未コーティングのイチゴは、第3日までにカビの生育および変色を示し始め、第5日までに菌でほとんど覆われた。それとは対照的に、コーティングされたイチゴは、第5日までにカビの生育を示さず、第1日および第5日において全体的に色および外観がほとんど同じであった。
実施例5 - ブルーベリーにおける1-および2-モノアシルグリセリドを含む組成物の影響
図6は、数日かけて測定された、PA-2G(式Iの化合物)およびPA-1G(添加剤)の種々の混合物でコーティングされたブルーベリーに関する平均の1日あたりの質量損失レートを示すグラフである。グラフのそれぞれのバーは、60個のブルーベリーの群に関する平均の1日あたりの質量損失レートを表す。バー602に対応するブルーベリーは、未コーティングであった(対照群)。バー604に対応するブルーベリーは、実質的に純粋なPA-1Gである混合物でコーティングされた。バー606に対応するブルーベリーは、約75質量%のPA-1Gおよび25質量%のPA-2Gである混合物でコーティングされた(すなわち、PA-1G対PA-2Gの質量比およびモル比は約3であった)。バー608に対応するブルーベリーは、約50質量%のPA-1Gおよび50質量%のPA-2Gである混合物でコーティングされた(すなわち、PA-1G対PA-2Gの質量比およびモル比は約1であった)。バー610に対応するブルーベリーは、約25質量%のPA-1Gおよび75質量%のPA-2Gである混合物でコーティングされた(PA-1G対PA-2Gの質量比およびモル比は約0.33であった)。バー612に対応するブルーベリーは、実質的に純粋なPA-2Gである混合物でコーティングされた。組成物をそれぞれ10mg/mLの濃度でエタノール中に溶解して溶液を形成し、溶液をブルーベリーの表面に適用し、コーティングを形成した。
コーティングを形成するために、ブルーベリーを袋に入れ、組成物を含有する溶液を袋内に注ぎ入れた。次いで、袋を密封し、それぞれのブルーベリーの全表面が湿潤するまで穏やかに振とうした。次いで、ブルーベリーを袋から取り出し、乾燥ラックにおいて乾燥させた。ブルーベリーを、それらが乾燥される間およびそれらが試験される全継続期間、約23℃~27℃の範囲の温度および約40%~55%の範囲の湿度の周囲室内条件下に保持した。
図6に示されるように、未コーティングのブルーベリー(602)は、1日あたりほぼ2.5%の平均質量損失レートを示した。実質的に純粋なPA-1G配合物(604)および実質的に純粋なPA-2G配合物(612)でコーティングされたブルーベリー、ならびにバー606(約3のPA-1G対PA-2G比)およびバー608(約1のPA-1G対PA-2G比)に対応するブルーベリーの質量損失レートは、2.1%~2.3%の平均の1日あたりの質量損失レートを示し、これは、未コーティングのブルーベリー(602)より名目上は良好であった。しかしながら、実質的に純粋なPA-1G配合物または実質的に純粋なPA-2G配合物でコーティングされたブルーベリー(それぞれ604および612)は、全てそれらの表面上で重度の残留物を示し、バー606に対応するブルーベリー(約3のPA-1G対PA-2G質量比)は、それらの表面上で中程度の残留物を示した。バー610に対応するブルーベリー(約0.33のPA-1G対PA-2G質量比)は、未コーティングのブルーベリー(602)を上回って実質的に改善された、2%未満の質量損失レートを示し、それらの表面上で目に見える残留物を示さなかった。
図7は、数日かけて測定された、SA-2G(式Iの化合物)およびSA-1G(添加剤)の種々の混合物でコーティングされたブルーベリーに関する平均の1日あたりの質量損失レートを示すグラフである。グラフのそれぞれのバーは、60個のブルーベリーの群に関する平均の1日あたりの質量損失レートを表す。バー702に対応するブルーベリーは、未コーティングであった(対照群)。バー704に対応するブルーベリーは、実質的に純粋なSA-1Gである混合物でコーティングされた。バー706に対応するブルーベリーは、約75質量%のSA-1Gおよび25質量%のSA-2Gである混合物でコーティングされた(SA-1G対SA-2Gの質量比およびモル比は約3であった)。バー708に対応するブルーベリーは、約50質量%のSA-1Gおよび50質量%のSA-2Gである混合物でコーティングされた(SA-1G対SA-2Gの質量比およびモル比は約1であった)。バー710に対応するブルーベリーは、約25質量%のSA-1Gおよび75質量%のSA-2Gである混合物でコーティングされた(SA-1G対SA-2Gの質量比およびモル比は約0.33であった)。バー712に対応するブルーベリーは、実質的に純粋なSA-2Gである混合物でコーティングされた。組成物をそれぞれ10mg/mLの濃度でエタノール中に溶解して溶液を形成し、溶液をブルーベリーの表面に適用し、コーティングを形成した。
コーティングを形成するために、ブルーベリーを袋に入れ、組成物を含有する溶液を袋内に注ぎ入れた。次いで、袋を密封し、それぞれのブルーベリーの全表面が湿潤するまで穏やかに振とうした。次いで、ブルーベリーを袋から取り出し、乾燥ラックにおいて乾燥させた。ブルーベリーを、それらが乾燥される間およびそれらが試験される全継続期間、約23℃~27℃の範囲の温度および約40%~55%の範囲の湿度の周囲室内条件下に保持した。
図7に示されるように、SA-2G/SA-1G混合物に関する結果は、PA-2G/PA-1G混合物に関する結果と同様であった。未コーティングのブルーベリー(702)は、1日あたり約2.4%の平均質量損失レートを示した。実質的に純粋なSA-1G配合物(704)および実質的に純粋なSA-2G配合物(712)でコーティングされたブルーベリー、ならびにバー706(約3のSA-1G対SA-2G比)およびバー708(約1のSA-1G対SA-2G比)に対応するブルーベリーの質量損失レートは、2.1%~2.2%の平均の1日あたりの質量損失レートを示し、これは、未コーティングのブルーベリー(702)より名目上は良好であった。しかしながら、実質的に純粋なSA-1G配合物または実質的に純粋なSA-2G配合物でコーティングされたブルーベリー(それぞれ704および712)は、全てそれらの表面上で重度の残留物を示し、バー706に対応するブルーベリー(約3のSA-1G対SA-2G質量比)は、それらの表面上で中程度の残留物を示した。バー710に対応するブルーベリー(約0.33のSA-1G対SA-2G質量比)は、未コーティングのブルーベリー(702)を上回って実質的に改善された、約1.8%の平均質量損失レートを示し、それらの表面上でいかなる目に見える残留物も示さなかった。
別のブルーベリーの研究の結果を例示する図8は、未コーティングのブルーベリー(802)、エタノール中に溶解された10mg/mLの化合物の第1の溶液を使用してコーティングされたブルーベリー(804)およびエタノール中に溶解された20mg/mLの化合物の第2の溶液を使用してコーティングされたブルーベリー(806)における5日間にわたるパーセント質量損失のプロットを示す。第1および第2の両溶液中の化合物としては、PA-1G対PA-2Gの質量比およびモル比が約0.33である(すなわち、図6中のバー610による25:75の比率)PA-1GおよびPA-2Gの混合物を含んだ。コーティングされたブルーベリー上にコーティングを形成するために、次のディップコーティング手順を使用した。それぞれのブルーベリーをピンセットの組で拾い上げ、約1秒以内で溶液中に個々にディップし、その後、ブルーベリーを乾燥ラック上に配置しかつ乾燥させた。ブルーベリーを、それらが乾燥される間およびそれらが試験される全継続期間、約23℃~27℃の範囲の温度および約40%~55%の範囲の湿度の周囲室内条件下に保持した。質量損失は、それぞれの日にブルーベリーを慎重に計量することによって測定した。報告されたパーセント質量損失は、初期質量に対する質量減少の比率と等しかった。示されるように、未コーティングのブルーベリーのパーセント質量損失は、5日後に約20%であったのに対して、10mg/mLの溶液でコーティングされたブルーベリーのパーセント質量損失は、5日後に15%未満であり、20mg/mLの溶液でコーティングされたブルーベリーのパーセント質量損失は、5日後に10%未満であった。
図9は、第5日に採取された、図8の研究からの未コーティングのブルーベリー(802)、ならびに図8の研究からのPA-1G対PA-2G(804)の25:75質量比およびモル比(すなわち、0.33)の10mg/mLの溶液でコーティングされたブルーベリーの高解像度写真を示す。未コーティングのブルーベリー802の表皮は、ブルーベリーの質量損失の結果として非常にしわになるのに対して、コーティングされたブルーベリーの表皮は、非常に滑らかなままであった。
実施例6 - バナナにおける1-および2-モノアシルグリセリドを含む組成物の影響
図10は、14日間にわたるコーティングを有するバナナおよび有さないバナナの高解像度写真を示す。ここで、コーティングは、溶媒中に溶解された組成物から形成された。組成物は、PA-2G(式Iの化合物)およびPA-1G(添加剤)を含んだ。PA-1G対PA-2Gの質量比およびモル比は、約0.33(すなわち、約25:75)であった。組成物を10mg/mLの濃度でエタノール中に溶解して溶液を形成し、かつ溶液をレモンの表面に適用し、コーティングを形成した。
コーティングを形成するために、バナナを袋に入れ、組成物を含有する溶液を袋内に注ぎ入れた。次いで、袋を密封し、それぞれのバナナの全表面が湿潤するまで穏やかに振とうした。次いで、バナナを袋から取り出し、約23℃~27℃の範囲の温度および約40%~55%の範囲の湿度の周囲室内条件下で乾燥ラックにおいて乾燥させた。バナナを、それらが試験された継続時間全体にわたり、これらの同一温度および湿度条件において保持した。示されるように、コーティングは、明らかに酸化に対する有効なバリアの役割を果たし、それによりバナナの変色が防止され、熟成プロセスを減速させた。例えば、未コーティングのバナナに関して、30%超の皮が第6日において薄茶色であり、80%超の皮が第9日において薄茶色であり、ほぼ全ての皮が第14日までに濃茶色であった。他方、コーティングされたバナナに関して、第14日まででさえもわずかな褐変および変色のみが観察された。
実施例7 - フィンガーライムにおける1-および2-モノアシルグリセリドを含む組成物の影響
図11は、数日かけて測定された、PA-2G(式Iの化合物)およびPA-1G(添加剤)の種々の混合物でコーティングされたフィンガーライムに関する平均の1日あたりの質量損失レートを示すグラフである。グラフのそれぞれのバーは、24個のフィンガーライムの群に関する平均の1日あたりの質量損失レートを表す。バー1102に対応するフィンガーライムは、未コーティングであった(対照群)。バー1104に対応するフィンガーライムは、実質的に純粋なPA-1Gである混合物でコーティングされた。バー1106に対応するフィンガーライムは、約75質量%のPA-1Gおよび25質量%のPA-2Gである混合物でコーティングされた(PA-1G対PA-2Gの質量比およびモル比は約3であった)。バー1108に対応するフィンガーライムは、約50質量%のPA-1Gおよび50質量%のPA-2Gである混合物でコーティングされた(PA-1G対PA-2Gの質量比およびモル比は約1であった)。バー1110に対応するフィンガーライムは、約25質量%のPA-1Gおよび75質量%のPA-2Gである混合物でコーティングされた(PA-1G対PA-2Gの質量比およびモル比は約0.33であった)。バー1112に対応するフィンガーライムは、実質的に純粋なPA-2Gである混合物でコーティングされた。組成物をそれぞれ10mg/mLの濃度でエタノール中に溶解して溶液を形成し、溶液をフィンガーライムの表面に適用し、コーティングを形成した。
コーティングを形成するために、フィンガーライムを袋に入れ、組成物を含有する溶液を袋内に注ぎ入れた。次いで、袋を密封し、それぞれのフィンガーライムの全表面が湿潤するまで穏やかに振とうした。次いで、フィンガーライムを袋から取り出し、乾燥ラックにおいて乾燥させた。フィンガーライムを、それらが乾燥される間およびそれらが試験される全継続期間、約23℃~27℃の範囲の温度および約40%~55%の範囲の湿度の周囲室内条件下に保持した。
図11に示されるように、未コーティングのフィンガーライム(1102)は、1日あたり5%超の平均質量損失レートを示した。実質的に純粋なPA-1G配合物(1104)および実質的に純粋なPA-2G配合物(1112)でコーティングされたフィンガーライムの質量損失レートは、それぞれちょうど4%を上回る平均の1日あたりの質量損失レートおよびちょうど4%を下回る平均の1日あたりの質量損失レートを示し、これは、未コーティングのフィンガーライム(1102)より名目上は良好であった。しかしながら、実質的に純粋なPA-1G配合物または実質的に純粋なPA-2G配合物でコーティングされたフィンガーライム(それぞれ1104および1112)は、全てそれらの表面上で重度の残留物を示した。バー1106に対応するフィンガーライム(PA-1G対PA-2Gの75:25質量比または約3のPA-1G対PA-2G質量比)は、改善された結果を示し、3.5%未満の平均の1日あたりの質量損失レートが得られたが、それらの表面上でなおも中程度の残留物を示した。バー1108および1110に対応するフィンガーライム(それぞれ約1(50:50)および0.33(25:75)のPA-1G対PA-2G質量比)は、未コーティングのフィンガーライム(1102)を上回って実質的に改善された、3.5%未満および2.6%未満の質量損失レートをそれぞれ示し、それらの表面上でいかなる目に見える残留物も示さなかった。
実施例8 - アボカドにおける1-および2-モノアシルグリセリドを含む組成物の影響
図12は、PA-2G(式Iの化合物)および1-モノアシルグリセリド添加剤の種々の混合物でコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数のグラフを示す(バー1202、1204および1206は、MA-1Gに関し;バー1212、1214および1216は、PA-1Gに関し;バー1222、1224および1226は、SA-1Gに関する)。本明細書で使用される場合、「貯蔵寿命係数」という用語は、対応するコーティングされた産物の平均質量損失レートに対する(対照群に関して測定された)未コーティングの産物の平均質量損失レートの比率として定義される。したがって、より大きい貯蔵寿命係数は、平均質量損失レートのより大きい減少に相当する。バー1202、1212および1222は、1-モノアシルグリセリド対PA-2Gの25:75混合物(約0.33の1-モノアシルグリセリド対PA-2Gのモル比)に相当する。バー1204、1214および1224は、1-モノアシルグリセリド対PA-2Gの50:50混合物(約1の1-モノアシルグリセリド対PA-2Gのモル比)に相当する。バー1206、1216および1226は、1-モノアシルグリセリド対PA-2Gの75:25混合物(約3の1-モノアシルグリセリド対PA-2Gのモル比)に相当する。
グラフ中のそれぞれのバーは、30個のアボカドの群を表す。全てのコーティングは、5mg/mLの濃度で実質的に純粋なエタノール中に溶解された関連混合物を含む溶液中にアボカドをディップし、アボカドを乾燥ラック上に配置し、アボカドを約23℃~27℃の範囲の温度および約40%~55%の範囲の湿度の周囲室内条件下で乾燥させることによって形成された。アボカドを、それらが試験される全継続期間、これらの同一温度および同一湿度条件に保持した。
見られるように、MA-1G/PA-2GおよびSA-1G/PA-2Gの両方の組合せに関して、最も大きい貯蔵寿命係数は、約0.33の1-モノアシルグリセリド対PA-2Gモル比に関して達成された。さらに、これらの両方の組合せに関して、25:75(すなわち、約0.33のモル比)および50:50(すなわち、約1のモル比)のモル比の混合物でコーティングされたアボカドは、75:25混合物によるアボカドが中程度から重度の残留物を示すのに対して、それらの表面上でいかなる目に見える残留物も示さなかった。PA-1G/PA-2Gの組合せの場合、75:25混合物でコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数は、25:75混合物でコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数よりも高いが、75:25混合物でコーティングされたアボカドが中程度から重度の残留物を示すのに対して、25:75および50:50混合物でコーティングされたアボカドは、目に見える残留物を示さなかった。示されていないが、図12に示された化合物のいずれかの単一成分のみを含有する任意の混合物から形成されたコーティングは、いずれもヒトの目で検知可能であった。
実施例9 - アボカドにおける2-モノアシルグリセリドおよび添加剤を含む組成物の影響
図13は、PA-2G(式Iの化合物)および脂肪酸添加剤の種々の混合物でコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数のグラフを示す(バー1302、1304および1306は、MAに関し;バー1312、1314および1316は、PAに関し;バー1322、1324および1326は、SAに関する)。バー1302、1312および1322は、脂肪酸対PA-2Gの25:75混合物(約0.33の脂肪酸対PA-2Gのモル比)に相当する。質量比は、それぞれ約0.23、0.25および0.28である。バー1304、1314および1324は、脂肪酸対PA-2Gの50:50混合物(約1の脂肪酸対PA-2Gのモル比)に相当する。質量比は、それぞれ約0.35、0.39および0.43である。バー1306、1316および1326は、脂肪酸対PA-2Gの75:25混合物(約3の脂肪酸対PA-2Gのモル比)に相当する。質量比は、それぞれ約2.1、2.3および2.6である。
グラフ中のそれぞれのバーは、30個のアボカドの群を表す。全てのコーティングは、5mg/mLの濃度で実質的に純粋なエタノール中に溶解された関連混合物を含む溶液中にアボカドをディップし、アボカドを乾燥ラック上に配置し、アボカドを約23℃~27℃の範囲の温度および約40%~55%の範囲の湿度の周囲室内条件下で乾燥させることによって形成された。アボカドを、それらが試験される全継続期間、これらの同一温度および同一湿度条件に保持した。
見られるように、これらの組合せの全3種に関して、最も大きい貯蔵寿命係数は、約0.33の脂肪酸対PA-2Gモル比に関して達成された。さらに、これらの全組合せに関して、25:75および50:50のモル比の混合物でコーティングされたアボカドは、75:25混合物によるアボカドが中程度から重度の残留物を示すのに対して、それらの表面上でいかなる目に見える残留物も示さなかった。示されていないが、図13に示された化合物のいずれかの単一成分のみを含有する任意の混合物から形成されたコーティングは、いずれもヒトの目で検知可能であった。
図14は、種々の他の化合物でコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数のグラフを示す。グラフ中のそれぞれのバーは、30個のアボカドの群を表す。全てのコーティングは、5mg/mLの濃度で実質的に純粋なエタノール中に溶解された関連混合物を含む溶液中にアボカドをディップし、アボカドを乾燥ラック上に配置し、アボカドを約23℃~27℃の範囲の温度および約40%~55%の範囲の湿度の周囲室内条件下で乾燥させることによって形成された。アボカドを、それらが試験される全継続期間、これらの同一温度および同一湿度に保持した。
バー1401~1403は、PA-2G(式Iの化合物)と、添加剤としてのエチルパルミテートとの混合物に相当する。バー1411~1413は、PA-2G(式Iの化合物)と、添加剤としてのオレイン酸(不飽和脂肪酸)との混合物に相当する。バー1401および1411は、添加剤対PA-2Gの25:75混合物に相当する(約0.33の添加剤対PA-2Gのモル比)。質量比は、両方とも約0.86である。バー1402および1412は、添加剤対PA-2Gの50:50混合物に相当する(約1の添加剤対PA-2Gのモル比)。質量比は、両方とも約0.43である。バー1403および1413は、添加剤対PA-2Gの75:25混合物に相当する(約3の添加剤対PA-2Gのモル比)。質量比は、両方とも約2.58である。見られるように、PA-2GおよびEtPAの組合せ、ならびにPA-2GおよびOAの組合せに関して、最も大きい貯蔵寿命係数は、約0.33の添加剤対PA-2Gモル比に関して達成された。
バー1421~1423、1431~1433および1441~1443は、式IIの化合物(例えば、1-モノアシルグリセリド)および添加剤(例えば、脂肪酸)から形成されたコーティングに相当する。バー1421~1423は、SA-1G(式IIの化合物)と、添加剤としてのミリスチン酸との混合物に相当する。バー1431~1433は、SA-1G(式IIの化合物)と、添加剤としてのパルミチン酸との混合物に相当する。バー1441~1443は、SA-1G(式IIの化合物)と、添加剤としてのステアリン酸との混合物に相当する。バー1421、1431および1441は、脂肪酸対SA-1Gの25:75混合物に相当する(約0.33の脂肪酸対SA-1Gモル比)。質量比は、それぞれ約0.21、0.23および0.26である。バー1422、1432および1442は、脂肪酸対SA-1Gの50:50混合物に相当する(約1の脂肪酸対SA-1Gモル比)。質量比は、それぞれ約0.32、0.35および0.40である。バー1423、1443および1443は、脂肪酸対SA-1Gの75:25混合物に相当する(約3の脂肪酸対SA-1Gモル比)。質量比は、それぞれ約1.89、2.13および2.37である。これらの組合せの全3種に関して見られるように、最も大きい貯蔵寿命係数は、約0.33の脂肪酸対SA-1Gモル比に関して達成された。
なおも図14を参照すると、SA-1Gおよび脂肪酸の組合せに関する最大貯蔵寿命係数は、約0.33の添加剤対SA-1Gモル比に関して観察されたが、表面上の最少量の残留物に相当する添加剤対SA-1Gモル比は、それぞれの組合せに関して約42:58であった。脂肪酸および1-モノアシルグリセリドの他の組合せから形成されたコーティングに関しても同様のことが当てはまることが見られ、この結果に関しては、図15に示される。試験された脂肪酸および1-モノアシルグリセリドの種々の組合せに関して、幾つかは常にいくらかのレベルの残留物を示したが、幾つかでは、目に見える残留物が観察されない非常に狭い範囲の比率があった。しかしながら、理論に拘束されることを望まないが、残留物の形成は、乾燥条件(例えば、温度および圧力)の変化に敏感であるため、そのような狭いプロセスウインドウを有することは、広範囲の乾燥条件において目に見える残留物を抑制することに関して、より低い再現性をもたらす傾向がある。
図15は、それぞれ式IIの化合物および脂肪酸添加剤を含む混合物でコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数のグラフを示す。全ての混合物は、式IIの化合物および脂肪酸のモル比1:1の混合物であった。バー1501~1503は、式IIの化合物としてのMA-1Gならびに脂肪酸添加剤としてのMA(1501)、PA(1502)およびSA(1503)によるコーティングに相当する。質量比は、それぞれ約1.32、1.18および1.06である。バー1511~1513は、式IIの化合物としてのPA-1Gならびに脂肪酸添加剤としてのMA(1511)、PA(1512)およびSA(1513)によるコーティングに相当する。質量比は、それぞれ約1.44、1.29および1.16である。バー1521~1523は、式IIの化合物としてのSA-1Gならびに脂肪酸添加剤としてのMA(1521)、PA(1522)およびSA(1523)によるコーティングに相当する。質量比は、それぞれ約1.57、1.39および1.25である。グラフ中のそれぞれのバーは、30個のアボカドの群を表す。全てのコーティングは、5mg/mLの濃度で実質的に純粋なエタノール中に溶解された関連混合物を含む溶液中にアボカドをディップし、アボカドを乾燥ラック上に配置し、アボカドを約23℃~27℃の範囲の温度および約40%~55%の範囲の湿度の周囲室内条件下で乾燥させることによって形成された。アボカドを、それらが試験される全継続期間、これらの同一温度および同一湿度条件に保持した。
示されるように、1-モノアシルグリセリドの炭素鎖長が増加すると、貯蔵寿命係数は増加する傾向があった。例えば、13より大きい炭素鎖長を有する1-モノアシルグリセリドを有する全ての混合物は、1.2より大きい貯蔵寿命係数を示し、15より大きい炭素鎖長を有する1-モノアシルグリセリドを有する全ての混合物は、1.35より大きい貯蔵寿命係数を示し、かつ17より大きい炭素鎖長を有する1-モノアシルグリセリドを有する全ての混合物は、1.6より大きい貯蔵寿命係数を示した。
図16は、それぞれ1:1のモル比で混合された、2種の異なる式IIの化合物を含む混合物でコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数を示すグラフである。それぞれの混合物に関して、式IIの2種の化合物は、異なる長さの炭素鎖を有する。バー1602は、SA-1G(C18)およびPA-1G(C16)の混合物に相当し、バー1604は、SA-1G(C18)およびMA-1G(C14)の混合物に相当し、バー1606は、PA-1G(C16)およびMA-1G(C14)の混合物に相当する。グラフ中のそれぞれのバーは、30個のアボカドの群を表す。全てのコーティングは、5mg/mLの濃度で実質的に純粋なエタノール中に溶解された関連混合物を含む溶液中にアボカドをディップし、アボカドを乾燥ラック上に配置し、アボカドを約23℃~27℃の範囲の温度および約40%~55%の範囲の湿度の周囲室内条件下で乾燥させることによって形成された。アボカドを、それらが試験される全継続期間、これらの同一温度および同一湿度条件に保持した。示されるように、PA-1G/MA-1G混合物(1606)は、1.4より高い貯蔵寿命係数をもたらし、SA-1G/PA-1G混合物(1602)は、1.5より高い貯蔵寿命係数をもたらし、SA-1G/MA-1G混合物(1604)は、約1.6の貯蔵寿命係数をもたらした。
図17および18は、2成分または3成分混合物でコーティングされたアボカドの貯蔵寿命係数を示すグラフである。両グラフ中のそれぞれのバーは、30個のアボカドの群を表す。全てのコーティングは、5mg/mLの濃度で実質的に純粋なエタノール中に溶解された関連混合物を含む溶液中にアボカドをディップし、アボカドを乾燥ラック上に配置し、アボカドを約23℃~27℃の範囲の温度および約40%~55%の範囲の湿度の周囲室内条件下で乾燥させることによって形成された。アボカドを、それらが試験される全継続期間、これらの同一温度および同一湿度条件に保持した。
図17で示された研究は、なおも目に見える沈殿物または他の目に見える残留物がない状態で有効なコーティングを維持しながら、混合物中の式Iの化合物の相対量を減少させるために、第2の添加剤を、式Iの化合物および第1の添加剤(第1の添加剤は第2の添加剤と異なる)を含む混合物に添加することの影響を試験することに関した。幾つかの実施形態において、式Iの化合物は、他の種類の化合物よりも製造するためにより費用がかかり得、かつ安定性が低くなり得るため(例えば、平衡推進力のために経時的に他の種類の化合物に変換し得る)、混合物中の式Iの化合物の相対的組成を減少させることにより、幾つかの実施形態において、費用を減少させることができ、ならびに混合物の安定性を増加させることができる。
バー1702は、30:70の質量比(28:72モル比)で混合されたSA-1G(第1の添加剤、式IIの化合物)およびPA-2G(式Iの化合物)を含む混合物でコーティングされたアボカドに相当する。このコーティングは、約1.6の貯蔵寿命係数をもたらし、コーティングは、いずれの目に見える沈殿物または他の目に見える残留物も有さなかった。バー1704は、30:50:20のそれぞれの質量比(27:48:25モル比)で混合されたSA-1G、PA-2GおよびPAを含む混合物でコーティングされたアボカドに相当する。すなわち、バー1702に相当する化合物と比較して、バー1704のコーティング配合物は、バー1704の配合物が、50(質量)%の式Iの化合物および50(質量)%の添加剤(48:52モル比)であるように、バー1702に相当する配合物中のPA-2Gの一部を除去し、それをPAと置き換えることによって形成されることができた。示されるように、貯蔵寿命係数は、(バー1702と比較して)約1.55までわずかに減少するのみであり、コーティングは、目に見える沈殿物および他の目に見える残留物がないことがわかった。バー1706は、30:30:40のそれぞれの質量比(25:27:47モル比)で混合されたSA-1G、PA-2GおよびPAを含む混合物でコーティングされたアボカドに相当する(すなわち、追加的なPA-2Gを除去し、それをPAで置き換える)。この場合、配合物は、30(質量)%のみの式Iの化合物および70(質量)%の添加剤である(27:73モル比)。示されるように、貯蔵寿命係数は、(バー1702および1704と比較して)約1.43まで減少するが、このコーティング配合物は、アボカドの質量損失レートを減少させることにおいてなおも高度に有効であり、かつコーティングは、目に見える沈殿物および他の目に見える残留物がないことがわかった。
上記の通り、式Iの化合物を含まない2成分混合物を製造し得、これにより水分損失を減少させ、かつ目に見える沈殿物および他の目に見える残留物も含まないコーティングが得られた。しかしながら、幾つかの実施形態において、これらの混合物のプロセスウインドウは狭くなり得、かつ組成、乾燥中の条件または他のプロセス変数におけるわずかな変動が、目に見える沈殿物または残留物の形成をもたらす傾向があった。図18は、式Iの化合物を含まず、広範囲の組成変動が、なおも水分損失に対して有効なバリアを提供することができながら、同時に目に見える沈殿物および他の目に見える残留物が存在しないコーティングをもたらすことができた3成分の混合物でコーティングを形成することに関する研究の結果を示す。バー1802は、50:50の質量比(42:58モル比)で混合されたSA-1G(式IIの化合物)およびPA(第1の脂肪酸)を含む混合物でコーティングされたアボカドに相当する。これらのアボカドの貯蔵寿命係数は、約1.47であった。このコーティングは、いずれの目に見える沈殿物または他の目に見える残留物も形成しなかったが、この50:50質量比からのわずかな変動が、目に見える沈殿物/残留物をもたらすことがわかった。
バー1804は、45:10:45のそれぞれの質量比(37:11:52モル比)で混合されたSA-1G、OAおよびPAを含む混合物でコーティングされたアボカドに相当する。すなわち、バー1802に相当する化合物と比較して、バー1804のコーティング配合物は、バー1802の配合物中のSA-1GおよびPAの等量部分(質量比)を除去し、それらをOAと置き換えることによって形成されることができた。これらのアボカドの貯蔵寿命係数は、なおも約1.4より高く、かつ目に見える沈殿物または他の残留物も検出不可能であった。さらに、この組合せは、バー1802の2成分化合物混合物と比較して、配合物組成およびプロセス条件における変動に対して実質的に敏感ではなく;組成物またはプロセス条件における穏当な変動は、目に見える沈殿物または他の目に見える残留物の形成をもたらさず、かつコーティングの水バリア特性は維持された。
バー1806は、40:20:40のそれぞれの質量比(33:21:46モル比)で混合されたSA-1G、OAおよびPAを含む混合物でコーティングされたアボカドに相当する。すなわち、バー1804に相当する化合物と比較して、バー1804のコーティング配合物は、バー1804の配合物中のPA-1GおよびPAの等量部分(質量比)をさらに除去し、それらをOAと置き換えることによって形成されることができた。これらのアボカドの貯蔵寿命係数は、1.3より高く、かつ目に見える沈殿物または他の残留物も検出不可能であった。さらに、バー1804の組合せによるものとして、この組合せは、バー1802の2成分化合物混合物と比較して、配合物組成およびプロセス条件における変動に対して実質的に敏感ではなく;組成物またはプロセス条件における穏当な変動は、目に見える沈殿物または他の目に見える残留物の形成をもたらさず、かつコーティングの水バリア特性は維持された。
均等物
組成物および方法の種々の実装形態が上記において説明された。しかしながら、これらは例示のみを目的として示したものであり、限定を目的とするものではないことを理解すべきである。上に述べた方法および工程が特定の順序で起こる特定の事象を示唆する場合、本開示の利益を受ける当業者は特定の工程の順序を修正することができ、この種の修正が本開示の変形形態に従うことを認識するであろう。実装形態を具体的に示し説明してきたが、形態および詳細の様々な変更形態が可能であることが理解されるであろう。したがって、他の実装形態は、次の特許請求の範囲内にある。

Claims (15)

  1. 式Iの化合物と、2つの添加剤と、を含み、
    式Iが、以下のとおりであり、

    (式中、
    各Rは、独立して、-Hまたは-C~Cアルキルであり;
    各Rは、独立して、-H、-C~Cアルキルまたは-OHから選択され;
    、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されており;
    、R、RおよびRは、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されているか;または
    およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;
    および/または
    およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;
    14およびR15は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニルまたは-C~Cアルキニルであり;
    記号

    は、単結合またはシスもしくはトランス二重結合を表し;
    nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8であり;
    mは、0、1、2または3であり;
    qは、0、1、2、3、4または5であり;および
    rは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である)
    前記2つの添加剤のうちの一方は、式IIの化合物であり、

    (式中、
    各Rは、独立して、-Hまたは-C~Cアルキルであり;
    各Rは、独立して、-H、-C~Cアルキルまたは-OHから選択され;
    、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されており;
    、R、RおよびRは、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、-NR1415、-SR14、ハロゲン、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニル、-C~Cアルキニル、-C~Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択的に、1つ以上の-OR14、-NR1415、-SR14またはハロゲンによって置換されているか;または
    およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;
    および/または
    およびRは、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、C~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルケニルまたは3~6員環複素環を形成することができ;
    14およびR15は、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-C~Cアルキル、-C~Cアルケニルまたは-C~Cアルキニルであり;
    記号

    は、単結合またはシスもしくはトランス二重結合を表し;
    nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8であり;
    mは、0、1、2または3であり;
    qは、0、1、2、3、4または5であり;および
    rは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である)
    前記2つの添加剤のうちの他方は、脂肪酸であり、
    前記2つの添加剤対前記式Iの化合物のモル比は、50:50~73:27である、組成物。
  2. 式Iの化合物の炭素鎖長、および式IIの化合物の炭素鎖長が、それぞれ独立して、14~18である、請求項1に記載の組成物。
  3. 式Iの化合物の炭素鎖長が16又は18であり、式IIの化合物の炭素鎖長が14、16又は18である、請求項1に記載の組成物。
  4. 式I及び式IIのそれぞれについて、
    、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13が、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、または-C~Cアルキルであり;
    、R、RおよびRが、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、-OR14、または-C~Cアルキルであり;または
    およびRが、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、3~6員環複素環を形成することができ;および/または
    およびRが、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、3~6員環複素環を形成することができる;
    請求項1に記載の組成物。
  5. 式I及び式IIのそれぞれについて、
    各Rが、-Hであり;
    、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13が、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、または-OR14であり;
    、R、RおよびRが、それぞれ独立して、それぞれ存在する場合において、-H、または-OR14であり;または
    およびRが、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、3員環複素環を形成することができ;および/または
    およびRが、それらが結合している炭素原子と組み合わせて、3員環複素環を形成することができ;
    各R14が、-Hであり;
    記号

    が、単結合を表し;
    nが、6または8であり;
    mが、1または3であり;
    qが、1であり;および
    rが、1である;
    請求項1に記載の組成物。
  6. 式I及び式IIのそれぞれについて、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13が、それぞれ-Hである、請求項1に記載の組成物。
  7. 式I及び式IIのそれぞれについて、
    記号

    が、単結合を表し;
    nが、6または8であり;
    mが、1または3であり;
    qが、1であり;および
    rが、1である;
    請求項1に記載の組成物。
  8. 前記式Iの化合物が、




    からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記脂肪酸が、式Iの化合物の炭素鎖長と同一の炭素鎖長を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記脂肪酸が、式IIの化合物の炭素鎖長と異なる炭素鎖長を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記脂肪酸が、飽和脂肪酸である、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 前記脂肪酸が、パルミチン酸である、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 溶媒中に、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物を含む混合物。
  14. 前記溶媒が、水またはエタノールを含む、請求項13に記載の混合物。
  15. 前記溶媒中の前記組成物の濃度が少なくとも0.5mg/mLである、請求項13に記載の混合物。
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