JP6256025B2 - 電子写真感光体、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、並びに前記電子写真感光体を用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
近年、オフィスの省スペース化、ビジネスオポチュニティの拡大等の観点から、画像形成装置に対して、高速化、小型化、カラー化、特に高画質化、易メンテナンス性などが望まれている。これらは、電子写真感光体の電気特性の向上、耐久性の向上等が関係しており、解決すべき問題として位置付けられている。
易メンテナンス性の向上の観点からは、電子写真感光体の交換頻度の低減が挙げられる。これは、電子写真感光体由来の画像欠陥を、長期に亘って可能な限り少なくすることであり、電子写真感光体の長寿命化に他ならない。また、長期に亘る出力画像の高画質化にも関連する。電子写真感光体における上記問題を解決するために、長期間使用時における電子写真感光体由来の画像欠陥を低減することが試みられており、電子写真感光体の長寿命化に関する開発が数多く報告されている。電子写真感光体の長寿命化を達成するためには、画像形成時に電子写真感光体が受ける種々のハザードに対する耐久性を向上させる必要がある。ここで、ハザードとは、機械的ハザード及び化学的ハザードの二種類に大別される。
前記機械的ハザードの一例として、電子写真感光体上に残留するトナーを除去するためのクリーニング手段(所謂ブレードクリーニング)に由来するハザードが知られている。ブレードクリーニングとは、感光体上にクリーニングブレード等の弾性部材を当接させることにより、強制的に電子写真感光体上からトナーを除去する手段であり、省スペースで大きなトナー除去能力を有する。そのため、画像形成装置の小型化には有効な手段として知られているが、このようなクリーニング方式では、電子写真感光体に直接クリーニングブレード等の弾性部材を当接して摺擦させているため、電子写真感光体への機械的ストレスが非常に大きく、電子写真感光体の最表面が摩耗しやすいという問題がある。そこで、高硬度保護層を積層することにより電子写真感光体の摩耗を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。
前記化学的ハザードの一例として、電子写真感光体に静電ストレスが負荷されて生じる静電ハザードが挙げられる。通常の画像形成プロセスにおいては、電子写真感光体表面に電荷を付与し、所定の電位まで帯電した後に、電子写真感光体への露光によって感光体を経由して表面に付与した電荷を除去する。この際に電子写真感光体の各層(例えば、表面層、電荷発生層、電荷輸送層、中間層)を電荷が通過することによって、電子写真感光体に静電ストレスが負荷される。現在、広く普及している電子写真感光体は、有機材料からなるものが大部分を占めている。このため、繰り返し帯電、除電を繰り返すような現在の電子写真プロセスにおいては、電子写真感光体を構成する有機材料が静電ハザードによって徐々に変質し、層中での電荷トラップの発生や、帯電性、光減衰性等の変化として挙げられるような電子写真特性の低下が生じる。
また、前記化学的ハザードの一例として、電子写真感光体の表面を帯電して電荷を付与する際に生じる酸性ガス、アルカリ性ガス等によるハザードなども知られている。帯電器近傍では、オゾン、窒素酸化物等の酸性ガスが発生する(例えば、非特許文献1参照)。そのため、これらの酸性ガスに電子写真感光体が曝されると、電子写真感光体中に含有される正孔輸送性材料、電子輸送性材料等の電荷輸送性材料が酸性ガスにより劣化して(例えば、非特許文献2参照)、電子写真感光体の特性が低下する。短寿命の電子写真感光体を用いる場合には、酸性ガスによる劣化が電子写真感光体の最表層のみとなることが多く、劣化成分も少量に留まる。一方、長寿命の電子写真感光体を用いる場合には、酸性ガスによる劣化が電子写真感光体内部まで至ることがあり、多くの劣化成分を電子写真感光体内部に有することとなる。結果として、画像濃度の低下や地汚れ、連続出力時の画像の均質性の劣化等が発生し、長期間使用時では高画質な画像出力を維持できないという問題がある。
前記化学的ハザードの問題を解決するために、電荷輸送層や表面層に酸化防止剤を添加し、酸性ガスによる電荷輸送性材料の劣化を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献6、7参照)。また、電荷輸送層や表面層の内部に酸性ガスが浸透することを抑制するために、これらの層のガス透過性を低減する技術が提案されている(例えば、特許文献8、9参照)。また、帯電工程の際に放電生成物(酸性ガス)の発生を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献10、11参照)。
しかし、これらの提案の技術を用いても、電子写真感光体内部には酸化劣化している成分を比較的多量に有しているため、本質的な改善とはならず、長期間使用すると高品質な画像出力を維持できないという問題がある。
また、近年、酸化防止剤としての機能を有する化合物で導電性微粒子又は絶縁性微粒子を修飾し、前記導電性微粒子又は前記絶縁微粒子を表面層に添加する技術が知られている(例えば、特許文献12、13参照)。絶縁性微粒子を酸化防止剤としての機能を有する化合物で修飾した場合、露光後電位を低減するためには電荷輸送剤を表面層に添加することが必須である。そのため、機械的耐久性、及び化学的耐久性が乏しくなる。また、導電性微粒子を酸化防止剤機能を有する化合物で修飾した場合においても、修飾する化合物種によっては十分な機能を発揮できない場合がある。
したがって、長期の使用による酸化劣化、摩耗がきわめて少なく、画像形成装置の出力画質において欠陥の少ない、長期に亘って優れた画像品質を維持する電子写真感光体、並びに該電子写真感光体を用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジの開発が強く求められているのが現状である。
本発明は、従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、長期の使用による酸化劣化、摩耗がきわめて少なく、画像形成装置の出力画質において欠陥の少ない、長期に亘って優れた画像品質を維持する電子写真感光体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の電子写真感光体は、導電性支持体と、前記導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面層をこの順に有する電子写真感光体であって、
前記表面層が、電荷輸送性を有さない樹脂と、第一の無機微粒子とを少なくとも含有し、
前記第一の無機微粒子が、一級アミノ基及び二級アミノ基の少なくともいずれかで表面が修飾された無機微粒子であり、前記第一の無機微粒子の体積抵抗率が1×10Ω・cm以下である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決でき、長期の使用による酸化劣化、摩耗がきわめて少なく、画像形成装置の出力画質に関わる欠陥の少ない、長期に亘って優れた画像品質を維持する電子写真感光体を提供することができる。
図1は、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す概略図である。 図2は、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す概略図である。 図3は、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す概略図である。 図4は、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す概略図である。 図5は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。 図6は、本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。
(電子写真感光体)
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体と、前記導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面層をこの順に有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
本発明の電子写真感光体は、前記表面層に本発明で規定する材料を有するものであり、前記導電性支持体、前記感光層、及び前記その他の層については、従来と同様のものを適用することができる。
<表面層>
前記表面層は、前記表面層が、電荷輸送性を有さない樹脂と、第一の無機微粒子とを少なくとも含有し、下記一般式(1)〜(7)で表されるいずれかの化合物、第二の無機微粒子を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
<<電荷輸送性を有さない樹脂>>
前記電荷輸送性を有さない樹脂における電荷輸送性を有さないとは、正孔輸送性構造と電子輸送性構造を有さないことをいう。
前記正孔輸送性構造としては、例えば、トリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどがもつ構造が挙げられ、前記電子輸送性構造としては、例えば、縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基、ニトロ基等の電子吸引性芳香族環が挙げられる。
前記電荷輸送性を有さない樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子輸送性構造を有さない熱可塑性樹脂や架橋性官能基を有する架橋重合性化合物の架橋樹脂などが挙げられる。これらの中でも、機械的耐久性の点で、架橋重合性化合物の架橋樹脂が好ましい。
−電子輸送性構造を有さない熱可塑性樹脂−
前記電子輸送性構造を有さない熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾールなどの熱可塑性樹脂が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂が好ましい。
−架橋重合性化合物の架橋樹脂−
前記架橋重合性化合物の架橋樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、有機珪素樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの架橋重合性化合物の架橋樹脂の中でも、前記表面層の電荷輸送性、潜像維持性の観点からアクリル樹脂が好ましい。
−−アクリル樹脂−−
前記アクリル樹脂とは、アクリル重合性化合物とラジカル重合開始剤とを混合し架橋したものであり、合成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知のアクリル重合性化合物と公知のラジカル重合開始剤とを混合し、加熱、光照射等のエネルギーを付与して架橋することにより合成する方法が好ましい。
前記アクリル重合性化合物における重合性官能基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、架橋反応性の点で、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基などが好ましい。
前記アクリル重合性化合物の重合性官能基数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、表面層強度及び製膜性の点で、2個以上が好ましい。
前記アクリル重合性化合物の重合性官能基数が2個である化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、EO変性ビスフェノールFジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなどが挙げられる。
前記アクリル重合性化合物の重合性官能基数が3個以上である化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシ変性(以後EO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシ変性(以後PO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンカプロラクトン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、グリセロールエピクロロヒドリン変性(ECH変性)トリアクリレート、グリセロールEO変性トリアクリレート、グリセロールPO変性トリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールカプロラクトン変性ヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、リン酸EO変性トリアクリレート、2,2,5,5,−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記アクリル重合性化合物と組み合わせて使用するラジカル重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、過酸化物系開始剤、アゾ系開始剤等の熱重合開始剤;アセトフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、チタノセン系光重合開始剤、アクリジン系化合物、トリアジン系化合物、イミダゾール系化合物等の光重合開始剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、光重合開始剤が好ましい。
前記ラジカル重合開始剤は単独で使用してもよく、ラジカル重合促進剤と併用してもよい。前記ラジカル重合促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノンなどが挙げられる。
前記ラジカル重合開始剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アクリル重合性化合物100質量部に対して、0.5質量部〜40質量部が好ましく、1質量部〜20質量部がより好ましい。
−−フェノール樹脂−−
前記フェノール樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ノボラック樹脂、レゾール樹脂などが挙げられる。これらの中でも、潜像維持性に優れ、酸触媒等の開始剤を必須とするノボラック樹脂と比較して、前記開始剤を用いることなく架橋反応させることができる点で、レゾール樹脂が好ましい。
前記フェノール系架橋重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、メチロール基を単位構造中に1個乃至複数個有するフェノール誘導体を加熱して架橋することにより合成されたものが好ましい。
前記フェノール樹脂としては、市販品を使用してもよく、適宜合成したものを使用してもよい。前記合成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、メチロール基を単位構造中に1個乃至複数個有するフェノール誘導体を加熱して架橋することにより合成する方法が好ましい。
前記メチロール基を単位構造中に1個乃至複数個有するフェノール誘導体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノール類モノマーのジメチロール化合物、フェノール類モノマーのトリメチロール化合物、フェノール類ダイマー等の高分子体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記フェノール類モノマーのジメチロール化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2,6−ジヒドロキシメチル−4−メチルフェノール、2,4−ジヒドロキシメチル−6−メチルフェノール、2,6−ジヒドロキシメチル−3,4−ジメチルフェノール、4,6−ジヒドロキシメチル−2,3−ジメチルフェノール、4−t−ブチル−2,6−ジヒドロキシメチルフェノール、4−シクロヘキシル−2,6−ジヒドロキシメチルフェノール、2−シクロヘキシル−4,6−ジヒドロキシメチルフェノール、2,6−ジヒドロキシメチル−4−エチルフェノール、4,6−ジヒドロキシメチル−2−エチルフェノール、4,6−ジヒドロキシメチル−2−イソプロピルフェノール、6−シクロヘキシル−2,4−ジヒドロキシメチル−3−メチルフェノールなどが挙げられる。
前記フェノール類モノマーのトリメチロール化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2,4,6−トリヒドロキシメチルフェノールなどが挙げられる。
−−ウレタン樹脂−−
前記ウレタン樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エステル系ウレタン樹脂、エーテル系ウレタン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記ウレタン樹脂としては、特に制限はなく、市販品を使用してもよく、適宜合成したものを使用してもよい。前記合成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知のポリオール化合物と公知のイソシアネート化合物とを混合し、加熱、光照射等のエネルギーを付与して架橋することにより合成する方法が好ましい。
前記ポリオール化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、表面強度及び製膜性に優れる点で、2官能以上のポリオール化合物が好ましい。
前記2官能以上のポリオール化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキレングリコール、アルキレンエーテルグリコール、脂環式ジオール、脂環式ジオールのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物等のジオール化合物;多価脂肪族アルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等)、3価以上のフェノール類(例えば、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等)、3価以上のフェノール類のアルキレンオキサイド付加物等の3価以上のポリオール化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記イソシアネート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、表面層強度及び製膜性に優れる点で、2官能以上のイソシアネート化合物が好ましい。
前記2官能以上のイソシアネート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、HDIイソシアヌレート体、HDIビウレット体、XDIトリメチロールプロパンアダクト体、IPDIトリメチロールプロパンアダクト体、IPDIイソシアヌレート体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記イソシアネート化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ポリオール化合物100質量部に対して、0.5質量部〜40質量部が好ましく、1質量部〜20質量部がより好ましく、OH価及びNCO価に基づき適量を配合することが好ましい。
−−エポキシ樹脂−−
前記エポキシ樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記エポキシ樹脂としては、市販品を使用してもよく、適宜合成したものを使用してもよい。前記合成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1分子中に2個以上のエポキシ環を有するエポキシ環含有化合物と硬化剤とを混合し、加熱、光照射等のエネルギーを付与して架橋することにより合成する方法が好ましい。
前記エポキシ環含有化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記硬化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱酸発生剤、光酸発生剤などが挙げられ、具体的には、脂肪族アミン化合物、脂環族アミン化合物、芳香族アミン化合物、変性アミン化合物、ポリアミドアミン、イミダゾール、ポリメルカプタン、酸無水物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記硬化剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記エポキシ環含有化合物100質量部に対して、0.5質量部〜20質量部が好ましく、1質量部〜10質量部がより好ましい。
−−有機珪素樹脂−−
前記有機珪素樹脂(シリコーン樹脂)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ビニルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、メタクリル変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、脂肪酸エステル変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、フロロアルキル変性シリコーンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記有機珪素樹脂としては、市販品を使用してもよく、適宜合成したものを使用してもよい。前記合成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、珪素原子に1つ以上の加水分解性基を有する反応性有機珪素化合物を単独又は縮合触媒と混合し、加熱等のエネルギーを付与して架橋することにより合成する方法が好ましい。
前記反応性有機珪素化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表面層強度に優れる点で、珪素原子に2つ以上の加水分解性基が結合している構造を有する反応性有機珪素化合物が好ましい。前記加水分解性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メトキシ基、エトキシ基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルアミノ基、アセトキシ基、プロペノキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基などが挙げられる。
前記縮合触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、縮合反応に接触的に作用する触媒、縮合反応の反応平衡を生成系に移動させる働きをする触媒などが挙げられ、具体的には、有機カルボン酸、亜硝酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸、チオシアン酸等のアルカリ金属塩;水酸化テトラメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムアセテート等の有機アミン塩;スタンナスオクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンメルカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンマリエート等のスズ有機酸塩などが挙げられる。
前記縮合触媒の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記反応性有機珪素化合物100質量部に対して、0.5質量部〜20質量部が好ましく、1質量部〜10質量部がより好ましい。
<<第一の無機微粒子>>
前記第一の無機微粒子としては、無機微粒子が一級及び二級のいずれかのアミノ基で修飾された、体積抵抗率が1×10Ω・cm以下のものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記一級及び二級のいずれかのアミノ基による前記無機微粒子の修飾法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一級乃至二級のアミノ基を有する化合物を用いて、前記第一の無機微粒子を修飾する方法などが挙げられる。
前記第一の無機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金、銀、銅、アルミニウム等の金属微粒子や、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化アンチモン、ITO等の酸化物金属微粒子などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。化学的乃至機械的耐久性向上のために表面層の電荷輸送物質を微粒子で置き換える点において、比較的導電性が高く、大気雰囲気中で経時安定性に優れた無機微粒子を選択することが好ましい。また、一般に絶縁性粒子として知られている酸化アルミニウム、シリカ、酸化ジルコニウムなどであっても、微粒子化や不純物をドープする等により、一級及び二級のアミノ基の少なくともいずれかで修飾された場合に、体積抵抗率が1×10Ω・cm以下となるものであれば使用することができる。これらの中でも、第13族元素をドープした酸化亜鉛微粒子は、特に大気中で長期に亘って安定な電気特性を示すのでより好ましい。
前記第13族元素としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硼素、アルミニウム、ガリウム、インジウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、電荷輸送性及び潜像維持性に優れ、表面層の電気的特性を維持できる点で、ガリウムが好ましい。
前記第一の無機微粒子に前記第13族元素をドープする方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、「バルク母体である酸化亜鉛」又は「焼成することにより酸化亜鉛となる前駆体」と「ドープ金属」とを固体状態で混合して混合物を調製し、この混合物を高温雰囲気で焼成することにより形成する焼成法などが挙げられる。
ここで、ドープするとは、前記第13族元素を制御された濃度だけ前記無機微粒子に添加することをいう。
前記第一の無機微粒子に前記第13族元素がドープされていることを確認する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、X線光電子分光法(XPS)、オージェ分光分析法(AES)、エネルギー分散型X線分光法(EDX)等の一般に知られる元素分析方法により確認する方法などが挙げられる。
前記第13族元素の無機微粒子における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、酸化亜鉛であれば1モルに対して、元素換算で、0.001モル〜0.2モルが好ましく、0.01モル〜0.1モルがより好ましく、0.02モル〜0.1モルが更に好ましい。前記含有量が、0.001モル未満であると、酸化亜鉛の電気特性安定性が低下することがある。また、前記含有量が、0.2モルを超えると、電気特性安定性や微粒子導電性向上効果が飽和することが多く、効果的な位置に拡散されない過剰の添加元素が粒界に化合物となって析出しやすくなるため、各種電子写真感光体特性が低下することがある。
前記第13族元素の前記無機微粒子における含有量の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、X線光電子分光法(XPS)、オージェ分光分析法(AES)、エネルギー分散型X線分光法(EDX)等の一般に知られる元素分析方法により測定する方法などが挙げられる。
使用する第一の無機微粒子(第13族元素をドープした酸化亜鉛)として、無機微粒子表面に焼結防止効果を有する焼結防止剤を含有することがより好ましい。前記焼結防止剤を含有することにより、粒子製造時に極端な粒子成長の抑制が可能となり、一次粒子径のばらつきの少ない無機微粒子とすることができると共に、比較的高温での焼成が可能であることから、無機微粒子中におけるドーパント元素の拡散を容易ならしめることができるという特徴を有する。加えて焼結防止剤として無機微粒子の主構成元素よりも焼結温度が高いものを選択することにより、無機微粒子を焼成時に無機微粒子同士の合一・凝集が生じにくくなり、本発明の用途に類するような液中分散液を使用して塗膜形成をする用途に適用する際には、無機微粒子の分散が良好な塗膜を得やすいという特徴を有する。
前記焼結防止剤としては、例えば、Si、Zr、Mg、Hf、Sn、Sr、Mo、W、Ge、Nb、V、Ca、Ta、及びBaから選ばれる少なくとも1種元素の化合物が好ましく、前記焼結温度が酸化亜鉛よりも高い焼結防止剤としてはシリカがより好ましい。
前記焼結防止剤の含有量としては、前記無機微粒子(第13族元素をドープした酸化亜鉛)に対して、0.5質量%〜20質量%の範囲であることが好ましい。
前記第一の無機微粒子として表面修飾されたガリウムドープ酸化亜鉛粒子、焼結防止剤としてSiを用いた場合には、Siの含有量はSiO換算で2質量%〜15質量%が好ましい。
このような特徴を有する第一の無機微粒子(第13属元素をドープした酸化亜鉛)を本発明に適用した場合に、比較的高い透明性を有する塗膜とすることが可能であると共に、高い電気的安定性を有する酸化亜鉛とすることができ、本発明に記載の電子写真感光体の特徴の一つである静電安定性を更に高くする効果がある。
前記第一の無機微粒子(第13族元素をドープした酸化亜鉛)における前記焼結防止剤の含有量の測定方法としては、公知の元素定量分析手段であれば特に制限はなく、目的に応じて前記記載の分析手段を適宜選択することができる。例えば、X線光電子分光法(XPS)、オージェ分光分析法(AES)、エネルギー分散型X線分光法(EDX)等の一般に知られる元素分析方法により測定する方法、などが挙げられる。
前記第一の無機微粒子の体積抵抗率は、1×10Ω・cm以上1×108Ω・cm以下が好ましく、1×10Ω・cm以上1×10Ω・cm以下がより好ましい。1×10Ω・cm未満の体積抵抗率の無機微粒子を用いた表面層を有する電子写真感光体においては、本発明の表面層電気特性適性範囲であっても、細線又は小ドットの細り・滲みが発生しやすくなるため好ましくない。また、1×10Ω・cmを超える体積抵抗率の無機微粒子を用いた場合には表面層内部における電荷輸送性の環境依存性が大きくなり、特に低温環境における電荷輸送性の低下による画像濃度低下などが生じやすくなるため好ましくない。
前記第一の無機微粒子の体積抵抗率の測定方法としては、所定量の粉体の圧密体を所定の圧力を用いて作製した後に、圧密体上下端に電極を設け、所定の電圧を印加した場合の電流値を測定する方法が挙げられる。本発明においては圧密体作製時に二水準の圧力を適用して供試体を作製し、各圧密体空隙率と各圧密体体積抵抗率とを算出した後に、空隙率50vol%における抵抗率を指数関数近似から求めたものを無機微粒子の体積抵抗率とした。下記に測定条件を記載する。
・供試体に用いる無機微粒子量:1.0g
・供試体形状:円柱(直径20mm)
・供試体作製時の圧力:10MPa、20MPa
・供試体電極:W
・印加電圧:0.1V
以下、前記焼結防止剤を含む第一の無機微粒子の製造方法について説明するが、同種の無機微粒子が形成可能であれば後述する方法に限定されない。
前記焼結防止剤を含む無機微粒子(第13族元素をドープした酸化亜鉛)の製造方法は(1)酸化亜鉛又は焼成によって酸化亜鉛となる前駆化合物と第13族元素とが固体状態で混合された混合物を作製する工程、(2)工程(1)で作製した混合物と焼結防止剤とを混合する工程、(3)工程(2)によって得られた混合物を所定の温度によって焼成する工程からなる。前記焼成温度としては第13族元素が無機微粒子中で拡散することを目的として比較的高温とすることが好ましく、また焼結防止剤が有効に働く温度範囲内で焼成することが好ましい。具体的には、600℃以上850℃以下で焼成することによって本発明に適した第一の無機微粒子(第13族元素をドープした酸化亜鉛)を得ることができる。
前記第一の無機微粒子の平均一次粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、表面層の光透過率及び耐摩耗性に優れる点で、10nm〜50nmが好ましい。前記平均一次粒径が、10nm未満であると、無機微粒子の凝集が生じやすく、本発明に記載した表面抵抗率の制御が安定して行うことができないなどの不具合を生じやすくなることがある。前記平均一次粒径が、50nmを超えると、前記表面層における電荷輸送機能が不均質となりやすく、所望の潜像形成が困難となることがある。また、前記表面層の表面粗さが大きくなり、後述するブレードクリーニング部材の摩耗が速やかに進行するため、早期にトナークリーニング不良などが発生することがある。また、前記無機微粒子の比重にもよるが、分散液中において前記無機微粒子の沈降性が促進されるなどの塗工液寿命に関わる問題を生じることがある。
前記第一の無機微粒子の平均一次粒径の測定は、走査型電子顕微鏡により3,000倍〜10,000倍の観察像を得た後、ランダムに選択した200個の粒子を画像解析ソフトにより算出することにより測定することができる。
−一級乃至二級のアミノ基を有する化合物−
前記一級乃至二級のアミノ基を有する化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、p−アミノフェニルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノメチルフェネチルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリエトキシシラン、フェニルアミノメチルメチルジメトキシシランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、フェニルアミノ基を有する化合物が好ましい。
−第一の無機微粒子の製造方法−
前記第一の無機微粒子を製造する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、一級乃至二級のアミノ基を有する化合物を用いて、無機微粒子を修飾する以下の方法が例示として挙げられる。
前記無機微粒子と一級乃至二級のアミノ基を有する化合物とを含むスラリー(固体微粒子の懸濁液)を湿式粉砕することにより、前記無機微粒子を微細化すると同時に無機微粒子の表面処理を進行させる。その後、溶媒を除去し、熱処理した後、粉体化することで、均一で微細な、アミノ基を有する化合物により修飾された第一の無機微粒子としての表面修飾無機微粒子を得ることができる。
前記表面処理に用いる表面処理装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、湿式メディア分散型装置が挙げられる。
前記湿式メディア分散型装置は、容器内にメディアとしてビーズを充填し、更に回転軸と垂直に取り付けられた攪拌ディスクを高速回転させることにより、無機微粒子の凝集粒子を砕いて粉砕乃至分散する工程を有する装置である。その構成としては、無機微粒子に表面処理を行う際に金属酸化物粒子を十分に分散させ、かつ表面処理できる形式であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、縦型乃至横型、連続式乃至回分式など、種々の様式のものが挙げられる。
具体的には、例えば、サンドグラインダーミル、ウルトラビスコミル、パールミル、グレンミル、ダイノミル、アジテータミル、ダイナミックミルなどが挙げられる。これらの分散型装置で、ボール、ビーズ等の粉砕媒体(メディア)を使用して、衝撃圧壊、摩擦、せん断、ズリ応力などにより微粉砕、分散が行われる。前記サンドグラインダーミルで用いるビーズとしては、例えば、ガラス、アルミナ、ジルコン、ジルコニア、スチール、フリント石などを原材料としたボールが挙げられるが、ジルコニア製やジルコン製のものが好ましい。また、前記ビーズとしては、直径1mm〜2mmのものが好ましい。
前記湿式メディア分散型装置に使用するディスクや容器内壁の素材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ステンレス製、ナイロン製、セラミック製などの素材が挙げられる。これらの中でも、ジルコニア、シリコンカーバイド等のセラミック製の素材がより好ましい。
アルミナ、酸化チタン、酸化錫、シリカ等の金属酸化物粒子も、酸化亜鉛と同様に表面に水酸基を有しているので、アミノ基を有する化合物を用いた湿式処理により、前記表面修飾無機微粒子を得ることができる。
また、前記表面修飾無機微粒子の製造方法の別例としては、無機微粒子と、一級乃至二級のアミノ基を有するシランカップリング剤とを反応させることで、前記無機微粒子を一級乃至二級のアミノ基で修飾する方法が挙げられる。
前記第一の無機微粒子を修飾する方法に用いる材料としては、アミノ基以外の修飾基をもつ材料を含んでいてもよいが、アミノ基を有する材料を50質量%以上含むことが好ましい。
前記第一の無機微粒子の体積抵抗率は、JIS−K6911に準拠する測定装置を用いることで測定することができる。前記測定装置としては、例えば、MCP−PD51型、ロレスタGP、ハイレスタUP(いずれも、株式会社三菱化学アナリテック製)などが挙げられる。
前記測定装置においては任意の圧力下での測定が可能である。前記第一の無機微粒子の体積抵抗率は、シリンダー空隙率が50%の状態における粉体抵抗率の値を複数の測定結果より内挿もしくは外挿することで算出し、この値を前記第一の無機微粒子の体積抵抗率とする。近似は指数関数近似を用いる。前記空隙率は以下の算出式にて求められる。
シリンダー空隙率(%)=(1−測定した微粒子の重量÷微粒子の密度÷加圧時の微粒子の体積)×100
前記第一の無機微粒子は、その体積抵抗率に関して、1×10Ω・cm以下のものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、その体積抵抗率が5×10Ω・cm以下のものが好ましく、その体積抵抗率が1×10Ω・cm以下のものがより好ましい。
表面層における前記第一の無機微粒子の検出には、例えば、ガスクロマトグラフ質量分析計(GCMS)、飛行時間質量分析計(TOF−SIMS)、核磁気共鳴(NMR)、赤外分光光度計(IR)、ラマン分光光度計、オージェ分光(AES)など一般的な分析手法を用いることができる。
前記第一の無機微粒子の前記表面層における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電荷輸送性を有さない樹脂100質量部に対して、10質量部以上130質量部以下が好ましい。前記含有量が、10質量部未満であると、耐ガス性が低下し異常画像が発生することがあり、130質量部を超えると、粒子の凝集により塗工不良が生じることがある。
前記第一の無機微粒子の表面層中への分散方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表面層用塗工液の調製に関して一般に用いられる分散方法である、ボールミル、サンドミル、KDミル、3本ロールミル、圧力式ホモジナイザー等を用いる方法や、超音波分散などが挙げられる。
<<一般式(1)〜(7)で表されるいずれかの化合物>>
本発明で記載されるような表面層を用いる場合、無機微粒子を比較的多く含有するため、耐傷性、耐摩耗性が高い反面、帯電プロセスなどで生成されるオゾンやNOxなどの酸性ガスに由来するイオン性物質の堆積によって画質の劣化(画像濃度ムラ)が生じやすい欠点がある。酸性ガスによる画像濃度ムラのメカニズムは、帯電器によって生成した酸性ガス由来のイオン性物質が感光体表面に堆積し、吸湿することにより感光体最表面の抵抗が低下することにより、静電潜像上の電荷が感光体表面上を横に移動するためと考えられている。
これまで一般に用いられていた電子写真感光体は、機械的耐久性に乏しかったため、クリーニングブレードなどで負荷される機械的外力によって摩耗が生じ、最表面に堆積したイオン性物質を容易に除去できたため、画像濃度ムラが顕在化しにくいものであった。しかしながら、本発明に記載するような無機微粒子を比較的多く含有した表面層を有する電子写真感光体は、感光体表面が摩耗しにくく、表面に堆積したイオン性物質の除去が非常に困難となるため、画像濃度ムラが顕在化しやすい。特に架橋性材料を用いて表面層を形成する場合は、架橋による体積収縮のために表面層の自由体積が大きくなり、比較的層内部までイオン性物質の影響を受けやすい。このため画像濃度ムラが顕在化しやすく、加えて回復が遅くなるといった、これまでにみられなかった不具合が生じる。このような電子写真感光体最表面に堆積したイオン性物質によって引き起こされる課題を解決するためには、下記一般式(1)〜(7)で表されるいずれかの化合物を含有させることが効果的である。含有の形態としては、各一般式に属する化合物を単独で用いてもよいし、各一般式に属し構造の異なる化合物を複数含有させてもよいし、異なる一般式に属する化合物を複数含有させてもよい。
<一般式(1)>
ただし、前記一般式(1)中、R及びRは、同一であっても異なっていてもよく、置換もしくは無置換のアルキル基、及び置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基のいずれかを表し、R及びRのいずれか1つは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基である。RとRは、互いに結合して、窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。Arは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表す。
前記一般式(1)で表されるジアミン化合物は特公昭62−13382号公報、米国特許第4223144号公報、米国特許第3271383号公報、米国特許第3291788号公報で染料中間体もしくは高分子化合物の前駆体として記載されている。前記化合物は、感光体を繰り返し使用する際の画像品質維持に有効である。その理由は、現時点では明らかになっていないが、化学構造内に含まれるアルキルアミノ基が塩基性の強い基であるので、画像農奴ムラの原因物質と考えられている酸化性ガスやイオン性物質に対して、の中和効果が推測される。また、芳香族炭化水素環基置換アミノ基は、電荷輸送能が優れる官能基であることが知られており[高橋ら、電子写真学会誌、25巻、3号、16頁、1986年]、本発明に用いられる前記ジアミン化合物はこの基を含むことから電荷輸送能の高い化合物であることがわかる。更には、他の電荷輸送物質と併用することにより高感度、並びに繰り返し安定性等が更に増すことも置換されている。
前記一般式(1)で表されるジアミン化合物は、文献(E.ElceandA.S.Hay,Polymer,Vol.37 No.9,1745(1996))に記載の方法によって容易に製造することができる。即ち、下記一般式(1−1)で表されるジハロゲン化物と、下記一般式(1−2)で表される第二級アミン化合物とを塩基性化合物の存在下、室温から100℃程度の温度において反応させることにより得ることができる。
<一般式(1−1)>
ただし、前記一般式(1−1)中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。Xはハロゲン原子を表す。
<一般式(1−2)>
ただし、前記一般式(1−2)中、R及びRは、置換もしくは無置換のアルキル基、芳香族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい。ただし、R、Rのいずれか1つは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基である。また、RとRは互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。
前記塩基性化合物としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、ナトリウムメチラート、カリウム−t−ブトキシドなどが挙げられる。また、反応溶媒としては、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトニトリルなどが挙げられる。
前記一般式(1)及び前記一般式(1−2)の説明にある、アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ウンデカニル基、などが挙げられる。また、芳香族炭化水素基としては、例えば、ベンゼン、ビフェニル、ナフタレン、アントラセン、フルオレン及びピレンなどの芳香族環、並びにピリジン、キノリン、チオフェン、フラン、オキサゾール、オキサジアゾール、カルバゾールなど芳香族複素環の基が挙げられる。また、これらの置換基としては、前記アルキル基の具体例で挙げたもの、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、又はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のハロゲン原子、前記芳香族炭化水素基、及びピロリジン、ピペリジン、ピペラジンなどの複素環の基などが挙げられる。更に、RとRが互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成する場合、その複素環基としてはピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基などに芳香族炭化水素基が縮合した縮合複素環基を挙げることができる。
以下に、前記一般式(1)で表される化合物の好ましい例を挙げる。ただし、本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。
<一般式(1)>
本発明においては、前記一般式(1)で表される化合物を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
<アルキルアミノ基を有するアリールメタン化合物>
下記一般式(2)〜(5)で表されるアルキルアミノ基を有するアリールメタン化合物を含有させることによってイオン性物質によって引き起こされる課題が解決される理由については現時点で明確にされていないが、下記一般式(2)〜(5)で表される構造内に含まれるR及びR置換アミノ基(芳香族炭化水素基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキルアミノ基)が酸化性ガスに対して、有効なラジカル物質生成抑制を行うことにあると推測される。
前記アルキルアミノ基を有するアリールメタン化合物は、電荷輸送能力も有しているため、それ自身で電荷担体のトラップとして働かず、添加に伴う残留電位上昇等の電気的な特性劣化は殆どみられないものとなる。
前記アルキルアミノ基を有するアリールメタン化合物としては、下記一般式(2)〜(5)で表される化合物が好適に挙げられる。
<一般式(2)>
ただし、前記一般式(2)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。m及びnは、0〜3の整数を表し、mとnが同時に0となることはない。R及びRは、水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜11のアルキル基、及び置換又は無置換の芳香族炭化水素基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。Ar及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。
<一般式(3)>
ただし、前記一般式(3)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換の炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。m、nは0〜3の整数を表し、mとnが同時に0となることはない。Rは、水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜11のアルキル基、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表す。Ar、Ar、Ar、Ar、及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。ArとAr、及びArとArのいずれかは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。
<一般式(4)>
ただし、前記一般式(4)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換の炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。m、nは、0〜3の整数を表し、mとnが同時に0となることはない。Ar、Ar、Ar、Ar、及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。ArとAr、及びArとArのいずれかは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。
<一般式(5)>
ただし、前記一般式(5)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換の炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。m、nは、0〜3の整数を表し、mとnが同時に0となることはない。Ar、Ar、Ar、Ar、及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。ArとAr、及びArとArのいずれかは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。
前記一般式(2)〜(5)の説明にある、アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、などを挙げることができる。また、芳香族炭化水素基としてはベンゼン、ナフタレン、アントラセン、及びピレンなど芳香族炭化水素環の1価〜6価の芳香族炭化水素基、並びにピリジン、キノリン、チオフェン、フラン、オキサゾール、オキサジアゾール、カルバゾールなど芳香族複素環の1価〜6価の芳香族複素環基が挙げられる。また、これらの置換基としては、上記アルキル基の具体例で挙げたもの、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、又はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のハロゲン原子、及び芳香族炭化水素基などが挙げられる。更に、RとRが互いに結合し窒素原子を含む複素環基の具体例としてはピロリジニル基、ピペリジニル基、ピロリニル基等が挙げられる。その他、共同で窒素原子を含む複素環基としては、N−メチルカルバゾール、N−エチルカルバゾール、N−フェニルカルバゾール、インドール、キノリンの芳香族複素環基などを挙げることができる。
前記一般式(2)〜(5)で表される化合物の具体的構造例を下記表Y1〜表Y7に示す。ただし、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
本発明においては、前記一般式(2)〜(5)で表される化合物を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
<<一般式(6)〜(7)で表される化合物>>
下記一般式(6)〜(7)で表される化合物を含有させることによってイオン性物質によって引き起こされる課題が解決される理由については現時点で明確にされていないが、該化合物の構造内に含まれる置換アミノ基が酸化性ガスに対して、有効なラジカル物質生成抑制を行っているものと推測される。また、下記一般式(6)〜(7)で表される化合物は、電荷輸送能力も有しているため、それ自身が電荷担体のトラップとして働くことがなく、添加に伴う残留電位上昇等の電気的な特性劣化は殆どみられない。
<一般式(6)>
ただし、前記一般式(6)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。Ar及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表す。l及びmは、0〜3の整数を表し、lとmが同時に0となることはない。nは、1〜3の整数を表す。
<一般式(7)>
ただし、前記一般式(7)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。Ar及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表す。l′及びm′は、0〜3の整数を表し、l′とm′が同時に0となることはない。n′は、1〜3の整数を表す。
前記一般式(6)及び前記一般式(7)において、R〜Rの芳香族炭化水素基の具体例としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ピレンなどの芳香族炭化水素環基を挙げることができ、R〜Rのアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ウンデカニル基などを挙げることができ、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。また、Ar〜Arの芳香族炭化水素基としてはベンゼン、ナフタレン、アントラセン、及びピレンなど芳香族炭化水素環の1価〜4価の芳香族炭化水素基、並びにピリジン、キノリン、チオフェン、フラン、オキサゾール、オキサジアゾール、カルバゾールなど芳香族複素環の1価〜4価の芳香族複素環基が挙げられる。また、これらの置換基としては、前記アルキル基の具体例で挙げたもの、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、又はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のハロゲン原子、及び芳香族炭化水素基などが挙げられる。更に、RとR、又はRとRが互いに結合し窒素原子を含む複素環基の具体例としてはピロリジニル基、ピペリジニル基、ピロリニル基等が挙げられる。その他、共同で窒素原子を含む複素環基としては、N−メチルカルバゾール、N−エチルカルバゾール、N−フェニルカルバゾール、インドール、キノリンの芳香族複素環基などが挙げられる。
以下に、前記一般式(6)又は前記一般式(7)で表される化合物の好ましい例を挙げる。ただし、本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。
なお、前記一般式(6)及び前記一般式(7)で表される化合物には、特公昭58−57739号公報、特許第2529299号公報等に記載された化合物も含まれるが、前記一般式(7)で表される化合物は、対応するホスホン酸エステル化合物又はトリフェニルホスホニウム塩化合物と、対応するアルデヒド化合物との反応による、所謂変性ウイッチヒ(Wittig)反応又はウイッチヒ(Wittig)反応により製造でき、更に前記一般式(7)で表される化合物は、前記一般式(6)で表される化合物を還元することにより製造することができる。
<一般式(6)>
<一般式(7)>
本発明においては、前記一般式(6)及び前記一般式(7)で表される化合物を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
前記一般式(1)〜(7)で表される化合物は、感光層又は表面層中へ添加してもよいし、感光層と表面層の両方に同時に添加してもよい。感光層が電荷発生層と電荷輸送層からなるような多層構造を有する場合であっても、いずれの層へ適用してもよいし、2層以上の層に適用してもよい。
前記一般式(1)〜(7)で表されるいずれかの化合物の含有量は、所望の感光体電気特性及び機械特性を満足する量であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、添加する層の全量100質量部に対して、0.01質量部〜150質量部が好ましく、1質量部〜20質量部がより好ましい。前記含有量が、0.01質量部未満であると、所望の酸化性ガス耐久性が得にくいことがあり、150質量部を超えると、酸化性ガス耐久性が得られる一方で、所望の機械的耐久性や電気特性が得られないことがある。
<<第二の無機微粒子>>
前記第二の無機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金、銀、銅、アルミニウム等の金属微粒子;酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化カルシウム、ITO、酸化シリコン、コロイダルシリカ、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化コバルト、酸化銅、酸化鉄。酸化マンガン、酸化ニオブ、酸化バナジウム、酸化セレン、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛等の酸化物金属微粒子;窒化硼素、窒化珪素等の窒化物金属微粒子等の無機微粒子などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記第二の無機微粒子の平均一次粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、表面層の耐摩耗性に優れる点から、100nm〜500nmが好ましく、200nm〜400nmがより好ましい。前記平均一次粒径が、100nm未満であると、十分な機械耐久性が得られないことがあり、500nmを超えると、塗工液中に沈降が生じやすくなり、スプレー詰まりを引き起こし、安定した表面層が得られない場合がある。また、前記表面層の表面粗さが大きくなり、ブレードクリーニング部材の摩耗が速やかに進行するため、早期にトナークリーニング不良などが発生することがある。
前記第二の無機微粒子の平均一次粒径の測定は、例えば、走査型電子顕微鏡により3,000倍〜10,000倍の観察像を得た後、ランダムに選択した20個の粒子を画像解析ソフトにより算出することにより測定することができる。
前記第二の無機微粒子の前記表面層における含有量としては、樹脂100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下が好ましく、10質量部以上20質量部以下がより好ましい。前記含有量が、5質量部未満であると、所望の機械耐久性の向上が得られないことがあり、30質量部を超えると、塗工液中に沈降が生じやすくなり、スプレー詰まりを引き起こし、安定した表面層が得られない場合がある。また、前記表面層の表面粗さが大きくなり、ブレードクリーニング部材の摩耗が速やかに進行するため、早期にトナークリーニング不良などが発生することがある。
前記無機微粒子の表面層中への分散方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表面層用塗工液の調製に関して一般に用いられる分散方法である、ボールミル、サンドミル、KDミル、3本ロールミル、圧力式ホモジナイザー等を用いる方法や、超音波分散などが挙げられる。
<<その他の成分>>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、分散剤、界面活性剤、電荷輸送性化合物、可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤などが挙げられる。
−分散剤−
前記第一の無機微粒子を表面層中に良好に分散させる場合、分散剤を用いてもよい。前記分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記分散剤の含有量としては、特に制限はなく、無機微粒子の粒径等に応じて適宜選択することができるが、無機微粒子の全量に対して、0.5質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜15質量%がより好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満であると、前記第一の無機微粒子の分散効果が得られないことがあり、30質量%を超えると、残留電位の著しい上昇を引き起こす等の不具合を生じることがある。
−界面活性剤−
前記第一の無機微粒子を前記表面層中に良好に分散させる場合、界面活性剤を用いてもよい。前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、無機微粒子の粒径等に応じて適宜選択することができるが、無機微粒子の全量に対して、0.5質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜15質量%がより好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満であると、前記第一の無機微粒子の分散効果が得られないことがあり、30質量%を超えると、残留電位の著しい上昇を引き起こす等の不具合を生じることがある。
−電荷輸送性化合物−
前記電荷輸送性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾール等の正孔輸送性構造を有する公知の正孔輸送物質;電子吸引性芳香族環(縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基、ニトロ基等)などの電子輸送構造を有する公知の電子輸送物質などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記電荷輸送性を有さない樹脂として、前記架橋樹脂を用いる場合には、前記架橋樹脂に対して、反応性を有する官能基、例えば、水酸基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等を有する電荷輸送性化合物を用いてもよい。
前記電荷輸送性化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、電荷輸送性化合物の劣化による電子写真感光体特性の低下の影響を小さくすることができる点で、前記電荷輸送性を有さない樹脂100質量部に対して、20質量部以下が好ましい。
前記電荷輸送性化合物の表面層における含有量を測定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、X線光電子分光法(XPS)、エネルギー分散型X線分光法(EDX)、波長分散型X線分析装置(WDX)等の元素分析により測定する方法、試薬により染色された染色量に基づき測定する方法、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR)により測定する方法などが挙げられる。これらの中でも、定量が簡便であり汎用性が高い点で、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR)により測定された各ピーク強度の比をもとに作成した検量線に基づき定量することが好ましい。
前記検量線としては、例えば、前記電荷輸送性化合物を既知量配合して前記表面層を作製し、前記電荷輸送性化合物に特徴的な振動ピークの強度(ピーク高さ又はピーク面積)を前記FT−IRにより測定し、得られた各振動ピーク強度の比に基づき作成する。前記検量線の精度を高めるために、2水準〜5水準の配合量で作製した表面層を作製し、前記FT−IRにより測定して得られた振動ピーク強度をもとに検量線を作成してもよい。前記振動ピーク強度としては、前記電荷輸送性化合物に特徴的な振動ピークの強度(ピーク高さ又はピーク面積)を用いることが好ましく、反応性に乏しく膜中の配合比が既知である、カルボニル由来の振動ピーク強度を用いることがより好ましい。
−可塑剤−
前記可塑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記可塑剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電荷輸送性を有さない樹脂100質量部に対して、0質量部〜30質量部が好ましい。
−レベリング剤−
前記レベリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類;側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー又はオリゴマーなどが挙げられる。前記レベリング剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電荷輸送性を有さない樹脂100質量部に対して、0質量部〜1質量部が好ましい。
−酸化防止剤−
前記酸化防止剤としては、特に制限はなく、例えば、フェノール系化合物、パラフェニレンジアミン類、ハイドロキノン類、有機硫黄化合物類、有機燐化合物類、ヒンダードアミン類などが挙げられる。前記酸化防止剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電荷輸送性を有さない樹脂100質量部に対して、、0質量部〜5質量部が好ましい。
<<表面層の形成方法>>
前記表面層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記電荷輸送性を有さない樹脂、前記第一の無機微粒子、前記一般式(1)〜(7)で表されるいずれかの化合物、前記第二の無機微粒子、及び前記その他の成分を含む塗工液を、電子写真感光体における感光層の表面に塗工した後、UV照射や加熱乾燥を行い、硬化することにより形成する方法などが挙げられる。
前記塗工液の塗工方法としては、特に制限はなく、塗工液の粘性、所望とする表面層の膜厚等の目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法、リングコート法などが挙げられる。
前記塗工液は、常温で固体又は比較的高粘性液体であることから、溶媒に溶解して作製することが好ましい。前記溶媒としては、前記表面層を構成する上述した成分を溶解乃至分散させることができる溶媒であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピルエーテル等のエーテル系溶媒;ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記表面層中に残留する前記溶媒を除去するために、前記方法で表面層を形成した後に加熱乾燥処理することが好ましい。
前記加熱する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、空気、窒素等の気体、蒸気、各種熱媒体、赤外線、電磁波等の熱エネルギーを塗工面側又は前記導電性支持体側から加熱する方法などが挙げられる。
前記加熱する際の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃〜170℃が好ましい。前記温度が、100℃未満であると、前記表面層中に残留する溶媒が多くなりやすく、電子写真感光体特性に影響を与えることがある。一方、前記温度が170℃を超えると、前記表面層に隣接する感光層中の低分子量成分が、前記表面層に移行しやすくなり、本発明に記載した表面抵抗率の制御やその他特性の低下を引き起こす恐れがある。
前記電荷輸送性を有さない樹脂として、光硬化性樹脂を用いる場合には、硬化に使用するエネルギー線を照射できるランプを用いる。前記ランプとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、低圧、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、無電極放電ランプなどが挙げられる。
前記表面層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、解像度及び応答性に優れる点で、10μm以下が好ましく、8μm以下がより好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)により異なるが、帯電性及び摩耗耐久性の観点から、3μm以上が好ましい。
<感光層>
前記感光層としては、積層型感光層であってもよく、単層型感光層であってもよい。
<<単層型感光層>>
前記単層型感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能とを同時に有する層である。
前記単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、及び結着樹脂を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−電荷発生物質−
前記電荷発生物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の物質などが挙げられる。前記電荷発生物質の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記結着樹脂100質量部に対して、5質量部〜40質量部が好ましい。
−電荷輸送物質−
前記電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の物質などが挙げられる。前記電荷輸送物質の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記結着樹脂100質量部に対して、190質量部以下が好ましく、50質量部〜150質量部がより好ましい。
−結着樹脂−
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の結着樹脂などが挙げられる。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の低分子電荷輸送物質、同様の溶媒、同様のレベリング剤、上述の酸化防止剤などが挙げられる。
−単層型感光層の形成方法−
前記単層型感光層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電荷発生物質、電荷輸送物質、結着樹脂、その他の成分等を分散機を用いて適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等)に溶解乃至分散して得られた塗工液を、塗布乃至乾燥することにより形成する方法などが挙げられる。
前記塗工液を塗工する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート、ビードコート、リングコートなどが挙げられる。また、必要に応じて、可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加してもよい。
前記単層型感光層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5μm〜25μmが好ましい。
<<積層型感光層>>
前記積層型感光層は、電荷発生機能及び電荷輸送機能をそれぞれ独立した層が担うため、少なくとも電荷発生層と、電荷輸送層とをこの順に有する。なお、前記電荷発生層、及び前記電荷輸送層は、従来公知のものを使用することができる。
前記積層型感光層において、前記電荷発生層と前記電荷輸送層との積層順としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、多くの電荷発生材料は化学的安定性に乏しく、電子写真作像プロセスにおける帯電器周辺での放電生成物のような酸性ガスにさらされると電荷発生効率の低下などを引き起こす。このため、前記電荷発生層の上に前記電荷輸送層を積層することが好ましい。
−電荷発生層−
前記電荷発生層は、電荷発生物質を含み、結着樹脂を含むことが好ましく、更に必要に応じて上述の酸化防止剤等のその他の成分を含む。
−−電荷発生物質−−
前記電荷発生物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機系材料、有機系材料などが挙げられる。
−−−無機系材料−−−
前記無機系材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶セレン、アモルファス−セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物、アモルファス−シリコン(例えば、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子等でターミネートしたもの;ホウ素原子、リン原子等をドープしたものなどが好適)などが挙げられる。
−−−有機系材料−−−
前記有機系材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料;アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−結着樹脂−−
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂、ポリアクリルアミド樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記結着樹脂としては、上述の結着樹脂の他に、電荷輸送機能を有する電荷輸送性高分子材料を含んでもよく、例えば、アリールアミン骨格、ベンジジン骨格、ヒドラゾン骨格、カルバゾール骨格、スチルベン骨格、ピラゾリン骨格等を有する、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリシロキサン、アクリル樹脂等の高分子材料、ポリシラン骨格を有する高分子材料などを用いることができる。
−−その他の成分−−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、低分子電荷輸送物質、溶媒、レベリング剤などが挙げられ、上述の酸化防止剤を含んでもよい。
前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、添加する層の総質量に対して、0.01質量%〜10質量%が好ましい。
−−−低分子電荷輸送物質−−−
前記低分子電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子輸送物質、正孔輸送物質などが挙げられる。
前記電子輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ジフェノキノン誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記正孔輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−−溶媒−−−
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−−レベリング剤−−−
前記レベリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−電荷発生層の形成方法−−
前記電荷発生層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記電荷発生物質及び前記結着樹脂を前記溶媒等の前記その他の成分に溶解乃至分散して得られた塗工液を、前記導電性支持体上に塗布して乾燥することにより形成する方法などが挙げられる。なお、前記塗工液は、キャスティング法などにより塗布することができる。
前記電荷発生層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01μm〜5μmが好ましく、0.05μm〜2μmがより好ましい。
−電荷輸送層−
前記電荷輸送層は、帯電電荷を保持させ、かつ、露光により電荷発生層で発生分離した電荷を移動させて保持していた帯電電荷と結合させることを目的とする層である。帯電電荷を保持させる目的を達成するためには、電気抵抗が高いことが要求される。また、保持していた帯電電荷で高い表面電位を得る目的を達成するためには、誘電率が小さく、かつ、電荷移動性がよいことが要求される。
前記電荷輸送層は、電荷輸送物質を含み、結着樹脂を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含む。
−−電荷輸送物質−−
前記電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子輸送物質、正孔輸送物質、高分子電荷輸送物質などが挙げられる。
前記電荷輸送物質の電荷輸送層全量における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20質量%〜80質量%が好ましく、30質量%〜70質量%がより好ましい。前記含有量が、20質量%未満であると、電荷輸送層の電荷輸送性が小さくなることにより所望の光減衰特性が得られないことがあり、80質量%を超えると、画像形成工程から感光体が受ける各種ハザードによって必要以上に摩耗することがある。一方、前記電荷輸送物質の電荷輸送層における含有量が、前記より好ましい範囲内であると、所望の光減衰性が得られるとともに、使用によっても摩耗量が少ない電子写真感光体を得ることができる点で有利である。
−−−電子輸送物質−−−
前記電子輸送物質(電子受容性物質)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−−−正孔輸送物質−−−
前記正孔輸送物質(電子供与性物質)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−−−高分子電荷輸送物質−−−
前記高分子電荷輸送物質は、後述する結着樹脂の機能と電荷輸送物質の機能を併せ持つ材料である。
前記高分子電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルバゾール環を有する重合体、ヒドラゾン構造を有する重合体、ポリシリレン重合体、トリアリールアミン構造を有する重合体(例えば、特許第3852812号公報、特許第3990499号公報等に記載のトリアリールアミン構造を有する重合体等)、電子供与性基を有する重合体、その他の重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよく、摩耗耐久性や製膜性の点で、後述する結着樹脂と併用してもよい。
前記高分子電荷輸送物質の電荷輸送層全質量における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記高分子電荷輸送物質と前記結着樹脂とを併用する場合、40質量%〜90質量%が好ましく、50質量%〜80質量%がより好ましい。
−−結着樹脂−−
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルカルバゾール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、フェノキシ樹脂などが用いられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、前記電荷輸送層は、架橋性のバインダー樹脂と架橋性の電荷輸送物質との共重合体を含むこともできる。
−−その他の成分−−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶媒、可塑剤、レベリング剤などが挙げられ、上述した酸化防止剤を含んでもよい。
前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、添加する層の総質量に対して、0.01質量%〜10質量%が好ましい。
−−−溶媒−−−
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記電荷発生層と同様なものが使用できるが、前記電荷輸送物質及び前記結着樹脂を良好に溶解する溶媒が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
−−−可塑剤−−−
前記可塑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般樹脂の可塑剤などが挙げられる。
−−−レベリング剤−−−
前記レベリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類;側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー乃至オリゴマーなどが挙げられる。
−−電荷輸送層の形成方法−−
前記電荷輸送層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記電荷輸送物質及び前記結着樹脂を前記溶媒等の前記その他の成分に溶解乃至分散して得られた塗工液を、前記電荷発生層上に塗布して加熱乃至乾燥することにより形成する方法などが挙げられる。
前記電荷輸送層形成の際に用いる前記塗工液の塗工方法としては、特に制限はなく、塗工液の粘性、所望とする電荷輸送層の厚み等の目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法、リングコート法などが挙げられる。
前記電荷輸送層は、電子写真特性や膜粘性の観点から、何らかの手段を用いて加熱を行い、前記溶媒を前記電荷輸送層中から取り除く必要がある。
前記加熱する方法としては、例えば、空気、窒素等の気体、蒸気、各種熱媒体、赤外線、電磁波等の熱エネルギーを塗工面側又は支持体側から加熱する方法などが挙げられる。
前記加熱する際の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃〜170℃が好ましい。前記温度が100℃未満であると、膜中の有機溶媒を十分取り除くことができず、電子写真特性の低下や摩耗耐久性低下が生じることがある。一方、前記温度が170℃を超えると、表面にゆず肌状の欠陥や亀裂の発生、隣接層との界面で剥離の発生などが生じるだけでなく、感光層中の揮発性成分が外部に霧散した場合、所望の電気特性が得られなくなることがある。
前記電荷輸送層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、解像度乃至応答性の点から、50μm以下が好ましく、45μm以下がより好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)により異なるが、5μm以上が好ましい。
<その他の層>
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下引き層、中間層などが挙げられる。
−下引き層−
前記下引き層は、前記導電性支持体と前記感光層との間に設けることができる。
前記下引き層は、樹脂を含み、更に必要に応じて上述の酸化防止剤、微粉末顔料、カップリング剤等のその他の成分を含む。
前記下引き層に含まれる樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。
これらの中でも、前記樹脂の上に感光層を溶媒で塗布する点で、一般の有機溶媒に対して、耐溶媒性の高い樹脂が好ましい。
前記下引き層に含まれる微粉末顔料としては、モアレ防止、残留電位の低減等を図ることができる顔料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物などが挙げられる。
前記下引き層に含まれるカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤などが挙げられる。
前記下引き層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単層であってもよく、2層以上の積層であってもよい。
前記下引き層の形成方法としては、特に制限はなく、前述の感光層の如く適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができ、例えば、Alを陽極酸化して形成する方法、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物;SiO、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物;を真空薄膜作製法にて形成する方法などが挙げられる。
前記下引き層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm〜5μmが好ましい。
−中間層−
前記中間層は、前記電荷輸送層と前記表面層との間に、前記表面層への電荷輸送層成分の混入を抑える又は両層間の接着性を改善することを目的として設けることができる。
前記中間層は、結着樹脂を含み、更に必要に応じて上述の酸化防止剤等のその他の成分を含む。中間層用塗工液としては、表面層用塗工液に対し不溶性又は難溶性であるものが好ましい。
前記中間層に含まれる結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
前記中間層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記感光層と同様の適当な溶媒及び塗工法を用いて形成する方法などが挙げられる。
前記中間層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05μm〜2μmが好ましい。
<導電性支持体>
前記導電性支持体としては、体積抵抗値が1×1010Ω・cm以下の導電性を示すものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスベルト(エンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルト等)を用いてもよい。
前記導電性支持体の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属(アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金等)又は金属酸化物(酸化スズ、酸化インジウム等)を蒸着又はスパッタリングして、支持体(フィルム状、円筒状等のプラスチック、紙等)を被覆することにより形成する方法;金属(アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等)の板を押出し、引抜き等を行い、表面処理(素管化後、切削、超仕上げ、研摩等)を施して形成する方法などが挙げられる。
前記導電性支持体は、前記導電性支持体上に導電性層を設けてもよい。
前記導電性層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性粉体及び結着樹脂を、必要に応じて溶媒に分散乃至溶解して得られた塗工液を前記導電性支持体上に塗布することにより形成する方法、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)等の素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブを用いて形成する方法などが挙げられる。
前記導電性粉体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素微粒子;アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀等の金属粉;導電性酸化スズ、ITO等の金属酸化物粉体などが挙げられる。
前記導電性層に用いる結着樹脂として、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などが挙げられ、具体的には、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
前記導電性層に用いる溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどが挙げられる。
[電子写真感光体の実施形態]
以下では、本発明の電子写真感光体の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
第1の実施形態に係る電子写真感光体の層構成について、図1を用いて説明する。
図1は、単層型感光層を有する構成であり、導電性支持体21上に、単層型感光層26及び表面層25を順次積層した電子写真感光体の層構成を示した図である。
<第2の実施形態>
第2の実施形態に係る電子写真感光体の層構成について、図2を用いて説明する。
図2は、積層型感光層を有する構成であり、導電性支持体21上に、電荷発生層23、電荷輸送層24、及び表面層25を順次積層した電子写真感光体の層構成を示した図である。なお、電荷発生層23及び電荷輸送層24が感光層に該当する。
<第3の実施形態>
第3の実施形態に係る電子写真感光体の層構成について、図3を用いて説明する。
図3は、図2の構成を有する電子写真感光体に、更に中間層を設けた構成を有する。
図3は、導電性支持体21上に、下引き層22、電荷発生層23、電荷輸送層24、及び表面層25を順次積層した電子写真感光体の層構成を示した図である。なお、電荷発生層23及び電荷輸送層24が感光層に該当する。
<第4の実施形態>
第4の実施形態に係る電子写真感光体の層構成について、図4を用いて説明する。
図4は、積層型感光層を有する構成であり、導電性支持体21上に、電荷輸送層24、電荷発生層23、及び表面層25を順次積層した電子写真感光体の層構成を示した図である。なお、電荷発生層23及び電荷輸送層24が感光層に該当する。
(画像形成装置)
前記画像形成装置は、電子写真感光体、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、及び前記可視像を記録媒体に転写する転写手段を少なくとも有してなり、更に必要に応じて、その他の手段を有してなる。前記画像形成装置において使用する電子写真感光体が、上述の本発明の電子写真感光体である。なお、帯電手段と、露光手段とを合わせて静電潜像形成手段と称することもある。
<帯電手段>
前記帯電手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器(電子写真感光体表面と帯電器との間に100μm以下の空隙を有する近接方式の非接触帯電器を含む)などが挙げられる。
<露光手段>
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記電子写真感光体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、LED光学系などの各種露光器が挙げられ、前記露光器における光源としては、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの高輝度が確保できる光源などが挙げられる。なお、本発明においては、前記電子写真感光体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
<現像手段>
前記現像手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記現像剤を収容し、前記静電潜像に該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好ましい。前記現像器としては、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよい。例えば、前記現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有するものなどが好ましい。前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記電子写真感光体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該電子写真感光体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該電子写真感光体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
<転写手段>
前記転写手段は、前記可視像を記録媒体に転写する手段であるが、前記電子写真感光体表面から記録媒体に可視像を直接転写する方法と、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する方法がある。いずれの態様も良好に使用することができるが、高画質化に際して転写による悪影響が大きいような場合には、転写回数が少ない前者(直接転写)の方法が好ましい。前記転写は、例えば、前記可視像を、転写帯電器を用いて前記電子写真感光体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。
<その他の手段>
前記その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、定着手段、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段などが挙げられる。
−定着手段−
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好ましく、前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組み合わせなどが挙げられ、前記加熱加圧手段における加熱としては、通常80℃〜200℃が好ましい。前記定着としては、例えば、各色のトナーに対して、前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対して、これを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
−除電手段−
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプなどが好適に挙げられる。
−クリーニング手段−
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記電子写真感光体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなどが好適に挙げられる。
−リサイクル手段−
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段などが挙げられる。
−制御手段−
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御できれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器などが挙げられる。
[画像形成装置の実施形態]
以下では、本発明の画像形成装置の実施形態について説明する。
図5は、本発明の画像形成装置を説明するための概略図であり、電子写真感光体1の周りに、帯電手段3、露光手段5、現像手段6、転写手段10などが配置される。
まず、図5に示す帯電手段3により、電子写真感光体1が平均的に帯電される。帯電手段3としては、コロトロンデバイス、スコロトロンデバイス、固体放電素子、針電極デバイス、ローラー帯電デバイス、導電性ブラシデバイス等が用いられ、公知の方式が使用可能である。
次に、図5に示す露光手段5により、均一に帯電された電子写真感光体1上に静電潜像が形成される。この光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
次に、図5に示す現像手段6により、電子写真感光体1上に形成された静電潜像が可視化される。この現像方式としては、乾式トナーを用いた一成分現像法、二成分現像法、湿式トナーを用いた湿式現像法などが挙げられる。電子写真感光体1に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。
次に、図5に示す転写手段10により、電子写真感光体1上で可視化されたトナー像が記録媒体9上に転写される。また、転写をより良好に行うために転写前チャージャ7を用いてもよい。転写手段10としては、転写チャージャ、バイアスローラー等を用いる静電転写方式;粘着転写法、圧力転写法等の機械転写方式;磁気転写方式などが利用可能である。
更に必要に応じて、図5に示す記録媒体9を電子写真感光体1より分離する手段として分離チャージャ11、分離爪12を用いてもよい。その他分離手段としては、静電吸着誘導分離、側端ベルト分離、先端グリップ搬送、曲率分離等が用いられる。分離チャージャ11としては、前記帯電手段が利用可能である。また、転写後感光体上に残されたトナーをクリーニングするために、ファーブラシ14、クリーニングブレード15等のクリーニング手段が用いられ、クリーニングをより効率的に行うためにクリーニング前チャージャ13を用いてもよい。その他のクリーニング手段としては、ウェブ方式、マグネットブラシ方式等があるが、それぞれ単独又は複数の方式を一緒に用いてもよい。また、電子写真感光体1上の潜像が取り除くために除電手段2を用いてもよい。除電手段2としては、除電ランプ、除電チャージャなどが用いられ、それぞれ前記露光光源、帯電手段が利用できる。その他、感光体に近接していない原稿読み取り、給紙、定着、排紙等のプロセスは公知のものが使用できる。
(プロセスカートリッジ)
本発明のプロセスカートリッジは、電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、及び前記可視像を記録媒体に転写する転写手段の少なくともいずれかの手段を有してなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。本発明のプロセスカートリッジにおいて使用する電子写真感光体は、上述した本発明の電子写真感光体である。
前記プロセスカートリッジとは、例えば、図6に示すように、電子写真感光体101を内蔵し、他に帯電手段102、現像手段104、転写手段106、クリーニング手段107、除電手段(不図示)の少なくとも一つを具備し、画像形成装置本体に着脱可能とした装置(部品)である。図6のプロセスカートリッジによる画像形成工程について示すと、感光体101は、矢印方向に回転しながら、帯電手段102による帯電、露光手段103による露光により、その表面に露光像に対応する静電潜像が形成され、この静電潜像は、現像手段104でトナー現像され、該トナー現像は転写手段106により、記録媒体105に転写され、プリントアウトされる。次いで、像転写後の感光体表面は、クリーニング手段107によりクリーニングされ、更に除電手段(不図示)により除電されて、再び以上の操作を繰り返すものである。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、実施例中において使用する「部」は、質量部を表す。
(製造例1:N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1の製造)
メタノール100g中に、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM−573、信越化学工業株式会社製)2.5gと、Gaドープ酸化亜鉛微粒子(Pazet GK−40、一次粒子平均粒径32nm、ハクスイテック株式会社製)25gを加えた。それを95℃で2時間環流し、その後減圧下で溶剤を除去し、溶剤がなくなった時点で150℃に昇温し、2時間保持することでN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子(体積抵抗率9.2×10Ω・cm)を得た。
<体積抵抗率の測定>
製造されたN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子の体積抵抗率は、MCP−PD51型とロレスタGPとの組み合わせ、又はMCP−PD51型とハイレスタUPとの組み合わせ(いずれも株式会社三菱化学アナリテック製)を用いて、JIS−K6911に基づき測定した。シリンダー空隙率が50%の状態における粉体抵抗率の値を、3回の測定結果より内挿することで算出し、この値を前記N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子の体積抵抗率とした。近似は指数関数近似を用いる。前記各条件は以下の通りである。
・シリンダー空隙率(%)=(1−測定した微粒子の重量÷微粒子の密度÷加圧時の微粒子の体積)×100
・供試体に用いる無機微粒子量:1.0g
・供試体形状:円柱(直径20mm)
・供試体作製時の圧力:10MPa、20MPa
・供試体電極:W
・印加電圧:0.1V
(製造例2:N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化亜鉛微粒子の製造)
Gaドープ酸化亜鉛微粒子を酸化亜鉛微粒子(Nanotek(登録商標) ZnO、一次粒子平均粒径28nm、シーアイ化成株式会社製)に変更した以外は、製造例1と同様にして、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化亜鉛微粒子(体積抵抗率3.0×10Ω・cm)を得た。
(製造例3:N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化チタン微粒子1の製造)
Gaドープ酸化亜鉛微粒子を酸化チタン微粒子(ET−300、一次粒子平均粒径40nm、石原産業株式会社製)に変更した以外は、製造例1と同様にして、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化チタン微粒子(体積抵抗率5.0×10Ω・cm)を得た。
(製造例4:N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化スズ微粒子の製造)
Gaドープ酸化亜鉛微粒子を酸化スズ微粒子(S−2000、一次粒子平均粒径30nm、三菱マテリアル株式会社製)に変更した以外は、製造例1と同様にして、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化スズ微粒子(体積抵抗率2.0×10Ω・cm)を得た。
(製造例5:N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化スズ微粒子の製造)
Gaドープ酸化亜鉛微粒子を酸化スズ微粒子(S−1、一次粒子平均粒径43nm、三菱マテリアル株式会社製)に変更した以外は、製造例1と同様にして、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化スズ微粒子(体積抵抗率7.0×10Ω・cm)を得た。
(製造例6:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子の製造)
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランをN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM−603、信越化学工業株式会社製)に変更した以外は、製造例1と同様にして、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子(体積抵抗率7.2×10Ω・cm)を得た。
(製造例7:3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子の製造)
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランを3−アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM−903、信越化学工業株式会社製)に変更した以外は、製造例1と同様にして、3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子(体積抵抗率8.4×10Ω・cm)を得た。
(製造例8:N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたシリカ微粒子の製造)
Gaドープ酸化亜鉛微粒子をシリカ微粒子(R972CF、一次粒子平均粒径20nm、日本アエロジル株式会社製)に変更した以外は、製造例1と同様にして、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたシリカ微粒子(体積抵抗率4.0×1012Ω・cm)を得た。
(製造例9:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子の製造)
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランを3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−503、信越化学工業株式会社製)に変更した以外は、製造例1と同様にして、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子(体積抵抗率8.0×10Ω・cm)を得た。
(製造例10:4−〔2−(トリエトキシシリル)エチル〕トリフェニルアミンで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子の製造)
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランを4−〔2−(トリエトキシシリル)エチル〕トリフェニルアミンに変更した以外は、製造例1と同様にして、4−〔2−(トリエトキシシリル)エチル〕トリフェニルアミンで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子(体積抵抗率5.0×10Ω・cm)を得た。
(製造例11:N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたシリカ微粒子の製造)
Gaドープ酸化亜鉛微粒子をシリカ微粒子(Sciqas 0.05μm、一次粒子平均粒径50nm、堺化学工業株式会社製)に変更した以外は、製造例1と同様にして、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたシリカ微粒子(体積抵抗率3.0×10Ω・cm)を得た。
(製造例12:化合物A−1で修飾された酸化スズ微粒子の製造)
Gaドープ酸化亜鉛微粒子を酸化スズ微粒子(S−2000、一次粒子平均粒径 30nm、三菱マテリアル株式会社製)に、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランを、下記の構造式(1)で表される化合物A−1に変更した以外は、製造例1と同様にして、化合物A−1で修飾された酸化スズ微粒子(体積抵抗率2.0×10Ω・cm)を得た。
ただし、前記構造式(1)において、Rs1は、−Si(OCHで表される官能基である。
(製造例13:N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化チタン微粒子2の製造)
Gaドープ酸化亜鉛微粒子を酸化チタン微粒子(PT−401M、一次粒子平均粒径70nm、石原産業株式会社製)に変更した以外は、製造例1と同様にして、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化チタン微粒子(体積抵抗率7.4×10Ω・cm)を得た。
(製造例14:N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2の製造)
メタノール100g中に、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM−573、信越化学工業株式会社製)2.5gと、Gaドープ酸化亜鉛微粒子(無機微粒子A、一次粒子平均粒径31nm)25gを加えた。それを95℃で2時間環流し、その後減圧下で溶剤を除去し、溶剤がなくなった時点で150℃に昇温し、2時間保持することでN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm)を得た。
<<無機微粒子A(第13族元素をドープした酸化亜鉛)の作製方法>>
酸化亜鉛100gを、35質量%塩酸250gと純水350gからなる塩酸水溶液中へ添加し、酸化亜鉛を溶解させることで、塩化亜鉛水溶液を作製した。次に、作製した塩化亜鉛水溶液中に硝酸ガリウム八水和物14.7gを添加した。これとは別に、重炭酸アンモニウム(特級試薬)230gを精製水1500gに溶解して、重炭酸アンモニウム水溶液を別途調製した。前記硝酸ガリウムを溶解させた塩化亜鉛水溶液を、重炭酸アンモニウム水溶液にゆっくり添加し、沈殿物を生成させた。次いで、メタケイ酸ナトリウム9水和物23.5gを含む水溶液150mLと10質量%硫酸を、pHを7〜9の範囲になるように流量を調整しながら添加し、90分間かけて同時に添加した。その後、沈殿物を充分洗浄した後、液相より分別し、130℃で5時間乾燥した。最後に、乾燥粉をメノウ乳鉢で解砕して、焼成前駆体とし、本前駆体を、アルミナ製ボートへ入れ、管状炉を用いて、窒素ガス0.2リットル/分間、水素ガス0.1リットル/分間の混合気体を流通しながら200℃/時間で700℃まで昇温した。そのまま2時間保持してから室温まで放冷することによって本発明に適した平均粒径31nmの無機微粒子Aを得た。
(製造例15:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2の製造)
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランをN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM−603、信越化学工業株式会社製)に変更した以外は、製造例14と同様にして、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm)を得た。
(製造例16:3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2の製造)
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランを3−アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM−903、信越化学工業株式会社製)に変更した以外は、製造例14と同様にして、3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率3.8×10Ω・cm)を得た。
(製造例17:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子の製造)
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランを3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−503、信越化学工業株式会社製)に変更した以外は、製造例14と同様にして、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子(体積抵抗率6.9×10Ω・cm)を得た。
(製造例18:4−〔2−(トリエトキシシリル)エチル〕トリフェニルアミンで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子の製造)
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランを4−〔2−(トリエトキシシリル)エチル〕トリフェニルアミンに変更した以外は、製造例14と同様にして、4−〔2−(トリエトキシシリル)エチル〕トリフェニルアミンで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子(体積抵抗率1.3×10Ω・cm)を得た。
(実施例1)
直径φ40mmのアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布、乾燥することにより、平均厚み3.5μmの下引き層、平均厚み0.2μmの電荷発生層、及び平均厚み20μmの電荷輸送層をそれぞれ形成した。
〔下引き層用塗工液〕
・ アルキッド樹脂 ・・・ 12部
(ベッコゾール1307−60−EL、DIC株式会社製)
・ メラミン樹脂 ・・・ 8部
(スーパーベッカミン G−821−60、DIC株式会社製)
・ 酸化チタン ・・・ 80部
(CR−EL、石原産業株式会社製)
・ メチルエチルケトン ・・・ 250部
〔電荷発生層用塗工液〕
・ 下記構造式(2)のビスアゾ顔料 ・・・ 2.5部
・ ポリビニルブチラール(XYHL、UCC社製) ・・・ 0.5部
・ シクロヘキサノン ・・・ 200部
・ メチルエチルケトン ・・・ 80部
〔電荷輸送層用塗工液〕
・ ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 10部
(パンライトTS−2050、帝人化成株式会社製)
・ 下記構造式(3)の電荷輸送性化合物 ・・・ 7部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 100部
・ 1質量%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液 ・・・ 1部
(KF50−100CS、信越化学工業株式会社製)
〔表面層の塗工プロセス〕
下記組成の表面層用塗工液を前記導電性支持体、下引き層、電荷発生層、及び電荷輸送層をこの順で有する積層体上に下記表面層用塗工液1を用い、スプレー塗工法にて平均厚み4.5μmの表面層を成膜した。
〔表面層用塗工液1〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA,東京化成工業株式会社製)
・ 製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
〔紫外線照射及び乾燥プロセス〕
前記表面層を成膜した積層体を回転させながら、メタルハライドランプを用いて、照度900mW/cm、照射時間120秒間の条件で光照射を行うことで表面層を架橋させた後に、130℃、30分間の条件で乾燥させて平均厚み4.5μmの表面層を有する電子写真感光体を得た。また、光照射時の周囲の酸素濃度が3%以下となるように窒素ガスの供給を行った。
(実施例2)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液2に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液2〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm) ・・・ 33.3部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,245部
(実施例3)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液3に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液3〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm) ・・・ 150部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 2,295部
(実施例4)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液4に変更し、実施例1に記載の導電性支持体、下引き層、電荷発生層、及び電荷輸送層をこの順で有する積層体上にスプレー塗工法にて平均厚み4.5μmの表面層を形成し、150℃で30分間の条件で乾燥させて、平均厚み4.5μmの表面層を有する電子写真感光体を得た。
〔表面層用塗工液4〕
・ 下記2つの化合物をOH価/NCO価=1.0となるように調整したもの ・・・ 100部
1.下記構造式(4)のポリオール化合物
2.イソシアネート化合物
(タケネート(登録商標)D140N、三井武田ケミカル株式会社製)
・ 製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(実施例5)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液5に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液5〕
・ 下記2つの化合物をOH価/NCO価=1.0となるように調整したもの ・・・ 100部
1.前記構造式(4)のポリオール化合物
2.イソシアネート化合物 (タケネート(登録商標)D140N、三井武田ケミカル株式会社製)
・ 製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm) ・・・ 33.3部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,245部
(実施例6)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液6に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液6〕
・ 下記2つの化合物をOH価/NCO価=1.0となるように調整したもの ・・・ 100部
1.前記構造式(4)のポリオール化合物
2.イソシアネート化合物 (タケネート(登録商標)D140N、三井武田ケミカル株式会社製)
・ 製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm) ・・・ 150部
・ メチルエチルケトン ・・・ 2,295部
(実施例7)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液7に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液7〕
・ ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライト(登録商標)TS−2050、帝人化成株式会社製)
・ 製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 4,612部
(実施例8)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液8に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液8〕
・ ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライト(登録商標)TS−2050、帝人化成株式会社製)
・ 製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm) ・・・ 33.3部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 3,113部
(実施例9)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液9に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液9〕
・ ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライト(登録商標)TS−2050、帝人化成株式会社製)
・ 製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm) ・・・ 150部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 5,738部
(実施例10)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液10に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液10〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA,東京化成工業株式会社製)
・ 製造例2のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化亜鉛微粒子(体積抵抗率3.0×10Ω・cm) ・・・ 120部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 2,025部
(実施例11)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液11に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液11〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例3のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化チタン微粒子(体積抵抗率5.0×10Ω・cm) ・・・ 10部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,035部
(実施例12)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液12に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液12〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例13のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化チタン微粒子2(体積抵抗率7.4×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(実施例13)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液13に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液13〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例4のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化スズ微粒子(体積抵抗率2.0×10Ω・cm) ・・・ 20部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,125部
(実施例14)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液14に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液14〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例5のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化スズ微粒子(体積抵抗率7.0×10Ω・cm) ・・・ 130部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 2,115部
(実施例15)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液15に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液15〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例6のN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子(体積抵抗率7.2×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(実施例16)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液16に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液16〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例7の3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子(体積抵抗率8.4×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(実施例17)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液17に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液17〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(実施例18)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液18に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液18〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 33部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,245部
(実施例19)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液19に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液19〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 150部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 2,295部
(実施例20)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液20に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液20〕
・ 下記2つの化合物をOH価/NCO価=1.0となるように調整したもの ・・・ 100部
1.前記構造式(4)のポリオール化合物
2.イソシアネート化合物 (タケネート(登録商標)D140N、三井武田ケミカル株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(実施例21)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液21に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液21〕
・ 下記2つの化合物をOH価/NCO価=1.0となるように調整したもの ・・・ 100部
1.前記構造式(4)のポリオール化合物
2.イソシアネート化合物 (タケネート(登録商標)D140N、三井武田ケミカル株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 33.3部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,245部
(実施例22)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液22に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液22〕
・ 下記2つの化合物をOH価/NCO価=1.0となるように調整したもの ・・・ 100部
1.前記構造式(4)のポリオール化合物
2.イソシアネート化合物 (タケネート(登録商標)D140N、三井武田ケミカル株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 150部
・ メチルエチルケトン ・・・ 2,295部
(実施例23)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液23に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液23〕
・ ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライト(登録商標)TS−2050、帝人化成株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 4,612部
(実施例24)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液24に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液24〕
・ ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライト(登録商標)TS−2050、帝人化成株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 33.3部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 3,113部
(実施例25)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液25に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液25〕
・ ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライト(登録商標)TS−2050、帝人化成株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 150部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 5,738部
(実施例26)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液26に変更し、実施例1に記載の導電性支持体、下引き層、電荷発生層、及び電荷輸送層をこの順で有する積層体上にスプレー塗工法にて表面層を形成し、ドラム内側にコイルヒーターを当接し、ドラム表面温度が150℃となる加熱条件で30分間加熱した。また、加熱時は周囲の酸素濃度が3%以下となるよう窒素ガスを供給した。これにより、平均厚み4.5μmの表面層を有する電子写真感光体を得た。
〔表面層用塗工液26〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された
Gaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 熱重合開始剤(アゾジイソブチロニトリル、V−60(登録商標)、和光純薬工業
株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(実施例27)
実施例26で用いた表面層用塗工液26を下記表面層用塗工液27に変更した以外は、実施例26と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液27〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 33部
・ 熱重合開始剤(アゾジイソブチロニトリル、V−60(登録商標)、和光純薬工業株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,245部
(実施例28)
実施例26で用いた表面層用塗工液26を下記表面層用塗工液28に変更した以外は、実施例26と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液28〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 150部 ・ 熱重合開始剤(アゾジイソブチロニトリル、V−60(登録商標)、和光純薬工業株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 2,295部
(実施例29)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液29に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液29〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例15のN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(実施例30)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液30に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液30〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例16の3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率3.8×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(実施例31)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液31に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液31〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率7.8×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 下記構造式(A)の電荷輸送材料 ・・・ 10部
<構造式A>
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(実施例32)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液32に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液32〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 上記構造式(A)の電荷輸送材料 ・・・ 20部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 2,025部
(実施例33)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液33に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液33〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 上記構造式(A)の電荷輸送材料 ・・・ 40部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 2,205部
(実施例34)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液34に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液34〕
・ ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライト(登録商標)TS−2050、帝人化成株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 下記構造式(B)の電荷輸送材料 ・・・ 10部
<構造式(B)>
・ テトラヒドロフラン ・・・ 4,838部
(実施例35)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液35に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液35〕
・ ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライト(登録商標)TS−2050、帝人化成株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 上記構造式(B)の電荷輸送材料 ・・・ 20部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 5,062部
(実施例36)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液36に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液36〕
・ ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライト(登録商標)TS−2050、帝人化成株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 上記構造式(B)の電荷輸送材料 ・・・ 40部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 5,513部
(実施例37)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液37に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液37〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm) ・・・ 45.5部
・ シリカ粒子(Sciqasシリーズ0.1μm、堺化学株式会社製、平均粒子径100nm)・・・27.3部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン) ・・・ 5部
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,340部
・ シクロヘキサノン ・・・ 148.9部
(実施例38)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液38に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液38〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm) ・・・ 142.9部
・ 酸化チタン粒子(JR−301、テイカ株式会社製,平均粒子径300nm)・・・28.6部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン) ・・・ 5部
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)
・ メチルエチルケトン ・・・ 2,089部
・ シクロヘキサノン ・・・ 232.1部
(実施例39)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液39に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液39〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例7の3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子(体積抵抗率8.4×10Ω・cm)・・・ 142.9部
・ 酸化チタン粒子(JR−301、テイカ株式会社製,平均粒子径300nm)・・・28.6部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 2,089部
・ シクロヘキサノン ・・・ 232.1部
(実施例40)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液40に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液40〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 45.5部
・ アルミナ粒子(AA−05,住友化学株式会社製,平均粒子径500nm)・・・27.3部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン) ・・・ 5部
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,340部
・ シクロヘキサノン ・・・ 148.9部
(実施例41)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液41に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液41〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 200部
・ アルミナ粒子(AA−03、住友化学株式会社製、平均粒子径300nm)・・・16.7部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン) ・・・ 5部
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)
・ メチルエチルケトン ・・・ 2,790部
・ シクロヘキサノン ・・・ 148.9部
(実施例42)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液42に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液42〕
・ 下記2化合物をOH価/NCO価=1.0となるように調整したもの ・・・ 100部
1.前記構造式(4)のポリオール化合物
2.イソシアネート化合物 (タケネート(登録商標)D140N、三井武田ケミカル株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 41.7部
・ アルミナ粒子(AA−03、住友化学株式会社製、平均粒子径300nm)・・・25部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,309部
・ シクロヘキサノン ・・・ 145.5部
(実施例43)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液43に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液43〕
・ 下記2化合物をOH価/NCO価=1.0となるように調整したもの ・・・ 100部
1.前記構造式(4)のポリオール化合物
2.イソシアネート化合物 (タケネート(登録商標)D140N、三井武田ケミカル株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 171.4部
・ アルミナ粒子(AA−03、住友化学株式会社製、平均粒子径300nm)・・・14.3部
・ メチルエチルケトン ・・・ 2,280部
・ シクロヘキサノン ・・・ 253.3部
(実施例44)
実施例7で用いた表面層用塗工液7を下記表面層用塗工液44に変更した以外は、実施例7と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液44〕
・ ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライト(登録商標)TS−2050、帝人化成株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 41.7部
・ アルミナ粒子(AA−05、住友化学株式会社製、平均粒子径500nm)・・・25部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 4,612部
(実施例45)
実施例7で用いた表面層用塗工液7を下記表面層用塗工液45に変更した以外は、実施例7と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液45〕
・ ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライト(登録商標)TS−2050、帝人化成株式会社製)
・ 製造例14のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm) ・・・ 171.4部
・ アルミナ粒子(AA−03、住友化学株式会社製、平均粒子径300nm)・・・14.3部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 2,533部
(実施例46)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液46に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液46〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成工業株式会社製)・・・100部
・製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm)・・・100部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)・・・5部
・前記一般式(1)で示される化合物(例示化合物No.17)・・・5部
・メチルエチルケトン・・・1701部
・シクロヘキサノン・・・189部
(実施例47)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液47に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液47〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成工業株式会社製)・・・100部
・製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm)・・・100部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)・・・5部
・前記一般式(1)で示される化合物(例示化合物No.17)・・・10部
・メチルエチルケトン・・・1741.5部
・シクロヘキサノン・・・193.5部
(実施例48)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液48に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液48〕
・下記2つの化合物をOH価/NCO価=1.0となるように調整したもの・・・100部
1.下記構造式(A4)のポリオール化合物
<構造式(A4)>
2.イソシアネート化合物(タケネート(登録商標)D140N、三井武田ケミカル株式会社製)
・製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm)・・・100部
・前記一般式(1)で示される化合物(例示化合物No.17)・・・5部
・メチルエチルケトン・・・1,701部
・シクロヘキサノン・・・189部
(実施例49)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液49に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液49〕
・下記2つの化合物をOH価/NCO価=1.0となるように調整したもの・・・100部
1.下記構造式(A4)のポリオール化合物
<構造式(A4)>
2.イソシアネート化合物(タケネート(登録商標)D140N、三井武田ケミカル株式会社製)
・製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm)・・・100部
・前記一般式(1)で示される化合物(例示化合物No.17)・・・10部
・メチルエチルケトン・・・1,741.5部
・シクロヘキサノン・・・193.5部
(実施例50)
実施例7で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液50に変更した以外は、実施例7と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液50〕
・ビスフェノールZポリカーボネート(パンライト(登録商標)TS−2050、帝人化成株式会社製)・・・100部
・製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm)・・・100部
・前記一般式(1)で示される化合物(例示化合物No.17)・・・5部
・テトラヒドロフラン・・・5,670部
(実施例51)
実施例7で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液51に変更した以外は、実施例7と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液51〕
・ビスフェノールZポリカーボネート(パンライト(登録商標)TS−2050、帝人化成株式会社製)・・・100部
・製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm)・・・100部
・前記一般式(1)で示される化合物(例示化合物No.17)・・・10部
・テトラヒドロフラン・・・5,805部
(実施例52)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液52に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液52〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成工業株式会社製)・・・100部
・製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm)・・・100部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)・・・5部
・前記一般式(1)で示される化合物(例示化合物No.2)・・・10部
・メチルエチルケトン・・・1,741.5部
・シクロヘキサノン・・・193.5部
(実施例53)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液53に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液53〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成工業株式会社製)・・・100部
・製造例1のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率9.2×10Ω・cm)・・・100部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)・・・5部
・前記一般式(1)で示される化合物(例示化合物No.4)・・・10部
・メチルエチルケトン・・・1,741.5部
・シクロヘキサノン・・・193.5部
(実施例54)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液54に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液54〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成工業株式会社製)・・・100部
・製造例2のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化亜鉛微粒子(体積抵抗率3.0×10Ω・cm)・・・100部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)・・・5部
・前記一般式(1)で示される化合物(例示化合物No.17)・・・10部
・メチルエチルケトン・・・1,741.5部
・シクロヘキサノン・・・193.5部
(実施例55)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液55に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液55〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成工業株式会社製)・・・100部
・製造例3のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化チタン微粒子(体積抵抗率5.0×10Ω・cm)・・・50部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)・・・5部
・前記一般式(1)で示される化合物(例示化合物No.4)・・・5部
・メチルエチルケトン・・・1,295.3部
・シクロヘキサノン・・・143.9部
(実施例56)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液56に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液56〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成工業株式会社製)・・・100部
・製造例13のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化チタン微粒子2(体積抵抗率7.4×10Ω・cm)・・・100部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)・・・5部
・前記一般式(1)で示される化合物(例示化合物No.4)・・・10部
・メチルエチルケトン・・・1,741.5部
・シクロヘキサノン・・・193.5部
(実施例57)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液57に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液57〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・・・100部
・製造例4のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化スズ微粒子(体積抵抗率2.0×10Ω・cm)・・・100部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)・・・5部
・前記一般式(1)で示される化合物(例示化合物No.4)・・・10部
・メチルエチルケトン・・・1,741.5部
・シクロヘキサノン・・・193.5部
(実施例58)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液58に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液58〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成工業株式会社製)・・・100部
・製造例5のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾された酸化スズ微粒子(体積抵抗7.0×10Ω・cm)・・・100部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)・・・5部
・前記一般式(1)で示される化合物(例示化合物No.4)・・・10部
・メチルエチルケトン・・・1,741.5部
・シクロヘキサノン・・・193.5部
(実施例59)
実施例47の表面層用塗工液に使用したGaドープ酸化亜鉛微粒子1を製造例14のGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm)に変更した以外は、実施例47と同様にして、電子写真感光体を作製した。
(実施例60)
実施例49の表面層用塗工液に使用したGaドープ酸化亜鉛微粒子1を製造例14のGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm)に変更した以外は、実施例49と同様にして、電子写真感光体を作製した。
(実施例61)
実施例51の表面層用塗工液に使用したGaドープ酸化亜鉛微粒子1を製造例14のGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率5.8×10Ω・cm)に変更した以外は、実施例51と同様にして、電子写真感光体を作製した。
(実施例62〜67)
実施例46〜51の表面層用塗工液に使用した一般式(1)で示される化合物を下記化合物に変更した以外は、実施例46〜51と同様にして電子写真感光体を作製した。
・前記一般式(2)で示される化合物(例示化合物No.2−1)
(実施例68)
実施例47の表面層用塗工液に使用した一般式(1)で示される化合物を下記化合物に変更した以外は、実施例47と同様にして電子写真感光体を作製した。
・前記一般式(3)で示される化合物(例示化合物No.3−1)
(実施例69)
実施例47の表面層用塗工液に使用した一般式(1)で示される化合物を下記化合物に変更した以外は、実施例47と同様にして電子写真感光体を作製した。
・前記一般式(4)で示される化合物(例示化合物No.4−1)
(実施例70)
実施例47の表面層用塗工液に使用した一般式(1)で示される化合物を下記化合物に変更した以外は、実施例47と同様にして電子写真感光体を作製した。
・前記一般式(5)で示される化合物(例示化合物No.5−1)
(実施例71〜78)
実施例54〜61の表面層用塗工液に使用した一般式(1)で示される化合物を下記化合物に変更した以外は、実施例54〜61と同様にして電子写真感光体を作製した。
・前記一般式(2)で示される化合物(例示化合物No.2−1)
(実施例79〜84)
実施例46〜51の表面層用塗工液に使用した一般式(1)で示される化合物を下記化合物に変更した以外は、実施例46〜51と同様にして電子写真感光体を作製した。
・前記一般式(6)で示される化合物(例示化合物No.6−1)
(実施例85)
実施例47の表面層用塗工液に使用した一般式(1)で示される化合物を下記化合物に変更した以外は、実施例47と同様にして電子写真感光体を作製した。
・前記一般式(7)で示される化合物(例示化合物No.7−1)
(実施例86〜93)
実施例54〜61の表面層用塗工液に使用した一般式(1)で示される化合物を下記化合物に変更した以外は、実施例54〜61と同様にして電子写真感光体を作製した。
・前記一般式(6)で示される化合物(例示化合物No.6−1)
(比較例1)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液59に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液59〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 電荷輸送剤(N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン)・・・ 67部
・ 製造例8のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたシリカ微粒子(体積抵抗率4.0×1012Ω・cm) ・・・ 5部
・ 4フッ化エチレン樹脂粒子 ・・・ 10部
(AD911L、平均粒径0.25μm、旭硝子株式会社製)
・ フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー ・・・ 0.25部
(重量平均分子量30,000)
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ 酸化防止剤(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、東京化成工業株式会社製) ・・・ 1.6部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 1,486部
・ トルエン ・・・ 200部
(比較例2)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液60に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液60〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例8のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたシリカ微粒子(体積抵抗率4.0×1012Ω・cm) ・・・ 5部
・ 4フッ化エチレン樹脂粒子 ・・・ 10部
(AD911L、平均粒径0.25μm、旭硝子株式会社製)
・ フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー ・・・ 0.25部
(重量平均分子量30,000)
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ 酸化防止剤(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、東京化成工業株式会社製) ・・・ 1.6部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 880部
・ トルエン ・・・ 200部
(比較例3)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液61に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液61〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ Gaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率2.4×10Ω・cm) ・・・ 100部
(Pazet GK−40、一次粒子平均粒径32nm、ハクスイテック株式会社製)
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(比較例4)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液62に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液62〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ Gaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率2.4×10Ω・cm) ・・・ 100部
(Pazet GK−40、一次粒子平均粒径32nm、ハクスイテック株式会社製)
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ 酸化防止剤(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、東京化成工業株式会社製) ・・・ 1.7部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(比較例5)
実施例4で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液63に変更した以外は、実施例4と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液63〕
・ ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライト(登録商標)TS−2050、帝人化成株式会社製)
・ Gaドープ酸化亜鉛微粒子1(体積抵抗率2.4×10Ω・cm) ・・・ 100部
(Pazet GK−40、一次粒子平均粒径32nm、ハクスイテック株式会社製)
・ 酸化防止剤(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、東京化成工業株式会社製) ・・・ 1.7部
・ テトラヒドロフラン ・・・ 4,612部
(比較例6)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液64に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液64〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例9の3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子(体積抵抗率8.0×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(比較例7)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液65に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液65〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例10の4−〔2−(トリエトキシシリル)エチル〕トリフェニルアミンで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子(体積抵抗率5.0×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(比較例8)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液66に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液66〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ Gaドープ酸化亜鉛微粒子(無機微粒子A、体積抵抗率3.2×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(比較例9)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液67に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液67〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ Gaドープ酸化亜鉛微粒子(無機微粒子A、体積抵抗率3.2×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ 酸化防止剤(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、東京化成工業株式会社製) ・・・ 1.7部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(比較例10)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液68に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液68〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例17の3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率6.9×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(比較例11)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液69に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液69〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例18の4−〔2−(トリエトキシシリル)エチル〕トリフェニルアミンで修飾されたGaドープ酸化亜鉛微粒子2(体積抵抗率1.3×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(比較例12)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液70に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液70〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例11のN−フェニル−3−アミノプロピルメトキシシランで修飾されたシリカ微粒子(体積抵抗率3.0×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
(比較例13)
実施例1で用いた表面層用塗工液1を下記表面層用塗工液71に変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液71〕
・ トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成工業株式会社製)
・ 製造例12の化合物A−1で修飾された酸化スズ微粒子(体積抵抗率2.0×10Ω・cm) ・・・ 100部
・ 光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュア(登録商標)184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製) ・・・ 5部
・ メチルエチルケトン ・・・ 1,845部
<電子写真感光体の特性>
実施例及び比較例で作製した電子写真感光体について、表1−1〜表1−6にまとめて示す。
*酸化防止剤 BHT:2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール
*比較例1の表面層材料は、4フッ化エチレン樹脂、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー、電荷輸送材料(N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン)を含む。
*比較例2の表面層材料は、4フッ化エチレン樹脂、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマーを含む。
*比較例13の表面修飾官能基の構造式(1)は以下の通りである。
ただし、前記構造式(1)において、Rs1は、−Si(OCHで表される官能基である。
(評価)
実施例及び比較例で作製した電子写真感光体について、下記評価を実施した。
<電気特性(露光部電位)の評価>
imagio Neo270(株式会社リコー製)の現像ユニットを分解して、表面電位計MODEL344(TREK社製)に接続されているプローブを現像ユニットに取り付けた後、実施例及び比較例の各感光体を装着した。23℃、55%RHの環境下で帯電電位が−800Vになるように感光体に印加する電位を調節した後、黒ベタ画像を出力して、通紙試験前の露光部電位を測定した。
次に下記の摩耗耐久性評価を行い、その後に各実施例及び比較例の感光体を用いて、同様の方法により通紙試験後の露光部の電位を測定した。通紙前、通紙後の露光部電位、及び通紙前後における露光部電位の変化を示す。結果を表2−1〜表2−3に示す。
なお、実機通紙試験前後における露光部電位の変動が小さいものほど化学的耐久性に優れている。
<摩耗耐久性の評価>
前記摩耗耐久性試験は、画像形成装置として、imagio Neo270(株式会社リコー製)を使用した。
用紙としてはMyPaper(A4サイズ、株式会社NBSリコー製)を用いた。常温常湿(23℃,55%RH)の環境にて短手方向を送り方向として50%ハーフトーン(黒)の3万枚の画像形成を行った。次に、高温高湿(28℃、75%RH)の環境下で同様にして3万枚の画像形成を行った。最後に、低温低湿(10℃、15%RH)の環境下で同様に3万枚の画像形成を行い、合計9万枚の実機通紙試験を行った。実機通紙試験を実施する前後の感光体の膜厚を、渦電流式膜厚計フィッシャースコープMMS(フィッシャー社製)を用いて測定し、摩耗量を求め、下記基準で評価した。結果を表2−1〜表2−3に示す。
〔評価基準〕
A:摩耗量が1μm以下
B:摩耗量が1μmより大きく2μm以下
C:摩耗量が2μmより大きく4μm以下
D:摩耗量が4μmより大きい
<画像品質の評価>
imagio Neo270(株式会社リコー製)に、実施例及び比較例の感光体を装着した後、A4サイズの用紙MyPaper(株式会社NBSリコー製)を用いて、上述の実機通紙試験の各環境において3万枚の画像形成を実施した後に、日本画像学会テストチャートNo.3を出力し、下記基準により画質を評価した。結果を表2−1〜表2−3に示す。
〔評価基準〕
A: 画像品質にほとんど低下がないレベル
B: 画像品質は若干低下したが、目視観察では問題ないレベル
C: 目視観察でも画像品質の低下がわかるレベル
D: 画像品質に重大な問題があるレベル
表2−1〜表2−3の結果から、実施例1〜93の電子写真感光体は、表面層が、電荷輸送性を有さない樹脂と、一級及び二級のいずれかのアミノ基を有する化合物によって修飾された、体積抵抗率が1×10Ω・cm以下の第一の無機微粒子を含有することにより、機械的ハザード及び化学的ハザードに対する耐久性が高く、画像品質を維持できることがわかる。
これに対して、比較例1の電子写真感光体は、表面層に電荷輸送物質と酸化防止剤を含んでいるため、化学的耐久性は実用に耐えうる水準である。しかし、フィラーとして4フッ化エチレン樹脂粒子、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー、及び二級アミノ基を有する化合物によって修飾された体積抵抗率が1×10Ω・cmより大きい微粒子を表面層に添加していても、機械的耐久性が低く、画像品質の維持にも劣ることがわかる。
比較例2の電子写真感光体は、比較例1とは異なり、電荷輸送物質が表面層にないため、初期より露光部電位が高く、異常画像が見られた。そのため、摩耗耐久性試験、及び低温低湿、高温高湿の環境での画像品質試験は実施しなかった。
比較例4、5、及び9の電子写真感光体は、表面層が酸化防止剤を含んでいるために、化学的耐久性は実用に耐えうる水準である。表面層中の微粒子の体積抵抗率はいずれも1×10Ω・cm以下であるが、一級及び二級のいずれかのアミノ基を有する化合物によって被覆されていないため、機械的耐久性に乏しく、画像品質の維持にも劣ることがわかる。
比較例3、6、7、8、10、及び11の電子写真感光体は、表面層が酸化防止剤及び電荷輸送物質を含んでいないため、機械的耐久性は十分である。表面層中の微粒子の体積抵抗率はいずれも1×10Ω・cm以下である。しかし、微粒子の表面が修飾されていない(比較例3)、アミノ基を有さない化合物により修飾されている(比較例6)、及び三級アミノ基を有する化合物により修飾されている(比較例7)ため、化学的耐久性に乏しく、画像品質の維持にも劣ることがわかる。
比較例12の電子写真感光体は、表面層に酸化防止剤及び電荷輸送物質を含んでいないため機械的耐久性は十分である。また、微粒子がアミノ基を有する化合物により修飾されているので、通紙前後の露光後電位の変動も小さい。しかし、表面層中の微粒子の体積抵抗率は3×10Ω・cmと大きく、23℃,55%RHでは問題なかったものの10℃,20%RH、28℃,75%RH環境では画像品質を維持することができていないことが分かる。
比較例13の電子写真感光体は、表面層に酸化防止剤及び電荷輸送物質を含んでいないため機械的耐久性は十分である。しかし、微粒子が酸化防止剤としての機能を発現する材料で修飾されているものの、その特性は十分ではない。そのために、画像品質の維持が不十分であり、また通紙前後の露光後電位の変動も大きい。
次に、実施例1〜3、実施例15〜19、実施例30、実施例31、実施例37〜43、実施例46、実施例52、実施例53、実施例59、実施例62、実施例68〜70、実施例76、実施例79、実施例85、及び実施例91について、前記通紙試験の後に常温常湿(23℃、55%RH)の環境にて短手方向を送り方向として50%ハーフトーン(黒)の画像形成を11万枚継続して行い(通算20万枚)、前記電気特性評価を実施した。結果を表3に示す。
表3の結果から、実施例1〜3、実施例15〜16、実施例37〜39、実施例46、実施例52、実施例53、実施例62、実施例68〜70、実施例79、及び実施例85の電子写真感光体は通算20万枚ランニング後の露光部電位の変動量が比較的大きくなるのに対して、実施例17〜19、実施例30、実施例31、実施例40〜43、実施例59、実施例76、及び実施例91の電子写真感光体は20万枚ランニング後の露光部電位の変動量は小さく、9万枚ランニング後の露光部電位と遜色ない程度であり、表面層中の微粒子の体積抵抗率が1×10Ω・cm以上又はSi含有率が2質量%以上であるGaドープの酸化亜鉛微粒子を用いた場合には非常に高い静電安定性を有することが示された。
また、実施例46、実施例47、実施例52、実施例53、実施例62、実施例63、実施例68、実施例69、実施例70、実施例79、実施例80、及び実施例85の電子写真感光体は、少量の本発明で用いられる化合物(前記一般式(1)〜(7)で表されるいずれかの化合物)を含有しているため表面層の微粒子の体積抵抗率が1×10Ω・cm以下であるにもかかわらず高い静電安定性を有していることが示されている。実施例59では表面層の微粒子の体積抵抗率が1×10Ω・cm以上であることに加え、少量の本発明で用いられる化合物(前記一般式(1)〜(7)で表されるいずれかの化合物)を含有するため、特に高い静電安定性を有していることがわかった。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 導電性支持体と、前記導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面層をこの順に有する電子写真感光体であって、
前記表面層が、電荷輸送性を有さない樹脂と、第一の無機微粒子とを少なくとも含有し、
前記第一の無機微粒子が、一級アミノ基及び二級アミノ基の少なくともいずれかで表面が修飾された無機微粒子であり、
前記第一の無機微粒子の体積抵抗率が、1×10Ω・cm以下であることを特徴とする電子写真感光体である。
<2> 前記表面層が、下記一般式(1)で表される化合物を含有する前記<1>に記載の電子写真感光体である。
<一般式(1)>
ただし、前記一般式(1)中、R及びRは、同一であっても異なっていてもよく、置換もしくは無置換のアルキル基、及び置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基のいずれかを表し、R及びRのいずれか1つは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基である。RとRは、互いに結合して、窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。Arは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表す。
<3> 前記表面層が、アルキルアミノ基を有するアリールメタン化合物を含有する前記<1>に記載の電子写真感光体である。
<4> 前記アルキルアミノ基を有するアリールメタン化合物が、下記一般式(2)で表される化合物である前記<3>に記載の電子写真感光体である。
<一般式(2)>
ただし、前記一般式(2)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。m及びnは、0〜3の整数を表し、mとnが同時に0となることはない。R及びRは、水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜11のアルキル基、及び置換又は無置換の芳香族炭化水素基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。Ar及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。
<5> 前記アルキルアミノ基を有するアリールメタン化合物が、下記一般式(3)で表される化合物である前記<3>に記載の電子写真感光体である。
<一般式(3)>
ただし、前記一般式(3)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換の炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。m及びnは、0〜3の整数を表し、mとnが同時に0となることはない。Rは、水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜11のアルキル基、及び置換又は無置換の芳香族炭化水素基のいずれかを表す。Ar、Ar、Ar、Ar、及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。ArとAr、及びArとArのいずれかは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。
<6> 前記アルキルアミノ基を有するアリールメタン化合物が、下記一般式(4)で表される化合物である前記<3>に記載の電子写真感光体である。
<一般式(4)>
ただし、前記一般式(4)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換の炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。m及びnは、0〜3の整数を表し、mとnが同時に0となることはない。Ar、Ar、Ar、Ar、及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。ArとAr、及びArとArのいずれかは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。
<7> 前記アルキルアミノ基を有するアリールメタン化合物が、下記一般式(5)で表される化合物である前記<3>に記載の電子写真感光体である。
<一般式(5)>
ただし、前記一般式(5)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換の炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。m及びnは、0〜3の整数を表し、mとnが同時に0となることはない。Ar、Ar、Ar、Ar、及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。ArとAr、及びArとArのいずれかは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。
<8> 前記表面層が、下記一般式(6)で表される化合物を含有する前記<1>に記載の電子写真感光体である。
<一般式(6)>
ただし、前記一般式(6)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。Ar及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表す。l及びmは、0〜3の整数を表し、lとmが同時に0となることはない。nは、1〜3の整数を表す。
<9> 前記表面層が、下記一般式(7)で表される化合物を含有する前記<1>に記載の電子写真感光体である。
<一般式(7)>
ただし、前記一般式(7)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。Ar及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表す。l′及びm′は、0〜3の整数を表し、l′とm′が同時に0となることはない。n′は、1〜3の整数を表す。
<10> 前記一級アミノ基及び二級アミノ基の少なくともいずれかが、フェニルアミノ基である前記<1>から<9>のいずれかに記載の電子写真感光体である。
<11> 前記第一の無機微粒子が、酸化亜鉛微粒子である前記<1>から<10>のいずれかに記載の電子写真感光体である。
<12> 前記第一の無機微粒子が、ガリウムをドープされている前記<11>に記載の電子写真感光体である。
<13> 表面修飾されたガリウムドープ酸化亜鉛粒子がSiを含有し、該Siの含有量がSiO換算で2質量%〜15質量%である前記<12>に記載の電子写真感光体である。
<14> 前記第一の無機微粒子の体積抵抗率が、1×10Ω・cm以上である前記<1>から<13>のいずれかに記載の電子写真感光体である。
<15> 前記表面層が、更に第二の無機微粒子を含有する前記<1>から<14>のいずれかに記載の電子写真感光体である。
<16> 前記電荷輸送性を有さない樹脂が架橋樹脂である前記<1>から<15>のいずれかに記載の電子写真感光体である。
<17> 電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、
前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、
を少なくとも有する画像形成装置であって、
前記電子写真感光体が、前記<1>から<16>のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置である。
<18> 電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、及び前記可視像を記録媒体に転写する転写手段から選択される少なくともいずれかの手段とを有するプロセスカートリッジであって、
前記電子写真感光体が、前記<1>から<16>のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
1 電子写真感光体
3 帯電手段
5 露光手段
6 現像手段
10 転写手段
21 導電性支持体
23 電荷発生層
24 電荷輸送層
25 表面層
26 単層型感光層
101 電子写真感光体
102 帯電手段
104 現像手段
106 転写手段
特開平5−181299号公報 特開2002−06526号公報 特開2002−82465号公報 特開2000−284514号公報 特開2001−194813号公報 特開2006−099028号公報 特開2010−139618号公報 特開平3−45962号公報 特開平7−281463号公報 特開平9−026685号公報 特開2002−229241号公報 特開2011−043574号公報 特開2012−173511号公報
KONICA Technology Report Vol.13(2000) Journal of Imaging Science 32:205−210(1988)

Claims (18)

  1. 導電性支持体と、前記導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面層をこの順に有する電子写真感光体であって、
    前記表面層が、電荷輸送性を有さない樹脂と、第一の無機微粒子とを少なくとも含有し、
    前記第一の無機微粒子が、一級アミノ基及び二級アミノ基の少なくともいずれかで表面が修飾された無機微粒子であり、
    前記第一の無機微粒子の体積抵抗率が、1×10Ω・cm以下であることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記表面層が、下記一般式(1)で表される化合物を含有する請求項1に記載の電子写真感光体。
    <一般式(1)>
    ただし、前記一般式(1)中、R及びRは、同一であっても異なっていてもよく、置換もしくは無置換のアルキル基、及び置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基のいずれかを表し、R及びRのいずれか1つは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基である。RとRは、互いに結合して、窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。Arは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表す。
  3. 前記表面層が、アルキルアミノ基を有するアリールメタン化合物を含有する請求項1に記載の電子写真感光体。
  4. 前記アルキルアミノ基を有するアリールメタン化合物が、下記一般式(2)で表される化合物である請求項3に記載の電子写真感光体。
    <一般式(2)>
    ただし、前記一般式(2)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。m及びnは、0〜3の整数を表し、mとnが同時に0となることはない。R及びRは、水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜11のアルキル基、及び置換又は無置換の芳香族炭化水素基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。Ar及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。
  5. 前記アルキルアミノ基を有するアリールメタン化合物が、下記一般式(3)で表される化合物である請求項3に記載の電子写真感光体。
    <一般式(3)>
    ただし、前記一般式(3)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換の炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。m及びnは、0〜3の整数を表し、mとnが同時に0となることはない。Rは、水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜11のアルキル基、及び置換又は無置換の芳香族炭化水素基のいずれかを表す。Ar、Ar、Ar、Ar、及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。ArとAr、及びArとArのいずれかは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。
  6. 前記アルキルアミノ基を有するアリールメタン化合物が、下記一般式(4)で表される化合物である請求項3に記載の電子写真感光体。
    <一般式(4)>
    ただし、前記一般式(4)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換の炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。m及びnは、0〜3の整数を表し、mとnが同時に0となることはない。Ar、Ar、Ar、Ar、及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。ArとAr、及びArとArのいずれかは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。
  7. 前記アルキルアミノ基を有するアリールメタン化合物が、下記一般式(5)で表される化合物である請求項3に記載の電子写真感光体。
    <一般式(5)>
    ただし、前記一般式(5)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換の炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。m及びnは、0〜3の整数を表し、mとnが同時に0となることはない。Ar、Ar、Ar、Ar、及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表し、これらは同一であっても異なっていてもよい。ArとAr、及びArとArのいずれかは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。
  8. 前記表面層が、下記一般式(6)で表される化合物を含有する請求項1に記載の電子写真感光体。
    <一般式(6)>
    ただし、前記一般式(6)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。Ar及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表す。l及びmは、0〜3の整数を表し、lとmが同時に0となることはない。nは、1〜3の整数を表す。
  9. 前記表面層が、下記一般式(7)で表される化合物を含有する請求項1に記載の電子写真感光体。
    <一般式(7)>
    ただし、前記一般式(7)中、R及びRは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基、及び置換又は無置換のアルキル基のいずれかを表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、RとRは、互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。Ar及びArは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表す。l′及びm′は、0〜3の整数を表し、l′とm′が同時に0となることはない。n′は、1〜3の整数を表す。
  10. 前記一級アミノ基及び二級アミノ基の少なくともいずれかが、フェニルアミノ基である請求項1から9のいずれかに記載の電子写真感光体。
  11. 前記第一の無機微粒子が、酸化亜鉛微粒子である請求項1から10のいずれかに記載の電子写真感光体。
  12. 前記第一の無機微粒子が、ガリウムをドープされている請求項11に記載の電子写真感光体。
  13. 表面修飾されたガリウムドープ酸化亜鉛粒子がSiを含有し、該Siの含有量がSiO換算で2質量%〜15質量%である請求項12に記載の電子写真感光体。
  14. 前記第一の無機微粒子の体積抵抗率が1×10Ω・cm以上である請求項1から13のいずれかに記載の電子写真感光体。
  15. 前記表面層が、更に第二の無機微粒子を含有する請求項1から14のいずれかに記載の電子写真感光体。
  16. 前記電荷輸送性を有さない樹脂が、架橋樹脂である請求項1から15のいずれかに記載の電子写真感光体。
  17. 電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段と、
    帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
    前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、
    前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、
    を少なくとも有する画像形成装置であって、
    前記電子写真感光体が、請求項1から16のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
  18. 電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、及び前記可視像を記録媒体に転写する転写手段から選択される少なくともいずれかの手段とを有するプロセスカートリッジであって、
    前記電子写真感光体が、請求項1から16のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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