JP2008189006A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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敏明 應矢
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Abstract

【課題】舵取機構を中立位置に速やかに収斂させると共に、操舵感の悪化を軽微に抑えることができる電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】電動パワーステアリング装置において、舵角が所定値以下である領域では該操舵角の大/小に応じて大/小となる補正補助力に基づいて目標補助力を補正している。運転者が旋回中にステアリングホイール30から手を離した場合において、舵角の大きさに応じた補正補助力がSATによる舵取機構1の中立方向への戻し力と逆方向に加えられるから、舵取機構1を中立位置に速やかに収斂させることができる。通常の操舵のためにステアリングホイール30を回転操作した場合においても補正補助力は発生するが、補正補助力は操舵角速度の高低の如何に係わらず舵角により決まるから、粘性感は生じず、操舵感の悪化を軽微に抑えることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、操舵部材に加えられる操舵トルクに基づいて目標補助力を求め、求めた目標補助力を発生させるべく操舵補助用のモータを駆動制御するように構成されている電動パワーステアリング装置に関する。
ステアリングホイール等の操舵部材の回転操作に応じて操舵補助用のモータを駆動し、該モータの回転を舵取機構に加えて操舵を補助する電動パワーステアリング装置は、操舵部材に加えられる操舵トルクをトルクセンサにより検出し、検出された操舵トルクに基づいて目標補助力を求め、求めた目標補助力を発生させるべく操舵補助用のモータを駆動制御する構成となっている。
この電動パワーステアリング装置においては、旋回走行中、操舵用車輪に該操舵用車輪を直進位置に戻そうとするセルフアライニングトルク(以下、SATという)が作用し、操舵用車輪を転舵すべく動作する舵取機構に中立位置方向への戻し力が加わるから、例えば、旋回走行中に運転者が操舵部材から手を離した場合、SATにより生じた戻し力及び操舵補助用のモータの慣性力が舵取機構に作用して、操舵用車輪は直進位置を超えて反対方向まで転舵し、反対側において同様にSATの作用により中立位置方向への戻し力が舵取機構に作用するから、舵取機構に中立位置を中心として反対側に行きすぎては戻る振動が生じることになる。
このように舵取機構に生じる振動は、特に、操舵部材から操舵用車輪までを含む操舵系全体の共振周波数に近い周波数を有するときに中立位置に収斂しにくく、車両の走行状態が不安定になるという問題があった。この問題に対応すべく、従来の電動パワーステアリング装置においては、目標補助力を操舵角速度に応じて補正する制御が一般的に行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−277950号公報
特許文献1に開示された電動パワーステアリング装置においては、操舵部材の操舵角速度の大/小に応じて大/小となる補正補助力を求め、この補正補助力を操舵角速度とは逆方向に加えるように目標補助力を補正するように構成してある。このような構成により、例えば、旋回走行中に運転者が操舵部材から手を離した場合において、前述した舵取機構の中立位置方向への戻し力により該舵取機構が速く動作し、この動作に伴って舵取機構に連結された操舵部材も速い角速度にて回転するとき、この角速度に応じて生じた大きな補正補助力は舵取機構の動作を抑制する方向に作用するから、舵取機構に発生する振動を短時間にて収斂させることができる。
ところが、このような舵取機構の動作を抑制する方向の補正補助力は、通常の操舵のために操舵部材を回転操作した場合においても作用するから、例えば、運転者が操舵部材を速く回転操作したときに、運転者は操舵角速度の増加に応じて増加する抵抗感(以下、粘性感という)を体感することとなり、操舵感が悪化するという問題があった。また、操舵角速度は、操舵角が0°、即ち操舵用車輪が直進位置付近にあるときに最大になることが経験的に知られており、前述した従来の補正制御を採用すると、操舵角0°付近で補正補助力が最大となるため、操舵角0°付近の手応えが不自然になるという問題もあった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、舵取機構を中立位置に速やかに収斂させることができると共に、操舵感の悪化を軽微に抑えることができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
第1発明に係る電動パワーステアリング装置は、操舵部材に加えられる操舵トルクに基づいて目標補助力を求め、求めた目標補助力を発生させるべく操舵補助用のモータを駆動する電動パワーステアリング装置において、前記操舵部材の回転操作に伴って変化する舵角を検出する舵角センサと、該舵角センサにより検出された舵角が所定値以下である領域では前記舵角の大/小に応じて大/小となるように補正補助力を定める決定手段と、該決定手段により定められた補正補助力に基づいて前記目標補助力を補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
第2発明に係る電動パワーステアリング装置は、第1発明において、前記決定手段が、前記舵角が前記所定値を超える領域では、一定値である又は前記舵角の大/小に応じて小/大となるように補正補助力を定めるように構成してあることを特徴とする。
第3発明に係る電動パワーステアリング装置は、第1発明又は第2発明において、車両の車輪及び路面間の摩擦係数を検出する摩擦係数検出手段を備え、前記決定手段は、前記摩擦係数検出手段により検出された摩擦係数の大/小に応じて大/小となるように前記補正補助力を修正するように構成してあることを特徴とする。
第4発明に係る電動パワーステアリング装置は、第1発明乃至第3発明のいずれか一項において、前記車両の接地荷重を検出する荷重検出手段を備え、前記決定手段は、前記荷重検出手段により検出された接地荷重の大/小に応じて大/小となるように前記補正補助力を修正するように構成してあることを特徴とする。
第5発明に係る電動パワーステアリング装置は、第1発明乃至第4発明のいずれか一項において、前記車両の車速を検出する車速検出手段を備え、前記決定手段は、前記車速検出手段により検出された車速の高/低に応じて大/小となるように前記補正補助力を修正するように構成してあることを特徴とする。
第1発明によれば、操舵用車輪の舵角が所定値以下である領域では該舵角の大/小に応じて大/小となる補正補助力に基づいて目標補助力を補正しており、例えば、運転者が旋回中に操舵部材から手を離した場合において、その時点の舵角の大きさに応じた補正補助力が、旋回を維持する方向、即ちSATによる舵取機構の中立方向への戻し力と逆方向に加えられるから、舵取機構に生じる振動を効果的に減衰して舵取機構を中立位置に速やかに収斂させることができる。一方、通常の操舵のために操舵部材を回転操作した場合においても補正補助力は発生するが、この補正補助力は操舵角速度の高低の如何に係わらず舵角により決まるから、粘性感は生じず、操舵感の悪化を軽微に抑えることができる。
第2発明によれば、操舵用車輪の舵角が前記所定値を超える領域では一定値である又は舵角の大/小に応じて小/大となる補正補助力に基づいて目標補助力を補正しているから、例えば、舵角が所定値から該所定値を超える値に変化したときに、補正補助力により補正された目標補助力に不連続点を生じさせないようにすることができ、運転者に違和感を与えずにすむ。
第3発明によれば、車両の車輪と路面との間の摩擦係数の大/小に応じて大/小となるように修正した補正補助力により前記目標補助力を補正しているから、摩擦係数の大/小に応じて大/小となるSATによる舵取機構の中立方向への戻し力により舵取機構に生じる振動を効果的に減衰して、舵取機構を中立位置に速やかに収斂させることができる。
第4発明によれば、接地荷重の大/小に応じて大/小となるように修正した補正補助力により前記目標補助力を補正しているから、接地荷重の大/小に応じて大/小となるSATによる舵取機構の中立方向への戻し力により舵取機構に生じる振動を効果的に減衰して、舵取機構を中立位置に速やかに収斂させることができる。
第5発明によれば、車速の高/低に応じて大/小となるように修正した補正補助力により前記目標補助力を補正しているから、車速の高/低に応じて大/小となるSATによる舵取機構の中立方向への戻し力により舵取機構に生じる振動を効果的に減衰して、舵取機構を中立位置に速やかに収斂させることができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す模式図である。
図示の電動パワーステアリング装置は、ラックピニオン式の舵取機構1を備える。ラックピニオン式の舵取機構1は、図示しない車体の左右方向に延設されたラックハウジング11の内部に軸長方向への移動自在に支持されたラック軸10と、ラックハウジング11の中途に交叉するピニオンハウジング20の内部に回転自在に支持されたピニオン軸2とを備える公知の構成を有している。
ラックハウジング11の両側から外部に突出するラック軸10の両端は、各別のタイロッド12,12を介して操舵用車輪としての左右の前輪13,13に連結されている。またピニオンハウジング20から外部に突出するピニオン軸2の上端は、ステアリング軸3を介して操舵部材としてのステアリングホイール30に連結されている。ピニオンハウジング20の内部に延びるピニオン軸2の下部には、図示しないピニオン歯が形成されており、該ピニオン歯は、ラックハウジング11との交叉部において、ラック軸10の外面に適長に亘って形成されたラック歯に噛合させてある。
ステアリング軸3は、筒形をなすコラムハウジング31の内部に回転自在に支持され、該コラムハウジング31を介して、図示しない車室の内部に前方を下とした傾斜姿勢を保って取付けてある。ピニオン軸2は、コラムハウジング31の下方に突出するステアリング軸3の下端に連結され、ステアリングホイール30は、コラムハウジング31の上方に突出するステアリング軸3の上端に固設されている。
以上の構成により、操舵のためのステアリングホイール30の回転操作によりステアリング軸3が回転し、この回転がピニオン軸2に伝達され、該ピニオン軸2の回転が、ピニオン歯とラック歯との噛合部においてラック軸10の軸長方向の移動に変換されることとなり、このようなラック軸10の移動が、左右の前輪13,13に各別のタイロッド12,12を介して伝えられて舵取りがなされる。
ステアリング軸3を支持するコラムハウジング31の中途には、ステアリングホイール30の回転操作によりステアリング軸3に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサ4が設けてある。該トルクセンサ4よりも下位置には、前輪13,13の舵角に対応するステアリング軸3の回転角度を検出する操舵角センサ5が並設してあり、操舵角センサ5よりも下位置には、操舵補助用のモータ6が取付けてある。
操舵補助用のモータ6は、コラムハウジング31の外側に軸心を略直交させて取付けてあり、例えば、コラムハウジング31の内部に延びる出力端に固着されたウォームをステアリング軸3に外嵌固定されたウォームホイールに噛合させ、モータ6の回転を、ウォーム及びウォームホイールにより減速してステアリング軸3に伝えるように構成してある。
このように取付けられた操舵補助用のモータ6は、アシスト制御部7から図示しないモータ駆動回路を介して与えられる制御指令に従って駆動される。アシスト制御部7には、トルクセンサ4による操舵トルクの検出値及び操舵角センサ5による操舵角の検出値が夫々与えられる。
また、アシスト制御部7には、車両の適宜の部位に設けられた車速センサ80、ヨーレートセンサ81、横加速度センサ82及び車高センサ83による検出値も夫々与えられる。
本発明に係る電動パワーステアリング装置のアシスト制御部7は、以下に述べるように、これらのセンサ、前述したトルクセンサ4及び操舵角センサ5による検出値を用いて、目標補助力を求めて、該目標補助力を補正するように構成されており、この補正された目標補助力を発生させるべく操舵補助用のモータ6を駆動するアシスト制御動作をなす。この動作により、前述の如く行われる舵取りが補助される。
図2は、アシスト制御部7のアシスト制御動作の手順を示すフローチャートである。アシスト制御部7は、トルクセンサ4により検出される操舵トルク値Tと操舵角センサ5により検出される操舵角値θとを所定のサンプリング周期にて夫々取り込む(ステップS1,2)。
次に、車速センサ80により検出される車速値V、ヨーレートセンサ81により検出されるヨーレート値Ψ、横加速度センサ82により検出される横加速度値Yg 及び車高センサ83により検出される車高値Hを所定のサンプリング周期にて夫々取り込む(ステップS3,4,5,6)。
更に、ステップS1において取り込まれた操舵トルク値Tを用いて目標補助力Fを決定する(ステップS7)。この目標補助力Fは、操舵トルク値Tの大/小に応じて大/小となるようにマップ又は関数を用いて求められる。
次に、ステップS7において決定された目標補助力Fを以下の処理手順により補正する補正動作を行う(ステップS8)。図3は、アシスト制御部7の補正動作の手順を示すフローチャートである。アシスト制御部7は、ステップS2において取り込まれたステアリングホイール30の操舵角値θを補正補助力マップに適用して補正補助力Fd を決定する(ステップS20)。
図4は、補正補助力マップの一例を示す図である。図4の横軸はステアリングホイール30の操舵角を、縦軸は補正補助力を夫々示している。図に示すように、補正補助力は、操舵角が所定値以下である領域、本実施の形態においては、絶対値が90°以下である領域では、操舵角の大/小に応じて大/小となり、操舵角が±90°を超える領域にあるときは一定値となるように決定されている。この一定値は、図示のように、±90°における補正補助力を保つように決定されることが望ましい。
次に、ステップS2乃至S6において取り込まれた操舵角値θ、車速値V、ヨーレート値Ψ、横加速度値Yg 及び車高値Hを用いて前輪13,13と路面との間の摩擦係数μを算出する(ステップS21)。この算出は、例えば、本願出願人による特開平11−321670号に記載された手順により行うことができる。
更に、ステップS21において算出された摩擦係数μを摩擦係数ゲインマップに適用して摩擦係数ゲインG1 を決定する(ステップS22)。
図5は、摩擦係数ゲインマップの一例を示す図である。図5の横軸は前輪13,13と路面との間の摩擦係数を、縦軸は摩擦係数ゲインを夫々示している。図に示すように、摩擦係数ゲインは、摩擦係数の大/小に応じて大/小となり、矢符にて示す基準路面状態において1になるように設定されている。基準路面状態は、乾いた状態の舗装道路を想定しており、湿った状態又は積雪状態の道路の場合、摩擦係数は基準路面状態の場合よりも小さくなるので、摩擦係数ゲインは、1よりも小さい値となる。
次に、ステップS6において読み込まれた車高値Hを用いて車両の接地荷重Wを算出する(ステップS23)。なお、車高センサとしては、例えば、車輪のサスペンションの伸縮を測定するサスペンションストロークセンサを用いることができ、各車輪のサスペンションストロークを測定することにより、前記接地荷重Wを算出することができる。
更に、ステップS23において算出された接地荷重Wを接地荷重ゲインマップに適用して接地荷重ゲインG2 を決定する(ステップS24)。
図6は、接地荷重ゲインマップの一例を示す図である。図6の横軸は車両の接地荷重を、縦軸は接地荷重ゲインを夫々示している。図に示すように、接地荷重ゲインは、接地荷重の大/小に応じて大/小となり、矢符にて示す基準状態において1になるように設定されている。基準状態は、例えば、一人乗車にて直進定速走行している時の接地荷重であり、乗員の増加又は荷物の積載により接地荷重は増すので、接地荷重ゲインは、1よりも大きい値となる。また、加速、減速又は旋回走行時、各車輪における接地荷重は増減し、接地荷重ゲインも増減する。例えば、高速道路においてバンク付きのカーブを走行する場合、遠心力により接地荷重が増すこととなるから、接地荷重ゲインは、1よりも大きい値となる。
次に、ステップS3において取り込まれた車速値Vを車速と車速ゲインとの対応関係を示す車速ゲインマップに適用して車速ゲインG3 を決定する(ステップS25)。車速ゲインG3 は、車速値Vの高/低に応じて大/小となるように決定される。
次に、ステップS20にて決定された補正補助力Fd に、ステップS22にて求められた摩擦係数ゲインG1 、ステップS24にて求められた接地荷重ゲインG2 及びステップS25にて求められた車速ゲインG3 を乗算することにより、修正補正補助力Fdrを算出する(ステップS26)。
更に、ステップS7において決定された目標補助力Fに、ステップS26において算出された修正補正補助力Fdrを加算することにより、目標補助力Fを補正し、この補正結果を目標補助力Fとして更新登録して(ステップS27)、リターンする。
アシスト制御部7は、ステップS27において補正された目標補助力Fを目標補助力と目標駆動電流との対応関係を示す目標駆動電流マップに適用して目標駆動電流値Iを決定する(ステップS9)。目標駆動電流値Iは、目標補助力Fの大/小に応じて大/小となるように決定される。
アシスト制御部7は、以上のように得られた目標駆動電流値Iと操舵補助用のモータ6に流れる電流の検出値であるモータ電流検出値Is との偏差を求め、この偏差に対してPI演算を行って、モータ電圧を求め、この演算結果に基づくPWM信号を決定し(ステップS10)、この決定したPWM信号をモータ駆動回路に与える(ステップS11)。モータ駆動回路は、与えられるPWM信号により操舵補助用のモータ6を駆動する。
なお、本実施の形態において、操舵角と補正補助力との対応関係を示す補正補助力マップに操舵角値θを適用して補正補助力Fd を求めているが、これに限定されず、操舵角と補正補助力との対応関係を示す関数に操舵角値θを適用して補正補助力Fd を求めてもよい。摩擦係数ゲインG1 、接地荷重ゲインG2 及び車速ゲインG3 についても同様に、関数を用いて求めてもよい。
以上のように構成された本発明に係る電動パワーステアリング装置は、図4に示すように、前輪13,13の舵角に対応するステアリングホイール30の操舵角が所定値以下である領域では該操舵角の大/小に応じて大/小となる補正補助力に基づいて目標補助力を補正している。従って、例えば、運転者が旋回中にステアリングホイール30から手を離した場合において、その時点の前輪13,13の舵角の大きさに応じた補正補助力を発生するように操舵補助用のモータ6が駆動され、このモータ6による発生力が旋回を維持する方向、即ちSATによる舵取機構1の中立方向への戻し力と逆方向に加えられるから、舵取機構1に生じる振動を効果的に減衰して舵取機構1を中立位置に速やかに収斂させることができる。
一方、通常の操舵のためにステアリングホイール30を回転操作した場合においても、前輪13,13の舵角の大きさに応じた補正補助力に基づいて補正した目標補助力を発生するように操舵補助用のモータ6が駆動され、このモータ6による発生力が舵取機構1に加えられる。ステアリングホイール30の操舵角と操舵角速度の正負が同じになる切り増し時においては、前記補正補助力の方向は、回転操作の方向と同じであるから、運転者の操舵を邪魔せず、操舵感を悪化させない。また、ステアリングホイール30の操舵角と操舵角速度の正負が逆になる切り返し時においては、前記補正補助力の方向は、回転操作の方向と逆であるが、該補正補助力は操舵角速度の高低の如何にかかわらず舵角により決まるから、粘性感は生じず、操舵感の悪化を軽微に抑えることができる。
更に、ステアリングホイール30の操舵角が所定値を超える領域では、一定値、本実施の形態においては、操舵角が±90°における値に保持された補正補助力に基づいて目標補助力を補正しているから、例えば、操舵角が所定値から該所定値を超える値に変化したときに、補正補助力により補正された目標補助力に不連続点を生じさせないようにすることができ、運転者に違和感を与えずにすむ。
なお、図4に示す所定値は、運転者がステアリングホイール30から手を離すと想定される操舵角であり、本実施の形態においては、±90°に設定してあるが、±90°に限定されない。更に、操舵角が所定値以下である領域での操舵角に対する補正補助力の変化率は、舵取機構1を中立位置に速やかに収斂させることができると共に、車両を直進状態に戻すべく舵取機構1に十分な戻し力が加えられるように適切に設定される。
また、前輪13,13と路面との間の摩擦係数の大/小に応じて大/小となる摩擦係数ゲインを乗算して補正補助力を修正しているのは、SATによる舵取機構1の中立方向への戻し力が、摩擦係数の大/小に応じて大/小となるからである。この修正により、例えば、摩擦係数の低い雪道においても、修正された補正補助力が舵取機構に作用する戻し力を上回ることがなく、舵取機構1に生じる振動を効果的に減衰して、舵取機構1を中立位置に速やかに収斂することができる。また、摩擦係数に対する補正補助力の修正は、図5に示すように摩擦係数の減少に従って比例的に減少する摩擦係数ゲインを補正補助力に乗算するだけであり、容易に行うことができる。
更に、接地荷重の大/小に応じて大/小となる接地荷重ゲインを乗算して補正補助力を修正しているのは、SATによる舵取機構1の中立方向への戻し力が、接地荷重の大/小に応じて大/小となるからである。この修正により、例えば、乗員の増加により接地荷重が増加した場合においても、舵取機構1に生じる振動を効果的に減衰して、舵取機構1を中立位置に速やかに収斂させることができる。また、接地荷重ゲインに対する補正補助力の修正は、図6に示すように接地荷重の増加に従って比例的に増加する接地荷重ゲインを補正補助力に乗算するだけであり、容易に行うことができる。
また、車速の高/低に応じて大/小となる車速ゲインを乗算して補正補助力を修正しているのは、SATによる舵取機構1の中立方向への戻し力が、車速の高/低に応じて大/小となるからである。この修正により、舵取機構1に生じる振動を効果的に減衰して、舵取機構1を中立位置に速やかに収斂させることができる。
なお、本実施の形態において、補正補助力マップは、操舵角が所定値以上の領域では、補正補助力が一定値となるように設定してあるが、これに限定されず、図4中に一点鎖線により示すように操舵角の増大に応じて減少するように設定してもよく、また、一定値を保持したのちに減少するように設定してもよく、補正補助力マップは車両の性能及び特性により適宜選定される。
なお、本実施の形態において、前輪13,13の舵角を検出する舵角センサとして、ステアリング軸3の回転角度を検出する操舵角センサ5を用いているが、これに限定されず、ラック軸10の移動位置を検出する位置センサを用いてもよい。
なお、本実施の形態においては、車速、摩擦係数及び接地荷重の全てに基づいて補正補助力を修正して、修正した補正補助力を用いて目標補助力の補正を行っているが、これに限定されず、車速、摩擦係数及び接地荷重のうち少なくとも一つに基づいて補正補助力を修正して、修正した補正補助力を用いて目標補助力の補正を行ってもよく、また補正補助力の修正をしなくてもよい。
本発明は、その他、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内において種々変更した形態にて実施することが可能である。
本発明に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す模式図である。 アシスト制御部のアシスト制御動作の手順を示すフローチャートである。 アシスト制御部の補正動作の手順を示すフローチャートである。 補正補助力マップの一例を示す図である。 摩擦係数ゲインマップの一例を示す図である。 接地荷重ゲインマップの一例を示す図である。
符号の説明
5 操舵角センサ(舵角センサ)、6 操舵補助用のモータ、7 アシスト制御部(決定手段,補正手段)、30 ステアリングホイール(操舵部材)、80 車速センサ(車速検出手段)、81 ヨーレートセンサ、82 横加速度センサ、83 車高センサ(荷重検出手段)

Claims (5)

  1. 操舵部材に加えられる操舵トルクに基づいて目標補助力を求め、求めた目標補助力を発生させるべく操舵補助用のモータを駆動する電動パワーステアリング装置において、前記操舵部材の回転操作に伴って変化する舵角を検出する舵角センサと、該舵角センサにより検出された舵角が所定値以下である領域では前記舵角の大/小に応じて大/小となるように補正補助力を定める決定手段と、該決定手段により定められた補正補助力に基づいて前記目標補助力を補正する補正手段とを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記決定手段は、前記舵角が前記所定値を超える領域では、一定値である又は前記舵角の大/小に応じて小/大となるように補正補助力を定めるように構成してある請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 車両の車輪及び路面間の摩擦係数を検出する摩擦係数検出手段を備え、前記決定手段は、前記摩擦係数検出手段により検出された摩擦係数の大/小に応じて大/小となるように前記補正補助力を修正するように構成してある請求項1又は請求項2記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記車両の接地荷重を検出する荷重検出手段を備え、前記決定手段は、前記荷重検出手段により検出された接地荷重の大/小に応じて大/小となるように前記補正補助力を修正するように構成してある請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記車両の車速を検出する車速検出手段を備え、前記決定手段は、前記車速検出手段により検出された車速の高/低に応じて大/小となるように前記補正補助力を修正するように構成してある請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
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