JP6701010B2 - 車両挙動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に対する外乱入力によるヨー変動および横力変動等を抑制する車両挙動制御装置に関する。
近年、車両においては、車両に対する外乱入力によるヨー変動および横力変動等を抑制し、走行安定性の向上を図る様々な技術が開発され、実用化されている。例えば、特開2006−282063号公報(以下、特許文献1)では、後輪に補助舵角を与える後輪転舵装置と、車両にヨーモーメントを与える各輪制駆動力配分装置とを有する車両挙動制御装置において、車両に外乱が入力されたとき、外乱入力に伴う車両挙動変化を打ち消し、かつ、前後輪のコーナリングフォースの着力点であるニュートラルステアポイントを、外乱により車両に作用する横力の着力点と一致させるように、後輪転舵装置と各輪制駆動力配分装置を制御する技術が開示されている。
特開2006−282063号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示される車両挙動制御装置の技術では、操舵や外乱に対する車両の応答特性が後輪転舵装置の動作によって変化あるいは悪化してしまうことのトレードオフ(例えば、横風等により車両に生じるヨー変動を抑止しようとして後輪転舵装置を作動させると、車両に横変位を生じてしまうというトレードオフ)を各輪制駆動力配分装置を作動させて抑えるに止まるものであり、操舵や外乱により車両に生じる車両挙動の変化を、後輪転舵装置と各輪制駆動力配分装置とで積極的に抑制するものではないという課題があった。また、車両挙動の乱れには、上述のようにヨー変動だけでなく偏走(横変位)もあり、特に、決められた車線内を走行する自動運転車両では、これら車両挙動の安定性を両立させ、かつ、外乱入力を速やかに抑制することが重要である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ヨー変動や横変位の車両挙動の不要な変化を生じることなく、外乱入力を速やかに抑制して車両安定性を向上させることができる車両挙動制御装置を提供することを目的としている。
本発明の車両挙動制御装置の一態様は、車両に対する外乱入力により発生する車両重心点を基準とした車両のヨー変動と車両の横力変動を検出する外乱入力検出手段と、前記外乱入力による車両の横力変動を抑止する舵角補正値を、車両モデルで推定される横加速度と実際の横加速度との偏差に基づいて算出する舵角補正値算出手段と、前記舵角補正値に基づいて舵角を補正制御する舵角制御手段と、前記外乱入力による車両のヨー変動を抑止するとともに前記舵角制御手段による舵角の補正制御で発生するヨー変動を抑止するため、車両モデルで推定されるヨーレートと実際のヨーレートとの偏差に基づいて車両に付加するヨーモーメントを算出する付加ヨーモーメント算出手段と、前記車両に付加するヨーモーメントに基づいて制駆動力配分制御する制駆動力配分制御手段とを備えた。
本発明による車両挙動制御装置によれば、ヨー変動や横変位の車両挙動の不要な変化を生じることなく、外乱入力を速やかに抑制して車両安定性を向上させることが可能となる。
本発明の実施の一形態に係る車両の全体構成図である。 本発明の実施の一形態に係る制御ユニット内の外乱補償部の機能ブロック説明図である。 本発明の実施の一形態に係るオブザーバの構成の説明図である。 本発明の実施の一形態に係る外乱補償制御プログラムのフローチャートである。 本発明の実施の一形態に係る舵角制御と制駆動力配分制御の動作説明図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1において、符号1は自車両を示し、符号2は自車両1の駆動系、符号3は自車両1の操舵系を示す。
駆動系2は、エンジン11、クラッチ機構12、第1モータ13、変速機14、減速装置15、駆動輪(左前輪16fl、右前輪16fr)から構成される前輪駆動力伝達経路と、第2モータ17、第3モータ18、減速装置(左減速装置19rl、右減速装置19rr)及び駆動輪(左後輪20rl、右後輪20rr)から構成される後輪駆動力伝達経路とを備える4輪駆動可能な形態になっている。
エンジン11及び第1モータ13の駆動力は、変速機14及び減速装置15を介して駆動輪(左前輪16fl、右前輪16fr)に伝達される。また、第2モータ17の駆動力は、右減速装置19rrを介して右後輪20rrに伝達される。更に、第3モータ18の駆動力は、左減速装置19rlを介して左後輪20rlに伝達される。
第1モータ13は、バッテリ装置21に蓄えられている電力により駆動され、またエンジン11の出力トルクによって回転して発電し、発電した電力をバッテリ装置21に蓄電する。第2モータ17及び第3モータ18は、バッテリ装置21の蓄電電力及び第1モータ13で発電された電力のうちの少なくとも一方の電力により駆動される。
そして、エンジン制御部22は、制御ユニット50から出力されるエンジントルク指令値に基づいてスロットル開度を制御することでエンジン11のトルクを制御する。変速機制御部23は、制御ユニット50から出力される変速指令値に基づいて変速機14の変速比を制御する。バッテリ制御部24は、バッテリ装置21の電圧及び電流を検出してバッテリの充電状態(State of charge:SOC)を演算する。第1モータ制御部25、第2モータ制御部26及び第3モータ制御部27は、制御ユニット50から出力される第1モータトルク指令値、第2モータトルク指令値及び第3モータトルク指令値に基づいて、第1モータ13、第2モータ17及び第3モータ18のトルクをそれぞれ制御する。
一方、自車両1の操舵系3は、ステアリングホイール31から、ステアリングシャフト31aが延出されており、ステアリングシャフト31aの前端は、ユニバーサルジョイント32a及びジョイント軸32bから成るジョイント部32を介してステアリングギヤボックス34から突出されたピニオン軸35と連結されている。
ステアリングギヤボックス34からは、左前輪16flに向けてタイロッド36flが延出される一方、右前輪16frに向けてタイロッド36frが延出されている。タイロッド36fl、36frのタイロッドエンドは、ナックルアーム37fl、37frを介して、それぞれの側の車輪16fl、16frを回転自在に支持するアクスルハウジング38fl、38frと連結されている。
また、自車両1の操舵系3には、周知のラックアシスト型等の電動パワーステアリング機構39が設けられている。この電動パワーステアリング機構39のパワーステアリング用電動モータは、図示しないパワーステアリング用モータ駆動部により駆動され、パワーステアリング用モータ駆動部は、操舵制御部40からの信号に基づいて制御される。
制御ユニット50には、車両の前方環境を認識して前方環境情報を取得する前方環境認識装置41、自車位置情報(緯度・経度、移動方向等)を検出して地図情報上に自車両位置の表示、及び、目的地までの経路誘導を行うナビゲーションシステム42、車速Vを検出する車速センサ43、操舵角(実舵角)δを検出する操舵角センサ44、ヨーレート(dΨs/dt)を検出するヨーレートセンサ45、横加速度Gysを検出する横加速度センサ46、その他センサ、スイッチ47が接続されている。そして、制御ユニット50は、上述の各センサ、スイッチ41〜46からの各入力信号に基づいて、障害物等との衝突防止制御、定速走行制御、追従走行制御、自動運転の目標コース(例えば、車線中央)を設定し、設定した目標コースと自車進行路の車幅方向のズレ量、目標コースに対する自車進行路のヨー角偏差等を検出し、これらの値を基に、フィードフォワード制御、およびフィードバック制御を行って、目標操舵角Asteerや目標操舵トルクを算出し、操舵制御部40に出力して設定した目標コースに沿って走行するレーンキープ制御、および車線からの逸脱を防止する逸脱防止制御、その他追い越し制御等を協調させて行って自動運転制御が実行可能に構成されている。
制御ユニット50は、上述の自動運転制御等の走行制御が、横風等の外乱入力に対しても安定して行われるように、内部に図2に示すような外乱補償部51が設けられている。そして、外乱補償部51は、車両に対する外乱入力により発生する車両重心点を基準とした車両のヨー変動(ヨーレート偏差Δγ)と車両の横力変動(横加速度偏差Δddy)を検出し、外乱入力による車両の横力変動(横加速度偏差Δddy)を抑止する舵角補正値ΔAsteerを算出し、制御ユニット50は、舵角補正値ΔAsteerに基づいて舵角Asteerを補正制御し、操舵制御部40に出力する。また、外乱補償部51は、外乱入力による車両のヨー変動(ヨーレート偏差Δγ)と舵角の補正制御で発生するヨー変動とを抑止する車両に付加するヨーモーメントΔMzを算出し、制御ユニット50は、車両に付加するヨーモーメントΔMzに基づいて第2モータ制御部26及び第3モータ制御部27を介して制駆動力配分制御する。
このため、外乱補償部51は、図2に示すように、オブザーバ51a、横加速度偏差算出部51b、外乱補償判定部51c、舵角補正値算出部51d、制駆動力補正値算出部51eから主要に構成されている。
オブザーバ51aは、入力される操舵角δに対して出力される車両挙動(車両のヨーレート(dΨovs/dt)、車体すべり角βovs)を推定する2輪モデルで構成されている。本実施の形態のオブザーバ51aからは、車両のヨーレート(dΨovs/dt)と、オブザーバから得られるヨーレート(dΨovs/dt)と実際のヨーレート(dΨs/dt)とのヨーレート偏差Δγと、車体すべり角速度(dβovs/dt)が出力され、ヨーレート偏差Δγは車両のヨー変動として外乱補償判定部51c、制駆動力補正値算出部51eに入力され、ヨーレート(dΨovs/dt)と、車体すべり角速度(dβovs/dt)は、横加速度偏差算出部51bに入力される。
このオブザーバ51aの構成について、図3を基に、以下、説明する。
すなわち、車両横方向の並進運動に関する運動方程式は、前後輪のコーナリングフォース(1輪)をCf,Cr、車体質量をM、横加速度をGyとすると、
2・Cf+2・Cr=M・Gy …(1)
となる。
一方、重心点まわりの回転運動に関する運動方程式は、重心から前後輪軸までの距離をLf,Lr、車体のヨー慣性モーメントをIz、ヨー角加速度を(dΨ/dt)として、以下の(2)式で示される。
2・Cf・Lf−2・Cr・Lr=Iz・(dΨ/dt) …(2)
また、車体すべり角をβ、車体すべり角速度を(dβ/dt)とすると、横加速度Gyは、
Gy=V・((dβ/dt)+(dΨ/dt)) …(3)
で表される。ここで、(dΨ/dt)はヨーレートである。
従って、上記(1)式は、以下の(4)式となる。
2・Cf+2・Cr=M・V・((dβ/dt)+(dΨ/dt))
…(4)
コーナリングフォースはタイヤの横すべり角に対して1次遅れに近い応答をするが、この応答遅れを無視し、更に、サスペンションの特性をタイヤ特性に取り込んだ等価コーナリングパワを用いて線形化すると以下となる。
Cf=Kf・αf …(5)
Cr=Kr・αr …(6)
ここで、Kf,Krは前後輪の等価コーナリングパワ、αf,αrは前後輪の横すべり角である。
等価コーナリングパワKf,Krの中でロールやサスペンションの影響は考慮されているので、この等価コーナリングパワKf,Krを用いて、前後輪の横すべり角αf,αrは、前輪舵角をδ、ステアリングギヤ比をn、ハンドル角をθHとして以下のように簡略化できる。
αf=δ−(β+Lf・(dΨ/dt)/V)
=(θH/n)−(β+Lf・(dΨ/dt)/V) …(7)
αr=−(β−Lr・(dΨ/dt)/V) …(8)
以上の運動方程式をまとめると、以下の(9)式で示す状態方程式が得られ、図3のオブザーバ51aの構成で表現される。このオブザーバ51aにより、入力される操舵角δに対して生じる車両挙動(ヨーレート(dΨovs/dt)、車体すべり角βovs)が推定される。そして、車両のヨーレート(dΨovs/dt)と、オブザーバから得られるヨーレート(dΨovs/dt)と実際のヨーレート(dΨs/dt)とのヨーレート偏差Δγと、車体すべり角速度(dβovs/dt)が出力され、
ヨーレート偏差Δγは車両のヨー変動として外乱補償判定部51c、制駆動力補正値算出部51eに入力され、ヨーレート(dΨovs/dt)と、車体すべり角速度(dβovs/dt)は、横加速度偏差算出部51bに入力される。
Figure 0006701010
横加速度偏差算出部51bは、車速センサ43から車速Vが入力され、横加速度センサ46から横加速度Gysが入力され、オブザーバ51aからヨーレート(dΨovs/dt)と車体すべり角速度(dβovs/dt)が入力される。そして、例えば、前述の(3)式に基づき横加速度Gyovsを算出し、横加速度センサ46からの横加速度Gysから該横加速度Gyovsを減算することにより、横加速度偏差Δddyを算出し、横加速度偏差Δddyを車両の横力変動として外乱補償判定部51c、舵角補正値算出部51dに出力する。以上のように、オブザーバ51aと横加速度偏差算出部51bは外乱入力検出手段として設けられている。
外乱補償判定部51cは、オブザーバ51aからヨーレート偏差Δγが入力され、横加速度偏差算出部51bから横加速度偏差Δddyが入力される。そして、ヨーレート偏差の絶対値|Δγ|が予め実験、計算等により設定しておいた閾値Dγよりも小さい(|Δγ|<Dγ)、かつ、横加速度偏差の絶対値|Δddy|が予め実験、計算等により設定しておいた閾値Ddyよりも小さい(|Δddy|<Ddy)場合には、外乱補償を行わないと判定して舵角補正値算出部51d、制駆動力補正値算出部51eに信号を出力し、後述する舵角補正値ΔAsteer、付加ヨーモーメントΔMzの算出を中止して、外乱補償を行わない。
逆に、|Δγ|≧Dγと|Δddy|≧Ddyの少なくとも一方が成立する場合には、外乱補償を実行すると判定して舵角補正値算出部51d、制駆動力補正値算出部51eに信号を出力し、後述する舵角補正値ΔAsteer、付加ヨーモーメントΔMzの算出を行わせる。
舵角補正値算出部51dは、外乱補償判定部51cから外乱補償の判定結果が入力され、横加速度偏差算出部51bから横加速度偏差Δddyが入力される。そして、外乱補償を実行する場合には、例えば、以下の(10)式により、外乱入力による車両の横力変動を抑止する舵角補正値ΔAsteerを算出し、制駆動力補正値算出部51eと制御ユニット50に出力する。このように、舵角補正値算出部51dは、舵角補正値算出手段として設けられている。
ΔAsteer=−M・Δddy・n/(2・Kf) …(10)
制駆動力補正値算出部51eは、車速センサ43から車速Vが入力され、外乱補償判定部51cから外乱補償の判定結果が入力され、オブザーバ51aからヨーレート偏差Δγが入力され、舵角補正値算出部51dから舵角補正値ΔAsteerが入力される。そして、外乱補償を実行する場合には、例えば、以下の(11)式により、外乱入力による車両のヨー変動(ヨーレート偏差Δγ)と舵角の補正制御で発生するヨー変動とを抑止する車両に付加するヨーモーメントΔMzを算出し、制御ユニット50に出力する。このように、制駆動力補正値算出部51dは、付加ヨーモーメント算出手段として設けられている。
ΔMz=(−(V/L)・(ΔAsteer/n)−(1−(M/(2・L))・(Lf・Kf−Lr・Kr)/(Kf・Kr)・V)・Δγ)/((V/(2・L))・(Kf+Kr)/(Kf・Kr))
=−(2・L・Kf・Kr)/(Kf+Kr)・((ΔAsteer/n)+(1+As・V)・(L/V)・Δγ) …(11)
ここで、Lはホイールベース、Asは車両固有のスタビリティファクタである。
そして、制御ユニット50は、内部の外乱補償部51で舵角補正値ΔAsteerが算出されて出力されると、例えば、以下の(12)式により通常制御による舵角Asteerを補正し、操舵制御部40に出力する。
Asteer=Asteer+ΔAsteer …(12)
このように、制御ユニット50は、操舵制御部40と共に舵角制御手段としての機能を有している。
また、制御ユニット50は、内部の外乱補償部51で付加ヨーモーメントΔMzが算出されて出力されると、付加ヨーモーメントΔMz(反時計回りを「+」として)に基づいて、例えば、以下の(13)、(14)式により、第3モータ18に発生させるモータトルクTrlと、第2モータ17に発生させるモータトルクTrrを算出し、モータトルクTrlは第3モータ制御部27に、モータトルクTrrは第2モータ制御部26に出力する。
Trl=−(rt/d)・ΔMz …(13)
Trr=+(rt/d)・ΔMz …(14)
ここで、rtはタイヤ半径、dはトレッドである。
このように、制御ユニット50は、第2モータ制御部26、第3モータ制御部27と共に制駆動力配分制御手段として設けられている。
次に、上述の外乱補償部51で実行される外乱補償制御プログラムを図4のフローチャートで説明する。
まず、ステップ(以下、「S」と略称)101で、必要パラメータを取得し(各センサによる各パラメータの検出、オブザーバ51aでの各パラメータの推定も含む)、S102に進んで、横加速度偏差算出部51bで、例えば、前述の(3)式に基づき横加速度Gyovsを算出し、横加速度センサ46からの横加速度Gysから該横加速度Gyovsを減算することにより、横加速度偏差Δddyを算出する。
次に、S103に進み、外乱補償判定部51cは、ヨーレート偏差の絶対値|Δγ|が予め実験、計算等により設定しておいた閾値Dγ以上(|Δγ|≧Dγ)、あるいは、横加速度偏差の絶対値|Δddy|が予め実験、計算等により設定しておいた閾値Ddy以上(|Δddy|≧Ddy)か判定する。
この判定の結果、|Δγ|≧Dγと|Δddy|≧Ddyの少なくとも一方が成立する場合には、外乱補償を実行すると判定してS104に進む。尚、|Δγ|<Dγ、かつ、|Δddy|<Ddyの場合には、外乱補償を行わないと判定してプログラムを抜ける。
S103で、外乱補償を実行すると判定してS104に進むと、舵角補正値算出部51dは、前述の(10)式により、舵角補正値ΔAsteerを算出する。
次いで、S105に進み、制御ユニット50は、舵角補正値ΔAsteerが算出されて出力されると、例えば、前述の(12)式により通常制御による舵角Asteerを補正し、操舵制御部40に出力する。
次に、S106に進み、制駆動力補正値算出部51eは、前述の(11)式により、付加ヨーモーメントΔMzを算出する。
そして、S107に進み、制御ユニット50は、付加ヨーモーメントΔMzが算出されて出力されると、例えば、前述の(13)式、(14)式により、第3モータ18に発生させるモータトルクTrlと、第2モータ17に発生させるモータトルクTrrを算出し、モータトルクTrlは第3モータ制御部27に、モータトルクTrrは第2モータ制御部26に出力する。
以上のように、操舵制御部40、第2モータ制御部26、第3モータ制御部27により外乱を補償してプログラムを抜ける。
このように本実施の形態によれば、車両に対する外乱入力により発生する車両重心点を基準とした車両のヨー変動(ヨーレート偏差Δγ)と車両の横力変動(横加速度偏差Δddy)を検出し、外乱入力による車両の横力変動(横加速度偏差Δddy)を抑止する舵角補正値ΔAsteerを算出し、舵角補正値ΔAsteerに基づいて舵角Asteerを補正制御する。また、外乱入力による車両のヨー変動(ヨーレート偏差Δγ)と舵角の補正制御で発生するヨー変動とを抑止する車両に付加するヨーモーメントΔMzを算出し、車両に付加するヨーモーメントΔMzに基づいて制駆動力配分制御する。このため、外乱入力による車両挙動の変動を舵角制御で抑制する際に生じる車両のヨー変動や横変位の不要な変化を制駆動力制御で防止しつつ、外乱入力による車両挙動の変動を舵角制御と制駆動力制御の両方で速やかに抑制することができ、車両安定性を向上させることが可能となる。
すなわち、図5に示すように、車両に横風等により横力が作用すると、車両には、図中、実線で示すように、横風による横力すなわち横加速度とヨーモーメントが発生し、車両の進路も横風横力による影響を受ける。
この横風による横加速度を舵角により補正するために、舵角補正値ΔAsteerで転舵し、横風による横加速度を打ち消すことができる。この時、車両には、図中、一点破線で示す、前輪横力によるヨーモーメントも生じるが、加えて、車両に、図中、二点破線で示す、左右後輪の制駆動力差により車両にヨーモーメントを付加することで、車両に作用するヨーモーメントの緩和も完全に打ち消すことができる。このように、外乱により発生する車両挙動の変動を前輪操舵制御と、制駆動力制御とにより安定化させるので、速やかに車両挙動を安定化させることができる。また、舵角制御により転舵すると車両にヨー変動や横変位の不要な変化が発生するが、このような不要な車両挙動は、制駆動力制御で適切に抑制する。
尚、本実施の形態では、制駆動力制御は、一方の車輪に駆動力を発生させ、他方の車輪に制動力を発生させることで、車両にヨーモーメントを付加するようになっているが、車両にヨーモーメントを付加できれば良いため、例えば、左右輪の制動力差のみ、或いは、駆動力差のみで車両にヨーモーメントを付加するようにしても良い。
1 自車両
2 駆動系
3 操舵系
11 エンジン
12 クラッチ機構
13 第1モータ
14 変速機
15 減速装置
16fl、16fr 駆動輪
17 第2モータ
18 第3モータ
19rl、19rr 減速装置
20rl、20rr 駆動輪
21 バッテリ装置
22 エンジン制御部
23 変速機制御部
24 バッテリ制御部
25 第1モータ制御部
26 第2モータ制御部(制駆動力配分制御手段)
27 第3モータ制御部(制駆動力配分制御手段)
31 ステアリングホイール
31a ステアリングシャフト
32 ジョイント部
34 ステアリングギヤボックス
35 ピニオン軸
38fl、38fr アクスルハウジング
39 電動パワーステアリング機構
40 操舵制御部(舵角制御手段)
41 前方環境認識装置
42 ナビゲーションシステム
43 車速センサ
44 操舵角センサ
45 ヨーレートセンサ
46 横加速度センサ
47 センサ、スイッチ
50 制御ユニット(舵角制御手段、制駆動力配分制御手段)
51 外乱補償部
51a オブザーバ(外乱入力検出手段)
51b 横加速度偏差算出部(外乱入力検出手段)
51c 外乱補償判定部
51d 舵角補正値算出部(舵角補正値算出手段)
51e 制駆動力補正値算出部(付加ヨーモーメント算出手段)

Claims (1)

  1. 車両に対する外乱入力により発生する車両重心点を基準とした車両のヨー変動と車両の横力変動を検出する外乱入力検出手段と、
    前記外乱入力による車両の横力変動を抑止する舵角補正値を、車両モデルで推定される横加速度と実際の横加速度との偏差に基づいて算出する舵角補正値算出手段と、
    前記舵角補正値に基づいて舵角を補正制御する舵角制御手段と、
    前記外乱入力による車両のヨー変動を抑止するとともに前記舵角制御手段による舵角の補正制御で発生するヨー変動を抑止するため、車両モデルで推定されるヨーレートと実際のヨーレートとの偏差に基づいて車両に付加するヨーモーメントを算出する付加ヨーモーメント算出手段と、
    前記車両に付加するヨーモーメントに基づいて制駆動力配分制御する制駆動力配分制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両挙動制御装置。
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