JP2014174426A - 電子写真感光体、画像形成装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】給紙が40万枚を超えるような長期的使用における耐摩耗性、画像安定性に優れた電子写真感光体の提供。
【解決手段】導電性支持体と、前記導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面保護層をこの順に有する電子写真感光体であって、前記表面保護層の十点平均表面粗さ(Rz値)が、0.8μm以上1.5μm以下であり、前記表面保護層が少なくともウレタン樹脂及び無機フィラーを含有し、前記ウレタン樹脂は、イソシアネートと脂肪族系骨格を有するポリオールとを含有する組成物を架橋した重合体であり、前記表面保護層の前記無機フィラーの含有量が30質量%以上80質量%以下である電子写真感光体である。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真感光体、並びに前記電子写真感光体を用いた画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法に関する。
「電子写真方法」とは、画像形成法の1つであって、以下の事を行う。即ち、光導電性の感光体をまず暗所で例えばコロナ放電によって帯電させ、次いで像露光し、露光部のみの電荷を選択的に散逸させて静電潜像を得る。この潜像部を染料、顔料などの着色剤と高分子物質などの結合剤とから構成される検電微粒子(トナー)で現像し可視化して画像を形成する。
このような電子写真方法における感光体に要求される基本的な特性としては(1)暗所で適当な電位に帯電できること、(2)暗所において電荷の散逸が少ないこと、(3)光照射によって速やかに電荷を散逸できること、などが挙げられる。
従来、電子写真方法において使用される電子写真感光体(以下、「感光体」とも称する)としては、導電性支持体上にセレン乃至セレン合金を主体とする感光層を設けたもの、酸化亜鉛、硫化カドミウムなどの無機系光導電材料をバインダー中に分散させたもの、ポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニトロフルオレノン、アゾ顔料等の有機光導電材料を用いたもの、及び非晶質シリコーン系材料を用いたものなどが一般に知られている。しかし、近年、コストの低さ、感光体設計の自由度の高さ、低公害性等から有機系電子写真感光体が広く利用されるようになってきている。
有機系電子写真感光体には、ポリビニルカルバゾール(PVK)に代表される光導電性樹脂型、PVK−TNF(2,4,7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移動錯体型、フタロシアニン−バインダーに代表される顔料分散型、電荷発生物質と電荷輸送物質とを組み合わせて用いる機能分離型の感光体などが知られており、特に機能分離型の感光体が注目されている。
この機能分離型の感光体における静電潜像形成のメカニズムは以下の通りである。即ち、感光体を帯電した後光照射すると、光は透明な電荷輸送層を通過し、電荷発生層中の電荷発生物質により吸収され、光を吸収した電荷発生物質は電荷担体を発生する。この電荷担体は電荷輸送層に注入され、帯電によって生じている電界にしたがって電荷輸送層中を移動し、感光体表面の電荷を中和することにより静電潜像を形成する。
機能分離型感光体においては、主に紫外部に吸収を持つ電荷輸送物質と、主に可視部に吸収を持つ電荷発生物質とを組み合わせて用いることで、上記基本特性を充分に満たすものが得られている。
しかし、近年、電子写真プロセスの高速化、小型化が進んでおり、感光体に対して上記特性以外に長期繰り返し使用に際しても高画質を保つことのできる信頼性及び高耐久化が強く要求されている。
感光体は、電子写真プロセスにおいて、様々に機械的、化学的負荷を受けている。このような負荷により、感光体は、摩耗し、膜厚減少による異常画像が発生する。感光体を高耐久化する手段としては、感光体表面に保護層を設ける方法が知られている。
感光体の高耐久化手段として、保護層表面に潤滑性を付与する方法がある。
例えば特許文献1〜3には、表面保護層にフッ素変性シリコーンオイルを含有させることにより表面性を改善し、感光体表面の耐摩耗性を向上させる提案が記載されている。しかし、このようなオイル成分を感光層に添加して摩擦係数を下げる方法は、表面に移行した成分が直ぐに除去されてしまうために耐摩耗性の効果を持続することができていない。
また別の高耐久化手段としては、表面保護層樹脂として、アクリル系架橋樹脂、ポリシロキサン架橋樹脂、ウレタン系架橋樹脂などの架橋系樹脂を用いる手段がある(例えば、特許文献4〜9参照)。
表面保護層のウレタン系架橋樹脂の耐摩耗性を更に向上させる手段として、樹脂中のウレタン架橋密度を高くする方法が提案されている。
例えば、特許文献9に記載のウレタン系架橋樹脂では、イソシアネートの官能基数が3以上のものを用いており、イソシアネートの官能基数が多くなることにより、架橋密度が高くなり、感光体の耐摩耗性は向上している。
また、イソシアネートと架橋するポリオールの官能基数の多いものを用いることや、小さい構造のポリオールを用いる方法が提案されている(例えば、特許文献9及び10参照)。
また別の高耐久化手段として、感光体にフィラーを添加する技術、感光層表面にフィラーを分散させた表面保護層を設ける技術が提案されている(例えば、特許文献11〜15参照)。これらのフィラーを含有した表面保護層の耐摩耗性は向上する。
しかし、近年、画像形成装置の更なる小型化、更なる高耐久化が望まれている。
画像形成装置の小型化を図るために、電子写真プロセスの改良が多く成されているが、帯電プロセスにおいては、近接放電による帯電方式が多く採用される傾向がある。これは、電子写真感光体表面に帯電部材を接触させること、非接触で近傍に帯電部材を配置させることなどで近接放電を発生させ、電子写真感光体表面の帯電を行う方式である。本方式を用いれば、大がかりな帯電装置を必要としないために、装置の小型化には非常に有効である。また最近の近接帯電方式は、電子写真感光体上の帯電の均一性を図るために、直流電圧に交流電圧を重畳して印可する方式を採用していることが多くなっている。
しかし、直流電圧に交流電圧を重畳した近接放電による帯電方式は、電子写真感光体表面近傍に放電が集中するため、電子写真感光体表面を劣化させ、電子写真感光体の膜厚減少が大きい。近接放電による電子写真感光体表面の劣化は機械的摺擦とは違い、像担持体への当接部材がない場合においても発生する。このため、近接放電に対する耐久性を有する電子写真感光体、又は電子写真感光体表面の保護技術の開発が強く望まれた。
また最近、画像形成装置の高画質化のために、トナーの小粒径化及び球形化が進んでいる。そのため、感光体表面でのトナーのクリーニング性が重要となっている。クリーニング性を挙げる目的でクリーニングブレードのゴム硬度の上昇と当接圧力の上昇が余儀なくされ、このことも感光体の摩耗を促進する要因となっている。この様な感光体の摩耗は、感度の劣化、帯電性の低下などの電気的特性を劣化させ、画像濃度低下、地肌汚れ等の異常画像の原因となる。また摩耗が局所的に発生した傷は、クリーニング不良によるスジ状汚れ画像をもたらす。
感光体の耐摩耗性とクリーニング特性を改良する技術として、表面保護層に潤滑性材料としてフッ素樹脂微粒子を添加する方法が知られている(例えば、特許文献16参照)。フッ素樹脂微粒子を添加された表面保護層は、フッ素樹脂微粒子の潤滑効果により、クリーニング性向上が期待できるが、耐摩耗性向上は期待出来ない。また、フッ素樹脂微粒子の種類や添加量により、膜の機械的強度は変化し、表面保護層の耐傷性などの低下が問題となる。
感光体の耐摩耗性とクリーニング特性を改良する別の技術として、表面保護層に潤滑性材料としてシリコーンオイルを添加する方法が知られている(例えば、特許文献17参照)。シリコーンオイルが添加された表面保護層は、シリコーンオイルの潤滑効果により、クリーニング性や耐摩耗性向上が期待できるが、特許文献17で用いられている樹脂では、シリコーンオイルが徐々にブリードアウトし、長期的な効果が期待出来ない。またシリコーンオイルの種類や添加量により、膜の機械的強度は変化し、表面保護層の耐傷性などの低下が問題となる。
感光体のクリーニング特性を改良する技術としては、例えば、特許文献18に記載の表面保護層形状を制御する方法が知られている。しかし、特許文献18に記載の方法では、表面保護層のクリーニング性は、初期的なものであり、長期的に使用した場合、表面は、摩耗及び傷が発生し、クリーニング性を維持することは不可能である。
したがって、給紙が40万枚を超えるような長期的使用における耐摩耗性、画像安定性に優れた電子写真感光体、並びに該電子写真感光体を用いた画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法の更なる開発が強く求められているのが現状である。
本発明は、従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、給紙が40万枚を超えるような長期的使用における耐摩耗性、画像安定性に優れた電子写真感光体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下のとおりである。即ち、
導電性支持体と、前記導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面保護層をこの順に有する電子写真感光体であって、前記表面保護層の十点平均表面粗さ(Rz値)が、0.8μm以上1.5μm以下であり、前記表面保護層が少なくともウレタン樹脂及び無機フィラーを含有し、前記ウレタン樹脂は、イソシアネートと下記一般式(1)で表される脂肪族系骨格を有するポリオールとを含有する組成物を架橋した重合体であり、前記表面保護層の前記無機フィラーの含有量が30質量%以上80質量%以下であることを特徴とする電子写真感光体である。
ただし、分子量は350以下であり、前記一般式(1)において、Rは水素原子及び炭素数1〜5のアルキル基のいずれかを表し、Rは、炭素数1〜5のアルキレン基、及び下記の式で表される基のいずれかを表す。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決でき、給紙が40万枚を超えるような長期的使用における耐摩耗性、画像安定性に優れた電子写真感光体を提供することができる。
図1は、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す概略図である。 図2は、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す概略図である。 図3は、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す概略図である。 図4は、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す概略図である。 図5は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。 図6は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。 図7は、本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。
(電子写真感光体)
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体と、前記導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面保護層をこの順に有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
本発明の電子写真感光体は、前記表面保護層が本発明で規定するものであり、前記導電性支持体、前記感光層、及び前記その他の層については、従来と同様のものを適用することができる。
<表面保護層>
前記表面保護層は、ウレタン樹脂と無機フィラーとを少なくとも含有してなり、更に必要に応じて、電荷輸送材料、その他の成分を含有してなる。前記表面保護層の十点平均表面粗さ(Rz値)は、0.8μm以上1.5μm以下であり、前記表面保護層の前記無機フィラーの含有量は30質量%以上80質量%以下である。
<<ウレタン樹脂>>
前記ウレタン樹脂は、イソシアネートと下記一般式(1)で表される脂肪族系骨格を有するポリオールとを含有する組成物を架橋した重合体であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記ウレタン樹脂は、更に、電荷輸送構造単位を有していてもよい。
ただし、分子量は350以下であり、前記一般式(1)において、Rは水素原子及び炭素数1〜5のアルキル基のいずれかを表し、Rは、炭素数1〜5のアルキレン基、及び下記の式で表される基のいずれかを表す。
−イソシアネート−
前記イソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2官能以上のイソシアネート化合物である、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、HDIビウレット体、XDIトリメチロールプロパンアダクト体、HDIトリメチロールプロパンアダクト体、IPDIトリメチロールプロパンアダクト体、HDIイソシアヌレート体、IPDIイソシアヌレート体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記2官能以上のイソシアネート化合物の中でも、HDIトリメチロールプロパンアダクト体、IPDIトリメチロールプロパンアダクト体、HDIイソシアヌレート体などの3官能以上のイソシアネート化合物が好ましい。前記HDIトリメチロールプロパンアダクト体、前記IPDIトリメチロールプロパンアダクト体、前記HDIイソシアヌレート体はそれぞれ、下記の構造式(1)〜(3)で表される。
−ポリオール−
前記ポリオールとしては、前記一般式(1)で表される脂肪族系骨格を有する、分子量350以下のポリオールであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、分子量150以下のものが好ましい。前記ポリオールとしては、例えば、下記の構造式(4)〜(9)で表されるものなどが挙げられる。
前記イソシアネート化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、OH価及びNCO価に基づき適量を配合することが好ましい。
前記ウレタン樹脂としては、市販品を使用してもよく、適宜合成したものを使用してもよい。前記合成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリオール化合物とイソシアネート化合物とを混合し、加熱、光照射等のエネルギーを付与して架橋することにより合成する方法が好ましい。
<<無機フィラー>>
前記無機フィラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金、銀、銅、スズ、アルミニウム、インジウム等の金属粒子や、酸化珪素、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化スズ、酸化アルミニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物粒子、ITO、チタン酸カリウム等の複合酸化物粒子などが挙げられる。これらの中でも、フィラー硬度の点から、金属酸化物粒子が好ましく、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛がより好ましい。また、前記無機フィラーとして、例えば、コロイダルシリカやコロイダルアルミナなどの金属粒子又はその水和物のコロイドも挙げられる。
前記無機フィラーは、その分散性を上げる為に、表面処理剤で表面処理された無機フィラーであってもよい。
前記表面処理剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、シランカップリング剤、高級脂肪酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記無機フィラーの絶縁性を維持できる点で、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸が好ましい。一方、シランカップリング剤による処理は、画像ボケの影響が強くなる恐れがあるが、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸の少なくともいずれかの表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことによりその影響を抑制できる場合がある。前記表面処理剤で処理した無機フィラーは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記無機フィラーに対する前記表面処理剤の処理量については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記無機フィラーの平均一次粒径によっても異なるが、3質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。前記処理量が3質量%より少ないと、フィラーの分散効果が得られないことがあり、30質量%より多いと、残留電位の著しい上昇を引き起こすことがある。
前記無機フィラーの平均一次粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、表面保護層の光透過率や耐摩耗性の点から、0.01μm以上0.5μm以下であることが好ましい。前記平均一次粒径が0.01μmより小さいと、分散性の低下などを引き起こし、塗工液中でフィラー凝集が起こることがある。また前記平均一次粒径が0.5μmより大きいと、ブレード摩耗が激しく、システムに対する影響が大きくなることがある。
前記無機フィラーの前記表面保護層中の含有率は、前記のように30質量%以上80質量%以下であり、好ましくは、40質量%以上60質量%以下である。
前記含有率が30質量%より低いと、機械的耐久性が低下することがある。また、前記含有率が30質量%より低いと、帯電方式として、接触又は近接して設けられた直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加することによって生じる放電を利用する場合に、帯電ハザードによる膜消失が非常に顕著となることがある。
一方、前記含有率が80質量%より高いと、残留電位の上昇、環境変動による特性変化、保護層の書き込み光透過率が低下し、副作用を生じることがある。
<<電荷輸送材料>>
前記電荷輸送材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾール等の正孔輸送性構造を有する公知の正孔輸送物質;電子吸引性芳香族環(縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基、ニトロ基等)などの電子輸送構造を有する公知の電子輸送物質などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、官能基を有し、前記イソシアネート又は前記ポリオールと架橋反応するものが好ましく、前記官能基が多官能で、且つ、ヒドロキシ基又はイソシアネート基を有するものがより好ましい。前記電荷輸送材料の具体例としては、例えば、下記の構造式(10)〜(18)で表されるものなどが挙げられる。
前記電荷輸送材料の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、電荷輸送材料の劣化による電子写真感光体特性の低下の影響を小さくすることができる点で、ウレタン樹脂100質量部に対して、20質量部以下が好ましい。
<<その他の成分>>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂以外の樹脂、その他の添加剤などが挙げられる。
−ウレタン樹脂以外の樹脂−
前記ウレタン樹脂以外の樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル樹脂、フェノール樹脂、有機珪素樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記ウレタン樹脂以外の樹脂の前記表面保護層における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−その他の添加剤−
前記その他の添加剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、分散剤、界面活性剤、可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤などが挙げられる。
−−分散剤−−
前記無機フィラーを表面保護層中に良好に分散させる場合、分散剤を用いてもよい。前記分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記分散剤の含有量としては、特に制限はなく、無機フィラーの粒径等に応じて適宜選択することができるが、無機フィラーの全量に対して、0.5質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜15質量%がより好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満であると、前記無機フィラーの分散効果が得られないことがあり、30質量%を超えると、残留電位の著しい上昇を引き起こす等の不具合を生じることがある。
−−界面活性剤−−
前記無機フィラーを前記表面保護層中に良好に分散させる場合、界面活性剤を用いてもよい。前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、無機フィラーの粒径等に応じて適宜選択することができるが、無機フィラーの全量に対して、0.5質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜15質量%がより好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満であると、前記無機フィラーの分散効果が得られないことがあり、30質量%を超えると、残留電位の著しい上昇を引き起こす等の不具合を生じることがある。
−−可塑剤−−
前記可塑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記可塑剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電荷輸送性を有しない樹脂100質量部に対して、0質量部〜30質量部が好ましい。
−−レベリング剤−−
前記レベリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類;側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー又はオリゴマー;などが挙げられる。前記レベリング剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電荷輸送性を有しない樹脂100質量部に対して、0質量部〜1質量部が好ましい。
−−酸化防止剤−−
前記酸化防止剤としては、特に制限はなく、例えば、フェノール系化合物、パラフェニレンジアミン類、ハイドロキノン類、有機硫黄化合物類、有機燐化合物類、ヒンダードアミン類などが挙げられる。前記酸化防止剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電荷輸送性を有しない樹脂100質量部に対して、0.5質量部〜5質量部が好ましい。
<<表面保護層の形成方法>>
前記表面保護層の形成方法としては、前記表面保護層の表面形状として、十点平均表面粗さ(Rz値)が0.8μm以上、1.5μm以上にできる方法であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
表面保護層用塗工液の塗工方法としては、特に制限はなく、塗工液の粘性、所望とする表面保護層の膜厚等の目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法、リングコート法などが挙げられる。これらの中でもスプレーコート法が好ましい。
前記スプレーコート法による感光体表面形状の制御は、塗工液の条件(溶媒種、固形分濃度等)、スプレー塗工条件(吐出量、吐出圧、ガン送り速度、塗工回数等)、塗工環境(温度、排気エアー量等)などにより制御がすることができる。
前記塗工液は、常温で固体又は比較的高粘性液体であることから、溶媒に溶解して作製することが好ましい。前記溶媒としては、前記表面保護層を構成する上述した成分を溶解乃至分散させることができる溶媒であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピルエーテル等のエーテル系溶媒;ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
例えば、スプレーコート法において、揮発性の高い溶媒を用いた場合は、感光層表層に付着した場合の固形分濃度が大きくなり、レベリングしにくくなり、表面形状が荒れる。また揮発性の低い溶媒を用いた場合は、レベリングしやすくなり、表面形状が平滑となる。
表面保護層塗工液の固形分濃度によっても、表面形状制御が可能となる。固形分濃度が小さい場合、感光層表面に付着した塗工液がレベリングしやすく、表面形状が平滑となる。固形分濃度が大きい場合、レベリングしにくく、表面形状が荒れる。
また、スプレー塗工条件でも表面形状制御が可能となる。感光体に塗工液が付着した段階でのレベリングしやすいものは、平滑になりやすく、またレベリングしにくい場合は、表面が荒れやすい。これらの状態は、スプレー条件である吐出量、吐出圧、ガン送り速度を変化させることにより、制御が可能となる。
−表面保護層の表面形状−
前記表面保護層の表面形状は、上述のように、その十点平均表面粗さ(Rz値)が0.8μm以上、1.5μm以上であれば特に制限なく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0μm以上、1.2μm以下であると、40万枚を超えるような長期的使用における耐摩耗性及び画像安定性においてより優れている点で好ましい。
前記十点平均表面粗さ(Rz値)が0.8μm未満であると、クリーニング性に対して効果が低く、帯電ローラ汚れや、感光体表面へのトナー及びトナーの添加剤付着による異常画像が発生しやすくなる。一方、前記十点平均表面粗さ(Rz値)が1.5μmを超えると、クリーニング性が低下し、且つ、微細ドット再現性の低下、画像上でのトナーちりなどの問題が発生する。
前記表面保護層の十点平均表面粗さ(Rz値)は、例えば、触針式の表面粗さ計を用いて測定することができる。測定値は、表面粗さ計で測定した粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から、最も高い山頂から5番目までの山頂の標高の絶対値の平均値と、最も低い谷底から5番目までの谷底の標高の絶対値の平均値との和である。前記十点平均表面粗さの測定法は、JIS B 0601−1982に準拠している。
前記イソシアネートと前記ポリオールの架橋形成、及び前記表面保護層中に残留する前記溶媒を除去するために、前記方法で表面保護層を形成した後に加熱乾燥処理することが好ましい。
前記加熱する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、空気、窒素等の気体、蒸気、各種熱媒体、赤外線、電磁波等の熱エネルギーを塗工面側又は前記導電性支持体側から加熱する方法などが挙げられる。
前記加熱する際の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃〜170℃が好ましい。前記温度が、100℃未満であると、前記表面保護層中に残留する溶媒が多くなりやすく、電子写真感光体特性に影響を与えることがあり、170℃を超えると、前記表面保護層に隣接する感光層中の低分子量成分が、前記表面保護層に移行しやすくなり、本発明に記載した表面抵抗率の制御やその他特性の低下を引き起こす恐れがある。
前記表面保護層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、解像度及び応答性に優れる点で、10μm以下が好ましく、8μm以下がより好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)により異なるが、帯電性及び摩耗耐久性の観点から、2.5μm以上が好ましい。
<感光層>
前記感光層としては、積層型感光層であってもよく、単層型感光層であってもよい。
<<単層型感光層>>
前記単層型感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能とを同時に有する層である。
前記単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、及び結着樹脂を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−電荷発生物質−
前記電荷発生物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の物質などが挙げられる。前記電荷発生物質の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記結着樹脂100質量部に対し、5質量部〜40質量部が好ましい。
−電荷輸送物質−
前記電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の物質などが挙げられる。前記電荷輸送物質の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記結着樹脂100質量部に対し、190質量部以下が好ましく、50質量部〜150質量部がより好ましい。
−結着樹脂−
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の結着樹脂などが挙げられる。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の低分子電荷輸送物質、同様の溶媒、同様のレベリング剤、上述の酸化防止剤などが挙げられる。
−単層型感光層の形成方法−
前記単層型感光層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電荷発生物質、電荷輸送物質、結着樹脂、その他の成分等を分散機を用いて適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等)に溶解乃至分散して得られた塗工液を、塗布乃至乾燥することにより形成する方法などが挙げられる。
前記塗工液を塗工する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート、ビードコート、リングコートなどが挙げられる。また、必要に応じて、可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加してもよい。
前記単層型感光層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5μm〜25μmが好ましい。
<<積層型感光層>>
前記積層型感光層は、電荷発生機能及び電荷輸送機能をそれぞれ独立した層が担うため、少なくとも電荷発生層と、電荷輸送層とをこの順に有する。なお、前記電荷発生層、及び前記電荷輸送層は、従来公知のものを使用することができる。
前記積層型感光層において、前記電荷発生層と前記電荷輸送層との積層順としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、多くの電荷発生材料は化学的安定性に乏しく、電子写真作像プロセスにおける帯電器周辺での放電生成物のような酸性ガスにさらされると電荷発生効率の低下などを引き起こす。このため、前記電荷発生層の上に前記電荷輸送層を積層することが好ましい。
−電荷発生層−
前記電荷発生層は、電荷発生物質を含み、結着樹脂を含むことが好ましく、更に必要に応じて上述の酸化防止剤等のその他の成分を含む。
−−電荷発生物質−−
前記電荷発生物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機系材料、有機系材料などが挙げられる。
−−−無機系材料−−−
前記無機系材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶セレン、アモルファス−セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物、アモルファス−シリコン(例えば、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子等でターミネートしたもの;ホウ素原子、リン原子等をドープしたものなどが好適)などが挙げられる。
−−−有機系材料−−−
前記有機系材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料;アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−結着樹脂−−
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂、ポリアクリルアミド樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記結着樹脂としては、上述の結着樹脂の他に、電荷輸送機能を有する電荷輸送性高分子材料を含んでもよく、例えば、アリールアミン骨格、ベンジジン骨格、ヒドラゾン骨格、カルバゾール骨格、スチルベン骨格、ピラゾリン骨格等を有する、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリシロキサン、アクリル樹脂等の高分子材料、ポリシラン骨格を有する高分子材料などを用いることができる。
−−その他の成分−−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、低分子電荷輸送物質、溶媒、レベリング剤などが挙げられ、上述の酸化防止剤を含んでもよい。
前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、添加する層の総質量に対して0.01質量%〜10質量%が好ましい。
−−−低分子電荷輸送物質−−−
前記低分子電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子輸送物質、正孔輸送物質などが挙げられる。
前記電子輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ジフェノキノン誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記正孔輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−−溶媒−−−
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−−レベリング剤−−−
前記レベリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−電荷発生層の形成方法−−
前記電荷発生層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記電荷発生物質及び前記結着樹脂を前記溶媒等の前記その他の成分に溶解乃至分散して得られた塗工液を、前記導電性支持体上に塗布して乾燥することにより形成する方法などが挙げられる。なお、前記塗工液は、キャスティング法などにより塗布することができる。
前記電荷発生層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01μm〜5μmが好ましく、0.05μm〜2μmがより好ましい。
−電荷輸送層−
前記電荷輸送層は、帯電電荷を保持させ、かつ、露光により電荷発生層で発生分離した電荷を移動させて保持していた帯電電荷と結合させることを目的とする層である。帯電電荷を保持させる目的を達成するためには、電気抵抗が高いことが要求される。また、保持していた帯電電荷で高い表面電位を得る目的を達成するためには、誘電率が小さく、かつ、電荷移動性がよいことが要求される。
前記電荷輸送層は、電荷輸送物質を含み、結着樹脂を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含む。
−−電荷輸送物質−−
前記電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子輸送物質、正孔輸送物質、高分子電荷輸送物質などが挙げられる。
前記電荷輸送物質の電荷輸送層全量における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20質量%〜80質量%が好ましく、30質量%〜70質量%がより好ましい。前記含有量が、20質量%未満であると、電荷輸送層の電荷輸送性が小さくなることにより所望の光減衰特性が得られないことがあり、80質量%を超えると、画像形成工程から感光体が受ける各種ハザードによって必要以上に摩耗することがある。一方、前記電荷輸送物質の電荷輸送層における含有量が、前記より好ましい範囲内であると、所望の光減衰性が得られるとともに、使用によっても摩耗量が少ない電子写真感光体を得ることができる点で有利である。
−−−電子輸送物質−−−
前記電子輸送物質(電子受容性物質)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−−−正孔輸送物質−−−
前記正孔輸送物質(電子供与性物質)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−−−高分子電荷輸送物質−−−
前記高分子電荷輸送物質は、後述する結着樹脂の機能と電荷輸送物質の機能を併せ持つ材料である。
前記高分子電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルバゾール環を有する重合体、ヒドラゾン構造を有する重合体、ポリシリレン重合体、トリアリールアミン構造を有する重合体(例えば、特許第3852812号公報、特許第3990499号公報等に記載のトリアリールアミン構造を有する重合体等)、電子供与性基を有する重合体、その他の重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよく、摩耗耐久性や製膜性の点で、後述する結着樹脂と併用してもよい。
前記高分子電荷輸送物質の電荷輸送層全質量における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、電荷輸送性の観点から、前記高分子電荷輸送物質と前記結着樹脂とを併用する場合、40質量%〜90質量%が好ましく、50質量%〜80質量%がより好ましい。
−−結着樹脂−−
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルカルバゾール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、フェノキシ樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、前記電荷輸送層は、架橋性のバインダー樹脂と架橋性の電荷輸送物質との共重合体を含むこともできる。
−−その他の成分−−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶媒、可塑剤、レベリング剤などが挙げられ、上述した酸化防止剤を含んでもよい。
前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、添加する層の総質量に対して0.01質量%〜10質量%が好ましい。
−−−溶媒−−−
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記電荷発生層と同様なものが使用できるが、前記電荷輸送物質及び前記結着樹脂を良好に溶解する溶媒が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
−−−可塑剤−−−
前記可塑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般樹脂の可塑剤などが挙げられる。
−−−レベリング剤−−−
前記レベリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類;側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー乃至オリゴマーなどが挙げられる。
−−電荷輸送層の形成方法−−
前記電荷輸送層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記電荷輸送物質及び前記結着樹脂を前記溶媒等の前記その他の成分に溶解乃至分散して得られた塗工液を、前記電荷発生層上に塗布して加熱乃至乾燥することにより形成する方法などが挙げられる。
前記電荷輸送層形成の際に用いる前記塗工液の塗工方法としては、特に制限はなく、塗工液の粘性、所望とする電荷輸送層の厚み等の目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法、リングコート法などが挙げられる。
前記電荷輸送層は、電子写真特性や膜粘性の観点から、何らかの手段を用いて加熱を行い、前記溶媒を前記電荷輸送層中から取り除く必要がある。
前記加熱する方法としては、例えば、空気、窒素等の気体、蒸気、各種熱媒体、赤外線、電磁波等の熱エネルギーを塗工面側又は支持体側から加熱する方法などが挙げられる。
前記加熱する際の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃〜170℃が好ましい。前記温度が、100℃未満であると、膜中の有機溶媒を十分取り除くことができず、電子写真特性の低下や摩耗耐久性低下が生じることがあり、170℃を超えると、表面にゆず肌状の欠陥や亀裂の発生、隣接層との界面で剥離の発生などが生じるだけでなく、感光層中の揮発性成分が外部に霧散した場合、所望の電気特性が得られなくなることがある。
前記電荷輸送層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、解像度乃至応答性の点から、50μm以下が好ましく、45μm以下がより好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)により異なるが、5μm以上が好ましい。
<その他の層>
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下引き層、中間層などが挙げられる。
−下引き層−
前記下引き層は、前記導電性支持体と前記感光層との間に設けることができる。
前記下引き層は、樹脂を含み、更に必要に応じて上述の酸化防止剤、微粉末顔料、カップリング剤等のその他の成分を含む。
前記下引き層に含まれる樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。
これらの中でも、前記樹脂の上に感光層を溶媒で塗布する点で、一般の有機溶媒に対して耐溶媒性の高い樹脂が好ましい。
前記下引き層に含まれる微粉末顔料としては、モアレ防止、残留電位の低減等を図ることができる顔料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物などが挙げられる。
前記下引き層に含まれるカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤などが挙げられる。
前記下引き層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単層であってもよく、2層以上の積層であってもよい。
前記下引き層の形成方法としては、特に制限はなく、前述の感光層の如く適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができ、例えば、Alを陽極酸化して形成する方法、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物;SiO、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物;を真空薄膜作製法にて形成する方法などが挙げられる。
前記下引き層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm〜5μmが好ましい。
−中間層−
前記中間層は、前記電荷輸送層と前記表面保護層との間に、前記表面保護層への電荷輸送層成分の混入を抑える又は両層間の接着性を改善することを目的として設けることができる。
前記中間層は、結着樹脂を含み、更に必要に応じて上述の酸化防止剤等のその他の成分を含む。中間層用塗工液としては、表面保護層用塗工液に対し不溶性又は難溶性であるものが好ましい。
前記中間層に含まれる結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
前記中間層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記感光層と同様の適当な溶媒及び塗工法を用いて形成する方法などが挙げられる。
前記中間層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05μm〜2μmが好ましい。
<導電性支持体>
前記導電性支持体としては、体積抵抗値が1×1010Ω・cm以下の導電性を示すものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスベルト(エンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルト等)を用いてもよい。
前記導電性支持体の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属(アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金等)又は金属酸化物(酸化スズ、酸化インジウム等)を蒸着又はスパッタリングして、支持体(フィルム状、円筒状等のプラスチック、紙等)を被覆することにより形成する方法;金属(アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等)の板を押出し、引抜き等を行い、表面処理(素管化後、切削、超仕上げ、研摩等)を施して形成する方法などが挙げられる。
前記導電性支持体は、前記導電性支持体上に導電性層を設けてもよい。
前記導電性層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性粉体及び結着樹脂を、必要に応じて溶媒に分散乃至溶解して得られた塗工液を前記導電性支持体上に塗布することにより形成する方法、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)等の素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブを用いて形成する方法などが挙げられる。
前記導電性粉体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素微粒子;アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀等の金属粉;導電性酸化スズ、ITO等の金属酸化物粉体などが挙げられる。
前記導電性層に用いる結着樹脂として、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などが挙げられ、具体的には、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
前記導電性層に用いる溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどが挙げられる。
本発明の感光体は、高光感度ならびに高安定化を実現したことから小径感光体に適用できる。したがって、複数色のトナーに対応した各々の現像部に対して、対応した複数の感光体を具備し、それによって並列処理を行なう、いわゆるタンデム方式の画像形成装置に極めて有効に使用される。上記タンデム方式の画像形成装置は、フルカラー印刷に必要とされるイエロー(C)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の少なくとも4色のトナー及びそれらを保持する現像部を配置し、更にそれらに対応した少なくとも4本の感光体を具備することによって、従来のフルカラー印刷が可能な画像形成装置に比べ極めて高速なフルカラー印刷を可能とする。
[電子写真感光体の実施形態]
以下では、本発明の電子写真感光体の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
第1の実施形態に係る電子写真感光体の層構成について、図1を用いて説明する。
図1は、単層型感光層を有する構成であり、導電性支持体21上に、単層型感光層26及び表面保護層25を順次積層した電子写真感光体の層構成を示した図である。
<第2の実施形態>
第2の実施形態に係る電子写真感光体の層構成について、図2を用いて説明する。
図2は、積層型感光層を有する構成であり、導電性支持体21上に、電荷発生層23、電荷輸送層24、及び表面保護層25を順次積層した電子写真感光体の層構成を示した図である。なお、電荷発生層23及び電荷輸送層24が感光層に該当する。
<第3の実施形態>
第3の実施形態に係る電子写真感光体の層構成について、図3を用いて説明する。
図3は、図2の構成を有する電子写真感光体に、更に中間層を設けた構成を有する。
図3は、導電性支持体21上に、下引き層22、電荷発生層23、電荷輸送層24、及び表面保護層25を順次積層した電子写真感光体の層構成を示した図である。なお、電荷発生層23及び電荷輸送層24が感光層に該当する。
<第4の実施形態>
第4の実施形態に係る電子写真感光体の層構成について、図4を用いて説明する。
図4は、積層型感光層を有する構成であり、導電性支持体21上に、電荷輸送層24、電荷発生層23、及び表面層25を順次積層した電子写真感光体の層構成を示した図である。なお、電荷発生層23及び電荷輸送層24が感光層に該当する。
(画像形成装置及び画像形成方法)
前記画像形成装置は、電子写真感光体、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、及び前記可視像を記録媒体に転写する転写手段を少なくとも有してなり、更に必要に応じて、その他の手段を有してなる。前記画像形成装置において使用する電子写真感光体が、上述の本発明の電子写真感光体である。なお、帯電手段と、露光手段とを合わせて静電潜像形成手段と称することもある。
前記画像形成方法は、電子写真感光体の表面を帯電手段で帯電する帯電工程、帯電された前記電子写真感光体を画像露光手段で露光して電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する露光工程、前記静電潜像が形成された前記電子写真感光体の表面に現像手段でトナー像を形成する現像工程、及び形成された前記トナー像を転写手段で転写媒体へ転写する転写工程を少なくとも含んでなり、更に必要に応じて、その他の工程を含んでなる。
前記画像形成方法は、前記画像形成装置の各手段により実施する方法である。
<帯電手段及び帯電工程>
前記帯電手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器(電子写真感光体表面と帯電器との間に100μm以下の空隙を有する近接方式の非接触帯電器を含む)などが挙げられる。
前記帯電手段は、電子写真感光体表面と接触又は近接して設けられた帯電部材を有し、直流成分に交流成分を重畳した電圧を前記帯電部材へ印加して、前記帯電部材と前記電子写真感光体表面にコロナ放電を形成し、前記電子写真感光体表面を帯電する帯電手段であることが好ましい。
前記帯電工程は、前記帯電手段により実施することができ、前記電子写真感光体表面を帯電させる工程である。
<露光手段及び露光工程>
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記電子写真感光体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、LED光学系などの各種露光器が挙げられ、前記露光器における光源としては、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの高輝度が確保できる光源などが挙げられる。なお、本発明においては、前記電子写真感光体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記露光工程は、前記露光手段により実施することができ、前記帯電された電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する工程である。
<現像手段及び現像工程>
前記現像手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記現像剤を収容し、前記静電潜像に該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好ましい。前記現像器としては、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有するものなどが好適に挙げられる。前記現像器内では、例えば、前記トナーとキャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記電子写真感光体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該電子写真感光体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該電子写真感光体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像工程は、前記現像手段により実施することができ、前記静電潜像を、トナーを用いて現像して可視像を形成する工程である。
<転写手段及び転写工程>
前記転写手段は、前記可視像を記録媒体に転写する手段であるが、前記電子写真感光体表面から記録媒体に可視像を直接転写する方法と、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する方法がある。いずれの態様も良好に使用することができるが、高画質化に際して転写による悪影響が大きいような場合には、転写回数が少ない前者(直接転写)の方法が好ましい。前記転写は、例えば、前記可視像を、転写帯電器を用いて前記電子写真感光体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。
前記転写工程は、前記転写手段により実施することができ、前記可視像を記録媒体に転写する工程である。
<その他の手段及びその他の工程>
前記その他の工程及びその他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、定着工程及び定着手段、除電工程及び除電手段、クリーニング工程及びクリーニング手段、リサイクル工程及びリサイクル手段、制御工程及び制御手段などが挙げられる。
−定着手段及び定着工程−
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好ましく、前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組み合わせなどが挙げられ、前記加熱加圧手段における加熱としては、通常80℃〜200℃が好ましい。前記定着としては、例えば、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着工程は、前記定着手段により実施することができ、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる工程である。
−除電手段及び除電工程−
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記除電工程は、前記除電手段により実施することができ、前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程である。
−クリーニング手段及びクリーニング工程−
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記電子写真感光体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング工程は、前記クリーニング手段により実施することができ、前記電子写真感光体上に残留する前記トナーを除去する工程である。
−リサイクル手段及びリサイクル工程−
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記リサイクル手段により実施することができ、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程である。
−制御手段及び制御工程−
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御できれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
前記制御工程は、前記制御手段により実施することができ、前記各工程を制御する工程である。
[画像形成装置の実施形態]
以下では、本発明の画像形成装置の実施形態について説明する。
図5は、本発明の画像形成装置を説明するための概略図であり、電子写真感光体1の周りに、帯電手段3、露光手段5、現像手段6、転写手段10などが配置される。
まず、図5に示す帯電手段3により、電子写真感光体1が平均的に帯電される。帯電手段3としては、コロトロンデバイス、スコロトロンデバイス、固体放電素子、針電極デバイス、ローラ帯電デバイス、導電性ブラシデバイス等が用いられ、公知の方式が使用可能である。
次に、図5に示す露光手段5により、均一に帯電された電子写真感光体1上に静電潜像が形成される。この光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
次に、図5に示す現像手段6により、電子写真感光体1上に形成された静電潜像が可視化される。この現像方式としては、乾式トナーを用いた一成分現像法、二成分現像法、湿式トナーを用いた湿式現像法などが挙げられる。電子写真感光体1に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。
次に、図5に示す転写手段10により、電子写真感光体1上で可視化されたトナー像が記録媒体9上に転写される。また、転写をより良好に行うために転写前チャージャ7を用いてもよい。転写手段10としては、転写チャージャ、バイアスローラ等を用いる静電転写方式;粘着転写法、圧力転写法等の機械転写方式;磁気転写方式などが利用可能である。
更に必要に応じて、図5に示す記録媒体9を電子写真感光体1より分離する手段として分離チャージャ11、分離爪12を用いてもよい。その他分離手段としては、静電吸着誘導分離、側端ベルト分離、先端グリップ搬送、曲率分離等が用いられる。分離チャージャ11としては、前記帯電手段が利用可能である。また、転写後感光体上に残されたトナーをクリーニングするために、ファーブラシ14、クリーニングブレード15等のクリーニング手段が用いられ、クリーニングをより効率的に行うためにクリーニング前チャージャ13を用いてもよい。その他のクリーニング手段としては、ウェブ方式、マグネットブラシ方式等があるが、それぞれ単独又は複数の方式を一緒に用いてもよい。また、電子写真感光体1上の潜像が取り除くために除電手段2を用いてもよい。除電手段2としては、除電ランプ、除電チャージャなどが用いられ、それぞれ前記露光光源、帯電手段が利用できる。その他、感光体に近接していない原稿読み取り、給紙、定着、排紙等のプロセスは公知のものが使用できる。
図6は、本発明の画像形成装置を説明するための別の概略図である。
図6において、感光体10C(シアン)、10M(マゼンタ)、10Y(イエロー)、10K(ブラック)は、ドラム状の感光体であり、これらの感光体10C、10M、10Y、10Kは、図中の矢印方向に回転し、その周りに少なくとも回転順に帯電部材11C、11M、11Y、11K、現像部材13C、13M、13Y、13K、クリーニング部材17C、17M、17Y、17Kが配置されている。
この帯電部材11C、11M、11Y、11Kと、現像部材13C、13M、13Y、13K)との間の感光体の表面側より、図示しない露光部材からのレーザー光12C、12M、12Y、12Kが照射され、感光体10C、10M、10Y、10Kに静電潜像が形成されるようになっている。
そして、このような感光体10C、10M、10Y、10Kを中心とした4つの画像形成要素20C、20M、20Y、20Kが、転写材搬送手段である中間転写ベルト19に沿って並置されている。
中間転写ベルト19は、各画像形成ユニット20C、20M、20Y、20Kの現像部材13C、13M、13Y、13Kと、クリーニング部材17C、17M、17Y、17Kとの間で感光体10C、10M、10Y、10Kに当接しており、中間転写ベルト19の感光体側の裏側に当たる面(裏面)には転写バイアスを印加するための転写部材16C、16M、16Y、16Kが配置されている。各画像形成要素20C、20M、20Y、20Kは現像装置内部のトナーの色が異なることであり、その他は全て同様の構成となっている。
図6に示す構成のカラー電子写真装置において、画像形成動作は次のようにして行なわれる。まず、各画像形成要素20C、20M、20Y、20Kにおいて、感光体10C、10M、10Y、10Kが、感光体と連れ周り方向に回転する帯電部材11C、11M、11Y、11Kにより帯電され、次に、感光体の外側に配置された露光部(図示せず)でレーザー光12C、12M、12Y、12Kにより、作成する各色の画像に対応した静電潜像が形成される。
次に現像部材13C、13M、13Y、13Kにより潜像を現像してトナー像が形成される。現像部材13C、13M、13Y、13Kは、それぞれC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)のトナーで現像を行なう現像部材で、4つの感光体10C、10M、10Y、10K上で作られた各色のトナー像は転写ベルト19上で重ねられる。
転写紙15は給紙コロ21によりトレイから送り出され、一対のレジストローラ22で一旦停止し、上記感光体上への画像形成とタイミングを合わせて転写部材23に送られる。転写ベルト19上に保持されたトナー像は転写部材23に印加された転写バイアスと転写ベルト19との電位差から形成される電界により、転写紙15上に転写される。転写紙上に転写されたトナー像は、搬送されて、定着部材24により転写紙上にトナーが定着されて、図示しない排紙部に排紙される。また、転写部で転写されずに各感光体10C、10M、10Y、10K上に残った残留トナーは、それぞれのユニットに設けられたクリーニング部材17C、17M、17Y、17Kで回収される。
(プロセスカートリッジ)
本発明のプロセスカートリッジは、電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段、電子写真感光体上に残留するトナーを除去するためのクリーニング手段、及び前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加する除電手段の少なくともいずれかの手段を有してなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。本発明のプロセスカートリッジにおいて使用する電子写真感光体は、上述した本発明の電子写真感光体である。
前記プロセスカートリッジとは、例えば、図7に示すように、電子写真感光体101を内蔵し、他に帯電手段102、現像手段104、転写手段106、クリーニング手段107、除電手段(不図示)の少なくとも一つを具備し、画像形成装置本体に着脱可能とした装置(部品)である。図7のプロセスカートリッジによる画像形成工程について示すと、感光体101は、矢印方向に回転しながら、帯電手段102による帯電、露光手段103による露光により、その表面に露光像に対応する静電潜像が形成され、この静電潜像は、現像手段104でトナー現像され、該トナー現像は転写手段106により、記録媒体105に転写され、プリントアウトされる。次いで、像転写後の感光体表面は、クリーニング手段107によりクリーニングされ、更に除電手段(不図示)により除電されて、再び以上の操作を繰り返すものである。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、実施例中において使用する「部」は、全て質量部を表す。
(電子写真感光体の製造)
<実施例1>
外径φ30mmのアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、浸漬塗工、乾燥することにより、平均厚み3.5μmの下引き層、平均厚み0.2μmの電荷発生層、及び平均厚み22μmの電荷輸送層を形成した。
〔下引き層用塗工液〕
・ アルキッド樹脂 ・・・ 3部
(ベッコゾール1307−60−EL、DIC株式会社製)
・ メラミン樹脂 ・・・ 2部
(スーパーベッカミン G−821−60、DIC株式会社製)
・ 酸化チタン ・・・ 20部
(CR−EL、石原産業株式会社製)
・ メチルエチルケトン ・・・ 100部
〔電荷発生層用塗工液〕
・ 下記構造式(19)のビスアゾ顔料 ・・・ 5部
・ ポリビニルブチラール(XYHL、UCC社製) ・・・ 1部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 100部
〔電荷輸送層用塗工液〕
・ ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 10部
(パンライトTS−2050、帝人化成株式会社製)
・ 下記構造式(20)の電荷輸送物質 ・・・ 10部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 100部
〔表面保護層の塗工プロセス〕
下記組成の表面保護層用塗工液を前記導電性支持体、下引き層、電荷発生層、及び電荷輸送層をこの順で有する積層体上に下記表面保護層用塗工液を用いてスプレー塗工し、150℃で20分間加熱乾燥させて、平均厚み2.5μmの表面保護層を成膜した。
〔表面保護層用塗工液1〕
・ アルミナ微粒子(NanoTek(登録商標) Al、平均一次粒径20nm、シーアイ化成工業株式会社)
・ 下記2化合物をOH価/NCO価=1.0となるように調整したもの
1.イソシアネート(タケネート(登録商標)D140N、三井武田ケミカル株式会社製)
2.下記構造式(4)のポリオール(分子量334.16)
・ アセトン
・ セロソルブアセテート
・ メチルイソブチルケトン
−混合条件−
アルミナ微粒子 ・・・ 40質量%(但し、全固形分に対して)
固形分濃度 ・・・ 10質量%
溶媒混合比(質量比) ・・・ アセトン:セロソルブアセテート:メチルイソブチルケトン=6:2:1
<実施例2>
表面保護層用塗工液1中のアルミナ微粒子添加量を全固形分に対して30質量%に変更した表面保護層用塗工液2を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
<実施例3>
表面保護層用塗工液1中のアルミナ微粒子添加量を全固形分に対して55質量%に変更した表面保護層用塗工液3を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
<実施例4>
表面保護層用塗工液1中のアルミナ微粒子添加量を全固形分に対して70質量%に変更した表面保護層用塗工液4を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
<実施例5>
表面保護層用塗工液1中のアルミナ微粒子添加量を全固形分に対して80質量%に変更した表面保護層用塗工液5を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
<実施例6>
表面保護層用塗工液1中のポリオールを下記構造式(6)のポリオール(分子量134.17)に変更した表面保護層用塗工液6を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
<実施例7>
表面保護層用塗工液1中のイソシアネートをスミジュール(登録商標)HT(住友バイエルウレタン株式会社製)に変更した表面保護層用塗工液7を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
<実施例8>
表面保護層用塗工液1を下記の表面保護層用塗工液8に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面保護層用塗工液8〕
・ アルミナ微粒子(AA−03、平均一次粒径0.3μm、住友化学工業株式会社)
・ 下記2化合物をOH価/NCO価=1.0となるように調整したもの
1.イソシアネート(スミジュール(登録商標)HT、住友バイエルウレタン株式会社製)
2.下記構造式(6)のポリオール(分子量134.7)
・ 下記構造式(16)の電荷輸送材料
・ アセトン
・ セロソルブアセテート
・ メチルイソブチルケトン
<混合条件>
アルミナ微粒子 ・・・ 45質量%(但し、全固形分に対して)
電荷輸送材料 ・・・ 25質量%(但し、全固形分に対して)
固形分濃度 ・・・ 10質量%
溶媒混合比(質量比) ・・・ アセトン:セロソルブアセテート:メチルイソブチルケトン=6:2:1
<実施例9>
表面保護層用塗工液8中の電荷輸送材料を下記構造式(17)の電荷輸送材料に変更した表面保護層用塗工液9を用いた以外は、実施例8と同様にして、電子写真感光体を作製した。
<実施例10>
表面保護層用塗工液8中の電荷輸送材料を下記構造式(18)の電荷輸送材料に変更した表面保護層用塗工液10を用いた以外は、実施例8と同様にして、電子写真感光体を作製した。
<比較例1>
表面保護層用塗工液1中のポリオールを下記構造式(21)のポリオール(分子量404.54)に変更した表面保護層用塗工液11を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
<比較例2>
表面保護層用塗工液1中のポリオールを下記LZR170に変更した表面保護層用塗工液12を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
・ ポリオール LZR170(藤倉化成株式会社製)
スチレン−アクリル共重合体
官能基数 約70
分子量(質量平均分子量) 31,000
樹脂固形分中のOH含有率3.92質量%
<比較例3>
表面保護層用塗工液1中のアルミナ微粒子添加量を全固形分に対して25質量%に変更した表面保護層用塗工液13を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
<比較例4>
表面保護層用塗工液1中のアルミナ微粒子添加量を全固形分に対して85質量%に変更した表面保護層用塗工液14を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
<比較例5>
表面保護層用塗工液1中の溶剤混合比をアセトン:セロソルブアセテート:メチルイソブチルケトン=4:4:1に変更した表面保護層用塗工液15を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
<比較例6>
表面保護層用塗工液1中の溶剤混合比をアセトン:セロソルブアセテート:メチルイソブチルケトン=10:1:1に変更した表面保護層用塗工液16を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
<比較例7>
表面保護層を設けず、電荷輸送層の平均厚みを25μmとした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
(表面保護層用塗工液の構成)
実施例1〜10及び比較例1〜7の感光体の製造に使用した表面保護層用塗工液の構成をまとめて表1に示す。
(感光体の十点平均表面粗さ(Rz値))
製造された実施例1〜10及び比較例1〜7の各感光体について、JIS B 0601−1982に準拠して、表面粗さ計(サーフコム1500DX、株式会社東京精密製)を用いて十点平均表面粗さ(Rz値)を測定した。即ち、ある粗さ曲線で最高の山頂から高い順に5番目までの山高さの平均と、最深の谷底から深い順に5番目までの谷深さの平均の和を求めた。その平均を感光体の十点平均表面粗さ(Rz)値とした。任意の5点について、Rz値を測定し、その平均をとった。結果を表1に示す。
(評価)
実施例及び比較例で作製した電子写真感光体について、下記評価を実施した。
<摩耗耐久評価>
前記摩耗耐久試験は、画像形成装置として、Imagio Neo270(株式会社リコー製)を使用した。
プロセスカートリッジから予め滑剤バーを取り除き、電子写真感光体外部から滑剤供給をしないように予め改造した装置を用いた。用紙としてはMyPaper(A4サイズ、株式会社NBSリコー製)を用いた。23℃、55%RHの環境にて短手方向を送り方向として50%ハーフトーン(黒)の5万枚、20万枚、40万枚の実機通紙試験後、感光体上の20点の膜厚を画像形成渦電流式膜厚計フィッシャースコープMMS(フィッシャー社製)を用いて測定し、摩耗量(膜厚減少量)を評価した。結果を表2に示す。
<電気特性(露光部電位)の評価>
Imagio Neo270(株式会社リコー製)の現像ユニットを分解して、表面電位計MODEL344(TREK社製)に接続されているプローブを現像ユニットに取り付けた後、実施例及び比較例の各感光体を装着して、実機内露光部(露光エネルギー0.5μJ/cm)での初期露光部電位を測定した。次に、23℃、55%RHの環境下で帯電電位が−800Vになるように感光体に印加する電位を調節した後、摩耗耐久評価の場合と同様にして、黒ベタ画像を出力して、5万枚、20万枚、40万枚の実機通紙試験後における露光部の電位を測定した。結果を表3に示す。
実機通紙試験前後における露光部電位の変動が小さいものほど化学的耐久性に優れている。
<画像品質の評価>
Imagio Neo270(株式会社リコー製)に、実施例及び比較例の感光体を装着した後、トナーとして、A4の用紙MyPaper(株式会社NBSリコー製)を用いて、23℃、55%RHの環境下で、初期、及び5万枚、20万枚、40万枚の実機通紙試験後、日本画像学会テストチャートNo.3、1ドット画像(600dpi)を出力し、目視及び光学顕微鏡観察で画質を評価した。結果を表4、5に示す。
−ドット再現性−
○: 良好
△: わずかにトナーちりが確認される
×: ドットがつぶれる
−スジ画像の有無−
○: スジ画像の発生なし
△: かすかにスジ画像発生
×: 前面にスジ画像発生
実施例1〜10の電子写真感光体は、耐摩耗性が高く、画像品質を維持できることがわかる。感光体表面保護層のRz値が1.0μm〜1.2μmである実施例3、6〜9の電子写真感光体は、40万枚給紙においても、耐摩耗性、画像品質維持の点で特に良好である。
本発明の態様としては、以下のとおりである。
<1> 導電性支持体と、前記導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面保護層をこの順に有する電子写真感光体であって、前記表面保護層の十点平均表面粗さ(Rz値)が、0.8μm以上1.5μm以下であり、前記表面保護層が少なくともウレタン樹脂及び無機フィラーを含有し、前記ウレタン樹脂は、イソシアネートと下記一般式(1)で表される脂肪族系骨格を有するポリオールとを含有する組成物を架橋した重合体であり、前記表面保護層の前記無機フィラーの含有量が30質量%以上80質量%以下であることを特徴とする電子写真感光体である。
ただし、分子量は350以下であり、前記一般式(1)において、Rは水素原子及び炭素数1〜5のアルキル基のいずれかを表し、Rは、炭素数1〜5のアルキレン基、及び下記の式で表される基のいずれかを表す。
<2> ポリオールの分子量が100以上150以下である前記<1>に記載の電子写真感光体である。
<3> 表面保護層が電荷輸送材料を含有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の電子写真感光体である。
<4> ウレタン樹脂が電荷輸送構造単位を有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の電子写真感光体である。
<5> 電子写真感光体、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、及び前記可視像を記録媒体に転写する転写手段を少なくとも有する画像形成装置であって、
前記電子写真感光体が、前記<1>から<4>のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置である。
<6> 帯電手段が、電子写真感光体表面と接触又は近接して設けられた帯電部材を有し、直流成分に交流成分を重畳した電圧を前記帯電部材へ印加して、前記帯電部材と前記電子写真感光体表面にコロナ放電を形成し、前記電子写真感光体表面を帯電する前記<5>に記載の画像形成装置である。
<7> 電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段、前記電子写真感光体上に残留するトナーを除去するためのクリーニング手段、及び前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加するための除電手段の少なくともいずれかの手段を有するプロセスカートリッジであって、
前記電子写真感光体が、前記<1>から<4>のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
<8> 電子写真感光体の表面を帯電手段で帯電する帯電工程と、帯電された前記電子写真感光体を画像露光手段で露光して電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像が形成された前記電子写真感光体の表面に現像手段でトナー像を形成する現像工程と、形成された前記トナー像を転写手段で転写媒体へ転写する転写工程を含む画像形成方法であって、前記電子写真感光体として、前記<1>から<4>のいずれかに記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成方法である。
1 電子写真感光体
3 帯電手段
5 露光手段
6 現像手段
10 転写手段
21 導電性支持体
23 電荷発生層
24 電荷輸送層
25 表面保護層
26 単層型感光層
101 電子写真感光体
102 帯電手段
104 現像手段
106 転写手段
特開平07−295248号公報 特開平07−301936号公報 特開平08−082940号公報 特許第2578548号公報 特開平07−261441号公報 特開2000−241998号公報 特開平05−341550号公報 特開平10−177268号公報 特開平11−038665号公報 特許第3936628号公報 特開平01−205171号公報 特開平07−333881号公報 特開平08−015887号公報 特開平08−123053号公報 特開平08−146641号公報 特開2001−166509号公報 特開平10−171135号公報 特開2007−086320号公報

Claims (8)

  1. 導電性支持体と、前記導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面保護層をこの順に有する電子写真感光体であって、前記表面保護層の十点平均表面粗さ(Rz値)が、0.8μm以上1.5μm以下であり、前記表面保護層が少なくともウレタン樹脂及び無機フィラーを含有し、前記ウレタン樹脂は、イソシアネートと下記一般式(1)で表される脂肪族系骨格を有するポリオールとを含有する組成物を架橋した重合体であり、前記表面保護層の前記無機フィラーの含有量が30質量%以上80質量%以下であることを特徴とする電子写真感光体。
    ただし、分子量は350以下であり、前記一般式(1)において、Rは水素原子及び炭素数1〜5のアルキル基のいずれかを表し、Rは、炭素数1〜5のアルキレン基、及び下記の式で表される基のいずれかを表す。
  2. ポリオールの分子量が100以上150以下である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 表面保護層が電荷輸送材料を含有する請求項1から2のいずれかに記載の電子写真感光体。
  4. ウレタン樹脂が電荷輸送構造単位を有する請求項1から3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 電子写真感光体、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、及び前記可視像を記録媒体に転写する転写手段を少なくとも有する画像形成装置であって、
    前記電子写真感光体が、請求項1から4のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 帯電手段が、電子写真感光体表面と接触又は近接して設けられた帯電部材を有し、直流成分に交流成分を重畳した電圧を前記帯電部材へ印加して、前記帯電部材と前記電子写真感光体表面にコロナ放電を形成し、前記電子写真感光体表面を帯電する請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段、前記電子写真感光体上に残留するトナーを除去するためのクリーニング手段、及び前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加するための除電手段の少なくともいずれかの手段を有するプロセスカートリッジであって、
    前記電子写真感光体が、請求項1から4のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  8. 電子写真感光体の表面を帯電手段で帯電する帯電工程と、帯電された前記電子写真感光体を画像露光手段で露光して電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像が形成された前記電子写真感光体の表面に現像手段でトナー像を形成する現像工程と、形成された前記トナー像を転写手段で転写媒体へ転写する転写工程を含む画像形成方法であって、前記電子写真感光体として、請求項1から4のいずれかに記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成方法。
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