JP4593457B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
車両操舵時の運転者の操舵力を軽減する電動パワーステアリング装置には、操舵トルクに応じて操舵アシスト量を制御するものがある。この電動パワーステアリング装置では、一般的に、操舵トルクが大きくなるほどステアリングモータで発生させる補助操舵トルク(アシスト量)を増大させ、操舵トルクが小さくなるほど補助操舵トルクを減少させている。
ところで、車両が横勾配のある路面を走行しているときには、車両として直進状態にあっても路面の低い方向へ車体が流されてしまう。そのため、この車体流れに抗して直進させるには、車体が路面の低い方へ流れないように運転者はハンドルに操舵トルクを加え続けなければならず、運転者の疲労を早める場合がある。
この課題に対処するに、車両の傾斜角度を検出し、該傾斜角度に応じてアシスト量を補正する電動パワーステアリング装置が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−43165号公報
前記従来の電動パワーステアリング装置では、前後輪のサスペンション装置に上下方向の変位を検出するストロークセンサを設け、ストロークセンサの出力信号に基づいて車両の傾斜角度を演算し、該傾斜角度に応じてアシスト量を補正している。
そのため、多数のストロークセンサが必要でコストアップになり、また、制御が複雑になるという課題があった。
そこで、この発明は、装置構成および制御が簡単ながら、車体流れ時の運転者の疲労を軽減することができる電動パワーステアリング装置を提供するものである。
この発明に係る電動パワーステアリング装置では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
請求項1に係る発明は、操作子(例えば、後述する実施例におけるステアリングホイール3)に加わる操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段(例えば、後述する実施例における操舵トルクセンサ16)と、操舵をアシストするステアリングモータ(例えば、後述する実施例におけるステアリングモータ10)とを備え、前記操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクに応じて前記ステアリングモータによるアシスト量を制御する車両の電動パワーステアリング装置において、車両のヨーレートを検出するヨーレート検出手段(例えば、後述する実施例におけるヨーレートセンサ18)と、前記操作子の操舵角を検出する操舵角検出手段(例えば、後述する実施例における操舵角センサ15)とを備え、該ヨーレート検出手段で検出されるヨーレートがゼロ近傍であり且つ前記操舵トルク検出手段で検出される操舵トルクが所定値以上である場合に、前記アシスト量を車体流れ阻止操舵状態ではないと判定されたときのアシスト量よりも増加させ、前記操舵角検出手段で検出される操舵角が大きいほど、車体流れ阻止操舵状態ではないと判定されたときのアシスト量よりも増加する増加量を大きくすることを特徴とする。
このように構成することにより、ヨーレート検出手段で検出されるヨーレートがゼロ近傍であり且つ操舵トルク検出手段で検出される操舵トルクが所定値以上である場合には、車体流れに抗して車両を直進させる操舵状態(以下、車体流れ阻止操舵状態という)であると判断して、ステアリングモータによるアシスト量を車体流れが生じていない通常時(車体流れ阻止操舵状態ではないと判定されたとき)のアシスト量よりも増加するので、車体流れ阻止操舵状態における運転者の操舵力を小さくすることができる。
また、操舵角検出手段で検出される操舵角が大きいほど、車体流れ阻止操舵状態ではないと判定されたときのアシスト量よりも増加する増加量を大きくするので、車体流れ阻止操舵状態におけるアシスト量の増加制御を安定させることができる。
請求項に係る発明は、請求項1に記載の発明において、車速がゼロ近傍のときは、車体流れ阻止操舵状態ではないと判定されたときのアシスト量よりも増加する増加量をゼロにすることを特徴とする。
このように構成することにより、車速がゼロ近傍での誤判断を避けることができる。
請求項1に係る発明によれば、車体流れ阻止操舵状態の判断が可能で、車体流れ阻止操舵状態のときにステアリングモータによるアシスト量を車体流れが生じていない通常時(車体流れ阻止操舵状態ではないと判定されたとき)のアシスト量よりも増加することができるので、車体流れ阻止操舵状態における運転者の操舵力が小さくて済み、運転者の負担を軽減することができ、運転者を疲れ難くすることができる。また、車両の直進安定性も向上する。しかも、装置構成および制御が簡単で、コストアップを抑えることができる。
また、車体流れ阻止操舵状態におけるアシスト量の増加制御を安定させることができる。
請求項に係る発明によれば、車速がゼロ近傍での誤判断を避けることができる。
以下、この発明に係る電動パワーステアリング装置の実施例を図1から図4の図面を参照して説明する。なお、この実施例は、車両用の電動パワーステアリング装置の態様である。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置は手動操舵力発生機構1を備えており、この手動操舵力発生機構1は、ステアリングホイール(操作子)3に一体結合されたステアリングシャフト4が、ユニバーサルジョイントを有する連結軸5を介してラック&ピニオン機構のピニオン6に連結されて構成されている。ピニオン6は、車幅方向に往復動し得るラック軸7のラック歯7aに噛合し、ラック軸7の両端には、タイロッド8,8を介して転舵輪としての左右の前輪9,9が連係されている。この構成により、ステアリングホイール3の操舵時に通常のラック&ピニオン式の転舵操作が可能であり、前輪9,9を転舵させて車両の向きを変えることができる。ラック軸7とタイロッド8,8は転舵機構を構成する。
また、ラック軸7と同軸上に、手動操舵力発生機構1による操舵力を軽減するための補助操舵力を供給するステアリングモータ10が配設されている。つまり、この電動パワーステアリング装置ではステアリングモータ10が操舵をアシストする。ステアリングモータ10により供給される補助操舵力は、ラック軸7に対してほぼ平行に設けられたボールねじ機構12を介して推力に変換され、ラック軸7に作用せしめられる。そのために、ラック軸7を挿通させたステアリングモータ10のロータに駆動側ヘリカルギヤ11を一体的設け、この駆動側ヘリカルギヤ11に噛合する従動側ヘリカルギヤ13を、ボールねじ機構12のスクリューシャフト12aの一端に設け、ボールねじ機構12のナット14をラック7に固定している。
ステアリングシャフト4には、ステアリングシャフト4の操舵角を検出するための操舵角センサ(操舵角検出手段)15が設けられ、前記ラック&ピニオン機構(6,7a)を収容するステアリングギアボックス(図示略)内には、ピニオン6に作用する操舵トルクを検出するための操舵トルクセンサ(操舵トルク検出手段)16が設けられている。また、車体の適所には、車両のヨーレート(車両挙動)を検出するヨーレートセンサ(ヨーレート検出手段)18と、車速を検出する車速センサ(車速検出手段)19と、が取り付けられている。
操舵角センサ15は検出した操舵角に対応する電気信号を、操舵トルクセンサ16は検出した操舵トルクに対応する電気信号を、ヨーレートセンサ18は検出したヨーレートに対応する電気信号を、車速センサ19は検出した車速に対応した電気信号を、それぞれステアリング制御装置(EPS−ECU)20に出力する。
ステアリング制御装置20は、これらセンサ15,16,18,19からの入力信号を処理して得られる制御信号によりステアリングモータ10に供給すべき目標電流を決定し、駆動回路21を介してステアリングモータ10に供給することによりステアリングモータ10の出力トルクを制御し、ステアリング操作における補助操舵力(アシスト量)を制御する。
図2の制御ブロック図を参照して、電動パワーステアリング装置におけるステアリングモータ10の電流制御を説明する。
ステアリング制御装置20は、ベース電流算出部31、ヨーレート反力補正電流算出部32、トルクセンサ補正中点値算出部33を備え、ベース電流算出部31で算出したベース電流から、ヨーレート反力補正電流算出部32で算出したヨーレート反力補正電流を減算することにより、ステアリングモータ10の目標電流を算出する。
詳述すると、ベース電流算出部31は、操舵トルクセンサ16および車速センサ19の出力信号に基づき、ベース電流テーブル(図示略)を参照して、操舵トルクと車速に応じたベース電流を算出する。前記ベース電流テーブルは、操舵トルクに対応する信号値(以下、操舵トルク信号値Vと称す)が大きくなるにしたがってベース電流が大きくなり、車速が大きくなるにしたがってベース電流が小さくなるように設定されている。この実施例において、操舵トルク信号値Vは操舵トルクセンサ16の出力値(出力電圧)Vnからトルクセンサ中点値を減算した値であり、トルクセンサ中点値とは、中点(操舵トルク=ゼロ)における操舵トルクセンサ16の出力値(出力電圧)である。
図4は操舵トルクセンサ16の出力特性図の一例であり、この図を参照して操舵トルク信号値について具体的に説明する。図4において縦軸は操舵トルクセンサ16の出力(電圧)、横軸は操舵トルクであり、プラスは右回り、マイナスは左回りの操舵トルクを示している。トルクセンサ中点値をVとすると、例えば、操舵トルクセンサ16の出力電圧がV(V>V)の場合には、操舵トルク信号値Vは「V−V」である。この場合、操舵トルク信号値Vは正の値になるので、右回りの操舵トルクとして処理される。一方、操舵トルクセンサ16の出力電圧がV(V<V)の場合には、操舵トルク信号値Vは「V−V」である。この場合、操舵トルク信号値Vは負の値になるので、左回りの操舵トルクとして処理される。
ヨーレート反力補正電流算出部32は、ヨーレートセンサ18の出力信号に基づき、ヨーレート反力補正電流テーブル(図示略)を参照して、ヨーレート反力補正電流を算出する。ヨーレート反力補正電流は、例えば車両の旋回走行時などにおいてヨーレートが発生したときに、このヨーレートを打ち消す方向のトルクを発生させる反力成分である。ヨーレート反力補正電流テーブルは、ヨーレートが大きくなるにしたがってヨーレート反力補正電流が大きくなるように設定されている。
ところで、前述したように車両が横勾配のある路面を走行しているときには、車両として直進状態にあっても路面の低い方向へ車体が流されてしまうため、この車体流れに抗して直進させるには、運転者はステアリングホイール3に操舵トルクを加え車体が路面の低い方へ流れないように操舵する必要がある。しかしながら、このような状況が長く続くと、運転者の疲労を早めてしまうので好ましくない。
そこで、この電動パワーステアリング装置では、車体流れに抗して車両を直進させる操舵状態(車体流れ阻止操舵状態)にあると判断したときには、操舵トルクセンサ16のトルクセンサ中点値を補正することによって、車体流れが生じていないとき(以下、この出願においては「通常時」という)よりもアシスト量が大きくなるように制御し、これにより運転者の負担を軽減する。以下の説明の都合上、補正前のトルクセンサ中点値Vをトルクセンサ基本中点値Vと称す。
トルクセンサ補正中点値算出部33は、車体流れ阻止操舵状態にあるか否かの判断と、トルクセンサ中点値の補正を実行する。そのために、トルクセンサ補正電流算出部33には、操舵角センサ15、操舵トルクセンサ16、ヨーレートセンサ18、車速センサ19の各出力信号が入力される。
トルクセンサ補正中点値算出部33において実行される車体流れ阻止操舵状態判断処理およびトルクセンサ中点値補正処理について、図3に示すブロック図を参照して説明する。
トルクセンサ補正中点値算出部33は、車体流れ判断部34、中点補正スイッチ35、トルクセンサ中点補正マップ36、車速レシオマップ37、フェードIN/OUT処理部38を備えている。
車体流れ判断部34は、操舵角センサ15と操舵トルクセンサ16とヨーレートセンサ18の各出力信号に基づき、車体流れ阻止操舵状態にあるか否かを判断する。この実施例では、次の(1)〜(3)の3つの条件を同時に満足する状態が一定時間継続した場合に、車体流れ判断部34は車体流れ阻止操舵状態にあると判断する。
(1)ヨーレートセンサ18で検出されるヨーレートがゼロ近傍で安定している。
(2)操舵トルクセンサ16の出力電圧(操舵トルク)がトルクセンサ基本中点値Vから同方向(右回りあるいは左回り)に所定値以上オフセットしている。
(3)操舵角センサ15で検出される操舵角が中点値から同方向(右回りあるいは左回り)に所定値以上オフセットしている。
つまり、車両にヨーレートが殆ど発生していないのに、運転者がステアリングホイール3を一定の方向に回転させ且つ所定値以上のトルクを加え続ける状態が一定時間継続したときには、車体流れに抗して車両を直進させる操舵を運転者が行っている状態(すなわち、車体流れ阻止操舵状態)であると判断する。
換言すると、上記(1)〜(3)の3つの条件を満たしても一定時間継続しないときや、上記(1)〜(3)の条件のいずれか1つでも満たしていないときには、車体流れ判断部34は車体流れ阻止操舵状態でないと判断する。
この実施例では上記(1)〜(3)の3条件と継続性を課すことによって、車体流れ阻止操舵状態の判断の正確性を期している。
ただし、簡易的な方法として、上記(2)と(3)のいずれか一方と(1)の条件とを同時に満足する状態が一定時間継続した場合に車体流れ阻止操舵状態であると判断することも可能である。
中点補正スイッチ35は、車体流れ判断部34が車体流れ阻止操舵状態であると判断した場合にONされ、車体流れ阻止操舵状態でないと判断した場合にOFFされる。
そして、トルクセンサ補正中点値算出部33は、操舵角センサ15で検出された操舵角の絶対値に基づき、トルクセンサ中点補正マップ36を参照して、操舵角の絶対値に応じた基本補正電圧を算出するとともに、車速センサ19で検出された車速に基づき、車速レシオマップ37を参照して、車速に応じた車速レシオRvを算出する。
なお、この実施例におけるトルクセンサ中点補正マップ36では、操舵角の絶対値が第1の所定角度θに達するまでは基本補正電圧はゼロであり、第1の所定角度θを越えると操舵角の絶対値が大きくなるにしたがって基本補正電圧が徐々に大きくなり、操舵角の絶対値が第2の所定角度θに達すると基本補正電圧は最大値となり、第2の所定角度θ以上では基本補正電圧は前記最大値で一定に設定されている。
この実施例における車速レシオマップ37では、車速が第1の車速vに達するまでは車速レシオRvはゼロであり、第1の車速vを越えると車速が大きくなるにしたがって車速レシオRvが徐々に大きくなり、車速が第2の車速vに達すると車速レシオRvは最大値となり、第3の車速vに達するまで車速レシオRvは前記最大値で一定で、第3の車速vを越えると車速が大きくなるにしたがって車速レシオRvは徐々に小さくなり、車速が第4の車速vに達するとそれ以上は車速レシオRvは所定の中間値で一定に設定されている。
トルクセンサ補正中点値算出部33は、車体流れ判断部34が車体流れ阻止操舵状態であると判断して中点補正スイッチ35をONしたときには、操舵角の絶対値に基づきトルクセンサ中点補正マップ36を参照して算出した基本補正電圧に、車速レシオマップ37を参照して算出した車速レシオRvを乗じて、補正電圧値Vhを算出し、フェードIN/OUT処理部38において所定時間をかけて徐々に補正電圧値Vhに移行するように処理し、トルクセンサ基本中点値Vから補正電圧値Vhを減算した電圧値を、トルクセンサ補正中点値Vhとして出力する(Vh=V−Vh)。なお、補正電圧値Vhの符号は、操舵角センサ15で検出された操舵角の符号と同じにする。
フェードIN/OUT処理部38により徐々に補正電圧値Vhに移行させるのは、瞬時にトルクセンサ基本中点値Vからトルクセンサ補正中点値Vhに切り換えると操舵フィーリングが悪化するからである。
例えば、ステアリングホイール3を右に切って車体流れ阻止操舵状態となっているときには、操舵角も右回転で符号が「正」であるので、補正電圧値Vhの符号も「正」とする。その結果、トルクセンサ補正中点値Vhは、トルクセンサ基本中点値Vよりも小さい値(図4においてVh1)となる(V>Vh1)。このように操舵トルクセンサ16の中点値を補正すると、操舵トルクセンサ16の出力電圧がV(V>V)の場合には、操舵トルク信号値Vは「V−Vh1」となり、車体流れが生じていない通常時の操舵トルク信号値V(=V−V)よりも大きくなる。したがって、車体流れ阻止操舵状態のときのアシスト量を、通常時のアシスト量よりも大きくすることができる。この場合、基本的には、操舵角センサ15で検出される操舵角が大きいほど、また、車速センサ19で検出される車速が大きいほど、アシスト量が大きくなる。
また、ステアリングホイール3を左に切って車体流れ阻止操舵状態となっているときには、操舵角も左回転で符号が「負」であるので、補正電圧値Vhの符号も「負」とする。その結果、トルクセンサ補正中点値Vhは、トルクセンサ基本中点値Vよりも大きい値(図4においてVh2)となる(V<Vh2)。このように操舵トルクセンサ16の中点値を補正すると、操舵トルクセンサ16の出力電圧がV(V<V)の場合には、操舵トルク信号値Vは「V−Vh2」となり、車体流れが生じていない通常時の操舵トルク信号値V(=V−V)よりも絶対値の大きい負の値となる。したがって、この場合にも、車体流れ阻止操舵状態のときのアシスト量を、通常時のアシスト量よりも大きくすることができる。この場合も、基本的には、操舵角センサ15で検出される操舵角が大きいほど、また、車速センサ19で検出される車速が大きいほど、アシスト量が大きくなる。
なお、車体流れ判断部34が車体流れ阻止操舵状態であると判断していても、操舵角センサ15で検出される操舵角が第1の所定角度θ以下のときには基本補正電圧がゼロに設定されるので、補正電圧値Vhはゼロとなり、トルクセンサ中点値の補正は実質的に行われず、トルクセンサ補正中点値Vhはトルクセンサ基本中点値Vに一致する(Vh=V)。
また、車速センサ19で検出される車速が第1の所定車速v以下のときも車速レシオRvがゼロに設定されるので、補正電圧値Vhはゼロとなり、トルクセンサ中点値の補正は実質的に行われず、トルクセンサ補正中点値Vhはトルクセンサ基本中点値Vに一致する(Vh=V)。これは、車速がゼロ近傍(第1の所定車速v以下)で誤判断を避けるためである。
車体流れ判断部34が車体流れ阻止操舵状態ではないと判断して中点補正スイッチ35をOFFしたときも、基本補正電圧がゼロになるので、補正電圧値Vhもゼロとなり、トルクセンサ中点値の補正は実質的に行われず、トルクセンサ補正中点値Vhはトルクセンサ基本中点値Vに一致する(Vh=V)。
なお、トルクセンサ中点値の補正実行中に、車体流れ判断部34が車体流れ阻止操舵状態でないと判断し中点補正スイッチ35をOFFする場合には、瞬時にトルクセンサ補正中点値Vhからトルクセンサ基本中点値Vに切り換えると操舵フィーリングが悪化するので、フェードIN/OUT処理部38において所定時間をかけて徐々に補正電圧値Vhをゼロに移行するように処理する。
この実施例における車速レシオマップ37では車速が第3の車速vよりも高い高車速域では車速が高くなるにしたがって車速レシオRvを小さくしているので、高車速で車体流れ阻止操舵状態にあるときは操舵アシスト量の増加を抑え気味にすることができ、高車速域での操舵フィーリング悪化を防止することができる。
以上説明するように、この実施例における電動パワーステアリング装置によれば、操舵角センサ15、操舵トルクセンサ16、ヨーレートセンサ18の各出力信号に基づいて車体流れ阻止操舵状態にあるか否かを判断し、車体流れ阻止操舵状態であると判断した場合には、基本的に操舵角センサ15の出力信号に基づいてトルクセンサ補正中点値Vhを算出し、操舵トルクセンサ16の中点値を補正することによりアシスト量を車体流れが生じていない通常時のアシスト量よりも増加するので、車体流れ阻止操舵状態における運転者の操舵力が小さくて済み、運転者の負担を軽減することができ、運転者を疲れ難くすることができる。また、車両の直進安定性も向上する。
しかも、操舵トルクセンサ16およびヨーレートセンサ18は一般に電動パワーステアリング装置に初めから備えられており、操舵角センサ15を1つ追加するだけで前記作用・効果を得ることができるので、装置構成および制御が簡単になり、コストアップを抑えることができる。
操舵角センサ15の出力は操舵トルクセンサ16の出力よりもノイズが小さく、このノイズの小さい操舵角センサ15の出力値(つまり、操舵角)Vnに応じてトルクセンサ補正中点値Vhを算出しているので、トルクセンサ中点値の補正を安定して行うことができ、車体流れ阻止操舵状態におけるアシスト量の増加制御を安定させることができる。
〔他の実施例〕
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、前述した実施例では、操舵トルクセンサ16の中点値を補正することによって車体流れ阻止操舵状態のときの操舵アシスト量を増加させているが、トルクセンサ中点値を補正せずに操舵アシスト量を増加補正しても構わない。
また、図3に示されるトルクセンサ中点補正マップ36や車速レシオマップ37はいずれも一例である。
この発明に係る電動パワーステアリング装置の構成図である。 前記電動パワーステアリング装置のステアリングモータに対する電流制御のブロック図である。 トルクセンサ中点値補正処理のブロック図である。 操舵トルクセンサの出力特性図の一例である。
符号の説明
3 ステアリングホイール(操作子)
10 ステアリングモータ
15 操舵角センサ(操舵角検出手段)
16 操舵トルクセンサ(操舵トルク検出手段)
18 ヨーレートセンサ(ヨーレート検出手段)
19 車速センサ

Claims (2)

  1. 操作子に加わる操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、操舵をアシストするステアリングモータとを備え、前記操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクに応じて前記ステアリングモータによるアシスト量を制御する車両の電動パワーステアリング装置において、
    車両のヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、前記操作子の操舵角を検出する操舵角検出手段とを備え、該ヨーレート検出手段で検出されるヨーレートがゼロ近傍であり且つ前記操舵トルク検出手段で検出される操舵トルクが所定値以上である場合に、前記アシスト量を車体流れ阻止操舵状態ではないと判定されたときのアシスト量よりも増加させ、前記操舵角検出手段で検出される操舵角が大きいほど、車体流れ阻止操舵状態ではないと判定されたときのアシスト量よりも増加する増加量を大きくすることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 車速がゼロ近傍のときは、車体流れ阻止操舵状態ではないと判定されたときのアシスト量よりも増加する増加量をゼロにすることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
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