JP5808233B2 - 現像剤収納ユニット、現像装置、プロセスカートリッジ、電子写真画像形成装置 - Google Patents
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Description
図2は、画像形成装置100の構成を示す断面図である。図2に示されるように、『電子写真画像形成装置』である画像形成装置100は、『画像形成装置本体』である装置本体Bを有し、この装置本体Bに『プロセスカートリッジ』であるカートリッジAが着脱可能な構成となっている。このカートリッジAは、感光体ドラム11と現像剤収納ユニット25とが一体化されたものである。装置本体Bの下部に装着されたシートカセット6には、シートSが収納されている。画像形成時には、このシートSは、搬送ローラ7によって『像担持体』である『電子写真感光体ドラム』としての感光体ドラム11の方へと搬送される。
図1は、カートリッジAの構成を示す断面図である。図1に示されるように、クリーナユニット24、及び、現像剤収納ユニット25を有する。クリーナユニット24は、感光体ドラム11、感光体ドラム11の表面をクリーニングするクリーニングブレード14、感光体ドラム11の表面を帯電する帯電ローラ12を有する。現像剤収納ユニット25は、現像ローラ13、現像ローラ13に現像剤を供給する供給ローラ23、現像剤を収納する可撓性容器16を有する。この現像剤収納ユニット25に関して、更に詳細を述べると、以下のようになる。
図3は、枠体17、18の内部機構の断面を取った斜視図である。図4は、現像剤収納ユニット25の構成を示す断面図であり、封止部材19の封止部19aが開口部35aを閉じている状態を示す。図6は、現像剤収納ユニット25の構成を示す断面図であり、封止部材19の封止部19aが開口部35aを開いた状態を示す。
図30(a)〜図30(c)は、可撓性容器16の構成を示す斜視図である。図30(a)に示されるように、可撓性容器16は、その長手方向の一方の端部に、現像剤を注入する注入口39を有している。また、可撓性容器16は、その表面に、長手方向に並ぶ一列に(複数の列であっても良いが)複数の開口部35aを有している。この可撓性容器16の開口部35aには、封止部材19が貼り付けられている。このように、封止部材19の先端は、可撓性容器16の開口部35aを封止するように貼り付けられ、封止部材19の基端には、回転部材20の留め部材と係合する係合部19bである穴が形成されている。なお、ここで現像剤は粉体である。また、図30(a)の状態では、可撓性容器16に現像剤が充填されておらず、現像剤を入れる注入口39が開口されている。
現像剤を収納した可撓性容器16が袋形態をとることにより現像剤をユニットとして扱える。そのため現像剤充填工程をカートリッジAのメインの組立工程(製造ライン)から分離できる。これによりカートリッジAのメインの組み立て工程(製造ライン)に現像剤が飛散することがなくなり製造ラインの清掃などのメンテナンスを削減することができる。組立工程時に現像剤の飛散がなくなることにより現像剤を充填した後のカートリッジAの清掃工程を省くことができる。
図3、図4に示すように可撓性容器16は内部に現像剤を収納しており形状が変形可能な袋状のものであり、収納した現像剤を排出するために排出部35に複数の開口部35aを備えている。また、可撓性容器16は枠体17、枠体18に固定されている可撓性容器固定部(被固定部)16d、16eを有している。そして、可撓性容器16における開口部35aを有する開口部含有面部Xよりも強度が弱い他の面である他面部Yを少なくとも一つ有している。
図29は、可撓性容器16及び封止部材19の構成を示す断面図である。図29(a)で示すように可撓性容器16は排出部35を有し通気性を有さないシート16uと、通気部となる通気性を有するシート16sを貼り合わせて可撓性容器16は構成されている。ここで通気部であるシート16sの通気度は収納する現像剤の大きさ(粉体の粒径)との兼ね合いで現像剤が可撓性容器16の外に漏れないものを適宜選定すれば良い。
このように可撓性容器16に通気性をもたせる理由としては、製造時、ユーザがカートリッジAを使用するまでの物流時、および保管時に対応する為である。まず,製造時の理由としては、可撓性容器16を枠体17、18に組み込み易いように可撓性容器16を変形、縮小可能とする為である。可撓性容器16にシート16sが無い場合は可撓性容器16に現像剤を充填した状態(袋を閉じた状態)の大きさから変えられず、そのため変形もさせにくい。そのため組立に時間を要したり、工程が複雑化したりする。そこで可撓性容器16の少なくとも一部に通気性を持たせると可撓性容器16に現像剤を充填して袋を閉じた状態の大きさから変える事が可能となり組み立てしやすくなる。
図10に示されるように、可撓性容器16は排出部35を有する。排出部35は、開口部35a及び連結部35bを有する。開口部35aは、可撓性容器16の排出部35に複数設けられ、内部の現像剤を排出するための開口である。連結部35bは、複数の開口部35a同士の間を結ぶ可撓性容器16の外形に相当する。そして封止部材19により、排出部35の周囲を接合部22で連続して取り囲み開封可能に接合し可撓性容器16に収納する現像剤を封止している。
接合部22は長い方向(矢印F方向)に2本、短い方向(矢印E方向)に2本とで囲んだ「ロの字」形状で連続しているため排出部35の封止を可能としている。
次に図10、図11、図30を用いて開口部35aの配置について説明する。開口部35aを封止するとともに移動されることによって開口部35aを露出する封止部材19の移動方向(回転部材20に引っ張られる方向)は矢印D方向である。封止部材19の移動により開口部35aは開封方向(矢印E方向)の方向に露出が進む。以下に封止部材19の移動方向を矢印D方向とする。開封方向(矢印E方向)に対して垂直な矢印F方向(図10参照)にずれて複数の開口部35aおよび連結部35bを配置している。また封止部材19は、回転部材20を回転させて巻きとる構成としているが、前述の矢印F方向は回転部材20の軸線と同じ方向である。
実施例1の複数の開口部35aはそれぞれ丸形状である。排出性を考慮すると開口部35aの面積は大きい方が良い。また開口部を定義する連結部35bは、可撓性容器16の強度を高めるため大きい(太い)方が良い。よって開口部35aの面積と連結部35bの面積は、排出部35の材質、厚み、また後述する開封時のピーリング強度との力関係等によりバランスをとる必要があり適宜選定すれば良い。また開口部35aの形状も丸以外に四角等の多角形や後述する実施例2の図18に示すような長丸等でもよい。
ここで、一旦、図3及び図4を参照しつつ、以下の構成を説明する。図3及び図4に示されるように、可撓性容器16は、二つの固定部16d、16eにより枠体17、枠体18の内部に固定される。
まず一つ目の固定部として、後述する封止部材19を可撓性容器16から開封する時に力を受ける可撓性容器16の第1固定部16dを設けている。複数の開口部35aが配置されている矢印F方向と平行に、固定部16dは複数個設けられている。なお固定部16dはこのように複数個設けられる以外に矢印F方向と平行に長いひとつのものでも良い(不図示)。また、第1固定部16dの位置は可撓性容器16の開口部35aの近傍に設けられている。また可撓性容器16の第1固定部16dは枠体18の第1固定部18aに固定されている。第1固定部16dは可撓性容器16の開封時の為に必要な固定部所であり、その作用や配置に関しては開封の説明で後述する。
また二つ目の固定部として、可撓性容器16が下方、もしくは現像ローラ13、供給ローラ23の方へ移動するのを防ぐため第2固定部16eを設けている。第2固定部16eを設けているのは、2つの理由がある。第一の理由としては可撓性容器16の第2固定部16eが可撓性容器16を画像形成時の姿勢で下方に移動しないようにするためである。そのため第2固定部16eは画像形成時の姿勢で上方に配置するのが好ましい。
(第1固定部の固定方法)
図27は、可撓性容器16が枠体18に固定される工程を示す断面図である。可撓性容器の第1固定部16dの固定方法として、可撓性容器16の穴に、枠体18のボスを通し、ボスをつぶす超音波カシメによる固定を用いている。図27(a)で示すように、固定前には枠体18の第1固定部18aは円柱のボス形状をしており、可撓性容器16の第1固定部16dは穴が開いている。そして組み立て工程を次に示す。
図4に示すように可撓性容器16の第2固定部16eの固定方法は二つの枠体17、18による挟み込みを用いている。可撓性容器16に穴を開け可撓性容器16の第2固定部16eとし、枠体18に凸部を設けて枠体の第2固定部18bとする。そして組み立て工程を次に示す。可撓性容器16の第2固定部16eに枠体18の固定部18bの凸部を通し、枠体17で凸部から可撓性容器の第2固定部16e(穴)が脱落しないような挟み込みによる固定をしている。
固定の手段としては前述の超音波カシメの他に超音波以外のものも使用可能である。例えば、熱を用いた熱カシメや、可撓性容器16と枠体17や枠体18に直接溶着する熱溶着や超音波溶着、また溶剤や接着剤を用いた接着、枠体間への挟み込み、熱カシメ、超音波カシメ、ねじ、穴と凸部(ボス等)による引っ掛け等でも良い。また枠体17、18と可撓性容器16のスペースや配置等の関係から適宜設計に応じて枠体17、18と可撓性容器16の間に別部材を介して固定しても良い(不図示)。
図3、図4に示す様に、封止部材19は、カートリッジAの使用前に可撓性容器16の排出部35を覆い可撓性容器16内の現像剤を封止している。封止部材19は、移動されることによって開口部35aを露出させるものである。封止部材19の構成は、可撓性容器16の排出部35を覆う封止部19aと、後述する回転部材20と固定される係合部19bと、封止部19aと係合部19bを連結している連結部19cを有しているシート状のものである。当該シートは後述する易開封性を発揮するシーラント層を持つラミネート材で、基材はポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピレン等で、厚さは0.03〜0.15mmのものを適宜選定すれば良い。
封止部19aは、封止部材19が、可撓性容器16の複数の開口部35aと、連結部35bを封止する領域を指している。封止部19aにより、カートリッジAの使用時前までは現像剤が可撓性容器16内部から漏れないようにしている。
封止部材19は、開封方向(矢印E方向)の一端側に自由端部を有しており、当該自由端部に封止部材19を移動させるための開封部材に係合される係合部19bが設けられる。開口部35aを露出させるための封止部材19の端部の係合部19bは、回転部材20に係合する。封止部材19は、装置本体Bからの駆動を受けて開封を自動的に行うようなものでもよい。または、ユーザが封止部材19を把持して移動させることで開封を行うようなものでもよい。本実施例では回転部材20は枠体に設けられた回転軸であり、回転部材20に係合された封止部材19が引っ張られる事で現像剤を収納した可撓性容器16は開封される。
接合部22と係合部19bとの間を連結している部分が連結部19c(図3参照)である。連結部19cは回転部材20からの力を受けて接合部22(22a、22b)を引き剥がすように力を伝達する部分である。
ここで図12を用いて開封される瞬間において第1接合部22aと第2接合部22bとで形成された面N1とする。そして面N1に対して垂直で且つ第1接合部22aを通る面N2とする。ここで回転部材20は、第1接合部22aを通る面N2よりも第2接合部22b側に配置されている。言い換えると封止部材19は、シート状である封止部材19の表面に沿って見たときに、接合部22と回転部材20との係合部19bとの間の部分(連結部19c)で折り返されている返し部19dを有しているのである。返し部19dは折り目がついていても、折り目が付いていなくても良い。ここで封止部材19の返しの角度Qは90度以下が好ましい。折り返し角度Qは、可撓性容器16の接合部22の面と封止部材19の引っ張られる矢印D方向に沿った面の角度Qである。
また封止部材19と回転部材20の固定は、本実施例において、第1固定部16dと同様の超音波カシメで固定している。超音波カシメ以外に第1固定部16dおよび第2固定部16eの固定の手段と同様に熱溶着、超音波溶着、接着、枠体間への挟み込み、穴と凸による引っ掛け等でも良い。
次に、接合部22の剥離力を所望の値にする方法について説明をする。本実施の形態では前記剥離力を所望の値(ここでは、トナー封止性を保てる範囲内でできるだけ小さい力)にするために、主に2つの方法をとっている。
回転部材20は封止部材19に力を与えて封止部材19を移動させ可撓性容器16から引き剥がす目的のものである。回転部材20は軸形状で両端を枠体18に回転可能に支持されている支持部(不図示)と、封止部材19の係合部19bを固定する係合部20bを有している。本実施例では回転部材20は四角い軸形状で、その四角い軸の一面に封止部材19の係合部19bを係合部20bで係合している。
また可撓性容器16の外部から作用し可撓性容器16内部の現像剤を排出させる押圧シート21と、回転部材20はそれぞれ別の部材で行っても良いが、本実施例では回転部材20と押圧シート21を同じ部品で機能させている。また可撓性容器16から排出された現像剤を撹拌する機能と、回転部材20の機能をそれぞれ別の部品で行っても良いが本実地例では回転部材20に撹拌の機能を同じ部品で機能させている。
このように回転部材20、押圧シート21、撹拌部材を兼用することで部品点数の削減によるコストダウン、省スペース化が可能となる。
次に可撓性容器16の開封について図8及び図7を用いて述べる。開封のため回転部材20が封止部材19を引っ張る力を与える力点部20aと、引っ張られる可撓性容器16を固定する枠体の固定部18aを現像剤収納ユニット25は有している。
図4に示すように第1接合部22bを確実に剥がすためには第1接合部22bと固定部18cの間には次のような配置の関係が求められる。開封時には固定部18cに対して封止部材19を矢印D方向に回転部材20が引っ張る。この時、回転部材20による封止部材19の移動方向(矢印D方向)において、固定部18cは開口部35aの上流側に設けられている。そのため矢印H方向に固定部18cの力が加わる。よって開封の力を加えた時に固定部18cと回転部材20の間で矢印Hと矢印D方向に引っ張られて第1接合部22aに力を加え矢印E方向に開封が進む。
図22、図23に示すように第1接合部22bを確実に剥がすためには第1接合部22bと固定部18cの間には次のような長さの関係が求められる。まず回転部材20と、開口部35aと、固定部18cと、を通り、回転部材20の回転軸に垂直な平面を見た時に、第1接合部22aの中で最後にはがされる点を第一の点22dとする。第一の点22dは、第1接合部22aのなかで開口部に近い側の端部の点である。そして固定部18cから可撓性容器16に沿って第一の点22dとの距離をM1とする。そして開口部35aを含む方向に、固定部18dから第一の点22dまで可撓性容器16の沿って測った距離をM2とする。なお開口部35aは可撓性容器16の素材が存在しない空間であるが、この開口部16aの幅も距離に含める。
まずM1<M2を満たす場合は図22に示す様に第1接合部22aに回転部材20の封止部材19を引っ張る力(矢印D方向)と固定部18cの踏ん張る力(矢印H方向)が第1接合部22aにかかり第1接合部22aに対して傾斜剥離とすることができる。傾斜剥離とすることで剥離力を低く設定することができる。ここで図22(a)は開封前、図22(b)は第1接合部22aが開封する直前である。
一方、M1>M2の場合は図23に示す様に第1接合部22aに回転部材20の引っ張る力がかからず第2接合部22bに力がかかる。この場合に第1接合部22aには力がかからない為剥離しない。この場合に第2接合部22bに回転部材20からの力(矢印D)と固定部18cの踏ん張る力(矢印H)がかかる。この状態では第2接合部22bには回転部材20の封止部材19を引っ張る力(矢印D)と固定部18cの踏ん張る力(矢印H)がかかり第2接合部22bの部分には剥離関係がせん断剥離の関係となるため第2接合部22bを開封することが困難である。これはせん断剥離が傾斜剥離に比べ大きな力が必要であるからである。
なおここで前述のM1、M2の距離の測りかたの定義について述べる。M1、M2の距離は開封時に引っ張られた時の距離が重要なのでありM1、M2経路の途中にヒダ16tが無い場合は図22、図23のように展開した距離を測れば良い。また図24で示すようにM1、M2の経路の途中に製造上貼り合わせでできるヒダ16tがある場合は、開封時に引っ張った場合でもヒダ16tは伸びない(剥がれない)為にヒダ16tの部分はM1、M2の距離には含まれない。つまりヒダ16tのように力の伝達に影響しない部分は為にM1やM2距離に含めない。
ここで複数の固定部と開封の関係について図31を用いて述べる。図31(a)の状態から回転部材20が回転して第1接合部22aが開封する直前が図31(b)である。本実施例では第1固定部18aと第2固定部18bを有している。ここで開口部35aを挟んで最初に開封される第1接合部22aに近い場所に配置されている第1固定部18aの方に開封時の力が加わる。そのため前述のM1、M2の距離の測りかたに第2固定部18aは考慮しなくてよい。このように複数の固定部がある場合には開封時の力が加わる開口部35aを挟んで最初に開封される第1接合部22aに近い場所に配置されている固定部を基準とすればよい。
次に第1接合部22aの開封直前の状態を示す図12を用いて第2接合部22bが回転部材20に巻き込まれずにより良好に開封できる配置について述べる。まず第1接合部22aの開口部35aから遠い側の端部を第二の点22eとする。第2接合部22bの開口部35aから遠い側の端部を第三の点22fとする。ここで第二の点22eから第三の点22fの距離をL1とする。また第二の点22eから力点部20aの距離をL2とする。この時に前記距離L1と前記距離L2の関係はL1<L2の関係が必要である。
ここで可撓性容器16の開封動作において、大きな役割を果たしている開口部を定義する連結部35bの概要を述べる。
また図21に示すように排出部35の開口部35aを定義する連結部35bを別の部材(連結部材16f)としても良い。この場合に開封方向(矢印E方向)に垂直な矢印F方向に長い一つの開口部16aを設け前記長い一つの開口部16aに開封方向(矢印E方向)に沿って橋渡しする別部材である連結部材16fを設ける構成である。この時長い一つの開口部16aの第1接合部22a側と第2接合部22b側にそれぞれ連結部材16fを接着、溶着等で接合されている。
ここで本発明を適用せず可撓性容器16が開封困難な例について述べる。これは図13及び図14で示すように、連結部35bが存在せず開封が困難になる場合である。図13は連結部35bが存在せず開口部16aが一つの例であり、図13(a)は第2接合部22bの剥離前の状態で、図13(b)と図15は第2接合部を剥離する時の状態を示した図である。また図8は本実施例における第2接合部22aを引き剥がす状態の開口部35a周辺の拡大断面図であり、図14は連結部35bが存在せず開封が困難になる場合の開口部35a周囲の断面図である。
(押圧部材)
図16及び図17に示すように、断面が四角い回転部材20の一面には押圧シート21が取り付けられている。回転部材20には装置本体Bの内部の駆動手段により駆動力が伝達され、回転部材20が矢印C方向に回転すると、一緒に押圧シート21が矢印C方向に回転するようになっている。なお、押圧シート21の材質としてはPET、PPS(ポリフェニレンスルファイド)、ポリカーボネイト、等の可撓性シートで、厚みは0.05〜0.1mm程度を用い、その先端は回転部材20の外接円より外側に突出している。ここで本実施例では回転部材20の異なる面に封止部材19と押圧シート21を固定しているが、回転部材20の同じ面に封止部材19と押圧シート21を固定しても良い。以下、特徴を述べる。
(開封前から開封時の排出概要)
まず開封前から開封開始時の現像剤の排出に関して前述の図7、図8に示すように封止部材19は力点部20aの方へ引っ張り(矢印D)、可撓性容器16は枠体の固定部18cで支えられる。そのため、開封時は力点部20aと、枠体の固定部18cと、接合部22の剥離する場所との3か所は、回転部材20の回転軸に垂直な断面において直線状に並ぶ方向に移動する。このように回転部材20が封止部材19に力を与え開封動作を行う前の時と、開封動作を開始し前記第1接合部22aでの接合が開封される時とで、開口部35aの位置が変化することにより開口部35a近傍の現像剤滞留を防ぐことができて排出性が良い。
開口部35aは、鉛直下方に向かって開いて形成されており、画像形成時の前には、押圧部材500の封止部材19の一部が開口部35aを閉じており、画像形成時には、封止部材19の一部が開口部35aを開放する。開口部35aが鉛直下方に向かって開いて形成されているので、封止部材19が開口部35aを開放するのみで現像剤Gが重力によって可撓性容器16から排出される。こうして、可撓性容器16の開口部35aが開封されると、現像剤自身の重力の作用、及び、可撓性容器16の振動等によって、開口部35aの付近の現像剤が排出され易い。
そして図17で示すように更に回転部材20の回転が進み押圧シート21が可撓性容器16から離れる。この時に可撓性容器16は可撓性を有しているため収納する現像剤の重さで押圧される前の状態に回復しようとする(矢印K)。そしてまた封止部材19も回転し、可撓性容器16を枠体18に押し可撓性容器16が変形することで開口部35a付近以外の現像剤も動かされ開口部35aより排出される。
開封直後の現像剤が可撓性容器16内部に多くある場合は、押圧シート21、封止部材19、及び、回転部材20の可撓性容器16への侵入量が繰り返し変化し、枠体18に押しつけるように可撓性容器16を変形させる。この押圧シート21の押圧による可撓性容器16の収縮と、可撓性容器16内部の現像剤の重さと可撓性容器16可撓性による回復を繰り返す。また前記作用により可撓性容器16自体が動くため可撓性容器16が振動し、この振動によっても可撓性容器16内部の現像剤が開口部35aから排出される。また押圧シート21は回転するため繰り返し可撓性容器16を押圧させることができる。
なお、可撓性容器16が枠体18へ押圧される部分27は図25に示す様に接着剤、両面テープ等の接合部28を設けて接合されている場合でも押圧シート21が可撓性容器16を押圧し現像剤を排出することができる。
なお、画像形成を行い可撓性容器16内の現像剤が少なくなった場合について図32を用いて説明する。開封直後は図32(a)に示すように収納する現像剤の重みにより可撓性容器16は押圧シート21に常に接触するように形状が追従して大きさ(内容積)を周期的に変化させる。
なお、押圧シート21と封止部材19を兼用させて1部品で両方の機能をもたせてもよい。これは開封後に接合部22が可撓性容器16と離れるため、封止部材19の接合部22側の端部は自由端となる。このため封止部材19は押圧シート21の機能を有することができる。このように押圧シート21の回転部材20の機能を回転部材20が有し、押圧シート21の機能を封止部材19が有することが可能となる。このようにすると部品点数の削減ができてコストダウンが図れる。
また、押圧シート21が回転部材20と押圧シート21の別部品ではなく、図26(a)で示すように同一部品で押圧シート21の作用をする凸部21cを押圧シート21に設けても同様に現像剤の排出を行うことができる。押圧シート21の回転部材20のみで構成される場合において、回転中心に垂直な断面で見たときに前記回転部材20の断面が多角形(図26(b))の形状やカム形状(図26(c))を有する場合でも良い。この場合でも可撓性容器16を枠体29に押圧して変形させる事が可能である。
図18は、実施例2に係る『可撓性容器』である現像剤収納部材34の構成を示す斜視図である。可撓性容器16の代わりに現像剤収納部材34が用いられる。現像剤収納部材34は、シート状の素材を真空成形、圧空成形、プレス成形により形つくったものを使用したものである。現像剤収納部材34と、実施例1と同様に、封止部材19と、回転部材20と、枠体17、枠体18と、を有している。
図18、図29(c)で示すように、現像剤収納部材34は、真空成形、圧空成形、プレス成形により形つくられた可撓性を有する可撓性容器である成形部34aと、シート状の通気部34bから構成される。ここで成形部34aと通気部34bの接合は熱溶着、レーザ溶着、接着剤、接着テープ等がある。現像剤収納部材34に通気性をもたせる理由としては実施例1と同じで製造時、物流時および保管時に対応するためである。
次に可撓性容器16の開封について述べる。ここで実施例1と固定部、固定部の位置はほぼ同じであり力の関係も同じである。よって開封工程も同じである(図7、図8)。実施例2で、開口部35aは成形部34aに配置されているが、成形部34aも実施例1と同様に可撓性であり、開封時の力の関係は実施例1と同じである。よって実施例2においても開封が進行する矢印E方向の方向で、第1接合部22aと第2接合部22bとを複数の連結部35bが橋渡ししている。そのため第1接合部22aの開封を終えて第2接合部22aが開封する時に封止部材19を現像剤収納部材34から剥す力を伝えることができる。そのため第2接合部22bも開封が可能となるのである。
現像剤収納部材34の一部を真空成形により形がつくられていることにより実施例1の効果に加えて以下の効果がある。第一の効果として、現像剤収納部材34を枠体の内側に沿った形状にできる。そのため実施例1で示すような袋形態では枠体の隅部にまで袋を入れる事は難しく、現像剤収納部材34と枠体17に隙間ができてそのスペースが有効な現像剤収納スペースとならない。
17、18 枠体
19 封止部材(押圧部材)
20 回転部材(押圧部材)
21 押圧シート(押圧部材)
25 現像剤収納ユニット
35a 開口部
35X 斜面部(開口部含有面部)
35Y 垂直面部(他面部)
G 現像剤
Claims (13)
- 現像剤を排出するための開口を有し、現像剤を収納する可撓性容器と、
前記可撓性容器を収納すると共に前記可撓性容器から排出される現像剤を収納する枠体と、
前記可撓性容器を押圧して変形させる押圧部材と、を備え、
前記可撓性容器は、前記開口を有する開口含有面部、及び、前記開口含有面部より強度が弱い他面部、を含む複数の面部を有し、前記押圧部材は、前記開口含有面部を押圧することを特徴とする現像剤収納ユニット。 - 前記可撓性容器の他面部の厚さは、前記可撓性容器の前記開口含有面部の厚さよりも、薄いことを特徴とする請求項1に記載の現像剤収納ユニット。
- 前記押圧部材は、前記可撓性容器を押圧することで前記開口含有面部の位置を変化させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の現像剤収納ユニット。
- 前記開口は、前記可撓性容器に複数設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の現像剤収納ユニット。
- 前記開口は、鉛直下方に向かって開いて形成されており、
画像形成時の前には、前記押圧部材の一部が前記開口を閉じており、
画像形成時には、前記押圧部材の一部が前記開口を開放することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の現像剤収納ユニット。 - 前記押圧部材は、前記枠体に回転自在に設けられ、
前記押圧部材の回転中心に垂直な断面視で前記回転中心から外縁までの第1距離は、前記押圧部材の回転中心に垂直な断面視で前記回転中心から外縁までの第2距離と異なることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の現像剤収納ユニット。 - 前記押圧部材は、前記可撓性容器を押圧する押圧シート、前記開口に封をして回転により開封した後に前記可撓性容器を押圧する封止部材、並びに、前記押圧シート及び前記封止部材を固定される回転部材を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の現像剤収納ユニット。
- 前記押圧部材は、前記可撓性容器から排出された前記枠体の内部の現像剤を撹拌可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の現像剤収納ユニット。
- 前記押圧部材は、前記枠体の内部に設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の現像剤収納ユニット。
- 現像剤を担持する現像剤担持体と、
請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の現像剤収納ユニットと、
を備えることを特徴とする現像装置。 - 電子写真感光体ドラムと、
請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の現像剤収納ユニット又は請求項10に記載の現像装置と、
が一体化され、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ。 - 前記画像形成装置本体と、
前記画像形成装置に組み込まれた請求項11に記載のプロセスカートリッジと、
を備えることを特徴とする電子写真画像形成装置。 - 前記押圧部材の駆動を制御するコントローラを備え、
前記コントローラは、前記押圧部材を回転させて前記可撓性容器を繰り返し押圧させることを特徴とする請求項12に記載の電子写真画像形成装置。
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