JPH0815887A - 電子写真感光体及び該電子写真感光体を備えた電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体及び該電子写真感光体を備えた電子写真装置

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JPH0815887A
JPH0815887A JP6170408A JP17040894A JPH0815887A JP H0815887 A JPH0815887 A JP H0815887A JP 6170408 A JP6170408 A JP 6170408A JP 17040894 A JP17040894 A JP 17040894A JP H0815887 A JPH0815887 A JP H0815887A
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Ko Kitamura
航 北村
Takao Soma
孝夫 相馬
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Abstract

(57)【要約】 【目的】長期の保存に対して画質の劣化がなく、表面層
の摩耗を減少させ、クリ−ニング性、摩耗や傷に対する
耐久性を有し、かつ、繰り返しの電子写真プロセスにお
いて常に高品位の画像が得られる電子写真感光体を提供
することである。 【構成】表面層に無機化合物微粒子(フィラ−)である
シリカ及び下記構造式を有する化合物を含有することを
特徴とする電子写真感光体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体、該電
子写真感光体を用いた電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体において、感光層を電荷
発生層上に電荷輸送層を重ねた機能分離したタイプの感
光体が感度、耐久性久性に優れるため一般に用いられて
いる。このタイプの感光体において電荷輸送層は一般に
電荷輸送物質とバインダ−樹脂及び必要に応じた添加剤
より構成されるが、高感度の電子写真感光体を得ようと
すると電荷輸送物質のバインダ−樹脂に対する比率を高
くする必要がある。
【0003】しかしながら、電荷輸送物質のバインダ−
樹脂に対する比率を高くすると電荷輸送物質が結晶化し
析出しやすくなるという問題がある。即ち、電荷輸送物
質の濃度がバインダ−樹脂に対して高い状態となってい
ると時間の経過、保存環境の温度、特定の物質付着等の
きっかけにより電荷輸送物質が結晶析出してしまう。そ
の結果、画像形成した場合ポチ等の画像欠陥の原因とな
る。
【0004】特に、市場にある画像機器(例えばレ−ザ
−プリンタ−、複写機等)及びこれら画像機器に電子写
真感光体を使用する場合には、電子写真感光体が製造さ
れてから実際に使用されるまでの間の長期にわたり保管
されたり、輸送中に高温にさらされる等における様々な
環境下において経時変化がないことを保証する必要であ
る。
【0005】また、これら電子写真装置において装置の
保守が便利であることから、感光ドラム及び必要に応じ
てクリ−ニング手段、帯電手段、現像手段等の消耗部品
が一体となった交換カ−トリッジ(ユニット)が用いら
れる。この場合、帯電部材、クリ−ニング部材等が感光
体に直接接触したまま出荷されるがクリ−ニング部材、
帯電部材そのもの及びこれら部材に含まれる物質の作用
により電子写真感光体表面層より結晶析出が起こりやす
い。しかし、ジベンジルアミノフェニルヒドラゾン化合
物は結晶が析出しにくいという特徴があり電子写真感光
体の電荷輸送物質として用いられてきた。
【0006】一方、繰り返し使用される感光体にあって
は表面層には帯電、トナ−現像、紙への転写、クリ−ニ
ング等のプロセスにより電気的、機械的外力が直接加え
られるため、これらに対する耐久性が要求される。具体
的には摩擦による表面の摩耗、傷の発生また高湿下にお
ける表面の劣化等に対する耐久性が要求される。また、
トナ−による現像、クリ−ニングの繰り返しにより表面
層へトナ−が付着するという問題があり、これに対して
は表面層のクリ−ニング性向上が求められる。上記のよ
うな表面層に要求される特性を満たすため、例えばバイ
ンダ−樹脂の種類、分子量の選定等種々の方法が検討さ
れている。
【0007】しかしながら、電荷輸送物質の結晶析出が
発生せず、かつ、摩耗、傷に対しても十分なものは得ら
れていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は長期の
保存に対して画質の劣化がなく、表面層の摩耗を減少さ
せ、クリ−ニング性、摩耗や傷に対する耐久性を有し、
かつ、繰り返しの電子写真プロセスにおいて常に高品位
の画像が得られる電子写真感光体及びこの電子写真感光
体を用いた電子写真装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面層に無機
化合物微粒子(フィラ−)及びジベンジルアミノフェニ
ルヒドラゾン化合物を含有することを特徴とする電子写
真感光体から構成される。
【0010】本発明において用いるジベンジルアミノフ
ェニルヒドラゾン化合物は結晶しにくい性質があり、こ
れを表面層に含有させることにより、環境、経時によら
ず結晶析出が生じにくい。一方、無機化合物微粒子(フ
ィラ−)は樹脂に比べ一般に硬度が高く、これを表面層
に含有させることにより摩擦による表面の摩耗、傷の発
生が少なく、更に無機化合物微粒子(フィラ−)を表面
層に含有させることにより表面層で結晶化が生じたとし
ても無機化合物微粒子(フィラ−)が結晶核となり微小
な結晶しか析出せず画像欠陥となりにくい。
【0011】即ち、本発明においては、無機化合物微粒
子(フィラ−)及びジベンジルアミノフェニルヒドラゾ
ン化合物を表面層に含有させることにより、結晶析出が
なく、摩耗、傷も生じにくい電子写真感光体が得られ
る。
【0012】ジベンジルフェニルアミノヒドラゾン化合
物の例としては、下記一般式(1)で示される化合物が
有効である。
【化3】 式中、R1 はアルキル基、R2 はアルキル基、アリ−ル
基またはアラルキル基を示す。
【0013】具体的な化合物として、下記構造式の化合
物例を列挙する。 化合物例1
【化4】 化合物例2
【化5】 化合物例3
【化6】 化合物例4
【化7】
【0014】電荷輸送物質としてはジベンジルフェニル
アミノヒドラゾン化合物を単独で用いてもよいが、他の
電荷輸送物質と混合して用いることもできる。混合する
電荷輸送物質としてはブタジエン系化合物、スチルベン
系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾ−ル系化合
物、チアゾ−ル系化合物、トリアリ−ルメタン系化合物
等が挙げられる。
【0015】無機化合物微粒子(フィラ−)の材料とし
ては、硬度が高く、バインダ−樹脂に分散しやすいもの
がよく、例えば酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、酸
化亜鉛、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化ジル
コニウム等の金属酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウ
ム等の金属硫化物、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の
金属窒化物が挙げられる。特に良好なものとして、酸化
ケイ素(シリカ)、酸化チタンが挙げられる。酸化ケイ
素(シリカ)は硬度が高く、光透過性が良好であり、酸
化チタンは硬度が高く、分散性が良好である。本発明に
おける無機化合物微粒子(フィラ−)は上記の材料例に
限られるものではない。
【0016】これらの材料は、一種類単独または二種類
以上を混合して用い、また、他の減摩剤、潤滑剤等と混
合してもよい。
【0017】無機化合物微粒子(フィラ−)の平均粒径
は表面層の膜厚の1/3以下、かつ、0.02〜5.0
μm、更には0.07〜2.0μmが好ましい。
【0018】更に必要に応じてバインダ−樹脂を添加す
る。バインダ−樹脂の例としては、アクリル樹脂、ポリ
エステル、ポリアミド、ポリ酢酸ビニル、ポリカ−ボネ
−ト、ポリビニルブチラ−ル等の熱可塑性樹脂、ポリウ
レタン、フェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹
脂、光硬化性樹脂等が挙げられる。
【0019】バインダ−樹脂に対する電荷輸送物質の比
率はバインダ−樹脂及び電荷輸送物質の種類にもよる
が、一般的に20〜70%、特に好ましくは30〜65
%である。電荷輸送物質の比率が少ないと十分な感度が
得られず、電荷輸送物質の比率が多過ぎると表面層の強
度が低下し傷つきやすくなる。
【0020】表面層における無機化合物微粒子(フィラ
−)の含有率は無機化合物微粒子(フィラ−)の種類、
感光層の構成によって適宜選択されるが、添加量が多い
と光の透過率が低下し感度が低下したり、像露光が散乱
して画像ににじみが生じる。また、添加量が少ないと摩
耗しやすく本発明の効果が十分得られない。表面層にお
ける無機化合物微粒子(フィラ−)の含有率は一般に
0.5〜30重量%、特に好ましくは0.5〜15重量
%である。
【0021】更に必要に応じた添加剤、例えば分散助
剤、シリコ−ンオイル、レベリング剤、金属石けん、シ
ランカップリング剤等を加えることもよい。
【0022】本発明における表面層を形成するに当たっ
ては、一般に電荷輸送物質、バインダ−樹脂に溶媒を加
えて塗布液を調製し、これを塗布手段により塗布し、電
子写真感光体を作成する。この時に用いる溶媒としては
電荷輸送物質、バインダ−樹脂に対する溶解性が良好
で、かつ、無機化合物微粒子(フィラ−)の分散性が良
好な溶媒を選択する。特に良好な溶媒の例としてはメチ
ルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、
シクロヘキサノン等のケトン類、ジエチルエ−テル、テ
トラヒドロフラン等のエ−テル類、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等のエステル類、トルエン、ベンゼン等の炭化水素
類、クロロベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭
化水素類等が挙げられる。
【0023】表面層を形成するための塗布液の調製方法
としては、無機化合物微粒子(フィラ−)、電荷輸送物
質、バインダ−樹脂を溶媒と共に同時に分散してもよ
い。また、無機化合物微粒子(フィラ−)、バインダ−
樹脂をあらかじめ分散した分散液を調製し、あらかじめ
バインダ−樹脂、電荷輸送物質を溶解した液に混合して
塗布液を調製してもよい。塗布液または無機化合物微粒
子(フィラ−)分散液の調製に当たっては単なる撹拌混
合でもよいが、必要に応じてボ−ルミル、サンドミル、
高圧ホモジナイザ−等の分散手段を用いてもよい。分散
粒径は小さい方が画像露光時の散乱が少なく良好な画像
が得られる。
【0024】本発明の電子写真感光体に用いられる導電
性支持体の材質の例としては、アルミニウム、銅、ニッ
ケル、銀等の金属またはこれらの合金、酸化アンチモ
ン、酸化インジウム、酸化スズ等の導電性金属酸化物、
カ−ボンファイバ−、カ−ボンブラック、グラファイト
粉末と樹脂を混合成型したもの等が挙げられる。
【0025】更に、支持体上の欠陥の被覆、支持体の保
護のため支持体上に導電層を設けることも可能である。
例えばアルミニウム、銅、ニッケル、銀等の金属粉体、
酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ等の導電性
金属酸化物、ポリピロ−ル、ポリアニリン、高分子電解
質等の高分子導電材、カ−ボンファイバ−、カ−ボンブ
ラック、グラファイト粉末またはこれら導電性物質で表
面を被覆した導電性粉体等の導電性物質をアクリル樹
脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリ酢酸ビニル、ポリ
カ−ボネ−ト、ポリビニルブチラ−ル等の熱可塑性樹
脂、ポリウレタン、フェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂等の
熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等のバインダ−樹脂に分散
したもの、更に必要に応じた添加剤を加えたものを支持
体上に塗布したものが挙げられる。
【0026】本発明の電子写真感光体の表面層となる例
としては、単一層構造のものでは感光層、電荷発生層上
に電荷輸送層を設けた機能分離した積層感光体の電荷輸
送層、また、感光層上に保護層を設けた感光体では保護
層が挙げられる。
【0027】積層構造感光体の電荷発生層用材料として
は、例えばスダ−ンレッド、クロルダイアンブル−等の
アゾ顔料、同フタロシアニン、チタニルフタロシアニン
等のフタロシアニン顔料、アントアンスロン等のキノン
顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料等の電荷発生物質を
アクリル樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリカ−ボネ−ト、ポリビニルブチラ−ル、ポリ
ビニルベンザ−ル等の熱可塑性樹脂、ポリウレタン、フ
ェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂バインダ
−樹脂に分散した塗布液が挙げられ、更に必要に応じた
添加剤を加えた塗布液が挙げられる。塗布方法としては
浸漬塗布方法、スプレ−塗布方法、ロ−ルコ−タ−塗布
方法、グラビアコ−タ−塗布方法等を適用できる。
【0028】本発明の電子写真感光体は複写機、レ−ザ
−プリンタ−、LEDプリンタ−、液晶シャッタ−プリ
ンタ−等の電子写真装置一般及びそれに用いる感光ドラ
ムに適用できる。
【0029】また、本発明は、前記本発明の電子写真感
光体と前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と帯電
した前記電子写真感光体に対し像露光を行い静電潜像を
形成する像露光手段と静電潜像を形成された前記電子写
真感光体に対しトナ−で現像する現像手段を有すること
を特徴とする電子写真装置から構成される。
【0030】図1に本発明の電子写真感光体を用いた転
写式電子写真装置の構成該略図を示した。図において、
1は本発明のドラム型感光体であり、軸1aを中心に所
定の周速度で回転駆動される。該感光体は回転過程でコ
ロナ帯電装置2でその周面に正または負の所定電位の均
一帯電を受け、次いで、露光部3に不図示の露光手段に
より光像露光L(スリット露光、レ−ザ−ビ−ム走査露
光など)を受ける。これにより感光体周面に露光像に対
応した静電潜像が順次形成されてゆく。その静電潜像は
現像手段4でトナ−で現像され、そのトナ−現像像が転
写手段4により不図示の給紙部から感光体1と転写手段
5との間に感光体1の回転と同期し取り出された転写材
9の面に順次転写されていく。像転写された転写材9は
感光体面から分離されて像定着手段8へと導入されて複
写物として機外へプリントアウトされる。転写後の感光
体1の表面はクリ−ニング手段6により転写残りのトナ
−の除去を受けて清浄面化され、更に前露光手段7によ
り除電処理され繰り返し像形成に使用される。
【0031】感光体1の均一帯電手段としてはコロナ帯
電装置、ロ−ラ−帯電装置等が一般に使用される。ま
た、転写手段としてもコロナ帯電装置、ロ−ラ−帯電装
置等が一般に使用される。電子写真装置として、上記の
感光体、帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段等の構
成要素のうち複数のものを装置ユニット(一般にこの装
置ユニットをカ−トリッジと言っている)として一体に
結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱
自在に構成してもよい。例えば、感光体1と帯電手段
2、現像手段4、クリ−ニング手段6を一体化し一つの
装置ユニットとし装置本体のレ−ル等の案内手段を用い
て着脱自在に構成してもよい。
【0032】光像露光Lは複写機として使用する場合は
原稿よりの反射光、プリンタとして使用する場合はレ−
ザ−ビ−ムの走査、電気信号により駆動されたLEDア
レイ、液晶シャッタ−アレイ等の例が挙げられる。
【0033】
【実施例】
実施例1 導電層塗布工程として、10%の酸化アンチモンを含有
する酸化スズで被覆した導電性酸化チタン2000重量
部、フェノ−ル樹脂2500重量部、メチルセロソルブ
2000重量部、メタノ−ル500重量部をφ1mmガ
ラスビ−ズを用いたサンドミルで2時間分散して導電層
用塗布液を調製した。アルミニウムシリンダ−上に塗布
液を浸漬塗布した後、乾燥装置により150℃で40分
間乾燥した。導電層の膜厚は20μmであった。
【0034】次に中間層塗布工程として、再沈精製した
N−メトキシメチル化ナイロン6を1000重量部、
6.12.66.610共重合ナイロン300重量部を
メタノ−ル5000重量部、ブタノ−ル5000重量部
の混合溶媒に溶解し、中間層用塗布液を調製した。前記
導電層塗布済のアルミニウムシリンダ−上に中間層用塗
布液を浸漬塗布した後、乾燥装置により100℃で7分
間乾燥した。中間層の膜厚は0.65μmであった。
【0035】次に電荷発生層の塗布工程として、下記構
造式のジスアゾ顔料400重量部、
【化8】 ポリビニルブチラ−ル(商品名BX−1、積水化学工業
(株)製)200重量部、シクロヘキサノン5000重
量部をφ1mmガラスビ−ズを用いたサンドミルで24
時間分散し、更にテトラヒドロフラン5000重量部を
加え、電荷発生層用塗布液を調製した。更にこの塗布液
を遠心分離機(5000rpm、60分)でビ−ズか
す、ごみ等を取り除いた。前記中乾燥層塗布済アルミニ
ウムシリンダ−上に電荷発生層用塗布液を浸漬塗布した
後、乾燥装置により100℃で5分間乾燥した。電荷発
生層の膜厚は0.20μmであった。
【0036】次に無機化合物微粒子(フィラ−)分散液
の調製工程として、シリカ粉末200重量部、ポリカ−
ボネ−ト(商品名ユ−ピロン、三菱ガス科学(株)製)
200重量部、クロロベンゼン600重量部を十分に混
合した後φ1mmガラスビ−ズを用いたサンドミルで5
時間分散して、無機化合物微粒子(フィラ−)であるシ
リカの分散液を調製した。
【0037】次に、化合物例1のジベンジルアミノフェ
ニルヒドラゾン化合物1000重量部、ポリカ−ボネ−
ト(前出)800重量部、前記無機化合物微粒子(フィ
ラ−)であるシリカ分散液500重量部をクロロベンゼ
ン5000重量部、ジクロロメタン3000重量部に溶
解混合し、電荷輸送層用塗布液を調製した。固形分中の
無機化合物微粒子(フィラ−)であるシリカの含有率は
5重量%とした。前記電荷発生層塗布済のアルミニウム
シリンダ−上に電荷輸送層用塗布液を浸漬塗布した後、
乾燥装置により130℃で60分間乾燥した。電荷輸送
層の膜厚は27μmであった。
【0038】作成した電子写真感光体を市販のレ−ザ−
プリンタ−(商品名LBP−SX、キヤノン(株)製)
用のカ−トリッジに取り付け40℃、85%の高温高湿
下において30日間保存した後、レ−ザ−プリンタ−本
体に取り付け画像の出力を行った。結果は画像欠陥のな
い高品位の画像が得られた。更に、4000枚連続して
画像の出力を行ない表面層の摩耗量の測定を行った。結
果を表1に示す。
【0039】実施例2 表面層中の無機化合物微粒子(フィラ−)であるシリカ
の含有率を0.5重量%となるようにした他は、実施例
1と同様にして電子写真感光体を作成した。この電子写
真感光体を実施例1と同様にして、画像出力及び連続4
000枚の画像出力を行った。画像欠陥のない高品位の
画像が得られた。表面層の摩耗量の測定結果は表1に示
す。
【0040】実施例3 表面層中の無機化合物微粒子(フィラ−)であるシリカ
の含有率を30重量%となるようにした他は、実施例1
と同様にして電子写真感光体を作成した。この電子写真
感光体を実施例1と同様にして、画像出力及び連続40
00枚の画像出力を行った。画像欠陥のない高品位の画
像が得られた。表面層の摩耗量の測定結果は表1に示
す。
【0041】実施例4 表面層中の無機化合物微粒子(フィラ−)を酸化チタン
に代え、含有率を2.0重量%となるようにした他は、
実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。この
電子写真感光体を実施例1と同様にして、画像出力及び
連続4000枚の画像出力を行った。画像欠陥のない高
品位の画像が得られた。表面層の摩耗量の測定結果は表
1に示す。
【0042】実施例5 表面層中の無機化合物微粒子(フィラ−)を酸化アルミ
ニウムに代え、含有率を10重量%となるようにし、化
合物例2のジベンジルアミノフェニルヒドラゾン化合物
を用いた他は、実施例1と同様にして電子写真感光体を
作成した。 この電子写真感光体を実施例1と同様にし
て、画像出力及び連続4000枚の画像出力を行った。
画像欠陥のない高品位の画像が得られた。表面層の摩耗
量の測定結果は表1に示す。
【0043】実施例6 表面層中の酸化アルミニウムの含有率を1.0重量%と
なるようにした他は、実施例5と同様にして電子写真感
光体を作成した。この電子写真感光体を実施例1と同様
にして、画像出力及び連続4000枚の画像出力を行っ
た。画像欠陥のない高品位の画像が得られた。表面層の
摩耗量の測定結果は表1に示す。
【0044】実施例7 表面層中の無機化合物微粒子(フィラ−)を硫酸バリウ
ムに代え、含有率を1.5重量%となるようにした他
は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
この電子写真感光体を実施例1と同様にして、画像出力
及び連続4000枚の画像出力を行った。画像欠陥のな
い高品位の画像が得られた。表面層の摩耗量の測定結果
は表1に示す。
【0045】実施例8 表面層中の無機化合物微粒子(フィラ−)を窒化ケイ素
に代え、含有率を0.5重量%となるようにした他は、
実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。この
電子写真感光体を実施例1と同様にして、画像出力及び
連続4000枚の画像出力を行った。画像欠陥のない高
品位の画像が得られた。表面層の摩耗量の測定結果は表
1に示す。
【0046】比較例1 表面層中の無機化合物微粒子(フィラ−)を添加しなか
った他は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成
した。この電子写真感光体を実施例1と同様にして、画
像出力を行った結果は、画像欠陥のない高品位の画像が
得られた。しかし、4000枚連続しての画像出力を行
い表面層の摩耗量の測定を行ったが、表面層が露出し、
電荷輸送層は摩耗しなくなっていた。結果は表1に示
す。
【0047】比較例2 表面層中の無機化合物微粒子(フィラ−)であるシリカ
の含有率を0.3重量%となるようにした他は、実施例
1と同様にして電子写真感光体を作成した。この電子写
真感光体を実施例1と同様にして、画像出力を行なった
結果は、画像欠陥のない高品位の画像が得らた。しか
し、4000枚連続しての画像出力を行い表面層の摩耗
量の測定を行った。摩耗量が多く良好な画像を得るには
感度不足となった。結果は表1に示す。
【0048】比較例3 表面層中の無機化合物微粒子(フィラ−)であるシリカ
の含有率を33重量%となるようにした他は、実施例1
と同様にして電子写真感光体を作成した。この電子写真
感光体を実施例1と同様にして、画像出力を行った。結
果は、画像ににじみがあり、プリンタ−として実用的な
画像は得られなかった。
【0049】比較例4 表面層中の電荷輸送物質を下記構造式の化合物(化合物
例5)に代えた他は、実施例1と同様にして電子写真感
光体を作成した。 化合物例5
【化9】 その他は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成
した。この電子写真感光体を実施例1と同様にして、画
像出力を行った。感光ドラム表面に結晶析出が見られ、
画像出力の結果は画像欠陥(黒ポチの発生)があり、高
品位の画像が得られなかった。更に、4000枚連続し
て画像の出力を行い表面層の摩耗量を測定した。結果を
表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】実施例1〜8の結果から、表面層に無機化
合物微粒子(フィラ−)及びジベンジルアミノフェニル
ヒドラゾン化合物を含有する本発明の電子写真感光体は
帯電、露光、現像、転写、クリ−ニングのプロセス繰り
返しに対して感光体表面の摩耗が少なく、初期において
も4000枚目においても画像欠陥のない高品位の画像
が得られた。また、長期の保存においても経時変化がな
い。
【0052】一方、比較例1の結果では表面層に無機化
合物微粒子(フィラ−)を含有していない電子写真感光
体は帯電、露光、現像、転写、クリ−ニングのプロセス
繰り返しに対して感光体表面の摩耗が大きく、4000
枚目においては良好な画像が得られなかった。また、繰
り返しの使用に対して感光体表面にトナ−の付着が生じ
たり、感光体上に傷が生じ画像劣化をきたした。比較例
2のように無機化合物微粒子(フィラ−)含有率が0.
5重量%未満の場合では本発明の効果が十分でなく、摩
耗量が大き過ぎて4000枚目においては良好な画像が
得られなかった。比較例3のように無機化合物微粒子
(フィラ−)含有率が30重量%以上の場合では画像が
にじんで良好な画像が得られなかった。比較例4のよう
にジベンジルアミノフェニルヒドラゾン化合物の電荷輸
送物質を含有していない場合は長期の保存により結晶析
出、更に、画像欠陥の発生が見られた。
【0053】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、繰り返しの
使用に対しての耐久性に優れ、経時変化による画質劣化
が少ないという顕著な効果を奏する。更に、表面層に含
有される無機化合物微粒子(フィラ−)が酸化珪素及び
または酸化チタンで、酸化珪素及び酸化チタンの含有率
が0.5重量%以上、30重量%以下である場合は画像
性、耐摩耗性とも良好である。また、本発明の電子写真
感光体を用いた電子写真装置及び電子写真装置用カ−ト
リッジは繰り返し使用に対しての耐久性に優れ、経時変
化による画質劣化が少ないという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な転写式電子写真装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 像担持体としてのドラム型感光体(本発明の電子
写真感光体) 1a 軸 2 コロナ帯電装置 3 露光部 4 現像手段 5 転写手段 6 クリ−ニング手段 7 前露光手段 8 像定着手段 9 像転写を受けた転写材 L 光像露光

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面層に無機化合物微粒子(フィラ−)
    及びジベンジルアミノフェニルヒドラゾン化合物を含有
    することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子写真感光体におい
    て、表面層に含有される無機化合物微粒子(フィラ−)
    が金属酸化物、金属硫化物または金属窒化物である請求
    項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電子写真感光体におい
    て、表面層に含有される無機化合物微粒子(フィラ−)
    が酸化ケイ素(シリカ)である請求項1記載の電子写真
    感光体。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電子写真感光体におい
    て、表面層に含有される無機化合物微粒子(フィラ−)
    が酸化チタンである請求項1記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の電子写真感光体におい
    て、表面層に含有される無機化合物微粒子(フィラ−)
    の含有率が0.5重量%以上30重量%以下である請求
    項1記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の電子写真感光体におい
    て、表面層に含有されるジベンジルアミノフェニルヒド
    ラゾン化合物が下記一般式(1)で示される化合物であ
    る請求項1記載の電子写真感光体。一般式(1) 【化1】 式中、R1 はアルキル基、R2 はアルキル基、アリ−ル
    基またはアラルキル基を示す。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の電子写真感光体におい
    て、表面層に含有されるジベンジルアミノフェニルヒド
    ラゾン化合物が下記の化合物である請求項6記載の電子
    写真感光体。ジベンジルアミノフェニルヒドラゾン化合
    物 【化2】
  8. 【請求項8】 請求項1記載の電子写真感光体と前記電
    子写真感光体を帯電させる帯電手段と帯電した前記電子
    写真感光体に対し像露光を行い静電潜像を形成する像露
    光手段と静電潜像を形成された前記電子写真感光体に対
    しトナ−で現像する現像手段を有することを特徴とする
    電子写真装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の電子写真装置において、
    電子写真感光体と帯電手段、現像手段、クリ−ニング手
    段を装置ユニットとして一体化し、電子写真装置本体と
    脱着自在に構成したカ−トリッジを備えた請求項8記載
    の電子写真装置。 【0001】
JP6170408A 1994-06-30 1994-06-30 電子写真感光体及び該電子写真感光体を備えた電子写真装置 Pending JPH0815887A (ja)

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