JP3689552B2 - トナーフレーム、プロセスカートリッジ、及び、電子写真画像形成装置 - Google Patents

トナーフレーム、プロセスカートリッジ、及び、電子写真画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トナーフレーム及びプロセスカートリッジに関する。
【0002】
ここで、プロセスカートリッジとは、電子写真感光体に形成された潜像を現像するための現像手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に着脱可能とするものである。また、現像手段に加えて、さらに、電子写真感光体を帯電するための帯電部材及び電子写真感光体に残留する現像剤を除去するためのクリーニング部材の少なくともいずれか一つと、電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に着脱可能とするものである。
【0003】
また、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。そして、電子写真画像形成装置の例としては、例えば電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えばレーザービームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置およびワードプロセッサ等が含まれる。
【0004】
【従来の技術】
従来、電子写真複写機やレーザービームプリンタ等の電子写真画像形成装置は例えば、感光体ドラムを有している。そして、この感光体ドラムに対して、帯電、露光、現像等の公知のプロセスを順次実施し、該感光体ドラム上にトナー像を形成し、その像を転写紙等の記録媒体に転写する。その後、感光体ドラム上に残留したトナーをクリーニング器で清掃除去するといった工程が行われて、画像が形成されている。
【0005】
このような電子写真画像形成装置においては、近年では、小型化、メンテナンスの容易化を図るためにプロセスカートリッジ方式を採用したものが普及している。このプロセスカートリッジ方式とは、感光体ドラムとこれに作用する帯電部材、現像部材、クリーニング部材等のプロセス手段を一体的にカートリッジ化し、装置本体に対してユーザ自身によって着脱自在としたものである。
【0006】
前記のようなプロセスカートリッジにおいては、トナー枠体の長手方向の端部の長手方向に交叉する側端面にトナーを攪拌・搬送するための攪拌棒の軸受とトナーを充填するための充填開口が設けてある。
【0007】
トナー枠体の側端面に充填開口を設けるとトナー充填時にまんべんなくトナーを充填することが容易になる。そして、この充填開口が大きいほど、トナーの充填効率がよくなる。また、撹拌棒の軸受を配置するにあたっては、種々の要因を考慮して適切な位置に配置する必要がある。
【0008】
そして、充填開口は中心が撹拌棒の軸受とほぼ重なるように配置して内部に充填開口を略等分割するスポーク状のリブの交点に軸受を設ける構成にするのが一般的である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、攪拌部材を支持するための支持部及びトナー充填開口を適切に配置することのできるトナーフレーム、及び、プロセスカートリッジを提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、トナー充填効率のよいトナー充填開口を設けたにもかかわらず攪拌部材を支持するための支持部を適切な位置に配置することのできるトナーフレーム、及び、プロセスカートリッジを提供することにある。
【0011】
また、本発明の他の目的は、電子写真画像形成装置本体に用いられるトナーフレームであって、
(a) 電子写真感光体に形成された潜像を現像するための現像部材に供給するトナーを収納するためのトナー収納部;
(b) 前記トナー収納部にトナーを充填するためのトナー充填開口、ここで、前記トナー充填開口は、前記収納部の長手方向と交差する側端部に設けられている;
(c) 前記トナー収納部に収納されたトナーを攪拌するための攪拌部材の一端部を支持するための支持部、ここで、前記支持部は、前記トナーフレームの長手方向から見て、前記トナー充填開口領域内であって前記トナー充填開口の中心からずれた位置に設けられている;
を有することを特徴とするトナーフレーム。
【0012】
【課題を解決するための手段】
主たる本発明は、電子写真画像形成装置本体に用いられるトナーフレームであって、
(a) 電子写真感光体に形成された潜像を現像するための現像部材に供給するトナーを収納するためのトナー収納部;
(b) 前記トナー収納部にトナーを充填するためのトナー充填開口、ここで、前記トナー充填開口は、前記収納部の長手方向と交差する側端部に設けられている;
(c) 前記トナー収納部に収納されたトナーを攪拌するための攪拌部材の一端部を支持するための支持部、ここで、前記支持部は、前記トナーフレームの長手方向から見て、前記トナー充填開口領域内であって前記トナー充填開口の中心からずれた位置に設けられている;
を有することを特徴とするトナーフレームである。
【0013】
また、他の主たる本発明は、電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
(a) 電子写真感光体;
(b) 前記電子写真感光体に形成された潜像を現像するための現像部材;
(c) トナーフレーム、ここで、前記トナーフレームは、以下を有する、
・ 前記現像部材に供給するトナーを収納するためのトナー収納部;
・ 前記トナー収納部にトナーを充填するためのトナー充填開口、ここで、前記トナー充填開口は、前記トナーフレームの長手方向と交差する側端部に設けられている;
・ 前記トナー収納部に収納されたトナーを攪拌するための攪拌部材の一端部を支持している支持部、ここで、前記支持部は、前記トナーフレームの長手方向から見て、前記トナー充填開口領域内であって前記トナー充填開口の中心からずれた位置に設けられている;
を有することを特徴とするプロセスカートリッジである。
【0014】
また、他の主たる本発明は、電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
(a) 電子写真感光体;
(b) 前記電子写真感光体に形成された潜像を現像するための現像部材;
(c) トナーフレーム、ここで、前記トナーフレームは、以下を有する、
・ 前記現像部材に供給するトナーを収納するためのトナー収納部;
・ 前記トナー収納部にトナーを充填するためのトナー充填開口、ここで、前記トナー充填開口は、前記トナーフレームの長手方向と交差する側端部に設けられている;
(d) 前記トナー充填開口に取り外し可能に設けられた封止部材、ここで、前記封止部材は、前記トナーフレームの長手方向から見て、前記トナー充填開口領域内であって前記トナー充填開口の中心からずれた位置において、前記トナー収納部に収納されたトナーを攪拌するための攪拌部材の一端部を支持している;
を有することを特徴とするプロセスカートリッジである。
【0015】
また、他の主たる本発明は、記録媒体に画像を形成するための電子写真画像形成装置において、
(a) ▲1▼電子写真感光体;
▲2▼ 前記電子写真感光体に形成された潜像を現像するための現像部材;
▲3▼ トナーフレーム、ここで、前記トナーフレームは、以下を有する、
・ 前記現像部材に供給するトナーを収納するためのトナー収納部;
・ 前記トナー収納部にトナーを充填するためのトナー充填開口、ここで、前記トナー充填開口は、前記トナーフレームの長手方向と交差する側端部に設けられている;
・ 前記トナー収納部に収納されたトナーを攪拌するための攪拌部材の一端部を支持している支持部、ここで、前記支持部は、前記トナーフレームの長手方向から見て、前記トナー充填開口領域内であって前記トナー充填開口の中心からずれた位置に設けられている;
を有するプロセスカートリッジを前記装置本体に取り外し可能に装着するための装着手段;
(b) 前記記録媒体を搬送するための搬送手段;
を有することを特徴とする電子写真画像形成装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に本発明に係る実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。画像形成装置の実施の形態としてレーザービームプリンタについて説明する。以下の説明で各部材についてプロセスカートリッジの画像形成装置へ着脱する方向に交叉する水平方向を長手方向というものとする。
【0017】
(実施の形態1)
プロセスカートリッジ及びこれを装着可能な画像形成装置について、図1乃至図11を参照して具体的に説明する。尚、図1はプロセスカートリッジの外観説明図である。図2はプロセスカートリッジを装着した画像形成装置の構成模式説明図である。図3はプロセスカートリッジの構成模式説明図である。図4はトナー枠体の斜視図である。図5乃至図7はプロセスカートリッジの装着手段の構成説明図である。図8、図9はプロセスカートリッジの装着状態説明図である。図10はトナー枠体の縦断面図、図11は本発明を説明する詳細図である。
【0018】
{全体構成}
ここではまず、プロセスカートリッジ及びこれを用いる画像形成装置の全体構成を説明する。
【0019】
この電子写真画像形成装置(レーザービームプリンタ)Aは、図2に示すように、光学系1から画像情報に基づいた情報光をドラム形状の電子写真感光体へ照射して該感光体に潜像を形成し、この潜像を現像剤(以下「トナー」という)で現像してトナー像を形成する。そして前記トナー像の形成と同期して、記録媒体2を給紙カセット3aからピックアップローラ3b及びこれに圧接する圧接部材3cで一枚ずつ分離給送すると共に、搬送ローラ対3d、レジストローラ対3c等からなる搬送手段3で搬送する。そして、プロセスカートリッジBとしてカートリッジ化された前記電子写真感光体に形成したトナー像を転写手段としての転写ローラ4に電圧印加することによって記録媒体2に転写する。さらに、その記録媒体2を搬送ベルト3fによって定着手段5へと搬送する。この定着手段5は駆動ローラ5aと、ヒータ5bを内蔵すると共に支持体5cによって回転可能に支持された筒状シートで構成した定着回転体5dからなり、通過する記録媒体2に熱及び圧力を印加して転写トナー像を定着する。そしてこの記録媒体2を排出ローラ対3g,3hで搬送し、反転搬送経路を通して排出部6へと排出する。尚、この画像形成装置本体Aは、手差しトレイ3i及びローラ3jによって手差し給送も可能となっている。
【0020】
{プロセスカートリッジ}
本実施の形態のプロセスカートリッジBは、図3に示すように、感光層を有する電子写真感光体である感光体ドラム7を回転し、帯電手段である例えば帯電ローラ8へ電圧印加して前記感光体ドラム7の表面を一様に帯電する。そして、この帯電した感光体ドラム7に対して前記光学系1からの光像を開口部9を介して露光して潜像を形成し、該潜像を現像手段10によって現像する。
【0021】
前記現像手段10は、現像剤収納容器のトナー収納部10a内のトナーを送り手段である回転可能な第1送り部材10b1及び第2送り部材10b2で攪拌し乍ら送り出す。そして、固定磁石10cを内蔵した現像回転体である現像ローラ10dを回転させると共に、現像ブレード10eによって摩擦帯電電荷を付与したトナー層を現像ローラ10dの表面に形成する。さらに、そのトナーを前記潜像に応じて感光体ドラム7へ転移させることによってトナー像を形成して可視像化するものである。
【0022】
そして転写ローラ4に前記トナー像と逆極性の電圧を印加してトナー像を記録媒体2に転写した後は、クリーニングブレード11aによって感光体ドラム7に残留したトナーを掻き落とす。そして、このトナーをスクイシート11bによってすくい取り、廃トナー収納部11cへ集めるクリーニング手段11によって感光体ドラム7上の残留トナーを除去する。
【0023】
感光体ドラム7の転写ローラ4との接触部はカートリッジ枠体に開口部を有し、この開口部をドラムシャッタ28で閉じるようになっている。このドラムシャッタ28はカートリッジ枠体を固定節とする4節連鎖機構であって、ドラムシャッタ28はリンク部材29と他のリンクであるアーム部材27(図8、図9参照)によって支持されている。
【0024】
尚、前記感光体ドラム7等の各部材はトナー現像枠体12と、クリーニング容器であるクリーニング枠体13とを結合して構成したカートリッジ枠体に収納してカートリッジ化され、装置本体14に設けたカートリッジ装着手段に対して着脱可能に装着される。ここで、トナー現像枠体12は、現像枠体12a、及び、夫々のフランジ12d,10fを溶着して一体的としたトナー下枠体12eと蓋部材12cを、トナー下枠体12e及び現像枠体12aの接合面12fを接して溶着して一体化したものである。
【0025】
{プロセスカートリッジの着脱構成}
次に前記プロセスカートリッジBを画像形成装置本体14に対して着脱するための構成について説明する。
【0026】
プロセスカートリッジBの着脱は図5に示すように、開閉部材15を開いて行う。カートリッジ装着手段は、軸15a(図2参照)を中心にして開閉部材15を開くと図6及び図7に示すように、カートリッジ装着スペースの左右両側面に前下がりであって、下方へ膨出する湾曲形状(本実施の形態では略円弧形状)に形成したガイドレール16が略対称に設けられている。そしてその上方にはガイド部材17が取り付けてある。更に前記ガイドレール16の入口側にはプロセスカートリッジBのドラムシャッタ28を開閉するために設けたリンク部材29の突出部29bが係合する引掛け部として第1傾斜面16aとこれに続いて前記第1傾斜面16aよりも大きな傾斜の第2傾斜面16bが形成してある。
【0027】
一方ガイドレール16に対応してプロセスカートリッジBの長手方向両外側面にはガイドレール16に沿ってガイドされるガイド部が形成してある。このガイド部は、カートリッジ枠体の長手方向両外側面の略左右対称位置から突出するように構成したものであり、図1に示すように、第1ガイド部となるボス18aと、第2ガイド部となるリブ18bを一体化して構成している。及び長手方向反対側面においても図示せざるガイド部が同様にカートリッジ枠体に設けてある。前記ボス18a部は感光体ドラム7の回転軸の延長線上に位置している。リブ18bは前記ボス18aから連続してプロセスカートリッジBの挿入方向から見て後方にガイドレール16の形状に合わせて下方へ膨出した湾曲形状(本実施の形態では略円弧形状)で延設している。上記構成において、プロセスカートリッジBを装着する場合には、図8に示すように、ボス18a及びリブ18bをガイドレール16に沿わせてプロセスカートリッジBの先端を光学系1の下に潜り込ませるように挿入する。ガイドレール16は略円弧状に形成してあると共に、その上方にあるガイド部材17もこれに倣った形状をしており、且つリブ18bも同様な略円弧状であるために、挿入するに従ってプロセスカートリッジBは略水平になる。更にプロセスカートリッジBを押し込むと、図9に示すように、装置本体14に設けた突当部材19にクリーニング枠体13の先端の両端部付近に設けた当接面20が当接する。次にプロセスカートリッジBのボス18aがガイドレール16の終端に形成した受け凹部16cに落ち込む。これにより、感光体ドラム7の側端に固着した図示せざるドラムギアが装置本体14側の駆動ギア22(図7参照)と噛合し、プロセスカートリッジBへ駆動力を伝達可能となる。尚、プロセスカートリッジBが上記のように装着されると同時に、ドラムシャッタ28を支持するリンク部材29の突出部29bが第1、第2の傾斜面16a,16bに進入を制限されてシャッタ28を開く。
【0028】
{トナーの充填}
図4に示すようにトナー下枠体12eの開口部12g(図3参照)を塞ぐように、トナー下枠体12eの内部側より見て開口部12gの外側に設けた凹面12kに長手方向に裂け易いカバーフィルム51が貼り付けられている。このカバーフィルム51は、凹面12kにおいて、前記開口部12gの4辺の縁に沿ってトナー下枠体12eに貼り付けられている。このカバーフィルム51には開口部12gを開封するために、カバーフィルム51を引き裂くためのテアテープ52が溶着されている。そしてテアテープ52は、開口部12gの長手方向一端52bで折り返されて、現像枠体12aのトナー下枠体12eと対向する平面の長手方向の右端部に貼り付けられた、例えばフェルトのような弾性シール材(不図示)とトナー下枠体12e間を通って外部へ引き出される。このテアテープ52の外部へ引き出された端部52aは手掛けとなる把手部材12hを取り付けてある。この把手部材12hはトナー下枠体12eと一体成形されている。そしてトナー下枠体12eとつながる部分を特に薄くして切り離せるようにしてあり、テアテープ52の端部をこの把手部材12hに貼り付けてある。
【0029】
トナー下枠体12eには蓋部材12cを溶着した上、第1のトナー送り部材10b1を組み込んだ後に、上述のようにトナー下枠体12eの開口部12gをカバーフィルム51で密閉する。この状態で、後述するトナー充填口32からトナー下枠体12eと蓋部材12c間のトナー収納部10aにトナーを充填する(図12参照)。その後、現像枠体12とトナー下枠体12eの接合面12fを対向してその上下の長手方向の条溝12nに現像枠体12aの上下の突条を嵌め込んで該条溝12nの底と突条の頂面を超音波溶着する。
【0030】
プロセスカートリッジBの使用開始に当っては、把手部材12hを引くとテアテープ52が外部へ引き出されることでカバーフィルム51が引き裂かれて開口部ができる。そして、トナー収納部10aのトナーは現像枠体12aへ移動する。画像形成は感光体ドラム7の回転に伴って第1トナー送り部材10b1が図2、図3において時計回りに回動し、トナーを攪拌すると共に現像ローラ10dへ向って送り出す。
【0031】
第1トナー送り部材10b1は図11に示すように撹拌棒31aとトナー充填口32内の軸受31b、トナー充填口32を略等分割するスポーク状のリブ31cにより構成されている。
【0032】
図10に示すように撹拌棒31aはジャーナル31a1,31a3、アーム部31a2、ピン部31a4からなるクランクであって金属線材を折曲して作られている。なお、この金属線材の太さは1mm〜4mm、好ましくは、約2.6mmである。トナー充填口32は図10、図11に示すように円筒形であって、トナー下枠体12eの長手方向端部の側面に設けられている。このトナー充填口32はトナーをトナー収納部10aに充填後はトナーキャップ33で密閉される。トナー充填口32内にはリブ31cが配設され、リブ31cの1つに軸受31bが設けられている。
【0033】
次に上記各部材の結合関係について述べる。
【0034】
図10は第1送り部材10b1の回転軸心を含むトナー枠体の縦断面を模式的に示してある。図においてトナー枠体12eの長手方向端部の両側にはギアカバー12j、サイドカバー12mがねじ止め固定されている。トナー枠体12eのギアカバー12jの内側の側壁の軸受12iにはギア10h1とジャーナル10hを1体に有する攪拌軸が回転自在に支持されている。第1トナー送り部材10b1の撹拌棒31aはクランク状である。一方のジャーナル31a1は上記のジャーナル10hの中心穴に嵌入している。撹拌棒10aの上記ジャーナル31a1につづくアーム部31a2はジャーナル10hの端面の直径をわたる溝10h2の嵌合している。第1トナー送り部材10b1の撹拌棒31aの他方のジャーナル31a3はトナー枠体12eのサイドカバー12m内側の側壁に設けた軸受31bに支持されている。
【0035】
上記ギア10h1は図示されないギア列で感光体ドラム7に固定されたドラムギア(不図示)と連結されている。従って、感光体ドラム7が図2、図3において時計方向に回転すると同方向に第1トナー送り部材10b1の撹拌棒31aがジャーナル31a1,31a3を中心に回転する。そして、アーム部31a2とピン部31a4によりトナー収納部10a内のトナーを攪拌すると共に現像ローラ10dへ向けて送る。
【0036】
図11は撹拌棒31aを支持するためのトナー充填口32側の軸受31bの配置を示す。この軸受31bはトナー下枠体12eと一体に設けたスポーク状のリブ31cに設けられるが、この軸受31bは現像ローラ10d側に偏倚して設けられる。即ち、トナー充填口32の中心は夫々円筒形のトナー充填口32の直径をわたるように且つ周方向を四等分割して設けたリブ31cの交点31c1にあるが、この交点31c1よりも現像枠体12aとトナー枠体12eとの接合面12fに片寄り、且つ下斜めの側に軸受31bを設ける。この軸受31bの位置はプロセスカートリッジBの少形化の目的に合せてアーム部31a2を小さくされた撹拌棒31aのジャーナル31a1,31a3を支持する軸受12i,31bを定める。そして、下枠体12eの側面の形状を考慮して、可及的に大きなトナー充填口32を下枠体12eの側面に設ける。そして、前記軸受31bをその開口領域内に配置する。そして、円形のトナー充填口32の中心と軸受31bの中心をとおるリブ31cを設ける。この軸受31bをとおるリブ31cと軸受31bを一体成形する。リブ31はトナー下枠体12eと一体成形である。ただし、トナー充填口32に丁度嵌合するリングにリブ31c、軸受31bを一体成形して、このリングをトナー充填口32に嵌入固定してもよい。なお、前記トナー充填口32の直径は、30mm〜40mm、好ましくは、約34mmである。
【0037】
上述のように構成しているので、撹拌棒31aはトナーを攪拌し、現像ローラ10dへトナーを送るための最適の位置に設けられると共に、トナー充填口32を大きくすることができる。
【0038】
なお、軸受31bを配置するに際しては、例えばアーム部31a2と、トナー下枠体12eとのすき間を考慮しなければならない。このすき間が大きいと、現像ローラ10dに繰りきれないでトナー下枠体12eに残ってしまうトナーがふえてしまう。一方、このすき間が小さいと、製作上の誤差により、アーム部31a2が回転した際に、アーム部31a2がトナー下枠体12eと干渉してしまう。
【0039】
また、軸受31bを配置するに際しては、第2トナー送り部材10b2との位置関係も考慮しなければならない。すなわち、第1トナー送り部材10b1が第2トナー送り部材10b2と協働して、トナーを広い領域で循環させることのできるように、軸受31bを配置しなければならない。トナーが狭い領域で循環すると、何度も同じトナーばかりが、現像ブレード10eにより規制されることになる。その結果、トナー同士の摩擦等により、トナー表面に付着されている電荷制御剤が剥れる等の問題が生じるおそれがある。
【0040】
このように、軸受31bを配置するに際しては、前述した1乃至複数の条件を考慮して適切な位置に配置することが好ましい。
【0041】
ここで、図11を参照して、トナー下枠体12eの側端部12Pの形状を説明する。図11において、側端部12Pの短手高さL1は15mm〜25mm好ましくは、約20mmであり、長手高さL2は、37mm〜47mm好ましくは、約42.5mmである。また、横寸法L3は、70mm〜80mm好ましくは、約74.7mmである。また、下側のR形状部分の半径は、18mm〜28mm好ましくは、約23.1mmであり、その中心は、軸受31bの中心と略一致している。さらに、トナー充填開口32の中心の横寸法L5は、18mm〜27mm好ましくは、約22.3mmであり、高さ寸法L4は19mm〜29mm好ましくは、約23.7mmである。また、軸受31bの中心の横寸法L6は、13mm〜23mm好ましくは、約17.8mmであり、高さ寸法は、22mm〜32mm好ましくは、約26.6mmである。また、軸受31bの直径d1は、1mm〜4mm好ましくは、約2.6mmである。
【0042】
また、図11でリブ31cは周方向を四等配する形でトナー充填口32に配設してある。トナーを充填する際は、トナー現像枠体12の長手方向を上下方向として立てて、上部のトナー充填口32からトナーの重力でトナーをトナー収納部10aに充填する。このとき、リブ31cがトナー充填口32の周方向を四等配してあるため、リブ31c間の開口が特に小さくなることがなく、トナーの充填が容易である。
【0043】
なお、上述では直径をわたるリブ31cは互いに直交して2本であるが軸受31cを有しないリブはなくてもよい。即ち、直径をわたるリブは1本でもよい。
【0044】
なお上述のように構成されたトナー現像枠体12またはトナー下枠体12eに蓋部材12cを溶着されたトナー枠体は、図12に示すように長手方向を上下方向にして立てて、トナー充填装置38から定量供給されるトナーTをトナー充填口32を通じて充填されるものである。
【0045】
(実施の形態2)
前述した実施の形態1ではトナー充填口16が円筒形状の例を示したが図12に示したようにトナー充填口32を断面四角形状にしてもよい。この場合は充填口32の2つの対角線となるリブ31cの交点31c1よりも現像枠体12b側に撹拌棒31aを支持する軸受31bを設ける。また、トナー充填口32の形状を三角形、半円形状等にしてもよい。トナー充填口32を三角形や、半円形状にした場合はこれらの図心よりも、現像ローラ10d側へ軸受31bを偏倚させる。
【0046】
(実施の形態3)
前述した実施の形態1ではトナー充填口32内に撹拌棒を支持する攪拌軸受の例を示したが、トナー充填口内に撹拌棒を駆動させる部材を設けてもよい。
【0047】
この実施の形態3は図14に示すように、撹拌棒31aの一端部はトナー下枠体12eの反駆動側側壁に回転自在の支持される。また、他端部は、トナー下枠体12eの駆動側側壁に設けたトナー充填口32に取り外し可能に圧入されたトナーキャップ33の軸受部33aに回転自在に支持された攪拌軸10iに支持されている(実施の形態1における撹拌棒31aと攪拌軸10iと同様の結合関係)。
【0048】
上記軸受部33aは円筒形のトナー充填口32の中心よりも現像ローラ10d側で且つトナー下枠体12e側へ偏倚している。これによってトナー充填口32をトナー充填を効率よく行うに必要なだけ大きくできる。
【0049】
この実施の形態3によればトナー充填口内にリブが存在しないだけトナーの充填が容易となる。
【0050】
尚、トナー充填口内にリブ及び軸受をトナー下枠体と一体に成形して前実施の形態と同様にしてこの軸受で攪拌軸を支持して、この軸受の軸方向の外部側に、攪拌軸がトナーキャップを挿通する部分に軸受部を設けるようにすることもできる(図示されない)。
【0051】
〔他の実施の形態〕
上述の実施の形態1,2では軸受31bをリブ31cの途中に設けてある。しかし、これに限定されるものではなく、リブ31cをトナー充填口32の内周から内部へ突出させリブ31cの先端に軸受31bを設けてもよい。
【0052】
以上説明したトナーフレームは、次の通りである。そして、前述したプロセスカートリッジは、このトナーフレームを用いて組み立てられている。
【0053】
電子写真画像形成装置本体(A)に用いられるトナーフレーム(例えば、トナー下枠体12e)であって、
(a) 電子写真感光体(例えば、感光体ドラム7)に形成された潜像を現像するための現像部材(例えば、現像ローラ10d)に供給するトナーを収納するためのトナー収納部(10a);
(b) 前記トナー収納部にトナーを充填するためのトナー充填開口(例えば、トナー充填口32)、ここで、前記トナー充填開口は、前記トナー収納部の長手方向と交差する側端部(12p)に設けられている;
(c) 前記トナー収納部に収納されたトナーを攪拌するための攪拌部材(例えば、攪拌棒31a)の一端部を支持するための支持部(例えば、軸受31b)、ここで、前記支持部は、前記トナーフレームの長手方向から見て、前記トナー充填開口領域内であって前記トナー充填開口の中心からずれた位置に設けられている;
を有することを特徴とするトナーフレーム。
【0054】
前記トナー充填開口は、前記開口領域をまたがって第1リブ(例えば、31c)を有している、ここで、前記支持部は、前記第1リブに設けられている。
【0055】
さらに、前記トナー充填開口は、前記開口領域をまたがって第2リブ(例えば、31c)を有している、ここで、前記第2リブは、前記第1リブと交差している。
【0056】
前記第1リブと前記第2リブは、前記トナー充填開口の中心において直交している。
【0057】
前記トナー収納部、前記トナー充填開口、前記支持部、前記第1リブ、及び、前記第2リブは、プラスチック製であって、一体成形されている。
【0058】
前記トナー充填開口は、円形である。
【0059】
さらに、前記トナー収納部は、前記トナー収納部に収納されたトナーが前記現像部材に供給される際に通過するための通過開口(例えば、開口部12g)を有している、そして、前記支持部は、前記トナー充填開口の中心よりも前記通過開口の側にずれた位置に設けられている。
【0060】
前記トナー充填開口領域は、前記トナー充填開口の前記トナーフレームの長手方向における延長領域を含む。
【0061】
さらに、前記トナー収納部は、前記長手方向において、前記トナー充填開口の設けられた側とは反対側の端部に開口(例えば、軸受12i)を有している、ここで、前記開口は、前記攪拌部材の前記一端部とは反対側の他端部を支持することができる。
【0062】
前記支持部の中心は、前記トナー充填開口の中心から、約2mmから約10mmずれている。
【0063】
前記攪拌部材は、その中央部にアーム部(31a2)を有する、ここで、前記アーム部は、前記攪拌部材が回動する際の半径方向へ張り出して設けられている。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば攪拌部材を支持するための支持部及びトナー充填開口を適切に配置することのできるトナーフレーム、及び、プロセスカートリッジを提供することができる。
【0065】
また、本発明によれば、トナー充填効率のよいトナー充填開口を設けたにもかかわらず攪拌部材を支持するための支持部を適切な位置に配置することのできるトナーフレーム、及び、プロセスカートリッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のプロセスカートリッジの左側側面外観斜視図である。
【図2】画像形成装置、プロセスカートリッジの構成を表す縦断面図である。
【図3】プロセスカートリッジの構成を表す縦断面図である。
【図4】トナー枠体の斜視図である。
【図5】プロセスカートリッジを着脱する状態を説明する画像形成装置の斜視図である。
【図6】プロセスカートリッジを着脱をガイドする画像形成装置の右側ガイド構成の斜視図である。
【図7】プロセスカートリッジを着脱をガイドする画像形成装置の左側ガイド構成の斜視図である。
【図8】プロセスカートリッジを画像形成装置に装着する状態説明図である。
【図9】プロセスカートリッジを画像形成装置に装着する状態説明図である。
【図10】トナー枠体の長手方向に沿う縦断面図である。
【図11】本発明の実施の形態1に係るトナー充填口の構成を説明する正面図である。
【図12】本発明の実施の形態2に係るトナー充填口の構成を説明する正面図である。
【図13】トナー枠体へトナーを充填する方法を示す略縦断面図である。
【図14】本発明の実施の形態3に係るトナー充填口の構成を説明する正面図である。
【符号の説明】
A 画像形成装置本体
B プロセスカートリッジ
1 光学系
2 記録媒体
3 搬送手段
3a 給紙カセット
3b ピックアップ
3c 圧接部材
3d 搬送ローラ対
3e レジストローラ対
3f 搬送ベルト
3g,3h 排出ローラ
3i 手差しトレイ
3j ローラ
4 転写ローラ
5 定着手段
5a 駆動ローラ
5b ヒータ
5c 支持体
5d 定着回転体
6 排出部
7 感光体ドラム
8 帯電ローラ
9 露光開口部
10 現像手段
10a トナー収納部
10b1,10b2 トナー送り部材
10c 固定磁石
10d 現像ローラ
10e 現像ブレード
10f フランジ
10h ジャーナル
10h1 ギア
10h2 溝
10i 攪拌軸
11 クリーニング手段
11a クリーニングブレード
11b スクイシート
11c 廃トナー収納部
12 トナー現像枠体
12a 現像枠体
12c 蓋部材
12d フランジ
12e トナー下枠体
12f 接合面
12g 開口部
12h 把手部材
12i 軸受
12j ギアカバー
12k 凹面
12m サイドカバー
12n 条溝
12p 側端部
13 クリーニング枠体
14 装置本体
15 開閉部材
15a 軸
16 ガイドレール
16a 第1傾斜面
16b 第2傾斜面
16c 受け凹部
17 ガイド部材
18a ボス
18b リブ
19 突当部材
20 当接面
22 駆動ギア
27 アーム部
28 ドラムシャッタ
29 リンク部材
29b 突出部
31a 撹拌棒
31a1,31a3 ジャーナル
31a2 アーム部
31a4 ピン部
31b 軸受
31c リブ
31c1 交点
32 トナー充填口
33 トナーキャップ
33a 軸封部
51 カバーフィルム
52 テアテープ
52a 端部
52b 一端

Claims (9)

  1. 電子写真画像形成装置本体に用いられるトナーフレームであって、
    (a)電子写真感光体に形成された潜像を現像するための現像部材に供給するトナーを収納するためのトナー収納部;
    (b)前記トナー収納部にトナーを充填するためのトナー充填開口、ここで、前記トナー充填開口は、前記収納部の長手方向と交差する側端部に設けられている;
    (c)前記トナー収納部に収納されたトナーを攪拌するための攪拌部材の一端部を支持するための支持部、ここで、前記支持部は、前記トナーフレームの長手方向から見て、前記トナー充填開口領域内であって前記トナー充填開口の中心からずれた位置に設けられている;
    を有することを特徴とするトナーフレーム。
  2. 前記トナー充填開口は、前記開口領域をまたがって第1リブを有している、ここで、前記支持部は、前記第1リブに設けられていることを特徴とする請求項1に記載のトナーフレーム。
  3. さらに、前記トナー充填開口は、前記開口領域をまたがって第2リブを有している、ここで、前記第2リブは、前記第1リブと交差していることを特徴とする請求項2に記載のトナーフレーム。
  4. さらに、前記トナー収納部は、前記トナー収納部に収納されたトナーが前記現像部材に供給される際に通過するための通過開口を有している、そして、前記支持部は、前記トナー充填開口の中心よりも前記通過開口の側にずれた位置に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のトナーフレーム。
  5. 電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
    (a)電子写真感光体;
    (b)前記電子写真感光体に形成された潜像を現像するための現像部材;
    (c)トナーフレーム、ここで、前記トナーフレームは、以下を有する、
    ・前記現像部材に供給するトナーを収納するためのトナー収納部;
    ・前記トナー収納部にトナーを充填するためのトナー充填開口、ここで、前記トナー充填開口は、前記トナーフレームの長手方向と交差する側端部に設けられている;
    ・前記トナー収納部に収納されたトナーを攪拌するための攪拌部材の一端部を支持している支持部、ここで、前記支持部は、前記トナーフレームの長手方向から見て、前記トナー充填開口領域内であって前記トナー充填開口の中心からずれた位置に設けられている;
    を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 前記トナー充填開口は、前記開口領域をまたがって第1リブを有している、ここで、前記支持部は、前記第1リブに設けられていることを特徴とする請求項5に記載のプロセスカートリッジ。
  7. さらに、前記トナー充填開口は、前記開口領域をまたがって第2リブを有している、ここで、前記第2リブは、前記第1リブと交差していることを特徴とする請求項6に記載のプロセスカートリッジ。
  8. 電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
    (a)電子写真感光体;
    (b)前記電子写真感光体に形成された潜像を現像するための現像部材;
    (c)トナーフレーム、ここで、前記トナーフレームは、以下を有する、
    ・前記現像部材に供給するトナーを収納するためのトナー収納部;
    ・前記トナー収納部にトナーを充填するためのトナー充填開口、ここで、前記トナー充填開口は、前記トナーフレームの長手方向と交差する側端部に設けられている;
    (d)前記トナー充填開口に取り外し可能に設けられた封止部材、ここで、前記封止部材は、前記トナーフレームの長手方向から見て、前記トナー充填開口領域内であって前記トナー充填開口の中心からずれた位置において、前記トナー収納部に収納されたトナーを攪拌するための攪拌部材の一端部を支持している;
    を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 記録媒体に画像を形成するための電子写真画像形成装置において、
    (a)1.電子写真感光体;
    2.前記電子写真感光体に形成された潜像を現像するための現像部材;
    3.トナーフレーム、ここで、前記トナーフレームは、以下を有する、
    ・前記現像部材に供給するトナーを収納するためのトナー収納部;
    ・前記トナー収納部にトナーを充填するためのトナー充填開口、ここで、前記トナー充填開口は、前記トナーフレームの長手方向と交差する側端部に設けられている;
    ・前記トナー収納部に収納されたトナーを攪拌するための攪拌部材の一端部を支持している支持部、ここで、前記支持部は、前記トナーフレームの長手方向から見て、前記トナー充填開口領域内であって前記トナー充填開口の中心からずれた位置に設けられている;
    を有するプロセスカートリッジを前記装置本体に取り外し可能に装着するための装着手段;
    (b)前記記録媒体を搬送するための搬送手段;
    を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
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