JP6094864B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
また、潤滑剤を電子写真感光体表面へ塗布する方法が、とりわけ重合トナーのクリーニング性を高める方法として利用されている。この方法は、他に、電子写真感光体を帯電ハザードから保護する機能も担っており、少なからず装置寿命の延命に貢献している。
これは電子写真感光体の表面物性が長期使用により変質し、異常画像の生成やクリーニング性能が不調となるためである。これでは原材料の発掘から廃棄、リサイクル化に至る画像形成装置のライフサイクルが従来の枠組みから超越することはできない。このため、これまでのような画像形成には大量のエネルギーと莫大な炭酸ガスの排出を改善することはできない。
更に、新造を控えられるリユース性能に優れる新規な電子写真感光体を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
前記接触部材が前記電子写真感光体と当接することによって生じる作用力について、電子写真感光体の回転駆動方向に対して接線方向の力を接線力(Ft)とし、垂直方向の力を法線力(Fn)としたとき、Ftが1.15kgf以上1.35kgf以下である時のFt/Fnが0.90以上0.96以下の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。
そして、前記接触部材が電子写真感光体と当接することによって生じる作用力について、電子写真感光体の回転駆動方向に対して接線方向の力を接線力(Ft)とし、垂直方向の力を法線力(Fn)としたとき、Ftが1.15kgf以上1.35kgf以下における接線力(Ft)と法線力(Fn)との比(Ft/Fn)が0.90以上0.96以下の関係を満たすことを特徴とする。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限りこれらの態様に限られるものではない。
また、電子写真感光体の下地最表面層(下地表面層)の上に形成される循環型表面層の欠陥は100%から被覆率を引いた値として算出する。被覆率は特許文献3に記載の方法に準じてXPS分析法から求める値である。質量膜厚は非特許文献1に記載の面密度(g/cm2)を密度(g/cm3)で割ることで長さすなわち質量膜厚を得ている。本発明の実施例で扱うステアリン酸亜鉛は一分子の厚みを5nmとして重なる分子数を厚みの単位として用いている。この厚みは特許文献4(特開2006−91047号公報)の段落[0021]に基づいている。
循環材を設ける場合とは、感光体ドラムを画像形成装置へ装着するまでの非定常状態を指す。具体的には新たな感光体を画像形成装置に装着してから初期プリント1000枚以下を指す。
感光体表面へ循環材を設ける手段は、感光体表面の循環材塗布が不十分なために、画像形成装置のクリーニング機能が不十分な性状を利用して感光体表面に循環材を蓄積させても良いし、予め、セッティングパウダーなどを用いて塗布しても良い。
従来「潤滑剤」は感光体表面の摺動性を改良する目的で用いられてきた。感光体表面の摩擦係数を下げる効果がある。これに対し、本発明の循環材は感光体表面を保護する目的で皮のような膜にしては除去する工程を繰り返す特徴がある。循環材の皮膜は感光体表面を保護するため適切な被覆率が必要となる。従来、感光体表面に供給される潤滑剤の被覆率は85%程度であるのに対し、循環型表面層は90%より大きい違いがある。
また、本発明の画像形成装置で用いる循環型表面層の塗布装置は既存の潤滑剤塗布手段を流用することが可能である。このため、本発明の画像形成装置は格別なコストアップを抑えることができる。
従来、電子写真感光体は消耗品として頻繁に交換して使用してきたが、本発明ではその必要がない。電子写真感光体は新たに製造することも回収することも不要であり、本発明の画像形成装置は省資源化による低環境負荷に対して極めて有利に働く。プリント一枚当たりのコストを比較した場合、リサイクルコストを要しない本発明の画像形成装置を用いる方法は、従来型の電子写真感光体を一度回収した後リサイクル使用するという方法と比べるとコストの低減効果の点で遙かに有利である。
循環材の全消費量に対して以上のプロセスによる損失分と感光体表面からの除去分の差分が生じる場合、帯電手段などの他のモジュールへの汚染分とみなされる。
これに対し本発明は、電子写真感光体の下地表面層のフィルミングと部材汚染による電子写真感光体寿命の短寿命化を克服し、電子写真感光体の寿命を大幅に延長することを可能にする。
この作用力の測定は本発明では次の方法で求めることができる。
図25に記すクリーニングブレードを固定した板を2個の三分力計(動ひずみ測定器)(51)に吊し、電子写真感光体(11)と当接させる。このとき電子写真感光体に対するクリーニングブレードの当接角や食い込み量を適宜変える。電子写真感光体はモーター等の動力源(非図示)と接続されており、これも適当な速度で回転駆動する。動力源にはトルク計を取り付けて回転力を計測することもできる。
三分力計から得られる荷重測定値はデータロガーで収集し、左右の三分力計から得られる荷重の和を作用力として算出する。
Ft=fx・cosθ−fy・sinθ (2)
Fn=fx・sinθ+fy・cosθ (3)
arctan(Ft/Fn) (4)
以上はクリーニングブレードを塗布ブレードに変えた場合は塗布ブレードについて同じ事が言える。
以下では、クリーニングブレード及び塗布ブレードを単にブレードということがある。
すなわち、接線力Ftが1.15kgf以上1.35kgf以下であり、かつ、Ft/Fnが0.90以上0.96以下の関係を満たすと良い。これらの合応力ベクトルの方向は垂直抗力に対して42度から44度の方向となる。
但し、循環型表面層が成立する画像形成装置の場合は、単純に循環材の消費量を増減させて循環材の皮膜欠陥と感光体表面のフィルミングの度合いを評価し、循環型表面層の成立点を特定することができる。
また、本発明では、以上の条件を満たす該非判定は耐久使用による循環材からなる循環型表面層の質量膜厚の変動から判定することができる。
感光体の下地表面層に供給される循環材の供給量が循環材の除去量を超えない限り、循環型表面層の膜厚は蓄積することがないため増大しない。新品の感光体に対して、比較的初期の段階における循環型表面層の膜厚と、ある程度使用したときの循環型表面層の質量膜厚を求めることで判断が可能である。
少なくとも、塗布回数に対する質量膜厚の変化がゼロ以下の比例係数fであることが望ましく、比例係数fはより好ましくは下記式(1)の関係を満たすことが安定な表面の維持に有利である。
(−0.1 ≦ f ≦ 0)
τ; 循環材の質量膜厚(nm)
α; 塗布回数(ドラムの場合、ドラム回転数(単位:千回転))
β; 任意定数
すなわち、前記下地表面層は、表面形状について下記(I)〜(V)の手順で、合計12個の周波数成分について算術平均粗さ(WRa)を求め、WRa(HLL)を除く合計11個の算術平均粗さWRa(LLL)からWRa(HHH)の対数を、左から右に順に線で結んで得られる曲線(便宜上、粗さスペクトルと称す)が、少なくとも、LLLからLHLの帯域に屈曲点をもたず、かつ、LHLからHMHの帯域に屈曲点を有し、かつ、WRa(LLH)が0.04μm未満であり、かつ、WRa(HLH)が0.005μm未満であるという要件を満たす。
(I)表面粗さ・輪郭形状測定機により測定して一次元データ配列を作成する。
(II)前記一次元データ配列を、多重解像度解析によってウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至るまでの6個の周波数成分(HHH、HHL、HMH、HML、HLH、HLL)に分離する。
(III)次いで、得られた6個の周波数成分の中で最低周波数成分の一次元データ配列に対して、データ配列数が1/10〜1/100に減少するように間引きした一次元データ配列を作成する。
(IV)更に、多重解像度解析によってウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至るまでの、追加の6個の周波数成分(LHH、LHL、LMH、LML、LLH、LLL)に分離する。
(V)上記で得た12の各周波数成分について算術平均粗さ(WRa)を求める。
WRa(HHL):凹凸の一周期の長さが1μm〜6μmの帯域におけるRa
WRa(HMH):凹凸の一周期の長さが2μm〜13μmの帯域におけるRa
WRa(HML):凹凸の一周期の長さが4μm〜25μmの帯域におけるRa
WRa(HLH):凹凸の一周期の長さが10μm〜50μmの帯域におけるRa
WRa(HLL):凹凸の一周期の長さが24μm〜99μmの帯域におけるRa
WRa(LHH):凹凸の一周期の長さが26μm〜106μmの帯域におけるRa
WRa(LHL):凹凸の一周期の長さが53μm〜183μmの帯域におけるRa
WRa(LMH):凹凸の一周期の長さが106μm〜318μmの帯域におけるRa
WRa(LML):凹凸の一周期の長さが214μm〜551μmの帯域におけるRa
WRa(LLH):凹凸の一周期の長さが431μm〜954μmの帯域におけるRa
WRa(LLL):凹凸の一周期の長さが867μm〜1654μmの帯域におけるRa
循環材を塗布ブレードで電子写真感光体の下地表面層にコーティングして循環型表面層を形成する際に、塗布ブレードが循環材を完全に堰き止めてしまうとコーティングができなくなる。そこで適度な厚みのコーティング膜を形成するには、循環材を塗布ブレードからすり抜けさせて薄膜化するような塗布ブレードと下地表面層との間で動的なギャップを形成する必要がある。例えば、ゴム板の塗布ブレードを電子写真感光体に当接させて循環材をコーティングしようとするとき、塗布ブレードを一般のクリーニングブレードのように当接してしまっては上述の通り循環材を堰き止めてしまい、コーティングが覚束ない。循環材のコーティングを目的とする場合、動的なギャップ形成には電子写真感光体表面と塗布ブレード間の当接状態の制御だけでは不十分であり、当接状態の制御に加えて、電子写真感光体表面と塗布ブレードとの摺擦状態の制御が必要である。ここで、当接状態とは電子写真感光体表面と塗布ブレードとの当たり方を表し、摺擦状態は塗布ブレードと電子写真感光体のこすれ方を表す。
(1)ウエット膜厚を均一にするブレードと塗布面間のギャップが常時均一であること
(2)ブレードがビビリなどの振動を抑えること
(3)塗工速度が一定であること
(4)塗布面が清浄であること
(5)塗料が均質であること循環材の製膜に対しても同じ事が言える。電子写真感光体表面の形状を前述した特徴的な粗面にすることで良質なコーティングに対して有利に作用していると考えられる。このことは塗布ブレードがゴムである特殊性も影響していると思われる。
また、循環材の消費率が過剰でないことも必要となる。循環材の消費率は画像形成プロセスで生じる電子写真感光体の走行距離に対する循環材投入量(mg/km)として定義する。
この方法で循環材を塗布する場合、その循環材の塗布状態を制御する方法としては様々な方法がある。例えば、固形循環材と塗布ブラシとの接触圧力を高めたり、塗布ブラシの回転速度を制御したりする挙げることができる。また、画像形成情報に応じて、塗布ブラシの回転数を制御することも考えられる。 循環材はワックスや高級脂肪酸金属塩を単独で用いても良いが、これらをバインダーとして、電荷輸送物質や酸化防止剤など他の機能材料と混合して利用することができる。
特に、ステアリン酸亜鉛は、工業的規模で生産され、かつ多方面での使用実績があることから、コスト、品質、安定性、及び信頼性において最も好ましい材料である。
また、従来、潤滑剤の効率的な塗布方法として蓄積してきた豊富な塗布技術を応用しやすい有利性をもつ。
また、金属酸化物の併用により、機械的な強度が向上する効果は本発明においても同様に享受することができる。
なお、帯電装置(12)には帯電装置(12)をクリーニングする帯電装置クリーナ(12c)が当接して設けられてなる。
本発明では、はじめに画像形成装置用部品の表面の状態についてJIS B0601に定める断面曲線を求め、その断面曲線である一次元データ配列を得る。
この断面曲線である一次元のデータ配列は、表面粗さ・輪郭形状測定機からデジタル信号として得てもよく、あるいは表面粗さ・輪郭形状測定機のアナログ出力をA/D変換して得てもよい。
また、サンプリング間隔は、1μm以下がよく、好ましくは0.2μm以上、0.5μm以下がよい。例えば、測定長12mmをサンプリング点数30720点で測定する場合、サンプリング間隔は0.390625μmとなり、本発明を実施するのに好適である。
本発明では2回のウェーブレット変換を行うが、最初のウェーブレット変換を第一回目のウェーブレット変換(便宜上、MRA−1と記すことがある)、その後のウェーブレット変換を第二回目のウェーブレット変換(便宜上、MRA−2と記すことがある)と呼ぶことにする。一回目と二回目の変換を区別するため、便宜上、各周波数帯域の略号に接頭語として、H(一回目)とL(二回目)を付ける。
ここで、データ間引きは、データの周波数を上げる(横軸の対数目盛幅を拡げる)効果があり、例えば、第一回目のウェーブレット変換結果で得た一次元配列の配列数が30000であった場合、1/10の間引きを行うと、配列数が3000になる。
この場合、間引きが1/10より小さいと、例えば、1/5であると、データの周波数を上げる効果が少なく、第2回のウェーブレット変換を行い、多重解像度解析を行ってもデータはよく分離されない。
間引きの仕方は、例えば、間引きを1/100とする場合、100個のデータの平均値を求め、その平均値を代表の1点としている。
はじめに、電子写真感光体の表面形状を東京精密製Surfcom 1400Dで測定した。
ここで、一回の測定長は12mmであり、総サンプリング点数は30720であった。一度の測定では、これを四カ所測定した。測定した結果はパーソナルコンピューターに取り込み、これを本発明者等の作成したプログラムにより第一回目のウェーブレット変換と、そこで得た最低周波数成分に対する1/40の間引き処理、そして、第二回目のウェーブレット変換を行った。
図13には14個のグラフがあるが、縦軸は表面形状の変位であり単位はμmである。また横軸は長さであり、目盛は付けていないが測定長は12mmである。
従来の表面粗さ測定では図13(a)から算術平均粗さRa、最大高さRmax、Rz等を求めていた。
・グラフ(102)は、一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より1つ低い周波数成分であり、本発明ではこれをHHLと呼ぶ。
・グラフ(103)は、一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より2つ低い周波数成分であり、本発明ではこれをHMHと呼ぶ。
・グラフ(104)は、一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より3つ低い周波数成分であり、本発明ではこれをHMLと呼ぶ。
・グラフ(105)は、一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より4つ低い周波数成分であり、本発明ではこれをHLHと呼ぶ。
・グラフ(106)は、一回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分であり、本発明ではこれをHLLと呼ぶ。
図14において、横軸は凹凸の形状が正弦波とした場合の、長さ1mm当たりに出現する凹凸数である。また、縦軸は、各帯域に分離された場合の割合を示すものである。
このようにして、図13(b)では、それぞれのグラフに、算術平均粗さWRa、最大高さWRmax、十点平均粗さWRzを数値で示している。
ウェーブレット変換によって得られた粗さ曲線の算術平均粗さRa、最大高さRmax、および十点平均粗さRzの語頭に一般的な表記と区別するためWを付加している。
さらに本発明では、このように周波数によって図13(b)のように分離したデータから、最も低い周波数、すなわちHLLのデータを間引きする。
間引きした結果を図15に示す。図15では縦軸は表面凹凸であり、単位はμmである。また横軸に目盛は付けていないが、長さ12mmである。
本発明では図15のデータを更に多重解像度解析する。すなわち二回目の多重解像度解析(MRA−2)を行う。
・グラフ(108)は、二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より1つ低い周波数成分であり、これをLHLと呼ぶ。
・グラフ(109)は、二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より2つ低い周波数成分であり、これをLMHと呼ぶ。
・グラフ(110)は、二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より3つ低い周波数成分であり、これをLMLと呼ぶ。
・グラフ(111)は、二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より4つ低い周波数成分であり、これをLLHと呼ぶ。
・グラフ(112)は、二回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分であり、これをLLLと呼ぶ。
本発明において、図13(c)では、その周波数によって、6個のグラフに分離しているが、その周波数分離の状態を図16に示す。
図16において、(127)は二回目の多重解像度解析における最高周波成分(LHH)の帯域、(128)は二回目の多重解像度解析における最高周波成分より1つ低い周波数成分(LHL)の帯域、(129)は二回目の多重解像度解析における最高周波成分より2つ低い周波数成分(LMH)の帯域、(130)は二回目の多重解像度解析における最高周波成分より3つ低い周波数成分(LML)の帯域、(131)は二回目の多重解像度解析における最高周波成分より4つ低い周波数成分(LLH)の帯域、(132)は二回目の多重解像度解析における最低周波数成分(LLL)の帯域である。
例えば、凹凸数が1mm当たり11個の場合、グラフ(128)が最も高くなっているが、これは、二回目の多重解像度解析における最高周波成分より1つ低い周波数成分の帯域に最も強く出現することを示しており、図13(c)においては、LMLに出現することを示している。
したがって、表面粗さの周波数によって、図13(c)の6本のグラフでどこに現われるか決まってくる。
言い換えると、表面粗さにおいて、細かなザラツキは図13(c)において上の方のグラフに出現し、大きな表面うねりは図13(c)において下の方のグラフに出現する。
図10は本発明の層構成を有する電子写真感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導電性支持体(21)上に電荷発生層(25)と電荷輸送層(26)と下地表面層(28)が設けられている。
図11は本発明の更に別の層構成を有する電子写真感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導電性支持体(21)と電荷発生層(25)の間に下引き層(24)が設けられ、電荷発生層(25)の上に電荷輸送層(26)と下地表面層(28)が設けられている。
導電性支持体(21)としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金、鉄等の金属、酸化スズ、酸化インジウム等の酸化物を、蒸着またはスパッタリングによりフィルム状または円筒状のプラスチック、紙等に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等の板、及び、それらを、Drawing Ironing法、Impact Ironing法、Extruded Ironing法、Extruded Drawing法、切削法等の工法により素管化後、切削、超仕上げ、研磨等により表面処理した管等を使用することができる。
本発明に用いられる電子写真感光体には、導電性支持体と感光層(前記電荷発生層25と前記電荷輸送層26とが積層したもの)との間に下引き層(24)を設けることができる。下引き層は、接着性の向上、モアレの防止、上層の塗工性の改良、導電性支持体からの電荷注入の防止等の目的で設けられる。
微粒子はテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル等により分散し、分散液と樹脂成分を混合した塗料とする。
下引き層の膜厚は2〜5μm程度が適当になるケースが多い。電子写真感光体の残留電位の蓄積が大きくなる場合、3μm未満にするとよい。
積層型電子写真感光体における各層のうち、電荷発生層(25)について説明する。
電荷発生層は、積層型感光層の一部を指し、露光によって電荷を発生する機能(電荷発生能)をもつ。この層は含有される化合物のうち、電荷発生物質を主成分とする。電荷発生層は必要に応じてバインダー樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD(化学気相成長)法等があり、上述した無機系材料や有機系材料からなる層が良好に形成できる。
残留電位の低減や高感度化が必要となる場合、電荷発生層は厚膜化するとこれらの特性が改良されることが多い。反面、帯電電荷の保持性や空間電荷の形成等帯電性の劣化を来すことも多い。これらのバランスから電荷発生層の膜厚は0.05〜2μmの範囲がより好ましい。
電荷輸送層は電荷発生層で生成した電荷を注入、輸送し、帯電によって設けられた電子写真感光体の表面電荷を中和する機能(電荷輸送能)を担う積層型感光層の一部を指す。電荷輸送層の主成分は電荷輸送成分とこれを結着するバインダー成分ということができる。
電荷輸送物質に用いることのできる材料としては、低分子型の電子輸送物質、正孔輸送物質及び高分子電荷輸送物質が挙げられる。
これらの高分子化合物は単独または二種以上の混合物として、あるいはそれらの原料モノマー二種以上からなる共重合体として、更には、電荷輸送物質と共重合化して用いることができる。
このイオン化ポテンシャルの関係は電荷輸送層に含有する電荷輸送物質と後述する硬化性電荷輸送物質との関係についても同様にこれらの差は0.10eVにするとよい。なお、本発明における電荷輸送物質のイオン化ポテンシャル値は理研計器社製大気雰囲気型紫外線光電子分析装置AC−1により一般的な方法で計測して得られた数値である。
下地表面層は電子写真感光体表面に製膜される保護層を指す。この保護層は樹脂(モノマー)成分を含有する塗料がコーティングされた後、重縮合反応または付加重合反応によって架橋構造の樹脂が製膜される。樹脂膜が架橋構造をもつため電子写真感光体各層のなかで最も耐摩耗性が強靱である。また、架橋の電荷輸送性の構造単位が含まれるため電荷輸送層と類似の電荷輸送性を示す。
本発明では電子写真感光体表面の粗さスペクトルが少なくとも、WRa(LLH)が0.04μm未満であり、かつ、WRa(HLH)が0.005μm未満であることが重要である。このための電子写真感光体表面の特別な粗面化が必要となる。この具体的な方策として、表面形状の制御が期待される試薬類の添加として、下地表面層へのフィラーの配合、ゾル−ゲル系塗料の配合や種々ガラス転移点の異なる樹脂のポリマーブレンド、有機微粒子の添加、発泡剤の添加、シリコーンオイルの大量添加が挙げられる。また、表面層の製膜条件の制御として、塗料中に多量の水分を加えたり、種々沸点の異なる液体試薬を添加したりする手段が挙げられる。また、下地表面層用塗料をコーティングした直後の未硬化のウェット膜に対して、有機溶剤や水を散布する手段も考えられる。他に、架橋型樹脂膜を硬化した後、追加工として、サンドブラスト処理やラッピングフィルム等の研磨紙で表面研磨する手段も考えられる。特に下地表面層の塗料にフィラーを加え、フィラーの凝集状態の違いを利用する方法は表面形状を制御できる自由度が高いため、特に有効と言える。
フィラーの凝集状態は併用する分散剤の官能基、分岐量、分子量、および分子骨格の種類の違いにより大きく変化する。また、分散剤の添加量や分散時間によってもフィラーの凝集状態が変わるため、これらの性状と得られる表面形状を対比して条件を調整すると形状が制御可能になる。
3官能以上のバインダー成分はカプローラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートないしジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを含有させるとよい。これにより架橋膜自体の耐摩耗性が向上したり、強靱性が増大したりすることが多い。
これらは東京化成社等の試薬メーカー、日本化薬社KAYARD DPCAシリーズ、同DPHAシリーズ等を入手することができる。
また、硬化を促進させたり、安定化させたりするためにチバ・スペシャリティ・ケミカルズ社イルガキュア184等の開始剤を全固形分に対して5〜10質量%程度加えてもよい。
以下、図面に沿って本発明で用いられる画像形成装置を説明する。本発明の画像形成装置には後述する循環材を電子写真感光体表面に入力する手段が取り付けられる。簡単のため、この手段は画像形成装置の説明の後に別に説明する。
図1において、電子写真感光体(11)は、下地表面層を積層する電子写真感光体である。電子写真感光体(11)はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。
即ち、循環材(3A)及び塗布ブレード(3C)は、電子写真感光体(11)の移動方向において、クリーニング装置(17)の下流、且つ、帯電装置(12)の上流に配置されてなる。これらの配置関係については以下に示す他の実施の形態においても同様である。
図2においては、電子写真感光体(この場合は支持体が透光性である)の支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行われる。
即ち、図5に示される搬送転写ベルト(1G)を用いた直接転写方式にかえて、図6に示される中間転写ベルト(1F)を用いる構成とすることができる。
図6に示す例では、色ごとに電子写真感光体(11Y、11M、11C、11Bk)をもち、これらに形成された各色のトナー像を、ローラ(1C)により駆動張架されてなる中間転写ベルト(1F)上に1次転写手段(1D)により順次転写して積層し、フルカラー画像を形成する。次いで、中間転写ベルト(1F)はさらに駆動され、これに担持されてなるフルカラー画像は、2次転写手段(1E)と2次転写手段(1E)に対向して配置されてなるローラ(1C)との対向位置まで搬送される。そして、2次転写手段(1E)により転写材(18)に2次転写され、転写材上に所望の画像が形成される。
本発明では、図9に示すように循環材(3A)を電子写真感光体表面に供給するための循環材供給手段として、循環材塗布装置(3)を上記の画像形成装置の全てについて設けている。この循環材塗布装置(3)は、塗布部材としてのファーブラシ(3B)、循環材(3A)、循環材をファーブラシ方向に押圧するための加圧バネ(不図示)、及び循環材(3A)を規制あるいは均すための塗布ブレード(3C)を有している。このときの循環材(3A)はバー状に成型された循環材である。ファーブラシ(3B)は電子写真感光体表面にブラシ先端が当接しており、軸を中心に回転することによって循環材(3A)をいったんブラシに汲み上げ、電子写真感光体表面との当接位置までブラシ上に担持搬送して電子写真感光体表面に塗布する。
(実施例1)
−電子写真感光体の作製−
肉厚1mm、長さ352mm、外径Φ40mmのアルミニウムドラムに、下記組成の下引き層用塗料、電荷発生層用塗料、電荷輸送層用塗料を順次、塗布乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、22μmの電荷輸送層を形成した。その上に下地表面層用塗料をスプレーで塗工した。スプレー塗工はスプレーガンにオリンポス社 PC−WIDE308を使用し、2.5kgf/cm2の霧化圧力でスプレーガンのノズル先端と電子写真感光体間の距離が50mmとなる位置で行った。吐出量は約3ccであった。
その結果、3μmから4μmの膜厚の下地表面層が形成された電子写真感光体を得た。
また、複数の分散剤を用いる場合、分散剤1品種毎に以上の方法でアルミナフィラーのミルベースを作製し、ミルベースとビヒクルを混合する時点で必要に応じてミルベースを所定の割合になるように調合した。
特に断らない限り、後述する他の実施例及び比較例の下地表面層用塗料も同様にして得た。
・アルキッド樹脂溶液 12部
(ベッコライト M6401−50,大日本インキ化学工業社製)
・メラミン樹脂溶液 8.0部
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業社製)
・酸化チタン(CR−EL 石原産業社製) 40部
・メチルエチルケトン 200部
・Z型ポリカーボネート(パンライトTS−2050、帝人化成社製) 10部
・下記構造の電荷輸送物質 7.0部
・1%シリコーンオイル(KF50−100CS、信越化学工業社製)
テトラヒドロフラン溶液 1部
・下記構造の架橋型電荷輸送物質 43部
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製)
・カプローラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 21部
(KAYARAD DPCA−120、日本化薬社製)
・アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンと
プロポキシ変性−2−ネオペンチルグリコールジアクリレート混合物 0.1部
(BYK−UV3570、ビックケミー社製)
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 4部
(イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
・α−アルミナ
(スミコランダムAA−03、住友化学工業社製) 10部
・分散剤(HIPLAAD ED−151、楠本化成社製) 0.35部
・分散剤(フローレンWK−13E、共栄社化学社製) 0.65部
・テトラヒドロフラン 566部
ステアリン酸亜鉛(日本油脂製、ジンクステアレートGF200)を蓋付きのガラス製容器に入れ、160℃から250℃に温度制御したホットスターラーにより、攪拌しつつ溶融した。
予め150℃に加熱した内寸法12mm×8mm×350mmのアルミニウム製の金型を満たすように、攪拌溶融した該保護剤を流し込み、木製の台の上で40℃まで放冷後、固形物を型から外し、反り防止のため重りを乗せ室温まで冷却した。
冷却後、長手方向の両端を切断し、底面を切削して6mm×6mm×322mmの角柱形状の保護剤バーを作成した。
保護剤バーの底面に両面テープを貼り付け金属製支持体に固定した。
循環材塗布装置は循環材を電子写真感光体に供給する手段と電子写真感光体に供給された循環材をコーティングする手段を併せて画像形成装置に取り付けた。
循環材の供給手段は、支持体に保持されるように角柱状に成形した固形状のステアリン酸亜鉛を所定の消費量となるようなバネ定数の加圧スプリングで塗布ブラシに加圧し、塗布ブラシが回転することよりステアリン酸亜鉛を削って電子写真感光体上に削り粉を設ける装置を取り付けた。加圧バネはバネ定数と循環材の消費量との関係から適当なものを選んだ。ここでは循環材の消費率(感光体への塗布量に加えて、塗布ブラシからの飛散及び落下による損失分などを含み、循環材の減少する量を意味する。)が125mg/kmとなる条件として、ばね定数が0.041N/mmの引張ばねを使用した。支持体の両サイドに一点支持の可動式のフィンを取り付け、これに引張ばねをまわすことで、ばねの引っ張り応力によって塗布ブラシと循環材との接触圧を調整した。
塗布ブレードとしては鋼板のブレードホルダーに前記電子写真感光体に:19°で当接する方向に支持されたポリウレタンゴム(ShoreA硬さ;84、反発弾性;52%、厚さ;1.3mm)を用いた。
クリーニングブレードとしては鋼板のブレードホルダーに前記電子写真感光体に:23°で当接する方向に支持されたポリウレタンゴム(ShoreA硬さ;72、反発弾性;17%、厚さ;1.8mm)を用いた。
前記循環材供給手段は、imagio MP C4500専用の電子写真感光体カートリッジ内に本来設置されている循環材塗布手段に取り替えて設置した。
実施例1の下地表面層用塗料に用いた2種の分散剤を竹本油脂社製AL−10(1部)に変えた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体および画像形成装置を得た。
実施例1の下地表面層用塗料に用いた2種の分散剤を竹本油脂社製スーパーダインV201(1部)に変えた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体および画像形成装置を得た。
実施例1の下地表面層用塗料に用いた2種の分散剤を竹本油脂社製スーパーダインV201(0.33部)と共栄社化学社製フローレンWK−13E(0.33部)および楠本化成社製HIPLAAD ED151(0.33部)に変えた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体および画像形成装置を得た。
実施例1の下地表面層用塗料に用いた2種の分散剤を楠本化成社製HIPLAAD ED151(0.05部)に変えた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体および画像形成装置を得た。
実施例1の下地表面層用塗料に用いた2種の分散剤を楠本化成社製HIPLAAD ED360(1部)に変えた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体および画像形成装置を得た。
実施例1の下地表面層用塗料に用いた2種の分散剤を楠本化成社製HIPLAAD ED425(1部)に変えた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体および画像形成装置を得た。
以上の実施例1から実施例5,および比較例1、比較例2の電子写真感光体と画像形成装置について下記(1)から(3)の試験を行った。
電子写真感光体の表面形状の測定は、表面粗さ・輪郭形状測定機(東京精密社、Surfcom 1400D)を用い、ピックアップ:E−DT−S02Aを取り付け、測定長さ;12mm、総サンプリング点数;30,720、測定速度;0.06mm/sの条件で行った。
測定により取得した電子写真感光体の表面形状の一次元データ配列をウェーブレット変換して、HHHからHLLに至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−1)を行った。更にここで得たHLLの一次元データ配列に対してデータ配列数が1/40に減少するように間引きした一次元データ配列を作り、該間引きした一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換を行って、LHHからLLLに至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−2)を行った。そして、得られた合計12個の各周波数成分について算術平均粗さを計算した。
なお、ウェーブレット変換にはMATLAB(The MathWorks社製)のWavelet Toolboxをそのまま利用した。上述の通り、本発明では2度に分けてウェーブレット変換を行った。
4箇所の各周波数成分の算術平均粗さの平均値を、測定結果の各周波数成分の算術平均粗さ(WRa)とした。
測定結果を表2に示す。また、表面粗さスペクトルを図18から図24に示す。
以上の電子写真感光体と画像形成装置を用いて、感光体ドラムが2500回転および25000回転相当の全ベタパターンでプリント試験を行った後、電子写真感光体を画像形成装置から取り出した。このときのプリント枚数は前者が951枚、後者は9500枚だった。
循環材付着量を求めるため、試験停止時に感光体表面を4MPaの圧縮エアーでエアーブローしたのち、感光体ドラム周方向について試験停止時における循環材塗布部から僅かに離れた下流側部分を□34mmのサイズで長手方向に等間隔に3カ所から電荷輸送層から最表面層に至る感光層の一部を剥離した。
τ; 循環材の質量膜厚(単位;nm)
α; 塗布回数(単位;×1000回)
β; 任意定数
横軸に回転数(単位;千回転)、縦軸に付着量として2.5(千回転)と25(千回転)時の付着量をプロットする。2点のプロットを結ぶ線形近似直線の傾きをf、切片をβとして算定した。線形近似直線は表計算ソフトを用いて算出できる。例えば、Microsoft Excelを用いて散布図を描き、近似直線の追加コマンドでfとβを求めることができる。
ICP−AES分析は硫酸と硝酸で分解した検液に対して島津製作所製ICPS−7500を用いて分析した。XRF分析はリガク社製ZSX−100eを用い、□34mmのサイズで電子写真感光体表面から剥離したフィルムを対象に分析を行った。
評価結果を表3に記す。
図25に記す構成の試験器を用いて塗布ブレードとクリーニングブレードの作用力を測定した。これらのブレードの角度、食い込み量、感光体ドラムの回転速度はimagio MP C4500専用の電子写真感光体カートリッジと同じ条件に合わせてブレード作用力を測定した。
また感光体はimagio MP C4500を用いる循環性試験において、感光体ドラムを2500回転させることで循環材を被膜させた状態でブレード作用力測定を行った。試験環境は26℃50%RHであった。測定結果を表3に記す。
このうち、実施例1の画像形成装置は耐久試験後も感光体表面が新品と区別できない程の品位が維持されており、電子写真感光体は高品位な循環型表面層が形成されていると評価できる。実施例1における感光体表面の循環材付着量は感光体ドラム回転数が2500回転時と25000回転時で安定しており、感光体表面における循環材の入出力量が等価である状態が形成されている。
一方、2つの比較例はFt/Fnが0.90以上0.96以下の関係を逸脱するもので、感光体表面の循環材付着量が経時で大きな変化を来す結果を得た。感光体表面における循環材の入出力量が非等価のため、感光体表面は経時で変質することとなる。
11 電子写真感光体
12 帯電装置
13 露光装置
14 現像装置
15 トナー
16 転写装置
17 クリーニング装置
18 印刷メディア(印刷用紙、OHP用スライド)
19 定着装置
1A 除電装置
1B クリーニング前露光装置
1C 駆動手段
1D 第1の転写装置
1E 第2の転写装置
1F 中間転写体
1G 搬送転写ベルト
<図8について>
1F 中間転写体
3A 固体循環材
3B 塗布ブラシ
11 電子写真感光体
12 帯電装置
13 露光装置
14 現像装置
17 クリーニング装置
3C 塗布ブレード
<図9について>
3 循環材塗布装置
3A 循環材
3B 塗布ブラシ
3C 塗布ブレード
<図10、図11について>
21 導電性支持体
24 下引き層
25 電荷発生層
26 電荷輸送層
28 下地表面層
<図18について>
41 測定対象である電子写真感光体
42 表面粗さを測定するプローブを取り付けた治具
43 上記治具を測定対象に沿って移動させる機構
44 表面粗さ計
45 信号解析を行うパーソナルコンピューター
<図13について>
101 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分
102 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より一つ低い周波数成分
103 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より二つ低い周波数成分
104 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より三つ低い周波数成分
105 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より四つ低い周波数成分
106 一回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分
107 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分
108 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より一つ低い周波数成分
109 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より二つ低い周波数成分
110 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より三つ低い周波数成分
111 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より四つ低い周波数成分
112 二回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分
<図14について>
121 一回目の多重解像度解析における最高周波成分の帯域
122 一回目の多重解像度解析における最高周波成分より一つ低い周波数成分の帯域
123 一回目の多重解像度解析における最高周波成分より二つ低い周波数成分の帯域
124 一回目の多重解像度解析における最高周波成分より三つ低い周波数成分の帯域
125 一回目の多重解像度解析における最高周波成分より四つ低い周波数成分の帯域
126 一回目の多重解像度解析における最低周波数成分の帯域
<図16について>
127 二回目の多重解像度解析における最高周波成分の帯域
128 二回目の多重解像度解析における最高周波成分より一つ低い周波数成分の帯域
129 二回目の多重解像度解析における最高周波成分より二つ低い周波数成分の帯域
130 二回目の多重解像度解析における最高周波成分より三つ低い周波数成分の帯域
131 二回目の多重解像度解析における最高周波成分より四つ低い周波数成分の帯域
132 二回目の多重解像度解析における最低周波数成分の帯域
<図25について>
51 三分力計
Claims (10)
- 電子写真感光体と、帯電手段と、前記電子写真感光体に当接し当該電子写真感光体表面にワックス又は脂肪酸金属塩の皮膜を塗布形成する塗布手段と、
前記感光体に当接する接触部材と、
を備える画像形成装置であって、
前記接触部材が前記電子写真感光体と当接することによって生じる作用力について、電子写真感光体の回転駆動方向に対して接線方向の力を接線力(Ft)とし、垂直方向の力を法線力(Fn)としたとき、Ftが1.15kgf以上1.35kgf以下である時のFt/Fnが0.90以上0.96以下の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。 - 前記皮膜が循環型表面層であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記接触部材がクリーニングブレードであることを特徴する請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記接触部材が塗布ブレードであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記電子写真感光体は、導電性支持体と、該導電性支持体上に順に積層されてなる感光層、下地表面層及び前記循環型表面層と、を備え、
前記下地表面層は、表面形状について下記(I)〜(V)の手順で、合計12個の周波数成分について算術平均粗さ(WRa)を求め、WRa(HLL)を除く合計11個の算術平均粗さWRa(LLL)からWRa(HHH)の対数を左から右に順に線で結んで得られた曲線が、少なくとも、LLLからLHLの帯域に屈曲点をもたず、かつ、LHLからHMHの帯域に屈曲点を有し、かつ、WRa(LLH)が0.04μm未満であり、かつ、WRa(HLH)が0.005μm未満であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
(I)表面粗さ・輪郭形状測定機により測定して一次元データ配列を作成する。
(II)前記一次元データ配列を、多重解像度解析によってウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至るまでの6個の周波数成分(HHH、HHL、HMH、HML、HLH、HLL)に分離する。
(III)次いで、得られた6個の周波数成分の中で最低周波数成分の一次元データ配列に対して、データ配列数が1/10〜1/100に減少するように間引きした一次元データ配列を作成する。
(IV)更に、多重解像度解析によってウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至るまでの、追加の6個の周波数成分(LHH、LHL、LMH、LML、LLH、LLL)に分離する。
(V)上記で得た12の各周波数成分について算術平均粗さ(WRa)を求める。 但し、前記得られた周波数成分は、下記のとおりである。
WRa(HHH):凹凸の一周期の長さが0.3μm〜3μmの帯域におけるRa
WRa(HHL):凹凸の一周期の長さが1μm〜6μmの帯域におけるRa
WRa(HMH):凹凸の一周期の長さが2μm〜13μmの帯域におけるRa
WRa(HML):凹凸の一周期の長さが4μm〜25μmの帯域におけるRa
WRa(HLH):凹凸の一周期の長さが10μm〜50μmの帯域におけるRa
WRa(HLL):凹凸の一周期の長さが24μm〜99μmの帯域におけるRa
WRa(LHH):凹凸の一周期の長さが26μm〜106μmの帯域におけるRa
WRa(LHL):凹凸の一周期の長さが53μm〜183μmの帯域におけるRa
WRa(LMH):凹凸の一周期の長さが106μm〜318μmの帯域におけるRa
WRa(LML):凹凸の一周期の長さが214μm〜551μmの帯域におけるRa
WRa(LLH):凹凸の一周期の長さが431μm〜954μmの帯域におけるRa
WRa(LLL):凹凸の一周期の長さが867μm〜1654μmの帯域におけるRa - 前記下地表面層は、三次元架橋構造を有する樹脂であることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記下地表面層に少なくともフィラー微粒子が分散されていることを特徴とする請求項5または6に記載の画像形成装置。
- 前記フィラー微粒子が金属酸化物微粒子であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記金属酸化物微粒子として、少なくとも酸化アルミニウムを含有していることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
- 前記酸化アルミニウムは、平均1次粒子径が0.2μm以上0.5μm以下のα−アルミナであることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
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