JP2017126049A - クリーニングブレード、クリーニング装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

クリーニングブレード、クリーニング装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Kazuhiko Watanabe
一彦 渡辺
有 榊原
Tamotsu Sakakibara
有 榊原
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Eisuke Shimizu
英輔 清水
多和田 高明
Takaaki Tawada
高明 多和田
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Abstract

【課題】被清掃部材の表面へのフィルミングの発生を抑制できる。【解決手段】弾性材料からなるブレード部材で構成され、ブレード先端部を感光体10等の被清掃部材の表面に当接させ、表面移動する被清掃部材の表面から付着物を除去するクリーニングブレード5において、被清掃部材表面の弾性仕事率がY[%]であるとき、ブレード部材は、当該ブレード部材のマルテンス硬度hA[N/mm2]が以下の関係式(A)を満たすよう構成されている。Y≧−3.33×hA+51.6 ・・・(A)【選択図】図3

Description

本発明は、クリーニングブレード、クリーニング装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
従来から、電子写真方式の画像形成装置においては、転写紙や中間転写体へトナー像を転写した後の被清掃部材たる感光体の表面に付着した転写残トナー等の付着物を除去するクリーニングブレードが知られている。
例えば、特許文献1には、係るクリーニングブレードであって、弾性材料からなるブレード部材で構成され、そのブレード部材のブレード先端部を感光体の表面に当接させて感光体の表面上の付着物を除去するクリーニングブレードが記載されている。そのクリーニングブレードのブレード部材は、感光体の表面と対向する2つの面のいずれか一方のマルテンス硬度を測定して得られたブレード部材のマルテンス硬度の下限値を1.0[N/mm]と規定している。それにより、感光体の表面へのフィルミングの発生を良好に抑制できるクリーニングブレードを提供することができるとされている。
しかしながら、上記特許文献1に開示のクリーニングブレードのように、ブレード部材のマルテンス硬度を規定しただけでは、感光体の物性によっては、感光体の表面へのフィルミングが発生するおそれがある。
上述した課題を解決するために、本発明は、弾性材料からなるブレード部材で構成され、ブレード先端部を被清掃部材の表面に当接させ、表面移動する被清掃部材の表面から付着物を除去するクリーニングブレードにおいて、被清掃部材表面の弾性仕事率がY[%]であるとき、前記ブレード部材は、当該ブレード部材のマルテンス硬度h[N/mm]が以下の関係式(A)を満たすよう構成されていることを特徴とするものである。
Y≧−3.33×h+51.6 ・・・(A)
本発明によれば、被清掃部材の表面へのフィルミングの発生を抑制できるという特有の効果が得られる。
一実施形態に係るプリンタの概略構成図。 プリンタが備えるプロセスカートリッジの一例の概略構成図。 ブレード部材のエッジ領域のマルテンス硬度hと感光体表面の弾性仕事率との関係を示すグラフ。 実施例1のクリーニングブレードとして用いることができるブレード部材のエッジ部の延伸方向に直交する断面における断面形状のタイプの説明図。 ビッカース圧子を押し込むときの積算応力Wplastと、試験荷重除荷時の積算応力Welastとを示すグラフ。 実施例3に係る、プリンタに備えるプロセスカートリッジの概略構成図。 プリンタに備えた感光体の層構成の説明図。 トナーの円形度の測定方法の説明図。
以下、本発明を適用したブレード部材を備えた画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、プリンタ100という)の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタ100の概略構成図である。
プリンタ100は、フルカラー画像を形成するものであって、画像形成部120、中間転写装置160、及び給紙部130から主として構成されている。なお、以下の説明において、添え字Y、C、M、Bkは、それぞれ、イエロー用、シアン用、マゼンタ用、ブラック用の部材であることを示すものである。
画像形成部120には、イエロートナー用のプロセスカートリッジ121Y、シアントナー用のプロセスカートリッジ121C、マゼンタトナー用のプロセスカートリッジ121M、ブラックトナー用のプロセスカートリッジ121Bkが設けられている。これらのプロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)は、略水平方向に一列に並べて配置されている。プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)は、プリンタ100に対して一体として着脱自在に装着される。
中間転写装置160は、複数の支持ローラに掛け渡された無端状の中間転写ベルト162と、一次転写ローラ161(Y、C、M、Bk)と、二次転写ローラ165を備えている。中間転写ベルト162は、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の上方で、各プロセスカートリッジに設けられて表面移動する像担持体(潜像担持体)としてのドラム状の各感光体10(Y、C、M、Bk)の表面移動方向に沿って配置されている。中間転写ベルト162は、感光体10(Y、C、M、Bk)の表面移動に同期して表面移動する。各一次転写ローラ161(Y、C、M、Bk)は、中間転写ベルト162の内周面に沿って配置されており、これらの一次転写ローラ161(Y、C、M、Bk)により中間転写ベルト162の表面が各感光体10(Y、C、M、Bk)の表面に弱圧接している。
各感光体10(Y、C、M、Bk)上にトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルト162に転写する構成及び動作は、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)について実質的に同一である。ただし、カラー用の3つのプロセスカートリッジ121(Y、C、M)に対応した一次転写ローラ161(Y、C、M)についてはこれらを上下に揺動させる揺動機構が設けられている。揺動機構は、カラー画像が形成されないときに感光体10(Y、C、M)に中間転写ベルト162を接触させないように動作する。中間転写ベルト162の二次転写ローラ165よりも表面移動方向下流側であってプロセスカートリッジ121Yの上流側には、二次転写後の残留トナー等の中間転写ベルト162上の付着物を除去するための中間転写ベルトクリーニング装置167を設けている。
中間転写装置160の上方には、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)に対応したトナーカートリッジ159(Y、C、M、Bk)が略水平方向に並べて配置されている。また、プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の下方には、帯電された感光体10(Y、C、M、Bk)の表面にレーザー光を照射して静電潜像を形成する露光装置140が配置されている。
給紙部130は、露光装置140の下方に配置されている。給紙部130には、記録媒体としての転写紙を収容する給紙カセット131及び給紙ローラ132が設けられている。レジストローラ対133を経て中間転写ベルト162と二次転写ローラ165との間の二次転写ニップ部に向けて所定のタイミングで転写紙を給送する。
二次転写ニップ部の転写紙搬送方向下流側には定着装置30が配置されており、この定着装置30の転写紙搬送方向下流側には、排紙ローラ及び排紙された転写紙を収納する排紙収納部135が配置されている。
図2は、プリンタ100が備えるプロセスカートリッジ121の一例の概略構成図である。なお、図2では、クリーニングブレード5として、後述する図3(b)に示すタイプ2のブレード部材を記載している。
ここで、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の構成はほぼ同様であるので、以下の説明では色分け用の添え字Y、C、M、Bkを省略して、プロセスカートリッジ121の構成及び動作について説明する。
プロセスカートリッジ121は、ドラム状の感光体10と、感光体10の周りに配置されたクリーニング装置1、帯電部40及び現像部50とを備えている。
クリーニング装置1は、クリーニング部材として、感光体10の回転軸方向に長尺な短冊形状の弾性部材からなる単層構造のブレード部材、または、積層構造のブレード部材として、クリーニングブレード5を備えている。そして、クリーニングブレード5における、感光体10の回転方向と直交する方向(回転軸方向)へ延びるエッジ稜線となっている先端部であるエッジ部61を感光体10の表面に押し付けている。これにより、感光体10表面上の転写残トナー等の不要な付着物を引き離し除去する。除去された転写残トナー等の付着物は排出スクリュ43によってクリーニング装置1の外に排出される。
帯電部40は、感光体10と対向する帯電ローラ41と、この帯電ローラ41に当接して回転する帯電ローラクリーナ42とから主として構成されている。現像部(現像装置)50は、感光体10の表面にトナーを供給して静電潜像を可視像化するものであり、現像剤(キャリア、トナー)を表面に担持する現像剤担持体としての現像ローラ51を備える。現像部50は、この現像ローラ51と、現像剤収容部に収容された現像剤を攪拌しながら搬送する攪拌スクリュ52と、攪拌された現像剤を現像ローラ51に供給しながら搬送する供給スクリュ53と、から主に構成されている。
以上のような構成を有する4つのプロセスカートリッジ121は、それぞれ単独でサービスマンやユーザにより着脱・交換が可能となっている。また、プリンタ100から取り外した状態のプロセスカートリッジ121については、感光体10、帯電部40、現像部50、クリーニング装置1が、それぞれ単独で新しい装置との交換が可能に構成されている。なお、プロセスカートリッジ121は、クリーニング装置1で回収した転写残トナーを回収する廃トナータンクを備えていてもよい。この場合、更に、プロセスカートリッジ121において廃トナータンクを単独で着脱、交換が可能な構成とすれば利便性が向上する。
次に、プリンタ100の動作について説明する。
プリンタ100では、装置本体に設けられたオペレーションパネルやパーソナルコンピュータ等の外部機器からプリント命令を受け付ける。
まず、感光体10を図2に矢印で示す移動方向(回転方向)Aに回転させ、帯電部40の帯電ローラ41によって感光体10の表面を所定の極性に一様帯電させる。帯電後の感光体10に対し、露光装置140は、入力されたカラー画像データに対応して光変調されたレーザー光を、露光装置140から色ごとに照射し、これによって各感光体10の表面にそれぞれ各色の静電潜像を形成する。そして、各静電潜像に対し、各色の現像部50の現像ローラ51から各色の現像剤を供給し、各色の静電潜像を各色の現像剤で現像し、各色に対応したトナー像を形成して可視像化する。
次いで、一次転写ローラ161にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することによって、中間転写ベルト162を挟んで感光体10と一次転写ローラ161との間に一次転写電界を形成する。同時に、一次転写ローラ161で中間転写ベルト162を弱圧接することで一次転写ニップを形成する。これらの作用により、各感光体10上のトナー像は中間転写ベルト162上に効率よく一次転写される。中間転写ベルト162上には、各感光体10で形成された各色のトナー像が互いに重なり合うように転写され、積層トナー像が形成される。
中間転写ベルト162上に一次転写された積層トナー像に対しては、給紙カセット131内に収容されている転写紙が給紙ローラ132やレジストローラ対133等を経て所定のタイミングで給送される。そして、二次転写ローラ165にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することにより、転写紙を挟んで中間転写ベルト162と二次転写ローラ165との間に二次転写電界を形成し、転写紙上に積層トナー像が転写される。積層トナー像が転写された転写紙は定着装置30に送られ、熱及び圧力で定着される。トナー像が定着された転写紙は、排紙ローラによって排紙収納部135に排出、載置される。一方、一次転写後の各感光体10上に残留する転写残トナーは、各クリーニング装置1のクリーニングブレード5によって掻き取られ、除去される。
クリーニングブレード5は、図2に示す例では、その基端を支持部材(ブレードフォルダ)3で支持され、被清掃部材である感光体10の表面にエッジ部61(ブレード先端部)を当接させるものである。また、エッジ部61の延伸方向に直交する断面において、エッジ部61を含む先端部近傍たるエッジ領域6と、材料又は材質が異なる他の領域であるバックアップ領域7とからなる、所謂、二領域構造の弾性部材からなるブレード部材である。但し、本実施形態のクリーニングブレード5は、図4(e)に示す単層構造のもの、あるいは、エッジ部61を含む当接領域としてのエッジ領域6と、他の領域としてのバックアップ領域7とが形成された二領域構造のものであり、図2、図4(a)〜図4(d)に示す二層構造(積層構造)のブレード部材に限定されない。
そして、図2に示すように、エッジ部61を基点とした長手方向の外表面であるブレード対向面62が、エッジ部61より感光体10表面の移動方向下流側の感光体10表面に対向している。さらには、自由端側の端面であるブレード先端面63が、エッジ部61より感光体10表面の移動方向上流側の感光体10表面に対向している。つまり、クリーニングブレード5は、図2中時計回りに表面移動する感光体10表面に対して、エッジ部61がカウンタ方向から当接するように配置されている。
ここで、上述したように、エッジ部近傍の硬度を規定するクリーニングブレードとして用いるブレード部材等では、次のような不具合が生じるおそれがあった。一つには、トナー母体成分やトナーの外添剤が感光体表面に固着、成長して異常画像として顕在化するという不具合である。トナーには、通常、帯電性能や付着力制御の目的でトナー母体に数十[nm]〜数百[nm]のシリカ等の外添剤が添加されている。この外添剤がトナー母体から離脱し、感光体表面に付着、成長して、その部分が画像上に白抜け異常画像として顕在化するという不具合(所謂、白抜け)が生じる。もう一つは、ブレード部材の感光体表面の凹凸等に対する追従性が低下したり、ブレード部材にヘタリが生じたり、ブレード部材のエッジ部の欠けが生じたりして、感光体とエッジ部との間をすり抜ける転写残トナー等の付着物が増加する等して、クリーニング機能が低下するという不具合である。
具体的には、上述した外添剤の感光体表面への付着、及び成長後の白抜け異常画像は、ブレード部材のエッジ部が低硬度で先端圧力が低く、クリーニング機能が低い場合に発生し易くなる。詳しくは、感光体上に残留する外添剤がブレード部材のエッジ部と感光体の間を通過する時に、ブレード部材のエッジ部のスティックスリップによって感光体表面に擦りつけられることで発生しやすくなる。従って、ブレード部材のエッジ部を含むエッジ領域(先端部近傍)の硬度を高めることにより、先端圧力を高め、クリーニング機能を高められる。さらには、スティックスリップの発生を抑えることによって、外添剤を感光体表面へ擦りつけることを抑制する。よって、白抜け異常画像に起因するフィルミングの発生を抑制することができる。
しかしながら、白抜け異常画像を防ぐためにブレード部材のエッジ部を含むエッジ領域の硬度を高めるには、限界がある。すなわち、ブレード部材全体の硬度が高硬度であると、ブレード部材の感光体表面の凹凸等に対する追従性が低下したり、ブレード部材にヘタリが発生したりして、かえってクリーニング機能が低下するおそれがある。また、ブレード部材全体が低硬度であると、ブレード部材のエッジ部のスティックスリップに起因してエッジ部の欠けが発生し、感光体表面へのフィルミングが発生するおそれもある。よって、ブレード部材のエッジ部を含むエッジ領域の硬度を下げるにも、限界がある。これらにより、ブレード部材のエッジ部を含むエッジ領域の硬度には、上限値と下限値とで定まる許容範囲があり、その許容範囲におさまっている硬度をもつブレード部材を用いることで、高いクリーニング機能を実現しつつ、感光体表面へのフィルミングの発生を抑制できる。加えて、ブレード部材のエッジ部を含む層状の部分の厚さが厚すぎると、高硬度領域が多くなり、ブレード部材にヘタリが発生するおそれが更に高まる。そして、ブレード部材の感光体表面の凹凸等に対する追従性が低下したり、ブレード部材にヘタリが発生したり、エッジ部の欠けが発生したりすると、感光体とブレード部材のエッジ部との間をすり抜ける転写残トナー等の付着物が増加する等して、クリーニング機能が低下してしまう。
発明者らは、例えば上記許容範囲内のマルテンス硬度をもつブレード部材を用いて感光体表面をクリーニングしたところ、感光体によっては、感光体表面へのフィルミング発生の有無があることに気付いた。さらには、感光体表面へのフィルミングが発生した感光体と、感光体表面へのフィルミングが発生しなかった感光体との物性を調べてみると、感光体表面の弾性仕事率が互いに異なっていた。そのことから、感光体表面へのフィルミングの発生の有無は、感光体の弾性仕事率に関係していることがわかった。そこで、感光体表面の弾性仕事率に対しブレード部材のエッジ部を含むエッジ領域(先端部近傍)のマルテンス硬度を変え、フィルミングが起因して発生する白抜け異常画像の有無を調べた。その結果、感光体の弾性仕事率に応じ、下記の関係式(A)或いは関係式(B)を満たすよう、ブレード部材のエッジ領域のマルテンス硬度を適切に設定することで、ブレード部材のエッジ領域の高硬度化を抑制し、白抜け異常画像の起因であるフィルミングの発生を抑制できることがわかった。更には、発明者らは、ブレード部材のエッジ領域の硬度を高くする場合にも、ブレード部材全体の硬度を好適な許容範囲内の値とすることができ、高硬度領域が多くなりブレード部材にヘタリが発生するおそれを低減できるブレード部材を提供できないか検討し、後述するクリーニングブレードを見出した。
ゴム材料からなるブレード部材の硬度を表す指標として、一般的にゴム材料の硬度として広く用いられているJIS−A測定法によるゴム硬度ではなく、マルテンス硬度を用いている。このマルテンス硬度は、微小硬度計を用いてエッジ部のような微小な領域の硬度を測定した特性であり、JIS−A測定法によるゴム硬度のように、エッジ部以外の領域の影響が少ない。すなわち、エッジ部のみの硬さとその変形量を規定するのに適している。被清掃部材たる感光体の塑性変形の大きさをあらわす指標として、弾性仕事率がある。その弾性仕事率が低いときは、感光体の塑性変形がし易いことをあらわし、逆に感光体の弾性仕事率が高いときは、感光体の塑性変形がし難いことをあらわす。
次に、本実施形態のプリンタ100に備える各クリーニング装置1に用いるクリーニングブレード5について、及びクリーニング装置1の複数の実施例を挙げて説明する。
まず、クリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度と感光体表面の弾性仕事率の関係について説明する。前述したように、クリーニングブレードのエッジ領域の硬度を高めることにより、感光体表面へのフィルミングの発生を抑制できる。しかし、クリーニングブレードのエッジ領域の硬度を高めるのには限界がある。そこで、感光体表面の弾性仕事率に対し、クリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度を規定することで、感光体表面へのフィルミングの発生を抑制できることがわかった。具体的には、感光体表面の弾性仕事率を高めることで、外添剤の付着、成長を抑制し、白抜け異常画像を抑制することができる。ここで、クリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度と感光体表面の弾性仕事率との白抜け異常画像に対する効果を検証した検証実験の結果を次の表1に示す。クリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度とは、感光体表面と対向するブレード対向面を測定したマルテンス硬度、又はブレード対向面と隣接するブレード先端面を測定したマルテンス硬度である。
Figure 2017126049
以下の条件で白抜け異常画像の評価を行った。
実験機としては、リコー製のMPC3503機を用いた。この実験機において、図2に示す構成のプロセスカートリッジ121の感光体10、及びクリーニングブレード5において、感光体表面の弾性仕事率Y[%]とクリーニングブレード5のエッジ領域のマルテンス硬度[N/mm]とを変更して、白抜け異常画像の発生の有無を評価した。
(評価条件)
評価環境:高温高湿環境(32[℃]54[%])
評価画像:画像濃度0.5[%]
画像出力モード:3P/Jを繰り返し3000JOB
(1JOB:感光体駆動開始後、3枚連続出力して感光体駆動停止する。
画像出力枚数:合計90000枚
ブレード当接圧(線圧):12[g/cm]
帯電印加電圧:Vpp=1.7[kV]
(判定基準)
判定は以下の4段階(◎、○、×、××)で行った。
◎:感光体上に付着物がなく、32[℃]80[%]環境でベタ画像を出力しても白抜け異常画像が発生しない。
○:感光体上に付着物が僅かに存在するが、32[℃]80[%]環境でベタ画像を出力しても白抜け異常画像が発生しない。
×:感光体上に付着物が存在し、32[℃]80[%]環境でベタ画像を出力すると白抜け異常画像が発生する。
××:感光体上に付着物が存在し、23[℃]50[%]環境でベタ画像を出力すると白抜け異常画像が発生する。
以下に、クリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度の測定方法、及び感光体表面の弾性仕事率の測定方法を示す。
(クリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度hの測定方法)
・測定機器:フィシャー・インストルメンツ社製 HM2000
・荷重:1[mN]
・押し込み時間:10[s]
・クリープ時間:5[s]
・測定位置:エッジ部から感光体表面と対向するブレード対向面側へ20[μm]の離れたブレード対向面上の位置、又はエッジ部からブレード対向面と隣接するブレード先端面側へ20[μm]の離れたブレード先端面上の位置
・圧子:ビッカース圧子
・測定環境:23[℃]50[%]
(感光体表面の弾性仕事率Yの測定方法)
・測定機器:フィシャー・インストルメンツ社製 HM2000
・荷重:9.8[mN]
・押し込み時間:30[s]
・クリープ時間:5[s]
・負荷除荷条件:dsqrtF/dt
・その他:除荷条件は負荷条件と同じ
・測定位置:感光体表面の軸線方向の中央位置×2(180度回転させる)
・圧子:ビッカース圧子
・測定環境:23[℃]50[%]
(評価結果)
上記表1に示すように、感光体表面の弾性仕事率Y[%]が異なる5種類の感光体(56[%]、50[%]、45[%]、40[%]、37[%])に対して、白抜け異常画像についての評価結果が「◎」となるクリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度のうち低いものは、順に、0.6[N/mm]、2[N/mm]、3.5[N/mm]、4.5[N/mm]、5[N/mm]となっている。それにより、感光体表面の弾性仕事率Y[%]に対し、クリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度は比較的低い硬度で、感光体表面への外添剤の付着、成長が抑制できることがわかる。
上記表1を元に、白抜け異常画像の発生の有無と、感光体表面の弾性仕事率Y[%]、及びクリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度h[N/mm]の関係を調べた。
図3のグラフは、横軸はクリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度h[N/mm]、縦軸は感光体表面の弾性仕事率Y[%]を示している。図3上の「○」、「◇」、「×」、「*」印は、表1に示すようにそれぞれ判定「◎」、「○」、「×」、「××」の対応関係になっている。
実使用上の問題とならない白抜け異常画像についての評価結果が「○」(=図3のグラフ上◇印)となる感光体表面の弾性仕事率とクリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度との関係を、条件(3)−2、(4)−2の2つの条件を用いて導いた。その結果、白抜け異常画像についての評価結果が「○」となる領域は、以下の関係式(A)で表されることがわかる。
Y≧−3.33×h+51.6 ・・・(A)
すなわち、感光体表面の弾性仕事率がY[%]であるとき、上記関係式(A)を満たす領域(図3の関係式(A)をあらわす直線状の点線よりグラフ上の上側領域)となるようにクリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度h[N/mm]を規定する。それにより、感光体表面への外添剤の付着、成長による白抜け異常画像が発生しないことがわかる。
感光体上にも付着物がなく、白抜け異常画像についての評価結果が「◎」(=図3のグラフ上◇印)となる感光体表面の弾性仕事率Y[%]とクリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度h[N/mm]との関係を、条件(1)−4、(5)−2の2つの条件を用いて導いた。その結果、評価結果が「◎」となる領域は、以下の関係式(B)で表されることがわかる。
Y≧−4.31×h+58.5 ・・・(B)
すなわち、感光体表面の弾性仕事率がY[%]であるとき、上記関係式(B)を満たす領域(図3の関係式(B)をあらわす直線状の破線よりグラフ上の上側領域)となるようにクリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度h[N/mm]を規定する。それにより、感光体表面への外添剤の付着、成長による白抜け異常画像が発生しないことがわかる。
以上のように、感光体表面の弾性仕事率Y[%]に対し、クリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度h[N/mm]が、上記関係式(A)、或いは上記関係式(B)を満たすように規定されるようにクリーニングブレードのブレード部材を構成した。それにより、白抜け異常画像の発生の原因である感光体表面へのフィルミング発生を抑制できるクリーニングブレード、クリーニング装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することができる。
発明者らは、感光体表面の弾性仕事率Y[%]に対し、クリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度h[N/mm]を規定した上記関係式(A)或いは上記関係式(B)を満たす場合に、感光体の表面粗さRzとクリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度h[N/mm]との関係を調べた。その調べた結果、感光体の表面に凹凸を設けることにより、クリーニングブレードとの接触面積を減らし、クリーニングブレードがトナーの外添剤を感光体の表面に擦りつける頻度を減らすことができ、白抜け異常画像の発生を抑制することができることがわかった。
ところが、感光体の表面粗さRzを過剰に大きいと、クリーニングブレードのエッジ部が感光体表面の凹凸によって局所的に摩耗して、トナーすり抜けが増加してクリーニング不良が発生するおそれがある。そこで、感光体表面の凹凸を制御するため、感光体の表面粗さRzの下限値、上限値をそれぞれ設定することによって白抜け異常画像及びクリーニング不良が発生しない条件を検討した。
その検討結果を以下の表2に示す。
Figure 2017126049
上記表1に記載した条件(2)−1、(2)−2、(6)−1、(6)−3の感光体とクリーニングブレードとの組み合わせにおいて、感光体の表面粗さRzを0.05[μm]から1.1[μm]まで水準品を作成し、白抜け異常画像の発生とクリーニング不良の発生とをそれぞれ評価した。条件(2)−2と条件(6)−3の感光体とクリーニングブレードは、いずれも上記関係式(A)を満たす組み合わせであり、条件(2)−1と条件(6)−1の感光体とクリーニングブレードは、いずれも上記関係式(B)を満たす組み合わせである。ここで、感光体表面のマルテンス硬度hopcは約200[N/mm]に設定した。評価条件及び白抜け異常画像の判定基準は、上記表1に記載の実験方法における判定基準と同じである。クリーニング不良の判定は、以下の4段階(◎、○、×、××)で行った。そのクリーニング不良の判定は、表1と同じ画像出力評価を90000枚行い、クリーニング不良の有無を確認した。
◎:90000枚時点で、出力画像上にクリーニング不良に起因する異常画像がなく、かつ、感光体表面上にトナーすり抜けが目視で観察されない。
○:90000枚数時点で、出力画像上にクリーニング不良に起因する異常画像がないが、感光体表面上には軽微なトナーすり抜けが目視で観察される。なお、その感光体上のトナーは、エアーなどで容易に吹き飛ばし、除去することができる状態のトナーとする。
×:90000枚時点で、出力画像上にクリーニング不良に起因する異常画像があり、感光体表面上にははっきりとトナーすり抜けが目視で観察される。なお、その感光体上のトナーは、エアーなどで吹き飛ばし、除去することができるる状態のトナーとする。
××:90000枚時点で、出力画像上にクリーニング不良に起因する異常画像があり、感光体表面上にははっきりとトナーすり抜けが目視で観察され、かつ、感光体上のトナーは、エアーなどでは簡単に吹き飛ばせず、除去できない程度に感光体表面に固着している。
上記表2の結果から、上記関係式(A)を満たす場合にも、感光体の表面粗さRzが0.05[μm]であるときは、白抜け異常画像の判定が「×」となっていることがわかる。また、上記表1の結果から、クリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度h[N/mm]を高くすることで、感光体表面の弾性仕事率Y[%]が低い場合にも、白抜け異常画像の発生を抑制することができることがわかる。
しかし、上記表2の結果からは、クリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度h[N/mm]が高い場合は、感光体の表面粗さRzが大きいとクリーニングブレードのエッジ領域の局所摩耗が発生してクリーニング不良が発生していることがわかる。すなわち、感光体の表面粗さRzにおいて、白抜け異常画像の発生を抑制するために下限値が決まり、クリーニング不良の発生を抑制するために上限値が決まることになる。上記表2から、上記関係式(A)或いは上記関係式(B)を満たす場合に、感光体の表面粗さRzを0.1[μm]以上0.7[μm]以下に設定する。それにより、白抜け異常画像の判定とクリーニング不良の判定とはいずれも少なくとも「○」となり、白抜け異常画像の発生とクリーニング不良の発生とを良好に抑制できる。また、上記表2から、上記関係式(A)或いは上記関係式(B)を満たす場合に、感光体の表面粗さRzを0.3[μm]以上0.6[μm]以下に設定する。それにより、白抜け異常画像の判定とクリーニング不良の判定とはいずれも「◎」となり、白抜け異常画像の発生とクリーニング不良の発生とをより良好に抑制することができる。
次に、感光体表面のマルテンス硬度hopcについて説明する。
感光体表面のマルテンス硬度hopcは、その値が大きいほど、感光体表面の摩耗が少なくなることがわかっている。そのため、感光体表面のマルテンス硬度hopcを高めに設定されていることによって、感光体の表面粗さRzを初期から経時で維持することができる。その結果、白抜け異常画像の発生の原因である感光体表面へのフィルミングの発生を初期から経時で抑制することができる。トナーの外添剤が感光体とクリーニングブレードの間を通過するときに、その外添剤は感光体とクリーニングブレードとに接触する。そのため、感光体表面のマルテンス硬度hopcが過剰に大きいと、クリーニングブレード側が外添剤によって感光体側よりも削られやすくなり、クリーニングブレードの摩耗が促進される。このブレード摩耗は、上記表2で述べた感光体の表面粗さRzが大きいことにより、ブレードの局所的な摩耗ではなく、ブレードが長手方向で平均的に摩耗することを意味しており、平均摩耗量が多くなってクリーニング不良が発生しやすくなる。
以下の表3は、上記関係式(A)を満たす感光体とクリーニングブレードに対し、感光体の表面粗さRzと感光体表面のマルテンス硬度hopcとを変えた場合に、90000枚後の白抜け異常画像の発生とクリーニング不良の発生とについて評価した結果を示す。なお、実験方法は、上記表1と同じ方法を採用している。また、白抜け異常画像の判定基準とクリーニング不良の判定基準も、上記表1、表2と同様としている。表3では上記関係式(A)を満たす感光体とクリーニングブレードとを用いた評価結果を示しているが、上記関係式(B)を満たす感光体とクリーニングブレードとを用いた場合でも同様な評価結果は得られる。
Figure 2017126049
上記表3に示すように、感光体の表面粗さRzを0.1[μm]とした場合、感光体表面のマルテンス硬度hopcが160[N/mm]以上190未満[N/mm]であるときは、感光体表面の凹凸が摩耗によって小さくなって白抜け異常画像の判定が「×」となっている。なお、クリーニング機能は維持されている。感光体表面のマルテンス硬度hopcが190[N/mm]以上350[N/mm]未満であるときは、白抜け異常画像が初期から90000枚まで変化せず、白抜け異常画像の判定は「○」になっており、クリーニング不良の判定も少なくとも「○」になってクリーニング機能は維持されている。感光体表面のマルテンス硬度hopcが350[N/mm]以上であると、白抜け異常画像の判定は「○」になっているものの、クリーニング不良の判定は「×」となってクリーニング機能が低下している。
また、上記表3に示すように、感光体の表面粗さRzを0.3[μm]、0.5[μm]とした場合、感光体表面のマルテンス硬度hopcが160[N/mm]以上190[N/mm]未満であるときは、白抜け異常画像の判定が「○」になっており、クリーニング不良の判定は「◎」になっていてクリーニング機能は維持されている。感光体表面のマルテンス硬度hopcが190[N/mm]以上310[N/mm]未満であるときは、白抜け異常画像及びクリーニング機能の低下がなく、白抜け異常画像の判定とクリーニング不良の判定とも「◎」となっている。感光体表面のマルテンス硬度hopcが310[N/mm]以上350[N/mm]未満であるときは、感光体表面のマルテンス硬度hopcが310[N/mm]よりも小さいときに比べてクリーニング機能が低下して、クリーニング不良の判定が「○」になっている。しかし、感光体表面のマルテンス硬度hopcが350[N/mm]であると、感光体表面のマルテンス硬度hopcが350[N/mm]よりも小さいときに比べてクリーニング機能がさらに低下して、クリーニング不良の判定が「×」となっている。
以上のことから、上記表3から、感光体表面のマルテンス硬度hopcは190[N/mm]以上350[N/mm]未満に設定することにより、感光体の表面粗さRzが経時で維持できる。それにより、白抜け異常画像の発生の原因である感光体表面へのフィルミングの発生とクリーニング不良の発生とを経時で良好に抑制できる。また、上記表3から、感光体表面のマルテンス硬度hopcは190[N/mm]以上310[N/mm]未満に設定することにより、白抜け異常画像の発生の原因である感光体表面へのフィルミングの発生とクリーニング不良の発生とを経時でさらに良好に抑制できる。
ところで、上記関係式(A)或いは上記関係式(B)を満たすように規定する場合にも、感光体表面の弾性仕事率Y[%]の値によっては、クリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度h[N/mm]を高い値に設定する場合がある。その場合、上記したように被清掃部材表面の凹凸等に対する追従性の低下、ヘタリ、エッジ欠けなどのクリーニング機能の低下が発生するおそれがある。特に、クリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度h[N/mm]の設定値が大きい場合、図4(e)に示すような単層構造(タイプ5)のクリーニングブレードにおいては、クリーニング機能の低下が顕著となるおそれがある。クリーニングブレードのエッジ領域のマルテンス硬度が高い場合には、図4(a)、(b)、(c)、(d)に示す二領域構造のクリーニングブレードを用いる。それにより、クリーニング機能の低下を抑制できるクリーニング装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することができる。そこで、以下に図4(a)、(b)、(c)、(d)に示すタイプ1〜4のクリーニングブレードに関する実施例を説明する。
(実施例1)
次に、上記実施形態の一実施例(以下、本実施例を「実施例1」という。)について説明する。
図4は、実施例1のクリーニングブレード5として用いることができるブレード部材のエッジ部61の延伸方向に直交する断面における断面形状のタイプの説明図である。図5は、ビッカース圧子を押し込むときの積算応力と、試験荷重除荷時の積算応力とを示すグラフである。
図4(a)は、エッジ領域6が、接続される支持部材3との接続部を除くクリーニングブレード5の外周に沿って設けられたタイプ1の説明図である。図4(b)は、エッジ領域6が、感光体10と対向するブレード対向面62に沿って層状に設けられたタイプ2の説明図である。図4(c)は、エッジ領域6が、エッジ部61を含みブレード対向面62と隣接するブレード先端面63に沿って設けられたタイプ3の説明図である。図4(d)は、エッジ領域6が、エッジ部61と、ブレード先端面63上の点と、ブレード対向面62上の点とに囲まれた三角形の領域であるタイプ4の説明図である。図4(e)は、単層構造のタイプ5の説明図である。
ここで、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tとは、図4(a)〜(d)に示すように、各タイプ毎に予め規定したエッジ領域6の部分の、変形前における厚さである。
具体的には、図4(a)に示すタイプ1のクリーニングブレード5では、クリーニングブレード5の外周に沿って設けられたエッジ領域6の内、感光体等の被清掃部材と対向するブレード対向面62側、及びブレード先端面63側の層状の部分の厚さ:tである。この図4(a)では、図中、ブレード対向面62側のエッジ領域6のエッジ部61を含む層状の部分の厚さ、及びブレード先端面63側のエッジ領域6のエッジ部61を含む層状の部分の厚さを図中「t」として引き出している。
図4(b)に示すタイプ2のクリーニングブレード5では、感光体等の被清掃部材と対向するブレード対向面62に沿って層状に設けられたエッジ領域6の厚さ:tである。図4(c)に示すタイプ3のクリーニングブレード5では、エッジ部61を含みブレード対向面62と隣接するブレード先端面63に沿って設けられたエッジ領域6の層状の部分の厚さ:tである。図4(d)に示すタイプ3のクリーニングブレード5では、エッジ部61と、ブレード先端面63上の点と、ブレード対向面62上の点とに囲まれた三角形のエッジ領域6のブレード先端面63における厚さ:tである。
上述したように、本実施形態のクリーニングブレード5は、図4(e)に示すエッジ部61を含むエッジ領域のみで形成された弾性部材からなる単層構造(一領域構造)のもの、或いは、エッジ部61の延伸方向に直交する断面が、エッジ部61を含むエッジ領域6と、材料又は材質が異なる他の領域であるバックアップ領域7とからなる図4(a)〜(d)示す二領域構造のものである。
弾性仕事率は、以下のようにして求められる特性値である。
ビッカース圧子を押し込むときの積算応力をWplast、試験荷重除荷時の積算応力をWelastとすると、弾性仕事率は、Welast/Wplast×100%の式で定義される(図5参照)。
弾性仕事率が高いほど、材料に力を加えて歪を発生させてから、除荷するまでの間の塑性仕事の割合が少ない。すなわち、ゴムが力により変形した際に生じる塑性変形がし難いことを表している。
(実施例2)
次に、本実施形態のプリンタ100に備えた各クリーニング装置1に用いるクリーニングブレード5の他の実施例(以下、本実施例を「実施例2」という。)について説明する。
実施例2のクリーニングブレード5と、実施例1のクリーニングブレードとでは、実施例2のクリーニングブレード5が、エッジ領域6のマルテンス硬度:h[N/mm]と、バックアップ領域7のマルテンス硬度:h[N/mm]の大小関係を規定したことに係る点のみ異なる。
したがって、実施例1と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明するとともに、特に、区別する必要が無い限り、同一、又は同様な部材には、同一の符号を付して説明する。
感光体10上の付着物を除去するクリーニングブレード5は、バックアップ領域7がエッジ領域6よりも高硬度であると、感光体10表面の凹凸等に対する追従性が低下して、感光体10表面とエッジ部との隙間を付着物が通過する、所謂、トナー抜け等が発生するおそれがある。また、エッジ領域6に含まれるエッジ部61がバックアップ領域7よりも低硬度であることにより、スティックスリップによってエッジ部61に欠けが発生するおそれもある。
そこで、実施例2のクリーニングブレード5では、エッジ領域6のマルテンス硬度:h[N/mm]を、バックアップ領域7のマルテンス硬度:h[N/mm]よりも大きくなるように構成することを規定した。
このように、エッジ領域6をバックアップ領域7よりも高硬度とすることで、トナー抜け等の発生や、スティックスリップによるエッジ部61の欠けが発生することを抑制できる。
(実施例3)
本実施形態のプリンタ100に備えた各クリーニング装置1の別例、及びそれに用いるクリーニングブレード5のさらに他の実施例(以下、本実施例を「実施例3」という。)について、図面を用いて説明する。
図6は、実施例3に係る、プリンタ100に備えるプロセスカートリッジ121の概略構成図である。なお、図6では、クリーニングブレード5として、図4(b)に示すタイプ2のブレード部材を記載している。
実施例3のクリーニング装置1及びクリーニングブレード5と、実施例1、2のクリーニング装置及びクリーニングブレード5とでは、次のことに係る点のみ異なる。すなわち、実施例1、2のクリーニング装置では、クリーニングブレードを支持する支持部材をクリーニング装置に固定していた。これに対し、実施例3のクリーニング装置1では、回動可能なクリーニングブレード5を支持する支持部材80を、バネを用いて感光体10に加圧している。つまり、実施例3のクリーニング装置1では、感光体10にクリーニングブレード5のエッジ部61を加圧する加圧方式が、バネ81の力を用いて加圧するバネ加圧方式(当接圧一定方式)である点である。
したがって、実施例1、2と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明するとともに、特に、区別する必要が無い限り、同一、又は同様な部材には、同一の符号を付して説明する。
上述した実施例1、2のクリーニングブレードを設けたクリーニング装置は、図2に示すように、感光体に向けてクリーニングブレードのエッジ部を加圧する加圧方式が、クリーニングブレードを感光体に加圧した状態で固定する固定加圧方式であった。このように、クリーニングブレードを感光体に加圧した状態で固定する固定加圧方式では、クリーニングブレードに少しでもヘタリが発生すると、エッジ部(ブレード先端部)が感光体に当接するときの線圧が著しく低下する。そして、感光体とエッジ部との間を転写残トナー等の付着物がすり抜けるクリーニング不良が発生し易い。
一方、実施例3のクリーニング装置1は、図6に示すように、感光体10に向けてクリーニングブレード5のエッジ部61を加圧する加圧方式が、バネ81の力を用いて加圧するバネ加圧方式である。これにより、仮にクリーニングブレード5にヘタリが少し生じても、エッジ部61が感光体10に当接するときの線圧が、著しく低下してしまうことを防ぎ、略一定の線圧に維持できる。つまり、バネの力を用いて加圧するバネ加圧方式のクリーニング装置1では、仮にクリーニングブレード5にヘタリが発生しても、感光体10にエッジ部61が当接するときの線圧が著しく低下せず、クリーニング不良が発生し難い。
具体的な構成としては、図6に示すように、クリーニングブレード5のバネ加圧方式は、支持部材80に設けた回転支持部82を支点とし、バネ(引っ張りバネ)81の張力でクリーニングブレード5のエッジ部61を感光体10に向けて加圧する。
加えて、クリーニングブレード5として、上述した実施例1、2のクリーニングブレードと同様な、二領域構造のブレード部材を用いて、クリーニングブレード5にヘタリ自体が発生することを抑制している。
上述したようにクリーニング装置1を構成することで、クリーニングブレード5を感光体10に当接させるときの線圧低下に起因したクリーニング不良の発生を抑制できるクリーニング装置1を提供できる。
以下、本実施形態のプリンタ100の他の特徴について、詳しく説明する。
まず、本実施形態のプリンタ100の、感光体10表面を一様帯電する帯電手段である帯電部40の特徴について図2を用いて説明する。
感光体10表面を一様帯電させる帯電部40の帯電部材に、直流電圧に交流電圧を重畳印加する接触式の帯電ローラ(帯電ロール)である帯電ローラ41を用いると、帯電電流が大きく帯電電位が安定して、高画像化、長寿命化が図れる。
しかし、接触式の帯電ローラ41に交流電圧を印加すると、感光体10の表面に凹凸等があらわれてトナーをクリーニングし難くなる。これは、感光体10表面に凹凸等があらわれると、クリーニングブレード5のエッジ部61の感光体10表面の凹凸等に対する追従性が低下したり、クリーニングブレード5のヘタリや欠けが生じたりして感光体10とエッジ部61との間をすり抜ける転写残トナー等の付着物が増加するためである。
一方、本実施形態のプリンタ100では、上述した各実施例の二領域構造のブレード部材であるクリーニングブレード5を用いることで、クリーニングブレード5のエッジ部61の感光体10の表面の凹凸等に対する追従性が低下したり、ブレード部材にヘタリや欠けが発生したりすることを抑制できる。このように抑制することで、接触式の帯電ローラ41から感光体10の表面に交流電圧を印加する帯電部40を用いても、感光体10の表面の凹凸等に起因したクリーニングブレード5のクリーニング機能の低下を抑制できる。
すなわち、各実施例のクリーニングブレード5を用いることで、感光体10を一様帯電させる帯電手段として、接触式の帯電ローラ41を備えるプリンタ100でも、感光体10の表面の凹凸等に起因したクリーニングブレード5のクリーニング機能の低下を抑制できる。
また、帯電部40の帯電部材(帯電ローラ41)に、交流電流を印加することで、感光体10とエッジ部61との間をすり抜ける転写残トナーや外添材のすり抜け量が増えると、帯電ローラ41がトナー・外添剤によって汚れて異常画像の発生の原因となる。
一方、本実施形態のプリンタ100では、上述した各実施例の二領域構造のブレードであるクリーニングブレード5を用いることで、感光体10とエッジ部61との間をすり抜ける転写残トナーや外添材のすり抜け量を低減できる。このように低減することで、感光体10表面に交流電圧を印加する帯電部40を用いても、帯電ローラ41の汚れによる、異常画像の発生を抑制できる。
すなわち、各実施例のクリーニングブレード5を用いることで、感光体10を一様帯電させる帯電手段として、感光体10に交流電流を印加する帯電部40を備えるプリンタ100でも、帯電ローラ41の汚れによる、異常画像の発生を抑制できる。
次に、本プリンタ100に用いる感光体10について詳しく説明する。
本実施形態の感光体10は、導電性支持体上に、少なくとも感光層を有し、感光体表面層は、樹脂中に無機微粒子が分散されたものであり、さらに必要に応じてその他の層等が任意に組合わされている。
まず、感光体10の層構造について、図7を用いて説明する。
図7(a)は、導電性支持体91上に表面近傍に無機微粒子を含有した感光層92を設けた一例である。図7(b)は、導電性支持体91上に感光層92及び無機微粒子を含有した表面層93を設けた一例である。図7(c)は、導電性支持体91上に電荷発生層921、電荷輸送層922を積層した感光層92及び無機微粒子を含有した表面層93を設けた一例である。図7(d)は、導電性支持体91上に下引き層94を設け、その上に電荷発生層921と電荷輸送層922とを積層した感光層92及び無機微粒子を含有した表面層93を設けた一例である。
導電性支持体91としては、体積抵抗1010[Ω・cm]以下の導電性を示すものを使用することができる。例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したものを使用することができる。あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスベルト(エンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルト等)も導電性支持体91として用いることができる。
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、導電性支持体91として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などがあげられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂があげられる。
このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、導電性支持体91として良好に用いることができる。
次に、感光層92について説明する。
感光層92は単層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生層921と電荷輸送層とで構成される場合から述べる。
電荷発生層921は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層921には、公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ用いられる。これら電荷発生物質は単独でも、2種以上混合してもかまわない。
特に、アゾ顔料および/またはフタロシアニン顔料が有効に用いられる。また、特に、CuKαの特性X線(波長1.514[Å])に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニンが有効に使用できる。
電荷発生層921は、必要に応じて結着樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体91上に塗布し、乾燥することにより形成される。
必要に応じて電荷発生層921に用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。
ここで用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。
塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。電荷発生層921の膜厚は、0.01〜5[μm]程度が適当であり、好ましくは0.1〜2[μm]である。電荷輸送層922は、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層921上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。電荷輸送物質には、電子輸送物質と正孔輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられる。
これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上混合して用いられる。
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
電荷輸送物質の量は、結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。また、電荷輸送層922の膜厚は解像度・応答性の点から、25[μm]以下とすることが好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)に異なるが、5[μm]以上が好ましい。ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。本実施形態の感光体10では、その電荷輸送層922中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、結着樹脂に対して0〜30重量%程度が適当である。レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいは、オリゴマーが使用され、その使用量は結着樹脂に対して、0〜1重量%が適当である。
電荷輸送層922が最表層となる場合は、電荷輸送層922に無機微粒子が含有されている。無機微粒子としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化珪素、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。特に金属酸化物が良好であり、さらには、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等が有効に使用できる。
無機微粒子の平均一次粒径は、0.01〜0.5[μm]であることが表面層93の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。無機微粒子の平均一次粒径が0.01[μm]以下の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等を引き起こし、0.5[μm]以上の場合には、分散液中において無機微粒子の沈降性が促進されたり、トナーの感光体表面へのフィルミングが発生したりする可能性がある。
無機微粒子の添加量は、高いほど耐摩耗性が高いので良好であるが、高すぎる場合には残留電位の上昇、保護層の書き込み光透過率が低下し、副作用を生じる場合がある。従って、概ね全固形分に対して、30重量%以下、好ましくは20重量%以下である。その下限値は、通常、3重量%である。
また、これらの無機微粒子は少なくとも一種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そうすることが無機微粒子の分散性の面から好ましい。
無機微粒子の分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。
次に、感光層92が単層構成の場合について述べる。
上述した電荷発生物質を結着樹脂中に分散した感光体10が使用できる。単層の感光層92は、電荷発生物質および電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。
また、単層の感光層92が表面層93になる場合も、上記無機微粒子が含有されている。さらに、この感光層92には上述した電荷輸送材料を添加した機能分離タイプとしても良く、良好に使用できる。また、必要により、可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。結着樹脂としては、先に電荷輸送層922で挙げた結着樹脂をそのまま用いるほかに、電荷発生層で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。
結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましくさらに好ましくは50〜150重量部である。単層の感光層92は、電荷発生物質、結着樹脂を必要ならば電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコートなどで塗工して形成できる。
単層の感光層92の膜厚は、5〜25[μm]程度が適当である。
また、本実施形態の感光体10においては、導電性支持体91と感光層92との間に下引き層94を設けることができる。
下引き層94は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層92を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。
また、下引き層94にはモアレ防止、残留電位の低減等のために、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。この下引き層94は前述の感光層92の如く適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。さらに、下引き層94として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、下引き層94には、Alを陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。
下引き層94の膜厚は1〜5[μm]が適当である。
本実施形態の感光体10においては、感光層92の最表面に無機微粒子を含有させた表面層93を設けることができる。
表面層93は、少なくとも無機微粒子とバインダー樹脂で構成される。バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂などの架橋樹脂が用いられる。
微粒子としては、有機系微粒子及び無機微粒子が用いられる。有機系微粒子としては、フッ素含有樹脂微粒子、炭素系微粒子などが上げられる。銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化珪素、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。特に金属酸化物が良好であり、さらには、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等が有効に使用できる。
無機微粒子の平均一次粒径は、0.01〜0.5[μm]あることが表面層93の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。無機微粒子の平均一次粒径が0.01[μm]以下の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等を引き起こし、0.5[μm]以上の場合には、分散液中において無機微粒子の沈降性が促進されたり、トナーの感光体表面へのフィルミングが発生したりする可能性がある。
表面層93中の無機微粒子濃度は、高いほど耐摩耗性が高いので良好であるが、高すぎる場合には残留電位の上昇、保護層の書き込み光透過率が低下し、副作用を生じる場合がある。従って、概ね全固形分に対して、50重量%以下、好ましくは30重量%以下である。その下限値は、通常、5重量%である。また、これらの無機微粒子は少なくとも一種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そうすることが無機微粒子の分散性の面から好ましい。無機微粒子の分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。
表面処理剤としては、従来用いられている表面処理剤を使用することができるが、無機微粒子の絶縁性を維持できる表面処理剤が好ましい。例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシランカップリング剤との混合処理や、Al、TiO、ZrO、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、あるいはそれらの混合処理が無機微粒子の分散性及び画像ボケの点からより好ましい。
シランカップリング剤による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことによりその影響を抑制できる場合がある。
表面処理量については、用いる無機微粒子の平均一次粒径によって異なるが、3〜30[wt%]が適しており、5〜20[wt%]がより好ましい。表面処理量がこれよりも少ないと無機微粒子の分散効果が得られず、また多すぎると残留電位の著しい上昇を引き起こす。これら無機微粒子の材料は単独もしくは2種類以上混合して用いられる。
表面層93膜厚は、1.0〜8.0[μm]の範囲であることが好ましい。
長期的に繰り返し使用される感光体10は、機械的に耐久性が高く、摩耗しにくいものとする。しかし、プリンタ100内における、帯電ローラ41などから、オゾン及びNOxガスなどが発生し感光体10の表面に付着すると、画像流れが発生する。この画像流れを防止するためには、感光層92をある一定速度以上に摩耗する必要がある。このような長期的な繰り返し使用を考慮した場合、表面層93は少なくとも1.0[μm]以上の膜厚であることが好ましい。また、表面層93膜厚が8.0[μm]よりも大きい場合は、残留電位上昇や微細ドット再現性の低下が考えられる。
無機微粒子の材料は、適当な分散機を用いることにより分散できる。また、分散液中での無機微粒子の平均粒径は、1[μm]以下、好ましくは0.5[μm]以下にあること表面層93の透過率の点から好ましい。
感光層92上に表面層93を設ける方法としては、浸漬塗工方法、リングコート法、スプレー塗工方法など用いられる。このうち一般的な表面層93の製膜方法としては、微小開口部を有するノズルより塗料を吐出し、霧化することにより生成した微小液滴を感光層92上に付着させて塗膜を形成するスプレー塗工方法が用いられる。ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
表面層93は、残留電位低減、応答性改良のため、電荷輸送物質を含有しても良い。電荷輸送物質は、電荷輸送層の説明のところに記載した材料を用いることができる。電荷輸送物質として、低分子電荷輸送物質を用いる場合には、表面層93中における濃度傾斜を有しても構わない。
また、表面層93には電荷輸送物質としての機能とバインダー樹脂の機能を持った高分子電荷輸送物質も良好に使用される。これら高分子電荷輸送物質から構成される表面層93は耐摩耗性に優れたものである。高分子電荷輸送物質としては、公知の材料が使用できるが、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルの中から選ばれる少なくとも一つの重合体であることが好ましい。特に、トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートが好ましい。
感光体10の表面層93の弾性仕事率、或いはマルテンス硬さは、無機微粒子の添加量や樹脂種により、適宜、弾性仕事率、マルテンス硬度を制御する。ポリカーボネート、ポリアリレートなどの樹脂は、樹脂骨格中に剛直な構造を取り込むことにより、弾性仕事率及びマルテンス硬度が高まる。また、上記高分子電荷輸送物質を採用することにより、弾性仕事率及びマルテンス硬度が高まる。
次に、本実施形態のプリンタ100に好適に用いることができるトナーについて、図面を用いて説明する。
図8は、トナーの円形度の測定方法の説明図であり、図8(a)が実際のトナー投影形状の周囲長:C1と粒子投影面積:Sの説明図、図8(b)が図8(a)の粒子投影面積:Sと同じ面積の真円の外周長:C2の説明図である。
本実施形態のプリンタ100に用いるトナーとしては、画質向上のために、高円形化、小粒径化がし易い懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法により製造された重合トナーを用いるのが好ましい。特に、円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]以下の重合トナーを用いるのが好ましい。平均円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]のものを用いることにより、より高解像度の画像を形成することができる。
ここでいう「円形度」は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製、商品名)により計測した平均円形度である。具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150[ml]中に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜0.5[ml]加え、更に測定試料(トナー)を0.1〜0.5[g]程度加える。その後、このトナーが分散した懸濁液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、分散液濃度が3000〜1[万個/μl]となるようにしたものを上述の分析装置にセットして、トナーの形状及び分布を測定する。
そして、この測定結果に基づき、図8(a)に示す実際のトナー投影形状の外周長をC1、その投影面積をSとし、この投影面積Sと同じ面積の図8(b)に示す真円の外周長をC2としたときのC2/C1を求め、その平均値を円形度とした。
体積平均粒径については、コールターカウンター法によって求めることが可能である。具体的には、コールターマルチサイザー2e型(コールター社製)によって測定したトナーの個数分布や体積分布のデータを、インターフェイス(日科機社製)を介してパーソナルコンピュータに送って解析するのである。より詳しくは、1級塩化ナトリウムを用いた1%NaCl水溶液を電解液として用意する。そして、この電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5[ml]加える。更に、これに被検試料としてのトナーを2〜20[mg]加え、超音波分散器で約1〜3[分間]分散処理する。
そして、別のビーカーに電解水溶液100〜200[ml]を入れ、その中に分散処理後の溶液を所定濃度になるように加えて、上記コールターマルチサイザー2e型にかける。
アパーチャーとしては、100[μm]のものを用い、50,000個のトナー粒子の粒径を測定する。
チャンネルとしては、2.00〜2.52[μm]未満;2.52〜3.17[μm]未満;3.17〜4.00[μm]未満;4.00〜5.04[μm]未満;5.04〜6.35[μm]未満;6.35〜8.00[μm]未満;8.00〜10.08[μm]未満;10.08〜12.70[μm]未満;12.70〜16.00[μm]未満;16.00〜20.20[μm]未満;20.20〜25.40[μm]未満;25.40〜32.00[μm]未満;32.00〜40.30[μm]未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00[μm]以上32.0[μm]以下のトナー粒子を対象とする。そして、「体積平均粒径=ΣXfV/ΣfV」という関係式に基づいて、体積平均粒径を算出する。但し、「X」は各チャンネルにおける代表径、「V」は各チャンネルの代表径における相当体積、「f」は各チャンネルにおける粒子個数である。
以上、本実施形態について、図面を参照しながら説明してきたが、具体的な構成は、上述した本実施形態のクリーニングブレード5やクリーニング装置1を備えた構成に限られるものではなく、要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等を行っても良い。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
弾性材料からなるブレード部材で構成され、ブレード先端部を感光体10等の被清掃部材の表面に当接させ、表面移動する被清掃部材の表面から付着物を除去するクリーニングブレード5において、被清掃部材表面の弾性仕事率がY[%]であるとき、前記ブレード部材は、当該ブレード部材のマルテンス硬度h[N/mm]が以下の関係式(A)を満たすよう構成されていることを特徴とするものである。
Y≧−3.33×h+51.6 ・・・(A)
弾性材料からなるブレード部材の硬度を表す指標として、一般的に弾性材料の硬度として広く用いられているJIS−A測定法によるゴム硬度ではなく、マルテンス硬度を用いている。このマルテンス硬度は、微小硬度計を用いて微小な領域の硬度を測定した特性であり、JIS−A測定法によるゴム硬度のように測定対象の領域以外の領域の影響が少ない。すなわち、微小な領域のみの硬さとその変形量を規定するのに適している。また、被清掃部材として例えば感光体の塑性変形の大きさをあらわす指標として、弾性仕事率がある。その弾性仕事率が低いときは、感光体の塑性変形がし易いことをあらわし、逆に感光体の弾性仕事率が高いときは、感光体の塑性変形がし難いことをあらわす。
一般に、ブレード部材のマルテンス硬度を高くすることで、ブレード部材の感光体表面に対する先端圧力が高められ、クリーニング機能を高められる。しかし、ブレード部材のマルテンス硬度がある値(上限値)を超えると、ブレード部材の感光体表面の凹凸等に対する追従性が低下し、感光体表面上の転写残トナー等の付着物が感光体表面とブレード部材との間をすり抜け易くなってかえってクリーニング機能が低下する。よって、ブレード部材のマルテンス硬度を高めるのには、限界がある。一方、ブレード部材のマルテンス硬度を低くすることで、ブレード部材の感光体表面の凹凸等に対する追従性は高められ、感光体表面上の付着物は感光体表面とブレード部材との間をすり抜け難くなってクリーニング機能は上がる。しかし、ブレード部材のマルテンス硬度もある値(下限値)を超えると、ブレード先端部のスティックスリップに起因して付着物が感光体表面に擦りつけられ、感光体表面へのフィルミングが発生する。よって、ブレード部材のマルテンス硬度を下げるのにも、限界がある。以上により、ブレード部材のマルテンス硬度には、上限値と下限値とで定まる許容範囲があり、その許容範囲内におさまっているマルテンス硬度をもつブレード部材を用いることで、高いクリーニング機能を実現しつつ感光体表面へのフィルミングの発生を抑制できると考えられる。
本願発明者らは、上記実施形態の実験で説明したように、例えば上記許容範囲内のマルテンス硬度をもつブレード部材を用いて感光体表面をクリーニングしたところ、感光体によっては、感光体表面へのフィルミング発生の有無があることに気付いた。さらには、感光体表面へのフィルミングが発生した感光体と、感光体表面へのフィルミングが発生しなかった感光体との物性を調べてみると、感光体表面の弾性仕事率が互いに異なっていた。そのことから、感光体表面へのフィルミングの発生の有無は、感光体の弾性仕事率に関係していることがわかった。そこで、本願発明者らは、感光体表面の弾性仕事率とブレード部材のマルテンス硬度とを変更し、感光体表面へのフィルミングに起因する白抜け異常画像の発生の有無を調べてみたところ、次のようなことがわかった。すなわち、上記許容範囲内のマルテンス硬度をもつブレード部材を用いて感光体表面をクリーニングしたとき、感光体表面の弾性仕事率が低い感光体ほど、白抜け異常画像が発生し易くなっていた。それは、以下のような事象によるものと推測される。ブレード部材で堰き止められた転写残トナー等の付着物の一部が、感光体表面とブレード部材との間に潜り込んでその間をすり抜けることがある。そのとき、付着物の一部はブレード部材の弾性力によって感光体表面に押し付けられ、その押し付けられた感光体表面の部分は窪む。感光体表面の塑性変形がし易いので、付着物の一部が押し付けられて窪んだ感光体表面の部分は、ブレード部材によるクリーニング箇所を通過した後も、ほぼ窪んだ状態のままになっている。その結果、クリーニング箇所を通過した後も、感光体表面とブレード部材との間をすり抜けた付着物の一部は、その感光体表面の窪みの中に存在することになる。それにより、ブレード部材のブレード先端部は、その窪みの中の付着物に接触し難く、窪みの中の付着物を掻き取り難くなったものと推測される。逆に、感光体表面の弾性仕事率が高い感光体ほど、白抜け異常画像が発生し難くなった。これは、感光体表面の塑性変形がし難いので、付着物の一部が押し付けられて窪んだ感光体表面の部分は、ブレード部材によるクリーニング箇所を通過した後、押し付けられる前の状態にほぼ戻る。その結果、ブレード部材のブレード先端部は、感光体表面上の付着物の一部を掻き取り易くなり、クリーニング機能が高められたものと推測される。
本願発明者らは、感光体表面の弾性仕事率とブレード部材のマルテンス硬度との間の関係が、上記実施形態の実験結果に基づき求めた上記関係式(A)を満たしていれば、感光体表面へのフィルミングの発生を良好に抑制できることを見出した。本態様によれば、上記許容範囲内のマルテンス硬度をもつブレード部材を用いてフィルミングが発生した場合、感光体表面の弾性仕事率がY[%]であるとき、ブレード部材のマルテンス硬度h[N/mm]が上記関係式(A)を満たすよう、ブレード部材を構成する。それにより、上記許容範囲内のマルテンス硬度をもつブレード部材を用いてフィルミングが発生した場合であっても、白抜け異常画像の発生の原因である感光体表面へのフィルミングの発生を抑制できるクリーニングブレードを提供することができる。
(態様B)
弾性材料からなるブレード部材で構成され、ブレード先端部を感光体10等の被清掃部材の表面に当接させ、表面移動する被清掃部材の表面から付着物を除去するクリーニングブレード5において、被清掃部材表面の弾性仕事率がY[%]であるとき、前記ブレード部材は、当該ブレード部材のマルテンス硬度h[N/mm]が以下の関係式(A)を満たすよう構成されていることを特徴とするものである。
Y≧−4.31×h+58.5 ・・・(B)
本態様によれば、上記実施形態の実験を行った結果、被清掃部材として例えば感光体表面の弾性仕事率とブレード部材のマルテンス硬度との間の関係が上記関係式(B)を満たすことで、態様Aの上記関係式(A)を満たす場合に比べて、感光体表面へのフィルミングの発生をさらに良好に抑えられることがわかった。
本態様では、感光体表面の弾性仕事率がY[%]であるとき、ブレード部材のマルテンス硬度h[N/mm]が上記関係式(B)を満たすよう、ブレード部材を構成した。それにより、態様Aに比べて感光体表面へのフィルミングの発生をさらに良好に抑制できるクリーニングブレードを提供することができる。
(態様C)
(態様A)又は(態様B)において、前記被清掃部材の表面粗さRzが、0.1[μm]以上0.7[μm]以下に設定されていることを特徴とするものである。
本願発明者らは、上記関係式(A)或いは上記関係式(B)を満たすマルテンス硬度h[N/mm]のクリーニングのブレード部材を用いて、上記関係式(A)或いは上記関係式(B)を満たす被清掃部材として例えば感光体をクリーニングした。そのとき、感光体の表面粗さによっても白抜け異常画像発生の有無があることに気付いた。そこで、本願発明者らは、上記関係式(A)或いは上記関係式(B)を満たすブレード部材のマルテンス硬度h[N/mm]に対し、上記関係式(A)或いは上記関係式(B)を満たす感光体の表面粗さRzの値を変更し、白抜け異常画像発生の有無を調べてみたところ、次のようなことがわかった。すなわち、感光体表面に凹凸を設けると、クリーニングのブレード先端部が凹部の底表面全体に接触し難くなって感光体表面との接触面積が減り、クリーニングのブレード部材がトナーの外添剤を感光体に擦りつけ難くなる。その結果、スティックスリップの発生が抑えられ、白抜け異常画像に起因するフィルミングの発生を抑制することができる。ところが、感光体の表面粗さRzの値が過剰に大きいと、クリーニングのブレード先端部が感光体表面の凹凸によって局所的に摩耗するので、その部分でのトナーすり抜けが発生してクリーニング不良が発生するおそれがある。そのため、感光体の表面粗さRzを高くするにも限界がある。以上により、感光体の表面粗さRzには下限値と上限値とで定まる許容範囲があって、上記関係式(A)或いは上記関係式(B)を満たすとともにその許容範囲内におさまっている表面粗さRzの感光体を、上記関係式(A)或いは上記関係式(B)を満たすブレード部材を用いてクリーニングする。それにより、白抜け異常画像の発生の原因である感光体表面へのフィルミングの発生とクリーニング不良の発生とをともに抑制できると考えられる。
本態様によれば、態様A又は態様Bに対応する実験とは別の実験を行った結果、被清掃部材の表面粗さRzが、0.1[μm]以上0.7[μm]以下に設定されていることにより、白抜け異常画像の発生の原因である感光体表面へのフィルミングの発生とクリーニング不良の発生とを良好に抑制することができるがわかった。
本態様では、被清掃部材の表面粗さRzが、0.1[μm]以上0.7[μm]以下に設定されていることにより、白抜け異常画像の発生の原因である感光体表面へのフィルミングの発生とクリーニング不良の発生とを良好に抑制することができる。
(態様D)
(態様A)又は(態様B)において、前記被清掃部材の表面粗さRzが、0.3[μm]以上0.6[μm]以下に設定されていることを特徴とするものである。
本態様によれば、態様A又は態様Bに対する実験とは別の実験を行った結果、被清掃部材として例えば感光体の表面粗さRzが0.3[μm]以上0.6[μm]以下に設定されていることで、態様Cに比べて白抜け異常画像の発生の原因である感光体表面へのフィルミングの発生とクリーニング不良の発生とをさらに良好に抑えられることがわかった。
本態様では、感光体の表面粗さRzが0.3[μm]以上0.6[μm]以下に設定されていることにより、態様Cに比べて白抜け異常画像の発生の原因である感光体表面へのフィルミングの発生とクリーニング不良の発生とをさらに良好に抑制することができる。
(態様E)
(態様A)乃至(態様D)のいずれかにおいて、前記被清掃部材表面のマルテンス硬度hopcが、190[N/mm]以上350[N/mm]未満に設定されていることを特徴とするものである。
一般的に、被清掃部材として例えば感光体表面のマルテンス硬度hopcが小さいと、感光体の表面粗さはクリーニングのブレード部材によって摩耗によって小さくなって感光体の表面粗さRzの許容範囲の下限値を下回ってしまうおそれがある。一方、感光体表面のマルテンス硬度hopcが大きいほど、感光体表面の摩耗が少なくなる。そのため、感光体表面のマルテンス硬度hopcを高めに設定されていることによって、感光体の表面粗さRzは許容範囲内に維持される。ところが、トナーの外添剤が感光体とクリーニングのブレード先端部との間を通過するときに、外添剤は感光体とクリーニングのブレード先端部とに接触する。そのため、感光体表面のマルテンス硬度hopcが過剰に大きく設定されていると、クリーニングのブレード先端部側は外添剤によって感光体側よりも削られやすくなり、ブレード部材の摩耗が促進される。以上により、感光体表面のマルテンス硬度hopcにも下限値と上限値とで定まる許容範囲があって、感光体表面のマルテンス硬度hopcがその許容範囲内におさまっていれば、感光体の表面粗さRzは経時でその許容範囲におさめられると考えられる。
本願発明者らは、上記関係式(A)或いは上記関係式(B)を満たすクリーニングのブレード部材を用いて、上記関係式(A)或いは上記関係式(B)を満たす被清掃部材として例えば感光体の表面のマルテンス硬度hopcを変えて感光体をクリーニングし、白抜け異常画像の発生とクリーニング不良の発生を調べてみた。その結果、感光体表面のマルテンス硬度hopcが、190[N/mm]以上350[N/mm]未満に設定されていることにより、感光体の表面粗さRzを経時で維持できることがわかった。
本態様では、感光体表面のマルテンス硬度hopcが、190[N/mm]以上350[N/mm]未満に設定されていることにより、白抜け異常画像の発生の原因である感光体表面へのフィルミングの発生とクリーニング不良の発生とを経時で抑制することができる。
(態様F)
(態様A)乃至(態様D)のいずれかにおいて、前記被清掃部材表面のマルテンス硬度hopcが、190[N/mm]以上310[N/mm]未満に設定されていることを特徴とするものである。
本態様によれば、上記実施形態の実験を行った結果、被清掃部材として例えば感光体のマルテンス硬度hopcが、190[N/mm]以上310[N/mm]未満に設定されていることにより、態様Eに比べて白抜け異常画像の発生の原因である感光体表面へのフィルミングの発生とクリーニング不良の発生を経時でさらに良好に抑制できることがわかった。
本態様では、感光体のマルテンス硬度hopcが、190[N/mm]以上310[N/mm]未満に設定されていることにより、態様Eに比べて白抜け異常画像の発生の原因である感光体表面へのフィルミングの発生とクリーニング不良の発生とを経時でさらに良好に抑制することができる。
(態様G)
(態様A)乃至(態様F)において、前記ブレード部材は、前記ブレード先端部の延伸方向に直交する断面に、前記ブレード先端部を含むエッジ領域と、材料又は材質が異なる他の領域とからなり、前記エッジ領域のマルテンス硬度が、前記他の領域のマルテンス硬度よりも大きいことを特徴とするものである。
被清掃部材としての感光体上の付着物を除去するブレード部材では、他の領域(バックアップ領域)がエッジ領域よりも高硬度であると、ブレード部材の感光体表面の凹凸等に対する追従性が低下して、感光体表面とブレード先端部との隙間を付着物が通過する、所謂、トナー抜け等が発生するおそれがある。また、エッジ領域に含まれるブレード先端部の他の領域よりも低硬度であることにより、スティックスリップによってブレード先端部に欠けが発生するおそれがある。
本態様によれば、エッジ領域を他の領域よりも高硬度とすることで、トナー抜け等の発生や、スティックスリップによるブレード先端部の欠けが発生することを抑制できる。
(態様H)
ブレード部材のブレード先端部を表面移動する被清掃部材の表面に当接して被清掃部材の表面から付着物を除去するクリーニング装置1において、前記被清掃部材に向けて前記ブレード先端部を加圧する加圧方式が、バネの力を用いて加圧するバネ加圧方式であり、前記ブレード部材として、(態様A)乃至(態様G)のいずれかに記載のクリーニングブレードを備えることを特徴とするものである。
被清掃部材としての感光体にブレード部材のブレード先端部を加圧する加圧方式が、ブレード部材を感光体に加圧した状態で固定する固定加圧方式のクリーニング装置では、ブレード部材にヘタリが発生すると、感光体に先端部が当接するときの線圧が著しく低下する。そして、感光体とブレード先端部との間を転写残トナー等がすり抜けるクリーニング不良が発生し易い。
本態様によれば、感光体に向けてブレード先端部を加圧する加圧方式が、バネの力を用いて加圧するバネ加圧方式のクリーニング装置では、仮にブレードにヘタリが発生しても、感光体にブレード先端部が当接するときの線圧が著しく低下せず、クリーニング不良が発生し難い。
さらに、被清掃部材にブレード先端部を当接させるブレード部材として、(態様A)乃至(態様G)のいずれかのクリーニングブレードを備えることで、ヘタリの発生自体を抑制できる。
よって、クリーングブレードを感光体に当接させるときの線圧低下が原因となるクリーニング不良の発生を抑制できるクリーニング装置を提供できる。
(態様I)
感光体10等の像担持体表面を帯電させる帯電部40等の帯電手段と、帯電された像担持体を露光して静電潜像を形成する露光装置140等の露光手段と、静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像部50等の現像手段と、可視像を転写紙などの記録媒体に転写する二次転写ローラ165等の転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着装置30等の定着手段と、像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを有するプリンタ100等の画像形成装置において、前記像担持体にエッジ部61等のブレード先端部を当接させるブレード部材として、(態様A)乃至(態様G)のいずれかのクリーニングブレード5を用いるクリーニング装置1、または、前記クリーニング手段として、(態様H)のクリーニング装置1を備えることを特徴とするものである。
本態様によれば、転写後の像担持体のクリーニングを良好に行え、クリーニング不良が原因となる白抜け異常画像の発生を抑制できる画像形成装置を提供できる。
(態様J)
感光体10等の像担持体と、少なくとも該像担持体上に残留したトナーを除去するクリーニング装置1等のクリーニング手段を一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジ121において、前記像担持体にブレード先端部を当接させるブレード部材として、(態様A)乃至(態様G)のいずれかクリーニングブレード5を用いるクリーニング装置1、または、前記クリーニング手段として、(態様H)のクリーニング装置1を備えることを特徴とするものである。
本態様によれば、転写後の像担持体のクリーニングを良好に行え、クリーニング不良が原因となる白抜け異常画像の発生を抑制でき、良好な画像を得ることができるプロセスカートリッジを提供することができる。
1 クリーニング装置
3 支持部材
5 クリーニングブレード
6 エッジ領域
7 バックアップ領域(他の領域)
10 感光体(被清掃部材)
30 定着装置
40 帯電部
41 帯電ローラ
50 現像部
61 エッジ部(ブレード先端部)
62 ブレード対向面
63 ブレード先端面
80 支持部材
81 バネ
82 回転支持部
100 プリンタ
121 プロセスカートリッジ
140 露光装置
160 中間転写装置
165 二次転写ローラ
特開2014−240946号公報

Claims (10)

  1. 弾性材料からなるブレード部材で構成され、ブレード先端部を被清掃部材の表面に当接させ、表面移動する被清掃部材の表面から付着物を除去するクリーニングブレードにおいて、
    被清掃部材表面の弾性仕事率がY[%]であるとき、前記ブレード部材は、当該ブレード部材のマルテンス硬度h[N/mm]が以下の関係式(A)を満たすよう構成されていることを特徴とするクリーニングブレード。
    Y≧−3.33×h+51.6 ・・・(A)
  2. 弾性材料からなるブレード部材で構成され、ブレード先端部を被清掃部材の表面に当接させ、表面移動する被清掃部材の表面から付着物を除去するクリーニングブレードにおいて、
    被清掃部材表面の弾性仕事率がY[%]であるとき、前記ブレード部材は、当該ブレード部材のマルテンス硬度h[N/mm]が以下の関係式(B)を満たすよう構成されていることを特徴とするクリーニングブレード。
    Y≧−4.31×h+58.5 ・・・(B)
  3. 請求項1又は2に記載のクリーニングブレードにおいて、
    前記被清掃部材の表面粗さRzが、0.1[μm]以上0.7[μm]以下に設定されていることを特徴とするクリーニングブレード。
  4. 請求項1又は2に記載のクリーニングブレードにおいて、
    前記被清掃部材の表面粗さRzが、0.3[μm]以上0.6[μm]以下に設定されていることを特徴とするクリーニングブレード。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクリーニングブレードにおいて、
    前記被清掃部材表面のマルテンス硬度hopcが、190[N/mm]以上350[N/mm]未満に設定されていることを特徴とするクリーニングブレード。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクリーニングブレードにおいて、
    前記被清掃部材表面のマルテンス硬度hopcが、190[N/mm]以上310[N/mm]未満に設定されていることを特徴とするクリーニングブレード。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のクリーニングブレードにおいて、
    前記ブレード部材は、前記ブレード先端部の延伸方向に直交する断面に、前記ブレード先端部を含むエッジ領域と、材料又は材質が異なる他の領域とからなり、前記エッジ領域のマルテンス硬度が、前記他の領域のマルテンス硬度よりも大きいことを特徴とするクリーニングブレード。
  8. ブレード部材のブレード先端部を表面移動する被清掃部材の表面に当接して被清掃部材の表面から付着物を除去するクリーニング装置において、
    前記被清掃部材に向けて前記ブレード先端部を加圧する加圧方式が、バネの力を用いて加圧するバネ加圧方式であり、前記ブレード部材として、請求項1乃至7のいずれか一に記載のクリーニングブレードを備えることを特徴とするクリーニング装置。
  9. 像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された像担持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを有する画像形成装置において、
    前記像担持体にブレード先端部を当接させるブレード部材として、請求項1乃至7のいずれか一に記載のクリーニングブレードを用いるクリーニング装置、または、前記クリーニング手段として、請求項8に記載のクリーニング装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  10. 像担持体と、少なくとも該像担持体上に残留したトナーを除去するクリーニング手段を一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジにおいて、
    前記像担持体にブレード先端部を当接させるブレード部材として、請求項1乃至7のいずれか一に記載のクリーニングブレードを用いるクリーニング装置、または、前記クリーニング手段として、請求項8に記載のクリーニング装置を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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