JP4127062B2 - 横加速度センサのドリフト量推定装置、横加速度センサの出力補正装置及び路面摩擦状態推定装置 - Google Patents

横加速度センサのドリフト量推定装置、横加速度センサの出力補正装置及び路面摩擦状態推定装置 Download PDF

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    • B60T2250/00Monitoring, detecting, estimating vehicle conditions
    • B60T2250/06Sensor zero-point adjustment; Offset compensation

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、横加速度センサのドリフト量推定装置、横加速度センサの出力補正装置及び路面摩擦状態推定装置に係り、特に左右輪の車輪速差を用いることなく横加速度センサのドリフト量を推定する横加速度センサのドリフト量推定装置、ドリフト量に応じて横加速度を補正する横加速度センサの出力補正装置、及び補正された横加速度を用いて路面摩擦状態を推定する路面摩擦状態推定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、横加速度センサのドリフト量を推定し、ドリフト量に基づいて横加速度センサの出力を補正する技術が開示されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。特許文献1及び2に記載された技術は、横加速度センサ信号と左右輪の車輪速差に基づいて、横加速度センサのドリフト量を検出している。
【0003】
具体的には、特許文献1に記載された技術は、加減速時、車両スピン時、高横加速度時、停止時のいずれにも該当しない時に、車輪速差から演算される横加速度値とセンサ値とを比較して、横加速度センサのドリフト量を推定するものである。
【0004】
また、特許文献2に記載された技術は、前後加速度、横加速度、各車輪の回転速度を検出し、これらの検出結果を用いて定常走行(直進かつ定速かつ平坦路走行)であるかを判定し、定常走行の加速度の出力をドリフト量として検出している。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−5352号公報(図4)
【特許文献2】
特開平11−281672号公報(図10、図18)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1及び特許文献2に記載された技術は、車輪速の左右差がゼロになる走行状態のときに横加速度信号がゼロになる直進状態であることを利用したものである。
【0007】
しかし、車輪速の左右差は、タイヤ空気圧の影響を受けて変化しやすい性質がある。このため、例えば左右のいずれかのタイヤが前後輪共にパンクした場合などでは、直進走行時においても車輪速に左右差が生じてしまい、ドリフト量を誤って推定してしまう問題があった。
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するために提案されたものであり、タイヤ空気圧の影響を受けることなく、精度よく横加速度センサのドリフト量を検出する横加速度センサのドリフト量推定装置、推定されたドリフト量を用いて横加速度センサの出力を補正する横加速度センサの出力補正装置、及び補正された横加速度を用いて路面摩擦状態を推定する路面摩擦状態推定装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1に記載の発明である横加速度センサのドリフト量推定装置は、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、横加速度を検出する横加速度センサと、前記操舵トルクセンサにより検出された操舵トルクを用いてセルフアライニングトルクを推定するセルフアライニングトルク推定手段と、前記横加速度センサにより検出された横加速度に基づいて、セルフアライニングトルクモデル値を演算するセルフアライニングトルクモデル値演算手段と、前記セルフアライニングトルク推定手段により推定されたセルフアライニングトルクの時系列データと、前記セルフアライニングトルクモデル値演算手段により演算されたセルフアライニングトルクモデル値の時系列データと、の関係を示す直線の切片に基づいて、前記横加速度センサのドリフト量を推定するドリフト量推定手段と、を備えている。
【0010】
操舵トルクセンサは、操舵軸に作用する操舵トルクを検出する。横加速度検出手段は、車体の横方向加速度である横加速度を検出する。
【0011】
ここで、ドライバが操舵を行うと、操舵トルクが発生すると共に、車体に横加速度が生じる。つまり、操舵トルクと横加速度とは密接な関係があるので、横加速度にドリフト量が含まれると、そのドリフト量に応じて操舵トルクと横加速度との関係に変化が生じる。
【0012】
ドリフト量推定手段は、操舵トルクセンサにより検出された操舵トルクと、横加速度センサにより検出された横加速度とに基づいて、横加速度センサのドリフト量を推定できる。
【0013】
したがって、請求項1に記載の発明によれば、左右輪の車輪速差を用いることなく、操舵トルクと横加速度とに基づいて横加速度センサのドリフト量を推定することにより、タイヤ空気圧の変化が生じた場合でも横加速度センサのドリフト量を精度よく推定することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明である横加速度センサのドリフト量推定装置は、請求項1に記載の発明であって、前記操舵トルクセンサにより検出された操舵トルクを用いてセルフアライニングトルクを推定するセルフアライニングトルク推定手段を更に備え、前記ドリフト量推定手段は、前記セルフアライニングトルク推定手段により推定されたセルフアライニングトルクと、前記横加速度センサにより検出された横加速度とに基づいて、前記横加速度センサのドリフト量を推定する。
【0015】
セルフアライニングトルク推定手段は、操舵トルクを用いてセルフアライニングトルクを推定する。セルフアライニングトルクは、タイヤ中心点回りに発生するモーメントであり、操舵したハンドルを元に戻す方向に作用する。一方、車体に横加速度が生じると、タイヤが横滑りをして、タイヤ中心点回りにセルフアライニングトルクが発生する。つまり、セルフアライニングトルクと横加速度とは密接な関係があるので、横加速度にドリフト量が含まれると、そのドリフト量に応じてセルフアライニングトルクと横加速度との関係に変化が生じる。
【0016】
したがって、請求項2に記載の発明によれば、左右輪の車輪速差を用いることなく、セルフアライニングトルクと横加速度とに基づいて横加速度センサのドリフト量を推定することにより、タイヤ空気圧の変化が生じた場合でも横加速度センサのドリフト量を精度よく推定することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明である横加速度センサのドリフト量推定装置は、請求項1に記載の発明であって、前記操舵トルクセンサにより検出された操舵トルクを用いてセルフアライニングトルクを検出するセルフアライニングトルク検出手段を更に備え、前記ドリフト量推定手段は、前記セルフアライニングトルク検出手段により検出されたセルフアライニングトルクと、前記横加速度センサにより検出された横加速度とに基づいて、前記横加速度センサのドリフト量を推定する。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のセルフアライニングトルク推定手段の代わりに、セルフアライニングトルクを直接検出するセルフアライニングトルク検出手段を備えている。
【0019】
したがって、請求項3に記載の発明によれば、左右輪の車輪速差を用いることなく、実際の検出値であるセルフアライニングトルクと横加速度とに基づいて横加速度センサのドリフト量を推定することにより、タイヤ空気圧の変化が生じた場合でも、さらに高精度に横加速度センサのドリフト量を推定することができる。
【0020】
請求項4に記載の発明である横加速度センサのドリフト量推定装置は、前記横加速度センサにより検出された横加速度に基づいてセルフアライニングトルクモデル値を演算するセルフアライニングトルクモデル値演算手段を更に備え、前記ドリフト量推定手段は、前記セルフアライニングトルクと、前記セルフアライニングトルクモデル値演算手段により演算されたセルフアライニングトルクモデル値とに基づいて、前記横加速度センサのドリフト量を推定する。
【0021】
セルフアライニングトルクモデル値演算手段は、横加速度検出手段により検出された横加速度を用いて、設計の基準となるノミナル接地長の状態において高グリップ状態を仮定したモデル、すなわちスリップ角0で線形化された線形モデルのセルフアライニングトルクモデル値を演算する。
【0022】
ここで、操舵状態に応じて横加速度は変化するので、セルフアライニングトルクとセルフアライニングトルクモデル値とは比例関係になる。しかし、横加速度にドリフト量が含まれていた場合は、ドリフト量に応じてセルフアライニングトルクとセルフアライニングトルクモデル値との関係にオフセットが生じてしまう。このオフセットは、セルフアライニングトルクとセルフアライニングトルクモデル値との関係を表す直線の切片に対応する。
【0023】
ドリフト量推定手段は、このようなセルフアライニングトルク、セルフアライニングトルクモデル値及びドリフト量の関係を用いて、横加速度センサのドリフト量を推定する。
【0024】
したがって、請求項1に記載の発明によれば、セルフアライニングトルクの時系列データとセルフアライニングトルクモデル値の時系列データとの関係を表す直線の切片に基づいて、タイヤ空気圧の変化の影響を受けることなく、ドリフト量を高精度に推定することができる。
【0025】
請求項2に記載の発明である横加速度センサのドリフト量推定装置は、請求項1に記載の発明において、前記セルフアライニングトルクモデル値演算手段は、車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、操舵角を検出する操舵角検出手段と、前記車輪速度検出手段により検出された車輪速度と、前記操舵角検出手段により検出された操舵角とに基づいて、スリップ角を推定するスリップ角推定手段と、前記スリップ角推定手段により推定されたスリップ角にハイパスフィルタ処理を施すハイパスフィルタと、前記横加速度センサにより検出された横加速度に基づいて横力を演算する横力演算手段と、前記横力演算手段により演算された横力をスリップ角に換算するスリップ角換算手段と、前記スリップ角換算手段により換算されたスリップ角にローパスフィルタ処理を施すローパスフィルタと、前記ハイパスフィルタによりハイパスフィルタ処理されたスリップ角と、前記ローパスフィルタによりフィルタ処理されたスリップ角とを加算する加算手段と、前記加算手段により加算されたスリップ角に基づいて、前記セルフアライニングトルクモデル値を演算する演算手段と、を備えている。
【0026】
スリップ角推定手段は、車輪速度と操舵角とに基づいて車輪のスリップ角を推定する。ハイパスフィルタは、スリップ角推定手段により推定されたスリップ角にハイパスフィルタ処理を施すことで、バンク路走行時にスリップ角に含まれるドリフト誤差を除去し、セルフアライニングトルクに対して位相遅れのない高周波成分を抽出する。
【0027】
横力演算手段は、前記タイヤに生じた横力を演算する。ここで、横力とタイヤのスリップ角の間には、略線形の関係が存在する。そこで、スリップ角換算手段は、このような関係を考慮して、横力からスリップ角を換算する。ローパスフィルタは、換算されたスリップ角にローパスフィルタ処理を施すことで、高周波領域に含まれる外乱ノイズ等の変動成分を除去し、バンク路走行時で正確な低周波成分を抽出する。
【0028】
加算手段は、ハイパスフィルタ処理済みのスリップ角と、ローパスフィルタ処理済みのスリップ角とを加算することで、外乱ノイズやドリフト誤差がなく、セルフアライニングトルクに対して位相遅れのないスリップ角を演算する。そして、演算手段は、加算手段により加算されたスリップ角に基づいて、セルフアライニングトルクモデル値を演算する。
【0029】
したがって、請求項に記載の発明によれば、直線水平路やバンク路を走行する場合であっても、外乱ノイズやドリフト誤差がなく、セルフアライニングトルクに対して位相遅れのないセルフアライニングトルクモデル値を演算し、これにより高精度に横加速度センサのドリフト量を推定することができる。
【0030】
請求項6に記載の発明である横加速度センサのドリフト量推定装置は、請求項4または5に記載の発明において、前記ドリフト量推定手段は、前記セルフアライニングトルクと前記セルフアライニングトルクモデル値との関係を表す直線の切片に基づいて前記ドリフト量を推定する。
【0031】
上述したように、セルフアライニングトルクとセルフアライニングトルクモデル値とは比例関係になる。しかし、横加速度にドリフト量が含まれていた場合は、ドリフト量に応じてセルフアライニングトルクとセルフアライニングトルクモデル値との関係にオフセットが生じる。このオフセットは、セルフアライニングトルクとセルフアライニングトルクモデル値との関係を表す直線の切片に対応する。
【0032】
したがって、請求項6に記載の発明によれば、セルフアライニングトルクとセルフアライニングトルクモデル値との関係を表す直線の切片に基づいて、横加速度センサのドリフト量を推定することができる。
【0033】
請求項3に記載の発明である横加速度センサのドリフト量推定装置は、請求項1または2に記載の発明において、前記ドリフト量推定手段は、前記セルフアライニングトルクの時系列データと前記セルフアライニングトルクモデル値の時系列データとの関係を表す直線の傾きを推定すると共に、前記直線の切片に基づく前記ドリフト量を推定する。
【0034】
したがって、請求項3に記載の発明によれば、例えばオンライン同定演算法を用いれば、セルフアライニングトルクとセルフアライニングトルクモデル値との関係を表す直線の切片に基づいてドリフト量を求めると同時に、前記直線の傾きも求めることができる。
【0035】
請求項4に記載の発明である横加速度センサのドリフト量推定装置は、請求項3に記載の発明であって、前記ドリフト量推定手段において、前記切片の推定値変化のしやすさが前記傾きの推定値変化のしやすさに比較して小さいことを特徴とする。
【0036】
請求項5に記載の発明である横加速度センサのドリフト量推定装置は、請求項3に記載の発明であって、前記ドリフト量推定手段において、前記セルフアライニングトルクまたは前記セルフアライニングトルクモデル値が閾値以下となる直進付近における傾きの推定値変化のしやすさが前記セルフアライニングトルクまたは前記セルフアライニングトルクモデル値が閾値以上となる旋回状態に比較して小さいことを特徴とする。
【0037】
請求項6に記載の発明である横加速度センサの出力補正装置は、請求項1から5のいずれか1項に記載の横加速度センサのドリフト量推定装置と、前記横加速度センサのドリフト量推定装置により推定されたドリフト量に応じて、前記横加速度センサで検出された横加速度を補正する横加速度補正手段と、を備えている。
【0038】
したがって、請求項6に記載の発明によれば、横加速度センサのドリフト量推定装置により推定されたドリフト量に応じて、横加速度センサで検出された横加速度を補正することにより、横加速度センサの出力値にドリフト量が含まれていても、ドリフト量を除去して高精度の横加速度を得ることができる。
【0039】
請求項7に記載の発明である路面摩擦状態推定装置は、請求項1から5のいずれか1項に記載の横加速度センサのドリフト量推定装置と、前記横加速度センサのドリフト量推定装置により推定されたドリフト量に応じて、前記横加速度センサで検出された横加速度を補正する横加速度補正手段と、前記セルフアライニングトルクと前記セルフアライニングトルクモデル値とに基づいて、路面摩擦状態を推定する路面摩擦状態推定手段と、を備え、前記セルフアライニングトルクモデル値演算手段は、前記横加速度補正手段により補正された横加速度を用いてセルフアライニングトルクモデル値を演算することを特徴とする。
【0040】
したがって、請求項7に記載の発明によれば、ドリフト量が除去された横加速度を用いてセルフアライニングトルクモデル値を演算することで、高精度に路面摩擦状態を推定することができる。
【0041】
請求項8に記載の発明である路面摩擦状態推定装置は、請求項3から5のいずれか1項に記載の横加速度センサのドリフト量推定装置と、前記横加速度センサのドリフト量推定装置により推定されたドリフト量に応じて、前記横加速度センサで検出された横加速度を補正する横加速度補正手段と、前記ドリフト量推定手段により推定された前記直線の傾きと、前記セルフアライニングトルクモデル値演算手段により演算されたセルフアライニングトルクモデル値とに基づいて、セルフアライニングトルク基準値を演算するセルフアライニングトルク基準値演算手段と、前記セルフアライニングトルクと前記セルフアライニングトルク基準値とに基づいて、路面摩擦状態を推定する路面摩擦状態推定手段と、を備え、前記セルフアライニングトルクモデル値演算手段は、前記横加速度補正手段により補正された横加速度を用いてセルフアライニングトルクモデル値を演算することを特徴とする。
【0042】
したがって、請求項8に記載の発明によれば、ドリフト量が除去された横加速度を用いてセルフアライニングトルクモデル値を演算することで、高精度に路面摩擦状態を推定することができる。
【0043】
なお、請求項8に記載された発明において、セルフアライニングトルクモデル値演算手段は、次のように構成してもよい。すなわち、セルフアライニングトルク基準値演算手段は、前記直線の傾きの最大値が閾値を超えたときは、前記直線の傾きと前記セルフアライニングトルクモデル値とに基づくセルフアライニングトルク基準値を演算し、前記直線の傾きの最大値が前記閾値を超えていないときは、前記セルフアライニングトルクモデル値をセルフアライニングトルク基準値として出力してもよい。
【0044】
セルフアライニングトルク基準値演算手段は、前記直線の傾きの最大値が閾値を超えたときは、タイヤと路面間の接地長が変化しているので、路面摩擦状態の判定基準となるセルフアライニングトルク基準値を演算する。一方、前記直線の傾きの最大値が閾値を超えていないときは、タイヤと路面間の接地長が一定のままなので、ノミナル接地長の状態を仮定したセルフアライニングトルクモデル値をセルフアライニングトルク基準値としてそのまま出力する。
【0045】
したがって、上記発明によれば、タイヤと路面間の接地長の変化に応じて前記直線の傾きの最大値が変化したときは、前記直線の傾きとセルフアライニングトルクモデル値とに基づいてセルフアライニングトルク基準値を演算することによって、タイヤと路面間の接地長の変化に対応して、高精度に路面摩擦状態を推定することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0047】
図1は、本発明の実施の形態に係る路面摩擦状態推定装置1の構成を示すブロック図である。路面摩擦状態推定装置は、例えば電動式パワーステアリング装置が搭載された車両に用いることができるが、後述するように油圧式パワーステアリング装置が搭載された車両にも用いることができる。
【0048】
路面摩擦状態推定装置は、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ11と、モータ電流を検出する電流センサ12と、操舵角を検出する操舵角センサ13と、車速を検出する車速センサ14と、横加速度を検出する横加速度センサ15と、ヨーレイトを検出するヨーレイトセンサ16と、各センサから出力された信号を用いて路面摩擦状態を推定する電子制御ユニット(以下「ECU」という。)20とを備えている。
【0049】
操舵トルクセンサ11は、ステアリングシャフトと同軸上に取り付けられており、操舵軸に作用する操舵トルクに応じたセンサ信号を出力して、ECU20に供給する。電流センサ12は、電動式パワーステアリング装置で使用される電動モータのモータ電流に応じたセンサ信号を出力して、ECU20に供給する。
【0050】
操舵角センサ13は、ドライバの操舵による操舵角θpに応じたセンサ信号を出力し、ECU20に供給する。車速センサ14は、車速(車輪速度)uに応じたセンサ信号を出力して、ECU20に供給する。
【0051】
横加速度センサ15は、車両の横方向加速度(横加速度)に応じたセンサ信号を出力し、ECU20に供給する。また、ヨーレイトセンサ16は、車体に生じたヨー角速度に応じたセンサ信号を出力して、ECU20に供給する。
【0052】
図2は、ECU20の機能的な構成を示すブロック図である。ECU20は、操舵トルクを検出する操舵トルク検出部21と、アシストトルクを検出するアシストトルク検出部22と、SATを推定するSAT推定部23と、スリップ角を推定するスリップ角推定部24と、を備えている。
【0053】
また、ECU20は、スリップ角にハイパスフィルタ処理を施すハイパスフィルタ25と、車両の前輪横力を演算する横力演算部26と、前輪横力をスリップ角に換算するスリップ角換算部27と、換算されたスリップ角にローパスフィルタ処理施すローパスフィルタ28と、フィルタ処理済みの2つのスリップ角を加算する加算器29と、加算された統合スリップ角に基づいてSATモデル値を演算するSATモデル値演算部30と、を備えている。
【0054】
ECU20は、さらに、SAT比及び横加速度センサ15のドリフト量を演算するSAT比・ドリフト量演算部31と、横加速度センサ15で検出された横加速度を補正するドリフト量補正部32と、SAT基準値を演算するSAT基準値演算部33と、グリップ度を推定するグリップ度推定部34と、路面摩擦係数(以下「路面μ」という。)を推定する路面μ推定部35とを備えている。
【0055】
操舵トルク検出部21は、操舵トルクセンサ11のセンサ信号に基づいて、ドライバが操舵したときに作用する操舵トルクを検出し、検出した操舵トルクをSAT推定部23に供給する。
【0056】
アシストトルク検出部22は、電流センサ12のセンサ信号に基づくモータ電流と、予め設定されたパラメータ(例えば、ピニオンリード、ボールネジリード、アシストモータトルク係数)とに基づいて、電動式パワーステアリング装置に作用するアシストトルクを検出し、アシストトルクをSAT推定部23に供給する。なお、アシストトルク検出部22は、上記モータ電流の代わりに、電動式パワーステアリング装置のモータに出力する電流指令値を使ってもよい。
【0057】
SAT推定部23は、操舵トルク検出部21で検出された操舵トルクと、アシストトルク検出部22で検出されたアシストトルクとの和を演算することで、操舵系の摩擦を除去して、路面とタイヤ間で発生するSATを推定する。
【0058】
スリップ角推定部24は、操舵角センサ13のセンサ信号に基づく操舵角θp[rad]と、車速センサ14のセンサ信号に基づく車速u[m/s]とに基づいて、前輪タイヤのスリップ角である前輪スリップ角αE[rad]を推定する。
【0059】
ここで、前輪スリップ角αEは、車両運動の動特性を利用すると、(1)式及び(2)式の状態方程式によって表される。
【0060】
【数1】
Figure 0004127062
【0061】
ただし、v:横速度[m/s]、r:ヨーレイト[rad/s]、u:車速[m/s]、cf:前輪コーナリングパワー[N/rad]、cr:後輪コーナリングパワー[N/rad]、Lf:前軸重心間距離[m]、Lr:後軸重心間距離[m]、M:車両質量[kg]、IZ:ヨー慣性[kgm2]、gh:ハンドル実舵間ギヤ比である。
【0062】
上記(1)式及び(2)式をサンプル時間τで離散化し、車速uの関数として表現すると、次の(3)式及び(4)式が得られる。
【0063】
【数2】
Figure 0004127062
【0064】
ただし、kはサンプリング番号である。また、(3)式のAs及びBsは、次の(5)式で表される。
【0065】
【数3】
Figure 0004127062
【0066】
そこで、スリップ角推定部24は、サンプル時間τ毎に、(3)式から(5)式に従って演算することで前輪スリップ角αEを推定し、前輪スリップ角αEをハイパスフィルタ25に供給する。
【0067】
ハイパスフィルタ25は、スリップ角推定部24で推定された前輪スリップ角αEにハイパスフィルタ処理を施す。ここで、スリップ角推定部24で推定された前輪スリップ角αEは、バンク路走行時に操舵中立点が移動した場合には低周波領域にドリフト誤差を含んでしまうが、高周波領域にはSAT推定値に対して位相遅れのない信号成分を含んでいる。そこで、ハイパスフィルタ25は、前輪スリップ角αEにハイパスフィルタ処理を施すことで、低周波領域のドリフト誤差を除去すると共に、SAT推定値に対して位相遅れのない高周波成分のみを抽出する。
【0068】
ハイパスフィルタ25は、1次の離散フィルタによって構成される。ここで、連続時間における1次ハイパスフィルタは、(6)式の伝達関数によって表される。
【0069】
【数4】
Figure 0004127062
【0070】
ただし、ωbは折点周波数である。(6)式をTustin変換などの手法を用いて変換すると、離散時間のハイパスフィルタを設計することができる。Tustin変換において、サンプリング時間をT、時間進みオペレータをzとした場合、sは(7)式で表される。
【0071】
【数5】
Figure 0004127062
【0072】
(7)式を(6)式に代入すると、離散時間のハイパスフィルタは、(8)式で表される。
【0073】
【数6】
Figure 0004127062
【0074】
そこで、ハイパスフィルタ25は、(8)式に従って前輪スリップ角αEにハイパスフィルタ処理を施し、フィルタ処理された前輪スリップ角αEを加算器29に供給する。
【0075】
横力演算部26は、後述のドリフト量補正部32で補正された横加速度gyと、ヨーレイトセンサ16のセンサ信号に基づくヨーレイトrとを用いて、前輪タイヤに生じた横力である前輪横力Ffを演算する。
【0076】
ここで、前輪横力Ffは、横加速度gyについては次の(9)式の運動方程式を満たし、ヨーレイトrについては次の(10)式の運動方程式を満たす。
【0077】
【数7】
Figure 0004127062
【0078】
ただし、Fr:後輪横力である。また、横加速度gyは、次の(11)式の通りである。
【0079】
【数8】
Figure 0004127062
【0080】
(9)式及び(10)式を整理すると、前輪横力Ffは(12)式のようになる。
【0081】
【数9】
Figure 0004127062
【0082】
そこで、横力演算部26は、ヨーレイトrと横加速度gyとを用いて、上記(12)式に従って前輪横力Ffを演算し、前輪横力Ffをスリップ角換算部27に供給する。
【0083】
スリップ角換算部27は、横力演算部26から供給された前輪横力Ffを前輪コーナリングパワーcfで除算することで、前輪横力Ffを前輪スリップ角αTに換算する。具体的には、次の(13)式を演算する。
【0084】
【数10】
Figure 0004127062
【0085】
ローパスフィルタ28は、スリップ角換算部27で演算された前輪スリップ角αTにローパスフィルタ処理を施す。ここで、スリップ角換算部27で演算された前輪スリップ角αTは、高周波領域に路面外乱の影響を受けたノイズや位相遅れ等の変動成分を含んでいるが、バンク路走行時であっても影響されない低周波成分を含んでいる。そこで、ローパスフィルタ28は、前輪スリップ角αTにローパスフィルタ処理を施すことで、高周波領域の変動成分を除去すると共に、正確に演算された低周波成分のみを抽出する。
【0086】
具体的には、ローパスフィルタ28は、ハイパスフィルタ25と同じ折点周波数を有する1次の離散フィルタとして構成されている。ここで、連続時間における1次ローパスフィルタは、次の(14)式の伝達関数によって表される。
【0087】
【数11】
Figure 0004127062
【0088】
(14)式をTustin変換すると、離散時間のローパスフィルタとなり、次の(15)式で表される。
【0089】
【数12】
Figure 0004127062
【0090】
そこで、ローパスフィルタ28は、(15)式に従って前輪スリップ角αTにローパスフィルタ処理を施し、フィルタ処理された前輪スリップ角αTを加算器29に供給する。
【0091】
なお、折れ点周波数は、特に限定されるものではないが、路面外乱に伴うノイズを除去できるように、また、バンク路進入時に路面カント変化速度に対応できるような周波数であるのが好ましい。
【0092】
加算器29は、ハイパスフィルタ25から供給された前輪スリップ角αEと、ローパスフィルタ28から供給された前輪スリップ角αTとを加算して、統合スリップ角αIを演算する。すなわち、次の(16)式を演算する。
【0093】
【数13】
Figure 0004127062
【0094】
ここで、ハイパスフィルタ25の伝達関数とローパスフィルタ28の伝達関数の和は、1となる。これは、同一信号をハイパスフィルタとローパスフィルタに入力し、各フィルタの出力を加算した場合、元の信号が復元されることを意味している。したがって、加算器29は、ドリフト誤差やノイズ等の影響を受けないスリップ角αIを演算することができる。
【0095】
SATモデル値演算部30は、統合スリップ角αIを用いてSATモデル値を演算する。ここで、SATモデル値とは、設計の基準となるノミナル接地長の状態において高グリップ状態を仮定したモデル、すなわちスリップ角0で線形化された線形モデルのSAT値をいう。具体的には、次の(17)式を演算する。
【0096】
【数14】
Figure 0004127062
【0097】
ただし、K0:車両の荷重変化やタイヤ空気圧低下がない場合のSATモデル値の前輪スリップ角に対する原点勾配(SAT勾配)である。SATモデル値は、(17)式のように原点勾配K0と統合スリップ角αIの積で表され、車両の荷重変化やタイヤ空気圧低下がなく、かつ高グリップ状態の理論的なSAT値である。そして、SATモデル値演算部30は、(17)式に従って演算されたSATモデル値をSAT比・ドリフト量演算部31に供給する。
【0098】
SAT比・ドリフト量演算部31は、SAT推定値のSATモデル値に対する比(SAT比)と、横加速度センサ15のドリフト量とを、オンライン同定演算により導出する。
【0099】
ここで、横加速度センサ15のドリフト誤差(定常誤差)が統合スリップ角αIに及ぼす影響は、次の(18)式のように記述される。
【0100】
【数15】
Figure 0004127062
【0101】
ただし、αdrift:統合スリップ角のドリフト誤差、gdrift:横加速度センサ15のドリフト誤差、cf:前輪コーナリングパワー[N/rad]、Lf:前軸重心間距離[m]、Lr:後軸重心間距離[m]、M:車両質量[kg]である。
【0102】
SAT比を導出するアルゴリズムは、(19)式から(21)式である。
【0103】
【数16】
Figure 0004127062
【0104】
ただし、次の(22)式から(24)式が成り立つ。
【0105】
【数17】
Figure 0004127062
【0106】
ここで、θ:推定パラメータ(第1要素:SAT比、第2要素:横加速度センサ15のドリフト量)、λ1:SAT比推定に関する忘却係数、λ2:横加速度センサ15のドリフト量推定に関する忘却係数、TSAT:SAT推定値、Tm:SATモデル値、k:サンプル点番号である。
【0107】
一般に、横加速度センサのドリフトは、製品の個体間のばらつきや経年変化などによって生じるものであり、比較的遅く変化する。このため、オンライン同定演算では、SAT比の変化に比べてドリフト量の変化が小さくなることが望まれる。
【0108】
つまり、SAT比はドリフト量に比べて相対的に変化速度が大きいので、本実施の形態では、SAT比推定に関する忘却係数λ1は小さい値に設定されている。逆に、ドリフト量はSAT比に比べて相対的に変化速度が小さいので、ドリフト量推定に関する忘却係数λ2は大きい値に設定されている。忘却係数λは、例えば、次の(25)式及び(26)式のような値が好ましい。
【0109】
【数18】
Figure 0004127062
【0110】
そして、SAT比・ドリフト量演算部31は、(25)式及び(26)式のようにパラメータ毎に設定された忘却係数λを用いて、(19)式から(21)式に従ってオンライン同定演算を行うことにより、変化速度の小さな横加速度センサ15のドリフト量に関しては推定値のばらつきを抑制できると共に、変化速度の大きなSAT比推定に関しては実際の変化に追従して精度よく推定することが可能となる。
【0111】
また、SAT推定値やSATモデル値が小さな直進状態では、操舵系摩擦除去時の誤差などの影響により、傾きの推定精度劣化が懸念される。このため、直進状態付近のデータを、推定に反映されにくくするとよい。このため、SAT推定値やSATモデル値に関する閾値を設け、SAT推定値やSATモデル値がこの閾値以下の直進状態では、傾き、すなわちSAT比に関する忘却係数を、例えば(27)式のように設定すればよい。
【0112】
【数19】
Figure 0004127062
【0113】
この結果、SAT比推定値の変化速度を小さくさせ、相対的に精度のよい旋回時のデータの重みを大きくすることができる。
【0114】
図3は、SATモデル値とSAT推定値の関係を表した図である。ここで、横軸は、SATモデル値演算部30により演算されたSATモデル値である。縦軸は、SAT推定部23により得られたSAT推定値である。
【0115】
推定パラメータθの第1要素は、図3に示した特性の勾配になる。推定パラメータθの第2要素は、図3に示した特性の切片に定数((23)式の右辺の第2要素)を乗じた値になる。なお、横加速度センサ15にドリフト誤差がない場合、推定パラメータθの第2要素はゼロとなる。
【0116】
図4は、荷重やタイヤの空気圧変化のない状態で高μ路を40km/hで走行中に操舵を繰り返したときのSAT比(SAT勾配比)と横加速度センサ15のドリフト量の推定値(横Gセンサドリフト量)を示した図である。
【0117】
同図(A)は、ドリフト誤差がない横加速度センサ15を用いたときの推定結果を示す図である。ドリフト量の推定値は、ほぼ0m/s2になった。同図(B)は、横加速度センサ15のドリフト量を擬似的に0.5m/s2加えたときの推定結果を示す図である。ドリフト量は、推定開始から60sほどで真値に近い値(0.5m/s2)になった。
【0118】
なお、図4においては、推定法の効果を示す目的で、横加速度センサ15のドリフト量推定に関する忘却係数λ2を実際の値より小さくした。実用時には、実際の横加速度センサ15のドリフト量の変化速度を勘案し、忘却係数λ2をより大きく設定することで、推定値の安定性を高めることができる。
【0119】
ドリフト量補正部32は、SAT比・ドリフト量演算部31で演算されたドリフト量に基づいて横加速度センサ15の出力値を補正して、ドリフト量のない正確な横加速度を演算する。そして、ドリフト量補正部32で得られた横加速度は、上述した横力演算部26で用いられたり、後述する路面μ推定部35で用いられる。
【0120】
SAT基準値演算部33は、SAT比演算部26から供給されたSAT比に基づいて、SATモデル値演算部30で演算されたSATモデル値を必要に応じて修正することでSAT基準値を演算する。
【0121】
具体的には、SAT基準値演算部33は、所定時間内のSAT比の最大値が閾値を超えたか否かを判定し、所定時間内のSAT比の最大値が閾値を超えていないときは、SATモデル値をそのままSAT基準値として出力する。
【0122】
一方、所定時間内のSAT比の最大値が閾値を超えたときは、荷重増加やタイヤ空気圧低下によってタイヤと路面間の接地長が増加し、SAT勾配が大きくなったと判定して、SATモデル値を上方修正してSAT基準値を求める。上方修正のための演算式は次の(28)式である。
【0123】
【数20】
Figure 0004127062
【0124】
ただし、TSAT0m:SAT基準値、TSAT0:修正前のSATモデル値、γ:上方修正のためのパラメータであり、本実施形態では所定時間内のSAT比の最大値である。また、閾値としては、例えば「1.2」を用いることができる。なお、走行中に空気圧の調圧は行われないことを考慮して、一定時間以上の停止状態が続かない限り、γは減少しないパラメータとして設定してもよい。そして、SAT基準値演算部33は、以上のようにして求められたSAT基準値TSAT0mをグリップ度推定部34に供給する。
【0125】
グリップ度推定部34は、SAT推定部23で推定されたSAT推定値TSATと、SAT基準値演算部33で演算されたSAT基準値TSAT0mとに基づいて、次の(29)式に従って、グリップ度εを推定する。
【0126】
【数21】
Figure 0004127062
【0127】
なお、グリップ度推定部34は、上述した手法によってグリップ度εを推定する場合に限らず、例えば、SAT基準値TSAT0mとSAT推定値TSATの関数でグリップ度εを表してもよいし、SAT基準値TSAT0mとSAT推定値TSATの2次元マップでグリップ度εを記述してもよい。
【0128】
路面μ推定部35は、グリップ度推定部34で推定されたグリップ度εが所定の判定基準以下(例えば、ε≦0.5)の状態になったときに、当該グリップ度εとドリフト量補正部32で補正された横加速度gyとから路面μを推定する。
【0129】
ここで、路面μは、次の(30)式によって表される。
【0130】
【数22】
Figure 0004127062
【0131】
ただし、gは重力加速度である。また、gfyは前輪位置横加速度であり、次の(31)式で表される。
【0132】
【数23】
Figure 0004127062
【0133】
このように求められる路面μは、グリップ度εが小さいほど、すなわち限界に近いほど推定精度が向上する。そこで、路面μ推定部35は、上述のように、グリップ度εが所定の判定基準以下になったときに、(30)式に従って路面μを推定している。
【0134】
以上のように、本発明の実施の形態に係る路面摩擦状態推定装置1は、横加速度センサ15のドリフト量に応じてSAT推定値−SATモデル値特性の切片が変化する性質を利用することで、横加速度センサ15のドリフト量を推定することができる。そして、路面摩擦状態推定装置1は、横加速度センサ15の出力値をドリフト量に基づいて補正するので、常に正確な横加速度を求め、その結果、グリップ度及び路面μを高精度に推定することができる。
【0135】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内で様々な設計上の変更を行うことができる。
【0136】
例えば、上述した実施の形態では、電動式パワーステアリング装置を用いて横加速度センサ15のドリフト量を推定し、更にグリップ度や路面μを推定する場合を例に挙げて説明したが、油圧式パワーステアリング装置を用いることもできる。この場合、油圧式パワーステアリング装置の油圧等を計測して操舵トルク及びアシストトルクに対応するトルクをそれぞれ検出することで、上述した実施の形態と同様にすることができる。
【0137】
さらに、SAT推定部23の代わりに、セルフアライニングトルクを直接検出することができるSAT検出部(又はSAT検出センサ)を設けてもよい。
【0138】
【発明の効果】
本発明に係る横加速度センサのドリフト量推定装置は、セルフアライニングトルクの時系列データとセルフアライニングトルクモデル値の時系列データとの関係を示す直線の切片に基づいて、横加速度センサのドリフト量を推定することにより、タイヤ空気圧の変化の影響を受けることなく、ドリフト量を高精度に推定することができる。
【0139】
本発明に係る横加速度センサの出力補正装置は、横加速度センサのドリフト量推定装置により推定されたドリフト量に応じて、横加速度センサで検出された横加速度を補正することにより、横加速度センサの出力値にドリフト量が含まれていても、ドリフト量を除去して高精度の横加速度を得ることができる。
【0140】
本発明に係る路面摩擦状態推定装置は、ドリフト量が除去された横加速度を用いてセルフアライニングトルクモデル値を演算することで、高精度に路面摩擦状態を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る路面摩擦状態推定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】ECUの機能的な構成を示すブロック図である。
【図3】SATモデル値とSAT推定値の関係を表した図である。
【図4】(A)ドリフト誤差がないとき、(B)ドリフト誤差があるときのSAT比(SAT勾配比)と横加速度センサのドリフト量の推定値(横Gセンサドリフト量)を示した図である。
【符号の説明】
1 路面摩擦状態推定装置
15 横加速度センサ
20 ECU
23 SAT推定部
30 SATモデル値演算部
31 SAT比・ドリフト量演算部
32 ドリフト量補正部
33 SAT基準値演算部
34 グリップ度推定部
35 路面μ推定部

Claims (8)

  1. 操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、
    横加速度を検出する横加速度センサと、
    前記操舵トルクセンサにより検出された操舵トルクを用いてセルフアライニングトルクを推定するセルフアライニングトルク推定手段と、
    前記横加速度センサにより検出された横加速度に基づいて、セルフアライニングトルクモデル値を演算するセルフアライニングトルクモデル値演算手段と、
    前記セルフアライニングトルク推定手段により推定されたセルフアライニングトルクの時系列データと、前記セルフアライニングトルクモデル値演算手段により演算されたセルフアライニングトルクモデル値の時系列データと、の関係を示す直線の切片に基づいて、前記横加速度センサのドリフト量を推定するドリフト量推定手段と、
    を備えた横加速度センサのドリフト量推定装置。
  2. 前記セルフアライニングトルクモデル値演算手段は、
    車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、
    操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    前記車輪速度検出手段により検出された車輪速度と、前記操舵角検出手段により検出された操舵角とに基づいて、スリップ角を推定するスリップ角推定手段と、
    前記スリップ角推定手段により推定されたスリップ角にハイパスフィルタ処理を施すハイパスフィルタと、
    前記横加速度センサにより検出された横加速度に基づいて横力を演算する横力演算手段と、
    前記横力演算手段により演算された横力をスリップ角に換算するスリップ角換算手段と、
    前記スリップ角換算手段により換算されたスリップ角にローパスフィルタ処理を施すローパスフィルタと、
    前記ハイパスフィルタによりハイパスフィルタ処理されたスリップ角と、前記ローパスフィルタによりフィルタ処理されたスリップ角とを加算する加算手段と、
    前記加算手段により加算されたスリップ角に基づいて、前記セルフアライニングトルクモデル値を演算する演算手段と、を備えた
    請求項1に記載の横加速度センサのドリフト量推定装置。
  3. 前記ドリフト量推定手段は、前記セルフアライニングトルクの時系列データと前記セルフアライニングトルクモデル値の時系列データとの関係を表す直線の傾きを推定すると共に、前記直線の切片に基づく前記ドリフト量を推定する
    請求項1または2に記載の横加速度センサのドリフト量推定装置。
  4. 前記ドリフト量推定手段において、前記切片の推定値変化のしやすさが前記傾きの推定値変化のしやすさに比較して小さいこと
    を特徴とする請求項3に記載の横加速度センサのドリフト量推定装置。
  5. 前記ドリフト量推定手段において、前記セルフアライニングトルクまたは前記セルフアライニングトルクモデル値が閾値以下となる直進付近における傾きの推定値変化のしやすさが前記セルフアライニングトルクまたは前記セルフアライニングトルクモデル値が閾値以上となる旋回状態に比較して小さいこと
    を特徴とする請求項3に記載の横加速度センサのドリフト量推定装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の横加速度センサのドリフト量推定装置と、
    前記横加速度センサのドリフト量推定装置により推定されたドリフト量に応じて、前記横加速度センサで検出された横加速度を補正する横加速度補正手段と、
    を備えた横加速度センサの出力補正装置。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載の横加速度センサのドリフト量推定装置と、
    前記横加速度センサのドリフト量推定装置により推定されたドリフト量に応じて、前記横加速度センサで検出された横加速度を補正する横加速度補正手段と、
    前記セルフアライニングトルクと前記セルフアライニングトルクモデル値とに基づいて、路面摩擦状態を推定する路面摩擦状態推定手段と、を備え、
    前記セルフアライニングトルクモデル値演算手段は、前記横加速度補正手段により補正された横加速度を用いてセルフアライニングトルクモデル値を演算すること
    を特徴とする路面摩擦状態推定装置。
  8. 請求項3から5のいずれか1項に記載の横加速度センサのドリフト量推定装置と、
    前記横加速度センサのドリフト量推定装置により推定されたドリフト量に応じて、前記横加速度センサで検出された横加速度を補正する横加速度補正手段と、
    前記ドリフト量推定手段により推定された前記直線の傾きと、前記セルフアライニングトルクモデル値演算手段により演算されたセルフアライニングトルクモデル値とに基づいて、セルフアライニングトルク基準値を演算するセルフアライニングトルク基準値演算手段と、
    前記セルフアライニングトルクと前記セルフアライニングトルク基準値とに基づいて、路面摩擦状態を推定する路面摩擦状態推定手段と、を備え、
    前記セルフアライニングトルクモデル値演算手段は、前記横加速度補正手段により補正された横加速度を用いてセルフアライニングトルクモデル値を演算すること
    を特徴とする路面摩擦状態推定装置。
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