JP5320999B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、ファックス、プリンタ等の静電複写プロセスによる画像形成装置に関するものであり、さらに詳しくは、高い耐久性を有し長期間にわたり高画質が維持できる電子写真感光体、及びこの画像形成装置に用いられるブレード方式のクリーニング装置に関する。又、これらを使用した画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジに関する。
従来、電子写真式の画像形成装置では、ドラム状やベルト状の電子写真感光体(以下、単に「感光体」或いは「潜像担持体」ともいう)の回転とともに、その周面を帯電装置で一様に帯電し、次いで露光装置で書込みを行って感光体上に静電潜像を形成し、そののち現像装置でトナーを付着することによりその静電潜像を可視像化して感光体上にトナー画像を形成する。そして、転写装置を用いてそのトナー画像を記録媒体に転写して後、定着装置で転写画像を定着して記録媒体上に画像を記録していた。トナー画像転写後の感光体周面は、クリーニング装置でクリーニングして感光体への再度の画像形成に備えていた。
まず、ここでいう感光体としては、支持体上に有機光導電材料を含有した有機感光層を設けた感光体が一般的に使用されている。中でも、電荷発生材料と電荷輸送材料を個別の層に含有させて積層した積層型有機感光体が主流になっている。これはコスト、生産性、材料設計の自由度等によるものである。
これらの電子写真感光体は、電子写真画像形成プロセスにおいて、機械的外力、電気的または化学的なハザードに曝されるため、種々の劣化を来たす。特に、最近においてはカラー画像の出力が増加し、繰り返し長期にわたって使用する電子写真有機感光体に従来以上にこれらの劣化に対する耐久性が要求されている。
機械的な耐久性については、主に色材と樹脂からなるトナーに添加剤として硬い無機微粒子を含有した現像剤を用いること、転写時に硬い繊維質或いは粘土質からなる添料を含有した紙に強く押付けられて擦られるため、或いはクリーニング時にクリーニングブレードに強く摺動されるため磨耗が進む。このため、有機感光体のバインダー樹脂には高い耐久性を有するポリカーボネート、ポリアリレート等が使用される(特許文献1、2参照)。
更に、機械的耐久性の向上に対しては、感光体の表面に保護層を設けたものが種々提案されて来た。この保護層においても、硬い金属酸化物微粒子を分散した保護層、或いは、保護層自体を架橋硬化したものも検討されている(特許文献3参照)又、感光体表面の潤滑性を良くして膜が削れることを防止する検討もなされその実用化も進んでいる(特許文献4、5参照)。
一方、クリーニング装置には、一般的に、構成を簡単にでき、クリーニング性能も優れていることから、クリーニング部材として、ポリウレタンゴムなどの弾性材料よりなるクリーニングブレードを用い、その基端を支持部材で支持して先端稜線部を感光体の周面に押し当て、感光体上に残留するトナーをせき止めて掻き落とし除去することによりクリーニングしていた。
また、この種の電子写真式画像形成装置にあっては、近年、画像品質向上の要請が強まっており、その要請に応えるべくトナーの小粒径化および球形化が進み、重合法を用いた球形トナーが主流として用いられている。
しかしながら、トナーが小粒径化し、また球形化すると、クリーニングブレードを用いた転写残トナーの完全除去が困難となり、クリーニング不良が発生する。なぜなら、感光体に対するクリーニングブレードの押し当て位置で、トナーに回転モーメントが発生し、クリーニングブレードを押し上げてトナーがクリーニングブレードと感光体間にもぐり込みやすくなるからである。
このため、小粒径化や球形化が進んだトナーを用いる場合には、感光体に対するクリーニングブレードの押し当て力(以下、線圧という)を強め、トナーのもぐり込みを阻止する必要がある。
しかしながら、この線圧を大きくすると、クリーニングが困難な小粒で球形のトナーのクリーニング性能が改善される一方で、像担持体の摩耗が進むとか、像担持体の駆動トルクが増加するとか、クリーニングブレードの摩耗が大きくなるとかなどの弊害を発生する。
よって、優れた機械的耐久性がある感光体が実現したとしても、長期の繰り返し画像形成において、感光体の表面に小さな傷、クラックが発生する場合があり、又、クリーニングのために硬いブレードの先端で感光体表面を摺動するため、ブレードが欠けて細かいトナーがすり抜ける場合もある。特に後者においては、画像に黒スジが入り、画像品質が一気に低下することになる。トナーのすり抜けによる画像劣化は、高耐久感光体の緊急な課題である。また特許文献6においては、感光体の表面の保護層に架橋体を採用した電子写真感光体と所定の線圧で当接するクリーニングブレードを備えた特許が公開されている。
感光体表面の磨耗の最大原因はクリーニングブレードであるが、トナーの転写性を上げることができれば、クリーニングブレードに与える圧力を低減でき、ブレードの欠けを抑制できるので好都合である。特許文献7においては、感光体表面にプリズム型、波型、円錐型、角錐型、或いは井戸型などからなる特定形状の凹凸を、タッチロール或いはスタンパにて形成し、トナーの離型性を上げる検討がなされている。また電荷輸送層の全層に珪素、弗素を含むフィラー粒子を含有させて、トナーの高い転写率と感光体にかかるストレスを低減させたとの記載がある。しかし、この検討にある凹凸形状を有する感光体は、繰り返して画像形成する場合、感光体表面の摩擦抵抗が大きくなると、かえってクリーニングブレード先端のエッジが欠けることがあった。その為トナーのすり抜けがあった。
第2520270号公報 特許第3585197号公報 特開2001−166521号公報 特公平6−82221号公報 特開2002−196523号公報 特開2002−169315号公報 特開2001−66814号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、クリーニング性に優れた画像形成装置を目的とする。また、本発明は特に、クリーニングブレードのビビリ、捩れ、反転を抑制すること、及びクリーニングブレードの欠けを防止し、トナーがすり抜けてクリーニング不良となることを防止することを目的とする。更にすり抜けたトナーが画像形成を繰り返すことで発生するトナーの融着を防止することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、導電性支持体上に感光層と表面層を有する電子写真感光体、および、クリーニングブレードが搭載される画像形成装置において、前記表面層の表面に凸部が形成されており、該表面層と該凸部が同一の電荷輸送性化合物の架橋体を含有し、且つ前記表面層の表面粗さをRzJISで表したとき、1/2×RzJIS以上の高さを有する凸の個数が測定長さ12mm当たり40個以上90個以下であり、且つクリーニングブレードの先端稜線部の該電子写真感光体に対する線圧が、80g/cm以上150g/cm以下であることにより、前記課題を効果的に改善できることを発見して本発明を成すに至った。
すなわち、上記課題は、以下に記載する構成を備えた本発明の画像形成装置によって解決することができる。
(1)導電性支持体上に感光層と表面層を有する電子写真感光体、および、クリーニングブレードが搭載される画像形成装置において、該表面層の表面に凸部が形成されており、前記表面層と前記凸部が同一の電荷輸送性化合物の架橋体を含有し、且つ前記表面層の表面粗さをRzJISで表したとき、1/2×RzJIS以上の高さを有する凸の個数が測定長さ12mm当たり40個以上90個以下であり、且つクリーニングブレードの先端稜線部の該電子写真感光体に対する線圧が、80g/cm以上150g/cm以下であることを特徴とする画像形成装置。
(2)前記凸部の高さが測定長さ12mmに対して平均値として5μm以下であることを特徴とする上記(1)に記載の画像形成装置。
(3)前記電荷輸送性化合物の架橋体が少なくともトリアリールアミン構造を有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の画像形成装置。
(4)前記電荷輸送性化合物が下記一般式(1)で表されることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の画像形成装置。
(式中、d、e、fはそれぞれ0または1の整数、R13は水素原子、メチル基を表し、R14、R15は水素原子以外の置換基で炭素数1〜6のアルキル基を表し、複数の場合は異なってもよい。g、hは0〜3の整数を表す。Zは単結合、メチレン基、エチレン基、
又は
を表す。)
(5)前記凸部がスプレー塗工法によって形成されたことを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の画像形成装置。
(6)少なくとも重合トナーを用いて現像することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の画像形成装置。
(7)少なくとも2色以上の現像ステーションを有し、且つ、タンデム方式であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の画像形成装置。
本発明によれば、導電性支持体上に感光層と表面層を有する電子写真感光体、および、クリーニングブレードが搭載される画像形成装置において、前記表面層の表面に凸部が形成されており、前記表面層と前記凸部が同一の電荷輸送性化合物の架橋体を含有し、且つ前記表面層の表面粗さをRzJISで表したとき、1/2×RzJIS以上の高さを有する凸の個数が測定長さ12mm当たり40個以上90個以下であり、且つクリーニングブレードの先端稜線部の該電子写真感光体に対する線圧が、80g/cm以上150g/cm以下であることで、ブレードクリーニングをした時のクリーニングブレードのビビリ、メクレ等が改善され、球形トナーを使用した時でもトナーすり抜けが発生しにくい、高耐久化と画質安定化の両立を実現した画像形成装置が得られる。
特に、従来のディンプル形状、或いは凹部が形成された感光体表面では、長期の画像形成にともない、表面形状が破壊され、その形状が維持されないことが認められ、画像品質が劣化したが、本発明の凸部は形状が維持され、安定したクリーニング性が維持された。したがって、この画像形成装置を用いることにより良好な画像を長期にわたり提供できる高性能で且つ信頼性の高い画像形成装置用プロセスカートリッジが提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の画像形成装置は、電子写真感光体の表面に複数の独立した硬化性樹脂を含有した凸部を多数設けて、これにクリーニングブレードの先端稜線部の該電子写真感光体に対する線圧が80g/cm以上150g/cm以下で当接する構成をとるものである。
感光体の表面に存在する複数の独立した凸部によって、ブレードが微小な振動をする。このように感光体とクリーニングブレードとのエッジ部に微小振動を与えることにより、ブレードエッジに蓄積した残留トナーや紙粉等を除去することができる。
また、クリーニングブレードを高い線圧で当接しているので、トナーのすり抜けも低減される。さらに、感光体の凸部が硬化性樹脂を含有しているので、高い線圧でブレードを当接しても、凸部が破壊されにくい。
本発明にかかるクリーニング手段は、前述の通り、線圧80g/cm以上150g/cm以下で潜像担持体に当接するクリーニングブレードを備えるものである。線圧がこの範囲にあることで、小粒で球形のトナーなどであっても確実にクリーニングすることができる。
「線圧」とは、クリーニングブレードへのトナーのもぐり込みを阻止する力を表す特性値として、一般的に用いられている値で、クリーニングブレードに付与する総荷重をクリーニングブレードの、感光体に押し当てる先端稜線部の長さで割った値[gf/cm]である。
具体的には、ブレード先端部がスティック状態になるようにクリーニングブレードの先端を感光体に押し当て、その押し当て位置に厚さ0.1(mm)のシート状センサを挟み込み、そのセンサの出力値(その押し当て位置に働く荷重[gf])をその押し当て位置の感光体軸方向長さ([cm])で割った値である。
なお、シート状センサは、その内部に互いに直交する2つの方向(行方向、列方向)へそれぞれ配列された多数の電極を有し、その表面がフィルム樹脂で覆われたものである。これらの電極は、感圧抵抗性物質と電荷発生物質とが格子状に設置されたものであり、その格子状の交点に外圧が加わるとその荷重に応じて抵抗値が変化する。この抵抗値の変化は、行方向および列方向へ流れる電流値の変化となって表れるため、その電流値から総荷重が求まる。
クリーニングブレードを感光体に圧接させた際の線圧が80g/cm未満であると、現像剤がクリーニングブレードをすり抜ける現象が起こりやすくなり、次の転写工程の際に転写されることにより画像上に画像汚れとして表れる。また次のサイクルの帯電工程において潜像担持体表面に残存する現像剤によって潜像担持体表面が磨耗しやすくなる。
他方、クリーニングブレードを感光体に圧接させた際の線圧が150g/cmを超えると、潜像担持体表面に残存する現像剤によるフィルミング、並びに潜像担持体表面の損傷や過剰な磨耗が発生しやすくなる。またブレードの捲れやエッジ部の欠け等の問題も起こりやすくなる。
したがって、以上のようなクリーニングブレードの反転やエッジ部の欠け、及びクリーニング不良を防止するために、本発明においては、クリーニングブレードの感光体に対する線圧を80g/cm以上150g/cm以下とする。
また、本発明における感光体の表面は、架橋表面層の表面に電荷輸送性化合物の架橋体を含有する凸部を多数設ける構成を備えている。
従来、感光体のブレードクリーニング性に関する現象について、感光体の表面粗さを表すRz、Ra等の性状パラメーターにて規定し、把握する方法が用いられてきたが、本発明はこれらの性状パラメーターでは把握できない表面性状を課題としている。即ち、本発明は表面に形成された凸部がクリーニング性に特有な働きを有していることが判明してなされたものであり、特定の凸部自体の効果を見出したものである。
本発明は表面に形成された前記の凸部、即ち「特定の凸部自体」がクリーニング性に特有な働きを有していることに基づく。2001年JIS規格(JIS B0601:’01)で規定するRzJISが、表面にある山と谷を平均線からの距離として数値化して把握するのに対し、本発明においては凸部を「凸部が形成される架橋表面層」のうねり曲線上から頂上までの距離として数値化して把握する。
因みにRzJISは下記式1によって表され、表面粗さ計から得られる測定断面曲線にカットオフ値λc及びλsの位相補償帯域通過フィルターを適用して得た基準長さの粗さ曲線において、最高の山頂から高い順に5番目までの山の高さの平均と最深の谷底から深い順に5番目までの谷深さの平均との和である。
RzJIS = 1/5Σ(Zpi+Zvj);i、j=1〜5 (式1)
(Zpi:i番目の山の平均線からの距離、Zvj:j番目の谷の平均線からの距離)
上記の如く、指定された測定長さの中で単に大きい順に5つの山と5つの谷を選択するものであり、最も高い山の隣に最も深い谷があるとは限らないこと、山と谷が別々に離れた場所で選択されることがある。同じRzであっても表面形状が異なることがある。また、選択されなかった山と谷があるため、表面性状の充分な把握に不足である。
本発明の独立した凸部の概念の一例を図1(斜視図)に示す。この凸部は感光体表面から外向きに飛び出した状態である。凸部は指定された測定長さにおけるRzの2分の1以上の高さを有する凸部と定義することができる。この特定の凸部がクリーニング性に重要である。次いで、凸部が独立していることが好ましい。更に、凸部の頂上が平坦であることが好ましい。また、研磨されていること或いは滑らかであることが好ましい。また凸部の裾部は滑らかな構成であることが好ましい。裾部は凸部の周囲にあって他の凸部を隔てる溝部を構成しても良い。
図2に本発明の凸部の形状と配置の概念例としてランダム配置の凸部を示した。
図2は、凸部のRzの2分の1の高さにおける横断面(平面図)の形状を示したものである。横断面の形状については上記の構成のものであれば如何なる形状でも良く、図示したものに限定されるものではない。凸部の配置はランダムでも規則的でも構わない。斜線の部分が凸部であり、凸部は斜線以外の領域から感光体の表面の外に出ていることを表す。
測定方向の取り方は感光体の画像形成表面であれば任意に取ることができる。円筒状感光体の場合の測定方向は、周方向又は軸方向或いはその間の方向のいずれでも構わないが、粗さ測定機の測定台の形式から便宜上軸方向にしている。
(凸部の高さ)
凸部の高さは、凸部が形成された架橋表面層の粗さ測定から得られるうねり曲線を基準にした凸の頂上までの距離である。粗さ計から得られた測定断面曲線についていえば、測定長さの位置、方向によって、凸部の頂上を通らずに裾を通る場合があるが、測定断面曲線にピークが認められれば、その近傍に頂上がある確率が高いと考え、測定断面曲線におけるピークの数を実際の感光体表面にある凸の数の代用にした。また、Rz以上の凸を数えることより、1/2×Rz以上の凸を数えることで実際の凸を把握する確率を上げようとした。
前記のように、本発明においては、架橋表面層がうねりを含むので、凸の高さにうねりの変位を含めることが適当である。即ち、測定断面曲線において測定長12mmに範囲にある最も深い谷を1つ選択し、一律にこれを基準にして測定長さの中にある各ピークの頂上までの距離を測って凸の高さを求めた。
(凸部の個数)
本発明は感光体表面の任意の位置において、指定された面積内にある凸部の個数を計測し密度(凸部の「面密度」ともいう)を規定することもできる。凸部の形状、大きさによって適切な範囲の計測のための面積が指定される。通常、その面積は100μm四方から15mm四方である。例えばスプレー塗工法による場合、1mmから15mm四方程度が選択される。しかしながら、凸部の面密度を規定する方法は測定機が限られ、専用の測定ソフトウエアが必要な場合が多く、簡便に測定できないことがある。本発明は、利用し易い面粗さ計を用いた簡便な測定を少なくとも4回行い、1/2×RzJIS以上の高さを有する凸部の個数の平均値を求めて、規定する方法を採用することで測定の信頼性を確保する。従って、表面の任意位置において測定長さ12mmを指定して表面にある凸部の個数を計測することで規定した。
凸の個数を測定する場合を具体的に説明する。まずJIS B0601:’01に準拠したRzJISを求める。本発明においては、面粗さを測定できる形状測定機(東京精密社製サーフコム1400D(測定子DT43801)を使用した例を示すが、これに限定されない。次に得られた測定断面曲線において測定長さの中にある1/2×RzJIS以上の高さを有する凸部の個数を数えることで本発明の凸部の密度を計測する。本発明においてはデジタルデータである測定断面曲線に凸の高さを自動計測するプログラムを自作し、うねり曲線を含むデジタルデータを対象にすることでうねり曲線から1/2×RzJIS以上の高さの凸を計った。このデジタルデータは約3万個の測定点を含むが、これを約1/5に間引き7680個にした。この間引かれたデータを測定開始から測定点を順に並べ、高さの変化を求め、高さが40%以上の変化があった測定点が見つかった場合に凸に相当するピークを認識することにした。このようにすることにより、際立って高い凸部の個数を把握できた。このようにして得られた1/2×RzJIS以上の高さを有する凸を用いると、特にトナーのすり抜けを評価することに有効である。
側定長さは、表面形成方法、使用するトナーの粒径又はブレードの性質にもよるが、通常100μmから15mm程度である。スプレー塗工による表面層の凸部については1mmから15mmが選択できる。感光体表面にスプレー塗工により凸部が形成された場合、測定長さ12mm当たり凸部が40個以上90個以下であることが好ましい。
表面が電荷輸送層からなる円筒状の積層感光体に条件を変えてスプレー塗工し、凸部状態が異なる6種の表面を得た。条件は、吹き付け速度10(mm/s)、感光体回転数200(rpm)、スプレーガン開度8(目盛り数)、霧化圧力2(kgf/mm)を中心に振った。感光体表面の軸方向において、任意位置の測定データとして4点測定したところ、全て類似の測定断面曲線であった。また、Rzの値は特異的な変動が少ないものであった。これらの結果を実施例に示す。
その測定結果を以下の表1に示す。
また、1/2×Rz以上の高さを有する凸の個数を以下の表2に示す。
凸部の個数に関して、谷だけを拾う測定結果或いは凸の頂上だけを拾うような特異的な変動がある測定結果は得られなかった。従って、上記の測定断面曲線から得られる凸部の個数の平均値は、実際の表面にあるランダム配置された凸部の個数を代表していると考える。
本発明における凸部は、表面粗さ計にて断面曲線を得た場合、凸部の高さがRzの2分の1より大きい凸部であることで把握できるものであるが、以下に詳述するように、本発明の感光体にある特定の独立した凸部を形成するための具現化する方法については、公知の技術を含めて、どのような技術を用いても良い。凸部の形成方法には、凸部形成用塗工液を霧化し外部から転移させて形成する方法、或いは一旦形成された表面に機械的又は熱的なエネルギーを加えて表面の破壊を伴う形成方法がある。前者では、例えばスプレー塗工方法、インクジェットによる方法、印刷方法が挙げられる。後者では雌型を使ったモールド加工法、マスクを使用したレーザーアブレーションによる凸部の周囲の溝部形成がある。結果として凸部ができればよい。両者とも本発明に利用できる。好ましくはひずみが少ない前者である。後者は表面層の破壊が伴うので前者に次ぐ方法と位置付ける。また、加工ひずみを伴う場合には後に熱アニールを加えてもよい。
特にスプレー塗工方法による複数の独立した凸部はレーザー顕微鏡像にて、縦横倍率50:1において「釣鐘」様の凸部の形状を確認した。放物線を回転したような形状であった。凸部の形成方法独特の形状と予想する。縦と横の倍率を近づけた場合の概念図を図3に示す。釣鐘を横方向に伸ばした断面形状に近いと予想する。
本発明の上記の独立した凸部を表面に設ける構成は、従来技術である特開2007−233359号公報等にあるような微細な凹部が感光体の表面に多数設けるものではなく、特開2007−233359号公報にあるような井戸型凹凸でもない。
本発明の効果として、弾性体からなるクリーニングブレードが多数の凸部の頂上に当接されることになるので、多数の接触点で保持されるためブレードの滑りが良くなる。溝部が連結しているので、異物が排出され易い場合が多いことである。また、画像形成プロセスが繰り返されることで、凸部が破壊されても、破壊はその凸部に限定される場合が多く好都合である。更に、無機フィラーが表面層に含有された場合と比べると、無機フィラーが硬いためブレードの運動に対して強固に抵抗する接触点になり、ブレードの欠けになる場合が多い。硬い無機フィラーが1つでも凸部に含有されない方が好ましい。本発明の凸は、従来にある凹部を多数設ける構成より、優れて課題を解決できる。
感光体表面にある凸部の高さを適切な範囲で構成する。凸部の高さは通常、7μm以下であり、好ましくは5μm以下である。これより大きいとトナーがすり抜ける場合がある。トナーの体積平均粒径に合わせて高さを決めることができる。トナーの体積平均粒径以下にすることが好ましい。
本発明は、凸部が硬化性樹脂として特定の電荷輸送性化合物の架橋体を含有し、且つ特定範囲の含有量を有する構成である。その為、凸部自体の強度が大きいので、クリーニングブレードに対して抵抗力がある。硬化性樹脂としては、凸部がテトラヒドロフラン、トルエン等の溶媒に溶解しない位に架橋密度が高い方が好ましい。即ち、クリーニングブレードの摩擦力に耐える凸部が構成される必要がある。クリーニングブレードは、一般的にポリウレタン等の硬いゴム状の弾性体からなり、板状を呈している。例えばこれをカウンター方向に感光体表面に当接し場合を説明する。感光体の表面を摺動して転写残トナーをクリーニングするが、このときクリーニングブレードこの先端は感光体表面との摩擦により微細な振動(スティックスティップ)を起こしているといわれており、クリーニングブレードの特性と感光体表面の条件によりその振動状態が変わる。安定的に微細な振動が継続することはクリーニングには好ましいとされている。本発明においては、微細な振動を助長する効果もあわせ持つと思われる。クリーニングブレードの先端の滑りを継続的に安定化するように構成される。
本発明の感光体表面の凸部の形状は、公知のレーザー顕微鏡、光学顕微鏡、電子顕微鏡あるいは原子間力顕微鏡を用いて測定できる。例えば、レーザー顕微鏡としてキーエンス社製の超深度形状測定顕微鏡VK−8550、菱化システム社製の表面形状測定システムSurface Explorer SX−520DR型機、オリンパス社製の走査型共焦点レーザー顕微鏡OLS3000等が利用できる。光学顕微鏡としては、キーエンス社製デジタルマイクロスコープVHX−500、オムロン社製3DデジタルマイクロスコープVC−7700が利用できる。電子顕微鏡としては、キーエンス社製の3Dリアルサーフェスビュー顕微鏡VE−9800、島津製作所社製の走査型電子顕微鏡SUPERSCAN SS−550が利用できる。原子力間顕微鏡としては、キーエンス社製ナノスケールハイブリッド顕微鏡VN−8000、島津製作所社製走査型プローブ顕微鏡SPM−9600が利用できる。これらの顕微鏡を用いて凸部の形状、裾部の状態、配置、高さ或いは頂上部を観測し計測することが出来る。
<感光体表面の凸部の形成方法>
凸部の形成方法としては、上述の凸部に係る要件を満たし得る方法であれば、特に制限はなく、上記したような種々の方法が採用できるが、凸形状を形成する組成の塗工液をスプレーガンから電子写真感光体の表面に吹き付けて凸部を形成するスプレー塗工法が好ましい。
以下、スプレー方法について述べる。
公知のスプレー加工(塗工)法が利用できる。図4にスプレー塗工装置の概要を示す。図示しない回転駆動装置にて感光体ドラムを所定の速度で回転させておく。次いでスプレーガンを有する移動塗布体に塗工液と気体を所定の圧力で供給しつつ、感光体ドラムの軸方向にオシレート(移動)させ、霧状にした塗工液を感光体ドラムに吹き付けて塗布膜を形成できるようにしたものである。
基本的な塗工条件は塗工液の粘度と溶媒と濃度であり、感光体の回転数、オシレート速度、スプレーガンの吐出口の形態、供給する気体の圧力、流量である。
<電子写真感光体>
本発明における感光体は、少なくとも支持体とこの上に設けられた感光層と更に、この上に設けられた表面層とからなる。次いで、この架橋された表面層の表面に架橋された凸部を多数設けた構成である。
感光層は、単層型感光層であっても、電荷発生層と電荷輸送層を積層し積層型感光層であってもよい。前者は、電荷輸送物質と電荷発生物質を同じ層に含有する。後者は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに機能分離したものである。本発明による感光体は積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層には、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層であっても、支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層した逆層型感光層であってもよい。図5〜図7に層構造の例を示す。
図において、感光層は、導電性支持体31、感光層33、電荷発生層35、電荷輸送層37、表面層(保護層)39から構成されている。更に、凸部が表面層の表面に設けられる。
(支持体)
支持体の材料としては、導電性を示す公知のものが使用できる。例えば、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、亜鉛、チタン、鉛、ニッケル、スズ、アンチモン、インジウム、クロム、アルミニウム合金、ステンレスの如き金属製の支持体が挙げられる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金を真空成膜した層を有する上記の金属製支持体やプラスチック製支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子の如き導電性粒子を結着樹脂と共にプラスチックや紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチック製の支持体を用いることもできる。
支持体の表面は、画像露光に用いるレーザー光による干渉縞(モアレ)の防止を目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理を施してもよい。
(下引き層)
支持体と感光層との間には、レーザー光による干渉縞(モアレ)の防止や、支持体の傷の被覆を目的とした下引き層を設けてもよい。
下引き層は、カーボンブラック、適度な導電性を有する微粒子或いは顔料を結着樹脂に含有させた導電層用塗布液を用いて形成されてもよい。導電層用塗布液には、硬化或いは架橋する化合物を添加してもよい。更に、下引き層の表面が粗面化されても良い。
下引き層の膜厚は、0.2μm以上20μm以下であることが好ましく、5μm以上10μm以下であることが好ましい。
下引き層に用いられる結着樹脂としては、公知のものが使用できる。例えば:スチレン,酢酸ビニル,塩化ビニル,アクリル酸エステル,メタクリル酸エステル,フッ化ビニリデン,トリフルオロエチレンの如きビニル化合物の重合体/共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂およびエポキシ樹脂が挙げられる。
導電性微粒子或いは顔料としては、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッケル、銀、ステンレスの如き金属(合金)の粒子;これらをプラスチックの粒子の表面に蒸着したものが挙げられる。また、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズの金属酸化物の粒子でもよい。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上を組み合わせて用いる場合は、単に混合するだけでもよいし、固溶体や融着の形にしてもよい。
(ブロッキング層)
支持体と下引き層との間には、バリア機能や接着機能を有する電荷注入防止層(ブロッキング層)を設けてもよい。ブロッキング層は支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護のために形成される。
ブロッキング層の材料としては、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、カゼイン、ポリアミド、N−メトキシメチル化6ナイロン、共重合ナイロン等を挙げることができる。ブロッキング層は、これらの材料を溶剤に溶解させることによって得られる塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
ブロッキング層の膜厚は0.05μm以上7μm以下であることが好ましく、さらには0.1μm以上2μm以下であることがより好ましい。
(感光層材料)
本発明において感光層に用いられる電荷発生物質としては、以下のものが挙げられる:ピリリウム、チアピリリウム系染料;各種の中心金属及び各種の結晶系(α、β、γ、ε、X型など)を有するフタロシアニン顔料;アントアントロン顔料;ジベンズピレンキノン顔料;ピラントロン顔料;モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾの如きアゾ顔料;インジゴ顔料;キナクリドン顔料;非対称キノシアニン顔料;キノシアニン顔料;アモルファスシリコン。これら電荷発生物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷輸送物質としては、以下のものが挙げられる:ピレン化合物、N−アルキルカルバゾール化合物、ヒドラゾン化合物、N,N−ジアルキルアニリン化合物、ジフェニルアミン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリフェニルメタン化合物、ピラゾリン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物。
感光層を電荷発生層と電荷輸送層とに機能分離する場合、電荷発生層は、以下の方法で形成することができる。まず、電荷発生物質を0.3〜4倍量(質量比)の結着樹脂及び溶剤とともに、ホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター又はロールミルを用いる方法で分散する。分散して得た電荷発生層用塗布液を塗布する。これを乾燥させることによって、電荷発生層を形成することができる。また、電荷発生層は、電荷発生物質の蒸着膜としてもよい。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂とを溶剤に溶解させることによって得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。また、上記電荷輸送物質のうち単独で成膜性を有するものは、結着樹脂を用いずにそれ単独で成膜し、電荷輸送層とすることもできる。
電荷発生層及び電荷輸送層に用いる結着樹脂としては、以下のものが挙げられる:スチレン,酢酸ビニル,塩化ビニル,アクリル酸エステル,メタクリル酸エステル,フッ化ビニリデン,トリフルオロエチレンの如きビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂及びエポキシ樹脂。
電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、さらには0.1μm以上2μm以下であることがより好ましい。
電荷輸送層の膜厚は5μm以上50μm以下であることが好ましく、さらには10μm以上35μm以下であることがより好ましい。
本発明の感光体は、架橋された表面層と該表面層の表面に形成された多数の架橋された凸部との連続性を確保し、一体化した表面層を含む構成をとることが好ましい。
架橋された表面層とこの上の架橋された凸部は、電気的又は機械的特性の連続性を維持するには組成の連続性を確保することが好ましく、両者において同一の電荷輸送性化合物の架橋体を含有し、又同一の含有量であることが好ましい。例えば、架橋された表面層が一般式(1)のトリアリールアミン構造を有する架橋体をある含有量で構成された場合、同様に架橋された凸部も一般式(1)のトリアリールアミン構造を有する架橋体であり、含有量が同一であることが好ましい。
電荷輸送性化合物が異なる場合、電荷担体のエネルギーギャップが生じ易いので、電気的不具合が生じ易い。また、両者の含有率の違いは電荷輸送性化合物の含有率でいうと10mol%以内である。これを超えると電荷移動の点で好ましくなく、残留電位の原因になる。架橋された表面層と架橋された凸の架橋形式は同一であることが物性の連続性から好ましい。また、従来、架橋性がない表面層の上に架橋性がない表面層を塗工した場合、乾燥過程において電荷輸送性化合物が拡散することで、連続性を確保できた。しかし、架橋された表面層は塗工液に対する溶解性が乏しいので、従来のように連続性を維持し難いので、本発明の両者の連続性の確保は効果の発揮に重要である。
凸の形成に関わる架橋された表面層の濡れ性について述べる。架橋されていない表面層の上にスプレー塗工のように霧化された液滴を供給すると、液滴の表面層に到着後に表面層と融合し、本発明の凸部が得られない。特に反応性モノマーが室温で液体の場合は、塗工液の溶剤が揮発しても塗工膜が液体のままであるため融合が短時間に達成される。本発明における凸は、液滴の融合が抑制された架橋表面層において形成されることが好ましい。液滴の形成には塗工液に界面活性剤が含有されることが好ましい。反応性の界面活性剤が一層好ましい。例えば、両末端にアクリロイルオキシ基を有する反応性シリコーン化合物が挙げられる。その他公知の反応性の界面活性剤が適用可能である。架橋表面層と凸形成用の塗工液の界面活性剤の含有量は塗工液の固形分に対して0.5〜10wt%である。
凸部と一体化した表面層に含有させる電荷輸送材料としては、公知の電荷輸送性化合物を用いることができる。重合あるいは架橋性のモノマーやオリゴマーとしては、アクリロイルオキシ基やスチレン基を有する連鎖重合系の化合物、水酸基やアルコキシシリル基、イソシアネート基を有する逐次重合系の化合物が挙げられる。得られる電子写真特性、汎用性や材料設計、製造安定性の点から正孔輸送性化合物と連鎖重合系材料の組み合わせが好ましく、さらには正孔輸送性基およびアクリロイルオキシ基の両者を分子内に有する化合物を架橋させる系が特に好ましい。熱、光、放射線を用いて架橋硬化できる。架橋性樹脂は3次元に架橋されていることが好ましい。
本発明においては、凸部の下層である電荷輸送層自体を架橋或いは硬化された樹脂で構成することができる。この同様に架橋された電荷輸送層上に架橋された凸部を形成することができる。重合或いは架橋可能な材料の組成としては、電荷輸送構造を含み(メタ)アクリロイルオキシ基を1つ以上有する化合物が利用できる。また、電荷輸送構造を含まない(メタ)アクリロイルオキシ基を1つ以上有するモノマーやオリゴマーと併用した組成の構成にしても良い。少なくとも塗工液中にこのような化合物を含有させて凸部を有する表面層を形成し、熱、光、或いは電子線、γ線等の放射線によるエネルギーを与えて架橋し硬化させてできる。
電荷輸送構造を含む化合物としてはトリアリールアミン構造を有するものが好ましく、また、結着樹脂と架橋するためには少なくとも1官能のラジカル重合性基を含むトリアリールアミン構造を有する電荷輸送化合物が好ましい。
例えば、以下の一般式(1)で示される電荷輸送性化合物が挙げられる。
(式中、d、e、fはそれぞれ0または1の整数、R13は水素原子、メチル基を表し、R14、R15は水素原子以外の置換基で炭素数1〜6のアルキル基を表し、複数の場合は異なってもよい。g、hは0〜3の整数を表す。Zは単結合、メチレン基、エチレン基、又は
を表す。)
例示化合物を以下に挙げる。
(アクリル酸2−[4’−(ジ−p−トリル−アミノ)−ビフェニル−4−イル]−エチル)
(アクリル酸2−[4’−(ジ−p−トリル−アミノ)−ビフェニル−4−イル])
架橋樹脂層の膜厚は、電荷輸送層の場合は前述と同様5μm以上50μm以下であることが好ましく、さらには10μm以上35μm以下であることがより好ましい。第二の電荷輸送層あるいは保護層の場合は、0.1μm以上20μm以下であることが好ましく、さらには1μm以上10μm以下であることがより好ましい。本発明において感光体の表面に多数の凸部が存在すると膜厚が一義的に規定できない場合があるので、凸部の影響が少ない渦電流方式の膜厚計(フィッシャーインスツルメント社製、FisherscopeMMS)によるものとし、感光体軸方向の任意の4箇所以上の平均値にて規定する。
前述したように、本発明の感光体は、耐摩耗性に優れる感光体の表面に特定の凸部が多数形成されたものである。従来の摩耗しにくい表面を有する感光体は、感光体表面の膜削れが少ない結果、表面が更新されず、異物や汚染物が蓄積し、ブレードが滑り難くなり、ビビリ、捩れ、反転等によるクリーニング性の低下やブレード欠けによる画像欠陥が発生することを、感光体の表面の改良により解決したものである。
<プロセスカートリッジ及び電子写真装置>
次に、図面を用いて本発明の画像形成装置全体を詳しく説明する。なお、以下に示す図や説明は本発明を説明するための一例であり、これに限定されるものではない。
図8は、本発明の画像形成装置を説明するための概略図である。感光体1は本発明の感光体が用いられている。感光体1はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。
帯電部材3は、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)等による非接触帯電や帯電ローラーあるいは帯電ブラシによる接触帯電のいずれも使用することが可能である。さらに、帯電ローラー16を用いる場合、図9に示されるように感光体あるいは帯電ローラー16にギャップを設けて、感光体と帯電ローラーとが画像形成領域18において非接触となるように近接配置させることも可能であり有効である。特に、感光体表面に潤滑性物質を付着させた場合に、それらが帯電ローラーに付着することによって、帯電ローラーの汚染を促進させる場合がある。帯電ローラー16の汚染は帯電ムラを引き起こしたり、感光体の汚染を促進させたりする恐れがある。従って、帯電ローラー16と感光体1とが近接配置されていることによって、それらを抑制させる効果が得られる場合があるため有効である。
感光体1に対し帯電部材16を近接配置させる方法としては、感光体1の非画像形成領域にギャップを設ける必要があるが、それは例えば、ギャップ材17を帯電部材に設けたり、感光体側に設けたり、あるいは感光体の両端にセットされるフランジ部に設けることによって形成することが可能であり、本発明においては感光体と帯電部材とが近接配置されていれば如何なる方法でも可能である。このようにギャップ材を使用する場合、ギャップ材17は絶縁性である必要があり、耐摩耗性の高い材料が有効に用いられる。ギャップ材はテープ状、シール状もしくはチューブ状等、如何なる形態のものでも使用できる。
ギャップの厚さは、10〜200μmが好ましく、20〜100μmがより好ましく、さらに好ましくは40〜80μmである。ギャップがこれよりも小さい場合には、帯電部材と感光体の接触が多くなり、近接配置させたメリットが得られず画質劣化の影響が増加し、ギャップがこれよりも大きい場合には帯電の安定性が低下し帯電ムラが発生する場合がある。また、帯電部材には直流成分に交流成分を重畳して感光体に帯電を付与することが可能である。交流成分を重畳することによって、帯電ムラを低減することが可能となり、それによって画像濃度ムラやコントラストの低下を抑制することが可能となり有用である。
コロトロンやスコロトロンによるコロナ帯電方式は、感光体表面への放電生成物の付着量は比較的少ない傾向にあるものの、オゾン発生量は非常に多くなる傾向にある。一方、帯電ローラーを用いた場合にはオゾン発生量は軽減できるものの、放電生成物の付着量が増加する傾向にある。オゾンも放電生成物も画像流れ等に大きな影響を及ぼす因子であるが、本発明は放電生成物の付着による画像流れに対する抑制手段であるため、帯電手段に帯電ローラーを用いた場合にその効果がより発揮されることになる。
次に、均一に帯電された感光体上に静電潜像を形成するために画像露光部5が用いられる。この光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
次に、感光体上に形成された静電潜像を可視化するために現像ユニット6が用いられる。現像方式としては、乾式トナーを用いた一成分現像法、二成分現像法、湿式トナーを用いた湿式現像法等がある。感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。
フルカラー用電子写真装置における現像ユニット6は、少なくともイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色に対応したユニットを有しており、1つの感光体に4色の現像ユニットが近接された方式や、1つの現像ユニットに4色のトナーが分別されて充填され、ユニット自体が4段階に回転することによって4色の現像を順次行う、リボルバー方式や、4色のトナーが充填された各々4つのユニットに対し4つの感光体が配置された図10に示すタンデム方式等が挙げられる。
使用されるトナーは、粉砕トナーあるいは重合トナーの何れでも良い。高画質が目的の場合、重合トナーが特に好ましい。重合トナーは球形の形状のトナーが得られやすいことが知られているが、トナーが球形あるいは略球形の形状を有することによって離型性が向上するため、転写効率が向上し、残留トナーが少なくなり、異常画像が抑制できる。しかし、球形あるいは略球形トナーはクリーニング性を著しく低下させるため、従来は球形あるいは略球形の形状を避けて作らざるを得ず、それによって十分な転写効率が得られていなかった。
本発明は感光体に微細な凸部を形成したことにより、離型性が向上し、更にクリーニング性を大幅に向上させることができる。感光体表面に形成される凸部と感光体に当接するクリーニングブレードの線圧を大きくすることで、転がりやすくクリーニング性を大幅に低下させる球形あるいは略球形トナーに対して、動きを抑えることが可能となり、クリーニング性の向上が可能となった。
次に、感光体上で可視化されたトナー像は紙上、もしくは中間転写体に転写される。図11は、タンデム方式でかつ中間転写ベルト20が具備された画像形成装置の概略図であり、本発明における感光体1に中間転写ベルト20が接触し、感光体と紙とが直接接触しない構成を有する画像形成装置を説明するための概略図である。なお、中間転写体はドラム状であっても、シート状あるいはエンドレスベルト状であってもよい。中間転写体もしくは中間転写ベルト20上に形成されたトナー像は、直ちに紙9に転写される。これらの転写手段としても、転写チャージャー、バイアスローラーを用いる静電転写方式、粘着転写法、圧力転写法等の機械転写方式、磁気転写方式等、従来の方式が利用可能である。
感光体からトナーが転写されるとき、感光体の離型性が低いと、トナーが感光体に残存してしまい、中抜けの原因となったり、転写効率の低下による画質劣化の原因となる。本発明においては、感光体表面の離型性を向上させる効果も得られたことから、転写効率の向上並びに中抜けの抑制をも同時に改善することが可能となった。また、感光体に中間転写ベルトが接触し、感光体と紙とが直接接触しない構成を有することによって、感光体表面の紙粉付着を抑制する効果が得られるため、本発明においてはより好ましい。感光体表面への放電生成物やトナー外添剤の付着は、紙粉を引き寄せるため、フィルミングが促進される場合があるが、中間転写ベルトを用いて感光体と紙とが直接接触していないことによって、その影響を大幅に抑制することが可能となる。
上記タンデム方式の画像形成装置において、各感光体上に形成されたトナー像を中間転写体もしくは中間転写ベルト20等に一次転写を行い、その後転写体(紙)9に二次転写を行うことによって、各感光体と紙9とが直接接触しない構成とすることは前記のとおり高耐久化、高画質化に対し非常に有効である。特に、タンデム方式の画像形成装置のおいては、感光体間における経時劣化変動を可能な限り少なくする必要があり、感光体表面の摩耗量はもちろん、感光体表面への汚染の影響に感光体間で大きな差が生じてくると、4本の感光体により一つの画像を形成する機構上、色再現性や解像度低下等、画像劣化を引き起こすことになる。特に、中抜けが起こると色再現性が低下することにもなり、カラー画像の場合その画質劣化の影響は非常に大きくなる。
また、タンデム方式の場合には、感光体表面の汚染物質である放電生成物、トナー外添剤、紙粉の中でも紙粉による影響の度合いが大きい傾向にある。それは、少なくとも4色の転写が終わるまで各感光体は紙と接触している必要があることや、印刷する色の種類によって各色のトナー使用量に差が生じてくるのに対し、トナー使用量に関わらず感光体は絶えず紙と接触している必要があることによる。例えば、ブラックのみの印刷を行う場合には、ブラック以外の3つの感光体は紙に接触しないようにする機構などが考えられてはいるものの、実際には単色のみによる印刷需要は少なく、紙粉による影響が大きくなるのが一般的となっている。これらのことから、タンデム方式の画像形成装置において、感光体上のトナー像を中間転写体もしくは中間転写ベルトに一次転写させることによって、感光体と紙とが直接接触しない構成とした場合、本発明の感光体を用いることにより、感光体の高耐久化だけでなく、画像ボケやフィルミングの抑制、色再現性や解像度の向上等に特に有効となる。
次に、転写後感光体上に残されたトナーをクリーニングするために、ファーブラシやクリーニングブレードあるいはそれらを併用して用いられるが、本発明においては、感光体表面に残存したトナーだけをクリーニングするのではなく、感光体に付着した放電生成物をも除去する必要があるため、特にクリーニング手段にはクリーニングブレードが好適に用いられる。感光体表面に微細な凸部を形成したことによって、感光体とクリーニングブレードとの接触面積を減少させ、それによって過剰な摩擦を抑え、クリーニング性を向上させることが可能となる。また、凸部の周囲の溝部に放電生成物が入り込み、放電生成物の残存する箇所を区別できたことにより、画像流れの影響を抑制できた。これにより画質の向上並びにその安定性を高めることが可能となる。
滑り性を付与するために、感光体表面に滑性成分を含む化合物を付着させることも可能である。それによって、感光体の離型性を高めたり、耐摩耗性を高めたり、異物付着を抑制したりする上で非常に有効である。表面層に含有される滑り性を付与する化合物としては、添加することによって滑り性が付与されれば、いかなる材料を用いてもよいが、特にシリコーン系化合物、フッ素系化合物、長鎖アルキル基含有化合物が有効に用いられる。シリコーン系化合物とは、分子構造にSiを含有するものであればいかなるものでも含まれ、例えばシリコーン樹脂並びに樹脂微粒子などが挙げられる。フッ素系化合物とは、分子構造にFを含んでいるものであればいかなるものでも含まれ、PTFE・PFA・PVDF等の各種フッ素樹脂微粒子等が挙げられる。
また、長鎖アルキル基含有化合物としては、長鎖アルキル基を含有する材料であればいかなるものでも含まれ、特にステアリン酸亜鉛は有効に用いられる。その他、ポリオレフィン系樹脂、シリコングリース、フッ素グリース、パラフィンワックス、脂肪酸エステル類、黒鉛、二硫化モリブデン等が挙げられる。感光体表面にこれらの滑り性を付与する化合物を付着させることによって、感光体に離型性を与える効果の持続性が著しく向上されたものの、その付着量を制御することが難しく、過剰に付着するとフィルミングを助長したり、異常画像や偏摩耗を引き起こす原因となっていた。本発明においては、感光体表面に交差する線状傷を形成したことにより、これらの滑性成分を含む化合物がその傷に入り込むことによって、感光体表面に付与される滑り性の効果の持続性が高まり、それによって少ない付着量でも十分な効果が得られたことにより感光体表面の汚染を抑制することが可能となり、異常画像の発生や偏摩耗を抑制することが可能となる。
これらの滑性成分を含む化合物を感光体表面に付着させる手段としては、いかなる方法でも使用することができるが、具体的には感光体表面にこれら化合物の固形物を直接接触させる方法や感光体にブラシを接触させ、ブラシを介して付着させる方法あるいは現像剤にこれらの化合物を混合して付着させる方法などが挙げられる。
次に、必要に応じて感光体上の潜像を取り除く目的で除電手段が用いられる。除電手段としては除電ランプ、除電チャージャーが用いられ、それぞれ上記露光光源、帯電手段を利用できる。
その他、感光体に近接していない原稿読み取り、給紙、定着、排紙等のプロセスは従来公知のものが全て使用できる。
以上の図示した画像形成プロセスは、本発明における実施形態を例示するものであって、もちろん他の実施形態も可能である。例えば、光照射工程は、像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に転写前露光、像露光のプレ露光、及びその他公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行うこともできる。
これらの画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形態でそれらの装置内に組み込まれ、着脱自在の構成としたものであってもよい。図12は、電子写真装置用プロセスカートリッジの一例を示す概略図である。本発明における画像形成装置用プロセスカートリッジとは、感光体及びクリーニング手段を内蔵し、他に帯電手段、現像手段、転写手段、除電手段の少なくとも一つを一体化し、画像形成装置本体に対して着脱可能とした部品である。本発明には、前記感光体が画像形成装置本体に対して着脱自在の構成を有するプロセスカートリッジに内蔵され、かつ前記プロセスカートリッジがタンデム方式の画像形成装置に内蔵された画像形成装置や、プロセスカートリッジに内蔵された前記感光体が転写工程において直接紙と接触しない構成を有する画像形成装置、及びそれらを組み合わせた画像形成装置、並びにそれらのプロセスカートリッジがすべて含まれる。
次に、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中において使用する「部」は、すべて重量部を表わす。
始めに、本発明に関わる試験と測定方法について述べる。
[実施例1]

円筒状アルミニウム製支持体(肉厚0.8mm、長さ340mm、外径30mmφ)上に、下記の下引き層用塗工液を用いて浸漬塗工し、加熱乾燥後の膜厚が3.5μmになるように下引き層を形成した。下引き層の膜厚は、表面の軸方向における5ヵ所を渦電流方式膜厚計にて測定して平均値を算出して求めた。尚、各層の膜厚は塗工後の膜厚から塗工前の膜厚を差し引いてその膜厚を算出した。
(下引き層用塗工液)
アルキッド樹脂(ベッコゾール1307-60-EL、大日本インキ化学工業製) 6部
メラミン樹脂(スーパーベッカミン G-821-60、大日本インキ化学工業製) 4部
酸化チタン(CR-EL:石原産業) 40部
メチルエチルケトン 50部
この下引き層上に下記組成の電荷発生層塗工液に浸漬塗工し、加熱乾燥させ、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
(電荷発生層用塗工液)
下記構造式(A)のビスアゾ顔料 2.5部
ポリビニルブチラール(XYHL、UCC製) 0.5部
シクロヘキサノン 200部
メチルエチルケトン 80部
この電荷発生層上に下記組成の電荷輸送層用塗工液を用いて、浸積塗工し、加熱乾燥させ、膜厚22μmの電荷輸送層を形成した。
(電荷輸送層用塗工液)
ビスフェーノルZ型ポリカーボネート 10部
下記構造式(B)の低分子電荷輸送物質 10部
テトラヒドロフラン 80部
1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液 0.2部
(KF50−100CS、信越化学工業製)
次いで、下記の架橋表面層塗工液をスプレーガン(オリンポス社製)に充填し、圧力1.5kgf/mm、吐出量8g/分、塗工時間約60秒にて塗工した。感光体ドラムの回転数は約40回転/分、オシレート速度は約2.7mm/秒であった。 このドラムとメタルハライドランプからの距離120mmを置いて、ドラムを回転させながらUV硬化を施した。紫外線積算光量計(ウシオ社製、UIT−150)にて受光面の照度を測定したところ600mW/cmであった。ドラムの回転速度は25rpmであった。UV硬化を行う際、ドラム内に30℃の水を循環させ、連続4分間UV硬化した。その後130℃で30分加熱乾燥を加え約4.0μmの架橋表面層を設け、電子写真感光体を作成した。
(架橋型表面層塗工液)
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー 9部
トリメチロールプロパントリアクリレート
(KAYARAD TMPTA、日本化薬製)
分子量:382、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99
下記の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物 9部 (アクリル酸2−[4’−(ジ−p−トリル−アミノ)−ビフェニル−4−イル]−エチル)
次いで、得られた電子写真感光体上に、更に上記の架橋型表面層塗工液を用いてスプレー塗工した。同じスプレーガンであり、圧力2kgf/mm、吐出量8g/分、感光体ドラムの回転数は約100回転/分、オシレート速度は約5mm/秒であった。同様に、UV硬化し、加熱乾燥した。その結果、フィラーを含有しない架橋された樹脂を含有する凸部が形成された。
得られた感光体の表面形状を表面粗さ形状測定機(東京精密社製サーフコム1400D(測定子DT43801)、単に「粗さ計」と呼ぶ)にて計測した。図13にその測定断面曲線と粗さ曲線(両者とも、縦倍率:×5000、横倍率:×10、測定長さ:12mm)を例示した。粗さ曲線は測定断面曲線からうねり曲線を除いたものであり、ここから求めたRzは5.8μmであった。JISB0610(2001年)規格に準じて出力したものである。
形成された凸部は下向きの放物線を軸の中心に回転したときにできる形状に類似していた。この測定断面曲線は櫛の歯を上向きにしたような凸形状であった。微粒子含有塗工液をスプレー塗工して表面層を形成した場合の特徴である。複数の凸部が感光体表面から外向き(Z軸方向表)に且つ独立に形成されていることが分かった。これらの凸部はランダムの配置を取っている。図13において縦横の縮尺の関係でスパイク状の凸部があるように見えるが、実際は滑らかな形状の凸部がランダムに存在するものである。
前述した凸部の個数の数え方を実施した。まず、測定長さの0mm〜12mmの範囲において表面層塗工前の層に最も近い裾部を求め、これを基準にして1/2Rzである2.9μm以上の凸部の個数を求めたところ、凸部が45個あった。ただし、メインピークにある肩、サブピークは無視した。45個の凸部の高さの平均値は4.95μmであった。
測定条件は、算出規格:JIS2001年、測定長さ:12mm、カットオフ波長:0.8mm、測定倍率×20K、測定速度0.06mm、カットオフ:R2C(位相補償)、傾斜補正最小二乗法であった。
又、図14にレーザー顕微鏡(キーエンス社製VK−8500、対物100倍レンズ、垂直方向と平面方向の倍率比;50:1)にて計測した表面形状を例示する。凸部が独立して複数形成されていることがこれからも分かった。裾部は滑らかであった。
なお、本実施例においては、クリーニング手段としてポリウレタン製クリーニングブレードを用い、クリーニングブレードを線圧120g/cmで潜像担持体に当接するように配置した。さらに上記のように作成した感光体をブレードの線圧を80g/cmの条件で使用した。
クリーニングブレードについての詳細を以下に示す。
ゴム硬度:70[°]
反発弾性係数:15[%](温度23[℃])
300%モジュラス:3720[N/cm
引張り強さ:4970[N/cm
永久伸び%:1.70
感光体に対する当接角:30[°]
[実施例2]
実施例1において、表面層の2回目の塗工の条件を圧力3kgf/mm、吐出量8g/分、感光体ドラムの回転数は約300回転/分、オシレート速度は約10mm/秒とした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作成した。
使用したブレードの線圧は実施例1と同様にした。
[実施例3]
実施例1において、表面層の2回目の塗工の条件を圧力2kgf/mm、吐出量4g/分、感光体ドラムの回転数は約200回転/分、オシレート速度は約10mm/秒とした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作成した。
使用したブレードの線圧は実施例1と同様にした。
[実施例4]
実施例1において、表面層の2回目の塗工の条件を圧力1kgf/mm、吐出量8g/分、感光体ドラムの回転数は約200回転/分、オシレート速度は約15mm/秒とした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作成した。
使用したブレードの線圧は実施例1と同様にした。
[実施例5]
実施例1において、表面層の2回目の塗工の条件を圧力2kgf/mm、吐出量12g/分、感光体ドラムの回転数は約300回転/分、オシレート速度は約15mm/秒とした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作成した。使用したブレードの線圧は実施例1と同様にした。
[実施例6]
実施例1において、感光体に当接する際のブレードの線圧を100g/cmの条件にする以外は実施例1と同様にした。
[実施例7]
実施例2において、感光体に当接する際のブレードの線圧を100g/cmの条件にする以外は実施例2と同様にした。
[実施例8]
実施例3において、感光体に当接する際のブレードの線圧を100g/cmの条件にする以外は実施例3と同様にした。
[実施例9]
実施例4において、感光体に当接する際のブレードの線圧を100g/cmの条件にする以外は実施例4と同様にした。
[実施例10]
実施例5において、感光体に当接する際のブレードの線圧を100g/cmの条件にする以外は実施例5と同様にした。
[実施例11]
実施例1において、感光体に当接する際のブレードの線圧を120g/cmの条件にする以外は実施例1と同様にした。
[実施例12]
実施例2において、感光体に当接する際のブレードの線圧を120g/cmの条件にする以外は実施例2と同様にした。
[実施例13]
実施例3において、感光体に当接する際のブレードの線圧を120g/cmの条件にする以外は実施例3と同様にした。
[実施例14]
実施例4において、感光体に当接する際のブレードの線圧を120g/cmの条件にする以外は実施例4と同様にした。
[実施例15]
実施例5において、感光体に当接する際のブレードの線圧を120g/cmの条件にする以外は実施例5と同様にした。
[実施例16]
実施例1において、感光体に当接する際のブレードの線圧を150g/cmの条件にする以外は実施例4と同様にした。
[実施例17]
実施例2において、感光体に当接する際のブレードの線圧を150g/cmの条件にする以外は実施例2と同様にした。
[実施例18]
実施例3において、感光体に当接する際のブレードの線圧を150g/cmの条件にする以外は実施例3と同様にした。
[実施例19]
実施例4において、感光体に当接する際のブレードの線圧を150g/cmの条件にする以外は実施例4と同様にした。
[実施例20]
実施例5において、感光体に当接する際のブレードの線圧を150g/cmの条件にする以外は実施例5と同様にした。
[比較例1]
実施例2において、2度目のスプレー塗工を行わなかった以外は実施例2と同様にして架橋型表面層を有する電子写真感光体を得た。そのレーザー顕微鏡像を図15に示す。表面は平坦であり凸部が認められなかった。
使用したブレードの線圧は実施例1と同様にした。
[比較例2]
比較例1の電子写真感光体に、以下の条件にてガラスビーズを用いてブラスト処理した。水平に置いた感光体を回転させ、ガラスビーズを空気と混合し圧力をかけて噴出させ、感光体表面に衝突させて表面を粗面化した。ブラスト条件は、ガラスビーズ径50μm、噴射圧力2.5kgf/cm、ガン移動速度460mm/分であった。その粗さ計による表面形状の計測結果を図16に示す。実施例1のような櫛の歯が外向きに形成されていないことを確認した。粗さ曲線からRz:1.479であった。測定長0mm〜3mmにおいてビーズが衝突したときにできたと推定される深い傷、及び表面のミクロな割れ(表面から内向きにある深い凹部)が認められた。また、使用したブレードの線圧は120g/cmとした。
[比較例3]
実施例3において、感光体に当接する際のブレードの線圧を60g/cmの条件にする以外は実施例3と同様にした。
[比較例4]
実施例3において、感光体に当接する際のブレードの線圧を170g/cmの条件にする以外は実施例3と同様にした。
[比較例5]
実施例1において、表面層の2回目の塗工の条件を圧力1kgf/mm、吐出量4g/分、感光体ドラムの回転数は約300回転/分、オシレート速度は約5mm/秒とした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作成した。 使用したブレードの線圧は実施例1と同様にした。
[比較例6]
実施例1において、表面層の2回目の塗工の条件を圧力3kgf/mm、吐出量4g/分、感光体ドラムの回転数は約100回転/分、オシレート速度は約15mm/秒とした以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作成した。
使用したブレードの線圧は実施例1と同様にした。
[比較例7]
前記特許文献7記載の従来の感光体と比較した。
特許文献7に記載されているような表面に井戸型凹凸がある感光体を用意した。まず、Al製円筒状支持体にホーニング加工し、中心線粗さRa=0.18μmに粗面化処理し、以下の下引き層用塗工液を浸漬塗工法にて1.2μmの下引き層を形成した。(下引き層用塗工液)
ポリビニールブチラール(エスレックBM−S、積水化学) 4部
アセチルアセトンジルコニウムブチレート 30部
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン 3部
次いで、以下の組成の電荷発生層用塗工液を用意し、浸漬塗工法にて0.2μmの電荷発生層を形成した。
(電荷発生層用塗工液)
電荷発生物質として、Cukα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が、7.4°、16.6°、25.5°、28.3°のクロルガリウムフタロシアニンを含む以下の混合物をサンドミルにて4時間分散した分散液
クロルガリウムフタロシアニン 3部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(VMCH、日本ユニカー) 2部
酢酸ブチル 180部
次いで、以下の組成の電荷輸送層用塗工液を用意し、浸漬塗工法にて25μmの電荷輸送層を形成し、3層からなる感光体を得た。
(電荷輸送層用塗工液)
N、N’−ジフェニル−N、N−ビス(3−メチルフェニル)−[1、1’−ビスフェニル]−4、4’−ジアミン 4部
ポリカーボネート(三菱化学社製、ユーピロンZ400) 6部
テトラヒドロフラン 60部
2、6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール 0.2部
以上の組成を溶液にした後、SiO粒子(体積平均粒径500nm、東芝シリコーン社製トスパール102)を3部添加し、分散して電荷輸送層用塗工液を製造した。
次いで、特許文献7に従って、複数の凸形状を有するスタンパを取り付けた金型を用意し、圧力をかけて得られた感光体に形状を転写した。レーザー顕微鏡を用いて観察したところ、感光体の表面に1つの井戸が直径約0.7μm、平均深さが約0.5μm、井戸間の平均ピッチが約1.1μmである凹形状が複数形成されていたことを確認した。
また、使用したブレードの線圧は120g/cmとした。
これらの感光体を実施例1と同様にして、架橋型表面層を粗さ計にて断面曲線を計測した。これらの結果を表3にまとめた。
次いで、感光体の実機による評価を行った。
以上のように製造した実施例1〜20、比較例1〜7の感光体を、電子写真装置用プロセスカートリッジに装着し、画像露光光源655nmの半導体レーザーを用い、帯電ローラー及びクリーニングブレードを装着した画像形成装置((株)リコー製デジタル複写機C455の改造機)にて、画像出力を行った。トナーは体積平均粒径6μmの重合トナーを用いた。常温常湿(25℃、60%RH)で、感光体のVd(暗部電位)を−800V、Vl(明部電位)を−200Vになるように感光体の初期電位を設定した。
紙は(株)リコー製6200ペーパー(A4)を使用した。テストチャートは写真画像と文字の混在したものであり、地肌部、ベタ黒部、中間調が評価できものである。
評価項目は、トナーのすり抜け、トナー融着、クリーニングブレードの状態である。何れも目視、光学顕微鏡にて正常部を劣化部の比較を行った。耐久性試験は、5万枚の連続した画像出力を行い、初期画像(10〜20枚目)と5万枚後の画像(1〜10枚目)の画像劣化を観察した。又、耐久試験後のクリーニングブレードの先端を顕微鏡観察した。評価ランクを以下に示す。実施例と比較例の評価結果を表3に示す。
(トナーすり抜け)
ランク◎:出力画像に、すり抜けによるスジなし
ランク○:出力画像に、極めて僅かなトナーのすり抜けによるスジあり
ランク△:出力画像に、トナーのすり抜けによるスジが明確にあり
ランク×:出力画像の複数位置にトナーのすり抜けによるスジが明確にあり
(トナー融着)
ランク◎:感光体表面にトナー融着なし、出力画像に異常なし
ランク○:感光体表面の極一部にトナー融着があるが、出力画像にも極めて僅かな異常がある
ランク△:感光体表面の一部にトナー融着があり、出力画像の一部にも明らかな異常がある
ランク×:感光体表面の全域にトナー融着があり、出力画像の全域にも明らかな異常がある
(総合評価)
ランク○:初期のトナーすり抜け及びトナー融着が◎であり、5万枚後のトナーすり抜け及びトナー融着が○であり、ブレード状態の異常がないもの
ランク△:5万枚後のトナーすり抜け及びトナー融着が○であり、ブレード状態の異常がない場合であっても、初期のトナーすり抜けが○であるもの
ランク×:評価項目の少なくとも一つが×であるもの
以上の評価結果から、感光体の表面に本発明の特定の凸部を形成することによりブレードにビビリ、反転、捩れ防止できることが分かった。しかし、凸部の高さが6μmを越えると出力画像にわずかに不具合が出る場合があったが、画像形成を繰り返すうちに回復した。又、測定長さ12mmにおける凸部の個数が40個に満たないと異常画像になり、90個を越えた場合も異常画像になった。また、好ましい線圧は80〜150g/cmであった。
また凸部の高さが6.0μm以下の場合が初期から経時に渡ってトナーすり抜けの品質がより優れていた。
比較例1は感光体表面に凸部がないため、ブレードと感光体との摩擦力が大きくなってしまい、ブレードのビビリや反転が発生した。
比較例2は感光体表面に割れや傷などが発生し、さらにブレードと感光体の接触面積が大きいため、ブレードのビビリや捩れ、メクレが発生してしまった。
比較例3はブレードの線圧が弱すぎるため、トナーすり抜けが初期から発生してしまった。
比較例4はブレードの線圧が高すぎたために、ブレードのビビリ、捩れ、メクレが発生し、結果としてトナーすり抜けが発生した。
比較例5は凸個数が少なすぎるため、本発明の効果が十分に得られなかった。
比較例6は凸個数が多すぎるため、ブレードの欠けが発生してしまい、トナーのすり抜けが発生してしまった。
比較例7は、画像形成を繰り返すと、感光体表面の一部の領域で凹部が破壊されて複数の凹部が多数繋がった大きなが傷認められた。それに伴い、この傷からトナー融着とトナーすり抜けが発生した。又、この傷に対応したクリーニングブレードの先端には欠けが認められた。
したがって、導電性支持体上に感光層と表面層を有する電子写真感光体、および、クリーニングブレードが搭載される画像形成装置において、該表面層の上に凸部が形成されており、前記表面層と前記凸部が同一の電荷輸送性化合物の架橋体を含有し、且つ前記表面層の表面粗さをRzJISで表したとき、1/2×RzJIS以上の高さを有する凸の個数が測定長さ12mm当たり40個以上90個以下であり、且つクリーニングブレードの先端稜線部の該電子写真感光体に対する線圧が、80g/cm以上150g/cm以下であることで、良好な画像を長時間維持できる長寿命な画像形成プロセス、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジを提供できることが判明した。
本発明の画像形成装置によれば、クリーニングブレードのビビリ、捩れ、反転を抑制すると共にクリーニングブレードの欠けを防止し、トナーがすり抜けてクリーニング不良となることを防止して良好な画像を長時間形成することができるので、複写機、ファクシミリ、レーザープリンタ等の画像形成プロセスにおいて好適に利用することができる。
感光層の表面に凸部を有する感光体の概念図である。 不定形状の凸部がランダムに配置された感光体表面の平面図である。 凸部の高さの定義を説明する図である。 凸部を形成するためのスプレー塗工装置の概念図である。 本発明における感光体の層構成の一例を示す概略図である。 本発明における感光体の層構成の他の一例を示す概略図である。 本発明における感光体の層構成のさらに他の一例を示す概略図である。 画像形成プロセス及び画像形成装置を説明するための概略図である。 本発明の帯電方法の一例を示す概略図である。 本発明による画像形成プロセスの別の例を示した図である。 本発明による画像形成プロセスの別の他の例を示した図である。 本発明におけるプロセスカートリッジを示した一般的な図である。 実施例1の粗さ計による測定断面曲線を示す図である。 実施例1のレーザー顕微鏡による3次元像を示す図である。像 比較例1の感光体表面のレーザー顕微鏡による3次元像を示す図である。 比較例2の粗さ計による測定断面曲線
符号の説明
1 感光体
2 除電ランプ
3 帯電チャージャ
4 イレーサ
5 画像露光部
6 現像ユニット
7 転写前チャージャー
8 レジストローラ
9 転写紙
10 転写チャージャー
11 分離チャージャー
12 分離爪
13 クリーニング前チャージャー
14 ファーブラシ
15 ブレード
16 帯電ローラ
17 ギャップ材
18 像形成領域
19 クリーニング
20 中間転写ベルト
31 導電性支持体
33 感光層
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
39 表面層(保護層)
101 感光ドラム
102 帯電装置
103 露光
104 現像装置
105 転写体
106 転写装置
107 クリーニングブレード

Claims (7)

  1. 少なくとも、導電性支持体上に感光層と表面層を有する電子写真感光体、および、クリーニングブレードが搭載される画像形成装置において、該表面層の表面に凸部が形成されており、前記表面層と前記凸部が同一の電荷輸送性化合物の架橋体を含有し、且つ前記表面層の表面粗さをRzJISで表したとき、1/2×RzJIS以上の高さを有する凸部の個数が測定長さ12mm当たり40個以上90個以下であり、且つクリーニングブレードの先端稜線部の該電子写真感光体に対する線圧が、80g/cm以上150g/cm以下であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記凸部の高さが測定長さ12mmに対して平均値として5μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記電荷輸送性化合物の架橋体が少なくともトリアリールアミン構造を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記電荷輸送性化合物が下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
    (式中、d、e、fはそれぞれ0または1の整数、R13は水素原子、メチル基を表し、R14、R15は水素原子以外の置換基で炭素数1〜6のアルキル基を表し、複数の場合は異なってもよい。g、hは0〜3の整数を表す。Zは単結合、メチレン基、エチレン基、
    又は
    を表す。)
  5. 前記凸部がスプレー塗工法によって形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 少なくとも重合トナーを用いて現像することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 少なくとも2色以上の現像ステーションを有し、且つ、タンデム方式であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
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