JP2014108728A - 車体横滑り角推定装置 - Google Patents

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裕樹 塩澤
Tatsuya Suzuki
達也 鈴木
Hiroshi Mori
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Yasutake Haraishi
泰丈 孕石
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Abstract

【課題】 低μ路やタイヤ非線形領域における操舵時の車体横滑り角の推定精度を向上できる車体横滑り角推定装置を提供する。
【解決手段】 横方向加速度、前後方向加速度、ヨーレイトおよび前後方向速度を検出し、横方向加速度センサ値、前後方向加速度センサ値およびヨーレイトセンサ値を車両の横方向運動方程式および前後方向運動方程式に基づくオブザーバ11に入力して得られた横方向速度推定値および前後方向速度推定値から車体横滑り角を求める際、前後方向速度センサ値と前後方向速度推定値との誤差に基づいて横方向加速度センサ値と前後方向加速度センサ値とをそれぞれ補正する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車体横滑り角推定装置に関する。
特許文献1には、線形オブザーバによる推定法と直接積分法とを組み合わせて車体横滑り角を推定する技術が開示されている。
特開平8-332934号公報
線形オブザーバによる推定法は、車体横滑り角推定の要請が高い低μ路やタイヤ非線形領域で推定誤差が大きいという問題がある。一方、直接積分法は路面μ変化やタイヤ特性によらず正確に動作するものの、積分計算によってセンサノイズやオフセットの影響が蓄積されるため、推定値がドリフトするという問題がある。
本発明の目的は、低μ路やタイヤ非線形領域における操舵時の車体横滑り角の推定精度を向上できる車体横滑り角推定装置を提供することにある。
本発明では、横方向加速度検出値、前後方向加速度検出値およびヨーレイト検出値を車両の横方向運動方程式および前後方向運動方程式に基づくオブザーバに入力して得られた横方向速度推定値および前後方向速度推定値から車体横滑り角を求める際、前後方向速度検出値と前後方向速度推定値との誤差に基づいて横方向加速度検出値と前後方向加速度検出値とをそれぞれ補正する。
よって、モデル化誤差の影響を受けないため、低μ路やタイヤ非線形領域での推定誤差を低減できる。また、前後方向加速度検出値と横方向加速度検出値とが横方向速度推定値、前後方向速度推定値によって互いに補正されるため、推定値のドリフトを抑制できる。さらに、横方向加速度検出値と前後方向加速度検出値とが前後方向速度検出値と前後方向速度推定値との誤差のフィードバックにより補正されるため、推定値のドリフトを抑制できる。これにより、低μ路やタイヤ非線形領域における操舵時の車体横滑り角の推定精度を向上できる。
実施例1の車両の概略構成を示す図である。 車両運動を3次元空間における剛体の運動と捉えたときの剛体運動と座標を定義する図である。 実施例1の車体横滑り角推定に用いられるオブザーバのブロック線図である。 車両走行状態推定装置1の車体横滑り角推定処理の流れを示すフローチャートである。 低μ路でレーンチェンジを行ったときの車体横滑り角のタイムチャートである。 実施例2のヨーレイトセンサ値補正マップである。 直進時の車体横滑り角のタイムチャートである。 実施例3のヨーレイトセンサ値補正処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3のヨーレイトセンサ値補正作用を示す図である。 実施例3の車体横滑り角のタイムチャートである。
〔実施例1〕
[全体構成]
図1は、実施例1の車両の概略構成を示す図である。実施例1の車両は、制駆動モータ9RL,9RRで後輪10RL,10RRを駆動し、前輪10FL,10FRで転舵するFR駆動方式の車両である。
車両は、車両走行状態推定装置1、ヨーレイトセンサ(ヨーレイト検出手段)2、横加速度センサ(横方向加速度検出手段)3、前後加速度センサ(前後方向加速度検出手段)4、車輪速センサ(前後方向速度検出手段)5、制駆動モータECU(Electronic Control Unit)8および制駆動モータ9RL,9RRを備える。
車両走行状態推定装置1は、各センサの検出結果に基づき、車体横滑り角等の車両の走行状態を推定する。ヨーレイトセンサ2は、車両のヨーレイトを検出する。横加速度センサ3は、車両の横方向加速度を検出する。前後加速度センサ4は、車両の前後方向加速度を検出する。車輪速センサ5は、各車輪の車輪速を検出する。制駆動モータECU8は、アクセルペダル6およびブレーキペダル7への操作入力と、車両走行状態推定装置1により推定された走行状態に基づき、制駆動モータ9RL,9RRの制御を行う。
[車体横滑り角推定]
車両走行状態推定装置1における車体横滑り角推定について説明する。
従来の車体横滑り角推定では、タイヤの非線形特性のモデル化や、路面μの確実な推定、センサノイズやドリフトの除去など、難易度の高い課題の解決が必要であり、汎用性を持った形での実現は困難であった。そこで、実施例1の車体横滑り角推定では、車両運動を3次元空間における剛体の運動と捉え、図2のようなモデル化を行う。xは前後方向、yは横方向、zは上下方向である。
式(1)に図2に示す剛体の前後方向と横方向の慣性加速度を示す。
Figure 2014108728
ただし、変数上のドットは微分値を表す。各記号は以下の通りである。
αx:前後方向加速度
αy:横方向加速度
u:前後方向速度
v:横方向速度
r:ヨーレイト(上下軸周り角速度)
m:剛体の質量
Fx:前後方向外力
Fy:横方向外力
ちなみに式(1)では上下速度、およびx,y軸周りの角速度は微小として無視している。一方、車載する前後、横加速度センサ4,3のセンサ値の大きさGx,Gyは、式(2)で表される。
Figure 2014108728
各記号は以下の通りである。
g:重力加速度
φ:x軸周りの回転角度
θ:y軸周りの回転角度
式(1),(2)をまとめると、
Figure 2014108728
となり、各加速度Gx,Gyで状態u,vが駆動されると共に、重力に伴う外乱が加わった系とみなすことができる。
式(3)はシステム行列にヨーレイトを含む時変非線形系であり、このシステムに対して拡張カルマンフィルタを下記のように構成する。重力に伴う前後、横方向の外乱をそれぞれw1,w2で表した。
Figure 2014108728
Figure 2014108728
Figure 2014108728
Figure 2014108728
Figure 2014108728
Figure 2014108728
Figure 2014108728
ただし、添え字tは時刻を表し、変数上のバーは状態方程式に基づく予測値であることを示す。各記号は以下の通りである。
Gt:予測に関するヤコビアン
Ht:計測更新に関するヤコビアン
Kt:カルマンゲイン
Rt:プロセスノイズの共分散
Qt:観測ノイズの共分散
Σt:状態量の共分散
dt:演算更新時間
ut_sensor:車速センサ値
式(9)の一部をブロック図に表すと図3となる。図3は、実施例1の車体横滑り角推定に用いられるオブザーバのブロック線図である。オブザーバ11は、ヨーレイトセンサ値、横方向加速度センサ値、前後方向加速度センサ値および車速センサ値(左右後輪車輪速センサ値の平均値)を入力し、前後方向速度推定値および横方向速度推定値を出力する。
オブザーバ11は、横方向速度推定部(横方向速度推定手)12、前後方向速度推定部(前後方向速度推定手段)13および前後方向速度推定誤差補償部(加速度検出値補正手段)14を備える。横方向速度推定部12は、前後方向速度推定値を演算するもので、従来の直接積分法に相当する。直接積分法では、センサオフセットがそのまま推定値に影響することがわかる。前後方向速度推定部13は、横方向速度推定値を演算する。図3から明らかなように、横方向速度推定部12による横方向速度推定値の演算には、前後方向速度推定部13により演算された前後方向速度推定値にヨーレイトセンサ値を乗じた値が用いられ、前後方向速度推定部13による前後方向速度推定値の演算には、横方向速度推定部12により演算された横方向速度推定値にヨーレイトセンサ値を乗じた値が用いられる。前後方向速度推定誤差補償部14は、車速センサ値と前後方向速度推定値との偏差(誤差)にゲインk1,k2を乗じたフィードバック量で前後方向加速度センサ値、横方向加速度センサ値を補正する。ゲインk1,k2は、カルマンゲインKtの成分である。つまり、拡張カルマンフィルタにより最適なゲインk1,k2が設定される。
車体横滑り角βは、オブザーバ11により推定された横方向速度推定値、前後方向速度推定値に基づき、下記の式(11)を参照して計算する。
Figure 2014108728
[車体横滑り角推定処理]
図4は、車両走行状態推定装置1の車体横滑り角推定処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS101では、前後加速度センサ4から前後方向加速度センサ値を入力する。
ステップS102では、横加速度センサ3から横方向加速度センサ値を入力する。
ステップS103では、ヨーレイトセンサ2からヨーレイトセンサ値を入力する。
ステップS104では、車輪速センサ5から後輪車輪速センサ値の平均値をy車速センサ値として入力する。
ステップS105では、図3に示したオブザーバ11により、前後方向速度推定値、横方向速度推定値を演算する。
ステップS106では、前後方向速度推定値、横方向速度推定値から式(11)を用いて車体横滑り角を演算する。ステップS106は車体横滑り角演算手段に相当する。
次に、作用を説明する。
[操舵時の車体横滑り角推定精度向上]
様々な車両運動制御システムにおいて、精度の高い車体横滑り角の推定が必要とされている。従来の代表的な手法は、
1.車両モデルを用いた線形オブザーバによる推定法
2.直接積分法
に大別される。
線形オブザーバによる推定法では、車両モデルが正確であれば、精度の高い推定値が得られる。しかし路面μや車両重量などのモデル化誤差が大きい場合には、十分な精度が得られない。一般に低μ路やタイヤ非線形領域において車体横滑り角推定の要請は高まるので、要求の高い領域で弱点を有している。
一方、直接積分法は車両モデルを持たず、車載センサ信号を直接使うので、原理的には路面μ変化やタイヤ特性によらず正確に動作する。しかし積分計算を用いるので、センサノイズやオフセットの影響が蓄積され、推定値がドリフトする。
これに対し、実施例1の車両走行状態推定装置1では、車両モデルを持たない直接積分法をベースとし、横方向運動方程式だけでなく、前後方向運動方程式を使ってオブザーバ11を構成した。
よって、モデル化誤差の影響を受けないため、低μ路やタイヤ非線形領域での推定誤差を低減できる。また、前後方向加速度センサ値、横方向加速度センサ値がヨーレイトセンサ値を使ってお互いに補正し合う構成であるため、推定値のドリフトを抑制できる。
さらに、横方向加速度センサ値と前後方向加速度センサ値とが前後方向速度センサ値と前後方向速度推定値との誤差に基づくフィードバック補正量により補正されるため、センサノイズやオフセットが大きい場合であっても、推定値のドリフトを抑制できる。このとき、実施例1では、フィードバック補正量を決めるゲインk1,k2を設定する拡張カルマンフィルタを構成したため、重力加速度等の影響を考慮して各加速度センサ値を補正できるため、坂路やカント路を走行中であっても車体横滑り角を精度良く推定できる。
図5は、低μ路でレーンチェンジを行ったときの車体横滑り角のタイムチャートである。線形オブザーバによる推定法では、モデル化誤差によって十分な推定精度が得られていない。また、直接積分法では、誤差の累積によって推定値のドリフトが大きくなるため、レーンチェンジ等の連続的な操舵には対応できない。一方、実施例1では、連続的な操舵を行った場合であっても推定値のドリフトを抑制でき、高精度の車体横滑り角推定を実現している。
次に、効果を説明する。
実施例1にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(1) 車両の横方向加速度を検出する横加速度センサ3と、車両の前後方向加速度を検出する前後加速度センサ4と、車両のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサ2と、車両の前後方向速度を検出する車輪速センサ5と、横方向加速度センサ値、ヨーレイトセンサ値および前後方向速度推定部13により演算された前後方向速度推定値から車両の横方向運動方程式に基づいて車両の横方向速度推定値を演算する横方向速度推定部12と、前後方向加速度センサ値、ヨーレイトセンサ値および横方向速度推定部12により演算された横方向速度推定値から車両の前後方向運動方程式に基づいて車両の前後方向速度推定値を演算する前後方向速度推定部13と、横方向速度推定値と前後方向速度推定値とに基づいて車体横滑り角を演算する車体横滑り角演算手段(S106)と、前後方向速度センサ値と前後方向速度推定値との誤差に基づいて横方向加速度センサ値と前後方向加速度センサ値とをそれぞれ補正する前後方向速度推定誤差補償部14と、を備えた。
これにより、低μ路やタイヤ非線形領域における操舵時の車体横滑り角の推定精度を向上できる。
(2) 前後方向速度推定誤差補償部14は、前後方向速度センサと前後方向速度推定値との誤差に基づいて横方向加速度センサ値と前後方向加速度センサ値の補正量をそれぞれ決定する拡張カルマンフィルタを備えた。
これにより、坂路やカント路を走行中であっても車体横滑り角を精度良く推定できる。
(3) 横方向加速度、前後方向加速度、ヨーレイトおよび前後方向速度を検出し、横方向加速度センサ値、前後方向加速度センサ値およびヨーレイトセンサ値を車両の横方向運動方程式および前後方向運動方程式に基づくオブザーバ11に入力して得られた横方向速度推定値および前後方向速度推定値から車体横滑り角を求める際、前後方向速度センサ値と前後方向速度推定値との誤差に基づいて横方向加速度センサ値と前後方向加速度センサ値とをそれぞれ補正する。
これにより、低μ路やタイヤ非線形領域における操舵時の車体横滑り角の推定精度を向上できる。
〔実施例2〕
実施例2は、ヨーレイトセンサ値がゼロ付近にある場合、ヨーレイトセンサ値をゼロ以外の一定値に補正する点で実施例1と相違する。
実施例2の車両走行状態推定装置1では、図6に示すように、ヨーレイトセンサ出力(ヨーレイトセンサ値)がゼロ付近の領域にある場合、ヨーレイトセンサ値を一定値に補正する。図6は、実施例2のヨーレイトセンサ値補正マップであり、一定値は、ヨーレイトセンサ値が正の値の場合には正の値とし、負の値の場合には負の値とする。ここで、ヨーレイトセンサ値のゼロ付近の領域とは、車両の直進中に検出されるヨーレイトセンサ値の範囲であり、ヨーレイトセンサノイズ幅よりも広い範囲とする(例えば、センサフルスケールの3%程度)。
車両走行状態推定装置1は、図6のマップに基づいてヨーレイトセンサ値から演算に用いるヨーレイトを求め、求めたヨーレイトをオブザーバ11へ入力することで車体横滑り角を推定する。
次に、作用を説明する。
[直進時のドリフト抑制作用]
図7は、直進時の車体横滑り角のタイムチャートである。横加速度センサ値がオフセットしている場合、直接積分法では、誤差の累積によって推定値のドリフトが大きくなるため、レーンチェンジ等の連続的な操舵には対応できない。一方、実施例1の手法では、操舵時には車体横滑り角の精度が向上するものの、横加速度センサ値がオフセットした状態で直進走行を行った場合、直接積分法と同様に推定値がドリフトするという課題がある。これは、直進時にはヨーレイトがゼロになるため、図3に示したオブザーバにおいてカルマンゲインによるフィードバック効果がなくなり、センサオフセットの影響が抑制できないからである。
つまり、車両の前後および横方向運動方程式を繋ぐ鍵は、ヨーレイトセンサ値がゼロではないことであるから、実施例2では、ヨーレイトセンサ値がゼロ近傍のとき、演算に用いるヨーレイトをゼロ以外の一定値に固定する。これにより、前後および横方向運動方程式は仮想的に繋がり続けることができるため、ヨーレイトがゼロ付近の領域では推定誤差が若干大きくなるものの、推定値のドリフトを抑制できる。
次に、効果を説明する。
実施例2にあっては、実施例1の効果(1)〜(3)に加え、以下の効果を奏する。
(4) ヨーレイトセンサ値がゼロ付近にある場合、当該ヨーレイトセンサ値をゼロ以外の一定値に補正するヨーレイト検出値補正手段(車両走行状態推定装置1)を備えた。
これにより、直進時の推定値のドリフトを抑制できる。
〔実施例3〕
実施例3は、ヨーレイトセンサ値を補正する一定値にヒステリシスを設定した点で実施例2と相違する。
図8は、実施例3のヨーレイトセンサ値補正処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201では、後輪の前後方向μ勾配を取得する。
ステップS202では、後輪の前後方向μ勾配がゼロ近傍であるか否かを判定し、YESの場合はステップS205へ進み、NOの場合はステップS203へ進む。ここで、ゼロ近傍とは、ヨーレイトセンサ値がゼロ付近の領域にあるときに後輪の前後方向μ勾配が取り得る値とする。
ステップS203では、ヨーレイトセンサ値を演算で用いるヨーレイトとする。
ステップS204では、演算で用いるヨーレイトをオブザーバ11へ入力する。
ステップS205では、ヨーレイトセンサ値が増加方向(負から正の方向)に変化しているか否かを判定し、YESの場合はステップS206へ進み、NO(正から負の方向)の場合はステップS207へ進む。
ステップS206では、ヨーレイトを負の一定値Aとする。
ステップS207では、ヨーレイトを正の一定値Bとする。
次に、作用を説明する。
[ハンチング防止作用]
直進時はヨーレイトセンサ値がゼロ点を挟んで正負を行き来するため、一定値の値を正負で切り替える実施例2の手法では、直進付近で演算に用いるヨーレイトがハンチングするという課題がある。そこで、実施例3では、直進時にヨーレイトセンサ値が増加方向に変化している場合には演算に用いるヨーレイトを負の一定値Aとし、減少方向に変化している場合には演算に用いるヨーレイトを正の一定値Bとする。これにより、図9に示すように、直進時にヨーレイトセンサ値がゼロ点を跨いで増減する場合であっても、演算に用いるヨーレイトがハンチングするのを防止できる。
図10は、実施例3の車体横滑り角のタイムチャートであり、操舵中、直進中にかかわらず、センサドリフトの影響を排除でき、高精度の車体横滑り角推定を実現している。
次に、効果を説明する。
実施例3にあっては、実施例1の効果(1)〜(3)、実施例2の効果(4)に加え、以下の効果を奏する。
(5) 一定値にヒステリシスを設定した。
これにより、直進付近で演算に用いるヨーレイトがハンチングするのを防止でき、直進時の車体横滑り角の推定精度を向上できる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための形態を、実施例に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、ヨーレイトは車速と操舵角から推定しても良い。
1 車両走行状態推定装置
2 ヨーレイトセンサ(ヨーレイト検出手段)
3 横加速度センサ(横方向加速度検出手段)
4 前後加速度センサ(前後方向加速度検出手段)
5 車輪速センサ(前後方向速度検出手段)
6 アクセルペダル
7 ブレーキペダル
8 制駆動モータECU
9RL,9RR 制駆動モータ
10FL,10FR 前輪
10RL,10RR 後輪
11 オブザーバ
12 横方向速度推定部(横方向速度推定手)
13 前後方向速度推定部(前後方向速度推定手段)
14 前後方向速度推定誤差補償部(加速度検出値補正手段)

Claims (5)

  1. 車両の横方向加速度を検出する横方向加速度検出手段と、
    車両の前後方向加速度を検出する前後方向加速度検出手段と、
    車両のヨーレイトを検出するヨーレイト検出手段と、
    車両の前後方向速度を検出する前後方向速度検出手段と、
    前記横方向加速度検出値、前記ヨーレイト検出値および前後方向速度推定手段により演算された前後方向速度推定値から車両の横方向運動方程式に基づいて車両の横方向速度推定値を演算する横方向速度推定手段と、
    前記前後方向加速度検出値、前記ヨーレイト検出値および前記横方向速度推定手段により演算された前記横方向速度推定値から車両の前後方向運動方程式に基づいて車両の前後方向速度推定値を演算する前後方向速度推定手段と、
    前記横方向速度推定値と前記前後方向速度推定値とに基づいて車体横滑り角を演算する車体横滑り角演算手段と、
    前記前後方向速度検出値と前記前後方向速度推定値との誤差に基づいて前記横方向加速度検出値と前記前後方向加速度検出値とをそれぞれ補正する加速度検出値補正手段と、
    を備えたことを特徴とする車体横滑り角推定装置。
  2. 請求項1に記載の車体横滑り角推定装置において、
    前記加速度検出値補正手段は、前記誤差に基づいて前記横方向加速度検出値と前記前後方向加速度検出値の補正量をそれぞれ決定する拡張カルマンフィルタを備えたことを特徴とする車体横滑り角推定装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車体横滑り角推定装置において、
    前記ヨーレイト検出値がゼロ付近にある場合、当該ヨーレイト検出値をゼロ以外の一定値に補正するヨーレイト検出値補正手段を備えたことを特徴とする車体横滑り角推定装置。
  4. 請求項3に記載の車体横滑り角推定装置において、
    前記一定値にヒステリシスを設定したことを特徴とする車体横滑り角推定装置。
  5. 横方向加速度、前後方向加速度、ヨーレイトおよび前後方向速度を検出し、横方向加速度検出値、前後方向加速度検出値およびヨーレイト検出値を車両の横方向運動方程式および前後方向運動方程式に基づくオブザーバに入力して得られた横方向速度推定値および前後方向速度推定値から車体横滑り角を求める際、前後方向速度検出値と前記前後方向速度推定値との誤差に基づいて前記横方向加速度検出値と前記前後方向加速度検出値とをそれぞれ補正することを特徴とする車体横滑り角推定装置。
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