JP2002341571A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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勝一 大田
Tetsuo Suzuki
哲郎 鈴木
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望 田元
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期的使用における機械的耐久性に優れると
ともに、電気安定性、画像安定性に優れた電子写真感光
体を提供する。 【解決手段】 導電性支持体上に少なくとも感光層と樹
脂中にフィラーが分散されている表面保護層とを順次製
膜し、かつ該感光層と該表面保護層とが連続した層構造
を有する電子写真感光体であって、該表面保護層の平均
最大膜厚をDμmとしたとき、該表面保護層の最大膜厚
の標準偏差σが、Dの1/5以下であることを特徴とす
る電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体、
その製造方法、電子写真感光体における表面保護層の形
成方法、表面保護層塗工液、画像形成装置、プロセスカ
ートリッジ及び画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、「電子写真方法」とは、光導電
性の感光体をまず暗所で例えばコロナ放電によって帯電
させ、次いで像露光し、露光部のみの電荷を選択的に散
逸せしめて静電潜像を得、この潜像部を染料、顔料など
の着色剤と高分子物質などの結合剤とから構成される検
電微粒子(トナー)で現像し可視化して画像を形成する
ようにした画像形成法の一つである。このような電子写
真方法において感光体に要求される基本的な特性として
は(1)暗所で適当な電位に帯電できること、(2)暗
所において電荷の散逸が少ないこと、(3)光照射によ
って速やかに電荷を散逸できること、などが挙げられ
る。
【0003】従来、電子写真方法において使用される感
光体としては、導電性支持体上にセレンないしセレン合
金を主体とする感光層を設けたもの、酸化亜鉛、硫化カ
ドミウムなどの無機系光導電材料をバインダー中に分散
させたもの、ポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニト
ロフルオレノンあるいはアゾ顔料などの有機光導電材料
とを用いたもの、及び非晶質シリコン系材料を用いたも
の等が一般に知られているが、近年では、コストの低
さ、感光体設計の自由度の高さ、低公害性等から有機系
電子写真感光体が広く利用されるようになってきてい
る。有機系電子写真感光体には、ポリビニルカルバゾー
ル(PVK)に代表される光導電性樹脂型、PVK−T
NF(2,4,7−トリニトロフルオレノン)に代表さ
れる電荷移動錯体型、フタロシアニン−バインダーに代
表される顔料分散型、電荷発生物質と電荷輸送物質とを
組み合わせて用いる機能分離型の感光体などが知られて
おり、特に機能分離型の感光体が注目されている。この
機能分離型の感光体における静電潜像形成のメカニズム
は、感光体を帯電した後光照射すると、光は透明な電荷
輸送層を通過し、電荷発生層中の電荷発生物質により吸
収され、光を吸収した電荷発生物質は電荷担体を発生
し、この電荷担体は電荷輸送層に注入され、帯電によっ
て生じている電界にしたがって電荷輸送層中を移動し、
感光体表面の電荷を中和することにより静電潜像を形成
するものである。機能分離型感光体においては、主に紫
外部に吸収を持つ電荷輸送物質と、主に可視部に吸収を
持つ電荷発生物質とを組み合わせて用いることが知られ
ており、上記基本特性を充分に満たすものが得られてい
る。
【0004】近年、電子写真プロセスの高速化、小型化
が進むなか、感光体に対して上記特性以外に長期繰返し
使用に際しても高画質を保つことの出来る信頼性及び高
耐久性が強く要求される様になっている。感光体は、電
子写真プロセスにおいて、様々な機械的、化学的負荷を
受けている。このような負荷により、感光体は、摩耗
し、膜厚減少による異常画像が発生する。この感光体の
耐久性を向上させる手段として、感光体にフィラーを添
加する技術、感光層表面にフィラーを分散させた表面保
護層を設ける技術が、特開平1−205171号、特開
平7−333881号、特開平8−15887号、特開
平8−123053号、特開平8−146641号など
の各公報に提案されている。感光体表面にフィラーを樹
脂中に分散させた表面保護層を設けた感光体に関して
は、下記に示すような様々な課題を包含する。 (1)感光層と表面保護層の接着性 感光層と表面保護層とが不連続な層構造となっている場
合、長期的に繰り返し使用により、表面保護層が剥離す
る。 (2)長期的な使用における電位安定性 感光層と表面保護層とが不連続な層構造となっている場
合、長期的な繰り返し使用により、露光部電位が上昇す
る。 (3)小径ビーム書き込みにおける微細ドット再現性 感光層と表面保護層とが不連続な層構造になっている場
合、つまり感光層が表面保護層塗工液による溶解を受け
ない場合、初期における画像特性が良好となる。一方、
感光層と表面保護層とが連続的な層構造となっている場
合、つまり、感光層が表面保護層塗工液により溶解され
る場合、その溶解状況により、画像特性が劣化する。 (4)摩耗速度の安定化 感光層と表面保護層とが連続的な層構造となっており、
かつ感光層の表面保護層形成用塗工液による溶解が大き
い場合、感光層と表面保護層との境界部で、フィラーの
存在(分布)が不均一となり、しかもこの付均一性は大
きなものとなる。そしてこの感光体を長期的に使用した
場合、摩耗速度が不安定となり、画像特性の劣化が引き
起こされる。 (5)黒ベタ画像端部における画像太り及びトナー飛散 感光体が表面に非常に均一な電位分布を設けると、黒ベ
タの潜像を形成し、トナー現像した場合、黒ベタ潜像端
部において、電気力線が立ち上がった状態となり、エッ
ジ効果によりそれ以外の部分に比べ、トナーが多く現像
されてしまう。そのために、黒ベタ画像を出力した場
合、黒ベタ画像端部において、画像太り及びトナー飛散
が発生する。この現象を抑制する手段として、感光体上
に微細な電位分布の不均一状態を設けることにより、こ
のエッジ効果が低減され、黒ベタ画像端部における画像
太りおよびトナー飛散が抑制できる。
【0005】一方、表面保護層の形成方法には、スプレ
ー塗工方法、リングコート方法、浸漬塗工方法等があ
る。先ず、スプレー塗工方法を用いた例について説明す
る。特開平6−308757号公報に記載されているス
プレー塗工方法は、スプレー塗工液として、感光層を溶
解しない溶媒を用いている。この塗工液を用いてスプレ
ー塗工を行った場合、塗工液溶媒が感光層中の樹脂を溶
解しないため、感光層と表面層が相溶しない。つまり感
光層と表面層とは、不連続な層構造となる。この公報の
本文中には、このような不連続な層構造を有する感光体
とした場合、表面層塗工液溶媒による感光層の溶解が発
生せず、画像特性が向上すると記載されている。この方
法に基づき、感光体を作製したところ、感光層と表面層
とは、不連続な層構造となった。さらにこれらの感光体
の画像評価を行った結果、初期的には、良好な画像特性
を示した。しかし、長期的に使用した場合、感光体端部
から表面層の剥離が発生した。これは、感光層と表面層
とが相溶していないことから、感光層と表面層との接着
性が低いためである。また、長期的に繰り返し使用した
場合、露光部電位の上昇、画像特性の劣化が見られた。
これは、不連続な層構造とすることにより、下層から上
層への電荷注入が阻害されたことによるものである。さ
らに、感光層を溶解しない塗工溶媒を使用することによ
り、感光層中の電荷輸送物質が結晶化し、異常画像を発
生する可能性もある。特開平6−89036号公報に記
載されているスプレー塗工方法は、スプレー塗工液とし
て、感光層を溶解する溶媒を用いている。この塗工液を
用いてスプレー塗工を行った場合、塗工液溶媒が感光層
中の樹脂を溶解し、感光層と表面層とが相溶する。その
結果、感光層と表面層が連続した層構造となる。この方
法で作製された感光体は、感光層と表面層とが連続した
構造となっているため、長期的に使用した場合の感光層
と表面層との接着性は良好である。しかし、感光層と表
面層との相溶状態が規定されておらず、必ずしも他の感
光体特性も同時に良好であるとは限らない。
【0006】次にリングコート方法を用いた例を示す。
特開平8−292585号公報などに記載されている表
面保護層の作製方法は、リングコート方法を用いるもの
である。これらの方法は、リングコート塗工液として、
感光層を溶解する溶媒を用いている。この塗工液を用い
て塗工を行った場合、塗工液溶媒が感光層中の樹脂を溶
解し、感光層と表面層とが相溶する。つまり、感光層と
表面層とが連続した層構造となる。これらの方法に基づ
き、感光体を作製したところ、表面層と感光層とは、連
続した層構造となった。これらの感光体の画像評価を行
った結果、長期的使用を行った場合、表面保護層の剥離
は、発生せず、さらに露光部電位の上昇は低く抑えられ
た。しかし画像特性は良好ではなかった。これは、表面
保護層塗工液溶媒として感光層樹脂を溶解する塗工液を
用い、かつ塗工条件として表面保護層と接する感光層樹
脂を溶解しやすい条件としたことから、感光層の溶解が
限度を超えて進行したためである。特開平5−7227
49号公報などに記載されている像保持部材の導電性粒
子分散層塗工液溶媒は、下層の熱軟化層を溶解させるも
のを用いている。しかし塗工条件の詳細な記載がなく、
かつ導電性粒子分散層と熱軟化層との相溶状態が記載さ
れておらず、必ずしも特性が良好で、あるとは限らな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、長期的使用
における機械的耐久性に優れるとともに、電気安定性、
画像安定性に優れた電子写真感光体、その製造方法、電
子写真感光体における表面保護層の形成方法、表面保護
層塗工液、画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画
像形成方法を提供することをその課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、以下に示す電子写真
感光体、その製造方法、電子写真感光体における表面保
護層の形成方法、画像形成装置、プロセルカートリッジ
及び画像形成方法が提供される。 (1)導電性支持体上に少なくとも感光層と樹脂中にフ
ィラーが分散されている表面保護層とを順次製膜し、か
つ該感光層と該表面保護層とが連続した層構造を有する
電子写真感光体であって、該表面保護層の平均最大膜厚
をDμmとしたとき、該表面保護層の最大膜厚の標準偏
差σが、Dの1/5以下であることを特徴とする電子写
真感光体。 (2)導電性支持体上に少なくとも感光層と樹脂中にフ
ィラーが分散されている表面保護層とを順次製膜し、か
つ該感光層と該表面保護層とが連続した層構造を有する
電子写真感光体であって、該表面保護層の平均最大膜厚
をDμmとしたとき、該表面保護層の最大膜厚の標準偏
差σが、Dの1/7以下であることを特徴とする電子写
真感光体。 (3)該感光層が電荷発生層と電荷輸送層とを積層した
構成であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記
載の電子写真感光体。 (4)該表面保護層に含有されるフィラーが無機フィラ
ーであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれ
かに記載の電子写真感光体。 (5)該表面保護層に含有されるフィラーが金属酸化物
であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか
に記載の電子写真感光体。 (6)該表面保護層に含有されるフィラーが少なくとも
酸化珪素、酸化チタン及び酸化アルミニウムの中から選
ばれる少なくとも1つの物質を含むことを特徴とする前
記(1)〜(5)のいずれかに記載の電子写真感光体。 (7)該表面保護層が電荷輸送物質を含有することを特
徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の電子写
真感光体。 (8)該表面保護層に含有される該電荷輸送物質が高分
子電荷輸送物質であることを特徴とする前記(7)に記
載の電子写真感光体。 (9)該表面保護層に含有される高分子電荷輸送物質が
ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル及びポ
リエーテルの中から選ばれる少なくとも1つの重合体で
あることを特徴とする前記(8)に記載の電子写真感光
体。 (10)該表面保護層に含有される高分子電荷輸送物質
がトリアリールアミン構造を有する高分子化合物である
ことを特徴とする前記(8)又は(9)に記載の電子写
真感光体。 (11)該表面保護層に含有される高分子電荷輸送物質
がトリアリールアミン構造を有するポリカーボネートで
あることを特徴とする前記(8)〜(10)のいずれか
に記載の電子写真感光体。 (12)該表面保護層に含有される高分子電荷輸送物質
がトリアリールアミン構造を側鎖に有するポリカーボネ
ートであることを特徴とする前記(8)〜(11)のい
ずれかに記載の電子写真感光体。 (13)該表面保護層に含有される樹脂が少なくともポ
リカーボネート及び/又はポリアリレートを含むことを
特徴とする前記(1)〜(12)のいずれかに記載の電
子写真感光体。 (14)該表面保護層の平均最大膜厚Dが1.0μm以
上8.0μm以下であることを特徴とする前記(1)〜
(13)のいずれかに記載の電子写真感光体。 (15)前記(1)〜(14)のいずれかに記載の電子
写真感光体における表面保護層の形成方法において、該
感光層表面に少なくとも樹脂とフィラーと溶媒とからな
る塗工液をスプレー塗工することからなり、該塗工液の
溶媒が該感光層表面部に存在する樹脂に対して溶解性を
有し、かつ該塗工条件が下記式(1)を満足することを
特徴とする電子写真感光体の表面保護層形成方法。
【数2】 1.2<A/B<2.0 (1) (前記式中、Aは該塗工液を基体表面に塗布後60分間
放置したときに得られる表面保護層塗膜重量を示し、B
は完全乾燥後の表面保護層塗膜重量を示す) (16)前記(15)に記載の電子写真感光体の表面保
護層形成方法に用いる表面保護層塗工液であって、50
℃以上80℃以下の沸点を持つ有機溶剤と130℃以上
160℃以下の沸点を持つ有機溶剤を混合した混合溶媒
を用いることを特徴とする表面保護層塗工液。 (17)前記(16)に記載の表面保護層塗工液におい
て、該50℃以上80℃以下の沸点を持つ有機溶剤とし
て、テトラヒドロフランを用いることを特徴とする表面
保護層塗工液。 (18)前記(16)に記載の表面保護層塗工液におい
て、該50℃以上80℃以下の沸点を持つ有機溶剤とし
て、ジオキソランを用いることを特徴とする表面保護層
塗工液。 (19)前記(16)〜(18)のいずれかに記載の表
面保護層塗工液において、該130℃以上160℃以下
の沸点を持つ有機溶剤として、シクロヘキサノンを用い
ることを特徴とする表面保護層塗工液。 (20)前記(16)〜(18)のいずれかに記載の表
面保護層塗工液において、該130℃以上160℃以下
の沸点を持つ有機溶剤として、シクロペンタノンを用い
ることを特徴とする表面保護層塗工液。 (21)前記(16)〜(18)のいずれかに記載の表
面保護層塗工液において、該130℃以上160℃以下
の沸点を持つ有機溶剤として、アニソールを用いること
を特徴とする表面保護層塗工液。 (22)前記(16)〜(21)のいずれかに記載の表
面保護層塗工液において、該塗工液の固形分濃度が3.
0〜6.0wt%であることを特徴とする表面保護層塗
工液。 (23)前記(15)に記載の電子写真感光体の表面保
護層形成方法を用いる電子写真感光体の製造方法におい
て、該塗工液として前記(16)〜(22)のいずれか
に記載の塗工液を用いるとともに、該表面保護層塗工
後、加熱乾燥し、該加熱乾燥温度が、130℃以上16
0℃以下であり、かつ該加熱乾燥時間が、10分以上6
0分以下であることを特徴とする前記の方法。 (24)少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手
段、転写手段及び電子写真感光体を具備してなる画像形
成装置において、該感光体として、前記(1)〜(1
4)のいずれかに記載の電子写真感光体を用いたことを
特徴とする画像形成装置。 (25)該画像露光手段としてLDもしくはLEDを使
用することによって該感光体上に静電潜像を書き込むた
めの手段を有することを特徴とする前記(24)に記載
の画像形成装置。 (26)該帯電手段が帯電部材を感光体に接触又は近接
配置したものであることを特徴とする前記(24)又は
(25)に記載の画像形成装置。 (27)該帯電部材の直流成分に交流成分を重畳して該
感光体に帯電を与えることを特徴とする前記(24)〜
(26)のいずれかに記載の画像形成装置。 (28)電子写真感光体を具備するプロセスカートリッ
ジにおいて、該感光体として、前記(1)〜(14)の
いずれかに記載の電子写真感光体を用いたことを特徴と
するプロセスカートリッジ。 (29)電子写真感光体を用いる画像形成方法におい
て、該感光体として、前記(1)〜(14)のいずれか
に記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像
形成方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の電子写真感光体(以下、
単に感光体とも言う)は、導電性支持体上に少なくとも
感光層と樹脂中にフィラーが分散されている表面保護層
とを順次製膜し、かつ該感光層と該表面保護層とが連続
した層構造を有する電子写真感光体であって、該表面保
護層の平均最大膜厚をDμmとしたとき、最大膜厚の標
準偏差σが、Dの1/5以下であることを特徴とする電
子写真感光体である。このような感光体を用いることに
より、機械的耐久性、電気特性、画像特性の全てが良好
な画像形成装置を提供することができる。
【0010】先ず本発明の感光体における感光層と表面
保護層の層構造について説明する。感光層と表面保護層
とが連続した層構造とは、図1a、図1bで見られるよ
うな層構造のことを表す。つまり、感光層と表面保護層
との境界領域で、フィラーの存在有無以外は、明確な境
界が見られず、樹脂部においては、連続した層構造とな
っている。このような樹脂部が連続した層構造となるた
めには、感光層と表面保護層に含まれる各樹脂が、同じ
溶媒に溶解する必要がある。この両方の樹脂を溶解する
溶媒を用いた表面保護層塗工液で塗工した場合、塗工液
が、感光層表面に付着した際に感光層樹脂を溶解する。
すなわち感光層樹脂と表面保護層の樹脂とが相溶し、連
続した層構造が形成される。一方、感光層と表面保護層
とが不連続な層構造とは、図1cで見られるような層構
造のことを表す。つまり、感光層と表面保護層との間
に、明確な境界を有する層構造のことである。このよう
な感光層と表面保護層とが不連続な層構造となるために
は、感光層を溶解しない溶媒を使用した表面保護層塗工
液で塗工する必要がある。この場合には、感光層樹脂が
溶解されないために、明確な境界を有する層構造とな
る。
【0011】次に、本発明の感光体における最大膜厚D
n、平均最大膜厚D、最大膜厚の標準偏差σについて説
明する。最大膜厚Dn及び平均最大膜厚Dは、感光体の
断面観察より求められる。感光体の断面は、ミクロトー
ムなどを用いて、感光層及び表面保護層の膜厚方向に対
して平行に切断する。この切断された断面を、走査型電
子顕微鏡(SEM)により、2000倍に拡大し、切断
面の画像撮影を行う。この画像を用いて、膜厚方向に対
して垂直方向に幅100μmの任意の範囲を選択し、2
0等分する。そして20等分された個々の範囲から最大
膜厚を求める。この場合の最大膜厚Dnとは、感光体表
面からもっとも離れたところにあるフィラーまでの距離
である。そして平均最大膜厚Dとは、この20等分され
個々の範囲から求められた最大膜厚Dnの平均である。
ここであげた100μmの範囲を20等分して平均最大
膜厚D及び最大膜厚の標準偏差σを求める理由について
次に説明する。現状の電子写真プロセスにおいて用いら
れているトナーの平均粒径は5〜10μmである。これ
らの平均粒径のトナーを用いて、画像評価を行った結
果、大きさ100μm程度の面積間の濃度変動が、画像
ムラとして検出される。また、光のON/OFFにより
ドットを形成する画像装置において、正副平均ドット径
(ガウス分布しているときの半値幅、1/e2)が10
0μmのドットを形成した時のドット間濃度変動が、画
像ムラとして検出され、さらに正副平均ドット径が10
0μmよりも小さいドットを形成した場合、顕著な画像
ムラとなった。このドット間濃度変動は、本発明におけ
る最大膜厚Dnの標準偏差σの大小と相関がある。平均
粒径5〜10μmのトナーを用いた時、100μmの範
囲を20等分した領域(5μm)における最大膜厚Dn
の標準偏差σの大小が、ドット間濃度変動と非常に相関
性が高いことが判明した。その良好な範囲を規定するこ
とにより、画像ムラを抑制した感光体とすることができ
る。
【0012】図1a、図1bより、平均最大膜厚Dの求
め方を示す。図1aより、膜厚方向に対して垂直方向に
幅100μm範囲を選択し、20等分する。そして図1
bで示すように個々の範囲において、感光体表面からも
っとも離れたところにあるフィラーまでの距離(最大膜
厚)を計測する。そして計測された20の各範囲の最大
膜厚Dnから、その平均値(平均最大膜厚)Dと最大膜
厚の標準偏差σを求める。図1dは、実際の感光体の断
面図である。図1dの場合は、その最大膜厚Dnは、
5.3μmとなった。感光体サンプルとしては、感光体
の画像領域部から選択される。その選択された視野から
平均最大膜厚D及び最大膜厚の標準偏差σを求める。そ
して、最大膜厚の標準偏差σが本発明で規定した範囲内
にあればよい。即ち、最大膜厚の標準偏差σは、平均最
大膜厚Dの1/5以下、好ましくは1/7以下である。
また前記最大膜厚Dnは、2/3×D以上4/3×D以
下であることが好ましい。本発明における感光層樹脂と
は表面保護層と接する層を構成する樹脂のことを言う。
【0013】次に感光層と表面保護層間の層構造が種々
の感光体特性に及ぼす影響について、説明する。まず、
機械的耐久性(剥離特性)の点について説明する。表面
保護層形成用塗工液溶媒として感光層樹脂を溶解しない
溶媒を用いたときには、感光層と表面保護層との境界領
域は不連続層となり、両者の積層構造は、図1cに示し
たような不連続な層構造となる。このような塗工液で作
製された感光体を長期的に繰り返し使用した場合、感光
層と表面保護層とが相溶していないため、感光層と表面
保護層との接着力は弱く、端部から表面保護層の剥離が
発生する。一方、表面保護層形成用塗工液溶媒として感
光層樹脂を溶解する溶媒を用いたときには、感光層と表
面保護層は、図1a、図1bに示したような連続した層
構造となる。この場合には、感光層と表面保護層とが相
溶しているため、感光層と表面保護層との接着性は強く
なり、長期的繰り返し使用した場合、表面保護層の剥離
が防止できる。
【0014】次に、感光体の電気特性及び画像特性に関
して説明する。感光層と表面保護層とが不連続な層構造
を有する感光体は、感光層樹脂が表面保護層塗工時に溶
解されていないために、その初期的な画像特性は良好で
ある。しかし、表面保護層塗工液溶媒としてこのような
感光層樹脂を溶解しない溶媒を用いたときには、電荷輸
送層中の電荷輸送物質が結晶化する場合があり、その場
合、得られる感光体は、初期においても異常画像を発生
させる。また、この感光体を長期的に繰り返し使用した
場合、感光層から表面保護層への電荷注入が阻害され、
露光部電位が徐々に上昇し、画像特性の劣化(濃度低下
や地汚れ発生など)が認められた。これに対して、感光
層と表面保護層とが連続した層構造の感光体の場合に
は、感光層が表面保護層塗工時に溶解されているため、
この感光体を長期的に繰り返し使用した場合、感光層か
ら表面保護層への電荷移動は、阻害されず、露光部電位
の上昇は低く押さえられることが判明した。しかし、そ
の溶解の程度が限度を超えると、画像特性の劣化が認め
られる。また、感光体が表面に非常に均一な電位分布を
設けると、黒ベタの潜像を形成し、トナー現像した場
合、黒ベタ潜像端部において、電気力線が立ち上がった
状態となり、エッジ効果によりそれ以外の部分に比べ、
トナーが多く現像されてしまう。そのために、黒ベタ画
像を出力した場合、黒ベタ画像端部において、画像太り
及びトナー飛散が発生する。この現象を抑制する手段と
して、感光体上に微細な電位分布の不均一状態を設ける
ことにより、このエッジ効果が低減され、黒ベタ画像端
部における画像太りおよびトナー飛散が抑制できること
が判明した。感光体上に微細な電位分布の不均一状態を
形成するためには、感光層と表面保護層とを連続した層
構造とすればよい。つまり、感光層樹脂を表面保護層形
成用塗工液により溶解させ、感光層と表面保護層との境
界部を制限された範囲で不均一とすることにより、感光
体上の電位分布を微少領域で微細な不均一状態にでき、
黒ベタ画像端部における画像太り及びトナー飛散の抑制
が可能となることが判明した。このように、感光層と表
面保護層とが連続した層構造を有する感光体と、感光層
と表面保護層が不連続な層構造を有する感光体とは、そ
れぞれ特性の異なるものとなる。そして、本発明によ
り、感光層と表面保護層とを連続層構造に形成すると共
に、その表面保護層の最大膜厚の標準偏差σを平均最大
膜厚Dの1/5以下とすることにより、それぞれの良好
な特性だけを示す感光体とすることができることが判明
した。つまり、感光層と表面保護層を連続した層構造と
し、かつ感光層上に表面保護層を塗工する際の相溶の度
合いを極力少なく抑えた感光体とすることにより、機械
的耐久性、電気特性、画像特性の全ての点において良好
な感光体を得ることができる。この相溶の度合いは、本
発明で示した最大膜厚から求められた標準偏差σで表す
ことができる。相溶度合いが大きい場合、最大膜厚の標
準偏差σは大きくなり、相溶度合いが小さい場合は、最
大膜厚の標準偏差σは小さくなる。
【0015】図2に示すように、実機内の光書き込みに
おいて、表面保護層を有する感光体は、表層側から入射
した光の一部が、フィラー微粒子により、散乱され、光
量が低下する。前記最大膜厚の標準偏差σが大きい場
合、この散乱は、不均一となる。つまり、最大膜厚が大
きい部位の透過光量は小さくなり、かつ最大膜厚が小さ
い部位の透過光量は大きくなる。このようにして、不均
一となった光は、表面保護層を透過し、感光層に到達す
る。このように感光層に到達した光が不均一な場合、光
量ムラとなり、電荷発生も不均一となる。つまり、最大
膜厚の標準偏差σが大きい場合、感光層に到達する光量
は、不均一となりやすい。
【0016】図3に示すように、感光層で発生した電荷
は表面保護層内を移動する。表面保護層内を移動する電
荷は、フィラー微粒子により、トラップされ、残留電位
となる。最大膜厚が大きい場合、感光層で発生し上層へ
移動する電荷がトラップされやすくなり、最大膜厚が小
さい場合は電荷がトラップされにくくなる。つまり最大
膜厚の標準偏差σが大きい場合、表面に到達する電荷
は、不均一となりやすい。このような光散乱ムラや電荷
トラップサイトムラにより、感光体表面に到達する電荷
が不均一となり、画像ムラとして顕在化される。また、
図4に示すように、表面保護層を有する感光体を長期的
に繰り返し使用した場合、表面保護層の最大膜厚が大き
い部位は、摩耗速度が遅く、最大膜厚が小さい部位は、
摩耗速度は速くなる。そのために最大膜厚の標準偏差σ
が大きい場合、摩耗速度が不均一となりやすい。このよ
うな摩耗速度の不均一になることから、さらに画像ムラ
が顕在化しやすくなる。これらの問題に対して鋭意検討
した結果、次のようなことが判明した。フィラー微粒子
が分散されている表面保護層と感光層とが連続した層構
造であり、かつ該表面保護層の平均最大膜厚Dμmであ
って、最大膜厚の標準偏差σがDの1/5以下であると
したとき、種々の特性が良好になる。さらに最大膜厚の
標準偏差σがDの1/7以下であるとき、さらに良好に
なる。最大膜厚の標準偏差σは、小さいことが好ましい
が、σ=0となった場合は、表面保護層と感光層は、不
連続となっている。感光層上に表面保護層を設けたと
き、表面保護層塗工液溶媒は、感光層樹脂を溶解、相溶
し、連続した層構造を生成する。そして、その溶解、相
溶度合いを小さくし、最大膜厚の標準偏差σがDの1/
5以下、さらにはDの1/7以下となるように、塗工
液、塗工条件、塗工環境などを制御する。
【0017】以下、本発明に用いられる電子写真感光体
を図面により説明する。図5は、本発明の電子写真感光
体の構成例を示す断面図であり、導電性支持体上に、電
荷発生材料と電荷輸送材料を主成分とする単層感光層が
設けられ、更に感光層表面に表面保護層が設けられてな
る。図6は、本発明の電子写真感光体の別の構成例を示
す断面図であり、導電性支持体上に、電荷発生材料を主
成分とする電荷発生層と電荷輸送材料を主成分とする電
荷輸送層とが積層された構成をとっており、更に電荷輸
送層上に表面保護層が設けられてなる。図7は、本発明
の電子写真感光体の別の構成例を示す断面図であり、導
電性支持体上に、下引き層が設けられ、その上に電荷発
生材料を主成分とする電荷発生層と電荷輸送材料を主成
分とする電荷輸送層とが積層された構成をとっており、
更に電荷輸送層上に表面保護層が設けられてなる。本発
明の感光体は、導電性支持体上に少なくとも、感光層と
表面保護層を有する構成のものであればよく、その他の
層等が任意に組み合わされていても構わない。
【0018】導電性支持体としては、体積抵抗1010Ω
・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウ
ム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金な
どの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物
を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もし
くは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるい
は、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステ
ンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きな
どの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面
処理した管などを使用することができる。また、特開昭
52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケ
ルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体
として用いることができる。この他、上記支持体上に導
電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、
本発明の導電性支持体として用いることができる。この
導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブ
ラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、
銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、
ITOなどの金属酸化物粉体などがあげられる。また、
同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリ
レート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸
セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブ
チラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエ
ン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シ
リコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン
樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑
性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂があげられる。こ
のような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を
適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメ
タン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗
布することにより設けることができる。さらに、適当な
円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエ
ステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチ
レン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前
記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電
性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体として
良好に用いることができる。
【0019】次に感光層について説明する。感光層は単
層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生層
と電荷輸送層とで構成される場合から述べる。電荷発生
層は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生
層には、公知の電荷発生物質を用いることが可能であ
り、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、ト
リスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナ
クリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリッ
ク酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシア
ニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ用いら
れる。これら電荷発生物質は単独でも、2種以上混合し
てもかまわない。本発明では、特に、アゾ顔料および/
またはフタロシアニン顔料が有効に用いられる。特に下
記構造式(1)で表されるアゾ顔料、およびチタニルフ
タロシアニン(特にCuKαの特性X線(波長1.51
4Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2
゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを
有するチタニルフタロシアニン)が有効に使用できる。
【化1】 式中、Cp1、Cp2はカップラー残基を表し、同一でも
異なっていても良い。R201、R202はそれぞれ、水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ
基のいずれかを表し、同一でも異なっていても良い。ま
たCp1、Cp2は下記(2)式で表される。
【化2】 式中、R203は、水素原子、メチル基、エチル基などの
アルキル基、フェニル基などのアリール基を表す。R
204、R205、R206、R207、R208はそれぞれ、水素原
子、ニトロ基、シアノ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
などのハロゲン原子、トリフルオロメチル基、メチル
基、エチル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ
基などのアルコキシ基、ジアルキルアミノ基、水酸基を
表し、Zは置換もしくは無置換の芳香族炭素環または置
換もしくは無置換の芳香族複素環を構成するのに必要な
原子群を表す。
【0020】電荷発生層は、必要に応じて結着樹脂とと
もに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンド
ミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体
上に塗布し、乾燥することにより形成される。必要に応
じて電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、ポリア
ミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリ
カーボネート、シリコン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケト
ン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカ
ルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザー
ル、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキ
シド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系
樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン等が挙げられる。結着樹脂の量は、電荷発生物
質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは1
0〜300重量部が適当である。ここで用いられる溶剤
としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、
ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼ
ン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン
等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶
媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。塗布液の塗工
法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコー
ト、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の
方法を用いることができる。電荷発生層の膜厚は、0.
01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2
μmである。
【0021】電荷輸送層は、電荷輸送物質および結着樹
脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層
上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要
により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加する
こともできる。電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子
輸送物質とがある。電荷輸送物質としては、例えばクロ
ルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テト
ラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−
フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フ
ルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサント
ン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,
8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフ
ェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオ
フェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等
の電子受容性物質が挙げられる。正孔輸送物質として
は、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、
ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその
誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘
導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、
ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘
導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導
体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導
体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導
体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリ
アリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導
体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒド
ラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピ
レン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体
等その他公知の材料が挙げられる。これらの電荷輸送物
質は単独、または2種以上混合して用いられる。結着樹
脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリ
ル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン
−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビ
ニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレート、フェノキシ樹
脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセ
ルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホル
マール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹
脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ア
ルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げら
れる。電荷輸送物質の量は、結着樹脂100重量部に対
し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量
部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は解像度・応
答性の点から、25μm以下とすることが好ましい。下
限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)
に異なるが、5μm以上が好ましい。ここで用いられる
溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トル
エン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロ
エタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセ
トンなどが用いられる。
【0022】本発明の感光体の場合、その電荷輸送層中
に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。可塑剤とし
ては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど
一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのま
ま使用でき、その使用量は、結着樹脂に対して0〜30
重量%程度が適当である。レベリング剤としては、ジメ
チルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイ
ルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロア
ルキル基を有するポリマーあるいは、オリゴマーが使用
され、その使用量は結着樹脂に対して、0〜1重量%が
適当である。
【0023】次に、感光層が単層構成の場合について述
べる。上述した電荷発生物質を結着樹脂中に分散した感
光体が使用できる。単層感光層は、電荷発生物質および
電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし
分散し、これを塗布、乾燥することによって形成でき
る。さらに、この感光層には上述した電荷輸送材料を添
加した機能分離タイプとしても良く、良好に使用でき
る。また、必要により、可塑剤やレベリング剤、酸化防
止剤等を添加することもできる。結着樹脂としては、先
に電荷輸送層で挙げた結着樹脂をそのまま用いるほか
に、電荷発生層35で挙げた結着樹脂を混合して用いて
もよい。結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の
量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0
〜190重量部が好ましくさらに好ましくは50〜15
0重量部である。単層感光層は、電荷発生物質、結着樹
脂を必要ならば電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の
溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法
やスプレーコート、ビードコートなどで塗工して形成で
きる。単層感光層の膜厚は、5〜25μm程度が適当で
ある。
【0024】本発明の感光体においては、導電性支持体
と感光層との間に下引き層を設けることができる。下引
き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂は
その上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般
の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望
ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコー
ル、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹
脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のア
ルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フ
ェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹
脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げら
れる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減
等のために、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジル
コニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金
属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。この下引き層は
前述の感光層の如く適当な溶媒、塗工法を用いて形成す
ることができる。更に本発明では、下引き層として、シ
ランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカ
ップリング剤等を使用することもできる。この他、下引
き層には、Al23を陽極酸化にて設けたものや、ポリ
パラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO2、S
nO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄
膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。このほか
にも公知のものを用いることができる。下引き層の膜厚
は0〜5μmが適当である。本発明の感光体において
は、感光体の機械的耐久性を向上させることを目的とし
て、表面保護層を感光層の上に設ける。表面保護層に使
用されるバインダー樹脂としては。ABS樹脂、ACS
樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポ
リエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアミ
ド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリカー
ボネート、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリフ
ェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS
樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等
の樹脂が挙げられる。中でも、ポリカーボネート樹脂、
ポリアリレート樹脂が有効に使用される。これらのバイ
ンダ−は、単独または2種以上の混合物として用いるこ
とが出来る。また、感光体の表面保護層にはその他、耐
摩耗性を向上する目的で有機系及び無機系のフィラーが
添加される。有機系フィラ−としては、ポリテトラフル
オロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコ−ン樹脂
粉末、カ−ボン粉末等が挙げられ、無機系フィラ−材料
としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの
金属粉末、酸化珪素、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化
チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマ
ス、アンチモンをド−プした酸化錫、錫をド−プした酸
化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの
無機材料が挙げられる。特に、フィラーの硬度の点から
は、この中でも無機材料を用いることが有利である。特
に金属酸化物が良好であり、さらには、酸化珪素、酸化
アルミニウム、酸化チタン等が有効に使用できる。
【0025】フィラーの平均一次粒径は、0.01〜
0.5μmであることが表面保護層の光透過率や耐摩耗
性の点から好ましい。フィラーの平均一次粒径が0.0
1μm以下の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等
を引き起こし、0.5μm以上の場合には、分散液中に
おいてフィラーの沈降性が促進されたり、トナーのフィ
ルミングが発生したりする可能性がある。表面保護層中
のフィラー濃度は、高いほど耐摩耗性が高いので良好で
あるが、高すぎる場合には残留電位の上昇、保護層の書
き込み光透過率が低下し、副作用を生じる場合がある。
従って、概ね全固形分に対して、50重量%以下、好ま
しくは30重量%以下である。その下限値は、通常、5
重量%である。また、これらのフィラーは少なくとも一
種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そ
うすることがフィラーの分散性の面から好ましい。フィ
ラーの分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜
の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の
低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を
妨げる大きな問題に発展する可能性がある。表面処理剤
としては、従来用いられている表面処理剤を使用するこ
とができるが、フィラーの絶縁性を維持できる表面処理
剤が好ましい。例えば、チタネート系カップリング剤、
アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系
カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシラ
ンカップリング剤との混合処理や、Al23、Ti
2、ZrO2、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム
等、あるいはそれらの混合処理がフィラーの分散性及び
画像ボケの点からより好ましい。シランカップリング剤
による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記の表
面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すこ
とによりその影響を抑制できる場合がある。表面処理量
については、用いるフィラーの平均一次粒径によって異
なるが、3〜30wt%が適しており、5〜20wt%
がより好ましい。表面処理量がこれよりも少ないとフィ
ラーの分散効果が得られず、また多すぎると残留電位の
著しい上昇を引き起こす。これらフィラ−材料は単独も
しくは2種類以上混合して用いられる。
【0026】尚、平均最大膜厚Dは、1.0〜8.0μ
mの範囲であることが好ましい。長期的に繰り返し使用
される感光体は、機械的に耐久性が高く、摩耗しにくい
ものとする。しかし実機内における、帯電部材などか
ら、オゾン及びNOxガスなどが発生し、感光体の表面
に付着する。こららの付着物が存在すると、画像流れが
発生する。この画像流れを防止するためには、感光層を
ある一定速度以上に摩耗する必要がある。そのために
は、長期的な繰り返し使用を考慮した場合、表面保護層
は少なくとも1.0μm以上の膜厚であることが好まし
い。また表面保護層膜厚が8.0μmよりも大きい場合
は、残留電位上昇や微細ドット再現性の低下が考えられ
る。これらフィラ−材料は、適当な分散機を用いること
により分散できる。また、分散液中でのフィラ−の平均
粒径は、1μm以下、好ましくは0.5μm以下にある
こと表面層の透過率の点から好ましい。これらのフィラ
ーは、表面保護層中に分散されている。
【0027】本発明における表面保護層と感光層とは、
前記図1a、図1bに示したような連続した層構造であ
る。本発明の感光体は、表面保護層の平均最大膜厚D
(μm)としたとき、最大膜厚の標準偏差σが、Dの1
/5以下である場合に有効である。さらには、最大膜厚
の標準偏差σが、Dの1/7以下であるとき、さらに良
好となる。最大膜厚の標準偏差σは、小さいものが好ま
しい。しかし最大膜厚の標準偏差σが0となる場合は、
感光層樹脂と表面保護層樹脂は不連続である。これらの
平均最大膜厚D及び最大膜厚の標準偏差σは、前述のよ
うに感光体の画像領域部から、選ばれた視野により求め
られる。
【0028】感光層上に表面保護層を設ける方法として
は、浸漬塗工方法、リングコート法、スプレー塗工方法
など用いられる。このうち一般的な表面保護層の製膜方
法としては、微小開口部を有するノズルより塗料を吐出
し、霧化することにより生成した微小液滴を感光層上に
付着させて塗膜を形成するスプレー塗工方法が用いられ
る。
【0029】次にこのスプレー塗工方法について詳細に
説明する。感光層樹脂を溶解しない溶媒を含有する表面
保護層塗工液を用いて、スプレー塗工を行った場合、感
光層と表面保護層とは相溶しない。感光層と表面保護層
とが相溶しない場合、感光層と表面保護層とは不連続な
層構造となり、上層と下層の間に明確な界面が形成され
る。このように感光層と表面保護層とが不連続な層構造
となった場合、初期的な画像特性としては良好である
が、長期的使用における機械的耐久性及び電気的安定性
が劣化する。そのために表面保護層用塗工液に用いられ
ている塗工溶媒は、少なくとも感光層樹脂に対して溶解
性を有する必要がある。感光層樹脂を溶解する表面保護
層塗工液を用いて、スプレー塗工を行った場合、感光層
と表面保護層とが相溶する。感光層と表面保護層とが相
溶した場合、感光層と表面保護層とは連続した層構造と
なる。このように感光層と表面保護層とが連続した層構
造となった場合、長期的使用における機械的耐久性及び
電気的安定性が良好となる。しかし、この塗工の際に感
光層を必要以上に溶解した場合は、画像特性の劣化が発
生する。以上のようなことから、本発明の感光体は、感
光層樹脂を溶解する表面保護層塗工液を用いて、スプレ
ー塗工を行い、感光層と表面保護層を相溶させ、感光層
と表面保護層とを連続した層構造とする。そして、この
相溶の程度を本発明で規定した範囲内のものとした場
合、長期的使用における機械的耐久性及び電気的安定性
が良好となり、さらには、画像特性が非常に良好とな
る。このような表面保護層と感光層の溶解及び相溶状態
の制御は、塗工時に感光層上に付着した塗工液中の溶媒
がある一定の含有量になるまでにかかる時間が影響を与
える。つまり付着したときの塗工液量やその塗工液溶媒
の揮発速度が重要となる。感光層表面に付着した塗工液
溶媒が揮発しにくい場合、表面保護層膜中の溶媒が感光
層を溶解しやすくなる。本発明の感光体は、この塗工液
溶媒の膜中での揮発状態を、塗工液条件(溶媒種、固形
分濃度等)、スプレー塗工条件(吐出量、吐出圧、ガン
送り速度、塗工回数等)、塗工環境(温度、排気エアー
量等)などにより制御が可能である。
【0030】次に本発明の感光体の良好な作製方法につ
いて説明する。本発明の電子写真感光体における表面保
護層の形成方法を好ましく行うには、該感光層表面に樹
脂とフィラーと溶媒とからなる塗工液をスプレー塗工す
る。この場合、塗工液としては、その溶媒が該感光層表
面部に存在する樹脂に対して溶解性を有するものを用い
る。スプレー塗工条件は下記式(1)を満足するものを
選定する。
【数3】 1.2<A/B<2.0 (1) (前記式中、Aは該塗工液を基体表面に塗布後60分間
放置したときに得られる表面保護層塗膜重量を示し、B
は完全乾燥後の表面保護層塗膜重量を示す)ここで完全
乾燥とは、加熱により乾燥し、表面保護層中の残留溶媒
量が1000ppm以下にすることである。
【0031】次に、表面保護層塗工液を固体表面にスプ
レー塗工し、塗工後60分間放置時の表面保護層重量A
及び完全乾燥後重量Bについて説明する。まず、素管の
塗工前の重量(G1)を測定し、その後、素管表面に塗
工液をスプレー塗工して表面保護層を製膜する。そして
その製膜環境で、60分間放置し、その後の重量(G
2)を測定する。そして、加熱完全乾燥後の感光体の重
量(G3)を測定する。この時のG1とG2の差をAと
し、G1とG3の差をBとする。A/B値が1.2以下
の場合は、表面保護層塗工時にスプレーの霧化状態が、
不安定となる。このような膜条件を用いる場合、霧化中
で、塗工液の一部が固形化する場合がある。その固形化
したものが、塗工中に、感光層表面に付着する。そして
この異物が感光体の異常画像の原因となる。前記A/B
値が2.0以上の場合、塗工液による感光層の溶解が過
度に進行しやすくなる。A/B値が2.0以上の塗工液
を用いた場合、最大膜厚の標準偏差σが、大きくなる。
標準偏差σが最大膜厚の1/5よりも大きくなった場
合、前述のように種々の感光体特性が劣化する。以上の
ようなことからA/B値を、1.2より大きく2.0未
満とすることにより、感光体を得ることができる。最大
膜厚の標準偏差σは、本発明で規定した範囲内となり、
良好な感光体特性を示す感光体を得ることができる。
【0032】次にスプレー塗工で用いる表面保護層塗工
液について説明する。表面保護層塗工液の溶媒として
は、感光層樹脂を溶解し、かつ表面保護層樹脂を溶解す
るものが用いられる。この溶媒は、単独もしくは混合し
て用いられる。揮発性の高い溶媒を用いた場合は、霧化
状態で、塗工液中の一部が固形化し、感光層表層に付着
し、膜欠陥となる場合がある。揮発性の低い溶媒を用い
た場合は、感光層表面を溶解しやすくなるため、最大膜
厚の標準偏差σが大きくなる可能性がある。このような
ことから、一般的には、揮発性の高い溶媒と低い溶媒を
混合して用いる方法が挙げられる。好ましくは、50℃
以上80℃以下の沸点を持つ有機溶剤と130℃以上1
60℃以下の沸点を持つ有機溶剤を混合した塗工液であ
ることが好ましい。このような混合溶媒を用いることに
より、表面保護層と感光層の相溶状態が、容易に制御が
出来る。80℃未満の沸点をもつ有機溶剤のみを使用し
た場合は、A/B値が、1.2より小さくなり、前記諸
問題が発生しやすくなる。80℃以上の沸点をもつ有機
溶剤のみを使用した場合、表面保護層塗工液が、塗布
後、指触乾燥時に、基体表面で垂れやすくなり、異常構
造が発生しやすくなる。特に130℃以上の沸点をもつ
有機溶剤のみを使用した場合は、前記異常構造の発生に
加えて、A/B値が2.0より大きくなり、前記諸問題
が発生しやすくなる。
【0033】50℃以上80℃以下の沸点を持つ有機溶
剤として、テトラヒドロフラン、ジオキソランが用いら
れ、130℃以上160℃以下の沸点を持つ有機溶剤と
して、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソー
ルが用いることが好ましい。50℃以上80℃以下の沸
点を持つ有機溶剤と130℃以上160℃以下の沸点を
持つ有機溶剤を混合した塗工液を用いて表面保護層を製
膜した場合、指触乾燥後、加熱乾燥を行う必要がある。
この加熱乾燥条件により、感光体特性が大きく変化す
る。加熱乾燥条件としては、乾燥温度130℃以上16
0℃以下で有ることが好ましく、乾燥時間10分以上6
0分以下で有ることが好ましい。乾燥温度が低い場合、
もしくは、乾燥時間が短い場合、乾燥後の表面保護層中
の残留溶媒量が多くなる。表面保護層中の残留溶媒量が
多い場合、初期において、露光部電位が高くなる。また
経時のおいて、電位変動が大きく、画質安定性の点で問
題となる。また乾燥温度が高い場合、もしくは、乾燥時
間が長い場合、電荷発生層の顔料の結晶化度、結晶系が
変化したり、CTL中の低分子成分(酸化防止剤、可塑
剤等)が膜中から脱離する可能性がある。このような変
化により、初期及び経時の感度特性の劣化や帯電性低下
を引き起こす。また、50℃以上80℃以下の沸点を持
つ有機溶剤と130℃以上160℃以下の沸点を持つ有
機溶剤を混合した塗工液を用いた場合の指触乾燥条件
は、表面保護層塗工液を塗布後、スプレー塗工機中にお
いて、塗工時と同じドラム回転状態で、5分以上放置す
ることが好ましい。表面保護層塗工液の固形分濃度によ
っても、膜質制御が可能となる。固形分濃度が小さい場
合、感光層表面に付着した塗工液が乾燥しにくく、感光
層表面を溶解しやすくなるため、平均最大膜厚Dの標準
偏差σが大きくなる傾向がある。固形分濃度が大きい場
合は、霧化状態で、塗工液中の固形分の一部が固形化
し、感光層表層に付着し、膜欠陥となる可能性がある。
表面保護層塗工液の固形分濃度は、3.0〜6.0wt
%が好ましい。
【0034】次にスプレー塗工条件について説明する。
このスプレー塗工条件は、塗工液条件及びスプレーガン
種によっても異なる。以下の説明は、一般的な例を示
す。スプレーガンの口径としては、0.5〜0.8mm
が好ましい。この範囲より、はずれる口径は、大きくと
も、小さくとも、スプレー霧化状態を制御することが難
しく、膜質に対しても影響を与える場合がある。吐出量
は、5〜25cc/minが好ましい。吐出量が少ない
場合は、塗工速度が遅くなり、生産性が落ちる場合があ
る。また吐出量が多い場合には、前記の最大膜厚の標準
偏差σが大きくなる場合がある。また液量が多く、製膜
中に感光体表面で、液がたれ、異常構造になる場合があ
る。吐出圧は、1.0〜3.0kg/cm2が好まし
い。吐出圧が小さい場合、霧化状態で、液滴が均一に微
小化されず、感光層表面で、異常構造になる場合があ
る。吐出圧が大きい場合、微小化された液滴が、感光体
で跳ね返り、膜の形成効率が低下したり、異常構造が発
生する場合がある。感光体回転数は、120〜640
r.p.mが好ましい。ガン送り速度は、5〜40mm
/secが好ましい。これらの条件バランスが崩れた場
合、感光体表面で、スパイラル状の異常構造等が発生す
る場合がある。ガン−感光体距離は、3〜15cmが好
ましい。ガン−感光体距離が近い場合には、安定した霧
化状態部分で成膜できないため、異常構造が発生しやす
い。ガン−感光体距離が遠い場合には、吐出された液の
感光体上への付着効率が低下する場合がある。ガン送り
一回あたりの塗工膜厚は、0.5〜2.0μmの範囲で
あることが好ましい。ガン送り一回あたりの塗工膜厚と
は、表面保護層を塗工し、加熱乾燥後の表面保護層膜厚
を、塗工回数(ガンを送った回数)で割った値である。
ガン送り一回あたりの塗工膜厚0.5μm未満の場合
は、他のスプレー条件の制御が難しく、かつ生産性が落
ちる。ガン送り一回あたりの塗工膜厚2.0μmを越え
る場合は、一度に付着する塗工液が多くなり、前記の最
大膜厚の標準偏差σが大きくなる場合がある。本発明の
表面保護層の形成方法は、上記した個々の条件が、お互
い複雑に影響を与える。そのために、わずかな条件変更
でも、その条件以外のすべての因子が変化する可能性が
ある。本発明の表面保護層の形成条件としては、スプレ
ーの霧化状況、感光体の表面形状、膜中のフィラー状
態、吐出液の付着効率等を目安として、個々の条件をバ
ランスよく、設定する必要がある。
【0035】スプレーを用いた塗工条件としては、前記
A/B値が、本発明で規定した範囲を満足するように、
設定することが好ましい。表面保護層の形成方法は、ス
プレー塗工方法に限定されるものではなく、本発明の膜
状態を達成できる塗工方法であればよい。表面保護層
は、残留電位低減、応答性改良のため、電荷輸送物質を
含有しても良い。電荷輸送物質は、電荷輸送層の説明の
ところに記載した材料を用いることができる。電荷輸送
物質として、低分子電荷輸送物質を用いる場合には、表
面保護層中における濃度傾斜を有しても構わない。耐摩
耗性向上のため、表面側を低濃度にすることは有効な手
段である。また、表面保護層には電荷輸送物質としての
機能とバインダー樹脂の機能を持った高分子電荷輸送物
質も良好に使用される。これら高分子電荷輸送物質から
構成される表面保護層は耐摩耗性に優れたものである。
高分子電荷輸送物質としては、公知の材料が使用できる
が、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、
ポリエーテルの中から選ばれる少なくとも一つの重合体
であることが好ましい。特に、トリアリールアミン構造
を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートが好
ましい。中でも、下記式(3)〜(12)で表される高
分子電荷輸送物質が良好に用いられる。
【0036】
【化3】
【0037】式中、R1,R2,R3はそれぞれ独立して
置換もしくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子、R
4は水素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基、
5,R 6は置換もしくは無置換のアリール基、o,p,
qはそれぞれ独立して0〜4の整数、k,jは組成を表
し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9、nは繰り返し単
位数を表し5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2
価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式(I)又
は(II)で表される2価基を表す。
【0038】
【化4】 式中、R101,R102は各々独立して置換もしくは無置換
のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表す。
l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜1
2の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O
−,−S−,−SO−,−SO2−,−CO−,−CO
−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表
す。)
【0039】
【化5】 (式中、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R103、R104は置換または無置換のアルキル基又は
アリール基を表す。)を表す。ここで、R101とR102
103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。
【0040】
【化6】 式中、R7,R8は置換もしくは無置換のアリール基、A
1,Ar2,Ar3は同一又は異なるアリレン基を表
す。X,k,jおよびnは、(3)式の場合と同じであ
る。
【0041】
【化7】 式中、R9,R10は置換もしくは無置換のアリール基、
Ar4,Ar5,Ar6は同一又は異なるアリレン基を表
す。X,k,jおよびnは、(3)式の場合と同じであ
る。
【0042】
【化8】 式中、R11,R12は置換もしくは無置換のアリール基、
Ar7,Ar8,Ar9は同一又は異なるアリレン基、p
は1〜5の整数を表す。X,k,jおよびnは、(3)
式の場合と同じである。
【0043】
【化9】 式中、R13,R14は置換もしくは無置換のアリール基、
Ar10,Ar11,Ar 12は同一又は異なるアリレン基、
1,X2は置換もしくは無置換のエチレン基、又は置換
もしくは無置換のビニレン基を表す。X,k,jおよび
nは、(3)式の場合と同じである。
【0044】
【化10】 式中、R15,R16,R17,R18は置換もしくは無置換の
アリール基、Ar13,Ar14,Ar15,Ar16は同一又
は異なるアリレン基、Y1,Y2,Y3は単結合、置換も
しくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシ
クロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエ
ーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表し同一
であっても異なってもよい。X,k,jおよびnは、
(3)式の場合と同じである。
【0045】
【化11】 式中、R19,R20は水素原子、置換もしくは無置換のア
リール基を表し,R19とR20は環を形成していてもよ
い。Ar17,Ar18,Ar19は同一、又は異なるアリレ
ン基を表す。X,k,jおよびnは、(3)式の場合と
同じである。
【0046】
【化12】 式中、R21は置換もしくは無置換のアリール基、A
20,Ar21,Ar22,Ar23は同一又は異なるアリレ
ン基を表す。X,k,jおよびnは、(3)式の場合と
同じである。
【0047】
【化13】 式中、R22,R23,R24,R25は置換もしくは無置換の
アリール基、Ar24,Ar25,Ar26,Ar27,Ar28
は同一又は異なるアリレン基を表す。X,k,jおよび
nは、(3)式の場合と同じである。
【0048】
【化14】 式中、R26,R27は置換もしくは無置換のアリール基、
Ar29,Ar30,Ar 31は同一又は異なるアリレン基を
表す。X,k,jおよびnは、(3)式の場合と同じで
ある。
【0049】また、本発明においては、耐環境性の改善
のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止す
る目的で、各層に酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸
収剤、低分子電荷輸送物質およびレベリング剤を添加す
ることが出来る。また塗工液中のフィラー分散性向上の
ために分散安定剤を添加することができる。これらの化
合物の代表的な材料を以下に記す。各層に添加できる酸
化防止剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれ
らに限定されるものではない。
【0050】(a)フェノ−ル系化合物 2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ−ル、ブチル化ヒ
ドロキシアニソ−ル、2,6−ジ−t−ブチル−4−エ
チルフェノ−ル、n−オクタデシル−3−(4’−ヒド
ロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェノール)、
2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブ
チルフェノ−ル)、2,2’−メチレン−ビス−(4−
エチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、4,4’−チオ
ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、
4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブ
チルフェノ−ル)、1,1,3−トリス−(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−
t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−
ト]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ
−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]ク
リコ−ルエステル、トコフェロ−ル類など。 (b)パラフェニレンジアミン類 N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジ
アミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレ
ンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−
フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p
−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’
−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。 (c)ハイドロキノン類 2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジ
ドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノ
ン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t
−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オ
クタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。 (d)有機硫黄化合物類 ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネ−ト、ジステ
アリル−3,3’−チオジプロピオネ−ト、ジテトラデ
シル−3,3’−チオジプロピオネ−トなど。 (e)有機燐化合物類 トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホス
フィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリク
レジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキ
シ)ホスフィンなど。
【0051】各層に添加できる可塑剤として、例えば下
記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではな
い。 (a)リン酸エステル系可塑剤 リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリ
オクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロ
ルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチ
ル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェ
ニルなど。 (b)フタル酸エステル系可塑剤 フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソ
ブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタ
ル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチ
ル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フ
タル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸
ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシク
ロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチル
ラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチル
デシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。 (c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤 トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n
−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。 (d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤 アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、ア
ジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−
オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、ア
ジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼラ
イン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、
セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸
ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオ
クチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸
ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルな
ど。 (e)脂肪酸エステル誘導体 オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステ
ル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトー
ルエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、
トリアセチン、トリブチリンなど。
【0052】(f)オキシ酸エステル系可塑剤 アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブ
チル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルク
エン酸トリブチルなど。 (g)エポキシ可塑剤 エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステ
アリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキ
システアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジ
ル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキ
シヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。 (h)二価アルコールエステル系可塑剤 ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレング
リコールジ−2−エチルブチラートなど。 (i)含塩素可塑剤 塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メ
チル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。 (j)ポリエステル系可塑剤 ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケー
ト、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。 (k)スルホン酸誘導体 p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンア
ミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエ
ンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチ
ルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシル
アミドなど。 (l)クエン酸誘導体 クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、ク
エン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセ
チルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエ
ン酸−n−オクチルデシルなど。 (m)その他 ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2
−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン
酸メチルなど。
【0053】各層に添加できる滑剤としては、例えば下
記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではな
い。 (a)炭化水素系化合物 流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワック
ス、低重合ポリエチレンなど。 (b)脂肪酸系化合物 ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン
酸、アラキジン酸、ベヘン酸など。 (c)脂肪酸アミド系化合物 ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミ
ド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステア
ロアミドなど。 (d)エステル系化合物 脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコ
ールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステルなど。 (e)アルコール系化合物 セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロール
など。 (f)金属石けん ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン
酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸マグネシウムなど。 (g)天然ワックス カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボ
タロウ、モンタンロウなど。 (h)その他 シリコーン化合物、フッ素化合物など。
【0054】各層に添加できる紫外線吸収剤として、例
えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるもの
ではない。 (a)ベンゾフェノン系 2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシベンゾ
フェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベン
ゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ4−メトキシベン
ゾフェノンなど。 (b)サルシレート系 フェニルサルシレート、2,4ジ−t−ブチルフェニル
3,5−ジ−t−ブチル4ヒドロキシベンゾエートな
ど。 (c)ベンゾトリアゾール系 (2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ3’−ターシ
ャリブチル5’−メチルフェニル)5−クロロベンゾト
リアゾールなど。 (d)シアノアクリレート系 エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレー
ト、メチル2−カルボメトキシ3(パラメトキシ)アク
リレートなど。 (e)クエンチャー(金属錯塩系) ニッケル(2,2’チオビス(4−t−オクチル)フェ
ノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジ
チオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメー
ト、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートな
ど。 (f)HALS(ヒンダードアミン) ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、
8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オ
クチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデ
カン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
【0055】次に図面を用いて本発明の電子写真方法な
らびに電子写真装置を詳しく説明する。図8は、本発明
の電子写真装置を説明するための概略図であり、下記す
るような変形例も本発明の範疇に属するものである。図
8において、感光体1は、導電性支持体上に、少なくと
も感光層と表面保護層が設けた構造を有する。感光体1
はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレ
スベルト状のものであっても良い。帯電部材(ローラ)
8、転写前チャージャ12、クリーニング前チャージャ
17には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソ
リッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラを始め
とする公知の手段が用いられる。帯電部材8は、感光体
に対し接触もしくは近接配置したものが良好に用いられ
る。また、帯電用部材により感光体に帯電を施す際、帯
電部材の直流成分に対して交流成分を重畳した電界によ
り感光体に帯電を与えることにより、帯電ムラを低減す
ることが可能で効果的である。転写手段には、一般に上
記の帯電器が使用できるが、図に示されるように転写チ
ャージャーと分離チャージャーを併用したものが効果的
である。また、画像露光部10、除電ランプ7等の光源
には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、
水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半
導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(E
L)などの発光物全般を用いることができる。好ましく
発光ダイオード、半導体レーザーが用いられる。そし
て、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープ
カットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カッ
トフィルター、ダイクロイックフィルター干渉フィルタ
ー、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用い
ることもできる。かかる光源等は、図8に示される工程
の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニ
ング工程、あるいは前露光などの工程を設けることによ
り、感光体に光が照射される。
【0056】さて、現像ユニット11により感光体1上
に現像されたトナーは、転写紙14に転写されるが、全
部が転写されるわけではなく、感光体1上に残存するト
ナーも生ずる。このようなトナーは、ファーブラシ18
およびクリーニングブラシ19により、感光体より除去
される。クリーニングは、クリーニングブラシだけで行
なわれることもあり、クリーニングブラシにはファーブ
ラシ、マグファーブラシを始めとする公知のものが用い
られる。電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像露
光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が
形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒
子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正
(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られ
る。かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、
また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
【0057】図9には、本発明による電子写真装置の別
の例を示す。感光体21は導電性支持体上に、少なくと
も感光層と表面保護層を設けた構造を有する。駆動ロー
ラ22a,22bにより駆動され、帯電器(ローラ)2
3による帯電、光源24による像露光、現像(図示せ
ず)、帯電器23を用いる転写、光源26によるクリー
ニング前露光、ブラシ27によるクリーニング、光源2
8による除電が繰返し行なわれる。図9においては、感
光体21(勿論この場合は支持体が透光性である)に支
持体側よりクリーニング前露光の光照射が行なわれる。
図9に関連して示した前記電子写真プロセスは、本発明
における実施形態を例示するものであって、もちろん他
の実施形態も可能である。例えば、図9において支持体
側よりクリーニング前露光を行っているが、これは感光
層側から行ってもよいし、また、像露光、除電光の照射
を支持体側から行ってもよい。一方、光照射工程は、像
露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されている
が、他に転写前露光、像露光のプレ露光、およびその他
公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行なうこ
ともできる。以上に示すような画像形成手段は、複写装
置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれ
ていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装
置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジと
は、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手
段、転写手段、クリーニング手段、除電手段等を含んだ
1つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形
状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図10に
示すものが挙げられる。感光体25は、導電性支持体上
に、少なくとも感光層と表面保護層を設けた構造のもの
である。
【0058】
【実施例】以下本発明を実施例及び比較例により説明す
るが、これにより本発明の態様が限定されるものではな
い。
【0059】実施例1 (下引き層製膜) アルミニウム製支持体(外径30mmΦ)に、乾燥後の
膜厚が3.5μmになるように浸漬法で塗工し、下引き
層を形成した。 (1)下引き層用塗工液 アルキッド樹脂(ベッコゾール1307−60−EL:
大日本インキ化学工業) メラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−60:
大日本インキ化学工業) 酸化チタン(CR−EL:石原産業) メチルエチルケトン (2)混合比(重量) アルキッド樹脂/メラミン樹脂/酸化チタン/メチルエ
チルケトン=3/2/20/100
【0060】(電荷発生層の製膜)この下引き層上に下
記構造のビスアゾ顔料を含む電荷発生層塗工液に浸漬塗
工し、加熱乾燥させ、膜厚0.2μmの電荷発生層を形
成した。 (1)電荷発生層用塗工液 下記構造のビスアゾ顔料
【化15】 ポリビニルブチラール(XYHL:UCC) 2−ブタノン シクロヘキサノン (2)混合比(重量) ビスアゾ顔料/ポリビニルブチラール/テトラヒドロフ
ラン=5/1/100/200
【0061】(電荷輸送層の製膜)この電荷発生層上に
下記構造の低分子電荷輸送物質を含む電荷輸送層用塗工
液を用いて、浸積塗工し、加熱乾燥させ、膜厚22μm
の電荷輸送層とした。 (1)電荷輸送層用塗工液 ビスフェーノルZ型ポリカーボネート 下記構造の低分子電荷輸送物質
【化16】 テトラヒドロフラン (2)混合比(重量) ポリカーボネート/電荷輸送物質/テトラヒドロフラン
=1/1/10
【0062】(表面保護層の製膜)この電荷輸送層上に
電荷輸送層に用いた低分子電荷輸送物質を含む表面保護
層用塗工液を用いて、下記条件で、スプレー塗工し、1
50℃、20分、加熱乾燥させ、表面保護層とした。 (1)表面保護層用塗工液 電荷輸送層に用いた低分子電荷輸送物質 ビスフェーノルZ型ポリカーボネート シリカ微粒子(KMPX100:信越化学製) テトラヒドロフラン シクロヘキサノン (2)混合比(重量) 電荷輸送物質/ポリカーボネート/シリカ微粒子/テト
ラヒドロフラン/シクロヘキサノン=3/4/3/17
0/50 (3)スプレー条件 スプレーガン :明治機械製A100−P08(MT
SD)(以下全ての製膜はこのスプレーガンで行っ
た。) 吐出量 :14cc/min 吐出圧 :1.5kg/cm2 感光体回転数 :360r.p.m ガン送り速度 :24mm/sec ガン−感光体距離:8cm 塗工回数 :4回
【0063】実施例2 表面保護層のスプレー条件を下記条件にすること以外は
すべて、実施例1と同じにして作製した。 (スプレー条件) 吐出量 :14cc/min 吐出圧 :1.5kg/cm2 感光体回転数 :360r.p.m ガン送り速度 :24mm/sec ガン−感光体距離:8cm 塗工回数 :7回
【0064】実施例3 表面保護層のスプレー条件を下記条件にすること以外は
すべて、実施例1と同じにして作製した。 (スプレー条件) 吐出量 :12cc/min 吐出圧 :1.5kg/cm2 感光体回転数 :360r.p.m ガン送り速度 :16mm/sec ガン−感光体距離:8cm 塗工回数 :5回
【0065】実施例4 表面保護層のスプレー条件を下記条件にすること以外は
すべて、実施例1と同じにして作製した。 (スプレー条件) 吐出量 :10cc/min 吐出圧 :1.5kg/cm2 感光体回転数 :360r.p.m ガン送り速度 :16mm/sec ガン−感光体距離:8cm 塗工回数 :6回
【0066】実施例5 表面保護層のスプレー条件を下記条件にすること以外は
すべて、実施例1と同じにして作製した。 (スプレー条件) 吐出量 :6cc/min 吐出圧 :1.5kg/cm2 感光体回転数 :360r.p.m ガン送り速度 :16mm/sec ガン−感光体距離:8cm 塗工回数 :9回
【0067】実施例6 表面保護層の塗工液及びスプレー条件を下記の条件とす
る事以外はすべて実施例1と同じにして感光体を作製し
た。 (1)表面保護層用塗工液 電荷輸送層に用いた低分子電荷輸送物質 ビスフェーノルZ型ポリカーボネート アルミナ微粒子(AA03:住友化学製) テトラヒドロフラン シクロヘキサノン (2)混合比(重量) 電荷輸送物質/ポリカーボネート/アルミナ微粒子/テ
トラヒドロフラン/シクロヘキサノン=3/4/3/1
70/50 (3)スプレー条件 吐出量 :15cc/min 吐出圧 :2.0kg/cm2 感光体回転数 :360r.p.m ガン送り速度 :24mm/sec ガン−感光体距離:8cm 塗工回数 :4回
【0068】実施例7 表面保護層のスプレー条件を下記条件にすること以外は
すべて、実施例5と同じにして作製した。 (スプレー条件) 吐出量 :11.5cc/min 吐出圧 :2.0kg/cm2 感光体回転数 :360r.p.m ガン送り速度 :16mm/sec ガン−感光体距離:8cm 塗工回数 :6回
【0069】実施例8 表面保護層の塗工液およびスプレー条件を下記の条件と
する事以外はすべて実施例1と同じにして感光体を作製
した。 (1)表面保護層用塗工液 下記構造の高分子電荷輸送物質
【化17】 アルミナ微粒子(AA03:住友化学製) テトラヒドロフラン シクロヘキサノン (2)混合比(重量) 高分子電荷輸送物質/アルミナ微粒子/テトラヒドロフ
ラン/シクロヘキサノン=7/3/170/50 (3)スプレー条件 吐出量 :15cc/min 吐出圧 :2.0kg/cm2 感光体回転数 :360r.p.m ガン送り速度 :24mm/sec ガン−感光体距離:8cm 塗工回数 :4回
【0070】実施例9 表面保護層の塗工液及びスプレー条件を下記の条件とす
る事以外はすべて実施例1と同じにして感光体を作製し
た。 (1)表面保護層用塗工液 下記構造の高分子電荷輸送物質
【化18】 アルミナ微粒子(AA03:住友化学製) テトラヒドロフラン シクロヘキサノン (2)混合比(重量) 高分子電荷輸送物質/アルミナ微粒子/テトラヒドロフ
ラン/シクロヘキサノン=7/3/170/50 (3)スプレー条件 吐出量 :15cc/min 吐出圧 :2.0kg/cm2 感光体回転数 :360r.p.m ガン送り速度 :24mm/sec ガン−感光体距離:8cm 塗工回数 :4回
【0071】実施例10 表面保護層の塗工液及びスプレー条件を下記の条件とす
る事以外はすべて実施例1と同じにして感光体を作製し
た。 (1)表面保護層用塗工液 電荷輸送層に用いた低分子電荷輸送物質 ポリアリレート樹脂(U−6000:ユニチカ製) 酸化チタン微粒子(CR97:石原産業製) テトラヒドロフラン シクロヘキサノン (2)混合比(重量) 電荷輸送物質/ポリアリレート/アルミナ微粒子/テト
ラヒドロフラン/シクロヘキサノン=3/4/3/17
0/50 (3)スプレー条件 吐出量 :15cc/min 吐出圧 :2.0kg/cm2 感光体回転数 :360r.p.m ガン送り速度 :24mm/sec ガン−感光体距離:8cm 塗工回数 :2回
【0072】実施例11 表面保護層の塗工液及びスプレー条件を下記の条件とす
る事以外はすべて実施例1と同じにして感光体を作製し
た。 (1)表面保護層用塗工液 電荷輸送層に用いた低分子電荷輸送物質 ビスフェーノルZ型ポリカーボネート シリカ微粒子(KMPX100:信越化学製) ジオキソラン シクロヘキサノン (2)混合比(重量) 電荷輸送物質/ポリカーボネート/シリカ微粒子/ジオ
キソラン/シクロヘキサノン=3/4/3/170/5
【0073】実施例12 表面保護層の塗工液条件を下記の条件とする事以外はす
べて実施例1と同じにして感光体を作製した。 (1)表面保護層用塗工液 電荷輸送層に用いた低分子電荷輸送物質 ビスフェーノルZ型ポリカーボネート シリカ微粒子(KMPX100:信越化学製) テトラヒドロフラン シクロペンタノン (2)混合比(重量) 電荷輸送物質/ポリカーボネート/シリカ微粒子/テト
ラヒドロフラン/シクロペンタノン=3/4/3/17
0/50
【0074】実施例13 表面保護層の塗工液を下記の条件とする事以外はすべて
実施例1と同じにして感光体を作製した。 (1)表面保護層用塗工液 電荷輸送層に用いた低分子電荷輸送物質 ビスフェーノルZ型ポリカーボネート シリカ微粒子(KMPX100:信越化学製) テトラヒドロフラン アニソール (2)混合比(重量) 電荷輸送物質/ポリカーボネート/シリカ微粒子/テト
ラヒドロフラン/アニソール=3/4/3/170/5
【0075】比較例1 表面保護層のスプレー条件を下記条件にすること以外は
すべて、実施例1と同じにして作製した。 (スプレー条件) 吐出量 :18cc/min 吐出圧 :2.0kg/cm2 感光体回転数 :360r.p.m ガン送り速度 :16mm/sec ガン−感光体距離:8cm 塗工回数 :2回
【0076】比較例2 表面保護層のスプレー条件を下記条件にすること以外は
すべて、実施例1と同じにして作製した。 (スプレー条件) 吐出量 :24cc/min 吐出圧 :1.5kg/cm2 感光体回転数 :360r.p.m ガン送り速度 :12mm/sec ガン−感光体距離:8cm 塗工回数 :1回
【0077】比較例3 表面保護層用塗工液を下記条件とすること以外はすべて
実施例1と同じにして作製した。 (1)表面保護層用塗工液 電荷輸送層に用いた低分子電荷輸送物質 ビスフェーノルZ型ポリカーボネート シリカ微粒子(KMPX100:信越化学製) テトラヒドロフラン シクロヘキサノン (2)混合比(重量) 電荷輸送物質/ポリカーボネート/シリカ微粒子/テト
ラヒドロフラン/シクロヘキサノン=3/4/3/50
/170
【0078】比較例4 電荷輸送層及び表面保護層用塗工液を下記条件とするこ
と以外はすべて実施例1と同じにして作製した。 (1)下記構造の低分子電荷輸送物質を含む電荷輸送層
用塗工液を用いて、浸積塗工し、加熱乾燥させ、膜厚2
2μmの電荷輸送層とした。 (i)電荷輸送層用塗工液 ビスフェーノルA型ポリカーボネート 実施例1の低分子電荷輸送物質 ジクロロエタン (ii)混合比(重量) ポリカーボネート/電荷輸送物質/ジクロロエタン=1
/1/12 (2)この電荷輸送層上に電荷輸送層に用いた低分子電
荷輸送物質を含む表面保護層用塗工液を用いて、下記条
件で、スプレー塗工し、150℃加熱乾燥させ、表面保
護層とした。 (i)表面保護層用塗工液 電荷輸送層に用いた低分子電荷輸送物質 ビスフェーノルZ型ポリカーボネート シリカ微粒子(KMPX100:信越化学製) トルエン (ii)混合比(重量) 電荷輸送物質/ポリカーボネート/シリカ微粒子/トル
エン=3/4/3/220
【0079】比較例5 表面保護層の塗工液およびスプレー条件を下記の条件と
する事以外はすべて実施例1と同じにして感光体を作製
した。 (1)表面保護層用塗工液 電荷輸送層に用いた低分子電荷輸送物質 ビスフェーノルZ型ポリカーボネート アルミナ微粒子(AA03:住友化学製) テトラヒドロフラン シクロヘキサノン (2)混合比(重量) 電荷輸送物質/ポリカーボネート/アルミナ微粒子/テ
トラヒドロフラン/シクロヘキサノン=3/4/3/5
0/170 (3)スプレー条件 吐出量 :14cc/min 吐出圧 :2.0kg/cm2 感光体回転数 :360r.p.m ガン送り速度 :24mm/sec ガン−感光体距離:8cm 塗工回数 :4回
【0080】比較例6 表面保護層の塗工液及びスプレー条件を下記の条件とす
る事以外はすべて実施例1と同じにして感光体を作製し
た。 (1)表面保護層用塗工液 電荷輸送層に用いた低分子電荷輸送物質 ポリアリレート樹脂(U−6000:ユニチカ製) 酸化チタン微粒子(CR97:石原産業製) テトラヒドロフラン シクロヘキサノン (2)混合比(重量) 電荷輸送物質/ポリアリレート/アルミナ微粒子/テト
ラヒドロフラン/シクロヘキサノン=3/4/3/40
/180 (3)スプレー条件 吐出量 :15cc/min 吐出圧 :2.0kg/cm2 感光体回転数 :360r.p.m ガン送り速度 :24mm/sec ガン−感光体距離:8cm 塗工回数 :2回
【0081】比較例7 表面保護層の塗工液を下記の条件とし、リングコート法
で塗工する以外はすべて実施例1と同様にして感光体を
作製した。 (1)表面保護層用塗工液 電荷輸送層に用いた低分子電荷輸送物質 ビスフェーノルZ型ポリカーボネート シリカ微粒子(KMPX100:信越化学製) テトラヒドロフラン (2)混合比(重量) 電荷輸送物質/ポリカーボネート/アルミナ微粒子/テ
トラヒドロフラン=3/4/3/90 (3)リングコート条件 塗工速度:3.0mm/sec
【0082】比較例8 表面保護層の塗工液を下記の条件とする事以外はすべて
実施例1と同じにして感光体を作製した。 (1)表面保護層用塗工液 電荷輸送層に用いた低分子電荷輸送物質 ビスフェーノルZ型ポリカーボネート シリカ微粒子(KMPX100:信越化学製) テトラヒドロフラン (2)混合比(重量) 電荷輸送物質/ポリカーボネート/シリカ微粒子/テト
ラヒドロフラン=3/4/3/220
【0083】比較例9 表面保護層の塗工液を下記の条件とする事以外はすべて
実施例1と同じにして感光体を作製した。 (1)表面保護層用塗工液 電荷輸送層に用いた低分子電荷輸送物質 ビスフェーノルZ型ポリカーボネート シリカ微粒子(KMPX100:信越化学製) シクロヘキサノン (2)混合比(重量) 電荷輸送物質/ポリカーボネート/シリカ微粒子/シク
ロヘキサノン=3/4/3/220
【0084】比較例10 表面保護層を設けず、電荷輸送層膜厚を27μmとする
こと以外は、全て実施例1と同じにして感光体を作製し
た。
【0085】以上のように作製した感光体の断面を切り
出し、SEM観察を行い、平均最大膜厚D及び標準偏差
σを求めた。また、感光層、下引き層を設けていないア
ルミ製支持体上に実施例及び比較例と同様に表面保護層
を製作し、A/Bの値を求めた。そしてこれらの感光体
を、画像露光光源を655nmの半導体レーザー(ポリ
ゴン・ミラーによる書き込み)に改造したイマジオMF
2200(帯電:ACバイアスなし、DCバイアス−9
00V)を用いて、12万枚(A4)通紙試験を行っ
た。そして、初期及びラン後の画像、摩耗量、露光部電
位、接着性を測定した。結果を表1、2に示す。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【0088】表2におけるハーフトーン等の項目の評価
基準は以下の通りである。 (1)ハーフトーン画像(ハーフトーン画像をとり、目
視及び光学顕微鏡で評価した。) ◎…非常に良好 ○…良好(局所的にざらつき感がある) △…画像全体にざらつき感がある ×…濃度ムラ発生 (2)ドット再現性(平均ビーム径を50μmとし、1
ドット独立書き込みを行い、現像後の感光体表面のドッ
ト再現性及びトナー飛散状況を光学顕微鏡を用いて評価
した。) ◎…非常に良好 ○…良好(局所的にドット太りが見られる) △…ドット太りがみられる ×…ドット太りにくわえ、トナー飛散もみられる (3)黒ベタ端部(白画像中に大きさ5cm×3cmの
黒ベタ画像をとり、目視及び光学顕微鏡で評価した。) ○…良好 ×…端部における黒ベタ太りおよびトナー飛散が見られ
る。
【0089】
【表3】
【0090】なお、表3中の摩耗速度は、3万枚ごとの
摩耗量から、1万枚あたりの摩耗量を求めた。σがDの
1/5よりも大きかったサンプルは、摩耗速度が安定し
ていなかった。
【0091】実施例14 実施例1で使用した帯電ローラーの両端部に厚さ50μ
m、幅5mmの絶縁テープを張り付け、帯電ローラー表
面と感光体表面との間に空間的なギャップ(50μm)
を有するように配置した。その他の条件は実施例1と全
く同様に評価を行った。その結果、実施例1で認められ
た帯電ローラ汚れは、全く認められず、初期及び12万
枚目の画像はいずれも良好であった。しかしながら、1
2万枚後にハーフトーン画像を出力した際、ごく僅かで
はあるが、帯電濃度ムラが発生した。
【0092】実施例15 帯電条件を以下のように変更した以外は実施例11と同
様の評価を行った。 (帯電条件) DCバイアス:−900V ACバイアス:2.0kV(peak to pea
k)、周波数2kHz初期及び3万枚後の画像は良好で
あった。実施例1で認められた帯電ローラー汚れ、実施
例11で認められたハーフトーン画像の局所的なムラ
は、全く認められなかった。
【0093】
【発明の効果】本発明の感光体を用いることにより、機
械的耐久性、電気特性、画像特性が良好な画像形成装置
及びプロセスカートリッジを提供することができる。ま
た、本発明の表面保護層形成方法により、機械的耐久
性、電気特性、画像特性にすぐれた感光体を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1a】本発明の感光体の説明拡大断面図と、その断
面図を用いた平均最大膜厚Dを算出するために用いるサ
ンプリング例を示す。
【図1b】本発明の感光体の説明拡大断面図と、その断
面図を用いた最大膜厚Dnを測定するための測定例を示
す。
【図1c】比較のための感光体の説明拡大断面図を示
す。
【図1d】本発明による実際の感光体の説明拡大断面図
と、その断面図を用いた最大膜厚Dnを測定するための
測定例を示す。
【図2】感光層と表面保護層とを連続的に製膜した構造
を有する感光体に光を照射した場合の光量ムラの発生メ
カニズムを説明するための図である。
【図3】感光層と表面保護層とを連続的に製膜した構造
を有する感光体における電荷トラップムラの発生メカニ
ズムを説明するための図である。
【図4】感光層と表面保護層とを連続的に製膜した構造
を有する感光体における摩耗速度ムラの発生メカニズム
を説明するための図である。
【図5】本発明の感光体の構成の1例を示す説明断面図
である。
【図6】本発明の感光体の構成の他の例を示す説明断面
図である。
【図7】本発明の感光体の構成のさらに他の例を示す説
明断面図である。
【図8】本発明の感光体を用いた画像形成装置の1つの
例についての説明構成図である。
【図9】本発明の感光体を用いた画像形成装置の他の例
についての説明構成図である。
【図10】本発明の感光体を用いるプロセルカートリッ
ジの1つの例についての説明構成図である。
【符号の説明】
1、21、31 感光体 7 除電ランプ 8、35 帯電部材 10、36 画像露光部 11 現像ユニット 14 転写紙 22a、22b 駆動ローラ 23 帯電ローラ 24 像露光源 28 除電光源 32 転写ローラ 33 現像ローラ 34 クリーニングブラシ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北嶋 良一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 小島 成人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 松山 彰彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 永目 宏 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 大田 勝一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 鈴木 哲郎 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田元 望 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田村 宏 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 左近 洋太 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 栗本 鋭司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 新美 達也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 宮本 由佳 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H068 AA04 AA09 BB23 BB25 BB29 BB40 BB49 CA06 CA29 CA33 EA14 EA17 FB07 FB08

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも感光層と樹
    脂中にフィラーが分散されている表面保護層とを順次製
    膜し、かつ該感光層と該表面保護層とが連続した層構造
    を有する電子写真感光体であって、該表面保護層の平均
    最大膜厚をDμmとしたとき、該表面保護層の最大膜厚
    の標準偏差σが、Dの1/5以下であることを特徴とす
    る電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 導電性支持体上に少なくとも感光層と樹
    脂中にフィラーが分散されている表面保護層とを順次製
    膜し、かつ該感光層と該表面保護層とが連続した層構造
    を有する電子写真感光体であって、該表面保護層の平均
    最大膜厚をDμmとしたとき、該表面保護層の最大膜厚
    の標準偏差σが、Dの1/7以下であることを特徴とす
    る電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 該感光層が電荷発生層と電荷輸送層とを
    積層した構成であることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 該表面保護層に含有されるフィラーが無
    機フィラーであることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 該表面保護層に含有されるフィラーが金
    属酸化物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 該表面保護層に含有されるフィラーが少
    なくとも酸化珪素、酸化チタン及び酸化アルミニウムの
    中から選ばれる少なくとも1つの物質を含むことを特徴
    とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真感光
    体。
  7. 【請求項7】 該表面保護層が電荷輸送物質を含有する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子
    写真感光体。
  8. 【請求項8】 該表面保護層に含有される該電荷輸送物
    質が高分子電荷輸送物質であることを特徴とする請求項
    7に記載の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 該表面保護層に含有される高分子電荷輸
    送物質がポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステ
    ル及びポリエーテルの中から選ばれる少なくとも1つの
    重合体であることを特徴とする請求項8に記載の電子写
    真感光体。
  10. 【請求項10】 該表面保護層に含有される高分子電荷
    輸送物質がトリアリールアミン構造を有する高分子化合
    物であることを特徴とする請求項8又は9に記載の電子
    写真感光体。
  11. 【請求項11】 該表面保護層に含有される高分子電荷
    輸送物質がトリアリールアミン構造を有するポリカーボ
    ネートであることを特徴とする請求項8〜10のいずれ
    かに記載の電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 該表面保護層に含有される高分子電荷
    輸送物質がトリアリールアミン構造を側鎖に有するポリ
    カーボネートであることを特徴とする請求項8〜11の
    いずれかに記載の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 該表面保護層に含有される樹脂が少な
    くともポリカーボネート及び/又はポリアリレートを含
    むことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の
    電子写真感光体。
  14. 【請求項14】 該表面保護層の平均最大膜厚Dが1.
    0μm以上8.0μm以下であることを特徴とする請求
    項1〜13のいずれかに記載の電子写真感光体。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14のいずれかに記載の電
    子写真感光体における表面保護層の形成方法において、
    該感光層表面に少なくとも樹脂とフィラーと溶媒とから
    なる塗工液をスプレー塗工することからなり、該塗工液
    の溶媒が該感光層表面部に存在する樹脂に対して溶解性
    を有し、かつ該塗工条件が下記式(1)を満足すること
    を特徴とする電子写真感光体の表面保護層形成方法。 【数1】1.2<A/B<2.0 (1) (前記式中、Aは該塗工液を基体表面に塗布後60分間
    放置したときに得られる表面保護層塗膜重量を示し、B
    は完全乾燥後の表面保護層塗膜重量を示す)
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の電子写真感光体の
    表面保護層形成方法に用いる表面保護層塗工液であっ
    て、50℃以上80℃以下の沸点を持つ有機溶剤と13
    0℃以上160℃以下の沸点を持つ有機溶剤を混合した
    混合溶媒を用いることを特徴とする表面保護層塗工液。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の表面保護層塗工液
    において、該50℃以上80℃以下の沸点を持つ有機溶
    剤として、テトラヒドロフランを用いることを特徴とす
    る表面保護層塗工液。
  18. 【請求項18】 請求項16に記載の表面保護層塗工液
    において、該50℃以上80℃以下の沸点を持つ有機溶
    剤として、ジオキソランを用いることを特徴とする表面
    保護層塗工液。
  19. 【請求項19】 請求項16〜18のいずれかに記載の
    表面保護層塗工液において、該130℃以上160℃以
    下の沸点を持つ有機溶剤として、シクロヘキサノンを用
    いることを特徴とする表面保護層塗工液。
  20. 【請求項20】 請求項16〜18のいずれかに記載の
    表面保護層塗工液において、該130℃以上160℃以
    下の沸点を持つ有機溶剤として、シクロペンタノンを用
    いることを特徴とする表面保護層塗工液。
  21. 【請求項21】 請求項16〜18のいずれかに記載の
    表面保護層塗工液において、該130℃以上160℃以
    下の沸点を持つ有機溶剤として、アニソールを用いるこ
    とを特徴とする表面保護層塗工液。
  22. 【請求項22】 請求項16〜21のいずれかに記載の
    表面保護層塗工液において、該塗工液の固形分濃度が
    3.0〜6.0wt%であることを特徴とする表面保護
    層塗工液。
  23. 【請求項23】 請求項15に記載の電子写真感光体の
    表面保護層形成方法を用いる電子写真感光体の製造方法
    において、該塗工液として請求項16〜22のいずれか
    に記載の塗工液を用いるとともに、該表面保護層塗工
    後、加熱乾燥し、該加熱乾燥温度が、130℃以上16
    0℃以下であり、かつ該加熱乾燥時間が、10分以上6
    0分以下であることを特徴とする前記の方法。
  24. 【請求項24】 少なくとも帯電手段、画像露光手段、
    現像手段、転写手段及び電子写真感光体を具備してなる
    画像形成装置において、該感光体として、請求項1〜1
    4のいずれかに記載の電子写真感光体を用いたことを特
    徴とする画像形成装置。
  25. 【請求項25】 該画像露光手段としてLDもしくはL
    EDを使用することによって該感光体上に静電潜像を書
    き込むための手段を有することを特徴とする請求項24
    に記載の画像形成装置。
  26. 【請求項26】 該帯電手段が帯電部材を感光体に接触
    又は近接配置したものであることを特徴とする請求項2
    4又は25に記載の画像形成装置。
  27. 【請求項27】 該帯電部材の直流成分に交流成分を重
    畳して該感光体に帯電を与えることを特徴とする請求項
    24〜26のいずれかに記載の画像形成装置。
  28. 【請求項28】 電子写真感光体を具備するプロセスカ
    ートリッジにおいて、該感光体として、請求項1〜14
    のいずれかに記載の電子写真感光体を用いたことを特徴
    とするプロセスカートリッジ。
  29. 【請求項29】 電子写真感光体を用いる画像形成方法
    において、該感光体として、請求項1〜14のいずれか
    に記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像
    形成方法。
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