JP5011757B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

車両用操舵装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5011757B2
JP5011757B2 JP2006058454A JP2006058454A JP5011757B2 JP 5011757 B2 JP5011757 B2 JP 5011757B2 JP 2006058454 A JP2006058454 A JP 2006058454A JP 2006058454 A JP2006058454 A JP 2006058454A JP 5011757 B2 JP5011757 B2 JP 5011757B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
vehicle
torque
flow suppression
single flow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006058454A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007062712A (ja
Inventor
正博 久保田
宏 毛利
奈美 堀口
正行 渡辺
裕樹 塩澤
良太 白土
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2006058454A priority Critical patent/JP5011757B2/ja
Priority to US11/492,193 priority patent/US7753162B2/en
Priority to EP06253910.1A priority patent/EP1749730B1/en
Publication of JP2007062712A publication Critical patent/JP2007062712A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5011757B2 publication Critical patent/JP5011757B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/046Controlling the motor
    • B62D5/0472Controlling the motor for damping vibrations
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D6/00Arrangements for automatically controlling steering depending on driving conditions sensed and responded to, e.g. control circuits
    • B62D6/04Arrangements for automatically controlling steering depending on driving conditions sensed and responded to, e.g. control circuits responsive only to forces disturbing the intended course of the vehicle, e.g. forces acting transversely to the direction of vehicle travel

Description

本発明は、運転者の操舵負担を軽減する操舵力補助制御を行う車両用操舵装置の技術分野に属する。
従来の車両用操舵装置として、横風や路面カント、悪路走行といったあらゆる入力を動的外乱として推定し、推定した外乱分をすべて補償するように操舵補助力を制御するというものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−1923号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、車両の片流れにはサスペンションジオメトリの左右差やタイヤコニシティの左右差等が原因で発生する車両起因の定常的な外乱と、横風などの外乱とによるものがあるにもかかわらず、これらを混同して解決しようとしているため、システムが複雑化してしまう。
そこで、本発明は、システムの簡易化と、車両起因による片流れの安定した抑制との両立を図ることを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る車両用操舵装置は、
操舵入力手段から操向輪に至る操舵系に運転者の操舵負担を軽減する操舵補助力を付与する車両用操舵装置であって、
操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
車両の直進走行状態を検出する直進走行状態検出手段と、
前記操舵入力手段の操舵角を検出する操舵角検出手段と、
直進走行状態を維持するための操舵角を算出する直進維持操舵角算出手段と、
運転者の保舵状態を検出する保舵状態検出手段と、
運転者が前記操舵入力手段を所定値以上の力で保舵している場合には、直進走行状態を維持する操舵角での操舵トルクの履歴に基づいて、直進走行状態を維持する操舵角での操舵トルクをゼロまたはゼロに近づくように片流れ抑制操舵補助力を制御し、運転者が前記操舵入力手段を所定値未満の力で軽保舵している場合、または前記操舵入力手段から手を離している場合には、操舵トルクがゼロ近傍の所定値以下であったときの操舵角履歴の平均値が、直進走行状態を維持するための操舵角に近づく方向へ片流れ抑制操舵補助力を制御する2つのロジックを用いて前記片流れ抑制操舵補助力を制御する片流れ抑制制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る車両用操舵装置によれば、車両の直進走行状態における操舵トルクの履歴に基づいて、直進走行時の操舵トルクを打ち消す方向へ片流れ抑制操舵補助力を付与する。このように、瞬間毎に動的な補正を行うのではなく、長期的な履歴を用いて車両の特性自体を定常的に操舵力補助制御することで、システムの簡易化と車両起因による片流れの安定した抑制とを両立できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜13に基づいて説明する。
(実施例1)
(構成)
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の車両用操舵装置の構成を示す図である。実施例1の車両用操舵装置は、運転者に操作されるハンドル(操舵入力手段)1と、ハンドル1の操作量に応じて前輪(操向輪)2,2を転舵する舵取り機構3とを備えている。
ハンドル1と一体結合されたステアリングシャフト(ステアリングコラム)4は、そのシャフト上にトルクセンサ5と減速器6を有し、この減速器6を介して、モータ7が接続されている。ステアリングシャフト4の先端にはラック・アンド・ピニオン機構のピニオン8が連結され、ピニオン8に噛合して車幅方向に往復運動し得るラック9の両端に、タイロッド10,10を介して左右の前輪2,2のナックルアームが連結されている。
コントローラ(片流れ抑制制御手段)11は、トルクセンサ5と車速センサ13からの情報に基づいて、運転者の操舵力を補助する操舵補助力を生成し、操舵補助力に応じた指令値によりモータ7を駆動する操舵力補助制御を実施する。
また、コントローラ11は、直進走行状態検出器12、車速センサ13からの情報に基づいて、車両が直進しているとき、トルクセンサ5で計測した操舵トルクをメモリに保存し、メモリの履歴の平均値を算出し、算出した値を片流れ抑制に必要なトルクとして操舵補助力の指令値に加える片流れ抑制制御を実施する。
(作用)
次に、作用を説明する。
[片流れ抑制制御処理]
図2は、実施例1のコントローラ11で実行される片流れ抑制制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、この制御処理は、走行中(車速センサ13が速度≠0を検出したとき)、所定の制御周期で繰り返し実行される。
ステップS101では、コントローラ11は、車両挙動情報(例えばヨーレイトなど)を基に、直進走行状態検出器12で車両が直進状態であるか否かを判定する(直進走行状態検出手段に相当)。YESの場合には、ステップS102へ移行し、NOの場合には、ステップS101を繰り返す。
ステップS102では、コントローラ11は、トルクセンサ5で計測した操舵トルクをメモリに記録し、ステップS103へ移行する。
ステップS103では、コントローラ11は、メモリに記憶された操舵トルクの履歴の平均値を算出し、ステップS104へ移行する。ただし、ここで算出する履歴の平均値は、外乱などによる瞬間的な入力の影響が相対的に無視できるほど十分に長い時間の履歴データを用いる。
ステップS104では、コントローラ11は、ステップS103で算出した履歴の平均値を、片流れ抑制に必要なトルク(片流れ抑制操舵補助力)としてモータ7を駆動し、ステップS101へ移行する。なお、算出値は、操舵力補助制御で生成される操舵補助力とは独立して算出され、操舵力補助制御による指令値がある場合には、その指令値の上に定常的なオフセットとして常に加算される。
すなわち、実施例1では、直進走行状態検出器12で車両の直進状態を判断し、直進中であるとしたときの操舵トルクをトルクセンサ5で計測してメモリに記録する。コントローラ11は、操舵トルクの履歴の平均値を算出し、これを片流れ抑制に必要なトルクとしてモータ7を駆動する。
このように、直進状態での操舵トルクの平均値を片流れ抑制トルクとして操舵補助力をオフセットさせることで、図3に示すように、定常的な片流れが発生する車両において、操舵力補助制御と干渉することなく、片流れにより発生するトルクのみを抑制することが可能となる。
(実施例1の効果)
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用操舵装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
(1)操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段(トルクセンサ5)と、車両の直進走行状態を検出する直進走行状態検出手段(ステップS101)と、車両の直進走行状態における操舵トルクの履歴に基づいて、直進走行時の操舵トルクを打ち消す方向へ片流れ抑制操舵補助力を付与するコントローラ11と、を備える。よって、瞬間毎に動的な補正を行うのではなく、長期的な履歴を用いて車両の特性自体を定常的に操舵力補助制御することで、システムの簡易化と車両起因による片流れの安定した抑制とを両立できる。
(2)コントローラ11は、他の操舵力補助制御とは独立して片流れ抑制操舵補助力を制御し、片流れ抑制に必要なトルク(片流れ抑制操舵補助力)が定常的に操舵補助力に上乗せ加算(または減算)される。よって、複数の制御を行った場合でも制御干渉が生じることなく、誤アシストや操舵感の悪化を招くことなく車両起因による片流れを抑制できる。
(3)操舵トルク検出手段として、ステアリングコラム上で運転者の入力操舵トルクを計測するトルクセンサ5を用いるため、既存の一般的な操舵力補助制御機能を有する車両用操舵装置であれば、そのまま本発明によるシステムを適用することができる。
(4)車両の直進走行状態における操舵トルクの履歴に基づいて、直進走行時の操舵トルクを打ち消す方向へ片流れ抑制操舵補助力を付与する。したがって、瞬間毎に動的な補正を行うのではなく、長期的な履歴を用いて車両の特性自体を定常的に操舵力補助制御することで、システムの簡易化と車両起因による片流れの安定した抑制とを両立できる。
(5)車両の直進走行状態における操舵トルクの履歴に基づいて、直進走行時の操舵トルクを打ち消す方向へ片流れ抑制操舵補助力を付与する自動車とする。したがって、瞬間毎に動的な補正を行うのではなく、長期的な履歴を用いて車両の特性自体を定常的に操舵力補助制御することで、システムの簡易化と車両起因による片流れの安定した抑制との両立が可能な自動車とすることができる。
(6)車両の直進走行状態における操舵トルクの履歴に基づいて、直進走行時の操舵トルクを打ち消す方向へ片流れ抑制操舵補助力を付与するので、瞬間毎に動的な補正を行うのではなく、長期的な履歴を用いて車両の特性自体を定常的に操舵力補助制御することで、システムの簡易化と車両起因による片流れの安定した抑制とを両立できる。
(実施例2)
(構成)
実施例2は、車両の直進状態を操舵角履歴の平均値に基づいて判断する例である。
まず、構成を説明する。
図4は、実施例2の車両用操舵装置の構成を示す図である。なお、図1に示した実施例1と同一の構成部分には同一の符号を付し、構成の異なる部分を中心に説明する。
実施例2の車両用操舵装置は、モータ7に操舵角を検出するエンコーダ(操舵角検出手段)14が接続されている。コントローラ11は、トルクセンサ5とエンコーダ14と車速センサ13からの情報に基づいてモータ7を駆動制御し、操舵力補助制御および片流れ抑制制御を実施する。
(作用)
次に、作用を説明する。
[片流れ抑制制御処理]
図5は、実施例2のコントローラ11で実行される片流れ抑制制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、図3に示した実施例1と同一処理を行うステップには、同一のステップ番号を付し、処理の異なる部分を中心に説明する。
ステップS201では、コントローラ11は、車両の直進状態を判定する所定操舵角を算出すると共に、エンコーダ14で計測した操舵角が、所定操舵角であるか否かを判定する。YESの場合には、前記ステップS102へ移行し、NOの場合には、ステップS201を繰り返す。
[所定操舵角算出制御処理]
図6は、図5のステップS201で実行される所定操舵角算出制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。この制御処理は、直進走行状態を維持するための所定操舵角を算出する直進維持操舵角算出手段に相当する。
ステップS201−1では、コントローラ11は、エンコーダ14で計測した操舵角をメモリに記録し、ステップS201−2へ移行する。
ステップS201−2では、コントローラ11は、メモリに記憶された操舵角履歴の平均値を算出し、ステップS201−3へ移行する。
ステップS201−3では、コントローラ11は、ステップS201−2で算出した操舵角履歴の平均値を、所定操舵角として設定し、ステップS201−1へ移行する。
すなわち、実施例2では、操舵角の履歴の平均値を、車両を直進させるための操舵角(所定操舵角)として設定し、次に、走行中の操舵角が所定操舵角と一致しているかどうかを判定し、一致していた場合はそのときの操舵トルクをメモリに記録する。そして、履歴の平均値を車両が直進するために必要な片流れ抑制トルクとして設定する。
よって、実施例2の車両用操舵装置では、図7に示すように、ステアリング中立位置と中立トルクとが共にずれている場合においても、簡単に片流れの抑制を行うことができる。
(実施例2の効果)
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用操舵装置にあっては、以下の効果が得られる。
(7)ハンドルの操舵角を検出するエンコーダ14と、直進走行状態を維持するための操舵角を算出する直進維持操舵角算出手段と、を備え、コントローラ11は、直進走行状態を維持する所定操舵角での操舵トルクをゼロまたはゼロに近づくように片流れ抑制操舵補助力を制御する。よって、操舵トルク履歴に合わせて操舵角も見ることで、ステアリング中立位置ずれを考慮した中立トルクずれの補正を行うことが可能となる。
(8)直進維持操舵角算出手段は、操舵角の履歴の平均値を、直進を維持するための所定操舵角とするため、操舵角以外の情報を用いることなく、直進を維持するための所定操舵角を設定できる。
(実施例3)
(構成)
実施例3は、手放し時や軽保舵時に、車両が流れて行く方向を検出し、これを抑制する方向に操舵補助力を付与する例である。なお、構成については、図4に示した実施例2と同様である。
(作用)
次に、作用を説明する。
[片流れ抑制制御処理]
図8は、実施例3のコントローラ11で実行される片流れ抑制制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、図3に示した実施例1と同一処理を行うステップには、同一のステップ番号を付し、処理の異なる部分を中心に説明する。
ステップS301では、コントローラ11は、トルクセンサ5で計測した操舵トルクがゼロ近傍の所定値以下であるか否かを判定する。YESの場合には、ステップS302へ移行し、NOの場合には、ステップS301を繰り返す。
ステップS302では、コントローラ11は、エンコーダ14で計測した操舵角をメモリに記録し、ステップS303へ移行する。
ステップS303では、コントローラ11は、メモリに記憶された操舵角履歴の平均値を算出し、ステップS304へ移行する。
ステップS304では、コントローラ11は、ステップS303で算出した操舵角履歴の平均値から、車両が左右にどの程度流れているかを判断し、偏向を抑制する方向に所定の操舵補助力を加算し、ステップS301へ移行する。
すなわち、実施例3では、手放し時や軽保舵時(操舵トルク≒0)に、車両が流れて行く方向を検出し、これを抑制する方向に所定の操舵補助トルクを与える。ただし、実施例3では、図9に示すように、片流れの抑制に必要な操舵補助トルクを直接求めるものではなく、アシストの方向のみを定め、徐々にアシスト量を調整して行くことで片流れを抑制するものである。
つまり、車両を直進させるときの操舵角と、操舵トルクが作用しないときの操舵角とにずれがあったとき、これを打ち消す方向に操舵補助力にオフセットが与えられるが、ずれが生じている間は、オフセット値が徐々に増加していき、釣り合った時点で増加が停止し、定常状態となる。
(実施例3の効果)
次に、効果を説明する。
実施例3の車両用操舵装置にあっては、以下の効果が得られる。
(9)コントローラ11は、操舵トルクがゼロ近傍の所定値以下であったときの操舵角履歴の平均値が、直進走行状態を維持するための所定操舵角に近づく方向へ片流れ抑制操舵補助力を制御する。よって、舵角の履歴を見ることで、手放し時や軽保舵時のような操舵トルクが入力されない場合においても、車両起因による片流れの安定した抑制を実現できる。
(実施例4)
(構成)
実施例4は、運転者もしくは車両整備者のスイッチ操舵により、操舵補助力の中立点を設定する例である。
まず、構成を説明する。
図10は、実施例4の車両用操舵装置の構成を示す図である。なお、図1に示した実施例1と同一の構成部分には、同一の符号を付し、構成の異なる部分を中心に説明する。
実施例4の車両用操舵装置は、運転者または車両整備者が操作し、操舵補助力の中立点を設定するスイッチ15を備えている。コントローラ11は、トルクセンサ5とスイッチ15からの情報に基づいて、モータ7を制御し、操舵補助力を生成する。
(作用)
次に、作用を説明する。
[片流れ抑制制御処理]
図11は、実施例4のコントローラ11で実行される片流れ抑制制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS401では、コントローラ11は、車両が直進状態であるか否かを判定する。YESの場合には、ステップS402へ移行し、NOの場合には、ステップS401を繰り返す。なお、このステップS401を省略し、直進状態の判定は、運転者または車両整備者が行うこともできる。
ステップS402では、コントローラ11は、スイッチ15が押されたか否かを判定する。YESの場合には、ステップS403へ移行し、NOの場合には、ステップS401へ移行する。
ステップS403では、コントローラ11は、トルクセンサ5で計測した操舵トルクを、片流れ抑制トルクとして設定し、リターンへ移行する。
すなわち、実施例4では、走行中、横風などの突発的な外乱がなく、かつ車両が直進している場合にスイッチ15が押されると、このとき操舵系にかかっているトルクを片流れ抑制トルクに設定し、片流れ抑制操舵補助力を定常的にモータ7に出力させる。
この結果、図12に示すように、運転者はハンドル1に力を加えて直進していたところ、スイッチ15を押した瞬間操舵トルクは全て操舵補助力で補ってくれるため、余計な力を出す必要がなくなる。また、車両の製造ラインや整備工場においてスイッチ15による操舵補助力中立点の設定を行うことで、中立ずれ車両の修正工数削減に大きく貢献できる。
(実施例4の効果)
次に、効果を説明する。
実施例4の車両用操舵装置にあっては、以下の効果が得られる。
(10)運転者もしくは車両整備者が操作し、前記操舵補助力の中立点を設定するスイッチ15を備え、コントローラ11は、スイッチ15が操作されたときの操舵トルクを片流れ抑制操舵補助力とする。よって、直進走行状態の検出を運転者、もしくは車両整備者に委ねることで、制御システムとしては最も簡単な構成で、車両起因による片流れの安定した抑制ができる。さらに、このシステムは操舵補助力機能がある全ての車種に適用可能であり、生産ラインでの調整時間短縮や、車両販売後に発生した車両特性のずれもすぐ補正することが可能である。
(実施例5)
(構成)
実施例5は、操舵角履歴の頻度分布のピーク値を、車両を直進させるための所定操舵角として設定する点で実施例2と異なる。なお、構成については、実施例2と同様である。
(作用)
次に、作用を説明する。
[所定操舵角算出制御処理]
図13は、実施例5の所定操舵角算出制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、図6に示した実施例2と同一処理を行うステップには、同一のステップ番号を付して説明を省略する。この制御処理は、直進走行状態を維持するための所定操舵角を算出する直進維持操舵角算出手段に相当する。
ステップS501では、コントローラ11は、メモリに記憶された操舵角履歴を頻度分布として処理し、その頻度ピークを算出し、ステップS502へ移行する。
ステップS502では、コントローラ11は、ステップS501で算出した頻度ピークとなる操舵角を、車両を直進させるための所定操舵角に設定し、ステップS201−1へ移行する。
例えば、右折の苦手な運転者や、走行経路に偏りがある(特定の道しか走らない車両)場合には、右折と左折の頻度差が顕著となり、操舵角履歴の平均値を所定操舵角とする実施例2の方法では、真値とのずれが生じるおそれがある。
これに対し、実施例5の車両用操舵装置では、図14のように操舵角履歴を頻度分布として処理し、その頻度ピークとなる舵角を、車両を直進させるために必要な所定舵角とすることで、左折と右折の頻度が異なる場合であっても、車両を直進させるための操舵角を正確に設定できる。
(実施例5の効果)
次に、効果を説明する。
実施例5の車両用操舵装置にあっては、以下の効果が得られる。
(11)直進維持操舵角算出手段は、操舵角の履歴を頻度分布として処理し、その頻度ピーク時の操舵角を、直進を維持するための所定操舵角とするため、操舵角以外の情報を必要とせず、かつ運転者の癖や使用環境による影響を受けずに直進を維持するための所定操舵角を正確に設定できる。
(実施例6)
(構成)
実施例6は、ヨーレイトと横加速度が共にゼロまたはゼロ近傍の所定値のときの操舵角を、車両を直進させるための所定操舵角とする例である。
まず、構成を説明する。
図15は、実施例6の車両用操舵装置の構成を示す図である。なお、図4に示した実施例2と同一の構成部分には、同一の符号を付し、構成の異なる部分を中心に説明する。
実施例6の車両用操舵装置は、車両のヨーレイトを計測するヨーレイトセンサ(ヨーレイト検出手段)16と、車両の横加速度を計測する横加車速センサ(横加速度検出手段)17を備えている。
コントローラ11は、トルクセンサ5、エンコーダ14、ヨーレイトセンサ16、横加車速センサ17および車速センサ13からの情報に基づいて、モータ7を制御し、操舵補助力を生成する。
(作用)
次に、作用を説明する。
[所定操舵角算出制御処理]
図16は、実施例6の所定操舵角算出制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS601では、コントローラ11は、ヨーレイトセンサ16と横加車速センサ17により、それぞれヨーレイトγと横加速度Gyを計測し、両者の値が共にゼロもしくはゼロ近傍の所定値以下であるか否かを判定する。YESの場合には、ステップS602へ移行し、NOの場合には、ステップS601を繰り返す。
ステップS602では、コントローラ11は、エンコーダ14で計測された操舵角を、車両を直進させるための所定操舵角に設定し、ステップS601へ移行する。
すなわち、実施例6では、ヨーレイトγと横加速度Gyとから直進状態を判定し、このときの操舵角を、車両を直進させるために必要な所定操舵角とするため、より短時間で所定操舵角を設定できる。
(実施例6の効果)
次に、効果を説明する。
実施例6の車両用操舵装置にあっては、以下の効果が得られる。
(12)車両のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサ16と、車両の横加速度を検出する横加速度センサ17と、を備え、コントローラ11は、ヨーレイトγと横加速度Gyが共にゼロ近傍の所定値以下のときの操舵角を、直進を維持するための所定操舵角とする。よって、操舵角または操舵トルクの履歴を用いる実施例1〜実施例3、実施例5の方法と比較して、片流れ抑制操舵補助力の決定にかかる時間を短縮することができる。
(実施例7)
(構成)
実施例7は、操舵角がゼロまたはゼロ近傍の所定値である時間が所定時間継続したときの操舵角を、車両を直進させるための所定操舵角とする例である。なお、構成については、図4に示した実施例2と同様である。
(作用)
次に、作用を説明する。
[所定操舵角算出制御処理]
図17は、実施例7の所定操舵角算出制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。この制御処理は、直進走行状態を維持するための所定操舵角を算出する直進維持操舵角算出手段に相当する。
ステップS701では、コントローラ11は、エンコーダ14で操舵角θを計測すると共に、操舵角θの一回微分値を操舵角速度θ´として算出し、操舵角θと操舵角速度θ´が共にゼロもしくはゼロ近傍の所定値以下であるか否かを判定する。YESの場合には、ステップS702へ移行し、NOの場合には、ステップS703へ移行する。
ステップS702では、コントローラ11は、タイマーをカウントし、ステップS704へ移行する。
ステップS703では、コントローラ11は、タイマーをクリア(=0)し、ステップS701へ移行する。
ステップS704では、コントローラ11は、操舵角θと操舵角速度θ´が共にゼロもしくはゼロ近傍の所定値以下である時間が所定時間経過したか否かを、タイマーのカウント値から判定する。YESの場合には、ステップS705へ移行し、NOの場合には、ステップS701へ移行する。
ステップS705では、コントローラ11は、エンコーダ14で計測された操舵角を、車両を直進させるための所定操舵角に設定し、ステップS701へ移行する。
すなわち、実施例7では、操舵角θがゼロ近傍の所定値以下の一定値を示している時間が所定時間継続したときの操舵角を、車両を直進させるために必要な所定操舵角とする。これにより、より短時間で所定操舵角を設定できる。
(実施例7の効果)
次に、効果を説明する。
実施例7の車両用操舵装置にあっては、以下の効果が得られる。
(13)直進維持操舵角算出手段は、操舵角がゼロ近傍の所定値以下である状態が所定時間継続したときの操舵角を、直進を維持するための操舵角とするため、操舵角以外の情報が不要であり、操舵角履歴の蓄積も不要であるため、片流れ抑制操舵補助力の決定にかかる時間を短縮することができる。
(実施例8)
(構成)
実施例8は、操舵状態に応じて2つの制御ロジックを使い分け、片流れを抑制するための操舵補助力をそれぞれに求め、2つの制御指令に重み付けを行った上で平均をとり、片流れを抑制するためのモータ指令値とする例である。なお、構成については、図4に示した実施例2と同様である。
(作用)
次に、作用を説明する。
[片流れ抑制制御処理]
図18は、実施例8の所定操舵角算出制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS801では、コントローラ11は、トルクセンサ5で計測した操舵トルクが所定値以下であるか否かを判定する(保舵状態検出手段に相当)。YESの場合には、ステップS802へ移行し、NOの場合には、ステップS807へ移行する。
ステップS802では、コントローラ11は、エンコーダ14で計測された操舵角をメモリに記憶し、ステップS803へ移行する。
ステップS803では、コントローラ11は、メモリに記憶された操舵角履歴を頻度分布として処理し、その頻度ピークを算出し、ステップS804へ移行する。
ステップS804では、コントローラ11は、ステップS803で算出した操舵角履歴のピーク値から、車両が左右にどの程度流れているのかを判断し、偏向を抑制するアシスト方向を決定し、ステップS805へ移行する。
ステップS805では、コントローラ11は、ステップS804で決定したアシスト方向へのモータ指令値Bを算出し、ステップS806へ移行する。
ステップS806では、コントローラ11は、ステップS805で算出したモータ指令値Bを、操舵角履歴の分散に応じた重み付けにより補正し、ステップS812へ移行する。
ステップS807では、コントローラ11は、車両の直進状態を判定する所定操舵角を算出すると共に、エンコーダ14で計測した操舵角が、所定操舵角であるか否かを判定する。YESの場合には、ステップS808へ移行し、NOの場合には、ステップS807を繰り返す。ここで、所定操舵角の算出方法は、実施例2の方法を用いることとする。
ステップS808では、コントローラ11は、トルクセンサ5で計測した操舵トルクをメモリに記録し、ステップS809へ移行する。
ステップS809では、コントローラ11は、メモリに記憶された操舵トルク履歴を頻度分布として処理し、その頻度ピークを算出し、ステップS810へ移行する。
ステップS810では、コントローラ11は、ステップS809で算出した頻度ピーク値を、片流れ抑制トルクとするモータ指令値Aを算出し、ステップS811へ移行する。
ステップS811では、コントローラ11は、ステップS810で算出したモータ指令値Aを、操舵トルク履歴の分散に応じた重み付けにより補正し、ステップS812へ移行する。
ステップS812では、コントローラ11は、ステップS806とステップS811で補正されたモータ指令値A,Bに対し、履歴データ数に応じた重み付けを行った後、両者の平均値を算出し、ステップS813へ移行する。例えば、操舵角の履歴データ数をNθ、操舵トルクの履歴データ数をNTとすると、平均を算出する際、履歴データ数NθとNTの比に応じて重み付けを行う。
ステップS813では、コントローラ11は、ステップS812で算出した値を片流れ抑制モータ指令値に設定し、リターンへ移行する。
すなわち、実施例8では、トルクセンサ5がゼロ近傍の所定値より大きな値を返したとき、操舵トルク履歴の頻度分布(図19)のピーク値がモータ指令値Aとして設定される。モータ指令値Aは、これを生成する際に用いた操舵トルク履歴の頻度分布分散値に応じて重み付けが行われる。具体的には、図20に示すように、分散が小さいときは指令値Aをそのまま用い、分散が大きいときは指令値Aより小さい値を返す。これは、分散によって用いる頻度ピークの信頼性を評価している。
逆に、トルクセンサ5がゼロ近傍の所定値より小さな値を返したときは、操舵角履歴の頻度分布のピーク値がモータ指令値Bとして設定される。モータ指令値Bは、指令値Aと同様、操舵角履歴の分散に応じた重み付けが行われる。指令値A,Bが算出されたら、両者に履歴データ数に応じた重み付けを行った後、両者の平均値を求め、この平均値を、片流れを抑制する操舵補助力に設定する。
(実施例8の効果)
次に、効果を説明する。
実施例8の車両用操舵装置にあっては、以下の効果が得られる。
(14)運転者の保舵状態を検出する保舵状態検出手段(ステップS801)を備え、コントローラ11は、運転者がハンドル1を所定値以上の力で保舵している場合には、直進走行状態を維持する操舵角での操舵トルクをゼロまたはゼロに近づくように片流れ抑制操舵補助力を制御し、運転者がハンドル1を所定値未満の力で軽保舵している場合、またはハンドル1から手を離している場合には、操舵トルクがゼロ近傍の所定値以下であったときの操舵角履歴の平均値が、直進走行状態を維持するための操舵角に近づく方向へ片流れ抑制操舵補助力を制御する2つのロジックを用いて片流れ抑制操舵補助力を制御する。よって、2つのロジックを組み合わせて用いることで、システムエラーを低減させることができる。また、保舵時と軽保舵(または手放し)時の両方に対応でき、車両状態のデータ取得率が向上し、その結果、片流れ抑制操舵補助力の決定にかかる時間を短縮することができる。
(15)コントローラ11は、2つのロジックから算出される片流れ抑制操舵補助力に対し、それぞれのロジックで用いた履歴数に応じた重み付けを行った上で、両者の平均値を片流れ抑制操舵補助力とする。よって、2つのロジックの干渉による誤動作を防ぎ、かつシステム全体の信頼性も上げることができる。
(16)コントローラ11は、操舵トルクの履歴から片流れ抑制操舵補助力を算出する際、操舵トルクの履歴を頻度分布として処理し、この頻度ピークを片流れ抑制操舵補助力とするため、簡単なシステムでありながら、運転者の癖や使用環境による影響を受けずに片流れ抑制操舵補助力を短時間で設定できる。
(17)コントローラ11は、操舵トルクの履歴から片流れ抑制操舵補助力を算出する際、操舵トルクの履歴を頻度分布として処理し、この頻度分布の分散値に応じて片流れ抑制操舵補助力に重み付けを行うため、履歴から推定された片流れ抑制操舵補助力の信頼性をモータ7の制御量に反映させることができる。つまり、誤アシストを確実に減らすことができる。
(18)コントローラ11は、操舵角の履歴から片流れ抑制操舵補助力を算出する際、操舵角の履歴を頻度分布として処理し、この頻度分布の分散値に応じて片流れ抑制操舵補助力に重み付けを行うため、履歴から推定された片流れ抑制操舵補助力の信頼性をモータ7の制御量に反映させることができる。つまり、誤アシストを確実に減らすことができる。
(実施例9)
(構成)
実施例9は、ラック軸力に基づいて片流れトルクを算出する例である。
まず、構成を説明する。
図21は、実施例9の車両用操舵装置の構成を示す図である。なお、図1に示した実施例1と同一の構成部分には、同一の符号を付し、構成の異なる部分を中心に説明する。
実施例9の車両用操舵装置は、ラック9に作用するラック軸力を測定するラック軸力センサ(操舵トルク検出手段)18を備えている。コントローラ11は、ラック軸力センサ18、直進走行状態検出器12、車速センサ13からの情報に基づいて、モータ7を制御し、操舵補助力を生成する。
(作用)
次に、作用を説明する。
実施例9では、ラック軸力センサ18から片流れトルクを算出することにより、ステアリング系のフリクションの影響を受ける前の路面反力を直に測定できるため、より正確な片流れ補正トルクを生成することが可能となる。
(実施例9の効果)
次に、効果を説明する。
実施例9の車両用操舵装置にあっては、以下の効果が得られる
(19)操舵トルク検出手段として、路面反力によるトルクを計測するラック軸力センサ18を用いるため、ステアリング系に存在する機械的フリクションの影響を受けず、精度良く片流れトルクを計測することができる。
(実施例10)
(構成)
実施例10は、路面反力と運転者からの入力とによる2つのトルクを別々に計測し、2重の操舵力補助制御を行う例である。
まず、構成を説明する。
図22は、実施例10の車両用操舵装置の構成を示す図であり、実施例10の車両用操舵装置は、図21に示した実施例9の構成に対し、トルクセンサ5を追加した点で異なる。
コントローラ11は、ラック軸力センサ18、トルクセンサ5、直進走行状態検出器12、車速センサ13からの情報に基づいて、モータ7を制御し、操舵補助力を生成する。
(作用)
次に、作用を説明する。
[片流れ抑制制御処理]
図23は、実施例10のコントローラ11で実行される片流れ抑制制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS1001では、コントローラ11は、車両挙動情報を基に、直線走行状態検出器12で車両が直進状態であるか否かを判定する。YESの場合には、ステップS1002へ移行し、NOの場合には、ステップS1003へ移行する。
ステップS1002では、コントローラ11は、ラック軸力センサ18で計測したラック軸力トルクを路面からのトルクとしてメモリに記録し、ステップS1004へ移行する。
ステップS1003では、コントローラ11は、フラグをOFF(=0)し、ステップS1001へ移行する。
ステップS1004では、コントローラ11は、メモリに記録された路面からのトルクの履歴の平均値を算出し、ステップS1005へ移行する。
ステップS1005では、コントローラ11は、ステップS1004で算出した履歴の平均値を、片流れ抑制に必要なトルクとしてモータ7を駆動し、ステップS1006へ移行する。
ステップS1006では、コントローラ11は、フラグをON(=1)し、ステップS1001へ移行する。
ステップS1007では、コントローラ11は、フラグがONであるか否かを判定する。YESの場合には、ステップS1008へ移行し、NOの場合には、ステップS1007を繰り返す。
ステップS1008では、コントローラ11は、トルクセンサ5で計測した操舵トルクをメモリに記録し、ステップS1009へ移行する。
ステップS1009では、コントローラ11は、メモリに記憶された操舵トルクの履歴の平均値を算出し、ステップS1010へ移行する。
ステップS1010では、コントローラ11は、ステップS1009で算出した履歴の平均値を、片流れ抑制に必要なトルクとしてモータ7を駆動し、ステップS1007へ移行する。
すなわち、実施例10では、直進走行中のラック軸力センサ18の履歴の平均値を片流れ抑制に必要なトルクとして操舵補助力をオフセットする。これにより、正常に片流れの補正が行われた場合には、直進時におけるトルクセンサ5の出力はゼロになるはずである。しかし、もし直進時におけるトルクセンサ5の出力がゼロでなかった場合は、トルクセンサ5を用いて実施例1と同等の制御を行い、前述したオフセット値に対し、トルクセンサの履歴の平均値をさらに加算する。
このように、路面反力と運転者からの入力とによる2つのトルクを別々に計測することにより、2重の操舵力補助制御をかけることが可能となり、常に制御の妥当性を確認しながら補正量の修正をかけることが可能となる。
(実施例10の効果)
次に、効果を説明する。
実施例10の車両用操舵装置にあっては、以下の効果が得られる。
(20)操舵トルク検出手段として、ステアリングシャフト4上で運転者の入力操舵トルクを計測するトルクセンサ5と、路面反力によるトルクを計測するラック軸力センサ18の両方を用いるため、上記センサを組み合わせることにより、路面から受ける片流れトルクと、運転者に伝わる操舵反力トルクの比較が可能となり、この比較結果より操舵補助力の補正を行うことも可能となる。
(21)コントローラ11は、片流れ抑制操舵補助力の妥当性を確認し、妥当でない場合には、片流れ抑制操舵補助力を修正するため、誤アシストを減らし、また理想的な状態への収束を早め、かつ片流れ抑制操舵補助力が発散するのを防止できる。
(実施例11)
(構成)
実施例11は、実施例2の片流れ抑制制御を適用した後、その制御が妥当であるか否かを確認する例である。なお、構成については、図4に示した実施例2と同様である。
(作用)
次に、作用を説明する。
[操舵補助力修正制御処理]
図24は、実施例11のコントローラ11で実行される操舵補助力修正制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、この制御処理は、トルクセンサ5と車速センサ13により、車両が軽保舵(もしくは手放し)かつ低速で走行中であると判断できる場合に実行される。
ステップS1101では、コントローラ11は、片流れ抑制のための操舵補助力をゼロとし、ステップS1102へ移行する。
ステップS1102では、コントローラ11は、エンコーダ14等から車両状態を検出し、モータ5のアシスト方向と逆方向に片流れが発生しているか否かを判定する。YESの場合には、ステップS1103へ移行し、NOの場合には、ステップS1104へ移行する。
ステップS1103では、コントローラ11は、片流れ抑制のための操舵補助力を発生させ、リターンへ移行する。
ステップS1104では、コントローラ11は、メモリに蓄積された履歴データをリセットし、ステップS1101へ移行する。
すなわち、実施例11では、車両が軽保舵(もしくは手放し)かつ低速で走行中であると判断できるとき、一時的に片流れ抑制のための操舵補助力をゼロにして、エンコーダ114もしくは他の車両走行状態検出手段より車両の運動を観察する。このとき、操舵補助力と反対方向に片流れが発生したら、制御は有効に働いていたと判断し、操舵補助力と同じ方向に片流れが発生、もしくは片流れが検知できない場合は制御が有効に働いていなかったと判断し、これまでの履歴データをリセットして再度補正をかけ直す。
(実施例11の効果)
次に、効果を説明する。
実施例11の車両用操舵装置にあっては、以下の効果が得られる。
(22)コントローラ11は、片流れ抑制操舵補助力を一時的に増減させたときの車両挙動変化に基づいて、片流れ抑制操舵補助力の妥当性を判定するため、制御量を意図的に増減させたときの車両挙動変化を観察することで、補正量の妥当性が確認できる。
(23)コントローラ11は、手放し時など保舵力が小さく、かつ車両走行速度が低いとき、片流れ抑制操舵補助力の妥当性を確認するため、運転者の操舵負担(身体的、精神的負担)を軽減できる(保舵力が小さいので、緊急操舵に迫られている状態ではないと判断できる。)。また、低速状態で行うことにより、車両挙動の安定性を向上することができ、かつ運転者の操舵負担を小さくできる。
(実施例12)
(構成)
実施例12は、直進走行状態における操舵トルクの履歴に基づいて、車両に入力される外乱を推定し、その外乱の大きさに応じて片流れ抑制操舵補助力を付与する例であり、さらに、上記片流れ抑制操舵補助力を操舵トルクの大きさに応じて変更するようにしたものである。
図25は、実施例12の車両用操舵装置の構成を示す図である。なお、図4に示した実施例2と同一の構成部分には、同一の符号を付し、構成の異なる部分を中心に説明する。
実施例12の車両用操舵装置は、車両のヨーレイトを計測するヨーレイトセンサ(ヨーレイト検出手段)16を備えている。そして、コントローラ11は、トルクセンサ5、エンコーダ14、ヨーレイトセンサ16および車速センサ13からの情報に基づいて、モータ7を制御し、片流れ抑制操舵補助力を生成する。
(作用)
次に、作用を説明する。
図26は、実施例12のコントローラ11で実行される処理の流れを示すブロック図である。
この制御ブロックは、目標トルク演算部101と、目標電流演算部102と、制御電圧演算部103と、駆動電流制御部104と、片流れ抑制制御部105とから構成されている。
目標トルク演算部101では、コントローラ11は、トルクセンサ5からの操舵トルク及び車速センサ13からの車速が入力され、予め格納されたアシスト制御マップを参照して必要アシスト量に相当する基本トルク指令値を算出する。
なお、図示しないが、この目標トルク演算部101は、操舵トルクに略比例したアシストを発生させて運転者の操舵負荷を低減させる静アシスト部と、モータの慣性補償をする慣性補償アシスト部と、操舵系のダンピングを確保するダンピングアシスト部と、ハンドルの戻りを改善するハンドル戻りアシスト部とから構成されて、前記基本トルク指令値を算出するようになっている。
目標電流演算部102では、コントローラ11は、目標トルク演算部101で算出された基本トルク指令値に後述する片流れ抑制制御部105で算出された外乱補正量を加算した目標トルクを、モータ7の駆動電流指令値であるモータ電流指令値に換算する。
制御電圧演算部103では、コントローラ11は、目標電流演算部102で算出されたモータ電流指令値に基づいて、モータPWM制御におけるモータ印加電圧指令値を算出する。
駆動電流制御部104では、コントローラ11は、制御電圧演算部103で算出されたモータ印加電圧指令値に基づいて、モータ7の駆動回路におけるFET等のスイッチング素子をON/OFF制御することにより、モータ7の駆動電流を制御する。ここで、モータ7の駆動電流は、モータ電流センサ7aにより検知される電流信号が電流サーボへフィードバックされることで、安定して制御されるようになっている。
[片流れ抑制制御処理]
片流れ抑制制御部105では、以下に示す手順で片流れ抑制制御処理を実行する。
先ず、直進走行状態検出部105Aで、コントローラ11は、車両が直進状態であるか否かを判定する。具体的には、エンコーダ14で計測した操舵角の絶対値|θ|が所定値Aより小さく、且つヨーレイトセンサ16で計測したヨーレイトの絶対値|γ|が所定値Bより小さいか否かを判定する。
そして、|θ|<A、且つ|γ|<Bであるときには、ステアリングが中立付近にあり且つヨーレイトがほぼ0であるため、車両が直進状態であると判断して記録フラグ“1”を出力する。一方、|θ|≧A、又は|γ|≧Bであるときには、車両が直進状態ではないと判断して記録フラグ“0”を出力する。
なお、本実施形態では、操舵角及びヨーレイトを用いて直進状態判断を行う場合について説明したが、その他車両挙動である横加速度や車体スリップ、各輪の車輪速度差等を用いることもできる。
次に記録部105Bで、コントローラ11は、記録フラグ=1であるとき、即ち車両が直進状態であるとき、トルクセンサ5で計測した操舵トルクをメモリに記録する。
平均値算出部105Cでは、コントローラ11は、メモリに記録された操舵トルクの履歴の平均値を算出し、これを車両の片流れ現象を引き起こす定常外乱の推定値として出力する。
なお、本実施形態では、定常外乱推定値を操舵トルクの履歴の平均値としているが、操舵トルクの履歴の中央値とすることもできる。また、外乱オブザーバ等を用いて定常外乱推定値を求めることもできる。
また、トルク補償量算出部105Dで、コントローラ11は、トルクセンサ5で計測された操舵トルクに基づいて、予め格納されたトルク補償量算出マップを参照し、トルク補償量C1を算出する。
このトルク補償量算出マップは、直進付近で使う操舵トルクの範囲、即ち操舵トルク0付近ではトルク補償量C1が0に算出され、操舵トルクが正方向へ増加するにつれてトルク補償量C1は略比例して正方向へ増加し、操舵トルクが負方向へ増加するにつれてトルク補償量C1は略比例して負方向へ増加するように設定されている。
トルク補償部105Eでは、コントローラ11は、平均値算出部105Cで算出した定常外乱推定値からトルク補償量算出部105Dで算出したトルク補償量を減算し、その結果を外乱補償部105Fに出力する。
外乱補償部105Fでは、コントローラ11は、トルク補償部105Eから入力された値にゲインL1を積算し、これを外乱補正量(片流れ抑制操舵補助力)として出力する。
ここで、ゲインL1は、車速センサ13で計測された車速に基づいて、予め格納されたゲイン算出マップを参照して算出される。ゲイン算出マップは、停車付近の車速ではゲインL1が0に算出され、車速が上がるにつれてゲインL1が比例的に1まで増加するように設定されている。これにより、車両走行速度が低いほど、片流れ抑制操舵補助力が小さく設定されることになる。
すなわち、実施例12では、直進状態での操舵トルクの平均値を車両の片流れ現象を引き起こす定常外乱値とし、操舵補助力を、直進状態での操舵トルクを打ち消す方向へ定常外乱分オフセットする。このとき、操舵トルクの絶対値が大きいほど、上記オフセット量を低下する。
(動作)
次に、実施例12の動作について説明する。
図27は、操舵トルクの大きさに応じて上記オフセット量を変更しない場合の操舵トルクに対するモータ電流(アシスト電流)を示す図である。この図27において、破線は外乱補償前の特性、実線は外乱補償後の特性を示している。また、図28は、操舵トルクの大きさに応じて上記オフセット量を変更しない場合のタイムチャートであり、(a)は操舵トルクの時系列変化、(b)はアシスト電流の時系列変化、(c)はモータ温度の時系列変化である。
図27に示すように、操舵トルクの大きさにかかわらず操舵補助力を定常外乱分オフセットした場合には、定常外乱による片流れの抑制方向と同一方向へ高トルクの操舵が行われるとき、例えば、外乱補償方向と同一方向へカーブするような走行シーンでの消費電力が大きくなり、燃費が悪化することが懸念される。また、このとき、図28(c)に示すようにモータ温度も上昇してしまう。その結果、EPSのモータやコントローラの熱問題から設定されている上限温度により早く達してしまい、アシスト量が低下してしまう。
図29は、本実施例における操舵トルクに対するモータ電流(アシスト電流)を示す図である。図29において、破線aは目標トルク演算部101で算出される基本トルク、二点鎖線bは平均値算出部105cで算出される定常外乱値、一点鎖線cはトルク補償量算出部105Dで算出されるトルク補償量C1である。なお、トルク補償量C1は外乱補償部105Fで減算するため、図29では極性を反転させている。そして、実線dは、これら3つの値を加算した最終的なアシスト電流である。
このように、実施例12では、操舵補助力を直進状態での操舵トルクを打ち消す方向へ定常外乱分オフセットすると共に、操舵トルクの絶対値が大きいほど当該オフセット量を低下するので、操舵トルクとアシスト電流との関係を示すアシスト特性は図30の実線に示すようになる。したがって、ステアリング中立付近では、定常外乱分の補償を行うような操舵補助力が付加されることにより、直進走行時の車両片流れを抑制することができると共に、高トルクの操舵が行われるほど操舵補助力の増加が抑えられるので、高負荷域での消費電流を抑制することができる。
図31は、横加速度と操舵トルクとの関係を示す図である。本実施例では、操舵トルクの絶対値が大きいほど上記オフセット量を低下させるので、図31に示すように、ステアリングの右切りと左切りとで操舵力の差をなくすことができる。
(実施例12の効果)
次に、効果を説明する。
実施例12の車両用操舵装置にあっては、以下の効果が得られる。
(24)操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクが、直進走行時の操舵トルクを打ち消す方向に大きいほど、片流れ抑制操舵補助力を小さくする。
したがって、車両に片流れ現象を引き起こす定常外乱が入力されている場合で、この定常外乱を抑制する方向に片流れ抑制操舵補助力を付与している場合には、直進走行時の車両片流れを抑制して運転者の違和感を抑制しつつ、定常外乱の抑制方向と同じ方向へ高トルクまで操舵するような場合に、消費電流を抑制して、燃費を向上することができる。また、熱保護回路の頻繁な作動を抑制することができるので、温度上昇を抑制することができる。
(25)操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクの絶対値が大きいほど、片流れ抑制操舵補助力を小さくするので、操舵角に対する操舵力の左右差をなくすことができ、自然な操舵力特性を得ることができる。
(26)車両走行速度が低いほど、片流れ抑制操舵補助力を小さくするので、片流れの発生しやすい走行時に当該片流れを抑制する制御を実行することができる。また、車両挙動が発生せず外乱推定が困難である停車時には、片流れ抑制操舵補助力を零に設定することで、誤動作に伴う運転者の違和感を防止することができる。
(実施例13)
(構成)
実施例13は、保舵状態から操舵状態となったとき、操舵方向が片流れ抑制操舵補助力の付与方向と一致しているか否かに応じて、当該片流れ抑制操舵補助力を変化させる例である。なお、構成については、図25に示した実施例12と同様である。
(作用)
次に、作用を説明する。
図32は、実施例13のコントローラ11で実行される処理の流れを示すブロック図である。なお、図26に示した実施例12と同一の処理部分には、同一の符号を付し、処理の異なる部分を中心に説明する。
[片流れ抑制制御処理]
片流れ抑制制御部105の操舵角速度算出部105Gでは、エンコーダ14で計測された操舵角θを微分して、操舵角速度dθを算出する。
保舵状態判断部105Hでは、コントローラ11は、操舵角速度算出部105Gで算出された操舵角速度dθに基づいて、運転者によるハンドル1の操作状態が保舵から保舵までの間であるか否かを判断する。この保舵状態判断部105Hは、先ず、処理部aで操舵角速度の絶対値|dθ|が所定値Cより小さい保舵状態であるか否かを判断し、次に処理部bで処理部aの処理結果をもとに操舵から保舵へ変わったか否かを判断する。そして、操舵から保舵へ変わった場合に判断フラグを“1”に設定する。
また、処理部cで操舵角速度の絶対値|dθ|が所定値Dより小さい保舵状態であるか否かを判断し、処理部dで、処理部cで保舵状態であると判断され且つ処理部bで判断フラグ“1”が出力されているときに“1”、それ以外のときに“0”を出力する。次に、処理部eでは、処理部dの出力が“0”から“1”に変わったか否かを判断し、“0”から“1”に変わった場合に前記判断フラグを“0”にリセットし、それ以外の場合は“1”を保持する。
処理部fでは、処理部b及び処理部eの処理結果をもとに、最終的な判断フラグを出力する。つまり、保舵状態判断部105Hから出力される判断フラグは、運転者によるハンドル操作状態が保舵から保舵までの間であるときに“1”、それ以外では“0”となる。
操舵方向判断部105Iでは、コントローラ11は、運転者による操舵方向と外乱入力方向とが一致しているか否かを判断し、一致している場合には1、それ以外では0を出力する。具体的には、トルクセンサ5で計測された操舵トルクの極性(正の場合に1、負の場合に−1)と、外乱推定値の極性(正の場合に1、負の場合に−1)との積をとり、その結果が1、即ち操舵トルクの極性と外乱推定値の極性とが一致している場合に“1”、それ以外の場合に“0”を出力する。
応答性補償判断部105Jでは、コントローラ11は、保舵状態判断部105Hと操舵方向判断部105Iとの出力結果の積を出力する。つまり、この応答性補償判断部105Jからは、保舵から保舵までの間に、運転者により外乱補償方向(片流れ抑制操舵補助力の付与方向)とは逆方向の操舵が行われた場合に“1”、それ以外の場合に“0”が出力される。
応答性補償量算出部105Kでは、応答性補償判断部105Jの出力結果が1である場合に、所定の一定値を応答性補償量として出力する。
すなわち、実施例13では、直進状態での操舵トルクの平均値を車両の片流れ現象を引き起こす定常外乱値とし、操舵補助力を、直進状態での操舵トルクを打ち消す方向へ定常外乱分オフセットする。このとき、保舵から保舵までの間に、運転者により直進状態での操舵トルクを打ち消す方向とは逆方向の操舵が行われた場合には、外乱補償量を所定量(応答性補償量)低下させる。
(動作)
次に、実施例13の動作について説明する。
図33は、操舵状態変化に伴うアシストトルク変化を示すタイムチャートである。ここで、(a)は応答性補償を行わない場合のタイムチャート、(b)は本実施例の応答性補償を行った場合のタイムチャートである。
定常外乱による片流れを抑制する制御が行われている状態において、ステアリングを中立位置に保持した保舵状態から、運転者が時刻t1で外乱補正量の付加方向と同じ方向へ操舵したものとする。この場合には、図33(a)のa部及び図33(b)のb部に示すように、アシスト電流が流れると同時にアシストトルクが発生し、操舵応答性の良い自然な操舵特性が得られる。
ところで、定常外乱による片流れを抑制する制御が行われているとき、モータのトルクは、常時、定常外乱を抑制する方向に発生している。このとき、減速機は所定の方向へ力を発生するように押し付けられた状態となっている。一般に、減速機には所定のガタ、所謂バックラッシが存在するため、一定方向に所定の力が加えられている状態から反対方向へ力が加えられると、力の伝達がされない時間が存在してしまう。
したがって、時刻t2で外乱補正量の付加方向とは異なる方向へ操舵されたとき、応答性補償を行わない場合には、図33(a)のc部に示すように、アシスト電流が流れても減速機のガタ分動いてからアシストトルクが発生することになり、操舵アシストが遅れてしまう。その結果、ステアリングの右切りと左切りとで操舵応答性に差がついてしまうことになる。
これに対して、実施例13では、保舵状態から外乱補正量の付加方向とは異なる方向へ操舵されたときに、所定の応答性補正量で外乱補正量を補正する。
したがって、時刻t2で外乱補正量の付加方向とは異なる方向へ操舵された場合には、片流れ抑制制御のためのアシスト電流が所定量小さくされて、図33(b)のd部に示すように、操舵応答性を向上することができる。その結果、操舵応答性を左右で平準化することができる。
なお、本実施例においては、保舵状態判断部105Hが保舵状態検出手段を構成している。
(実施例13の効果)
次に、効果を説明する。
実施例13の車両用操舵装置にあっては、以下の効果が得られる。
(27)保舵状態から直進走行時の操舵トルクを打ち消す方向とは逆方向への操舵入力があったとき、片流れ抑制操舵補助力を、直進走行時の操舵トルクを打ち消す方向への操舵入力があったときより小さくするので、減速機のガタが存在することに起因する操舵応答性の遅れを改善して、操舵応答性が左右で平準化された自然な操舵特性とすることができる。
(応用例)
なお、上記実施例13においては、応答性補正量を操舵トルクの微分値に基づいて算出することもできる。
図34は、応答性補正量を操舵トルクの微分値に基づいて算出する場合のコントローラ11で実行される処理の流れを示すブロック図である。なお、図32に示した実施例13と同一の処理部分には、同一の符号を付し、処理の異なる部分を中心に説明する。
操舵方向判断部105Lでは、運転者による操舵方向と外乱入力方向とが一致しているか否かを判断し、一致している場合には1、それ以外では−1を出力する。具体的には、トルクセンサ5で計測された操舵トルクの極性(正の場合に1、負の場合に−1)と、外乱推定値の極性(正の場合に1、負の場合に−1)との積をとり、その結果を出力する。
トルク変化速度算出部105Mでは、トルクセンサ5で計測された操舵トルクを微分して、操舵トルクの変化速度を算出する。
応答性補正量算出部105Nでは、操舵トルクの微分値と操舵方向判断部105Lの出力結果との積を、応答性補正量として出力する。
この場合にも、保舵から保舵までの間に外乱補償方向とは逆方向に操舵されたとき、操舵トルク微分値がアシスト電流に加算されるので、操舵トルク微分値に応じてアシストトルクが急激に立ち上がり、上述した実施例13と同様に、操舵応答性を改善することができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜13に基づいて説明したが、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
実施例1では、直進走行状態検出器12が直進中であると判断したときの操舵トルクの履歴を計測することとしたが、直進走行状態検出器12を用いず、常に操舵トルクの履歴を計測し、その履歴データを頻度分布として処理したときの頻度ピークを車両起因により発生する片流れトルクと判断することもできる。
実施例2において、車両特性としてステアリングを中立位置に固定することで確実に直進することが確認されている車両(つまり、片流れによるトルクは発生しても、操舵角度の中立ずれはない車両)の場合には、所定操舵角の算出過程を省略し、操舵角ゼロのときの操舵トルク履歴の平均値を、片流れの抑制に必要な補正トルクとすることもできる。
また、実施例2では、「所定操舵角時の操舵トルクを計測する」としたが、これを「ある一定時間、所定操舵角が継続した時の操舵トルクを計測する」とすることで、旋回中に瞬間的に舵角が一致した場合などを除去できるため、履歴データの信頼性を上げることができる。
実施例2では、操舵角の平均値から車両の直進状態を判断したが、操舵角に代えて、ヨーレイトなど他の物理量を用いることも可能である。
実施例7では、操舵角と操舵角速度が共にゼロまたはゼロ近傍の所定値である時間が所定時間継続したときの操舵角を、車両を直進させるための所定操舵角とする例を示したが、操舵角がゼロまたはゼロ近傍の所定値である時間が所定時間継続したときの操舵角を、所定操舵角とすることもできる。
実施例1〜13では、EPS(電動パワーステアリング)による前輪の操舵アシスト例を示したが、制駆動力を用いたDYCや各輪左右独立制御、後輪操舵など、車両の操舵が可能な他のシステムにおいても応用可能である。
実施例1の車両用操舵装置の構成を示す図である。 実施例1のコントローラ11で実行される片流れ抑制制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の片流れ抑制作用を示す操舵角−操舵トルク関係図である。 実施例2の車両用操舵装置の構成を示す図である。 実施例2のコントローラ11で実行される片流れ抑制制御処理の流れを示すフローチャートである。 図5のステップS201で実行される所定操舵角算出制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2の片流れ抑制作用を示す操舵角−操舵トルク関係図である。 実施例3のコントローラ11で実行される片流れ抑制制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3の片流れ抑制作用を示す操舵角−操舵トルク関係図である。 実施例4の車両用操舵装置の構成を示す図である。 実施例4のコントローラ11で実行される片流れ抑制制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例4の片流れ抑制作用を示す操舵角−操舵トルク関係図である。 実施例5の所定操舵角算出制御処理の流れを示すフローチャートである。 操舵角履歴の頻度分布を示す図である。 実施例6の車両用操舵装置の構成を示す図である。 実施例6の所定操舵角算出制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例7の所定操舵角算出制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例8の所定操舵角算出制御処理の流れを示すフローチャートである。 操舵トルク履歴の頻度分布を示す図である。 操舵トルク履歴の頻度分布を示す図である。 実施例9の車両用操舵装置の構成を示す図である。 実施例10の車両用操舵装置の構成を示す図である。 実施例10のコントローラ11で実行される片流れ抑制制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例11のコントローラ11で実行される操舵補助力修正制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例12の車両用操舵装置の構成を示す図である。 実施例12のコントローラ11で実行される処理の流れを示すブロック図である。 操舵トルクの大きさに応じてオフセット量を変更しない場合の操舵トルク−アシスト電流関係図である。 操舵トルクの大きさに応じてオフセット量を変更しない場合のタイムチャートである。 実施例12の片流れ抑制作用を示す操舵トルク−アシスト電流関係図である。 実施例12の片流れ抑制作用を示す操舵トルク−アシスト電流関係図である。 実施例12の横加速度−操舵トルク関係図である。 実施例13のコントローラ11で実行される処理の流れを示すブロック図である。 実施例13の片流れ抑制作用を示すタイムチャートである。 実施例13のコントローラ11で実行される処理の他の例を示すブロック図である。
符号の説明
1 ハンドル
2 前輪
3 舵取り機構
4 ステアリングシャフト
5 トルクセンサ
6 減速器
7 モータ
8 ピニオン
9 ラック
10 タイロッド
11 コントローラ
12 直進走行状態検出器
13 車速センサ
14 エンコーダ
15 スイッチ
16 ヨーレイトセンサ
17 横加速度センサ
18 ラック軸力センサ

Claims (19)

  1. 操舵入力手段から操向輪に至る操舵系に運転者の操舵負担を軽減する操舵補助力を付与する車両用操舵装置であって、
    操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
    車両の直進走行状態を検出する直進走行状態検出手段と、
    前記操舵入力手段の操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    直進走行状態を維持するための操舵角を算出する直進維持操舵角算出手段と、
    運転者の保舵状態を検出する保舵状態検出手段と、
    運転者が前記操舵入力手段を所定値以上の力で保舵している場合には、直進走行状態を維持する操舵角での操舵トルクの履歴に基づいて、直進走行状態を維持する操舵角での操舵トルクをゼロまたはゼロに近づくように片流れ抑制操舵補助力を制御し、運転者が前記操舵入力手段を所定値未満の力で軽保舵している場合、または前記操舵入力手段から手を離している場合には、操舵トルクがゼロ近傍の所定値以下であったときの操舵角履歴の平均値が、直進走行状態を維持するための操舵角に近づく方向へ片流れ抑制操舵補助力を制御する2つのロジックを用いて前記片流れ抑制操舵補助力を制御する片流れ抑制制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項に記載の車両用操舵装置において、
    前記直進維持操舵角算出手段は、操舵角の履歴の平均値を、前記直進を維持するための操舵角とすることを特徴とする車両用操舵装置。
  3. 請求項に記載の車両用操舵装置において、
    前記直進維持操舵角算出手段は、操舵角の履歴を頻度分布として処理し、その頻度ピーク時の操舵角を、前記直進を維持するための操舵角とすることを特徴とする車両用操舵装置。
  4. 請求項に記載の車両用操舵装置において、
    車両のヨーレイトを検出するヨーレイト検出手段と、
    車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、
    を備え、
    前記直進維持操舵角算出手段は、ヨーレイトと横加速度が共にゼロ近傍の所定値以下のときの操舵角を、前記直進を維持するための操舵角とすることを特徴とする車両用操舵装置。
  5. 請求項に記載の車両用操舵装置において、
    前記直進維持操舵角算出手段は、操舵角がゼロ近傍の所定値以下である状態が所定時間継続したときの操舵角を、前記直進を維持するための操舵角とすることを特徴とする車両用操舵装置。
  6. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
    運転者もしくは車両整備者が操作し、前記操舵補助力の中立点を設定するスイッチを備え、
    前記片流れ抑制制御手段は、前記スイッチが操作されたときの操舵トルクを前記片流れ抑制操舵補助力とすることを特徴とする車両用操舵装置。
  7. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
    前記片流れ抑制制御手段は、他の操舵力補助制御とはソフトウェア的に独立して前記片流れ抑制操舵補助力を制御することを特徴とする車両用操舵装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
    前記片流れ抑制制御手段は、2つのロジックから算出される片流れ抑制操舵補助力に対し、それぞれのロジックで用いた履歴数に応じた重み付けを行った上で、両者の平均値を片流れ抑制操舵補助力とすることを特徴とする車両用操舵装置。
  9. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
    前記片流れ抑制制御手段は、操舵トルクの履歴から前記片流れ抑制操舵補助力を算出する際、操舵トルクの履歴を頻度分布として処理し、この頻度ピークを前記片流れ抑制操舵補助力とすることを特徴とする車両用操舵装置。
  10. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
    前記片流れ抑制制御手段は、操舵トルクの履歴から前記片流れ抑制操舵補助力を算出する際、操舵トルクの履歴を頻度分布として処理し、この頻度分布の分散値に応じて前記片流れ抑制操舵補助力に重み付けを行うことを特徴とする車両用操舵装置。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
    前記片流れ抑制制御手段は、操舵角の履歴から前記片流れ抑制操舵補助力を算出する際、操舵角の履歴を頻度分布として処理し、この頻度分布の分散値に応じて前記片流れ抑制操舵補助力に重み付けを行うことを特徴とする車両用操舵装置。
  12. 請求項1〜請求項1のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
    前記操舵トルク検出手段として、ステアリングコラム上で運転者の入力操舵トルクを計測するセンサと、路面反力によるトルクを計測するセンサの少なくとも一方を用いることを特徴とする車両用操舵装置。
  13. 請求項12に記載の車両用操舵装置において、
    前記片流れ抑制制御手段は、前記操舵トルクとして前記路面反力によるトルクを用いて算出した前記片流れ抑制操舵補助力を付与したときの前記運転者の入力操舵トルクに基づいて、前記片流れ抑制操舵補助力の妥当性を確認し、妥当でない場合には、片流れ抑制操舵補助力を修正することを特徴とする車両用操舵装置。
  14. 請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
    前記片流れ抑制制御手段は、前記片流れ抑制操舵補助力を一時的に増減させたときの車両挙動変化に基づいて、片流れ抑制操舵補助力の妥当性を判定し、妥当でない場合には、片流れ抑制操舵補助力を修正することを特徴とする車両用操舵装置。
  15. 請求項1に記載の車両用操舵装置において、
    前記片流れ抑制制御手段は、軽操舵時もしくは手放し時で、かつ車両走行速度が低いとき、前記片流れ抑制操舵補助力の妥当性を確認することを特徴とする車両用操舵装置。
  16. 請求項1〜請求項1のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
    前記片流れ抑制制御手段は、前記操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクが、直進走行時の操舵トルクを打ち消す方向へ大きいほど、当該片流れ抑制操舵補助力を小さくすることを特徴とする車両用操舵装置。
  17. 請求項16に記載の車両用操舵装置において、
    前記片流れ抑制制御手段は、前記操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクの絶対値が大きいほど、前記片流れ抑制操舵補助力を小さくすることを特徴とする車両用操舵装置。
  18. 請求項1〜請求項17の何れか1項に記載の車両用操舵装置において、
    記片流れ抑制制御手段は、保舵状態から直進走行時の操舵トルクを打ち消す方向とは逆方向への操舵入力があったとき、前記片流れ抑制操舵補助力を、直進走行時の操舵トルクを打ち消す方向への操舵入力があったときより小さくすることを特徴とする車両用操舵装置。
  19. 請求項1〜請求項18のいずれか1項に記載の車両用操舵装置において、
    前記片流れ抑制制御手段は、車両走行速度が低いほど、前記片流れ抑制操舵補助力を小さくすることを特徴とする車両用操舵装置。
JP2006058454A 2005-08-02 2006-03-03 車両用操舵装置 Expired - Fee Related JP5011757B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006058454A JP5011757B2 (ja) 2005-08-02 2006-03-03 車両用操舵装置
US11/492,193 US7753162B2 (en) 2005-08-02 2006-07-25 Vehicle steering apparatus and vehicle steering method
EP06253910.1A EP1749730B1 (en) 2005-08-02 2006-07-27 Vehicle steering apparatus and method

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005223554 2005-08-02
JP2005223554 2005-08-02
JP2006058454A JP5011757B2 (ja) 2005-08-02 2006-03-03 車両用操舵装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007062712A JP2007062712A (ja) 2007-03-15
JP5011757B2 true JP5011757B2 (ja) 2012-08-29

Family

ID=37106985

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006058454A Expired - Fee Related JP5011757B2 (ja) 2005-08-02 2006-03-03 車両用操舵装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7753162B2 (ja)
EP (1) EP1749730B1 (ja)
JP (1) JP5011757B2 (ja)

Families Citing this family (54)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2892086B1 (fr) * 2005-10-19 2009-08-21 Peugeot Citroen Automobiles Sa Systeme d'aide a la manoeuvre pour un vehicule automobile.
JP4367402B2 (ja) * 2005-11-02 2009-11-18 トヨタ自動車株式会社 車両の操舵制御装置
JP4593457B2 (ja) * 2005-12-22 2010-12-08 本田技研工業株式会社 電動パワーステアリング装置
GB0620143D0 (en) * 2006-10-11 2006-11-22 Trw Lucasvarity Electric Steer Electric power assisted steering assembly
JP5050520B2 (ja) * 2006-12-20 2012-10-17 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置
JP4932558B2 (ja) 2007-03-26 2012-05-16 株式会社ショーワ 電動パワーステアリング装置
EP2028080B1 (en) * 2007-08-23 2012-01-18 Ford Global Technologies, LLC Method for operating an electric power steering system, electronic control unit for an electric power steering system and electric power steering system
JP2009101928A (ja) * 2007-10-24 2009-05-14 Mitsubishi Motors Corp 電動パワーステアリング装置
JP5407171B2 (ja) 2008-04-15 2014-02-05 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
JP4603595B2 (ja) 2008-04-24 2010-12-22 本田技研工業株式会社 車体流れ抑制装置
JP5216851B2 (ja) * 2008-04-24 2013-06-19 本田技研工業株式会社 車体流れ抑制装置
JP4603596B2 (ja) 2008-05-16 2010-12-22 本田技研工業株式会社 車体流れ抑制装置
US8122993B2 (en) * 2008-06-11 2012-02-28 Polaris Industries Inc. Power steering for an all terrain vehicle
JP2010095180A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Honda Motor Co Ltd 電動パワーステアリング装置
JP2010132253A (ja) * 2008-11-10 2010-06-17 Jtekt Corp 電動パワーステアリング装置
JP5212173B2 (ja) * 2009-02-25 2013-06-19 日産自動車株式会社 車両用操舵制御装置及び車両用操舵制御方法
JP5321177B2 (ja) * 2009-03-18 2013-10-23 日産自動車株式会社 車両用操舵装置及び車両用操舵方法
ATE534567T1 (de) * 2009-04-07 2011-12-15 Gm Global Tech Operations Inc Reibwertschätzung und erfassung für ein elektrisches servolenksystem
JP5444819B2 (ja) * 2009-04-27 2014-03-19 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
ES2404606T3 (es) 2010-01-27 2013-05-28 Thyssenkrupp Presta Ag Método de control para un sistema de dirección
KR101622794B1 (ko) 2010-04-30 2016-05-31 현대모비스 주식회사 차량의 쏠림 보상 장치 및 그의 보상 방법
EP2402234B1 (en) * 2010-07-01 2013-08-28 Steering Solutions IP Holding Corporation Dynamic system compensator for actively controlled power steering systems
KR101626165B1 (ko) 2010-08-20 2016-05-31 현대모비스 주식회사 차량의 쏠림 보상 장치 및 그의 보상 방법
US8571758B2 (en) * 2010-10-15 2013-10-29 Robert Bosch Gmbh Continuous correction for steering wheel angle offset
KR101240604B1 (ko) * 2011-03-03 2013-03-06 현대모비스 주식회사 차량 쏠림 방지 시스템 및 방법
JP5821659B2 (ja) * 2011-12-22 2015-11-24 トヨタ自動車株式会社 車両用操舵装置
US9365237B2 (en) * 2013-01-10 2016-06-14 Nissan Motor Co., Ltd. Steering control device
JP6180771B2 (ja) * 2013-03-29 2017-08-16 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
EP2985207B1 (en) * 2013-04-08 2018-05-23 Mitsubishi Electric Corporation Steering control device, and steering control method
JP5856109B2 (ja) * 2013-07-16 2016-02-09 本田技研工業株式会社 車両用操舵装置
JP5819358B2 (ja) * 2013-07-16 2015-11-24 本田技研工業株式会社 車両用操舵装置
GB201317766D0 (en) 2013-10-08 2013-11-20 Trw Ltd Electrical power assisted steering system
JP6304260B2 (ja) * 2013-11-05 2018-04-04 株式会社安川電機 モータ制御装置、モータ制御システム及びモータ制御方法
US9663142B2 (en) * 2013-12-11 2017-05-30 GM Global Technology Operations LLC Methods and systems for aligning a steering system of a vehicle
US9594155B2 (en) 2014-08-08 2017-03-14 Delphi Technologies, Inc. Vehicle radar system with trailer detection
US20160096546A1 (en) * 2014-10-03 2016-04-07 Delphi Technologies, Inc. Lane departure steering correction with road camber and crosswind compensation
JP6075351B2 (ja) * 2014-10-10 2017-02-08 トヨタ自動車株式会社 操舵支援制御装置
US9896121B2 (en) * 2014-12-25 2018-02-20 Nsk Ltd. Electric power steering apparatus
JP6391516B2 (ja) * 2015-03-27 2018-09-19 株式会社ショーワ 電動パワーステアリング装置
KR101684513B1 (ko) * 2015-04-28 2016-12-08 현대자동차 주식회사 Mdps 시스템의 복원 제어장치
WO2016199799A1 (ja) * 2015-06-11 2016-12-15 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置
KR101766074B1 (ko) * 2015-12-04 2017-08-07 현대자동차주식회사 전동식 조향 시스템의 제어 장치 및 제어 방법
JP6643935B2 (ja) * 2016-03-29 2020-02-12 株式会社ショーワ 電動パワーステアリング装置、プログラム
JP6643934B2 (ja) * 2016-03-29 2020-02-12 株式会社ショーワ 電動パワーステアリング装置、プログラム
EP3309033B1 (en) * 2016-10-13 2020-04-08 Volvo Car Corporation Method and system for determining road properties in a vehicle
KR20180042907A (ko) * 2016-10-19 2018-04-27 현대자동차주식회사 전동식 조향 시스템의 제어 방법
JP6926705B2 (ja) * 2017-06-14 2021-08-25 株式会社デンソー 把持判定装置、運転支援システム、および、把持判定方法
JP2019023038A (ja) * 2017-07-24 2019-02-14 株式会社ジェイテクト 操舵制御装置
US10793181B2 (en) 2018-02-13 2020-10-06 Polaris Industries Inc. All-terrain vehicle
WO2020001758A1 (en) * 2018-06-27 2020-01-02 Volvo Truck Corporation Method and system for controlling steering of a vehicle
US10838054B2 (en) 2018-10-08 2020-11-17 Aptiv Technologies Limited Detection system and method
KR102518219B1 (ko) * 2018-10-15 2023-04-06 현대자동차주식회사 차량 및 차량의 제어방법
CN113009828B (zh) * 2021-02-23 2022-07-22 桂林电子科技大学 一种复杂力学系统动力学参数的抗干扰标定方法
CN113276938B (zh) * 2021-06-09 2023-01-06 重庆长安汽车股份有限公司 Eps扭矩传感器零位扭矩偏差自学习及纠正方法、系统及车辆

Family Cites Families (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0629038B2 (ja) * 1985-03-22 1994-04-20 豊田工機株式会社 自動車の走行状況検出装置
JPS62268774A (ja) * 1986-05-16 1987-11-21 Nissan Motor Co Ltd 操舵トルク検出装置
JP2748456B2 (ja) * 1988-11-25 1998-05-06 トヨタ自動車株式会社 車両の操舵角検出装置
JP2943400B2 (ja) * 1991-06-18 1999-08-30 株式会社デンソー 車両用操舵角検出装置
JPH05162652A (ja) * 1991-12-10 1993-06-29 Mitsubishi Motors Corp ステアリングハンドルの中立点推定方法
JP2970351B2 (ja) * 1993-11-08 1999-11-02 三菱自動車工業株式会社 学習機能付き電動パワーステアリング
US5709281A (en) * 1995-09-14 1998-01-20 Trw Inc. Method and apparatus for adjusting steering feel
US6053270A (en) * 1995-11-02 2000-04-25 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Steering angle correcting system in vehicle
JP3374707B2 (ja) * 1997-07-07 2003-02-10 三菱自動車工業株式会社 車両の操舵力推定装置
JP3209154B2 (ja) * 1997-08-28 2001-09-17 三菱自動車工業株式会社 車線逸脱防止装置
JP3452299B2 (ja) * 1997-09-03 2003-09-29 本田技研工業株式会社 電動パワーステアリング装置
JP3614005B2 (ja) * 1998-11-25 2005-01-26 三菱自動車工業株式会社 パワーステアリング装置
JP2000313349A (ja) 1999-04-30 2000-11-14 Nissan Motor Co Ltd 車両の操舵装置
JP4114122B2 (ja) 1999-06-21 2008-07-09 株式会社ジェイテクト 車両の操舵装置
JP4293734B2 (ja) * 2001-01-17 2009-07-08 三菱電機株式会社 電動式パワーステアリング制御装置
DE10160717A1 (de) * 2001-12-11 2003-06-18 Mercedes Benz Lenkungen Gmbh Lenkung mit Umlaufgetriebe und Antrieb zum Aufprägen eines best. Handmoments am Lenkrad
US7401677B2 (en) * 2002-02-13 2008-07-22 Trw Inc. Self-centering steering system
JP4127062B2 (ja) * 2003-01-22 2008-07-30 トヨタ自動車株式会社 横加速度センサのドリフト量推定装置、横加速度センサの出力補正装置及び路面摩擦状態推定装置
US7510038B2 (en) * 2003-06-11 2009-03-31 Delphi Technologies, Inc. Steering system with lane keeping integration
CN100436227C (zh) * 2003-10-02 2008-11-26 日产自动车株式会社 车辆转向装置
JP3802901B2 (ja) 2004-02-05 2006-08-02 茨城県 パターン画像修正処理装置及びパターン画像修正処理用記録媒体
US7229139B2 (en) * 2004-03-18 2007-06-12 Ford Global Technologies, Llc Control system for brake-steer assisted parking and method therefor
JP4430483B2 (ja) * 2004-08-05 2010-03-10 本田技研工業株式会社 パワーステアリング装置
JP2006058454A (ja) 2004-08-18 2006-03-02 Murata Mach Ltd 画像形成装置
JP4639759B2 (ja) * 2004-11-09 2011-02-23 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
JP4852964B2 (ja) * 2005-10-14 2012-01-11 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP2009096263A (ja) * 2007-10-15 2009-05-07 Denso Corp 車両制御装置
JP5050773B2 (ja) * 2007-10-15 2012-10-17 株式会社デンソー 車両制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP1749730A3 (en) 2011-11-02
US7753162B2 (en) 2010-07-13
JP2007062712A (ja) 2007-03-15
EP1749730A2 (en) 2007-02-07
EP1749730B1 (en) 2013-06-12
US20070029129A1 (en) 2007-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5011757B2 (ja) 車両用操舵装置
EP2492168B1 (en) Electric power steering device for vehicle
US10589787B2 (en) Power steering apparatus control device and power steering apparatus
JP5751338B2 (ja) 操舵制御装置
EP2900542B1 (en) Steering control system for vehicle and steering control method for vehicle
US8579072B2 (en) Electric power steering system and controller of the electric power steering system
JP4380697B2 (ja) 車両用操舵制御装置
JP5609320B2 (ja) 障害物回避支援装置及び障害物回避支援方法
CN107176201B (zh) 转向操纵控制装置
JP5804201B2 (ja) 操舵伝達系の特性変化検出装置
JP6701010B2 (ja) 車両挙動制御装置
JP5780229B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4217724B2 (ja) 車両用操舵制御装置
JP4595519B2 (ja) 車両用操舵制御装置およびその転舵角制御方法
JP6107149B2 (ja) 車両用操舵制御装置及び車両用操舵制御方法
JP4499145B2 (ja) 車両用操舵制御装置
JP5237035B2 (ja) ラック推力推定装置
JP5493374B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2008254602A (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP4144759B2 (ja) 車両用操舵制御装置
JP5025686B2 (ja) 車両挙動制御装置
KR102552648B1 (ko) Sbw 시스템의 조향휠 반력 토크 신호 생성 장치 및 방법, 그를 포함하는 sbw 조향 장치
JP5580580B2 (ja) 車両のパワーステアリング制御装置
JP2007118743A (ja) 車両用操舵装置
JP4583413B2 (ja) 車両用操舵装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090204

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100917

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110816

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111014

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120508

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120521

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150615

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees