JP2007079244A - 画像形成装置及びプロセスカートリッジ並びに画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な構成で装置の小型化/低コスト化を実現し、AC重畳帯電下においても感光体摩耗の抑制及びクリーニング性の維持を両立でき、長期に渡って良好な画像を出力可能な画像形成装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成方法を提供する。
【解決手段】静電潜像担持体に対して接触または近接して設けられた帯電部材に交流成分を含む電圧を印加することによって生じる放電を利用して該静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、現像手段と、ブレードクリーニング手段と、固形潤滑剤をブラシ状ローラで摺擦して掻き取り該静電潜像担持体表面に塗布する潤滑剤塗布手段を少なくとも有する画像形成装置において、静電潜像担持体が、その表面に、電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーと電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を硬化した架橋層からなり、かつ該架橋層表面の十点平均粗さRzが0.4〜1.0(μm)の範囲にある表面層を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、交流成分を含む電圧を印加することによって生じる放電を利用して静電潜像担持体を帯電させる方式の画像形成装置、プロセスカートリッジ、及び該画像形成装置を用いる画像形成方法に関する。
従来、電子写真プロセスを採用した画像形成装置においては、静電潜像担持体としての感光体表面を帯電させる帯電手段を有している。帯電手段で用いる帯電方式の一つとして、近接放電による帯電方式がある。これは、感光体表面に帯電部材を接触或いは非接触で近接させ、近接放電により感光体表面の帯電を行なう方式である。
近年、高画質化、装置の小型化などがますます望まれる中、帯電装置も高画質化と小型化が課題となっている。このような課題に対して、感光体に接触又は近接させた帯電部材を用いる近接放電方式を用いた帯電装置は、大掛かりな帯電装置を必要としないため有効である。
このような近接帯電方式では、帯電部材と感光体表面との微少な接触ムラ、或いは非接触とした場合には帯電部材と感光体表面とのギャップ変動等により、感光体表面を均一に帯電させることが困難であるため、近年では直流(DC)成分に交流(AC)成分を重畳した、AC重畳帯電方式が多く用いられるようになった。
AC成分を重畳した近接帯電方式は、装置の小型化及び高画質化を実現できると同時に、帯電均一性を保ちながら帯電部材と感光体とを非接触にできることから、帯電部材自身の劣化も抑制することができるため、装置の小型化、高画質化、高耐久化に対しては非常に優位な技術であるといえる。
しかしながら、こうしたAC重畳帯電は感光体表面を活性化させるため、感光体表面とトナーとの間の付着力が増加し、クリーニング性に対しては不利な構成である。更に、近年では高画質の観点からトナーの小径化、球形化が進められており、更にクリーニング性に対しての余裕度は低くなる一方である。
また、最近の検討から、近接放電による帯電方式は感光体表面を近傍に放電が集中するため、感光体表面を劣化させることが分かった。近接放電による感光体表面の劣化は機械的摺擦とは違い、感光体への当接部材がない場合においても発生する。
図1は、近接放電による感光体表面の劣化状態を調べるために、感光体表面に帯電部材のみを非接触状態で近接配置し、連続約150時間の帯電実験を行なったときの、感光体表面の膜厚の変化を測定した結果である。
ここで使用した感光体は、表面の電荷輸送層にバインダー樹脂としてポリカーボネートを含有させた有機感光体であり、感光体に対して当接する部材を全て取り除き、DCバイアスにACバイアスを重畳した電圧が印加された非接触帯電ローラを用いて帯電を行なった。この結果、感光体表面の膜の削れ量が次第に多くなり、感光体の膜厚が次第に減少している事実がわかった。膜厚減少のメカニズムについては現在検討中であり明らかにはなってはいないが、膜厚が減少した感光体を分析したところ、感光体を構成するポリカーボネートが分解されたと考えられるカルボン酸などが検出された。このように、近接放電によって感光体を構成する成分が分解されたと考えられる物質が検出されたことから、感光体の膜厚減少のメカニズムとしては、次のようなことが考えられる。
図2(a)(b)は、近接放電によって感光体1表面が劣化する場合の感光体表面の状態を、帯電ローラ2aを感光体表面から微小ギャップをもって対向させた状態を例にとって示した説明図である。
近接放電を行なうと、感光体表面の放電領域では放電により発生した粒子(オゾン、電子、励起分子、イオン、プラズマなど)のエネルギーが感光体表面の電荷輸送層1aに照射される。このエネルギーが感光体表面を構成する分子の結合エネルギーに共鳴、吸収され、図2(b)に示すように、電荷輸送層1aは、樹脂分子鎖の切断による分子量低下、高分子鎖の絡み合い度の低下、樹脂の蒸発等の化学的劣化を生じる。このような近接放電による感光体の化学的劣化によって、感光体表面の電荷輸送層1aは次第にその膜厚を減少させてしまうと考えられる。このような状況下において、クリーニングブレード等で感光体表面を機械的に摺擦されると、感光体の摩耗がより一層促進されることになる。
このように、AC重畳帯電下ではクリーニング性、感光体摩耗の問題が顕著であり、これらを安定に両立させることが大きな課題となっている。
これらの課題に対する提案として、例えば特開平11−184340号公報(特許文献1)ではトナー中にステアリン酸亜鉛を0.01〜0.5部含有させる構成が開示されている。しかし、この構成ではトナー入力量が変動した場合に、感光体へのステアリン酸亜鉛の供給量が一定とならないため、特に感光体の化学的劣化に起因する摩耗に対して、効果を安定して得ることができない。
また、ステアリン酸亜鉛を一定に供給するための構成として、例えば特開2002−55580号公報(特許文献2)、特開2002−244487号公報(特許文献3)、特開2004−334092号公報(特許文献4)等には、感光体表面に固形状潤滑剤を塗布するための手段を設けた構成が開示されている。しかし、主にクリーニング部でのストレスを受けることにより感光体表面形状が経時で変化するため、感光体表面に潤滑剤を安定供給し続けることは難しい。
更に、摩耗を低減するための感光体側からのアプローチとしては、例えば特許第3194392号公報(特許文献5)、特許第3262488号公報(特許文献6)等には、硬化性のバインダー樹脂を用いることにより、感光体自身の耐摩耗性を向上させる構成が開示されている。しかしながら、これらの提案はAC重畳帯電下での使用を想定したものではなく、表面の変質についての考慮がなされていないため、クリーニング性との両立が困難である。
このように、電子写真プロセスの変化と共にシステム課題は多岐に渡ってきており、これらを簡便な方法で両立させるための構成は未だに提案されていないのが実状である。
特開平11−184340号公報 特開2002−55580号公報 特開2002−244487号公報 特開2004−334092号公報 特許第3194392号公報 特許第3262488号公報
本発明は上記実状に鑑み、簡便な構成で装置の小型化/低コスト化を実現し、AC重畳帯電下においても感光体摩耗の抑制及びクリーニング性の維持を両立でき、長期に渡って良好な画像を出力可能な画像形成装置、プロセスカートリッジ、及び該画像形成装置を用いる画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討の結果、上述の課題に対して有効な潤滑性物質を感光体表面に安定供給するためには、感光体表面粗さの最適化が重要であることを見出した。更に、感光体処方や潤滑性物質の種類を特定することにより、長期に渡って耐摩耗性とクリーニング性の両立を実現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、上記課題は本発明の下記(1)〜(14)によって解決される。
(1)「静電潜像担持体と、該静電潜像担持体に対して接触または近接して設けられた帯電部材に交流成分を含む電圧を印加することによって生じる放電を利用して該静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像手段と、ブレードを用いてクリーニングを行なうクリーニング手段と、固形潤滑剤をブラシ状ローラで摺擦して掻き取り該静電潜像担持体表面に塗布する潤滑剤塗布手段を少なくとも有する画像形成装置において、該静電潜像担持体が、その表面に、少なくとも電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーと電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を硬化した架橋層からなり、かつ該架橋層表面の十点平均粗さRzが0.4〜1.0(μm)の範囲にある表面層を有することを特徴とする画像形成装置」;
(2)「前記固形潤滑剤が、脂肪酸金属塩からなることを特徴とする前記(1)に記載の画像形成装置」;
(3)「前記脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛であることを特徴とする前記(2)に記載の画像形成装置」;
(4)「前記静電潜像担持体表面層が、フィラーを含有していることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(5)「前記フィラーが、少なくとも1種の無機フィラーであることを特徴とする前記(4)に記載の画像形成装置」;
(6)「前記電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーが3官能以上であり、前記電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が1官能であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(7)「前記電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーにおける官能基数に対する分子量の割合(分子量/官能基数)が、250以下であることを特徴とする前記(6)に記載の画像形成装置」;
(8)「前記電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーの官能基が、アクリロイルオキシ基及び/又はメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(9)「前記電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の官能基が、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(10)「前記最表面層に用いられる電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の電荷輸送性構造が、トリアリールアミン構造であることを特徴とする前記(1)〜(9)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(11)「前記表面層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が、下記一般式(1)又は(2)で表わされる化合物の少なくとも一種以上であることを特徴とする前記(6)〜(10)のいずれかに記載の画像形成装置。
Figure 2007079244
Figure 2007079244

(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、−COOR(Rは水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、又は置換もしくは無置換のアリール基)、ハロゲン化カルボニル基もしくはCONR(R及びRは水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、又は置換もしくは無置換のアリール基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい)を表わし、Ar、Arは置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、同一であっても異なってもよい。Ar、Arは置換もしくは無置換のアリール基を表わし、同一であっても異なってもよい。Xは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。Zは置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアラルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、アルキレンオキシカルボニル基を表わす。m、nは0〜3の整数を表わす。)」;
(12)「前記表面層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が、下記一般式(3)で表わされる化合物の少なくとも一種以上であることを特徴とする前記(11)に記載の画像形成装置。
Figure 2007079244

(式中、o、p、qはそれぞれ0又は1の整数、Raは水素原子又はメチル基を表わし、Rb、Rcは水素原子以外の置換基で炭素数1〜6のアルキル基を表わし、複数の場合は同一又は異なってもよい。s、tは0〜3の整数を表わす。Zaは単結合、メチレン基、エチレン基、
Figure 2007079244

を表わす。)」;
(13)「前記(1)〜(12)のいずれかに記載の画像形成装置における帯電手段、静電潜像担持体、現像手段、クリーニング手段及び潤滑剤塗布手段を一体内に含有し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカ−トリッジ」;
(14)「前記(1)〜(12)のいずれかに記載の画像形成装置を用いて画像形成を行なうことを特徴とする画像形成方法」。
本発明は、AC重畳帯電方式による画像形成装置において、感光体摩耗の抑制及びクリーニング性の維持を両立でき、長期に渡って良好な画像の形成が可能であり、しかも簡便な構成で装置の小型化/低コスト化を実現した画像形成装置、プロセスカートリッジ、及び該画像形成装置を用いて長期に渡って高画質の画像を形成し得る画像形成方法を提供することができる。
〔本実施形態の1例〕
以下、本発明が適用される画像形成装置について実施形態の1例を説明するが、本発明の態様はこれに限られるものではない。図3に、後述する各実施例に共通した構成を有する画像形成装置の一例を示す。この画像形成装置は、有機感光体からなる静電潜像担持体としての感光体1を備えている。
図3において感光体1は、図示しない駆動装置により回転駆動され、その表面が近接帯電方式の帯電装置2の帯電ローラ2aにより所定の極性に帯電される。帯電された感光体1の表面は、露光装置3によって露光され画像情報に応じた静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置4から感光体1の表面に供給される現像剤としてのトナーにより現像されて、トナー像として可視像化される。
一方、図示しない給紙部からは記録媒体としての転写紙が感光体1に向けて給送される。この転写紙には、感光体1に対向配置されている転写装置5によって感光体1上のトナー像が転写紙上に転写される。トナー像が転写された転写紙は、感光体1から分離した後、転写材搬送経路10に沿って定着装置6に搬送されて、トナー像が定着される。転写紙にトナー像を転写した後の感光体1上に残留している残留トナーとしての転写残トナーは、クリーニング装置7(クリーニングブレード8等)によって感光体1上から除去される。また、転写残トナーが除去された後の感光体表面の残留電荷は、除電装置9により除去される。このようにして、感光体1は繰り返し使用される。尚、本実施形態の画像形成装置は、潤滑剤塗布装置30を有しているが、これについては後ほど詳述する。
また本実施形態の画像形成装置では、感光体、帯電部材を有する帯電装置、現像装置、クリーニング装置及び潤滑剤塗布装置が一体に構成され、画像形成装置本体から着脱可能なプロセスカートリッジとして構成してもよい。かかるプロセスカートリッジは一体に交換されるので、潤滑剤塗布装置30に含有される潤滑剤の量、感光体の初期膜厚などを相互に適切な量に設定することが容易であり、本発明に適している。
次に本実施形態の画像形成装置に用いる帯電装置2について説明する。この帯電装置2は、近接放電を用いて感光体を帯電する。近接放電を用いて感光体を帯電する方法としては、回動可能なローラ状の帯電部材(以下、帯電ローラという)2aを感光体に接触させて配置する接触帯電方式と、帯電ローラを感光体に非接触に配置する非接触帯電方式とがある。本実施形態においては、非接触帯電方式を用いている。
本発明は接触帯電方式にも適用できるが、接触帯電方式においては感光体表面との接触性を向上させ、かつ感光体に機械的ストレスを与えない弾性部材を用いることが好ましい。しかし弾性部材を用いた場合には帯電ニップ幅が広くなり、これによって帯電ローラ側に保護物質が付着しやすくなるためことがある。よって、高耐久化のためには、非接触帯電方式を採用する方が有利である。本実施形態においては、感光体表面における少なくとも画像形成領域に対して所定の帯電ギャップをもって対向するよう帯電ローラ2aを配置した非接触帯電方式を採用した。
図4は、本実施形態の画像形成装置に用いる帯電装置2の説明図である。
帯電ローラ2aは軸部21aとローラ部21bとからなる。ローラ部21bは軸部21aの回転によって回動可能であり、感光体1表面のうち画像が形成される画像形成領域11に対向する部分は感光体1と非接触である。帯電ローラは、その長手方向(軸方向)の寸法が画像形成領域よりも少し長く設定されており、その長手方向の両端部にスペーサ22を設けている。これら2つのスペーサを感光体表面両端部の非画像形成領域12に当接させることによって、感光体1と帯電ローラとの間に微小なギャップ14を形成している。この微小なギャップ14は、帯電ローラと感光体1との最近接部における距離が5〜100[μm]に維持できるよう構成している。このギャップ14のより好ましい範囲は、30〜65[μm]であり、本実施形態1の装置では、50μmに設定した。また、軸部21aをスプリングからなる加圧バネ15によって感光体側に加圧している。これにより、微小なギャップ14を精度よく維持することができる。また、帯電ローラはスペーサ22を介して感光体表面に連れ回って回転する。
帯電ローラ2aには帯電用の電源を接続している。これにより、感光体表面と帯電ローラ表面との間の微小な空隙での近接放電により、感光体表面を均一に帯電する。印加電圧は、本実施形態においては直流成分であるDC電圧に交流成分であるAC電圧を重畳した交番電圧を用いている。帯電ローラ2aに印加する印加電圧としてDC電圧にAC電圧を重畳させた交番電圧を印加すると、微小ギャップ変動による帯電電位のばらつきなどの影響が抑制されて均一な帯電が可能となる。
帯電ローラ2aは円柱状を呈する導電性支持体としての芯金と、芯金の外周面上に形成された抵抗調整層を有する。帯電ローラ2aの表面は硬質であることが望ましい。ローラ部材としてはゴム部材も使用できるが、ゴム部材が容易に変形しやすい部材であると感光体1との微小ギャップ14の均一な維持が困難となり、作像条件によっては帯電ローラ2aの中央部のみが感光体表面に突発的に接触する可能性がある。帯電ローラ2aが感光体表面に局所的/突発的に接触することによって生じる潤滑性物質の乱れに対応することは困難であるため、非接触帯電方式を使用する場合にはたわみが少ない硬質の部材が望ましい。
表面が硬質な帯電ローラ2aの具体例としては、例えば、抵抗調整層を高分子型イオン導電剤が分散する熱可塑性樹脂組成物(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン及びその共重合体等)により形成し、抵抗調整層の表面を硬化剤により硬化皮膜処理されたものが挙げられる。また硬化皮膜処理は、例えば、イソシアネート含有化合物を含む処理溶液に抵抗調整層を浸漬させることにより行なわれるが、抵抗調整層の表面に改めて硬化処理皮膜層を形成することにより行なわれてもよい。本実施形態では、帯電ローラ2aをφ10mm(直径10mm)で形成した。
本実施形態の感光体1は負帯電性の有機感光体であり、φ30mmのドラム状導電性支持体上に感光層を設けたものである。また、感光体表面粗さを制御するために、架橋性樹脂中にフィラーを分散した表面層を更に設けてある。感光体層構成の一例としては、(1)導電性支持体/感光層/表面層、(2)導電性支持体/電荷発生層/表面層、(3)導電性支持体/電荷発生層/電荷輸送層/表面層、(4)導電性支持体/電荷輸送層/電荷発生層/表面層が挙げられる。
ここで感光体表面層について詳細に説明する。
本発明における感光体の表面層は、加熱又は光エネルギー照射によって硬化されており、有機溶媒に対し不溶性である。
感光体の表面層は、加熱又は光エネルギー照射によって硬化されることにより、長期繰り返し使用によっても感光体の機械的劣化が少なく、また感光体表面の耐傷性が顕著に向上し、高耐久化と同時に優れたクリーニング性を維持することができる。
しかし、感光体の静電特性を満足させるためには、表面層に電荷輸送機能を付与する必要がある。電荷輸送機能を持たせないと残留電位上昇や感度劣化を引き起こし、感光体の画質安定性を大きく低下させてしまう。本発明においては、電荷輸送構造を有さないラジカル重合性モノマーと電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とを硬化させることにより、静電特性の安定化と同時に、本発明における効果を充分に得ることが可能となり好ましい。これに対し、官能基を有しない低分子電荷輸送物質を表面層中に含有させた場合は、その相溶性の低さから低分子電荷輸送物質の析出や白濁現象が起こり、表面層の機械的強度の低下、残留電位上昇、感度劣化、表面粗さの著しい増加等により画像欠陥の発生等を引き起こす。従って、表面層に電荷輸送機能を持たせるには、電荷輸送機能と官能基を有するラジカル重合性化合物を用い、ラジカル重合性モノマーと硬化させることが好ましい。
電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物は、2官能以上のものを用いることも感光体表面の平滑性、静電特性、あるいは耐久性を損なわない範囲であれば可能である。しかし、2官能以上の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を含有すると架橋結合密度を高めることはできるが、嵩高い正孔輸送性化合物が多数の結合で絡み合うため、表面層に歪みが生じ硬化反応が不均一となる。このため外部応力に対する回復力が局部的に低下し、耐摩耗性のバラツキが大きくなる。これにより局部的に凹凸が生じることによって本発明の効果が低減する恐れがある。従って、2官能以上の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物よりも、1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を用いた方が好ましい。
上記電荷輸送機能を有するラジカル重合性化合物と硬化させる電荷輸送性構造を有さないラジカル重合性モノマーとしては、1官能及び2官能のラジカル重合性モノマーを用いてもよいが、表面層中の架橋結合が希薄となり飛躍的な耐傷性向上が達成されない場合がある。本発明の感光体においては、表面層に3官能以上のラジカル重合性モノマーを用いることがより好ましく、これにより3次元の網目構造が発達し、架橋度並びに弾性変位率が高くなる傾向を示し、弾性変位率と硬度とを両立しやすくなる。このように、多官能のラジカル重合性モノマーを用いて硬化させることにより、感光体の機械的な耐摩耗性のみならず、耐傷性を顕著に向上させることが可能となり、本発明におけるクリーニング性維持において有効かつ有用である。
よって、本発明においては、少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を硬化した表面層が最も好ましく、これにより優れた耐摩耗性とクリーニング性が両立され、高耐久化を実現することが可能となる。
次に、本発明の表面層塗布液の構成材料について説明する。
本発明に用いられる電荷輸送性を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーとは、例えばトリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有しておらず、且つラジカル重合性官能基を3個以上有するモノマーを指す。このラジカル重合性官能基としては、炭素−炭素2重結合を有し、ラジカル重合可能な基であれば何れでもよい。
これらラジカル重合性官能基としては、例えば、下記に示す1−置換エチレン官能基、1,1−置換エチレン官能基が挙げられる。
(1)1−置換エチレン官能基としては、例えば以下の式で表わされる官能基が挙げられる。
Figure 2007079244
(ただし、式中、Xは、単結合、置換基を有していてもよいフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基、置換基を有していてもよいアルケニレン基、−CO−基、−COO−基、−CON(R10)−基(R10は、水素、メチル基、エチル基等のアルキル基、ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基等のアラルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基を表わす。)、または−S−基を表わす。)
1−置換エチレン官能基を具体的に例示すると、ビニル基、スチリル基、2−メチル−1,3−ブタジエニル基、ビニルカルボニル基、アクリロイルオキシ基、アクリロイルアミノ基、ビニルチオエーテル基等が挙げられる。
(2)1,1−置換エチレン官能基としては、例えば以下の式で表わされる官能基が挙げられる。
Figure 2007079244
(ただし、式中、Yは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、メトキシ基あるいはエトキシ基等のアルコキシ基、−COOR11基(R11は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基、エチル基等のアルキル基、置換基を有していてもよいベンジル、フェネチル基等のアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、または−CONR1213(R12およびR13は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基、エチル基等のアルキル基、置換基を有していてもよいベンジル基、ナフチルメチル基、あるいはフェネチル基等のアラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基を表わし、互いに同一または異なっていてもよい。)、また、Xは上記式10のXと同一の基、及び単結合、該Xと同一の置換基を有していてもよいアルキレン基を表わす。ただし、Y、Xの少なくとも何れか一方がオキシカルボニル基、シアノ基、アルケニレン基、及び芳香族環である。)
1,1−置換エチレン官能基を具体的に例示すると、α−塩化アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、α−シアノエチレン基、α−シアノアクリロイルオキシ基、α−シアノフェニレン基、メタクリロイルアミノ基等が挙げられる。
なお、これらX、X、Yについての置換基にさらに置換される置換基としては、例えばハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
これらのラジカル重合性官能基の中では、特にアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が有用であり、3個以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物は、例えば水酸基がその分子中に3個以上ある化合物とアクリル酸(塩)、アクリル酸ハライド、アクリル酸エステルを用い、エステル反応あるいはエステル交換反応させることにより得ることができる。また、3個以上のメタクリロイルオキシ基を有する化合物も同様にして得ることができる。また、ラジカル重合性官能基を3個以上有する単量体中のラジカル重合性官能基は、同一でも異なってもよい。
電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーとしては、以下のものが例示されるが、これらの化合物に限定されるものではない。
すなわち、本発明において使用する上記ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アルキレン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、アルキレン変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、ECH(エピクロロヒドリン)変性グリセロールトリアクリレート、EO変性グリセロールトリアクリレート、PO変性グリセロールトリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、2,2,5,5,−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどが挙げられ、これらは、単独又は2種類以上を併用しても差し支えない。
また、本発明に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーとしては、表面層中に緻密な架橋結合を形成するために官能基割合(分子量/官能基数)が250以下であることが望ましい。これにより、表面層の弾性変位率や硬度が向上し、感光体表面の耐傷性が高まる傾向が見られている。また、表面層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーの成分割合は、表面層全量に対し20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%であり、実質的には塗工液固形分中の3官能以上のラジカル重合性モノマーの割合に依存する。モノマー成分が20重量%未満では表面層の3次元架橋結合密度が少なく、従来の熱可塑性バインダー樹脂を用いた場合に比べ飛躍的な耐傷性向上が達成されない場合がある。また、80重量%を超えると電荷輸送性化合物の含有量が低下し、静電特性の劣化、特に残留電位上昇や感度劣化が生じる。使用されるプロセスによって要求される耐摩耗性や静電特性が異なるため一概にはいえないが、両特性のバランスを考慮すると30〜70重量%の範囲が最も好ましい。
本発明に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とは、例えばトリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有しており、且つ1個のラジカル重合性官能基を有する化合物を指す。このラジカル重合性官能基としては、先のラジカル重合性モノマーで示したものが挙げられ、特にアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が有用である。また、電荷輸送性構造としてはトリアリールアミン構造が有効であり、中でも下記一般式(1)又は(2)の構造で示される化合物を用いた場合、感度、残留電位等の静電特性が良好に持続される。
Figure 2007079244
Figure 2007079244

(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、−COOR(Rは水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、又は置換もしくは無置換のアリール基)、ハロゲン化カルボニル基もしくはCONR(R及びRは水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、又は置換もしくは無置換のアリール基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい)を表わし、Ar、Arは置換もしくは未置換のアリーレン基を表わし、同一であっても異なってもよい。Ar、Arは置換もしくは未置換のアリール基を表わし、同一であっても異なってもよい。Xは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。Zは置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアラルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、アルキレンオキシカルボニル基を表わす。m、nは0〜3の整数を表わす。)
以下に、一般式(1)、(2)で表わされる化合物の具体例を示す。
前記一般式(1)、(2)において、Rの置換基中、アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基が、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等がそれぞれ挙げられ、これらは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等により置換されていてもよい。
の置換基のうち、特に好ましいものは水素原子、メチル基である。
置換もしくは無置換のAr、Arはアリール基であり、アリール基としては縮合多環式炭化水素基、非縮合環式炭化水素基及び複素環基が挙げられる。
該縮合多環式炭化水素基としては、好ましくは環を形成する炭素数が18個以下のもの、例えば、ペンタニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル基、s−インダセニル基、フルオレニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレル基、ピレニル基、クリセニル基、及びナフタセニル基等が挙げられる。
該非縮合環式炭化水素基としては、ベンゼン、ジフェニルエーテル、ポリエチレンジフェニルエーテル、ジフェニルチオエーテル及びジフェニルスルホン等の単環式炭化水素化合物の1価基、あるいはビフェニル、ポリフェニル、ジフェニルアルカン、ジフェニルアルケン、ジフェニルアルキン、トリフェニルメタン、ジスチリルベンゼン、1,1−ジフェニルシクロアルカン、ポリフェニルアルカン、及びポリフェニルアルケン等の非縮合多環式炭化水素化合物の1価基、あるいは9,9−ジフェニルフルオレン等の環集合炭化水素化合物の1価基が挙げられる。
複素環基としては、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、オキサジアゾール、及びチアジアゾール等の1価基が挙げられる。
また、前記Ar、Arで表わされるアリール基は例えば以下に示すような置換基を有してもよい。
(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等。
(2)アルキル基、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基にはさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−ブチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−プロピル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキエチル基、2−エトキシエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR)であり、Rは(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基であり、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これらは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基等が挙げられる。
(5)アルキルメルカプト基またはアリールメルカプト基であり、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)下記式で示される基であり、
Figure 2007079244

(式中、R及びRは各々独立に水素原子、前記(2)で定義したアルキル基、またはアリール基を表わす。アリール基としては、例えばフェニル基、ビフェニル基又はナフチル基が挙げられ、これらはC1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。R及びRは共同で環を形成してもよい)
具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(トリール)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジノ基等が挙げられる。
(7)メチレンジオキシ基、又はメチレンジチオ基等のアルキレンジオキシ基又はアルキレンジチオ基等が挙げられる。
(8)置換又は無置換のスチリル基、置換又は無置換のβ−フェニルスチリル基、ジフェニルアミノフェニル基、ジトリルアミノフェニル基等。
前記Ar、Arで表わされるアリーレン基としては、前記Ar、Arで表わされるアリール基から誘導される2価基である。
前記Xは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。
置換もしくは無置換のアルキレン基としては、C1〜C12、好ましくはC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキレン基であり、これらのアルキレン基にはさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を有していてもよい。具体的にはメチレン基、エチレン基、n−ブチレン基、i−プロピレン基、t−ブチレン基、s−ブチレン基、n−プロピレン基、トリフルオロメチレン基、2−ヒドロキエチレン基、2−エトキシエチレン基、2−シアノエチレン基、2−メトキシエチレン基、ベンジリデン基、フェニルエチレン基、4−クロロフェニルエチレン基、4−メチルフェニルエチレン基、4−ビフェニルエチレン基等が挙げられる。
置換もしくは無置換のシクロアルキレン基としては、C5〜C7の環状アルキレン基であり、これらの環状アルキレン基にはフッ素原子、水酸基、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコキシ基を有していてもよい。具体的にはシクロヘキシリデン基、シクロへキシレン基、3,3−ジメチルシクロヘキシリデン基等が挙げられる。
置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基としては、エチレンオキシ、プロピレンオキシ、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコールを表わし、アルキレンエーテル基アルキレン基はヒドロキシル基、メチル基、エチル基等の置換基を有してもよい。
ビニレン基は、
Figure 2007079244

で表わされ、
は水素、アルキル基(前記(2)で定義されるアルキル基と同じ)、アリール基(前記Ar、Arで表わされるアリール基と同じ)、aは1または2、bは1〜3を表わす。
前記Zは置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアラルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、アルキレンオキシカルボニル基を表わす。
置換もしくは未置換のアルキレン基としは、前記Xのアルキレン基と同様なものが挙げられる。
置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基としては、前記Xのアルキレンエーテル基が挙げられる。
アルキレンオキシカルボニル基としては、カプロラクトン変性基が挙げられる。
また、本発明の1官能の電荷輸送構造を有するラジカル重合性化合物として更に好ましくは、下記一般式(3)の構造の化合物が挙げられる。
Figure 2007079244

(式中、o、p、qはそれぞれ0又は1の整数、Raは水素原子又はメチル基を表わし、Rb、Rcは水素原子以外の置換基で炭素数1〜6のアルキル基を表わし、複数の場合は同一でも異なってもよい。s、tは0〜3の整数を表わす。Zaは単結合、メチレン基、エチレン基、
Figure 2007079244

を表わす。)
上記一般式で表わされる化合物としては、Rb、Rcの置換基として、特にメチル基、エチル基である化合物が好ましい。
本発明で用いる上記一般式(1)及び(2)、特に(3)で表わされる1官能の電荷輸送構造を有するラジカル重合性化合物は、炭素−炭素間の二重結合が両側に開放されて重合するため、末端構造とはならず、連鎖重合体中に組み込まれ、3官能以上のラジカル重合性モノマーとの重合で架橋形成された重合体中では、高分子の主鎖中に存在し、かつ主鎖−主鎖間の架橋鎖中に存在(この架橋鎖には1つの高分子と他の高分子間の分子間架橋鎖と、1つの高分子内で折り畳まれた状態の主鎖のある部位と主鎖中でこれから離れた位置に重合したモノマー由来の他の部位とが架橋される分子内架橋鎖とがある)するが、主鎖中に存在する場合であってもまた架橋鎖中に存在する場合であっても、鎖部分から懸下するトリアリールアミン構造は、窒素原子から放射状方向に配置する少なくとも3つのアリール基を有し、バルキーであるが、鎖部分に直接結合しておらず鎖部分からカルボニル基等を介して懸下しているため立体的位置取りに融通性ある状態で固定されているので、これらトリアリールアミン構造は重合体中で相互に程よく隣接する空間配置が可能であるため、分子内の構造的歪みが少なく、また、電子写真感光体の表面層とされた場合に、電荷輸送経路の断絶を比較的免れた分子内構造を採りうるものと推測される。
本発明の1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の具体例を以下に示すが、これらの構造の化合物に限定されるものではない。
Figure 2007079244
Figure 2007079244
Figure 2007079244
Figure 2007079244
Figure 2007079244
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Figure 2007079244
Figure 2007079244
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Figure 2007079244
また、本発明に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物は、表面層の電荷輸送性能を付与するために重要で、この成分は表面層全量に対し20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%である。この成分が20重量%未満では表面層の電荷輸送性能が充分に保てず、繰り返しの使用で感度低下、残留電位上昇などの電気特性の劣化が現れる。また、80重量%を超えると電荷輸送構造を有しない3官能モノマーの含有量が低下し、架橋結合密度の低下を招き高い耐摩耗性が発揮されない。使用されるプロセスによって要求される電気特性や耐摩耗性が異なるため一概にはいえないが、両特性のバランスを考慮すると30〜70重量%の範囲が最も好ましい。
本発明の表面層は、少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を硬化したものが好ましいが、もちろん1官能及び2官能のラジカル重合性モノマー及びラジカル重合性オリゴマーを用いたり、あるいは併用させることもできる。これらのラジカル重合性モノマー、オリゴマーとしては、公知のものが利用できる。
1官能のラジカルモノマーとしては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソアミルアクリレート、イソブチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、セチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ステアリルアクリレート、スチレンモノマーなどが挙げられる。
2官能のラジカル重合性モノマーとしては、例えば、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、EO変性ビスフェノールFジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなどが挙げられる。
機能性モノマーとしては、例えば、オクタフルオロペンチルアクリレート、2−パーフルオロオクチルエチルアクリレート、2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレート、2−パーフルオロイソノニルエチルアクリレートなどのフッ素原子を置換したもの、特公平5−60503号公報、特公平6−45770号公報記載のシロキサン繰り返し単位:20〜70のアクリロイルポリジメチルシロキサンエチル、メタクリロイルポリジメチルシロキサンエチル、アクリロイルポリジメチルシロキサンプロピル、アクリロイルポリジメチルシロキサンブチル、ジアクリロイルポリジメチルシロキサンジエチルなどのポリシロキサン基を有するビニルモノマー、アクリレート及びメタクリレートが挙げられる。
ラジカル重合性オリゴマーとしては、例えば、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系オリゴマーが挙げられる。
また、本発明の表面層に上記硬化系樹脂を用いる場合、必要に応じて架橋反応を効率よく進行させるために表面層中に重合開始剤を使用してもよい。
熱重合開始剤としては、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルベルオキサイド、t−ブチルヒドロベルオキサイド、クメンヒドロベルオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどの過酸化物系開始剤、アゾビスイソブチルニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸などのアゾ系開始剤が挙げられる。
光重合開始剤としては、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルフォリノ(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、などのアセトフェノン系またはケタール系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、などのベンゾインエーテル系光重合開始剤、ベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルフェニールエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、1,4−ベンゾイルベンゼン、などのベンゾフェノン系光重合開始剤、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、などのチオキサントン系光重合開始剤、その他の光重合開始剤としては、エチルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナントレン、アクリジン系化合物、トリアジン系化合物、イミダゾール系化合物、が挙げられる。また、光重合促進効果を有するものを単独または上記光重合開始剤と併用して用いることもできる。例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、などが挙げられる。
これらの重合開始剤は1種又は2種以上を混合して用いてもよい。重合開始剤の含有量は、ラジカル重合性を有する総含有物100重量部に対し、0.5〜40重量部、好ましくは1〜20重量部である。
更に、本発明の塗工液は必要に応じて各種可塑剤(応力緩和や接着性向上の目的)、レベリング剤、ラジカル反応性を有しない低分子電荷輸送物質などの添加剤が含有できる。これらの添加剤は公知のものが使用可能であり、可塑剤としてはジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般の樹脂に使用されているものが利用可能で、その使用量は塗工液の総固形分に対し20重量%以下、好ましくは10%重量以下に抑えられる。また、レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが利用でき、その使用量は塗工液の総固形分に対し3重量%以下が適当である。これらの添加量が必要以上に多くなると、硬化を阻害したり、表面に析出したり、塗膜が白濁化したりすることがあり、感光体の耐傷性や耐摩耗性に大きな影響を及ぼす恐れがあるため、必要最小量に留める必要がある。
本発明の表面層は、各種ラジカル重合性化合物等を含有する塗工液を塗布、硬化することにより形成される。かかる塗工液は、ラジカル重合性モノマーが液体である場合、これに他の成分を溶解して塗布することも可能であるが、必要に応じて溶媒により希釈して塗布される。このとき用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピルエーテルなどのエーテル系、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン系、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、セロソルブアセテートなどのセロソルブ系などが挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種以上を混合して用いてもよい。溶媒による希釈率は組成物の溶解性、塗工法、目的とする膜厚により変わり、任意である。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行なうことができる。
塗工液の希釈溶媒については、下層(感光層、電荷輸送層あるいは電荷発生層)を容易に溶解する溶媒を多量に用いると下層の樹脂バインダーや低分子電荷輸送物質などの組成物が表面層に混入し、硬化反応の妨げになるばかりでなく、塗工液中に予め非硬化材料を多量に含有させた場合と同様な状態となり、表面の不均一硬化が発生する。逆に、下層を全く溶解しない溶媒を使用した場合、表面層と下層の接着性が低下し、硬化反応時の体積収縮から表面層にクレーター状のはじきが現れ、感光体の表面粗さが増大したり、低い弾性変位率の下層が部分的に露出する。これらの対策としては、混合溶媒を使用し下層の溶解性をコントロールする、液組成や塗工法により塗工表面層に含有される溶媒量を低減する、下層に高分子電荷輸送物質などを用い下層成分の混入を抑える、下層と表面層の間に溶解性の低い中間層や良好な接着性の中間層を設ける、などが挙げられる。
本発明においては、かかる塗工液を塗布後、外部からエネルギーを与え硬化させ、表面層を形成するものが好ましいが、このとき用いられる外部エネルギーとしては熱、光、放射線がある。熱のエネルギーを加える方法としては、空気、窒素などの気体、蒸気、あるいは各種熱媒体、赤外線、電磁波を用い塗工表面側あるいは支持体側から加熱することによって行なわれる。加熱温度は100℃以上、170℃以下が好ましく、100℃未満では反応速度が遅く、完全に反応が終了しない。170℃より高温では反応が不均一に進行し表面層中に大きな歪みが発生する。硬化反応を均一に進めるために、100℃未満の比較的低温で加熱後、更に100℃以上に加温し反応を完結させる方法も有効である。光のエネルギーとしては主に紫外光に発光波長をもつ高圧水銀灯やメタルハライドランプなどのUV照射光源が利用できるが、ラジカル重合性含有物や光重合開始剤の吸収波長に合わせ可視光光源の選択も可能である。照射光量は50mW/cm以上、1000mW/cm以下が好ましく、50mW/cm未満では硬化反応に時間を要する。1000mW/cmより強いと反応の進行が不均一となり、表面層の荒れが激しくなる。放射線のエネルギーとしては電子線を用いるものが挙げられる。これらのエネルギーの中で、反応速度制御の容易さ、装置の簡便さから熱及び光のエネルギーを用いたものが有用である。
本発明の表面層においては、静電特性を維持するため嵩高い電荷輸送性構造を含有させ、且つ高強度化のため架橋結合密度を高める必要がある。このような表面層塗工後の硬化にあたっては、非常に高いエネルギーを外部から加え急激に反応を進めると、硬化が不均一に進行し弾性変位率τeのばらつきが大きくなり、本発明の有効性が低下する恐れがある。このため加温条件、光の照射強度、重合開始剤量により反応速度制御が可能な熱や光の外部エネルギーを用いたものが好ましい。
本発明における感光体表面層を得るための具体的な手法について例示すると、例えば、塗工液として、3つのアクリロイルオキシ基を有するアクリレートモノマーと、一つのアクリロイルオキシ基を有するトリアリールアミン化合物を使用する場合、アクリレート化合物に加え、重合開始剤をアクリレート化合物全量に対し3〜10重量%添加し、さらに溶媒を加えて塗工液を調製する。例えば、表面層の下層となる電荷輸送層において、電荷輸送物質としてトリアリールアミン系ドナー、及びバインダー樹脂として、ポリカーボネートを使用し、表面層をスプレー塗工により形成する場合、上記塗工液の溶媒としては、テトラヒドロフラン、2−ブタノン、酢酸エチル等が好ましく、その使用割合は、アクリレート化合物全量に対し2倍量〜8倍量である。
次いで、例えば、アルミシリンダー等の支持体上に、下引き層、電荷発生層、上記電荷輸送層を順次積層した感光体上に、上記調製した塗工液をスプレー等により塗布する。その後、比較的低温で短時間乾燥し(25〜80℃、1〜10分間)、UV照射あるいは加熱して硬化させる。
UV照射の場合、メタルハライドランプ等を用いるが、照度は50mW/cm以上、1000mW/cm以下が好ましく、例えば200mW/cmのUV光を照射する場合、多方向から均一に20秒程度照射すればよい。このときドラム温度は50℃を超えないように制御する。熱硬化の場合、加熱温度は100〜170℃が好ましく、例えば加熱手段として送風型オーブンを用い、加熱温度を150℃に設定した場合、加熱時間は20分〜3時間である。硬化終了後は、残留溶媒低減のため100〜150℃で10〜30分加熱して、本発明の感光体を得る。
表面層が電荷輸送層の表面部分である場合、前述の表面層作製方法に記載したように、かかる電荷輸送層の下層部分上に本発明のラジカル重合性組成物を含有する塗工液を塗布、必要に応じて乾燥後、熱や光の外部エネルギーにより硬化反応を開始させ、表面層が形成される。このとき、表面層の膜厚は、1〜20μm、好ましくは2〜10μmである。1μmより薄いと膜厚ムラによって耐久性がバラツキ、20μmより厚いと電荷輸送層全体の膜厚が厚くなり電荷の拡散から画像の再現性が低下する。
本発明においては、このようにして得た感光体表面層の十点平均粗さRzを、0.4〜1.0(μm)に制御する。0.4μm未満ではクリーニング性に対して効果がなく、逆に1.0μm超えるとフィルミングに起因するクリーニング不良が発生しやすくなる。制御する方法としては、(1)感光体処方で調整する、(2)表面層塗布をスプレーコートで行ないコート条件を変化させる、(3)製造した感光体表面をラッピングペーパー等で研磨する、等が挙げられるが、経時でのRz維持の面から表面層中にフィラーを含有させて表面形状を制御するのが最も簡便かつ優れた方法である。尚、本発明における十点平均粗さRzは、JIS B0601−1994規格に準じて測定された十点平均粗さであり、本発明ではサーフコム1400D(東京精密製)を用いて測定しているが、これと同等の性能を有するいかなる装置で測定された値でもよい。
表面層中に含有させるフィラーとしては、有機フィラーと無機フィラーのどちらを用いてもよいが、無機フィラーが特に好ましく用いられる。
有機フィラー材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機フィラー材料としては、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素等が挙げられる。これらのフィラーは単独で用いても、或いは2種以上を混合して用いてもよい。また、分散性を向上させるために、これらのフィラーは表面処理剤で表面処理を行なってもよい。
これらのフィラーはボールミル、サンドミル等公知の手段で表面層塗工液中に分散させ、使用することができる。本発明においては、感光体表面層のRzが0.4〜1.0μmとなるようにフィラーの含有量及び粒径を選定すればよいが、静電特性の面から含有量は全固形分に対して5〜40重量%が好ましく、更に好ましくは10〜30重量%である。このように、架橋型樹脂にフィラーを含有させることによって形成した感光体表面の凹凸は、長期間使用されることで感光体表面が摩耗した場合にも初期からの変化が少なく、後述する潤滑剤の安定塗布に対して優れた効果を示すことが本発明者らの検討により明らかになった。具体的な構成及びその効果については、後に実施例にて詳しく説明する。
次に導電性支持体について説明する。
導電性支持体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものについても、本発明の導電性支持体として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体として良好に用いることができる。
次に感光層について説明する。感光層は単層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生層と電荷輸送層で構成される場合から述べる。
電荷発生層は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層には公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ用いられる。これら電荷発生物質は単独でも、2種以上混合してもかまわない。
電荷発生層は、電荷発生物質を必要に応じて結着樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。
必要に応じて電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。結着樹脂の添加は、分散前あるいは分散後どちらでも構わない。
ここで用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。これらは単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
電荷発生層は、電荷発生物質、溶媒及び結着樹脂を主成分とするが、その中には、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等のいかなる添加剤が含まれていてもよい。
塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
電荷輸送層は、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により単独あるいは2種以上の可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等、その他公知の材料が挙げられる。これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上混合して用いられる。
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は解像度・応答性の点から、25μm以下とすることが好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)に異なるが、5μm以上が好ましい。
ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。これらは単独で使用しても2種以上混合して使用してもよい。
本発明は感光層が単層構成の感光体にも適用できる。かかる感光体としては、上述した電荷発生物質を結着樹脂中に分散した感光体が使用できる。感光層は電荷発生物質および電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。また、必要により可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
結着樹脂としては先に電荷輸送層で挙げた結着樹脂のほかに、電荷発生層で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。もちろん、先に挙げた高分子電荷輸送物質も良好に使用できる。結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は10〜190重量部が好ましく、さらに好ましくは50〜150重量部である。感光層は、電荷発生物質、結着樹脂を電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコートなどで塗工して形成できる。感光層の膜厚は、5〜25μm程度が適当である。
本発明の感光体においては、導電性支持体と感光層との間に下引き層を設けることができる。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
これらの下引き層は、前述の感光層の如く適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、本発明の下引き層には、Alを陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
本実施形態においては、近接放電による感光体表面劣化を防止するための放電劣化防止手段を設けている。以下に、その具体的な構成について詳細を説明する。尚、ここでいう劣化とは放電による感光体摩耗の加速、及び表面の活性化の両方を指し、本発明では潤滑剤を塗布することによってこの両方を解決している。
本実施形態の画像形成装置には、図3に示すように潤滑剤32を感光体表面に供給するための潤滑剤供給手段として、潤滑剤塗布装置30を設けている。この潤滑剤塗布装置は、塗布部材としてのファーブラシ31、潤滑剤32、潤滑剤をファーブラシ方向に押圧するための加圧バネ33を有している。潤滑剤32はバー状に成型された固形潤滑剤である。ファーブラシ31は感光体表面にブラシ先端が当接しており、軸を中心に回転することによって潤滑剤32を一端ブラシに汲み上げ、感光体表面との当接位置までブラシ上に担持搬送して感光体表面に塗布する。
また、経時で潤滑剤32がファーブラシ31に掻き削られて減少してもファーブラシ31に接触しなくならないように、加圧バネ33によって所定の圧力で潤滑剤32がファーブラシ31側に押圧されている。これによって、微量の潤滑剤32でも常に均一にファーブラシ31に汲み上げられる。
潤滑剤32としては、例えば、オレイン酸鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸銅、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸鉄、ステアリン酸銅、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、リノレン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類や、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロルエチレン、ジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−オキサフルオロプロピレン共重合体等のフッ素系樹脂が挙げられるが、特に感光体1の摩擦係数を低減する効果の大きいステアリン酸金属塩、さらにはステアリン酸亜鉛が一層好ましい。
[他の実施形態]
なお本発明は図3に示したような画像形成装置のみに適用されるものではなく、放電を用いて被帯電体表面を帯電させる装置一般に使用可能である。
一例として、図3の画像形成装置において潤滑剤塗布装置30が、クリーニング装置7の上流に配置されていてもよい。但し、この場合は転写残トナーが潤滑剤塗布装置に混入し潤滑剤32の掻き取りを過剰に行なうため、それを考慮したうえで加圧バネ33の加圧力を設定する必要がある。
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、下記文中の「部」は重量部を表わす。
実施例1
(感光体の作製)
φ30mmのアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布、乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、18μmの電荷輸送層を形成した。この電荷輸送層上に下記組成の表面層用塗工液をスプレー塗工し、メタルハライドランプ:160W/cm、照射距離:120mm、照射強度:200mW/cm、照射時間:20秒の条件で光照射を行ない、更に130℃で20分乾燥を加え4μmの表面層を設け、電子写真感光体を作製した。
〔下引き層用塗工液〕
・アルキッド樹脂 6部
(ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業製)
・メラミン樹脂 4部
(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業製)
・酸化チタン 40部
・メチルエチルケトン 50部
〔電荷発生層用塗工液〕
・下記構造式(I)で表わされるビスアゾ顔料 2.5部
・ポリビニルブチラール(XYHL、UCC製) 0.5部
・シクロヘキサノン 200部
・メチルエチルケトン 80部
Figure 2007079244

〔電荷輸送層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート 10部
(パンライトTS−2050、帝人化成製)
・下記構造式(II)で表わされる低分子電荷輸送物質(D−1) 7部
・テトラヒドロフラン 100部
・1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液 1部
(KF50−100CS、信越化学工業製)
Figure 2007079244

〔表面層用塗工液〕
・電荷輸送性構造を有さないラジカル重合性モノマー 10部
カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPCA−120、日本化薬製)
分子量:1947、官能基数:6官能、分子量/官能基数=325
・電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物 10部
(例示化合物No.54)
・光重合開始剤 1部
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
・テトラヒドロフラン 100部
このようにして作製した感光体表面を#3000ラッピングペーパーにて研磨した。このとき、感光体表面の十点平均粗さRz=0.47(μm)であった。
実施例2
実施例1において感光体表面を研磨する代わりに、表面層用塗工液にフィラーとしてシリコーン樹脂微粒子(トスパール120、GE東芝シリコーン製)を5部加えたものを用いて表面層を塗布した以外は全て実施例1と同様に感光体を作製した。このときのRz=0.52(μm)であった。
実施例3
実施例2において表面層用塗工液中に加えるフィラーとして、シリコーン樹脂微粒子の代わりにアルミナ微粒子(AA03:住友化学製)を用いた以外は全て実施例2と同様に感光体を作製した。このときのRz=0.45(μm)であった。
実施例4
実施例3において、表面層用塗工液中に加えるアルミナ微粒子の量を10部にした以外は全て実施例3と同様に感光体を作製した。このときのRz=0.87(μm)であった。
実施例5
実施例3の表面層用塗工液を下記構成のものとすること以外は全て実施例3と同じにして電子写真感光体を作製した。
電荷輸送性構造を有さないラジカル重合性モノマー 10部
カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPCA−60、日本化薬製)
分子量:1263、官能基数:6官能、分子量/官能基数=211
電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物 10部
(例示化合物No.54)
光重合開始剤 2部
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
アルミナ微粒子(AA03:住友化学製) 5部
テトラヒドロフラン 88部
このときのRz=0.45(μm)であった。
実施例6
実施例5の表面層用塗工液中の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物として、例示化合物No.1を用いたこと以外は全て実施例5と同じにして電子写真感光体を作製した。このときのRz=0.47(μm)であった。
比較例1
実施例1において、感光体表面の研磨を行なわなかった以外は全て実施例1と同様に感光体を作製した。このときのRz=0.22(μm)であった。
比較例2
実施例2において、表面層用塗工液にフィラーとしてシリコーン樹脂微粒子(トスパール120、GE東芝シリコーン製)を30部加えた以外は、全て実施例2と同様に感光体を作製した。このときのRz=1.18(μm)であった。
比較例3
実施例3の架橋表面層塗工液を下記構成表面層塗工液に代える以外は全て実施例3と同じにして電子写真感光体を作製した。
電荷輸送層塗工液に用いた低分子電荷輸送物質 2部
ビスフェノールZ型ポリカーボネート 2部
アルミナ微粒子(AA03:住友化学製) 5部
テトラヒドロフラン 70部
シクロヘキサノン 25部
このときのRz=0.42(μm)であった。
比較例4
実施例6の架橋表面層用塗工液中に電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーを含有させず、電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物量を18部に変えた以外は全て実施例8と同様に電子写真感光体を作製した。
このときのRz=0.46(μm)であった。
<評価>
評価装置は(株)リコー製プリンターIpsio color8150の黒ステーションを改造したものを用いた。帯電部材としては直径10mmの硬質樹脂ローラを用い、感光体とのギャップを50μmに調整した。帯電条件としては−600VのDC成分に、AC成分としてVpp=3kV、周波数=1.5kHzの正弦波を重畳した交番電界を印可した。また、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛バーをクリーニングブラシに押圧1500mNで当接し、感光体上にブラシを介してステアリン酸亜鉛を供給する構成とした。
この改造評価機を用い、上記のように作製した感光体を搭載し、図5に示すような縦帯チャートを用いて10000枚のランニングを行なった。このときの対画像部のクリーニング不良有無を目視で観察し、程度の良好なものから5〜1の順に5段階のランク分けを行なって、画像上不具合が発生しない許容範囲をランク4以上とした。また、10000枚でクリーニング不良が未発生のものについてはラン枚数を20000、50000枚まで延長して確認を行ない、50000枚後もクリーニング不良が未発生なものについては、感光体摩耗量を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2007079244
実施例1〜6においては、感光体表面のRzが本発明の範囲内にあるため長期に渡って良好なクリーニング性が維持されていると同時に、感光体表面層が耐摩耗性に優れる架橋層からなっているため感光体摩耗量も少ない。更に、実施例3〜6では無機フィラーを用いることで、また実施例5〜6では感光体表面層材料を最適化することで、本発明の効果をより長期に渡って維持することができている。
これに対して比較例1〜2ではRzが本発明の範囲外であるため、早期にクリーニング不良が発生してしまう。また、比較例3〜4では感光体表面層の強度が不足しているため、クリーニング性が維持できない、或いは摩耗量が多いといった問題が発生している。
近接放電による感光体表面の劣化状態を調べるため感光体表面に帯電部材のみを非接触状態で近接配置し連続約150時間の帯電実験後の感光体表面の膜厚の変化を測定した結果を表わす図である。 近接放電によって感光体表面が劣化する場合の感光体表面の状態を、帯電ローラを感光体表面から微小ギャップをもって対向させた状態を例にとって示した図である。 本発明における各実施例に共通した構成を有する画像形成装置の一例を示す図である。 本発明における画像形成装置に用いる帯電装置の説明図である。 本発明における各実施例の感光体のクリーニング特性を評価するための縦帯チャートである。
符号の説明
1 感光体(静電潜像担持体)
1a 電荷輸送層
2 帯電装置(帯電手段)
2a 帯電ローラ(帯電部材)
3 露光装置
4 現像装置(現像手段)
5 転写装置
6 定着装置
7 クリーニング装置(クリーニング手段)
8 クリーニングブレード
9 除電装置
10 転写材搬送経路
11 画像形成領域
12 非画像形成領域
14 帯電ギャップ
15 加圧バネ
16 帯電ローラ駆動装置
21a 軸部
21b ローラ部
22 スペーサ
30 潤滑剤塗布装置(潤滑剤塗布手段)
31 ファーブラシ
32 潤滑剤
33 加圧バネ






Claims (14)

  1. 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体に対して接触または近接して設けられた帯電部材に交流成分を含む電圧を印加することによって生じる放電を利用して該静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像手段と、ブレードを用いてクリーニングを行なうクリーニング手段と、固形潤滑剤をブラシ状ローラで摺擦して掻き取り該静電潜像担持体表面に塗布する潤滑剤塗布手段を少なくとも有する画像形成装置において、該静電潜像担持体が、その表面に、少なくとも電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーと電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を硬化した架橋層からなり、かつ該架橋層表面の十点平均粗さRzが0.4〜1.0(μm)の範囲にある表面層を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記固形潤滑剤が、脂肪酸金属塩からなることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記静電潜像担持体表面層が、フィラーを含有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記フィラーが、少なくとも1種の無機フィラーであることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーが3官能以上であり、前記電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が1官能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーにおける官能基数に対する分子量の割合(分子量/官能基数)が、250以下であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーの官能基が、アクリロイルオキシ基及び/又はメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の官能基が、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記最表面層に用いられる電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の電荷輸送性構造が、トリアリールアミン構造であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 前記表面層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が、下記一般式(1)又は(2)で表わされる化合物の少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載の画像形成装置。
    Figure 2007079244

    Figure 2007079244

    (式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、−COOR(Rは水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、又は置換もしくは無置換のアリール基)、ハロゲン化カルボニル基もしくはCONR(R及びRは水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、又は置換もしくは無置換のアリール基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい)を表わし、Ar、Arは置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、同一であっても異なってもよい。Ar、Arは置換もしくは無置換のアリール基を表わし、同一であっても異なってもよい。Xは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。Zは置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアラルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、アルキレンオキシカルボニル基を表わす。m、nは0〜3の整数を表わす。)
  12. 前記表面層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が、下記一般式(3)で表わされる化合物の少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
    Figure 2007079244

    (式中、o、p、qはそれぞれ0又は1の整数、Raは水素原子又はメチル基を表わし、Rb、Rcは水素原子以外の置換基で炭素数1〜6のアルキル基を表わし、複数の場合は同一又は異なってもよい。s、tは0〜3の整数を表わす。Zaは単結合、メチレン基、エチレン基、
    Figure 2007079244

    を表わす。)
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の画像形成装置における帯電手段、静電潜像担持体、現像手段、クリーニング手段及び潤滑剤塗布手段を一体内に含有し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカ−トリッジ。
  14. 請求項1〜12のいずれかに記載の画像形成装置を用いて画像形成を行なうことを特徴とする画像形成方法。



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