JP4542961B2 - 電子写真感光体、電子写真形成方法、電子写真装置、プロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
有機系の感光体には、ポリビニルカルバゾ−ル(PVK)に代表される光導電性樹脂、PVK−TNF(2,4,7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移動錯体型、フタロシアニン−バインダーに代表される顔料分散型、そして電荷発生物質と電荷輸送物質とを組み合せて用いる機能分離型の感光体などが知られている。
この感光体表面摩擦係数の低減による手法は、使用の初期段階では効果的である。しかしながら、この効果を実現するには、使用時におけるクリーニングシステムやトナーなどの最適な条件設定が必要であり、感光体長寿命化に伴うこれらの周辺部材の劣化やバラツキなどに対しては、繰返し使用による表面離型効果の維持の点で不十分なものであった。
しかし、この手法ではフッ素樹脂微粒子を大量添加しているため、この文献に示された化合物(電荷輸送物質)を含有させても十分な効果が期待できない。またそれ自体の酸化還元電位が低くて変質し易く、また電荷トラップを作り易いために残留電位の上昇を引き起し易いという問題がある。
また、本発明の感光体を用いることにより、感光体の交換が不要で、かつ高速印刷あるいは感光体の小径化に伴う装置の小型化を実現し、更に繰り返し使用においても高品位画像が安定して得られる電子写真形成方法、電子写真装置、並びにプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
前記感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、がこの順で前記導電性支持体上に積層されてなり、
前記保護層は、該保護層全体に対する体積分率で20%以上60%以下のフッ素樹脂微粒子と、下記一般式(A)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする電子写真感光体。
前記感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、がこの順で前記導電性支持体上に積層されてなり、
前記保護層は、該保護層全体に対する体積分率で20%以上60%以下のフッ素樹脂微粒子と、下記一般式(B)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする電子写真感光体。
前記感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、がこの順で前記導電性支持体上に積層されてなり、
前記保護層は、該保護層全体に対する体積分率で20%以上60%以下のフッ素樹脂微粒子と、下記一般式(C)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする電子写真感光体。
前記感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、がこの順で前記導電性支持体上に積層されてなり、
前記保護層は、該保護層全体に対する体積分率で20%以上60%以下のフッ素樹脂微粒子と、下記一般式(D)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする電子写真感光体。
前記感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、がこの順で前記導電性支持体上に積層されてなり、
前記保護層は、該保護層全体に対する体積分率で20%以上60%以下のフッ素樹脂微粒子と、下記一般式(E)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする電子写真感光体。
また、本発明の電子写真感光体(感光体)は各種構成の電子写真装置に搭載可能であり、搭載された感光体は長期使用において交換が不要であり、高速印刷への対応あるいは感光体の小径化に伴う装置の小型化を実現することができる。また、本発明の電子写真装置を用いて画像を形成すれば、繰り返し使用においても高品質の画像が長期間安定して得られる。更に、本発明の感光体をプロセスカートリッジに組み込めば、コンパクト化やメンテナンス作業の容易化を可能とし、繰り返し使用においても安定した高品質の画像が得られる。
すなわち、本発明の課題を解決するため検討を進めた結果、前記一般式(A)〜(E)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有させることにより、メモリー効果及び酸化性ガスに対する課題が解決でき、耐久性や電気特性に悪影響を与えることなく高品質の画像形成が可能であることを見出した。その詳細理由については必ずしも明確ではないが、本発明に用いる特定化合物が、不均一な粒子構造内部に蓄積され易いラジカル物質の効果的な生成抑制を行っているものと推測される。一方、酸化性ガスに対しては、特定化合物の構造内に含まれる置換アミノ基が有効なラジカル物質生成抑制を行っているものと推測される。また、上記特定化合物の分子構造は、電荷輸送能力も有していることから、フッ素樹脂粒子による二次凝集粒子内部での電荷トラップを抑制しているものと推察される。
以下、本発明の電子写真感光体について図面を参照しながら詳細を説明する。
図2は本発明における電子写真感光体の別の構成例を示す概略断面図である。図2においては、導電性支持体31上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層35、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層37、及び保護層39がこの順に積層された構成を有する。
図3は本発明における電子写真感光体の更に別の構成例を示す概略断面図である。図3においては、導電性支持体31上に、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層37、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層35、及び保護層39がこの順に積層された構成を有する。図1〜図3に示すように保護層は、いわゆる最表面層として構成されている。
以下、各構成層について詳しく説明する。
本発明の感光体においては、感光層の保護及び低表面摩擦係数維持等の目的から、記録層の上に上記図1〜図3に示すような保護層39が設けられる。保護層39は、フッ素樹脂微粒子と、前記一般式(A)〜一般式(E)で表される化合物を少なくとも含有し、更に結着樹脂、必要によりフィラーなどの成分を含み、例えば、これら成分と溶剤からなる塗工液を用いて形成することができる。
本発明に用いることができるフッ素樹脂微粒子としては、例えば四フッ化エチレン樹脂微粒子、パーフロロアルコキシ樹脂微粒子、三フッ化塩化エチレン樹脂微粒子、六フッ化エチレンプロピレン樹脂微粒子、フッ化ビニル樹脂微粒子、フッ化ビニリデン樹脂微粒子、フッ化二塩化エチレン樹脂微粒子及びこれ等の共重合体等が挙げられ、これ等の中から一種あるいはそれ以上が適宜選択されるが、特に四フッ化エチレン樹脂微粒子、パーフロロアルコキシ樹脂微粒子が好ましい。
上記微粒子の一次粒子径は0.05〜10μm、好ましくは0.05〜2.0μmが使用可能であり、必要に応じて後述の分散処理によって粒径調整も可能である。
なお、被覆面積比は後述の実施例において示す測定方法(SEM観察)により求めることができる。すなわち、SEM写真を、画像処理ソフトを使用して、平均直径が0.3〜4μmの範囲にある一次粒子及び二次粒子の総計した保護層表面に占める面積から求めることができる。
保護層全体に対して体積分率で20%以上60%以下とすることによって、フッ素樹脂微粒子の必要十分な量が延展され続けるため、繰り返し使用においても低表面摩擦係数の維持が持続し、且つ高耐久が発現される。
フッ素樹脂微粒子の含有量が体積分率で20%未満では、保護層表面近傍が上記被覆面積比を確保できているとしても、摩耗によって保護層内部が表面に露出した場合に、低表面摩擦係数を発現しなくなってしまう。また、体積分率が60%を超えると、その分結着樹脂の量が減少し、それに伴って塗膜の機械的強度が著しく低下してしまい、感光体寿命が減少してしまう。
保護層39には、フッ素樹脂微粒子と共に下記一般式(A)〜(E)で表される化合物が添加され、その添加量は、後述の結着樹脂に対して0.01〜150重量%が好ましい。少な過ぎると酸化性ガスに対する耐性が不足し、多過ぎると膜強度が低下して耐摩耗性が減少し劣化し易くなる。
以下、表1〜表20に一般式(A)〜一般式(E)で表される化合物の好ましい例を挙げる。但し、本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。
保護層39に使用される結着樹脂としては、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリール樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリアリレート、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等が挙げられる。フッ素樹脂微粒子の分散性、残留電位、塗膜欠陥の点から、特にポリカーボネートあるいはポリアリレートが有効かつ有用である。
また、保護層には耐摩耗性を向上する目的でフィラーを添加してもよい。フィラーとしては有機性フィラーと無機性フィラーがあるが、フィラーの硬度の点から無機性フィラーを用いることが耐摩耗性の向上に対し有利である。このような無機性フィラ−材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末;シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをド−プした酸化錫、錫をド−プした酸化インジウム等の金属酸化物;フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物;チタン酸カリウム、窒化硼素などの無機材料が挙げられる。
上記において、例えば、シランカップリング剤単独での処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記の他の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことにより、その影響を抑制できる場合がある。
表面処理量については、用いるフィラーの平均一次粒径によって異なるが、3〜30重量%が適しており、5〜20重量%がより好ましい。表面処理量が3重量%よりも少ないとフィラーの分散効果が得られず、また30重量%よりも多いと残留電位の著しい上昇を引き起こす。
また、保護層に、後述の電荷輸送層37で挙げる低分子電荷輸送物質あるいは高分子電荷輸送物質を添加することは、残留電位の低減及び画質向上に対して有効かつ有用である。
分散メディアとしては、従来使用されているジルコニア、アルミナ、メノウ等の種々のメディアを使用することができるが、フッ素樹脂微粒子の分散性への効果の点から特にジルコニアが好ましい。場合によっては、これらの分散方法を組み合わせることで更に分散性が高まることがある。
また、フッ素樹脂微粒子の分散性を制御する目的で分散剤を樹脂に添加してもよい。このような分散剤としては、フッ素系の界面活性剤、グラフトポリマー、ブロックポリマー及びカップリング剤等が使用できる。
保護層の厚さは自由に設定可能であるが、保護層膜厚が著しく増加すると、画質が若干劣化する傾向が認められるため、必要最小限度の膜厚に設定することが好ましい。0.1〜10μm程度が適当である。
本発明の感光体を構成する導電性支持体31としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着又はスパッタリングによりフィルム状若しくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板、及びそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化した後、切削、超仕上げ、研摩等の表面処理を施した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体31として用いることができる。
この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック;アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉;導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。
次に、感光層について説明する。感光層は単層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生層35と電荷輸送層37で構成される場合(図2、図3の場合)から説明する。
<電荷発生層について>
電荷発生層35は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層35には、公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられる。これら電荷発生物質は単独で用いても2種以上混合して用いても構わない。
必要に応じて用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。結着樹脂の添加は、分散前、分散後のどちらでも構わない。
塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層35の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
電荷輸送層37は、電荷輸送物質及び結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、この溶液を電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要に応じて単独あるいは2種以上の可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
電荷輸送物質には、電子輸送物質と正孔輸送物質とがある。
単層構成の場合、上述した結着樹脂中に電荷発生物質を分散した感光層33とすることもできるし、結着樹脂中に電荷発生物質及び電荷輸送物質を分散した感光層33とすることもできる。後者の構成の場合、例えば、電荷発生物質、電荷輸送物質及び結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを導電性支持体上に塗布、乾燥することによって感光層が形成できる。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
感光層は、電荷発生物質、結着樹脂を電荷輸送物質と共にテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロルエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコートなどで塗工して形成できる。感光層の膜厚は、5〜25μm程度が適当である。
下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層には、モアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
本発明における電子写真装置は、少なくとも電子写真感光体、帯電手段、画像露光手段、現像手段及び転写手段を具備して構成されている。
図4は、本発明の電子写真プロセス及び電子写真装置を説明するための概略図であり、下記のような例も本発明の範疇に属するものである。
図4において、電子写真感光体(感光体)1には少なくとも感光層が設けられ、感光層の最外表面にフッ素樹脂微粒子、及び前記一般式(A)〜一般式(E)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有する保護層が形成されている。なお、本例では保護層中には結着樹脂とフィラーが含まれる。保護層は、いわゆる最表面層として構成されている。
感光体1はドラム状の形状をしているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。帯電チャージャー3、転写前チャージャー7、転写チャージャー10、分離チャージャー11、クリーニング前チャージャー13には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラ等が用いられ、公知の手段がすべて使用可能である。
転写手段には、一般に上記の帯電器が使用できるが、図に示されるように転写チャージャーと分離チャージャーを併用したものが効果的である。
光源等は、図4に示される工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光が照射される。
図4中の各符号4、8、12は、イレーサ、レジストローラ、分離爪をそれぞれ示す。
なお、上記感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
感光体に加圧される接触部材としては、前記フッ素樹脂微粒子が保護層表面に露出した部分の摺擦を目的とした接触部材を設けてもよいし、帯電ローラー等の接触帯電部材、クリーニングブレード、クリーニングブラシ等のクリーニング部材、転写ベルト、中間転写ベルト等の転写部材など、一般的に画像形成装置に用いられる部材に加圧する機構を設けたものでもよい。
図5において、感光体21は少なくとも感光層を有し、感光体21には少なくとも感光層が設けられ、感光層の最外表面にフッ素樹脂微粒子、及び前記一般式(A)〜一般式(E)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有する保護層が形成され、本例では保護層中には結着樹脂とフィラーが含まれる。保護層は、最表面層として構成されている。
感光体21は、駆動ローラ22a、22bにより駆動され、帯電チャージャ23による帯電、像露光源24による像露光、現像(図示せず)、転写チャージャ25による転写、クリーニング前露光光源26によるクリーニング前露光、クリーニングブラシ27によるクリーニング、除電光源28による除電が繰返し行なわれる。
図5においては、感光体21に支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行なわれる。当然、この場合には導電性支持体は透光性である。
一方、光照射工程として、像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に、転写前露光、像露光のプレ露光、及びその他公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行うこともできる。
感光体16は、導電性支持体上に感光層を有し、且つ感光層の最外表面、すなわち最表面層として、フッ素樹脂微粒子、及び前記一般式(A)〜一般式(E)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有する保護層が形成され、本例では保護層中には結着樹脂とフィラーが含まれる。保護層は、最表面層として構成されている。
図7は、本実施形態に係るプリンタの一例を示す概略構成図である。
感光体56は、導電性支持体上に感光層を有し、且つ感光層の最外表面にフッ素樹脂微粒子、及び前記一般式(A)〜一般式(E)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有する保護層が形成され、本例では保護層中には結着樹脂とフィラーが含まれる。保護層は、最表面層として構成されている。
この装置は、中間転写ベルト87を有するタンデム方式の電子写真装置であり、感光体ドラム(感光体)80を各色で共有させるのではなく、各色用の感光体ドラム80Y、80M、80C、80Bkを備えている。感光体80は、前記同様に導電性支持体上に感光層を有し、且つ感光層の最外表面にフッ素樹脂微粒子、及び前記一般式(A)〜一般式(E)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有する保護層が形成され、本例では保護層中には結着樹脂とフィラーが含まれる。保護層は、最表面層として構成されている。
そして、現像ユニット82、ドラムクリーニングユニット85、除電ランプ83、ドラムを一様帯電せしめる帯電ローラ84も、各色用のものを備えている。なお、図7に示したプリンタではドラム一様帯電手段として帯電チャージャ53を設けていたが、この装置では帯電ローラ84を設けている。
なお、図8中の符号88はレジストローラ、89は紙、90は紙転写バイアスローラ、91は転写ベルト、92は輸送ベルト、93は定着ユニット、94はファーブラシを示す。
このようなタンデム方式の電子写真装置によれば、電子写真感光体上に複数のカラートナー画像を形成し、該複数のカラートナー画像を中間転写体上に順次重ね合せて一次転写を行い、得られた一次転写画像を記録材上に一括して二次転写することができる。従って、各色の潜像形成や現像を並行して行うことができるため、リボルバ式よりも画像形成速度を遙かに高速化させることができる。
アルミニウムシリンダー上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、及び電荷輸送層塗工液を、浸漬塗工によって順次塗布したのち乾燥し、それぞれ膜厚3.5μmの下引き層、膜厚0.2μmの電荷発生層、膜厚22μmの電荷輸送層を形成した。
・二酸化チタン粉末 :400部
・メラミン樹脂 : 65部
・アルキッド樹脂 :120部
・2−ブタノン :400部
・下記構造式(1)で示されるビスアゾ顔料 : 12部
・ポリビニルブチラール : 5部
・2−ブタノン :200部
・シクロヘキサノン :400部
・ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成製) : 8部
・下記構造式(2)で示される電荷輸送物質 : 10部
・テトラヒドロフラン :100部
上記条件により、電子写真感光体1(a)〜1(c)をそれぞれ作製した。
・パーフロロアルコキシ樹脂粒子
(MPE−056、三井フロロケミカル製) :5.5部
・分散助剤(モディパーF210、日本油脂製) :1.0部
・例示化合物1−1 :0.4部
・ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成製) : 4部
・テトラヒドロフラン :200部
・シクロヘキサノン : 60部
実施例1における保護層塗工液を下記組成に変更した点以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体2(a)〜2(c)をそれぞれ作製した。
・パーフロロアルコキシ樹脂粒子
(MPE−056、三井フロロケミカル製) :3.3部
・分散助剤(モディパーF210、日本油脂製) :1.0部
・例示化合物1−1 :0.4部
・ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成製) :6.4部
・テトラヒドロフラン :200部
・シクロヘキサノン : 60部
実施例1における保護層塗工液を下記組成に変更した点以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体3(a)〜3(c)をそれぞれ作製した。
・パーフロロアルコキシ樹脂粒子
(MPE−056、三井フロロケミカル製) :7.4部
・分散助剤(モディパーF210、日本油脂製) :1.0部
・例示化合物1−1 :0.4部
・ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成製) :2.3部
・テトラヒドロフラン :200部
・シクロヘキサノン : 60部
実施例1における保護層塗工液中のパーフロロアルコキシ樹脂粒子をテトラフロロエチレン樹脂粒子(ルブロンL−2、ダイキン製)に変更した点以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体4(a)〜4(c)をそれぞれ作製した。
実施例1における保護層塗工液を下記組成に変更した点以外は、実施例1と同様にして比較用電子写真感光体R1(a)〜R1(c)をそれぞれ作製した。
・パーフロロアルコキシ樹脂粒子
(MPE−056、三井フロロケミカル製) :3.0部
・分散助剤(モディパーF210、日本油脂製) :1.0部
・例示化合物1−1 :0.4部
・ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成製) :6.7部
・テトラヒドロフラン :200部
・シクロヘキサノン : 60部
実施例1における保護層塗工液を下記組成に変更した点以外は、実施例1と同様にして比較用電子写真感光体R2(a)〜R2(c)をそれぞれ作製した。
・パーフロロアルコキシ樹脂粒子
(MPE−056、三井フロロケミカル製) :7.8部
・分散助剤(モディパーF210、日本油脂製) :1.0部
・例示化合物1−1 :0.4部
・ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成製) :1.9部
・テトラヒドロフラン :200部
・シクロヘキサノン : 60部
実施例1における保護層塗工液を下記組成に変更した点以外は、実施例1と同様にして比較用電子写真感光体R3(a)〜R3(c)をそれぞれ作製した。
・パーフロロアルコキシ樹脂粒子
(MPE−056、三井フロロケミカル製) :5.5部
・分散助剤(モディパーF210、日本油脂製) :1.0部
・ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成製) :4.2部
・テトラヒドロフラン :200部
・シクロヘキサノン : 60部
実施例1における保護層塗工液中の例示化合物1−1を下記表22、表24、表26に示した化合物に変更した点以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体5(a)〜5(c)〜電子写真感光体23(a)〜23(c)をそれぞれ作製した。
実施例1における保護層塗工液中の例示化合物1−1を下記構造式(3)で示される化合物に変更した点以外は、実施例1と同様にして、比較用電子写真感光体R4(a)〜R4(c) をそれぞれ作製した。
実施例1における保護層塗工液中の例示化合物1−1を下記構造式(4)で示される化合物に変更した点以外は、実施例1と同様にして、比較用電子写真感光体R5(a)〜R5(c) をそれぞれ作製した。
<トナーの製造>
(1)単量体組成物の作製
下記組成の重合性単量体混合物をボールミルで24時間分散混合して単量体組成物を調製した。
・スチレンモノマー :70部
・n−ブチルメタクリレート :30部
・ポリスチレン : 5部
・3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩 : 2部
・カーボンブラック : 6部
攪拌機、温度計、不活性ガス導入管、及び細孔径110,000Å、細孔容積0.42cc/g、10φ×50mmの多孔質ガラス管を備えたフラスコに、2%ポリビニルアルコール水溶液400mlを採り、窒素ガスを送りながら室温で攪拌を行い、反応容器中の酸素を窒素置換した。
次に、(1)の単量体組成物113gにアゾビスイソブチルニトリル1.56gを加えて攪拌溶解した後、ポンプを用いて多孔質ガラス管を通過させてポリビニルアルコール水溶液中に加え、次いで、このポリビニルアルコールと単量体組成物の混合物を、前記ポンプと多孔質ガラス管を用いて約120ml/minの割合で2時間循環させた後、内温を70℃とし8時間重合させた。その後、室温まで冷却し、一晩静置した後、上澄液を除き水を加えて1時間攪拌し、次いで濾過、乾燥してトナーを得た。
上記製造したトナーの粒子径をコールターカウンターで測定したところ、平均粒子径8.5μmであり、5〜0μm径の範囲にある粒子は全体の95%で、極めて狭い粒度分布であった。
また、上記製造したトナー粒子の円形度を以下の測定方法により評価した結果、円形度は0.98であった。
<円形度の測定方法>
上記トナーの製造において得られたトナー粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、得られる投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値である平均円形度を評価した。この値はフロー式粒子像分析装置FPIA−2000により平均円形度として計測することができ、具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加え、試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。これまでの検討の結果、0.960以上のトナーが適正な濃度の再現性のある高精細な画像を形成するのに有効であることがわかっており、より好ましくは平均円形度が0.980〜1.000である。
前記実施例1〜23及び比較例1〜5で得られた各電子写真感光体の保護層表面に露出したフッ素樹脂微粒子の被覆面積比、すなわち保護層表面に占める投影面積比を以下の測定方法により評価した。
<被覆面積比の測定方法>
それぞれの電子写真感光体表面における任意の観察点10点について、FE−SEM(S−4200形走査型電子顕微鏡、日立製作所社製)を用い、加速電圧2kVにおいて4000倍の表面(保護層表面)を撮影し、得られたSEM写真を、画像処理ソフト(Image−Pro Plus)を使用して、露出したフッ素樹脂微粒子のうち、平均直径が0.3〜4.0μmの範囲にある一次粒子及び該一次粒子が複数個凝集して形成された二次粒子の総計した保護層表面に占める被覆面積比を求めた。
実施例1〜14及び比較例1〜5で得られた各電子写真感光体の表面摩擦係数を以下の測定方法により評価した。
<表面摩擦係数の測定方法>
得られた電子写真感光体1〜23及び比較用電子写真感光体1〜5について、特開平9−166919号公報等に開示されているオイラー・ベルト方式を用い表面摩擦係数を評価した。
ここでいうベルトとは、中厚の上質紙で、紙すきが長手方向になるようにして、図9の模式図に示すように、感光体の円周1/4に張架し、ベルトの一方にW=100gの荷重を掛け、他方にフォースゲージ(バネ秤)を設置し、フォースゲージを徐々に引っ張りながらベルトの移動を観察し、移動を開始した時点での荷重を読み取って下記の式により計算する。
μ=2/π×ln(F/W)
W=100g
上記式におけるμは摩擦係数を、Fは引っ張り力を、Wは荷重を表す。
なお、図9では、荷重:100g分銅と、ベルト:Type6200/T目/A4用紙/30mm幅(すき目方向にカット)と、ダブルクリップ2個が使用される。
実施例1〜23及び比較例1〜5で得られた各電子写真感光体の明部電位と画像品質を以下の測定方法により評価した。
<明部電位と画像品質の測定方法>
得られた電子写真感光体1(a)〜23(a)及び比較用電子写真感光体R1(a)〜R5(a)を、リコー製imagio Color 5100改造機[imagio ColorカラートナーS(円形度0.91)使用し、この画像露光光源を655nmの半導体レーザーに交換、更に潤滑剤塗布手段を除去したもの]に搭載し、連続してトータル10万枚の印刷を行い、その際、初期画像及び10万枚印刷後の画像品質について評価を行った。また、初期及び10万枚印刷後の明部電位を測定した。更に、初期及び10万枚印刷後での膜厚差より摩耗量の評価を行った。1(a)〜4(a)及び比較用電子写真感光体R1(a)〜R3(a)を下記表21に、また5(a)〜23(a)及び比較用電子写真感光体R4(a)、R5(a)を表22に示す。
実施例1〜23及び比較例1〜5で得られた各電子写真感光体の明部電位と画像品質を以下の測定方法により評価した。
<明部電位と画像品質の測定方法>
得られた電子写真感光体1(b)〜23(b)及び比較用電子写真感光体R1(b)〜R5(b)を、リコー製imagio Color 5100改造機[トナーを製造例1で作製したものに変更し、画像露光光源を655nmの半導体レーザーに交換、更に潤滑剤塗布手段を除去したもの]に搭載し、連続してトータル10万枚の印刷を行い、その際、初期画像及び10万枚印刷後の画像品質について評価を行った。また、初期及び10万枚印刷後の明部電位を測定した。更に、初期及び10万枚印刷後での膜厚差より摩耗量の評価を行った。1(b)〜4(b)及び比較用電子写真感光体R1(b)〜R3(b)を下記表23に、また5(b)〜23(b)及び比較用電子写真感光体R4(b)、R5(b)を表24に示す。
実施例1〜23及び比較例1〜5で得られた各電子写真感光体の明部電位と画像品質を以下の測定方法により評価した。
<明部電位と画像品質の測定方法>
得られた電子写真感光体(c)1〜23(c)及び比較用電子写真感光体R1(c)〜R5(c)を、リコー製imagio Color 8100改造機[トナーを製造例1で作製したものに変更]に搭載し、連続してトータル5万枚の印刷を行い、その際、初期画像及び5万枚印刷後の画像について評価を行った。また、初期及び5万枚印刷後の明部電位を測定した。更に、初期及び5万枚印刷後での膜厚差より摩耗量の評価を行った。1(c)〜4(c)及び比較用電子写真感光体R1(c)〜R3(c)を下記表25に、また5(c)〜23(c)及び比較用電子写真感光体R4(c)、R5(c)を表26に示す。
一方、フッ素樹脂微粒子を含有しているが、その含有量が体積分率で20〜60%の範囲にない感光体(比較例1、比較例2)、及び本発明において用いられる前記一般式(A)〜一般式(E)で表される例示化合物を添加していない感光体(比較例3)、あるいは本発明で指定する一般式(A)〜一般式(E)で表される化合物以外の化合物を用いた感光体(比較例4、5)の場合には、残像発生、細線かすれ、あるいはクリーニング不良などを引き起こしている。
また、表23、表24及び表25、表26の結果から分るように、球形トナーを用いた場合においても、表21、表22の場合と同様の傾向であり残像発生や細線かすれなどの問題はなくより顕著な効果がみられた。
保護層表面に露出したフッ素樹脂微粒子の被覆面積比が14%程度になると多数枚印刷においてクリーニング不良が発生する傾向があるが、まだ画像品質の点では使用可能なレベルである。
本発明の構成とした電子写真感光体によれば、摩耗などに対して高耐久性を有し、かつ残留電位上昇あるいは帯電低下による残像(メモリー効果)などの画像劣化を抑制することができる。本発明の感光体を用いれば、長期間の繰り返し使用においても安定した高品質の画像が得られる電子写真形成方法、電子写真装置、及びプロセスカートリッジが提供できる。
2 除電ランプ
3 帯電チャージャー
4 イレーサ
5 画像露光部
6 現像ユニット
7 転写前チャージャー
8 レジストローラ
9 転写紙
10 転写チャージャー
11 分離チャージャー
12 分離爪
13 クリーニング前チャージャー
14 ファーブラシ
15 クリーニングブラシ
16 感光体
17 帯電チャージャ
18 クリーニングブラシ
19 画像露光部
20 現像ローラ
21 感光体
22a、22b 駆動ローラ
23 帯電チャージャ
24 像露光源
25 転写チャージャ
26 クリーニング前露光光源
27 クリーニングブラシ
28 除電光源
31 導電性支持体
33 感光層
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
39 保護層
50 リボルバ現像ユニット
53 帯電チャージ
54 除電ランプ
55 ドラムクリーニングユニット
56 感光体
57 バイアスローラ
58 中間転写ベルト
59a 張架ローラ
59b バックアップローラ
59c ベルト駆動ローラ
60 転写紙
61 レジストローラ
62 転写ベルト
63 紙転写バイアスローラー
64 搬送ベルト
65 定着ユニット
80 感光体ドラム(感光体)
80Y、80M、80C、80Bk 感光体ドラム
81 露光光源
82 現像ユニット
83 除電ランプ
84 帯電ローラ
85 ドラムクリーニングユニット
86 中間転写ベルト
87 中間転写ベルト
88 レジストローラ
89 紙
90 紙転写バイアスローラ
91 転写ベルト
92 輸送ベルト
93 定着ユニット
94 ファーブラシ
Claims (15)
- 導電性支持体上に形成された感光層の最外表面に保護層を有する電子写真感光体において、
前記感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、がこの順で前記導電性支持体上に積層されてなり、
前記保護層は、該保護層全体に対する体積分率で20%以上60%以下のフッ素樹脂微粒子と、下記一般式(A)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする電子写真感光体。
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6は、置換もしくは無置換のアルキル基、もしくは下記一般式(a)で表されるYaを表し、同一でも異なっていてもよい。但し、R1〜R6の少なくとも1つはYaである。
(式中、R7は、置換もしくは無置換のアルキレン基である。また、R8、R9は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環基を表し、同一でも異なっていてもよい。R8、R9は、互いに結合し窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。但し、R8、R9のいずれか1つは置換もしくは無置換のアルキル基である。)] - 導電性支持体上に形成された感光層の最外表面に保護層を有する電子写真感光体において、
前記感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、がこの順で前記導電性支持体上に積層されてなり、
前記保護層は、該保護層全体に対する体積分率で20%以上60%以下のフッ素樹脂微粒子と、下記一般式(B)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする電子写真感光体。
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6は、置換もしくは無置換のアルキル基、もしくは下記一般式(a)で表されるYaを表し、同一でも異なっていてもよい。但し、R1〜R6の少なくとも1つはYaである。Xは酸素原子又は硫黄原子を表す。
(式中、R7は、置換もしくは無置換のアルキレン基である。また、R8、R9は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環基を表し、同一でも異なっていてもよい。R8、R9は、互いに結合し窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。但し、R8、R9のいずれか1つは置換もしくは無置換のアルキル基である。)] - 導電性支持体上に形成された感光層の最外表面に保護層を有する電子写真感光体において、
前記感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、がこの順で前記導電性支持体上に積層されてなり、
前記保護層は、該保護層全体に対する体積分率で20%以上60%以下のフッ素樹脂微粒子と、下記一般式(C)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする電子写真感光体。
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6は、置換もしくは無置換のアルキル基、もしくは下記一般式(a)で表されるYaを表し、同一でも異なっていてもよい。但し、R1〜R6の少なくとも1つはYaである。
(式中、R7は、置換もしくは無置換のアルキレン基である。また、R8、R9は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環基を表し、同一でも異なっていてもよい。R8、R9は、互いに結合し窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。但し、R8、R9のいずれか1つは置換もしくは無置換のアルキル基である。)] - 導電性支持体上に形成された感光層の最外表面に保護層を有する電子写真感光体において、
前記感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、がこの順で前記導電性支持体上に積層されてなり、
前記保護層は、該保護層全体に対する体積分率で20%以上60%以下のフッ素樹脂微粒子と、下記一般式(D)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする電子写真感光体。
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6は、置換もしくは無置換のアルキル基、もしくは下記一般式(b)で表されるYbを表し、同一でも異なっていてもよい。但し、R1〜R6の少なくとも1つはYbである。
(式中、R7、R8は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環基を表し、同一でも異なっていてもよい。R7、R8は、互いに結合し窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。但し、R7、R8のいずれか1つは置換もしくは無置換のアルキル基である。)] - 導電性支持体上に形成された感光層の最外表面に保護層を有する電子写真感光体において、
前記感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、がこの順で前記導電性支持体上に積層されてなり、
前記保護層は、該保護層全体に対する体積分率で20%以上60%以下のフッ素樹脂微粒子と、下記一般式(E)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする電子写真感光体。
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6は、置換もしくは無置換のアルキル基、もしくは下記一般式(b)で表されるYbを表し、同一でも異なっていてもよい。但し、R1〜R6の少なくとも1つはYbである。
(式中、R7、R8は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環基を表し、同一でも異なっていてもよい。R7、R8は、互いに結合し窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。但し、R7、R8のいずれか1つは置換もしくは無置換のアルキル基である。)] - 前記フッ素樹脂微粒子の一部が保護層表面に露出し、該露出したフッ素樹脂微粒子のうち、平均直径が0.3〜4μmの範囲にある一次粒子及び該一次粒子が複数個凝集して形成された二次粒子の総計した保護層表面に占める被覆面積比(SEM観察)が10〜60%であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜6の何れかに記載の電子写真感光体に、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写を繰り返し行うことを特徴とする電子写真形成方法。
- 前記画像露光における電子写真感光体への静電潜像書き込みを、半導体レーザ(LD)あるいは発光ダイオード(LED)によりデジタル方式で行うことを特徴とする請求項7に記載の電子写真形成方法。
- 前記現像において使用されるトナーの形状が球状であることを特徴とする請求項7又は8に記載の電子写真形成方法。
- 前記電子写真感光体表面に、帯電ローラー、クリーニングブレード、クリーニングブラシ、中間転写ベルト、及び感光体表面のフッ素樹脂微粒子を変形及び伸張させることのみを目的とする部材から選ばれる少なくとも一つの当接部材を接触させて画像を形成することを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の電子写真形成方法。
- 少なくとも請求項1〜6の何れかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、画像露光手段、現像手段及び転写手段を具備することを特徴とする電子写真装置。
- 前記画像露光手段による電子写真感光体への静電潜像書き込みを、半導体レーザ(LD)あるいは発光ダイオード(LED)によりデジタル方式で行うように構成したことを特徴とする請求項11に記載の電子写真装置。
- 前記電子写真感光体、帯電手段、現像手段、転写手段が複数装備され、タンデム型に配置されたことを特徴とする請求項11又は12に記載の電子写真装置。
- 前記現像手段が、複数色のトナーにより逐次電子写真感光体上にトナー画像を現像するものであり、前記転写手段が、複数色のトナー画像を中間転写体上に順次重ね合せて形成されたカラー画像を中間転写体上に一次転写した後、該中間転写体上のカラー画像を中間転写手段により記録材上に一括して二次転写するものであることを特徴とする請求項11又は12に記載の電子写真装置。
- 帯電手段、露光手段、現像手段、クリーニング手段及び転写手段の少なくとも一つと、請求項1〜6の何れかに記載の電子写真感光体とを具備することを特徴とする電子写真装置用プロセスカートリッジ。
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