JP4146514B2 - ピロロピリミジン類およびその製造方法 - Google Patents

ピロロピリミジン類およびその製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体およびその製造に関する方法および新規中間体、上記誘導体を含む医薬製剤および医薬としての上記誘導体の用途に関するものである。
この発明は、式I
Figure 0004146514
[式中、
qは0または1であり、
qが0のときnは1〜3、またはqが1のときnは0〜3であり、
Rは、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルであって、幾つかの基Rが分子中に存在するとき、それらの基は同一または異なるものであり得、
a)R1およびR2は、各々互いに独立して、
α)カルバモイル−メトキシ、カルボキシ−メトキシ、ベンジルオキシカルボニル−メトキシ、低級アルコキシカルボニル−メトキシ、フェニル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノまたはニトロにより置換されたフェニル、
β)水素、
γ)非置換またはハロ−もしくは低級アルキル−置換ピリジル、
δ)N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、N−ベンジル−カルバモイル、ホルミル、低級アルカノイル、低級アルケニル、低級アルケニルオキシ、または
ε)
εα)ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ピペラジノ、ジ−低級アルキルアミノ、
εβ)非置換またはフェニル部分がハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルにより置換されたフェニルアミノ、
εγ)ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、メルカプト、または
εδ)式R3−S(O)m−(式中、R3は低級アルキルであり、mは0、1または2である)で示される基
により置換された低級アルキル
であり、または
b)qが0のとき、基R1およびR2のうちの一方は非置換低級アルキルまたは非置換フェニルであり、基R1およびR2のうちの他方は上記a)で与えられた意味のうちの一つ(ただし、水素を除く)を有し、または
c)R1およびR2は一緒になって、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイルまたはシアノにより置換されたC4−C10−1,4−アルカジエニレン、または9個以下の炭素原子を有するアザ−1,4−アルカジエニレンであり、または
d)qが1のとき、R1およびR2は各々互いに独立して非置換低級アルキルまたは非置換フェニルまたは上記a)項で与えられた意味のうちの一つを有し、そして
6は、水素、低級アルキル、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイルまたはN,N−ジ−低級アルキル−カルバモイルである]
で示される7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体およびその塩類に関するものであるが、ただし、nが0、qが1、R1およびR6が各々水素、およびR2がメチルである式Iで示される化合物は除外する。
上記および下記で使用されている「低級」という接頭辞は、最大7を含むそれ以下、特に最大4を含むそれ以下、および特に1または2個の炭素原子を有する基を包含する。
好ましくは、nは2または特に1である。1個のみ置換基Rが存在する場合、その置換基は好ましくはフェニル環の3位にある。2個の置換基Rが存在する場合、それらの置換基は好ましくは3および4位にある。
ハロゲンRは臭素、ヨウ素または好ましくはフッ素または塩素である。nが1である場合、Rは好ましくは塩素である。
低級アルキルは、例えばメチルである。
低級アルカノイルオキシは、例えばアセトキシである。
低級アルコキシは、例えばメトキシである。
低級アルコキシカルボニルは、例えばメトキシカルボニルである。
N−低級アルキル−カルバモイルは、例えばN−メチル−カルバモイル、N−(n−ブチル)−カルバモイルまたはN−(3−メチル−ブタ−1−イル)−カルバモイルである。
N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイルは、例えばN,N−ジ−メチル−カルバモイルである。
低級アルカノイルアミノは、例えばアセチルアミノである。
低級アルキルアミノは、例えばメチルアミノである。
N,N−ジ−低級アルキルアミノは、例えばジメチルアミノである。
低級アルコキシカルボニル−メトキシは、例えばメトキシカルボニル−メトキシである。
置換フェニルR1またはR2は、同一または異なり得る1個またはそれ以上、ただし好ましくは3個以下の置換基を有し得る。置換フェニルR1またはR2は、好ましくはオルト、メタまたは好ましくはパラ位に位置し得る1個の置換基のみを有する。
フェニル置換フェニルR1またはR2は、例えばビフェニリル、好ましくは4−ビフェニリルである。
ピリジルは、例えば2−ピリジルである。
基R1またはR2におけるハロゲンは、フッ素、臭素、ヨウ素または好ましくは塩素である。
ナフチルは、例えば2−ナフチルである。
低級アルケニルは、例えばビニル、プロプ−1−エニルまたはプロプ−2−エニル(アリル)である。
低級アルケニルオキシは、例えばビニルオキシ、プロプ−1−エニルオキシまたはプロプ−2−エニルオキシ(アリルオキシ)である。
置換低級アルキルR1またはR2は、1個またはそれ以上、好ましくは3個以下の置換基を有し得、それらは同一または異なり得る。置換低級アルキルは好ましくは1個の置換基のみを有する。
非置換またはフェニル部分がハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルにより置換されたフェニルアミノにより置換された低級アルキルR1またはR2は、特にその方法で置換されたメチル、例えばアニリノ−メチルまたは4−メトキシ−アニリノ−メチルである。
4−C10−1,4−アルカジエニレンは、末端炭素原子番号1および4の各々が遊離原子価を有し、低級アルキルにより置換され得る2価ブタ−1,3−ジエン基であるが、基全体として炭素原子は10個を越えないもの、例えばブタ−1,3−ジエン−1,4−イレンである。
9個以下の炭素原子を有するアザ−1,4−アルカジエニレンは、上記のC4−C10−1,4−アルカジエニレンであって、少なくとも1個の炭素原子、好ましくはブタジエン鎖の一炭素原子、例えば特にブタジエン鎖の一末端炭素原子が窒素により置き換えられたもの、例えば1−アザ−1,4−アルカジエニレン、例えば特に1−アザ−ブタ−1,3−ジエン−1,4−イレンである。アザ−1,4−アルカジエニレンは、好ましくは1〜3個、特に1個のみの窒素原子を含む。1個のみの窒素原子を有する1−アザ−1,4−アルカジエニレンは、好ましくはその窒素原子を介して7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン環系の炭素原子6に結合されている。
式Iで示される化合物の塩類は、特に有機または無機酸による酸付加塩類、特に医薬的に許容し得る非毒性塩類である。適当な無機酸には、例えば炭酸(好ましくは炭酸塩または炭酸水素塩形態)、ハイドロハリック(hydrohalic)酸、例えば塩酸、硫酸またはリン酸がある。
適当な有機酸には、例えばカルボン酸、ホスホン酸、スルホン酸またはスルファミン酸、例えば酢酸、プロピオン酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、グリコール酸、乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、グルコン酸、グルコースモノカルボン酸、フマル酸、琥珀酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グルカリン酸、ガラクタリン酸、アミノ酸、例えばグルタミン酸、アスパラギン酸、N−メチルグリシン、アセチルアミノ酢酸、N−アセチルアスパラギンまたはN−アセチルシスチン、ピルビン酸、アセト酢酸、ホスホセリン、2−もしくは3−グリセロリン酸、グルコース−6−リン酸、グルコース−1−リン酸、フルクトース−1,6−ビス−リン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、メチルマレイン酸、シクロヘキサンカルボン酸、アダマンタンカルボン酸、安息香酸、サリチル酸、1−もしくは3−ヒドロキシナフチル−2−カルボン酸、3,4,5−トリメトキシ安息香酸、2−フェノキシ安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、4−アミノサリチル酸、フタル酸、フェニル酢酸、マンデル酸、桂皮酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、グルクロン酸、ガラクツロン酸、メタン−もしくはエタン−スルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、1,5−ナフタレン−ジスルホン酸、2−、3−もしくは4−メチルベンゼンスルホン酸、メチル硫酸、エチル硫酸、ドデシル硫酸、N−シクロヘキシルスルファミン酸、N−メチル−、N−エチル−またはN−プロピル−スルファミン酸、または他の有機プロトン酸、例えばアスコルビン酸がある。
少なくとも1個の遊離カルボキシ基を有する式Iで示される化合物は、内部塩類または金属もしくはアンモニウム塩類、例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩類、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウムまたはカルシウム塩類、またはアンモニアまたは適当な有機アミン類、例えば第3級モノアミン類、例えばトリエチルアミンまたはトリ(2−ヒドロキシエチル)アミンによるアンモニウム塩類、または複素環塩基、例えばN−エチル−ピペリジンまたはN,N−ジメチル−ピペラジンを形成し得る。
分離または精製目的の場合、医薬的に許容し得ない塩類、例えばピクリン酸塩または過塩素酸塩を使用することも可能である。(適当な用量で)医薬的に許容し得る非毒性塩類のみ治療目的に使用されるため、それらの塩類が好ましい。
例えば新規化合物の精製または同定における中間体として使用され得る塩類を含め新規化合物の遊離形態およびそれらの塩形態間に密接な関係があることを考慮すると、上記および下記において遊離化合物と示されている場合は、適宜および便宜的に、対応する塩類も包含するものとして理解されるべきである。
式Iで示される化合物は、貴重な薬理学的に有用な特性を有する。特に、それらは、薬理学的に興味深い特異的な阻害活性を呈する。それらは、チロシンプロテインキナーゼ阻害剤および/または(さらに)セリン/トレオニンプロテインキナーゼの阻害剤として特に有効である。例えば、それらは、表皮成長因子(EGF)に関する受容体およびc−erbB2キナーゼのチロシンキナーゼ活性に対し強力な阻害作用を呈する。それらの受容体特異的酵素活性は、ヒト細胞、特に上皮細胞、免疫系の細胞および中枢および末梢神経系の細胞を含む多数の哺乳類細胞でのシグナル伝達において重要な役割を演じる。例えば、様々な細胞タイプにおいて、受容体会合チロシンプロテインキナーゼ(EGF−R−TPK)のEGF−誘導活性化は、細胞分裂、細胞集団の増殖にとっての先行条件である。すなわち、EGF−受容体−特異的チロシンキナーゼ阻害剤の数が増加すると、細胞の増殖は阻害される。同じことが、前記および後記で述べられている他のプロテインキナーゼにも同様に当てはまる。
EGF−受容体チロシンプロテインキナーゼの阻害に加えてまたはその代わりに、式Iの化合物はまた、程度の差はあるが、トロフィック(栄養)因子により伝えられるシグナル伝達に関与する他のチロシンプロテインキナーゼ、例えばablキナーゼ、特にv−ablキナーゼ、srcキナーゼ群からのキナーゼ、特にc−srcキナーゼ、lck、fyn、EGF群の他のキナーゼ、例えばc−erbB2キナーゼ(HER−2)、c−erbB3キナーゼ、c−erbB4キナーゼ、PDGF−受容体チロシンプロテインキナーゼ群の構成員、例えばPDGF−受容体キナーゼ、CSF−1受容体キナーゼ、Kit−受容体キナーゼ、VEGF−受容体キナーゼ(例、KDRおよびFlt−1)およびFGF−受容体キナーゼ、インシュリン様成長因子の受容体キナーゼ(IGF−1キナーゼ)およびセリン/トレオニンキナーゼ、例えばプロテインキナーゼCまたはcdcキナーゼ(これらは全て、哺乳類細胞における成長調整および形質転換においてある一定の役割を演じる)を阻害する。
EGF−受容体−特異的チロシンプロテインキナーゼ(EGF−R−TPK)の阻害作用は、公知方法を用いて、例えばEGF−受容体の組換え細胞内ドメイン(EGF−R ICD、例えばE.マクグリンら、「ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・バイオケミストリー」207、265−275(1992)参照)を用いて立証され得る。阻害剤を用いない対照と比べて、式Iの化合物は、例えば0.0005〜1マイクロモル、特に0.001〜0.1マイクロモルの濃度で酵素活性を50%阻害(IC50)する。
EGF−受容体におけるEGF−刺激性細胞チロシンリン酸化に対する式Iの化合物の作用は、U.トリンクスら、「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー」37:7、1015−1027(1994)に記載されたELISA法によりヒトA431上皮癌腫セルラインにおいて測定され得る。その試験(EGFR−ELISA)では、式Iの化合物は約0.001〜1マイクロモルのIC50を呈する。
EGFにより静止BALB/c3T3細胞を刺激すると、c−fos mRNAの発現が急速に誘導される。EGFによる刺激前に式Iの化合物で細胞を前処理すると、約0.001〜0.1マイクロモルのIC50でc−fos発現が阻害される。その試験方法も同様に、U.トリンクスら、「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー」37:7、1015−1027(1994)に記載されている。
マイクロモル範囲でも、式Iの化合物は、例えば、EGF−依存性セルライン、例えば類表皮BALB/cマウスケラチン生成細胞セルライン(ワイスマン、B.A.およびアーロンソン、S.A.、「セル」32、599(1983))またはA341セルライン(これらはEGF−依存性上皮細胞の公認された有用な標準的供給源である)(カーペンター、G.、およびツェンデグニ、「ジャーナル・オブ・アナリティカル・バイオケミストリー」153、279−282(1985)参照)の細胞成長の阻害作用を呈する。公知試験方法(メイヤーら、「インターナショナル・ジャーナル・オブ・キャンサー」43、851(1989)参照)によると、式Iの化合物の阻害活性は、簡単に述べると、次の要領で測定される。すなわちBALB/MK細胞(10000/マイクロタイタープレートウェル)を、96−ウェルのマイクロタイタープレートに移し入れる。試験化合物(DMSOに溶解)を、DMSOの最終濃度が1%(v/v)を越えないようにして一連の濃度(系列希釈)で加える。加えた後、プレートを3日間インキュベーションするが、その間に試験化合物が存在しない対照培養物においては少なくとも3回の細胞分裂周期が行われ得る。MK細胞の成長は、メチレンブルー染色により測定される。インキュベーション後、細胞をグルタルアルデヒドにより固定し、水で洗浄し、0.05%メチレンブルーにより染色する。洗浄段階後、染料を3%HClにより溶出させ、665nmでのタイターテック・マルチスカンを用いてマイクロタイタープレートの1ウェル当たりの光学密度を測定する。IC50値は、式:
IC50=[(ODtest−ODstart)/(ODcontrol−ODstart)]×100
を用いるコンピューター補助システムにより測定される。
それらの実験におけるIC50値は、阻害剤の存在しない対照を用いて得られる場合よりも50%低い細胞総数をもたらす当該試験化合物の濃度として与えられている。式Iの化合物は、マイクロモル範囲で、例えば約0.1〜1マイクロモルのIC50で阻害活性を呈する。
例えば、下記試験により示されたところによると、式Iの化合物はインビボでも腫瘍細胞の増大の阻害作用を呈する。この試験は、雌BALB/cヌードマウス(ボンホルトガード、デンマーク国)に移植されたヒト類表皮癌腫A431(ATCC番号CRL1555、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション、ロックビル、メリーランド、アメリカ合衆国、サントン、J.B.ら、「キャンサー・リサーチ」46、4701−4705(1986)およびオザワ、S.ら、「インターナショナル・ジャーナル・オブ・キャンサー」40、706−710(1987)参照)の増大阻害に基づくものである。その癌腫は、EGF−受容体の発現程度と相関する増大を呈する。実験では、インビボで培養された約1cm3の体積を有する腫瘍を、無菌条件下実験動物から手術により摘出する。腫瘍を粉砕し、10倍体積(w/v)のリン酸緩衝食塩水に懸濁する。懸濁液を動物の左わき腹に皮下注射(リン酸緩衝食塩水中0.2ml/マウス)する。別法として、0.2mlのリン酸緩衝食塩水中インビトロ培養物からの1×106細胞が、注射され得る。式Iの試験化合物による処置を移植の5または7日後に開始するが、その時点で腫瘍は4−5mmの直径に達している。問題の試験化合物を15日間連続して1日1回(異なる動物群については異なる用量で)投与する。互いに垂直な3軸に沿って腫瘍の直径を測定することにより、腫瘍の増大を測定する。公知の式p×L×D2/6(エヴァンス、B.D.ら、「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・キャンサー」45、466−8(1982)参照)を用いて、腫瘍の体積を計算する。結果は、処置/対照パーセンテージ(T/C×100=T/C%)として与えられる。有効成分3〜50mg/kgの用量では、腫瘍増大の明確な阻害作用が見いだされ、例えばT/C%値は10未満であり、これは腫瘍増大の強力な阻害作用を示している。
EGF−受容体チロシンプロテインキナーゼの阻害と同様、またはそれに代わり、式Iの化合物はまた、トロフィック(栄養)因子が伝えるシグナル伝達に関与する他のチロシンプロテインキナーゼ、例えばablキナーゼ、例えば特にv−ablキナーゼ(例えば0.01〜5マイクロモルのIC50)、srcキナーゼ群からのキナーゼ、例えば特にc−srcキナーゼ(例えば0.1〜10マイクロモルのIC50)およびc−erbB2キナーゼ(HER−2)、およびセリン/トレオニンキナーゼ、例えばプロテインキナーゼC(これらは全て、ヒト細胞を含む哺乳類細胞における成長調節および形質転換に関与する)も阻害する。
上述のv−ablチロシンキナーゼの阻害作用は、N.ライドンら、「オンコジーン・リサーチ」5、161−173(1990)およびJ.F.ゲイスラーら、「キャンサー・リサーチ」52、4492−4498(1992)の方法により測定される。それらの方法では、[Val5]−アンギオテンシンIIおよび[γ−32P]−ATPを基質として用いる。
c−erbB2チロシンキナーゼ(HER−2)の阻害作用は、例えばEGF−R−TPKについて使用される方法(C.ハウスら、「ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・バイオケミストリー」140、363−367(1984)参照)と同様にして測定され得る。c−erbB2キナーゼは単離され、その活性は自体公知のプロトコルにより、例えばT.アキヤマら、「サイエンス」232、1644(1986)に従い測定される。
従って、表皮成長因子(EGF)に対する受容体または名前を挙げられた他のチロシンプロテインキナーゼのチロシンキナーゼ活性を阻害する式Iの化合物は、例えば良性または悪性腫瘍の処置において有用である。それらは、腫瘍退縮をもたらし、腫瘍転移の形成および微小転移の増大を阻止し得る。それらは特に、表皮過剰増殖(乾癬)の症例、表皮性の腫瘍形成、例えば乳癌腫の処置および白血病で使用され得る。さらに、式Iの化合物(特に新規化合物)は、幾つかのまたは特に個々のチロシンプロテインキナーゼおよび/または(さらに)セリン/トレオニンプロテインキナーゼが関与する免疫系の疾患の処置で使用され得る。それらの式Iの化合物はまた、幾つかまたは特に1種のチロシンプロテインキナーゼ(複数も可)および/または(さらに)セリン/トレオニンプロテインキナーゼ(複数も可)によるシグナル伝達が関与する中枢または末梢神経系の疾患の処置で使用され得る。
一般に、この発明は、上述のプロテインキナーゼの阻害における式Iの化合物の使用に関するものである。
この発明のよる化合物は、単独および他の薬理学的活性化合物と組み合わせて、例えばポリアミン合成酵素阻害剤、プロテインキナーゼCの阻害剤、他のチロシンキナーゼの阻害剤、サイトカイン、負の成長調節剤、例えばTGF−βまたはIFN−β、アロマターゼ阻害剤、抗エストロゲンおよび/または静細胞剤と一緒に使用され得る。
後述されている本発明の好ましい対象では、適宜および便宜的に、一般的な定義を、初めに与えたより具体的な定義に置き換えることができる。
好ましいのは、式Iにおいて、
qが0または1であり、
qが0のときnが1〜3、またはqが1のときnが0〜3であり、
Rは、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルであって、幾つかの基Rが分子中に存在するとき、それらの基は同一または異なるものであり得、
a)R1およびR2が、各々互いに独立して、カルバモイル−メトキシ、カルボキシ−メトキシ、ベンジルオキシカルボニル−メトキシ、低級アルコキシカルボニル−メトキシ、フェニル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノまたはニトロにより置換されたフェニル、水素、非置換またはハロ−もしくは低級アルキル−置換ピリジル、N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、N−ベンジル−カルバモイル、ホルミル、低級アルカノイル、低級アルケニル、低級アルケニルオキシ、またはハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ピペラジノ、ジ−低級アルキルアミノ、
ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、メルカプトまたは式R3−S(O)m−(式中、R3は低級アルキルであり、mは0、1または2である)で示される基により置換された低級アルキルであり、または
b)qが0のとき、基R1およびR2のうちの一方が非置換低級アルキルまたは非置換フェニルであって、基R1およびR2のうちの他方が上記a)で与えられた意味のうちの一つを有するか、または
c)R1およびR2が一緒になって、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイルまたはシアノにより置換されたC4−C10−1,4−アルカジエニレン、または9個以下の炭素原子を有するアザ−1,4−アルカジエニレンであり、または
d)qが1のとき、R1およびR2が各々互いに独立して非置換低級アルキルまたは非置換フェニルまたは上記a)項で与えられた意味のうちの一つを有し、そして
6が、水素、低級アルキル、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイルまたはN,N−ジ−低級アルキル−カルバモイルである化合物およびその塩類であるが、ただし、nが0、qが1、R1およびR6が各々水素、およびR2がメチルである式Iで示される化合物は除外する。
好ましいのは、式Iにおいて、
qが0または1であり、
qが0のときnが1〜3、またはqが1のときnは0〜3であり、
Rが、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルであって、幾つかの基Rが分子中に存在するとき、それらの基は同一または異なるものであり得、
a)R1が水素であり、R2が、カルバモイル−メトキシ、カルボキシ−メトキシ、ベンジルオキシカルボニル−メトキシ、低級アルコキシカルボニル−メトキシ、フェニル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノまたはニトロにより置換されたフェニル、非置換またはハロ−もしくは低級アルキル−置換ピリジル、N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、N−ベンジル−カルバモイル、ホルミル、低級アルカノイル、低級アルケニル、低級アルケニルオキシ、またはハロゲン、非置換またはフェニル部分がハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルにより置換されたフェニルアミノ、低級アルコキシ、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、メルカプトまたは式R3−S(O)m−(式中、R3は低級アルキルであり、mは0、1または2である)で示される基により置換された低級アルキルであり、または
b)qが0のとき、基R1およびR2のうちの一方が非置換低級アルキルまたは非置換フェニルであって、基R1およびR2のうちの他方が上記a)で与えられた意味のうちの一つ(ただし、水素以外)を有するか、または
c)R1およびR2が一緒になって、低級アルカノイルアミノ、ニトロ、ハロゲン、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイルまたはシアノにより置換されたC4−C10−1,4−アルカジエニレン、または9個以下の炭素原子を有するアザ−1,4−アルカジエニレンであり、または
d)qが1のとき、R1が水素であり、R2が非置換フェニルであり、そして
6が、水素、低級アルキル、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイルまたはN,N−ジ−低級アルキル−カルバモイルである化合物およびその塩類である。
また、好ましいのは、式Ia
Figure 0004146514
[式中、
nが1〜3であり、
Rが、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルであって、幾つかの基Rが分子中に存在するとき、それらの基は同一または異なるものであり得、
a)R1およびR2が、各々互いに独立して、フェニル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノまたはニトロにより置換されたフェニル、水素、非置換またはハロ−もしくは低級アルキル−置換ピリジル、N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、ホルミル、低級アルカノイル、低級アルケニル、低級アルケニルオキシ、またはハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ピペラジノ、ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、メルカプトまたは式R3−S(O)m−(式中、R3は低級アルキルであり、mは0、1または2である)で示される基により置換された低級アルキルであり、または
b)基R1およびR2のうちの一方が非置換低級アルキルまたは非置換フェニルであって、基R1およびR2のうちの他方が上記a)で与えられた意味のうちの一つ(ただし、水素を除く)を有するか、または
c)R1およびR2が一緒になって、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイルまたはシアノにより置換されたC4−C10−1,4−アルカジエニレン、または9個以下の炭素原子を有するアザ−1,4−アルカジエニレンである]
で示される7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体およびその塩類である。
さらに特別好ましいのは、式Iにおいて、
nが1〜3およびqが0であり、
Rが、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルであって、幾つかの基Rが分子中に存在するとき、それらの基は同一または異なるものであり得、
a)R1およびR2が、各々互いに独立して、フェニル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノまたはニトロにより置換されたフェニル、非置換またはハロ−もしくは低級アルキル−置換ピリジル、N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、ホルミル、低級アルカノイル、低級アルケニル、低級アルケニルオキシ、またはハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ピペラジノ、ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、メルカプトまたは式R3−S(O)m−(式中、R3は低級アルキルであり、mは0、1または2である)で示される基により置換された低級アルキルであり、または
b)基R1およびR2のうちの一方が水素、非置換低級アルキルまたは非置換フェニルであって、基R1およびR2のうちの他方が上記a)で与えられた意味のうちの一つを有するか、または
c)R1およびR2が一緒になって、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイルまたはシアノにより置換されたC4−C10−1,4−アルカジエニレン、または9個以下の炭素原子を有するアザ−1,4−アルカジエニレンである、
化合物およびその塩類である。
好ましいのは、特に、式Iにおいて、
nが1または2およびqが0であり、
Rがハロゲンであって、幾つかの基Rが分子中に存在するとき、それらの基は同一または異なるものであり得、
a)R1およびR2が、各々互いに独立して、フェニル、アミノ、ヒドロキシまたはニトロにより置換されたフェニル、水素、ピリジル、N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、またはジ−低級アルキルアミノにより置換された低級アルキルであり、または
b)基R1およびR2のうちの一方が、非置換低級アルキルまたは非置換フェニルであって、基R1およびR2のうちの他方が上記a)で与えられた意味のうちの一つ(ただし、水素は除く)を有するか、または
c)R1およびR2が一緒になって、9個以下の炭素原子を有するアザ−1,4−アルカジエニレンである、
化合物およびその塩類である。
特に好ましいのは、式Iにおいて、
nが1または2およびqが0であり、
Rがハロゲンであって、幾つかの基Rが分子中に存在するとき、それらの基は同一または異なるものであり得、そして
a)R1が水素、または非置換またはジ−低級アルキルアミノにより置換された低級アルキルであり、R2が、フェニル、アミノ、ヒドロキシまたはニトロにより置換されたフェニル、ピリジル、N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、またはナフチルであり、または
b)R1およびR2が一緒になって、9個以下の炭素原子を有するアザ−1,4−アルカジエニレンである、
化合物およびその塩類である。
好ましいのはまた、式Iにおいて、
qが1であり、
nが0〜3であり、
Rが、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルであって、幾つかの基Rが分子中に存在するとき、それらの基は同一または異なるものであり得、
a)R1およびR2が、各々互いに独立して、カルバモイル−メトキシ、カルボキシ−メトキシ、ベンジルオキシカルボニル−メトキシ、低級アルコキシカルボニル−メトキシ、フェニル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノまたはニトロにより置換されたフェニル、水素、非置換またはハロ−もしくは低級アルキル−置換ピリジル、N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、N−ベンジル−カルバモイル、ホルミル、低級アルカノイル、低級アルケニル、低級アルケニルオキシ、またはハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ピペラジノ、ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、メルカプトまたは式R3−S(O)m−(式中、R3は低級アルキルであり、mは0、1または2である)で示される基により置換された低級アルキルであり、または
b)R1およびR2が一緒になって、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイルまたはシアノにより置換されたC4−C10−1,4−アルカジエニレン、または9個以下の炭素原子を有するアザ−1,4−アルカジエニレンであり、または
c)R1およびR2が各々互いに独立して非置換低級アルキルまたは非置換フェニルであるかまたは上記a)項で与えられた意味のうちの一つを有し、そして
6が、水素、低級アルキル、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイルまたはN,N−ジ−低級アルキル−カルバモイルである、
化合物およびその塩類である。
同じく好ましいのは、特に、式Iにおいて、
qが0または1であり、
qが0のときnが1または2であり、またはqが1のときnが0〜2であり、
Rがハロゲンまたは低級アルキルであって、幾つかの基Rが分子中に存在するとき、それらの基は同一または異なるものであり得、
a)R1が、水素、または非置換またはジ−低級アルキルアミノにより置換された低級アルキルであり、R2が、カルバモイルメトキシ、カルボキシメトキシ、ベンジルオキシカルボニルメトキシ、低級アルコキシカルボニルメトキシ、低級アルコキシカルボニル、カルボキシ、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、フェニル、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシまたはニトロにより置換されたフェニル、ヒドロキシ−低級アルキル、アミノ−低級アルキル、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルキル、ピペラジノ−低級アルキル、ホルミル、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、ピリジル、N−ベンジル−カルバモイル、N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、またはナフチルであり、または
b)R1およびR2が一緒になって、1−アザ−ブタ−1,3−ジエン−1,4−イレンであり、または
c)qが1のとき、R1およびR2が各々メチルであり、そして
6が、水素、メチルまたは低級アルコキシカルボニルである、
化合物およびその塩類である。
同じく好ましいのは、特に、式Iにおいて、
qが0または1であり、
qが0のときnが1または2であり、またはqが1のときnが0〜2であり、
Rがハロゲンであって、幾つかの基Rが分子中に存在するとき、それらの基は同一または異なるものであり得、そして
a)R1が、水素、または非置換またはジ−低級アルキルアミノにより置換された低級アルキルであり、R2が、カルバモイルメトキシ、カルボキシメトキシ、ベンジルオキシカルボニルメトキシ、メトキシカルボニルメトキシ、エトキシカルボニル、カルボキシ、フェニル、アミノ、アセトアミノ、ヒドロキシまたはニトロにより置換されたフェニル、カルボキシ、エトキシカルボニル、N−低級アルキル−カルバモイル、ピリジル、N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、またはナフチルであり、または
b)R1およびR2が一緒になって、9個以下の炭素原子を有するアザ−1,4−アルカジエニレンであり、または
c)qが1のとき、R1およびR2が各々メチルであり、そして
6が、水素、メチルまたはメトキシカルボニルである、
化合物およびその塩類である。
特に、実施例に記載された式Iの化合物およびその医薬的に許容し得る塩類は好ましい。
またこの発明は、式Iの範囲内には含まれないが実施例(参考例)15に従い得られる化合物4−(3−クロロ−アニリノ)−ピリミド[4,5−b]インドールおよびその医薬的に許容し得る塩類に関するものである。
式Iの化合物およびその塩類は、自体公知の方法により製造される。この発明による方法は、
a)式II
Figure 0004146514
[式中、Xは適当な脱離基、Zは水素または1−アリール−低級アルキルであり、残りの置換基は式Iの化合物の場合と同じ意味を有し、基R1およびR2に存在する遊離官能基があれば、それらは必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されている]
で示されるピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体を、式III
Figure 0004146514
[式中、R、R6、nおよびqは、式Iの化合物の場合と同じ意味を有し、基Rに存在する遊離官能基があれば、それらは必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されている]
で示されるアミンと反応させ、存在する保護基およびそれが存在する場合1−アリール−低級アルキル基Zを除去し、または
b)上記式IIIのアミンを、脱水剤および第3級アミンの存在下で、式IV
Figure 0004146514
[式中、Z’は1−アリール−低級アルキルであり、R1およびR2は式Iの化合物の場合と同じ意味を有し、基R1およびR2に存在する遊離官能基があれば、それらは必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されている]
で示されるピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン誘導体と反応させ、存在する保護基があれば、それらを除去し、または
c)式I(ただし、R1はジメチルアミノ−メチルであり、残りの置換基は式Iの化合物の場合と同じ意味を有する)の化合物を製造する場合、N,N−ジメチル−メチレンインモニウムヨードジと、式I(ただし、R1は水素であり、残りの置換基は式Iの化合物に関して上述した意味と同じであり、基R1およびR2に存在する遊離官能基があれば、それらは必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されている)に対応する化合物を反応させ、存在する保護基があればそれらを除去し、または
d)式I(ただし、基R、R1およびR2のうちの少なくとも1個はヒドロキシ−置換フェニルであり、残りの置換基は式Iの化合物に関する前記の定義と同じである)の化合物を製造するため、式I(ただし、基R、R1およびR2のうちの少なくとも1個はメトキシ−置換フェニルであり、残りの置換基は式Iの化合物に関する前記の定義と同じであり、基R、R1およびR2に存在する遊離官能基があれば、それらは必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されている)に対応する化合物を三臭化ホウ素と反応させ、存在する保護基があれば、それらを除去し、または
e)式I(ただし、基R、R1およびR2のうちの少なくとも1個はアミノ−置換フェニルであり、残りの置換基は式Iの化合物に関する前記の定義と同じである)の化合物を製造するため、式I(ただし、基R、R1およびR2のうちの少なくとも1個はニトロ−置換フェニルであり、残りの置換基は式Iの化合物に関する前記の定義と同じであり、基R、R1およびR2に存在する遊離官能基があればそれらは必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されている)に対応する化合物に対し接触水素化を行い、存在する保護基があればそれらを除去し、
そして製法の変形a)〜e)のうちの一法を実施した後、塩を製造するのに必要であれば、生成した式Iの遊離化合物を塩に変換するか、または遊離化合物を製造するのに必要であれば生成した式Iの化合物の塩を遊離化合物に変換することを含む。
製造工程の詳細な説明
上記製法は、下記で詳細に記載されている(ドイツ国公開公報第3036390号、1982年5月13日公開およびA.ヨルゲンセンら、「ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミストリー」22、859[1985]も参照)。後続のより正確な記載において、特記していない場合、基R、R1およびR2およびnは式Iの化合物に関する意味と同じである。
一般的事項
式Iの最終産物は、式Iで示される他の最終産物の製造用の出発物質における保護基としても使用され得る置換基を含み得る。本文で特記していない場合、「保護基」の語は、この明細書では、式Iで示される特に所望された最終産物の構成成分ではない容易に除去され得る基のみを示すのに使用される。
方法a
式IIの化合物において、適当な脱離基Xは、好ましくはハロゲン、例えば臭素、沃素または特に塩素である。1−アリール−低級アルキルZは、好ましくは1−フェニル−低級アルキル、例えば特に1−フェニルエチルまたはさらに特定すればベンジルである。
基R1およびR2に存在する遊離官能基は、必要ならば容易に除去され得る保護基により保護されており、特にアミノまたは低級アルキルアミノである。
保護基およびそれらの導入および除去については、例えば「プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・ケミストリー」、プレナム・プレス、ロンドン、ニューヨーク1973、および「メトデン・デル・オルガニシェン・ヘミー」、ホウベン−ベイル、第4版、15/1巻、ゲオルグ-チーメ-フェルラーク、ステュットガルト、1974およびテオドーラ、W.グリーネ、「プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス」、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ、ニューヨーク1981に記載されている。容易に、すなわち、例えば加溶媒分解、還元、光分解により、または生理学的条件下で望ましくない二次反応を伴わずに除去され得るというのが、保護基の特徴である。
保護アミノ基は、例えば容易に開裂可能なアシルアミノ、アリールメチルアミノ、エーテル化メルカプトアミノまたは2−アシル−低級アルケ−1−エニル−アミノ基の形態で存在し得る。
かかるアシルアミノ基において、アシルは、例えば18個以下の炭素原子を有する例えば有機カルボン酸、特に非置換または置換、例えばハロ−またはアリール−置換、アルカンカルボン酸または非置換または置換、例えばハロ−、低級アルコキシ−またはニトロ−置換の安息香酸、または炭酸セミエステルのアシル基である。上記のアシル基は、例えば低級アルカノイル、例えばホルミル、アセチルまたはプロピオニル、ハロ−低級アルカノイル、例えば2−ハロアセチル、特に2−クロロ−、2−ブロモ−、2−ヨード−、2,2,2−トリフルオロ−または2,2,2−トリクロロ−アセチル、非置換または置換、例えばハロ−、低級アルコキシ−またはニトロ−置換の、ベンゾイル、例えばベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−メトキシベンゾイルまたは4−ニトロベンゾイル、または低級アルキル基の1位が分枝状であるかまたは好適には1または2位が置換されている低級アルコキシカルボニル、特にt−低級アルコキシカルボニル、例えばt−ブトキシカルボニル、好ましくは、非置換または例えば低級アルキル、特にt−低級アルキル、例えばt−ブチル、低級アルコキシ、例えばメトキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、例えば塩素、および/またはニトロによりモノ−もしくはポリ−置換されたフェニルである1個または2個のアリール基を有するアリールメトキシカルボニル、例えば非置換または置換ベンジルオキシカルボニル、例えば4−ニトロベンジルオキシカルボニル、または置換ジフェニルメトキシカルボニル、例えばベンゾヒドリルオキシカルボニルまたはジ(4−メトキシフェニル)メトキシカルボニル、アロイルメトキシカルボニル(ただし、アロイル基は、好ましくは非置換またはハロゲン、例えば臭素により置換されたベンゾイルである)、例えばフェナシルオキシカルボニル、2−ハロ−低級アルコキシカルボニル、例えば2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−ブロモエトキシカルボニルまたは2−ヨードエトキシカルボニル、または2−(トリ−置換シリル)−エトキシカルボニル(ただし、置換基は各々互いに独立して、15個以下の炭素原子を有する非置換または置換、例えば低級アルキル−、低級アルコキシ−、アリール−、ハロ−またはニトロ−置換された脂肪族、芳香脂肪族、脂環式または芳香族炭化水素基、例えば対応する非置換または置換低級アルキル、フェニル低級アルキル、シクロアルキルまたはフェニルである)、例えば2−トリ−低級アルキルシリル−エトキシカルボニル、例えば2−トリメチルシリルエトキシカルボニルまたは2−(ジ−n−ブチル−メチル−シリル)エトキシカルボニル、または2−トリアリールシリルエトキシカルボニル、例えば2−トリフェニルシリルエトキシカルボニルである。
モノ−、ジ−または特にトリ−アリールメチルアミノ基であるアリールメチルアミノ基では、アリール基は特に非置換または置換フェニル基である。それらの基は、例えばベンジル−、ジフェニルメチル−および特にトリチル−アミノである。
かかる基により保護されたアミノ基におけるエーテル化メルカプト基は、特にアリールチオまたはアリール−低級アルキルチオであり、ここでアリールは、特に非置換または例えば低級アルキル、例えばメチルまたはt−ブチル、低級アルコキシ、例えばメトキシ、ハロゲン、例えば塩素および/またはニトロにより置換されたフェニルである。対応するアミノ保護基は、例えば4−ニトロフェニルチオである。
アミノ保護基として使用され得る2−アシル−低級アルケ−1−エン−1−イル基において、アシルは、例えば低級アルカンカルボン酸、非置換または例えば低級アルキル、例えばメチルまたはt−ブチル、低級アルコキシ、例えばメトキシ、ハロゲン、例えば塩素および/またはニトロにより置換されている安息香酸、または特に炭酸セミエステル、例えば炭酸低級アルキルセミエステルの対応する基である。対応する保護基は、特に1−低級アルカノイル−プロプ−1−エン−2−イル、例えば1−アセチル−プロプ−1−エン−2−イル、または1−低級アルコキシカルボニル−プロプ−1−エン−2−イル、例えば1−エトキシカルボニル−プロプ−1−エン−2−イルである。
好ましいアミノ保護基は、炭酸セミエステルのアシル基、特にt−ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(非置換または例えば示された要領で置換されている)、例えば4−ニトロ−ベンジルオキシカルボニル、またはジフェニルメトキシカルボニル、または2−ハロ−低級アルコキシカルボニル、例えば2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、同じくトリチルまたはホルミルである。
式IIの誘導体および式IIIのアミン間における反応は、適当な不活性極性溶媒、特にアルコール類、例えば低級アルカノール、例えばメタノール、プロパノール、イソプロパノールまたは特にエタノールまたはn−ブタノール中で行われる。場合によっては、可溶化剤、例えば1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン(DMPU)を加えると有利である。この反応は、好ましくは還流条件下、高温、例えば70〜150℃の温度範囲で行われる。
式IIの化合物におけるZが1−アリール−低級アルキルである場合、その基は、生成した式Iの化合物の前駆体から除去される(窒素のところで水素原子に代わるZを伴う)。それは、例えば、20℃〜150℃の好ましい温度で適当な場合水の存在下、プロトン酸、例えば塩酸、リン酸またはポリリン酸で処理することにより(すなわち、特にZに関して好ましい方法=1−フェニルエチル)、または好ましくは芳香族溶媒中、特にベンゼンおよび/またはトルエン中、高温で、特に還流下、ルイス酸、特にAlCl3で処理することにより[すなわち、特にZに関して好ましい変形=ベンジル、「ケミカル・アンド・ファーマシューティカル・ブレタン」39(5)、1152(1991)における類似方法についても参照]行われる。
式Iで示される所望の最終産物の構成成分ではない保護基の除去は、自体公知の方法で、例えば加溶媒分解、特に加水分解、加アルコール分解または酸加水分解、または還元、特に水素化分解または化学的還元により、適宜徐々にまたは同時に行われる。
保護アミノ基は、自体公知の方法で、保護基の性質に従い、様々な方法、好ましくは加溶媒分解または還元により遊離化する。2−ハロ−低級アルコキシカルボニルアミノ(適当な場合2−ブロモ−低級アルコキシカルボニルアミノ基から2−ヨード−低級アルコキシカルボニルアミノ基への変換後)、アロイルメトキシカルボニルアミノまたは4−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノは、例えば適当な化学的還元剤、例えば適当なカルボン酸、例えば酢酸水溶液の存在下亜鉛で処理することにより開裂され得る。アロイルメトキシカルボニルアミノは、求核的な好ましくは塩形成性試薬、例えばナトリウムチオフェノラートで処理することによっても開裂され、同じく4−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノはアルカリ金属ジチオン酸塩、例えばジチオン酸ナトリウムで処理することにより開裂され得る。非置換または置換ジフェニルメトキシカルボニルアミノ、t−低級アルコキシカルボニルアミノまたは2−トリ置換シリルエトキシカルボニルアミノは、適当な酸、例えば蟻酸またはトリフルオロ酢酸で処理することにより開裂され得る。非置換または置換ベンジルオキシカルボニルアミノは、例えば水素化分解により、すなわち、適当な水素化触媒、例えばパラジウム触媒の存在下水素で処理することにより開裂され得る。非置換または置換トリアリールメチルアミノまたはホルミルアミノは、適当な場合水の存在下、例えば酸、例えば無機酸、例えば塩酸、または有機酸、例えば蟻酸、酢酸またはトリフルオロ酢酸で処理することにより開裂され得る。そして有機シリル基により保護されたアミノ基は、例えば加水分解または加アルコール分解方法により除かれ得る。2−ハロアセチル、例えば2−クロロアセチルにより保護されたアミノ基は、塩基の存在下チオ尿素で、またはチオ尿素のチオール酸塩、例えばアルカリ金属チオール酸塩で処理し、それに続いて生成した縮合産物を加溶媒分解、例えば加アルコール分解または加水分解することにより除かれ得る。2−置換シリルエトキシカルボニルにより保護されたアミノ基は、フルオリドアニオンを生じるフッ化水素酸塩で処理することによっても遊離アミノ基に変換され得る。
方法b
式IVで示される化合物における1−アリール−低級アルキルZ’は、特に1−フェニルエチルおよびまたベンジルである。
式IVの化合物は互換平衡状態(ラクタム/ラクチム形態)であり、ラクタム形態(式IV)が優勢であると思われる。式IVは、可能な2平衡形態を表すのに使用される。
ラクチム形態は式IVa
Figure 0004146514
(式中、基は式IVの化合物の場合と同じ意味を有する)
を有する。
この発明は、同様に式IVおよびIVaで示される新規化合物に関するものである。
特に五酸化燐(P410)が、脱水剤、特に強力な化学的脱水剤として使用される。
第3級アミンとして適当なのは、特にアルキル、特に低級アルキル、例えばメチルまたはエチル、および3〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル、特にシクロヘキシルから互いに独立して選ばれた3個の基により置換されたアンモニア、例えばN,N−ジメチル−N−シクロヘキシルアミン、N−エチル−N,N−ジイソプロピルアミンまたはトリエチルアミンまたはさらにピリジン、N−メチルモルホリンまたは4−ジメチルアミノピリジンである。
式IVのピロロ−ピリミジノンおよび式IIIのアミン間の反応は、高温、例えば200〜250℃で行われる。
方法c
この反応は、適当な不活性溶媒、例えば適当なエーテル、例えば環状エーテル、例えば特にテトラヒドロフラン中水分を排除しながら、好ましくは還流下、高温で行われる。
方法d
この反応は、約−20℃〜+50℃の温度で、好ましくは氷冷しながらまたは室温で、適当な不活性溶媒、例えば適当なハロゲン化炭化水素、例えば特にメチレンクロリド中、水分を排除しながら行われる。
方法e
水素化は、高圧下または好ましくは標準圧力下、不活性溶媒または溶媒混合物、例えば特に適当な環状エーテルおよび適当な低級アルカノールの混合物、例えば好ましくはテトラヒドロフランおよびメタノールの混合物中、適当な水素化触媒、例えば特にラネーニッケルの存在下ほぼ0℃〜+50℃の温度、好ましくは室温で行われる。
出発物質:
式IIの出発物質は新規であり、この発明はまたそれに関するものでもある。それらは、ドイツ国公開公報第2818676号(1979年11月8日公開)およびドイツ国公開公報第3036390号(1982年5月13日公開)に記載された方法と類似した方法により製造され得る。
式II(ただし、Xは塩素である)で示される出発物質は、例えば、還流温度で水分を排除しながらオキシ塩化燐(ホスホリルクロリド、P(=O)Cl3)との反応により式II(ただし、Xはヒドロキシである)に類似した化合物から得られる。所望ならば、こうして得られた式II(ただし、Xは塩素である)の出発物質のさらなる反応は、同じ容器中で、すなわち一ポット反応として式IIIのアミンにより行われ得る。その目的の場合、オキシ塩化燐との反応が一旦完了すると、その反応からの反応混合物を蒸発により濃縮乾固し、適当な溶媒、例えばn−ブタノールにより懸濁液にし、そして式IIIのアミンとさらに反応させる。
式II(ただし、Xはヒドロキシである)に類似した化合物は、例えば、式V
Figure 0004146514
(式中、記号は前記の意味)
で示される化合物から、高温、例えば80℃から沸騰温度の温度範囲で、適当な場合不活性溶媒、例えばジメチルホルムアミドの存在下、蟻酸(式Vの化合物に対して好ましくは過剰量で、例えば10〜30モル過剰で使用される)との反応により得られる。
別法として、式II(ただし、Xはヒドロキシであり、残りの記号は前記の意味である)に類似した化合物は、例えば、式VI
Figure 0004146514
(式中、R4は低級アルキル、例えば特にエチルであり、残りの記号は前記の意味である)
で示される化合物から、無水ジメチルホルムアミドおよび蟻酸の混合物中大幅過剰のホルミアミドとの反応により得られる。この反応は、高温、例えば100℃〜150℃で好ましくは保護気体下で行われる。
この発明はまた、式VおよびVIの新規出発物質に関するものでもある。
中間体として使用される式Vの1−(Z’)−2−アミノ−3−シアノ−ピロールは、自体公知であり、既に公開された[例えばロス、H.J.およびエガー、K.、「アルヒフ・デル・ファルマツィー」308、179(1975)参照]方法により高収率で製造され得る。その目的の場合、例えば、式VII
Figure 0004146514
で示される化合物を、まず式Z’−NH2で示されるアミンと反応させることにより、式VIII
Figure 0004146514
の化合物が形成され、次いでこれを式CH2(CN)2で示されるマロン酸ジニトリルにより式Vで示される所望の中間体に変換する。詳細には、アミンZ’−NH2との反応は、慣用的な縮合条件下、例えば触媒量の強酸、例えば塩酸またはp−トルエンスルホン酸の存在下、適当な溶媒、例えばベンゼンまたはトルエン中、水分を除去しながら高温で(好ましくは沸騰温度で)行われ、式VIIIで示される反応性α−アミノケトンが形成される。これは単離はされないが、加熱し、水分をさらに除去し、必要ならば少量の塩基、例えばピペリジンを加えることにより即座にマロン酸ジニトリルと縮合し、式Vの化合物が得られる。
中間体として使用される式VI(ただし、R2はN−ベンジル−ピリジニウム−2−イルであり、残りの記号は前記の意味である)で示される化合物は、例えば式VI(ただし、R2は水素であり、残りの記号は前記の意味である)で示される化合物を、適当な溶媒、例えばハロゲン化炭化水素、例えば特にメチレンクロリド中N−ベンジル−2−ブロモ−ピリジニウムブロミドと反応させることにより得られる。この反応は、好ましくは暗所中無水条件下室温または高温、例えば20℃〜80℃で2,6−ジメチル−ピリジン(2,6−ルチジン)の存在下、保護気体下で行われる。式VIで示される残りの化合物は、例えば式IX
Figure 0004146514
(式中、R4は前記の意味)
で示される2−アミジノ−酢酸低級アルキルエステルを、式X
Figure 0004146514
(式中、記号は前記の意味)
で示される2−X−1−R2−エタン−1−オン誘導体と反応させることにより得られる。脱離基Xは好ましくは臭素である。式IXで示される2−アミジノ−酢酸低級アルキルエステルは、氷冷しながら、当量(equinormal amounts)の塩基、例えば特にナトリウムエタノレートの助けによる反応開始前に、その酸付加塩、例えば特にその塩酸塩から除かれる。この反応は、適当な溶媒、例えば特に低級アルカノール、例えば好ましくはエタノール中、0℃〜50℃の好ましい温度、特に室温で行われる。
一般的操作条件
この方法に従い入手され得る塩形成特性を有する式Iの遊離化合物は、自体公知の方法で、例えば酸またはそれらの適当な誘導体で処理することにより、例えば適当な酸を適当な溶媒、例えばエーテル、例えば環状エーテル、特にジオキサンまたはより特定すればテトラヒドロフランに溶かした式Iの化合物に加えることによりそれらの塩類に変換され得る。
本発明により得られる異性体混合物は、自体公知の方法で個々の異性体に分離され得る。ラセミ混合物は、例えば光学的に純粋な塩形成性試薬により塩を形成させ、その要領で得られたジアステレオマー混合物を例えば分別結晶化方法により分離することにより分離され得る。
上記反応は、大気圧下または密閉容器中、適当ならば加圧下、および/または不活性雰囲気中、例えば窒素雰囲気下、溶媒または希釈剤、好ましくは使用されている試薬に対して不活性であり、それの溶媒であるものの非存在または慣例的には存在下、低温、常温または高温、例えば約−80℃〜約200℃、好ましくは約−20℃〜約150℃の温度範囲、例えば使用溶媒の沸点で反応および/または反応物の性質によって、触媒、縮合剤(例えば五酸化燐)または中和剤、例えば塩基、特に窒素塩基、例えばトリエチルアミン塩酸塩の非存在または存在下、自体公知の反応条件下で実施され得る。
各場合に与えられる特定の反応条件が好ましい。
溶媒および希釈剤は、例えば水、アルコール類、例えば低級アルキル水酸化物、
e)式I(ただし、基R、R1およびR2のうちの少なくとも1個はアミノ−置換フェニルであり、残りの置換基は式Iの化合物に関する前記の定義と同じである)の化合物を製造するため、式I(ただし、基R、R1およびR2のうちの少なくとも1個はニトロ−置換フェニルであり、残りの置換基は式Iの化合物に関する前記の定義と同じであり、基R、R1およびR2に存在する遊離官能基があればそれらは必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されている)に対応する化合物に対し接触水素化を行い、存在する保護基があればそれらを除去し、
そして製法の変形a)〜e)のうちの一法を実施した後、塩を製造するのに必要であれば、生成した式Iの遊離化合物を塩に変換するか、または遊離化合物を製造するのに必要であれば生成した式Iの化合物の塩を遊離化合物に変換する
ことを含む。
製造工程の詳細な説明
上記製法は、下記で詳細に記載されている(ドイツ国公開公報第3036390号、1982年5月13日公開およびA.ヨルゲンセンら、「ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミストリー」22、859[1985]も参照)。後続のより正確な記載において、特記していない場合、基R、R1およびR2およびnは式Iの化合物に関する意味と同じである。
一般的事項
式Iの最終産物は、式Iで示される他の最終産物の製造用の出発物質における保護基としても使用され得る置換基を含み得る。本文で特記していない場合、「保護基の」の語は、この明細書では、式Iで示される特に所望された最終産物の構成成分ではない容易に除去され得る基のみを示すのに使用される。
方法a
式IIの化合物において、適当な脱離基Xは、好ましいはハロゲン、例えば臭素、沃素または特に塩素である。1−アリール−低級アルキルZは、好ましくは1−フェニル−低級アルキル、例えば特に1−フェニルエチルまたはさらに特定すればベンジルである。
基R1およびR2に存在する遊離官能基は、必要ならば容易に除去され得る保護基により保護されており、特にアミノまたは低級アルキルアミノである。
保護基およびそれらの導入および除去については、例えば「プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・ケミストリー」、プレナム・プレス、ロンドン、ニューヨーク1973、および「メトデン・デル・オルガニシェン・ヘミー」、ホウベン−ベイル、第4版、15/1巻、ゲオルグ-チーメ-フェルラーク、ステュットガルト、1974およびテオドーラ、W.グリーネ、「プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス」、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ、ニューヨーク1981に記載されている。容易に、すなわち、例えば加溶媒分解、還元、光分解により、または生理学的条件下で望ましくない二次反応を伴わずに除去され得るというのが、保護基の特徴である。
保護アミノ基は、例えば容易に開裂可能なアシルアミノ、アリールメチルアミノ、エーテル化メルカプトアミノまたは2−アシル−低級アルケ−1−エニル−アミノ基の形態で存在し得る。
かかるアシルアミノ基において、アシルは、例えば18個以下の炭素原子を有する例えば有機カルボン酸、特に非置換または置換、例えばハロ−またはアリール−置換、アルカンカルボン酸または非置換または置換、例えばハロ−、低級アルコキシ−またはニトロ−置換の安息香酸、または炭酸セミエステルのアシル基である。上記のアシル基は、例えば低級アルカノイル、例えばホルミル、アセチルまたはプロピオニル、ハロ−低級アルカノイル、例えば2−ハロアセチル、特に2−クロロ−、2−ブロモ−、2−ヨード−、2,2,2−トリフルオロ−または2,2,2−トリクロロ−アセチル、非置換または置換、例えばハロ−、低級アルコキシ−またはニトロ−置換の、ベンゾイル、例えばベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−メトキシベンゾイルまたは4−ニトロベンゾイル、または低級アルキル基の1位が分枝状であるかまたは好適には1または2位が置換されている低級アルコキシカルボニル、特にt−低級アルコキシカルボニル、例えばt−ブトキシカルボニル、好ましくは、非置換または例えば低級アルキル、特にt−低級アルキル、例えばt−ブチル、低級アルコキシ、例えばメトキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、例えば塩素、および/またはニトロによりモノ−もしくはポリ−置換されたフェニルである1個または2個のアリール基を有するアリールメトキシカルボニル、例えば非置換または置換ベンジルオキシカルボニル、例えば4−ニトロベンジルオキシカルボニル、または置換ジフェニルメトキシカルボニル、例えばベンゾヒドリルオキシカルボニルまたはジ(4−メトキシフェニル)メトキシカルボニル、アロイルメトキシカルボニル(ただし、アロイル基は、好ましくは非置換またはハロゲン、例えば臭素により置換されたベンゾイルである)、例えばフェナシルオキシカルボニル、2−ハロ−低級アルコキシカルボニル、例えば2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−ブロモエトキシカルボニルまたは2−ヨードエトキシカルボニル、または2−(トリ−置換シリル)−エトキシカルボニル(ただし、置換基は各々互いに独立して、15個以下の炭素原子を有する非置換または置換、例えば低級アルキル−、低級アルコキシ−、アリール−、ハロ−またはニトロ−置換された脂肪族、芳香脂肪族、脂環式または芳香族炭化水素基、例えば対応する非置換または置換低級アルキル、フェニル低級アルキル、シクロアルキルまたはフェニルである)、例えば2−トリ−低級アルキルシリル−エトキシカルボニル、例えば2−トリメチルシリルエトキシカルボニルまたは2−(ジ−n−ブチル−メチル−シリル)エトキシカルボニル、または2−トリアリールシリルエトキシカルボニル、例えば2−トリフェニルシリルエトキシカルボニルである。
モノ−、ジ−または特にトリ−アリールメチルアミノ基であるアリールメチルアミノ基では、アリール基は特に非置換または置換フェニル基である。それらの基は、例えばベンジル−、ジフェニルメチル−および特にトリチル−アミノである。
かかる基により保護されたアミノ基におけるエーテル化メルカプト基は、特にアリールチオまたはアリール−低級アルキルチオであり、ここでアリールは、特に非置換または例えば低級アルキル、例えばメチルまたはt−ブチル、低級アルコキシ、例えばメトキシ、ハロゲン、例えば塩素および/またはニトロにより置換されたフェニルである。対応するアミノ保護基は、例えば4−ニトロフェニルチオである。
アミノ保護基として使用され得る2−アシル−低級アルケ−1−エン−1−イル基において、アシルは、例えば低級アルカンカルボン酸、非置換または例えば低級アルキル、例えばメチルまたはt−ブチル、低級アルコキシ、例えばメトキシ、ハロゲン、例えば塩素および/またはニトロにより置換されている安息香酸、または特に炭酸セミエステル、例えば炭酸低級アルキルセミエステルの対応する基である。対応する保護基は、特に1−低級アルカノイル−プロプ−1−エン−2−イル、例えば1−アセチル−プロプ−1−エン−2−イル、または1−低級アルコキシカルボニル−プロプ−1−エン−2−イル、例えば1−エトキシカルボニル−プロプ−1−エン−2−イルである。
好ましいアミノ保護基は、炭酸セミエステルのアシル基、特にt−ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(非置換または例えば示された要領で置換されている)、例えば4−ニトロ−ベンジルオキシカルボニル、またはジフェニルメトキシカルボニル、または2−ハロ−低級アルコキシカルボニル、例えば2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、同じくトリチルまたはホルミルである。
式IIの誘導体および式IIIのアミン間における反応は、適当な不活性極性溶媒、特にアルコール類、例えば低級アルカノール、例えばメタノール、プロパノール、イソプロパノールまたは特にエタノールまたはn−ブタノール中で行われる。場合によっては、可溶化剤、例えば1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン(DMPU)を加えると有利である。この反応は、好ましくは還流条件下、高温、例えば70〜150℃の温度範囲で行われる。
式IIの化合物におけるZが1−アリール−低級アルキルである場合、その基は、生成した式Iの化合物の前駆体から除去される(窒素のところで水素原子に代わるZを伴う)。それは、例えば、20℃〜150℃の好ましい温度で適当な場合水の存在下、プロトン酸、例えば酸塩、リン酸またはポリリン酸で処理することにより(すなわち、特にZに関して好ましい方法=1−フェニルエチル)、または好ましくは芳香族溶媒中、特にベンゼンおよび/またはトルエン中、高温で、特に還流下、ルイス酸、特にAlCl3で処理することにより[すなわち、特にZに関して好ましい変形=ベンジル、「ケミカル・アンド・ファーマシューティカル・ブレタン」39(5)、1152(1991)における類似方法についても参照]行われる。
式Iで示される所望の最終産物の構成成分ではない保護基の除去は、自体公知の方法で、例えば加溶媒分解、特に加水分解、加アルコール分解または酸加水分解、または還元、特に水素化分解または化学的還元により、適宜徐々にまたは同時に行われる。
保護アミノ基は、自体公知の方法で、保護基の性質に従い、様々な方法、好ましくは加溶媒分解または還元により遊離化する。2−ハロ−低級アルコキシカルボニルアミノ(適当な場合2−ブロモ−低級アルコキシカルボニルアミノ基から2−ヨード−低級アルコキシカルボニルアミノ基への変換後)、アロイルメトキシカルボニルアミノまたは4−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノは、例えば適当な化学的還元剤、例えば適当なカルボン酸、例えば酢酸水溶液の存在下亜鉛で処理することにより開裂され得る。アロイルメトキシカルボニルアミノは、求核的な好ましくは塩形成性試薬、例えばナトリウムチオフェノラートで処理することによっても開裂され、同じく4−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノはアルカリ金属ジチオン酸塩、例えばジチオン酸ナトリウムで処理することにより開裂され得る。非置換または置換ジフェニルメトキシカルボニルアミノ、t−低級アルコキシカルボニルアミノまたは2−トリ置換シリルエトキシカルボニルアミノは、適当な酸、例えば蟻酸またはトリフルオロ酢酸で処理することにより開裂され得る。非置換または置換ベンジルオキシカルボニルアミノは、例えば水素化分解により、すなわち、適当な水素化触媒、例えばパラジウム触媒の存在下水素で処理することにより開裂され得る。非置換または置換トリアリールメチルアミノまたはホルミルアミノは、適当な場合水の存在下、例えば酸、例えば無機酸、例えば塩酸、または有機酸、例えば蟻酸、酢酸またはトリフルオロ酢酸で処理することにより開裂され得る。そして有機シリル基により保護されたアミノ基は、例えば加水分解または加アルコール分解方法により除かれ得る。2−ハロアセチル、例えば2−クロロアセチルにより保護されたアミノ基は、塩基の存在下チオ尿素で、またはチオ尿素のチオール酸塩、例えばアルカリ金属チオール酸塩で処理し、それに続いて生成した縮合産物を加溶媒分解、例えば加アルコール分解または加水分解することにより除かれ得る。2−置換シリルエトキシカルボニルにより保護されたアミノ基は、フルオリドアニオンを生じるフッ化水素酸塩で処理することによっても遊離アミノ基に変換され得る。
方法b
式IVで示される化合物における1−アリール−低級アルキルZ’は、特に1−フェニルエチルおよびまたベンジルである。
式IVの化合物は互換平衡状態(ラクタム/ラクチム形態)であり、ラクタム形態(式IV)が優勢であると思われる。式IVは、可能な2平衡形態を表すのに使用される。
ラクチム形態は式IVa
Figure 0004146514
(式中、基は式IVの化合物の場合と同じ意味を有する)
を有する。
この発明は、同様に式IVおよびIVaで示される新規化合物に関するものである。
特に五酸化燐(P410)が、脱水剤、特に強力な化学的脱水剤として使用される。
第3級アミンとして適当なのは、特にアルキル、特に低級アルキル、例えばメチルまたはエチル、および3〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル、特にシクロヘキシルから互いに独立して選ばれた3個の基により置換されたアンモニア、例えばN,N−ジメチル−N−シクロヘキシルアミン、N−エチル−N,N−ジイソプロピルアミンまたはトリエチルアミンまたはさらにピリジン、N−メチルモルホリンまたは4−ジメチルアミノピリジンである。
式IVのピロロ−ピリミジノンおよび式IIIのアミン間の反応は、高温、例えば200〜250℃で行われる。
方法c
この反応は、適当な不活性溶媒、例えば適当なエーテル、例えば環状エーテル、例えば特にテトラヒドロフラン中水分を排除しながら、好ましくは還流下、高温で行われる。
方法d
この反応は、約−20℃〜+50℃の温度で、好ましくは氷冷しながらまたは室温で、適当な不活性溶媒、例えば適当なハロゲン化炭化水素、例えば特にメチレンクロリド中、水分を排除しながら行われる。
方法e
水素化は、高圧下または好ましくは標準圧力下、不活性溶媒または溶媒混合物、例えば特に適当な環状エーテルおよび適当な低級アルカノールの混合物、例えば好ましくはテトラヒドロフランおよびメタノールの混合物中、適当な水素化触媒、例えば特にラネーニッケルの存在下ほぼ0℃〜+50℃の温度、好ましくは室温で行われる。
出発物質:
式IIの出発物質は新規であり、この発明はまたそれに関するものでもある。それらは、ドイツ国公開公報第2818676号(1979年11月8日公開)およびドイツ国公開公報第3036390号(1982年5月13日公開)に記載された方法と類似した方法により製造され得る。
式II(ただし、Xは塩素である)で示される出発物質は、例えば、還流温度で水分を排除しながらオキシ塩化燐(ホスホリルクロリド、P(=O)Cl3)との反応により式II(ただし、Xはヒドロキシである)に類似した化合物から得られる。所望ならば、こうして得られた式II(ただし、Xは塩素である)の出発物質のさらなる反応は、同じ容器中で、すなわち一ポット反応として式IIIのアミンにより行われ得る。その目的の場合、オキシ塩化燐との反応が一旦完了すると、その反応からの反応混合物を蒸発により濃縮乾固し、適当な溶媒、例えばn−ブタノールにより懸濁液にし、そして式IIIのアミンとさらに反応させる。
式II(ただし、Xはヒドロキシである)に類似した化合物は、例えば、式V
Figure 0004146514
(式中、記号は前記の意味)
で示される化合物から、高温、例えば80℃から沸騰温度の温度範囲で、適当な場合不活性溶媒、例えばジメチルホルムアミドの存在下、蟻酸(式Vの化合物に対して好ましくは過剰量で、例えば10〜30モル過剰で使用される)との反応により得られる。
別法として、式II(ただし、Xはヒドロキシであり、残りの記号は前記の意味である)に類似した化合物は、例えば、式VI
Figure 0004146514
(式中、R4は低級アルキル、例えば特にエチルであり、残りの記号は前記の意味である)
で示される化合物から、無水ジメチルホルムアミドおよび蟻酸の混合物中大幅過剰のホルミアミドとの反応により得られる。この反応は、高温、例えば100℃〜150℃で好ましくは保護気体下で行われる。
この発明はまた、式VおよびVIの新規出発物質に関するものでもある。
中間体として使用される式Vの1−(Z’)−2−アミノ−3−シアノ−ピロールは、自体公知であり、既に公開された[例えばロス、H.J.およびエガー、K.、「アルヒフ・デル・ファルマツィー」308、179(1975)参照]方法により高収率で製造され得る。その目的の場合、例えば、式VII
Figure 0004146514
で示される化合物を、まず式Z’−NH2で示されるアミンと反応させることにより、式VIII
Figure 0004146514
の化合物が形成され、次いでこれを式CH2(CN)2で示されるマロン酸ジニトリルにより式Vで示される所望の中間体に変換する。詳細には、アミンZ’−NH2との反応は、慣用的な縮合条件下、例えば触媒量の強酸、例えば塩酸またはp−トルエンスルホン酸の存在下、適当な溶媒、例えばベンゼンまたはトルエン中、水分を除去しながら高温で(好ましくは沸騰温度で)行われ、式VIIIで示される反応性α−アミノケトンが形成される。これは単離はされないが、加熱し、水分をさらに除去し、必要ならば少量の塩基、例えばピペリジンを加えることにより即座にマロン酸ジニトリルと縮合し、式Vの化合物が得られる。
中間体として使用される式VI(ただし、R2はN−ベンジル−ピリジニウム−2−イルであり、残りの記号は前記の意味である)で示される化合物は、例えば式VI(ただし、R2は水素であり、残りの記号は前記の意味である)で示される化合物を、適当な溶媒、例えばハロゲン化炭化水素、例えば特にメチレンクロリド中N−ベンジル−2−ブロモ−ピリジニウムブロミドと反応させることにより得られる。この反応は、好ましくは暗所中無水条件下室温または高温、例えば20℃〜80℃で2,6−ジメチル−ピリジン(2,6−ルチジン)の存在下、保護気体下で行われる。式VIで示される残りの化合物は、例えば式IX
Figure 0004146514
(式中、R4は前記の意味)
で示される2−アミジノ−酢酸低級アルキルエステルを、式X
Figure 0004146514
(式中、記号は前記の意味)
で示される2−X−1−R2−エタン−1−オン誘導体と反応させることにより得られる。脱離基Xは好ましくは臭素である。式IXで示される2−アミジノ−酢酸低級アルキルエステルは、氷冷しながら、当量(equinormal amounts)の塩基、例えば特にナトリウムエタノレートの助けによる反応開始前に、その酸付加塩、例えば特にその塩酸塩から除かれる。この反応は、適当な溶媒、例えば特に低級アルカノール、例えば好ましくはエタノール中、0℃〜50℃の好ましい温度、特に室温で行われる。
一般的操作条件
この方法に従い入手され得る塩形成特性を有する式Iの遊離化合物は、自体公知の方法で、例えば酸またはそれらの適当な誘導体で処理することにより、例えば適当な酸を適当な溶媒、例えばエーテル、例えば環状エーテル、特にジオキサンまたはより特定すればテトラヒドロフランに溶かした式Iの化合物に加えることによりそれらの塩類に変換され得る。
本発明により得られる異性体混合物は、自体公知の方法で個々の異性体に分離され得る。ラセミ混合物は、例えば光学的に純粋な塩形成性試薬により塩を形成させ、その要領で得られたジアステレオマー混合物を例えば分別結晶化方法により分離することにより分離され得る。
上記反応は、大気圧下または密閉容器中、適当ならば加圧下、および/または不活性雰囲気中、例えば窒素雰囲気下、溶媒または希釈剤、好ましくは使用されている試薬に対して不活性であり、それの溶媒であるものの非存在または慣例的には存在下、低温、常温または高温、例えば約−80℃〜約200℃、好ましくは約−20℃〜約150℃の温度範囲、例えば使用溶媒の沸点で反応および/または反応物の性質によって、触媒、縮合剤(例えば五酸化燐)または中和剤、例えば塩基、特に窒素塩基、例えばトリエチルアミン塩酸塩の非存在または存在下、自体公知の反応条件下で実施され得る。
各場合に与えられる特定の反応条件が好ましい。
溶媒および希釈剤は、例えば水、アルコール類、例えば低級アルキル水酸化物、例えばメタノール、エタノール、プロパノールまたは特にブタノール、ジオール類、例えばエチレングリコール、トリオール類、例えばグリセリン、またはアリールアルコール類、例えばフェノール、酸アミド類、例えばカルボン酸アミド類、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドまたは1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン(DMPU)、カルボン酸、特に蟻酸または酢酸、無機酸のアミド類、例えばヘキサメチルリン酸トリアミド、エーテル類、例えば環状エーテル類、例えばテトラヒドロフランまたはジオキサン、または非置換エーテル類、例えばジエチルエーテルまたはエチレングリコールジメチルエーテル、ハロゲン化炭化水素、例えばハロ−低級アルカン類、例えばメチレンクロリドまたはクロロホルム、ケトン類、例えばアセトン、ニトリル、例えばアセトニトリル、酸無水物、例えば無水酢酸、エステル類、例えば酢酸エチル、ビスアルカンスルフィン類、例えばジメチルスルホキシド、窒素含有複素環化合物、例えばピリジン、炭化水素、例えば低級アルカン類、例えばヘプタン、または芳香族化合物、例えばベンゼン、トルエンまたはキシレン(複数も可)、またはそれら溶媒の混合物であり、各場合によって上述の反応に適した溶媒が選択され得る。
得られる式Iの化合物またはその塩類の後処理には慣用的方法、例えば過剰試薬の加溶媒分解、再結晶化、クロマトグラフィー、例えば分配、イオンまたはゲルクロマトグラフィー、無機および有機溶媒相間への分配、特に酸性化または塩基度もしくは塩含有量増加後における単一または多重抽出、吸湿性塩類による乾燥、消化、濾過、洗浄、溶解、蒸発濃縮(必要ならば真空または高度減圧下で)、蒸留、例えば油状物形態でまたは母液から得られる化合物の結晶化、同じく可能な最終産物の結晶による接種、または後処理段階の2つまたはそれ以上の組み合わせなどが使用され、それらはまた反復的に使用され得る。
出発物質および中間体は、例えば上述された後処理後における純粋形態、部分的純粋形態または例えば粗生成物の形態で直接的に使用され得る。
式Iの化合物の遊離形態および塩形態間における密接な関係を考慮に入れると、上記および下記で遊離化合物およびそれらの塩類を指すものは、化合物が塩形成基を含むものであれば、適宜および便宜上、それぞれ対応する塩類および遊離化合物もまた包含されるものとして理解すべきである。
これらの化合物はまた、それらの塩類も含め、水和物形態で得られるか、またはそれらの結晶は、例えば結晶化に使用される溶媒を含み得る。
本発明方法において、使用される出発物質は、好ましくは特に貴重なものとして初めに記載された式Iの新規化合物を誘導するものである。
この発明はまた、この方法のいずれかの段階で中間体として得られる化合物が出発物質として使用され、残りの操作段階が行われるかまたは出発物質が反応条件下で形成されるかまたは誘導体、例えばその塩形態で使用される方法のそれらの形態に関するものである。
この発明は、特に、式Iの範囲内に含まれる、式Ia
Figure 0004146514
[式中、
nが1〜3であり、
Rが、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルであって、幾つかの基Rが分子中に存在するとき、それらの基は同一または異なるものであり得、
a)R1およびR2が、各々互いに独立して、フェニル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノまたはニトロにより置換されたフェニル、水素、非置換またはハロ−もしくは低級アルキル−置換ピリジン、N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、ホルミル、低級アルカノイル、低級アルケニル、低級アルケニルオキシ、またはハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ピペラジノ、ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、メルカプトまたは式R3−S(O)m−(式中、R3は低級アルキルであり、mは0、1または2である)で示される基により置換された低級アルキルであり、または
b)基R1およびR2のうちの一方が非置換低級アルキルまたは非置換フェニルであって、基R1およびR2のうちの他方が上記a)で与えられた意味のうちの一つ(ただし、水素を除く)を有するか、または
c)R1およびR2が一緒になって、非置換またはアミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイルまたはシアノにより置換されたC4−C10−1,4−アルカジエニレン、または9個以下の炭素原子を有するアザ−1,4−アルカジエニレンである]
で示される7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体またはその塩の製造方法であって、
a)式II
Figure 0004146514
[式中、Xは適当な脱離基、Zは水素または1−アリール−低級アルキルであり、残りの置換基は式Iaの化合物に関する場合と同じ意味を有し、基R1およびR2に存在する遊離官能基があれば、それらは必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されている]
で示されるピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体を、式IIIa
Figure 0004146514
[式中、Rおよびnは、式Iaの化合物に関する場合と同じ意味であり、基Rに存在する遊離官能基があれば、それらは必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されている]
で示されるアニリン誘導体と反応させ、存在する保護基およびそれが存在する場合1−アリール−低級アルキル基Zを除去し、または
b)上記式IIIaのフェニルアミンを、脱水剤および第3級アミンの存在下で、式IV
Figure 0004146514
[式中、Z’は1−アリール−低級アルキルであり、R1およびR2は式Iaの化合物の場合と同じ意味であり、基R1およびR2に存在する遊離官能基があれば、それらは必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されている]
で示されるピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン誘導体と反応させ、存在する保護基があればそれらを除去し、または
c)式Ia(ただし、R1はジメチルアミノ−メチルであり、残りの置換基は式Iaの化合物に関する場合と同じ意味である)の化合物を製造する場合、N,N−ジメチル−メチレンインモニウムヨージドと、式Ia(ただし、R1は水素であり、残りの置換基は式Iaの化合物の場合と同じ意味であり、基R1およびR2に存在する遊離官能基があれば、それらは必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されている)に対応する化合物を反応させ、存在する保護基があればそれらを除去し、または
d)式Ia(ただし、基R、R1およびR2のうちの少なくとも1個はヒドロキシ−置換フェニルであり、残りの置換基は式Iaの化合物に関する前記の定義と同じである)の化合物を製造するため、式Ia(ただし、基R、R1およびR2のうちの少なくとも1個はメトキシ−置換フェニルであり、残りの置換基は式Iaの化合物に関する前記の定義と同じであり、基R、R1およびR2に存在する遊離官能基があれば、それらは必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されている)に対応する化合物を三臭化ホウ素と反応させ、存在する保護基があればそれらを除去し、または
e)式Ia(ただし、基R、R1およびR2のうちの少なくとも1個はアミノ−置換フェニルであり、残りの置換基は式Iaの化合物に関する前記の定義と同じである)の化合物を製造するため、式Ia(ただし、基R、R1およびR2のうちの少なくとも1個のニトロ−置換フェニルであり、残りの置換基は式Iaの化合物に関する前記の定義と同じであり、基R、R1およびR2に存在する遊離官能基があれば、それらは必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されている)に対応する化合物に対し接触水素化を行い、存在する保護基があればそれらを除去し、
そして製法の変形a)〜e)のうちの一法を実施した後、塩の製造に必要であれば、生成した式Iaの遊離化合物を塩に変換するか、または遊離化合物の製造に必要であれば生成した式Iaの化合物の塩を遊離化合物に変換する
ことを含む方法に関するものである。
この発明はまた、式IIa
Figure 0004146514
[式中、
X’はヒドロキシまたは適当な脱離基であり、
Zは水素または1−アリール−低級アルキルであり、
1は、水素または非置換またはジ低級アルキルアミノにより置換された低級アルキルであり、そして
2は、
a)カルバモイル−メトキシ、カルボキシ−メトキシ、ベンジルオキシカルボニル−メトキシ、低級アルコキシカルボニル−メトキシ、フェニル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノまたはニトロにより置換されたフェニル、
b)非置換またはハロ−もしくは低級アルキル−置換ピリジル、
c)N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、N−ベンジル−カルバモイル、ホルミル、低級アルカノイル、低級アルケニル、低級アルケニルオキシ、または
d)
α)ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ピペラジノ、ジ−低級アルキルアミノ、
β)非置換またはフェニル部分がハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルにより置換されたフェニルアミノ、
γ)ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、メルカプトまたは
δ)式R3−S(O)m−(式中、R3は低級アルキルであり、mは0、1または2である)で示される基
により置換された低級アルキル
である]
で示されるピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体、式II(ただし、X’はヒドロキシである)の化合物の互変異性体である4−ケト誘導体またはそれらの化合物の塩に関するものである。
この発明はまた、式IIa
Figure 0004146514
[式中、
X’はヒドロキシまたは脱離基であり、
Zは水素または1−アリール−低級アルキルであり、および
a)R1およびR2は、各々互いに独立して、カルバモイル−メトキシ、カルボキシ−メトキシ、ベンジルオキシカルボニル−メトキシ、低級アルコキシカルボニル−メトキシ、フェニル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノまたはニトロにより置換されたフェニル、水素、非置換またはハロ−もしくは低級アルキル−置換ピリジル、N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、N−ベンジル−カルバモイル、ホルミル、低級アルカノイル、低級アルケニル、低級アルケニルオキシ、またはハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ピペラジノ、ジ−低級アルキルアミノ、非置換またはフェニル部分がハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルにより置換されたフェニルアミノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、メルカプトまたは式R3−S(O)m−(式中、R3は低級アルキルであり、mは0、1または2である)で示される基により置換された低級アルキルであり、または
b)基R1およびR2のうちの一方は非置換低級アルキルまたは非置換フェニルであって、基R1およびR2のうちの他方は上記a)で与えられた意味のうちの一つ(ただし、水素を除く)を有するか、または
c)R1およびR2は一緒になって、非置換またはアミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイルまたはシアノにより置換されたC4−C10−1,4−アルカジエニレン、または9個以下の炭素原子を有するアザ−1,4−アルカジエニレンである]
で示されるピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体および式IIa(ただし、X’はヒドロキシである)の化合物の互変異性体である4−ケト誘導体およびそれらの化合物の塩に関するものである。
この発明は、特に式IIaにおいて、
X’がヒドロキシまたは脱離基であり、
Zは水素または1−アリール−低級アルキルであり、および
a)R1およびR2が、各々互いに独立して、フェニル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノまたはニトロにより置換されたフェニル、水素、非置換またはハロ−もしくは低級アルキル−置換ピリジル、N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、ホルミル、低級アルカノイル、低級アルケニル、低級アルケニルオキシ、またはハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ピペラジノ、ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、メルカプトまたは式R3−S(O)m−(式中、R3は低級アルキルであり、mは0、1または2である)で示される基により置換された低級アルキルであり、または
b)基R1およびR2のうちの一方の非置換低級アルキルまたは非置換フェニルであって、基R1およびR2のうちの他方は上記a)で与えられた意味のうちの一つ(ただし、水素を除く)を有するか、または
c)R1およびR2は一緒になって、非置換またはアミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイルまたはシアノにより置換されたC4−C10−1,4−アルカジエニレン、または9個以下の炭素原子を有するアザ−1,4−アルカジエニレンである、
ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体および式IIa(ただし、X’はヒドロキシである)の化合物の互変異性体である4−ケト誘導体およびそれらの化合物の塩類に関するものである。
式IIaで示される化合物および式IIa(ただし、X’はヒドロキシである)の化合物の互変異性体である4−ケト誘導体は、上記で示された式II、IVおよびIVaの出発物質として使用され得、それらの出発物質と同様にして製造される。
この発明はまた、式XI
Figure 0004146514
[式中、
Zは水素または1−アリール−低級アルキルであり、
a)R1は、水素または非置換またはジ低級アルキルアミノにより置換された低級アルキルであり、および
2は、フェニル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノまたはニトロにより置換されたフェニル、
β)非置換またはハロ−もしくは低級アルキル−置換ピリジル、
γ)N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、N−ベンジル−カルバモイル、ホルミル、低級アルカノイル、低級アルケニル、低級アルケニルオキシ、または
δ)
δα)ハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ピペラジノ、ジ−低級アルキルアミノ、
δβ)非置換またはフェニル部分がハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルにより置換されたフェニルアミノ、または
δγ)ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、または
δδ)式R3−S(O)m−(式中、R3は低級アルキルであり、mは0、1または2である)で示される基
により置換された低級アルキルであり、または
b)R1およびR2は一緒になって、9個以下の炭素原子を有するアザ−1,4−アルカジエニレンであり、
5はシアノまたは低級アルコキシカルボニルである]
で示されるピロール誘導体およびそれらの化合物の塩類に関するものである。
この発明は、特に式XIにおいて、
Zが水素または1−アリール−低級アルキルであり、
a)R1およびR2が、各々互いに独立して、フェニル、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、シアノまたはニトロにより置換されたフェニル、水素、非置換またはハロ−もしくは低級アルキル−置換ピリジル、N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、ホルミル、低級アルカノイル、低級アルケニル、低級アルケニルオキシ、またはハロゲン、アミノ、低級アルキルアミノ、ピペラジノ、ジ−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、メルカプトまたは式R3−S(O)m−(式中、R3は低級アルキルであり、mは0、1または2である)で示される基により置換された低級アルキルであり、または
b)基R1およびR2のうちの一方が非置換低級アルキルまたは非置換フェニルであって、基R1およびR2のうちの他方か上記a)で与えられた意味のうちの一つ(ただし、水素を除く)を有するか、または
c)R1およびR2か一緒になって、非置換またはアミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイルまたはシアノにより置換されたC4−C10−1,4−アルカジエニレン、または9個以下の炭素原子を有するアザ−1,4−アルカジエニレンであり、
5がシアノまたは低級アルコキシカルボニルである、
ピロール誘導体およびそれらの化合物の塩類に関するものである。
式XIで示されるピロール誘導体は、上記式VおよびVIの出発物質として使用され得、それらの出発物質と同様にして製造される。
この発明はまた、式IIaおよびXI(ただし、置換基は請求項1記載の式Iの化合物が得られるように定義される)で示される中間体に関するものである。
医薬組成物、その製造および本発明に従う、式Iの化合物および有効成分としてそれらの化合物を含んでなる組成物の使用
本発明は、また、有効成分として式Iの化合物の1つを含んでなり、かつ特に、冒頭に記載した疾患の処置に使用できる医薬組成物に関する。温血動物、特にヒトへ腸内投与、例えば、鼻腔内、口内、直腸、または特に経口投与するための組成物および非経口投与、例えば、静脈内、筋肉内、または皮下投与するための組成物が、特に好ましい。組成物は、有効成分を単独で、または好ましくは医薬的に許容し得る担体と共に含んでなる。有効成分の投与量は、処置する疾患によって変わり、また生物種、年齢、体重および個々の条件、個々の薬物動態データ、処置する疾患によっても、投与形式によっても変わる。
本発明は、また、ヒトまたは動物身体の治療的処置法に使用するための医薬組成物、その製法(特に、腫瘍処置のための医薬組成物形態)および腫瘍疾患、特に上記記載の疾患の処置法に関する。
プロテインキナーゼの阻害に応答する疾患、例えば、乾癬または腫瘍を患う温血動物、特にヒトへの投与に適切な医薬組成物が好ましく、それは、式Iの化合物または、塩形成基が存在する場合はその塩を、プロテインキナーゼの阻害に有効な量、少なくとも1つの医薬的に許容し得る担体と共に含んでなる。
医薬組成物は、およそ1%から95%の有効成分を含んでなり、好ましくはおよそ20%からおよそ90%の有効成分を含んでなる単回用量形態の投与形態、および、好ましくはおよそ5%からおよそ20%の有効成分を含んでなる単回用量形態ではない投与形態である。用量ユニット形態は、例えば、糖衣錠、錠剤、アンプル剤、バイアル剤、坐剤またはカプセル剤である。その他の投与形態は、例えば、軟膏剤、クリーム剤、泡沫剤、リップスティック、ドロップ剤、スプレー剤、分散剤等である。例として、およそ0.05gからおよそ1.0gの有効成分を含んでなるカプセル剤がある。
本発明の医薬組成物は、それ自身知られている方法、例えば、常用の混合、粉砕、調製、溶解、または凍結乾燥プロセスにより、製造する。
有効成分の液剤の使用、およびまた、懸濁剤または分散剤、特に、例えば、有効成分を単独でまたは担体と共に含んでなる凍結乾燥組成物の場合、使用前に製造できる、等張性の水性液剤、分散剤、または懸濁剤の使用が好ましい。医薬組成物は、滅菌でき、および/または賦形剤、例えば、保存剤、安定化剤、湿潤剤、および/または乳化剤、浸透圧を調節するための塩類、および/または緩衝剤を含んでいてもよく、それ自身知られている方法、例えば、常用の溶解および凍結乾燥プロセスにより製造する。上記の液剤または懸濁剤は、増粘物質、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルピロリドン、またはゼラチンを含むこともある。
油中懸濁剤は、油成分として注射目的に常用される植物油、合成油または半合成油を含む。酸成分として炭素原子を8から22、特に12から22個有する長鎖脂肪酸、例えば、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチル酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、または対応する不飽和酸、例えば、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、またはリノール酸を、所望ならば、抗酸化剤、例えば、ビタミンE、β−カロテンまたは3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエンの添加と共に、含有する液体脂肪酸エステルのようなものを挙げることができる。これらの脂肪酸エステルのアルコール成分は、炭素原子を最大6個有し、一価または多価、例えば、一価、二価、または三価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、またはペンタノールまたはそれらの異性体であるが、特にグリコールおよびグリセロールである。よって、次のような脂肪酸エステルの例:オレイン酸エチル、ミリスチル酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、“Labrafil M 2375”
Figure 0004146514
“Labrafil M 1944 CS”
Figure 0004146514
“Labrasol”
Figure 0004146514
および/または“Miglyol 812”
Figure 0004146514
を挙げるが、特に、綿実油、アーモンド油、オリーブ油、ひまし油、ゴマ油、大豆油、とりわけ、アメリカホドイモ油などの植物油がある。
注射用組成物は、滅菌条件下、常法で製造する;アンプルまたはバイアルに組成物を入れ、その容器を封止するのと同じ条件を適用する。
経口投与用の医薬組成物は、例えば、有効成分を1またはそれ以上の固形担体と合わせ、所望ならば、得られた混合物を粉砕し、その混合物または顆粒を加工処理し、所望ならば、また必要ならば、更に賦形剤を添加して、錠剤または糖衣錠核(core)を形成することにより、得ることができる。
適切な担体は、特に、糖などの充填剤、例えば、ラクトース、サッカロース、マンニトールまたはソルビトール、セルロース調製物および/またはリン酸カルシウム、例えば、リン酸三カルシウムまたはリン酸水素カルシウム、また、澱粉などの結合剤、例えば、トウモロコシ澱粉、コムギ澱粉、コメ澱粉またはジャガイモ澱粉、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、および/またはポリビニルピロリドン、および/または、所望ならば、崩壊剤、例えば、上記の澱粉、またカルボキシメチル澱粉、架橋ポリビニルピロリドン、アルギン酸、またはそれらの塩、例えば、アルギン酸ナトリウムである。追加の賦形剤は、特に、流動調整剤および滑沢剤、例えば、ケイ酸、タルク、ステアリン酸、またはそれらの塩、例えば、ステアリン酸マグネシウムまたはカルシウム、および/またはポリエチレングリコールまたはそれらの誘導体類である。
糖衣錠核に適切な、所望により腸溶性のコーティングを施すことができ、とりわけ、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび/または二酸化チタンを含み得る濃糖溶液、または適切な有機溶媒または溶媒混合物におけるコーティング溶液、または、腸溶性コーティング剤の調製のためには、適切なセルロース調製物、例えば、フタル酸アセチルセルロースまたはフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースの溶液が使用される。染料または顔料を、例えば、同定の目的で、または異なる用量の有効成分を表示するために、錠剤または糖衣錠コーティングに適用することもできる。
経口投与用医薬組成物は、また、ゼラチンからなる乾燥充填カプセル、およびまたゼラチンからなる軟質の封止カプセル、およびグリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤を含む。乾燥充填カプセルは、例えば、トウモロコシ澱粉などの充填剤、結合剤および/またはタルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、および所望により、安定化剤と混合して、有効成分を顆粒形態で含有できる。軟カプセルの場合、有効成分は、好ましくは、適切な液体賦形剤、例えば、脂肪油、パラフィン油、または液体ポリエチレングリコールまたはエチレンまたはポリエチレングリコールなどの脂肪酸エステルに溶解させるかまたは懸濁させ、そこへ、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型の安定化剤および洗剤を加えることができる。
その他の経口投与形態は、常法により製造したシロップ剤であり、例えば、有効成分を例えば、懸濁形態でかつ約5ないし20%、好ましくは10%の濃度で、または例えば、5または10mlの用量で投与した場合に適切な単回用量を提供する同様の濃度で含む。また、例えば、ミルク中の振盪剤(shakes)の製造用の例えば、粉末または液体濃縮物もまた適している。このような濃縮物は、単回用量中にパッケージしてもよい。
適切な直腸投与可能な医薬組成物は、例えば、有効成分と坐剤用基剤との組み合わせからなる坐剤である。適切な坐剤用基剤は、例えば、天然または合成トリグリセライド類、パラフィン炭化水素類、ポリエチレングリコール類、または高級アルカノール類である。
非経口投与の場合、特に適切なのは、水溶性形態、例えば、水溶性塩形態の有効成分の水性液剤、または増粘物質、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトール、および/またはデキストランおよび所望ならば安定化剤を含有する水性注射用懸濁剤である。有効成分は、所望により、賦形剤と共に、凍結乾燥形態であることができ、非経口投与の前に適切な溶媒の添加により溶液にすることができる。
使用される液剤は、例えば、注入溶液として使用することもできる。
好ましい保存剤は、例えば、アスコルビン酸などの抗酸化剤、またはソルビン酸または安息香酸などの殺菌剤である。
軟膏は、水相または水性相を70%まで、好ましくは20%から50%まで含有する水中油滴エマルションである。脂肪性相として適切なのは、特に、炭化水素、例えば、ペトロラタム、パラフィン油、または硬パラフィンであり、水結合能力を改善するために、好ましくは、適切なヒドロキシ化合物、例えば、脂肪アルコールまたはそのエステル、例えば、セチルアルコール、または羊毛蝋などの羊毛蝋アルコールを含有する。乳化剤は、ソルビタン脂肪酸エステル(Spans)、例えば、オレイン酸ソルビタンおよび/またはイソステアリン酸ソルビタンなどの対応する脂質親和性物質である。水相への添加剤は、例えば、ポリアルコール、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールおよび/またはポリエチレングリコールなどの湿潤剤、および保存剤および香料である。
脂肪性軟膏は、無水物であり、基剤として特に、炭化水素、例えば、パラフィン、ペトロラタム、またはパラフィン油、さらには、天然または部分的合成脂肪、例えば、ココナッツ脂肪酸トリグリセライド、または好ましくは硬化油、例えば、水素化アメリカホドイモ油またはヒマシ油、またグリセロールの脂肪酸部分エステル、例えば、モノおよび/またはジステアリン酸グリセロール、およびまた、例えば、水吸収性を高める脂肪アルコール、軟膏のところで記載した乳化剤および/または添加剤を含有する。
クリームは、水を50%以上含有する水中油滴エマルションである。油性基剤として、特に、脂肪アルコール、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコールまたはステアリルアルコール、脂肪酸、例えば、パルミチン酸またはステアリン酸、液体ないし固形ワックス、例えば、ミリスチル酸イソプロピル、羊毛蝋または蜜蝋、および/または炭化水素、例えば、石油ゼリー(ペトロラタム)またはパラフィン油が使用される。適切なエマルションは、優れた親水性特性を有する界面活性物質であり、対応する非イオン性乳化剤、例えば、ポリアルコールの脂肪酸エステルまたはそれらの酸化エチレン添加物、例えば、ポリグリセロール脂肪酸エステルまたはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ツイーン)、およびまたポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテルまたは脂肪酸エステル、または対応するイオン性乳化剤、例えば、脂肪アルコール硫酸塩のアルカリ金属塩、例えば、硫酸ラウリルナトリウム、硫酸セチルナトリウムまたは硫酸ステアリルナトリウム、これらは、普通、脂肪アルコール、例えば、セチルアルコールまたはステアリルアルコールの存在下で使用される、などである。水性相への添加物は、とりわけ、クリームの乾燥を低減する物質、例えば、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコールおよび/またはポリエチレングリコールなどのポリアルコール、そしてまた保存剤および香料である。
ペーストは、あらゆる水分または存在する分泌物と結合することを目的とする酸化金属、例えば、酸化チタンまたは酸化亜鉛、またはタルクおよび/またはケイ酸アルミニウムなどの分泌物吸収性粉末構成物を有するクリームおよび軟膏である。
泡沫剤は、加圧容器から投与し、エアゾル形態の液体水中油滴エマルションであり、クロロフルオロ−低級アルカン、例えば、ジクロロジフルオロメタンおよびジクロロテトラフルオロエタンなどの水素化炭化水素、または好ましくは非水素化気体状炭化水素、空気、N2Oまたは二酸化酸素が高圧ガスとして使用される。油性相としては、とりわけ、上記軟膏およびクリームの場合に使用したものが使用され、それに関して記載した添加物も使用される。
着色剤および液剤は、一般に、水性エタノール性基剤を有し、そこへ、とりわけ、蒸発を低減するための湿潤剤として、ポリアルコール、例えば、グリセロール、グリコールおよび/またはポリエチレングリコール、および脂肪保持物質、例えば、低分子量ポリエチレングリコールとの脂肪酸エステル、即ち、エタノールにより皮膚から除去される脂肪性物質の代わりになる水性混合物に可溶性の親水性物質、および必要ならば、他の補助剤および添加剤を加える。
本発明は、上記病理学的症状、特に、プロテインキナーゼの阻害に応答するような症状を処置するプロセスまたは方法にも関する。式Iの化合物は、それ自体医薬組成物としてまたはその形態で、好ましくは、該疾患に有効な量で、かかる処置を必要とする温血動物、例えば、ヒトへ予防的または治療的に投与でき、特に、本化合物は、医薬組成物の形態で使用する。体重約70kgの個体の場合、1日に投与される本発明の化合物の用量は、およそ0.1gからおよそ5g、好ましくはおよそ0.5gからおよそ2gである。
下記実施例は、本発明をその範囲を制限することなく例示する役割を果たす。
使用した省略形および略号は、下記の定義を有する:
溶離液(勾配):
HPLC勾配:
Grad20 b)中、a)20%→100%で20分
溶離液a):アセトニトリル+0.05%TFA;溶離液b):水+0.05%TFA。カラム(250×4.6mm)には逆相物質C18-Nucleosil(登録商標)
Figure 0004146514
を充填する。254nmのUV吸収により検出。保持時間(tRet)は分で与える。流速:1ml/分。
略号
abs. 無水の(無水)
食塩水 飽和塩化ナトリウム溶液
DEPC ジエチルピロカーボネート(ジカルボン酸ジエチルエステル)
DMF ジメチルホルムアミド
DMPU 1,3−ジメチル−3,4,5,6−トラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン
DMSO ジメチルスルホキシド
EI-MS 電子衝撃イオン化質量分析
HPLC 高速流体クロマトグラフィー
HV 高真空
min 分
m.p. 融点
MS 質量分析
RT 室温
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラム
TLC-Rf 薄層クロマトグラフィーによるRf
TPTU O−(1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1−ピリジル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート
NMRスペクトルデータ中で使用した略号
b ブロード
d ダブレット
J 結合定数
m マルチプレット
q カルテット
s シングレット
t トリプレット
注:
“ヘキサン”は、それ自体でヘキサン異性体の混合物を示す。“ブタノール”は、それ自体で“n−ブタノール”を示す。
実施例1:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
アルゴン雰囲気下、DMPU40mlをn−ブタノール90ml中4−クロロ−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン6.53g(28.3mmol)および3−クロロアニリン4.46ml(42.5mmol)に加え、反応混合物を140℃で12時間撹拌する。暗茶色懸濁液を冷却して濾過する。更に、生成物は、水100mlを用いて沈澱させることにより母液から得ることができる。エタノール/THFでの蒸解により、標題化合物を得る;m.p.>300℃;1H−NMR(360MHz,DMSO−d6):12.49および9.66(2s,2H),8.63(d,J=5,1H),8.40および8.25(2s,2H),7.91(m,2H),7.84(d,J=8,1H),7.57(s,1H),7.33(m,2H),7.06(d,J=8,1H);HPLC:tRet(Grad20)=10.1分;MS:(M+)=321。
出発物質は下記のようにして製造する:
工程1.1:2−(5−アミノ−4−エトキシカルボニル−1H−ピロル−2−イル)−N−ベンジル−ピリジニウムブロミド
アルゴン雰囲気下、N−ベンジル−2−ブロモ−ピリジニウムブロミド(製造のために、J.Heterocyclic Chem.28,1083(1991)参照)658mg(2.0mmol)を無水塩化メチレン20mlの中に入れ、2−アミノ−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル[製造のために、J.Heterocyclic Chem.23,1555(1986)参照]308mg(2.0mmol)をそこに加える。反応混合物を2日間、光を排除しながら撹拌する。反応が完全でないため、2,6−ルチジン232μl(2mmol)およびさらに2−アミノ−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル0.20mmolを加える。更に12時間撹拌後、反応混合物を蒸発濃縮させて、残渣をイソプロパノール中で蒸解する。濾過、ヘキサンでの洗浄、および乾燥により、標題化合物を得るが、これは、1H−NMRによると依然、およそ10%のN−ベンジル−2−ブロモ−ピリジニウムブロミドを含有する;1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):11.45(1H),8.70(d,J=7,1H),8.38(t,J=7,1H),7.67(t,J=7,1H),7.42(m,3H),7.14(d,J=7,2H),6.85(d,J=3,1H),6.45(sb,2H),5.91(s,2H),4.13(q,J=7,2H),1.19(t,J=7,3H);FAB−MS:(M+H)+=322。
工程1.2:6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
保護気体下、ホルムアミド195ml中、2−(5−アミノ−4−エトキシカルボニル−1H−ピロル−2−イル)−N−ベンジル−ピリジニウムブロミド27.07gをDMF97.6ml(4Å分子篩で乾燥)およびギ酸48.8mlと共に16時間150℃で加熱する。暗茶色反応混合物を氷浴中で冷却すると、標題化合物が結晶化し、これを濾取し、イソプロパノールおよびジエチルエーテルで洗浄できる;1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):12.5および11.9(2s,2H),8.60(d,J=7,1H),8.05−7.8(m,3H),7.28(dd,J1=7,J2=9,1H),7.20(s,1H);FAB−MS:(M+H)+=213。
工程1.3:4−クロロ−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
水分を除去しながら、6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン−4−オール7.05g(33.2mmol)およびオキシ塩化リン70mlを2時間沸騰加熱する。暗茶色懸濁液を蒸発濃縮して、残渣容量20mlとする。残渣を水の中に少しずつ入れ、固体NaHCO3にて中和し、そこに酢酸エチル0.2リットルを加える。濾過および熱THFで洗浄して、標題化合物を得る;1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):13.2(sb,1H),8.72(d,J=7,1H),8.63(s,1H),8.23(d,J=11,1H),7.97(t,J=11,1H),7.46(dd,J1=7,J2=11,1H),7.35(s,1H)。更に、生成物を濾液およびTHF洗浄溶液から単離でき、これを蒸発濃縮して、酢酸エチル/水の間に分配し、酢酸エチル/ジエチルエーテル中で蒸解する。
実施例2:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン塩酸塩
4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例1参照)1.48g(4.6mmol)をジオキサン115mlに懸濁させ;冷却しながら、0.1N HCl溶液46ml(0.1規定塩酸溶液)を加え、反応懸濁液をRTで2.5時間撹拌する。懸濁液を蒸発濃縮し、残渣を熱メタノール400ml中で撹拌し、濾過する。濾液を熱いまま、活性炭を通して濾過し、蒸発濃縮し、冷エタノール中で蒸解する;m.p.276−278℃;1H−NMR(200MHz,DMSO−d6):13.1および10.7(2s,2H),8.71(d,J=5,1H),8.45および8.08(2s,2H),8.00(m,2H),7.76(d,J=8,1H),7.68(s,1H),7.50(d,J=8,1H),7.42(m,1H),7.27(d,J=8,1H)。
実施例3:4−(3−クロロ−アニリノ)−5−ジメチルアミノメチル−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
水分を除去しながら、N,N−ジメチル−メチレン−インモニウムヨージド(Fluka;Buchs/スイス)60.1mg(0.325mmol)は無水THF3ml中4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例1参照)80.4mg(0.25mmol)に加え、反応混合物を還流下で3日間沸騰させる。反応混合物を酢酸エチルおよび飽和Na2CO3溶液の間に分配し、無機相を分離して、酢酸エチル2部で抽出する。無機相を水で3回洗浄し、をジオキサン115mlに懸濁させ;冷却しながら、0.1N HCl溶液、食塩水で1回洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発濃縮させる。酢酸エチル/ジエチルエーテルで蒸解して、標題化合物を得る;m.p.247−251℃;1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):12.8および12.2(2s,2H),8.71(m,1H),8.37および8.23(2s,2H),7.93(m,1H),7.80(d,J=8,1H),7.47(d,J=8,1H),7.37(m,2H),7.03(d,J=8,1H),4.18(s,2H),2.40(s,6H);MS:(M)+=378。
実施例4:4−(3−クロロ−4−フルオロ−アニリノ)−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
保護気体下、6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オール20mg(0.09mmol)をオキシ塩化リン1mlと共に30分間沸騰加熱する。反応混合物を蒸発濃縮乾固させ、n−ブタノール1mlに懸濁させる。3−クロロ−4−フルオロ−アニリン16.4mg(0.108mmol)を加え、懸濁液を還流下で2時間沸騰させる。次いで、暗茶色懸濁液を蒸発濃縮して、残渣をメタノールに溶解する。シリカゲルを加え、乾燥を実施する。その粉末をシリカゲルカラムにかけ、酢酸エチルで溶出して、標題化合物を得る;1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):12.5(sb,HN),9.64(s,HN),8.64(d,J=5,1H),8.38(s,1H),8.35(dd,J1=7,J2=3,1H),7.92(m,2H),7.83(m,1H),7.53(s,1H),7.41(t,J=9,1H),7.33(m,1H);HPLC:tRet(Grad20)=10.4分;MS:(M+)=339。
実施例5:4−(3−クロロ−アニリノ)−5−メチル−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンおよび4−(3−クロロ−アニリノ)−5−メチル−6−(N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンブロミド
空気を除去しながら、3−クロロ−アニリン529μl(5.0mmol)をイソプロパノール中4−クロロ−5−メチル−6−(N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジンおよそ1.2mmolに加え、反応混合物を還流下で3時間沸騰させる。反応混合物を蒸発濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーにかける。塩化メチレン/エタノール(7:3)および塩化メチレン/メタノール(7:3)で溶出して、まず、4−(3−クロロ−アニリノ)−5−メチル−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(A)、次いで、4−(3−クロロ−アニリノ)−5−メチル−6−(N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンブロミド(B)を得る。Aはまた、Bを加熱することによっても得られる。A:m.p.251−252℃;1H−NMR(200MHz,DMSO−d6):12.75および9.25(2sb),8.75(d,J=5,1H),8.35(s,1H),8.05−7.85(m,3H),7.66(d,J=8,1H),7.45(m,2H),7.29(d,J=8,1H),2.84(s,3H);FAB−MS:(M+H)+=336。B:m.p.171−172℃(濃い泡沫状);1H−NMR(200MHz,DMSO−d6):12.65(sb),9.48(d,J=6,1H),8.80(t,J=8,1H),8.59(sb,1H),8.43(s,1H),8.3(m,2H),7.94(m,1H),7.72(d,J=8,1H),7.40(t,J=8,1H),7.28(m,3H),7.17(d,J=8,1H),6.94(m,2H),5.93(s,2H),2.27(s,3H);FAB−MS:(M+H)+=426。
出発物質は下記のようにして製造する:
工程5.1:2−(5−アミノ−4−シアノ−3−メチル−1H−ピロル−2−イル)−N−ベンジル−ピリジニウムブロミド
アルゴン雰囲気下、N−ベンジル−2−ブロモ−ピリジニウムブロミド[製造のために、J.Heterocyclic Chem.28,1083(1991)参照]1.81g(5.5mmol)を塩化メチレン40mlおよびルチジン639μl(5.5mmol)中、2−アミノ−3−シアノ−4−メチル−ピロール[製造のために、Synthesis(1976),51参照]605.5mg(5.0mmol)に加える。RTで5.5時間撹拌後、反応混合物を蒸発濃縮させて、その最初の容量のおよそ半分にする。懸濁液を濾過し、塩化メチレン/酢酸エチル(1:1)および酢酸エチル/ヘキサン(1:1)で洗浄して、標題化合物を得る;1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):10.83(s,1H),9.10(d,J=7,1H),8.49(t,J=7,1H),7.96(m,2H),7.30(m,3H),6.95(m,2H),6.57および5.80(2s,各2H),1.76(s,3H);FAB−MS:(M+H)+=289。
工程5.2:5−メチル−6−(N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
保護気体下、ギ酸12ml中、2−(5−アミノ−4−シアノ−3−メチル−1H−ピロル−2−イル)−N−ベンジル−ピリジニウムブロミド1.182g(3.2mmol)を90分間110℃で加熱する。反応混合物を蒸発濃縮し、残渣を水から、および最終的には、少量の水を含有するジオキサンから2回凍結乾燥し、標題化合物を得る;1H−NMR(200MHz,DMSO−d6):12.0(sb),9.40(d,J=8,1H),8.73(t,J=8,1H),8.25(m,2H),7.98(s,1H),7.27(m,3H),6.90(m,2H),5.92(s,2H),2.04(s,3H);HPLC tRet(20)=5.8分;FAB−MS:(M+H)+=317。
工程5.3:4−クロロ−5−メチル−6−(N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
水分を除去しながら、5−メチル−6−(N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン−4−オール500mg(1.2mmol)およびオキシ塩化リン15mlを2時間沸騰加熱する。反応混合物を蒸発濃縮して、標題化合物を得る;HPLC tRet(Grad20)=8.8分;FAB−MS:(M+H)+=335。
実施例6:4−(3−クロロ−4−フルオロ−アニリノ)−5−メチル−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
標題化合物は、3−クロロ−4−フルオロアニリンを用いて実施例5と同様にして得られる;m.p.277−278℃;1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):9.3(sb),8.73(d,J=5,1H),8.33(s,1H),7.96(m,2H),7.88(d,J=8,1H),7.67(m,1H),7.52(t,J=9,1H),7.40(m,1H),2.83(s,3H);MS:(M)+=353。
実施例7:4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン[製造のために、Chem.Ber.112,3526(1979)参照]133mg(0.866mmol)および3−クロロ−アニリン136μl(1.3mmol)をn−ブタノール4ml中、90分間沸騰加熱する。暗緑色反応溶液をエタノールで希釈し、熱いまま活性炭を通して濾過する。蒸発濃縮し、イソプロパノール中で撹拌し、濾過し、少量のエタノールを含有する熱イソプロパノールから再結晶して、標題化合物を得る;m.p.230−233℃;12.5および10.7(2sb,2H),8.42および7.97(2s,2H),7.67(d,J=8,1H),7.48(t,J=8,1H),7.43(m,1H),7.29(d,J=8,1H),6.93(sb,1H);FAB−MS:(M+H)+=245。
実施例8:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(ビフェン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
ブタノール5ml中、4−クロロ−6−(ビフェン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン220mg(0.72mmol)および3−クロロ−アニリン151μl(1.44mmol)を一晩沸騰加熱する。冷却し、濾過し、大量のエタノールおよび最終的にヘキサンで洗浄して、標題化合物を得る;1H−NMR(200MHz,DMSO−d6):12.46(sb,1H),9.6(s,1H),8.40(s,1H),8.28(m,1H),7.98(d,J=8,2H),7.8(m,5H),7.52および7.38(2t,J=8,各2H),7.30(s,1H),7.08(db,J=8,1H);MS:(M)+=397。
出発物質は下記のようにして製造する:
工程8.1:2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−(ビフェン−4−イル)−1H−ピロール
アルゴン雰囲気下、2−アミジノ酢酸エチルエステル塩酸塩[製造のために、Liebigs Ann.Chem.,1895(1977)参照]1.65g(10mmol)をエタノール10mlの中に入れ、そこに0−5℃でナトリウムエタノレート0.73g(10mmol)を加える。明黄色懸濁液を20分間撹拌し、次いで、そこに2−ブロモ−1−(ビフェン−4−イル)−エタン−1−オン(2−ブロモ−4’−フェニル−アセトフェノン;Aldrich;Milwaukee/USA)1.4g(5mmol)を加える。RTで48時間撹拌後、反応混合物を蒸発濃縮し、残渣を酢酸エチルに取り、水およびbrine3部で洗浄する。水相を2回酢酸エチルで抽出し、有機相をMgSO4で乾燥させ、蒸発濃縮する。カラムクロマトグラフィー(SiO2;酢酸エチル/ヘキサン[1:1])およびジイソプロピルエーテル/ヘキサン中で撹拌して、標題化合物を得る;m.p.186−188℃;TLC−Rf=0.17(酢酸エチル/ヘキサン[1:1]);FAB−MS:(M+H)+=306。
工程8.2:6−(ビフェン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−(ビフェン−4−イル)−1H−ピロール766mg(2.5mmol)をホルムアミド5ml、DMF2.5ml、およびギ酸1.25ml中、150℃で20時間撹拌する。反応混合物をイソプロパノールで希釈し、濾過する。イソプロパノールおよびヘキサンで洗浄して、標題化合物を得る;m.p.>300℃;FAB−MS:(M+H)+=288。
工程8.3:4−クロロ−6−(ビフェン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
保護気体下、オキシ塩化リン6ml中6−(ビフェン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン−4−オール430.5mg(1.5mmol)を4時間沸騰加熱する。反応混合物を氷水および酢酸エチルに注ぐ。水相を分離し、酢酸エチルで抽出する。有機相を蒸発濃縮して、残渣を熱THF/イソプロパノール中で撹拌し、標題化合物を得る;m.p.295−300℃(分解);FAB−MS:(M+H)+=306。
実施例9:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(ナフチ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
ブタノール8ml中、4−クロロ−6−(ナフチ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン98mg(0.35mmol)および3−クロロ−アニリン73μl(0.7mmol)を5時間沸騰加熱する。冷却し、濾過し、イソプロパノールおよびヘキサンで洗浄して、標題化合物を得る;m.p.278−284℃;TLC−Rf=0.5(酢酸エチル/ヘキサン[1:1]);FAB−MS:(M+H)+=371。
出発物質は下記のようにして製造する:
工程9.1:2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−(ナフチ−2−イル)−1H−ピロール
アルゴン雰囲気下、2−アミジノ酢酸エチルエステル塩酸塩[製造のために、Liebigs Ann.Chem.,1895(1977)参照]834mg(5mmol)をエタノール10mlの中に入れ、そこに0−5℃でナトリウムエタノレート358mg(5mmol)を加える。明黄色懸濁液を15分間撹拌し、次いで、そこに2−ブロモ−1−(ナフチ−2−イル)−エタン−1−オン(2−ブロモ−2’−アセトナフトン;Aldrich;Milwaukee/USA)623mg(2.5mmol)を加える。RTで3日間撹拌後、反応混合物を蒸発濃縮する。残渣を酢酸エチル/水に取り、濾過して、有機相を分離し、水およびbrine3部で洗浄する。水相を酢酸エチルで抽出し、有機相をMgSO4で乾燥させ、蒸発濃縮する。カラムクロマトグラフィー(SiO2;酢酸エチル/ヘキサン[1:1])およびジエチルエーテル/ヘキサン中で撹拌して、標題化合物を得る;m.p.149−151℃;TLC−Rf=0.5(酢酸エチル/ヘキサン[1:1]);FAB−MS:(M+H)+=281。
工程9.2:6−(ナフチ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−(ナフチ−2−イル)−1H−ピロール420mg(1.5mmol)をホルムアミド3ml、DMF1.5ml、およびギ酸0.75ml中、150℃で22h撹拌する。反応混合物をイソプロパノールおよそ1mlで希釈し、濾過する。エタノール、イソプロパノールおよびヘキサンで洗浄して、標題化合物を得る;m.p.>300℃;1H−NMR(200MHz,DMSO−d6):12.2(sb),8.39(s,1H),8.0(m,1H),8.0(m,2H),7.9(m,3H),7.53(m,2H),7.11(s,1H)。
工程9.3:4−クロロ−6−(ナフチ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
保護気体下、オキシ塩化リン3ml中6−(ナフチ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン−4−オール198.5mg(0.76mmol)を5時間沸騰加熱する。反応混合物を氷水に注ぎ、反応が完了するまで1時間撹拌する。結晶を濾過し、水で洗浄する。粗生成物をTHF/メタノールに溶解し、活性炭を通して濾過し、濾液を蒸発濃縮して、残渣をイソプロパノール中で撹拌し、ヘキサンで洗浄して標題化合物を得る;m.p.268−269℃(分解);FAB−MS:(M+H)+=280。
実施例10:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(2−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン臭酸塩
乾燥器中、アルゴン雰囲気下、4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(2−メトキシフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン6.72g(19.16mmol)を塩化メチレン150mlに入れる。そこへ、1時間のうちに氷冷しながら塩化メチレン100ml中ボロントリブロミド18.4ml(191.6mmol)の溶液を滴下する。氷浴で3時間撹拌後、懸濁液を氷水0.5リットルに注ぎ、濾過する。残渣を酢酸エチルにとり、飽和NaHCO3溶液、水および食塩水で洗浄する。水相を酢酸エチルで2回抽出し、有機相をMgSO4で乾燥させ、蒸発濃縮して、エタノール/ヘキサンから結晶化して、標題化合物を得る;1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):8.41(s,1H),7.78(d,J=8,1H),7.64(d,J=8,1H),7.50(m,2H),7.35(d,J=8,1H),7.23(m,1H),7.04(d,J=8,1H),6.95(dd,J=8,1H)。;FAB−MS:(M+H)+=337。
出発物質は下記のようにして製造する:
工程10.1:2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−(2−メトキシ−フェニル)−1H−ピロール
工程8.1と同様に、無水エタノール150ml中2−アミジノ酢酸エチルエステル塩酸塩14.5g(87mmol)をナトリウムエタノレート5.9g(87mmol)および2−ブロモ−1−(2−メトキシフェニル)−エタン−1−オン(2−ブロモ−2’−メトキシ−アセトフェノン;Aldrich;Milwaukee/USA)10.3g(44mmol)と反応させて、標題化合物を生成する;m.p.128℃;TLC−Rf=0.25(ヘキサン/酢酸エチル[2:1])。
工程10.2:6−(2−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
保護気体下、ホルムアミド63ml、DMF31.5ml、およびギ酸17.7ml中2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−(2−メトキシ−フェニル)−1H−ピロール7.66g(31mmol)を150℃で一晩加熱する。工程8.2と同様に後処理して、標題化合物を得る;TLC−Rf=0.33(ヘキサン/酢酸エチル[1:1])。
工程10.3:4−クロロ−6−(2−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
アルゴン下、6−(2−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン−4−オール6.2g(25.7mmol)およびオキシ塩化リン62mlを1.5時間125℃で加熱する。反応混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出する。有機相を水、NaHCO3溶液および食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発濃縮させる。シリカゲルカラムを通して酢酸エチルで濾過して、標題化合物を得る;TLC−Rf=0.8(ヘキサン/酢酸エチル[1:1])。
工程10.4:4−クロロ−6−(2−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
n−ブタノール100ml中、4−クロロ−6−(2−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン6.6g(25.4mmol)および3−クロロアニリン5.34ml(50.8mmol)を1.5時間沸騰加熱する。反応混合物を冷却し、次いで、濾過し、酢酸エチルおよびヘキサンで洗浄した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2;乾燥させたもの;ヘキサン/酢酸エチル[2:1]→エタノール/アセトン[1:1])により、標題化合物を得る;m.p.221−222℃;TLC−Rf=0.3(ヘキサン/酢酸エチル[1:1]);FAB−MS:(M+H)+=351。
実施例11:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン臭酸塩
実施例10と同様にして、塩化メチレン150ml中4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−メトキシフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン4.53g(12.91mmol)を塩化メチレン150ml中でボロントリブロミド12.4ml(129mmol)と反応させて、標題化合物を得る;HPLC:tRet(Grad20)=10.5分;1H−NMR(500MHz,DMSO−d6):12.61,10.07および9.68(3sb,3H),8.35(s,1H),7.76(d,J=8,1H),7.39(dd,J=8,1H),7.27(m,2H),7.23(s,1H),7.12(1H),7.11(s,1H),6.77(m,1H)。
出発物質は下記のようにして製造する:
工程11.1:2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−(3−メトキシ−フェニル)−1H−ピロール
工程8.1と同様に、無水エタノール150ml中2−アミジノ酢酸エチルエステル塩酸塩14.5g(87mmol)をナトリウムエタノレート5.9g(87mmol)および2−ブロモ−1−(3−メトキシフェニル)−エタン−1−オン(2−ブロモ−3’−メトキシ−アセトフェノン;Janssen)10.3g(44mmol)と反応させて、標題化合物を生成する;m.p.96−97℃;TLC−Rf=0.2(ヘキサン/酢酸エチル[2:1])。
工程11.2:6−(3−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
保護気体下、ホルムアミド59ml、DMF29.5ml、およびギ酸14.7ml中2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−(3−メトキシ−フェニル)−1H−ピロール7.19g(29mmol)を150℃で一晩加熱する。工程8.2と同様に後処理して、標題化合物を得る;TLC−Rf=0.3(ヘキサン/酢酸エチル[1:1])。
工程11.3:4−クロロ−6−(3−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
水分を除去しながら、6−(3−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン−4−オール5.28g(21.9mmol)およびオキシ塩化リン53mlを1.5時間沸騰加熱する。反応混合物を冷却および濾過する。残渣を酢酸エチルに溶解し、NaHCO3溶液、水および食塩水で洗浄する。水相を酢酸エチルで1回抽出し、MgSO4で乾燥させ、蒸発濃縮して、標題化合物を得る;TLC−Rf=0.73(ヘキサン/酢酸エチル[1:1])。
工程11.4:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
n−ブタノール75ml中、4−クロロ−6−(3−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5.68g(21.9mmol)および3−クロロアニリン4.59ml(43.7mmol)を1.5時間沸騰加熱する。工程10.4と同様に後処理して、標題化合物を得る;m.p.262−263℃;FAB−MS:(M+H)+=351。
実施例12:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン臭酸塩
水分を除去しながら、およそ0℃で、塩化メチレン100ml中ボロントリブロミド6mlを40分のうちに、塩化メチレン60ml中4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−メトキシフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン2.0g(5.7mmol)に加える。RTで21時間撹拌後、反応混合物を濾過する。粗生成物をヘキサン約1リットルを用いて濾液から沈澱させ、濾取し、ヘキサンで洗浄する。残渣を水0.2リットルおよび酢酸エチル0.6リットルに取り、5%NaHCO3溶液を用いて中性にする。有機相を分離し、水および食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発濃縮する。ヘキサンを用いて熱メタノールから結晶化して、標題化合物を得る;C18144OBrCl(+0.13 H2O):C51.47%,H3.36%,N13.34%,Br19.02%,C18.44%;実測値C51.58%,H3.32%,N13.37%,Br19.29%,C18.46%;1H−NMR(360MHz,DMSO−d6):12.85および10.60(2sb,2H),10.5−9.5(sb),8.37(s,1H),7.92(s,1H),7.76(d,J=8,2H),7.92(s,1H),7.67(d,J=8,2H),7.63(d,J=8,1H),7.51(dd,J=8,1H),7.33(d,J=8,1H),7.06(s,1H),6.90(d,J=8,2H)。
出発物質は下記のようにして製造する:
工程12.1:2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−(4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロール
工程8.1と同様に、無水エタノール20ml中2−アミジノ酢酸エチルエステル塩酸塩1.67g(10mmol)をナトリウムエタノレート716mg(10mmol)および4−メトキシ−フェナシルブロミド(Fluka;Buchs/Switzerland)1.145g(5.0mmol)と反応させて、標題化合物を生成する;m.p.141−142℃;TLC−Rf=0.4(ヘキサン/酢酸エチル[1:1]);FAB−MS:(M+H)+=261。
工程12.2:6−(4−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
保護気体下、ホルムアミド5ml、DMF2.5ml、およびギ酸1.25ml中2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−(4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロール611mg(2.3mmol)を150℃で一晩加熱する。工程8.2と同様に後処理して、標題化合物を得る;m.p.>300℃;FAB−MS:(M+H)+=242。
工程12.3:4−クロロ−6−(4−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
水分を除去しながら、6−(4−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン−4−オール121mg(0.50mmol)およびオキシ塩化リン1mlを1.5時間沸騰加熱する。反応混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出する。有機相を水および食塩水で3回洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発濃縮する。残渣をジエチルエーテル中で撹拌して、標題化合物を得る;m.p.248−249℃;FAB−MS:(M+H)+=260。
工程12.4:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
n−ブタノール3mlおよび数滴のDMPU中、4−クロロ−6−(4−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン95mg(0.365mmol)および3−クロロアニリン77μl(0.732mmol)の溶液を2時間沸騰加熱する。反応混合物を冷却し、ジエチルエーテルおよびイソプロパノールで希釈し、濾過する;m.p.294−295℃;FAB−MS:(M+H)+=351。
実施例13:4−(3−クロロ−アニリノ)−5−ジメチルアミノメチル−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
アルゴン雰囲気下、N,N−ジメチルメチレン−インモニウムヨージド(Fluka;Buchs/Switzerland)96.2mg(0.52mmol)を、無水THF4.8ml中4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン134.7mg(0.407mmol)に加え、反応混合物を1.5時間還流下で沸騰させる。実施例3に記載のようにして後処理し、熱メタノールから再結晶して、標題化合物を得る;m.p.269−271℃;TLC−Rf=0.31(CH2Cl2/メタノール[10:1]);MS:(M)+=398;1H−NMR(500MHz,DMSO−d6):12.48,11.91および9.75(3s,3H),8.32および8.25(2s,2H),7.40(d,J=8,1H),7.34(1H),7.32(d,J=8,2H),7.00(d,J=8,1H),6.89(d,J=8,2H),3.72(s,2H),2.36(s,6H)。
実施例14:4−(3−クロロ−アニリノ)−5−ジメチルアミノメチル−6−フェニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
アルゴン雰囲気下、無水THF33.6ml中4−(3−クロロ−アニリノ)−6−フェニル−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン898.2mg(2.80mmol)を還流下、N,N−ジメチルメチレンインモニウムヨージド(Fluka;Buchs/Switzerland)673.4mg(3.64mmol)と共に一晩沸騰させる。反応混合物を酢酸エチルと1N(=1規定)塩酸との間に分配する。有機相を分離し、水で3回洗浄する。水相を酢酸エチルで1回再抽出し、固体炭酸ナトリウムを用いて塩基性にし、得られた懸濁液に酢酸エチルを加えると、固体が有機相に濃縮される。有機相を水で中性に3回洗浄して、水相を酢酸エチルを用いて再抽出する。集め合わせた有機相(懸濁液)を蒸発濃縮する。ジエチルエーテル中で残渣を撹拌して、標題化合物を得る;MS:(M)+=377;1H−NMR(200MHz,DMSO−d6):12.57および12.12(2s,2H),8.38(s,1H),8.29(m,1H),7.55(m,4H),7.5−7.3(m,3H),7.04(dm,J=8,1H),3.79(s,2H),2.38(s,6H)。
出発物質は下記のようにして製造する:
工程14.1:6−フェニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
保護気体下、ホルムアミド20ml、DMF10ml、ギ酸5ml中、2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−フェニル−1H−ピロール[製造のために、Synthesis,272(1987)参照]2.30g(10mmol)を150℃で24時間加熱する。反応混合物を冷却し、濾過して、残渣をイソプロパノール/ヘキサンで洗浄する。熱イソプロパノール中で撹拌して、標題化合物を得る;m.p.>300℃;FAB−MS:(M+H)+=212。
工程14.2:4−クロロ−6−フェニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
水分を除去しながら、6−フェニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オール1.795g(8.5mmol)およびオキシ塩化リン27mlを3時間沸騰加熱する。反応混合物を氷水に注ぎ、濾過し、熱イソプロパノールおよびヘキサンで洗浄し、標題化合物を得る;FAB−MS:(M+H)+=230。
工程14.3:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−フェニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
n−ブタノール20mlおよびDMPU0.5ml中、4−クロロ−6−フェニル−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン1.251g(5.45mmol)および3−クロロ−アニリン1.15ml(10.9mmol)の懸濁液を2時間沸騰加熱する。反応混合物を冷却し、濾過する。残渣を熱THF/メタノール中で撹拌し、標題化合物を得る;m.p.285−286℃;FAB−MS:(M+H)+=321。
実施例15(参考例):4−(3−クロロ−アニリノ)−ピリミド[4,5−b]インドール
Figure 0004146514
N−ベンジル−4−(3−クロロ−アニリノ)−ピリミド[4,5−b]インドール5.7g(15mmol)をトルエン50ml中無水AlCl37.6gの懸濁液に加え、反応混合物を100℃で45分間加熱する。反応混合物をRTまで冷却し、氷水に注ぎ、およそ30分間撹拌し、粗生成物を沈澱させる。粗生成物を吸引濾過し、水で洗浄する。濾液は捨てる。粗生成物をTHF/酢酸エチルに溶解し、5%炭酸水素ナトリウム、次いで、飽和NaCl溶液で洗浄し、乾燥および濃縮する。冷蔵庫で放置すると4−(3−クロロ−アニリノ)−ピリミド[4,5−b]インドールの結晶が沈澱する。生成物をシクロヘキサンを用いて完全に沈澱させる。さらに酢酸エチルにおける蒸解により精製する。標題化合物は、僅かにピンク色の結晶形態で得られる;m.p.>260℃;1H−NMR(360MHz,DMSO−d6):12.20(s,ピロール NH),8.97(s,アニリン NH),7.1−8.5(m,8 芳香族H+ピリミジンH)FAB−MS:(M+H)+=295。
HCl塩
4−(3−クロロ−アニリノ)−ピリミド[4,5−b]インドール2.8gを熱いまま、THF400mlに溶解し、RTまで冷却し、撹拌しながら、そこへジエチルエーテル中HCl5モルの溶液2.8mlを加える。およそ250mlのジエチルエーテルを添加し、氷浴中で冷却後、4−(3−クロロ−アニリノ)−ピリミド[4,5−b]インドール塩酸塩が、m.p.280−286℃を有する無色結晶の形態で沈澱する。
工程15.1:4−ヒドロキシ−5,6−テトラメチレン−7−ベンジル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−アミノ−1−ベンジル−3−シアノ−4,5,6,7−テトラヒドロインドール(既知の方法(H.J.RothおよびK.Eger,Arch.Pharmaz.308,179[1975]参照)を用いて、2−ヒドロキシシクロヘキサノン、ベンジルアミン、およびマロノジニトリルから製造)15gを85%ギ酸100mlと共に、110℃で5時間沸騰させる。反応溶液を氷浴中で冷却すると、明茶色結晶が沈澱する。懸濁液を氷水およそ200mlに注ぎ、およそ10分間撹拌する。次いで、沈澱を吸引濾過する。結晶を水、次いでヘキサンで洗浄し、乾燥させて、m.p.104−105℃を有する標題化合物を得る;FAB−MS:(M+H)+=280。
工程15.2:4−(3−クロロ−アニリノ)−5,6−テトラメチレン−7−ベンジル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
エタノール10ml中、4−クロロ−5,6−テトラメチレン−7−ベンジル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン0.65gおよび3−クロロ−アニリン0.27mlを還流下で17時間加熱する。茶色溶液を蒸発濃縮乾固させ、残渣を酢酸エチルにとり、この酢酸エチル溶液を炭酸水素ナトリウム溶液および水を用いて中性に洗浄し、乾燥し、蒸発濃縮する。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから結晶化する。標題化合物は、m.p.145−147℃を有する白色結晶の形態で得られる;FAB−MS:(M+H)+=389。
工程15.3:N−ベンジル−4−(3−クロロ−アニリノ)−ピリミド[4,5−b]インドール
2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)14.1g(62mmol)をトルエン260ml中4−(3−クロロ−アニリノ)−5,6−テトラメチレン−7−ベンジル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン12.1g(31mmol)の溶液に加える。深赤色溶液を還流下で30分間加熱し、RTまで冷却する。不溶性物質を濾過し、濾液をロータリー・エバポレーターを用いて蒸発濃縮する。粗精製物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチルで溶出)にかけ、m.p.174−176℃を有する標題化合物の無色結晶を得る;1H−NMR(360MHz,CDCl3):12.20(s,ピロール NH),9.0(s,アニリン H),7.0−8.6(m,13芳香族 Hおよび1ピリミジン H),5.66(s,2H,ベンジル基);FAB−MS:(M+H)+=385。
実施例16:4−(3−クロロ−アニリノ)−5−メチル−6−(4−ヒドロキシフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン臭酸塩
標題化合物は、実施例10と同様にして、塩化メチレン30ml中ボロントリブロミド4.4gを用いて、4−(3−クロロ−アニリノ)−5−メチル−6−(4−メトキシフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン5g(6.85mmol)からメチル基を除去することにより、無色粉末形態で得られる;m.p.:295−296℃;1H−NMR(360MHz,DMSO−d6):11.85(s,ピロール NH),9.68(s,フェノール H),8.29(s,アニリン NH),8.27(s,ピリミジン H),7.94(m,芳香族 H),7.70(m,芳香族 H),7.42(d,2芳香族 H),7.35(t,芳香族 H),7.06(m,芳香族 H),6.90(d,2芳香族 H),2.58(s,3H);FAB−MS:(M+H)+=351。
HCl塩
HCl塩を製造する場合、4−(3−クロロ−アニリノ)−5−メチル−6−(4−ヒドロキシフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン臭酸塩600mgを熱いまま酢酸エチル50mlに溶解し、RTで1N NaOHを用いてpH9.5に調整し、有機相を水で2回洗浄する。有機相を乾燥させ、蒸発濃縮して、残渣をエタノール30mlに溶解し、そこへ5N(=5規定)のエタノール性HCl溶液を加える。0℃で、撹拌しながら、ジエチルエーテルを加え、4−(3−クロロ−アニリノ)−5−メチル−6−(4−ヒドロキシフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン塩酸塩が、m.p.280−282℃を有する無色粉末の形態で得られる。
出発物質は下記のようにして製造する:
工程16.1:4−クロロ−5−メチル−6−(4−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
工程1.3と同様にして、標題化合物は、4−ヒドロキシ−5−メチル−6−(4−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンをオキシ塩化リン中で沸騰させることにより、得られる;FAB−MS:(M+H)+=274。
工程16.2:4−(3−クロロ−アニリノ)−5−メチル−6−(4−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
4−クロロ−5−メチル−6−(4−メトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン4gおよび3−クロロ−アニリン8.45mlをn−ブタノール400ml中還流下で20時間加熱する。茶色溶液を濃縮すると所望の生成物は既に沈澱している。溶液を一晩冷蔵庫で貯蔵し、生成物を吸引濾過し、ヘキサン/酢酸エチルで洗浄して、標題化合婦つを無色結晶の形態で得る;m.p.265−268℃;FAB−MS:(M+H)+=365。
実施例17:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−ニトロフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
標題化合物は、実施例5と同様にして、n−ブタノール5ml中3−クロロ−アニリン0.19gを用いて、4−クロロ−6−(4−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン0.25g(0.91mmol)を沸騰させることにより、赤茶色結晶形態で得られる;m.p.:>250℃;1H−NMR(360MHz,DMSO−d6):12.95(s,ピロール NH),10.3(s,アニリン NH),8.45(s,ピリミジン H),8.24(s,芳香族 H),7.18−8.4(7芳香族 H+ピロール 5H);MS:(M)+=365。
出発物質は下記のようにして製造する:
工程17.1:2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−(4−ニトロ−フェニル)−ピロール
乾燥三つ首フラスコ中、アルゴン下、無水エタノール75mlおよび2−アミジノ−酢酸エチルエステル塩酸塩[製造のために、Liebigs Ann.Chem.,1895(1977)参照]6.5g(390mmol)を0−5℃に冷却し、そこへナトリウムエタノレート2.65g(390mmol)を加える。次いで、2−ブロモ−1−(4−ニトロ−フェニル)−エタン−1−オン5g(195mmol)を加え、反応混合物をRTにし、次いで48時間撹拌する。それから反応混合物を水および酢酸エチルの間に分配する。酢酸エチル相を水で3回、飽和NaCl溶液で1回洗浄し、乾燥させ、濾過して、濾液を蒸発濃縮する。赤茶色残渣をヘキサンに懸濁すると、標題化合物が粗生成物(純度93%)の形態で沈澱し、これを更に精製することなく、次の工程に使用する;MS:(M)+=275。
工程17.2:4−ヒドロキシ−6−(4−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−(4−ニトロ−フェニル)−ピロール2.5g(97mmol)、ホルムアミド19.4ml、DMF9.7ml、およびギ酸3.1mlを共に150℃で22時間撹拌する。イソプロパノール1mlを熱い反応混合物に加える。反応混合物を冷却し、沈澱した生成物を濾過する。生成物を1回当たりエタノール10mlで3回、1回あたりイソプロパノール10mlで2回、そして1回当たりヘキサン10mlで2回吸引濾過し、標題化合物を赤茶色結晶の形態で得、これを次の工程に使用する;MS:(M)+=256。
工程17.3:4−クロロ−6−(4−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
工程1.3と同様にして、4−ヒドロキシ−6−(4−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンをPOCl3(純度93%)と共に加熱することにより、4−クロロ−6−(4−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジンを製造する;m.p.>280℃;FAB−MS:(M+H)+=275。
実施例18:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−アミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−ニトロフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン150mg(0.41mmol)をRTかつ正常圧下、THF/メタノール20ml中ラネーニッケル50mgで5時間水素化すると、所望の生成物は既に沈澱している。この結晶を濾過し、濾過残渣を熱THFで洗浄する。濾液を蒸発濃縮乾固する。粗生成物をメタノール中で数回蒸解し、THF/ヘキサンから沈澱させることにより精製して、標題化合物を明ベージュ色結晶の形態で得る;m.p.>290℃,1H−NMR(360MHz,DMSO−d6):12.05(s,ピロール NH),9.38(s,アニリン NH),8.31(s,ピリミジン H),8.24(s,芳香族 H),7.80(d,芳香族 H),7.53(d,2芳香族 H),7.35(t,芳香族 H),7.05(d,芳香族 H),6.90(s,ピロール 5H),6.64(d,2芳香族 H),5.35(s,NH2);MS:(M)+=335。
実施例19:4−(3−クロロ−フェニルアミノ)−9H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン
Figure 0004146514
窒素雰囲気下で撹拌しながら、4−クロロ−9H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(ドイツ特許第1916050号)0.034g(0.166mmol)および3−クロロ−アニリン0.524mlを120℃で1時間加熱する。反応混合物を室温まで冷却し、次いで、そこへエタノール5mlを加える。更に0℃まで冷却後、反応混合物を濾過し、結晶をエタノールで洗浄し、高真空で乾燥させる。得られた標題化合物は、>260℃で融解する。EI−MS:M=295(C1510CIN5)。
実施例20:本出願に記載の方法を用いて、下記の化合物が得られる:
a)4−ベンジルアミノ−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン塩酸塩、m.p.115−117℃。
b)(R)−5,6−ジメチル−4−[(1−フェニル−エチル)アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.206−208℃、
c)(R)−5,6−ジメチル−4−[(1−フェニル−エチル)アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.206−207℃、
d)(R)−6−(4−アミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.234−235℃、FAB−MS:(M+H)+=330(対応するニトロ化合物を実施例18と同様にしてラネーニッケルで還元することにより得られる)、
e)(S)−6−(4−アミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.235−236℃、FAB−MS:(M+H)+=330(対応するニトロ化合物を実施例18と同様にしてラネーニッケルで還元することにより得られる)、
f)6−(4−アミノ−フェニル)−4−ベンジルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(対応するニトロ化合物を実施例18と同様にしてラネーニッケルで還元することにより得られる)、
g)6−(4−アミノ−フェニル)−4−[(3−クロロ−ベンジル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(対応するニトロ化合物を実施例18と同様にしてラネーニッケルで還元することにより得られる)、
h)(R)−6−(4−アミノ−フェニル)−4−[(1−メトキシカルボニル−ベンジル)]−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
i)(S)−6−(4−アミノ−フェニル)−4−[(1−メトキシカルボニル−ベンジル)]−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
j)6−(4−アセチルアミノ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.>310℃、MS:(M)+=377、
k)6−(4−カルバモイルメトキシ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.297−298℃、
l)6−(4−アミノ−フェニル)−4−(3−メチル−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.288−290℃(対応するニトロ化合物を実施例18と同様にしてラネーニッケルで還元することにより得られる)、
m)6−(4−アミノ−フェニル)−4−(3−クロロ−4−フルオロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.>300℃、MS:(M)+=353(対応するニトロ化合物を実施例18と同様にしてラネーニッケルで還元することにより得られる)、
n)6−(3−アセチルアミノ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(好ましくは実施例21と同様にして製造する)、m.p.>300℃、MS:(M)+=377、
o)6−(3−アミノ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.293−295℃(対応するニトロ化合物を実施例18と同様にしてラネーニッケルで還元することにより得られる)、
p)6−(4−カルボキシメトキシ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.305−307℃、
q)6−(4−[ベンジルオキシカルボニル−メトキシ]−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.263−265℃、
r)6−(3−カルバモイルメトキシ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.283−285℃、
s)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−メトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.262−264℃、
t)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−メトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.225−227℃、
u)6−カルボキシ−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.>290℃、FAB−MS:(M+H)+=289、
v)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−エトキシカルボニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.>290℃、FAB−MS:(M+H)+=317、
w)6−n−ブチルアミノカルボニル−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.282−284℃、FAB−MS:(M+H)+=344、
x)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−エトキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.>300℃、FAB−MS:(M+H)+=393、
y)6−(4−カルボキシ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.>300℃、Rf=0.47(酢酸エチル/メタノール[6:4])、
z)6−ベンジルアミノカルボニル−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、m.p.(分解)295℃、FAB−MS:(M+H)+=378、
za)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(N−[3−メチル−ブト−1−イル]−カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例45参照)、m.p.304−306℃、FAB−MS:(M+H)+=358、
zb)5−(アニリノ−メチル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンおよび、
zc)5−(アニリノ−メチル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−6−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン。
実施例20a、20d、20e、20f、20g、20lおよび20mの上記化合物類は、好ましくは、対応するニトロ化合物を実施例18と同様にしてラネーニッケルで還元することにより得られる。
実施例21:6−(4−アセチルアミノ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン(実施例20j参照)
無水酢酸0.05ml(0.56mmol)をピリジン0.5ml中に懸濁した6−(4−アミノ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン0.2g(0.56mmol)に加え、反応混合物を0℃で1時間、出発物質がTLCにおいて残らなくなるまで、撹拌する。反応混合物を氷水50mlに注ぎ、沈澱を濾取し、ヘキサンで洗浄する。粗生成物をシリカゲルカラムでのクロマトグラフィーにかける。標題化合物は、THF/酢酸メチル/ヘキサンから結晶化する;m.p.>310℃;MS:(M)+=377。
実施例22:下記の化合物は、実施例1またはその後に付与したその他の実施例と同様にして製造する:a)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−プロピオニルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例21と同様に製造する);
m.p.>300℃;MS:(M)+=391、
b)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−プロピオニルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例21と同様に製造する);m.p.>300℃;MS:(M)+=391、
c)(R)−6−(4−アセチルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニルエチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例21と同様に製造する);m.p.304−305℃;MS:(M)+=371、
d)(R)−4−[(1−フェニルエチル)−アミノ]−6−(4−プロピオニルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;MS:(M)+=385(実施例28a参照)および、
e)(R)−6−(3−アセチルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニルエチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;m.p.150−180℃;MS:(M)+=371。
実施例23:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−イソブチルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
6−(4−アミノ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン0.2g(0.56mmol)およびイソ酪オキシ塩化物0.064ml(0.62mmol)を無水ジメチルアセトアミド1mlと共に、出発物質がTLCにおいて残らなくなるまで、0℃で2時間撹拌する。反応混合物を氷水20mlに注ぐと、生成物が沈澱する。生成物を酢酸エチルおよそ50ml、THFおよそ2ml、および5%NaHCO3水溶液20mlで抽出する。有機相を水洗し、乾燥させ、蒸発濃縮すると、所望の生成物が晶出する。沈澱を濾取し、冷酢酸エチルで洗浄する。ヘキサンを添加することにより、より多くの標題化合物が母液から得られる;m.p.>300℃;MS:(M)+=405。
実施例24:下記の化合物は、実施例23と同様にして製造する:
a)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−ピパロイルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;m.p.>300℃;MS:(M)+=419、
b)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−[4−(DL−2−メチル−ブチルアミノ)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;m.p.>300℃;FAB−MS:(M+H)+=420、
c)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−イソバレリルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;m.p.>300℃;MS:(M)+=419、および、
d)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−イソブチルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;m.p.>300℃;MS:(M)+=405。
実施例25:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−エチルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
5℃で、アセトアルデヒド110μl(1.93mmol)をTHF15mlに溶解した6−(4−アミノ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン0.3g(0.89mmol)に加え、反応混合物を5℃で24時間撹拌する(オレンジ色溶液)。次いで、シアノボロヒドリドナトリウム75mg(1.15mmol)を加える。反応溶液を更に5時間室温で撹拌し、ついで、真空下で蒸発濃縮する。残渣を酢酸エチルにとり、1N HClを用いてpH2に調整する。酢酸エチル相を水洗し、乾燥し、蒸発濃縮する。粗生成物をシリカゲルカラムでのクロマトグラフィーにかける。標題化合物は、メタノール/ヘキサンまたは酢酸エチル/ヘキサンから結晶化する;m.p.265−270℃;MS:(M)+=363。
実施例26:下記の化合物は、実施例25と同様にして製造する:
a)(R)−6−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;m.p.286−287℃;MS:(M)+=386、
b)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;m.p.279−282℃;MS:(M)+=363(6−(4−アミノ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンとホルムアミドとの反応中に形成される)、
c)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−エチルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;MS:(M)+=363、および、
d)6−(4−ジメチルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン。
実施例27:対応するニトロ化合物を実施例18と同様にしてラネーニッケルで還元することにより、下記の化合物を得る:
a)6−(4−アミノ−フェニル)−4−(3−メチル−ベンジルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;m.p.291−293℃;FAB−MS:(M+H)+=330、
b)(R)−6−(3−アミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;無定形、FAB−MS:(M+H)+=330、
c)(R,S)−6−(4−アミノ−フェニル)−4−[(1−(3−クロロ−フェニル)−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;m.p.281−283℃;FAB−MS:(M+H)+=364。
実施例28:下記の化合物は、実施例21と同様にして製造する:
a)(R)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−6−(4−プロピオニルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン、MS:(M)+=385(実施例22d参照)、
b)(R)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−6−(3−プロピオニルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン、MS:(M)+=385。
実施例29:下記の化合物は、実施例23と同様にして製造する:
a)(R)−6−(3−イソブチリルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン、m.p.206−208℃;FAB−MS:(M+H)+=400、
b)(R)−6−(4−イソブチリルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン、m.p.296−297℃;FAB−MS:(M+H)+=400、
c)(R)−6−(4−ピバロイルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン、m.p.>300℃;FAB−MS:(M+H)+=414、および、
d)(R)−6−(3−ピバロイルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン、m.p.148−152℃;FAB−MS:(M+H)+=414。
実施例30:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−エトキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
4−クロロ−6−(4−エトキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン900mg(2.95mmol)を、3−クロロ−アニリン0.63ml(6mmol)およびn−ブタノール22mlと共に還流下で2.5時間加熱する。標題化合物は、シリカゲルカラムでのクロマトグラフィーにかけるか、またはテトラヒドロフラン/ジエチルエーテルからの結晶化する;m.p.>300℃;FAB−MS:(M+H)+=393。
出発物質は下記のようにして製造する:
工程30.1:2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−(4−エトキシカルボニル−フェニル)−1H−ピロール
工程8.1と同様にして、無水エタノール40ml中2−アミジノ−酢酸ジエチルエステル塩酸塩4.92g(29.5mmol)をナトリウムエタノレート2.0g(29.5mmol)および2−ブロモ−(4−エトキシカルボニル)−アセトフェノン4.0g(14.8mmol)と反応させて、標題化合物を生成する;m.p.:150−151℃;MS:(M)+=302。
工程30.2:6−(4−エトキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
工程8.2と同様にして、2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−(4−エトキシカルボニル−フェニル)−1H−ピロール2.6g(8.6mmol)をホルムアミド19ml、DMF8ml、およびギ酸0.6mlと共に一晩保護気体下150℃で加熱する。工程8.2と同様に後処理し、標題化合物を得る;m.p.>250℃;FAB−MS:(M+H)+=284。
工程30.3:4−クロロ−6−(4−エトキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
工程8.3と同様にして、オキシ塩化リン15ml中6−(4−エトキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オール1.45gを保護気体下2時間加熱し、後処理し、標題化合物を得る;m.p.:250℃(分解);TLC−Rf=0.63(酢酸エチル/ヘキサン[1:1]);FAB−MS:(M+H)+=302。
実施例31:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−エトキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
標題化合物は、実施例30と同様にして得られる;m.p.:>300℃;TLC−Rf=0.66(酢酸エチル/ヘキサン[1:1]);FAB−MS:(M+H)+=393。
出発物質は下記のようにして得られる:
工程31.1:2−アミノ−3−エトキシカルボニル−5−(3−エトキシカルボニル−フェニル)−1H−ピロール
標題化合物は、工程30.1と同様にして得られる;m.p.:136−137℃;TLC−Rf=0.37(酢酸エチル/ヘキサン[1:1]);MS:(M)+=302。
工程31.2:6−(3−エトキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
標題化合物は、工程30.2と同様にして得られる;m.p.>250℃;TLC−Rf=0.29(酢酸エチル/ヘキサン[1:1]);FAB−MS:(M+H)+=284。
工程31.3:4−クロロ−6−(3−エトキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
標題化合物は、工程30.3と同様にして得られる;m.p.>250℃;TLC−Rf=0.62(酢酸エチル/ヘキサン[1:1]);FAB−MS:(M+H)+=302。
実施例32:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−カルボキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
(実施例20y参照)
無水エタノール1.2mlに溶かした4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−エトキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン0.2g(0.51mmol)を還流下、水1mlに溶かした水酸化リチウム62.7mg(1.52mmol)と共に、TLCにおいて出発物質が全てなくなるまで(12時間)加熱する。溶液をRTまで冷却し、1N NaOH溶液を用いてpH2に調整すると、所望の生成物が沈澱し、それを濾取する。標題化合物は、エタノール/水またはTHF/ヘキサンから再結晶する;m.p.:>300℃;Rf=0.47(酢酸エチル/メタノール[60:40]);FAB−MS:(M+H)+=365。
実施例33:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−カルボキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
標題化合物は、実施例32と同様にして得られる;m.p.:>300℃;Rf=0.5(酢酸エチル/メタノール[60:40]);FAB−MS:(M+H)+=365。
実施例34:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−メトキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
メタノール100mlに懸濁させた4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−カルボキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン0.5g(1.37mmol)を還流下で24時間、濃硫酸0.1mlと共に加熱する。この溶液を濃縮し、メタノール/ジエチルエーテル中で撹拌する。結晶を濾取し、次いで、メタノール/水に懸濁させる。懸濁液を炭酸水素ナトリウム溶液でpH7−8に調整し、RTで30分間撹拌する。結晶を吸引濾過し、水、メタノールおよびジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させる。標題化合物は、無色結晶の形態で得られる;m.p.>300℃;TLC−Rf=0.6(トルエン/酢酸エチル[3:7]);FAB−MS:(M+H)+=378。
実施例35:下記の化合物は、実施例34と同様にして製造する:
a)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−エトキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン;m.p.>300℃;FAB−MS:(M+H)+=393、
b)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−プロピルオキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン;m.p.>250℃、Rf=0.41(酢酸エチル/ヘキサン[1:1]);FAB−MS:(M+H)+=407、
c)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−イソプロピルオキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン:m.p.>250℃、Rf=0.41(酢酸エチル/ヘキサン[1:1]);FAB−MS:(M+H)+=407、および、
d)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−イソブチルオキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン;m.p.>250℃、Rf=0.48(酢酸エチル/ヘキサン[1:1]);FAB−MS:(M+H)+=421。
実施例36:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−ジメチルアミノカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
DMF10ml中、6−(4−カルボキシ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン369mg(1.01mmol)、ジメチルアミン0.4mlおよびDEPC(Aldrich)0.3ml(1.51mmol)をRTで1時間撹拌する。茶色懸濁液を水で希釈し、濾過し、結晶を水、メタノール、およびジエチルエーテルで洗浄する。標題化合物は、無色結晶の形態で得られる、m.p.>250℃;FAB−MS:(M+H)+=392。
実施例37:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−ジエチルアミノカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
標題化合物は、実施例8と同様にして得られる;m.p.:>250℃;FAB−MS:(M+H)+=420。
実施例38:下記の化合物は、実施例25と同様にして製造する:
4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−ジメチルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン;m.p.282−284℃;MS:(M)+=363。
実施例39:(R)−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ−[2,3−d]ピリミジン
標題化合物は、ボロントリブロミドを用いて(R)−6−(4−メトキシ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンからメチル基を除去することにより、実施例10と同様にして、無色粉末の形態で得られる;m.p.216−218℃;FAB−MS:(M+H)+=331。
出発物質は、下記のようにして製造する:
工程39.1:(R)−6−(4−メトキシ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ−[2,3−d]ピリミジン
標題化合物は、n−ブタノール中、4−クロロ−6−(4−メトキシ−フェニル)−7H−[2,3−d]ピリミジンおよび(R)−(+)−1−フェニル−エチルアミンから、実施例8または9と同様にして得られる;m.p.256−257℃;FAB−MS:(M+H)+=345。
実施例40:4−(3−クロロ−アニリノ)−5−ジメチルアミノメチル−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
標題化合物は、4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジンおよびN,N−ジメチル−メチレンインモニウムヨージドから実施例3と同様にして得られる;m.p.243−244℃、MS:(M)+=393。
実施例41:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−エトキシカルボニル−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
アルゴン雰囲気下、n−ブタノール430ml中、4−クロロ−6−エトキシカルボニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン29.0g(128mmol)および3−クロロ−アニリン18.0ml(171mmol)を100℃で3時間撹拌する(≒1時間後には殆ど溶解し、濃厚な懸濁液が形成する)。反応混合物を≒50℃まで冷却し、次いで、そこへイソプロパノール/ヘキサン(1:1)400mlを加える。次いで、反応混合物をRTまで冷却し、生成物を濾取し、イソプロパノールおよびヘキサンで洗浄する。ジエチルエーテルから撹拌して、標題化合物を得る:1H−NMR(DMSO−d6)13.0および10.53(2sb,2HN),8.48(s,1H),8.13(m,1H),7.78(d,,J=8,1H),7.76(s,1H),7.45(t,J=8,1H),7.21(dm,J=8,1H),4.37(q,J=7,2H),1.37(t,J=7,3H)。
出発物質は、下記のようにして製造する:
工程41.1:2−アミノ−3,5−ビス(エトキシカルボニル)−1H−ピロール
0−5℃で、2−アミジノ−酢酸エチルエステル[製造のために、Liebigs Ann.Chem.,1561(1981)参照]56.0g(0.43mol)をDMPU172mlに入れる。そこへ、ブロモピルビン酸エチルエステル56.0ml(0.45mol)を30分以内に滴下し、次いで、反応混合物を60℃で3時間加熱する。暗茶色反応溶液を氷水1リットルに注ぎ、酢酸エチル1リットル、さらに1回につき酢酸エチル0.5リットルで2回抽出する。有機相を水0.5リトルおよび食塩水0.5リットルで3回洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、蒸発濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル[1:1])およびジエチルエーテル/ヘキサンから結晶化し、標題化合物を得る;m.p.147−149℃、MS:(M)+=226。
工程41.2:6−エトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
空気除去と共に、2−アミノ−3,5−ビス(エトキシカルボニル)−1H−ピロール51.5g(227mmol)、ホルムアミド455ml、DMF227mlおよびギ酸113mlを140℃で27時間撹拌する。得られた黄色懸濁液を0−5℃まで冷却する。濾過し、イソプロパノールおよびヘキサンで洗浄し、標題化合物を得る:1H−NMR(DMSO−d6):13−12(2HX),7.99および7.11(2s,2H),4.31(q,J=7,2H),1.32(t,J=7,3H)。
工程41.3:4−クロロ−6−エトキシカルボニル−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
2雰囲気下、6−エトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン32.0g(154mmol)32.0gをPOCl3308ml(338mmol)にRTで懸濁させ、撹拌しながら、120℃に加熱すると、その間に固体は溶解する。3時間120℃で撹拌後、過剰のPOCl3を蒸留する(外部温度65℃;15ミリバール)。残渣を氷冷トルエン50mlに懸濁させ、濾過し、トルエンで洗浄して、標題化合物を得る;m.p.219−221℃;1H−NMR(DMSO−d6)8.77および7.24(2s,2H),4.39(q,J=7,2H),1.36(t,J=7,3H)。更に、生成物は、濾液を蒸発濃縮させ、次いで、酢酸エチル/水中で撹拌することにより、濾液から得ることができる。
実施例42:6−カルボキシ−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
2O0.4ml中、LiOH H2O25mg(0.6mmol)の溶液を、メタノール0.7ml中4−(3−クロロ−アニリノ)−6−エトキシカルボニル−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン95mg(0.30mmol)の懸濁液に滴下する。反応混合物を4.5時間沸騰加熱し、次いで、氷浴中で冷却し、1N HCl溶液0.6mlを用いて酸性化する。濾過し、水洗して、標題化合物を得る;HPLC:tRet(Grad20)=8.7;FAB−MS:(M+H)+=289。
実施例43:6−(N−n−ブチル−カルバモイル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
n−ブチルアミン1ml中、4−(3−クロロ−アニリノ)−6−エトキシカルボニル−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン95mg(0.30mmol)を60℃で20時間加熱する。淡黄色溶液を蒸発濃縮し、残渣をイソプロパノールと共に撹拌し、濾過し、ヘキサンで洗浄して、標題化合物を得る;m.p.282−284℃;TLC−Rf=0.45(CH2Cl2/メタノール10:1);FAB−MS:(M+H)+=344。
実施例44:6−ベンジルアミノカルボニル−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
4−(3−クロロ−アニリノ)−6−エトキシカルボニル−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン95mg(0.30mmol)およびベンジルアミン0.5mlを100℃で27時間加熱する。反応混合物を氷水中で冷却し、イソプロパノール1mlおよびヘキサン1mlと共に撹拌し、濾過し、乾燥して、標題化合物を得る;FAB−MS:(M+H)+=378。
実施例45:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−[N−(3−メチル−ブチ−1−イル)−カルバモイル]−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン(実施例20za参照)
(3−メチル−ブチ−1−イル)−アミン1ml中、4−(3−クロロ−アニリノ)−6−エトキシカルボニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン95mg(0.30mmol)を80℃で12時間加熱する。反応混合物を蒸発濃縮し、残渣をTHFに溶解し、再度蒸発濃縮し、ジエチルエーテルで撹拌し、濾過して、標題化合物を得る;m.p.304−306℃;FAB−MS:(M+H)+=358。
実施例46:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(N,N−ジメチル−カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
2雰囲気下、6−カルボキシ−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン97.6mgをDMF7ml中に入れ、そこへ、TPTU119mg(0.40mmol)およびDMF1ml中ジメチルアミン164mg(エタノール中33%;1.2mmol)を加える。2時間後、更にTPTU30mgをその反応溶液へ加え、次いで、RTで2日間撹拌して、氷水30mlに注ぎ入れ、撹拌し、濾過し、水洗して、標題化合物を得る;HPLC:tRet(Grad20)=9.5;;TLC−Rf=0.38(CH2Cl2/メタノール[10:1]);FAB−MS:(M+H)+=316。
実施例47:6−アミノカルボニル−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
オートクレーブにおいて、メタノール30ml中4−(3−クロロ−アニリノ)−6−エトキシカルボニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン90mg(0.285mmol)およびアンモニア≒5gを120℃で48時間加熱する。反応混合物にシリカゲルを加え、次いで、これを蒸発濃縮し、粉末形態でシリカゲルカラムに適用し、最終的に塩化メチレン/メタノール/THF(210:35:10)で溶出する。酸化アルミニウムカラム(塩基性)を通してメタノールにより濾過し、酢酸エチル中で撹拌して、標題化合物を得る;HPLC:tRet(Grad20)=8.1;TLC−Rf=0.18(CH2Cl2/メタノール[10:1]);高分解能MS:(M+H)+=288.0669(計算値288.0652)。
別法では、標題化合物は、下記のようにして得る:
THF60ml中、6−カルボキシ−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例42参照)2.165gとDMPU10mlの混合物を30分間還流させ、0℃まで冷却する(→微懸濁液)。次いで、N−メチルモルホリン824μl(7.5mmol)、続いて、THF10ml中イソ−ブチルクロロホルメート981μl(7.5mmol)を滴下する。0℃で1時間後、再度N−メチルモルホリン824μlおよびイソ−ブチルクロロホルメート981μlを加える。混合物を1時間撹拌し、次いで、これをジオキサン中NH3の飽和溶液70mlに加える。3時間後、混合物を真空で濃縮する。残渣を水に注ぎ、沈澱を濾過し、水および沸騰イソ−プロパノールで洗浄して、標題化合物を得る。イソ−プロパノール濾液からは、より多くの生成物を得ることができる。
実施例48:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−メチルアミノカルボニル−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
ボンベ管において、メチルアミン(エタノール中33%)6ml中4−(3−クロロ−アニリノ)−6−エトキシカルボニル−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン95mg(0.30mmol)を50℃で96時間加熱する。反応混合物を蒸発濃縮させる。分取HPLCにかけ、ジエチルエーテル中で撹拌して、標題化合物を得る;HPLC:tRet(Grad20)=8.6;TLC−Rf=0.49(CH2Cl2/THF/エタノール[6:2:1]);FAB−MS:(M+H)+=302。
実施例49:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−ヒドロキシメチル−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
2雰囲気下、水素化リチウムアルミニウム1.4g(37mmol)を、THF300ml中4−(3−クロロ−アニリノ)−6−エトキシカルボニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5.70g(18mmol)に少しずつ加える。50℃で2時間撹拌後、水100mlをその反応混合物に滴下し、これをセライトを通して濾過する。水を濾液に加え、次いで、酢酸エチルで3回抽出する。有機相を水および食塩水で3回洗浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発濃縮する。イソプロパノールから再結晶して、標題化合物を得る;HPLC:tRet(Grad20)=8.2;TLC−Rf=0.11(CH2Cl2/メタノール[10:1]);MS:(M)+=274。
実施例50:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−ホルミル−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
氷冷しながら、二酸化マンガン1.9g(85%)を、塩化メチレン170ml中4−(3−クロロ−アニリノ)−6−ヒドロキシメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン715mg(2.6mmol)の懸濁液に加え、反応混合物をRTで20時間撹拌する。次いで、DMPU20mlをその反応混合物に加え、これを1時間撹拌し、HyFloを通して濾過する。濾過残渣を塩化メチレン/DMPU(1:1)(1時間)50ml中で再度撹拌し、再濾過する。2つの濾液を合わせ、蒸発濃縮し、酢酸エチル/THFおよび水にとる。水相を酢酸エチルで2回抽出し、有機相を水および食塩水で4回洗浄し、乾燥(MgSO4)し、残渣容量≒20mlまで蒸発濃縮する。ジエチルエーテルの添加および濾過により、標題化合物を得る;HPLC:tRet(Grad20)=10.1;TLC−Rf=0.24(CH2Cl2/メタノール[10:1])。
実施例51:(R)−6−エトキシカルボニル−4−[1−フェニルエチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2雰囲気下、n−ブタノール10ml中4−クロロ−6−エトキシカルボニル−7H−ピロロ−[2,3−d]ピリミジン(工程41.3)902mg(4.0mmol)および1(R)−フェニル−エチルアミン1.12ml(8.8mmol)を150℃で17時間撹拌する(最初は溶解し、次いで濃厚な懸濁液になる)。反応混合物を冷却し、次いで標題化合物を濾取し、イソプロパノールおよびヘキサンで洗浄する;HPLC:tRet(Grad20)=10.6;TLC−Rf=0.49(CH2Cl2/メタノール[10:1]);FAB−MS:(M+H)+=311。
実施例52:(R)−6−メチルアミノカルボニル−4−[1−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン
ボンベ管において、メチルアミン(エタノール中33%)4ml中6−エトキシカルボニル−4−[1(R)−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン155mg(0.50mmol)およびNaCN2.5mg(0.05mmol)を50℃で30時間加熱する。反応混合物をTHFに溶解させ、そこへ水25mlを加え、残渣容量≒25mlまで蒸発濃縮を行う。得られた結晶を濾取し、水洗する。熱THFおよび酢酸エチルから再結晶して、標題化合物を得る;HPLC:tRet(Grad20)=8.3;TLC−Rf=0.31(CH2Cl2/メタノール[10:1]);FAB−MS:(M+H)+=296。
実施例53:下記の化合物は、本明細書に記載の方法と同様にして得られる:
a)(R)−6−カルバモイル−4−[1−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
b)(R)−6−シアノ−4−[1−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン[上記化合物a)から得ることができる]、
c)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−シアノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン[実施例47に記載の化合物から得ることができる;実施例54参照]、
d)(R)−6−ホルミル−4−[1−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
e)(R)−6−アミノメチル−4−[1−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン[還元的アミノ化により化合物d)から得ることができる]、
f)6−アミノメチル−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン[還元的アミノ化により実施例50に記載の化合物から得ることができる]、
g)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(ジメチルアミノ−メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
h)6−(ジメチルアミノ−メチル)−4−[1(R)−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
i)6−(ピペラジノ−メチル)−4−[1(R)−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、および、
j)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(ピペラジノ−メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン。
実施例54:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−シアノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例53c参照)
6−アミノカルボニル−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例47参照)1.048g(3.6mmol)およびN,N−ジメチル−アセトアミド0.7mlに、オキシ塩化リン13mlを加える。室温で1時間および100℃で4時間撹拌後、反応混合物を氷冷飽和NaHCO3溶液に注ぎ入れる。酢酸エチルで抽出(3×)し、有機相を飽和NaHCO3溶液、水および食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)させ、濃縮して、固体を得る。カラムクロマトグラフィー(SiO2;酢酸エチル)および粗生成物をジエチルエーテルおよびヘキサン中で撹拌して、標題化合物を得る;m.p.284−287℃;TLC−Rf=0.71(CH2Cl2/メタノール[10:1]);HPLC:tRet(Grad20)=11.8。
実施例55:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−メトキシメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
ジエチルエーテル5ml中4−(3−クロロ−アニリノ)−6−ヒドロキシメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例49参照)82.5mg(0.30mmol)の氷冷懸濁液に、アルゴン下、三臭化リン14μl(0.15mmol)を加える。0℃で18時間およびRTで18時間撹拌後(→4−(3−クロロ−アニリノ)−6−ブロモメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン)、メタノール2mlを加える。この混合物を2時間撹拌し、ナトリウムエタノレート(メタノール中5.4M)1mlを滴下する。18時間後、混合物を真空濃縮し、残渣をメタノールに溶解し、シリカゲルを加え、混合物を乾燥粉末になるまで蒸発させる。この粉末をクロマトグラフィーカラム(SiO2;CH2Cl2/エタノール[2:1])の頂部へ置く。CH2Cl2/エタノール[2:1]で溶出し、濃縮し、酢酸エチル/ジエチルエーテル/ヘキサンで洗浄して、標題化合物を得る;m.p.226−230℃;TLC−Rf=0.59(CH2Cl2/メタノール[10:1]);HPLC:tRet(Grad20)=9.7。
実施例56:6−(N−tert.−ブチル−カルバモイル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
DMF5ml中、6−カルボキシ−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例42参照)144mg(0.50mmol)およびtert.−ブチルアミン116μl(1.1mmol)の溶液に、ジエチルシアノホスホネート(Aldrich;Milwaukee/USA)114μl(0.75mmol)を加える。4時間後、反応混合物を氷水に注ぎ入れ、30分間撹拌し、最後に濾過する。残渣をイソ−プロパノールに溶解し、木炭で処理し、濾過する。真空濃縮し、ジクロロメタン/ジエチルエーテルで洗浄して、標題化合物を得る;HPLC:tRet(Grad20)=11.4;FAB−MS:(M+H)+=344。
実施例57:4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(N,N−ジメチルアミノ−メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
メタノール6mlおよびDMPU1ml中、4−(3−クロロ−アニリノ)−6−ホルミル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例50参照)、ジメチルアミン(エタノール中33%)および酢酸50μl(0.88mmol)の混合物を50℃で1時間振盪する。次いで、ラネーニッケル約20mgを加え、混合物を50℃で水素化する。触媒を濾過し、メタノールで十分に洗浄し、濾液を濃縮する。残渣を酢酸エチルおよび飽和NaHCO3溶液に溶解し、水層を分離し、酢酸エチルで2回抽出する。有機相を水2×および食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)させ、真空濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2;CH2Cl2/メタノール[10:1→8:1])により、標題化合物を得る;TLC−Rf=0.06(CH2Cl2/メタノール[10:1]);HPLC:tRet(Grad20)=7.2。
実施例58:本出願に記載した方法を用いて下記の化合物を得る:
a)6−カルボキシ−4−(3−クロロ−アニリノ)−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
b)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−ホルミル−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
c)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−ヒドロキシメチル−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
d)5−カルボキシ−4−(3−クロロ−アニリノ)−6−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
e)4−(3−クロロ−アニリノ)−5−ホルミル−6−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、および、
f)4−(3−クロロ−アニリノ)−5−ヒドロキシメチル−6−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン。
実施例59:乾燥充填カプセル
1カプセルにつき前述の実施例に記載の式Iの化合物の1つを有効成分として0.25g含んでなる、5000カプセルは、下記のように製造する:
組成
有効成分 1250g
タルク 180g
コムギ澱粉 120g
ステアリン酸マグネシウム 80g
ラクトース 20g
製造方法:上記物質を粉砕し、メッシュサイズ0.6mmの篩にかける。カプセル充填機を用いて混合物0.33g部をゼラチンカプセルに入れる。
実施例60:軟カプセル
1カプセルにつき前述の実施例に記載の式Iの化合物の1つを有効成分として0.05g含んでなる、5000軟ゼラチンカプセルは、下記のように製造する:
組成
有効成分 250g
ラウログリコール 2リットル
製造方法:有効成分を粉砕し、ラウログリコール(登録商標)
Figure 0004146514
中に懸濁させ、湿潤微粉機で粒子サイズ約1から3μmに砕く。カプセル充填機を用いて混合物0.419g部を軟ゼラチンカプセルに入れる。
実施例61:軟カプセル
1カプセルにつき前述の実施例に記載の式Iの化合物の1つを有効成分として0.05g含んでなる、5000軟ゼラチンカプセルは、下記のように製造する:
組成
有効成分 250g
PEG 1リットル
ツイーン80 1リットル
製造方法:有効成分を粉砕し、PEG400(約380から約420のMrを有するポリエチレングリコール、420、Fluka,Switzerland)およびツイーン(登録商標)80(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、Atras Chem.Ind.Inc.,USA、Fluka,Switzerlandにより提供される)中に懸濁させ、湿潤微粉機で粒子サイズ約1から3μmに砕く。次いで、カプセル充填機を用いて混合物0.43g部を軟ゼラチンカプセルに入れる。

Claims (7)

  1. 式I
    Figure 0004146514
    [式中、
    qは0または1であり、
    qが0のときnは1〜3、またはqが1のときnは0〜3であり、
    Rは、ハロゲン、C1−C7アルキル、ヒドロキシ、C1−C7アルカノイルオキシ、C1−C7アルコキシ、カルボキシ、C1−C7アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−C1−C7アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−C1−C7アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、C1−C7アルカノイルアミノ、C1−C7アルキルアミノ、N,N−ジ−C1−C7アルキルアミノまたはトリフルオロメチルであって、幾つかの基Rが分子中に存在するとき、それらの基は同一または異なるものであり得、
    a)R1およびR2は、各々互いに独立して、
    α)カルバモイル−メトキシ、カルボキシ−メトキシ、ベンジルオキシカルボニル−メトキシ、C1−C7アルコキシカルボニル−メトキシ、フェニル、アミノ、C1−C7アルカノイルアミノ、C1−C7アルキルアミノ、N,N−ジ−C1−C7アルキルアミノ、ヒドロキシ、C1−C7アルカノイルオキシ、カルボキシ、C1−C7アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−C1−C7アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−C1−C7アルキル−カルバモイル、シアノまたはニトロにより置換されたフェニル、
    β)水素、ただし、R1およびR2は同時に水素を意味せず、
    γ)非置換またはハロ−もしくはC1−C7アルキル−置換ピリジル、
    δ)N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、シアノ、カルボキシ、C1−C7アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−C1−C7アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−C1−C7アルキル−カルバモイル、N−ベンジル−カルバモイル、ホルミル、C1−C7アルカノイル、C1−C7アルケニル、C1−C7アルケニルオキシ、または
    ε)
    εα)ハロゲン、アミノ、C1−C7アルキルアミノ、ピペラジノ、ジ−C1−C7アルキルアミノ、
    εβ)非置換またはフェニル部分がハロゲン、C1−C7アルキル、ヒドロキシ、C1−C7アルカノイルオキシ、C1−C7アルコキシ、カルボキシ、C1−C7アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−C1−C7アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−C1−C7アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、C1−C7アルカノイルアミノ、C1−C7アルキルアミノ、N,N−ジ−C1−C7アルキルアミノまたはトリフルオロメチルにより置換されたフェニルアミノ、
    εγ)ヒドロキシ、C1−C7アルコキシ、シアノ、カルボキシ、C1−C7アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−C1−C7アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−C1−C7アルキル−カルバモイル、メルカプトまたは
    εδ)式R3−S(O)m−(式中、R3はC1−C7アルキルであり、mは0、1または2である)で示される基
    により置換されたC1−C7アルキルであり、または
    b)qが0のとき、基R1およびR2のうちの一方は非置換C1−C7アルキルまたは非置換フェニルであり、基R1およびR2のうちの他方は上記a)で与えられた意味のうちの一つ(ただし、水素を除く)を有し、または
    c)qが1のとき、R1およびR2は各々互いに独立して非置換C1−C7アルキルまたは非置換フェニルまたは上記a)項で与えられた意味のうちの一つを有し、そして
    6は、水素、C1−C7アルキル、C1−C7アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−C1−C7アルキル−カルバモイルまたはN,N−ジ−C1−C7アルキル−カルバモイルである]
    で示される化合物(ただし、nが0または2、qが1、R1およびR6が各々水素、R2がメチル、およびRが3,4−メトキシである化合物除く)またはその塩。
  2. 4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン塩酸塩、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−5−ジメチルアミノメチル−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−4−フルオロ−アニリノ)−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−5−メチル−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−5−メチル−6−(N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンブロミド、
    4−(3−クロロ−4−フルオロ−アニリノ)−5−メチル−6−(ピリジ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(ビフェン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(ナフチ−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(2−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−5−ジメチルアミノメチル−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−5−ジメチルアミノメチル−6−フェニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−5−メチル−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−ニトロ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、および
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−アミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    ならびにれらの医薬的に許容し得る酸付加塩から選択される、請求項1記載の化合物またはその塩
  3. a)(R)−6−(4−アミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    b)(S)−6−(4−アミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    c)6−(4−アミノ−フェニル)−4−ベンジルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    d)6−(4−アミノ−フェニル)−4−[(3−クロロ−ベンジル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    e)(R)−6−(4−アミノ−フェニル)−4−[(1−メトキシカルボニル−ベンジル)]−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    f)(S)−6−(4−アミノ−フェニル)−4−[(1−メトキシカルボニル−ベンジル)]−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    g)6−(4−アセチルアミノ−フェニル)−4−[(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    h)6−(4−カルバモイルメトキシ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    i)6−(4−アミノ−フェニル)−4−(3−メチル−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    j)6−(4−アミノ−フェニル)−4−(3−クロロ−4−フルオロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    k)6−(3−アセチルアミノ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    l)6−(3−アミノ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    m)6−(4−カルボキシメトキシ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    n)6−(4−[ベンジルオキシカルボニル−メトキシ]−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    o)6−(3−カルバモイルメトキシ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    p)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−メトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    q)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−メトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    r)6−カルボキシ−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    s)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−エトキシカルボニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    t)6−(N−n−ブチル−カルバモイル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    u)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−エトキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    v)6−(4−カルボキシ−フェニル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    w)6−(N−ベンジル−カルバモイル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンおよび
    x)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(N−[3−メチル−ブタ−1−イル]−カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
    ならびにれらの医薬的に許容し得る塩から選択される、請求項1記載の化合物またはその塩
  4. a)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−プロピオニルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    b)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−プロピオニルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    c)(R)−6−(4−アセチルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    d)(R)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−6−(4−プロピオニルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    e)(R)−6−(3−アセチルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    f)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−イソブチリルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    g)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−ピバロイルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    h)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−[4−(DL−2−メチル−ブチリルアミノ)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    i)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−イソバレリルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    j)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−イソブチリルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    k)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−エチルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    l)6−(4−エチルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    m)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−ジメチルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    n)4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−エチルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンおよび
    o)6−(4−ジメチルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
    ならびにそれらの医薬的に許容し得る塩から選択される、請求項1記載の化合物またはその塩
  5. 6−(4−アミノ−フェニル)−4−(3−メチル−ベンジル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−6−(3−アミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R,S)−6−(4−アミノ−フェニル)−4−[(1−(3−クロロ−フェニル)−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−6−(4−プロピオニルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−6−(3−プロピオニルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−6−(3−イソブチリルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−6−(4−イソブチリルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−6−(4−ピバロイルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−6−(3−ピバロイルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−エトキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−カルボキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−メトキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−プロピルオキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−イソプロピルオキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−イソブチルオキシカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−ジメチルアミノカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(4−ジエチルアミノカルボニル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−6−(4−ジエチルアミノ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(3−ジメチルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−5−ジメチルアミノメチル−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(N,N−ジメチル−カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    6−アミノカルボニル−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−メチルアミノカルボニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−ヒドロキシメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−ホルミル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−6−エトキシカルボニル−4−[1−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−6−メチルアミノカルボニル−4−[1−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−6−カルバモイル−4−[1−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−6−シアノ−4−[1−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−シアノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−6−ホルミル−4−[1−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−6−アミノメチル−4−[1−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    6−アミノメチル−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(ジメチルアミノ−メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−6−(ジメチルアミノ−メチル)−4−[1−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−6−(ピペラジノ−メチル)−4−[1−フェニル−エチルアミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(ピペラジノ−メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−メトキシメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    6−(N−t−ブチル−カルバモイル)−4−(3−クロロ−アニリノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−(N,N−ジメチルアミノ−メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    6−カルボキシ−4−(3−クロロ−アニリノ)−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−ホルミル−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−6−ヒドロキシメチル−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    5−カルボキシ−4−(3−クロロ−アニリノ)−6−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(3−クロロ−アニリノ)−5−ホルミル−6−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、および
    4−(3−クロロ−アニリノ)−5−ヒドロキシメチル−6−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    (R)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−6−(3−プロピオニルアミノ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、および
    (R)−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−4−[(1−フェニル−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジ
    ならびにれらの医薬的に許容し得る塩から選択される、請求項1記載の化合物またはその塩
  6. 式IIa
    Figure 0004146514
    [式中、
    X’はヒドロキシまたはハロゲンであり、
    Zは、水素または1−アリール−C1−C7アルキルであり、
    1は水素または非置換もしくはジ−C1−C7アルキルアミノにより置換されたC1−C7アルキルであり、
    2は、
    a)カルバモイル−メトキシ、カルボキシ−メトキシ、ベンジルオキシカルボニル−メトキシ、C1−C7アルコキシカルボニル−メトキシ、フェニル、アミノ、C1−C7アルカノイルアミノ、C1−C7アルキルアミノ、N,N−ジ−C1−C7アルキルアミノ、ヒドロキシ、C1−C7アルカノイルオキシ、カルボキシ、C1−C7アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−C1−C7アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−C1−C7アルキル−カルバモイル、シアノまたはニトロにより置換されたフェニル、
    b)非置換またはハロ−もしくはC1−C7アルキル−置換ピリジル、
    c)N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、シアノ、カルボキシ、C1−C7アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−C1−C7アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−C1−C7アルキル−カルバモイル、N−ベンジル−カルバモイル、ホルミル、C1−C7アルカノイル、C1−C7アルケニル、C1−C7アルケニルオキシ、または
    d)
    α)ハロゲン、アミノ、C1−C7アルキルアミノ、ピペラジノ、ジ−C1−C7アルキルアミノ、
    β)非置換またはフェニル部分がハロゲン、C1−C7アルキル、ヒドロキシ、C1−C7アルカノイルオキシ、C1−C7アルコキシ、カルボキシ、C1−C7アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−C1−C7アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−C1−C7アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、C1−C7アルカノイルアミノ、C1−C7アルキルアミノ、N,N−ジ−C1−C7アルキルアミノまたはトリフルオロメチルにより置換されたフェニルアミノ、
    γ)ヒドロキシ、C1−C7アルコキシ、シアノ、カルボキシ、C1−C7アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−C1−C7アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−C1−C7アルキル−カルバモイル、メルカプトまたは
    δ)式R3−S(O)m−(式中、R3はC1−C7アルキルであり、mは0、1または2である)で示される基
    により置換されたC1−C7アルキルである]
    で示される化合物もしくはXヒドロキシである場合のその互変異性体である4−ケト体、またはその塩
  7. 式XI
    Figure 0004146514
    [式中、
    Zは水素または1−アリール−C1−C7アルキルであり、
    a)R1は水素または非置換もしくはジ−C1−C7アルキルアミノにより置換されたC1−C7アルキルであり、そして
    2は、
    α)カルバモイル−メトキシ、カルボキシ−メトキシ、ベンジルオキシカルボニル−メトキシ、C1−C7アルコキシカルボニル−メトキシ、フェニル、アミノ、C1−C7アルカノイルアミノ、C1−C7アルキルアミノ、N,N−ジ−C1−C7アルキルアミノ、ヒドロキシ、C1−C7アルカノイルオキシ、カルボキシ、C1−C7アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−C1−C7アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−C1−C7アルキル−カルバモイル、シアノまたはニトロにより置換されたフェニル、
    β)非置換またはハロ−もしくはC1−C7アルキル−置換ピリジル、
    γ)N−ベンジル−ピリジニウム−2−イル、ナフチル、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、N−C1−C7アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−C1−C7アルキル−カルバモイル、N−ベンジル−カルバモイル、ホルミル、C1−C7アルカノイル、C1−C7アルケニル、C1−C7アルケニルオキシ、または
    δ)
    δα)ハロゲン、アミノ、C1−C7アルキルアミノ、ピペラジノ、ジ−C1−C7アルキルアミノ、
    δβ)非置換またはフェニル部分がハロゲン、C1−C7アルキル、ヒドロキシ、C1−C7アルカノイルオキシ、C1−C7アルコキシ、カルボキシ、C1−C7アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−C1−C7アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−C1−C7アルキル−カルバモイル、シアノ、アミノ、C1−C7アルカノイルアミノ、C1−C7アルキルアミノ、N,N−ジ−C1−C7アルキルアミノまたはトリフルオロメチルにより置換されたフェニルアミノ、
    δγ)ヒドロキシ、C1−C7アルコキシ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、N−C1−C7アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−C1−C7アルキル−カルバモイル、または
    δδ)式R3−S(O)m−(式中、R3はC1−C7アルキルであり、mは0、1または2である)で示される基
    により置換されたC1−C7アルキルであり、
    5はシアノまたはC1−C7アルコキシカルボニルである]
    で示される化合物(ただし、Zが水素であり、R1がメチルであり、R2 が式3−S(O)m(R 3 がメチルでありmが0である)で置換されたエチルであり、R5がシアノである化合物およびZが水素であり、R1がメチルであり、R2がヒドロキシで置換されたフェニルであり、R5がシアノである化合物除く)またはその塩
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