JP2009541275A - 二重特異性抗体の生産 - Google Patents
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Abstract
(a)第1の標的に対する特異性、及び同じアイソタイプの対応する野生型抗体に対し、その重鎖定常ドメインにおいて、第1の重鎖-第1の重鎖の二量体の形成をかなり低減させるのに十分な数の置換を含む第1の軽-重鎖対、及び(b)分子内イオン相互作用の形成に関して、第1の対の重鎖配列の配列に対して相補的な配列を有する重鎖を含有する第2の軽-重鎖対を含有し、ここで、第1の対又は第2の対が、他の軽鎖-重鎖対の重鎖と相互作用する軽鎖の能力を低減させるように、軽鎖に置換、重鎖に相補的な置換を含む二重特異性抗体を提供する。また、一又は複数の細胞におけるこのような抗体の生成方法も提供される。
Description
ここに記載された発明の様々な態様は、二重特異性抗体の生産方法、これら及び他の方法により生産された二重特異性抗体分子、及び関連する組成物及び方法に関する。
抗体(又は「免疫グロブリン」)は、抗原の出現に応答して哺乳動物(例えばヒト)Bリンパ球由来形質細胞により分泌されるタンパク質である。各抗体の基本単位は単量体である。抗体分子は、単量体、二量体、三量体、四量体、五量体等でありうる。抗体単量体は、2つの同一の重鎖と2つの同一の軽鎖からなる「Y」型分子である。
特に、このような各抗体単量体は、同一の重鎖対(HCs)と同一の軽鎖対(LCs)を含む。各LCは一つの可変ドメイン(VL)と一つの定常ドメイン(CL)を有するが、各HCは一つの可変(VH)及び3つの定常ドメイン(CH1、CH2及びCH3)を有する。CH1及びCH2ドメインはヒンジ領域により連結している。各ポリペプチドは、鎖内ジスルフィド架橋の数により特徴付けられ、ポリペプチドは付加的なジスルフィド架橋により相互連結している。ポリペプチドを架橋するジスルフィドに加えて、ポリペプチドはまたイオン相互作用(該相互作用はここで記載された発明の多くの態様に直接関連している)により結合している。
特に、このような各抗体単量体は、同一の重鎖対(HCs)と同一の軽鎖対(LCs)を含む。各LCは一つの可変ドメイン(VL)と一つの定常ドメイン(CL)を有するが、各HCは一つの可変(VH)及び3つの定常ドメイン(CH1、CH2及びCH3)を有する。CH1及びCH2ドメインはヒンジ領域により連結している。各ポリペプチドは、鎖内ジスルフィド架橋の数により特徴付けられ、ポリペプチドは付加的なジスルフィド架橋により相互連結している。ポリペプチドを架橋するジスルフィドに加えて、ポリペプチドはまたイオン相互作用(該相互作用はここで記載された発明の多くの態様に直接関連している)により結合している。
重鎖には5つのタイプ:γ、δ、α、μ及びε(又はG、D、A、M、及びE)がある。それらは免疫グロブリンのクラスを定める。全てのアイソタイプのH鎖は、2つのアイソタイプ−−k及びlの軽(L)鎖と結合している。よって、抗体の基本的H2L2組成は、そのH及びLアイソタイプにより、例えばe2k2、(m2l2)5等と特定することができる。それらの重鎖における差異に基づき、免疫グロブリン分子は、5つの主要なクラス:IgG、IgM、IgA、IgE、及びIgDに分けられる。免疫グロブリンG(「IgG」)は、内部成分、例えば血液、脳脊髄液及び腹水(腹腔に存在する液体)の主だった免疫グロブリンである。IgGは、胎盤を通過し、胎児に母の免疫を付与する免疫グロブリンの唯一のクラスである。IgGは全免疫グロブリンの80%を占める。それは分子量150000ダルトンの最小の免疫グロブリンである。よって、組織中への体循環から外へ素早く拡散しうる。現在までに承認されている全ての抗体薬剤は、IgG又はIgG誘導分子を含む。
いくつかの種において、免疫グロブリンクラスは、抗体構造に対して複雑性の他の相を加えて、サブクラスに従い、さらに分けられる。ヒトにおいては、例えばIgG抗体は、4つのIgGサブクラス--IgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4を含む。各サブクラスは、g1(IgG1)、g2(IgG2)、g3(IgG3)、g4(IgG4)、a1(IgA1)又はa2(IgA2)と称される異なる重鎖アイソタイプに相当する。
様々な手段による抗体分子の生産は一般的によく理解されている。例えば米国特許第6331415号(Cabillyら)には、免疫グロブリンの組換え生産方法が記載されており、ここで重鎖及び軽鎖は、単細胞における単一のベクター又は2つの別々のベクターから同時に発現される。Wibbenmeyerら,(1999, Biochim Biophys Acta 1430(2):191-202)、及びLee及びKwak(2003, J. Biotechnology 101:189-198)は、大腸菌の別個の培養において発現されたプラスミドを使用し、別々に生産した重鎖及び軽鎖から、モノクローナル抗体を生産することを記載している。抗体生産に関する様々な他の技術は、例えばHarlowら, ANTIBODIES: A LABORATORY MANUAL, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y.,(1988)、及び国際公開第2006028936号に記載されている。
哺乳動物(及びある種の他の脊索動物)において、抗体と抗原との間の反応(通常は感染病原体に関連している)により、抗原及びその供給源の除去に至る。この反応は高度に特異的であり、つまり、特定の抗体が1種類の抗原のみと反応する。抗体分子は直接感染病原体を破壊しないが、むしろ、免疫系の他の成分による破壊のために薬剤に「タグ」を付す。ヒト等の哺乳動物では、タグは、一般的にFcドメインと称される抗体のCH2-CH3部分により構成される。
2つの独立した抗原に対する親和性を有する二重特異性抗体(BsAbs)は、過去に記載されている(Holliger及びWinter 1993 Curr. Opin. Biotech. 4, 446-449(またPoljak, R. Jら(1994)Structure 2:1121-1123; 及び Caoら(1998), Bioconjugate Chem. 9, 635-644を参照)に概説)。このような抗体は、腫瘍のような標的部位への細胞傷害剤又は免疫エフェクター細胞の(とりわけ)再指示に特に有用である。現在までに、あまりにも短すぎて同じ鎖上のドメインと対形成できないリンカーを使用して、2つの独立した抗体のVH及びVLドメインを連結させ、よって異なる鎖上の相補的ドメインとの対形成を促進させて、2つの抗原結合部位を再形成することにより、殆どの二重特異性抗体が作製されている。このタイプの抗体分子の主な欠点は、Fcドメイン、よってエフェクター機能(例えば、補体活性化、Fc-レセプター結合等)を惹起する抗体の能力の欠如である。
「完全長」二重特異性抗体(BsAb-IgG)(機能的抗体Fcドメインを含むBsAbs)は、以前より、典型的には2つの異なるIgG分子の化学的架橋(Zhuら 1994 Cancer Lett., 86, 127-134)、又はハイブリッドハイブリドーマにおける2つの免疫グロブリンG分子(「IgGs」)の同時発現(Sureshら 1986 Methods Enzymol 121, 210-228)により作製されている。しかしながら、化学的架橋は、多くの場合、非効率的で、抗体活性の消失に至るおそれがある。ハイブリッドハイブリドーマにおいて2つの異なるIgGを同時発現させると、10の異なる重鎖-及び軽鎖対が生成され、よってBsAb-IgGの収率を損なう(例えば米国特許出願第2003/007835号を参照)。双方の方法において、化学的修飾により得られた多量体凝集体、及び重又は軽鎖及び非同族重-軽鎖対のホモ二量体等、非機能的種からのBsAb-IgGの精製は、多くの場合困難であり、通常、収率が低くなる。
米国特許出願第20030078385号(Arathoonら- Genentech)には、(a)ヘテロ多量体形成を促進し、ホモ多量体形成を阻害するように、「キャビティ内への隆起(rotuberance-into-cavity)」相補領域を生じさせることによる(小さな側鎖を有するアミノ酸を、より大きな鎖のものに置き換えること、またその逆による)、第1のポリペプチドの界面と第2のポリペプチドの界面に特異的で相補的な相互作用;及び/又は(b)自然に生じないジスルフィド結合が第1及び第2のポリペプチドの間に形成されるように、第1のポリペプチドの界面に遊離のチオール含有残基、及び第2のポリペプチドの界面に、対応する遊離のチオール含有残基を、導入することを含む多重特異性抗体の製造方法が記載されている。また’385出願には、多量体化ドメイン(CH3界面を含む定常ドメインの一部)に、相補的疎水性及び親水性領域を生じさせることが記載されている。’385出願の方法は、単一(「共通」)の可変軽鎖の使用が要求される。共通の軽鎖二重特異性抗体を有するこのような「穴への小頭部(knobs-into-holes)」(及びこのように生成された二重特異性抗体を使用する方法)は、Marvin及びZhu, Acta Pharmacologica Sincia, 26(6):649-658(2005)(またKontermann, Acta Pharacol. Sin., 26:1-9(2005)を参照)で概説されている。
他のタイプの二重特異性抗体分子及び二重特異性抗体の製造方法が必要とされている。ここに記載される発明は、そのような分子及び方法を提供する。本発明のこれら及び他の態様及び利点は、ここに提供される発明の記載から明らかになるであろう。
他のタイプの二重特異性抗体分子及び二重特異性抗体の製造方法が必要とされている。ここに記載される発明は、そのような分子及び方法を提供する。本発明のこれら及び他の態様及び利点は、ここに提供される発明の記載から明らかになるであろう。
本発明は、新規の二重特異性抗体、二重特異性抗体の新規の製造方法、及び他の種々の関連した方法及び組成物を提供する。
例示的な一態様では、本発明は、(a)第1の標的に対する特異性及び同じアイソタイプの対応する野生型抗体に対し、その重鎖定常ドメインにおいて、第1の重鎖-第1の重鎖の二量体の形成を有意に低減させるのに十分な数の置換を含む第1の軽-重鎖対、及び(b)分子内イオン相互作用の形成に関して、第1の対の重鎖配列の配列に対して相補的な配列を有する重鎖を含む第2の軽-重鎖対を含み、ここで、第1の対又は第2の対が、他の軽鎖-重鎖対の重鎖と相互作用する軽鎖の能力を低減させる置換を軽鎖に、相補的な置換を重鎖に含む二重特異性抗体を提供する。また、一又は複数の細胞におけるこのような抗体の製造方法も提供される。
ここに提供された発明の記載に、本発明のこれらの態様は十分に記載され、これらを読むことにより、本発明の付加的な態様、特徴及び利点が明らかになるであろう。
例示的な一態様では、本発明は、(a)第1の標的に対する特異性及び同じアイソタイプの対応する野生型抗体に対し、その重鎖定常ドメインにおいて、第1の重鎖-第1の重鎖の二量体の形成を有意に低減させるのに十分な数の置換を含む第1の軽-重鎖対、及び(b)分子内イオン相互作用の形成に関して、第1の対の重鎖配列の配列に対して相補的な配列を有する重鎖を含む第2の軽-重鎖対を含み、ここで、第1の対又は第2の対が、他の軽鎖-重鎖対の重鎖と相互作用する軽鎖の能力を低減させる置換を軽鎖に、相補的な置換を重鎖に含む二重特異性抗体を提供する。また、一又は複数の細胞におけるこのような抗体の製造方法も提供される。
ここに提供された発明の記載に、本発明のこれらの態様は十分に記載され、これらを読むことにより、本発明の付加的な態様、特徴及び利点が明らかになるであろう。
ここに記載された本発明は、一部には、抗体単量体の定常ドメインにおけるアミノ酸対が、多量体化及びこのような抗体単量体(IgG分子等の抗体分子の場合には全体としての抗体分子)の安定性に有意に関与しており、従って、二重特異性抗体単量体又は分子の形成をさらに促進させるように、種々の方法により修飾することができるという、本発明者の発見から生じたものである。典型的には、このようなアミノ酸対は、抗体分子の重鎖(例えば、IgG分子のCH1及びCH3定常領域に存在するある種のアミノ酸残基の間)において主として見出された。しかしながら、いくつかの場合には、ここで例証されるように、重鎖-軽鎖(CL)定常ドメインアミノ酸残基の分子内イオン相互作用も、抗体の形成に重要でありうる。
例えば、ヒト免疫グロブリンG抗体(IgG Abs)において、本発明者は、四量体抗体分子の2つの重鎖(「HC」)ポリペプチドの架橋に寄与するイオン力が、次の形で抗体のCH3領域に存在する6つのアミノ酸に主な原因があることを新たに発見した:E240-K253、D282-K292、及びK322-D239(配列位置番号は、CH1の最初から出発するアミノ酸を称する(UNIPROT-ID:IGHG1_HUMANに従う)。
この発見を使用し、本発明者は、K253E、D282K、及びK322Dのように、第1の抗原(X)に対して親和性を有するIgG抗体(Ab1)のHCアミノ酸を置換することにより、ヒトIgG Ab HCポリペプチド(対応する野生型四量体抗体分子中で自然に生じる)の自己ペアリングを、有意に低下させることができることをさらに見出した。置換D239K、E240K、及びK292Dによって、好ましくは第2の標的(Y)に対する親和性を有する、第2のIgG抗体(Ab2)のHC配列を同様にして修飾することにより、このようなAb2 HCポリペプチドの二量体化がまた無効になる。
同様にして、本発明者は、ヒトAbsのCLの位置15のアミノ酸(UNIPROT-ID:KAC_HUMANに従い番号付け)及びCH1のK96が、通常は、ヒトIgG抗体の軽鎖(LC)及びHCの間にイオン相互作用を形成し、LC(C105)とHC(C103)ヒンジ領域に存在するシステイン残基の間にスルフィド架橋が形成されるのに十分な程、2つの鎖の間を近接させることを見出した。さらに本発明者は、次の形、つまりLCにおけるE15K及びHCにおけるK96Eで、(Ab1及びAb2の)LCs及び同族のHCの一方のこの位置のアミノ酸残基を変えることで、非同族HCとの対形成からLCの修飾を防止できるということも見出した(例えば、Ab1がそのように修飾されれば、Ab2 LCは、このような修飾がない場合と同程度に素早く、Ab1 HCと結合することはできないであろう)。
本発明者は、これらの2つの修飾された抗体からのポリペプチドを同時発現することで、ヒト四量体抗体(例えば、E240-K253、D282-K292、及びK322-D239)を安定化させ、ポリペプチドをペアリングし、異なる標的に対する親和性を有する二重特異性抗体を生じせしめる、このようなイオン相互作用を「回復させる」ことができることもさらに見出した。表1に(例示的な形で)これらの様々な置換をまとめる。
本発明者は、このような特定の発見を使用して、抗体の新規な生産方法及び新規な抗体分子を発明し、上述した特定の発見を発展させ、及び/又はさらに定義した。
このような例示的な一態様では、ここに記載された発明は、様々なタイプの二重特異性抗体の新規な製造方法を提供する。
このような例示的な一態様では、ここに記載された発明は、様々なタイプの二重特異性抗体の新規な製造方法を提供する。
この発明の方法は、一般的に、抗体分子内における定常ドメイン分子内イオン相互作用に関与するアミノ酸残基対を同定する工程を含む。このようなイオン対相互作用残基(又は「IPIRs」)は、任意の適切な方法により同定することができる。一つの例示的な方法では、IPIRsは、軽鎖−重鎖定常ドメイン領域の相互作用についてのX線構造を作製又は提供し、判断基準(例えば、イオン相互作用に関与する性質、このような相互作用を形成させるための有用性、潜在的パートナー残基の近接度等)のセットを適合させて残基を同定することによりIPIRsが同定され、これは、便宜的には、Chemical Computing Group(www.chemcomp.com)から入手可能なMOE(Molecular Operating Environment)ソフトウェア等のコンピュータソフトウェアプログラムを用い、このような構造又は関連する配列を分析することによりなされる。
抗体分子におけるIPIRsの同定は、同様の抗体分子(アミノ酸配列の同一性に関し、同様の種、又は高度に類似した定常ドメインからによる、同一の定常ドメインを有する抗体)から外挿されるか、又は相関させることができる場合がしばしばである。特定の種の抗体分子の特定のタイプに同定された定常ドメインイオン相互作用は、常に、その種において同じアイソタイプの他の抗体と同一であると思われる(例えば、特定のヒト免疫グロブリンG(「IgG」)分子において同定されたIPIRsは、常に、他のヒトIgGsでも見出されると思われる)。さらに、一つの種における特定のアイソタイプの抗体での定常ドメインイオン相互作用は、類似したタイプの抗体分子を有する他の種における同様のアイソタイプの抗体分子に素早く翻訳可能である(同一でないならば)。例えば、ヒト、ラット、及びマウスにおいて、抗体の定常ドメイン配列は、これらの生物体の一つにおいて同定されたIPIRsが、これらの生物体の他のものにおけるIPIRsと同一であるか、又は非常に類似していると思われるように90%を越える配列同一性を示す。よって、上述した工程において、特定の抗体中のIPIRsを同定する工程は、抗体の「タイプ」においてIPIRsを同定することにより置換可能であり、ここで抗体分子の「タイプ」は抗体分子のアイソタイプであり、(a)抗体(又は抗体の定常ドメイン)の種の起源、又は(b)異なる種の抗体ではあるが、高度に類似した定常ドメインを有するものいずれかを称する。
本発明の方法は、(a)(ここに含まれる特定の可変ドメインにより)第1の標的に対する特異性を有し、(b)野生型ホモログ又は同じ「タイプ」の抗体において、定常鎖分子内相互作用に通常関与する少なくともいくつかのアミノ酸残基の置換を含む定常ドメインを含有する、抗体の軽鎖及び重鎖のタンパク質の第1の対(「第1の軽鎖-重鎖対」又は「FLCHCP」)を調製することを含む。また本方法は、定常ドメイン分子内イオン相互作用に関し、FLCHCPに相補的なアミノ酸配列を含有する定常ドメインを含み、第2の標的に対する特異性を有する、第2の軽鎖-重鎖対(「SLCHCP」)を調製することを含む。定常ドメイン配列は、第1の対の定常ドメインと第2の対の定常ドメインにおける置換が、「自己」相互作用(すなわち、第1の対:第1の対又は第2の対:第2の対)に関し、第1及び第2の対の間のイオン相互作用が最大になる点で「相補的」である。換言すれば、FLCHCP及びSLCHCPは、FLCHCP及びSLCHCPタンパク質が、折り畳み及び結合可能な(すなわち多量体を形成する)場合、FLCHCP及びSLCHCPの双方を含む二重特異性四量体抗体分子(すなわちFLCHCP:SLCHPヘテロ多量体)が、一重特異性四量体よりも頻繁に形成されるように、集合的に、野生型抗体(又は抗体単量体)分子内相互作用(例えば、野生型ホモログ)に通常含まれる、十分な数のアミノ酸残基の置換を含む。本方法は、種々の成分鎖の折り畳み及び会合に適切な条件下で、FLCHCP及びSLCHCPタンパク質を混合するか、さもなければ接触させ、このような四量体二重特異性抗体を得ることをさらに含む。生成される任意の特定の二重特異性抗体のためのこの最後の工程の特定のパラメータは、単なる常套的な実験をして、当業者により直ぐに決定されるであろう。本明細書の他の部分に、この点に関するさらなるガイダンスが提供され、このようなパラメータが例示される。
また本発明は、上の方法に記載したように、FLCHCP及びSLCHCPを含む新規な二重特異性抗体を提供する。本発明により提供されるBsAbsのFLCHCP及びSLCHCP成分は、それらが上述した基準(すなわち、機能的な二重特異性抗体が提供されるように、十分な可変ドメインとフレームワーク領域を有し、所定数のIPIR-関連置換(例えば、5、6、7、8又は9のこのような置換)を含むように、十分な定常ドメイン(例えば、Fc領域の十分な部分)を有すること)を満たす限り、一般的には、任意の適切な組成を有しうる。典型的には、そのような二重特異性抗体は、融合タンパク質(例えば区別される形態として、例えばいわゆる「タンデム抗体、ダイアボディ、タンデムダイアボディ、scFv-IgG融合体等)として発現又は共有連結による共有結合を介して合わせられる付加的な免疫グロブリン分子又は断片を欠くことで特徴付けることができるが;他の態様では、本発明の二重特異性抗体は、他の抗体分子又は断片と結合又は融合し得ると考えられる。特定の態様において、本発明はこのような抗体(すなわち、上述したようなFLCHCP及びSLCHCPを含有する二重特異性抗体)を提供し、ここで抗体は、抗体多量体化ドメインの外部、場合によっては内部に、IPIRs-関連置換を含む。他の特定の態様において、本発明はこのような抗体を提供し、ここで抗体は、付加的に又は代替的に、(最も関連性が近い又は親抗体−例えば、IgG1配列から誘導された本発明のBsAbのケースにおいてはIgG1の)Fcドメインの重要な部分(例えば、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又はそれ以上)を含有することにより特徴付けることもできる。この態様のさらに特定の様相(BsAbがかなりの割合のFcドメインを含有している場合)において、Fcドメインのほとんど又は全てを欠く非常に類似した二重特異性抗体と比較して、Fcドメインのかなりの部分が、より大きなタンパク質安定性が付与されるのに十分な大きさと組成のものである。この態様における他の特定の様相において、Fcドメインを欠く非常に類似した二重特異性抗体と比較して、Fcドメインの一部は、(例えば、循環からのクリアランスが遅いために)二重特異性抗体のインビボ半減期が増加するのに十分な大きさと組成のものであり;さらなる他の特定の態様においては、Fcドメインの一部は機能的である(すなわち、二重特異性抗体に工程エフェクター機能を付与する)。他の態様において、本発明の抗体は、(例えば、Fcドメインに突然変異を導入する、Fcドメインを誘導体化することにより、又は典型的にはFcドメインを適切にグルコシル化できない細菌細胞又は他の細胞において抗体を発現させることにより)機能的でない完全長又はほぼ完全長のFcドメインを含有することで、(ここに記載した任意の他の特徴に加えて又は代替として)特徴付けることができる。さらなる他の特定の態様において、本発明は、上述したようなFLCHCP及びSLCHCPを有するBsAbを提供し、ここで、上述にて(又は以下に)記載する、可能性のある決定的な特徴(例えば、上述した様相の任意のものに定められたような、かなりの割合のFcドメインの所有)の任意のもの又は全てに加え、又は代替的に、BsAbは、異なる第1及び第2の軽鎖を含有する(すなわち、第1の対及び第2の対は、かなり異なる軽鎖を含有する)。さらなる他の特定の態様において、本発明は、上述したようなFLCHCP及びSLCHCPを有するBsAbを提供し、ここで、上述した(又は以下の)特徴の任意のもの又は全てに加え、又は代替的に、BsAbは、任意の自然に生じないシステイン-システイン相互作用を欠く(すなわち、抗体において、付加的なシステイン-システイン相互作用を導入するために、第1及び/又は第2の対の配列を修飾しない)。さらなる他の付加的な特定の態様において、本発明は、上述したようなFLCHCP及びSLCHCPを有するBsAbを提供し、ここで、上述した(又は以下の)特徴の任意のもの又は全てに加え、又は代替的に、抗体は、(野生型ホモログに関し)多量体化ドメインに隆起及び/又はキャビティを導入するであろう、任意の修飾を実質的又は全体的に欠く(すなわち、人工的な「穴中の小頭部」会合を欠く)ことで特徴付けられる。さらなる特定の態様において、本発明は、上述したようなFLCHCP及びSLCHCPを有するBsAbを提供し、ここで、上述した(又は以下の)特徴の任意のもの又は全てに加え、又は代替的に、抗体は、(野生型ホモログに関し)多量体化ドメインに導入される、任意の疎水性又は親水性領域を欠く(特に、任意の鎖に、2、3、4又は5を越える近接アミノ酸配列を導入する)ことで特徴付けられる。さらなる特定の態様において、本発明は、上述したようなFLCHCP及びSLCHCPを有するBsAbを提供し、ここで、上述した(又は以下の)特徴の任意のもの又は全てに加え、又は代替的に、抗体は、VH及びVLドメインの間に任意の人工的なリンカーを欠くことで特徴付けられる。
このようなBsAb分子(又は任意の適切なそれらの組合せ)の任意のこれらの特徴は、上述した方法に従い、及び/又はFLCHCP及びSLCHCP中に異なる軽鎖を有するBsAbsを生成する(すなわち、このような方法は本発明の特徴であり−例えば、上述した方法で、抗体は任意の「穴中の小頭部」置換を導入することなく、新規のシステイン-システインジスルフィド架橋、及び/又はVH-VLリンカー等を生成する)ことで、同様に特徴付けられる。
完全長又はほぼ完全長のFcドメインを有することで特徴付けられる本発明のBsAbにより例示されるように、本発明のBsAbsは任意の適切な大きさとすることができ、但し抗体は、関心ある2つの異なった標的に対して必要とされる特異的結合を提供し、「汚染」抗体分子に関しては、二重特異性抗体の形成を改善するために提供される、十分な数のIPIR-関連修飾を含むことが可能である。この点に関し、記載中の「完全長」とは、参照される野生型免疫グロブリン(例えばIgG)に類似した大きさの抗体を称する。「ほぼ完全長」なる用語は、野生型抗体分子のFcドメイン及び他のドメインのほぼ全てを含有する抗体を称する。双方のタイプのBsAbs(他のもの)が本発明において提供される。有利な態様において、本発明の抗体は、Igの少なくとも可変領域、第1の定常ドメイン、ヒンジ領域、第2の定常ドメイン、及び第3の定常ドメインを含有する重鎖を含むことで特徴付けることができる。典型的には、本発明の抗体は、抗体Fcドメインのかなりの部分を含有するであろう。しかしながら、他の態様において、重鎖はCH1、CH2及び/又はCH3ドメインの一部のみしか含有しない。
特定の例示的な態様において、本発明は:(a)ヒト抗体から誘導されるが、次の置換:K253E(すなわち、野生型ホモログ定常領域に存在するLys残基がGlu残基と置換)、D282K、及びK322D(他に特定されないならば、ここでの重鎖アミノ酸残基に対する参照は、(UNIPROT-ID:IGHG1_HUMANに従い)CH1の開始に関してなされる)を含有するFLCHCP;及び(b)ヒト抗体から誘導されるが、置換D239K、E240K、及びK292Dを含有するSLCHCPを含む二重特異性抗体を提供し、ここでFLCHCP又はSLCHCPのいずれかは、置換E15Kを有する軽鎖(他に特定されないならば、軽鎖アミノ酸残基の位置の引用はUNIPROT-ID:KAC_HUMANを参照してなされる)、及び置換K96Eを有する重鎖(他のLCHCPはこれらの位置では未修飾である)を含有する。ここで、「抗体から誘導される」なる表現は、アミノ酸配列組成に関し、示された(及び、いくつかの特定されていな付加的ない)変化(例えば、上述した特定の置換)以外、参照(又は「親」)抗体又は抗体様分子と同一又は高度に類似した(例えば、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、96%、97%、98%、又は99%同一の)抗体分子又は断片を称するために使用される。この意味において、「から誘導される」なる表現は、このような抗体又は抗体断片を生成させるための方法(例えば、組換え発現、化学的タンパク質合成等の任意の適切で有用な方法)を示す(又は制限する)ことを意図していない。本発明の二重特異性抗体が付与されると、(軽鎖(類)、重鎖(類)、又は軽鎖(類)及び重鎖(類)に、一又は複数の残基が挿入される又は欠失するため)野生型抗体からの組成が変化し、親抗体(又は抗体配列)に関し、二重特異性抗体における置換を同定するために使用される位置の参照は、示される参照(例えば、野生型親抗体)残基と最も近い対応するアミノ酸残基を称するものとして理解される(例えば、上述したように、野生型抗体の位置239は、二重特異性抗体の位置237、238、240又は241に相当し得る)。当業者であれば、常套的な方法を使用し、このような状況において、示された野生型残基に対応する残基が何であるが、例えば、当該問題のアミノ酸配列に最適なアラインメントを決定することにより(構造及び他の関連するデータを考慮に入れて)決定できるであろう。
アミノ酸配列の比較において、「同一性」は、例えばNeedleman-Wunschアラインメント分析(Needleman及びWunsch, J. Mol. Biol. (1970) 48:443-453を参照)の使用、-12の初期間隙ペナルティ及び-2の伸長ペナルティを有するBLOSUM50スコアリングマトリックスを使用するALIGN 2.0を用いた分析(Myers及びMiller, CABIOS (1989) 4:11-17を参照、ALIGNプログラムに導入された包括的アラインメント技術の議論のため)を介して提供されるもの等の任意の適切な技術(この発明において適切な一つを選択)により決定することができる。ALIGN 2.0プログラムのコピーは、 例えばSan Diego Supercomputer (SDSC) Biology Workbenchから入手可能である。Needleman-Wunschアラインメント分析では、2つの配列の間の全体的又は包括的同一性測定が提供されるため、より大きなペプチド配列の一部又はサブシーケンスであり得る標的配列が、完全配列に類似した方式で使用可能であるか、又は局所的アラインメント値が、例えばSmith-Watermanアラインメント(J. Mol. Biol. (1981) 147:195-197)により測定される、サブシーケンスの間の関係を評価するのに使用可能であると認知することができ、これは入手可能なプログラムを介して得ることができる(同一性を分析するのに適した他の局所アラインメント法には、 FastA及びBLASTプログラム等の、発見的局所アラインメントアルゴリズムを適用するプログラムが含まれる)。同一性を評価するためのさらなる関連法は、例えば国際特許出願第03/048185号に記載されている。また、Needleman-Wunschアルゴリズムを改善するために求められるGotohアルゴリズムも、包括的配列アラインメント用に使用可能である。例えばGotoh, J. Mol. Biol. 162:705-708 (1982)を参照。
有利な一態様において、本発明の二重特異性抗体は、ヒト免疫グロブリンG分子から誘導される。一般的に、本発明の二重特異性抗体は、任意の適切なタイプのIgG分子から生じせしめることができる。本発明の有利な一態様において、二重特異性抗体はヒトIgG1から誘導される。他の有利な態様において、本発明の二重特異性抗体はヒトIgG4から誘導される。他の態様において、二重特異性抗体は非ヒト(例えば、霊長類又は齧歯動物)IgG分子(又は、組成に関し、ヒトIgGとかなり類似していると認識された抗体タイプ)(例えば、マウスIgG1、IgG2a、IgG2b、又はIgG3抗体)から誘導される。もちろん、本発明の抗体の定常ドメインが一又は複数の突然変異を含む場合、読み手は、このような抗体のアイソタイプが、参照されるアイソタイプの野生型抗体と最も近くて対応する第1及び第2の重鎖を含むと定義されると、理解するであろう。他の特定の態様において、二重特異性抗体の一部又は全ての可変ドメイン、又はFLCHCP又はSLCHCPに包含されるCDRの機能的セットは、非ヒト(例えば、マウス)抗体から誘導されるが、二重特異性抗体の定常ドメインはヒト抗体から誘導される。また、このようなキメラ抗体の他のタイプも、本発明の範疇に入る。このようなヒト化、又はそうでなければキメラ二重特異性抗体は、十分な数のIPIRsに関して必要な修飾に加えて、適切な機能性を確実なものとするために必要な変異を、フレームワーク配列に含有することができる。
他の特定の態様において、本発明は、(i)第1の軽鎖タンパク質(FLCP);(ii)置換K253E、D282K、及びK322Dを含む第1の重鎖タンパク質(FHCP);ここで第1の軽及び重鎖タンパク質は、第1の標的に対する特異性を有するFLCHCPを集団的に形成可能なものであり;(iii)第2の軽鎖タンパク質(SLCP);(ii)置換K253E、D282K、及びK322Dを含む第2の重鎖タンパク質(SHCP);ここで第2の軽及び重鎖タンパク質は、第2の標的に対する特異性を有するSLCHCPを集団的に形成可能なものであり;これらを二重特異性抗体の形成に至らしめる、タンパク質の折り畳み及び会合に適した条件下で接触させる、又はそうでなければ混合することを含む二重特異性抗体の生成方法を提供し、FLCHCP又はSLCHCPのいずれかは、置換K96Eを含む重鎖及び置換E15Kを含む軽鎖を含有する。
本発明のBsAbsを生成するための、本発明の種々の方法は、任意の適切な標準的技術を使用して実施することができる。一態様において、FLCP、FHCP、SLCP、及びSHCPの2つ又はそれ以上の生成は、組換え細胞(すなわち、抗体の生成に適した単一種の細胞集団、例えば適切な組換え真核又は細菌細胞)からこのようなタンパク質を同時発現させ、このようなタンパク質をコード化することにより達成される。
他の態様において、本発明のBsAbは、(a)FLCHCPの重鎖部分を含有する第1のポリペプチドをコード化したヌクレオチド配列を含む第1の核酸で、第1の宿主細胞を形質転換させ;(b)FLCHCPの軽鎖部分を含有する第2のポリペプチドをコード化したヌクレオチド配列を含む第2の核酸で、第2の宿主細胞を形質転換させ;(c)(i)SLCHCPの軽鎖部分を含有する第3のポリペプチド、及びSLCHCPの重鎖部分を含有する第4のポリペプチドをコード化した第3及び第4の核酸配列を含有する第3の核酸(又は、第3及び第4の核酸配列をそれぞれ含有する第3又は第4の核酸)で、第3の宿主細胞を形質転換させるか、又は(iv)このような第3及び第4の核酸分子で、第3及び第4の宿主細胞を形質転換させ;(d)核酸配列を発現させ;(3)発現したポリペプチドを精製し;及び(f)工程(a)-(e)により産生したFLCP、FHCP、SLCP、SHCPを再折り畳み及び会合させ、BsAbを形成させることを含む方法により、産生させることができる。
よって例えば、本発明の例示的な一態様は、(a)第1の宿主細胞において、置換K253E、D282K、及びK322Dを含むFHCPをコード化した第1の核酸配列を発現させ、(b)第2の宿主細胞において、FLCPをコード化した第2の核酸配列を発現させ、(c)第3の宿主細胞において、置換K253E、D282K、及びK322Dを含むSHCPをコード化した第3の核酸配列を発現させ、(d)第4の宿主細胞において、SLCPをコード化した第4の核酸配列を発現させ、及び(e)二重特異性抗体を生成させるために、そこから二重特異性抗体の再折り畳み及び形成に適した条件下で、FLCP、SLCP、FHCP、及びSHCPを混合することを含む、本発明の二重特異性抗体の生成方法を提供し、ここで(i)FLCP及びFHCPは、第1の標的に対する特異性を有するFLCHCPを形成し;(ii)SLCP及びSHCPは、第2の標的に対する特異性を有するSLCHCPを形成し;及び(iii)FLCHCP又はSLCHCPのいずれかが、置換E15Kを含む軽鎖及び置換K96Eを含む重鎖を含有する。
他の例示的な実施例において、本発明は、(a)FLCP、及び第1の宿主細胞において置換K253E、D282K、及びK322Dを含むFHCPをコード化した(又は、単細胞で発現させることにより−例えばそれらを含有する単一の融合タンパク質を切断することにより産生した)2つの核酸配列を別々に発現又は同時発現させ;(b)第2の宿主細胞において、置換K253E、D282K、及びK322Dを含むSHCPをコード化した第2の核酸配列を発現させ、(c)第3の宿主細胞において、SLCPをコード化した第3の核酸配列を発現させ、及び(d)そこから、二重特異性抗体の再折り畳み及び四量体の形成に適した条件下で、FLCP、FHCP、SLCP、及びSHCPを混合し(又は、そうでなければ接触させ)ることを含む、本発明のBsAbの生成方法を提供し、ここで(i)FLCP及びFHCPは、第1の標的に対する特異性を有するFLCHCPを形成し;(ii)SLCP及びSHCPは、第2の標的に対する特異性を有するSLCHCPを形成し;及び(iii)FLCHCP又はSLCHCPのいずれかが、置換E15Kを含む軽鎖及び置換K96Eを含む重鎖を含有する。
本発明により提供される、上述した例示的な方法、又は他の類似した方法に使用される宿主細胞は、典型的には真核細胞及びグラム陽性細菌細胞から選択される。適切な真核細胞は、例えば哺乳動物細胞、昆虫細胞、植物細胞、及び真菌細胞から選択することができる。宿主細胞は、例えばCOS細胞、BHK細胞、HEK293細胞、DUKX細胞、サッカロミセス菌種細胞、クリベロマイセス菌種細胞、アスペルギルス菌種細胞、ニューロスポラ菌種細胞、フザリウム菌種細胞、トリコデルマ菌種細胞、及び鱗翅目(Lepidoptera )菌種細胞からなる群から別々に選択することができる。別の態様において、いくつか又は全ての宿主細胞は、別々の培養体で増殖させられる。他の態様において、精製工程には、Obelixカチオン交換カラムを使用した精製が含まれる。一態様において、細胞により発現した唯一の抗体生成物が、上述にて同定されたものである(細胞1のみがFHCPを発現)。他の態様において、細胞は、他の抗体断片(抗体に関し、ここで使用される場合「断片」なる用語は、野生型分子の一部、又はある状況においては、抗体鎖の一部に相当するタンパク質を称し、このような分子はいかにして生成されたかに限定されるものではなく、−すなわち、抗体「断片」は、大きな分子の「断片化」により生じたものである必要はないが、野生型LC及び/又はHCタンパク質の一部から組み立てられたタンパク質を含む)を含む、他の生成物を発現する。他の態様において、核酸は一又は複数のモノクローナル抗体生成細胞から誘導される。モノクローナル抗体生成細胞は、例えば、ハイブリドーマ、ポリドーマ、及び不死化B細胞から選択することができる。
特定の例示的な態様において、会合及び再折り畳みは:(a)ポリペプチド比が約1:1:1:1、ほぼ室温、pH約7、又は(b)ポリペプチド比が約1:1:1:1、約5℃、pHは約8〜約8.5の範囲、から選択される条件下で、ポリペプチドを接触(例えば混合)することを含む。さらなる一態様において、ポリペプチドは、約0.5MのL-アルギニン-HCl、約0.9mMの酸化グルタチオン(GSSG)、及び約2mMのEDTAを含有する溶液中で接触(又は混合)される。他の態様において、ポリペプチド比は、全ての他の抗体に対して約1−2:1−2(すなわち、1−2:1−2:1−2:1−2)からである。
他の態様において、BsAbの生成は、(上述した特定の対応の任意のものに対して)代替的に又は付加的に、ポリペプチドの混合物を含有する溶液を透析することを含む。
一態様において、本方法は、Obelixカチオン交換カラムを用い、BsAbsを含有する培地を精製し、そこから精製された抗体を溶出させることを含む。この態様の特定の変形例において、本方法は、次の工程:(a)カラムに、濾過された細胞培養体を適用し、場合によっては濾過された細胞培養体をpH調節し;(b)溶出用バッファーに溶媒を添加し;及び(c)塩勾配を増加させることによって抗体を溶出させることの少なくとも一を含む。特定の態様において、工程(c)は工程(b)の前に実施される。他の溶出方法には、限定されるものではないが、約6.0のpHを有し、塩とグリセロールを含有する溶出用バッファー(例えば、約30mMのシタラート、約25mMのNaCl、約30%のグリセロール、pH約6.0)、約7.5-8.5のpHを有する溶出用バッファー(例えば、トリス-バッファー)、約6.5〜約7.0のpHであり、0〜約1Mの塩(例えば、NaCl)を含有する勾配溶出液の使用が含まれる。
完全な免疫グロブリン分子又は機能的免疫グロブリン断片の形成は、本発明においては再折り畳み(再折り畳みと会合)と称される、ジスルフィド結合形成により、重及び軽鎖の再組立がなされることを含む。復元とも称される再折り畳みは、Jin-Lian Xingら.(2004; World J Gastroenterol 10(14):2029-2033)、及びLee及びKwak(2003; Journal of Biotechnology 101:189-198)に記載されているようにいして実施可能である。特定の実施態様では、再折り畳みは、重及び軽鎖(又はその断片)の混合物を透析することによっても達成され、混合物中の重鎖及び軽鎖の量は、1:2〜2:1の範囲である。さらなる実施態様では、範囲は1:1である。宿主細胞が同じ培養培地に含有される実施態様では、培地中のHC及びLC(又はその断片)の自己組立物、及び機能的免疫グロブリン又は断片は、培地から収集することができる。HC及びLCの混合物を含有する培養培地の透析工程は、場合によっては再折り畳みプロセスに含めることができる。
またBsAbsは、グラム陰性菌(例えば大腸菌)(単独で、他の系統のもの、例えば真核細胞との組合せ)において、種々の鎖を発現させることによって生成させることができる。BsAbsの生成において、グラム陰性菌の代わりに、単独の真核細胞又はグラム陽性菌を使用することの利点には−
(i)内毒素が存在しない
(ii)封入体からのタンパク質を再折り畳みする必要がないので、高収率でタンパク質が得られる
(iii)完全長免疫グロブリンを産生することができる、及び
(iv)抗体のグリコシル化パターンを宿主生物体に応じて調節することができる
といったことが含まれる。
(i)内毒素が存在しない
(ii)封入体からのタンパク質を再折り畳みする必要がないので、高収率でタンパク質が得られる
(iii)完全長免疫グロブリンを産生することができる、及び
(iv)抗体のグリコシル化パターンを宿主生物体に応じて調節することができる
といったことが含まれる。
項目(i)に関し、ここで使用される内毒素は腸内細菌リポ多糖類の毒素活性を意味し、グラム陰性菌の外膜に見出される。
項目(ii)及び(v)に関し、多量のタンパク質を所望する場合、グラム陰性菌、例えば大腸菌は、生成宿主細胞としてはあまり適切ではない。大腸菌において、所望のタンパク質を大量に生成させると、多くの場合、封入体の形成、つづいて再折り畳みとなる。それに反し、グラム陽性菌は外膜を有さないが、グリカン層を通して、細胞質から直接、細胞外空間へ、タンパク質が分泌される。比較的単純な移送メカニズムにより、高収率での組換えタンパク質の分泌が容易になる。
項目(ii)及び(v)に関し、多量のタンパク質を所望する場合、グラム陰性菌、例えば大腸菌は、生成宿主細胞としてはあまり適切ではない。大腸菌において、所望のタンパク質を大量に生成させると、多くの場合、封入体の形成、つづいて再折り畳みとなる。それに反し、グラム陽性菌は外膜を有さないが、グリカン層を通して、細胞質から直接、細胞外空間へ、タンパク質が分泌される。比較的単純な移送メカニズムにより、高収率での組換えタンパク質の分泌が容易になる。
項目(iii)に関し、完全長免疫グロブリン分子はサイズが大きいため、大腸菌で得ることは困難である。大腸菌で生成された、再折り畳みされた完全なIgG分子における近年の報告、Simmonsら 2002 J. Immunol. Methods 263:133-147を参照。
項目(vi)に関し、製薬用途で開発されたほとんどのタンパク質は、真核宿主細胞で生成された場合、それらのポリペプチド骨格に結合して、オリゴ糖を有している。一般的に、このような糖タンパク質の糖鎖は、アスパラギン残基のアミド基へはN-グリコシド結合、又はセリンもしくはスレオニン残基のヒドロキシル基へはO-グルコシド結合により結合していてもよい。多くの場合、グルコシル化はタンパク質の正常機能にとっては必要であり、適切な折り畳み、機能及び安定性を確実にする。原核生物は、タンパク質の翻訳後修飾を実施する能力を欠いており、よって、タンパク質のグリコシル化では、このようなシステムを得られない。真菌及び酵母細胞は、適切なグリコシル化パターンを有するタンパク質が生成されるように設計することができる(Ballew及びGerngross 2004 Expert Opin. Biol. Ther. 4:623-626)。
項目(vi)に関し、製薬用途で開発されたほとんどのタンパク質は、真核宿主細胞で生成された場合、それらのポリペプチド骨格に結合して、オリゴ糖を有している。一般的に、このような糖タンパク質の糖鎖は、アスパラギン残基のアミド基へはN-グリコシド結合、又はセリンもしくはスレオニン残基のヒドロキシル基へはO-グルコシド結合により結合していてもよい。多くの場合、グルコシル化はタンパク質の正常機能にとっては必要であり、適切な折り畳み、機能及び安定性を確実にする。原核生物は、タンパク質の翻訳後修飾を実施する能力を欠いており、よって、タンパク質のグリコシル化では、このようなシステムを得られない。真菌及び酵母細胞は、適切なグリコシル化パターンを有するタンパク質が生成されるように設計することができる(Ballew及びGerngross 2004 Expert Opin. Biol. Ther. 4:623-626)。
上述した利点は、上述したような真核細胞、及びグラム陽性菌からなる群から選択される、3又は4の別々の宿主細胞において、重及び軽鎖タンパク質を独立して生成させることにより提供可能である。この状況において、「独立して」なる用語は、それぞれの重鎖(HCs)及び軽鎖(LCs)の生成が、宿主細胞の培養において、例えば異なる宿主細胞、異なる培養培地、異なる発現ベクター、及び/又は異なる物理的条件(例えば、温度、酸化還元条件、pH)を使用することにより、独立して制御又は調整できることを意味する。HC及びLC鎖(又はその断片)の生成後、完全長抗体又は抗体断片におけるエキソビボ再折り畳みは、培養培地にて直接達成することができ(それぞれ、HC及びLC鎖を発現する3又は4の別々の宿主細胞が、同じ細胞培養に存在する場合)、又はLCs及びHCs又はその断片の一又は複数の連動した又は別々の精製工程の後、透析して、HC及び/又はLC鎖溶液を濃縮し、及び/又はバッファーを交換し、特定の再折り畳みバッファーに移すか又は希釈する。
再折り畳み条件は、当該分野でよく知られた方法に従い、各抗体又は抗体断片から選択又は最適化することができる。典型的には、再折り畳みは、約+4℃〜+40℃、又は約+4℃〜室温の範囲の温度、約5〜約9、又は約5.5〜約8.5の範囲のpHで得ることができる。最適な再折り畳みに使用され得る例示的バッファーには、ホスファート、シタラート-ホスファート、アセタート、及びトリス、並びにCO2によるpH調節がなされた細胞培養培地が含まれる。特定の再折り畳み条件は、実施例1に記載されている。他の例示的な再折り畳み条件には、約1:1のHC:LC比、ほぼ室温である温度、中性のpHが含まれる。他の例示的な再折り畳み条件には、約1:1のHC:LC比、約5℃の温度、約0.1Mのトリス-HClバッファー、約0.5MのL-アルギニン-HCl、酸化還元系として約0.9mMの酸化グルタチオン(GSSG)、及び約2mMのEDTA、約8.0〜8.5のpHが含まれる。一態様において、再折り畳み溶液は、平衡になった透析用バッファーの伝導率が、約3.0〜約3.5mSの範囲の値に低下するまで、約7.4のpHを有し、約100mMの尿素を含有する、約20mMのトリス-HClバッファーにて透析される。
本発明の特定の態様として、Obelixカチオン交換体を、抗体の精製に使用することができる。Obelixカチオン交換体は高伝導率及びplよりも高pH(抗体に対して)で抗体に結合する。このことは精製能力に影響を及ぼす。疎水性相互作用をこのカチオン交換カラムに利用できるため、精製は、例えばプロピレンジオールを添加するといった、さらなる修正を行うこともできる。
本発明の方法に使用されるモノクローナル抗体をコード化したDNAは、従来からの方法を使用して(例えば、マウス抗体の重及び軽鎖をコード化した遺伝子に特異的に結合可能なオリゴヌクレオチドプローブを使用して)、容易に単離及び配列決定される。単離されると、DNAを発現ベクター内に配し、宿主細胞、例えば細菌細胞、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)細胞、又は免疫グロブリンタンパク質を生成しない骨髄腫細胞に形質移入させ、組換え宿主細胞においてモノクローナル抗体を合成させることができる。抗体をコード化したDNAの細菌における組換え発現は、当該分野でよく知られている(例えば、Skerraら, Curr. Opinion in Immunol., 5, pp.256(1993); and Pluckthun, Immunol. Revs., 130, pp.151(1992)を参照)。例えば、抗体鎖をコード化したDNAは、ハイブリドーマから単離され、適切な宿主に形質移入させるために、適切な発現ベクター内に配することができる。ついで、宿主は抗体鎖の組換え発現に使用される。
酵母、真菌及び高等真核細胞を所望する及び含むならば、免疫グロブリンポリペプチドをコード化したDNA配列が導入された宿主細胞は、翻訳後修飾されたポリペプチドを生成可能な任意の細胞であってよい。本発明の一実施態様では、真核細胞は、哺乳動物細胞、昆虫細胞、植物細胞、及び真菌細胞(酵母細胞を含む)から選択される。原核細胞の具体例は、グラム陰性細胞、例えば大腸菌(Cabillyら、米国特許第6331415号)、又はグラム陽性菌、例えば、桿菌、クロストリジウム、ブドウ球菌、乳酸桿菌、ラクトコッカスとすることができる(de Vosら 1997 Curr. Opin. Biotechnol. 8:547-553)。グラム陽性菌において組換えタンパク質を発現させるための例示的な方法は、米国特許第5821088号に記載されている。本発明で使用される哺乳動物細胞系の具体例は、COS−1(ATCC CRL 1650)、ベビーハムスター腎臓(BHK)、及びHEK293(ATCC CRL 1573; Grahamら, J. Gen. Virol. 36:59-72, 1977)細胞系である。好ましいBHK細胞系は、tk-ts13BHK細胞系(出典明示によりここに援用される、Waechter及びBaserga, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 79:1106-1110, 1982)であり、以後BHK570細胞と称する。BHK570細胞系は、ATCC受託番号CRL 10314にて、American Type Culture Collection, 12301 Parklawn Dr., Rockville, Md. 20852に寄託されている。また、tk-ts13BHK細胞系は、受託番号CRL 1632にて、ATCCから入手可能である。さらに、本発明においては、Rat Hep I(ラット肝細胞腫;ATCC CRL 1600)、Rat Hep II(ラット肝細胞腫;ATCC CRL 1548)、TCMK(ATCC CCL 139)、ヒト肺(ATCC HB 8065)、NCTC1469(ATCC CCL 9.1)、CHO(ATCC CCL 61)、及びDUKX細胞(Urlaub及びChasin, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:4216-4220, 1980)を含む、多くの他の細胞系を使用してよい。適切な酵母細胞の具体例には、サッカロミセス菌種、分裂酵素、特にSaccharomyces cerevisiae又はSaccharomyces kluyveriの菌株が含まれる。異種DNAで酵母細胞を形質転換させ、そこから異種ポリペプチドを生成させる方法は、その全てが出典明示によりここに援用される、米国特許第4,599,311号、米国特許第4,931,373号、米国特許第4,870,008号、米国特許第5,037,743号、及び米国特許第4,845,075号に記載されている。形質転換された細胞は、選択可能なマーカーにより決定される表現型、通常は薬剤耐性又はロイシン等の特定の栄養素の不在下で増殖する能力により選択される。酵母に使用される好ましいベクターは、米国特許第4,931,373号に開示されているPOT1ベクターである。ポリペプチドをコード化したDNA配列は、例えば上述したようなシグナル配列、場合によってはリーダー配列に先行されてよい。適切な酵母細胞のさらなる具体例は、クリベロマイセスの菌株、例えばK. lactis、ハンゼヌラ、例えばH. polymorpha、又はピキア、例えばP. pastorisである(Gleesonら, J. Gen. Microbiol. 132, 1986, pp. 3459-3465; 米国特許第4882279号を参照)。他の真菌細胞の具体例は、糸状菌、例えばアスペルギルス菌種、ニューロスポラ菌種、フザリウム菌種、又はトリコデルマ菌種、特にA. oryzae、A. nidulans及びA. nigerの菌株である。タンパク質の発現にアスペルギルス菌種を使用することは、例えば欧州特許第272277号、欧州特許第238023号、欧州特許第184438号に記載されている。例えば、F. oxysporumの形質転換は、Malardierら, 1989(Gene 78: 147-156)に記載されているようにして実施してもよい。トリコデルマ菌種の形質転換は、例えば欧州特許第244234号に記載されているようにして実施してもよい。
上述したようにして形質転換又は形質移入された宿主細胞は、ついで、免疫グロブリンポリペプチドの発現を可能にする条件下で、適切な栄養培地において培養され、その後、得られたペプチドの全て又は一部が、培養体から回収されてよい。培養に使用された培地は、宿主細胞の増殖に適した任意の従来からの培地、例えば適切なサプリメントを含有する最小又は複合培地であってよい。適切な培地は市販の供給者から入手可能であるし、又は公開されているレシピ(例えば、American Type Culture Collectionのカタログ)に従い調製されてもよい。ついで、遠心分離又は濾過により培地から宿主細胞を分離させ、硫酸アンモニウム等の塩により、上清又は濾液のタンパク質様成分を沈殿させ、当該分野のペプチドの種類に応じて、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー等の多様なクロマトグラフィー手順により精製することを含む従来からの手順により、細胞により生成されるペプチドは培養培地から回収されてよい。クロマトグラフィー手順において、ポリペプチドは、カラムから溶液に溶出される。一態様において、ポリペプチドは、培養培地からの精製の前後に透析されることで、所望の溶液にポリペプチドがもたらされる。
BsAbのFLCHCP及び/又はSLCHCPが、定常ドメインからの異なる起源の可変ドメインを含有している場合、例えばヒト化抗体から誘導された部分のケースでは、重及び経の双方で、ヒト可変ドメインを選択又はスクリーニングし、このようなヒト化抗体部分に導入されると考えられるため、最も好ましい配列/条件の選択は、抗原性を低下させるために重要である。いわゆる「ベストフィット法」においては、抗体の可変ドメインの配列を既知のヒト可変ドメイン配列のライブラリ全体に対してスクリーニングする。次にマウスのものと最も近いヒト配列をヒト化抗体のヒトフレームワーク(FR)として受け入れる(Simsら, J. Immunol., 151:pp.2296(1993);及びChothia及びLesk, J. Mol. Biol., 196:pp. 901(1987))。他の方法では、軽又は重鎖の特定のサブグループのヒト抗体全てのコンセンサス配列からの特定のフレームワーク領域を使用する。同じフレームワークをいくつかの異なるヒト化抗体に使用できる(Carterら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 89:pp.4285(1992);及びPrestaら, J. Immunol., 51:pp.1993))。このような方法は、ヒト化抗体の全体又は一部から誘導される、もしくは対応する一部を含有する、この発明のBsAbsの産生に使用又は適応させることができる。他の態様において、BsAbの一方又は双方の部分は、伝統的な免疫化方法により得られたハイブリドーマで発現させたmAbsから産生可能であるし、又は適切な哺乳動物発現システム、例えばXenoMouseTMシステム(Abgenix-Fremont, CA, USA)から生成させた、いわゆる「完全ヒト」抗体の一部に対応させることもできる(例えばGreenら. Nature Genetics 7:13-21(1994); Mendezら. Nature Genetics 15:146-156(1997); Green及びJakobovits J. Exp. Med. 188:483-495(1998);欧州特許第0463151B1号;国際特許出願第WO94/02602号、国際公開第96/34096号;国際公開第98/24893号、国際公開第99/45031号、国際公開第99/53049号、及び国際公開第00/037504号;及び米国特許第5,916,771号、同5,939,598号、同5,985,615号、同5,998,209号、同5,994,619号、同6,075,181号、同6,091,001号、同6,114,598号、及び同6,130,364号を参照)。
本発明の二重特異性抗体は、第1及び第2の標的の任意の適切な対に対し、特異的であってよい。
一態様において、分子本発明は、第1又は第2の標的が免疫細胞調節(例えば、CD4/CD8、CD28、CD26、CTLA-4、ICOS、又はCD11a)、例えば同時刺激分子(例えばCD28)、又は調節レセプター(例えばCTLA-4)(典型的には、BsAbの一部がCTLA-4阻害抗体から誘導される場合)であり、第2の標的が適切なリンパ球活性化レセプターである場合に、BsAbsを提供する。免疫細胞に会合する他の適切な第1又は第2の標的には、T細胞会合分子、例えばTCR/CD3又はCD2;NK細胞会合標的、例えばFcγRIIIa(CD16)、CD38、CD44、CD56、又はCD69;顆粒球会合標的、例えばFcγRI(CD64)、FcαRI(CD89)、及びCR3(CD11b/CD18);単球/マクロファージ会合標的(例えば、FcγRI(CD64)、FcαRI(CD89)、CD3(CD11b/CD18)、又はマンノースレセプター;樹状細胞会合標的、例えばFcγRI(CD64)、又はマンノースレセプター;及び赤血球会合標的、例えばCR I(CD35)が含まれる。以前又は現在の臨床開発において、標的組合せの具体例には、CD3xEGP-2;CD3xフォラートレセプター;CD3xCD19;CD16xCD30;CD16xHER-2/neu;CD64xHER-2/neu;及びCD64xEGFレセプターが含まれる(例えば、Sprielら, Immunology Today, 21(8):391-397(2000)を参照)。標的の種々の他の適切な組合せは、Kontermannら(2005)上掲に記載され、例えばEpCAM、BCL-1、FAP、OKT9、CD40、CEA、IL-6、CD19、CD20、MUC-1、EGFR、Pgp、Lys、C1q、DOTA、及びEDGが含まれる。
BsAbのFLCHCP及び/又はSLCHCPにより標的にされ得る公知の癌抗原には、限定されるものではないが、乳房、卵巣、及び結腸の腫瘍細胞、並びに神経芽細胞腫、肺癌、甲状腺癌、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌、及び消化管癌に特に関連したc-erbB-2(erbB-2;c-neu又はHER-2としても公知)が含まれる。他のクラスの癌抗原は、非酵素的機能の癌胎児性タンパク質である。これらの抗原は、種々の腫瘍に見出され、多くの場合「腫瘍会合抗原」と称される。癌胎児抗原(CEA)、及びα-フェトプロテイン(AFP)は、このような癌抗原の2つの具体例である。AFPレベルは肝細胞癌腫を有する患者で上昇し:肝臓癌を有する69%の患者では、血清中に高レベルのAFPが発現している。CEAは、結腸の腺癌、並びに肺及び尿生殖管の癌に見出される200kDの血清糖タンパク質である。さらに他のクラスの癌抗原は、特定のタイプの腫瘍からの熱ショックタンパク質(例えば、hsp70又はhsp90タンパク質)等、時折「腫瘍特異性抗原」と称される、特定の腫瘍に唯一の抗原である。他の標的にはNKG2DのMICA/Bリガンドが含まれる。これらの分子は多くの種類の腫瘍で発現し、通常、健康な細胞では発現しない。
FLCHCP及び/又はSLCHCPにより標的にされ得る癌抗原の付加的な特定の実施例には、上皮細胞接着分子(Ep-CAM/TACSTD1)、ムチン1(MUC1)、癌胎児抗原(CEA),腫瘍会合糖タンパク質72(TAG-72)、gp100、Melan-A、MART-1、KDR、RCAS1、MDA7、癌会合ウイルス性ワクチン(例えば、ヒトパピローマウイルス抗原)、前立腺特異的抗原(PSA)、RAGE(腎抗原)、α-フェロプロテイン、CAMEL(メラノーマにおけるCTL認識抗原)、CT抗原(例えば、MAGE-B5、-B6、-C2、-C3、及びD; Mage-12;CT10;NY-ESO-1、SSX-2、GAGE、BAGE、MAGE、及びSAGE)、ムチン抗原(例えば、MUC1、ムチン-CA125等)、癌会合ガングリオシド抗原、チロシナーゼ、gp75、C-myc、Mart1、MelanA、MUM-1、MUM-2、MUM-3、HLA-B7、Ep-CAM、腫瘍誘導性熱ショックタンパク質等が含まれる(例えば、Acresら, Curr Opin Mol Ther 2004 Feb, 6:40-7; Taylor-Papadimitriouら, Biochim Biophys Acta. 1999 Oct 8;1455(2-3):301-13; Emensら, Cancer Biol Ther. 2003 Jul-Aug;2(4 Suppl 1):S161-8;及びOhshimaら, Int J Cancer. 2001 Jul 1;93(1):91-6を参照)。他の例示的な癌抗原標的には、CA195腫瘍会合抗原様抗原(例えば、米国特許第5,324,822号)、及びメス尿扁平上皮細胞癌腫様抗原(例えば、米国特許第5,306,811号を参照)、及び米国特許第4,960,716号に記載された乳房細胞癌抗原が含まれる。
FLCHCP及び/又はSLCHCPは、一般的に、標的タンパク質抗原、炭水化物抗原、又はグリコシル化タンパク質であってもよい。例えば、BsAbは、形質転換(腫瘍又は癌腫)細胞、昆虫細胞等(他の免疫系関連疾患に関与している細胞)において優先的に生成される抗原のグリコシル化基を標的とすることができる。一態様において、抗原は腫瘍会合抗原である。例示的な態様において、抗原はMUC1である。他の特定の態様において、抗原はThomsen-Friedenreich(TF)抗原(TFAs)である。
多くのこれら及び他の癌抗原に対する抗体がよく知られており、これら及び他の癌抗原に対する付加的な抗体は、常套的な実験を使用し、当業者により容易に調製可能である。例えば、CEAに対する抗体は、UK2276169に記載されているように開発され、ここではこのような抗体の種々の配列も提供されている。公知の抗癌抗原抗体の他の具体例には、抗癌胎児性タンパク質mAbs(米国特許第5,688,505号を参照)、抗PSMA mAbs(例えば、米国特許第6,649,163号を参照)、及び抗TAG-72抗体(米国特許第6,207,815号を参照)が含まれる。抗CD19抗体には、抗B4(Goulら. Blood 90: 2364-75(1997))、B43及びB43単鎖Fv(FVS191;Liら, Cancer Immunol. Immunother. 47:121-130(1998))が含まれる。抗体は、ホスファチジル-セリンには結合するが、他のリン脂質には結合しないことが報告されている(例えば、Yronら, Clin. Exp. Immol. 97: 187-92)(1994))。モノクローナル抗体CC49の二量体性単鎖Fv抗体コンストラクトは、TAG-72エピトープを認識する(Pavlinkovaら, Clin. Cancer Res. 5: 2613-9(1999))。付加的な抗TAG-72抗体には、B72.3(Divgiら, Nucl. Med. Biol. 21: 9-15(1994))及び米国特許第5,976,531号に開示されているものが含まれる。抗CD38抗体は、例えばEllisら, J. Immunol. 155: 925-37(1995)(mAb AT13/5); Flavellら, Hematol. Oncol. 13: 185-200(1995)(OKT10-Sap); 及びGoldmacherら, 84: 3017-25(1994))に記載されている。抗HM1.24抗体も公知である(例えば、Onoら, Mol. Immuno. 36: 387-95(1999)を参照)。癌抗原結合配列はこれらの抗体から得ることができ、その癌抗原結合変異体は標準的な技術により産生可能で、適切なVH及びVL(又は対応するCDR)配列が提供される。また、本発明のBsAbsにより標的される、付加的な腫瘍特異性抗原の記載については、Staussら.: TUMOR ANTIGENS RECOGNIZED BY T CELLS AND ANTIBODIES and Taylor and Frances(2003)、及びDurrantら, Expert Opin、Emerging Drugs 8(2):489-500(2003)を参照。
また本発明のBsAbsは、非癌抗原癌会合タンパク質に対する特異性を示すことができる。このようなタンパク質には、癌進行に関連した任意のタンパク質を含めることができる。このようなタンパク質の例には、腫瘍成長に関連した血管新生因子、例えば血管内皮増殖因子(VEGFs)、線維芽細胞増殖因子(FGFs)、組織因子(TF)、上皮増殖因子(EGFs)、及びそのレセプター;腫瘍感染に関連する因子;及び癌進行に関連する他のレセプター(例えば、HER1-HER4レセプターの一つ)が含まれる。
これら及び他の癌会合タンパク質に対する抗体はよく知られており、又は標準的な技術により、容易に開発することができる。有利な標的に対するよく知られた抗体には、抗CD20mAbs(例えば、リツキシマブ及びHuMax-CD20)、抗Her2 mAbs(例えば、トラスツズマブ)、抗CD52mAbs(例えば、アレムツズマブ及びキャンパス(登録商標)1H)、抗EGFR mAbs(例えば、セチキシマブ、HuMax-EGFr、及びABX-EGF)、Zamyl、ペルツズマブ、抗A33抗体(米国特許第6,652,853号を参照 )、抗アミノリン脂質抗体(米国特許第6,406,693号を参照)、抗nニューロトロフィン抗体(米国特許第6,548,062号)、抗C3b(i)抗体(米国特許第6,572,856号を参照)、抗MN抗体(例えば、米国特許第6,051,226号を参照)、抗mts1 mAbs(米国特許第6,638,504号を参照)、及び抗VEGF mAbs(例えば、ベバシズマブ)、エドレコロマブ、トシツモマブ、イブリツモマブチウキタセン、及びゲムツズマブオゾガマイシンが含まれる。本発明のBsAbへの導入のために、配列は、これら又は類似の抗体及び/又はそこから誘導される変異体から得ることができる。
また、本発明のBsAbsは、ウイルス会合標的、例えばHIVタンパク質(例えば、gp120又はgp41)に対する特異性を有することができる。このようなBsAbsの生成に使用可能な、GP120に対する抗体は公知である(例えば、Haslinら, Curr Opin Biotechnol. 2002 Dec;13(6):621-4、及び Chaplin, Med Hypotheses. 1999 Feb;52(2):133-46を参照)。このようなBsAbsを生成する状況において有用な、他のHIVタンパク質に対する抗体も開発されている(例えば、Reら, New Microbiol. 2001 Apr;24(2):197-205; Rezacovaら. J Mol Recognit. 2002 Sep-Oct;15(5):272-6; Stieglerら, Journal of Antimicrobial Chemotherapy(2003)51, 757-759; 及びFerrantelliら, Curr Opin Immunol. 2002 Aug;14(4):495-502を参照)。 CMV等、他の適切なウイルス標的に対する抗体も公知である(例えば、Noktaら, Antiviral Res. 1994 May;24(1):17-26を参照)。C型肝炎ウイルス(HCV)等、他のウイルスを標的にすることも有利である。
抗体は、このような標的に対して容易に生じせしめることができ、このような抗体又は既に入手可能な抗体は、本発明の二重特異性抗体のFLCHCP及びSLCHCPに「挿入」(例えば遺伝子工学による導入)可能なVH及びVL配列(特に、VH及びVL CDRs)を決定するための常套的な方法により特徴付けることができる。
FLCHCP又はSLCHCP配列を得る又は誘導することのできる抗CD20抗体はよく知られている。例えば、US FDA認可された抗CD20抗体、リツキシマブTMIDEC C2B8; RITUXAN; ATCC No. HB 11388)は、癌のあるヒトを処置するために、定期的に使用されている。イブリツモマブは、リツキシマブTMに対するマウスカウンターパートである(Wisemanら, Clin. Cancer Res. 5: 3281s-6s(1999))。他の報告されている抗CD20抗体には、抗ヒトCD20 mAb 1F5(Shanら, J. Immunol 162: 6589-95(1999))、単鎖Fv 抗CD20マウスmAb 1H4(Haismaら, Blood 92: 184-90(1998))、及び抗B1抗体(Liuら, J. Clin. Oncol. 16: 3270-8(1998))が含まれる。1H4の例において、融合タンパク質は、伝えられているところによれば、プロドラッグN-[4-ドキソルビシン-N-カルボニル(-オキシメチル)フェニル]O-β-グルクロニルカルバマートを活性化させるために、腫瘍citeにおいて、ヒトβ-グルクロニダーゼと1H4を融合させることにより生成される(Haismaら. 1998)。リツキシマブオキシ関連する抗CD20抗体は、国際特許出願第WO94/11026号、及びLiuら, J. Immunol. 139(10):3521-3526(1987)にさらに記載されている。他の抗CD20抗体は、例えば国際特許出願第WO88/04936号に記載されている。例示的な抗CD20VH及びVL配列を表3に提供する:
他の態様において、本発明のBsAbは組織因子(TF)を標的にしてもよい。TFに対するマウスmAbsの治療的用途は、例えば米国特許第6,001,978号及び同5,223,427号に記載されている。国際出願WO 99/51743号には、ヒトTFを指向するヒト/マウスキメラモノクローナル抗体が記載されている。欧州特許出願第833911号は、ヒトTFに対するCDR-グラフト化抗体に関する。Presta Lら, Thrombosis and Haemostasis, Vol. 85(3)pp. 379-389(2001)は、TFに対するヒト化抗体に関する。さらに、ヒトTF抗体は、例えば国際特許出願WO 03/029295号、及びWO 04/039842;WO 89/12463、及び米国特許第6,274,142号(Genentech);WO 88/07543、米国特許第5110730号、米国特許第5622931号、米国特許第5223427号、及び米国特許第6001978号(Scripps);及びWO 01/70984及び米国特許第6,703,494号(Genentech)に記載されている。表4は、本発明のBsAbのFLCHCP又はSLCHCPに導入される(適切なフレームワーク配列を有する)、例示的な抗TF CDRsを列挙する:
上述したように、Her-2/neuに対して特異的な本発明のBsAbsは、(例えば、癌治療において)有利である。いくつかの抗体はHer-2/neuに対して開発されており、トラスツズマブ(例えば、HERCEPTINTM−例えば、Fornierら, Oncology(Huntingt)13: 647-58(1999)を参照)、TAB-250(Rosenblumら, Clin. Cancer Res. 5: 865-74(1999))、BACH-250(同上)、TA1(Maierら, Cancer Res. 51: 5361-9(1991))、及び米国特許第5,772,997号;同5,770,195号(mAb 4D5; ATCC CRL 10463);及び同5,677,171号に記載されているモノクローナル抗体(mAbs)を含む。コンジュゲートした抗Her-2抗体も公知である(例えば、 Skrepnikら, Clin. Cancer Res. 2: 1851-7(1996)、及び米国特許第5,855,866号)。抗Her-2抗体及びその用途は、例えば米国特許第6,652,852号、及び国際特許出願WO 01/00238、WO 01/00245、WO 02/087619、及びWO 04/035607にさらに記載されている。本発明のBsAbのFLCHCP又はSLCHCPに導入され得る、例示的な抗Her2 VH及びVL配列を表5で説明する:
他の例示的な態様において、本発明は、上皮増殖因子(EGF)レセプター(EGFR又はEGF-R)に対して特異的なBsAbsを提供する。上皮増殖因子-レセプター(EGF−R)はEGF、分裂促進ペプチドに結合する。抗EGF-R抗体及びそれらの調製方法は公知である(例えば、米国特許第5,844,093号、及び同5,558,864号、及び欧州特許第706,799A号を参照)。2004年2月、所定の癌の処置用として、US FDA認可された抗EGFR mAb アービタックス?(Cetuximab)。アービタックスはEGFRを標的にすることにより、癌の増殖を遅延化させた。例示的な抗EGF-R VH及びVL配列を表6で説明する:
他の態様において、本発明は、VEGFレセプター(VEGFR又はVEGF-R)、例えばKDRレセプターに対する特異性を有するBsAbsを提供する。
VEGFRsに対する多くの種類の抗体が公知である。例えば、抗VEGFR mAb AVASTIN?(ベバシズマブ)は、2004年2月、ヒトにおける癌の処置用として、USFDAから認可された。
例示的な抗VEGFR CDR配列を表7で説明する:
VEGFRsに対する多くの種類の抗体が公知である。例えば、抗VEGFR mAb AVASTIN?(ベバシズマブ)は、2004年2月、ヒトにおける癌の処置用として、USFDAから認可された。
例示的な抗VEGFR CDR配列を表7で説明する:
さらなる態様において、本発明は、CD52(CAMPATH-1)に特異的なBsAbsを提供する。CD52は、正常及び悪性のB及びTリンパ球、NK細胞、単球、マクロファージ、及びオス生殖系の組織の表面で発現した、21-28kDの細胞表面糖タンパク質である(例えば、Hale, Cytotherapy. 2001;3(3):137-43; Hale, J Biol Regul Homeost Agents. 2001 Oct-Dec;15(4):386-91; Domagalaら, Med Sci Monit. 2001 Mar-Apr;7(2):325-31; 及び米国特許第5,494,999号を参照)。
CD52抗体は当該分野でよく知られている(例えば、Croweら, Clin. Exp. Immunol. 87(1), 105-110(1992); Pangalisら, Med Oncol. 2001;18(2):99-107; 及び米国特許第6,569,430号を参照)。アレムツズマブ(キャンパス(登録商標))は、FDA認可された抗CD52抗体であり、慢性的なリンパ性白血病の処置に使用されている。
例示的な抗CD52 VH及びVL配列を表8で説明する:
CD52抗体は当該分野でよく知られている(例えば、Croweら, Clin. Exp. Immunol. 87(1), 105-110(1992); Pangalisら, Med Oncol. 2001;18(2):99-107; 及び米国特許第6,569,430号を参照)。アレムツズマブ(キャンパス(登録商標))は、FDA認可された抗CD52抗体であり、慢性的なリンパ性白血病の処置に使用されている。
例示的な抗CD52 VH及びVL配列を表8で説明する:
他の例示的な態様において、本発明は、CD33に特異的に結合するBsAbsを提供する。CD33は、初期の骨髄系前駆細胞及び骨髄性白血病(例えば、急性骨髄性白血病、AML)細胞において発現するが、幹細胞では発現しない糖タンパク質である。CD33に対するIgG1モノクローナル抗体は、マウス(M195)及びヒト化形態(HuM195)において調製される(例えば、Kossmanら, Clin. Cancer Res. 5: 2748-55(1999)を参照)。例えば、マイロターグ?(ゲムツズマブオゾガマイシン、抗CD33 mAbから誘導されたコンジュゲート(細胞毒素カリチアマイシンにコンジュゲート)は、CD33ポジティブ急性骨髄性白血病の処置に使用するために、2000年来、US FDAにて認可されている(例えば、 Sieversら, Blood Cells Mol Dis. 2003 Jul-Aug;31(1):7-10; Voutsadakis,ら, Anticancer Drugs. 2002 Aug;13(7):685-92; Sieversら, Curr Opin Oncol. 2001 Nov;13(6):522-7; 及びCoら, J. Immunol. 148(4), 1149-1154(1992)を参照)。
例示的な抗CD33軽鎖配列は、MNKAMRBPMEKDTLLLWVLLLWVPGSTGDIVLTQSPASLAVSLGQRATISCRASESVDNYGISFMNWFQQKPGQPPKLLIYAASNQGSGVPARFSGSGSGTDFSLNIHPMEEDDTAMYFCQQSKEVPWTFGGGTKLEIK(配列番号60)である。例示的な抗CD33重鎖配列は、MGWSWIFLFLLSGTAGVHSEVQLQQSGPELVKPGASVKISCKASGYTFTDYNMHWVKQSHGKSLEWIGYIYPYNGGTGYNQKFKSKATLTVDNSSSTAYMDVRSLTSEDSAVYYCARGRPAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号61)である。
さらなる態様において、本発明は、MUC-1に特異的に結合するBsAbsを提供する。MUC−1は癌腫会合ムチンである。MUC-1抗体はよく知られており、抗癌生物活性を有することが示されている(例えば、mAb hCTMO1に関し、Van Hofら, Cancer Res. 56: 5179-85を参照)。例えば、抗MUC-1モノクローナル抗体、Mc5は、伝えられているところによれば、腫瘍増殖を抑制する(Petersonら, Cancer Res. 57: 1103-8(1997))。
配列DIVVTQESALTTSPGETVTLTCRSSTGAVTTSNYANWVQEKPDHLFTGLIGGTNNRAPGVPARFSGSLIGDKAALTITGAQTEDEAIYFCALWYSNHWVFGGGTKLTVLGSE(配列番号62)、及びQVQLQESGGGLVQPGGSMKLSCVASGFTFSNYWMNWVRQSPEKGLEWVAEIRLKSNNYATHYAESVKGRFTISRDDSKSSVYLQMNNLRAEDTGIYYCTGVGFAYWGQGTTVTVS(配列番号63)。それぞれ、抗MUC-1 VL及びVH配列を表す。
配列DIVVTQESALTTSPGETVTLTCRSSTGAVTTSNYANWVQEKPDHLFTGLIGGTNNRAPGVPARFSGSLIGDKAALTITGAQTEDEAIYFCALWYSNHWVFGGGTKLTVLGSE(配列番号62)、及びQVQLQESGGGLVQPGGSMKLSCVASGFTFSNYWMNWVRQSPEKGLEWVAEIRLKSNNYATHYAESVKGRFTISRDDSKSSVYLQMNNLRAEDTGIYYCTGVGFAYWGQGTTVTVS(配列番号63)。それぞれ、抗MUC-1 VL及びVH配列を表す。
さらなる他の例示的な態様において、本発明は、CD22に特異的に結合するBsAbsを提供する。CD22は、正常なヒトB細胞及びいくつかの腫瘍性B細胞において発現する細胞表面抗原である。いくつかのモノクローナル抗CD22抗体が作製されており、HD6、RFB4、UV22-2、Tol5、4KB128、ヒト化抗CD22抗体(hLL2)、及びサポリンに結合した二重特異性F(ab')2抗体が含まれる(例えば、Liら. Cell. Immunol. 111: 85-99(1989); Masonら, Blood 69: 836-40(1987); Behrら, Clin. Cancer Res. 5: 3304s-14s(1999);及びBonardiら, Cancer Res. 53: 3015-21(1993)を参照)。
例示的な抗CD22 VH及びVL配列を表9で説明する:
例示的な抗CD22 VH及びVL配列を表9で説明する:
さらなる他の例示的態様において、本発明は、CD4に特異的に結合するBsAbsを提供する。CD4は、発達中の胸腺細胞、主要な組織適合性クラスII-制限成熟Tリンパ球、及びヒトでは、マクロファージー/単球系列の細胞において発現する、免疫グロブリンスーパーファミリーの膜貫通糖タンパク質である。リンパ球細胞において、CD4は、胸腺細胞個体発生、及び成熟T細胞の機能において、重要な役割を担っている。CD4は、T細胞抗原レセプター(TCR)に対するコレセプターとして作用する、クラスIIのMHCの非多形領域に結合する。それは胸腺細胞と抗原提示細胞との間の結合活性を増加させ、Src様タンパク質チロシンキナーゼp56lckとの会合を介して、シグナル伝達に寄与する。またCD4は、ヒト及びサル免疫不全ウイルス(HIV-1、HIV-2、及びSIV)に対するコレセプターでもある。特にCD4は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)-gp120糖タンパク質に対するレセプターである。臨床的に、CD4抗体は、グラフト又は移植片に対する免疫寛容を達成させ:自己免疫疾患及び免疫不全関連疾患、例えばループス、糖尿病、関節リウマチ等の処置;CD4を発現する白血病及びリンパ腫の処置;並びにHIV感の処置に使用されてよい。Bowersら, Int J Biochem Cell Biol. 1997 Jun;29(6):871-5(また、Olive及びMawas, Crit Rev Ther Drug Carrier Syst. 1993;10(1):29-63; Morrisonら, J Neurosci Res. 1994 May 1;38(1):1-5); Lifsonら, Immunol Rev. 1989 Jun;109:93-117を参照。
例示的な抗CD4 VH及びVL配列は、それぞれ以下の通りである:
DIQMTQSPASLSASVGETVTFTCRASENIYSYLAWYQQKQGKSPQLLVHDAKTLAEGVPSRFSGGGSGTQFSLKINTLQPEDFGTYYCQHHYGNPPTFGGGTKLEIK(配列番号72)、及びQVQLKQSGPGLVQPSQSLSITCTVSGFSLTTFGVHWVRQSPGKGLEWLGVIWRSGITDYNVPFMSRLSITKDNSKSQVFFKLNSLQPDDTAIYYCAKNDPGTGFAYWGQGTLVTVSA(配列番号73)。
例示的な抗CD4 VH及びVL配列は、それぞれ以下の通りである:
DIQMTQSPASLSASVGETVTFTCRASENIYSYLAWYQQKQGKSPQLLVHDAKTLAEGVPSRFSGGGSGTQFSLKINTLQPEDFGTYYCQHHYGNPPTFGGGTKLEIK(配列番号72)、及びQVQLKQSGPGLVQPSQSLSITCTVSGFSLTTFGVHWVRQSPGKGLEWLGVIWRSGITDYNVPFMSRLSITKDNSKSQVFFKLNSLQPDDTAIYYCAKNDPGTGFAYWGQGTLVTVSA(配列番号73)。
以下の例示的な実験方法及びデータは、本発明の種々の態様と、関連する例示的な実施可能な技術をよりよく例証するために提供され、本発明の範囲を決して限定するものではない。
実施例1−免疫グロブリンにおけるイオン相互作用の原因となるアミノ酸残基の同定
重鎖定常領域の位置番号の引用は、ここでは特にCH1(UNIPROT-id:IGHG1_HUMANの最初(N-末端)から出発する野生型定常領域配列の位置を示している。定常軽鎖の位置については、番号付けはUniprot-id:KAC_HUMANに従う。ヒトIgG1におけるイオン相互作用の原因となるアミノ酸は、GM及びKMアロタイプ双方のCH3-CH3ドメイン-ドメイン相互作用に医用可能なX線構造、及びCH1-Cカッパ及びCH1-Cラムダ相互作用に利用可能なX線構造の分析を使用し、同定した。
実施例1−免疫グロブリンにおけるイオン相互作用の原因となるアミノ酸残基の同定
重鎖定常領域の位置番号の引用は、ここでは特にCH1(UNIPROT-id:IGHG1_HUMANの最初(N-末端)から出発する野生型定常領域配列の位置を示している。定常軽鎖の位置については、番号付けはUniprot-id:KAC_HUMANに従う。ヒトIgG1におけるイオン相互作用の原因となるアミノ酸は、GM及びKMアロタイプ双方のCH3-CH3ドメイン-ドメイン相互作用に医用可能なX線構造、及びCH1-Cカッパ及びCH1-Cラムダ相互作用に利用可能なX線構造の分析を使用し、同定した。
特に、次のKM X線構造:1HZH、1ZA6、1OQX、1OQO、1L6Xを分析し;次のGM X線構造:1T89、1T83、1IIX、1H3Xを分析し;次のCH1-CカッパX線構造:1TZG、1HZHを分析し;次のCH1-CラムダX線構造:2RCSを分析した。
重鎖IgG1配列の定常部分は2つのアロタイプ:KM及びGMで生じる。軽鎖の定常領域は2つの遺伝子座:カッパ及びラムダから生じうる。関連する3D-PDB構造を分析した場合、KM/GM及びカッパ/ラムダの組合せが現れる。KM及びGM配列間の差異の分析を図3に示す。カッパ及びラムダ配列間の配列差の分析を図4に示す。
KM/GM配列比較では、次の差異のみが観察された:K97R、D239E、L241M。この発見は、例えばイオン相互作用の一つがD239に関連していることと関係している。
カッパ/ラムダ配列では、いくつかの差異及び異なる長さが存在する。このことは、長さが異なっているためで、異なるメカニズムによるものではないため、イオン相互作用の位置がカッパとラムダで異なっていることを意味する。
KM/GM配列比較では、次の差異のみが観察された:K97R、D239E、L241M。この発見は、例えばイオン相互作用の一つがD239に関連していることと関係している。
カッパ/ラムダ配列では、いくつかの差異及び異なる長さが存在する。このことは、長さが異なっているためで、異なるメカニズムによるものではないため、イオン相互作用の位置がカッパとラムダで異なっていることを意味する。
例えばChemical Computing Group(www.chemcomp.com)から入手可能なMOE(Molecular Operating Environment)ソフトウエア等、入手可能な分子モデリングパッケージにおける標準的な方法を使用して、分子内イオン相互作用を同定した。この分析により、全てを列挙する、特に6 CH3-CH3 GMイオン相互作用、6 CH3-CH3 KMイオン相互作用、2 CH1-Cカッパ及び2 CH1-Cラムダ相互作用の同定に至った。
CH3-CH3 KM:
・D239-K322
・E240-K253
・D282-K292
CH3-CH3 GM:
・E239-K322
・E240-K253
・D282-K292
Cカッパ-CH1:
・E15-K96
・D14-K101
Cラムダ-CH1:
・E16−K96
・E17-K30
図5は分子表面の図示であり、この分析により同定されたデータを使用して作成された、一つのCH3表面の相互作用点を示している。
CH3-CH3 KM:
・D239-K322
・E240-K253
・D282-K292
CH3-CH3 GM:
・E239-K322
・E240-K253
・D282-K292
Cカッパ-CH1:
・E15-K96
・D14-K101
Cラムダ-CH1:
・E16−K96
・E17-K30
図5は分子表面の図示であり、この分析により同定されたデータを使用して作成された、一つのCH3表面の相互作用点を示している。
実施例2−ヘテロ二量体(BsAb)の形成を促進する第1及び第2のLCHCPにおけるアミノ酸の修飾
既に簡単に記載したように、ヘテロ二量体相互作用と、よって好ましいヘテロ二量体相互作用(例えばBsAbの形成)(に必要な)エネルギーを増加させるため、(異なる特異性を有する異なる抗体からの)2つのLCHCPにおいて上述した相互作用に関連したアミノ酸残基を置換した。同じ原則を重-軽鎖相互作用に適用することができる。
例:
CH3−未修飾 <−> CH3−未修飾
・D239 <−> K322
・E240 <−> K253
・K292 <−> D282
・K322 <−> D239
・K253 <−> E240
・D282 <−> K292
既に簡単に記載したように、ヘテロ二量体相互作用と、よって好ましいヘテロ二量体相互作用(例えばBsAbの形成)(に必要な)エネルギーを増加させるため、(異なる特異性を有する異なる抗体からの)2つのLCHCPにおいて上述した相互作用に関連したアミノ酸残基を置換した。同じ原則を重-軽鎖相互作用に適用することができる。
例:
CH3−未修飾 <−> CH3−未修飾
・D239 <−> K322
・E240 <−> K253
・K292 <−> D282
・K322 <−> D239
・K253 <−> E240
・D282 <−> K292
A鎖におけるK322D、K253E、D282K、及びB鎖におけるD239K、E240K、K292Dの修飾の示唆は、以下のような適合対のみを有するCH3-修飾-A<−>CH3-修飾-Bに至る。
・D239 <−> K322
・E240 <−> K253
・K292 <−> D282
・D322 <−> K239
・E253 <−> K240
・K282 <−> D292
・D239 <−> K322
・E240 <−> K253
・K292 <−> D282
・D322 <−> K239
・E253 <−> K240
・K282 <−> D292
CH3-修飾-A<−>CH3-修飾-A相互作用は
・D239 <−> D322
・E240 <−> E253
・K292 <−> K282
・D322 <−> D239
・E253 <−> E240
・K282 <−> K292
になる一方、電荷斥力対(すなわち、これらの位置で、ヒトIgGにおいて通常生じるもののような、イオン相互作用を形成しない残基の対)のみを有する。
類似のアプローチを、GM、及び重軽鎖相互作用に適用することができる。
免疫グロブリンの高ホモロジーに基くと、構造ホモロジーを予測することができ、上述した相互作用はヒトアイソタイプ(IgG2-4)、並びに例えばマウス及びラットIgGに対する対応物を有する。対応する残基を同定するために、アラインメントを実施し、図6に示す。
・D239 <−> D322
・E240 <−> E253
・K292 <−> K282
・D322 <−> D239
・E253 <−> E240
・K282 <−> K292
になる一方、電荷斥力対(すなわち、これらの位置で、ヒトIgGにおいて通常生じるもののような、イオン相互作用を形成しない残基の対)のみを有する。
類似のアプローチを、GM、及び重軽鎖相互作用に適用することができる。
免疫グロブリンの高ホモロジーに基くと、構造ホモロジーを予測することができ、上述した相互作用はヒトアイソタイプ(IgG2-4)、並びに例えばマウス及びラットIgGに対する対応物を有する。対応する残基を同定するために、アラインメントを実施し、図6に示す。
重鎖の保存:
D239又はE239は、全てのサブタイプ及び種に保存されている。
K322は、全てのサブタイプ及び種に保存されている。
E240は、ヒト、ラットigg1、igg2a、マウスigg2aに保存されている。
K253は、ヒト、ラットigg1、igg2aに保存されている。
D282は、マウスigg1を除く、全てのサブタイプ及び種に保存されている。
K322は、全てのサブタイプ及び種に保存されている。
K96は、ヒトigg3を除く、全てのサブタイプ及び種に保存されている。
K101又はR101は、マウスigg2bを除く、全てのサブタイプ及び種に保存されている。
K30は、ヒトigg3を除く、全てのサブタイプ及び種に保存されている。
軽鎖の保存:
E15は、ヒト及びマウスに保存されている(ラットは調査せず)。
D14H保存されない。
E16は、ヒト及びマウスに保存されている(ラットは調査せず)。
E17は、ヒト及びマウスに保存されている(ラットは調査せず)。
この分析は、(例えば、関心ある二重特異性抗体分子の形成を促進させるようにイオン相互作用に関与しているアミノ酸残基を修飾することを含む)本発明の方法が、様々な種及びサブタイプから誘導される抗体配列に容易に適用可能であることを実証する。例えば、ヒトIgG分子におけるイオン相互作用に関与するほぼ全ての分子は、全てのサブタイプ及び種に保存されており、これは、このような他の抗体アミノ酸配列におけるヒトIgG分子に関して同定されたほとんどの位置で残基が修飾されると、ここで記載された方法の実施に関して類似した結果が得られ、他の生物体又は抗体サブタイプから誘導された免疫グロブリン種におけるイオン相互作用対の完全補体を同定するのに、最小量の常套的作業しか必要ないことを意味する(D14は重鎖の二量体化に重要ではないことを記す)。
D239又はE239は、全てのサブタイプ及び種に保存されている。
K322は、全てのサブタイプ及び種に保存されている。
E240は、ヒト、ラットigg1、igg2a、マウスigg2aに保存されている。
K253は、ヒト、ラットigg1、igg2aに保存されている。
D282は、マウスigg1を除く、全てのサブタイプ及び種に保存されている。
K322は、全てのサブタイプ及び種に保存されている。
K96は、ヒトigg3を除く、全てのサブタイプ及び種に保存されている。
K101又はR101は、マウスigg2bを除く、全てのサブタイプ及び種に保存されている。
K30は、ヒトigg3を除く、全てのサブタイプ及び種に保存されている。
軽鎖の保存:
E15は、ヒト及びマウスに保存されている(ラットは調査せず)。
D14H保存されない。
E16は、ヒト及びマウスに保存されている(ラットは調査せず)。
E17は、ヒト及びマウスに保存されている(ラットは調査せず)。
この分析は、(例えば、関心ある二重特異性抗体分子の形成を促進させるようにイオン相互作用に関与しているアミノ酸残基を修飾することを含む)本発明の方法が、様々な種及びサブタイプから誘導される抗体配列に容易に適用可能であることを実証する。例えば、ヒトIgG分子におけるイオン相互作用に関与するほぼ全ての分子は、全てのサブタイプ及び種に保存されており、これは、このような他の抗体アミノ酸配列におけるヒトIgG分子に関して同定されたほとんどの位置で残基が修飾されると、ここで記載された方法の実施に関して類似した結果が得られ、他の生物体又は抗体サブタイプから誘導された免疫グロブリン種におけるイオン相互作用対の完全補体を同定するのに、最小量の常套的作業しか必要ないことを意味する(D14は重鎖の二量体化に重要ではないことを記す)。
実施例3−独立した標的を認識する2つのヒト抗体の組換えクローニング
ヒト組織因子(TF)と免疫反応し、凝固第VIIa因子(FVIIa)の結合を阻害する抗ヒト組織因子抗体、HuTF33-F9(米国特許第20050106139-A1号に記載)(ここではしばしば「TF」と標識)、及びキラー免疫グロブリン様阻害レセプター(「KIRs」)KIR2DL1、KIR2DL2、及びKIR2DL3に結合する抗体HuKIR1-7F9(国際公開第2006003179-A2号に記載)(ここではしばしばKIRと略記) を使用し、ここに記載された二重特異性抗TF/抗KIR抗体を調製した。抗TF抗体は完全ヒトIgG1抗体であり、抗KIR抗体は完全ヒトIgG4抗体である。
ヒト組織因子(TF)と免疫反応し、凝固第VIIa因子(FVIIa)の結合を阻害する抗ヒト組織因子抗体、HuTF33-F9(米国特許第20050106139-A1号に記載)(ここではしばしば「TF」と標識)、及びキラー免疫グロブリン様阻害レセプター(「KIRs」)KIR2DL1、KIR2DL2、及びKIR2DL3に結合する抗体HuKIR1-7F9(国際公開第2006003179-A2号に記載)(ここではしばしばKIRと略記) を使用し、ここに記載された二重特異性抗TF/抗KIR抗体を調製した。抗TF抗体は完全ヒトIgG1抗体であり、抗KIR抗体は完全ヒトIgG4抗体である。
ハイブリドーマ細胞からの全RNAの単離:2つの独立した抗原に対する抗体を分泌する4×106のハイブリドーマ細胞(HuTF-33F9)及び(HuKIR1-7F9)を、QiagenのRNeasyミニキットを使用する全RNAの単離に対して使用した。細胞を1000rpmで5分、ペレット状にし、10ml/mlのβ-メルカプトエタノールを含む350μlのRLTβを添加することにより破壊した。QiagenからのQIAshredderカラムに溶菌液を移し、最大速度で2分、遠心分離をした。フロースルーを1容量の70%エタノールと混合した。700μlまで、試料をRNeasyスピンカラム毎に適用し、14000rpmで遠心分離し、フロースルーを処分した。700μlのRW1バッファーをカラム毎に適用し、14000rpmで15秒遠心分離し、カラムを洗浄した。500μlのRPEバッファーでカラムを2回洗浄し、14000rpmで15秒遠心分離した。カラムを乾燥させるために、それを14000rpmでさらに2分遠心分離した。カラムを新しい収集チューブに移し、50μlのヌクレアーゼフリーの水でRNAを溶出させ、14000rpmで1分遠心分離した。RNA濃度をOD=260nmでの吸光度により測定した。必要になるまで、そのRNAを−80℃で保存した。
cDNA合成:ClontechからのSMART RACE cDNA増幅キットを使用し、第1のストランドcDNA合成用に1mgのRNAを使用した。5'-RACE-Ready cDNAの調製のために、上述したように単離されたRNA、back primer 5'-CDS primer back、SMART II Aオリゴを含む反応混合物を調製し、72℃で約2分、インキュベートし、続いて、1×第1のストランド用バッファー、DTT(20mM)、dNTP(10mM)及びPowerScript逆転写酵素を添加する前に、約2分、氷で冷却した。反応混合物を42℃で1.5時間インキュベートし、トリシン-EDTAバッファーを添加し、72℃で7分、インキュベートした。
ヒト軽(VLCL)及びヒトIgG1及びIgG4重鎖(VHCH1-3 IgG1及びVHCH1-3 IgG4)の増幅及びクローニング:1×Advantage HF 2 PCRバッファー、dNTP(10mM)、及び1×Advantage HF 2ポリメラーゼミックスを含むPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)反応混合物を、上述したようにして作製されたcDNAからVLCL、VHCH1-3 IgG1及びVHCH1-3 IgG4双方を別々に増幅させるために作製した。
VHCH1-3 IgG1及びVHCH1-3 IgG4を増幅させるために、以下のプライマーを使用した:
UPM(ユニバーサルプライマーミックス):
5'-CTAATACGACTCACTATAGGGCAAGCAGTGGTATCAACGCAGAGT-3'(配列番号74)及び5'-CTAATACGACTCACTATAGGG-3'(配列番号75)
HuIgG1(VHCH1-3 IgG1の増幅用):
5'-TCATTTACCCGGGGACAGGGAG-3'(配列番号76)
HuIgG4(VHCH1-3 IgG4の増幅用):
5'-TCATTTACCCAGAGACAGGGAGA-3'(配列番号77)
UPM(ユニバーサルプライマーミックス):
5'-CTAATACGACTCACTATAGGGCAAGCAGTGGTATCAACGCAGAGT-3'(配列番号74)及び5'-CTAATACGACTCACTATAGGG-3'(配列番号75)
HuIgG1(VHCH1-3 IgG1の増幅用):
5'-TCATTTACCCGGGGACAGGGAG-3'(配列番号76)
HuIgG4(VHCH1-3 IgG4の増幅用):
5'-TCATTTACCCAGAGACAGGGAGA-3'(配列番号77)
VLCLを増幅させるために、次のプライマーを使用した:
UPM(ユニバーサルプライマーミックス):
5'-CTAATACGACTCACTATAGGGCAAGCAGTGGTATCAACGCAGAGT-3'(配列番号78)
5'-CTAATACGACTCACTATAGGG-3'(配列番号79)
HuKLC:
5'-CTAACACTCTCCCCTGTTGAAGCTC-3'(配列番号80)
UPM(ユニバーサルプライマーミックス):
5'-CTAATACGACTCACTATAGGGCAAGCAGTGGTATCAACGCAGAGT-3'(配列番号78)
5'-CTAATACGACTCACTATAGGG-3'(配列番号79)
HuKLC:
5'-CTAACACTCTCCCCTGTTGAAGCTC-3'(配列番号80)
次のようにして3回のPCRを実施した。第1回:94℃で5秒、及び72℃で3分のPCRを5サイクル実施。第2回:94℃で5秒、70℃で10秒、及び72℃で1分のPCRを5サイクル実施。第3回:94℃で5秒、68℃で10秒、及び72℃で1分のPCRを28サイクル実施。
PCR産物を、1%のアガロースゲルについての電気泳動により分析し、QiagenからのQIAEX11アガロースゲル抽出キットを使用するゲルからDNAを精製した。精製されたPCR産物をInvitrogenからのTOPO TAクローニングキットを使用し、PCR4-TOPOベクターに導入し、TOP10コンピテント細胞の形質転換に使用した。適切な量のコロニーを、Taqポリメラーゼ、1×Taqポリメラーゼバッファー、dNTP(10mM)、及び次のプライマー及びPCRプログラムを使用し、コロニーPCRにより分析した:
M13順方向:
5'-GTAAAACGACGGCCAG-3'(配列番号81)
M13逆方向:
5'-CAGGAAACAGCTATGAC-3'(配列番号82)
PCRプログラム:94℃で30秒、55℃で30秒s、72℃で1分の25サイクルを実施。
それぞれVLCL、VHCH1-3 IgG1、及びVHCH1-3 IgG4挿入体を含むクローンからのプラスミドDNAを抽出し、上に列挙したプライマーM13順方向及びM13逆方向を使用して配列決定した。
PCR産物を、1%のアガロースゲルについての電気泳動により分析し、QiagenからのQIAEX11アガロースゲル抽出キットを使用するゲルからDNAを精製した。精製されたPCR産物をInvitrogenからのTOPO TAクローニングキットを使用し、PCR4-TOPOベクターに導入し、TOP10コンピテント細胞の形質転換に使用した。適切な量のコロニーを、Taqポリメラーゼ、1×Taqポリメラーゼバッファー、dNTP(10mM)、及び次のプライマー及びPCRプログラムを使用し、コロニーPCRにより分析した:
M13順方向:
5'-GTAAAACGACGGCCAG-3'(配列番号81)
M13逆方向:
5'-CAGGAAACAGCTATGAC-3'(配列番号82)
PCRプログラム:94℃で30秒、55℃で30秒s、72℃で1分の25サイクルを実施。
それぞれVLCL、VHCH1-3 IgG1、及びVHCH1-3 IgG4挿入体を含むクローンからのプラスミドDNAを抽出し、上に列挙したプライマーM13順方向及びM13逆方向を使用して配列決定した。
実施例4−抗体変異体の作製と発現
多部位特異的突然変異誘発(Multi-Site Directed Mutagenesis)(Stratageneカタログ番号200514)及び鋳型としてのVLCL、VHCH1-3 IgG1、及びVHCH1-3 IgG4及び表10に提示したオリゴヌクレオチドを使用して、IgG1及びIgG4重鎖双方の定常領域に突然変異を導入した:
KK216:5'-GCCTGGTCGAGGGCTTCTATCC-3'(配列番号83)
KK218:5'-CCTCCCGTGCTGAAATCCGACG-3'(配列番号84)
KK218a:5'-CCACTACACGCAGGACAGCCTCTCCCTGTCCCC-3'(配列番号85)
KK221:5'-CCCAGCAACACCAAGGTGGACGAGAGAGTTGA-3'(配列番号86)
KK223:5'-TGCCCCCATCCCGGAAGAAAATGACCAAG-3'(配列番号87)
KK225:5'-TCCTTCTTCCTCTATAGCGATCTCACCGTGG-3'(配列番号88)
KK228:5'-CATCTTCCCGCCATCTGATAAGCAGTTGAA-3'(配列番号89)
KK352:5'-GCCTGGTCGAAGGCTTCTACCCCAG-3'(配列番号90)
KK353:5'-CTCCCGTGCTGAAATCCGACGGCTC-3'(配列番号91)
KK354:5'-ACTACACACAGGACAGCCTCTCCC-3'(配列番号92)
KK220:5'-TCAACTCTCTCGTCCACCTTGG-3'(配列番号93)
KK355:5'-CAAGGTGGACGAGAGAGTTGAGTCC-3'(配列番号94)
KK356:5'-CCCATCCCAGAAGAAGATGACCAAG-3'(配列番号95)
KK357:5'-CTCTACAGCGATCTAACCGTGGACA-3'(配列番号96)
多部位特異的突然変異誘発(Multi-Site Directed Mutagenesis)(Stratageneカタログ番号200514)及び鋳型としてのVLCL、VHCH1-3 IgG1、及びVHCH1-3 IgG4及び表10に提示したオリゴヌクレオチドを使用して、IgG1及びIgG4重鎖双方の定常領域に突然変異を導入した:
KK218:5'-CCTCCCGTGCTGAAATCCGACG-3'(配列番号84)
KK218a:5'-CCACTACACGCAGGACAGCCTCTCCCTGTCCCC-3'(配列番号85)
KK221:5'-CCCAGCAACACCAAGGTGGACGAGAGAGTTGA-3'(配列番号86)
KK223:5'-TGCCCCCATCCCGGAAGAAAATGACCAAG-3'(配列番号87)
KK225:5'-TCCTTCTTCCTCTATAGCGATCTCACCGTGG-3'(配列番号88)
KK228:5'-CATCTTCCCGCCATCTGATAAGCAGTTGAA-3'(配列番号89)
KK352:5'-GCCTGGTCGAAGGCTTCTACCCCAG-3'(配列番号90)
KK353:5'-CTCCCGTGCTGAAATCCGACGGCTC-3'(配列番号91)
KK354:5'-ACTACACACAGGACAGCCTCTCCC-3'(配列番号92)
KK220:5'-TCAACTCTCTCGTCCACCTTGG-3'(配列番号93)
KK355:5'-CAAGGTGGACGAGAGAGTTGAGTCC-3'(配列番号94)
KK356:5'-CCCATCCCAGAAGAAGATGACCAAG-3'(配列番号95)
KK357:5'-CTCTACAGCGATCTAACCGTGGACA-3'(配列番号96)
哺乳動物発現ベクターへの定常ドメイン変異体の導入:
突然変異した定常領域を、次の方法でHEK293 6E細胞における一過性発現に適した哺乳動物発現ベクター中にそれぞれ導入した。定常重鎖領域を、5'末端にNheI部位を、3'末端にBamHI部位を導入するように設計されたプライマー(表11)を使用して増幅させた。PCR産物をpJSV002のNheI/BamHI部位にライゲーションする前に、NheI及びBamHIで切断した。定常軽鎖領域を、それぞれ5'BsiWI部位及び3'XbaI部位を含むプライマーで増幅させ、pJSV001のBsIWI/XbaI部位に導入した。
突然変異した定常領域を、次の方法でHEK293 6E細胞における一過性発現に適した哺乳動物発現ベクター中にそれぞれ導入した。定常重鎖領域を、5'末端にNheI部位を、3'末端にBamHI部位を導入するように設計されたプライマー(表11)を使用して増幅させた。PCR産物をpJSV002のNheI/BamHI部位にライゲーションする前に、NheI及びBamHIで切断した。定常軽鎖領域を、それぞれ5'BsiWI部位及び3'XbaI部位を含むプライマーで増幅させ、pJSV001のBsIWI/XbaI部位に導入した。
哺乳動物発現ベクターへの可変抗体遺伝子の導入
配列データに基づき、それぞれHuTF-33F9及びHuKIR1-7F9の可変軽(VL)及び可変重(VH)鎖遺伝子を増幅させるためにプライマーを設計した(表12)。
配列データに基づき、それぞれHuTF-33F9及びHuKIR1-7F9の可変軽(VL)及び可変重(VH)鎖遺伝子を増幅させるためにプライマーを設計した(表12)。
コザック配列、リーダー配列、及び独特な制限酵素部位を含ませるために可変領域をPCRによりフォーマットした。VLについては、これは、HindIII部位、コザック配列を導入し、可変軽鎖領域のリーダー配列の5'末端に相同であるように5'PCRプライマーを設計することで達成した。3'プライマーは可変領域の3'末端に相同であり、可変領域の3'境界にBsiWI部位が導入された。VH領域は、それぞれHindIII及びBsiWIの代わりに、NotI及びNheI部位が5'及び3'末端部位に導入されたことを除けば、類似した様式で作製された。
標準的な技術を使用し、増幅した遺伝子産物を、それら自身の真核発現ベクター中にそれぞれクローニングし、表10に提示されたコンストラクトを生じた。
標準的な技術を使用し、増幅した遺伝子産物を、それら自身の真核発現ベクター中にそれぞれクローニングし、表10に提示されたコンストラクトを生じた。
BsIg比の決定のためのVH欠失:
定常領域における突然変異が抗体重鎖の組立に効果を有していることを示し、形成された二重特異性免疫グロブリン(「BsIg」)を定量するために、抗体1の定常ドメインのみからなるコンストラクトを作製した。抗体1(IgG1)の定常領域を、KK391:5'末端に開始コドンとNotI部位を含有する5'-GCGGCCGCCATGGCTAGCACCAAGGGCCCATC-3’(配列番号112)、及びKK226:3'末端にBglII部位と停止コドンを含む5'-GCGCAGATCTTCATTTACCCGGGGACAGGGAG-3’(配列番号113)を用いて増幅させた。PCR産物をNotI及びBglIIで消化し、pJSV002のNotI/BamHI部位中に導入した。
切断型と無傷の重鎖との間にタンパク質の大きさに差異があるため、Agilent 2100バイオアナライザー(Agilent Technologies)及び製造者により提供されたプロトコルを使用し、一過性に発現したポリペプチドを分析することにより、BsIgの組立に向けて反応を変異が推し進めるかどうかを決定することができるであろう。
定常領域における突然変異が抗体重鎖の組立に効果を有していることを示し、形成された二重特異性免疫グロブリン(「BsIg」)を定量するために、抗体1の定常ドメインのみからなるコンストラクトを作製した。抗体1(IgG1)の定常領域を、KK391:5'末端に開始コドンとNotI部位を含有する5'-GCGGCCGCCATGGCTAGCACCAAGGGCCCATC-3’(配列番号112)、及びKK226:3'末端にBglII部位と停止コドンを含む5'-GCGCAGATCTTCATTTACCCGGGGACAGGGAG-3’(配列番号113)を用いて増幅させた。PCR産物をNotI及びBglIIで消化し、pJSV002のNotI/BamHI部位中に導入した。
切断型と無傷の重鎖との間にタンパク質の大きさに差異があるため、Agilent 2100バイオアナライザー(Agilent Technologies)及び製造者により提供されたプロトコルを使用し、一過性に発現したポリペプチドを分析することにより、BsIgの組立に向けて反応を変異が推し進めるかどうかを決定することができるであろう。
S−S架橋欠失:
イオン相互作用がFcドメインの組立/二量体化に十分であることを示すために、IgGヒンジ領域のシステイン残基をアラニン残基で置換した。それぞれTF-H1-IgG1及びKIR-H2-IgG1コンストラクトからのDNAについてオリゴヌクレオチドIgG1-Cys-Ala:
5'-CTCACACAGCGCCACCGGCGCCAGCACCTGAAC-3’(配列番号114)、及びTF-H1-IgG4及びKIR-H2-IgG4コンストラクトからのDNAについてIgG4-Cys-Ala:
5'-GGTCCCCCAGCGCCATCAGCGCCAGCACCTGAG-3’(配列番号115)
を使用し、部位特異的突然変異誘発(Stratageneカタログ番号200514)により、TF-H1-IgG1、KIR-H2-IgG1、TF-H1-IgG4及びKIR-HC-IgG4コンストラクト内のアラニン残基でCys残基を置換した。
第1及び第2の抗体Fcドメインの二量体化が観察され、(i)ジスルフィド架橋形成以外の因子が抗体のヘテロ二量体化に十分であり、(ii)抗体1及び2のFcドメインに導入された突然変異により、無傷抗体を形成する2つの鎖の能力が無効になることが示された(図7)。
イオン相互作用がFcドメインの組立/二量体化に十分であることを示すために、IgGヒンジ領域のシステイン残基をアラニン残基で置換した。それぞれTF-H1-IgG1及びKIR-H2-IgG1コンストラクトからのDNAについてオリゴヌクレオチドIgG1-Cys-Ala:
5'-CTCACACAGCGCCACCGGCGCCAGCACCTGAAC-3’(配列番号114)、及びTF-H1-IgG4及びKIR-H2-IgG4コンストラクトからのDNAについてIgG4-Cys-Ala:
5'-GGTCCCCCAGCGCCATCAGCGCCAGCACCTGAG-3’(配列番号115)
を使用し、部位特異的突然変異誘発(Stratageneカタログ番号200514)により、TF-H1-IgG1、KIR-H2-IgG1、TF-H1-IgG4及びKIR-HC-IgG4コンストラクト内のアラニン残基でCys残基を置換した。
第1及び第2の抗体Fcドメインの二量体化が観察され、(i)ジスルフィド架橋形成以外の因子が抗体のヘテロ二量体化に十分であり、(ii)抗体1及び2のFcドメインに導入された突然変異により、無傷抗体を形成する2つの鎖の能力が無効になることが示された(図7)。
二重特異性コンストラクトの発現:
上述のクローニングされたDNAを、LipofectamineTM 2000(カタログ番号11668-019, Invitrogen)を使用し、HEK293 6E細胞に導入し、上清を分析する前に、製造者の推奨に従い、6日間増殖させる。
上述のクローニングされたDNAを、LipofectamineTM 2000(カタログ番号11668-019, Invitrogen)を使用し、HEK293 6E細胞に導入し、上清を分析する前に、製造者の推奨に従い、6日間増殖させる。
実施例5−抗体変異体の分析
SDS-PAGE及びウエスタンブロット分析:
上述した形質移入HEK293 6E細胞からの上清を、Novex4−12%ビス-トリス及びトリスアセテート4−8%ゲルを使用し、SDS-PAGEにより分析した。抗ヒトIgG1及び抗ヒトIgGカッパ軽鎖抗体を、ウエスタンブロット分析における検出のために使用した。図8及び9の結果は、導入された変異が抗体ポリペプチド鎖の二量体化する能力を破壊しないことを立証している。
SDS-PAGE及びウエスタンブロット分析:
上述した形質移入HEK293 6E細胞からの上清を、Novex4−12%ビス-トリス及びトリスアセテート4−8%ゲルを使用し、SDS-PAGEにより分析した。抗ヒトIgG1及び抗ヒトIgGカッパ軽鎖抗体を、ウエスタンブロット分析における検出のために使用した。図8及び9の結果は、導入された変異が抗体ポリペプチド鎖の二量体化する能力を破壊しないことを立証している。
表面プラズモン共鳴:
ヒトTF及びヒトKIR2DL3への発現抗体の親和性を評価するために、Biacore3000バイオセンサーを使用した。親和性を測定するために、約10000RU(RU=共鳴単位)の抗原を、EDC/NHSカップリング化学によりセンサー表面に固定した。その後、約5ml/分の流量で約3分、抗体をフローセル中に注入し、それぞれの抗原(ヒトTF又はヒトKIR2DL3)と結合させた。結合相に続き、5ml/分の流量で約2分、表面を流れるバッファー(HBS-EP、pH7.4、0.005%の洗浄剤P20を含有)を用いて洗浄した。Bia評価ソフトウェア3.0を使用してセンサーグラムデータを分析した。
その結果は、IgG特異性抗体によりまた認識される二重特異性抗体の存在を実証する(図10−12)。図12において、TFへの結合が観察され、二重特異性抗体の形成が示された。
同じタイプの実験を、IgG4 HCを用いて行った。ウエスタンブロット分析では、IgG1 HCに対して得られたものと同様の結果が得られたが、例えば、高バックグラウンド結合のため、最初のBiacore分析からは結論的な結果は何も得られなかった。
ヒトTF及びヒトKIR2DL3への発現抗体の親和性を評価するために、Biacore3000バイオセンサーを使用した。親和性を測定するために、約10000RU(RU=共鳴単位)の抗原を、EDC/NHSカップリング化学によりセンサー表面に固定した。その後、約5ml/分の流量で約3分、抗体をフローセル中に注入し、それぞれの抗原(ヒトTF又はヒトKIR2DL3)と結合させた。結合相に続き、5ml/分の流量で約2分、表面を流れるバッファー(HBS-EP、pH7.4、0.005%の洗浄剤P20を含有)を用いて洗浄した。Bia評価ソフトウェア3.0を使用してセンサーグラムデータを分析した。
その結果は、IgG特異性抗体によりまた認識される二重特異性抗体の存在を実証する(図10−12)。図12において、TFへの結合が観察され、二重特異性抗体の形成が示された。
同じタイプの実験を、IgG4 HCを用いて行った。ウエスタンブロット分析では、IgG1 HCに対して得られたものと同様の結果が得られたが、例えば、高バックグラウンド結合のため、最初のBiacore分析からは結論的な結果は何も得られなかった。
適切に組立られたBsIgの定量:
Agilent 2100バイオアナライザーを使用することで、所望しない抗体汚染物を有するBsIgの比を比較し定量することができるであろう。
Agilent 2100バイオアナライザーを使用することで、所望しない抗体汚染物を有するBsIgの比を比較し定量することができるであろう。
実施例6−二重特異性免疫グロブリン比の決定
定常領域における変異が、抗体重鎖の組立に効果を有することを示し、形成された二重特異性免疫グロブリン(「BsIg」)の量を定量するため、それぞれAb1及びAb2(IgG1及びIgG4の双方共)のヒンジ領域及びFc部分のみからなるコンストラクトを作製した。切断型と無傷の重鎖との間にはタンパク質の大きさに差異があるため、SDS-PAGEにより一過性に発現したポリペプチドを分析し、Agilent 2100バイオアナライザー(Agilent Technologies)及び製造者により提供されたプロトコルを使用することにより、BsIgの組立に向けての反応の推進に対する変異の効果をアッセイした。
図13から15には、それぞれヒトIgG1及びIgG4 Fcドメインに突然変異が導入される結果、(IgG1及びIgG4形態の双方における)Ab2重鎖の二量体化が低減することが示されている。
定常領域における変異が、抗体重鎖の組立に効果を有することを示し、形成された二重特異性免疫グロブリン(「BsIg」)の量を定量するため、それぞれAb1及びAb2(IgG1及びIgG4の双方共)のヒンジ領域及びFc部分のみからなるコンストラクトを作製した。切断型と無傷の重鎖との間にはタンパク質の大きさに差異があるため、SDS-PAGEにより一過性に発現したポリペプチドを分析し、Agilent 2100バイオアナライザー(Agilent Technologies)及び製造者により提供されたプロトコルを使用することにより、BsIgの組立に向けての反応の推進に対する変異の効果をアッセイした。
図13から15には、それぞれヒトIgG1及びIgG4 Fcドメインに突然変異が導入される結果、(IgG1及びIgG4形態の双方における)Ab2重鎖の二量体化が低減することが示されている。
例示的実施態様
以下は本発明の例示的実施態様である:
1.(a)第1の標的に対して特異性を有する第1の軽-重鎖対(「FLCHCP」)で、第1の重鎖が置換K253E、D282K、K322Dを含むもの;及び(b)第2の標的に対する特異性を有する第2の軽-重鎖対(「SLCHCP」)で、第2の重鎖が置換D239K、E240K、及びK292Dを含むものを含み、FLCHCP又はSLCHCPのいずれかが、置換E15Kを含む軽鎖と置換K96Eを含む重鎖を含む、二重特異性抗体。
2.FLCHCP、SLCHCP又はその双方がヒト抗体CDRを含む実施態様1の抗体。
3.FLCHCP、SLCHCP又はその双方がマウス抗体CDRを含む実施態様1の抗体。
4.FLCHCP、SLCHCP又はその双方が、抗体の定常ドメインが誘導された種とは異なる種から誘導されたCDRを含む実施態様1−3のいずれか一つ抗体。
5.抗体が、ヒトIgG4アイソタイプを有する実施態様1−4のいずれか一つの抗体。
6.抗体が、ヒトIgG1アイソタイプを有する実施態様1−4のいずれか一つの抗体。
7.抗体が、マウスIgG1アイソタイプを有する実施態様1−4のいずれか一つの抗体。
8.抗体が、抗体のインビボ半減期を増加させるIgG Fcドメインの少なくとも一部を含む実施態様1−7のいずれか一つの抗体。
9.抗体が、機能的IgG Fcドメインを含む実施態様1−8のいずれか一つの抗体。
10.抗体が、機能的IgG Fcドメインを欠き、又は非機能的IgG Fcドメインを含む実施態様1−7のいずれか一つの抗体。
11.FLCHCP及びSLCHCPが異なる軽鎖を含む実施態様1−10のいずれか一つの抗体。
12.抗体が、(a)自然に生じない分子内システイン-システインジスルフィド結合;(b)多量体化ドメインにおける隆起及びキャビティ修飾;(c)2以上の近接アミノ酸残基置換を含む人工的な親水性又は疎水性配列修飾;又は(d)(a)−(c)の任意の組合せ、を含まない実施態様1−11のいずれか一つの抗体。
13.抗体が、共有結合により、一又は複数の付加的な抗体分子又は断片に対する結合を含まない実施態様1−12のいずれか一つの抗体。
14.(i)第1の軽鎖タンパク質(「FLCP」);
(ii)置換K253E、D282K、及びK322Dを含む第1の重鎖タンパク質(「FHCP」);
ここでFLCP及びFHCPは、第1の標的に対して特異性を有するFLCHCPを形成可能なものであり;
(iii)第2の軽鎖タンパク質(「SLCP」);及び
(ii)置換K253E、D282K、及びK322Dを含む第2の重鎖タンパク質(「SHCP」);
ここでSLCP及びSHCPは、第2の標的に対して特異性を有するSLCHCPを形成可能なものである、
を、FLCHCP及びSLCHCPを含む二重特異性抗体の形成に適した条件下で接触させることを含み、FLCHCP又はSLCHCPのいずれかが、置換E15Kを含む軽鎖及び置換K96Eを含む重鎖を含む、二重特異性抗体の製造方法。
15.FLCP、FHCP、SLCP、及びSHCPは、単細胞で発現される実施態様14の方法。
16.FLCP及びFHCPが第1の細胞で発現され、SLCPが第2の細胞で発現され、SHCPが第3の細胞で発現される実施態様14の方法。
17.FLCP、FHCP、SLCP、及びSHCPが、全て異なる細胞で発現される実施態様14の方法。
18.FLCP、FHCP、SLCP、及びSHCPの生成に使用される細胞(群)が真核及び細菌細胞から選択される実施態様14−17のいずれか一つの方法。
19. (a)生物体において、アイソタイプの野生型四量体抗体分子での分子内イオン相互作用に関連したアミノ酸残基対を同定し;
(b)(i)このような野生型抗体分子内相互作用に関連したアミノ酸残基の少なくともいくつかの置換を含み、第1の標的に対して特異性を有するFLCHCPを形成可能なFLCP及びFHCP、及び(ii)第2の標的に対して特異性を有し、このような分子内イオン相互作用に関し第1の軽鎖-重鎖対に対して相補的なアミノ酸配列を含むSLCHCPを形成可能なSLCP及びSHCPを調製し、該FLCHCP及びSLCHCPが、FLCP、FHCP、SLCP、及びSHCPが混合可能な場合、FLCHCP及びSLCHCPを含む二重特異性四量体が、FLCHCP又はSLCHCPのみを含む分子よりもより頻繁に形成されるこのような野生型抗体分子内相互作用に関連した十分な数のアミノ酸残基の置換を集合的に含み、
(c)二重特異性抗体を生成するのに適した条件下で、FLCP、FHCP、SLCP、及びSHCP又はFLCHCP及びSLCHCPを混合する、
ことを含む二重特異性抗体の製造方法。
20.第1の標的に対する特異性、及び同じアイソタイプの対応する野生型抗体に対してその重鎖定常ドメインに、第1の重鎖-第1の重鎖二量体形成を有意に低減させるのに十分な数の置換を含むFLCHCP、及び分子内イオン相互作用の形成に対してFLCHCP重鎖配列の配列に相補的な配列を有する重鎖を含むSLCHCPを含む二重特異性抗体であって、FLCHCP又はSLCHCPが、他のLCHCPの重鎖と相互作用する軽鎖の能力を低減させるさせる置換を軽鎖に、相補的な置換を重鎖に含む二重特異性抗体。
以下は本発明の例示的実施態様である:
1.(a)第1の標的に対して特異性を有する第1の軽-重鎖対(「FLCHCP」)で、第1の重鎖が置換K253E、D282K、K322Dを含むもの;及び(b)第2の標的に対する特異性を有する第2の軽-重鎖対(「SLCHCP」)で、第2の重鎖が置換D239K、E240K、及びK292Dを含むものを含み、FLCHCP又はSLCHCPのいずれかが、置換E15Kを含む軽鎖と置換K96Eを含む重鎖を含む、二重特異性抗体。
2.FLCHCP、SLCHCP又はその双方がヒト抗体CDRを含む実施態様1の抗体。
3.FLCHCP、SLCHCP又はその双方がマウス抗体CDRを含む実施態様1の抗体。
4.FLCHCP、SLCHCP又はその双方が、抗体の定常ドメインが誘導された種とは異なる種から誘導されたCDRを含む実施態様1−3のいずれか一つ抗体。
5.抗体が、ヒトIgG4アイソタイプを有する実施態様1−4のいずれか一つの抗体。
6.抗体が、ヒトIgG1アイソタイプを有する実施態様1−4のいずれか一つの抗体。
7.抗体が、マウスIgG1アイソタイプを有する実施態様1−4のいずれか一つの抗体。
8.抗体が、抗体のインビボ半減期を増加させるIgG Fcドメインの少なくとも一部を含む実施態様1−7のいずれか一つの抗体。
9.抗体が、機能的IgG Fcドメインを含む実施態様1−8のいずれか一つの抗体。
10.抗体が、機能的IgG Fcドメインを欠き、又は非機能的IgG Fcドメインを含む実施態様1−7のいずれか一つの抗体。
11.FLCHCP及びSLCHCPが異なる軽鎖を含む実施態様1−10のいずれか一つの抗体。
12.抗体が、(a)自然に生じない分子内システイン-システインジスルフィド結合;(b)多量体化ドメインにおける隆起及びキャビティ修飾;(c)2以上の近接アミノ酸残基置換を含む人工的な親水性又は疎水性配列修飾;又は(d)(a)−(c)の任意の組合せ、を含まない実施態様1−11のいずれか一つの抗体。
13.抗体が、共有結合により、一又は複数の付加的な抗体分子又は断片に対する結合を含まない実施態様1−12のいずれか一つの抗体。
14.(i)第1の軽鎖タンパク質(「FLCP」);
(ii)置換K253E、D282K、及びK322Dを含む第1の重鎖タンパク質(「FHCP」);
ここでFLCP及びFHCPは、第1の標的に対して特異性を有するFLCHCPを形成可能なものであり;
(iii)第2の軽鎖タンパク質(「SLCP」);及び
(ii)置換K253E、D282K、及びK322Dを含む第2の重鎖タンパク質(「SHCP」);
ここでSLCP及びSHCPは、第2の標的に対して特異性を有するSLCHCPを形成可能なものである、
を、FLCHCP及びSLCHCPを含む二重特異性抗体の形成に適した条件下で接触させることを含み、FLCHCP又はSLCHCPのいずれかが、置換E15Kを含む軽鎖及び置換K96Eを含む重鎖を含む、二重特異性抗体の製造方法。
15.FLCP、FHCP、SLCP、及びSHCPは、単細胞で発現される実施態様14の方法。
16.FLCP及びFHCPが第1の細胞で発現され、SLCPが第2の細胞で発現され、SHCPが第3の細胞で発現される実施態様14の方法。
17.FLCP、FHCP、SLCP、及びSHCPが、全て異なる細胞で発現される実施態様14の方法。
18.FLCP、FHCP、SLCP、及びSHCPの生成に使用される細胞(群)が真核及び細菌細胞から選択される実施態様14−17のいずれか一つの方法。
19. (a)生物体において、アイソタイプの野生型四量体抗体分子での分子内イオン相互作用に関連したアミノ酸残基対を同定し;
(b)(i)このような野生型抗体分子内相互作用に関連したアミノ酸残基の少なくともいくつかの置換を含み、第1の標的に対して特異性を有するFLCHCPを形成可能なFLCP及びFHCP、及び(ii)第2の標的に対して特異性を有し、このような分子内イオン相互作用に関し第1の軽鎖-重鎖対に対して相補的なアミノ酸配列を含むSLCHCPを形成可能なSLCP及びSHCPを調製し、該FLCHCP及びSLCHCPが、FLCP、FHCP、SLCP、及びSHCPが混合可能な場合、FLCHCP及びSLCHCPを含む二重特異性四量体が、FLCHCP又はSLCHCPのみを含む分子よりもより頻繁に形成されるこのような野生型抗体分子内相互作用に関連した十分な数のアミノ酸残基の置換を集合的に含み、
(c)二重特異性抗体を生成するのに適した条件下で、FLCP、FHCP、SLCP、及びSHCP又はFLCHCP及びSLCHCPを混合する、
ことを含む二重特異性抗体の製造方法。
20.第1の標的に対する特異性、及び同じアイソタイプの対応する野生型抗体に対してその重鎖定常ドメインに、第1の重鎖-第1の重鎖二量体形成を有意に低減させるのに十分な数の置換を含むFLCHCP、及び分子内イオン相互作用の形成に対してFLCHCP重鎖配列の配列に相補的な配列を有する重鎖を含むSLCHCPを含む二重特異性抗体であって、FLCHCP又はSLCHCPが、他のLCHCPの重鎖と相互作用する軽鎖の能力を低減させるさせる置換を軽鎖に、相補的な置換を重鎖に含む二重特異性抗体。
ここに引用した刊行物、特許出願及び特許を含む全ての文献は、ここでの他の部分でなされた特定の文献の別個に提供された援用にかかわらず、各文献が個々にかつ特に出典明示により援用され、(法的に許容される最大範囲)その全体がここに記載されているのと同じ程度に、出典明示によりここに援用される。
発明を記述する際に使用される「a」及び「an」及び「the」なる用語及び同様の指示対象は、ここで別の記載がなされていないか、文脈上はっきりと矛盾していない限りは、単数形及び複数形の双方をカバーしていると解されるものである。
発明を記述する際に使用される「a」及び「an」及び「the」なる用語及び同様の指示対象は、ここで別の記載がなされていないか、文脈上はっきりと矛盾していない限りは、単数形及び複数形の双方をカバーしていると解されるものである。
特に示さない限り、ここで提供される全ての正確な値は、対応する近似値の代表例である(例えば、特定の要因又は測定に対して提供される全ての正確な例示的値は、適切な場合は、「約」により修飾される、対応する近似測定値を提供するとみなすことができる)。
他に言及しない又は前後関係ではっきりと矛盾していない限りは、要素又は要素群に関して、「含有する」、「有する」、「含む」又は「含んでいる」等の用語を使用する本発明の任意の態様又は実施態様のここでの記載は、その特定の要素又は要素群「からなる」、「本質的になる」、又は「実質的に含む」本発明の類似した態様又は実施態様をサポートすることを意図したものである(例えば、特定の要素を含むものとしてここに記載されている組成物は、他に言及しない限り又は前後関係ではっきりと矛盾していないならば、その要素からなる組成物をまた記載しているものと理解すべきである)。
他に言及しない又は前後関係ではっきりと矛盾していない限りは、要素又は要素群に関して、「含有する」、「有する」、「含む」又は「含んでいる」等の用語を使用する本発明の任意の態様又は実施態様のここでの記載は、その特定の要素又は要素群「からなる」、「本質的になる」、又は「実質的に含む」本発明の類似した態様又は実施態様をサポートすることを意図したものである(例えば、特定の要素を含むものとしてここに記載されている組成物は、他に言及しない限り又は前後関係ではっきりと矛盾していないならば、その要素からなる組成物をまた記載しているものと理解すべきである)。
全ての表題及び副題は、ここでは便宜的にのみ使用されており、決して本発明を限定するものとは解してはならない。
ここに提供される任意かつ全ての例、又は例示的言語(例えば「等」)の使用は、単に本発明をより明らかにすることを意図しており、特に別段の記載がない限り、本発明の範囲に限定をもたらすものではない。明細書中の如何なる語句も、明示的に記載していない限り、如何なる要素も本発明の実施に必須であることを示しているものと解してはならない。
ここでの特許文献の引用及び援用は単に便宜上なされているもので、そのような特許文献の有効性、特許性、及び/又は権利行使性についての見解を反映させるものではない。
本発明は、適用される法律によって許容される最大の範囲で、ここに提示された態様又は特許請求の範囲に記載された主題事項のあらゆる変形例及び均等物を含む。
ここに提供される任意かつ全ての例、又は例示的言語(例えば「等」)の使用は、単に本発明をより明らかにすることを意図しており、特に別段の記載がない限り、本発明の範囲に限定をもたらすものではない。明細書中の如何なる語句も、明示的に記載していない限り、如何なる要素も本発明の実施に必須であることを示しているものと解してはならない。
ここでの特許文献の引用及び援用は単に便宜上なされているもので、そのような特許文献の有効性、特許性、及び/又は権利行使性についての見解を反映させるものではない。
本発明は、適用される法律によって許容される最大の範囲で、ここに提示された態様又は特許請求の範囲に記載された主題事項のあらゆる変形例及び均等物を含む。
Claims (15)
- (a)第1の標的に対して特異性を有する第1の軽-重鎖対(「FLCHCP」)で、第1の重鎖が置換K253E、D282K、K322Dを含むもの;及び(b)第2の標的に対して特異性を有する第2の軽-重鎖対(「SLCHCP」)で、第2の重鎖が置換D239K、E240K、及びK292Dを含むものを含み、
FLCHCP又はSLCHCPのいずれかが、置換E15Kを有する軽鎖と、置換K96Eを含む重鎖を含む二重特異性抗体。 - FLCHCP、SLCHCP、又はその双方が、ヒト抗体CDRを含む請求項1に記載の抗体。
- FLCHCP、SLCHCP、又はその双方が、マウス抗体CDRを含む請求項1に記載の抗体。
- FLCHCP、SLCHCP、又はその双方が、抗体の定常ドメインが誘導された種とは異なる種から誘導されたCDRを含む請求項1から3のいずれか一項に記載の抗体。
- 抗体が、ヒトIgG4アイソタイプを有する請求項1から4のいずれか一項に記載の抗体。
- 抗体が、ヒトIgG1アイソタイプを有する請求項1から4のいずれか一項に記載の抗体。
- 抗体が、抗体のインビボ半減期を増加させるIgG Fcドメインの少なくとも一部を含む請求項1から6のいずれか一項に記載の抗体。
- 抗体が、機能的IgG Fcドメインを含む請求項1から7のいずれか一項に記載の抗体。
- 抗体が、機能的IgG Fcドメインを欠き、又は非機能的IgG Fcドメインを含む請求項1から6のいずれか一項に記載の抗体。
- FLCHCP及びSLCHCPが異なる軽鎖を含む請求項1から9のいずれか一項に記載の抗体。
- 抗体が、(a)自然に生じない分子内システイン-システインジスルフィド結合;(b)多量体化ドメインにおける隆起及びキャビティ修飾;(c)2以上の近接アミノ酸残基置換を含む人工的な親水性又は疎水性配列修飾;又は(d)(a)−(c)の任意の組合せ、を含まない請求項1から10のいずれか一項に記載の抗体。
- 抗体が、共有結合による一又は複数の付加的な抗体分子又は断片への結合を含まない請求項1から11のいずれか一項に記載の抗体。
- (i)第1の軽鎖タンパク質(「FLCP」);
(ii)置換K253E、D282K、及びK322Dを含む第1の重鎖タンパク質(「FHCP」);
ここでFLCP及びFHCPは、第1の標的に対して特異性を有するFLCHCPを形成可能なものであり;
(iii)第2の軽鎖タンパク質(「SLCP」);及び
(ii)置換K253E、D282K、及びK322Dを含む第2の重鎖タンパク質(「SHCP」);
ここでSLCP及びSHCPは、第2の標的に対して特異性を有するSLCHCPを形成可能なものである、
を、FLCHCP及びSLCHCPを含む二重特異性抗体の形成に適した条件下で接触させることを含み、FLCHCP又はSLCHCPのいずれかが、置換K96Eを含む重鎖及び置換E15Kを含む軽鎖を含む、二重特異性抗体の製造方法。 - (a)生物体において、アイソタイプの野生型四量体抗体分子での分子内イオン相互作用に関連したアミノ酸残基対を同定し;
(b)(i)このような野生型抗体分子内相互作用に関連したアミノ酸残基の少なくともいくつかの置換を含み、第1の標的に対して特異性を有するFLCHCPを形成可能なFLCP及びFHCP、及び(ii)第2の標的に対して特異性を有し、このような分子内イオン相互作用に関し第1の軽鎖-重鎖対に対して相補的なアミノ酸配列を含むSLCHCPを形成可能なSLCP及びSHCPを調製し、該FLCHCP及びSLCHCPが、FLCP、FHCP、SLCP、及びSHCPが混合可能な場合、FLCHCP及びSLCHCPを含む二重特異性四量体が、FLCHCP又はSLCHCPのみを含む分子よりもより頻繁に形成されるこのような野生型抗体分子内相互作用に関連した十分な数のアミノ酸残基の置換を集合的に含み、
(c)二重特異性抗体を生成するのに適した条件下で、FLCP、FHCP、SLCP、及びSHCP又はFLCHCP及びSLCHCPを混合する、
ことを含む二重特異性抗体の製造方法。 - 第1の標的に対する特異性、及び同じアイソタイプの対応する野生型抗体に対してその重鎖定常ドメインに、第1の重鎖-第1の重鎖二量体形成を有意に低減させるのに十分な数の置換を含むFLCHCP、及び分子内イオン相互作用の形成に対してFLCHCP重鎖配列の配列に相補的な配列を有する重鎖を含むSLCHCPを含む二重特異性抗体であって、FLCHCP又はSLCHCPが、他のLCHCPの重鎖と相互作用する軽鎖の能力を低減させるさせる置換を軽鎖に、相補的な置換を重鎖に含む二重特異性抗体。
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