JP6478021B2 - 光導電体とそれを用いた画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

光導電体とそれを用いた画像形成方法および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、地肌汚れの抑制に優れた光導電体に関し、さらに地肌汚れの極めて少ない高画質画像を出力する光導電体を用いた画像形成方法および画像形成装置に関する。
一般に電子写真方式のプリンターや複写機、ファクシミリのような画像形成装置は帯電、露光、現像、転写、クリーニングという一連のプロセスで画像形成が行なわれる。このような画像形成を行う手段には少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段(特に反転現像手段)、転写手段、クリーニング手段および感光体から構成されている。このような構成の画像形成装置は長期連続使用すると地肌が黒ずんで出力画像の品位を落としてしまう性質があり課題となっている。このような地肌汚れが生じた場合、感光体を新しいものに交換して対処している。近年、プリントコストの削減や環境性能の向上に対する関心が強く、感光体の更なる高耐久化が求められている。
導電性支持体と感光層の間の中間層の構成や含有する物質を変更したり、または導電性支持体表面に陽極酸化被膜を設けたりすることにより、反転現像時に導電性基体から感光層又は電荷発生層へのホールの注入を防止することにより、黒ポチ、黒斑点の発生を防ぐことが知られている。このような例として、「導電性支持体上に下引き層と感光層とが設けられ、下引き層を形成する樹脂中に熱処理された酸化チタンを含有する電子写真感光体」、あるいは、「支持体上に酸化チタン(粒径規定)と熱硬化性樹脂(含有量規定)を含有する下引き層および感光層を有する電子写真感光体」あるいは「アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる導電性支持体上に陽極酸化層(例えば、表面の山間隔、最大高さ、陽極酸化層表面の表面光沢度を規定)および感光層を形成した反転現像用電子写真感光体」、あるいは「導電性支持体と感光層の間に、表面に少なくとも酸化ジルコニウムが存在する酸化チタン微粉体を含有する中間層を設けた電子写真感光体」、あるいは「導電性基体と、その上に積層された感光層との間に下引き層(アナターゼ/ルチル混晶型二酸化チタンを分散させてなる)を有する電子写真感光体」が知られている。
前記地肌汚れを改善するためには、感光体の導電性支持体上に下引き層や中間層を設け、これらの層を介して感光層を設ける構成が有効であり、このような方策は一般的な技術として利用されている。導電性支持体上に下引き層や中間層を設けた構成の感光体において、地肌汚れを改善する手法としては、材料構成、表面形状など多様な技術が種々提案されている。
材料構成に関する提案として、下引き層や中間層に特定の金属酸化物(例えば、酸化チタンなど)を含有するものが知られている。
例えば、特許文献1では、導電性支持体上に下引き層、中間層および感光層を順次積層してなる電子写真感光体において、下引き層が平均粒径の異なる2種の金属酸化物と熱硬化性樹脂を含有し、かつ中間層が有機金属化合物を主成分として含有するものとすることにより、長期にわたり優れた環境安定性と高画質を維持し、さらに接触帯電装置に用いた場合にもピンホール等によるリーク防止と電気特性を両立し、小型化にも対応し得るとしている。
また、特許文献2では、電子写真感光体において、結着樹脂および有機溶剤中に酸化チタンを分散してなる電子写真感光体中間層において、酸化チタンの平均粒径(R)を規定することにより、塗膜欠陥がなく塗工性に優れ、良好な安定性を示す電子写真感光体中間層用塗工液を用いて作成される電子写真感光体は、画像欠陥のない高画質な画像が形成可能であるとしている。
また、特許文献3では、導電性支持体上に中間層および感光層を有する電子写真感光体において、中間層が平均粒径の異なる二種の酸化チタンとバインダー樹脂とを含有し、二種の酸化チタンの各平均粒径(D1)、(D2)の比(D2/D1)を規定することにより、画像欠陥のない高画質な画像を与え、かつ耐久性に優れた電子写真感光体が提供されるとしている。
また、特許文献4では、金属酸化物粒子および結着樹脂を分散した電子写真感光体用下引き層塗工液の製造方法において、分散工程初期から結着樹脂を溶解する環状ケトン系溶媒と側鎖ケトン系溶媒の混合溶媒(例えば、メチルエチルケトンとシクロヘキサンの混合溶媒)を添加し、金属酸化物(例えば、酸化チタン、又は酸化チタンの表面処理物)を湿式粉砕することにより、分散性が良好でかつ塗工液としての経時安定性並びに導電性基体への塗布性に優れ、均一な下引き層の形成が可能であるとしている。
また、特許文献5では、支持体上に下引き層および感光層をこの順に設けてなる電子写真感光体の製造方法において、下引き層をスプレー塗工する際に使用する下引き層用塗工液(分散媒:例えば、メチルエチルケトンとシクロヘキサノン)が、金属酸化物(例えば、酸化チタンまたは表面処理された酸化チタン)を含有し、特定の沈降速度を有することにより、スプレーノズル、フィルター、配管の詰まりを防止して生産性が向上し、塗布ムラ等の塗工欠陥が防止されるとしている。
一方、地肌汚れを改善する手法として表面形状に着目したものが知られている。
例えば、特許文献6では、感光層の基体側界面の断面曲線を水平方向にサンプリングし、その断面曲線の高さのデータ群に対し離散的なフーリエ変換を行い、特定の領域に複数のピークが存在することで、スジ状あるいは濃淡縞画像の発生がない感光体およびそれを用いた高品質な画像形成が可能な画像形成装置が提供されるとしている。
また、特許文献7では、電子写真感光体表面の凹凸形状を表面粗さ・輪郭形状測定機により測定して得た一次元データ配列を、ウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析を行い、更に特定の方法で得られる6個の各周波数成分との合計12個の各周波数成分の個々の算術平均粗さについて特定の関係を有することにより、電子写真感光体の潤滑剤に対する受容性が改良され、電子写真感光体および画像形成装置の寿命が延命しプリントコストの低減を可能とするとしている。
また、特許文献8では、電子写真感光体表面の凹凸形状を表面粗さ・輪郭形状測定機により測定して得た一次元データ配列を、ウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析を行い、更に特定の方法で得られる6個の各周波数成分との合計12個の各周波数成分の個々の算術平均粗さについて特定の関係を有することにより、電子写真感光体に潤滑剤を必要なときに必要量だけを供給でき、クリーニング性の高安定化が図られ、高画質の画像が得られるとしている。
また、特許文献9では、導電性基体上に下引き層および感光層を備え、可干渉光を露光光として用いて画像形成を行う電子写真装置に搭載されて使用される電子写真用感光体において、下引き層の表面の、触針式表面粗さ計で測定した算術平均粗さR a および最大表面粗さR z が特定の範囲を満たすことにより、干渉縞が発生せず、かつ、黒点かぶり等の印字欠陥がなく均一で良好な画像が得られるとしている。
しかし、これら従来技術によっても近年の高画質化および高耐久化に対応できる中間層が得られていないのが現状である。
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、地肌汚れが抑制され、耐久性に優れた光導電体を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題に対し鋭意検討した結果、以下の手段により上記課題を解決できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち上記課題は、導電性支持体上に中間層および感光層を有する光導電体であって、
前記中間層は金属酸化物とバインダー樹脂とを含有し、該中間層の表面形状は、
(I)表面粗さ・輪郭形状測定機により凹凸形状を測定して一次元データ配列を作成し、
(II)該一次元データ配列をウェーブレット変換して、最高周波数成分(HHH)から、2番目の周波数成分(HHL)、3番目の周波数成分(HMH)、4番目の周波数成分(HML)、5番目の周波数成分(HLH)および最低周波数成分(HLL)に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−1)を行い、
(III)次いで、得られた6個の周波数成分の中で最低周波数成分(HLL)の一次元データ配列に対してデータ配列数が1/40に減少するように間引きした一次元データ配列を作成し、
(IV)該間引きした一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換を行って、最高高周波数成分(LHH)から、2番目の周波数成分(LHL)、3番目の周波数成分(LMH)、4番目の周波数成分(LML)、5番目の周波数成分(LLH)および最低周波数成分(LLL)に至る追加の6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−2)を行い、
(V)前記(II)および(IV)で得られた合計12個の各周波数成分の算術平均粗さのうち、WRa(HLL)を除く合計11個の算術平均粗さWRa(LLL)からWRa(HHH)の対数を左から右に順に線で結ぶ、
ことで得られる曲線において、WRa(LLH)が0.12μm未満であり、且つWRa(LHH)が0.03μm以上0.2μm以下であるとともに、
前記中間層に含有される平均一次粒子径が0.18μm以上0.22μm以下である金属酸化物が、平均一次粒子径の異なる二種の金属酸化物T1およびT2の混合体からなり、かつ一方の金属酸化物T2の平均一次粒子径(D2)が0.05μm<D2<0.10μmであることを特徴とする光導電体により解決される。
ここで、前記算術平均粗さは、JIS−B0601:2001で定義される算術平均粗さ(略号;Ra)であり、WRa(HHH)からWRa(LLL)はそれぞれ以下の帯域におけるRaを表す。
WRa(HHH):凹凸の一周期の長さが0μm〜3μmの帯域におけるRa
WRa(HHL):凹凸の一周期の長さが1μm〜6μmの帯域におけるRa
WRa(HMH):凹凸の一周期の長さが2μm〜13μmの帯域におけるRa
WRa(HML):凹凸の一周期の長さが4μm〜25μmの帯域におけるRa
WRa(HLH):凹凸の一周期の長さが10μm〜50μmの帯域におけるRa
WRa(LHH):凹凸の一周期の長さが26μm〜106μmの帯域におけるRa
WRa(LHL):凹凸の一周期の長さが53μm〜183μmの帯域におけるRa
WRa(LMH):凹凸の一周期の長さが106μm〜318μmの帯域におけるRa
WRa(LML):凹凸の一周期の長さが214μm〜551μmの帯域におけるRa
WRa(LLH):凹凸の一周期の長さが431μm〜954μmの帯域におけるRa
WRa(LLL):凹凸の一周期の長さが867μm〜1654μmの帯域におけるRa
本発明によれば、地肌汚れが抑制され、耐久性に優れた光導電体が提供される。
本発明の光導電体の構成例を示す断面図である。 本発明の光導電体の別の構成例を示す断面図である。 本発明の光導電体のさらに別の構成例を示す断面図である。 本発明に適用した光導電体の表面粗さ評価装置の一構成例を模式的に示す構成図である。 第一回目および第二回目の多重解像度解析結果に対する演算結果を示すグラフである(a)、b)、(c)。 一回目の多重解像度解析における周波数帯域の分離の図である 一回目の多重解像度解析での最低周波数データのグラフである。 二回目の多重解像度解析における周波数帯域の分離の図である。 図5の断面曲線について多重解像度解析した結果から求めた算術平均粗さ(WRa)を各信号順にプロットして得られる曲線のプロファイル示すグラフである。 本発明の画像形成方法ならびに画像形成装置を説明するための概略図である。 本発明のプロセスカートリッジを使用した電子写真装置の一例を示す図である。
前述のように本発明における光導電体は、導電性支持体上に中間層および感光層を有する光導電体であって、前記中間層は金属酸化物とバインダー樹脂とを含有し、該中間層の表面形状は、
(I)表面粗さ・輪郭形状測定機により凹凸形状を測定して一次元データ配列を作成し、
(II)該一次元データ配列をウェーブレット変換して、最高周波数成分(HHH)から、2番目の周波数成分(HHL)、3番目の周波数成分(HMH)、4番目の周波数成分(HML)、5番目の周波数成分(HLH)および最低周波数成分(HLL)に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−1)を行い、
(III)次いで、得られた6個の周波数成分の中で最低周波数成分(HLL)の一次元データ配列に対してデータ配列数が1/10〜1/100に減少するように間引きした一次元データ配列を作成し、
(IV)該間引きした一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換を行って、最高高周波数成分(LHH)から、2番目の周波数成分(LHL)、3番目の周波数成分(LMH)、4番目の周波数成分(LML)、5番目の周波数成分(LLH)および最低周波数成分(LLL)に至る追加の6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−2)を行い、
(V)前記(II)および(IV)で得られた合計12個の各周波数成分の算術平均粗さのうち、WRa(HLL)を除く合計11個の算術平均粗さWRa(LLL)からWRa(HHH)の対数を左から右に順に線で結ぶ、
ことで得られる曲線において、WRa(LLH)が0.12μm未満であり、且つWRa(LHH)が0.03μm以上0.2μm以下であることを特徴とするものである。
ここで、前記算術平均粗さは、JIS−B0601:2001で定義される算術平均粗さ(略号;Ra)であり、WRa(HHH)からWRa(LLL)はそれぞれ以下の帯域におけるRaを表す。
WRa(HHH):凹凸の一周期の長さが0μm〜3μmの帯域におけるRa
WRa(HHL):凹凸の一周期の長さが1μm〜6μmの帯域におけるRa
WRa(HMH):凹凸の一周期の長さが2μm〜13μmの帯域におけるRa
WRa(HML):凹凸の一周期の長さが4μm〜25μmの帯域におけるRa
WRa(HLH):凹凸の一周期の長さが10μm〜50μmの帯域におけるRa
WRa(LHH):凹凸の一周期の長さが26μm〜106μmの帯域におけるRa
WRa(LHL):凹凸の一周期の長さが53μm〜183μmの帯域におけるRa
WRa(LMH):凹凸の一周期の長さが106μm〜318μmの帯域におけるRa
WRa(LML):凹凸の一周期の長さが214μm〜551μmの帯域におけるRa
WRa(LLH):凹凸の一周期の長さが431μm〜954μmの帯域におけるRa
WRa(LLL):凹凸の一周期の長さが867μm〜1654μmの帯域におけるRa
なお、前記光導電体において、前記金属酸化物として酸化チタンが好ましく用いられる。
本発明者らは地汚れが光導電体の支持体からの電荷リークに起因するものと帯電性の劣化に起因するものを考え、両者の性能を高めることが重要であると考案した。これに対し、中間層に適度な表面形状を形成することが有利であることが分かった。
地肌汚れをつくる個々のドットは直径50μm前後のものが多い。地肌汚れの程度が悪くなるにつれてこのドットサイズが大きくなる。中間層は一般に膜厚を厚くすることで電荷のリークを抑えている。そこでドット形成をもたらす中間層膜厚の凹みや尖りを抑えることが有利と考えた。電荷リークを抑えるには概して平坦化が有利であった。
また、中間層膜厚は光導電体の帯電性にも影響する。帯電性が劣化すると光導電体の帯電電位と現像バイアスとの差が狭隘化してかぶりが生じ易くなる。意外にも中間層の表面形状は微細な凹凸周期を平坦化するとバルク抵抗が低下する現象が見られた。
このため、総合的な地汚れを抑制するには中間層を単純に平坦化しても有効とは言えず、凹凸周期を区別した形状制御が必要である。
中間層の適度な凹凸形状が光導電体の表面形状に影響を及ぼし地肌汚れを抑制する。ここで表面の凹凸形状は精密な解析が必要であり、表面粗さ・輪郭形状測定機により測定される断面曲線のウェーブレット変換による多重解像度解析が有効である。
中間層は製膜条件と塗料の処方に応じて固有の表面形状が形成される。種々の成膜方式の中でスプレー塗工は塗膜の形状制御に有利な方法である。本発明者らは実験から外観上半光沢に感じられる形状が最適だった。その形状をウェーブレット変換による多重解像度解析から表面形状を特定し、本発明を得るに至った。すなわち、中間層のWRa(LHH:凹凸の一周期の長さが26μm〜106μmの帯域におけるRa)は0.2μm以下であることが好ましく、かつWRa(LHH)は0.03μm以上が好ましい。前者は粒状の地汚れ抑制に有利であり、後者はかぶりの抑制に有利である。両者の形状を備えることで総合的に地汚れが抑制できる。
均質画像を得るため中間層膜厚は巨視的に均一であることが望ましい。この理由から中間層のうねりを表すとも言えるWRa(LLH:凹凸の一周期の長さが431μm〜954μmの帯域におけるRa)は0.12μm未満が好ましい。
なお、本発明における断面曲線のウェーブレット変換による多重解像度解析については、光導電体の構成を説明した後に詳述する。
前記中間層に含有される金属酸化物(例えば、酸化チタン)の平均一次粒子径は、0.18μm以上0.22μm以下であることが好ましい。
金属酸化物の平均一次粒子径を0.18μm以上0.22μm以下とすることにより、中間層の表面形状をWRa(LLH):0.12μm未満、WRa(LHH):0.03μm以上0.2μm以下としやすく、製造上においても有利となる。
金属酸化物が十分に分散されていれば中間層の表面形状はその断面曲線をウェーブレット変換で各周波数帯域に分割して算出される個々の中心線平均粗さ(WRa)の相対関係を保持したまま酸化チタンの平均一次粒子径の大きさに応じてWRaは増減する。ここで酸化チタンが十分に分散されている状態とは酸化チタン微粒子の8割以上が沈降しない状態で塗工液中で分散されているかバインダー樹脂膜を観察したときにバインダー樹脂と酸化チタンが略均一に分布されている状態を表す。
なお、フィラーの平均一次粒子径は試薬または塗工膜中に分散されるフィラーを走査電子顕微鏡やコンフォーカル顕微鏡などにより観察される微粒子を直接観察することで計量される。平均一次粒子径の算出にはアメリカNIHから公開されるimageJに代表される画像解析ソフトウエアを利用することができる。
前記中間層に含有される平均一次粒子径が0.18μm以上0.22μm以下である金属酸化物が、平均一次粒子径の異なる二種の金属酸化物TおよびTの混合体からなり、かつ一方の金属酸化物Tの平均一次粒子径(D)が0.05μm<D<0.10μmであることが好ましい。
すなわち、TおよびTの混合体の一方の酸化チタンTの平均一次粒子径(D)を0.05μm<D2<0.10μmとすると、本発明の目指す中間層の表面形状の形成に有利である。
現在、金属酸化物として安価に入手できる酸化チタン微粒子は、平均一次粒子径が0.18μm以上0.22μm以下の平均一次粒子径である条件を満たさないものが多い。そこで複数の酸化チタンを混合し、混合体として使用するのが好ましい。平均一次粒子径の異なる酸化チタンを用いた場合、大きな粒子間で形成される空隙が粒子径の小さな酸化チタンで埋め込まれ、酸化チタンとバインダー樹脂とを含有してなる中間層を形成する塗工膜中の酸化チタンの隠蔽性が良好になる。このような性状が地肌汚れの抑制に作用するものと思われる。また、このような粒径の異なる酸化チタンを用いれば中間層の表面形状の精密な制御に利用でき有利である。
ここで、金属酸化物(例えば、酸化チタン)Tの平均一次粒子径(D)としては、中間層に含有される平均一次粒子径が0.18μm以上0.22μm以下であること、および酸化チタンTの平均一次粒子径(D)が0.05μm<D<0.10μmであることから必然的に条件を満たすものが選択される。
前記中間層の膜厚は、4μm以上7μm以下であることが好ましい。
中間層の膜厚を4μm以上から7μm以下に設定すると、地肌汚れの抑制に有利な表面形状が形成しやすく、例えば、平均一次粒子径の異なる二種の酸化チタンとバインダー樹脂を溶媒中に含む中間層用塗工液を用いて中間層を成膜する際に必要な乾燥時間も比較的短時間で十分である場合が多いほか、製造費の低コスト化に有利である。また、膜厚が4μm以上7μm以下の中間層は地肌汚れの抑制、残留電位の抑制、および感光体の帯電性の改良のバランスに優れ、画像形成装置の使用に当たり制約が少なく扱いやすい。
前記感光層の表面形状が、前記中間層の表面形状と同様の多重解像度解析(MRA−1)と多重解像度解析(MRA−2)を行って得られる算術平均粗さWRa(LLH:凹凸の一周期の長さが431μm〜954μmの帯域におけるRa)が0.07μm以上0.2μm以下であることが好ましい。
感光層の表面形状を特定の形状にすることで長期にわたる地肌汚れの抑制に対し、改良が見られる。特に、WRa(LLH)が0.12μm未満であり、かつ、WRa(LHH)が0.03μm以上0.2μm以下である中間層との併用で相乗的な効果が得られる。すなわち、地肌汚れの抑制に極めて優れる中間層であっても、機構の異なる原因で地肌汚れは発生することがあるためである。
感光層の表面形状は感光体(光導電体)と接触する部材とのトライボロジー特性に影響する。現像剤との濡れ性(接着力)や、一般にゴム板が用いられるクリーニングブレードとの圧縮応力の伴うせん断応力は感光層の表面形状によって変化する。これらの良質なトライボロジー特性が加わると本発明の中間層の地肌汚れの耐性が十分に発揮されることとなる。特に、WRa(LLH)が前記0.07μm以上0.2μm以下であることが有利であることを見出した。0.07μm未満ではブレード摩耗を促進してしまい、結果的に装置のクリーニング性を永らえず出力画像の地肌を汚してしまう。他方、0.2μmを超えるとクリーニング手段からトナーがすり抜けてしまい出力画像を汚してしまう。
このような表面形状は有機感光体で最も一般的な製造方法であるディッピング塗工では形成できない。ディッピング塗工で形成されるWRa(LLH)は0.02μm前後となる。塗料粘度の小さい10μm未満の表面保護層はスプレーコーティングされるがこの場合も粗さは抑えられておりWRa(LLH)は0.05μmを上回るのは珍しい。10mPas以上の粘性を有するスプレーコーティングを適度に乾かしつつ重ね塗りを行うことで規定の形状を形成することが可能である。
前記光導電体中に、シクロヘキサノンが10ppm以上100ppm以下の割合で含有されていることが好ましい。
中間層は、金属酸化物(以下、酸化チタンを例とする)とバインダー樹脂を溶媒中に含む中間層用塗工液を用いて成膜することができる。酸化チタンとしては、平均一次粒子径の異なる二種類の混合体を用いるのが好ましい。つまり、本発明の特別な表面形状を持つ中間層の造形は中間層用塗工液を塗布した後に適度に乾かしつつ重ね塗りすることで実現することができる。その際、中間層用塗工液にシクロヘキサノンを混合すると造形しやすく有利であり、このような易造形性はシクロヘキサノンの沸点や粘度が作用していると想定される。また、中間層中に、シクロヘキサノンが100ppm以上1,000ppm以下の割合で含有されていると、光導電体の表面形状、並びに感光層の表面形状の効果と相まって、光導電体の耐久性(走行距離)によい効果をもたらす。
中間層における表面形状のWRa(LLH)を0.12μm未満、且つWRa(LHH)を0.03μm以上0.2μm以下に制御した本発明の光導電体を用いた画像形成装置は、中間層の表面形状を制御しない構成の光導電体を用いた画像形成装置に比べて地肌汚れの耐性が長く(例えば、地肌汚れの耐性が5倍以上)優れている。本発明の光導電体を用いた画像形成方法においても同様である。すなわち、このような優れた特性は、本発明の光導電体の表面形状、並びに感光層の表面形状の効果により達成されたものであり、実用的価値が高い。
以下、光導電体の構成により、本発明を説明する。
図1は、本発明の光導電体の構成例を示す断面図であり、導電性支持体(21)上に、少なくとも本発明に示される金属酸化物を含有する中間層(23)と感光層(25)を積層した構成をとっている。図1の構成において、感光層は電荷発生と電荷輸送との機能が分離されない単層型からなる。
図2は本発明の光導電体の別の構成例を示す断面図であり、導電性支持体(21)上に、少なくとも金属酸化物を含有する中間層(23)とこの上に電荷発生層(27)と電荷輸送層(29)を積層した構成をとっている。図2の構成において、感光層は電荷発生層と電荷輸送層とに機能が分離された積層型からなる。
図3は、本発明の光導電体のさらに別の構成例を示す断面図であり、図2に示す構成の電荷輸送層(29)の上に保護層(31)を設けたものである。
導電性支持体(21)としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研磨などの表面処理した管などを使用することができる。
アルミ素管についてはJIS3003系、JIS5000系、JIS6000系等のアルミニウム合金を、EI法、ED法、DI法、II法など一般的な方法により管状に成形を行なったもの、さらにはダイヤモンドバイト等による表面切削加工や研磨、陽極酸化処理等を行なったものを用いることができる。
また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体(21)として用いることができる。また、前述したように導電性支持体のコストダウンのために無切削アルミニウム管が用いられることがある。
このための無切削アルミニウム管としては、特開平3−192265号公報に記載されているように、アルミニウム円板を深絞り加工してカップ状とした後、外表面をしごき加工によって仕上げたDI管、アルミニウム円板をインパクト加工してカップ状とした後、外表面をしごき加工によって仕上げたII管、アルミニウム押出管の外表面をしごき加工によって仕上げたEI管、押出加工後冷間引抜き加工したED管が知られている。
これらの無切削アルミニウム管は、上記したようにモアレ等の異常画像が発生しやすいものであるが、本発明によれば、後記する実施例からも明らかなように、無切削アルミニウム管を使用してもモアレ等の異常画像が発生せず、本発明においてはこれらの無切削アルミニウム管を用いて、高画質で耐久性に優れた光導電体とすることができる。
この他、さらに近年ではプラスチックを加工した支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性支持体(21)として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化チタン、導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉などが挙げられる。
また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。
このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、2−ブタノン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、ポリテトラフロロエチレン系フッ素樹脂などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体(21)として良好に用いることができる。
中間層(23)は本発明に示す酸化チタンとバインダー樹脂(「結着樹脂」、または「樹脂」と呼称することがある。)を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。
また、酸化チタンと樹脂の重量比は、酸化チタン/樹脂=3/1〜8/1であることが好ましい。3/1未満であると中間層のキャリア輸送能が低下し残留電位が生じたり、光応答性が低下したりするようになる。8/1を超えると中間層中の空隙が増大し、中間層上に感光層を塗工した場合に気泡が生じるようになる。
本発明の中間層に含有される酸化チタンは、硫酸法または塩素法により製造することができるが、高純度の酸化チタンを得るには塩素法が好ましい。
塩素法は原料のチタンスラグを塩素により塩素化し四塩化チタンとし、これを分離・凝縮・精製後酸化し、生成した酸化チタンを粉砕・分級、必要に応じ表面処理し、濾過・洗浄・乾燥後、粉砕することで酸化チタンを製造する製造法である。粒径は、酸化生成した酸化チタンの一次粒径を小さくすることで得ることができる。
本発明に示すように平均一次粒子径の異なる粒径の酸化チタンを用いることで、導電性基体に対する隠蔽力を向上させてモアレを抑制することが可能となるとともに、異常画像の原因となるピンホールをなくすことができる。
このために2種の酸化チタンの粒径比を一定範囲内にすることが重要となる。本発明で規定する酸化チタンの平均一次粒子径(前述のように、好ましくは0.18μm以上0.22μm以下)を逸脱する場合、すなわち平均一次粒子径が小さすぎる場合は、酸化チタンの表面での活性が増加し、光導電体としたときの静電的安定性が損なわれるようになる。また、平均一次粒子径が大きすぎる場合は、導電性基体に対する隠蔽力が低下し、モアレや異常画像に対する抑制力が低下する。
酸化チタンの純度は原料純度または酸化チタン表面処理の有無によりコントロールでき、特に塩素法の場合に高純度の酸化チタンを得ることができる。本発明に例示する酸化チタンは純度が99.0%以上であることが好ましい。金属酸化物に含有される不純物はNaO、KO等の吸湿性物質およびイオン性物質が主であり、金属酸化物の純度が99.0%より低い場合には、感光体特性が環境(特に湿度)および繰り返しの使用により大きく変動する原因となるので好ましくない。また、これら不純物は黒斑点等の画像欠陥の原因となりやすい。酸化チタンの純度は、例えば、JIS K5116に示される測定法により求めることができる。
さらに、本発明の光導電体を構成する中間層に含有される酸化チタンとして含まれる酸化チタンのうちルチル化されたものの、少なくともそのルチル化率が10%〜100%である酸化チタンを含むことが好ましい。
一般に酸化チタンはアナターゼとルチルという2つの結晶型を有し、この結晶型により比重、屈折率、硬度等の物性が変わる。ルチル、アナターゼ間での結晶型のコントロールは、酸化チタン作成時の焼結条件に依存し、マイルドな条件ではアナターゼ型となり、焼結温度を上げるにつれてルチル型に転移していく。したがって、焼結条件をコントロールすることでルチル化率をコントロールでき、本発明に例示するようなルチル化率10〜60%の酸化チタンを得ることができる。本発明で示されるルチル化率10%〜60%である酸化チタンが好ましい理由は明らかでないが、この範囲とすることで地肌汚れが改善されるようになる。特に酸化チタンのルチル化率は30〜60%であることが好ましい。
ルチル化率は粉末X線回折におけるそれぞれの結晶型に起因する干渉線の強度より求めることができる。
前述のように、中間層に含有される平均一次粒子径が0.18μm以上0.22μm以下である金属酸化物が、平均一次粒子径の異なる二種の金属酸化物(例えば、酸化チタン)TおよびTの混合体からなり、かつ一方の金属酸化物(例えば、酸化チタン)Tの平均一次粒子径(D)が0.05μm<D<0.10μmであることが好ましい。
二種の金属酸化物(酸化チタン)Tおよび金属酸化物(酸化チタンT)の混合体総量に対する金属酸化物(酸化チタン)Tの混合比率(重量比)は、0.2≦[T/(T+T)]≦0.8であることが好ましい。
金属酸化物(酸化チタン)Tの混合比率が0.2より小さい場合は異常画像(特に黒ポチ・地肌汚れ)に対する抑制力が小さくなる、また、金属酸化物(酸化チタン)Tの混合比率が0.8より大きい場合は中間層での光散乱力が低下し、モアレ等が発生しやすくなる。
中間層(23)は、前述のように酸化チタンとバインダー樹脂を適当な溶媒中に含む中間層用塗工液を用い塗工法により成膜することができる。
前述のように、中間層(23)の膜厚は1.0μm〜10μmが適当である。より好ましくは4μm以上から7μm以下が適当である。
電荷発生層(27)は、少なくとも電荷発生物質と必要に応じて結着樹脂を含有する。
結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。
電荷発生物質としては、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリツク酸メチン顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタンおよびトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノンおよびナフトキノン系顔料、シアニンおよびアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、モノアゾ顔料、ビスアゾ顔料、非対称ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、テトラアゾ顔料等のアゾ顔料を用いることができる。
電荷発生層(27)は、電荷発生層用塗工液(塗工液)を中間層(23)上に塗布し、乾燥することにより形成することができる。塗工液は、少なくとも電荷発生物質および必要に応じて結着樹脂を適当な溶剤中に、ボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散して調製することができる。
ここで用いられる溶剤としては、例えば、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられる。
塗工液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層(27)の膜厚は、0.01μm〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1μm〜2μmである。
電荷輸送層(29)は電荷輸送物質を主成分としてなる層であり、電荷輸送層用塗工液を電荷発生層(27)上に塗布し、乾燥することにより形成することができる。電荷輸送層用塗工液は、電荷輸送物質およびバインダー樹脂を適当な溶剤中に溶解あるいは分散して調製することができる。
適当な溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、アニソール、トルエン、モノクロルベンゼン、ジクロルエタン、塩化メチレン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、3,5−ジメチル−3′,5′−ジターシヤリーブチル−4,4′−ジフェノキノン、その他ベンゾキノン誘導体などの公知の電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は単独または2種以上の混合物として用いることができる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられ、これらの正孔輸送物質は単独または2種以上の混合物として用いることができる。
電荷輸送層に用いられる結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート(ビスフェノ−ルA型、ビスフェノ−ルZ型等)、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂や、各種ポリカーボネート共重合体(例えば、特開平5−158250号公報、特開平6−51544号公報等に記載)等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
また、電荷輸送層に用いられる結着樹脂としては、結着樹脂としての機能および電荷輸送物質としての機能を有する高分子電荷輸送物質を用いることもできる。このような高分子電荷輸送物質としては、下記のような化合物が例示できる。
(a)主鎖および/または側鎖にカルバゾール環を有する重合体(例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、特開昭50−82056号公報、特開昭54−9632号公報、特開昭54−11737号公報、特開平4−183719号公報に記載の化合物など。)
(b)主鎖および/または側鎖にヒドラゾン構造を有する重合体(例えば、特開昭57−78402号公報、特開平3−50555号公報に記載の化合物など。)
(c)ポリシリレン重合体(例えば、特開昭63−285552号公報、特開平5−19497号公報、特開平5−70595号公報に記載の化合物など。)
(d)主鎖および/または側鎖に第3級アミン構造を有する重合体(例えば、N,N−ビス(4−メチルフェニル)−4−アミノポリスチレン、特開平1−13061号公報、特開平1−19049号公報、特開平1−1728号公報、特開平1−105260号公報、特開平2−167335号公報、特開平5−66598号公報、特開平5−40350号公報に記載の化合物など。)
結着樹脂の使用量は、電荷輸送物質100重量部に対して0〜200重量部が適当である。
また、電荷輸送層には、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤などを添加することもできる。
可塑剤としては、例えば、ハロゲン化パラフィン、ジメチルナフタレン、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート等やポリエステル等の重合体および共重合体などが挙げられる。その使用量はバインダー樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用量は、バインダー樹脂に対して0〜1重量部程度が適当である。
また、オゾン・NOx等の酸化性ガスに対する耐環境性の改善のため、酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤は、有機物を含む層ならばいずれに添加してもよいが、電荷輸送物質を含む層に添加すると良好な結果が得られる。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、硫黄系化合物、燐系化合物、ヒンダードアミン系化合物、ピリジン誘導体、ピペリジン誘導体、モルホリン誘導体等の酸化防止剤を使用でき、その使用量は結着樹脂100重量部に対して0〜5重量部程度が適当である。
このようにして形成される電荷輸送層の膜厚は、5〜50μm程度が適当である。好ましくは20〜40μm、更に好ましくは25〜35μmである。
単層型感光体の感光層(25)は、電荷発生物質、分散剤、電荷輸送物質、および結着樹脂を組成分として構成することができる。電荷発生物質、分散剤、電荷輸送物質としては、前述の電荷発生層および電荷輸送層で記載した材料を用いることができる。
このような単層型の感光層を形成するには、電荷発生物質、電荷輸送物質、分散剤および結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどの溶剤にボールミル、アトライター、サンドミルなどにより溶解ないし分散させ、これを適度に希釈して塗布し乾燥させればよい。塗布は浸債塗工法、スプレーコート法、ロールコート法、ブレード塗工法などを用いて行なうことができる。
結着樹脂としては、電荷輸送層の結着樹脂として例示した結着樹脂をそのまま用いることができ、また電荷発生層の結着樹脂として例示した結着樹脂と混合して用いてもよい。
また、ピリリウム系染料およびビスフェノールA型ポリカーボネートから形成される共晶錯体に、電荷輸送物質を添加した単層型の感光層も、適当な溶媒を用い、上記と同様な塗工法により形成することができる。
さらに単層型の感光層には、必要により可塑剤やレべリング剤、酸化防止剤などを添加することもできる。
このようにして形成される単層型の感光層の膜厚は、5〜50μm程度が適当である。
保護層(31)は光導電体(感光体)の耐久性向上の目的で設けられる。
保護層に使用される材料としては、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂、ポリエステル等の樹脂が挙げられる。
保護層(31)には、耐摩耗性を向上させる目的でポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂、シリコーン樹脂、また酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、シリカおよびそれらの表面処理品等の無機材料を添加することができ、さらに電荷輸送物質を加えたものを用いることができる。
保護層(31)の形成法としては、通常の塗布法を用いることができる。なお、保護層(31)の厚さは0.1μm〜10μmが適当である。
また、以上の他に真空薄膜作成法にて形成したa−C、a−SiCなどの公知の材料も保護層(31)として用いることができる。
本発明においては感光層(25)と保護層(31)との間に別の中間層(図示せず)を設けることも可能である。
前記別の中間層は一般に樹脂を主成分として用いる。これら樹脂としてはポリアミド、アルコール可溶性ナイロン樹脂、水溶性ブチラール樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール等が挙げられる。前記別の中間層の形成法としては、前述のごとく通常の塗布法を用いることができる。なお、膜厚は0.05〜2μmが適当である。
前述のように、本発明の光導電体における中間層の表面形状は、以下の手順で測定され解析される。
(I)表面粗さ・輪郭形状測定機により凹凸形状を測定して一次元データ配列を作成する。
(II)該一次元データ配列をウェーブレット変換して、最高周波数成分(HHH)から、2番目の高周波数成分(HHL)、3番目の高周波数成分(HMH)、4番目の高周波数成分(HML)、5番目の高周波数成分(HLH)および最低周波数成分(HLL)に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−1)を行う。
(III)次いで、得られた6個の周波数成分の中で最低周波数成分(HLL)の一次元データ配列に対してデータ配列数が1/10〜1/100に減少するように間引きした一次元データ配列を作成する。
(IV)該間引きした一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換を行って、最高高周波数成分(LHH)から、2番目の高周波数成分(LHL)、3番目の高周波数成分(LMH)、4番目の高周波数成分(LML)、5番目の高周波数成分(LLH)および最低周波数成分(LLL)に至る追加の6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−2)を行う。
(V)前記(II)および(IV)で得られた合計12個の各周波数成分の算術平均粗さのうち、WRa(HLL)を除く合計11個の算術平均粗さWRa(LLL)からWRa(HHH)の対数を左から右に順に線で結ぶ。
得られた曲線からWRa(LLH)、WRa(LHH)を規定する。
上記手順は感光層の表面形状の解析においても同様であり、得られた曲線からWRa(LLH)を規定する。
以下に、光導電体の中間層における断面曲線の多重解像度解析(感光層の場合も同様)について詳しく説明する。
本発明ではまず、中間層の表面形状についてJIS B0601に定める断面曲線を求め、その断面曲線である一次元データ配列を得る(感光層も同様、以下省略)。
この断面曲線である一次元のデータ配列は、表面粗さ・輪郭形状測定機からデジタル信号として得てもよく、あるいは表面粗さ・輪郭形状測定機のアナログ出力をA/D変換して得てもよい。
本発明において、一次元データ配列を得るための断面曲線の測定長さはJIS規格に定める測定長さであることが好ましく、8mm以上、25mm以下が好ましい。
また、サンプリング間隔は、1μm以下がよく、好ましくは0.2μm以上、0.5μm以下がよい。例えば、測定長12mmをサンプリング点数30720点で測定する場合、サンプリング間隔は0.390625μmとなり、本発明を実施するのに好適である。
前述のように、この一次元データ配列を、ウェーブレット変換(MRA−1)して高周波数成分(HHH)から低周波数成分(HLL)に至る複数の周波数成分[例えば(HHH)(HHL)(HMH)(HML)(HLH)(HLL)の6成分]に分離する多重解像度解析を行う。
更に、ここで得た最低周波数成分(HLL)を間引きした一次元データ配列を作り、この間引きされた一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換(MRA−2)を行って、高周波数成分から低周波数成分に至る複数の周波数成分[例えば(LHH)、(LHL)(LMH)(LML)(LLH)(LLL)の6成分]に分離する多重解像度解析を行い、得た各周波数成分(12成分)に対して、算術平均粗さ(WRa)を求めたが、一般のRaと区別するために、本明細書ではこの粗さをWRaと称することとする。
本発明においては、実際のウェーブレット変換はソフトウエアMATLABを使用している。帯域幅の定義はソフトウエア上の制約であって、この定義する範囲に格別の意味はない。また、WRaは上記の理由(帯域幅の定義の理由)に因るため、帯域幅が変わればそれに応じて係数は変化する。
そして、HML成分とHLH成分、LHL成分とLMH成分、LMH成分とLML成分、LML成分とLLH成分、LLH成分とLLL成分の個々の帯域は、周波数帯域がオーバーラップしているが、オーバーラップの理由は、次のとおりである。
すなわち、ウェーブレット変換では、元の信号を一回目のウェーブレット変換(Level 1)でL(Low−pass Components)とH(High−pass Components)に分解し、更に、このLに関して、ウェーブレット変換を施すことでLLとHLに分解する。ここで、元の信号に含まれる周波数成分fが、分離する周波数Fと一致した場合は、fは丁度分離の境界になるので、分離後は、LとHの両方の、それぞれに分離される。この現象は、多重解像度解析では不可避な現象である。そこで、観察したい周波数帯域がこのようにウェーブレット変換の際に分離されてしまわないように、元の信号に含まれる周波数を設定することも重要である。
[ウェーブレット変換(多重解像度解析)、各周波数波の記号]
本発明では2回のウェーブレット変換を行うが、最初のウェーブレット変換を第一回目のウェーブレット変換(便宜上、MRA−1と記すことがある)、その後のウェーブレット変換を第二回目のウェーブレット変換(便宜上、MRA−2と記すことがある)と呼ぶことにする。一回目と二回目の変換を区別するため、便宜上、各周波数帯域の略号に接頭語として、H(一回目)とL(二回目)を付ける。
ここで、第一回目、および第二回目のウェーブレット変換に使用するマザーウェーブレット関数としては各種のウェーブレット関数が使用可能であり、例えば、ドビッシー(Daubecies)関数、ハール(haar)関数、メーヤー(Meyer)関数、シムレット(Symlet)関数、そしてコイフレット(Coiflet)関数等が使用可能である。ここでDaubeciesはドベシィまたはドブシーと表記することがある。本発明ではハール関数を用いているが、必ずしもこれに制約される必要はない。
また、ウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至る複数の周波数成分に分離する多重解像度解析を行う場合、その成分数は4以上、8以下がよく、好ましくは6である。
本発明において、第一回目のウェーブレット変換を行って、複数の周波数成分に分離し、ここで得た最低周波数成分を間引きしつつ取り出(サンプリング)して最低周波数成分データを反映した一次元データ配列を作り、この一次元データ配列に対して第二回目のウェーブレット変換を行って、高周波数成分から低周波数成分に至る複数の周波数成分に分離する多重解像度解析を行う。
ここで、第一回目のウェーブレット変換(MRA−1)結果で得た最低周波数成分(HLL)に対して行う間引きは、データ配列数を、1/10から1/100にすることが特徴である。
データ間引きは、データの周波数を上げる(横軸の対数目盛幅を拡げる)効果があり、例えば、第一回目のウェーブレット変換結果で得た一次元配列の配列数が30000であった場合、1/10の間引きを行うと、配列数が3000になる。
この場合、間引きが1/10より小さいと、例えば、1/5であると、データの周波数を上げる効果が少なく、第2回のウェーブレット変換を行い、多重解像度解析を行ってもデータはよく分離されない。また、間引きが1/100より大きいとデータの周波数が高くなりすぎ、第2回のウェーブレット変換を行い、多重解像度解析を行ってもデータは高周波成分に集中してよく分離されない。
間引きの仕方は、例えば、間引きを1/100とする場合、100個のデータの平均値を求め、その平均値を代表の1点としている。
図4は本発明に適用した光導電体の表面粗さ評価装置の一構成例を模式的に示す構成図である。図4中、(41)は光導電体、(42)は表面粗さを測定するプローブ付き治具、(43)は上記治具(42)を測定対象に沿って移動させる機構(プローブの移動手段)、(44)は表面粗さ・輪郭形状測定機(表面粗さ計)、(45)は信号解析を行うパーソナルコンピューター(コンピューター)である。図4において、コンピューター(45)によって上記の多重解像度解析の計算が行われる。光導電体がシリンダー形状の場合、光導電体の表面粗さ測定は周方向でも長手方向でも適当な方向について計測することができる。
図4は一例として示したものであり、構成は他の構成によってもかまわない。例えば、多重解像度解析はパーソナルコンピューターではなく、専用の数値計算プロセッサで行ってもよい。また、この処理を表面粗さ・輪郭形状測定機自体で行ってもよい。結果の表示は各種の方法が使用可能であり、CRTや液晶画面に表示してもよく、あるいは印字出力を行ったりしてもよい。また、他の装置に電気信号として送信してもよく、USBメモリやMOディスクに保存してもよい。
本発明における測定では、表面粗さ・輪郭形状測定機として東京精密社製Surfcom 1400Dを使用し、コンピューターにはIBM社製パーソナルコンピューターを使用し、Surfcom 1400DとIBM製パーソナルコンピューターの間はRS−232−Cケーブルで接続した。Surfcom 1400Dからパーソナルコンピューターに送られた表面粗さデータの処理とその多重解像度解析計算は、本発明者等がC言語で作成したソフトウエアで行った。
次に、本発明の光導電体における中間層の表面形状の多重解像度解析の手順について具体例によって説明する(感光層の表面形状の場合も同様)。
まず、導電体の表面形状を東京精密製Surfcom 1400Dで測定した。
ここで、一回の測定長は12mmであり、総サンプリング点数は30720であった。一度の測定では、これを四カ所測定した。測定した結果はパーソナルコンピューターに取り込み、これを本発明者等の作成したプログラムにより第一回目のウェーブレット変換と、そこで得た最低周波数成分に対する1/40の間引き処理、そして、第二回目のウェーブレット変換を行った。
このようにして得た第一回目、および第二回目の多重解像度解析結果に対し、算術平均粗さWRa、最大高さRmax、十点平均粗さRzを求めた。演算結果の一例を図5に示す。
図5において、図5(a)のグラフはSurfcom 1400Dで測定して得た元のデータであり、粗さ曲線、あるいは断面曲線と呼ぶ場合もある。
図5には14個のグラフがあるが、縦軸は表面形状の変位であり単位はμmである。また横軸は長さであり、目盛は付けていないが測定長は12mmである。
従来の表面粗さ測定では図5(a)から算術平均粗さRa、最大高さRmax、Rz等を求めていた。
また、図5(b)の6個のグラフは第一回目の多重解像度解析(MRA−1)結果であり、最も上にあるのが最高周波成分(HHH)のグラフ、最も下にあるのが、最低周波数成分(HLL)のグラフである。
ここで、図5(b)において最も上にあるグラフ(101)は一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分であり、本発明ではこれをHHHと呼ぶ。
・グラフ(102)は、一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より1つ低い周波数成分(2番目の周波数成分)であり、本発明ではこれをHHLと呼ぶ。
・グラフ(103)は、一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より2つ低い周波数成分(3番目の周波数成分)であり、本発明ではこれをHMHと呼ぶ。
・グラフ(104)は、一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より3つ低い周波数成分(4番目の周波数成分)であり、本発明ではこれをHMLと呼ぶ。
・グラフ(105)は、一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より4つ低い周波数成分(5番目の周波数成分)であり、本発明ではこれをHLHと呼ぶ。
・グラフ(106)は、一回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分であり、本発明ではこれをHLLと呼ぶ。
本発明において、図5(a)のグラフはその周波数によって、図5(b)の6個のグラフに分離するが、その周波数分離の状態を図6に示す。
図6の横軸は凹凸の形状が正弦波とした場合の、長さ1mm当たりに出現する凹凸数である。また、縦軸は、各帯域に分離された場合の割合を示すものである。
図6において、(121)は一回目の多重解像度解析(MRA−1)における最高周波成分(HHH)の帯域、(122)は一回目の多重解像度解析における最高周波成分より1つ低い周波数成分[2番目の周波数成分](HHL)の帯域、(123)は一回目の多重解像度解析における最高周波成分より2つ低い周波数成分[3番目の周波数成分](HMH)の帯域、(124)は一回目の多重解像度解析における最高周波成分より3つ低い周波数成分[4番目の周波数成分](HML)の帯域、(125)は一回目の多重解像度解析における最高周波成分より4つ低い周波数成分[5番目の周波数成分](HLH)の帯域、(126)は一回目の多重解像度解析における最低周波数成分(HLL)の帯域である。
図6をより詳細に説明すると、1mm当たりの凹凸数が20個以下の場合は、すべてグラフ(126)に出現することを示す。例えば、凹凸数が1mm当たり110個の場合、グラフ(124)に最も強く出現し、これは図5(b)においてはHMLに出現する。また、凹凸数が1mm当たり220個の場合、グラフ(123)に最も強く出現し、これは図5(b)においては、HMHに出現することを示している。また、凹凸数が1mm当たり310個の場合、グラフ(122)と(123)に出現し、これは図5(b)においては、HHLとHMHの両方に出現することを示している。したがって、表面粗さの周波数によって、図5(b)の6本のグラフでどこに現われるか決まってくる。言い換えると、表面粗さにおいて、細かなザラツキは図5(b)において上の方のグラフに出現し、大きな表面うねりは図5(b)において下の方のグラフに出現する。
本発明ではこのように、表面粗さをその周波数によって分解する。これをグラフとしたものが図5(b)であるが、この周波数帯域ごとグラフからそれぞれの周波数帯域での表面粗さを求める。ここで、表面粗さとしては、算術平均粗さ、最大高さ、十点平均粗さを計算することが可能である。
このようにして、図5(b)では、それぞれのグラフに、算術平均粗さWRa、最大高さWRmax、十点平均粗さWRzを数値で示している。
ウェーブレット変換によって得られた粗さ曲線の算術平均粗さRa、最大高さRmax、および十点平均粗さRzの語頭に一般的な表記と区別するためWを付加している。
本発明ではこのように表面粗さ・輪郭形状測定機で測定したデータをその周波数によって複数のデータに分離するので、各周波数帯域における凹凸変化量を測定できる。
さらに本発明では、このように周波数によって図5(b)のように分離したデータから、最も低い周波数、すなわちHLLのデータを間引きする。
本発明では間引きをどのようにするか、すなわち何個のデータから取り出すか実験によって決めればよく、間引き数を最適にすることによって図6に示す多重解像度解析における周波数帯域分離を最適化することが可能となり、目的とする周波数をその帯域の中心にとることが可能になる。
図5では40個から1個のデータを取る間引きを行った。間引きした結果を図7に示す。図7では縦軸は表面凹凸であり、単位はμmである。また横軸に目盛は付けていないが、長さ12mmである。
本発明では図7のデータを更に多重解像度解析する。すなわち二回目の多重解像度解析(MRA−2)を行う。
図5(c)の6個のグラフは第二回目の多重解像度解析(MRA−2)結果であり、最も上にあるグラフ(107)は、二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分であり、これをLHHと呼ぶ。
グラフ(108)は、二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より1つ低い周波数成分(2番目の周波数成分)であり、これをLHLと呼ぶ。
グラフ(109)は、二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より2つ低い周波数成分(3番目の周波数成分)であり、これをLMHと呼ぶ。
グラフ(110)は、二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より3つ低い周波数成分(4番目の周波数成分)であり、これをLMLと呼ぶ。
グラフ(111)は、二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より4つ低い周波数成分(5番目の周波数成分)であり、これをLLHと呼ぶ。
グラフ(112)は、二回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分であり、これをLLLと呼ぶ。
本発明において、図5(c)では、その周波数によって、6個のグラフに分離しているが、その周波数分離の状態を図8に示す。
図8に示す横軸は凹凸の形状が正弦波とした場合の、長さ1mm当たりに出現する凹凸数である。また、縦軸は各帯域に分離された場合の割合を示すものである。
図8において、(127)は二回目の多重解像度解析における最高周波成分(LHH)の帯域、(128)は二回目の多重解像度解析における最高周波成分より1つ低い周波数成分[2番目の周波数成分](LHL)の帯域、(129)は二回目の多重解像度解析における最高周波成分より2つ低い周波数成分[2番目の周波数成分](LMH)の帯域、(130)は二回目の多重解像度解析における最高周波成分より3つ低い周波数成分[4番目の周波数成分](LML)の帯域、(131)は二回目の多重解像度解析における最高周波成分より4つ低い周波数成分[5番目の周波数成分](LLH)の帯域、(132)は二回目の多重解像度解析における最低周波数成分(LLL)の帯域である。
図8をより詳細に説明すると、1mm当たりの凹凸数が0.2個以下の場合は、すべてグラフ(132)に出現することを示す。
例えば、凹凸数が1mm当たり11個の場合、グラフ(128)が最も高くなっているが、これは、二回目の多重解像度解析における最高周波成分より1つ低い周波数成分の帯域に最も強く出現することを示しており、図5(c)においては、LMLに出現することを示している。
したがって、表面粗さの周波数によって、図5(c)の6本のグラフでどこに現われるか決まってくる。
言い換えると、表面粗さにおいて、細かなザラツキは図5(c)において上の方のグラフに出現し、大きな表面うねりは図5(c)において下の方のグラフに出現する。
本発明ではこのように、表面粗さをその周波数によって分解する。これをグラフとしたものが図5(c)であるが、この周波数帯域ごとグラフからそれぞれの周波数帯域での表面粗さを求める。ここで、表面粗さとしては、算術平均粗さRa(WRa)、最大高さRmax(WRmax)、十点平均粗さRz(WRz)を計算することが可能である。
このようにして電子写真感光体表面の凹凸形状を表面粗さ・輪郭形状測定機により測定して得た一次元データ配列を、ウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至る複数の周波数成分に分離する多重解像度解析を行い、更に、ここで得た最低周波数成分を間引きした一次元データ配列を作り、この一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換を行って、高周波数成分から低周波数成分に至る複数の周波数成分に分離する多重解像度解析を行い、得た各周波数成分に対して、算術平均粗さRa(WRa)、最大高さRmax(WRmax)、十点平均粗さRz(WRz)を求めた結果を表1に示す。
先の図5の断面曲線について、本発明の多重解像度解析結果から求めた算術平均粗さ(WRa)を各信号順にプロットして線で結び、プロファイルを得る。図9に一例を示す。ここで、HLL成分は算術上、突出した値になるため、この帯域の多重解像度解析結果から求めた表面粗さを省略している。本発明ではこのプロファイルを表面粗さスペクトルまたは粗さスペクトルと称する。尚、省略するHLLの粗さ曲線を対象にウェーブレット変換したものがLHH成分かLLL成分になるため、HLLに関する情報がLHH成分かLLL成分に反映されるため、HLL成分を省略しても問題にはならない。
すなわち、得られた合計12個の各周波数成分の算術平均粗さのうち、WRa(HLL)を除く合計11個の算術平均粗さから、中間層の場合にはWRa(LLL)とWRa(HHH)を評価し、一方、感光層の場合にはWRa(LLH)を評価して表面形状を判断する。本発明において、中間層の場合には、WRa(LLH)が0.12μm未満であり、且つWRa(LHH)が0.03μm以上0.2μm以下であることが必要である。また、感光層の場合には、WRa(LLH)が0.07μm以上0.2μm以下であることが好ましい。
なお、中間層の表面形状の解析は中間層単独膜を直接測定してもよいし、中間層の上に感光層を積層したものは感光層を剥離し、析出した中間層を必要に応じて洗浄した後、断面曲線を測定することで解析することが可能である。
次に、本発明の画像形成方法ならびに画像形成装置について詳しく説明する。なお、画像形成方法は電子写真方法とも称され、画像形成装置は電子写真装置とも称される。
前述のように、本発明の画像形成方法は、光導電体に帯電を施す帯電工程と、帯電した光導電体の表面に静電潜像を書き込む露光工程と、光導電体表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像し、トナー像を形成する現像工程と、光導電体表面のトナー像を被転写体に転写する転写工程と、被転写体上のトナー像を定着させる定着工程とを有し、必要により他の工程を有することができる。
本発明の画像形成方法は、本発明の画像形成装置により実施できる。本発明の画像形成装置は、光導電体と、潜像を担持する光導電体と、光導電体表面に帯電を施す帯電手段と、帯電した該光導電体の表面に静電潜像を書き込む露光手段と、光導電体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し現像する現像手段と、光導電体潜像担持体表面に現像されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体上のトナー像を定着させる定着手段とを備え、必要により他の手段を有することができる。
図10は、本発明の画像形成方法(電子写真方法)ならびに画像形成装置(電子写真装置)を説明するための概略図であり、下記するような変形例も本発明の範疇に属するものである。図10において、光導電体(感光体)(1)はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。
帯電手段である帯電チャージャ(3)、転写前チャージャ(7)、転写手段である転写チャージャ(10)、分離チャージャ(11)、クリーニング前チャージャ(13)には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)、帯電ローラを始めとする公知の手段が用いられる。
転写手段には、一般に上記の帯電器が使用できるが、図に示されるように転写チャージャと分離チャージャを併用したものや転写ローラが効果的である。
また、露光手段である画像露光部(5)、除電ランプ(2)等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。
そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
かかる光源等は、図10に示される工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光が照射される。図10中、符号4はイレーサ、符号8はレジストローラ、符号12は分離爪を示す。
現像手段である現像ユニット(6)により感光体(1)上に現像されたトナーは、被転写体である被転写紙(9)に転写されるが、全部が転写されるわけではなく、光導電体(感光体)(1)上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーは、ファーブラシ(14)および/またはクリーニングブレード(15)により、光導電体(感光体)より除去される。クリーニングは、クリーニングブラシだけで行なわれることもあり、クリーニングブラシにはファーブラシ、マグファーブラシを始めとする公知のものが用いられる。
光導電体に正(負)帯電を施し、画像露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
以上の図示した画像形成方法(電子写真方法)は、本発明における実施形態を例示するものであって、もちろん他の実施形態も可能である。例えば、画像形成装置(電子写真装置)を構成する画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンター内にプロセスカートリッジの形でその装置内に組み込まれていてもよい。
プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段を含んだ1つの装置(部品)である。すなわち、プロセスカートリッジは、光導電体と、光導電体上の静電潜像をトナーにより現像する現像手段とを一体に備え、画像形成装置本体に着脱可能に構成することができる。
プロセスカートリッジの形状等は多く挙げられるが、一般的な例として、イマジオMF200((株)リコー製)に使用されているカートリッジを図11に示す。図11はプロセスカートリッジを使用した電子写真装置の一例を示す図であり、この装置について以下説明する。図中、符号101は光導電体である。
まず、帯電手段である帯電装置(102)により、光導電体が帯電される。光導電体が帯電された後、露光手段である露光装置から露光(103)を受け、露光された部分で、電荷が発生し、感光体表面に静電潜像が形成される。光導電体表面に静電潜像を形成した後、現像手段である現像装置(104)を介して現像剤と接触し、トナー像を形成する。光導電体表面に形成されたトナー像は、転写手段である転写装置(106)により紙などの被転写体(105)へ転写され、定着手段である定着装置(109)を通過してハードコピーとなる。
光導電体(101)上の残留トナーはクリーニングブレード(107)により除去され、残留電荷は除電ランプ(108)で除かれて、次の電子写真サイクルに移る。この装置においては、被転写体(105)、転写装置(106)、除電手段である除電ランプ(108)、定着装置(109)はカートリッジ部分には含まれていない。
一方、光照射工程は、画像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に転写前露光、画像露光のプレ露光、およびその他公知の光照射工程を設けて、光導電体に光照射を行なうこともできる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これら実施例によって制限されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限りこれらの実施例を適宜改変したものも本件の発明の範囲内である。
なお、以下、実施例1〜3、6とあるのは本発明に含まれない参考例1〜3、6とする。
[実施例1]
肉厚3mm、長さ970mm、外径Φ80mmのアルミニウムドラムに、下記組成の中間層塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次塗布乾燥することにより、5μmの中間層、1μmの電荷発生層、30μmの電荷輸送層を形成した。
〔中間層〕
下記組成分からなる混合物をボールミルで72時間分散し、中間層用塗工液を作成した。
〔中間層用塗工液の組成分〕
酸化チタンT(純度:99.7%、ルチル化率99.1%、平均一次粒子径0.25μm):120重量部
酸化チタンT(純度:99.8%、アナターゼ型、平均一次粒子径0.4μm):30重量部
アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50−S(固形分50%)DIC社製):84重量部
メラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−60(固形分60%)、DIC社製):47重量部
メチルエチルケトン:1330重量部
シクロヘキサノン:570重量部
得られた中間層用塗工液を直径φ80mm、長さ970mmの切削アルミニウム素管上にスプレー塗布し、150℃で35分間乾燥して膜厚5μmの中間層を形成した。
〔電荷発生層〕
下記組成分からなるミルベースをボールミルにて72時間分散を行なった。
〔ミルベースの組成分〕
下記構造式[Y]に示す非対称ジスアゾ顔料:10重量部
無金属フタロシアニン顔料:5重量部
ポリビニルブチラール(Butvar−B90):3重量部
シクロヘキサノン:150重量部
分散終了後得られた分散物にシクロヘキサノン250重量部、2-ブタノン1200重量部を加え3時間分散を行ない、電荷発生層用塗工液を作成した。
得られた電荷発生層用塗工液を前記中間層上に塗布し、膜厚1μmの電荷発生層を形成した。
〔電荷輸送層〕
下記組成分を溶解し、電荷輸送層用塗工液を作成した
〔電荷輸送層用塗工液の組成分〕
下記構造式(X)に示す化合物:7重量部
ポリカーボネート樹脂(TS−2040:帝人化学社製):11重量部
シリコーンオイル(KF−50:信越化学工業社製):0.002重量部
酸化防止剤(SumilizerTPS:住友化学社製):0.08重量部
下記構造式(Z)に示す化合物:0.5重量部
テトラヒドロフラン:90重量部
シクロヘキサノン:160重量部
得られた電荷輸送層用塗工液を前記電荷発生層上に塗布し、155℃60分間乾燥して平均膜厚30μmとなるように電荷輸送層を形成して光導電体を作製した。
[実施例2]
実施例1における中間層の溶媒を下記の通り変更した以外は実施例1と同様にして光導電体を得た。
メチルエチルケトン:1330重量部(実施例1)を1620重量部に変更
シクロヘキサノン:570重量部(実施例1)を280重量部に変更
[比較例1]
実施例1における中間層の溶媒を下記の通り変更した以外は実施例1と同様にして光導電体を得た。
メチルエチルケトン:1330重量部(実施例1)を1720重量部に変更
シクロヘキサノン:570重量部(実施例1)を180重量部に変更
[実施例3]
実施例1における酸化チタンTを下記の通り変更した以外は実施例1と同様にして光導電体を得た。
酸化チタンT(純度:99.8%、アナターゼ型、平均一次粒子径0.4μm):30重量部(実施例1)を酸化チタンT(純度:99.99%、ルチル化率90.1%、平均一次粒子径0.13μm)30重量部に変更
[実施例4]
実施例1における酸化チタンTを下記の通り変更した以外は実施例1と同様にして光導電体を得た。
酸化チタンT(純度:99.8%、アナターゼ型、平均一次粒子径0.4μm):30重量部(実施例1)を酸化チタンT(純度:99.99%、ルチル化率46.1%、平均一次粒子径0.07μm)30重量部に変更
[実施例5]
実施例1における酸化チタンTと酸化チタンTを下記の通り変更した以外は実施例1と同様にして光導電体を得た。
酸化チタンT(純度:99.7%、ルチル化率99.1%、平均一次粒子径0.25μm):120重量部(実施例1)を酸化チタンT(純度:99.1%、ルチル化率99%、平均一次粒子径0.25μm)85重量部に変更
酸化チタンT(純度:99.8%、アナターゼ型、平均一次粒子径0.4μm):30重量部(実施例1)を酸化チタンT(純度:99.99%、ルチル化率46.1%、平均一次粒子径0.07μm)65重量部に変更
[実施例6]
実施例1における酸化チタンTと酸化チタンTを下記の通り変更した以外は実施例1と同様にして光導電体を得た。
酸化チタンT(純度:99.7%、ルチル化率99.1%、平均一次粒子径0.25μm):120重量部(実施例1)を酸化チタンT(純度:99.1%、ルチル化率100%、平均一次粒子径0.25μm)130重量部に変更
酸化チタンT(純度:99.8%、アナターゼ型、平均一次粒子径0.4μm):30重量部(実施例1)を酸化チタンT(純度:99.8%、アナターゼ化率80%、平均一次粒子径0.036μm)20重量部に変更
[実施例7]
実施例4における中間層の膜厚5μmを変更し、膜厚3.5μmとなるようにスプレー塗工を調整して行った以外は実施例4と同様にして光導電体を得た。
[実施例8]
実施例4における中間層の膜厚5μmを変更し、膜厚4μmとなるようにスプレー塗工を調整して行った以外は実施例4と同様にして光導電体を得た。
[実施例9]
実施例4における中間層の膜厚5μmを変更し、膜厚7μmとなるようにスプレー塗工を調整して行った以外は実施例3と同様にして光導電体を得た。
[実施例10]
実施例4における中間層の膜厚5μmを変更し、膜厚10μmとなるようにスプレー塗工を調整して行った以外は実施例4と同様にして光導電体を得た。
[実施例11]
実施例4における電荷輸送層の塗工にスプレーガン1器で行っていたところにさらに1器を追加し、塗工液の重ね塗りに伴う乾燥待ち時間を短くして感光層のWRa(LLH)を0.1μmから0.05μmに調整した以外は実施例4と同様にして光導電体を得た。
[実施例12]
実施例4における電荷輸送層の塗工に塗工液の重ね塗りに伴う乾燥待ち時間を長くして感光層のWRa(LLH)を0.1μmから0.2μmに調整した以外は実施例4と同様にして光導電体を得た。
[実施例13]
実施例4における電荷輸送層の塗工に塗工液の重ね塗りに伴う乾燥待ち時間を長くして感光層のWRa(LLH)を0.1μmから0.3μmに調整した以外は実施例3と同様にして光導電体を得た。
[比較例2]
実施例4の中間層における溶媒を下記の通り変更した以外は実施例4と同様にして光導電体を得た。
メチルエチルケトン:1330重量部(実施例1)を570重量部に変更
シクロヘキサノン:570重量部(実施例1)を1330重量部に変更
[比較例3]
実施例4の中間層における溶媒を下記の通り変更した以外は実施例4と同様にして光導電体を得た。
メチルエチルケトン:1330重量部(実施例1)を1900重量部に変更
シクロヘキサノン:570重量部(実施例1)を0重量部に変更
<試験>
実施例1〜実施例13および比較例1〜比較例3で作成した光導電体およびこれを用いた画像形成装置について下記(1)と(2)の試験を行った。なお、光導電体中のシクロヘキサン含有率を下記(3)の条件で測定した。評価結果を下記表2に示す。
(1)光導電体の中間層および感光層の表面形状測定
光導電体の中間層および感光層の断面曲線測定は、表面粗さ・輪郭形状測定機(東京精密社、Surfcom 1400D)を用い、ピックアップ:E−DT−S02Aを取り付け、測定長さ;12mm、総サンプリング点数;30,720、測定速度;0.06mm/sの条件で行った。
感光層は作製直後の光導電体について、ドラム周方向任意一点についてドラム端部から194mm毎に計測した。
中間層は後述する耐久試験終了後、光導電体をドラム周方向任意一点についてドラム端部から194mm毎に20mm×20mmの矩形状に感光層をカッターで剥離し、露出される中間層に対して断面曲線を測定した。中間層に付着する電荷発生層はメタノールで拭きとった。中間層の断面曲線は塗工直後に単独膜を測定した場合と感光層を塗布後、感光層を剥離して計測した場合で有意な違いは認められなかった。
測定により取得した光導電体の表面形状の一次元データ配列をウェーブレット変換して、HHHからHLLに至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−1)を行った。更にここで得たHLLの一次元データ配列に対してデータ配列数が1/40に減少するように間引きした一次元データ配列を作り、該間引きした一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換を行って、LHHからLLLに至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−2)を行った。そして、得られた合計12個の各周波数成分について算術平均粗さを計算した。
前記表面形状の測定を一つの電子写真感光体につき70mm間隔で4箇所行い、それぞれの箇所に対して前記各周波数成分についての算術平均粗さの計算を行った。
なお、ウェーブレット変換にはMATLAB(The MathWorks社製)のWavelet Toolboxをそのまま利用した。上述の通り、本発明では2度に分けてウェーブレット変換を行った。
4箇所の各周波数成分の算術平均粗さの平均値を、測定結果の各周波数成分の算術平均粗さ(WRa)とした。
ここで、合計12個の各周波数成分の算術平均粗さのうち、WRa(HLL)を除く合計11個の算術平均粗さWRa(LLL)からWRa(HHH)の対数を左から右に順に線で結ぶことで得られる曲線において、WRa(LLH)が0.12μm未満であり、且つWRa(LHH)が0.03μm以上0.2μm以下であることが好ましい。
(2)地肌汚れ試験
以上の通り作製した光導電体をリコー社製imagio MP W7140に搭載し、25℃55%RH環境下で画像濃度が6%となるテキスト画像パターンを連続プリントした。試験開始時の光導電体の帯電電位は−800Vとなるよう帯電器のグリッドバイアスで調整した。プリント用紙はNBSリコーMyPaper:841mm×200mを用い、A1サイズ全面に現像した。トナーと現像剤は純正品を使用した。地肌汚れを5段階に分けて、地肌汚れが市場実績から許容されなくなるレベルまでプリントを行った。そこで、地汚れ耐久性の評価は試験が可能だった光導電体走行距離の長さで評価した。
(3)光導電体のシクロヘキサノン含有率分析
光導電体はAl支持体ごと適当な大きさに切り出し測定試料とした。塗膜重量は切り出した試料から、Al支持体の重量を差し引いたものとした。光導電体に含まれるシクロヘキサノンはガスクロマトグラフ質量分析(GCMS)法〔装置:島津製作所社製QP−2010、カラム:Ultra ALLOY−5 L=30m I.D=0.25mm Film=0.25μm〕により分析した。
上記表2の結果から明らかなように、中間層の表面形状においてWRa(LLH)が0.12μm未満であり、且つWRa(LHH)が0.03μm以上0.2μm以下である本発明の光導電体はいずれも地肌汚れがなく、耐久性に優れ走行距離が20km以上である。特に、高純度で且つ平均一次粒子径の異なる二種の酸化チタン含有する中間層を用いることで、画像上黒斑点等の異常画像がない良好な特性を示す光導電体が得られる。さらに、ルチル化率が30%〜60%である酸化チタンを含むことで、黒斑点等の異常画像の発生をさらに抑制し改良することができる。 また、本発明光導電体を用いた電子写真装置も良好な特性を示すものが得られるようになる。
一方、中間層の表面形状においてWRa(LLH)および/またはWRa(LHH)が前記0.12μm未満、または/および0.03μm以上0.2μm以下の範囲を満たさない比較例1乃至比較例3の場合には、いずれも地肌汚れが発生し、耐久性も悪い(走行距離は10km)。
すなわち、本発明の光導電体は、地肌汚れが抑制され、耐久性に優れ長寿命であるため、長期の繰り返し使用でも画像濃度ムラや地汚れ等の異常画像の発生が抑制され、安定して高品質の画像形成が可能である。このような光導電体を用いれば、複写機、レーザープリンターあるいは普通ファクシミリ等の画像形成装置や画像形成方法において強く要請されている高速化、小型化、カラー化、高画質化、易メンテナンス性に対応することができる。
<図1〜図3の符号について>
21 導電性支持体
23 中間層
25 感光層
27 電荷発生層
29 電荷輸送層
31 保護層
<図4の符号について>
41 測定対象である電子写真感光体(電子写真感光体)
42 表面粗さを測定するプローブを取り付けた治具(プローブ付き治具)
43 上記治具を測定対象に沿って移動させる機構(プローブの移動手段)
44 表面粗さ計
45 信号解析を行うパーソナルコンピューター(コンピューター)
<図5の符号について>
101 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分
102 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より一つ低い周波数成分
103 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より二つ低い周波数成分
104 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より三つ低い周波数成分
105 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より四つ低い周波数成分
106 一回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分
107 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分
108 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より一つ低い周波数成分
109 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より二つ低い周波数成分
110 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より三つ低い周波数成分
111 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より四つ低い周波数成分
112 二回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分
<図6の符号について>
121 一回目の多重解像度解析における最高周波成分の帯域
122 一回目の多重解像度解析における最高周波成分より一つ低い周波数成分の帯域
123 一回目の多重解像度解析における最高周波成分より二つ低い周波数成分の帯域
124 一回目の多重解像度解析における最高周波成分より三つ低い周波数成分の帯域
125 一回目の多重解像度解析における最高周波成分より四つ低い周波数成分の帯域
126 一回目の多重解像度解析における最低周波数成分の帯域
<図8の符号について>
127 二回目の多重解像度解析における最高周波成分の帯域
128 二回目の多重解像度解析における最高周波成分より一つ低い周波数成分の帯域
129 二回目の多重解像度解析における最高周波成分より二つ低い周波数成分の帯域
130 二回目の多重解像度解析における最高周波成分より三つ低い周波数成分の帯域
131 二回目の多重解像度解析における最高周波成分より四つ低い周波数成分の帯域
132 二回目の多重解像度解析における最低周波数成分の帯域
<図10の符号について>
1 光導電体
2 除電ランプ
3 帯電チャージャ
4 イレーサ
5 画像露光部
6 現像ユニット
7 転写前チャージャ
8 レジストローラ
9 被転写紙
10 転写チャージャ
11 分離チャージャ
12 分離爪
13 クリーニング前チャージャ
14 ファーブラシ
15 クリーニングブレード
<図11の符号について>
101 光導電体
102 帯電装置
103 露光
104 現像装置
105 被転写体
106 転写装置
107 クリーニングブレード
108 除電ランプ
109 定着装置
特許第4570155号公報 特許第3999074号公報 特許第3878445号公報 特開2003−270808号公報 特開2004−037482号公報 特開2006−053577号公報 特開2011−002480号公報 特開2012−063720号公報 特開2005−031433号公報

Claims (9)

  1. 導電性支持体上に中間層および感光層を有する光導電体であって、
    前記中間層は金属酸化物とバインダー樹脂とを含有し、該中間層の表面形状は、
    (I)表面粗さ・輪郭形状測定機により凹凸形状を測定して一次元データ配列を作成し、
    (II)該一次元データ配列をウェーブレット変換して、最高周波数成分(HHH)から、2番目の周波数成分(HHL)、3番目の周波数成分(HMH)、4番目の周波数成分(HML)、5番目の周波数成分(HLH)および最低周波数成分(HLL)に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−1)を行い、
    (III)次いで、得られた6個の周波数成分の中で最低周波数成分(HLL)の一次元データ配列に対してデータ配列数が1/40に減少するように間引きした一次元データ配列を作成し、
    (IV)該間引きした一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換を行って、最高高周波数成分(LHH)から、2番目の周波数成分(LHL)、3番目の周波数成分(LMH)、4番目の周波数成分(LML)、5番目の周波数成分(LLH)および最低周波数成分(LLL)に至る追加の6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−2)を行い、
    (V)前記(II)および(IV)で得られた合計12個の各周波数成分の算術平均粗さのうち、WRa(HLL)を除く合計11個の算術平均粗さWRa(LLL)からWRa(HHH)の対数を左から右に順に線で結ぶ、
    ことで得られる曲線において、WRa(LLH)が0.12μm未満であり、且つWRa(LHH)が0.03μm以上0.2μm以下であるとともに、
    前記中間層に含有される平均一次粒子径が0.18μm以上0.22μm以下である金属酸化物が、平均一次粒子径の異なる二種の金属酸化物T1およびT2の混合体からなり、かつ一方の金属酸化物T2の平均一次粒子径(D2)が0.05μm<D2<0.10μmであることを特徴とする光導電体。
    ここで、前記算術平均粗さは、JIS−B0601:2001で定義される算術平均粗さ(略号;Ra)であり、WRa(HHH)からWRa(LLL)はそれぞれ以下の帯域におけるRaを表す。
    WRa(HHH):凹凸の一周期の長さが0μm〜3μmの帯域におけるRa
    WRa(HHL):凹凸の一周期の長さが1μm〜6μmの帯域におけるRa
    WRa(HMH):凹凸の一周期の長さが2μm〜13μmの帯域におけるRa
    WRa(HML):凹凸の一周期の長さが4μm〜25μmの帯域におけるRa
    WRa(HLH):凹凸の一周期の長さが10μm〜50μmの帯域におけるRa
    WRa(LHH):凹凸の一周期の長さが26μm〜106μmの帯域におけるRa
    WRa(LHL):凹凸の一周期の長さが53μm〜183μmの帯域におけるRa
    WRa(LMH):凹凸の一周期の長さが106μm〜318μmの帯域におけるRa
    WRa(LML):凹凸の一周期の長さが214μm〜551μmの帯域におけるRa
    WRa(LLH):凹凸の一周期の長さが431μm〜954μmの帯域におけるRa
    WRa(LLL):凹凸の一周期の長さが867μm〜1654μmの帯域におけるRa
  2. 前記金属酸化物が酸化チタンであることを特徴とする請求項1に記載の光導電体。
  3. 前記中間層に含有される金属酸化物の平均一次粒子径が0.18μm以上0.22μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の光導電体。
  4. 前記金属酸化物として、ルチル化率が30%〜60%である酸化チタンを含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の光導電体。
  5. 前記中間層の膜厚が4μm以上7μm以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の光導電体。
  6. 前記感光層の表面形状が、前記中間層の表面形状と同様の多重解像度解析(MRA−1)と多重解像度解析(MRA−2)を行って得られる算術平均粗さWRa(LLH)が0.07μm以上0.2μm以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の光導電体。
  7. 前記光導電体中に、シクロヘキサノンが10ppm以上100ppm以下の割合で含有されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の光導電体。
  8. 光導電体に帯電を施す帯電工程と、
    帯電した光導電体の表面に静電潜像を書き込む露光工程と、
    光導電体表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像し、トナー像を形成する現像工程と、
    光導電体表面のトナー像を被転写体に転写する転写工程と、
    被転写体上のトナー像を定着させる定着工程と、
    を有する画像形成方法であって、
    前記光導電体が、請求項1乃至のいずれかに記載の光導電体であることを特徴とする画像形成方法。
  9. 潜像を担持する光導電体と、
    光導電体表面に帯電を施す帯電手段と、
    帯電した該光導電体の表面に静電潜像を書き込む露光手段と、
    光導電体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し現像する現像手段と、
    光導電体潜像担持体表面に現像されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
    被転写体上のトナー像を定着させる定着手段と、
    を備える画像形成装置であって、
    前記光導電体が、請求項1乃至のいずれかに記載の光導電体であることを特徴とする画像形成装置。
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