JP6011347B2 - 電子写真感光体、画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法 - Google Patents

電子写真感光体、画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法に関するものである。
<電子写真方法>
一般に「電子写真方法」とは、光導電性の感光体をまず暗所で例えばコロナ放電によって帯電させ、次いで像露光し、露光部のみの電荷を選択的に散逸せしめて静電潜像を得、この潜像部を染料、顔料などの着色剤と高分子物質などの結合剤とから構成される検電微粒子(トナー)で現像し可視化して画像を形成するようにした画像形成法の一つである。
このような電子写真方法において感光体に要求される基本的な特性としては(1)暗所で適当な電位に帯電できること、(2)暗所において電荷の散逸が少ないこと、(3)光照射によって速やかに電荷を散逸できること、などが挙げられる。
従来、電子写真方法において使用される感光体としては、導電性支持体上にセレンないしセレン合金を主体とする感光層を設けたもの、酸化亜鉛、硫化カドミウムなどの無機系光導電材料をバインダー中に分散させたもの、ポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニトロフルオレノンあるいはアゾ顔料などの有機光導電材料を用いたもの、及び非晶質シリコーン系材料を用いたもの等が一般に知られているが、近年ではコストの低さ、感光体設計の自由度の高さ、低公害性等から有機系電子写真感光体が広く利用されるようになってきている。
有機系電子写真感光体には、ポリビニルカルバゾール(PVK)に代表される光導電性樹脂型、PVK−TNF(2,4,7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移動錯体型、フタロシアニン−バインダーに代表される顔料分散型、電荷発生物質と電荷輸送物質とを組み合わせて用いる機能分離型の感光体などが知られており、特に機能分離型の感光体が注目されている。
この機能分離型の感光体における静電潜像形成のメカニズムは、感光体を帯電した後光照射すると、光は透明な電荷輸送層を通過し、電荷発生層中の電荷発生物質により吸収され、光を吸収した電荷発生物質は電荷担体を発生し、この電荷担体は電荷輸送層に注入され、帯電によって生じている電界にしたがって電荷輸送層中を移動し、感光体表面の電荷を中和することにより静電潜像を形成するものである。
機能分離型感光体においては、主に紫外部に吸収を持つ電荷輸送物質と、主に可視部に吸収を持つ電荷発生物質とを組み合わせて用いることが知られており、上記基本特性を充分に満たすものが得られている。
<高耐久化>
近年、電子写真プロセスの高速化、小型化が進むなか、感光体に対して上記特性以外に長期繰り返し使用に際しても高画質を保つことのできる信頼性及び高耐久化が強く要求される様になっている。
感光体は、電子写真プロセスにおいて、様々に機械的、化学的負荷を受けている。このような負荷により、感光体は、摩耗し、膜厚減少による異常画像が発生する。
感光体を高耐久化する手段としては、感光体表面に保護層を設ける方法が知られている。感光体の高耐久化手段として、保護層表面に潤滑性を付与する方法がある。特許文献1、2、3等には、表面層にフッ素変性シリコーンオイルを含有させることにより表面性を改善し、感光体表面の耐摩耗性を向上させる提案が記載されている。
しかし、このようなオイル成分を感光層に添加して摩擦係数を下げる方法は、表面に移行した成分が直ぐに除去されてしまうために耐摩耗性の効果を持続することができていない。
また別の高耐久化手段としては、表面保護層樹脂として、架橋系樹脂を用いる手段がある。特許文献4、5等に記載のアクリル系架橋樹脂を用いたもの、特許文献6等に記載のポリシロキサン架橋樹脂を用いたもの、特許文献7〜9等に記載のウレタン系架橋樹脂を用いたものがある。これらの架橋膜は、表面保護層のない感光層の耐摩耗性と比較すると良好であった。
ウレタン系架橋樹脂の耐摩耗性を向上させる手段としては、樹脂中のウレタン架橋密度を高くする方法が提案されている。特許文献9等に記載のウレタン系架橋樹脂では、イソシアネートの官能基数を3以上のものを用いるとしており、イソシアネートの官能基数が多くなることにより、架橋密度が高くなり、耐摩耗性は向上する。
またイソシアネートと架橋するポリオールの官能基数を多くしたり、構造を小さくすることが考えられる。
特許文献9、10等で例示されている特定構造のポリオールを用いた場合、架橋密度が高くなり、耐摩耗性の向上が望まれる。
また別の高耐久化手段として、感光体にフィラーを添加する技術、感光層表面にフィラーを分散させた表面保護層を設ける技術が、特許文献11〜15などに提案されている。
<小型化及び高耐久化(近接放電)>
これらのフィラーを含有した表面保護層の耐摩耗性は向上する。
しかし、近年の画像形成装置の小型化、さらなる高耐久化が望まれている。画像形成装置の小型化を図るために、電子写真プロセスの改良が多く成されているが、帯電プロセスにおいては、近接放電による帯電方式が多く採用される傾向がある。これは、電子写真感光体表面に帯電部材を接触させたり、非接触で近傍に帯電部材を配置させたりすることで近接放電を発生させ、電子写真感光体表面の帯電を行う方式である。本方式を用いれば、大がかりな帯電装置を必要としないために、装置の小型化には非常に有効である。また最近の近接帯電方式は、電子写真感光体上の帯電の均一性をはかるために、直流電圧に交流電圧を重畳して印可する方式を採用していることが多くなっている。
しかし、直流電圧に交流電圧を重畳した近接放電による帯電方式は電子写真感光体表面近傍に放電が集中するため、電子写真感光体表面を劣化させ、電子写真感光体の膜厚減少が大きいことがわかった。近接放電による電子写真感光体表面の劣化は機械的摺擦とは違い、像担持体への当接部材がない場合においても発生する。このため、近接放電に対する耐久性を有する電子写真感光体もしくは電子写真感光体表面の保護技術の開発が強く望まれている。しかしながら、現状の耐摩耗性向上技術では、充分な耐久性を有しているとは言えない。
<近接放電の問題点>
以下に近接放電による電子写真感光体表面の劣化メカニズムについて、本発明者らが検討した結果の概要を説明する。図1は、近接放電による電子写真感光体表面の劣化状態を調べるために、電子写真感光体表面に帯電部材のみを非接触状態で近接配置し、連続約150時間の帯電実験を行ったときの、電子写真感光体表面の膜厚の変化を測定した結果である。
実験に使用した電子写真感光体は電荷輸送層にポリカーボネートを用いた有機感光体であり、電子写真感光体に対して当接する部材を全て取り除き、直流電圧に交流電圧を重畳した交番電圧が印加された非接触帯電ローラを用いて帯電を行った。この結果、電子写真感光体表面の膜の削れ量が次第に多くなり、電子写真感光体の膜厚が次第に減少している事実がわかった。膜厚減少のメカニズムについては更なる検討が必要であるが、膜厚が減少した電子写真感光体を分析したところ、電子写真感光体を構成するポリカーボネートが分解されたと考えられるカルボン酸などが検出された。このような物質が検出されたことから、電子写真感光体の膜厚減少のメカニズムとしては、次のようなことが考えられる。
図2(a)(b)は、近接放電によって電子写真感光体1表面が劣化する場合の電子写真感光体表面の状態を、帯電ローラ2aを電子写真感光体表面から微小ギャップをもって対向させた状態を例にとって示した説明図である。
近接放電を行うと、電子写真感光体表面の放電領域では放電により発生した粒子(オゾン、電子、励起分子、イオン、プラズマなど)のエネルギーが電子写真感光体表面の電荷輸送層1aに照射される。このエネルギーが電子写真感光体表面を構成する分子の結合エネルギーに共鳴、吸収され、図2(b)に示すように、電荷輸送層1aは、樹脂分子鎖の切断による分子量低下、高分子鎖の絡み合い度の低下等の化学的劣化を生じる。このような近接放電による電子写真感光体の化学的劣化によって、電子写真感光体表面の電荷輸送層1aは次第にその膜厚を減少させてしまうと考えられる。
従って、現状の耐摩耗性向上技術では、充分な耐久性を有しているとは言えない。
<高画質化>
また最近画像形成装置の高画質化のために、トナーの小粒径化及び球形化が進んでいる。そのため、感光体表面でのトナーのクリーニング性が重要となっている。クリーニング性を挙げる目的でクリーニングブレードのゴム硬度の上昇と当接圧力の上昇が余儀なくされ、このことも感光体の摩耗を促進する要因となっている。この様な感光体の摩耗は、感度の劣化、帯電性の低下などの電気的特性を劣化させ、画像濃度低下、地肌汚れ等の異常画像の原因となる。また摩耗が局所的に発生した傷は、クリーニング不良によるスジ状汚れ画像をもたらす。
感光体の耐摩耗性とクリーニング特性を改良する技術として、特許文献16、17、18に表面層に潤滑性材料を添加する手段が記載されている。
特許文献16では、表面層にはフッ素樹脂微粒子が添加され、該表面層は、フッ素微粒子の潤滑効果により、クリーニング性向上が期待できることが記載されている。
しかし、ここで用いられている樹脂では、耐摩耗性向上が期待出来ない。またフッ素樹脂微粒子の種類や添加量により、膜の機械的強度は変化し、表面層の耐傷性などの低下が問題となる。
特許文献17では、表面層にはシリコーンオイルが添加され、シリコーンオイルの潤滑効果により、クリーニング性や耐摩耗性向上が期待できることが記載されている。
しかし、ここで用いられている樹脂では、シリコーンオイルが徐々にブリードアウトし、長期的な効果が期待出来ない。またシリコーンオイルの種類や添加量により、膜の機械的強度は変化し、表面層の耐傷性などの低下が問題となる。
特許文献18では、表面層形状を制御する手段が記載され、該表面層は表面形状を制御し、クリーニング性向上が期待できることが記載されている。
しかし本構成の表面層のクリーニング性は、初期的なものであり、長期的に使用した場合、表面は、摩耗及び傷が発生し、クリーニング性を維持することは不可能である。
本発明はこのような従来の事情に対処してなされたもので、長期的使用における耐摩耗性、画像安定性に優れた電子写真感光体を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、導電性支持体上に感光層及び表面保護層を有する電子写真感光体において、前記表面保護層の十点平均表面粗さを特定の値とし、前記表面保護層を特定の構造にすること、特に表面保護層中に炭素を主成分とする炭素微粒子を含有させることにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、導電性支持体上に少なくとも感光層及び表面保護層を有する電子写真感光体において、前記表面保護層の十点平均表面粗さ(Rz値)は、0.8μm以上1.5μm以下であり、前記表面保護層はウレタン樹脂及び炭素を主成分とする炭素微粒子を含有し、前記ウレタン樹脂は、イソシアネートと、下記構造式(I)の脂肪族系骨格を有するポリオールと、を含有する組成物を架橋した重合体であり、前記表面保護層中での前記炭素を主成分とする炭素微粒子の含有量が20重量%以上50重量%以下であることを特徴とする電子写真感光体である。
Figure 0006011347
[ただし、Rは、水素原子、炭素数1から5のアルキル基であり、nは、1〜5の整数である。]
本発明によれば、長期的使用における耐摩耗性、画像安定性に優れた電子写真感光体を提供することができる。
電子写真感光体表面の膜厚の変化を測定した結果である。 近接放電による電子写真感光体表面の状態の一例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の構成例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の他の構成例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の他の構成例を示す図である。 本発明の電子写真プロセス及び電子写真装置を説明するための概略図である。 本発明による電子写真プロセスの別の例である。 本発明による電子写真プロセスカートリッジを説明するための概略図である。
本発明を実施する形態としては、導電性支持体上に少なくとも感光層及び表面保護層を有する電子写真感光体において、前記表面保護層の十点平均表面粗さ(Rz値)は、0.8μm以上1.5μm以下であり、前記表面保護層はウレタン樹脂及び炭素を主成分とする炭素微粒子を含有し、前記ウレタン樹脂は、イソシアネートと、前記構造式(I)の脂肪族系骨格を有するポリオールと、を含有する組成物を架橋した重合体であり、前記表面保護層中での前記炭素を主成分とする炭素微粒子の含有量が20重量%以上50重量%以下であることを特徴とする。
表面保護層を上記構造の膜とすることにより、長期的使用における感光体の耐摩耗性、耐傷性、クリーニング性が向上し、画像安定性に優れた電子写真感光体、画像形成装置、プロセスカートリッジ、画像形成方法を提供することができる。
本発明者らが鋭意検討した結果、表面保護層は少なくともウレタン樹脂を含有し、特定構造の脂肪族系骨格を有するポリオールを架橋した重合体とすることにより架橋密度が上がり、高弾性・高硬度の膜となり、耐摩耗性が向上する。表面保護層は、ウレタン樹脂中に炭素を主成分とする炭素微粒子を含有し、且つ該炭素を主成分とする炭素微粒子の含有量が20重量%以上50重量%以下とする。それにより、さらに高硬度となり、直流電圧に交流電圧を重畳した近接放電による帯電方式に対しての耐性が非常に大きくなる。同時に炭素を主成分とする炭素微粒子添加により、表面形状も制御できる。この表面形状制御により、十点平均表面粗さ(Rz値)が0.8μm以上1.5μm以下とすることができる。それにより、クリーニング性が向上し、クリーニング不良により発生する感光体へのトナーやトナーに添加されている添加剤の付着や帯電ローラの汚染などが抑制され、長期的に安定した感光体を提供できる。
以下、本発明に用いられる電子写真感光体を図面に沿って説明する。
図3は、本発明の電子写真感光体の構成例を示す図であり、導電性支持体上に、電荷発生材料と電荷輸送材料を主成分とする単層感光層が設けられ、更に感光層上に表面保護層が設けられてなる。
図4は、本発明の電子写真感光体の別の構成例を示す図であり、導電性支持体上に、電荷発生材料を主成分とする電荷発生層と電荷輸送材料を主成分とする電荷輸送層とが積層された構成をとっており、更に電荷輸送層上に表面保護層が設けられてなる。
図5は、本発明の電子写真感光体の別の構成例を示す図であり、導電性支持体上に、下引き層が設けられている。その上に電荷発生材料を主成分とする電荷発生層と電荷輸送材料を主成分とする電荷輸送層とが積層された構成をとっており、更に電荷輸送層上に表面保護層が設けられてなる。
本発明の構成は、導電性支持体上に少なくとも、感光層、表面保護層を有していれば、上記のその他の層等、任意に組み合わされていても構わない。
導電性支持体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。また、エンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性支持体として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などがあげられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂があげられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体として良好に用いることができる。
次に感光層について説明する。感光層は単層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生層と電荷輸送層で構成される場合から述べる。
電荷発生層は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層には、公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ用いられる。これら電荷発生物質は単独でも、2種以上混合してもかまわない。
中でもアゾ顔料および/またはフタロシアニン顔料が有効に用いられる。特に下記構造式(1)で表されるアゾ顔料、およびチタニルフタロシアニン(特にCuKαの特性X線(波長1.514Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニン)が有効に使用できる。
Figure 0006011347
式(1)中、Cp,Cpはカップラー残基を表し、同一でも異なっていても良い。R201,R202はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基のいずれかを表し、同一でも異なっていても良い。
またCp,Cpは下記式(2)で表される。
Figure 0006011347
式(2)中、R203は、水素原子、メチル基、エチル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基を表す。R204,R205,R206,R207,R208はそれぞれ、水素原子、ニトロ基、シアノ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、トリフルオロメチル基、メチル基、エチル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、ジアルキルアミノ基、水酸基を表し、Zは置換もしくは無置換の芳香族炭素環または置換もしくは無置換の芳香族複素環を構成するのに必要な原子群を表す。
電荷発生層は、必要に応じて結着樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。
必要に応じて電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。
ここで用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
電荷輸送層は、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電荷輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられる。これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上混合して用いられる。
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は解像度・応答性の点から、25μm以下とすることが好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)に異なるが、5μm以上が好ましい。
ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
本発明の感光体において電荷輸送層中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。
可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、結着樹脂に対して0〜30重量%程度が適当である。
レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいは、オリゴマーが使用され、その使用量は結着樹脂に対して、0〜1重量%が適当である。
次に感光層が単層構成の場合について述べる。上述した電荷発生物質を結着樹脂中に分散した感光体が使用できる。単層感光層は、電荷発生物質および電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。さらに、この感光層には上述した電荷輸送材料を添加した機能分離タイプとしても良く、良好に使用できる。また、必要により、可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
結着樹脂としては、先に電荷輸送層で挙げた結着樹脂をそのまま用いるほかに、電荷発生層で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。もちろん、先に挙げた高分子電荷輸送物質も良好に使用できる。結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましくさらに好ましくは50〜150重量部である。単層感光層は、電荷発生物質、結着樹脂を必要ならば電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコートなどで塗工して形成できる。単層感光層の膜厚は、5〜25μm程度が適当である。
本発明の感光体においては、導電性支持体と感光層との間に下引き層を設けることができる。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
これらの下引き層は前述の感光層の如く適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、本発明の下引き層には、Alを陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
本発明の感光体においては、感光層保護の目的で、表面保護層が感光層の上に設けられる。表面保護層に使用されるバインダー樹脂としては、イソシアネートと下記構造式(I)の脂肪族系骨格を有するポリオールを架橋したウレタン重合体を用いることができる。
Figure 0006011347
[ただし、Rは、水素原子、炭素数1から5のアルキル基であり、nは、1〜5の整数である。]
イソシアネートは、3官能以上のイソシアネートが好ましい。前記構造式(I)のポリオールは、分子量350以下が好ましく、さらに150以下のポリオールであるのが好ましい。加えて、分子量が100以上であることが好ましい。また、このウレタン重合体以外の樹脂を含有していてもよい。イソシアネートの例としては、下記構造のイソシアネートが用いられる。これらのイソシアネート材料は、単独もしくは混合して使用することができる。
Figure 0006011347
Figure 0006011347
Figure 0006011347
次にポリオールは、前記構造式(I)構造のポリオールを用いることができる。これらのポリオールは、単独もしくは混合して使用することができる。下記にポリオールの例を示す。
Figure 0006011347
Figure 0006011347
Figure 0006011347
Figure 0006011347
表面保護層には、機械的耐久性向上及び表面形状制御のために炭素を主成分とする炭素微粒子が含有される。この炭素を主成分とする炭素微粒子は、SP軌道を有するダイヤモンド構造を有する微粒子、SP軌道を有するグラファイト構造、非晶質カーボン構造などの類似構造が混在した粒子が上げられる。このうち機械的耐久性を考慮した場合は、ダイヤモンド構造を有する微粒が好ましい。
炭素を主成分とする炭素微粒子は、炭素だけで構成されるのではなく、水素、酸素、窒素、フッ素、硼素、リン、塩素、臭素、沃素等の他の元素が含有されていてもかまわない。炭素を主成分とする炭素微粒子の製造方法は、粉砕法等の固相法、CVD、PVD等の気相法、液相法等がある。
特に良好な微粒子の製造方法としては、不活性ガス雰囲気の密閉容器内で、トリニトロトルエン等を爆発させ、高温高圧下で、ダイヤモンド微粒子を形成する方法(超高圧爆射法)を挙げることができる。この方法によって得られたダイヤモンド微粒子は、その後、分級を行い、所望の粒径の微粒子を得る。
本発明においては、フィラーとして炭素を主成分とする炭素微粒子以外のものを含有させてもよい。
また、フィラーの平均一次粒径は、炭素を主成分とする炭素微粒子を含有した状態で、0.01〜0.6μmであることが表面保護層の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。フィラーの平均一次粒径が0.01μm以下の場合は、分散性の低下等を引き起こし、塗工液中でフィラー凝集が起こりやすい。また粒径0.6μm以上の場合には、実機中でのブレード摩耗が大きいことがシステムに対する影響が大きくなる。
表面保護層中の炭素を主成分とする炭素微粒子の含有量は、20重量%〜50重量%が好ましい。さらに好ましくは、30重量%〜40重量%である。含有量20重量%未満の場合、機械的耐久性の低下、表面粗さ制御が難しくなる。また50重量%より多い場合、表面保護層の光透過性低下により、感光体特性の低下が問題となる。
特に接触又は近接して設けられた直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加することによって生じる放電を利用して帯電方式を採用する場合は、帯電ハザードによる膜消失が非常に顕著である。その場合、20重量%未満では、帯電ハザードによる膜消失が大きい。
表面保護層には、残留電位の低減のために、電荷輸送材料を含有することが好ましい。この電荷輸送材料は、前記の電荷輸送材料等が用いられる。
さらに良好な電荷輸送材料としては、構造体中に官能基を有し、イソシアネート及びポリオール材料と架橋反応するものが好ましい。特に官能基が多官能で、且つヒドロキシ基及びイソシアネート基を有するものが好ましい。さらには電荷輸送材料の構造中にトリフェニルアミン骨格を有するものが好ましい。下記に多官能基を有する電荷輸送材料の例を示す。これらの電荷輸送材料が架橋反応して形成されたウレタン樹脂は、電荷輸送構造単位を有するウレタン樹脂となる。
Figure 0006011347
Figure 0006011347
Figure 0006011347
Figure 0006011347
Figure 0006011347
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表面保護層の形状は、十点平均表面粗さ(Rz値)が0.8μm以上1.5μm以下とすることにより、クリーニング性が非常に良好となる。十点平均表面粗さ(Rz値)が0.8μm未満の場合は、クリーニング性に対して効果が低く、帯電ローラ汚れや、感光体表面へのトナー及びトナーの添加剤付着による異常画像が発生しやすい。一方、十点平均表面粗さ(Rz値)が1.5μmを超える場合は、逆にクリーニング性が低下し、且つ微細ドット再現性の低下、画像上でのトナーちりなどの問題が発生する。
十点平均表面粗さは、触針式の表面粗さ計を用いて測定する。測定値は、表面粗さ計で測定した粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から、最も高い山頂から5番目までの山頂の標高の絶対値の平均値と、最も低い谷底から5番目までの谷底の標高の絶対値の平均値との和である。本願で用いている十点平均表面粗さは、JIS B 0601-1982に準拠している。また、表面形状制御は、塗工方法や塗工液により制御する。
表面保護層の厚さは0.1〜8.0μm程度が適当である。表面保護層中に電荷輸送材料を含有させる場合には、1.0〜6.0μmの範囲であることが好ましく、電荷輸送材料を含有させない場合は、1.0〜3.0μmが好ましい。表面保護層中に電荷輸送材料を含有しない場合は、残留電位が大きくなり、厚膜化が不可能となる。それに対して、電荷輸送材料を含有させた場合は、表面保護層を設けることによる残留電位上昇および変動が押さえられる。表面保護層中に長期的に繰り返し使用される感光体は、機械的に耐久性が高く、摩耗しにくいものとする。しかし実機内では、帯電部材などから、オゾン及びNOxガスなどが発生し、感光体の表面に付着する。こららの付着物が存在すると、画像流れが発生する。この画像流れを防止するためには、感光層をある一定速度以上に摩耗する必要がある。そのためには、長期的な繰り返し使用を考慮した場合、表面保護層は少なくとも1.0μm以上の膜厚であることが好ましい。また表面保護層膜厚の上限は、電荷輸送材料の有無により異なるが、大きい場合は、残留電位上昇や微細ドット再現性の低下が考えられる。
表面保護層の作製で用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、セロソルブアセテート、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられる。
塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
このうち一般的な表面保護層の製膜方法としては、微小開口部を有するノズルより塗料を吐出し、霧化することにより生成した微小液滴を感光層上に付着させて塗膜を形成するスプレー塗工方法が用いられる。
次にこのスプレー塗工方法について詳細に説明する。本願は、表面層の形状は、十点平均表面粗さ(Rz値)が0.8μm以上1.5μm以下とすることにより、クリーニング性が非常に良好となる。
本発明の感光体の表面形状は、塗工液条件(溶媒種、固形分濃度等)、スプレー塗工条件(吐出量、吐出圧、ガン送り速度、塗工回数等)、塗工環境(温度、排気エアー量等)などにより制御が可能である。
次に本発明の感光体の良好な作製方法について説明する。スプレー塗工で用いる表面保護層塗工液での表面形状について説明する。
表面保護層塗工液の溶媒としては、単独もしくは混合して用いられる。揮発性の高い溶媒を用いた場合は、感光層表層に付着した場合の固形分濃度が大きくなり、レベリングしにくくなり、表面形状が荒れる。また揮発性の低い溶媒を用いた場合は、感光体表面がレベリングしやすくなり、表面形状が平滑となる。
表面保護層塗工液の固形分濃度によっても、表面形状制御が可能となる。固形分濃度が小さい場合、感光層表面に付着した塗工液がレベリングしやすく、表面形状が平滑となる。固形分濃度が大きい場合、レベリングしにくく、表面形状が荒れる。
同様にスプレー塗工条件でも表面形状制御が可能となる。感光体に塗工液が付着した段階でのレベリングしやすいものは、平滑になりやすく、またレベリングしにくい場合は、表面が荒れやすい。これらの状態は、スプレー条件である吐出量、吐出圧、ガン送り速度を変化させることにより、制御が可能となる。
<画像形成装置>
次に、図面を用いて本発明の電子写真方法及び画像形成装置を詳しく説明する。図6は、本発明の電子写真プロセス、及び画像形成装置を説明するための概略図であり、下記のような例も本発明の範疇に属するものである。
感光体10は図6中の矢印の方向に回転し、感光体10の周りには、帯電部材11、画像露光部材12、現像部材13、転写部材16、クリーニング部材17、除電部材18等が配置される。クリーニング部材17や除電部材18が省略されることもある。
画像形成装置の動作は基本的に以下のようになる。帯電部材11により、感光体10表面に対してほぼ均一に帯電が施される。続いて、画像露光部材12により、入力信号に対応した画像光書き込みが行われ、静電潜像が形成される。次に、現像部材13により、この静電潜像に現像が行われ、感光体表面にトナー像が形成される。形成されたトナー像は、搬送ローラ14により転写部位に送られた転写紙15に、転写部材により、トナー像が転写される。このトナー像は、図示しない定着装置により転写紙上に定着される。転写紙に転写されなかった一部のトナーは、クリーニング部材17によりクリーニングされる。ついで、感光体上に残存する電荷は、除電部材18により除電が行われ、次のサイクルに移行する。
図6に示すように、感光体10はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。帯電部材11、転写部材16には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)のほか、ローラ状の帯電部材あるいはブラシ状の帯電部材等が用いられ、公知の手段がすべて使用可能である。
一方、画像露光部材12、除電部材18等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。これらの中でも半導体レーザー(LD)や発光ダイオード(LED)が主に用いられる。
所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
光源等は、光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体10に光が照射される。但し、除電工程における感光体10への露光は、感光体10に与える疲労の影響が大きく、特に帯電低下や残留電位の上昇を引き起こす場合がある。
したがって、露光による除電ではなく、帯電工程やクリーニング工程において逆バイアスを印加することによっても除電することが可能な場合もあり、感光体の高耐久化の面から有効な場合がある。
感光体10に正(負)帯電を施し、画像露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
感光体表面に付着する汚染物質の中でも帯電によって生成する放電物質やトナー中に含まれる外添剤等は、湿度の影響を拾いやすく異常画像の原因となっている。このような異常画像の原因物質には、紙粉もその一つであり、それらが感光体に付着することによって、異常画像が発生しやすくなるだけでなく、耐摩耗性を低下させたり、偏摩耗を引き起こしたりする傾向が見られる。したがって、上記の理由により感光体と紙とが直接接触しない構成であることが高画質化の点からより好ましい。
現像部材13により、感光体10上に現像されたトナーは、転写紙15に転写されるが、すべてが転写されるわけではなく、感光体10上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーは、クリーニング部材17により、感光体10から除去される。このクリーニング部材は、クリーニングブレードあるいはクリーニングブラシ等公知のものが用いられる。また、両者が併用されることもある。
本発明による感光体は、高光感度ならびに高安定化を実現したことから小径感光体に適用できる。したがって、上記の感光体がより有効に用いられる画像形成装置あるいはその方式としては、複数色のトナーに対応した各々の現像部に対して、対応した複数の感光体を具備し、それによって並列処理を行なう、いわゆるタンデム方式の画像形成装置に極めて有効に使用される。上記タンデム方式の画像形成装置は、フルカラー印刷に必要とされるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の少なくとも4色のトナー及びそれらを保持する現像部を配置する。更にそれらに対応した少なくとも4本の感光体を具備することによって、従来のフルカラー印刷が可能な画像形成装置に比べ極めて高速なフルカラー印刷を可能としている。
図7は、本発明のタンデム方式のフルカラー電子写真装置を説明するための概略図であり、下記するような変形例も本発明の範疇に属するものである。
図7において、感光体10C(シアン),10M(マゼンタ),10Y(イエロー),10K(ブラック)は、ドラム状の感光体10である。これらの感光体10C,10M,10Y,10Kは、図中の矢印方向に回転し、その周りに少なくとも回転順に帯電部材11C,11M,11Y,11K、現像部材13C,13M,13Y,13K、クリーニング部材17C,17M,17Y,17Kが配置されている。
この帯電部材11C,11M,11Y,11Kと、現像部材13C,13M,13Y,13Kとの間の感光体10の表面側より、図示しない露光部材からのレーザー光12C,12M,12Y,12Kが照射され、感光体10C,10M,10Y,10Kに静電潜像が形成されるようになっている。
そして、このような感光体10C,10M,10Y,10Kを中心とした4つの画像形成要素20C,20M,20Y,20Kが、転写材搬送手段である中間転写ベルト25に沿って並置されている。
転写ベルト19は、各画像形成ユニット20C,20M,20Y,20Kの現像部材13C,13M,13Y,13Kと、クリーニング部材17C,17M,17Y,17Kとの間で感光体10C,10M,10Y,10Kに当接しており、転写ベルト19の感光体10側の裏側に当たる面(裏面)には転写バイアスを印加するための転写部材16C,16M,16Y,16Kが配置されている。各画像形成要素20C,20M,20Y,20Kは現像装置内部のトナーの色が異なることであり、その他は全て同様の構成となっている。
図7に示す構成のカラー電子写真装置において、画像形成動作は次のようにして行なわれる。まず、各画像形成要素20C,20M,20Y,20Kにおいて、感光体10C,10M,10Y,10Kが、感光体10と連れ周り方向に回転する帯電部材11C,11M,11Y,11Kにより帯電され、次に、感光体10の外側に配置された露光部(図示せず)でレーザー光12C,12M,12Y,12Kにより、作成する各色の画像に対応した静電潜像が形成される。
次に現像部材13C,13M,13Y,13Kにより潜像を現像してトナー像が形成される。現像部材13C,13M,13Y,13Kは、それぞれC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)のトナーで現像を行なう現像部材で、4つの感光体10C,10M,10Y,10K上で作られた各色のトナー像は転写ベルト19上で重ねられる。転写紙15は給紙コロ21によりトレイから送り出され、一対のレジストローラ22で一旦停止し、上記感光体上への画像形成とタイミングを合わせて転写部材23に送られる。転写ベルト19上に保持されたトナー像は転写部材23に印加された転写バイアスと転写ベルト19との電位差から形成される電界により、転写紙15上に転写される。転写紙上に転写されたトナー像は、搬送されて、定着部材24により転写紙上にトナーが定着されて、図示しない排紙部に排紙される。また、転写部で転写されずに各感光体10C,10M,10Y,10K上に残った残留トナーは、それぞれのユニットに設けられたクリーニング部材17C,17M,17Y,17Kで回収される。
図7に示したような、中間転写方式は、フルカラー印刷が可能な画像形成装置に特に有効であり、複数のトナー像を一度中間転写体上に形成した後に紙に一度に転写することによって、色ズレの防止の制御もしやすく高画質化に対しても有効である。
中間転写体には、ドラム状やベルト状など種々の材質あるいは形状のものがあるが、本発明においては従来公知である中間転写体のいずれも使用することが可能であり、感光体の高耐久化あるいは高画質化に対し有効かつ有用である。
なお、図7の例では画像形成要素は転写紙搬送方向上流側から下流側に向けて、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)の色の順で並んでいるが、この順番に限るものでは無く、色順は任意に設定されるものである。また、黒色のみの原稿を作成する際には、黒色以外の画像形成要素20C,20M,20Yが停止するような機構を設けることは本発明に特に有効に利用できる。
上記のタンデム方式による画像形成装置は、複数のトナー像を一度に転写できるため高速フルカラー印刷が実現される。
しかし、感光体が少なくとも4本を必要とすることから、装置の大型化が避けられず、また使用されるトナー量によっては、各々の感光体の摩耗量に差が生じ、それによって色の再現性が低下したり、異常画像が発生したりするなど多くの課題を有していた。
それに対し、本発明による感光体は、高光感度ならびに高安定化が実現されたことにより小径感光体でも適用可能である。かつ残留電位上昇や感度劣化等の影響が低減されたことから、4本の感光体の使用量が異なっていても、残留電位や感度の繰り返し使用経時における差が小さく、長期繰り返し使用しても色再現性に優れたフルカラー画像を得ることが可能となる。
<プロセスカートリッジ>
以上に示すような画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンタ内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。
すなわち本発明によれば、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段のいずれか一つと本発明の電子写真感光体とを一体化して、画像形成装置に対して一体に脱着可能としたプロセスカートリッジが提供される。
前記プロセスカートリッジの一例としては、図8に示すように、感光体10を内蔵し、他に帯電部材11、画像露光部材12、現像部材13、転写部材16、クリーニング部材17、及び除電部材を含むものが挙げられる。
以下本発明を実施例及び比較例により説明するが、これにより本発明の態様が限定されるものではない。
(実施例1)
Al製支持体(外径30mmΦ)に、乾燥後の膜厚が3.5μmになるように浸漬法で塗工し、下引き層を形成した。
・下引き層用塗工液(下記混合比の割合で混合する)
アルキッド樹脂(ベッコゾール1307−60−EL:大日本インキ化学工業)
メラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−60:大日本インキ化学工業)
酸化チタン(CR−EL:石原産業)
メチルエチルケトン
<混合比(重量)>
アルキッド樹脂/メラミン樹脂/酸化チタン/メチルエチルケトン=3/2/20/100
この下引き層上に下記構造のビスアゾ顔料を含む電荷発生層塗工液に浸漬塗工し、加熱乾燥させ、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
・電荷発生層用塗工液(下記混合比の割合で混合する)
下記構造のビスアゾ顔料
Figure 0006011347
ポリビニルブチラール(XYHL:UCC)
2−ブタノン
シクロヘキサノン
<混合比(重量)>
ビスアゾ顔料/ポリビニルブチラール/2−ブタノン/シクロヘキサノン=5/1/100/200
この電荷発生層上に下記構造の低分子電荷輸送物質を含む電荷輸送層用塗工液を用いて、浸積塗工し、加熱乾燥させ、膜厚22μmの電荷輸送層とした。
・電荷輸送層用塗工液(下記混合比の割合で混合する)
ビスフェーノルZ型ポリカーボネート
下記構造の低分子電荷輸送物質
Figure 0006011347
テトラヒドロフラン
<混合比(重量)>
ポリカーボネート/電荷輸送物質/テトラヒドロフラン=1/1/10
この電荷輸送層上に下記塗工液を用いてスプレー塗工し、150℃加熱乾燥させ、膜厚2.5μmの表面保護層とした。
・表面保護層用塗工液(下記混合条件に従い混合する)
炭素微粒子(カーボンブラックHCF#2600、三菱化学)
イソシアネート(タケネートD140N <IPDIアダクト>:三井武田ケミカル社製)
ポリオール(下記構造のポリオール:分子量176.25)
Figure 0006011347
アセトン
セロソルブアセテート
メチルイソブチルケトン
<混合条件>
炭素を主成分とする炭素微粒子添加量 20重量%(全固形分に対して)
NCO/OH=1.0
固形分濃度 10重量%
溶剤混合比 アセトン/セロソルブアセテート/メチルイソブチルケトン=6/2/1
(実施例2)
表面保護層中の炭素を主成分とする炭素微粒子添加量を25重量%とすること以外はすべて実施例1と同じにして作成した。
(実施例3)
表面保護層中の炭素を主成分とする炭素微粒子添加量を30重量%とすること以外はすべて実施例1と同じにして作成した。
(実施例4)
表面保護層中の炭素を主成分とする炭素微粒子添加量を40重量%とすること以外はすべて実施例1と同じにして作成した。
(実施例5)
表面保護層中の炭素を主成分とする炭素微粒子添加量を50重量%とすること以外はすべて実施例1と同じにして作成した。
(実施例6)
表面保護層中のポリオールとして、下記構造のものを用いること以外は全て実施例1と同じにして作製した。
Figure 0006011347
(実施例7)
表面保護層中のイソシアネートとして、下記イソシアネートを用いること以外は全て実施例1と同じにして作製した。
スミジュールHT<HDIアダクト> : 住化バイエルン社製
(実施例8)
表面保護層中の材料として、下記構造のものを用いること以外は全て実施例1と同様にして作製した。なお、下記混合条件に従って混合した。
炭素微粒子(ナノダイヤモンド、北京国瑞昇科技有限公司)
イソシアネート(スミジュールHT<HDIアダクト> : 住化バイエルン社製)
ポリオール(下記構造のポリオール:分子量134.17)
Figure 0006011347
下記構造の電荷輸送機能材料
Figure 0006011347
<混合条件>
炭素を主成分とする炭素微粒子添加量 30重量%(全固形分に対して)
電荷輸送材料添加量 25重量%(全固形分に対して)
NCO/OH=1.0
(実施例9)
表面保護層中の電荷輸送機能材料として、下記構造の材料を使用する以外はすべて実施例8と同じにして作成した。
Figure 0006011347
(実施例10)
表面保護層中の電荷輸送機能材料として、下記構造の材料を使用する以外はすべて実施例8と同じにして作成した。
Figure 0006011347
(比較例1)
表面保護層中のポリオールとして、下記構造のものを用いること以外は全て実施例1と同じにして作製した。
Figure 0006011347
(比較例2)
表面保護層中のポリオールとして、下記ポリオールを用いること以外は、全て実施例1と同じにして作製した。
ポリオール LZR170 : 藤倉化成社製
(スチレン−メチルメタアクリレート−ヒドロキシエチルメタアクリレート)
官能基数 約70(重量平均分子量及び樹脂固形分中のOH含有率より求めた)
分子量 31000(重量平均分子量)
樹脂固形分中のOH含有率3.92重量%
(比較例3)
表面保護層中の炭素を主成分とする炭素微粒子添加量を15重量%とすること以外はすべて実施例1と同じにして作成した。
(比較例4)
表面保護層中の炭素を主成分とする炭素微粒子添加量を55重量%とすること以外はすべて実施例1と同じにして作成した。
(比較例5)
表面保護層中の塗工液の溶剤混合比を下記の通りにすること以外はすべて実施例1と同様にして作成した。
溶剤混合比 アセトン/セロソルブアセテート/メチルイソブチルケトン=3/4/1
(比較例6)
表面保護層中の塗工液の溶剤混合比を下記の通りにすること以外はすべて実施例1と同様にして作成した。
溶剤混合比 アセトン/セロソルブアセテート/メチルイソブチルケトン=10/1/1
(比較例7)
表面保護層を設けず、電荷輸送層膜厚25μmとすること以外はすべて実施例1と同様にして作成した。
作製した感光体をリコー製iPSiO SP C811を用いて、30万枚の実機通紙試験を実施した。
使用用紙 : NBSリコー製 My Paper A4
使用ステーション : ブラック
出力画像 : 画像面積率20%
その際の感光体評価項目を以下に示す。
十点平均表面粗さ結果(初期)、摩耗特性、画像特性、露光部電位の推移を評価した。
<十点平均表面粗さ>
十点平均表面粗さは、感光体初期において、感光体表面の任意の点5点を表面粗さ計(東京精密製サーフコム1500DX)を用いて測定した。結果を表1に示す。
Figure 0006011347
<摩耗特性>
測定方法としては、感光体上の20点の膜厚をFisherscope渦電流式膜厚計MMSで測定し、初期からの膜厚減少量を求めた。結果を表2に示す。
Figure 0006011347
<露光部電位>
感光体露光部電位測定は、Trek社製表面電位計Model344を用いて、実機内露光部(露光エネルギー:0.5μJ/cm)での電位を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0006011347
<画像特性>
日本画像学会発行テストチャートNO.3、1ドット画像(600dpi)により画像出力を行い、目視及び光学顕微鏡で測定した。目視にて測定した結果を表4に、光学顕微鏡で測定した結果を表5に示す。
Figure 0006011347
Figure 0006011347
1 電子写真感光体
1a 電荷輸送層
2 表面保護層
2a 帯電ローラ
3 感光層
4 導電性基体
5 電荷輸送層
6 電荷発生層
7 下引き層
10、10C、10M、10Y、10K 感光体
11、11C、11M、11Y、11K 帯電部材
12 画像露光部材
12、12C、12M、12Y、12K レーザー光
13、13C、13M、13Y、13K 現像部材
14 搬送ローラ
15 転写紙
16 転写部材
17 クリーニング部材
18 除電部材
19 転写ベルト
20C、20M、20Y、20K 画像形成要素
21 給紙コロ
22 レジストローラ
23 転写部材
24 定着部材
特開平07−295248号公報 特開平07−301936号公報 特開平08−082940号公報 特許第2578548号公報 特開平07−261441号公報 特開2000−241998号公報 特開平05−341550号公報 特開平10−177268号公報 特開平11−38665号公報 特許第3936628号公報 特開平01−205171号公報 特開平07−333881号公報 特開平08−15887号公報 特開平08−123053号公報 特開平08−146641号公報 特開2001−166509号公報 特開平10−171135号公報 特開2007−086320号公報

Claims (7)

  1. 導電性支持体上に少なくとも感光層及び表面保護層を有する電子写真感光体において、
    前記表面保護層の十点平均表面粗さ(Rz値)は、0.8μm以上1.5μm以下であり、
    前記表面保護層はウレタン樹脂及び炭素を主成分とする炭素微粒子を含有し、
    前記ウレタン樹脂は、イソシアネートと、下記構造式(I)の脂肪族系骨格を有するポリオールと、を含有する組成物を架橋した重合体であり、
    前記表面保護層中での前記炭素を主成分とする炭素微粒子の含有量が20重量%以上50重量%以下であることを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 0006011347
    [ただし、Rは、水素原子、炭素数1から5のアルキル基であり、nは、1〜5の整数である。]
  2. 前記ウレタン樹脂を架橋形成するポリオールの分子量が、100以上150以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記表面保護層が、電荷輸送材料を含有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記表面保護層を形成する前記ウレタン樹脂が、電荷輸送構造単位を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 電子写真感光体の帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、及びクリーニング手段を有する画像形成装置であって、
    前記電子写真感光体が請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段のいずれか一つと電子写真感光体とを一体化して、画像形成装置に対して一体に脱着可能としたプロセスカートリッジであって、
    前記電子写真感光体が請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  7. 電子写真感光体の表面を帯電手段で帯電し、帯電された電子写真感光体を画像露光手段で露光して電子写真感光体の表面に静電潜像を形成し、潜像が形成された電子写真感光体を現像手段で電子写真感光体の表面にトナー像を形成し、形成されたトナー像を転写手段で転写媒体へ転写する画像形成方法であって、
    前記電子写真感光体として、請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真感光体を用いたことを特徴とする画像形成方法。
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