JP7069746B2 - 感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Description

本発明は、感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
複写機やレーザープリンタ等に応用される感光体は、セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機感光体が主流であった時代から、現在では、地球環境への負荷低減、低コスト化、及び設計自由度の高さにより無機感光体よりも有利な有機感光体(OPC)が主流になっている。現在、有機感光体は感光体総生産量の100%に肉薄する割合で利用されている。この有機感光体は、近年の地球環境保全の高まりを受けてサプライ製品(使い捨てされる製品)から機械部品への転換が求められている。
有機感光体の高耐久化は従来種々の試みがなされてきた。現在では架橋樹脂膜の感光体表面への成膜(例えば特許文献1)とゾル-ゲル硬化膜の感光体表面への成膜(例えば特許文献2)が特に有望視されている。前者は電荷輸送性成分を配合してもワレやクラックが生じにくく生産上歩留まりが低減できるメリットを有する。中でもラジカル重合性アクリル樹脂は強靱で感度特性の良好な感光体が得られやすく有利である。これらの架橋構造をとる二種の方策は複数の化学結合によって塗膜が形成されるため、塗膜がストレスを受けて化学結合の一部が切断しても直ちに摩耗へ進展することがない。
前述のようにして感光体の耐摩耗性を向上させた場合、感光体表面の化学結合が切断された部分は極性を帯び、帯電器から発生する放電生成物やトナーの外添剤などの汚染物質が感光体表面に堆積しやすくなるため、感光体表面のクリーニング性の向上が重要となる。
一方、電子写真に用いられる現像用トナーは、製造面のエコロジー性や高画質化に有利であるため、重合トナー(球形トナー)を使用することが主流となりつつある。この重合トナー(球形トナー)は角張ったところのない球形状のトナーで、懸濁重合法、乳化凝集重合法、エステル伸長重合法、溶解懸濁法等の化学的製造法で製造される。重合トナーは製造方法によって形状に違いがあり、画像形成装置に使用される重合トナーは、易クリーニング性等を考慮して、真球より少し形状をいびつにしている。一般的な特性値は平均円形度が0.95~0.99、形状係数SF-1、SF-2は110~140である。なお、平均円形度が1.0、形状係数SF-1、SF-2が100のとき、真球を表す。
重合トナーは形状が揃っているため、保持する電荷も比較的揃いやすい。また、ワックス(5~10%)等を内添させやすい。従って、静電潜像からのはみ出しが殆どないため現像性がよく、シャープ性、解像度、階調性が優れており、転写効率もよい。また、転写時のオイルが不要である等、多くの利点がある。反面、この種のトナーは、オイルレス化に伴う外添剤の増量により感光体上へのメダカ形状のフィルミングが発生しやすいなど、クリーニング性が課題となっている。
これらの対策として、感光体表面のクリーニング性を向上させるための多くの検討がなされ、特許文献等に多数の提案をみることができる。
重合トナーのクリーニング性を成立するために感光体は概して、その表面の摩擦係数が低く、かつ繰り返し使用時も持続することが望まれている。例えば、感光体表面にステアリン酸亜鉛等の固形潤滑剤を塗布することで重合トナーのクリーニング性は改良されることが知られている。
しかしながら、高耐久な感光体にステアリン酸亜鉛やパラフィンのような潤滑剤を外部供給した場合、それら潤滑剤を除去するためのクリーニング性が必要になる。潤滑剤がクリーニングされずに感光体表面に留まっていると、潤滑剤は帯電器から発生する放電生成物や空気中の水分の吸着によって潤滑剤劣化物となり、感光体表面に対する汚染物質なってしまうことが考えられる。
感光体表面の汚染物質はクリーニングによって除去されるが、クリーニング性が不十分な場合、汚染物質の堆積による画質劣化や感光体表面の低抵抗化による画像流れ(画像ボケと言うこともある)などの異常画像を生じることが考えられる。
感光体表面の汚染物質除去性を改善するために感光体の表面形状を制御する技術が幾つか提案されている。
特許文献3は潜像を担持する感光層の表面に潤滑剤被膜が形成される像担持体について、前記感光層と前記潤滑剤被膜との間に、表面に多数の凹凸を有する表面保護層が設けられており、表面形状に凹凸を形成することで潤滑剤被膜の接着力を向上させたり、クリーニングブレードによる潤滑剤の削れ量を低減させたりすることが期待される。
しかし、特許文献3では、表面保護層の表面凹凸の形状は測定長さ10μmの測定において、10nm<Rz<5000nm以外の説明が無く、感光体のRz値が同一でも多様な粗面形状が存在するため、潤滑剤被膜の形成に対して感光体表面が平滑である不具合が理解されるものの具体的に如何なる凹凸形状を付与すればよいのかは不明である。例えば凹凸間距離が極端に異なる感光体でもRzは同一となることもあるため、感光体のステアリン酸亜鉛の受容性は同じRzを示す感光体の中で、序列を有するケースがある。感光体のステアリン酸亜鉛の受容性を高めるにはRz以外の特別な条件が必要となる。
これに対し、特許文献4では、感光体表面の凹凸形状を表面粗さ・輪郭形状測定機により測定して得た一次元データ配列を、ウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析を行い、更に特定の方法で得られる6個の各周波数成分との合計12個の各周波数成分の個々の算術平均粗さについて特定の関係を有することにより、感光体の潤滑剤の入出力(循環性)が改良され、感光体及び画像形成装置の寿命が延命しプリントコストの低減を可能とするとしている。
しかし、これら従来技術によっても近年の高画質化及び高耐久化に対応できる感光体が得られていないのが現状であり、さらに画質劣化や画像流れなどの異常画像が抑制され、耐久性に優れた感光体が求められていた。
感光体の高耐久化は架橋樹脂膜を感光体の表面層として製膜することで飛躍的な向上が期待できる。ところが、架橋型の樹脂膜が最表面に設けられる感光体は感光体表面に堆積する汚染物質(放電生成物、トナー外添剤、潤滑剤劣化物など)のクリーニング性が不十分なためにその優れる耐久性を使いこなすことができない状態にあった。汚染物質が感光体表面に過剰に滞留すると、画質劣化や感光体表面の低抵抗化による画像流れなどの異常画像が発生してしまう。
本発明は、優れた耐久性と、感光体の表面に堆積する汚染物質に対して十分なクリーニング性を有し、得られる画像が良好である感光体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の感光体は、導電性支持体上に感光層を有する感光体において、該感光体表面の凹凸形状を表面粗さ・輪郭形状測定機により測定して得た一次元データ配列を、ウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析を行い、更にここで得た最低周波成分の一次元データ配列に対してデータ配列数が1/10~1/100に減少するように間引きした一次元データ配列を作り、この一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換を行って、高周波数成分から低周波数成分に至る複数の周波数成分に分離する多重解像度解析を行うことで、追加で得られる6個の各周波数成分との合計12個の各周波数成分の個々の算術平均粗さについて、HHHの帯域における表面粗さWRaが0.0001μm以下、HMHの帯域における表面粗さWRaが0.003μm以上0.006μm以下、且つLHLの帯域における表面粗さWRaが0.002μm以上0.010μm以下であり、前記感光層上に表面層を2層有し、当該2つの表面層がともに、架橋性物質の硬化物及びフィラーを含有することを特徴とする。
ここで、感光体のJIS-B0601:2001で定義される算術平均粗さ(略号;Ra)をウェーブレット変換により凹凸の一周期の長さについて周波数成分に分離した個々の帯域における算術平均粗さを以下のように表す。
WRa(HHH):凹凸の一周期の長さが0.3μm~3μmの帯域におけるRa
WRa(HMH):凹凸の一周期の長さが2μm~13μmの帯域におけるRa
WRa(LHL):凹凸の一周期の長さが53μm~183μmの帯域におけるRa
本発明によれば、優れた耐久性と、感光体の表面に堆積する汚染物質に対して十分なクリーニング性を有し、得られる画像が良好である感光体を提供することができる。
本発明に係る画像形成装置の一例の模式断面図である。 本発明に係る画像形成装置の他の例を示す模式断面図である。 本発明に係る画像形成装置の更に他の例を示す模式断面図である。 本発明に係る画像形成装置の更に他の例を示す模式断面図である。 本発明に係る画像形成装置の更に他の例を示す模式断面図である。 本発明に係る画像形成装置の更に他の例を示す模式断面図である。 本発明に係る感光体の層構成の一例を示す断面図である。 感光体に固体潤滑剤を供給する手段を示す他の模式断面図である。 表面粗さ・輪郭形状測定システムの構成図の一例である。 ウェーブレット変換による多重解像度解析結果を表す図の一例である。 1回目の多重解像度解析における周波数帯域の分離の図である。 1回目の多重解像度解析での最低周波数データのグラフである。 2回目の多重解像度解析における周波数帯域の分離の図である。 実施例で電荷発生物質として用いたチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトル図であり、縦軸は一秒当りのカウント数(cps:counts per second)を表し、横軸は角度(2θ)を表す。 感光体表面の形状パターン付与方法の一例を示す図である。 実施例1における周波数成分に分解したWRaの関係図である。 実施例2における周波数成分に分解したWRaの関係図である。 実施例3における周波数成分に分解したWRaの関係図である。 実施例4における周波数成分に分解したWRaの関係図である。 実施例5における周波数成分に分解したWRaの関係図である。 比較例1における周波数成分に分解したWRaの関係図である。 比較例2における周波数成分に分解したWRaの関係図である。 比較例3における周波数成分に分解したWRaの関係図である。
以下、本発明に係る感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジについて図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明は感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。本発明の画像形成装置は、複写機、ファクシミリ、レーザープリンタ、ダイレクトデジタル製版機等に応用される。
発明者は上記課題に対して、感光体上に微細な凹凸を設けることで感光体表面形状を改良し、感光体表面に汚染物質を堆積させることのないクリーニング性を有する感光体を検討し、その要件を考案した。そして、その実現に必要な手段を考えた。感光体表面の凹凸付与に対して、粗面形状の評価を従来の表面粗さ・輪郭形状測定機で得られる中心線平均粗さ(算術平均粗さ)RaやうねりRSmで計量しても上述のとおり、至極大雑把な分類分けしかできない。そこで、発明者は感光体断面曲線の一次元配列データをウェーブレット変換による多重解像度解析を行ったときに前記要件を満たす感光体とすることで、感光体の最適な粗面形状を制御できることを確かめた。
以下に、感光体断面曲線の多重解像度解析について説明する。
本発明では、はじめに電子写真装置用部品の表面の状態についてJIS B0601に定める断面曲線を求め、その断面曲線である一次元データ配列を得る。この断面曲線である一次元のデータ配列は、表面粗さ・輪郭形状測定機からデジタル信号として得てもよく、あるいは表面粗さ・輪郭形状測定機のアナログ出力をA/D変換して得てもよい。
本発明において測定長さはJIS規格に定める測定長さであることが好ましく、8mm以上、25mm以下が好ましい。
また、サンプリング間隔は1μm以下がよく、好ましくは0.2μm以上、0.5μm以下がよい。例えば、測定長12mmをサンプリング点数30720点で測定する場合、サンプリング間隔は0.390625μmとなり、本発明を実施するのに好適である。
前記のように、この一次元データ配列を、ウェーブレット変換(MRA-1)して高周波数成分(HHH)から低周波数成分(HLL)に至る複数の周波数成分(例えば(HHH)(HHL)(HMH)(HML)(HLH)(HLL)の6成分)に分離する多重解像度解析を行い、更に、ここで得た最低周波数成分(HLL)を間引きした一次元データ配列を作り、この一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換(MRA-2)を行って、高周波数成分から低周波数成分に至る複数の周波数成分(例えば(LHH)、(LHL)(LMH)(LML)(LLH)(LLL)の6成分)に分離する多重解像度解析を行い、得た各周波数成分に対して、中心線平均粗さ(WRa)を求めたが、一般のRaと区別するために、本明細書ではこの粗さをWRaと称することにする。
ここで、各周波数成分の個々の中心線平均粗さ(WRa)は感光体表面の凹凸形状を表面粗さ・輪郭形状測定機により測定して得た一次元データ配列を、ウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至る周波数成分に分離する前記多重解像度解析(MRA-1)、(MRA-2)を行って得られた一次元データ配列の中心線平均粗さを表す。本発明では、実際のウェーブレット変換はMATLABという数値解析ソフトウェアを使用している。帯域幅の定義はソフトウェア上の制約で定義する範囲に格別の意味はない。そして、HML成分とHLH成分、LHL成分とLMH成分、LMH成分とLML成分、LML成分とLLH成分、LLH成分とLLL成分の個々の帯域は、周波数帯域がオーバーラップしているが、オーバーラップの理由は、次のとおりである。
すなわち、ウェーブレット変換では、元の信号を一回目のウェーブレット変換(Level 1)でL(Low-pass Components)とH(High-pass Components)に分解し、更に、このLに関して、ウェーブレット変換を施すことでLLとHLに分解する。ここで、元の信号に含まれる周波数成分fが、分離する周波数Fと一致した場合は、fは丁度分離の境界になるので、分離後は、LとHの両方の、それぞれに分離される。この現象は、多重解像度解析では不可避な現象である。そこで、観察したい周波数帯域がこのようにウェーブレット変換の際に分離されてしまわないように、元の信号に含まれる周波数を設定することも重要である。また、数段階のウェーブレット変換を行った後に、任意の段階で逆ウェーブレット変換を行って、複数の帯域に分離されてしまった信号を復号する(元に戻す)ことも有効である。
[ウェーブレット変換(多重解像度解析)、各周波数波の記号]
本発明では2回のウェーブレット変換を行なうが、最初のウェーブレット変換を第1回目のウェーブレット変換(便宜上、MRA-1と記すことがある)、その後のウェーブレット変換を第2回目のウェーブレット変換(便宜上、MRA-2と記すことがある)と呼ぶことにする。一回目と二回目の変換を区別するため、便宜上、各周波数帯域の略号に接頭語として、H(一回目)とL(二回目)を付ける。
ここで、第1回目、及び第2回目のウェーブレット変換に使用するマザーウェーブレット関数としては各種のウェーブレット関数が使用可能であり、例えば、ドビッシー(Daubecies)関数、ハール(haar)関数、メーヤー(Meyer)関数、シムレット(Symlet)関数、そしてコイフレット(Coiflet)関数等が使用可能である。ここでDaubeciesはドベシィまたはドブシーと表記することがある。
また、ウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至る複数の周波数成分に分離する多重解像度解析を行なう場合、その成分数は4以上、8以下がよく、好ましくは6がよい。
本発明において、第1回目のウェーブレット変換を行なって、複数の周波数成分に分離し、ここで得た最低周波成分を間引きしつつ取り出(サンプリング)して最低周波成分データを反映した一次元データ配列を作り、この一次元データ配列に対して第2回目のウェーブレット変換を行なって、高周波数成分から低周波数成分に至る複数の周波数成分に分離する多重解像度解析を行なう。
ここで、第1回目のウェーブレット変換(MRA-1)結果で得た最低周波成分(HLL)に対して行なう間引きは、データ配列数を、1/10から1/100にするのが特徴である。
ここで、データ間引きは、データの周波数を上げる(横軸の対数目盛幅を拡げる)効果があり、例えば、第一回目のウェーブレット変換結果で得た一次元配列の配列数が30000であった場合、1/10の間引きを行うと、配列数が3000になる。
この場合、間引きが1/10より小さいと、例えば、1/5であると、データの周波数を上げる効果が少なく、第2回のウェーブレット変換を行い、多重解像度解析を行ってもデータはよく分離されない。
また、間引きが1/100より大きいと、例えば、1/200であると、データの周波数が高くなりすぎ、第2回のウェーブレット変換を行い、多重解像度解析を行ってもデータは高周波成分に集中してよく分離されない。
間引きの仕方は、例えば、間引きを1/100とする場合、100個のデータの平均値を求め、その平均値を代表の1点としている。
図9は本発明に適用した、感光体の表面粗さ評価装置の一構成例を模式的に示す構成図である。図中、符号41は感光体であり、符号42は表面粗さを測定するプローブを取り付けた治具、符号43は治具42を測定対象に沿って移動させる機構、符号44は表面粗さ・輪郭形状測定機、符号45は信号解析を行なうパーソナルコンピュータである。この図において、パーソナルコンピュータ45によって上記の多重解像度解析の計算が行なわれる。感光体がシリンダー形状の場合、感光体の表面粗さ測定は周方向でも長手方向でも適当な方向について計測することができる。
この図は一例として示したものであり、構成は他の構成によっても構わない。例えば、多重解像度解析はパーソナルコンピュータではなく、専用の数値計算プロセッサで行なってもよい。また、この処理を表面粗さ・輪郭形状測定機自体で行なってもよい。結果の表示は各種の方法が使用可能であり、CRTや液晶画面に表示してもよく、あるいは印字出力を行なったりしてもよい。また、他の装置に電気信号として送信してもよく、USBメモリやMOディスクに保存してもよい。
本発明者の測定では、表面粗さ・輪郭形状測定機は東京精密社製Surfcom 1400Dを使用し、パーソナルコンピュータはIBM社製パーソナルコンピュータを使用し、Surfcom 1400DとIBM製パーソナルコンピュータの間はRS-232-Cケーブルで接続した。Surfcom 1400Dからパーソナルコンピュータに送られた表面粗さデータの処理とその多重解像度解析計算は、発明者がC言語で作成したソフトウェアで行なった。
次に、感光体表面形状の多重解像度解析の手順について具体例によって説明する。
はじめに、写真感光体の表面形状を東京精密製Surfcom 1400Dで測定した。ここで、一回の測定長は12mmであり、総サンプリング点数は30720であった。一度の測定では、これを四カ所測定した。測定した結果はパーソナルコンピュータに取り込み、これを発明者の作成したプログラムにより第1回目のウェーブレット変換と、そこで得た最低周波成分に対する1/40の間引き処理、そして、第2回目のウェーブレット変換を行なった。
このようにして得た第1回目、及び第2回目の多重解像度解析結果に対し、中心線平均粗さRa、最大高さRmax、十点平均粗さRzを求めた。演算結果の一例を図10に示す。
図10において、図10(a)のグラフはSurfcom 1400Dで測定して得た元のデータであり、粗さ曲線、あるいは断面曲線と呼ぶ場合もある。
図10には14個のグラフがあるが、縦軸は表面形状の変位であり単位はμmである。
また横軸は長さであり、目盛は付けていないが測定長は12mmである。
従来の表面粗さ測定ではこのデータのみから中心線平均粗さRa、最大高さRmax、Rz等を求めていた。
また、図10(b)の6個のグラフは第1回目の多重解像度解析(MRA-1)結果であり、最も上にあるのが最高周波成分(HHH)のグラフ、最も下にあるのが、最低周波成分(HLL)のグラフである。
ここで、図10(b)において最も上にあるグラフ(101)は1回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分であり、本発明ではこれをHHHと呼ぶ。
・グラフ(102)は、1回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より1つ低い周波数成分であり、本発明ではこれをHHLと呼ぶ。
・グラフ(103)は、1回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より2つ低い周波数成分であり、本発明ではこれをHMHと呼ぶ。
・グラフ(104)は、1回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より3つ低い周波数成分であり、本発明ではこれをHMLと呼ぶ。
・グラフ(105)は、1回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より4つ低い周波数成分であり、本発明ではこれをHLHと呼ぶ。
・グラフ(106)は、1回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分であり、本発明ではこれをHLLと呼ぶ。
本発明において、図10(a)のグラフはその周波数によって、図10(b)の6個のグラフに分離するが、その周波数分離の状態を図11に示す。
図11において、横軸は凹凸の形状が正弦波とした場合の、長さ1mm当たりに出現する凹凸数である。また、縦軸は、各帯域に分離された場合の割合を示すものである。
図11において、(121)は1回目の多重解像度解析(MRA-1)における最高周波成分(HHH)の帯域、(122)は1回目の多重解像度解析における最高周波成分より1つ低い周波数成分(HHL)の帯域、(123)は1回目の多重解像度解析における最高周波成分より2つ低い周波数成分(HMH)の帯域、(124)は1回目の多重解像度解析における最高周波成分より3つ低い周波数成分(HML)の帯域、(125)は1回目の多重解像度解析における最高周波成分より4つ低い周波数成分(HLH)の帯域、(126)は1回目の多重解像度解析における最低周波成分(HLL)の帯域である。
図11をより詳細に説明すると、1mm当たりの凹凸数が20個以下の場合は、すべてグラフ(126)に出現することを示す。例えば、凹凸数が1mm当たり110個の場合、グラフ(124)に最も強く出現し、これは図10(b)においてはHMLに出現する。
また、凹凸数が1mm当たり220個の場合、グラフ(123)に最も強く出現し、これは図10(b)においては、HMHに出現することを示している。また、凹凸数が1mm当たり310個の場合、グラフ(122)と(123)に出現し、これは図10(b)においては、HHLとHMHの両方に出現することを示している。従って、表面粗さの周波数によって、図10(b)の6本のグラフでどこに現われるか決まってくる。言い換えると、表面粗さにおいて、細かなザラツキは図10(b)において上の方のグラフに出現し、大きな表面うねりは図10(b)において下の方のグラフに出現する。
本発明ではこのように、表面粗さをその周波数によって分解する。これをグラフとしたものが図10(b)であるが、この周波数帯域ごとグラフからそれぞれの周波数帯域での表面粗さを求める。ここで、表面粗さとしては、中心線平均粗さRa、最大高さRmax、十点平均粗さRzを計算することが可能である。このようにして、図10(b)では、それぞれのグラフに、中心線平均粗さRa、最大高さRmax、十点平均粗さRzを数値で示している。
本発明ではこのように表面粗さ・輪郭形状測定機で測定したデータその周波数によって複数のデータに分離するので、各周波数帯域における凹凸変化量を測定できる。
本発明では、このように周波数によって図10(b)のように分離したデータから、最も低い周波数、すなわちHLLのデータを間引きする。
本発明は間引きをどのようにするか、すなわち何個のデータから取り出すか実験によって決めればよく、間引き数を最適にすることによって図11に示す多重解像度解析における周波数帯域分離を最適化することが可能となり、目的とする周波数をその帯域の中心にとることが可能になる。
図10では40個から1個のデータを取る間引きを行った。
間引きした結果を図12に示す。図12では縦軸は表面凹凸であり、単位はμmである。また横軸に目盛は付けていないが、長さ12mmである。
本発明では図12のデータを更に多重解像度解析する。すなわち2回目の多重解像度解析(MRA-2)を行なう。
図10(c)の6個のグラフは第2回目の多重解像度解析(MRA-2)結果であり、最も上にあるグラフ(107)は、2回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分であり、これをLHHと呼ぶ。
・グラフ(108)は、2回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より1つ低い周波数成分であり、これをLHLと呼ぶ。
・グラフ(109)は、2回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より2つ低い周波数成分であり、これをLMHと呼ぶ。
・グラフ(110)は、2回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より3つ低い周波数成分であり、これをLMLと呼ぶ。
・グラフ(111)は、2回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より4つ低い周波数成分であり、これをLLHと呼ぶ。
・グラフ(112)は、2回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分であり、これをLLLと呼ぶ。
本発明において、図10(c)では、その周波数によって、6個のグラフに分離しているが、その周波数分離の状態を図13に示す。
図13において、横軸は凹凸の形状が正弦波とした場合の、長さ1mm当たりに出現する凹凸数である。また、縦軸は、各帯域に分離された場合の割合を示すものである。
図13において、(127)は2回目の多重解像度解析における最高周波成分(LHH)の帯域、(128)は2回目の多重解像度解析における最高周波成分より1つ低い周波数成分(LHL)の帯域、(129)は2回目の多重解像度解析における最高周波成分より2つ低い周波数成分(LMH)の帯域、(130)は2回目の多重解像度解析における最高周波成分より3つ低い周波数成分(LML)の帯域、(131)は2回目の多重解像度解析における最高周波成分より4つ低い周波数成分(LLH)の帯域、(132)は2回目の多重解像度解析における最低周波成分(LLL)の帯域である。
図13をより詳細に説明すると、1mm当たりの凹凸数が0.2個以下の場合は、すべてグラフ(132)に出現することを示す。
例えば、凹凸数が1mm当たり11個の場合、グラフ(128)が最も高くなっているが、これは、2回目の多重解像度解析における最高周波成分より1つ低い周波数成分の帯域に最も強く出現することを示しており、図10(c)においては、LMLに出現することを示している。
従って、表面粗さの周波数によって、図10(c)の6本のグラフでどこに現われるか決まってくる。
言い換えると、表面粗さにおいて、細かなザラツキは図10(c)において上の方のグラフに出現し、大きな表面うねりは図10(c)において下の方のグラフに出現する。
本発明ではこのように、表面粗さをその周波数によって分解する。これをグラフとしたものが図10(c)であるが、この周波数帯域ごとグラフからそれぞれの周波数帯域での表面粗さを求める。ここで、表面粗さとしては、中心線平均粗さRa(WRa)、最大高さ Rmax、十点平均粗さRzを計算することが可能である。
このようにして感光体表面の凹凸形状を表面粗さ・輪郭形状測定機により測定して得た一次元データ配列を、ウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至る複数の周波数成分に分離する多重解像度解析を行い、さらに、ここで得た最低周波成分を間引きした一次元データ配列を作り、この一次元データ配列に対してさらにウェーブレット変換を行なって、高周波数成分から低周波数成分に至る複数の周波数成分に分離する多重解像度解析を行い、得た各周波数成分に対して、中心線平均粗さRa(WRa)、最大高さRmax、十点平均粗さRzを求めた結果を表1に示す。また、各帯域の範囲を以下に記す。
Figure 0007069746000001
HHH:凹凸の一周期の長さが0.3μm~3μmの帯域
HHL:凹凸の一周期の長さが1μm~6μmの帯域
HMH:凹凸の一周期の長さが2μm~13μmの帯域
HML:凹凸の一周期の長さが4μm~25μmの帯域
HLH:凹凸の一周期の長さが10μm~50μmの帯域
HLL:凹凸の一周期の長さが24μm~99μmの帯域
LHH:凹凸の一周期の長さが26μm~106μmの帯域
LHL:凹凸の一周期の長さが53μm~183μmの帯域
LMH:凹凸の一周期の長さが106μm~318μmの帯域
LML:凹凸の一周期の長さが214μm~551μmの帯域
LLH:凹凸の一周期の長さが431μm~954μmの帯域
LLL:凹凸の一周期の長さが867μm~1654μmの帯域
先の図12の断面曲線について、本発明の多重解像度解析結果から求めた表面粗さを各信号順にプロットし線で結ぶ。ここで、LHH成分は算術上、突出した値になるため、この帯域の多重解像度解析結果から求めた表面粗さを省略している。本発明ではこのプロファイルを表面粗さスペクトルまたは粗さスペクトルと称する。
このウェーブレット変換による多重解像度解析により、種々、粗面化を施した感光体を後述の方法により固体潤滑剤の塗布性を評価した。発明者が考案した固体潤滑剤塗布性に及ぼす感光体の表面形状効果を検証する目的で、固体潤滑剤塗布性評価値について、感光体断面曲線の各周波数帯域の中心線表面粗さの中で最も影響する周波数帯域を統計的手法の決定木分析から特定した。多変量解析は統計ソフトウェア(SAS Institute社のJMP Ver.5.01a)を用いた。その結果、HHHとHMHとLHLのWRaが相関が高いことがわかった。
感光体の粗面化は表面層塗料へフィラー等の形状制御が可能な薬品を加えたり、製造条件を工夫したり、機械加工を施す等の種々の方策によって達成できる。しかしながら、これらの方策の諸条件で如何なる表面形状が得られるかは従来からおよそ明らかにされていない。
発明者は、種々の粗面形状を有する感光体について、その固体潤滑剤塗布性評価値とWRaとの関係を検討したところ、発明者の考案を支持する相関性が得られることが確かめられ、本発明を完成するに至った。
本発明は既存の有機感光体に対して、発明者が後述する種々の粗面形状を有する感光体を作製した中で、潤滑剤の塗布性が優れる感光体に特徴的な形状規定をウェーブレット変換による解析で定義されたものである。本発明で定義される感光体の表面形状は、発明者が潤滑剤の塗布性に優れると考案した形状とよく合致している。
WRa(HHH)が0.0001μm以下であることで、潤滑剤は均一に感光体表面を覆うことができると思われる。WRa(HHH)が0.0001μmより大きいと、凹部に潤滑剤が堆積して循環できなくなってしまう。
WRa(HMH)が0.003μm以上0.006μm以下であることで、入力される潤滑剤の横滑りが防止され、入力された粒状の潤滑剤を効率よく潰し、表面に均すことができると思われる。WRa(HMH)が0.003μm未満であると、上記の効果が得られにくく、0.006μmを超えると当接するブレードのエッジにダメージを与えてしまい、経時では本発明の効果が得られなくなってしまう。
一方、WRa(LHL)が0.002μm以上0.010μm以下であることで、感光体表面に入力される潤滑剤に対して、潤滑剤の大きな液溜まりの形成や液滴化の成長を阻害し、潤滑剤を感光体表面に万遍なく行き渡らせる機能を発現していると考えられる。WRa(LHL)が0.010μmを超えると、劣化した潤滑剤が感光体表面から除去されにくくなり、結果として感光体表面の摩擦係数の増大や画像流れを引き起こしてしまう。Ra(LHL)が0.002μm未満であると画像劣化が起こりやすくなる。
これら三つの周波数成分の条件を満たすことで、潤滑剤塗布性を高めていると考えられる。これにより、潤滑剤、特に固体潤滑剤を用いた場合であっても潤滑剤の受容性に優れ、潤滑剤を感度よく塗布することができる。また、本発明では、耐摩耗性に優れ、良好な耐久性が得られるとともに、汚染物質(放電生成物、トナー外添剤、潤滑剤劣化物など)に対するクリーニング性に優れ、重合トナーに対しても良好なクリーニング性が得られる。
以下、図面を参照しつつ本発明の感光体について、より詳細に説明する。
図7(a)は本発明のさらに別の層構成を有する感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導電性支持体21上に電荷発生層25と電荷輸送層26と表面層28が設けられている。
図7(b)は本発明のさらに別の層構成を有する感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導電性支持体21と電荷発生層25の間に下引き層24が設けられ、電荷発生層25の上に電荷輸送層26と表面層28が設けられている。
-導電性支持体-
導電性支持体21としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金、鉄等の金属、酸化スズ、酸化インジウム等の酸化物を、蒸着又はスパッタリングによりフィルム状又は円筒状のプラスチック、紙等に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等の板、及び、それらを、Drawing Ironing法、Impact Ironing法、Extruded Ironing法、Extruded Drawing法、切削法等の工法により素管化後、切削、超仕上げ、研磨等により表面処理した管等を使用することができる。
-下引き層-
本発明に用いられる感光体には、導電性支持体と感光層との間に下引き層24を設けることができる。下引き層は、接着性の向上、モアレの防止、上層の塗工性の改良、導電性支持体からの電荷注入の防止等の目的で設けられる。
下引き層は通常、樹脂を主成分とする。通常、下引き層の上に感光層を塗布するため、下引き層に用いる樹脂は有機溶剤に難溶である熱硬化性樹脂が相応し易い。特に、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド-メラミン樹脂は以上の目的を十分に満たすものが多く、特に好ましい材料である。樹脂はテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いて適度に希釈したものを塗料とすることができる。
また、下引き層には、伝導度の調節やモアレを防止するために、金属、または金属酸化物等の微粒子を加えてもよい。特に酸化チタンが好ましく用いられる。
微粒子はテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル等により分散し、分散液と樹脂成分を混合した塗料とする。
下引き層は以上の塗料を浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法等で支持体上に成膜する。必要な場合、加熱硬化することで形成される。
下引き層の膜厚は2~5μm程度が適当になるケースが多い。感光体の残留電位の蓄積が大きくなる場合、3μm未満にするとよい。
本発明における感光層は、電荷発生層と電荷輸送層を順次積層させた積層型感光層が好適である。
-電荷発生層-
積層型感光体における各層のうち、電荷発生層25について説明する。電荷発生層は、積層型感光層の一部を指し、露光によって電荷を発生する機能をもつ。この層は含有される化合物のうち、電荷発生物質を主成分とする。電荷発生層は必要に応じてバインダー樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
無機系材料としては、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン-テルル、セレン-テルル-ハロゲン、セレン-ヒ素化合物や、アモルファスシリコン等が挙げられる。アモルファスシリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子又はハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが好ましく用いられる。
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることができ、例えば、チタニルフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン等の金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、フルオレノン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、ペリレン系顔料等が挙げられる。このうち、金属フタロシアニン、フルオレノン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料及びペリレン系顔料は電荷発生の量子効率が軒並み高く、本発明に用いる材料として好適である。これらの電荷発生物質は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
電荷発生層に必要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、ポリアリレート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド等が挙げられる。また、後述する高分子電荷輸送物質を用いることもできる。このうちポリビニルブチラールが使用されることが多く、有用である。これらのバインダー樹脂は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
電荷発生層を形成する方法としては、大きく分けて真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法がある。
前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD(化学気相成長)法等があり、上述した無機系材料や有機系材料からなる層が良好に形成できる。
また、キャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系又は有機系電荷発生物質を、必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布すればよい。このうちの溶媒として、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンは、クロロベンゼンやジクロロメタン、トルエン及びキシレンと比較して環境負荷の程度が低いため好ましい。塗布は、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法等により行なうことができる。
以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は通常、0.01~5μm程度が適当である。残留電位の低減や高感度化が必要となる場合、電荷発生層は厚膜化するとこれらの特性が改良されることが多い。反面、帯電電荷の保持性や空間電荷の形成等帯電性の劣化を来すことも多い。これらのバランスから電荷発生層の膜厚は0.05~2μmの範囲がより好ましい。
また、必要により、電荷発生層中に後述する酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤等の低分子化合物及びレベリング剤を添加することもできる。これらの化合物は単独又は2種以上の混合物として用いることができる。低分子化合物及びレベリング剤を併用すると感度劣化を来すケースが多い。このため、これらの使用量は概して、0.1~20phr、好ましくは、0.1~10phr、レベリング剤の使用量は、0.001~0.1phr程度が適当である。
-電荷輸送層-
電荷輸送層は電荷発生層で生成した電荷を注入、輸送し、帯電によって設けられた感光体の表面電荷を中和する機能を担う積層型感光層の一部を指す。電荷輸送層の主成分は電荷輸送成分とこれを結着するバインダー成分ということができる。
電荷輸送物質に用いることのできる材料としては、低分子型の電子輸送物質、正孔輸送物質及び高分子電荷輸送物質が挙げられる。
電子輸送物質としては、例えば非対称ジフェノキノン誘導体、フルオレン誘導体、ナフタルイミド誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
正孔輸送物質としては、電子供与性物質が好ましく用いられる。その例としては、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、ブタジエン誘導体、9-(p-ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1-ビス-(4-ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α-フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体等が挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
また、以下に表される高分子電荷輸送物質を用いることができる。例えば、ポリ-N-ビニルカルバゾール等のカルバゾ-ル環を有する重合体、ヒドラゾン構造を有する重合体、ポリシリレン重合体、芳香族ポリカーボネートが挙げられる。これらの高分子電荷輸送物質は、単独又は2種以上の混合物として用いることができる。
高分子電荷輸送物質は架橋型樹脂表面層を積層する際、低分子型の電荷輸送物質と比べて、架橋型樹脂表面層へ電荷輸送層を構成する成分の滲みだしが少なく、架橋型樹脂表面層の硬化不良を防止するのに適当な材料である。また、電荷輸送物質の高分子量化により耐熱性にも優れる性状から、架橋型樹脂表面層を成膜する際の硬化熱による劣化が少なく有利である。
電荷輸送層のバインダー成分として用いることのできる高分子化合物としては、例えば、ポリスチレン、ポリエステル、ポリビニル、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられる。このうち、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネートは電荷輸送成分のバインダー成分として用いる場合、電荷移動特性が良好な性能を示すものが多く、有用である。
また、電荷輸送層はこの上層に例えば架橋型樹脂表面層が積層されるため、電荷輸送層は従来型の電荷輸送層に対する機械強度の必要性が要求されない。このため、ポリスチレン等、透明性が高いものの機械強度が多少低い材料で従来技術では適用が難しいとされた材料も、電荷輸送層のバインダー成分として有効に利用することができる。
これらの高分子化合物は単独又は2種以上の混合物として、あるいはそれらの原料モノマー2種以上からなる共重合体として、さらには、電荷輸送物質と共重合化して用いることができる。
電荷輸送層の改質に際して電気的に不活性な高分子化合物を用いる場合にはフルオレン等の嵩高い骨格をもつカルドポリマー型のポリエステル、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル、C型ポリカーボネートのようなビスフェノール型のポリカーボネートに対してフェノール成分の3,3’部位がアルキル置換されたポリカーボネート、ビスフェノールAのジェミナルメチル基が炭素数2以上の長鎖のアルキル基で置換されたポリカーボネート、ビフェニルまたはビフェニルエーテル骨格をもつポリカーボネート、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクトンのような長鎖アルキル骨格を有するポリカーボネートやアクリル樹脂、ポリスチレン、水素化ブタジエンが有効である。
ここで、電気的に不活性な高分子化合物とは、トリアリールアミン構造のような光導電性を示す化学構造を含まない高分子化合物を指す。これらの樹脂を添加剤としてバインダー樹脂と併用する場合、光減衰感度の制約から、その添加量は、電荷輸送層の全固形分に対して50重量%以下とすることが好ましい。
低分子型の電荷輸送物質を用いる場合、その使用量は40~200phr、好ましくは70~100phr程度が適当である。また、高分子電荷輸送物質を用いる場合、電荷輸送成分100質量部に対して樹脂成分が0~200質量部、好ましくは80~150質量部程度の割合で共重合された材料が好ましく用いられる。
また電荷輸送層に2種以上の電荷輸送物質を含有させる場合、これらのイオン化ポテンシャル差は小さい方が好ましく、具体的にはイオン化ポテンシャル差を0.10eV以下とすることにより、一方の電荷輸送物質が他方の電荷輸送物質の電荷トラップとなることを防止することができる。
このイオン化ポテンシャルの関係は電荷輸送層に含有する電荷輸送物質と後述する硬化性電荷輸送物質との関係についても同様にこれらの差は0.10eVにするとよい。なお、本発明における電荷輸送物質のイオン化ポテンシャル値は理研計器社製大気雰囲気型紫外線光電子分析装置AC-1により一般的な方法で計測して得られた数値である。
高感度化を満足させるには電荷輸送成分の配合量を70phr以上とすることが好ましい。また、電荷輸送物質としてα-フェニルスチルベン化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物の単量体、二量体及びこれらの構造を主鎖又は側鎖に有する高分子電荷輸送物質は電荷移動度の高い材料が多く有用である。
電荷輸送層塗料を調製する際に使用できる分散溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族類、クロロベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類等を挙げることができる。このうち、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンは、クロロベンゼンやジクロロメタン、トルエン及びキシレンと比較して環境負荷の程度が低いため好ましい。これらの溶媒は単独として又は混合して用いることができる。
電荷輸送層は電荷輸送成分とバインダー成分を主成分とする混合物乃至共重合体を適当な溶剤に溶解乃至分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。塗工方法としては浸漬法、スプレー塗工法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が採用される。
電荷輸送層の上層に架橋型樹脂表面層が積層される場合、この構成における電荷輸送層の膜厚は、実使用上の膜削れを考慮した電荷輸送層の厚膜化の設計が不要である。
電荷輸送層の膜厚は、実用上、必要とされる感度と帯電能を確保する都合、10~40μm程度が適当であり、より好ましくは15~30μm程度が適当である。
なお、感光層が感光体の表面の層になる場合、感光層は後述の架橋性物質の硬化物を含むことが好ましい。これにより、初期の感光体の表面形状を永らく持続することが可能となる。
また、必要により、電荷輸送層中に後述する酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤等の低分子化合物及びレベリング剤を添加することもできる。これらの化合物は単独又は2種以上の混合物として用いることができる。低分子化合物及びレベリング剤を併用すると感度劣化を来すケースが多い。このため、これらの使用量は概して、0.1~20phr、好ましくは、0.1~10phr、レベリング剤の使用量は、0.001~0.1phr程度が適当である。
-表面層-
表面層は感光体表面に製膜される保護層としての機能を有する。
表面層はフィラーを含有することが好ましい。これにより、感光体表面を所望の形状にすることができ、感光体表面に堆積した汚染物質の除去性や潤滑剤の塗布効率を高められる効果が享受される。使用されるフィラーは、無機微粒子や有機微粒子いずれでも構わない。適当な表面形状を形成させたり、表面層の誘電率を調整したりする目的で異種のフィラーを混合使用することも有利である。
一方、本発明の表面形状を実現するためには、フィラーの分散性をコントロールすることが重要である。そのため、添加するフィラー種や添加量に応じて、分散剤の種類や添加量、分散条件などを最適化することが求められる。
フィラー粒径は多くの場合、0.01μm以上2μm以下、より好ましくは0.03μm以上1.5μm以下とすることでトゲのような極端な凹凸形成を抑制できるため、上述したWRa(HHH)、WRa(HMH)及びWRa(LHL)に合致する形状を形成しやすく有利である。また、感光体と摺擦する他部材へのダメージを緩和しやすく有利である。同じ理由からフィラーの含有量は表面層の1重量%以上50重量%以下、より好ましくは10重量%以上30重量%以下が良い。
表面層は、表面形状の持続性の観点から架橋性物質の硬化物を含むことが好ましく、架橋樹脂を用いることが好ましい。これにより、初期の感光体の表面形状を永らく持続することが可能となる。架橋樹脂を形成するモノマーは制限されないが、ビニル構造単位を有するものやメラミン構造単位を有するものは配合比率の制約が少ないため、設計上、極めて有利である。
この場合の表面層は塗料がコーティングされた後、重縮合反応によって架橋構造の樹脂が製膜される。樹脂膜が架橋構造をもつため感光体各層の中で最も耐摩耗性が強靱である。また、架橋性の電荷輸送材料が配合されるため電荷輸送層と類似の電荷輸送性を示す。
<ラジカル重合性材料成分>
本発明では感光体表面にシリカ微粒子を用いることに起因する画像流れを解消する目的で特にトリメチロールプロパントリアクリレートを用いることが極めて好ましい。トリメチロールプロパンの利用は他に感光体表面の耐摩耗性の強化にも優れる。
3官能以上のバインダー成分はカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート乃至ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを含有させるとよい。これにより架橋膜自体の耐摩耗性が向上したり、強靱性が増大したりすることが多い。
電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーはトリメチロールプロパントリアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。
これらは東京化成社等の試薬メーカー、日本化薬社KAYARD DPCAシリーズ、同DPHAシリーズ等を入手することができる。
また、硬化を促進させたり、安定化させたりするためにチバ・スペシャリティ・ケミカルズ社イルガキュア184等の開始剤を全固形分に対して5~10重量%程度加えてもよい。
架橋性の電荷輸送材料としては、アクリロイルオキシ基やスチレン基を有する連鎖重合系の化合物、水酸基やアルコキシシリル基、イソシアネート基を有する逐次重合系の化合物が挙げられ、電荷輸送構造を含み(メタ)アクリロイルオキシ基を一つ以上有する化合物が利用できる。また、電荷輸送構造を含まない(メタ)アクリロイルオキシ基を1つ以上有するモノマーやオリゴマーと併用した組成の構成にしても良い。少なくとも塗工液中にこのような化合物を含有させて表面層を形成し、熱、光、あるいは電子線、γ線等の放射線によるエネルギーを与えて架橋し硬化させてできる。例えば、以下の一般式(1)にある電荷輸送性化合物が挙げられる。
Figure 0007069746000002
(式中、d、e、fはそれぞれ0又は1の整数、R13は水素原子、メチル基を表し、R14、R15は水素原子以外の置換基で炭素数1~6のアルキル基を表し、複数の場合は異なってもよい。g、hは0~3の整数を表す。Zは単結合、メチレン基、エチレン基又は下記一般式(2)~一般式(4)で示される構造を表す。)
Figure 0007069746000003
具体的な化合物群として以下のものが挙げられる。
Figure 0007069746000004
Figure 0007069746000005
Figure 0007069746000006
架橋樹脂表面層塗料を調製する際に使用する分散溶媒はモノマーを十分に溶解するものが好ましく、上述のエーテル類、芳香族類、ハロゲン類、エステル類の他、エトキシエタノールのようなセロソルブ類、1-メトキシ-2-プロパノールのようなプロピレングリコール類を挙げることができる。このうち、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、1-メトキシ-2-プロパノールは、クロロベンゼンやジクロロメタン、トルエン及びキシレンと比較して環境負荷の程度が低いため好ましい。これらの溶媒は単独として又は混合して用いることができる。
架橋樹脂表面層塗料のコーティングとして、浸漬法、スプレー塗工法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が挙げられる。
多くの場合、塗料はポットライフが長くないため、少量の塗料で必要な分量のコーティングができる手段が環境への配慮とコスト面で有利となる。このうちスプレー塗工法とリングコート法が好適である。更に本発明の特別な形状を付与するためにインクジェット方式を用いると良い。
架橋樹脂表面層を製膜する際、主に紫外光に発光波長をもつ高圧水銀灯やメタルハライドランプ等のUV照射光源が利用できる。また、ラジカル重合性含有物や光重合開始剤の吸収波長に合わせ可視光光源の選択も可能である。照射光量は50mW/cm以上、1000mW/cm以下が好ましく、50mW/cm未満では硬化反応に時間を要する。1000mW/cmより強いと反応の進行が不均一となり、架橋型電荷輸送層表面に局部的な皺が発生したり、多数の未反応残基、反応停止末端が生じたりする。また、急激な架橋により内部応力が大きくなり、クラックや膜剥がれの原因となる。
必要により、架橋樹脂表面層中に電荷発生層で記載した酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤等の低分子化合物及びレベリング剤、また電荷輸送層で記載した高分子化合物を添加することもできる。これらの化合物は単独又は二種以上の混合物として用いることができる。低分子化合物及びレベリング剤を併用すると感度劣化を来すケースが多い。このため、これらの使用量は概して塗料総固形分中の0.1~20重量%、好ましくは0.1~10重量%、レベリング剤の使用量は0.1~5重量%程度が適当である。
表面層の膜厚は3~15μm程度が適当である。下限は製膜コストに対する効果度合いから算定される値であり、上限は帯電安定性や光減衰感度等の静電特性と膜質の均質性から設定される。
-粗面化-
本発明ではWRa(HHH)が0.0001μm以下、WRa(HMH)が0.003μm以上0.006μm以下、WRa(LHL)が0.002μm以上0.010μm以下であることが重要である。感光体の表面を粗面化することによりこのような形状に制御することができる。この具体的な方策として、表面層へのフィラーの配合、ゾル-ゲル系塗料の配合や種々ガラス転移点の異なる樹脂のポリマーブレンド、有機微粒子の添加などの方法が挙げられる。他に、表面層形成後に追加工として、サンドブラスト処理やラッピングフィルム等の研磨紙で表面研磨する手段も考えられる。具体的な方策は実施例にて説明する。
[画像形成装置の形態]
以下、図面に沿って本発明で用いられる画像形成装置を説明する。
本発明の画像形成装置は、少なくとも帯電、露光、現像、転写及びクリーニングの工程が順次繰り返されることによって画像形成を行うものであり、本発明の感光体を有する。本発明によれば、長期に渡る画像形成において高い安定性が享受される。
また、本発明の画像形成装置は、固体潤滑剤をブラシ状ローラで掻きとり感光体表面に入力する手段及び感光体上の固体潤滑剤を均すブレードを有していてもよい。本発明の感光体は固体潤滑剤の受容性に優れ、従来よりも高い固体潤滑剤の受容性が得られる画像形成装置が提供される。
本実施形態の画像形成装置には後述する固体潤滑剤を感光体表面に入力する手段が取り付けられている。簡単のため、この手段は画像形成装置の説明の後に別に説明する。
図1は、本発明の画像形成装置を説明するための概略図であり、後述するような変形例も本発明の範疇に属するものである。
図1において、感光体11は、表面層を積層する感光体である。感光体11はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。
帯電手段12は、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラを始めとする公知の手段が用いられる。帯電手段は、消費電力の低減の観点から、感光体に対し接触もしくは近接配置したものが良好に用いられる。中でも、帯電手段への汚染を防止するため、感光体と帯電手段表面の間に適度な空隙を有する感光体近傍に近接配置された帯電機構が望ましい。転写手段16には、一般に上記の帯電器を使用できるが、転写チャージャーと分離チャージャーを併用したものが効果的である。
露光手段13、除電手段1A等に用いられる光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)等の発光物全般を挙げることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルター等の各種フィルターを用いることもできる。
現像手段14により感光体上に現像されたトナー15は、印刷用紙やOHP用スライド等の印刷メディア18に転写されるが、全部が転写されるわけではなく、感光体上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーは、クリーニング手段17により、感光体より除去される。クリーニング手段は、ゴム製のクリーニングブレードやファーブラシ、マグファーブラシ等のブラシ等を用いることができる。
感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。かかる現像手段には、公知の方法が適用され、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
図2には、本発明による電子写真プロセスの別の例を示す。図2において、感光体11は表面層を積層する感光体である。感光体11はベルト状の形状を示しているが、ドラム状、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。感光体11は駆動手段1Cにより駆動され、帯電手段12による帯電、露光手段13による像露光、現像、転写手段16による転写、クリーニング前露光手段によるクリーニング前露光、クリーニング手段17によるクリーニング、除電手段1Aによる除電が繰返し行なわれる。図2においては、感光体(この場合は支持体が透光性である)の支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行なわれる。
以上の電子写真プロセスは、本発明における実施形態を例示するものであって、もちろん他の実施形態も可能である。例えば、図2において支持体側よりクリーニング前露光を行なっているが、これは感光層側から行なってもよいし、また、像露光、除電光の照射を支持体側から行なってもよい。一方、光照射工程は、像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に転写前露光、像露光のプレ露光、及びその他公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行なうこともできる。
また、以上に示すような画像形成手段は、複写機、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジの形状は多く挙げられるが、一般的な例として、図3に示すものが挙げられる。感光体11はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。
本発明のプロセスカートリッジは、少なくとも感光体、現像手段、クリーニング手段を含む画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであり、本発明の感光体を有している。本発明によれば、感光体の固体潤滑剤塗布性が向上し、画像形成装置本体以上の寿命を達成することができる。このため、プロセスカートリッジの再利用が可能となり、省資源化が享受される。
図4には本発明による画像形成装置の別の例を示す。この画像形成装置では、感光体(11)の周囲に帯電手段12、露光手段13、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、及びイエロー(Y)の色毎の現像手段14Bk、14C、14M、14Y、中間転写体である中間転写ベルト1F、クリーニング手段17が順に配置されている。
ここで、図中に示す(Bk、C、M、Y)の添字は上記のトナーの色に対応し、必要に応じて添字を付けたり適宜省略する。感光体11は、表面層を積層する感光体である。各色の現像手段14Bk、14C、14M、14Yは各々独立に制御可能となっており、画像形成を行なう色の現像手段のみが駆動される。
感光体11上に形成されたトナー像は中間転写ベルト1Fの内側に配置された第1の転写手段1Dにより、中間転写ベルト1F上に転写される。第1の転写手段1Dは感光体11に対して接離可能に配置されており、転写動作時のみ中間転写ベルト1Fを感光体11に当接させる。各色の画像形成を順次行ない、中間転写ベルト1F上で重ね合わされたトナー像は第2の転写手段1Eにより、印刷メディア18に一括転写された後、定着手段19により定着されて画像が形成される。第2の転写手段1Eも中間転写ベルト1Fに対して接離可能に配置され、転写動作時のみ中間転写ベルト1Fに当接する。
転写ドラム方式の画像形成装置では、転写ドラムに静電吸着させた転写材に各色のトナー像を順次転写するため、厚紙にはプリントできないという転写材の制限があるのに対し、図4に示すような中間転写方式の画像形成装置では中間転写体1F上で各色のトナー像を重ね合わせるため、転写材の制限を受けないという特長がある。このような中間転写方式は図4に示す装置に限らず前述の図1、図2、図3及び後述する図5(具体例を図6に記す。)に記すような画像形成装置に適用することができる。
図5には本発明による画像形成装置の別の例を示す。この画像形成装置は、トナーとしてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色を用いるタイプとされ、色毎に画像形成部が配設されている。また、各色の感光体11Y、11M、11C、11Bkが設けられている。この画像形成装置に用いられる感光体11は、表面層を積層する感光体である。各感光体11Y、11M、11C、11Bkの周りには、帯電手段12、露光手段13、現像手段14、クリーニング手段17等が配設されている。また、直線上に配設された各感光体11Y、11M、11C、11Bkの各転写位置に接離する転写材担持体としての搬送転写ベルト1Gが駆動手段1Cにて掛け渡されている。この搬送転写ベルト1Gを挟んで各感光体1Y、1M、1C、1Bkに対向する転写位置には転写手段16が配設されている。
図5の形態のようなタンデム方式の画像形成装置は、色毎に感光体1Y、1M、1C、1Bkを持ち、各色のトナー像を搬送転写ベルト1Gに保持された印刷メディア18に順次転写するため、感光体を一つしか持たないフルカラー画像形成装置に比べ、はるかに高速のフルカラー画像の出力が可能となる。
(固体潤滑剤供給)
本発明では、図8に示すように固体潤滑剤3A(固形潤滑剤とも称する)を感光体表面に供給するための潤滑剤供給手段として、潤滑剤塗布装置3Cを上記の画像形成装置の全てについて設けている。
この潤滑剤塗布装置は、塗布部材としてのファーブラシ3B(塗布ブラシとも称する)、固体潤滑剤3A、潤滑剤をファーブラシ方向に押圧するための加圧バネ3Dを有している。このときの固体潤滑剤3Aはバー状に成型された固体潤滑剤である。ファーブラシ3Bは感光体表面にブラシ先端が当接しており、軸を中心に回転することによって固体潤滑剤を掻きとる。また、固体潤滑剤とファーブラシ3Bが接触している状態を保つため、加圧バネ3Dによって所定の圧力で固体潤滑剤3Aがファーブラシ3B側に押圧されている。これによって、微量の固体潤滑剤3Aでも常に均一にファーブラシ3Bに汲み上げられる。固体潤滑剤3Aをファーブラシ3Bで掻き取り、そのブラシで掻き取った固体潤滑剤3Aを感光体表面に入力する。
また、感光体表面に付着した固体潤滑剤の定着性を高めるための固体潤滑剤定着手段を設けてもよい。この手段はクリーニングブレードのような板をトレーリング方式又はカウンター方式で感光体に押し当てる手段がある。本実施形態では塗布ブレード39が図示されている。
固体潤滑剤3Aとしては、例えば、オレイン酸鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸銅、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸鉄、ステアリン酸銅、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、リノレン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類や、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロルエチレン、ジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン-オキサフルオロプロピレン共重合体等のフッ素系樹脂が挙げられるが、特に感光体1の摩擦係数を低減する効果の大きいステアリン酸金属塩、さらにはステアリン酸亜鉛がより好ましい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、実施例中において使用する「部」は、すべて質量部を表す。
(実施例1)
Al製支持体(外径40mmφ)に、乾燥後の膜厚が3.5μmになるように浸漬法で塗工し、下引き層を形成した。
[下引き層用塗工液]
アルキッド樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6部
(ベッコゾール1307-60-EL、大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4部
(スーパーベッカミン G-821-60、大日本インキ化学工業製)
酸化チタン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40部
(CR-EL:石原産業)
メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50部
この下引き層上にチタニルフタロシアニン顔料を含む電荷発生層塗工液に浸漬塗工し、加熱乾燥させ、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
下記材料を混合し、直径1mmのガラスビーズとビーズミルを用いて8時間攪拌し、電荷発生層用塗工液を調製した。
[電荷発生層用塗工液]
電荷発生物質(チタニルフタロシアニン)・・・・・・・・・・・・・・・・8部
バインダー樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5部
(ポリビニルブチラール(エスレックBX-1、積水化学工業社製))
溶媒(2-ブタノン)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・400部
図14に、用いたチタニルフタロシアニンの粉末X線回折スペクトルを示す。X線回折装置(RINT1100、リガク社製)を用いた。X線回折スペクトルの測定条件は以下のとおりである。
-X線回折スペクトル測定条件-
・X線管球:Cu
・電圧 :50kV
・電流 :30mA
・走査速度:2°/分
・走査範囲:3°~40°
・時定数 :2秒
この電荷発生層上に下記構造の電荷輸送層用塗工液を用いて、浸積塗工し、加熱乾燥させ、膜厚22μmの電荷輸送層とした。
[電荷輸送層用塗工液]
ビスフェノールZ型ポリカーボネート・・・・・・・・・・・・・・・・・・10部
下記構造式(1)の低分子電荷輸送物質・・・・・・・・・・・・・・・・・10部
テトラヒドロフラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・80部
1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液・・・・・・・・・・・・0.2部
(KF50-100CS、信越化学工業製)
Figure 0007069746000007
電荷輸送層上に下記構成の[表面層塗工液1-1]を用いて、ドラム回転速度;80rpm、スプレーガン送り速度;16.5mm/s、吐出量4.5ml/min、吹きつけ圧力;2.5kgf/cm、吹きつけ回数;2回の条件でスプレー塗工を行い、10分間の指触乾燥を行った。続いて、このドラムとUV硬化ランプから120mm距離を置いて、ドラムを回転させながらUV硬化を施した。この位置でのUV硬化ランプ照度は550mW/cm(紫外線積算光量計UIT-150、ウシオ社製による測定値)であった。また、ドラムの回転速度は25rpmとした。UV硬化を行なう際、アルミニウムドラム内に30℃の水を循環させて連続2分間、UV硬化した。
[表面層塗工液1-1]
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー・・・・・・9部
(トリメチロールプロパントリアクリレート、KAYARAD TMPTA、日本化薬製、分子量:382、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99)
下記構造式(2)の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物・・・・・9部
(アクリル酸2-[4’-(ジ-p-トリル-アミノ)-ビフェニル-4-イル]-エチル)
光重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2部
(1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
フィラー1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.0部
(スミコランダムAA-03、住友化学工業社製)
不飽和ポリカルボン酸ポリマー・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.02部
(BYKケミー製、BYK-P104)
テトラヒドロフラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100部
シクロペンタノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20部
Figure 0007069746000008
さらに、下記構成の[表面層塗工液2-1]を用いて、ドラム回転速度;80rpm、スプレーガン送り速度;16.5mm/s、吐出量4.5ml/min、吹きつけ圧力;2.5kgf/cm、吹きつけ回数;1回の条件でスプレー塗工を行い、10分間の指触乾燥を行った。続いて、このドラムとUV硬化ランプから120mm距離を置いて、ドラムを回転させながらUV硬化を施した。この位置でのUV硬化ランプ照度は550mW/cm(紫外線積算光量計UIT-150、ウシオ社製による測定値)であった。また、ドラムの回転速度は25rpmとした。UV硬化を行なう際、アルミニウムドラム内に30℃の水を循環させて連続2分間、UV硬化した。その後、130℃にて30分間加熱乾燥した。結果、5.0μmの表面層を設け本発明の感光体を得た。
[表面層塗工液2-1]
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー・・・・0.15部
(トリメチロールプロパントリアクリレート、KAYARAD TMPTA、日本化薬製、分子量:382、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99)
上記構造式(2)の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物・・・0.15部
(アクリル酸2-[4’-(ジ-p-トリル-アミノ)-ビフェニル-4-イル]-エチル)
光重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.03部
(1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
フィラー1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0部
(スミコランダムAA-03、住友化学工業社製)
不飽和ポリカルボン酸ポリマー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.06部
(BYKケミー製、BYK-P104)
テトラヒドロフラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10000部
(実施例2)
実施例1の感光体の[表面層塗工液1-1]を以下の[表面層塗工液1-2]に変更した以外は実施例1と同様にして感光体を得た。
[表面層塗工液1-2]
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー・・・・・・・9部
(トリメチロールプロパントリアクリレート、KAYARAD TMPTA、日本化薬製、分子量:382、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99)
上記構造式(2)の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物・・・・・・9部
(アクリル酸2-[4’-(ジ-p-トリル-アミノ)-ビフェニル-4-イル]-エチル)
光重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2部
(1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
フィラー1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5部
(スミコランダムAA-03、住友化学工業社製)
フィラー2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5部
(スミコランダムAA-1.5、住友化学工業社製)
不飽和ポリカルボン酸ポリマー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.02部
(BYKケミー製、BYK-P104)
テトラヒドロフラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100部
シクロペンタノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20部
(実施例3)
実施例1の感光体の[表面層塗工液1-1]を以下の[表面層塗工液1-3]に変更した以外は実施例1と同様にして感光体を得た。
[表面層塗工液1-3]
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー・・・・・・・9部
(トリメチロールプロパントリアクリレート、KAYARAD TMPTA、日本化薬製、分子量:382、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99)
上記構造式(2)の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物・・・・・・9部
(アクリル酸2-[4’-(ジ-p-トリル-アミノ)-ビフェニル-4-イル]-エチル)
光重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2部
(1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
フィラー1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.8部
(スミコランダムAA-03、住友化学工業社製)
フィラー2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.2部
(スミコランダムAA-1.5、住友化学工業社製)
不飽和ポリカルボン酸ポリマー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.02部
(BYKケミー製、BYK-P104)
テトラヒドロフラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100部
シクロペンタノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20部
(実施例4)
実施例1の感光体の[表面層塗工液1-1]及び[表面層塗工液2-1]を以下の[表面層塗工液1-4]及び[表面層塗工液2-4]に変更した以外は実施例1と同様にして感光体を得た。
[表面層塗工液1-4]
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー・・・・・・・9部
(トリメチロールプロパントリアクリレート、KAYARAD TMPTA、日本化薬製、分子量:382、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99)
上記構造式(2)の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物・・・・・・9部
(アクリル酸2-[4’-(ジ-p-トリル-アミノ)-ビフェニル-4-イル]-エチル)
光重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2部
(1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
フィラー1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.8部
(スミコランダムAA-03、住友化学工業社製)
フィラー2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.2部
(スミコランダムAA-1.5、住友化学工業社製)
不飽和ポリカルボン酸ポリマー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.02部
(BYKケミー製、BYK-P104)
テトラヒドロフラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・110部
シクロペンタノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10部
[表面層塗工液2-4]
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー・・・・0.15部
(トリメチロールプロパントリアクリレート、KAYARAD TMPTA、日本化薬製、分子量:382、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99)
上記構造式(2)の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物・・・0.15部
(アクリル酸2-[4’-(ジ-p-トリル-アミノ)-ビフェニル-4-イル]-エチル)
光重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.03部
(1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
フィラー1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4.0部
(スミコランダムAA-03、住友化学工業社製)
不飽和ポリカルボン酸ポリマー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.08部
(BYKケミー製、BYK-P104)
テトラヒドロフラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10000部
(実施例5)
実施例1の感光体の[表面層塗工液1-1]及び[表面層塗工液2-1]を以下の[表面層塗工液1-5]及び[表面層塗工液2-5]に変更した以外は実施例1と同様にして感光体を得た。
[表面層塗工液1-5]
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー・・・・・・・9部
(トリメチロールプロパントリアクリレート、KAYARAD TMPTA、日本化薬製、分子量:382、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99)
上記構造式(2)の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物・・・・・・9部
(アクリル酸2-[4’-(ジ-p-トリル-アミノ)-ビフェニル-4-イル]-エチル)
光重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2部
(1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
フィラー1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.8部
(スミコランダムAA-03、住友化学工業社製)
フィラー2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.2部
(スミコランダムAA-1.5、住友化学工業社製)
不飽和ポリカルボン酸ポリマー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.02部
(BYKケミー製、BYK-P104)
テトラヒドロフラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・90部
シクロペンタノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40部
[表面層塗工液2-5]
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー・・・・・0.3部
(トリメチロールプロパントリアクリレート、KAYARAD TMPTA、日本化薬製、分子量:382、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99)
上記構造式(2)の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物・・・・0.3部
(アクリル酸2-[4’-(ジ-p-トリル-アミノ)-ビフェニル-4-イル]-エチル)
光重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.06部
(1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
フィラー1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0部
(スミコランダムAA-03、住友化学工業社製)
不飽和ポリカルボン酸ポリマー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.06部
(BYKケミー製、BYK-P104)
テトラヒドロフラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9000部
(比較例1)
実施例1の感光体において、[表面層塗工液2-1]を用いなかった以外は、実施例1と同様にして感光体を得た。
(比較例2)
実施例1の感光体の[表面層塗工液1-1]を以下の[表面層塗工液1-6]に変更し、[表面層塗工液2-1]を用いなかった以外は、実施例1と同様にして感光体を得た。
[表面層塗工液1-6]
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー・・・・・・・9部
(トリメチロールプロパントリアクリレート、KAYARAD TMPTA、日本化薬製、分子量:382、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99)
上記構造式(2)の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物・・・・・・9部
(アクリル酸2-[4’-(ジ-p-トリル-アミノ)-ビフェニル-4-イル]-エチル)
光重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2部
(1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
フィラー1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.0部
(スミコランダムAA-03、住友化学工業社製)
不飽和ポリカルボン酸ポリマー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.02部
(BYKケミー製、BYK-P104)
テトラヒドロフラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・120部
(比較例3)
実施例1の感光体に、更に下記の表面加工を施して比較例3の感光体を得た。
[表面加工]
アルミナを砥粒として表面に保持したラッピングフィルム(住友3M社製)を用意した。これを自作の感光体磨耗試験機にセットし、ラッピングフィルムを自動的に送り込むことで、感光体の周面に粗さを与えることができる。その概要を図15に示す。粗さの程度はラッピングフィルムの表面粗さ(Ra)、加圧ローラーゴム硬度、ラッピングフィルム送り速度(m/h)、ドラム回転速度(rpm)にて調整できる。また、同時にドラムを長手方向に移動させた。条件は、ドラム回転数を30rpmに、ドラムの長手方向の移動速度を110mm/s、加圧ローラーゴム硬度を60°、加圧ローラ振れ精度を30μm、ラッピングフィルムの粗さを#2000に、ラッピングフィルムの送り速度を2m/hに、加工回数は1回とした。
上記実施例及び比較例における各処方を表2に示す。
Figure 0007069746000009
(測定及び評価)
上記得られた感光体について以下の測定及び評価を行った。
(1)感光体表面形状の測定
表面粗さ・輪郭形状測定機(東京精密社、Surfcom 1400D)にて、感光体表面をピックアップ:E-DT-S02Aを取り付けて、測定長さ12mm、測定速度;0.06mm/sの条件で1つの感光体につき4箇所測定した。都度、感光体断面曲線のテキストデータを収録し、ウェーブレット変換による多重解像度解析を行なった。
これから得られる表面粗さパラメーター4箇所分の平均値を各周波数成分のWRaとした。
実施例1~5及び比較例1~3の感光体の各周波数成分におけるWRaを図16~図23に示す。また、ウェーブレット変換後のHHHとHMH、LHL帯域のWRaを以下の表3に示す。
(2)耐久試験、画像評価
<評価装置>
評価に用いた画像形成装置としては図6、図8に示される装置を用いた。具体的には、リコー製デジタル複写機(RICOH Pro C900)の改造機を用い、帯電部材としてスコロトロン方式の帯電部材(放電ワイヤーは直径50μmの金メッキを施したタングステンーモリブデン合金)を用い、画像露光光源として780nmのLD光(ポリゴンミラーによる画像書き込み、解像度1200dpi)を用い、現像は黒色トナーを用いた2成分現像を行ない、転写部材として転写ベルトを用い、除電は除電ランプを用いた。
<感光体劣化方法>
27℃-80%RHの高温高湿環境下でブラック単色のテストチャート(画像面積率5%)を25万枚連続出力した。
<評価方法>
[耐摩耗性評価]
連続出力前後の感光体の平均厚みから、表面層の摩耗量を算出した。摩耗量の評価基準は、以下のとおりとした。結果を表4に示す。
◎:1.0μm未満
○:1.0μm以上2.0μm未満
×:2.0μm以上
[画像劣化評価]
画質劣化に関しては、連続出力後にグロスコート紙を用いて、1,200dpi 2by2のブラック単色の全面ハーフトーン画像を出力し、画質劣化の有無を目視で確認した。評価基準は、以下のとおりとした。結果を表4に示す。
◎:画質劣化発生せず
○:わずかに画質劣化が見られたが実用上許容できるレベル
×:画質劣化が顕著に発生し、許容できないレベル
[画像流れ評価]
画像流れ評価に関しては、連続出力後に画像形成装置本体の電源を切り、16時間経過した後、画像形成装置本体の電源を投入し、1,200dpi 2by2のブラック単色の全面ハーフトーン画像を出力し、画像流れの有無を評価した。評価基準は、以下のとおりとした。結果を表4に示す。
◎:画像流れ発生せず
○:わずかに流れが発生したが実用上許容できるレベル
×:画像流れが顕著に発生し、許容できないレベル
Figure 0007069746000010
Figure 0007069746000011
実施例1~5は、耐久試験後の摩耗量が小さく、出力画像は高品質である。
比較例1は、WRa(HMH)が0.003μm以下であるため、汚染物質が堆積しやすくなり、画像劣化が生じたと考えられる。
比較例2と3は、WRa(HHH)が0.0001μmより大きいため、感光体上に塗布された潤滑剤を除去することが難しく、出力画像に異常が生じたと考えられる。
このように、感光体表面に存在する汚染物質のクリーニング性に適した表面形状が存在し、本発明ではその表面形状が得られていることがわかる。また、本発明の感光体は優れた耐久性を有し、得られる画像が良好であり、固体潤滑剤の受容性に優れ、固体潤滑剤が感度よく塗布される。
<図1~6について>
11 感光体
12 帯電手段
13 露光手段
14 現像手段
15 トナー
16 転写手段
17 クリーニング手段
18 印刷メディア(印刷用紙、OHP用スライド)
19 定着手段
1A 除電手段
1B クリーニング前露光手段
1C 駆動手段
1D 第1の転写手段
1E 第2の転写手段
1F 中間転写体
<図7について>
21 導電性支持体
24 下引き層
25 電荷発生層
26 電荷輸送層
28 表面層
<図9について>
41 測定対象である感光体
42 表面粗さを測定するプローブを取り付けた治具
43 上記治具を測定対象に沿って移動させる機構
44 表面粗さ計
45 信号解析を行なうパーソナルコンピュータ
<図10について>
101 1回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分
102 1回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より1つ低い周波数成分
103 1回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より2つ低い周波数成分
104 1回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より3つ低い周波数成分
105 1回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より4つ低い周波数成分
106 1回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分
107 2回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分
108 2回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より1つ低い周波数成分
109 2回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より2つ低い周波数成分
110 2回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より3つ低い周波数成分
111 2回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より4つ低い周波数成分
112 2回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分
<図11について>
121 1回目の多重解像度解析における最高周波成分の帯域
122 1回目の多重解像度解析における最高周波成分より1つ低い周波数成分の帯域
123 1回目の多重解像度解析における最高周波成分より2つ低い周波数成分の帯域
124 1回目の多重解像度解析における最高周波成分より3つ低い周波数成分の帯域
125 1回目の多重解像度解析における最高周波成分より4つ低い周波数成分の帯域
126 1回目の多重解像度解析における最低周波成分の帯域
<図13について>
127 2回目の多重解像度解析における最高周波成分の帯域
128 2回目の多重解像度解析における最高周波成分より1つ低い周波数成分の帯域
129 2回目の多重解像度解析における最高周波成分より2つ低い周波数成分の帯域
130 2回目の多重解像度解析における最高周波成分より3つ低い周波数成分の帯域
131 2回目の多重解像度解析における最高周波成分より4つ低い周波数成分の帯域
132 2回目の多重解像度解析における最低周波成分の帯域
特開2000-66424号公報 特開2000-171990号公報 特開2007-121908号公報 特開2012-203028号公報

Claims (4)

  1. 導電性支持体上に感光層を有する感光体において、該感光体表面の凹凸形状を表面粗さ・輪郭形状測定機により測定して得た一次元データ配列を、ウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析を行い、更にここで得た最低周波成分の一次元データ配列に対してデータ配列数が1/40に減少するように間引きした一次元データ配列を作り、この一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換を行って、高周波数成分から低周波数成分に至る複数の周波数成分に分離する多重解像度解析を行うことで、追加で得られる6個の各周波数成分との合計12個の各周波数成分の個々の算術平均粗さについて、HHHの帯域における表面粗さWRaが0.0001μm以下、HMHの帯域における表面粗さWRaが0.003μm以上0.006μm以下、且つLHLの帯域における表面粗さWRaが0.002μm以上0.010μm以下であり、
    前記感光層上に表面層を2層有し、当該2つの表面層がともに、架橋性物質の硬化物及びフィラーを含有することを特徴とする感光体。
    ここで、感光体のJIS-B0601:2001で定義される算術平均粗さ(略号;Ra)をウェーブレット変換により凹凸の一周期の長さについて周波数成分に分離した個々の帯域における算術平均粗さを以下のように表す。
    WRa(HHH):凹凸の一周期の長さが0.3μm~3μmの帯域におけるRa
    WRa(HMH):凹凸の一周期の長さが2μm~13μmの帯域におけるRa
    WRa(LHL):凹凸の一周期の長さが53μm~183μmの帯域におけるRa
  2. 少なくとも帯電、露光、現像、転写及びクリーニングの工程が順次繰り返されることによって画像形成を行う画像形成装置であって、該画像形成装置が請求項1に記載の感光体を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記画像形成装置において、固体潤滑剤をブラシ状ローラで掻きとり前記感光体表面に入力する手段及び前記感光体上の前記固体潤滑剤を均すブレードを有することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 少なくとも感光体、現像手段、クリーニング手段を含む画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、前記感光体が請求項1に記載の感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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