JP5434255B2 - 電子写真感光体、並びに該電子写真感光体を用いた電子写真方法、電子写真装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、並びに該電子写真感光体を用いた電子写真方法、電子写真装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Description

本発明は、電子写真方式のプリンタ、複写機などに用いられる電子写真用感光体に係り、特に耐オゾン性、耐NOx性に優れた高耐久性を有する電子写真感光体に関するものである。
また本発明は、前記電子写真感光体を使用した電子写真方法、電子写真装置及び電子写真装置用プロセスカートリッジに関するものである。
電子写真用感光体(以下「感光体」ということもある。)には、暗所で表面電荷を保持する機能、光を受容して電荷を発生する機能、同じく光を受容して電荷を輸送する機能が必要であるが、一つの層でこれらの機能を併せ持ったいわゆる単層型感光体と、主として電荷発生に寄与する層と暗所での表面電荷の保持と光受容時の電荷移動に寄与する層とに機能分離した層を積層したいわゆる機能分離積層型感光体とがある。
これらの感光体を用いた電子写真法による画像形成には、例えばカールソン方式が適用される。この方式での画像形成は、暗所での感光体へのコロナ放電による帯電、帯電された感光体表面上への原稿の文字や絵などの静電潜像の形成、形成された静電潜像のトナーによる現像、現像されたトナー像の紙などの支持体への転写・定着により行われ、トナー像転写後の感光体は除電、残留トナーの除去、光除電などを行った後、再使用に供される。
近年、可撓性、熱安定性、成膜性などの利点により、有機物質を用いた電子写真用感光体が実用化されてきた。最近においては、感光層として電荷発生剤を含有する電荷発生層と電荷移動剤を含有する電荷移動層からなる機能分離積層型感光体が主流となっている。この機能分離積層型感光体の中でも電荷発生剤として有機顔料を蒸着させた層または樹脂中に分散させた層を電荷発生層とし、電荷移動剤として有機低分子化合物を樹脂中に分散させた層を電荷移動層として用いる負帯電型感光体が数多く提案されている。
有機物質は、無機物質にはない多くの長所を持つが、また同時に電子写真用感光体に要求されるすべての特性を充分に満足するものが得られていないのが現状である。即ち繰り返し使用による帯電電位の低下、残留電位の上昇、感度変化等により、画像品質の劣化が引き起こされる。この劣化の原因について全てが解明されているわけではないが、要因の一つとしてコロナ放電帯電器より放出されるオゾン、NOxなどの酸化性ガス、および大気中に存在するオゾン、NOxなどの酸化性ガスが感光層に著しいダメージを与えることが分っている。換言すると、これらの酸化性ガスは、感光体中の材料と化学変化を起こしたり、あるいは感光層表面に吸着物を形成したりすることで種々の特性変化をもたらし、例えば帯電電位の低下、残留電位の上昇、表面抵抗の低下による解像力の低下などを引き起こす。その結果著しく画質を低下させ、感光体の寿命を短くしている。これらの対策として感光層に酸化防止剤や安定剤を添加し、劣化を防ぐ提案がなされている。例えば、特許文献1に代表されるようにヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤の添加が多数提案されている。他にも、アミン誘導体の添加例として特許文献2、特許文献3、あるいは特許文献4等があげられる。これらの提案は一定の効果を奏していた。
ところが近年、複写機あるいはプリンタの高速化、小型化の要求から感光体には高応答性への要求が高まり、この高応答性に対応するためには、分子量の大きい、あるいはイオン化ポテンシャル(Ip)値の低い電荷移動剤の使用が必要になる。しかしながら、これらの電荷移動剤は、オゾン、NOxに対する耐久性が弱く、従来の酸化防止剤等の添加では不十分になった。
本発明の課題は、複写機、プリンタ装置の小型化、高速化に伴い、電子写真感光体の小径化、周速の速いプロセスに対応可能であり、且つ、耐オゾン性、耐NOx性が高く、繰り返し使用しても電気特性の劣化がなく、しかも安定性が高い電子写真感光体、並びに該電子写真感光体を用いた電子写真方法、電子写真装置、および電子写真装置用プロセスカートリッジを提供することである。
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、電荷移動層に特定の電荷移動剤と特定の酸化防止剤とを用いた電子写真感光体が、残留電位が極めて低く、耐オゾン性、耐NOx性に優れ、繰り返し使用に対しても安定した電子写真特性を示すことにより前記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、前記課題は、以下の本発明によって解決される。
本発明に係る電子写真感光体は、導電性支持体と、電荷発生層と、電荷移動層とを備え、前記導電性支持体上に、前記電荷発生層と前記電荷移動層とが、この順に積層されてなり、前記電荷移動層は、下記一般式(I)で表される電荷移動剤と、下記一般式(II)で表される酸化防止剤と、下記化学式(A)で表される紫外線吸収剤と、を含有することを特徴とする。
Figure 0005434255
〔上記式(I)中、R〜R33は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、または、置換もしくは無置換のフェニル基を表し、それぞれ同一であっても、異なっていても良い。〕
Figure 0005434255
Figure 0005434255
〔上記式(II)中、AおよびBは、それぞれ下記式(i)または下記式(ii)で表される基であり、同一であっても、異なっていてもよい。
−CHX ・・・式(i)
−CHCHY ・・・式(ii)
但し、XおよびYはそれぞれ芳香族残基を表し、これらは置換基を有していてもよい。〕
また、前記電荷移動剤は、下記化学式(Ia)〜(Ig)のいずれかを含有することを特徴とする。
Figure 0005434255
Figure 0005434255
Figure 0005434255
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また、前記酸化防止剤は、下記化学式(IIa)〜(IIe)のいずれかを含有することを特徴とする。
Figure 0005434255
Figure 0005434255
Figure 0005434255
Figure 0005434255
Figure 0005434255
またさらに、前記電荷移動層は、フェノール系酸化防止剤を含有することを特徴とする。
そして本発明に係る電子写真方法は、前記電子写真感光体表面を帯電させる帯電工程と、前記電子写真感光体上に静電潜像を形成する画像露光工程と、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程と、前記トナー画像を直接記録材に或いは中間転写体を介して記録材に転写する転写工程と、を繰り返し行うことを特徴とする。
そしてまた本発明に係る電子写真装置は、前記電子写真感光体と、該電子写真感光体表面を帯電せしめる帯電手段と、前記電子写真感光体表面に静電潜像を形成する画像露光手段と、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記トナー画像を直接記録材に転写する或いは中間転写体を介して記録材に転写する転写手段と、を具備することを特徴とする。
そしてさらに本発明に係る電子写真装置用プロセスカートリッジは、前記電子写真感光体と、該電子写真感光体表面を帯電せしめる帯電手段、前記電子写真感光体表面に静電潜像を形成する画像露光手段、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段、前記電子写真感光体表面をクリーニングするクリーニング手段及び前記トナー画像を記録材に直接転写する或いは記録材に中間転写体を介して転写する転写手段の中から選ばれる少なくとも一つと、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、高い応答性を持ち、繰り返し使用に対しても安定性を有し、小径化や高速化に対応可能な電子写真感光体、並びに該電子写真感光体を用いた電子写真方法、電子写真装置、および電子写真装置用プロセスカートリッジを提供することができる。
本発明の実施の形態に係る機能分離型電子写真用感光体を示す断面図である。 Y型オキシチタニウムフタロシアニンのX線回折スペクトル図である。 本発明に係る電子写真装置の第1の実施の形態における構成を示す断面概略図である。 本発明に係る電子写真装置の第2の実施の形態における構成を示す断面概略図である。 本発明に係る電子写真装置の第3の実施の形態における構成を示す断面概略図である。 本発明に係る電子写真装置の第4の実施の形態における構成を示す断面概略図である。 本発明に係るプロセスカートリッジの一実施の形態の構成を示す断面概略図である。
〔電子写真感光体〕
本発明に係る電子写真感光体は、導電性支持体と、電荷発生層と、電荷移動層とを備え、前記導電性支持体上に、前記電荷発生層と前記電荷移動層とが、この順に積層されてなり、前記電荷移動層は、下記一般式(I)で表される電荷移動剤と、下記一般式(II)で表される酸化防止剤と、を含有することを特徴とする。
Figure 0005434255
〔上記式(I)中、R〜R33は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、または、置換もしくは無置換のフェニル基を表し、それぞれ同一であっても、異なっていても良い。〕
Figure 0005434255
〔上記式(II)中、AおよびBは、それぞれ下記式(i)または下記式(ii)で表される基であり、同一であっても、異なっていてもよい。
−CHX ・・・式(i)
−CHCHY ・・・式(ii)
但し、XおよびYはそれぞれ芳香族残基を表し、これらは置換基を有していてもよい。〕
次に、本発明に係る電子写真感光体についてさらに詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は本発明の実施の形態に係る機能分離型電子写真用感光体を示す断面図である。
30は導電性支持体、32は電荷発生層、33は電荷移動層、34は電荷発生層32と電荷移動層33を合わせた感光層である。31は接着性の改善などの目的で適宜設けることが出来る下引き層を表す。
また、電荷発生層と電荷移動層を上下逆に積層させた逆積層型電子写真感光体等についても適用することができる。さらに、電荷発生剤と電荷移動剤とを同一層に含有する単層型電子写真感光体にも適用できる。
(導電性支持体)
本発明に用いることができる導電性支持体30としては、アルミニウム、真鍮、ステンレス鋼、ニッケル、クロム、チタン、金、銀、銅、錫、白金、モリブデン、インジウム等の金属単体やそれらの合金の加工体が挙げられる。形状は、シート状、フイルム状、ベルト状等フレキシブルな形状、または円筒状等のインフレキシブルな形状のいずれのものでもよく、そして、無端、有端を問わない。また、導電性支持体30の直径は、60mm以下、好ましくは30mm以下のものが特に有効である。
この中でも、JIS3000系、JIS5000系、JIS6000系等のアルミニウム合金が用いられ、EI(Extrusion Ironing)法、ED(Extrusion Drawing)法、DI(Drawing Ironing)法、II(Impact Ironing)法等一般的な方法により成形を行なった導電性支持体30が好ましく、更に、その導電性支持体30の表面に、ダイヤモンドバイト等による表面切削加工や研磨、陽極酸化処理等の表面処理を行ったもの、またはこれらの加工、処理を行なわない無切削管などいずれのものでもよい。
また、基体(導電性支持体)30として樹脂を用いる場合、樹脂中に金属粉や導電性カーボン等の導電剤を含有させたり、基体形成用樹脂として導電性樹脂を用いたりすることもできる。
さらに、基体にガラスを用いる場合、その表面に酸化錫、酸化インジウム、ヨウ化アルミニウムで被覆し、導電性を持たせてもよい。
(下引き層)
また、上述のとおり導電性支持体30上に下引き層31を形成してもよい。この下引き層31は接着向上機能、アルミニウム管などの導電性支持体30からの流れ込み電流を防止するバリヤー機能、アルミニウム管表面の欠陥被覆機能等をもつ。この下引き層31には、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、ナイロン樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂等の各種樹脂を用いることができる。これらの下引き層31は、単独の樹脂で構成してもよく、2種以上の樹脂を混合して構成してもよい。また、下引き層31中に金属化合物、カーボン、シリカ、樹脂粉末等を分散させることもできる。さらに、特性改善のために各種顔料、電子受容性物質や電子供与性物質等を下引き層31に含有させることもできる。
下引き層31の膜厚は、下引き層の配合組成にも依存するが、繰り返し連続使用したときに残留電位が増大するなどの悪影響が出ない範囲で任意に設定できる。一般には0.1μm〜50μm、好ましくは0.5μm〜20μmの範囲がよい。
(電荷発生層)
電荷発生層32の形成方法としては、各種の方法を使用することができるが、例えばフタロシアニン組成物を電荷発生剤として用い、バインダー樹脂と共に適当な溶媒により分散もしくは溶解した塗布液を、所定の下地となる導電性支持体30上に塗布し、必要に応じて乾燥させて形成することができる。
本発明に用いることができる電荷発生剤としては、オキシチタニウムフタロシアニンが高感度特性を有することから望ましい。オキシルチタニウムフタロシアニンの中でも図2に示すX線回折ピーク図のY型オキシチタニウムフタロシアニンが後述する本発明に用いられる電荷移動剤との組み合わせにおいて相性がよい。但し、本発明はオキシルチタニウムフタロシアニンに限定されるものではない。その他、例えば、セレン、セレン−テルル、セレン−砒素、アモルファスシリコン、無金属フタロシアニン、他の金属フタロシアニン顔料、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ポリアゾ顔料、インジゴ顔料、スレン顔料、トルイジン顔料、ピラゾリン顔料、ペリレン顔料、キナクリドン顔料、多環キノン顔料、ピリリウム塩等を用いることができる。
電荷発生層32を形成するためのバインダー樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエーテル、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、フラン樹脂、ニトリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリルスルホン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール樹脂、EVA(エチレン・酢酸ビニル)樹脂、ACS(アクリロニトリル・塩素化ポリエチレン・スチレン)樹脂、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂及びエポキシアリレート等の樹脂がある。これらは単体で用いてもよいが、2種以上混合して使用することも可能である。分子量の異なった樹脂を混合して用いた場合には、硬度や耐摩耗性を改善できて好ましい。
なお、前記バインダー樹脂は電荷発生層32のみならず、後述する電荷移動層33におけるバインダー樹脂としても好適に用いることができる。さらに、前記バインダー樹脂は、電荷発生剤と電荷移動剤とを一層構成の感光層に含有する単層型電子写真感光体において、単層の感光層に用いられるバインダー樹脂としても好適に用いることができる。
電荷発生層32の膜厚は、電荷発生機能を有すればよいので、その厚さは電荷発生剤の光吸収係数により決まり、一般的には3μm以下であり、好適には1μm以下である。
塗布液の溶媒として使用する溶剤には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の飽和脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化(塩素化)炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル系溶媒、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン(THF)、メトキシエタノール、ジオキソラン、ジオキサン、あるいはアニソール等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等がある。特にその中でも、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、あるいはハロゲン化炭化水素系溶媒が好ましく、これらは単独、あるいは2種以上の混合溶媒として用いることができる。
なお、前記溶媒は電荷発生層32のみならず、後述する電荷移動層33における溶媒としても好適に用いることができる。さらに、前記溶媒は、電荷発生剤と電荷移動剤とを一層構成の感光層に含有する単層型電子写真感光体において、単層の感光層に用いられる溶媒としても好適に用いることができる。
(電荷移動層)
電荷移動層33は、少なくとも後述する電荷移動剤と酸化防止剤を含有するものであり、この電荷移動層33は、例えば、その下地となる電荷発生層32上に電荷移動剤とバインダー樹脂を用いて結着することにより形成することができる。
電荷移動層33の形成方法としては、各種の方法を使用することができるが、通常の場合、電荷移動剤をバインダー樹脂と共に適当な溶媒により分散もしくは溶解した塗布液を、下地となる電荷発生層32上に塗布し、乾燥させる方法を用いることができる。ここで用いられるバインダー樹脂及び溶媒としては、前述の電荷発生層32において列挙したものをそのまま用いることができる。
本発明の電子写真感光体には、電荷移動層33に下記一般式(I)で表わされる電荷移動剤が含有される。
Figure 0005434255
上記式(I)中、R〜R33は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、または、置換もしくは無置換のフェニル基を表し、それぞれ同一であっても、異なっていても良い。
また、本発明の電子写真感光体には、電荷移動層33に下記一般式(I’)で表わされる電荷移動剤が含有されることがより好ましい。
Figure 0005434255
上記式(I’)中、R〜Rは、水素、炭素数1〜4のアルキル基、または、炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、それぞれ同一であっても、異なっていても良い。
また、前記R〜Rは、各々独立に水素またはメチル基あるいはメトキシ基であることがさらに好ましい。
前記一般式(I)で表される電荷移動剤は、応答性がよく、耐環境性に優れた本発明に係る電子写真感光体において、電荷移動層33に含有されるものである。
本発明に係る電子写真感光体に用いられる電荷移動剤としては、前記一般式(I)で表される電荷移動剤の中で、特に下記化学式(Ia)〜(Ig)で具体的に示される電荷移動剤は、より応答性に優れるため好ましいが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0005434255
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Figure 0005434255
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この場合、電荷移動層33中の前記一般式(I)で表される化合物の含有量は、特に限定されるわけではないが、機械的強度と電荷移動能力のバランスから、樹脂バインダー1重量部に対し、0.3〜2.0重量部とすることが好ましい。前記一般式(I)で表される化合物の含有量が0.3重量部より少ないと、残留電位が上昇するなど電気特性が悪化する。他方、2.0重量部より多いと、耐摩耗性等の機械特性が低下する。
さらに、前記一般式(I)で表される化合物(電荷移動剤)と他の電荷移動剤とを混合して用いることもできる。この場合、前記一般式(I)で表される化合物と他の電荷移動剤の含有比率は重量比で、(前記一般式(I)で表される化合物):(他の電荷移動剤)=50:50〜95:5の範囲が好ましく、より好ましくは70:30〜95:5の範囲である。
他の電荷移動剤としてはポリビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルインドロキノキサリン、ポリビニルベンゾチオフェン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアクリジン、ポリビニルピラゾリン、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリイソチアナフテン、ポリアニリン、ポリジアセチレン、ポリヘプタジイエン、ポリピリジンジイル、ポリキノリン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェロセニレン、ポリペリナフチレン、ポリフタロシアニン等の導電性高分子化合物を用いることができる。又、低分子化合物として、トリニトロフルオレノン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、キノン、ジフェノキノン、ナフトキノン、アントラキノン及びこれらの誘導体、アントラセン、ピレン、フェナントレン等の多環芳香族化合物、インドール、カルバゾール、イミダゾール等の含窒素複素環化合物、フルオレノン、フルオレン、オキサジアゾール、オキサゾール、ピラゾリン、ヒドラゾン、トリフェニルメタン、トリフェニルアミン、エナミン、スチルベン等を使用することができる。また、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸等の高分子化合物にLiイオン等の金属イオンをドープした高分子固体電解質等も用いることができる。さらに、テトラチアフルバレン−テトラシアノキノジメタンで代表される電子供与性化合物と電子受容性化合物で形成された有機電荷移動錯体等も用いることができ、これらを1種だけ添加して又は2種以上の化合物を混合して添加して、所望の感光体特性を得ることができる。
さらに本発明の電子写真感光体には、電荷移動層33に下記一般式(II)で表わされる酸化防止剤が含有される。
Figure 0005434255
上記式(II)中、AおよびBは、それぞれ下記式(i)または下記式(ii)で表される基であり、同一であっても、異なっていてもよい。
−CHX ・・・式(i)
−CHCHY ・・・式(ii)
但し、XおよびYはそれぞれ芳香族残基を表し、これらは置換基を有していてもよい。 また、前記XおよびYは、それぞれフェニル基またはトリル基であることがより好ましい。
前記一般式(II)で表される酸化防止剤において、特に下記化学式(IIa)〜(IIe)で表される酸化防止剤が耐オゾン性および耐NOx性が高く、安定性に優れ、好ましい。以下具体的化合物を示すが本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0005434255
Figure 0005434255
Figure 0005434255
Figure 0005434255
Figure 0005434255
この場合、電荷移動層33中の前記一般式(II)で表される酸化防止剤の含有量は、電荷移動剤1重量部に対し、酸化防止剤が0.01〜0.30重量部とすることが好ましい。この化合物の含有量が0.01重量部より少ないと、耐オゾン性、耐NOx性が低下し、画像濃度の変化が大きくなるなどの弊害が発生する。他方、0.30重量部より多いと残留電位の上昇など電気特性が悪化する。
電荷移動層33の膜厚は実用的に有効な表面電位を維持するためには10〜50μmの範囲が好ましく、より好適には15〜40μmである。
本発明の電子写真感光体を製造するための塗布液には、特性を損なわない範囲で、紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤、軟化剤、硬化剤、架橋剤等を添加して、感光体の特性、耐久性、機械特性の向上を図ることができる。特に、本発明に用いられる前記一般式(II)で表される酸化防止剤と、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及び/またはヒンダードフェノール系酸化防止剤とをあわせて使用することにより、耐久性向上に寄与する。
紫外線吸収剤は、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系、サリチル酸フェニル、サリチル酸−p−tert−ブチルフェニル、サリチル酸−p−オクチルフェニル等のサリチル酸系が好ましい。
フェノール系酸化防止剤は、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−4−メトキシフェノール、2−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、ブチル化ヒドロキシアニソール、プロピオン酸ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)、α−トコフェロール、β−トコフェロール、n−オクタデシル−3−(3’−5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のモノフェノール系、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス〔メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン等のポリフェノール系等が好ましく、これらの1種若しくは2種以上を同時に感光層34中に含有することができる。
本発明の電子写真感光体に添加される紫外線吸収剤、酸化防止剤の添加量は、電荷移動剤100重量部に対して3〜20重量部とすることが好ましい。
加えて、感光層34の上に、ポリビニルホルマール樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等の有機薄膜や、シランカップリング剤の加水分解物で形成されるシロキサン構造体から成る薄膜を成膜して表面保護層を設けてもよく、その場合には、感光体の耐久性が向上するので好ましい。この表面保護層は、耐久性向上以外の他の機能を向上させるために設けてもよい。
〔電子写真装置、電子写真方法〕
本発明に係る電子写真装置は、上述した電子写真感光体と、該電子写真感光体表面を帯電せしめる帯電手段と、前記電子写真感光体表面に静電潜像を形成する画像露光手段と、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記トナー画像を記録材に転写する転写手段と、を具備するものであり、さらに必要に応じて適宜選択したその他の手段を具備してなる。その他の手段としては、例えばクリーニング手段、除電手段、リサイクル手段、制御手段等が挙げられる。
<第1の実施の形態>
次に、図面を用いて本発明に係る電子写真装置および電子写真方法について、具体例を挙げて詳細に説明する。
図3は、本発明の電子写真装置及び電子写真方法を説明するための概略図であり、本発明に係る電子写真装置の第1の実施の形態における構成を示す概略図である。
図3において、感光体1は上述した本発明に係る電子写真感光体である。感光体1はドラム状の形状をしているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。
図3に示す態様においては、ドラム状の感光体1が不図示の駆動手段により図中反時計周りに回転させられ、感光体1周辺に設けられた各手段により電子写真方法で画像が形成される。以下、電子写真方法の各工程の順に従い説明する。
(帯電手段、帯電工程)
先ず、帯電手段としての帯電チャージャ3により、感光体1表面が一様に帯電させられる。帯電チャージャ3は、感光体1や現像用のトナーの特性に応じて従来公知のものの中から適宜採用すればよく、感光体1表面を所定の極性(正帯電もしくは負帯電)に所定の電位に帯電せしめるものであればいずれも適用可能である。帯電チャージャ3としては例えば、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラ等が挙げられる。
(画像露光手段、画像露光工程)
次に、一様に帯電した感光体1の表面には、画像露光手段としての画像露光部5により静電潜像が形成される。画像露光部5としては例えば、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができ、発光ダイオードまたは半導体レーザを用いることが好ましい。そして、画像露光の際には所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを感光体1と画像露光部5との間に配置することができる。
(現像手段、現像工程)
感光体1の表面に形成された静電潜像は、トナーを用いて、現像手段としての現像ユニット6により現像される。即ち、現像ユニット6により静電潜像が現像されて可視像であるトナー画像が形成される。現像ユニット6は、使用するトナーに応じて従来公知のものの中から適宜採用すればよい。現像ユニット6としては例えば、一成分現像方式、二成分現像方式等が挙げられ、さらに夫々において磁性トナー用、非磁性トナー用のものがある。
(転写手段、転写工程)
さらに、感光体1上に担持されたトナー画像は、感光体1の回転に伴い転写手段としての転写チャージャ10まで搬送される。転写チャージャ10としては、前述の帯電チャージャ3と同様のものを適用することができるが、図3に示されるように転写チャージャ10と分離チャージャ11を併用したものが効果的である。さらに、転写効率を向上させるために、転写チャージャ10よりも(感光体1の回転方向に対して)上流側に転写前チャージャ7を設け、トナー画像にプレチャージすることが好ましい。転写チャージャ7としては、前述の帯電チャージャ3と同様のものを適用することができる。
一方、感光体1と転写チャージャ10とが対向する位置には、記録材としての転写紙9がレジストローラ8等により、当該転写紙9の所望の位置にトナー画像が転写されるように搬送される。
そして、感光体1上のトナー画像と転写紙9とが対向した位置において、転写チャージャ10によりトナー画像が転写紙9に転写される。
尚、トナー画像が転写された転写紙9は、感光体1に伴って回転することで分離爪12に到達し、この分離爪12により感光体1の表面から分離され、さらに説明を省略する搬送、定着の工程を経て電子写真装置外に排出される。
(クリーニング手段、クリーニング工程)
ここで、転写チャージャ10による転写および分離爪12による転写紙9の分離の後の感光体1の表面には、転写紙9に転写しきれなかったトナー画像、所謂転写残トナーや紙粉などの付着物が存在する。このため、クリーニング手段であるファーブラシ14及びクリーニングブレード15により感光体1表面から付着物を除去する。クリーニング手段としては、上記ファーブラシ14及びクリーニングブレード15の他、マグファーブラシなど従来公知のものを用いることができ、さらにはファーブラシのみ或いはクリーニングブレードのみを用いることもできる。尚、クリーニング効率を向上させるために、クリーニング手段に供する前にクリーニング前チャージャ13によりプレチャージすることが好ましい。クリーニング前チャージャ13としては、前述の帯電チャージャ3と同様のものを適用することができる。
(除電手段、除電工程)
クリーニング手段により表面から付着物が取り除かれた感光体1は、さらに除電手段である除電ランプ2の光照射により表面が除電されることで一連の電子写真方法による画像形成プロセスを終える。この一連の電子写真方法による画像形成プロセスを繰り返すことで複数の記録材に画像形成することが可能である。
除電手段としては従来公知のものを適用可能であり、例えば除電ランプ2として、前述の画像露光部5と同様のものを適用することができる。
以上説明した一連の電子写真方法による画像形成プロセスは、電子写真感光体1に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体1表面上には正(負)の静電潜像が形成されるものである。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。電子写真感光体1の帯電極性や現像に用いられるトナーの極性は任意であり、いずれのものであってもよい。
また、画像露光部5に用いた各種の光源は、図3に示される形態に用いられることに限定されるものではなく、他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、或いは前露光などの工程に用いることができる。
<第2の実施の形態>
図4は、本発明に係る電子写真装置の第2の実施の形態における構成を示す概略図である。
感光体21は少なくとも感光層34を有しており、駆動ローラ22a,22bにより駆動され、帯電手段である帯電器23による帯電、画像露光手段である光源24による画像露光、現像手段である現像(図示せず)、転写手段である転写チャージャ25を用いる転写、光源26によるクリーニング前露光、クリーニング手段であるクリーニングブラシ27によるクリーニング、除電手段である光源28による除電が繰返し行なわれる。図4においては、感光体21(勿論この場合は支持体が透光性である)に導電性支持体30側よりクリーニング前露光の光照射が行なわれる。
以上の図4に示される電子写真装置を用いて行われる電子写真方法による画像形成プロセスは、本発明における実施形態を例示するものであって、他の実施形態も可能であることは言うまでもない。例えば、図4において導電性支持体30側よりクリーニング前露光を行っているが、これは感光層34側から行ってもよいし、また、画像露光、除電光の照射を導電性支持体30側から行ってもよい。
一方、光を照射する工程としては、画像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に、転写前露光、像露光のプレ露光、及びその他公知の光を照射する工程を設けて、感光体21に光照射を行うこともできる。
<第3の実施の形態>
更に、本発明を適用したフルカラー電子写真装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
図5は本発明に係る電子写真装置の第3の実施の形態における構成を示す概略図である。図5において、潜像担持体であるドラム状の感光体56は、図中反時計回りに回転駆動されながら、その表面がコロトロンやスコロトロンなどを用いる帯電手段である帯電チャージャ53によって一様帯電させられた後、図示しない画像露光手段であるレーザ光学装置から発せられるレーザ光Lの走査を受けて静電潜像を担持する。この走査はフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報に基づいてなされるため、感光体ドラム56上にはイエロー、マゼンタ、シアン又はブラックという単色用の静電潜像が形成される。感光体ドラム56の図中左側には、リボルバ現像ユニット50が配設されている。これは、回転するドラム状の筺体の中に現像手段であるイエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器を有しており、回転によって各現像器を感光体ドラム56に対向する現像位置に順次移動させる。なお、イエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器は、それぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーを付着せしめて静電潜像を現像するものである。感光体ドラム56上には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の静電潜像が順次形成され、これらはリボルバ現像ユニット50の各現像器によって順次現像されてイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像となる。
上記現像位置よりも感光体ドラム56の回転下流側には中間転写ユニットが配設されている。これは、張架ローラ59a、転写手段たる中間転写バイアスローラ57、二次転写バックアップローラ59b、ベルト駆動ローラ59cによって張架している中間転写ベルト58を、ベルト駆動ローラ59cの回転駆動によって図中時計回りに無端移動させる。感光体ドラム56上で現像されたイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像は、感光体ドラム56と中間転写ベルト58とが接触する中間転写ニップに進入する。そして中間転写バイアスローラ57からのバイアスの影響を受けながら、中間転写ベルト58上に重ね合わせて中間転写(一次転写)されて4色重ね合わせトナー像となる。
回転に伴って中間転写ニップを通過した感光体ドラム56表面は、クリーニング手段であるドラムクリーニングユニット55によって転写残トナーがクリーニングされる。ドラムクリーニングユニット55は、クリーニングバイアスが印加されるクリーニングローラによって転写残トナーをクリーニングするものであるが、ファーブラシ、マグファーブラシ等からなるクリーニングブラシや、クリーニングブレードなどを用いるものであってもよい。
転写残トナーがクリーニングされた感光体ドラム56表面は、除電手段である除電ランプ54によって除電される。除電ランプ54には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などが用いられている。また、上記レーザ光学装置の光源には半導体レーザが用いられている。これら発せられる光については、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターにより、所望の波長域だけを用いるようにしてもよい。
一方、図示しない給紙カセットから送られてきた記録材である転写紙60を2つのローラ間に挟み込んでいるレジストローラ対61は、転写紙60を中間転写ベルト58上の4色重ね合わせトナー像に重ね合わせ得るタイミングで中間転写ベルト58と転写ベルト62が接触する二次転写ニップに向けて送り込む。中間転写ベルト58上の4色重ね合わせトナー像は、二次転写ニップ内で二次転写手段である紙転写バイアスローラ63からの二次転写バイアスの影響を受けて転写紙60上に一括して二次転写される。この二次転写により転写紙60上にはフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された転写紙60は、転写ベルト62によって搬送ベルト64に送られる。搬送ベルト64は、転写ユニットから受け取った転写紙60を定着ユニット65内に送り込む。定着ユニット65は、送り込まれた転写紙60を加熱ローラとバックアップローラとの当接によって形成された定着ニップに挟み込みながら搬送する。転写紙60上のフルカラー画像は、加熱ローラからの加熱や、定着ニップ内での加圧力の影響を受けて転写紙60上に定着せしめられる。
なお、図示を省略しているが、転写ベルト62や搬送ベルト64には、転写紙60を吸着させるためのバイアスが印加されている。また、転写紙60を除電する紙除電チャージャや、各ベルト(中間転写ベルト58、転写ベルト62、搬送ベルト64)を除電する3つのベルト除電チャージャが配設されている。また、中間転写ユニットは、ドラムクリーニングユニット55と同様の構成のベルトクリーニングユニットも備えており、これによって中間転写ベルト58上の転写残トナーをクリーニングする。
図6は、本発明に係る電子写真装置の第4の実施の形態における構成を示す概略図である。本実施の形態は、中間転写ベルト87を有するタンデム方式の電子写真装置であり、感光体ドラム80を各色で共有させるのではなく、各色用の感光体ドラム80Y、80M、80C、80Bkを備えている。また、現像ユニット(現像手段)82、ドラムクリーニングユニット(クリーニング手段)85、除電ランプ(除電手段)83、ドラムを一様帯電せしめる帯電ローラ(帯電手段)84、バイアスローラ(二次転写手段)86も、各色用のものを備えている。なお、図6に示したプリンタではドラム一様帯電手段として帯電チャージャ53を設けていたが、この装置では帯電ローラ84を設けている。また、中間転写ベルト87をクリーニングするためのベルトクリーニングユニットとして、ファーブラシ94が配設されている。
この他、レジストローラ対88、記録材としての紙89、二次転写手段である紙転写バイアスローラ90、転写ベルト91、搬送ベルト92及び定着ユニット93が配設されているが、上述した第3の実施の形態と重複するため説明を省略する。
タンデム方式では、各色の潜像形成(画像露光工程)や現像を並行して行うことができるため、リボルバ式よりも画像形成速度を遙かに高速化させることができる。
〔プロセスカートリッジ〕
以上に示すような画像形成装置は、複写装置、ファクシミリ、プリンタ内に固定して組み込んでもよいが、プロセスカートリッジの形でそれらの装置内に組み込んでもよい。プロセスカートリッジとは、感光体21を内蔵し、この他に帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段及び除電手段から選ばれる少なくとも1つの手段を含んだ1つの装置(部品)である。
プロセスカートリッジの形状等は多種多様であるが、一般的な例として、図7に示すものが挙げられる。
図7は、本発明に係るプロセスカートリッジの一実施の形態の構成を示す概略図である。
本実施の形態では、電子写真感光体16と、帯電手段としての帯電チャージャ17と、画像露光手段としての画像露光部19と、現像手段としての現像ローラ20と、クリーニング手段としてのクリーニングブラシ18とを具備するものである。
以下、本発明に係る電子写真感光体について実施例を挙げてより具体的に説明する。なお、以下に示す実施例のうち、実施例15は本発明の範囲に属しない参考例としての試験例である。
(実施例1)
直径24mmの無切削アルミニウムからなる円筒ドラム(導電性支持体)上に、アルキド樹脂(ベッコライトM−6401−50;大日本インキ化学工業社製)とアミノ樹脂(スーパーベッカミンG−821−60;大日本インキ化学工業社製)を重量比で65:35の割合で混合して混合樹脂を作製し、さらに前記混合樹脂と酸化チタン(CR−EL;石原産業社製)を重量比で1:3の割合とし、メチルエチルケトンに溶解して塗布液として、1.5μmの膜厚で下引き層を形成した。
次に、図2のX線回折角Cukα(2θ±0.2度)27.3度に最大ピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン粉末10gをガラスビ−ズと1,3ジオキソラン500mlにポリビニルブチラール樹脂(BX−1;積水化学工業社製)10gを溶解した液を加え、サンドミル分散機で20時間分散し、得られた分散液をろ過してガラスビ−ズを取り去り、電荷発生層用塗布液を作製した。これを前記下引き層上に浸漬塗工し乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
次にバインダー樹脂としてポリカーボネート樹脂(Z−400;三菱ガス化学社製)と、電荷移動剤として、前記化学式(Ia)で表される化合物と、酸化防止剤として前記化学式(IIa)で表される化合物と、紫外線吸収剤として下記化学式(A)で表される化合物と、を重量比1.0:1.0:0.1:0.1で用意し、テトラヒドロフランに溶解し、電荷移動層用塗工液を調製した。電荷発生層を形成した基体を該電荷移動層用塗工液に浸漬塗工し、130℃で60分乾燥し膜厚25.0μmの電荷移動層を形成し、電子写真感光体を作製した。
Figure 0005434255
(実施例2)
実施例1で用いた前記化学式(Ia)で表される電荷移動剤に代えて前記化学式(Ib)で表される電荷移動剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(実施例3)
実施例1で用いた前記化学式(Ia)で表される電荷移動剤に代えて前記化学式(Ic)で表される電荷移動剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(実施例4)
実施例1で用いた前記化学式(Ia)で表される電荷移動剤に代えて前記化学式(Id)で表される電荷移動剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(実施例5)
実施例1で用いた前記化学式(Ia)で表される電荷移動剤に代えて前記化学式(Ie)で表される電荷移動剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(実施例6)
実施例1で用いた前記化学式(Ia)で表される電荷移動剤に代えて前記化学式(If)で表される電荷移動剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(実施例7)
実施例1で用いた前記化学式(Ia)で表される電荷移動剤に代えて前記化学式(Ig)で表される電荷移動剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(実施例8)
実施例1において、電荷移動層用塗工液に用いられるバインダー樹脂、前記化学式(Ia)で表される電荷移動剤、前記化学式(IIa)で表される酸化防止剤及び前記化学式(A)で表される紫外線吸収剤の重量比を、1.0:1.0:0.01:0.1とし、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(実施例9)
実施例1において、電荷移動層用塗工液に用いられるバインダー樹脂、前記化学式(Ia)で表される電荷移動剤、前記化学式(IIa)で表される酸化防止剤及び前記化学式(A)で表される紫外線吸収剤の重量比を、1.0:1.0:0.3:0.1とし、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(実施例10)
実施例1で用いた前記化学式(IIa)で表される酸化防止剤に代えて前記化学式(IIb)で表される酸化防止剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(実施例11)
実施例1で用いた前記化学式(IIa)で表される酸化防止剤に代えて前記化学式(IIc)で表される酸化防止剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(実施例12)
実施例1で用いた前記化学式(IIa)で表される酸化防止剤に代えて前記化学式(IId)で表される酸化防止剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(実施例13)
実施例1で用いた前記化学式(IIa)で表される酸化防止剤に代えて前記化学式(IIe)で表される酸化防止剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(実施例14)
実施例1において、電荷移動層用塗工液に下記化学式(B)で表される酸化防止剤をさらに加え、電荷移動層用塗工液に用いられるバインダー樹脂、前記化学式(Ia)で表される電荷移動剤、前記化学式(IIa)で表される酸化防止剤、前記化学式(A)で表される紫外線吸収剤及び下記化学式(B)で表される酸化防止剤の重量比を、1.0:1.0:0.1:0.1:0.1とし、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
Figure 0005434255
(実施例15)
実施例1において、電荷移動層用塗工液に、前記化学式(A)で表される酸化防止剤を加えなかったこと以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(比較例1)
実施例1で用いた前記化学式(Ia)で表される電荷移動剤に代えて下記化学式(C)で表される電荷移動剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
Figure 0005434255
(比較例2)
実施例1で用いた前記化学式(Ia)で表される電荷移動剤に代えて下記化学式(D)で表される電荷移動剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
Figure 0005434255
(比較例3)
実施例1の電荷移動層に前記化学式(IIa)で表される酸化防止剤を含有させなかった他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(比較例4)
実施例1で用いられた前記化学式(IIa)で表される酸化防止剤に代えて、前記化学式(B)で表される酸化防止剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(比較例5)
実施例1で用いられた前記化学式(IIa)で表される酸化防止剤に代えて、下記化学式(E)で表されるアミン系酸化防止剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
Figure 0005434255
(比較例6)
実施例1で用いられた前記化学式(IIa)で表される酸化防止剤に代えて、下記化学式(F)で表されるアミン系酸化防止剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
Figure 0005434255
(比較例7)
実施例1で用いられた前記化学式(IIa)で表される酸化防止剤に代えて、下記化学式(G)で表されるアミン系酸化防止剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
Figure 0005434255
(感光体評価)
<簡易測定器での電気特性評価>
実施例1〜15及び比較例1〜7で作製した電子写真感光体に、感光ドラム評価装置(ダイナミックモード測定)を使用し、以下の条件で電子写真特性を評価した。
電子写真感光体評価装置(山梨電子工業社製)を用い、実施例、比較例で作製された電子写真感光体を温度23℃、湿度50%の環境下で、スコロトロン方式で感光体の表面電位が約−700Vになるように放電電流を調節しその時の帯電電位を(V0)とし、電子写真感光体を帯電させ、波長650nmの半導体レーザで照射した際、0.13〜0.15μJの露光エネルギー量で感光体の表面電位が約1/2(約−350V)になる様に調整した表面電位を(VH)とした。また、0.6μJ/cmの露光エネルギー量で露光した時の表面電位を感光体残留電位(VL)とした。
上記電子写真感光体をオゾン暴露試験装置(ダイレック社製)でオゾン濃度5ppm、暴露時間5日間暴露した。この時の暴露前後の感光体の表面電位(VO)、感度電位(VH)、残留電位(VL)をそれぞれ測定した。除電は波長660nmのLED(20μW)を用いた。電子写真感光体のドラム回転数は150rpmとし、レーザ光照射してから電位を測定するまでの時間(露光位置から測定位置までの移動時間)は0.06秒であった。結果を下記表1に示す。
同様に、電子写真感光体をNOx暴露試験装置(ダイレック社製)でNO濃度40ppm、NO濃度10ppmで4日間暴露した。この時の暴露前後の感光体の表面電位(VO)、感度電位(VH)、残留電位(VL)をそれぞれ測定した。除電は波長660nmのLED(20μW)を用いた。電子写真感光体のドラム回転数は150rpmとし、レーザ光照射してから電位を測定するまでの時間(露光位置から測定位置までの移動時間)は0.06秒であった。結果を下記表1に示す。
Figure 0005434255
表1において、表面電位V0、VHの値は初期設定値V0が700(−V)、VH350(−V)に対し、光照射後の電位変化量が小さいほど優れている。また、VLは値が小さいほど高応答性に優れている。
<実機での画像評価(ハーフトーン評価)>
実施例1〜15、比較例1〜7で作製した電子写真感光体で初期の感光体とオゾン暴露試験あるいはNOx暴露試験を行った感光体とを、カラーレーザプリンター(リコー社製:SP C220)に搭載して、温度23℃、湿度50%の常温環境でハーフトーン画像を出力し、初期と暴露後の画像濃度差(マクベス濃度計で測定)ΔID(ΔID=初期ID−暴露試験後ID)を比較した結果を下記表2に表す。
Figure 0005434255
実施例1〜15は、前記一般式(I)で表される電荷移動剤および、前記一般式(II)で表される酸化防止剤を感光層に添加することにより、高感度、高応答性および耐オゾン性、耐NOxに優れた電子写真感光体であり、帯電電位、感度電位、残留電位、画像濃度において良好なものであった。実施例8は前記化学式(IIa)で表される酸化防止剤の添加量が少ない場合であるが、実施例1に比べ表面電位、感度電位が若干劣るものの画像上での濃度差は実用レベルであった。また、実施例9は前記化学式(IIa)で表される酸化防止剤の添加量が多い場合であるが、VLが多少高目にはなるが、画像濃度においては実施例1と同じレベルであった。
比較例1、比較例2は、それぞれ異なる電荷移動剤を用いて電子写真感光体を作製したものであるが、V0、VHの値が高く、高感度、高応答性電子写真感光体の要求に応えることは困難であった。比較例3は前記化学式(IIa)で表される酸化防止剤を添加することなく電子写真感光体を作製したものであるが、オゾン暴露、NOx暴露後のV0、VHが著しく低下し、画像濃度変化ΔIDも著しく大きな値になる。比較例4〜7はそれぞれ異なる化合物を感光層に添加して電子写真感光体を作製したものであるが、オゾン暴露、NOx暴露後のV0、VHの低下は小さいが、VL上昇を示すものもあり、また、画像濃度変化については、比較例3に比べれば変化の程度は小さいが実用に供するレベルではなく、実施例1〜15に比べ劣る結果となった。
以上の説明からわかるように、電荷移動層に前記一般式(I)で表される電荷移動剤と、前記一般式(II)で表される酸化防止剤とを含有した本発明の電子写真感光体は、高応答性であり、耐オゾン性、耐NOx性も向上した。
また、この電子写真感光体を用いることにより、電子写真感光体の交換が不要で、かつ高速印刷を実現或いは電子写真感光体の小径化に伴う装置の小型化を実現し、更に繰り返し使用においても高画質画像が安定に得られる電子写真方法、電子写真装置、並びに電子写真用プロセスカートリッジを提供できる。
30 導電性支持体
31 下引き層
32 電荷発生層
33 電荷移動層
34 感光層
特開平01−230055号公報 特開平03−172852号公報 特開2002−333731号公報 特開平04−56866号公報

Claims (21)

  1. 導電性支持体と、電荷発生層と、電荷移動層とを備え、
    前記導電性支持体上に、前記電荷発生層と前記電荷移動層とが、この順に積層されてなり、
    前記電荷移動層は、下記一般式(I)で表される電荷移動剤と、下記一般式(II)で表される酸化防止剤と、下記化学式(A)で表される紫外線吸収剤と、を含有することを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 0005434255
    〔上記式(I)中、R〜R33は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、または、置換もしくは無置換のフェニル基を表し、それぞれ同一であっても、異なっていても良い。〕
    Figure 0005434255
    〔上記式(II)中、AおよびBは、それぞれ下記式(i)または下記式(ii)で表される基であり、同一であっても、異なっていてもよい。
    −CHX ・・・式(i)
    −CHCHY ・・・式(ii)
    但し、XおよびYはそれぞれ芳香族残基を表し、これらは置換基を有していてもよい。〕
    Figure 0005434255
  2. 前記電荷移動剤は、下記化学式(Ia)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0005434255
  3. 前記電荷移動剤は、下記化学式(Ib)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0005434255
  4. 前記電荷移動剤は、下記化学式(Ic)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0005434255
  5. 前記電荷移動剤は、下記化学式(Id)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0005434255
  6. 前記電荷移動剤は、下記化学式(Ie)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0005434255
  7. 前記電荷移動剤は、下記化学式(If)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0005434255
  8. 前記電荷移動剤は、下記化学式(Ig)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0005434255
  9. 前記酸化防止剤は、下記化学式(IIa)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0005434255
  10. 前記酸化防止剤は、下記化学式(IIb)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0005434255
  11. 前記酸化防止剤は、下記化学式(IIc)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0005434255
  12. 前記酸化防止剤は、下記化学式(IId)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0005434255
  13. 前記酸化防止剤は、下記化学式(IIe)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0005434255
  14. 前記電荷移動層は、フェノール系酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の電子写真感光体表面を帯電させる帯電工程と、
    前記電子写真感光体上に静電潜像を形成する画像露光工程と、
    前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程と、
    前記トナー画像を直接記録材に或いは中間転写体を介して記録材に転写する転写工程と、を繰り返し行うことを特徴とする電子写真方法。
  16. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の電子写真感光体表面を帯電させる帯電工程と、
    前記電子写真感光体上に静電潜像を形成する画像露光工程と、
    前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程と、
    前記トナー画像を直接記録材に或いは中間転写体を介して記録材に転写する転写工程と、を繰り返し行い、
    前記画像露光工程は、LD或いはLEDによって前記静電潜像の形成を行うことを特徴とするデジタル方式の電子写真方法。
  17. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
    該電子写真感光体表面を帯電せしめる帯電手段と、
    前記電子写真感光体表面に静電潜像を形成する画像露光手段と、
    前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、
    前記トナー画像を直接記録材に転写する或いは中間転写体を介して記録材に転写する転写手段と、を具備することを特徴とする電子写真装置。
  18. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
    該電子写真感光体表面を帯電せしめる帯電手段と、
    前記電子写真感光体表面に静電潜像を形成する画像露光手段と、
    前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、
    前記トナー画像を記録材に直接転写する或いは記録材に中間転写体を介して転写する転写手段と、を具備し、
    前記画像露光手段は、LD或いはLEDであることを特徴とするデジタル方式の電子写真装置。
  19. 前記電子写真感光体、前記帯電手段、前記現像手段および前記転写手段を、それぞれ複数ずつ有するタンデム型であることを特徴とする請求項17又は18に記載の電子写真装置。
  20. 中間転写体と、中間転写手段と、をさらに具備し、
    前記転写手段は、前記電子写真感光体上に形成されたトナー画像を前記中間転写体に一次転写して中間転写体上画像を形成し、
    前記中間転写手段は、前記中間転写体上画像を前記記録材上に二次転写し、
    前記中間転写体上画像が複数色のトナーからなるカラー画像の場合、
    前記転写手段は、前記中間転写体上に各色を順次重ね合わせて当該中間転写体上画像を形成し、
    前記中間転写手段は、当該中間転写上画像を前記記録材上に一括で二次転写することを特徴とする請求項17乃至19の何れか1項に記載の電子写真装置。
  21. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
    該電子写真感光体表面を帯電せしめる帯電手段、前記電子写真感光体表面に静電潜像を形成する画像露光手段、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段、前記電子写真感光体表面をクリーニングするクリーニング手段及び前記トナー画像を記録材に直接転写する或いは記録材に中間転写体を介して転写する転写手段の中から選ばれる少なくとも一つと、を具備することを特徴とする電子写真装置用プロセスカートリッジ。
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