図により本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の一実施形態を具体的に説明する。
先ず、図1〜図9を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第1実施形態の構成について説明する。
尚、以下の説明において、静電潜像が形成される像担持体となる感光ドラム62の回転軸方向(図4の左右方向)を長手方向とする。
また、図4の左右方向で示す感光ドラム62の長手方向において、画像形成装置301本体から感光ドラム62が駆動力を受ける側(図4の右側に示す駆動力受け部63a側)を駆動側とし、その反対側を非駆動側とする。
図1及び図2を用いて画像形成装置301の全体構成及び画像形成プロセスについて説明する。
図1は電子写真方式の画像形成装置301本体及びプロセスカートリッジ(以下、「カートリッジ」という)302の断面図である。図2はカートリッジ302の断面図である。ここで、画像形成装置301本体とは、カートリッジ302を除いた部分である。
<画像形成装置の全体構成>
図1において、画像形成装置301は、カートリッジ302を着脱自在とした電子写真方式を利用したレーザビームプリンタである。カートリッジ302が画像形成装置301本体に装着されたとき、カートリッジ302の上側にレーザスキャナユニットからなる露光装置3が配置される。
また、カートリッジ302の下側には、画像形成対象となるシート材303を収容したシートトレイ4が配置されている。
更に、画像形成装置301本体には、シート材303の搬送方向Dに沿って、ピックアップローラ5aが設けられる。更に、給送ローラ5b、搬送ローラ5c、レジストローラ5d、転写ガイド6、転写手段となる転写ローラ7、搬送ガイド8が設けられる。更に、定着手段となる定着装置9、搬送ローラ5e、排出ローラ10、排出トレイ11等が順次配置されている。尚、定着装置9は、加熱ローラ9a及び加圧ローラ9bを有して構成されている。
<画像形成プロセス動作>
次に、画像形成プロセス動作について説明する。プリントスタート信号に基づいて、感光ドラム62は図1の矢印R方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
図示しない帯電バイアス電源により帯電バイアス電圧が印加された帯電手段となる帯電ローラ66は、感光ドラム62の外周面に接触し、該感光ドラム62の外周面を一様で均一に帯電する。
露光手段となる露光装置3は、画像情報に応じたレーザ光3aを出力する。そのレーザ光3aはカートリッジ302の上面に設けられた露光窓部74を通り、感光ドラム62の外周面を走査露光する。これにより、感光ドラム62の外周面には画像情報に対応した静電潜像が形成される。
一方、図2に示すように、現像装置としての現像ユニット20に設けられる現像剤となるトナー2を収容する現像容器23において、トナー2を収容するための開口となる方形状のトナー供給開口27を有するトナー室29が設けられる。トナー室29内のトナー2は、搬送部材43の回転によって撹拌、搬送される。そして、トナー室29からトナー供給開口27を介して現像剤担持体となる現像ローラ32が設けられるトナー供給室28に送り出される。
トナー2は、固定磁石からなるマグネットローラ34の磁力により、現像容器23のトナー供給室28内の現像剤となるトナー2を静電潜像が形成される像担持体となる感光ドラム62の表面に供給する現像剤担持体となる現像ローラ32の表面に担持される。
現像ローラ32の表面に担持されたトナー2は、現像ブレード42によって、摩擦帯電されつつ該現像ローラ32の表面上のトナー2の層厚が規制される。
現像ローラ32の表面に担持されたトナー2は、表面に形成された静電潜像に応じて感光ドラム62へ転移され、トナー像として可視像化される。
また、図1に示すように、レーザ光3aの出力タイミングと合わせて、ピックアップローラ5a、給送ローラ5b、搬送ローラ5cによって、画像形成装置301本体の下部に収容されたシート材303がシートトレイ4から給送される。
そして、そのシート材303がレジストローラ5dにより感光ドラム62の表面上に形成されたトナー像に合わせて転写ガイド6を経由して、該感光ドラム62と転写ローラ7との間の転写位置へ供給される。この転写位置において、感光ドラム62の表面上に形成されたトナー像はシート材303に順次転写されていく。
トナー像が転写されたシート材303は、感光ドラム62から分離されて搬送ガイド8に沿って定着装置9に搬送される。そして、シート材303は、定着装置9を構成する加熱ローラ9aと加圧ローラ9bとの定着ニップ部を通過する。
この定着ニップ部において加熱及び加圧による定着処理が行われてトナー像がシート材303に定着される。トナー像の定着処理を受けたシート材303は、搬送ローラ5eにより排出ローラ10まで搬送され、排出トレイ11に排出される。
一方、図2に示すように、トナー像がシート材303に転写された後の感光ドラム62の表面は、クリーニングブレード77により残留トナーが除去されて、再び、画像形成プロセス動作に使用される。感光ドラム62から除去された廃トナーはクリーニングユニット60の廃トナー室71bに貯蔵される。
上記構成において、帯電ローラ66、現像ローラ32、クリーニングブレード77が感光ドラム62に作用する画像形成プロセス手段である。
<カートリッジの着脱操作>
次に、図3を用いて画像形成装置301本体に対するカートリッジ302の着脱操作について説明する。図3はカートリッジ302を着脱するために開閉扉13を開いた画像形成装置301本体と、カートリッジ302の構成を示す斜視説明図である。
画像形成装置301本体には開閉扉13が回動可能に取り付けられている。画像形成装置301本体の内周面にはガイドレール12が備えてあり、この開閉扉13を開くと、カートリッジ302はガイドレール12に沿って画像形成装置301本体内に装着される。
そして、画像形成装置301本体に設けられた図示しない駆動源となるモータにより駆動軸14が回転駆動される。そして、画像形成装置301本体内に装着されたカートリッジ302の図4の右側で示す駆動側に設けられた駆動力受け部63aが駆動軸14と係合する。これにより、駆動力受け部63aと結合している感光ドラム62が画像形成装置301本体から駆動力を受けて回転する。
更に、帯電ローラ66、現像ローラ32は、画像形成装置301本体の図示しない給電部により給電される。
<カートリッジの全体構成>
次に図2、図4〜図6を用いてカートリッジ302の全体構成について説明する。図4はカートリッジ302の構成を説明する分解斜視図である。
図2及び図4に示すように、カートリッジ302はクリーニングユニット60と現像ユニット20を合体して構成される。クリーニングユニット60は、クリーニング枠体71、感光ドラム62、帯電ローラ66及びクリーニングブレード77等を有して構成される。
一方、現像ユニット20は、現像容器23、底部材22、サイド部材26L,26R、現像ブレード42、現像ローラ32、マグネットローラ34、搬送部材43、トナー2、付勢部材46等を有して構成される。
そして、クリーニングユニット60と現像ユニット20とを図4に示すピン状の結合部材75によって互いに回動可能に結合することによってカートリッジ302を構成する。
具体的には、現像ユニット20の長手方向(現像ローラ32の回転軸方向)の両端部にサイド部材26L,26Rが設けられる。そして、該サイド部材26L,26Rのそれぞれに形成したアーム部26aL,26aRのそれぞれの先端部に現像ローラ32の回転軸と平行に配置される回動穴26bL,26bRが設けられている。
また、クリーニング枠体71の長手方向の両端部には、ピン状の結合部材75を嵌入するための嵌入穴71aが感光ドラム62の回転軸と平行に配置して形成されている。
そして、アーム部26aL,26aRをクリーニング枠体71の長手方向の両端部に嵌合し、結合部材75をアーム部26aL,26aRの回動穴26bL,26bRと嵌入穴71aに挿入して係止する。これにより、クリーニングユニット60と現像ユニット20とが結合部材75を中心に回動可能に結合される。
このとき、アーム部26aL,26aRの根元に取り付けられた付勢部材46がクリーニング枠体71の長手方向の両端部に設けられた当接部71cL,71cRに突き当たる。そして、該付勢部材46の付勢力により結合部材75を回動中心として現像ユニット20をクリーニングユニット60へ付勢している。これにより、現像ローラ32は感光ドラム62の方向へ確実に押し付けられる。
そして、図6に示す現像ローラ32の回転軸方向の両端部に取り付けられた間隔保持部材38によって、現像ローラ32は感光ドラム62から所定の間隔をもって保持される。
<クリーニングユニット>
次に図2及び図5を用いてクリーニングユニット60の構成について説明する。図5はクリーニングユニット60の構成を説明する分解斜視図である。
図5において、クリーニングブレード77は、板金からなる支持部材77aと、ウレタンゴム等の弾性材料からなる弾性部材77bとを有して構成される。そして、該支持部材77aの長手方向の両端部に設けられた貫通穴にビス91を挿通してクリーニング枠体71に固定することで、所定の位置に配置される。
クリーニングブレード77の弾性部材77bが感光ドラム62の表面に当接し、該感光ドラム62の表面上から残留トナーを掻き取って除去する。
感光ドラム62の表面上から除去された廃トナーは、図2に示すクリーニングユニット60に設けられた廃トナー室71bに貯蔵される。
図5に示す電極板81、付勢部材68、帯電ローラ軸受67L,67Rは、クリーニング枠体71に取り付けられている。帯電ローラ66の回転軸66aは、帯電ローラ軸受67L,67Rに回動可能に嵌め込まれて支持されている。
帯電ローラ66は付勢部材68によって、感光ドラム62に対して付勢されると共に、帯電ローラ軸受67L,67Rによって回転可能に支持される。そして、感光ドラム62の回転に伴って従動回転を行う。
感光ドラム62はフランジ63,64と一体的に結合され、感光ドラムユニット61として構成される。この結合方法は、カシメ、接着、溶着等を用いて結合することが出来る。
フランジ64には、図示しないアース接点等が結合されている。また、フランジ63には、画像形成装置301本体から駆動力を受ける駆動力受け部63aと現像ローラ32に駆動を伝えるフランジギア部63bを有している。
軸受部材76がビス90によりクリーニング枠体71の駆動側に一体的に固定され、ドラム軸78がクリーニング枠体71の非駆動側に圧入固定される。そして、軸受部材76は、フランジ63と嵌合し、ドラム軸78は、フランジ64の穴64aと嵌合する。これにより、感光ドラムユニット61はクリーニング枠体71に回転可能に支持される。
<現像ユニット>
次に図2〜図6を用いて現像ユニット20の構成について説明する。図6は現像ユニット20の構成を説明する分解斜視図である。
図2及び図6に示すように、現像容器23と底部材22とからなる現像枠体1は、図2に示すトナー2を収容するトナー室29やトナー供給室28を形成する。現像容器23と底部材22とは、溶着等により一体的に結合されている。
搬送部材43は、搬送シート44及び開口となるトナー供給開口27を開封するための開封部材として図7に示す回転軸45eを中心に回転可能な回転部材45を有して構成されている。回転部材45は現像容器23により回転可能に支持され、トナー室29内のトナー2を撹拌可能な回転体である。
回転部材45はトナー室29と連通する開口となるトナー供給開口27を開封可能に封止するシール部材となるトナーシール部材52を巻き取ることにより図8に示す封止部24を剥離して該トナー供給開口27を開封する開封部材として構成される。封止部24はカートリッジ302の長手方向に伸びるように配置され、トナー供給開口27を開封可能に封止する。
図8(c)に示すように、封止部24は、長手方向(図8(c)の左右方向)の端部にある第一の封止部となる端部24aRと、長手方向の中央にある第二の封止部となる中央部24aCとを有する。
そして、トナーシール部材52の長手方向(図8(c)の左右方向)と交差する方向(図8(c)の上下方向)において以下の通りである。即ち、第一の封止部となる端部24aRから取り付け部となる取付穴52cRの穴中心線52dとの間の離間長さとなる駆動側長さP1Rは以下の通りである。即ち、第二の封止部となる中央部24aCから取り付け部となる取付穴52cCの穴中心線52dとの間の離間長さとなる中央部長さP1Cよりも短く構成されている。本実施形態の回転部材45は中実状で十分な剛性を確保出来るものを採用している。
搬送部材43は非駆動側が現像容器23に回転可能に支持され、駆動側が現像容器23に回転可能に取り付けられた搬送ギア50に固定されている。これにより、搬送部材43はトナー室29内で搬送ギア50の回転に従って回転する。
図6に示すように、トナーシール部材55〜57は、現像容器23の所定の位置に両面テープ等で固定されている。
トナーシール部材58は、現像容器23と底部材22とが結合された後に、該底部材22の所定の位置に両面テープ等で固定される。
トナーシール部材55は、現像ブレード42の弾性部材42bの長手方向の両端部からトナー2が漏出するのを防ぐ。
トナーシール部材56は、現像ローラ32の長手方向の両端部からトナー2が漏出するのを防ぐ。
トナーシール部材57は、現像ブレード42の長手方向の全長に亘って設けられ、該現像ブレード42の支持部材42aの裏側からトナー2が漏出するのを防ぐ。
トナーシール部材58は、現像ローラ32の長手方向の全長に亘って該現像ローラ32に接して設けられ、該現像ローラ32の図6の下側からトナー2が漏出するのを防ぐ。
現像ブレード42は、板金からなる支持部材42aと、ウレタンゴム等の弾性材料からなる弾性部材42bとを有して構成される。そして、清掃部材47と共に支持部材42aの長手方向の両端部に設けられた貫通穴にビス93を挿通して現像容器23に対して所定の位置に固定される。
現像ローラユニット31は、現像ローラ32、マグネットローラ34、フランジ35、間隔保持部材38、軸受部材37及び現像ローラギア39等を有して構成される。
現像ローラ32の非駆動側(図6の右側)の開口端部からマグネットローラ34が挿入され、該開口端部にはフランジ35が圧入固定されている。
ここで、感光ドラム62と、回転部材45と、現像ローラ32との各々の回転軸は互いに平行に配置されている。
フランジ35には図示しない導電性の電極線が組み込まれており、該電極線は現像ローラ32及び電極板127に電気的に接続されている。
導電性の電極板127は、図6の右側で示す非駆動側に設けられるサイド部材26Lに固定される。
電極板127は、画像形成装置301本体の図示しない給電部に電気的に接触しており、該電極板127及び図示しない電極線を給電経路として現像ローラ32に給電する。
間隔保持部材38は、現像ローラ32の回転軸方向の両端部に取り付けられる。更にその外側に軸受部材37が配置され、図6の左側で示す駆動側においては、該軸受部材37の外側に現像ローラギア39が組み込まれる。
現像ローラ32の回転軸方向の両端部に配置された軸受部材37によって該現像ローラ32は回転可能に支持される。
駆動伝達部材であるギア48,49は、現像枠体1に回転可能に取り付けられている。これにより、図3に示す画像形成装置301本体の駆動軸14から図4に示す駆動力受け部63aで駆動力を受ける。駆動力受け部63aで受けた駆動力は、図5及び図6に示すフランジギア部63b、現像ローラギア39、ギア48,49及び搬送ギア50が順次噛み合って回転することにより現像ローラ32及び搬送部材43へ伝達される。
図5に示すように、サイド部材26L,26Rは、ビス92を用いて現像枠体1の長手方向の両端部にそれぞれ固定される。その際、現像ローラユニット31の軸受部材37は、サイド部材26L,26Rによってそれぞれ保持される。
<<トナーシール部材及び開封動作>>
<トナーシール部材及びトナー搬送部材の構成>
次に図2、図7〜図9を用いてトナー供給開口27を開封可能に封止する封止部24と、回転部材45に取り付ける取り付け部となる取付穴52cとを有するトナーシール部材52の構成について説明する。
本実施形態において、トナーシール部材52の回転部材45に取り付ける取り付け部は、複数の取付穴52cの中心を通る穴中心線52dに対応するトナーシール部材52の部分をいう。また、カートリッジ302の長手方向に交差(直交)する方向におけるトナーシール部材52の封止部24と取り付け部との間の長さは、便宜的に図8(c)において、封止部24a,24bの取付穴52c側の縁部と、穴中心線52dとの間の長さをいう。
図8(c)において、封止部24は、長手方向(図8(c)の左右方向)の端部にある第一の封止部となる端部24aRと、長手方向の中央にある第二の封止部となる中央部24aCとを有する。
そして、トナーシール部材52の長手方向(図8(c)の左右方向)と交差する方向(図8(c)の上下方向)において以下の通りである。即ち、第一の封止部となる端部24aRから取り付け部となる取付穴52cRの穴中心線52dとの間の離間長さとなる駆動側長さP1Rは以下の通りである。即ち、第二の封止部となる中央部24aCから取り付け部となる取付穴52cCの穴中心線52dとの間の離間長さとなる中央部長さP1Cよりも短く構成されている。
図7(a)〜(d)は本実施形態におけるトナーシール部材52の開封動作を説明する斜視説明図である。図8(a)は本実施形態におけるトナー室29と連通するトナー供給開口27、トナーシール部材52、封止部24、回転部材45及び搬送シート44の位置関係を説明する分解斜視図である。図8(b)は本実施形態におけるトナー室29と連通するトナー供給開口27をトナーシール部材52の封止部24により封止し、該トナーシール部材52と搬送シート44とを回転部材45に組み付けた様子を示す斜視説明図である。図8(c)は本実施形態におけるトナーシール部材52の構成を示す平面図である。尚、図7(a)〜(d)において搬送シート44は、説明の都合上、省略している。
図2、図7及び図8に示すように、現像容器23にはトナー室29とトナー供給室28とを連通するトナー供給開口27が設けられている。
トナー供給開口27を開封可能に封止するトナーシール部材52は、現像容器23の材料と相溶性のある材料または接着層を有する材料で構成されている。
回転部材45に固定される搬送シート44は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET;Polyethylene terephthalate)等の可撓性を有する材料を用いている。また、ポリカーボネイト(PC;Polycarbonate)、ポリフェニレンサルファイド(PPS;Polyphenylene sulfide)等の可撓性を有する材料を用いている。
図8(a)に示すように、シート形状で構成されるトナーシール部材52の一端側となる固定側の端部52aと、搬送シート44の固定側の端部44aには、それぞれ取り付け部となる複数の貫通穴からなる取付穴52c,44bが設けられている。
回転部材45は回転軸45e方向から見た断面が円弧からなる湾曲部45cと直線からなる平坦面45bとを有して構成される。平坦面45b上に突設された複数の突起部45aが配列された直線は回転部材45の回転軸45e方向と略平行に設けられている。
ここで、平坦面45b上に突設された複数の突起部45aが配列された直線と、回転部材45の回転軸45eとの平行度の幾何公差値は概ね5mmとする。尚、平行度とは、直線に対して平行な幾何学的直線からの平行であるべき直線形体の狂いの大きさをいう。
そして、図8(a)に示すように、回転部材45の突起部45aにトナーシール部材52の貫通穴からなる取付穴52cと、搬送シート44の貫通穴44bとを順に嵌合する。その後、図8(b)に示すように、回転部材45の突起部45aを熱加締めることで、トナーシール部材52と搬送シート44とが回転部材45の平坦面45bに一体的に固定される。
尚、トナーシール部材52と搬送シート44とを回転部材45に固定する方法は、他にも溶着やスナップフィット、両面テープ等で固定することでも良く、固定方法を限定する必要はない。
トナーシール部材52は、トナー供給開口27を覆い、且つ回転部材45に取り付け可能な長さが必要である。ここで、トナーシール部材52の開封後に該トナーシール部材52の先端部52bが搬送シート44の先端部44cにかからないように、該搬送シート44とトナーシール部材52との取り付け位相を同じとしている。即ち、図2に示すように回転部材45の図2の矢印S方向の回転により該回転部材45の外周面に沿ってトナーシール部材52が巻付くことで該トナーシール部材52の先端部52bが搬送シート44の先端部44cにかからない構成とした。
図8(b)に示すように、トナーシール部材52の開放側の先端部52b側は、トナー供給開口27の開口縁に沿って現像容器23に熱溶着等によって剥離可能に固定されている。この固定された部位を封止部24とする。
トナーシール部材52は一端側(固定側)の端部52aに取り付け部となる所定ピッチで連続的に配置された複数の貫通穴からなる取付穴52cが回転部材45の平坦面45bに突設された突起部45aに挿通係止されて接続される。更に、他端側となる先端部52bに開口となるトナー供給開口27を封止する封止部24が設けられている。
ここで、現像容器23へのトナーシール部材52の封止部24の形成方法は熱溶着以外の方法でも良く、例えば、接着、レーザ溶着等によって剥離可能に固定することも出来る。
図8に示すように、封止部24は、トナー供給開口27の長手方向に沿って回転部材45の回転軸45e方向に略平行に配置される封止部24a,24bを有する。
封止部24a,24bと、回転部材45の回転軸45eとの平行度の幾何公差値は概ね5mmとする。また、封止部24a,24bは長手方向(図8(c)の左右方向)に直線状の部分を有している。そして、封止部24aの端部24aRを第一の封止部とし、中央部24aCを第二の封止部としている。
更に、トナー供給開口27の短手方向に沿って回転部材45の回転軸45e方向に略直交する方向に配置される封止部24c,24dを有する。
封止部24c,24dと、回転部材45の回転軸45eとの直角度の幾何公差値は概ね5mmとする。直角度とは、直線に対して直角な幾何学的直線からの直角であるべき直線形体の狂いの大きさをいう。
図8に示すように、封止部24a,24b,24c,24dはトナー供給開口27の外周縁部に方形状で連続的に形成されている。これにより、トナー室29内に収容されたトナー2の封止が可能となる。
尚、封止部24aと封止部24bとは略平行に配置されており、更に、回転部材45の回転軸45eとも略平行に配置されている。
回転部材45は図8(b)の矢印S方向に回転する。回転部材45の回転軸45e方向(回転軸方向)の一端側(図8の右側)が回転駆動力が伝達される駆動側とされ、他端側(図8の左側)が非駆動側とされる。
トナー供給開口27の開封方向上流側(図8の下側)に位置する封止部24aは、トナー供給開口27から見てトナーシール部材52の固定側の端部52a側に位置する。
一方、トナー供給開口27の開封方向下流側(図8の上側)に位置する封止部24bは、トナー供給開口27から見てトナーシール部材52の開放側の先端部52b側に位置する。
また、封止部24cは、図8(c)の左側で示す非駆動側に位置し、封止部24dは、図8(c)の右側で示す駆動側に位置する。
更に、図8(c)を用いてトナーシール部材52と封止部24との位置関係について詳しく説明する。
回転部材45が図8(b)の矢印S方向に回転し、トナーシール部材52は該回転部材45の外周面に巻き取り方向となる図8(c)の矢印W方向に巻き取られて封止部24が剥離して開封される。
本実施形態では回転部材45によりトナーシール部材52を巻き取って封止部24を開封する。その際に、該トナーシール部材52の封止部24(封止部24a〜24d)と、該トナーシール部材52が回転部材45に取り付けられている取り付け部となる貫通穴からなる取付穴52cとの間に掛かるテンションの大小が重要となる。
このため、図8(c)に示すように、固定側の端部52aに所定ピッチで連続して配置された複数の取付穴52cの中心を結ぶ線を穴中心線52dとする。そして、トナーシール部材52の巻き取り方向となる図8(c)の矢印W方向における穴中心線52dと、封止部24a,24bとの間のそれぞれの離間長さPを用いて以下に説明する。
本実施形態では、図8(c)に示すように、トナーシール部材52の封止部24によりトナー供給開口27を封止する。そして、該封止部24から回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる取付穴52cの中心を通る穴中心線52dまでの該トナーシール部材52を平らにする。
トナーシール部材52を平らにした状態において、トナーシール部材52の巻き取り方向(図8(c)の矢印W方向)におけるトナーシール部材52の封止部24a,24bと、穴中心線52dとの間の離間長さPを考える。トナーシール部材52はカートリッジ302の長手方向に交差する方向に回転部材45により巻き取られる。穴中心線52dは該回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる取付穴52cの中心を通る穴中心線52dである。そして、離間長さPがカートリッジ302の長手方向となる該回転部材45の回転軸45e方向の端部と中央部とで異なるように構成したものである。
本実施形態では、トナーシール部材52を平らにした状態において、トナーシール部材52の封止部24a,24bの長手方向が回転部材45の回転軸45eに対して略平行である。そして、該回転軸45eに対して取り付け部となる複数の取付穴52cの中心を結ぶ穴中心線52dの方向(取り付け部の長手方向)が傾斜して配置されている。
ここで、カートリッジ302の長手方向に交差する方向におけるトナーシール部材52の封止部24a,24bと、取り付け部となる取付穴52cの中心を通る穴中心線52dとの間の離間長さPの基準は以下の通りである。取り付け部側では、複数の取付穴52cの中心を結ぶ穴中心線52dを基準とする。
そして、トナーシール部材52の封止部24a,24bと、穴中心線52dとの間の離間長さPがカートリッジ302の長手方向となる該回転部材45の回転軸45e方向の端部から中央部に向かって短くなるように構成される。穴中心線52dは該回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる取付穴52cの中心を通る穴中心線52dである。
これにより、回転部材45の回転軸45e方向の駆動側(図8(b)の右側)から非駆動側(図8(b)の左側)に向かって封止部24が一方向に開封される。
そのように、トナーシール部材52の封止部24によりトナー供給開口27を封止する。そして、該封止部24から回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる取付穴52cまでの該トナーシール部材52を平らにする。
トナーシール部材52を平らにした状態において考える。該回転部材45の回転軸45e方向における駆動側(図8(c)の右側)において、回転部材45により巻き取られるトナーシール部材52の巻き取り方向(図8(c)の矢印W方向)における駆動側長さP1R,P2Rを考える。
駆動側長さP1R,P2Rは、該トナーシール部材52の封止部24a,24bと、取付穴52cRの中心を通る穴中心線52dとの間のそれぞれの離間長さPからなる駆動側長さP1R,P2Rである。取付穴52cRは、該回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる取付穴52cRである。
更に、該回転部材45の回転軸45e方向における非駆動側(図8(b)の左側)において、該回転部材45により巻き取られるトナーシール部材52の巻き取り方向(図8(c)の矢印W方向)における非駆動側長さP1L,P2Lを考える。
非駆動側長さP1L,P2Lは、該トナーシール部材52の封止部24a,24bと、取付穴52cLの中心を通る穴中心線52dとの間のそれぞれの離間長さPからなる非駆動側長さP1L,P2Lである。取付穴52cLは、該回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる取付穴52cLである。
そして、該回転部材45の回転軸45e方向における中央部において、該回転部材45により巻き取られる該トナーシール部材52の巻き取り方向(図8(c)の矢印W方向)における中央部長さP1C,P2Cとを考える。
中央部長さP1C,P2Cは、該トナーシール部材52の封止部24a,24bと、穴中心線52dとの間のそれぞれの離間長さPからなる中央部長さP1C,P2Cである。穴中心線52dは該回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる取付穴52cCの中心を通る穴中心線52dである。
そして、それらの離間長さPの関係は、以下の通りである。
ここで、カートリッジ302の長手方向に交差する方向におけるトナーシール部材52の封止部24a,24bと、取り付け部となる穴中心線52dとの間の長さは、非駆動側長さP1L,P2L、中央部長さP1C,P2C、駆動側長さP1R,P2Rをいう。穴中心線52dは取付穴52cL,52cC,52cRの中心を通る穴中心線52dである。
そして、カートリッジ302の長手方向の端部の離間長さPとは、非駆動側長さP1L,P2L、駆動側長さP1R,P2Rをいう。また、カートリッジ302の長手方向の中央部の離間長さPとは、中央部長さP1C,P2Cをいう。
本実施形態では、非駆動側長さP1L,P2Lがそれぞれの中央部長さP1C,P2Cよりも長い。且つ回転部材45の回転軸45e方向における非駆動側と、該回転部材45の回転軸45e方向における中央部との間において考える。そして、該回転部材45により巻き取られるトナーシール部材52の巻き取り方向(図8(c)の矢印W方向)における非駆動側長さP1L,P2L及び中央部長さP1C,P2Cが回転部材45の回転軸45e方向において増加する。
非駆動側長さP1L,P2L及び中央部長さP1C,P2Cは、該トナーシール部材52の封止部24a,24bと、取付穴52cL,52cCの中心を通る穴中心線52dとの間のそれぞれの非駆動側長さP1L,P2L及び中央部長さP1C,P2Cである。取付穴52cL,52cCは、該回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる取付穴52cL,52cCである。
これにより、図8(b)に示すように、トナーシール部材52の封止部24a,24bの長手方向と、回転部材45の回転軸45e方向とが平行に配置して組み込まれる。すると、該トナーシール部材52の非駆動側(図8(b)の左側)の側端部52fに撓み52eが形成される。
これにより、図7に示すように、回転部材45により巻き取られるトナーシール部材52の巻き取り方向(図8(c)の矢印W方向)に対して、封止部24a,24bを剥離する剥離力が斜めの角度で進行する。これにより、回転部材45の回転軸45e方向の一端側(図8(b)の右側で示す駆動側)から他端側(図8(b)の左側で示す非駆動側)に向かって封止部24a,24bが一方向に開封される。
本実施形態では、図8(c)に示すように、トナーシール部材52の封止部24a,24bの長手方向に対して、穴中心線52dが平行ではない。そして、図8(c)の右側で示す駆動側から、図8(c)の左側で示す非駆動側に向かって、該封止部24a,24bと穴中心線52dとのトナーシール部材52の巻き取り方向(図8(c)の矢印W方向)における離間長さPが増加している。
尚、離間長さPが増加は直線的な増加であっても良いし、階段状に増加する構成でも良い。
以下、図8(c)の右側で示すトナーシール部材52の駆動側の取付穴52cR、中央の取付穴52cC、図8(c)の左側で示す非駆動側の取付穴52cLの代表的な3点を用いる。そして、穴中心線52dと、トナーシール部材52の封止部24a,24bとのトナーシール部材52の巻き取り方向(図8(c)の矢印W方向)における離間長さPの関係を詳細に説明する。
駆動側の取付穴52cR、中央の取付穴52cC、非駆動側の取付穴52cLの中心を通る穴中心線52d上の位置での封止部24aとのトナーシール部材52の巻き取り方向(図8(c)の矢印W方向)における離間長さPを以下とする。即ち、駆動側長さP1R、中央部長さP1C、非駆動側長さP1Lとする。その関係は以下の数1式の通りである。
[数1]
P1L>P1C>P1R
同様に、駆動側の取付穴52cR、中央の取付穴52cC、非駆動側の取付穴52cLの中心を通る穴中心線52d上の位置での封止部24bとのトナーシール部材52の巻き取り方向(図8(c)の矢印W方向)における離間長さPを以下とする。即ち、駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lとする。その関係は以下の数2式の通りである。
[数2]
P2L>P2C>P2R
これにより、図8(b)に示すように、トナーシール部材52の封止部24aの長手方向と、回転部材45の回転軸45e方向とを略平行に配置する。
尚、トナーシール部材52の封止部24aの長手方向と、回転部材45の回転軸45e方向との平行度の幾何公差値は概ね5mmとする。
すると、トナーシール部材52の非駆動側(図8(b)の左側)の離間長さPが長いので該非駆動側に弛み部52eが発生する。
<トナーシール部材の開封動作>
次にカートリッジ302の使用開始時に行うトナーシール部材52の開封動作について図7〜図9を用いて説明する。図9(a)は比較例のトナーシール部材52の引き剥がし方を説明する斜視説明図である。図9(b)は本実施形態におけるトナーシール部材52の封止部24の引き剥がし方を説明する斜視説明図である。
先ず、図7(a)に示すように、トナーシール部材52の封止部24と、回転部材45に対する取り付け部となる取付穴52cの中心を通る穴中心線52dとの間で、該トナーシール部材52にテンションがかからないように全体的に弛みを持たせる。これにより、カートリッジ302の組み立て時や、物流時に、回転部材45に外力が作用しても、トナーシール部材52に弛みがあるためトナーシール部材52にテンションがかからない。従って、トナーシール部材52の封止部24による封止力を維持出来る。尚、図7では、トナーシール部材52の開封動作を理解し易くするためにトナー2及び搬送シート44等を省略している。
図7(a)に示すように、トナーシール部材52の開封動作の開始直前は、組み立て直後の状態と同じくトナーシール部材52の全体が弛んでおり、該トナーシール部材52にはテンションがかかっていない。
図7(b)に示すように、カートリッジ302が画像形成装置301本体に装着され、画像形成装置301本体から駆動を受けると、回転部材45は図7(b)の矢印S方向に回転する。すると、トナーシール部材52の固定側の端部52aが回転部材45に巻き取られる。このために、封止部24aと、穴中心線52dとの間のトナーシール部材52は図7(b)の矢印W方向に引っ張られる。
このとき、本実施形態では、図8(c)の右側に示す駆動側長さP1Rが最も短いので、最初にトナーシール部材52の図7(b)の上側に示す駆動側にテンションが掛かる。このテンションが増大し、封止部24aの溶着強度の限界を超えると、該封止部24aの図7(b)の上側に示す駆動側の端部が剥がされる。
図7(c)に示すように、回転部材45が図7(c)の矢印S方向に更に回転する。すると、トナーシール部材52の封止部24aは図7(c)の上側に示す駆動側から、図7(c)の下側に示す非駆動側へ向かって引き剥がされ、封止部24dは封止部24bに向かって引き剥がされる。
図7(d)に示すように、封止部24aが図7(d)の下側に示す非駆動側まで引き剥がされると、封止部24cは封止部24aから封止部24bに向かって引き剥がされる。
回転部材45が図7(d)の矢印S方向に更に回転すると、封止部24aと同様に封止部24bは図7(d)の上側に示す駆動側から、図7(d)の下側に示す非駆動側へ向かって引き剥がされ、封止部24全域が引き剥がされる。
これにより、トナー供給開口27が開封され、搬送部材43によって、トナー室29からトナー供給室28へトナーが撹拌されつつ搬送される。
図8(c)に示すように、トナーシール部材52の封止部24a,24b上では、図8(c)の右側に示す駆動側から中央、更には図8(c)の左側に示す非駆動側に向かって離間長さPが増加している。離間長さPは、封止部24a,24bと、穴中心線52dとの間のトナーシール部材52の巻き取り方向(図8(c)の矢印W方向)における離間長さPである。
このため、トナーシール部材52の封止部24a,24bは図7の上側で示す駆動側から、図7の下側で示す非駆動側に向かって一方向に引き剥がされる。
ここで、図9(a)及び図12に示す比較例のように、トナーシール部材52,102の封止部24a,24bの長手方向と、回転部材45に固定される取り付け部となる複数の取付穴102cの穴中心線102dとが略平行な場合を考える。その場合、封止部24a,24bと、穴中心線102dとの間のトナーシール部材52,102の巻き取り方向(図12の矢印W方向)における離間長さPが該封止部24a,24bの長手方向(図12の左右方向)全域で同じである。その場合、トナーシール部材52,102の封止部24aの長手方向の幅全て(図9(a)の幅X1)を引き剥がす大きな剥離力が必要である。
これに対して、本実施形態では、図8(c)に示すように、離間長さPがカートリッジ302の長手方向(図8(c)の左右方向)の端部と中央部とで異なる。離間長さPは、トナーシール部材52の封止部24a,24bと、穴中心線52dとの間のトナーシール部材52の巻き取り方向(図8(c)の矢印W方向)における離間長さPである。
また、トナーシール部材52の封止部24a,24bによりトナー供給開口137を封止する。そして、該封止部24a,24bから回転部材45に接続されたトナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる所定ピッチで連続的に配置された複数の取付穴52cの中心を通る穴中心線52dまでの該トナーシール部材52を平らにする。
トナーシール部材52を平らにした状態において、回転部材45の回転軸45eに対して封止部24a,24bの長手方向が略平行である。そして、該回転軸45eに対して取り付け部となる所定ピッチで連続的に配置された複数の取付穴52cの中心を通る穴中心線52dの方向(長手方向)が傾斜して配置される。
尚、トナーシール部材52の封止部24a,24bの長手方向と、回転部材45の回転軸45e方向との平行度の幾何公差値は概ね5mmとする。
これにより、図9(b)に示すように、回転部材45の回転軸45e方向における図9(b)の右側で示す駆動側から、図9(b)の左側で示す非駆動側に向かってトナーシール部材52の封止部24a,24bを引き剥がすことが出来る。そして、図9(a),(b)に示すように、同じタイミングにおけるトナーシール部材52の封止部24aの引き剥がし幅X2は、図9(a)に示す比較例の引き剥がし幅X1よりも小さくなる。これにより、図9(a)及び図12に示す比較例との比較において、同じタイミングにおけるトナーシール部材52,102の封止部24aの引き剥がす領域が狭くなるので剥離力が低減する。
同様の理由で、トナーシール部材52の封止部24bの剥離力も低減出来る。
尚、本実施形態では、トナーシール部材52の回転部材45に取り付ける取り付け部の取り付け方法として貫通穴からなる取付穴52cが、該回転部材45の平坦面45bに突設した突起部45aに嵌合している構成の一例について説明した。
そのため回転部材45により巻き取られるトナーシール部材52の巻き取り方向における離間長さPの取り付け部側の基準を所定ピッチで連続的に配置された複数の取付穴52cの各中心を通る穴中心線52dを用いて定義した。離間長さPは、該トナーシール部材52の封止部24,24bと、回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部との間の離間長さPである。
他に、貫通穴からなる取付穴52cを用いずに、両面テープや接着材等でトナーシール部材52の一端側を回転部材45に取り付けて固定する。その場合には、その固定面からトナーシール部材52の巻き取り方向における封止部24a,24bまでの距離を離間長さPとすれば良い。
本実施形態によれば、図8(c)に示すように、回転部材45により巻き取られるトナーシール部材52の巻き取り方向における離間長さPの関係を以下の通りとする。
即ち、図8(c)の右側で示す駆動側から、図8(c)の左側で示す非駆動側に向かって増加する前記数1式及び数2式の関係となるように設定した。
離間長さPは、該トナーシール部材52の封止部24,24bと、該回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる複数の取付穴52cの中心を通る穴中心線52dとの間の離間長さPである。
これにより、トナーシール部材52の封止部24を回転部材45の回転軸45e方向における図8(c)の右側で示す駆動側から、図8(c)の左側で示す非駆動側へ向かって引き剥がすことが出来る。
これにより、トナーシール部材52の自動巻き取り負荷を低減することが出来る。ひいては、回転部材45を駆動するモータの小型化や駆動系の小型化が出来、安価な材料の採用が可能となり、その結果、画像形成装置301の小型化やコストダウンが出来る。
次に、図10を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第2実施形態の構成について説明する。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
第1実施形態では、図8(c)に示したように、回転部材45の回転軸45e方向の図8(c)の右側で示す駆動側から、図8(c)の左側で示す非駆動側に向かってトナーシール部材52の封止部24a,24bが一方向に開封される。
本実施形態では、図10に示すように、回転部材45の回転軸45e方向の図10の左側で示す非駆動側から、図10の右側で示す駆動側に向かってトナーシール部材52の封止部24a,24bが一方向に開封されるように構成したものである。この場合において、トナーシール部材52の長手方向左側(図10の左側)の封止部24aの端部24aLが第一の封止部となり、トナーシール部材52の長手方向中央の封止部24aの中央部24aCが第二の封止部となる。
本実施形態では、図10に示すように、回転部材45の回転軸45e方向の一端部が回転部材45に駆動力を伝達する駆動側(図10の右側)とされ、他端側は駆動側と反対側の非駆動側(図10の左側)とされる。そして、回転部材45の回転軸45e方向の非駆動側(図10の左側)から駆動側(図10の右側)に向かって封止部24a,24bが一方向に開封される。
トナーシール部材52の封止部24によりトナー供給開口27を封止する。そして、該封止部24から回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる取付穴52cの中心を通る穴中心線52dまでの該トナーシール部材52を平らにする。
トナーシール部材52を平らにした状態を考える。そして、該回転部材45の回転軸45e方向における駆動側(図10の右側)において、該回転部材45により巻き取られるトナーシール部材52の巻き取り方向(図10の矢印W方向)における駆動側長さP1R,P2Rを考える。
駆動側長さP1R,P2Rは、該トナーシール部材52の封止部24a,24bと、穴中心線52dとの間のそれぞれの離間長さPからなる駆動側長さP1R,P2Rである。穴中心線52dは、該回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる所定ピッチで連続的に配置された複数の取付穴52cの中心を通る穴中心線52dである。
更に、該回転部材45の回転軸45e方向における非駆動側(図10の左側)において、該回転部材45により巻き取られるトナーシール部材52の巻き取り方向(図10の矢印W方向)における非駆動側長さP1L,P2Lを考える。
非駆動側長さP1L,P2Lは、該トナーシール部材52の封止部24a,24bと、穴中心線52dとの間のそれぞれの離間長さPからなる非駆動側長さP1L,P2Lである。穴中心線52dは、該回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる所定ピッチで連続的に配置された複数の取付穴52cの中心を通る穴中心線52dである。
更に、該回転部材45の回転軸45e方向における中央部において、該回転部材45により巻き取られるトナーシール部材52の巻き取り方向(図10の矢印W方向)における中央部長さP1C,P2Cを考える。
中央部長さP1C,P2Cは、該トナーシール部材52の封止部24a,24bと、穴中心線52dとの間のそれぞれの離間長さPからなる中央部長さP1C,P2Cである。穴中心線52dは、該回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる所定ピッチで連続的に配置された複数の取付穴52cの中心を通る穴中心線52dである。
そして、それらの離間長さPの関係は以下の通りである。
本実施形態では、駆動側長さP1R,P2Rが中央部長さP1C,P2Cよりもそれぞれ長い。そして、回転部材45の回転軸45e方向における駆動側(図10の右側)と、該回転部材45の回転軸45e方向における中央部との間において、離間長さPが該回転部材45の回転軸45e方向に増加するように設定される。
離間長さPは、該回転部材45により巻き取られるトナーシール部材52の巻き取り方向(図10の矢印W方向)における離間長さPである。
離間長さPは、該トナーシール部材52の封止部24a,24bと、穴中心線52dとの間のそれぞれの離間長さPである。穴中心線52dは、該回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる所定ピッチで連続的に配置された複数の取付穴52cの中心を通る穴中心線52dである。
尚、本実施形態では、回転部材45により巻き取られるトナーシール部材52の巻き取り方向(図10の矢印W方向)における離間長さPの関係を以下の通りとする。
即ち、図10の左側で示す非駆動側から、図10の右側で示す駆動側にかけて、以下の数3式、数4式で示すように、増加する構成とした。
離間長さPは、該トナーシール部材52の封止部24a,24bと、穴中心線52dとの間のそれぞれの離間長さPである。穴中心線52dは、該回転部材45に接続された該トナーシール部材52の一端側に設けられる取り付け部となる所定ピッチで連続的に配置された複数の取付穴52cの中心を通る穴中心線52dである。
[数3]
P1L<P1C<P1R
[数4]
P2L<P2C<P2R
このような構成では、トナーシール部材52の封止部24の開封は、図10の左側で示す非駆動側から、図10の右側で示す駆動側に一方向に引き剥がすことが出来、前記第1実施形態と同様に、引き剥がし力の低減効果が得られる。他の構成は、前記第1実施形態と同様に構成され、同様な効果を得ることが出来る。
次に、図11〜図16を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第3実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
前記各実施形態では、回転部材45が剛性を確保出来る中実状で構成された一例について説明した。しかし、本実施形態のように、回転部材101が樹脂材料を用いて射出成型等により構成される場合がある。その場合には、回転部材101の寸法精度の確保や成型時間の短縮等の生産性を考慮して、中空状やほぼ同一の厚みを有するリブで形成される。
この場合、回転部材101の剛性は低下する。このような回転部材101によりトナーシール部材104が巻き取られる際のテンションによって、回転部材101には回転軸101g方向の捩れYやテンション方向への撓みVが発生する。
トナーシール部材104を回転部材101の回転軸101g方向における図14(b)の右側で示す駆動側から、図14(b)の左側で示す非駆動側に一方向に引き剥がすためには、回転部材101の捩れYや撓みVを考慮する必要がある。
図11を用いて捩れYや撓みVを考慮すべき本実施形態の回転部材101の構成について説明する。図11(a)は本実施形態の回転部材101の構成を示す断面説明図である。(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB−B断面図である。
開口となるトナー供給開口27を開封するための開封部材となる回転部材101は、前記第1実施形態と同様に回転軸101gを中心に回転可能に支持され、図14(b)及び図15に示すトナーシール部材104を巻き取る。これにより開口となるトナー供給開口27を開封する。トナーシール部材104の封止部24はトナー室29と連通する開口となるトナー供給開口27を開封可能に封止する。
本実施形態の回転部材101は、図11(a)〜(c)に示すように、リブを有して構成される。回転部材101は、図11(a)に示す回転部材101の長手方向(図11(a)の左側、或いは右側)から見た断面が円弧部101cと直線部からなる平坦面101bとを有して構成される。円弧部101cの中心は回転部材101の回転中心101fと一致している。断面が直線部からなる平坦面101bには複数の突起部101aが設けられている。
そして、平坦面101bの裏面側には、図11(a)の点線部、或いは、図11(b),(c)の斜線部で示す格子状のリブ101eが設けられている。リブ101eは、回転部材101の長手方向に延びる長手リブ101e1と、該回転部材101の長手方向と直交する短手リブ101e2とを有して構成される。
図11(a)に示すように、平坦面101bの突起部101aに対応する箇所には短手リブ101e2が設けられている。これにより、図14(b)に示すトナーシール部材104の封止部24の開封時に該シール部材104を介して回転部材101にテンションが掛かっても、該回転部材101の円弧部101cの外周に該シール部材104が確実に巻き付くようにしている。
次に、本実施形態の回転部材101を用いてトナーシール部材104の封止部24の開封を行う様子を説明する。先ずは、比較例として、図12に示すように長方形状のトナーシール部材102を用いて該回転部材101により巻き取られるトナーシール部材102の巻き取り方向(図12の矢印W方向)における離間長さPについて説明する。その離間長さPが該回転部材45の回転軸45e方向において等しくなるように設定された場合の構成で図12に示す比較例の開封メカニズムを説明する。その後で、本実施形態の構成について説明する。
離間長さPは、該トナーシール部材102の封止部24a,24bと、穴中心線102dとの間のそれぞれの離間長さPである。穴中心線102dは、該回転部材101に接続された該トナーシール部材102の一端側に設けられる取り付け部となる所定ピッチで連続的に配置された複数の取付穴102cの中心を通る穴中心線102dである。
<比較例>
図12は比較例のトナーシール部材102の構成を示す平面図である。図12を用いてトナーシール部材102と封止部24との位置関係について説明する。
図12に示すように、トナーシール部材102の一端側に設けられる取り付け部となる所定ピッチで連続的に配置された複数の取付穴102cの中心を結ぶ線を穴中心線102dとする。トナーシール部材102の巻き取り方向(図12の矢印W方向)における該穴中心線102dからトナーシール部材102の封止部24a,24bまでの離間長さPを以下のように定義する。
図12に示す貫通穴からなる取付穴102cのうちで図12の右側で示す駆動側の端部に相当する取付穴102cを駆動側の取付穴102cRとする。また、長手方向中央部に相当する取付穴102cを中央の取付穴102cCとする。また、図12の左側で示す非駆動側に相当する取付穴102cを非駆動側の取付穴102cLとする。
本比較例では、トナーシール部材102の封止部24aの長手方向(図12の左右方向)に対して穴中心線102dが略平行に配置される。
そのため、図12の右側で示す駆動側の取付穴102cR、中央部の取付穴102cC、図12の左側で示す非駆動側の取付穴102cLの中心を穴中心線102dが通る。その穴中心線102d上の位置でのトナーシール部材102の巻き取り方向(図12の矢印W方向)における離間長さPを以下とする。離間長さPは、それぞれのトナーシール部材102の封止部24aとの離間長さPである。即ち、駆動側長さP1R、中央部長さP1C、非駆動側長さP1Lとする。それらの関係は、以下の数5式で表わされる。
[数5]
P1L=P1C=P1R
同様に、図12の右側で示す駆動側の取付穴102cR、中央部の取付穴102cC、図12の左側で示す非駆動側の取付穴102cLの中心を穴中心線102dが通る。その穴中心線102d上の位置でのトナーシール部材102の巻き取り方向(図12の矢印W方向)における離間長さPを以下とする。離間長さPは、それぞれのトナーシール部材102の封止部24bとの離間長さPである。即ち、駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lとする。それらの関係は、以下の数6式で表わされる。
[数6]
P2L=P2C=P2R
次に、図12及び図13を用いて回転部材101と、図12に示す比較例のトナーシール部材102とを用いてトナーシール部材102の封止部24の開封動作を行った際の該回転部材101の挙動について説明する。
図13(a)は図12に示す比較例において、回転部材101の変形に伴い、トナーシール部材102の封止部24が開封される様子を説明する平面説明図である。(b)は回転部材101の変形に伴う該回転部材101の非駆動側における撓みVと捩れYを説明する断面説明図である。(c)は回転部材101の変形に伴う該回転部材101の回転軸101g方向の中央部における撓みVと捩れYを説明する断面説明図である。(d)は回転部材101の変形に伴う該回転部材101の駆動側における撓みVと捩れYを説明する断面説明図である。(e)は回転部材101の変形に伴う該回転部材101の撓みVと捩れYによるロスをキャンセルする曲線を示す図である。
図13(a)に示す各矢印方向は図12に示す比較例のトナーシール部材102の封止部24の開封が進行する方向を表している。尚、図13(b)において、搬送シート44は、説明の都合上、省略している。
回転部材101は、図13(b)〜(d)に示す矢印S方向に回転駆動される。すると、トナーシール部材102の全体にテンションが掛かり、先ず、図13(a)の右側で示す封止部24aの駆動側の端部24aRが剥がされる。そして、該封止部24aの中央方向(図13(a)の左方向)と、封止部24d方向(図13(a)の上方向)へ剥がされて行く。
回転部材101が図13(b)〜(d)に示す矢印S方向に更に回転する。すると、封止部24aの図13(a)の左側で示す非駆動側の端部24aLが剥がされ、該封止部24aの中央方向(図13(a)の右方向)と、封止部24c方向(図13(a)の上方向)へ剥がされて行く。
封止部24a上では該封止部24aの駆動側の端部24aRと、該封止部24aの非駆動側の端部24aLとの二方向から剥がされ、中央部よりもやや非駆動寄りの位置で両者が合流する。
封止部24dに進行した剥離は、封止部24bの図13(a)の右側で示す駆動側の端部24bRを経て該封止部24bの中央方向(図13(a)の左方向)へと向かっていく。
一方、図13(a)の右側で示す駆動側の封止部24dよりもやや遅れて図13(a)の左側で示す非駆動側の封止部24cに剥離が進行する。進行した剥離は、封止部24bの図13(a)の左側で示す非駆動側の端部24bLを経て該封止部24bの中央方向(図13(a)の右方向)へと向かっていく。
そして、封止部24bの図13(a)の右側で示す駆動側の端部24bRと、封止部24bの図13(a)の左側で示す非駆動側の端部24bLとの二方向からそれぞれ中央方向に向かって剥がされ、中央部よりもやや非駆動寄りの位置で両者が合流する。
図12に示す比較例のトナーシール部材102の封止部24が図13(a)の右側で示す駆動側と、図13(a)の左側で示す非駆動側との二方向からそれぞれ中央方向に向かって剥離される理由について以下に説明する。
図13(b)〜(d)は、図12に示す比較例のトナーシール部材102の封止部24aの図13(a)の右側で示す駆動側の端部24aRが剥がされる瞬間のトナーシール部材102、回転部材101及び封止部24a,24bの状態を示す断面説明図である。
尚、図13(b)〜(d)に示す非駆動側、中央部、駆動側は以下の意味である。即ち、図12に示す比較例のトナーシール部材102の図12の左側で示す非駆動側の取付穴102cL、中央の取付穴102cC、図12の右側で示す駆動側の取付穴102cRのそれぞれの位置における断面である。
図13(e)は回転部材101に生じる撓みVと捩れYの影響を図12に示す比較例のトナーシール部材102の巻き取りロス長さで示した図である。更に、本実施形態における回転部材101の変形に伴う該回転部材101の撓みVと捩れYによるロスをキャンセルする曲線を示す図である。
回転部材101が図13(b)の矢印S方向に回転駆動されると、トナーシール部材102は図13(b)の矢印W方向に移動して該回転部材101の外周に巻き取られる。トナーシール部材102が回転部材101の外周に巻き取られると同時に該トナーシール部材102にはテンションが掛かり該回転部材101にはその反力が掛かる。
回転部材101は、トナーシール部材102に掛かるテンションの反力によって、図13(c)に示すように、図13(c)の矢印W方向と逆方向に撓みVが生じる。回転部材101はその両端を支持されているので、撓みVは回転部材101の長手方向端部から中央部にかけて徐々に増加し、中央付近が最大となる。本実施形態では、図13(d)に示す駆動側(或いは、図13(b)に示す非駆動側)の回転中心101fの位置を基準位置とし、該基準位置からの移動量を撓みVと定義する。
また、回転部材101は、トナーシール部材102に掛かるテンションの反力によって図13(b)に示すように、図13(b)の矢印S方向で示す回転方向とは逆方向に捩れYを生じる。
回転部材101は、前記第1実施形態と同様に、図6の左側に示す駆動側を搬送ギア50で駆動され、非駆動側は回転自在に支持されている。このため、捩れYは、図13(d)に示す駆動側から、図13(c)に示す中央を経て、図13(b)に示す非駆動側に向かって徐々に増大し、図13(b)に示す非駆動側の捩れYが最大となる。
本実施形態では、図13(d)に示す駆動側の回転中心101fと、穴中心線102dとを結ぶ線を基準線rとし、該基準線rからの変形量を捩れYと定義する。
回転部材101の撓みVと捩れYは、トナーシール部材102の巻き取り方向(図13(c)の矢印W方向)に対して逆方向に作用するので、該トナーシール部材102の巻き取りロスとなる。この巻き取りロスによって回転部材101の長手方向上でのテンションのかかり具合に差が生じ、巻き取りロスの少ない位置からトナーシール部材102の封止部24の開封が開始される。
図13(e)は、回転部材101の撓みVと捩れYの影響をトナーシール部材102の巻き取りロス長さに換算した曲線を示す。
本実施形態では、回転部材101の回転に伴う撓みVと捩れYに対応してトナーシール部材102の封止部24と取り付け部となる複数の取付穴102cの中心を通る穴中心線102dとの間の離間長さPを補正する。その際に、該封止部24の一部が開封する瞬間の回転部材101の撓みVの量(撓み量)と、捩れYの量(捩れ量)とを測定する。
図13(e)において、図13(d)に示す駆動側を基準とした回転部材101の撓みVをトナーシール部材102の巻き取りロス長さに換算したものを撓みロス長さLdと定義する。すると、撓みロス長さLdは、図13(d)に示す駆動側を基準として回転部材101の長手方向上の各位置での回転中心101fの移動量そのものである。
図13(e)に示すように、撓みロス長さLdは、両端支持梁の撓みのごとく、駆動側の端部と非駆動側の端部との支持位置では「0」である。そして、回転部材101の長手方向における中央付近が最大値となる3次曲線で表わされる。ここで、回転部材101の長手方向における中央で発生する最大撓みロス長さLdmaxを「α」とする。
また、図13(e)において、図13(d)に示す駆動側を基準とした回転部材101の捩れYをトナーシール部材102の巻き取りロス長さに換算したものを捩れロス長さLtと定義する。すると、捩れロス長さLtは、図13(d)に示す駆動側の基準線rを基準として回転部材101の長手方向上の各位置での捩れ量に円弧部101cの半径を乗じたものになる。
回転部材101の円弧部101cは、該回転部材101の長手方向において一様なので、捩れロス長さLtは捩れ量に比例する。図13(e)に示すように、この捩れロス長さLtは一端固定の棒の捩れのごとく、駆動側の端部では「0」、非駆動側の端部で最大となる直線となる。ここで、非駆動側で発生する最大捩れロス長さLtmaxを「β」とする。尚、回転部材101の長手方向中央部における捩れロス長さLtは「β/2」となる。
図13(e)に示すように、撓みロス長さLdと、捩れロス長さLtとを合算したものを複合ロス長さLcと定義する。複合ロス長さLcは、3次曲線を描き、駆動側、非駆動側、中央の順で大きくなっている。そして、その順番でトナーシール部材102の封止部24が開封される。また、複合ロス長さLcの回転部材101の長手方向における中央部が最大複合ロス長さLcmaxとなる条件としては、最大撓みロス長さLdmaxを「α」、最大捩れロス長さLtmaxを「β」とすると以下の数7式の関係が成り立つ。
[数7]
α>(β/2)
図13(b)〜(d)では、トナーシール部材102の封止部24aの開封を一例として回転部材101の捩れYと撓みVとの影響によって封止部24aの長手方向の左右二方向から剥離される理由について説明した。他に、封止部24bにおいても回転部材101の捩れYと撓みVとの影響によって封止部24bの長手方向の左右二方向から剥離されるのも同じ理由である。
以上のように、回転部材101の捩れYと撓みVとによって封止部24a,24bが該封止部24a,24bの長手方向の左右二方向から剥離されると、それぞれの長手方向上で二箇所分の剥離力が必要となる。このため前記第1、第2実施形態で説明したように、トナーシール部材102の封止部24の長手方向において一方向(長手一方向)に引き剥がす構成ほど引き剥がし力の低減は期待出来ない。
そこで、図13(e)は本実施形態における回転部材101の変形に伴う該回転部材101の撓みVと捩れYによる複合ロス長さLcをキャンセルする複合ロスキャンセル長さLkが設定される。図13(e)に示すように、複合ロスキャンセル長さLkは複合ロス長さLcの曲線を図13(e)の横軸に対して線対称に上下反転した曲線である。
次に、図13(e)を用いて回転部材101の捩れYと撓みVの影響をキャンセルする方法について説明し、更に、捩れYと撓みVの影響を考慮してトナーシール部材102の封止部24の長手方向において一方向に引き剥がすための構成について説明する。
先ず、回転部材101の捩れYと撓みVの影響をキャンセルしてトナーシール部材104の巻き取りロス長さを該回転部材101の長手方向全域で同じにする方法について説明する。
図13(e)で示す複合ロスキャンセル長さLkの曲線は、回転部材101の変形に伴う該回転部材101の撓みVと捩れYによる複合ロス長さLcの曲線を回転部材101の長手方向に対して対称に投影した曲線である。
回転部材101の長手方向上の任意の位置で所定の基準位置に対する複合ロスキャンセル長さLkを以下の通りとする。即ち、回転部材101により巻き取られるトナーシール部材104の巻き取り方向(図14(b)の矢印W方向)における離間長さPに反映する。これにより、該回転部材101の撓みVと捩れYの影響を相殺出来る。
離間長さPは、該トナーシール部材104の封止部24a,24bと、穴中心線104dとの間のそれぞれの離間長さPである。穴中心線104dは、該回転部材101に接続された該トナーシール部材104の一端側に設けられる取り付け部となる所定ピッチで連続的に配置された複数の取付穴104cの中心を通る穴中心線104dである。
回転部材101の撓みVと捩れYによるロスを減らす(ロスのキャンセル分を反映する)ためには、離間長さPを短くすることで対応出来る。逆にロスを増やす場合には、離間長さPを長くすることで対応出来る。
つまり、図13(e)に示す複合ロスキャンセル長さLkを反映するには、そのロス量に応じて、駆動側基準で離間長さPを短くすれば良い。
そうすれば、回転部材101の長手方向上の任意の位置で、所定の基準位置での巻き取り長さと同じにすることが出来る。つまり、トナーシール部材104の封止部24aの全域でほぼ同時に溶着強度の限界を迎えることが出来る。同様に封止部24bの全域でほぼ同時に溶着強度の限界を迎えることが出来る。
<駆動側から一方向に封止部を開封する動作>
次に、図14〜図16を用いて回転部材101の撓みVと捩れYの影響を考慮し、該回転部材101の長手方向上で一方向に引き剥がすための構成について説明する。
図14(a)は、回転部材101の撓みVと捩れYの影響を考慮した図14(b)に示すトナーシール部材104の巻き取りロス長さの関係を示す図である。
図14(b)は、回転部材101の撓みVと捩れYの影響を受けつつ、該回転部材101の長手方向における一方向に封止部24を開封可能なトナーシール部材104と、封止部24の位置関係を説明する図である。
本実施形態では、図14(b)に示すように、開口となるトナー供給開口27をトナーシール部材104の封止部24により封止し、該封止部24から取り付け部となる取付穴104cの中心を通る穴中心線104dまでを平らにする。その状態において、回転部材101の回転軸101gに対して封止部24a,24bの長手方向が略平行で、且つ穴中心線104dの方向(長手方向)が湾曲して配置される。これによりカートリッジ302の長手方向に交差する方向(図14(b)の矢印W方向)におけるトナーシール部材104の封止部24a,24bと、穴中心線104dとの間の離間長さPがカートリッジ302の長手方向の端部と中央部とで異なる。
尚、トナーシール部材104の封止部24a,24bの長手方向と、回転部材101の回転軸101g方向との平行度の幾何公差値は概ね5mmとする。
図15は、トナーシール部材104を回転部材101に取り付けた状態を説明する図である。
図16は、回転部材101の撓みVと捩れYの影響を考慮した図14(b)に示すトナーシール部材104の巻き取りロス長さの関係を示す図である。
回転部材101の撓みVと捩れYの影響を受けつつ、該回転部材101の長手方向における一方向にトナーシール部材104の封止部24を開封可能にする。そのためには、回転部材101の変形に伴う該回転部材101の撓みVと捩れYによる複合ロス長さLcを複合ロスキャンセル長さLkによりキャンセルした状態から、図14(a)に示すように、意図的に追加ロス長さLaを追加すれば良い。
図14(a)において、駆動側から長手方向における一方向に開封する構成について説明する。意図的に加えるロスを追加ロス長さLaとする。本実施形態の追加ロス長さLaは駆動側から非駆動側に向かって連続的に増加する直線とする。
図14(a)の非駆動側での最大追加ロス長さLamaxを「γ」とし、最大捩れロス長さLtmaxを「β」とすると以下の数8式の関係が成り立つように設定される。
[数8]
γ<β
また、図14(a)において、複合ロスキャンセル長さLkと、追加ロス長さLaとの合算を補正ロス長さLhで示す。
図14(b)において、補正ロス長さLhを反映したトナーシール部材104の構成を示す。トナーシール部材104は開口となるトナー供給開口27を開封可能に封止する。トナーシール部材104の固定側の端部104aに所定ピッチで連続して配置された複数の取付穴104cの中心を通り、図14(b)の上に凸形状で湾曲した穴中心線104dは図14(a)で説明した補正ロス長さLhと同じ曲線となる。これにより、回転部材101の撓みVと捩れYの影響を受けつつ、該回転部材101の長手方向における一方向にトナーシール部材104の封止部24を開封出来る。他の構成は、前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
図15を用いてトナーシール部材104を回転部材101に取り付けた状態について説明する。
図15に示すように、トナーシール部材104の取付穴104cを回転部材101の突起部101aに取り付ける。すると、図14(b)に示すように、穴中心線104dが湾曲しているために、トナーシール部材104の駆動側及び非駆動側に弛み部104eが生じる。
このトナーシール部材104を回転部材101で巻き取ると、離間長さPの短い順にトナーシール部材104にテンションがかかる。先ずは、図14(b)の回転部材101の長手方向における中央部からやや非駆動側寄りにテンションがかかる。次いで図14(b)の回転部材101の長手方向における非駆動側にテンションがかかる。最後に図14(b)の回転部材101の長手方向における駆動側にテンションが掛かる。
トナーシール部材104にテンションが掛かると同時に回転部材101に撓みVと捩れYが発生する。更にトナーシール部材104を巻き取ると、図14(a)に示す追加ロス長さLaが小さい駆動側から、追加ロス長さLaが大きい非駆動側に向かって封止部24a,封止部24bを引き剥がすことが出来る。
また、図14(a)に示すように、追加ロス長さLaを駆動側から非駆動側に向かって連続的に増加する直線とした結果、補正ロス長さLhは曲線になった。しかし、他の構成として図16に示すように、追加ロス長さLaを駆動側から非駆動側に向かって連続的に増加する曲線にすれば、補正ロス長さLhを直線にすることも可能である。この場合、図8(c)に示して前述した第1実施形態のように、トナーシール部材104の穴中心線104dを直線とすることも出来る。
ただし、図16に示すように、必要な最大追加ロス長さLamaxとしての「γ」が大きくなる。よって、トナーシール部材104の溶着強度と引き剥がし力とのバランスを取って直線や曲線を適宜選択し、必要な最大追加ロス長さLamaxとしての「γ」の値を決めれば良い。
ここで、駆動側を基準とした中央部、非駆動側の位置での追加ロス長さLaをそれぞれ駆動側基準の中央部追加ロス長さΔRC、駆動側基準の非駆動側追加ロス長さΔRLで定義する。これらの追加ロス長さΔRC,ΔRLと、各非駆動側長さP1L,P2L、中央部長さP1C,P2C、駆動側長さP1R,Pとを用いる。更に、最大撓みロス長さLdmaxを「α」とし、最大捩れロス長さLtmaxを「β」とすると、以下の数9式、数10式に示す関係となる。
[数9]
ΔRC=P1C−P1R+α+(β/2)
[数10]
ΔRL=P1L−P1R+β
また、中央部を基準とした非駆動側の位置での追加ロス長さLaを中央基準の非駆動側追加ロス長さΔCLと定義すると、以下の数11式に示す関係となる。
[数11]
ΔCL=ΔRL−ΔRC=P1L−P1C−α+(β/2)
追加ロス長さLaが駆動側から非駆動側に向かって連続的に増加する条件は、少なくとも、以下の数12式に示す関係となる。
[数12]
ΔRC>0
ΔCL>0
よって、以下の数13式に示す条件を満たせば、駆動側から非駆動側かけて一方向に封止部24aを引き剥がすことが出来る。
[数13]
ΔRC=P1C−P1R+α+(β/2)>0
ΔCL=P1L−P1C−α+(β/2)>0
封止部24bも同様に以下の数14式に示す条件を満たせば、駆動側から非駆動側かけて一方向に封止部24bを引き剥がすことが出来る。
[数14]
ΔRC=P2C−P2R+α+(β/2)>0
ΔCL=P2L−P2C−α+(β/2)>0
そして、前記数13式の中央基準の非駆動側追加ロス長さΔCLの右辺から以下の数15式に示す関係が得られる。
[数15]
P1L−P1C>α−(β/2)
また、回転部材101の撓みVと捩れYの影響で駆動側から一方向に開封出来ない条件として以下の数16式に示す関係が得られる。
[数16]
α>(β/2)
即ち、
α−(β/2)>0
前記数15式及び数16式より、少なくとも以下の数17式の関係となる。
[数17]
P1L−P1C>α−(β/2)>0
従って、以下の数18式が成り立つ。
[数18]
P1L>P1C
同様に、以下の数19式が成り立つ。
[数19]
P2L>P2C
よって、非駆動側長さP1L,P2Lがそれぞれの中央部長さP1C,P2Cよりも長い。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図17(a)を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第4実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
前記第3実施形態では、図14(a)の非駆動側での最大追加ロス長さLamaxを「γ」とし、最大捩れロス長さLtmaxを「β」とすると前記数8式の関係とした。
本実施形態では、図17(a)に示すように、最大追加ロス長さLamaxを「γ」とし、最大捩れロス長さLtmaxを「β」とすると以下の数20式の関係とした。
[数20]
γ=β
図17(a)は、前記数20式の関係を満たすトナーシール部材105と封止部24との位置関係を説明する図である。
本実施形態でも、図17(a)に示すように、開口となるトナー供給開口27をトナーシール部材105の封止部24により封止し、該封止部24から取り付け部となる取付穴105cの中心を通る穴中心線105dまでを平らにする。その状態において、回転部材101の回転軸101gに対して封止部24a,24bの長手方向が略平行で、且つ穴中心線105dの方向(長手方向)が湾曲して配置される。これによりカートリッジ302の長手方向に交差する方向(図17(a)の矢印W方向)におけるトナーシール部材105の封止部24a,24bと、穴中心線105dとの間の離間長さPがカートリッジ302の長手方向の端部と中央部とで異なる。
尚、トナーシール部材105の封止部24a,24bの長手方向と、回転部材101の回転軸101g方向との平行度の幾何公差値は概ね5mmとする。
開口となるトナー供給開口27を開封可能に封止するトナーシール部材105の貫通穴からなる取り付け部となる複数の取付穴105cは以下の通りである。即ち、封止部24の長手方向の図17(a)の右側で示す駆動側の端部に位置する取付穴105cRを有する。更に、封止部24の長手方向中央部に位置する取付穴105cCを有する。更に、封止部24の長手方向の図17(a)の左側で示す非駆動側の端部に位置する取付穴105cLを有する。
そして、図17(a)の矢印W方向における取付穴105cR,105cC,105cLの中心を穴中心線106dが通る。そして、図17(a)の上に凸形状で湾曲した穴中心線106d上の位置での封止部24aとの離間長さPを駆動側長さP1R、中央部長さP1C、非駆動側長さP1Lとする。
同様に、図17(a)の矢印W方向における取付穴105cR,105cC,105cLの中心を通るそれぞれの湾曲状の穴中心線106d線上の位置での封止部24bとの離間長さPを駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lとする。
駆動側長さP1Rを基準として、中央部長さP1Cは「α」だけ短い。同じく駆動側長さP1Rを基準として非駆動側長さP1Lは駆動側長さP1Rと等しい。駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lの関係も同様である。
トナーシール部材105では、穴中心線105dが中央部の取付穴105cCを中心にして対称となり、駆動側長さP1Rを基準として、中央部長さP1Cは「α」だけ短く、非駆動側長さP1Lは駆動側長さP1Rと同じ長さである。固定側の端部105aは穴中心線105dから所定の寸法だけ離間(オフセット)している。
これにより、回転部材101の撓みVと捩れYの影響を受けつつ、該回転部材101の長手方向における一方向にトナーシール部材105の封止部24を開封出来る。他の構成は、前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図17(b)を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第5実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
本実施形態では、図17(b)に示すように、最大追加ロス長さLamaxを「γ」とし、最大捩れロス長さLtmaxを「β」とすると以下の数21式の関係とした。
[数21]
γ>β
図17(b)は、前記数21式の関係を満たすトナーシール部材106と封止部24との位置関係を説明する図である。
本実施形態でも、図17(b)に示すように、開口となるトナー供給開口27をトナーシール部材106の封止部24により封止し、該封止部24から取り付け部となる取付穴106cの中心を通る穴中心線106dまでを平らにする。その状態において、回転部材101の回転軸101gに対して封止部24a,24bの長手方向が略平行で、且つ穴中心線106dの方向(長手方向)が湾曲して配置される。これによりカートリッジ302の長手方向に交差する方向(図17(b)の矢印W方向)におけるトナーシール部材106の封止部24a,24bと、穴中心線106dとの間の離間長さPがカートリッジ302の長手方向の端部と中央部とで異なる。
尚、トナーシール部材106の封止部24a,24bの長手方向と、回転部材101の回転軸101g方向との平行度の幾何公差値は概ね5mmとする。
開口となるトナー供給開口27を開封可能に封止するトナーシール部材106の貫通穴からなる取り付け部となる複数の取付穴106cは以下の通りである。即ち、封止部24の長手方向の図17(b)の右側で示す駆動側の端部に位置する取付穴106cRを有する。更に、封止部24の長手方向中央部に位置する取付穴106cCを有する。更に、封止部24の長手方向の図17(b)の左側で示す非駆動側の端部に位置する取付穴106cLを有する。
そして、図17(b)の矢印W方向における取付穴106cR,106cC,106cLの中心を穴中心線106dが通る。そして、図17(b)の上に凸形状で湾曲した穴中心線106d上のそれぞれの位置での封止部24aとの離間長さPを駆動側長さP1R、中央部長さP1C、非駆動側長さP1Lとする。
同様に、図17(b)の矢印W方向における取付穴106cR,106cC,106cLの中心を通る湾曲状の穴中心線106d上のそれぞれの位置での封止部24bとの離間長さPを駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lとする。
駆動側長さP1Rを基準として、中央部長さP1Cは{α+(β/2)−(γ/2)}短い。同じく駆動側長さP1Rを基準として非駆動側長さP1Lは(β−γ)短くなっている。駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lの関係も同様である。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図18を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第6実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
本実施形態では、図18(b)の左側で示す非駆動側から、図18(b)の右側で示す駆動側に向かってトナーシール部材107の封止部24を一方向に開封する構成としたものである。
図18(a)は、開口となるトナー供給開口27を開封可能に封止するトナーシール部材107の巻き取りロス長さの関係を示す図である。
図18(b)は、回転部材101の捩れYと撓みVの影響を受けつつ、トナーシール部材107の封止部24を該封止部24の長手方向において一方向に開封可能なトナーシール部材107と、封止部24との位置関係を説明する図である。
本実施形態でも、図18(b)に示すように、開口となるトナー供給開口27をトナーシール部材107の封止部24により封止し、該封止部24から取り付け部となる取付穴107cの中心を通る穴中心線107dまでを平らにする。その状態において、回転部材101の回転軸101gに対して封止部24a,24bの長手方向が略平行で、且つ穴中心線107dの方向(長手方向)が湾曲して配置される。これによりカートリッジ302の長手方向に交差する方向(図18(b)の矢印W方向)におけるトナーシール部材107の封止部24a,24bと、穴中心線107dとの間の離間長さPがカートリッジ302の長手方向の端部と中央部とで異なる。
尚、トナーシール部材107の封止部24a,24bの長手方向と、回転部材101の回転軸101g方向との平行度の幾何公差値は概ね5mmとする。
図18(b)に示すトナーシール部材107のように、図18(b)の左側で示す非駆動側から、図18(b)の右側で示す駆動側に向かって封止部24の長手方向における一方向に開封する。そのためには、追加ロス長さLaの考え方を以下の通りとする。即ち、前述した図17(b)に示すトナーシール部材106のように、図17(b)の右側で示す駆動側から、図17(b)の左側で示す非駆動側に向かって封止部24の長手方向における一方向に開封する場合と逆にすれば良い。つまり、図18(a)に示すように、追加ロス長さLaが非駆動側から駆動側に向かって連続的に増加すれば良い。
図18(a)において、複合ロスキャンセル長さLkは、非駆動側基準とし、追加ロス長さLaは、非駆動側から駆動側に向かって連続的に増加する直線とする。
図18(a)において、駆動側での最大追加ロス長さLamaxを「γ」とする。また、最大捩れロス長さLtmaxを「β」とすると、以下の数22式の関係とした。
[数22]
γ<β
また、図18(a)において、複合ロスキャンセル長さLkと、追加ロス長さLaとの合算を補正ロス長さLhで示す。
図18(b)は、図18(a)に示す補正ロス長さLhを、回転部材101により巻き取られるトナーシール部材107の巻き取り方向(図18(b)の矢印W方向)における離間長さPに反映したトナーシール部材107を示す。
離間長さPは、該トナーシール部材107の封止部24a,24bと、穴中心線107dとの間のそれぞれの離間長さPである。穴中心線107dは、該回転部材101に接続された該トナーシール部材107の一端側に設けられる取り付け部となる所定ピッチで連続的に配置された複数の取付穴107cの中心を通り、図18(b)の上に凸形状で湾曲した穴中心線107dである。
複数の取付穴107cの中心を通り、図18(b)の上に凸形状で湾曲した穴中心線107dは、図18(a)に示す補正ロス長さLhと上下が反転した同じ曲線となる。複数の取付穴107cは以下の通りである。即ち、封止部24の長手方向における図18(b)の右側で示す駆動側の端部に位置する取付穴107cRを有する。更に、封止部24の長手方向中央部に位置する取付穴107cCを有する。更に、封止部24の長手方向における図18(b)の左側で示す非駆動側の端部に位置する取付穴107cLを有する。
各取付穴107cR,107cC,107cLの位置での封止部24aとの各離間長さPを、駆動側長さP1R、中央部長さP1C、非駆動側長さP1Lとする。同様に、封止部24bとの各離間長さPを、駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lとする。
図18(b)の左側に示す非駆動側長さP1Lを基準として、中央部長さP1Cは{α−(β/2)−(γ/2)}だけ短い。
同じく、非駆動側長さP1Lを基準として、図18(b)の右側に示す駆動側長さP1Rは(β+γ)だけ長くなっている。
また、駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lの関係も同様である。トナーシール部材107の固定側の端部107aは穴中心線107dから所定の寸法だけ離間(オフセット)している。
図18(b)に示すトナーシール部材107を回転部材101で巻き取る。すると、追加ロス長さLaが小さい図18(b)の左側で示す非駆動側から、追加ロス長さLaが大きい図18(b)の右側で示す駆動側に向かって封止部24a,24bを一方向に引き剥がすことが出来る。
また、最大追加ロス長さLamaxを「γ」、最大捩れロス長さLtmaxを「β」とすると、以下の数23式の関係においても同様に、非駆動側から駆動側に向かって一方向に封止部24a,24bを引き剥がすことが出来る。
[数23]
γ=β
γ>β
また、前述した図16に示すように、追加ロス長さLaを非駆動側から駆動側に向かって連続的に増加する曲線にすれば、補正ロス長さLhを直線にすることも可能である。この場合、図8(c)に示したトナーシール部材52の穴中心線52dのように直線となる。
ただし、図16に示すように、必要な最大追加ロス長さLamaxとなる「γ」が大きくなるので、トナーシール部材107の溶着強度と引き剥がし力のバランスを取って直線や曲線を適宜選択し、最大追加ロス長さLamaxとなる「γ」の値を決めれば良い。
非駆動側を基準とした中央部、駆動側の位置での追加ロス長さLaをそれぞれ非駆動側基準の中央部追加ロス長さΔLC、非駆動側基準の駆動側追加ロス長さΔLRで定義する。
これらの追加ロス長さΔLC,ΔLRと、各非駆動側長さP1L,P2L、中央部長さP1C,P2C、駆動側長さP1R,Pと、最大撓みロス長さLdmaxを「α」とし、最大捩れロス長さLtmaxを「β」とすると、以下の数24式に示す関係となる。
[数24]
ΔLC=P1C−P1L+α−(β/2)
ΔLR=P1R−P1L−β
また、中央部を基準とした駆動側の位置での追加ロス長さLaを中央基準の駆動側追加ロス長さΔCRと定義すると、以下の数25式に示す関係となる。
[数25]
ΔCR=ΔLR−ΔLC=P1R−P1C−α−(β/2)
そして、追加ロス長さLaが非駆動側から駆動側に向かって連続的に増加する条件は、少なくとも以下の数26式を満たす条件である。
[数26]
ΔLC>0
ΔCR>0
よって、以下の数27式の条件を満たせば、非駆動側から駆動側に向かって一方向に封止部24aを引き剥がすことが出来る。
[数27]
ΔLC=P1C−P1L+α−(β/2)>0
ΔCR=P1R−P1C−α−(β/2)>0
封止部24bについても同様に以下の数28式の条件を満たせば、非駆動側から駆動側に向かって一方向に封止部24bを引き剥がすことが出来る。
[数28]
ΔLC=P2C−P2L+α−(β/2)>0
ΔCR=P2R−P2C−α−(β/2)>0
また、中央部基準の駆動側追加ロス長さΔCRから以下の数29式で示す関係が得られる。
[数29]
P1R−P1C>α+(β/2)
α>0
β>0
これにより、少なくとも以下の数30式に示す条件となる。
[数30]
P1R−P1C>α+(β/2)>0
従って、以下の数31式が成り立つ。
[数31]
P1R>P1C
同様に、以下の数32式が成り立つ。
[数32]
P2R>P2C
本実施形態によれば、回転部材101に撓みVと捩れYが発生する場合においても、該撓みVと捩れYの影響をキャンセル出来る離間長さPの関係となるように、駆動側から非駆動側に向かって連続的に増加する追加ロス長さLaを追加する。或いは、図18(a)に示すように、非駆動側から駆動側に向かって連続的に増加する追加ロス長さLaを追加する。
これにより、トナーシール部材107を回転部材101の回転軸101g方向における駆動側から非駆動側に向かって引き剥がすことが出来る。或いは、図18(b)に示すトナーシール部材107を回転部材101の回転軸101g方向における図18(b)の左側で示す非駆動側から、図18(b)の右側で示す駆動側に向かって引き剥がすことが出来る。
その結果、トナーシール部材107の自動巻き取り負荷を低減することが出来る。ひいては、回転部材101を回転駆動するモータの小型化や駆動系の小型化が出来、安価な材料の採用が可能となる。その結果、画像形成装置301の小型化及びコストダウンが出来る。
図18(a)に示す最大追加ロス長さLamaxとしての「γ」が大きいほど、図9(b)に示す封止部24a,24bの引き剥がし幅X2が狭くなるので引き剥がし力が低減する。一方、開封時間は長くなるので引き剥がし力と開封時間とのバランスを取って図18(a)に示す最大追加ロス長さLamaxとしての「γ」の値を決める。
例えば、封止部24aを駆動側から非駆動側に向かって一方向に開封する場合において、最大追加ロス長さLamaxとしての「γ」が増加すると、非駆動側長さP1L、中央部長さP1C、駆動側長さP1R間の互いの離間長さPの差が一旦縮まる。しかし、その後、各離間長さPの差が増加していく。
一方、封止部24を非駆動側から駆動側に向かって一方向に開封する場合において、各離間長さPの差は増加するのみである。そのため、同じ条件における追加ロス長さLaを用いて比較すると、駆動側から非駆動側へ一方向に開封する場合の方が各離間長さPの差は小さい。
各離間長さPの差が小さい方が、トナーシール部材107の全体面積が小さくなるので駆動側から非駆動側へ一方向に開封する方が望ましい。しかし、トナーシール部材107、封止部24の形状以外の要素も含めて適宜選択すれば良い。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図19(a),(b)を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第7実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
前記各実施形態では、各トナーシール部材102,104〜107の封止部24a,24bを直線状とする。そして、補正ロス長さLhを各トナーシール部材102,104〜107の穴中心線102d,104d〜107dにそれぞれ反映する。そして、封止部24a,24bの長手方向上で離間長さPを変化させた。
これにより回転部材101に撓みVと捩れYが発生する場合でも、各トナーシール部材102,104〜107の封止部24a,24bを該回転部材101の回転軸101g方向の一端側から他端側へ一方向に引き剥がし可能であることを説明した。
しかし、離間長さPは各トナーシール部材102,104〜107の穴中心線102d,104d〜107dと、封止部24a,24bとの間の離間距離である。そして、回転部材101により巻き取られるトナーシール部材102,104〜107の巻き取り方向(矢印W方向)における離間距離である。このため、補正ロス長さLhを穴中心線102d,104d〜107dの代わりに、図19(b)に示すように封止部109a,109bに反映させても良い。
<駆動側から一方向に開封する構成>
図19(a),(b)を用いて補正ロス長さLhをトナーシール部材108の封止部109a,109bに反映させる。そして、トナーシール部材108の封止部109を図19(b)の右側で示す駆動側から、図19(b)の左側で示す非駆動側に向かって一方向に引き剥がすための構成について説明する。
トナーシール部材108の封止部109は開口となるトナー供給開口27を開封可能に封止する。図19(a)は、回転部材101に生じる撓みVと捩れYの影響によるトナーシール部材108の巻き取りロス長さの関係を示す図である。
図19(b)は、回転部材101に生じる捩れYと撓みVの影響を受けつつ、封止部109の長手方向における一方向に開封可能なトナーシール部材108と、封止部109との位置関係を説明する図である。
本実施形態では、図19(b)に示すように、開口となるトナー供給開口27をトナーシール部材108の封止部109により封止し、該封止部109から取り付け部となる取付穴108cの中心を通る穴中心線108dまでを平らにする。
その状態において、回転部材101の回転軸101gに対して取り付け部となる取付穴108cの中心を通る穴中心線108dの方向(長手方向)が略平行で、且つ封止部109a,109bの長手方向が図19(b)の下に凸形状で湾曲して配置される。これによりカートリッジ302の長手方向に交差する方向(図19(b)の矢印W方向)におけるトナーシール部材108の封止部109a,109bと、穴中心線108dとの間の離間長さPがカートリッジ302の長手方向の端部と中央部とで異なる。
尚、穴中心線108dの長手方向と、回転部材101の回転軸101g方向との平行度の幾何公差値は概ね5mmとする。
図19(a)に示すように、追加ロス長さLaは駆動側から非駆動側に向かって連続的に増加する直線とする。非駆動側での最大追加ロス長さLamaxを「γ」とする。尚、最大捩れロス長さLtmaxを「β」として以下の数33式の関係に設定している。
[数33]
γ<β
また、複合ロスキャンセル長さLkと、追加ロス長さLaとの合算を補正ロス長さLhで示す。
図19(b)において、トナーシール部材108の固定側の端部108aに所定ピッチで連続して配置された取り付け部となる複数の取付穴108cの中心を結ぶ線からなる穴中心線108dは直線である。そして、トナー供給開口27を封止する封止部109a,109bは図19(a)に示す補正ロス長さLhを該封止部109a,109bの長手方向を中心にして上下対称に投影した曲線となる。
複数の取付穴108cは以下の通りである。即ち、封止部109の長手方向における図19(b)の右側で示す駆動側の端部に位置する取付穴108cRを有する。更に、封止部109の長手方向における中央部に位置する取付穴108cCを有する。更に、封止部109の長手方向における図19(b)の左側で示す非駆動側に位置する取付穴108cLを有する。
各取付穴108cR,108cC,108cLの中心を通る穴中心線108d上の位置での封止部109aとの図19(b)の矢印W方向における離間長さPをそれぞれ駆動側長さP1R、中央部長さP1C、非駆動側長さP1Lとする。
同様に、各取付穴108cR,108cC,108cLの中心を通る穴中心線108d上の位置での封止部109bとの図19(b)の矢印W方向における離間長さPをそれぞれ駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lとする。
図19(b)の右側に示す駆動側長さP1Rを基準として、中央部長さP1Cは{α+(β/2)−(γ/2)}だけ短い。同じく、駆動側長さP1Rを基準として、非駆動側長さP1Lは(β−γ)だけ短くなっている。
また、駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lの関係も同様である。また、トナーシール部材108の固定側の端部108aは穴中心線108dと略平行である。
このトナーシール部材108を回転部材101で巻き取ると、図19(a)に示すように、追加ロス長さLaが小さい駆動側から、追加ロス長さLaが大きい非駆動側に向かって封止部109a,109bを引き剥がすことが出来る。
尚、前記実施形態と同様に、最大追加ロス長さLamaxを「γ」、最大捩れロス長さLtmaxを「β」とすると、以下の数34式の関係に設定しても良い。
[数34]
γ>β
γ=β
他の構成は、前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図19(c)を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第8実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
前記第7実施形態では、図19(a)に示すように、追加ロス長さLaは駆動側から非駆動側に向かって連続的に増加する直線とした。
本実施形態では、図16に示したと同様に、追加ロス長さLaを駆動側から非駆動側に向かって連続的に増加する曲線にする。これにより、図16に示したと同様に、補正ロス長さLhを直線にすることが出来る。この場合、図19(c)に示すように、封止部109a,109bは長手方向に傾斜した直線となる。
本実施形態では、図19(c)に示すように、開口となるトナー供給開口27をトナーシール部材108の封止部109により封止し、該封止部109から取り付け部となる取付穴108cの中心を通る穴中心線108dまでを平らにする。
その状態において、回転部材101の回転軸101gに対して取り付け部となる取付穴108cの中心を通る穴中心線108dの方向(長手方向)が略平行である。そして、該回転軸101gに対して封止部109a,109bの長手方向が図19(c)の左側から右側に向かって下方に傾斜して配置される。
これによりカートリッジ302の長手方向に交差する方向(図19(c)の矢印W方向)におけるトナーシール部材108の封止部109a,109bと、穴中心線108dとの間の離間長さPがカートリッジ302の長手方向の端部と中央部とで異なる。
尚、穴中心線108dの長手方向と、回転部材101の回転軸101g方向との平行度の幾何公差値は概ね5mmとする。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図20(a),(b)を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第9実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
<非駆動側から一方向に開封する構成>
図20(a),(b)を用いてトナーシール部材108の封止部110を非駆動側から長手方向における一方向に開封する構成について説明する。
図20(a)は、回転部材101の捩れYと撓みVの影響を受けるトナーシール部材108の巻き取りロス長さの関係を示す図である。
図20(b)は、回転部材101の捩れYと撓みVの影響を受けつつ、該回転部材101の回転軸101g方向における一方向にトナーシール部材108の封止部110を開封可能なトナーシール部材108と、封止部110との位置関係を説明する図である。
本実施形態でも、図20(b)に示すように、開口となるトナー供給開口27をトナーシール部材108の封止部110により封止し、該封止部110から取り付け部となる取付穴108cの中心を通る穴中心線108dまでを平らにする。
その状態において、回転部材101の回転軸101gに対して取り付け部となる取付穴108cの中心を通る穴中心線108dの方向(長手方向)が略平行で、且つ封止部110a,110bの長手方向が図20(b)の下に凸形状で湾曲して配置される。
これによりカートリッジ302の長手方向に交差する方向(図20(b)の矢印W方向)におけるトナーシール部材108の封止部110a,110bと、穴中心線108dとの間の離間長さPがカートリッジ302の長手方向の端部と中央部とで異なる。
尚、穴中心線108dの長手方向と、回転部材101の回転軸101g方向との平行度の幾何公差値は概ね5mmとする。
図20(a)において、追加ロス長さLaは非駆動側から駆動側に向かって連続的に増加する直線とする。駆動側での最大追加ロス長さLamaxを「γ」とする。最大捩れロス長さLtmaxを「β」とすると、以下の数35式の関係に設定される。
[数35]
γ<β
図20(a)において、複合ロスキャンセル長さLkと、追加ロス長さLaとの合算を補正ロス長さLhで示す。
図20(b)は、補正ロス長さLhを開口となるトナー供給開口27を封止する封止部110に反映したトナーシール部材108を示す。固定側の端部108aに所定ピッチで連続して配置された複数の取付穴108cの中心を結ぶ線からなる穴中心線108dは直線である。封止部110a,110bは図20(a)で説明した補正ロス長さLhを封止部110a,110bの長手方向に対して上下対称に投影した曲線となる。
複数の取付穴108cは以下の通りである。即ち、封止部110の長手方向における図20(b)の右側で示す駆動側の端部に位置する取付穴108cRを有する。更に、封止部110の長手方向における中央部に位置する取付穴108cCを有する。更に、封止部110の長手方向における図20(b)の左側で示す非駆動側に位置する取付穴108cLを有する。
各取付穴108cR,108cC,108cLの中心を通る穴中心線108d上の位置での封止部110aとの図20(b)の矢印W方向における離間長さPをそれぞれ駆動側長さP1R、中央部長さP1C、非駆動側長さP1Lとする。
同様に、各取付穴108cR,108cC,108cLの中心を通る穴中心線108d上の位置での封止部110bとの図20(b)の矢印W方向における離間長さPをそれぞれ駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lとする。
図20(b)の左側に示す非駆動側長さP1Lを基準として、中央部長さP1Cは{α−(β/2)−(γ/2)}だけ短い。同じく、非駆動側長さP1Lを基準として、図20(b)の右側に示す駆動側長さP1Rは(β+γ)だけ長くなっている。
駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lの関係も同様である。尚、トナーシール部材108の固定側の端部108aは穴中心線108dと平行である。
図20(b)に示すトナーシール部材108を回転部材101で巻き取ると、追加ロス長さLaが小さい非駆動側から、追加ロス長さLaが大きい駆動側に向かって封止部110a,110bを引き剥がすことが出来る。
尚、前記実施形態と同様に、最大追加ロス長さLamaxを「γ」、最大捩れロス長さLtmaxを「β」とすると、以下の数36式の関係に設定しても良い。
[数36]
γ=β
γ>β
本実施形態によれば、回転部材101に撓みVと捩れYが発生する場合においても、撓みVと捩れYの影響をキャンセル出来る離間長さPの関係に、駆動側から非駆動側に向かって連続的に増加する追加ロス長さLaを追加する。或いは、図20(b)に示すように、非駆動側から駆動側に向かって連続的に増加する追加ロス長さLaを追加する。
これにより、トナーシール部材108を回転部材101の回転軸101g方向の駆動側から非駆動側に向かって一方向に引き剥がすことが出来る。或いは、非駆動側から駆動側に向かって一方向に引き剥がすことが出来る。
その結果、トナーシール部材108の自動巻き取り負荷を低減することが出来る。ひいては、回転部材101を回転駆動するモータの小型化や駆動系の小型化が出来、安価な材料の採用が可能となる。その結果、画像形成装置301の小型化が出来、コストダウンが出来る。他の構成は、前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図20(c)を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第10実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
前記第9実施形態では、図20(a)に示すように、追加ロス長さLaを非駆動側から駆動側に向かって連続的に増加する直線とした。
本実施形態では、図16に示すように、追加ロス長さLaを非駆動側から駆動側に向かって連続的に増加する曲線にする。これにより、補正ロス長さLhを直線にすることも可能である。この場合、図20(c)に示すように、トナーシール部材108の封止部110a,110bは穴中心線108dに対して図20(c)の左側から右側に向かって所定角度だけ上方に傾斜した直線となる。
本実施形態では、図20(c)に示すように、開口となるトナー供給開口27をトナーシール部材108の封止部110により封止し、該封止部110から取り付け部となる取付穴108cの中心を通る穴中心線108dまでを平らにする。
その状態において、回転部材101の回転軸101gに対して取り付け部となる取付穴108cの中心を通る穴中心線108dの方向(長手方向)が略平行である。そして、該回転軸101gに対して封止部110a,110bの長手方向が図20(c)の左側から右側に向かって上方に傾斜して配置される。
これによりカートリッジ302の長手方向に交差する方向(図20(c)の矢印W方向)におけるトナーシール部材108の封止部110a,110bと、穴中心線108dとの間の離間長さPがカートリッジ302の長手方向の端部と中央部とで異なる。
尚、穴中心線108dの長手方向と、回転部材101の回転軸101g方向との平行度の幾何公差値は概ね5mmとする。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
尚、他の構成として、開口となるトナー供給開口27をトナーシール部材108の封止部110により封止し、該封止部110から取り付け部となる取付穴108cの中心を通る穴中心線108dまでを平らにする。
その状態において、回転部材101の回転軸101gに対して取り付け部となる取付穴108cの中心を通る穴中心線108dの方向(長手方向)が例えば、図20(c)の左側から右側に向かって下方に傾斜して配置される。そして、該回転軸101gに対して封止部110a,110bの長手方向が図20(c)の左側から右側に向かって上方に傾斜して配置される場合もある。
更に、穴中心線108dの方向(長手方向)と、封止部110a,110bの長手方向との互いの傾斜方向が同じであっても互いに傾斜角度が異なる場合もある。
これによりカートリッジ302の長手方向に交差する方向(図20(c)の矢印W方向)におけるトナーシール部材108の封止部110a,110bと、穴中心線108dとの間の離間長さPがカートリッジ302の長手方向の端部と中央部とで異なる。
次に、図21(a),(b)を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第11実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
前記各実施形態において、補正ロス長さLhをトナーシール部材104〜106の穴中心線104d〜106dに反映する。そして、回転部材101の回転軸101g方向上で該回転部材101により巻き取られるトナーシール部材104〜106の巻き取り方向(矢印W方向)における離間長さPを変化させた。
離間長さPは、各トナーシール部材104〜106の穴中心線104d〜106dと、封止部24a,24bとの間の離間長さPである。
また、補正ロス長さLhを封止部109a,109b,110a,110bに反映する。そして、回転部材101の回転軸101g方向上で該回転部材101により巻き取られるトナーシール部材108の巻き取り方向(矢印W方向)における離間長さPを変化させた。
離間長さPは、各トナーシール部材108の穴中心線108dと、封止部109a,109b,110a,110bとの間の離間長さPである。
これにより、回転部材101に撓みVと捩れYが発生する場合でも、トナーシール部材104〜106,108を回転部材101の回転軸101g方向一端側から他端側へ一方向に引き剥がし可能であることを説明した。
離間長さPは図21(b)に示すトナーシール部材111の固定側の端部111aに所定ピッチで連続して配置された取り付け部となる複数の取付穴111cの中心を結ぶ線からなる穴中心線111dを考える。そして、該穴中心線111dと封止部112a,112bとの図21(b)の矢印W方向における離間距離が離間長さPである。
従って、図21(a)に示す補正ロス長さLhを、図21(b)に示す穴中心線111dと、封止部112a,112bとに振り分けて反映させても良い。
図21(a),(b)を用いて補正ロス長さLhを穴中心線111dと、封止部112a,112bとに振り分けて反映したトナーシール部材111の一例について説明する。
図21(a)は、回転部材101に生じる撓みVと捩れYの影響によるトナーシール部材111の巻き取りロス長さの関係を示す図である。
図21(b)は、回転部材101に生じる捩れYと撓みVの影響を受けつつ、回転部材101の回転軸101g方向における一方向に開封可能なトナーシール部材111と、封止部112a,112bとの位置関係を示す図である。
本実施形態では、図21(b)に示すように、開口となるトナー供給開口27をトナーシール部材111の封止部112により封止し、該封止部112から取り付け部となる取付穴111cの中心を通る穴中心線111dまでを平らにする。
その状態において、回転部材101の回転軸101gに対して取り付け部となる取付穴111cの中心を通る穴中心線111dの方向(長手方向)が図21(b)の左側から右側に向かって上方に傾斜して配置される。そして、封止部112a,112bの長手方向が図21(b)の下に凸形状で湾曲して配置される。
これによりカートリッジ302の長手方向に交差する方向(図20(b)の矢印W方向)におけるトナーシール部材111の封止部112a,112bと、穴中心線111dとの間の離間長さPがカートリッジ302の長手方向の端部と中央部とで異なる。
図21(a)に示すように、追加ロス長さLaは駆動側から非駆動側に向かって連続的に増加する直線とする。
図21(a)の左側で示す非駆動側での最大追加ロス長さLamaxを「γ」とする。また、最大捩れロス長さLtmaxを「β」とすると、以下の数37式の関係に設定する。
[数37]
γ<β
尚、図21(a)において、複合ロスキャンセル長さLkと、追加ロス長さLaとの合算を補正ロス長さLhで示す。
図21(b)は、補正ロス長さLhを穴中心線111dと、封止部112a,112bとに振り分けて反映したトナーシール部材111を示す。
複数の取付穴111cは以下の通りである。即ち、封止部112の長手方向における図21(b)の右側で示す駆動側の端部に位置する取付穴111cRを有する。更に、封止部112の長手方向中央部に位置する取付穴111cCを有する。更に、封止部112の長手方向における図21(b)の左側で示す非駆動側の端部に位置する取付穴111cLを有する。
各取付穴111cR,111cC,111cLの中心を通る穴中心線111d上の位置での封止部112aとの図21(b)の矢印W方向における離間長さPをそれぞれ駆動側長さP1R、中央部長さP1C、非駆動側長さP1Lとする。
同様に、各取付穴111cR,111cC,111cLの中心を通る穴中心線111d上の位置での封止部112bとの図21(b)の矢印W方向における離間長さPをそれぞれ駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lとする。
図21(a)に示す補正ロス長さLhのうちで、穴中心線111dに追加ロス長さLaを振り分けて反映し、封止部112a,112bに複合ロスキャンセル長さLkを振り分けて反映させている。
穴中心線111dは、図21(b)の右側に示す駆動側の取付穴111cRを基準にして、図21(b)の左側で示す非駆動側に向かって連続的に離間長さPが増加する直線である。
一方、封止部112a,112bは、図21(a)に示す補正ロス長さLhを回転部材101の回転軸101g方向に対して上下対称に投影した曲線である。
図21(b)の右側に示す駆動側長さP1Rを基準として、中央部長さP1Cは封止部112aでは{α+(β/2)}だけ短くなっている。また、穴中心線111dでは(γ/2)長くなっている。よって、両者を合算すると中央部長さP1Cは駆動側長さP1Rよりも{α+(β/2)−(γ/2)}だけ短くなっている。
同じく、図21(b)の右側に示す駆動側長さP1Rを基準として、非駆動側長さP1Lは封止部112aでは「β」だけ短くなっている。また、穴中心線111dでは「γ」だけ長くなっている。よって、両者を合算すると非駆動側長さP1Lは駆動側長さP1Rよりも(β−γ)だけ短くなっている。
また、駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lの関係も同様である。
これは、当然ながら補正ロス長さLhを穴中心線111d、或いは、封止部112a,112bに反映させた結果と同じである。そのため、図21(b)の右側で示す駆動側から図21(b)の左側に示す非駆動側に向かって一方向に封止部112a,112bを引き剥がすことが出来る。
本実施形態では、補正ロス長さLhのうちで、穴中心線111dに追加ロス長さLaを振り分けて反映させ、封止部112a,112bに複合ロスキャンセル長さLkを振り分けて反映させたがこれに限らない。
即ち、穴中心線111dと、封止部112a,112bとに振り分けた合算が補正ロス長さLhになれば良い。
また、本実施形態では図21(b)の右側で示す駆動側から図21(b)の左側に示す非駆動側に向かって一方向に封止部112a,112bを引き剥がす構成とした。しかし、この限りではない。
追加ロス長さLaが非駆動側から駆動側に向かって連続的に増加し、穴中心線111dと、封止部112a,112bに振り分けた合算が補正ロス長さLhであれば、非駆動側から駆動側に向かって一方向に開封することも出来る。
本実施形態によれば、回転部材101に撓みVと捩れYが発生する場合においても、撓みVと捩れYの影響をキャンセル出来る離間長さP関係に、回転部材101の回転軸101g方向の一端側から他端側にかけて連続的に増加する追加ロス長さLaを追加する。
これにより、トナーシール部材111の封止部112a,112bを回転部材101の回転軸101g方向の一端側から他端側へ引き剥がすことが出来る。
その結果、トナーシール部材111の自動巻き取り負荷を低減することが出来る。ひいては、回転部材101を回転駆動するモータの小型化や駆動系の小型化が出来る。また、安価な材料の採用が可能となり、その結果、画像形成装置301の小型化やコストダウンが出来る。
更に、複合ロスキャンセル長さLkと、追加ロス長さLaとの合算からなる補正ロス長さLhを封止部112a,112bと、穴中心線111dとに振り分けて反映させる。これにより、トナーシール部材111のスペース効率が良くなる。更に、トナーシール部材111の自動巻き取り負荷を低減出来る。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
尚、他の構成として、開口となるトナー供給開口27をトナーシール部材111の封止部112により封止し、該封止部112から取り付け部となる取付穴111cの中心を通る穴中心線111dまでを平らにする。
その状態において、回転部材101の回転軸101gに対して取り付け部となる取付穴111cの中心を通る穴中心線111dの方向(長手方向)が、例えば図21(b)の上に凸形状で湾曲して配置される。そして、封止部112a,112bの長手方向が図21(b)の下に凸形状で湾曲して配置される場合もある。
これによりカートリッジ302の長手方向に交差する方向(図20(b)の矢印W方向)におけるトナーシール部材111の封止部112a,112bと、穴中心線111dとの間の離間長さPがカートリッジ302の長手方向の端部と中央部とで異なる。
次に、図22を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第12実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
本実施形態では、図22に示すように、トナー供給開口137をトナーシール部材111の封止部112により封止する。そして、該封止部112から取り付け部となる取付穴11cまでを平らにした状態とする。その状態において、回転部材101の回転軸101gに対して封止部112の長手方向が図22の左側から右側に向かって下方に傾斜して配置される。そして、取り付け部となる複数の取付穴11cの中心を通る穴中心線111dの長手方向が図22の上に凸形状で湾曲して配置された一例である。
本実施形態においても補正ロス長さLhを穴中心線111dと、封止部112a,112bとに振り分けて反映したトナーシール部材111の一例である。
これによりカートリッジ302の長手方向に交差(直交)する方向(図22の矢印W方向)におけるトナーシール部材111の封止部112a,112bと、穴中心線111dとの間の離間長さPがカートリッジ302の長手方向の端部と中央部とで異なる。
複数の取付穴111cは以下の通りである。即ち、封止部112の長手方向における図22の右側で示す駆動側の端部に位置する取付穴111cRを有する。更に、封止部112の長手方向中央部に位置する取付穴111cCを有する。更に、封止部112の長手方向における図22の左側で示す非駆動側の端部に位置する取付穴111cLを有する。
各取付穴111cR,111cC,111cLの中心を通る穴中心線111d上の位置での封止部112aとの図22の矢印W方向における離間長さPをそれぞれ駆動側長さP1R、中央部長さP1C、非駆動側長さP1Lとする。
同様に、各取付穴111cR,111cC,111cLの中心を通る穴中心線111d上の位置での封止部112bとの図22の矢印W方向における離間長さPをそれぞれ駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lとする。
図21(a)に示す補正ロス長さLhのうちで、穴中心線111dに複合ロスキャンセル長さLkを振り分けて反映し、封止部112a,112bに追加ロス長さLaを振り分けて反映させている。
穴中心線111dは、図21(a)に示す補正ロス長さLhを投影した曲線である。一方、封止部112a,112bは、図21(a)の追加ロス長さLaを左右反転して投影した長手方向が図22の左側から右側に向かって下方に傾斜した直線である。
図22の右側に示す駆動側長さP1Rを基準として、中央部長さP1Cは穴中心線111dでは{α+(β/2)}だけ短くなっている。また、封止部112aでは(γ/2)長くなっている。よって、両者を合算すると中央部長さP1Cは駆動側長さP1Rよりも{α+(β/2)−(γ/2)}だけ短くなっている。
同じく、図22の右側に示す駆動側長さP1Rを基準として、非駆動側長さP1Lは穴中心線111dでは「β」だけ短くなっている。また、封止部112aでは「γ」だけ長くなっている。よって、両者を合算すると非駆動側長さP1Lは駆動側長さP1Rよりも(β−γ)だけ短くなっている。
また、駆動側長さP2R、中央部長さP2C、非駆動側長さP2Lの関係も同様である。
これは、当然ながら補正ロス長さLhを穴中心線111d、或いは、封止部112a,112bに反映させた結果と同じである。そのため、図22の右側で示す駆動側から図22の左側で示す非駆動側に向かって一方向に封止部112a,112bを引き剥がすことが出来る。
本実施形態によれば、回転部材101に撓みVと捩れYが発生する場合においても、撓みVと捩れYの影響をキャンセル出来る離間長さP関係に、回転部材101の回転軸101g方向の一端側から他端側にかけて連続的に増加する追加ロス長さLaを追加する。
これにより、トナーシール部材111の封止部112a,112bを回転部材101の回転軸101g方向の一端側から他端側へ引き剥がすことが出来る。
その結果、トナーシール部材111の自動巻き取り負荷を低減することが出来る。ひいては、回転部材101を回転駆動するモータの小型化や駆動系の小型化が出来る。また、安価な材料の採用が可能となり、その結果、画像形成装置301の小型化やコストダウンが出来る。
更に、複合ロスキャンセル長さLkと、追加ロス長さLaとの合算からなる補正ロス長さLhを封止部112a,112bと、穴中心線111dとに振り分けて反映させる。これにより、トナーシール部材111のスペース効率が良くなる。更に、トナーシール部材111の自動巻き取り負荷を低減出来る。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図23を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第13実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
前記各実施形態では、図8に示すように、トナーシール部材52,102,104〜108,111の被溶着体として、枠体を構成する剛性を持った現像容器23を考える。そして、該現像容器23に設けられたトナー供給開口27を各トナーシール部材52,102,104〜108,111の封止部24,109,110により開封可能に封止した構成について説明した。
本実施形態では、図23に示すように、トナー2が可撓性材料からなる可撓性部材となる可撓性容器138内に収容され、該可撓性容器138が現像容器23内に支持される。可撓性容器138には開口となるトナー供給開口137が設けられる。可撓性容器138のトナー供給開口137の外周縁にはトナー供給開口137を開封可能に封止するトナーシール部材132の封止部136が剥離可能に溶着して設けられる。
可撓性容器138は可撓性を有する容器部138aと、可撓性を有し、通気性を有する蓋体138bとを熱溶着等によって接合することにより構成されている。
本実施形態においてもトナーシール部材132の封止部136(封止部136a〜136d)を回転部材45の回転軸45e方向において一方向から剥離する構成は、前記各実施形態と同様に構成することが出来る。
これによって、トナーシール部材132を引き剥がす負荷を低下させることが出来る。他の構成は、前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図24(a)を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第14実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
図24(a)は、トナーシール部材113と、封止部24との位置関係を説明する図である。
前記各実施形態では、各トナーシール部材52,102,104〜108,111,113,132の巻き取り方向における離間長さPを変化させて、駆動側から非駆動側、或いは非駆動側から駆動側に向かって一方向に開封出来る構成とした。
離間長さPは、各トナーシール部材52,102,104〜108,111,113,132の各穴中心線52d,102d,104d〜108d,111dと、各封止部24a,24b,112a,112bとの離間長さPである。
例えば、図2に示すように、トナー供給開口27を開封後、トナーシール部材52は回転部材45の回転軸45e周りに回転する。トナー2をトナー供給室28に搬送するのは主に図2に示す搬送シート44であるが、少なからずトナーシール部材52もトナー2の搬送に寄与している。
図8(c)に示すように、トナーシール部材52の開放側の先端部52bと、穴中心線52dとが平行でない場合、先端部52bの回転半径が回転部材45の回転軸45e方向において異なる。このため、トナー2の供給がトナーシール部材52の長手方向において偏る可能性がある。
そのため、本実施形態では、図24(a)に示すように、回転部材45により巻き取られるトナーシール部材113の巻き取り方向における開放側端部となる先端部113bの長手方向(図24(a)の左右方向)を考える。更に、回転部材45に接続されたトナーシール部材113の一端側に設けられる取り付け部の長手方向となる固定側の端部113aに所定ピッチで連続して配置された複数の取付穴113cの中心を結ぶ線からなる穴中心線113dを考える。
そして、先端部113bの長手方向と、穴中心線113dとが略平行に配置される。尚、先端部113bの長手方向と、穴中心線113dとの平行度の幾何公差値は概ね5mmとする。
これにより、穴中心線113dと、先端部113bとの回転部材45の回転方向における離間距離P3が一定になる。このため、トナーシール部材113の先端部113bの回転半径が回転部材45の回転軸45e方向において等しくなる。これによりトナー2の供給がトナーシール部材52の長手方向において偏ることを軽減出来る。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図24(b)を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第15実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
図8(c)に示すように、トナーシール部材52の図8(c)の左側で示す非駆動側の側端部52fと、図8(c)の右側で示す駆動側の側端部52gとが穴中心線52dに対して直交していない場合がある。その場合もトナー2の供給力がトナーシール部材52の長手方向(図8(c)の左右方向)で異なる可能性がある。
そのため、本実施形態では、図24(b)に示すように、回転部材45により巻き取られるトナーシール部材114の巻き取り方向に沿った側端部114f,114gを考える。そして、該回転部材45に接続されたトナーシール部材114の一端側に設けられる取り付け部の長手方向となる固定側の端部114aに所定ピッチで連続して配置された複数の取付穴114cの中心を結ぶ線からなる穴中心線114dを考える。
そして、側端部114f,114gと穴中心線114dとが略直交して配置される。側端部114f,114gと穴中心線114dとの直角度の幾何公差値は概ね5mmとする。
図24(b)に示すように、穴中心線114dと、側端部114fとのなす角度をZ1とする。更に、穴中心線114dと、側端部114gとのなす角度をZ2とする。
角度Z1,Z2を約90度に設定することで、トナーシール部材114の長手方向の端面となる側端部114f,114gが揃うので該トナーシール部材114の長手方向の両端部でのトナー2の供給力の差を軽減出来る。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図25を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第16実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
<現像剤袋の構成>
図25を用いて開口となる開口部216cを有し、トナー2を収容するトナー室を形成する可撓性部材となる現像剤袋216の構成及び開封動作について説明する。
図25は現像剤袋216を示す。更に、該現像剤袋216に設けられた開口となる開口部216cを開封可能に封止するためのカートリッジ302の長手方向に伸びる封止部219aを示す。更に、開口部216cを開封するために開封部材となる回転部材220に取り付ける取り付け部となる固定部219bとを有するトナーシール部材219を示す。回転部材220は回転軸220aを中心に回転可能に支持され、トナーシール部材219を巻き取ることにより開口部216cを開封する。
現像剤袋216は内部のトナー2を排出するトナー排出部216bを有している。またトナー排出部216bは、開封が進行する図25の矢印M方向に対して略垂直な図25の矢印F方向に複数の貫通穴からなる開口部216c及び該複数の開口部216cの間に設けられる連結部216gとを有している。
トナーシール部材219は、図25に示すように、封止部219aから折り返されて固定部219bが回転部材220に固定される。
ここで、トナー排出部216bを覆う封止部219aの封止方法としては、熱溶着、超音波溶着、接着、擬似接着、或いは、クリップ形状による挟み込みや貫通穴と凸部とによる引っ掛け等が挙げられる。
現像剤袋216には固定部216aが設けられている。固定部216aは、例えば、両面テープ、楔状部材、フック部材、熱溶着、超音波溶着、接着等によって枠体に固定される。
図25に示すように、現像剤袋216の固定部216aの長手方向は、回転部材220の回転軸220aと略平行に配置されている。尚、現像剤袋216の固定部216aの長手方向と、回転部材220の回転軸220aとの平行度の幾何公差値は概ね5mmとする。
本実施形態ではトナーシール部材219にイージーピール性(剥離容易性)を発揮する特殊シーラント層を持つラミネート材を適用している。例えば、JIS-Z0238の密封軟包装袋の試験において剥離強さが3N/15mm程度である。
そして、現像剤袋216には、特殊シーラント層と溶着可能で可撓性を有する例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のシート材を適用することで剥離部においてイージーピール性を発揮する。
また、特殊シーラント層の処方及び張り合わせる材質の組み合わせを変えることにより剥離力を低減させることが可能である。
例えば、図25に示す状態で回転部材220を図25の矢印C方向に回転させる。そして、回転部材220の外周面にトナーシール部材219を巻き取って図25の矢印M方向に引っ張る。これにより、現像剤袋216とトナーシール部材219とは、図25に示す矢印H方向で示す剥離角度が90°〜180°の範囲になる。図25の矢印H方向で示す剥離角度は、封止部219aの長手方向と直交する断面において、該封止部219aを剥離する際の現像剤袋216と、トナーシール部材219が巻き取られる方向(矢印M方向)とのなす角度である。
現像剤袋216のトナー排出部216bを封止する封止部219aに対して連結部219cを図25の矢印H方向に折り返して傾斜剥離することにより両者の引き剥がしに必要な剥離力を低減出来る。
現像剤袋216とトナーシール部材219との張り合わせ部の形状を工夫し、イージーピール性を発揮する特殊シーラント層を持つラミネート材を使用することにより小さい剥離力で現像剤袋216のトナー排出部216bを開封することが出来る。ここで、開封される部分の剥離力は3N/15mm程度である。
次に、図26(a)を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第17実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
前記実施形態では、回転部材220及びトナーシール部材219の連結部219cが封止部219aの長手方向の全域に亘って設けたものである。これにより、封止部219aの長手方向の長さと、固定部219bの長手方向の長さとは略同じ長さであった。しかし、連結部219cは封止部219aの長手方向の全域に亘って設けなくても良い。
本実施形態では、封止部219aの長手方向の一部にのみ固定部219bが配置され、封止部219aの長手方向の長さよりも固定部219bの長手方向の長さが短い。固定部219bの長手方向は、図8(c)或いは図10に示すように封止部219aの長手方向に対して所定の角度だけ斜行して直線状に配置される。
本実施形態において、トナーシール部材219の回転部材220に取り付ける取り付け部は固定部219bをいう。また、カートリッジ302の長手方向に交差(直交)する方向におけるトナーシール部材219の封止部219aと取り付け部との間の長さは、便宜的に以下のように定義する。即ち、図26に示す封止部219aの固定部219b側の縁部と、固定部219bの封止部219a側の縁部との間の長さとする。
本実施形態では、図26(a)の右側端部(一端部)において封止部219aと、固定部219bの端部位置を揃え、左側端部(他端部)では固定部219bの左端部位置が封止部219aの左端部位置よりも中央側に配置されている。
図26(a),(b)は、トナーシール部材219の連結部219cを平らにした状態を示しており、開封時の封止部219aと固定部219bとは、図7に示すように、互いの長手方向が略平行に配置される。このため図26(a),(b)の右側に示す側端部219f側は弛み量が少なく、図26(a),(b)の左側に示す側端部219g側は弛み量が多い。
これにより、図26(a)に示すように、トナーシール部材219の封止部219aと固定部219bとを連結する連結部219cの弛み量が少ない側端部219f側の離間長さT1と、弛み量が大きい側端部219g側の離間長さT2とが異なる。
従って、カートリッジ302の長手方向における封止部219aの端部の固定部219b側の縁部と、該端部と同じ側の取り付け部となる固定部219bの封止部219a側の縁部との間(一端部間)の長さを考える。更に、該封止部219aの中央部の固定部219b側の縁部と、その部位に対応する固定部219bの封止部219a側の縁部との間(他端部間)の長さを考える。そして、上記一端部間の長さと、他端部間の長さとが異なる。
このような構成にすれば、トナーシール部材219が封止部219aの長手方向の一部に固定されるような場合でも、前記各実施形態と同様に現像剤袋216のトナー排出部216bの開封を確実且つ安定して出来る。他の構成は、前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図26(b)を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第18実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
本実施形態では、図26(b)の左側端部において封止部219aと、固定部219bの端部位置を揃え、右側端部では固定部219bの右端部位置が封止部219aの右端部位置よりも中央側に配置されている。
これにより、カートリッジ302の長手方向における封止部219aの端部の固定部219b側の縁部と、該端部と同じ側の取り付け部となる固定部219bの封止部219a側の縁部との間(一端部間)の長さを考える。更に、該封止部219aの中央部の固定部219b側の縁部と、その部位に対応する固定部219bの封止部219a側の縁部との間(他端部間)の長さを考える。そして、上記一端部間の長さと、他端部間の長さとが異なる。
このように、トナーシール部材219が封止部219aの長手方向の一部に固定されるような場合でも、前記各実施形態と同様に現像剤袋216のトナー排出部216bの開封を確実且つ安定して出来る。他の構成は、前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図26(c)を用いて本発明に係るカートリッジとしての現像カートリッジを兼ねるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の第19実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号或いは符号は異なるものの同一の部材名を付して説明を省略する。
本実施形態では、トナーシール部材219の取り付け部となる固定部219bが複数の箇所から構成される。本実施形態では、回転部材220に固定される固定部219bとして、複数の固定部219bを用いる。
図26(c)は、トナーシール部材219の連結部219cを平らにした状態を示しており、開封時の封止部219aと、それぞれの固定部219bとは、図7に示すように、互いの長手方向が略平行に配置される。また、それぞれの固定部219bはそれぞれの長手方向が回転部材220の外周面の同一直線上に配置される。このため図26(c)の右側に示す側端部219f側は弛み量が少なく、図26(c)の左側に示す側端部219g側は弛み量が多い。図26(c)の封止部219aの長手方向の中央部に配置される固定部219bの位置に対応する連結部219cの弛み量は、側端部219f側の弛み量よりも多く、且つ側端部219g側の弛み量よりも少ない。
従って、トナーシール部材219の封止部219aと固定部219bとを連結する連結部219cの弛み量が少ない側端部219fの離間長さT1と、弛み量が大きい側端部219gの離間長さT2とが異なる。
これにより、カートリッジ302の長手方向における封止部219aの端部の固定部219b側の縁部と、該端部と同じ側の取り付け部となる固定部219bの封止部219a側の縁部との間(一端部間)の長さを考える。更に、該封止部219aの中央部の固定部219b側の縁部と、その部位に対応する固定部219bの封止部219a側の縁部との間(他端部間)の長さを考える。そして、上記一端部間の長さと、他端部間の長さとが異なる。
このような構成にすれば、複数の固定部219bを用いて回転部材220にトナーシール部材219を固定するような場合でも前記各実施形態と同様に現像剤袋216の現像剤袋216のトナー排出部216bの開封を確実且つ安定して出来る。他の構成は、前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
尚、前記各実施形態では、開封部材となる回転部材45,101,220の回転によりトナーシール部材52,102,104〜108,111,113,114,132,219を巻き取って開口を開封する構成とした。他に、開封部材が移動して開口を開封する移動部材により構成することでも良い。この場合、移動部材をガイド部材に沿って移動させる構成とすることが出来る。また、開封部材が回転しながら且つ回転軸の位置が移動して開口を開封することでも良い。
尚、前記各実施形態では、画像形成装置301本体に着脱可能なカートリッジ302の一例としてプロセスカートリッジを採用した場合の一例について説明した。
そして、プロセスカートリッジには現像容器23(現像剤袋216)を有する。更に、静電潜像が形成される感光ドラム62,211を有する。更に、現像容器23(現像剤袋216)内のトナー2を感光ドラム62,211の表面に供給する現像ローラ32,213とを有する構成とした。
そして、画像形成装置301にプロセスカートリッジからなるカートリッジ302が着脱可能に構成され、シート材303に画像を形成する構成とした。
他に、画像形成装置301本体に着脱可能なカートリッジの一例として現像カートリッジを採用しても良い。
そして、現像カートリッジには現像容器23(現像剤袋216)と、該現像容器23(現像剤袋216)内のトナー2を静電潜像が形成される感光ドラム62,211の表面に供給する現像ローラ32,213とを有する構成とする。
そして、画像形成装置301に現像カートリッジが着脱可能に構成され、シート材303に画像を形成する構成としても良い。