JP4459093B2 - 電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、電子写真装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents
電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、電子写真装置およびプロセスカートリッジ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4459093B2 JP4459093B2 JP2005071371A JP2005071371A JP4459093B2 JP 4459093 B2 JP4459093 B2 JP 4459093B2 JP 2005071371 A JP2005071371 A JP 2005071371A JP 2005071371 A JP2005071371 A JP 2005071371A JP 4459093 B2 JP4459093 B2 JP 4459093B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrophotographic
- image
- toner
- photosensitive member
- unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
これらの電子写真方式のレーザープリンターやデジタル複写機等に使用される感光体としては、有機系の感光材料を用いたものが、コスト、生産性及び無公害性等の理由から広く応用されている。有機系の電子写真感光体には、ポリビニルカルバゾ−ル(PVK)に代表される光導電性樹脂、PVK−TNF(2,4,7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移動錯体型、フタロシアニン−バインダ−に代表される顔料分散型、そして電荷発生物質と電荷輸送物質とを組み合わせて用いる機能分離型の感光体などが知られている。
機能分離型の感光体における静電潜像形成のメカニズムは、感光体を帯電した後光照射すると、光は電荷輸送層を通過し、電荷発生層中の電荷発生物質により吸収され電荷を生成する。それによって発生した電荷が電荷発生層及び電荷輸送層の界面で電荷輸送層に注入され、更に電界によって電荷輸送層中を移動し、感光体の表面電荷を中和することにより静電潜像を形成するものである。
しかし、有機系の感光体は、繰り返し使用によって膜削れが発生し易く、感光層の膜削れが進むと、感光体の帯電電位の低下や光感度の劣化、感光体表面のキズなどによる地汚れ、画像濃度低下或いは画質劣化が促進される傾向が強く、従来から感光体の耐摩耗性が大きな課題として挙げられていた。更に、近年では電子写真装置の高速化或いは装置の小型化に伴う感光体の小径化によって、感光体の高耐久化がより一層重要な課題となっている。
このような課題を解決するため、例えば特許文献1〜2等に開示されているように潤滑剤としてフッ素樹脂微粒子を感光体の表面層に含有させる表面離型効果を狙った感光体表面摩擦係数の低減による手法は初期的に効果的である。しかしながら、これらにおいては、クリーニングシステムやトナーなどの条件設定が必要で、感光体長寿命化に伴うこれらの周辺部材の劣化やバラツキなどに対しては、繰返使用による表面離型効果の維持の点で不十分なものであった。
また、特許文献3に開示された技術では、感光層の表面層に潤滑剤としてポリテトラフルオロエチレン粉体を含有し、かつ、特定構造式の電荷輸送物質を含有することで摺擦による表面の摩耗やひっかき傷の発生等に対して耐久性を有し、かつ、画像ボケのない高品位の画像が得られる高耐久性を有する電子写真感光体を提供でき、クリ−ニング性が良好で感光体表面層へのトナ−付着のない高耐久性を有する電子写真感光体を提供できるとしている。しかし、フッ素樹脂微粒子を大量添加しているため、この文献に示された化合物では十分な効果が期待できない。またそれ自体の酸化還元電位が低くて変質し易いし、電荷トラップを作り易く残留電位の上昇を引き起こし易い。
請求項2の発明は、導電性支持体上に、少なくとも感光層と最表面層としての保護層とを設け、前記保護層が固体潤滑剤としてフッ素樹脂微粒子を含有する電子写真感光体において、該保護層が、少なくとも体積分率で20%以上60%以下のフッ素樹脂微粒子と、下記一般式(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種とを含有することを特徴とする電子写真感光体である。
請求項3の発明は、像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記像担持体上に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像工程と、前記像担持体上に形成されたトナー像を転写材上に転写する転写工程と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング工程とを有する電子写真方法において、前記像担持体が請求項1または2に記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真方法である。
請求項4の発明は、前記潜像形成工程において、LDあるいはLEDを用いて静電潜像が形成されることを特徴とする請求項3に記載の電子写真方法である。
請求項5の発明は、前記トナーの形状が球状であることを特徴とする請求項3または4に記載の電子写真方法である。
請求項6の発明は、前記電子写真感光体表面に接触する当接部材が、帯電ローラ、クリーニングブレード、クリーニングブラシ、中間転写ベルト、および感光体表面のフッ素樹脂微粒子を変形及び伸張させることを目的とする部材からなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の電子写真方法である。
請求項7の発明は、少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段および電子写真感光体を具備してなる電子写真装置であって、前記電子写真感光体が請求項1または2に記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真装置である。
請求項8の発明は、前記画像露光手段として、LDあるいはLEDを使用することを特徴とする請求項7に記載の電子写真装置である。
請求項9の発明は、前記電子写真装置が、複数の電子写真感光体、帯電手段、現像手段および転写手段を有するタンデム型であることを特徴とする請求項7または8に記載の電子写真装置である。
請求項10の発明は、前記電子写真装置が、電子写真感光体上に形成されたトナー像を中間転写体上に一次転写したのち、前記中間転写体上のトナー像を転写材上に二次転写する中間転写手段を有し、複数色のトナー像を前記中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、前記カラー画像を転写材上に一括で二次転写することを特徴とする請求項7または8に記載の電子写真装置である。
請求項11の発明は、帯電手段、露光手段、現像手段、クリーニング手段および転写手段から選択された少なくとも一つと、請求項1または2に記載の電子写真感光体とを具備してなる電子写真装置用プロセスカートリッジである。
電子写真感光体の高耐久化及び低表面摩擦係数を実現するために、感光体の最表面層にフッ素樹脂微粒子を含有させることが有効であることは知られているが、高安定な低表面摩擦係数の持続性を維持するためには、体積分率で20%以上のフッ素樹脂微粒子が必要である。通常、このような構成の層を形成しようとした場合、該フッ素樹脂微粒子の粒子間の相互作用が大きくなるため、分散液中でのフッ素樹脂微粒子の微細分散化が困難となり、得られる塗膜中の二次凝集粒子(二次粒子)が増加してしまう。このような二次粒子は、あまり巨大なものが塗膜中に存在すると、塗膜表面が荒れる原因となり、クリーニング不良やトナー画像の乱れを引き起こす。また、レーザー光が凝集体上で散乱されて、露光潜像の乱れ、電位コントラスト不足を引き起こし、異常画像の原因となる。
一方、一次粒子にまで均一に分散されると、上記のような不具合は解消されるが、その反面、フッ素樹脂微粒子が塗膜表面に露出している部分が小さくなり、結果としてトナーとフッ素樹脂微粒子との接触面積が減少してしまい、感光体の低表面摩擦係数化に対する効果が不十分となってしまう。
しかしながら、このような高濃度でフッ素樹脂微粒子の二次粒子を有する構成の感光体においては、使用条件により帯電性が低下してメモリー効果(残像)等の問題を引き起こす可能性があり、またオゾンやNOxなどの酸化性ガスが吸着し易く、場合によっては、最表面の低抵抗化を招き、画像流れ等の問題を引き起こす可能性があった。
そこで、更に検討を進めた結果、前記一般式(1)〜(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有させることで、メモリー効果及び酸化性ガスに対する課題を解決できることを見出した。その理由については現時点では明らかになっていないが、不均一な粒子構造内部に蓄積され易いラジカル物質の効果的な生成抑制を行っているものと推測される。一方、酸化性ガスに対しては、構造内に含まれる置換アミノ基が有効なラジカル物質生成抑制を行っているものと推測される。また、上記化合物は電荷輸送能力も有していることから、フッ素樹脂粒子による二次凝集粒子内部での電荷トラップを抑制しているのではないかと考えられる。
前記一般式(1)〜(2)中のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、及びウンデシル基などを挙げることができる。また芳香環基としてはベンゼン、ナフタレン、アントラセン、及びピレンなど芳香族炭化水素環からなる1価〜6価の芳香族炭化水素環基、並びにピリジン、キノリン、チオフェン、フラン、オキサゾール、オキサジアゾール、カルバゾールなどの芳香族複素環からなる1価〜6価の芳香族複素環基が挙げられる。また、これらの環の置換基としては、上記アルキル基の具体例で挙げたもの、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のハロゲン原子、及び芳香環基などが挙げられる。更に、R1,R2が互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成した場合の具体例としては、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピロリニル基等が挙げられる。その他の窒素原子を含む複素環基としては、N−メチルカルバゾール、N−エチルカルバゾール、N−フェニルカルバゾール、インドール、キノリンなどが挙げられる。
図1は、本発明の電子写真感光体の一実施形態を説明するための図である。図1の感光体は、導電性支持体31上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする感光層33が設けられ、更に感光層33の表面に保護層39が設けられてなる。この場合、保護層39は、フッ素樹脂微粒子および前記一般式(1)〜(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有する。
図2は、本発明の電子写真感光体の別の実施形態を説明するための図である。図2の電子写真感光体は、導電性支持体31上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層35、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層37、及び保護層39がこの順に積層された構成を有する。保護層39はフッ素樹脂微粒子および前記一般式(1)〜(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有する。
図3は、本発明の電子写真感光体の別の実施形態を説明するための図である。図3の電子写真感光体は、導電性支持体31上に、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層37、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層35、及び保護層39がこの順に積層された構成を有する。保護層39はフッ素樹脂微粒子および前記一般式(1)〜(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有する。
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものについても、本発明の導電性支持体31として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック;アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉;導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。
更に、適当な円筒基体上に、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けたものも、本発明の導電性支持体31として良好に用いることができる。
電荷発生層35は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層35には、公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられる。これら電荷発生物質は単独で用いても2種以上混合して用いても構わない。
電荷発生層35は、電荷発生物質を必要に応じて結着樹脂と共に適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。
溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロルメタン、ジクロルエタン、モノクロルベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。これらは単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
電荷発生層35は、電荷発生物質、溶媒及び結着樹脂を主成分とするが、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等の種々の添加剤が含まれていても良い。
塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層35の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
電荷輸送物質には、電子輸送物質と正孔輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等、その他公知の材料が挙げられる。
これらの電荷輸送物質は単独で、又は2種以上混合して用いられる。
電荷輸送物質の量は、結着樹脂100質量部に対し、20〜300質量部、好ましくは40〜150質量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は、解像度・応答性の点から25μm以下とすることが好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)により異なるが、5μm以上が好ましい。
溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロルメタン、モノクロルベンゼン、ジクロルエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。これらは単独で使用しても2種以上混合して使用しても良い。
一般式(I)
一般式(I−1)
一般式(I−2)
一般式(II)
一般式(III)
一般式(IV)
一般式(V)
一般式(VI)
一般式(VII)
一般式(VIII)
一般式(IX)
一般式(X)
この場合、上述した電荷発生物質を結着樹脂中に分散した感光体が使用できる。感光層33は、電荷発生物質、電荷輸送物質及び結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
結着樹脂としては、先に電荷輸送層37で挙げた結着樹脂のほかに、電荷発生層35で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。勿論、先に挙げた高分子電荷輸送物質も良好に使用できる。結着樹脂100質量部に対する電荷発生物質の量は5〜40質量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190質量部が好ましく、更に好ましくは50〜150質量部である。感光層は、電荷発生物質、結着樹脂を電荷輸送物質と共にテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロルエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコートなどで塗工して形成できる。感光層の膜厚は、5〜25μm程度が適当である。
これらの下引き層は、前述の感光層の如く適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。また本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできるし、Al2O3を陽極酸化により設けたもの、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作成法により設けたものも良好に使用できる。更に、この他に公知のものを用いることもできる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
また、保護層には耐摩耗性を向上する目的でフィラーを添加してもよい。フィラーとしては有機性フィラーと無機性フィラーがあるが、フィラーの硬度の点から無機性フィラーを用いることが耐摩耗性の向上に対し有利である。このような無機性フィラ−材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末;シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物;フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物;チタン酸カリウム、窒化硼素などの無機材料が挙げられる。
表面処理剤としては、従来用いられている表面処理剤を適宜使用することができるが、フィラーの絶縁性を維持できる表面処理剤が好ましい。例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸等、或いはこれらとシランカップリング剤との混合処理や、Al2O3、TiO2、ZrO2、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、或いはそれらの混合処理がフィラーの分散性及び画像ボケの点からより好ましい。シランカップリング剤による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことにより、その影響を抑制できる場合がある。表面処理量については、用いるフィラーの平均一次粒径によって異なるが、3〜30質量%が適しており、5〜20質量%がより好ましい。表面処理量が3質量%よりも少ないとフィラーの分散効果が得られず、また30質量%よりも多いと残留電位の著しい上昇を引き起こす。
フッ素樹脂微粒子は、二次粒子径0.3〜4μmのものが感光体表面を面積比で10〜60%被覆している必要があり、好ましくは二次粒子径0.3〜1.5μmである。被覆率が10%未満では、ミクロに見たときの低表面摩擦係数が不十分となり、被覆率が60%を超えると、レーザー光の透過率が著しく低下して、静電潜像が形成困難になってしまう。また、二次粒子の大きさが4μmを超えると、前述のトナー接触面不足が生じたり、レーザー光の散乱による異常画像の原因となる。
溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロルメタン、モノクロルベンゼン、ジクロルエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなど、電荷輸送層37で使用される全ての溶剤を用いることができる。但し、分散時には粘度が高い溶剤が好ましいが、塗工時には揮発性が高い溶剤が好ましい。これらの条件を満たす溶剤がない場合には、各々の物性を有する溶剤を2種以上混合させて使用することが可能であり、フッ素樹脂微粒子の分散性に対して大きな効果を有する場合がある。
また、保護層に電荷輸送層37で挙げた低分子電荷輸送物質或いは高分子電荷輸送物質を添加することは、残留電位の低減及び画質向上に対して有効かつ有用である。
保護層の形成法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の従来方法を用いることができるが、特に塗膜の均一性の面からスプレーコートがより好ましい。更に、保護層の必要膜厚を一度で塗工して保護層を形成することも可能であるが、2回以上重ねて塗工し、保護層を多層にする方が膜中におけるフッ素樹脂微粒子の均一性の面からより好ましい。保護層の厚さは自由に設定可能であるが、保護層膜厚が著しく増加すると、画質が若干劣化する傾向が認められるため、必要最小限度の膜厚に設定することが好ましい。0.1〜10μm程度が適当である。
本発明の感光体においては、感光層と保護層の間に中間層を設けることも可能である。中間層には、一般に結着樹脂を主成分として用いる。これら樹脂としては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成法としては、前述のごとく一般に用いられる塗工法が採用される。中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当である。
図4は、本発明の電子写真プロセス及び電子写真装置を説明するための概略図であり、下記のような例も本発明の範疇に属するものである。
図4において、感光体1には少なくとも感光層が設けられ、最表面層にフィラーを含有する。感光体1はドラム状の形状をしているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。帯電チャージャ3、転写前チャージャ7、転写チャージャ10、分離チャージャ11、クリーニング前チャージャ13には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)、帯電ローラ等が用いられ、公知の手段がすべて使用可能である。
転写手段には、一般に上記の帯電器が使用できるが、図に示されるように転写チャージャーと分離チャージャーを併用したものが効果的である。
また、画像露光部5、除電ランプ2等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。画像露光部5は、とくにLD、LEDを使用した、いわゆるデジタル方式の電子写真装置とするのが好ましい。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
光源等は、図4に示される工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、或いは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光が照射される。
電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。
かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。なお図4において符号2はイレーサ、8はレジストローラ、12は分離爪である。
クリーニングブレードによってフッ素樹脂を被覆させる場合、クリーニングブレードの各種条件として、ブレード当接角10〜30度、当接圧力0.3〜4g/mm、ブレードとして用いるウレタンゴムのゴム硬度60〜70度、反発弾性30〜70%、ヤング率30〜60kgf/cm2、厚さ1.5〜3.0mm、自由長7〜12mm、ブレードエッジの感光体への食い込み量0.2〜2mmの範囲が好適である。
以上の図示した電子写真プロセスは、本発明における実施形態を例示するものであって、他の実施形態も可能であることは言うまでもない。例えば、図5において支持体側よりクリーニング前露光を行っているが、これは感光層側から行ってもよいし、また、像露光、除電光の照射を支持体側から行ってもよい。
一方、光照射工程は、像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に、転写前露光、像露光のプレ露光、及びその他公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行うこともできる。
図7は、本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。図において、潜像担持体である感光体56は、図中反時計回りに回転駆動されながら、その表面がコロトロンやスコロトロンなどを用いる帯電チャージャ53によって一様帯電させられた後、図示しないレーザ光学装置から発せられるレーザ光Lの走査を受けて静電潜像を担持する。この走査はフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報に基づいてなされるため、感光体ドラム56上にはイエロー、マゼンタ、シアン又はブラックという単色用の静電潜像が形成される。感光体ドラム56の図中左側には、リボルバ現像ユニット50が配設されている。これは、回転するドラム状の筺体の中にイエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器を有しており、回転によって各現像器を感光体ドラム56に対向する現像位置に順次移動させる。なお、イエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器は、それぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーを付着せしめて静電潜像を現像するものである。感光体ドラム56上には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の静電潜像が順次形成され、これらはリボルバ現像ユニット50の各現像器によって順次現像されてイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像となる。
回転に伴って中間転写ニップを通過した感光体ドラム56表面は、ドラムクリーニングユニット55によって転写残トナーがクリーニングされる。ドラムクリーニングユニット55は、クリーニングバイアスが印加されるクリーニングローラによって転写残トナーをクリーニングするものであるが、ファーブラシ、マグファーブラシ等からなるクリーニングブラシや、クリーニングブレードなどを用いるものであってもよい。
転写残トナーがクリーニングされた感光体ドラム56表面は、除電ランプ54によって除電される。除電ランプ54には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などが用いられている。また、上記レーザ光学装置の光源には半導体レーザが用いられている。これら発せられる光については、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターにより、所望の波長域だけを用いるようにしてもよい。
なお、図示を省略しているが、転写ベルト62や搬送ベルト64には、転写紙60を吸着させるためのバイアスが印加されている。また、転写紙60を除電する紙除電チャージャや、各ベルト(中間転写ベルト58、転写ベルト62、搬送ベルト64)を除電する3つのベルト除電チャージャが配設されている。また、中間転写ユニットは、ドラムクリーニングユニット55と同様の構成のベルトクリーニングユニットも備えており、これによって中間転写ベルト58上の転写残トナーをクリーニングする。
タンデム方式では、各色の潜像形成や現像を並行して行うことができるため、リボルバ式よりも画像形成速度を遙かに高速化させることができる。
なお、図8の電子写真装置は、静電潜像を形成する露光光源81、感光体にトナー像を形成する現像ユニット82、除電ランプ83を備え、中間転写ユニットとしては前述の中間転写ベルト87、バイアスローラ84、ファーブラシ94を備えている。さらにフルカラー画像を転写材としての紙89に形成するために、レジストローラ88、紙転写バイアスローラ90、転写ベルト91、搬送ベルト92を備え、定着ユニット93にて画像が定着される。
アルミニウムシリンダー上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、及び電荷輸送層塗工液を、浸漬塗工によって順次塗布したのち乾燥し、膜厚3.5μmの下引き層、膜厚0.2μmの電荷発生層、膜厚22μmの電荷輸送層を形成した。
・二酸化チタン粉末:400部
・メラミン樹脂:65部
・アルキッド樹脂:120部
・2−ブタノン:400部
◎電荷発生層塗工液
・下記式のビスアゾ顔料:12部
・ポリビニルブチラール:5部
・2−ブタノン:200部
・シクロヘキサノン:400部
・ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成製):8部
・下記式の電荷輸送物質:10部
・テトラヒドロフラン:100部
・パーフロロアルコキシ樹脂粒子(MPE−056、三井フロロケミカル製):5.5部
・分散助剤(モディパーF210、日本油脂製):1.0部
・例示化合物1−1:0.4部
・ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成製):4部
・テトラヒドロフラン:200部
・シクロヘキサノン:60部
保護層塗工液を下記組成に変更した点以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体2を作製した。
◎保護層塗工液
・パーフロロアルコキシ樹脂粒子(MPE−056、三井フロロケミカル製):3.3部
・分散助剤(モディパーF210、日本油脂製)1.0部
・例示化合物1−1:0.4部
・ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成製):6.4部
・テトラヒドロフラン:200部
・シクロヘキサノン:60部
保護層塗工液を下記組成に変更した点以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体3を作製した。
◎保護層塗工液
・パーフロロアルコキシ樹脂粒子(MPE−056、三井フロロケミカル製):7.4部
・分散助剤(モディパーF210、日本油脂製)1.0部
・例示化合物1−1:0.4部
・ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成製):2.3部
・テトラヒドロフラン:200部
・シクロヘキサノン:60部
保護層塗工液を下記組成に変更した点以外は、実施例1と同様にして比較用電子写真感光体1を作製した。
◎保護層塗工液
・パーフロロアルコキシ樹脂粒子(MPE−056、三井フロロケミカル製):3.0部
・分散助剤(モディパーF210、日本油脂製)1.0部
・例示化合物1−1:0.4部
・ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成製):6.7部
・テトラヒドロフラン:200部
・シクロヘキサノン:60部
保護層塗工液を下記組成に変更した点以外は、実施例1と同様にして比較用電子写真感光体2を作製した。
◎保護層塗工液
・パーフロロアルコキシ樹脂粒子(MPE−056、三井フロロケミカル製):7.8部
・分散助剤(モディパーF210、日本油脂製)1.0部
・例示化合物1−1:0.4部
・ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成製):1.9部
・テトラヒドロフラン:200部
・シクロヘキサノン:60部
保護層塗工液を下記組成に変更した点以外は、実施例1と同様にして比較用電子写真感光体3を作製した。
◎保護層塗工液
・パーフロロアルコキシ樹脂粒子(MPE−056、三井フロロケミカル製):5.5部
・分散助剤(モディパーF210、日本油脂製)1.0部
・ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成製):4.2部
・テトラヒドロフラン:200部
・シクロヘキサノン:60部
保護層塗工液中のパーフロロアルコキシ樹脂粒子をテトラフロロエチレン樹脂粒子(ルブロンL−2、ダイキン製)に変更した点以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体4を作製した。
保護層塗工液中の例示化合物1−1を表9に示した化合物に変更した点以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体5〜10を作製した。
保護層塗工液中の例示化合物1−1を下記式の化合物に変更した点以外は、実施例1と同様にして、比較用電子写真感光体4を作製した。
保護層塗工液中の例示化合物1−1を下記式の化合物に変更した点以外は、実施例1と同様にして、比較用電子写真感光体5を作製した。
(1)単量体組成物の作製
・スチレンモノマー 70部
・n−ブチルメタクリレート 30部
・ポリスチレン 5部
・3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩 2部
・カーボンブラック 6部
(2)造粒、重合
攪拌機、温度計、不活性ガス導入管、及び細孔径110,000Å、細孔容積0.42cc/g、10φ×50mmの多孔質ガラス管を備えたフラスコに、2%ポリビニルアルコール水溶液400mlをとり、窒素ガスを送りながら室温で攪拌を行い、反応容器中の酸素を窒素置換した。
次いで、(1)の単量体組成物113gにアゾビスイソブチルニトリル1.56gを加えて攪拌溶解した後、ポンプを用いて多孔質ガラス管を通過させてポリビニルアルコール水溶液中に加え、次いで、このポリビニルアルコールと単量体組成物の混合物を、前記ポンプと多孔質ガラス管を用いて約120ml/minの割合で2時間循環させた後、内温を70℃とし8時間重合させた。
その後、室温まで冷却し、一晩静置した後、上澄液を除き水を加えて1時間攪拌し、次いで濾過、乾燥してトナーを得た。このトナーの粒子径をコールターカウンターで測定したところ、平均粒子径8.5μmで5〜0μm径の範囲にある粒子は全体の95%であり極めて狭い粒度分布であった。
トナー製造例1で得られたトナー粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、得られる投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値である平均円形度を評価した。この値はフロー式粒子像分析装置FPIA−2000により平均円形度として計測することができ、具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加え、試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。これまでの検討の結果、0.960以上のトナーが適正な濃度の再現性のある高精細な画像を形成するのに有効であることが分っており、より好ましくは平均円形度が0.980〜1.000である。トナー製造例1で作製したトナーの円形度は0.98であった。
得られた電子写真感光体1〜14及び比較用電子写真感光体1〜5の表面の任意の観察点10点について、FE−SEM(S−4200形走査型電子顕微鏡、日立製作所社製)を用い、加速電圧2kVにおいて4000倍の表面を撮影し、得られたSEM写真を画像処理ソフト(Image−Pro Plus)を用いて、フッ素微粒子(一次粒子及び凝集した二次粒子)の個数、各粒子の平均直径、面積、面積比を解析し、平均直径0.3〜4μmの粒子の面積比の合計を被覆面積比として算出した。
得られた電子写真感光体1〜14及び比較用電子写真感光体1〜5について、特開平9−166919号公報等に開示されているオイラー・ベルト方式を用い表面摩擦係数を評価した。ここでいうベルトとは、中厚の上質紙で、紙すきが長手方向になるようにして、図9に示すように、感光体の円周1/4に張架し、ベルトの一方にW=100gの荷重を掛け、他方にフォースゲージ(バネ秤)を設置し、フォースゲージを徐々に引っ張りながらベルトの移動を観察し、移動を開始した時点での荷重を読み取って下記の式により計算する。なお、図9では、荷重:100g分銅と、ベルト:Type6200/T目/A4用紙/30mm幅(すき目方向にカット)と、ダブルクリップ2個が使用される。また、式におけるμは摩擦係数を、Fは引っ張り力を、Wは荷重を表す。
μ=2/π×ln(F/W) W=100g
得られた電子写真感光体1〜14及び比較用電子写真感光体1〜5を、リコー製imagio Color 5100改造機(imagio ColorカラートナーS[円形度0.91]、画像露光光源を655nmの半導体レーザーに交換し潤滑剤塗布手段を除去したもの)に搭載し、連続してトータル10万枚の印刷を行い、その際、初期画像及び10万枚印刷後の画像について評価を行った。また、初期及び10万枚印刷後の明部電位を測定した。更に、初期及び10万枚印刷後での膜厚差より摩耗量の評価を行った。
得られた電子写真感光体1〜14及び比較用電子写真感光体1〜5を、リコー製imagio Color 5100改造機(トナーを製造例1で作成したものに変更し画像露光光源を655nmの半導体レーザーに交換、更に潤滑剤塗布手段を除去したもの)に搭載し、連続してトータル10万枚の印刷を行い、その際、初期画像及び10万枚印刷後の画像について評価を行った。また、初期及び10万枚印刷後の明部電位を測定した。更に、初期及び10万枚印刷後での膜厚差より摩耗量の評価を行った。
得られた電子写真感光体1〜14及び比較用電子写真感光体1〜5を、リコー製imagio Color 8100改造機(トナーを製造例1で作成したものに変更)に搭載し、連続してトータル5万枚の印刷を行い、その際、初期画像及び5万枚印刷後の画像について評価を行った。また、初期及び5万枚印刷後の明部電位を測定した。更に、初期及び5万枚印刷後での膜厚差より摩耗量の評価を行った。
表9〜表11の評価結果から分るように、球状トナーを用いた場合においても、表9の場合と同様の傾向であった。
3,23 帯電チャージャ
5,19 画像露光部
6 現像ユニット
9 転写紙
15,18,27 クリーニングブラシ
16 感光体
31,80Y,80M,80C,80Bk 導電性支持体
33 感光層
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
39 保護層
84 帯電ローラ
85 クリーニングユニット
Claims (11)
- 導電性支持体上に、少なくとも感光層と最表面層としての保護層とを設け、前記保護層が固体潤滑剤としてフッ素樹脂微粒子を含有する電子写真感光体において、該保護層が、少なくとも体積分率で20%以上60%以下のフッ素樹脂微粒子と、下記一般式(1)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種とを含有することを特徴とする電子写真感光体。
(式中、R1、R2は、置換もしくは無置換のアルキル基、もしくは芳香族炭化水素環基を表し、同一でも異なっていてもよい。また、R1、R2は互いに結合し窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。R3、R4、R5は置換もしくは無置換のアルキル基、アルコキシ基、もしくはハロゲン原子を表す。Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環基もしくは芳香族複素環基を表わす。Xは酸素原子または硫黄原子を表す。nは2〜4の整数を表す。k、l、mはそれぞれ0〜3の整数を表す。) - 導電性支持体上に、少なくとも感光層と最表面層としての保護層とを設け、前記保護層が固体潤滑剤としてフッ素樹脂微粒子を含有する電子写真感光体において、該保護層が、少なくとも体積分率で20%以上60%以下のフッ素樹脂微粒子と、下記一般式(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種とを含有することを特徴とする電子写真感光体。
(式中、R1、R2は、置換もしくは無置換のアルキル基、もしくは芳香族炭化水素環基を表し、同一でも異なっていてもよい。また、R1、R2は互いに結合し窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。R3、R4、R5は置換もしくは無置換のアルキル基、アルコキシ基、もしくはハロゲン原子を表す。Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環基もしくは芳香族複素環基を表す。nは2〜4の整数を表す。k、l、mはそれぞれ0〜3の整数を表す。) - 像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記像担持体上に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像工程と、前記像担持体上に形成されたトナー像を転写材上に転写する転写工程と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング工程とを有する電子写真方法において、前記像担持体が請求項1または2に記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真方法。
- 前記潜像形成工程において、LDあるいはLEDを用いて静電潜像が形成されることを特徴とする請求項3に記載の電子写真方法。
- 前記トナーの形状が球状であることを特徴とする請求項3または4に記載の電子写真方法。
- 前記電子写真感光体表面に接触する当接部材が、帯電ローラ、クリーニングブレード、クリーニングブラシ、中間転写ベルト、および感光体表面のフッ素樹脂微粒子を変形及び伸張させることを目的とする部材からなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の電子写真方法。
- 少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段および電子写真感光体を具備してなる電子写真装置であって、前記電子写真感光体が請求項1または2に記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真装置。
- 前記画像露光手段として、LDあるいはLEDを使用することを特徴とする請求項7に記載の電子写真装置。
- 前記電子写真装置が、複数の電子写真感光体、帯電手段、現像手段および転写手段を有するタンデム型であることを特徴とする請求項7または8に記載の電子写真装置。
- 前記電子写真装置が、電子写真感光体上に形成されたトナー像を中間転写体上に一次転写したのち、前記中間転写体上のトナー像を転写材上に二次転写する中間転写手段を有し、複数色のトナー像を前記中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、前記カラー画像を転写材上に一括で二次転写することを特徴とする請求項7または8に記載の電子写真装置。
- 帯電手段、露光手段、現像手段、クリーニング手段および転写手段から選択された少なくとも一つと、請求項1または2に記載の電子写真感光体とを具備してなる電子写真装置用プロセスカートリッジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005071371A JP4459093B2 (ja) | 2005-03-14 | 2005-03-14 | 電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、電子写真装置およびプロセスカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005071371A JP4459093B2 (ja) | 2005-03-14 | 2005-03-14 | 電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、電子写真装置およびプロセスカートリッジ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006251684A JP2006251684A (ja) | 2006-09-21 |
JP4459093B2 true JP4459093B2 (ja) | 2010-04-28 |
Family
ID=37092209
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005071371A Expired - Fee Related JP4459093B2 (ja) | 2005-03-14 | 2005-03-14 | 電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、電子写真装置およびプロセスカートリッジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4459093B2 (ja) |
-
2005
- 2005-03-14 JP JP2005071371A patent/JP4459093B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006251684A (ja) | 2006-09-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4990679B2 (ja) | 電子写真感光体、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4339197B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、電子写真装置及びプロセスカートリッジ | |
JP4141341B2 (ja) | 電子写真感光体、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP3986019B2 (ja) | 電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置、画像形成方法、画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4223671B2 (ja) | 電子写真感光体、電子写真方法、電子写真装置および電子写真装置用プロセスカートリッジ | |
JP4187637B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、電子写真装置、及び電子写真用プロセスカートリッジ | |
JP4542961B2 (ja) | 電子写真感光体、電子写真形成方法、電子写真装置、プロセスカートリッジ | |
JP5458914B2 (ja) | 電子写真感光体、並びに該電子写真感光体を用いた電子写真方法、電子写真装置及びプロセスカートリッジ | |
JP2007219387A (ja) | 電子写真感光体、及びそれを用いた電子写真方法、電子写真装置、電子写真装置用プロセスカートリッジ、電子写真感光体製造方法 | |
JP4086299B2 (ja) | 電子写真感光体、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4494195B2 (ja) | 電子写真感光体、画像形成装置、プロセスカートリッジ | |
JP4729092B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、電子写真装置及びプロセスカートリッジ | |
JP4079858B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、及び電子写真装置 | |
JP4732879B2 (ja) | 電子写真感光体、電子写真感光体を用いた電子写真形成方法、電子写真装置及び電子写真装置用プロセスカートリッジ | |
JP4459093B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、電子写真装置およびプロセスカートリッジ | |
JP5569781B2 (ja) | 新規ガリウムフタロシアニン化合物を用いた電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置および画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4719078B2 (ja) | 電子写真感光体、及びそれを用いた電子写真方法、電子写真装置、電子写真装置用プロセスカートリッジ、電子写真感光体製造方法 | |
JP4175634B2 (ja) | 電子写真感光体、及びそれを用いた電子写真方法、電子写真装置、電子写真装置用プロセスカートリッジ | |
JP5049062B2 (ja) | 電子写真感光体、電子写真方法、電子写真装置及びプロセスカートリッジ | |
JP5610142B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、電子写真装置及びプロセスカートリッジ | |
JP5521519B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、電子写真装置及びプロセスカートリッジ | |
JP4139282B2 (ja) | 電子写真感光体、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4194932B2 (ja) | 感光層形成用塗工液とその製造方法、及び該塗工液を用いた電子写真感光体、画像形成装置、画像形成方法、プロセスカートリッジ | |
JP4143008B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成装置、画像形成方法および画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP2006292983A (ja) | 電子写真感光体、電子写真形成方法、電子写真装置、プロセスカートリッジ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080215 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20091015 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091021 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100202 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100209 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130219 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130219 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140219 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |