JP2013214037A - 画像形成装置、及び、プロセスカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】感光体及びクリーニングブレードの異常摩耗並びに異音の発生、クリーニングブレード先端稜線部のめくれの発生を抑制しつつ、長期に渡って、クリーニングブレードの先端稜線部の感光体に対する追随性を良好にして良好なクリーニング性能を維持する。
【解決手段】感光体3と、先端稜線部を表面移動する感光体表面に当接するクリーニングブレード62とを備えた画像形成装置において、感光体はアクリル又は/及びメタクリル樹脂からなる架橋樹脂表面層93を有し、クリーニングブレードの先端稜線部は、弾性ブレード622の弾性体からなる基材、基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62d、アクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623の積層構成である。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置、及び、この画像形成装置に採用されるプロセスカートリッジに関するものである。
従来、電子写真式の画像形成装置では、感光体などの像担持体について、転写紙や中間転写体へトナー像を転写した後の表面に付着した不必要な転写残トナーはクリーニング手段たるクリーニング装置によって除去している。
このクリーニング装置のクリーニング部材として、一般的に構成を簡単にでき、クリーニング性能も優れていることから、短冊形状のクリーニングブレードを用いたものがよく知られている。このクリーニングブレードは、ポリウレタンゴムなどの弾性体で構成されている。そして、クリーニングブレードの基端を支持部材で支持して先端稜線部を像担持体の周面に押し当て、像担持体上に残留するトナーをせき止めて掻き落とし除去する。
また、近年の高画質化の要求に応えるべく、重合法等により形成された小粒径で球形に近いトナー(以下、重合トナー)を用いた画像形成装置が知られている。この重合トナーは、従来の粉砕トナーに比べて転写効率が高いなどの特徴があり、上記要求に応えることが可能である。しかし、重合トナーは、クリーニングブレードを用いて像担持体表面から除去しようとしても十分に除去することが困難であり、クリーニング不良が発生してしまうという問題を有している。これは、小粒径で且つ球形度に優れた重合トナーが、ブレードと像担持体との間に形成される僅かな隙間をすり抜けるからである。
かかるすり抜けを抑えるには、像担持体とクリーニングブレードとの当接圧力を高めてクリーニング能力を高める必要がある。しかし、特許文献1に記載されるように、次のような不具合を生じることが知られている。
クリーニングブレードの当接圧を高めると、図8(a)に示すように、像担持体123とクリーニングブレード62との摩擦力が高まり、クリーニングブレード62が像担持体123の移動方向に引っ張られて、クリーニングブレード62の先端稜線部62cがめくれてしまう。このめくれたクリーニングブレード62が、そのめくれに抗して原形状態に復元する際に異音が発生することがある。さらに、クリーニングブレード62の先端稜線部62cがめくれた状態でクリーニングをし続けると、図8(b)に示すように、クリーニングブレード62のブレード先端面62aの先端稜線部62cから数[μm]離れた箇所に局所的な摩耗が生じてしまう。このような状態で、さらにクリーニングを続けると、この局所的な摩耗が大きくなり、最終的には、図8(c)に示すように、先端稜線部62cが欠落してしまう。先端稜線部62cが欠落してしまうと、トナーを正常にクリーニングできなくなり、クリーニング不良を生じてしまう。
上記特許文献1には、表面がイソシアネート化合物、フッ素化合物、及び、シリコーン化合物から選ばれる少なくとも1種が含浸処理することにより低摩擦処理された弾性ブレード(弾性体ブレード)と、この弾性ブレードの先端稜線部を覆う弾性ブードよりも硬い紫外線硬化樹脂からなる表面層とで構成されたクリーニングブレードが記載されている。
このクリーニングブレードは、弾性ブレードよりも固い表面層を設けることで先端稜線部の硬度を高くすることにより、先端稜線部を像担持体の表面移動方向に変形するのを抑制できる。また、経時使用で表面層が摩耗して弾性ブレードの先端稜線部が露出した場合も、弾性ブレードの含浸部分が像担持体表面に当接することにより、弾性ブレードと像担持体との間で生じる摩擦力が低減され、露出した部分が変形するのを抑制できる。これにより、先端稜線部のめくれを抑制するとともに、クリーニングブレードの耐摩耗性を高めて、経時におけるクリーニング不良を抑制することができるとされている。
また、弾性ブレードに硬い表面層を設けて先端稜線部の硬度を高くしたクリーニングブレードとしては、下記構成のものも知られている。特許文献2には、弾性ブレードの少なくとも先端稜線部に、鉛筆硬度B〜6Hの皮膜硬度を有する樹脂からなる表面層を設けたクリーニングブレードが記載されている。特許文献3には、シリコーンを含有した紫外線硬化材料を弾性ブレードに含浸させて膨潤させた後、紫外線照射処理してクリーニングブレードの少なくと像担持体と当接する当接部に弾性ブレードよりも硬い表面層を形成したものが記載されている。特許文献4には、アクリレート重合体をクリーニングブレード表面から5[μm]以上100[μm]以下の深さまで含浸させた後、アクリレート重合体をクリーニングブレード表面に積層させ、紫外線照射処理してこの紫外線硬化材料を硬化させたクリーニングブレードが記載されている。
しかしながら、上記弾性ブレードよりも硬い先端稜線部を有するクリーニングブレードでも、像担持体に形成される粉体量が非常に多い連続的なベタ画像形成時等のクリーニングに対して厳しい条件では、クリーニング不良を生じてしまうことがあった。これは、以下の理由によるものと考えられる。
すなわち、上記弾性ブレードの先端面の長手方向にわたって表面層や含浸部分を設けているため、表面層や含浸部分の影響により弾性ブレードの弾性が阻害されることがある。弾性ブレードの弾性が阻害されると、像担持体が偏心していたり、像担持体表面に微小なうねりがあったりした場合、像担持体表面に当接するクリーニングブレードの長手方向で当接圧が変動し、クリーニングブレードの先端稜線部の像担持体表面への追随性が低下してしまう。連続的なベタ画像形成時など、クリーニングブレードによって、多くのトナーが堰き止められているとき、堰き止められているトナーによるクリーニングブレードへの押圧力が高くなる。そのため、クリーニングブレードの像担持体に対する当接圧が低い部分では、クリーニングブレードが当接する力よりも像担持体上のトナーによるクリーニングブレードへの押圧力が勝ると、その部分で当接状態が維持できなくなり、クリーニングブレードをトナーがすり抜けてしまう。その結果、像担持体に形成される粉体量が非常に多い連続的なベタ画像形成時等の厳しい条件では、クリーニング不良が生じてしまったと考えられる。
クリーニングブレードの先端稜線部における追随性を良好にするために、表面層を薄くしたり、ゴム部材に対する紫外線硬化材料の含浸量を少なくしたりすることが考えられる。しかしながら、これらは使用早期に表面層や含浸部が摩耗してゴム部材が露出してしまい易い。このため、経時において異常摩耗や異音が発生したり、先端めくれが発生したりしてしまい、耐久性が得られないという問題がある。
また、上記弾性ブレードよりも硬い先端稜線部を有するクリーニングブレードを用いた場合は、弾性ブレードを用いた場合に比べて、感光体表面が早期に摩耗して、地肌汚れなどの画質の低下が早期に起こるといった問題が生じる。感光体表面の早期摩耗を抑制する手段としては、感光体の耐摩耗性を向上させることが考えられる。感光体の耐磨耗性を向上させる手段としては、感光体表面に架橋樹脂を設ける技術がある(特許文献5〜特許文献12等)。
特許文献1には、上記構成の弾性ブレードよりも硬い先端稜線部を有するクリーニングブレードを当接させる感光体として、架橋型電荷輸送材料からなる表面層を設けた感光体を用いる画像形成装置も記載されている。しかし、硬い層同士が長期に摩擦を伴い接触しているため、その組み合わせによっては、経時でクリーニングブレードまたは感光体の摩耗が促進されて、経時でクリーニング不良を発生させてしまうことがあった。これは、クリーニングブレードまたは感光体の摩耗が促進されると、クリーニングブレードと感光体との間に微小な隙間が形成され易い。この隙間により、クリーニングブレードの先端稜線部と感光体表面との当接状態が維持できずにトナーがすり抜けてしまい、経時でクリーニング不良が生じてしまうと考えられる。
すなわち、この装置は機械的耐久性をそれぞれ向上させたクリーニングブレードと感光体とを組み合わせたものに過ぎず、近年の画像形成装置に求められる高品質、耐久性からみると、長期に渡ってクリーニングブレードの先端稜線部の感光体表面への追随性を良好にして良好なクリーニング性能を維持するという点からは不十分である。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、感光体及びクリーニングブレードの異常摩耗並びに異音の発生、クリーニングブレード先端稜線部のめくれの発生を抑制しつつ、長期に渡って、クリーニングブレードの先端稜線部の感光体に対する追随性を良好にして良好なクリーニング性能を維持できる画像形成装置、及び、プロセスカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、感光体と、該感光体表面から粉体を除去するため、短冊形状の弾性ブレードから構成され、先端稜線部を表面移動する該感光体表面に当接するクリーニングブレードとを備えた画像形成装置において、上記感光体はアクリル又は/及びメタクリル樹脂からなる架橋樹脂表面層を有し、上記クリーニングブレードの先端稜線部は、該弾性ブレードの弾性体からなる基材、該基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂との混合層、及びアクリル又は/及びメタクリル樹脂層からなる表面層の積層構成であることを特徴とするものである。
本発明においては、後述する実験結果に示すように、上記架橋樹脂表面層を有する感光体と上記構成の先端稜線部を有するクリーニングブレードとを用いることで、感光体及びクリーニングブレードの異常摩耗並びに異音の発生、クリーニングブレード先端稜線部のめくれを抑制し、且つ、長期に渡って良好なクリーニング性能を維持できた。
本発明の感光体とクリーニングブレードとは、感光体の架橋樹脂表面層とクリーニングブレードの先端稜線部の表面層とのそれぞれがアクリル又は/及びメタクリル樹脂から構成されている。アクリル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル及びメタクリル樹脂は、同種類の官能基を有しており、これらの何れの組み合わせにおいても、互いに良好な親和性を示す。このため、当接する感光体の架橋樹脂表面層とクリーニングブレードの表面層とは互いに良好な親和性を示し、当接部で良好な密着性が得やすいと考えられる。また、クリーニングブレードの先端稜線部は、弾性体からなる基材と、この基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂からなる混合層と、アクリル又は/及びメタクリル樹脂からなる表面層との積層構成である。この構成では、経時使用により表面層が摩耗してしまった場合には、アクリル又は/及びメタクリル樹脂を含む混合層と、アクリル又は/及びメタクリル樹脂からなる感光体の架橋樹脂表面層とが当接する。このため、クリーニングブレードの表面層が摩耗した場合も、上記と同様の理由で、当接するクリーニングブレードの混合層と感光体の架橋樹脂表面層とは互いに良好な親和性を示し、当接部で良好な密着性が維持できる。よって、長期に渡ってクリーニングブレード先端稜線部の感光体表面への良好な追随性が得られると考えられる。
また、クリーニングブレードは、硬度の高い表面層の内側に、これよりも硬度の低い混合層が存在するので、表面層と基材との間で硬度が急激に変化することが抑制され、応力集中に起因してクリーニングブレードが破損することを防止できる。また、感光体表面との摺動において先端稜線部の挙動を適度に抑えることができ、クリーニングブレード自体の感光体表面への追随性が向上する。
さらに、クリーニングブレードの表面層と混合層がいずれもアクリル又は/及びメタクリル樹脂を含んでいるので、混合層のアクリル又は/及びメタクリル樹脂が表面層のアクリル又は/及びメタクリル樹脂に対し、いわゆる「アンカー効果」を発揮して、表面層と弾性ブレードとの密着性を増大させていると考えられる。これにより表面層の耐久性が向上していると考えられる。
このように、クリーニングブレードの先端稜線部と感光体表面との組み合わせを考慮して、クリーニングブレードの先端稜線部及び感光体表面を改良する。これにより、異常摩耗及び異音の発生、クリーニングブレード先端稜線部のめくれの発生を抑制しつつ、長期に渡って、クリーニングブレードの先端稜線部の感光体に対する追随性を良好にして良好なクリーニング性能を維持できる。
本発明によれば、感光体及びクリーニングブレードの異常摩耗並びに異音の発生、クリーニングブレード先端稜線部のめくれの発生を抑制しつつ、長期に渡って、クリーニングブレードの先端稜線部の感光体に対する追随性を良好にして良好なクリーニング性能を維持できるという優れた効果がある。
本実施形態に係るクリーニングブレードの拡大断面図、(a)は、クリーニングブレードが感光体表面に当接している状態の説明図、(b)は、クリーニングブレード62の先端稜線部62c近傍の拡大説明図。 本実施形態に係るプリンタの概略構成図。 本実施形態に係るの作像ユニットの概略構成図。 (a)及び(b)は、トナーの円形度の測定方法を説明するための説明図。 本実施形態に係るクリーニングブレードの斜視図。 弾性ブレードの摩耗幅の測定箇所を示した模式図。 従来のクリーニングブレード(a)と実施形態のクリーニングブレード(b)とを比較する概念図。 (a)は、クリーニングブレード先端稜線部がめくれた状態を示す図、(b)は、クリーニングブレードの先端面の局所的な摩耗について説明する図、(c)は、クリーニングブレードの先端稜線部が欠落した状態を示す図。 本実施形態の感光体の層構成をしめす概念図であり、(a)は単層の感光層と表面層を設けた一例、(b)は積層の感光層と表面層を設けた一例、(c)は下引き層、積層の感光層、表面層を設けた一例。 本実施形態の電荷発生物質として使用したチタニルフタロシアニンの粉末X線回折スペクトルの例。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタ500という)の一実施形態について説明する。まず、本実施形態に係るプリンタ500の基本的な構成について説明する。
図2は、プリンタ500を示す概略構成図である。プリンタ500は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記す)用の四つの作像ユニット1Y,C,M,Kを備えている。これらは、画像を形成する画像形成物質として、互いに異なる色のY,C,M,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。
四つの作像ユニット1の上方には、中間転写体としての中間転写ベルト14を備える転写ユニット60が配置されている。詳細は後述する各作像ユニット1Y,C,M,Kが備える感光体3Y,C,M,Kの表面上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト14の表面上に重ね合わせて転写される構成である。
また、四つの作像ユニット1の下方に光書込ユニット40が配設されている。潜像形成手段たる光書込ユニット40は、画像情報に基づいて発したレーザ光Lを、各作像ユニット1Y,C,M,Kの感光体3Y,C,M,Kに照射する。これにより、感光体3Y,C,M,K上にY,C,M,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット40は、光源から発したレーザ光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラー41によって偏向せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体3Y,C,M,Kに照射するものである。かかる構成のものに代えて、LDEアレイによる光走査を行うものを採用することもできる。
光書込ユニット40の下方には、第一給紙カセット151、第二給紙カセット152が鉛直方向に重なるように配設されている。これら給紙カセット内には、それぞれ、記録媒体である転写紙Pが複数枚重ねられた紙束の状態で収容されており、一番上の転写紙Pには、第一給紙ローラ151a、第二給紙ローラ152aがそれぞれ当接している。第一給紙ローラ151aが図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動せしめられると、第一給紙カセット151内の一番上の転写紙Pが、カセットの図中右側方において鉛直方向に延在するように配設された給紙路153に向けて排出される。また、第二給紙ローラ152aが図示しない駆動手段によって図2中反時計回りに回転駆動せしめられると、第二給紙カセット152内の一番上の転写紙Pが、給紙路153に向けて排出される。
給紙路153内には、複数の搬送ローラ対154が配設されている。給紙路153に送り込まれた転写紙Pは、これら搬送ローラ対154のローラ間に挟み込まれながら、給紙路153内を図2中下側から上側に向けて搬送される。
給紙路153の搬送方向下流側端部には、レジストローラ対55が配設されている。レジストローラ対55は、転写紙Pを搬送ローラ対154から送られてくる転写紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに、両ローラの回転を一旦停止させる。そして、転写紙Pを適切なタイミングで後述の二次転写ニップに向けて送り出す。
図3は、四つの作像ユニット1のうちの一つの概略構成を示す構成図である。
図3に示すように、作像ユニット1は、像担持体としてのドラム状の感光体3を備えている。感光体3はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。
感光体3の周囲には、帯電ローラ4、現像装置5、一次転写ローラ7、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10及び不図示の除電ランプ等が配置されている。
帯電ローラ4は、帯電手段としての帯電装置が備える帯電部材であり、現像装置5は、感光体3の表面上に形成された潜像をトナー像化する現像手段である。一次転写ローラ7は、感光体3の表面上のトナー像を中間転写ベルト14に転写する一次転写手段としての一次転写装置が備える一次転写部材である。クリーニング装置6は、トナー像を中間転写ベルト14に転写した後の感光体3上に残留するトナーをクリーニングするクリーニング手段である。潤滑剤塗布装置10は、クリーニング装置6がクリーニングした後の感光体3の表面上に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段である。不図示の除電ランプは、クリーニング後の感光体3の表面電位を除電する除電手段である。
帯電ローラ4は、感光体3に所定の距離を持って非接触で配置され、感光体3を所定の極性、所定の電位に帯電するものである。帯電ローラ4によって一様帯電された感光体3の表面は、潜像形成手段である光書込ユニット40から画像情報に基づいてレーザ光Lが照射され静電潜像が形成される。
現像装置5は、現像剤担持体としての現像ローラ51を有している。この現像ローラ51には、図示しない電源から現像バイアスが印加されるようになっている。現像装置5のケーシング内には、ケーシング内に収容された現像剤を互いに逆方向に搬送しながら攪拌する供給スクリュ52及び攪拌スクリュ53が設けられている。また、現像ローラ51に担持された現像剤を規制するためのドクタ54も設けられている。供給スクリュ52及び攪拌スクリュ53の二本スクリュによって撹拌・搬送された現像剤中のトナーは、所定の極性に帯電される。そして、現像剤は、現像ローラ51の表面上に汲み上げられ、汲み上げられた現像剤は、ドクタ54により規制され、感光体3と対向する現像領域でトナーが感光体3上の潜像に付着する。
クリーニング装置6は、ファーブラシ101、クリーニングブレード62などを有している。クリーニングブレード62は、感光体3の表面移動方向に対してカウンタ方向で感光体3に当接している。なお、クリーニングブレード62の詳細については後述する。
潤滑剤塗布装置10は、固形潤滑剤103や潤滑剤加圧スプリング103a等を備え、固形潤滑剤103を感光体3上に塗布する塗布ブラシとしてファーブラシ101を用いている。固形潤滑剤103は、ブラケット103bに保持され、潤滑剤加圧スプリング103aによりファーブラシ101側に加圧されている。そして、感光体3の回転方向に対して連れまわり方向に回転するファーブラシ101により固形潤滑剤103が削られて感光体3上に潤滑剤が塗布される。感光体への潤滑剤塗布により感光体3表面の摩擦係数が非画像形成時に0.2以下に維持される。
本実施形態の帯電装置は、帯電ローラ4を感光体3に近接させた非接触の近接配置方式であるが、帯電装置としては、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)を始めとする公知の構成を用いることができる。これらの帯電方式のうち、特に接触帯電方式、あるいは非接触の近接配置方式がより望ましく、帯電効率が高くオゾン発生量が少ない、装置の小型化が可能である等のメリットを有する。
光書込ユニット40のレーザ光Lの光源や除電ランプ等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。
また、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
これらの光源のうち、発光ダイオード、及び半導体レーザは照射エネルギーが高く、また600〜800[nm]の長波長光を有するため、良好に使用される。
転写手段たる転写ユニット60は、中間転写ベルト14の他、ベルトクリーニングユニット162、第一ブラケット63、第二ブラケット64などを備えている。また、四つの一次転写ローラ7Y,C,M,K、二次転写バックアップローラ66、駆動ローラ67、補助ローラ68、テンションローラ69なども備えている。中間転写ベルト14は、これら8つのローラ部材に張架されながら、駆動ローラ67の回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。四つの一次転写ローラ7Y,C,M,Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト14を感光体3Y,C,M,Kとの間に挟み込んでそれぞれ一次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト14の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加する。中間転写ベルト14は、その無端移動に伴ってY,C,M,K用の一次転写ニップを順次通過していく過程で、そのおもて面に感光体3Y,C,M,K上のY,C,M,Kトナー像が重ね合わせて一次転写される。これにより、中間転写ベルト14上に四色重ね合わせトナー像(以下、四色トナー像という)が形成される。
二次転写バックアップローラ66は、中間転写ベルト14のループ外側に配設された二次転写ローラ70との間に中間転写ベルト14を挟み込んで二次転写ニップを形成している。先に説明したレジストローラ対55は、ローラ間に挟み込んだ転写紙Pを、中間転写ベルト14上の四色トナー像に同期させ得るタイミングで、二次転写ニップに向けて送り出す。中間転写ベルト14上の四色トナー像は、二次転写バイアスが印加される二次転写ローラ70と二次転写バックアップローラ66との間に形成される二次転写電界や、ニップ圧の影響により、二次転写ニップ内で転写紙Pに一括二次転写される。そして、転写紙Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。
二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト14には、転写紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、ベルトクリーニングユニット162によってクリーニングされる。なお、ベルトクリーニングユニット162は、ベルトクリーニングブレード162aを中間転写ベルト14のおもて面に当接させており、これによって中間転写ベルト14上の転写残トナーを掻き取って除去するものである。
転写ユニット60の第一ブラケット63は、図示しないソレノイドの駆動のオンオフに伴って、補助ローラ68の回転軸線を中心にして所定の回転角度で揺動するようになっている。プリンタ500は、モノクロ画像を形成する場合には、前述のソレノイドの駆動によって第一ブラケット63を図中反時計回りに少しだけ回転させる。この回転により、補助ローラ68の回転軸線を中心にしてY,C,M用の一次転写ローラ7Y,C,Mを図中反時計回りに公転させることで、中間転写ベルト14をY,C,M用の感光体3Y,C,Mから離間させる。そして、四つの作像ユニット1Y,C,M,Kのうち、K用の作像ユニット1Kだけを駆動して、モノクロ画像を形成する。これにより、モノクロ画像形成時にY,C,M用の作像ユニット1を無駄に駆動させることによる作像ユニット1を構成する各部材の消耗を回避することができる。
二次転写ニップの図中上方には、定着ユニット80が配設されている。この定着ユニット80は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加圧加熱ローラ81と、定着ベルトユニット82とを備えている。定着ベルトユニット82は、定着部材たる定着ベルト84、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ83、テンションローラ85、駆動ローラ86、図示しない温度センサ等を有している。そして、無端状の定着ベルト84を加熱ローラ83、テンションローラ85及び駆動ローラ86によって張架しながら、図中反時計回り方向に無端移動せしめる。この無端移動の過程で、定着ベルト84は加熱ローラ83によって裏面側から加熱される。このようにして加熱される定着ベルト84の加熱ローラ83への掛け回し箇所には、図中時計回り方向に回転駆動される加圧加熱ローラ81がおもて面側から当接している。これにより、加圧加熱ローラ81と定着ベルト84とが当接する定着ニップが形成されている。
定着ベルト84のループ外側には、図示しない温度センサが定着ベルト84のおもて面と所定の間隙を介して対向するように配設されており、定着ニップに進入する直前の定着ベルト84の表面温度を検知する。この検知結果は、図示しない定着電源回路に送られる。定着電源回路は、温度センサによる検知結果に基づいて、加熱ローラ83に内包される発熱源や、加圧加熱ローラ81に内包される発熱源に対する電源の供給をオンオフ制御する。
上述した二次転写ニップを通過した転写紙Pは、中間転写ベルト14から分離した後、定着ユニット80内に送られる。そして、定着ユニット80内の定着ニップに挟まれながら図中下側から上側に向けて搬送される過程で、定着ベルト84によって加熱され、押圧されることによりフルカラートナー像が転写紙Pに定着される。
このようにして定着処理が施された転写紙Pは、排紙ローラ対87のローラ間を経た後、機外へと排出される。プリンタ500本体の筺体の上面には、スタック部88が形成されており、排紙ローラ対87によって機外に排出された転写紙Pは、このスタック部88に順次スタックされる。
転写ユニット60の上方には、Y,C,M,Kトナーを収容する四つのトナーカートリッジ100Y,C,M,Kが配設されている。トナーカートリッジ100Y,C,M,K内のY,C,M,Kトナーは、作像ユニット1Y,C,M,Kの現像装置5Y,C,M,Kに適宜供給される。これらトナーカートリッジ100Y,C,M,Kは、作像ユニット1Y,C,M,Kとは独立してプリンタ本体に脱着可能である。
次に、プリンタ500における画像形成動作を説明する。
図示しない操作部などからプリント実行の信号を受信したら、帯電ローラ4及び現像ローラ51にそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。同様に、光書込ユニット40及び除電ランプなどの光源にもそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。また、これと同期して、駆動手段としての感光体駆動モータ(不図示)により感光体3が図中矢印方向に回転駆動される。
感光体3が図中矢印方向に回転すると、まず感光体3表面が、帯電ローラ4によって所定の電位に一様帯電される。そして、光書込ユニット40から画像情報に対応したレーザ光Lが感光体3上に照射され、感光体3表面上のレーザ光Lが照射された部分が除電され静電潜像が形成される。
静電潜像の形成された感光体3の表面は、現像装置5との対向部で現像ローラ51上に形成された現像剤の磁気ブラシによって摺擦される。このとき、現像ローラ51上の負帯電トナーは、現像ローラ51に印加された所定の現像バイアスによって、静電潜像側に移動し、トナー像化(現像)される。各作像ユニット1において、同様の作像プロセスが実行され、各作像ユニット1Y,C,M,Kの各感光体3Y,C,M,Kの表面上に各色のトナー像が形成される。
このように、プリンタ500では、感光体3上に形成された静電潜像は、現像装置5によって、負極性に帯電されたトナーにより反転現像される。本実施形態では、N/P(ネガポジ:電位が低い所にトナーが付着する)の非接触帯電ローラ方式を用いた例について説明したが、これに限るものではない。
各感光体3Y,C,M,Kの表面上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト14の表面上で重なるように、順次一次転写される。これにより、中間転写ベルト14上に四色トナー像が形成される。
中間転写ベルト14上に形成された四色トナー像は、第一給紙カセット151又は第二給紙カセット152から給紙され、レジストローラ対55のローラ間を経て、二次転写ニップに給紙される転写紙Pに転写される。このとき、転写紙Pはレジストローラ対55に挟まれた状態で一旦停止し、中間転写ベルト14上の画像先端と同期を取って二次転写ニップに供給される。トナー像が転写された転写紙Pは中間転写ベルト14から分離され、定着ユニット80へ搬送される。そして、トナー像が転写された転写紙Pが定着ユニット80を通過することにより、熱と圧力の作用でトナー像が転写紙P上に定着されて、トナー像が定着された転写紙Pはプリンタ500装置外に排出され、スタック部88にスタックされる。
一方、二次転写ニップで転写紙Pにトナー像を転写した中間転写ベルト14の表面は、ベルトクリーニングユニット162によって表面上の転写残トナーが除去される。
また、一次転写ニップで中間転写ベルト14に各色のトナー像を転写した感光体3の表面は、クリーニング装置6によって転写後の残留トナーが除去され、潤滑剤塗布装置10によって潤滑剤が塗布された後、除電ランプで除電される。
プリンタ500の作像ユニット1は、図3に示すように感光体3と、プロセス手段として帯電ローラ4、現像装置5、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10などとが枠体2内に設け(収め)られている。そして、作像ユニット1は、プロセスカートリッジとしてプリンタ500本体から一体的に着脱可能となっている。プリンタ500では、作像ユニット1がプロセスカートリッジとしての感光体3と各プロセス手段とを一体的に交換するようになっているが、感光体3、帯電ローラ4、現像装置5、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10のような単位で新しいものと交換するような構成でもよい。
次に、本発明を適用したプリンタ500に好適なトナーについて説明する。
プリンタ500に用いるトナーとしては、画質向上のために、高円形化、小粒径化がし易い懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法により製造された重合トナーを用いるのが好ましい。特に、円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]以下の重合トナーを用いるのが好ましい。平均円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]のものを用いることにより、より高解像度の画像を形成することができる。
ここでいう「円形度」は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製、商品名)により計測した平均円形度である。具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150[ml]中に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜0.5[ml]加え、更に測定試料(トナー)を0.1〜0.5[g]程度加える。その後、このトナーが分散した懸濁液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、分散液濃度が3000〜1[万個/μl]となるようにしたものを上述の分析装置にセットして、トナーの形状及び分布を測定する。そして、この測定結果に基づき、図4(a)に示す実際のトナー投影形状の外周長をC1、その投影面積をSとし、この投影面積Sと同じ図4(b)に示す真円の外周長をC2としたときのC2/C1を求め、その平均値を円形度とした。
体積平均粒径については、コールターカウンター法によって求めることが可能である。
具体的には、コールターマルチサイザー2e型(コールター社製)によって測定したトナーの個数分布や体積分布のデータを、インターフェイス(日科機社製)を介してパーソナルコンピューターに送って解析するのである。より詳しくは、1級塩化ナトリウムを用いた1%NaCl水溶液を電解液として用意する。そして、この電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5[ml]加える。更に、これに被検試料としてのトナーを2〜20[mg]加え、超音波分散器で約1〜3[分間]分散処理する。そして、別のビーカーに電解水溶液100〜200[ml]を入れ、その中に分散処理後の溶液を所定濃度になるように加えて、上記コールターマルチサイザー2e型にかける。アパーチャーとしては、100[μm]のものを用い、50,000個のトナー粒子の粒径を測定する。チャンネルとしては、2.00〜2.52[μm]未満;2.52〜3.17[μm]未満;3.17〜4.00[μm]未満;4.00〜5.04[μm]未満;5.04〜6.35[μm]未満;6.35〜8.00[μm]未満;8.00〜10.08[μm]未満;10.08〜12.70[μm]未満;12.70〜16.00[μm]未満;16.00〜20.20[μm]未満;20.20〜25.40[μm]未満;25.40〜32.00[μm]未満;32.00〜40.30[μm]未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00[μm]以上32.0[μm]以下のトナー粒子を対象とする。そして、「体積平均粒径=ΣXfV/ΣfV」という関係式に基づいて、体積平均粒径を算出する。但し、「X」は各チャンネルにおける代表径、「V」は各チャンネルの代表径における相当体積、「f」は各チャンネルにおける粒子個数である。
このような重合トナーにおいては、従来の粉砕トナーを感光体3表面から除去するときと同じようにして従来のクリーニングブレード62で除去しようとしても、その重合トナーを感光体3表面から十分に除去しきれず、クリーニング不良が発生する。そこで、クリーニングブレード62の感光体3への当接圧を高めて、クリーニング性をアップしようとすると、クリーニングブレード62が早期に摩耗してしまうという問題があった。また、クリーニングブレード62と感光体3との摩擦力が高まって、クリーニングブレード62の感光体3と当接している先端稜線部62cが感光体3の移動方向に引っ張られて、先端稜線部がめくれてしまう。クリーニングブレード62の先端稜線部62cがめくれると、異音や振動、先端稜線部の欠落などの様々な問題が生じてしまう。図7は、従来のクリーニングブレードにおける問題発生の概念図である。
図5は、本実施形態のクリーニングブレード62の斜視図であり、図1は、クリーニングブレード62の拡大断面図である。図1(a)は、クリーニングブレード62が感光体3の表面に当接している状態の説明図であり、図1(b)は、クリーニングブレード62の先端稜線部62c近傍の拡大説明図である。
クリーニングブレード62は、金属や硬質プラスチックなどの剛性材料からなる短冊形状のホルダー621と、短冊形状の弾性ブレード622とで構成されている。弾性ブレード622は、ホルダー621の一端側に接着剤などにより固定されており、ホルダー621の他端側は、クリーニング装置6のケースに片持ち支持されている。
弾性ブレード622の先端稜線部62cには、詳細は後述する含浸処理により弾性体からなる基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62dが形成されている。さらに、ブレード先端面62aとブレード下面62bには、ブレード長手方向にわたってアクリル又は/及びメタクリル樹脂からなるアクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623が形成されている。
弾性ブレード622としては、感光体3の偏心や感光体3の表面の微小なうねりなどに追随できるように、高い反発弾性体率を有するものが好ましく、アクリルゴム、ニトリルゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴムなどの一般的な合成ゴム材料が用いられる。好ましくは、ウレタン基を含むゴムであるウレタンゴムなどが用いられる。
基材とアクリルまたは/及びメタクリル樹脂混合層62dは、弾性ブレード622にハケ塗り、スプレー塗工、ディップ塗工などによって、アクリルまたは/及びメタクリル系モノマーを含浸させ、架橋させることにより形成される。アクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623は、スプレー塗工、ディップ塗工、あるいはスクリーン印刷等によって、クリーニングブレード62の先端稜線部62cをアクリルまたは/及びメタクリル系モノマーで被覆し、架橋させることにより形成される。アクリルまたは/及びメタクリル系モノマーは、熱、光、電子線などのエネルギーを加えることにより、架橋反応を行う。
本実施形態において使用するアクリル及びメタクリル系モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、HPA変性トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、HPA変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトール・トリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、ECH変性グリセロールトリアクリレート、EO変性グリセロールトリアクリレート、PO変性グリセロールトリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、2,2,5,5,−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどが挙げられ、これらは単独又は2種類以上を併用しても差し支えない。
例えば、弾性ブレード622にアクリル又は/及びメタクリル系架橋性樹脂液に所定時間浸漬させて風乾させた後に、スプレー塗工、ディップ塗工、あるいはスクリーン印刷等によって、クリーニングブレード62の先端稜線部62cを被覆する。このようにアクリル又は/及びメタクリル系架橋性樹脂液に浸漬させる工程で、基材とアクリルまたは/及びメタクリル樹脂混合層62dを形成し、その後の塗工において、アクリルまたは/及びメタクリル樹脂表面層623を設けることができる。基材とアクリルまたは/及びメタクリル樹脂混合層62dの架橋樹脂を硬化させるために熱または光エネルギーを加えるタイミングとしては、アクリル又は/及びメタクリル系架橋性樹脂液に所定時間浸漬させた後、もしくは別にアクリルまたは/及びメタクリル樹脂表面層623を形成させた後のどちらでもかまわない。
アクリル又は/及びメタクリル系架橋性樹脂液に所定時間浸漬させ、形成された基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62dの膜厚は、樹脂液を構成するアクリル又はメタクリル系モノマーや溶媒種、固形分濃度、浸漬時間、温度等で制御することが可能である。
基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62dの膜厚は、5[μm]以上100[μm]以下であり、さらに好ましくは、10[μm]以上30[μm]以下である。基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62dの膜厚がこの範囲より薄い場合は、クリーニングブレード62の先端稜線部62cの適度な変形抑制機能を長期的に発現することが難い。逆に、基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62dの膜厚がこの範囲より厚い場合は、クリーニングブレード62の硬度が大きくなり、感光体3への負荷が増加し、感光体3の摩耗が大きくなったり、低温環境下で異音が発生したりする。さらにはクリーニングブレード自体に微小なクラックが入りやすくなる。なお、基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層の膜厚62dの測定方法は、特許文献4で用いられている顕微IRを用いた手法で求めることができる。
なお、アクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623は、アクリル又は/及びメタクリル系架橋性樹脂液に所定時間浸漬させた状態でも形成できるが、この場合は、形成されるアクリル又は/及びメタクリル樹脂層の膜厚が薄いことがある。そのためアクリル又は/及びメタクリル系架橋性樹脂液に所定時間浸漬させ、基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62dを形成させた後、アクリル又は/及びメタクリル系架橋性樹脂液を塗工し、形成することが好ましい。
アクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623の材料は、前記含侵材料と同種のアクリル又は/及びメタクリル系モノマーを塗工し、熱、光、電子線などのエネルギーを加えることにより、形成される。
アクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623の膜厚は、0.5[μm]以上1.0[μm]以下であることが好ましい。膜厚がこの範囲より薄い場合は、クリーニングブレード62の先端稜線部62cの適度な変形抑制機能を長期的に発現することが難い。また、膜厚がこの範囲より厚い場合は、長期的使用時にブレード先端稜線部62cの捲れやクラックなどの問題が発生しやすい。アクリル又は/及びメタクリル樹脂層の膜厚の測定方法は、断面を切断し、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡画像により、測定することが可能である。
このように、本実施形態のクリーニングブレード62の先端稜線部は、弾性ブレード622の基材に対してアクリル又は/及びメタクリル樹脂を含浸させて基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62dを形成し、その上に弾性ブレード622よりも硬いアクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623を設けた積層構成としている。このような構成では、図7(b)に示すように、当接する弾性ブレード622の先端稜線部62cが感光体3表面移動方向に変形するのを抑制することができる。さらに、経時でアクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623が摩耗して弾性ブレード622が露出したときも、基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62dにより、同様に変形を抑制することができる。これにより、クリーニングブレード62が早期に摩耗や、先端稜線部62cのめくれ、異音や振動、先端稜線部の欠落などの問題を抑制することができる。
また、本実施形態において使用するアクリル及びメタクリル系モノマーには、フッ素系アクリルモノマー/オリゴマーの添加を行なうこともできる。たとえばダイキン社製オプツールDAC−HPなどを少量添加することで、樹脂層が低摩擦係数化し、感光体との摺擦による摩擦力を低減することで、弾性ブレードおよび感光体の双方の摩耗を抑制することができる。
また、本実施形態のクリーニングブレード62は、硬度の高いアクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623の内側に、弾性ブレード622の基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62dが存在する。これにより、基材となる弾性ゴム(ウレタンゴム)の機械強度や剛性が適度に強化され、感光体3表面との摺動においてブレード先端部の挙動を適度に抑えることで良好なクリーニングを行うことができる。
また、弾性ブレード622にアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62dを設けず、基材よりも硬いのアクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623のみを備える構成では、高硬度層と基材層との境目で硬度が急激に変化して応力が集中し、弾性ブレード622が破損するおそれがある。これに対して、本実施形態のクリーニングブレード52、高硬度層と基材層との境目で硬度が急激に変化することを抑制し、応力集中に起因して弾性ブレード622が破損することを防止できる。
さらに、本実施形態のクリーニングブレード62では、表面層と混合層がいずれもアクリル又は/及びメタクリル樹脂を含んでいるので、混合層のアクリル又は/及びメタクリル樹脂が表面層のアクリル又は/及びメタクリル樹脂に対し、いわゆる「アンカー効果」を発揮して、表面層と弾性ブレードとの密着性を増大させていると考えられる。これにより表面層の耐久性が向上していると考えられる。
ここで、弾性ブレード622の基材にアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62dを設けず、この基材よりも硬いのアクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623のみを備える構成について説明する。基材よりも硬いアクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623を設けても、経時でアクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623は摩耗し減少する。このとき、長期使用に耐え得るように、アクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623を厚くすると、弾性ブレード622の先端稜線部62cにおける弾性変形を阻害して、クリーニング不良となるおそれがある。一方、弾性ブレード622の先端稜線部62cにおける弾性変形を阻害しないように、アクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623を薄くすると、短時間で基材が露出する程度にアクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623が摩耗する。硬度の低い基材が露出して感光体3の表面に直接接触すると、クリーニングブレード62と感光体3表面との摩擦が大きくなり、異常摩耗や異音が発生する。
また、樹脂材料を含浸させた混合層のみを設ける構成であると、使用開始当初のクリーニングブレードの感光体3と当接する部分の硬度が表面層を設けるものほどの硬度を得ることが出来ず、耐磨耗性が不十分となる。
特に、特許文献2の表面層として鉛筆硬度B〜6Hの樹脂を設ける構成では、表面層の耐摩耗性が十分ではなく、感光体との摺擦によって表面層が磨耗して早期に消失してしまいやすい。そこで、表面層の層厚を厚くすると、弾性ブレードの弾性性能が低下してしまい、像担持体の偏心などの変動に対する追随性が低下して、良好なクリーニング性が得られなくなってしまう。
また、特許文献3のシリコーンを含有した紫外線硬化材料を弾性ブレードに含浸させて膨潤させた後、紫外線照射処理して像担持体と当接する当接部に弾性ブレードよりも硬い表面層を形成する構成では、表面層を十分な硬度とするには多量の紫外線硬化材料を含浸させる必要がある。しかし、多量の紫外線硬化材料を含浸させると、弾性ブレードの内部に染み込んだ紫外線硬化材料の量も多くなり、含浸部が過剰硬く且つ過剰に深く形成されて、弾性ブレードの弾性が阻害される。このため、先端稜線部の像担持体表面への追随性が低下して、良好なクリーニング性が得られなくなってしまう。
このようなことから、本実施形態のクリーニングブレードは、従来のクリーニングブレードに比べて、クリーニングブレードの異常摩耗及び異音の発生、クリーニングブレード先端稜線部のめくれの発生を抑制しつつ、長期に渡って、クリーニングブレードの先端稜線部の感光体に対する追随性を良好にして良好なクリーニング性能を維持する効果が得られる。
次に、本実施形態の感光体3について説明する。
まず、感光体3における層構造について説明する。感光体は、導電性支持体91上に少なくとも、感光層92と、感光体表面にアクリル又は/及びメタクリル系架橋樹脂からなる架橋樹脂表面層93を有する構成のものであればよく、その他の層等が任意に組み合わされていても構わない。図9(a)は、導電性支持体91上に、単層の感光層92と、アクリル又は/及びメタクリル系架橋樹脂からなる架橋樹脂表面層93とを設けた一例である。また、図9(b)は、導電性支持体91上に電荷発生層921と電荷輸送層922とを積層した感光層92と、アクリル又は/及びメタクリル系架橋樹脂からなる架橋樹脂表面層93とを設けた一例である。また、図9(c)は、導電性支持体91上に下引き層94を設け、電荷発生層921、電荷輸送層922を積層した感光層92と、アクリル又は/及びメタクリル系架橋樹脂からなる架橋樹脂表面層93とを設けた一例である。
導電性支持体91としては、体積抵抗1010[Ω・cm]以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。
また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体91として用いることができる。
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性支持体91として用いることができる。導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などがあげられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂があげられる。
このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体91として良好に用いることができる。
次に、感光層92について説明する。感光層92は単層でも積層でもよい。まず、図9(b)、(c)に示す、電荷発生層921と電荷輸送層922とからなる積層構成の感光層92について説明する。
電荷発生層921は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層921には、公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ用いられる。これら電荷発生物質は単独でも、2種以上混合してもかまわない。
本発明では、特に、アゾ顔料および/またはフタロシアニン顔料が有効に用いられる。特に、下記(化1)で表されるアゾ顔料、または、チタニルフタロシアニン(特にCuKαの特性X線(波長1.514Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニン)が有効に使用できる。
Figure 2013214037
電荷発生層921は、必要に応じて結着樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体91上に塗布し、乾燥することにより形成される。
必要に応じて電荷発生層921に用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。
ここで用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。
塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層921の膜厚は、0.01〜5[μm]程度が適当であり、好ましくは0.1〜2[μm]である。
電荷輸送層922は、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層921上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられる。
これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上混合して用いられる。
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられる。
電荷輸送物質の量は、結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。
また、電荷輸送層922の膜厚は解像度・応答性の点から、25[μm]以下とすることが好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)に異なるが、5[μm]以上が好ましい。
ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
本発明の感光体の場合、その電荷輸送層922中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、結着樹脂に対して0〜30重量%程度が適当である。
レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいは、オリゴマーが使用され、その使用量は結着樹脂に対して、0〜1重量%が適当である。
次に、図9(a)に示す、感光層92が単層構成の場合について説明する。
感光層92としては、上述した電荷発生物質を結着樹脂中に分散した感光体が使用できる。単層の感光層92は、電荷発生物質、電荷輸送物質、および、結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成される。
また、必要により、感光層92に、可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。結着樹脂としては、先に電荷輸送層922で挙げた結着樹脂をそのまま用いるほかに、電荷発生層で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましく、さらに好ましくは50〜150重量部である。
単層の感光層92は、電荷発生物質、結着樹脂とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコートなどで塗工して形成できる。
単層の感光層92の膜厚は、5〜25[μm]程度が適当である。
また、本発明の感光体においては、図9(c)に示すように、導電性支持体91と感光層92との間に下引き層94を設けることができる。一般的に、下引き層94は樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層92を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。
また、下引き層94にはモアレ防止、残留電位の低減等のために、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
下引き層94は前述の感光層92の如く適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。更に本発明では、下引き層94として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。
この他、下引き層94には、Alを陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作製法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。
下引き層94の膜厚は0〜5[μm]が適当である。
本実施形態の感光体3においては、単層または積層の感光層92の上にアクリル又は/及びメタクリル系架橋樹脂からなる架橋樹脂表面層93を積層する。本実施形態で用いられる感光体3の架橋樹脂表面層93は、少なくとも電荷輸送機能を有しないアクリル又は/及びメタクリル系のラジカル重合性モノマーと電荷輸送機能を有するアクリル又は/及びメタクリル系のラジカル重合性化合物とを含む塗布液を塗布、硬化することにより形成されるものが使用される。
本実施形態で用いるラジカル重合性モノマーおよびラジカル重合性化合物に関しては、たとえば特開2011−164455号公報に記載されているような材料を用いることができる。かかる塗布液はラジカル重合性モノマーが液体である場合、これに他の成分を溶解して塗布することも可能であるが、必要に応じて溶媒により希釈して塗布される。このとき用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピルエーテルなどのエーテル系、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン系、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、セロソルブアセテートなどのセロソルブ系などが挙げられる。これらの溶媒は単独または2種以上を混合して用いてもよい。溶媒による希釈率は組成物の溶解性、塗工法、目的とする膜厚により変わり、任意である。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行うことができる。
かかる塗布液を塗布後、外部から光エネルギーを与え硬化させ、架橋表面層を形成するものが好適に用いられる。光のエネルギーとしては主に紫外光に発光波長をもつ高圧水銀灯やメタルハライドランプなどのUV照射光源が利用できるが、ラジカル重合性含有物や光重合開始剤の吸収波長に合わせ可視光光源の選択も可能である。また、ラジカル重合による架橋反応は温度によってその反応性が大きく影響を受け、UV照射時の塗膜の表面温度は20℃以上170℃以下に維持することが好ましい。塗膜の表面温度制御手段は、前述の温度範囲を維持できれば何れの方法でも良いが、熱媒体を用いて温度を制御する方法が好ましい。
架橋樹脂表面層93の形成材料を用いた場合において、塗工方法について例示すると、例えば、塗布液として、3つのアクリロイルオキシ基を有するアクリレートモノマーと、一つのアクリロイルオキシ基を有するトリアリールアミン化合物を使用する場合、これらの使用割合は7:3から3:7であり、また、重合開始剤をこれらアクリレート化合物全量に対し0.03以上0.2以下で添加し、さらに溶媒を加えて塗布液を調製する。例えば、架橋表面層の下層となる電荷輸送層において、電荷輸送物質としてトリアリールアミン系ドナー、及びバインダー樹脂として、ポリカーボネートを使用し、架橋表面層をスプレー塗工により形成する場合、上記塗布液の溶媒としては、テトラヒドロフラン、2−ブタノン、酢酸エチル等が好ましく、その使用割合は、アクリレート化合物全量に対し3倍量〜10倍量である。硬化し、作製された架橋樹脂表面層93は、有機溶媒に対して、不溶であることが好ましい。硬化が充分でない膜は、有機溶媒に対して、可溶であり、且つ架橋密度が低いため、機械的耐久性も低くなる。
例えば、アルミシリンダー等の導電性支持体91上に、下引き層94、電荷発生層921、上記電荷輸送層922を順次積層した積層感光体上に、上記調製した塗布液をスプレー等により塗布、指触乾燥を経て、UV照射して硬化させる。
光照射の場合、メタルハライドランプ等を用いるが、照度は50[mW/cm]以上、1000[mW/cm]以下が好ましく、例えば700[mW/cm]のUV光を照射する場合、硬化に際し、ドラムを回転して全ての面を均一に2分程度照射する。このとき熱媒体等を用いて、表面温度が高くなりすぎないように制御する。硬化終了後は、残留溶媒低減のため100〜150℃で10分〜30分加熱して、本発明の感光体を得る。
また、硬化反応を促進するためにUV照射時の雰囲気の酸素濃度を著しく低くすることが好ましい。また、UV照射時には、回転しつつUV照射を受けるが、UV光が当たる部分だけでなくUV光が当たらない部分も含めて、周りの雰囲気の酸素濃度を下げることがより好ましい。これによりラジカル重合反応時の酸素阻害を著しく低減できるため、より架橋密度が高い表面層を得ることができる。
また、スプレー塗工により形成する場合、塗工設備内を窒素で満たして酸素濃度を下げた雰囲気下での塗工、または指触乾燥を行うことも有効な手段となる。
架橋樹脂表面層93の厚みは、1〜30[μm]であることが好ましく、より好ましくは、2〜20[μm]であり、さらに好ましくは3〜10[μm]である。1[μm]より薄いと、キャリア付着などが起こった場合の感光体3表面へのめりこみ量に対して、架橋樹脂表面層93の膜厚が小さすぎるため、十分な耐久性を確保できないことが多い。一方、30[μm]よりも厚いと、残留電位の上昇などの不具合を発生させてしまう場合がある。従って、摩耗や傷に対する余裕度の確保と残留電位の発生が少なくなるような好適な膜厚で架橋樹脂表面層93を形成する必要がある。
また、感光体3の架橋樹脂表面層93中に、フィラー微粒子を分散させることができ、これにより耐摩耗性が著しく向上し、感光体の長寿命化が達成される。さらに、フィラー微粒子によって表面に微細な凹凸が形成され、ステアリン酸亜鉛やステアリン酸カルシウムのような脂肪酸金属塩からなる潤滑剤の塗布性が高くなり、クリーニング性や転写性が向上するため好ましい。フィラー微粒子としては、以下のようなものが使用できる。
有機性フィラー材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコ−ン樹脂粉末、a−カ−ボン粉末等が挙げられ、無機性フィラー材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化珪素、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。特に、フィラーの硬度の点からは、この中でも無機材料を用いることが有利である。特に金属酸化物が感光体の静電特性への副作用が小さく良好に用いられ、さらには、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタンが有効に使用できる。またコロイダルシリカやコロイダルアルミナなどの微粒子も有効に使用できる。
また、フィラーの平均一次粒径は、0.01〜0.5[μm]であることが架橋樹脂表面層93の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。フィラーの平均一次粒径が0.01[μm]未満の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等を引き起こし、0.5[μm]を超える場合には、分散液中においてフィラーの沈降性が促進されたり、画像形成装置中での感光体表面へのトナーのフィルミングが発生したりする可能性がある。
架橋樹脂表面層93中のフィラー材料濃度は、高いほど耐摩耗性が高いので良好であるが、高すぎる場合には残留電位の上昇、保護層の書き込み光透過率が低下し、副作用を生じる場合がある。従って、概ね全固形分に対して、0.05以上0.5以下、好ましくは0.3以下程度である。
また、これらのフィラーは少なくとも一種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そうすることがフィラーの分散性の面から好ましい。フィラーの分散性の低下は残留電位上昇のような静電特性への悪影響を引き起こすだけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。表面処理剤としては、従来用いられている表面処理剤を使用することができるが、フィラーの絶縁性を維持できる表面処理剤が好ましい。例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシランカップリング剤との混合処理や、Al、TiO、ZrO、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、あるいはそれらの混合処理がフィラーの分散性及び画像ボケの点からより好ましい。シランカップリング剤による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことによりその影響を抑制できる場合がある。表面処理量については、用いるフィラーの平均一次粒径によって異なるが、3〜30wt%が適しており、5〜20wt%がより好ましい。表面処理量がこれよりも少ないとフィラーの分散効果が得られず、また多すぎると残留電位の著しい上昇を引き起こす。これらフィラー材料は単独もしくは2種類以上混合して用いられる。これらフィラーを3次元の網目構造を形成させた架橋性表面層中に分散させることで、耐摩耗性が著しく向上させることができ、特に好ましい。
また、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、電荷発生層921、電荷輸送層922、下引き層94、表面層等の各層に酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤およびレベリング剤を添加することができる。これらの化合物の代表的な材料を以下に記す。
各層に添加できる酸化防止剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)フェノ−ル系化合物
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ−ル、ブチル化ヒドロキシアニソ−ル、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノ−ル、n-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェノール)、2,2'−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、2,2'−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、4,4'−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、4,4'−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト]メタン、ビス[3,3'−ビス(4'−ヒドロキシ−3'−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコ−ルエステル、トコフェロ−ル類など。
(b)パラフェニレンジアミン類
N−フェニル−N'−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジメチル−N,N'−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
(c)ハイドロキノン類
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
(d)有機硫黄化合物類
ジラウリル−3,3'−チオジプロピオネ−ト、ジステアリル−3,3'−チオジプロピオネ−ト、ジテトラデシル−3,3'−チオジプロピオネ−トなど。
(e)有機燐化合物類
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
各層に添加できる可塑剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニルなど。
(b)フタル酸エステル系可塑剤
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
(c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルなど。
(e)脂肪酸エステル誘導体
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリンなど。
(f)オキシ酸エステル系可塑剤
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチルなど。
(g)エポキシ可塑剤
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
(h)二価アルコールエステル系可塑剤
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラートなど。
(i)含塩素可塑剤
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
(j)ポリエステル系可塑剤
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
(k)スルホン酸誘導体
p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミドなど。
(l)クエン酸誘導体
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシルなど。
(m)その他
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチルなど。
各層に添加できる滑剤としては、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)炭化水素系化合物
流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレンなど。
(b)脂肪酸系化合物
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸など。
(c)脂肪酸アミド系化合物
ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミドなど。
(d)エステル系化合物
脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステルなど。
(e)アルコール系化合物
セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロールなど。
(f)金属石けん
ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなど。
(g)天然ワックス
カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウなど。
(h)その他
シリコーン化合物、フッ素化合物など。
各層に添加できる紫外線吸収剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)ベンゾフェノン系
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノンなど。
(b)サルシレート系
フェニルサルシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなど。
(c)ベンゾトリアゾール系
(2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ3'−ターシャリブチル5'−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾールなど。
(d)シアノアクリレート系
エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル2−カルボメトキシ−3−(パラメトキシ)アクリレートなど。
(e)クエンチャー(金属錯塩系)
ニッケル(2,2'チオビス(4−t−オクチル)フェノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートなど。
(f)HALS(ヒンダードアミン)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
上記により形成された感光体3の架橋樹脂表面層93の硬度は、クリーニングブレード62の感光体3表面への追随性をより長期にわたって維持することができるため、マルテンス硬さ160[N/mm]以上であり、且つ、弾性仕事率(We/Wt値)が38.0%以上とすることが好ましい。ここで記述しているマルテンス硬さ、弾性仕事率は以下の条件で測定される。
評価装置 : Fisherscope H−100
試験方法 : 負荷除荷繰り返し(1回)試験
圧子 : マイクロビッカース圧子
最大荷重 : 9.8mN
負荷(除荷)時間 : 30秒
保持時間 : 5sec
マルテンス硬さ160[N/mm]未満の場合は、トナーが感光体表面に固着する不具合が生じる。また弾性仕事率(We/Wt値)が38.0%未満の場合は、架橋により形成される3次元網目構造が十分な耐久性を有しておらず、感光体軸方向で、画像面積率が変化した場合など、感光体摩耗スピードが変化し、摩耗ムラが発生する不具合が生じる。感光体の架橋樹脂表面層93の硬度および弾性仕事率は、例えばラジカル重合性モノマーおよびラジカル重合性化合物の混合比、外部から光エネルギーを与えて硬化させる際の光エネルギー量、さらには硬化させる際の温度などによって制御することができる。
次に、本出願人らが行った検証実験について説明する。この検証実験を実施例及び比較例により説明するが、これにより本発明の態様が限定されるものではない。
<クリーニングブレードの作製>
以下のように、弾性ブレード622の材質、基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62dの材質、含浸処理時間、膜厚、アクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623の材料、膜厚をそれぞれ変化させて、ブレード1〜36のクリーニングブレードを作製した。
[弾性ブレード]
弾性ブレード622としては、25[℃]における物性が以下の物性となっている5つのウレタンゴムを用意した。
ウレタンゴム1:硬度66度、反発弾性率46[%](バンドー化学製)
ウレタンゴム2:硬度70度、反発弾性率50[%](東洋ゴム工業製)
ウレタンゴム3:硬度72度、反発弾性率31[%](東洋ゴム工業製)
ウレタンゴム4:硬度75度、反発弾性率21[%](東洋ゴム工業製)
ウレタンゴム5:硬度77度、反発弾性率19[%](シンジーテック製)
ウレタンゴムの硬度は、島津製作所製デュロメーターを用い、JIS K6253に準じて測定した。試料は厚さ12[mm]以上となるように約2[mm]のシートを重ね合わせたものとした。
ウレタンゴムの反発弾性は、東洋精機製作所製No.221レジリエンステスタを用い、JIS K6255に準じて測定した。試料は厚さ4[mm]以上となるように約2[mm]のシートを重ね合わせたものとした。
上記ウレタンゴムを用いて厚さ1.8[mm]の短冊形状の弾性ブレード622を作製し、この弾性ブレード622に以下の処理を加えて、基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62d、及び、アクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623を積層した。
[混合層材料]
以下の混合層材料中に基材となる弾性ブレード622を所定時間浸漬し、基材とアクリルまたは/及びメタクリル樹脂混合層62dを作製した。混合層膜厚は、浸漬時間を制御して所定膜厚の混合層とした。なお、架橋反応は、後述するようにアクリルまたは/及びメタクリル樹脂表面層の被膜後に、熱及び光エネルギーを加えることによりおこなった。
<混合層材料1>
モノマー : PETIA(ダイセル・サイテック社) 10部
重合開始剤 : イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社製) 1部
溶媒 : テトラヒドロフラン 149部
<混合層材料2>
モノマー1 : PETIA(ダイセル・サイテック社) 9部
モノマー2 : HDDA(ダイセル・サイテック社) 1部
重合開始剤 : イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社製) 1部
溶媒 : テトラヒドロフラン 149部
<混合層材料3>
モノマー : DPHA(ダイセル・サイテック社) 10部
重合開始剤 : イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社製) 1部
溶媒 : テトラヒドロフラン 149部
<混合層材料4>
モノマー : DPCA−120(日本化薬) 10部
重合開始剤 : イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社製) 1部
溶媒 : テトラヒドロフラン ン 149部
<混合層材料5>
モノマー1 : スミジュールHT<HDIアダクト>(住化バイエルン社製) 8部
モノマー2 : 下記(化2)の構造のポリオール(関東化学社製) 2部
Figure 2013214037
溶媒 : テトラヒドロフラン 110部
<混合層材料6>
モノマー : PETIA(ダイセル・サイテック社) 10部
フッ素系モノマー : オプツールDAC−HP(ダイキン工業) 0.3部
重合開始剤 : イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社) 1部
溶媒 : テトラヒドロフラン 149部
<混合層材料7>
モノマー : DHPA(ダイセル・サイテック社) 10部
フッ素系オリゴマー : メガファックRS−75(DIC社) 0.3部
重合開始剤 : イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社) 1部
溶媒 : テトラヒドロフラン 149部
[ブレード表面層作製材料]
以下の表面層材料液をスプレー塗工方法で、基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62d表面上に塗工し、アクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623を製膜した。表面層材料1〜4に関しては、紫外線照射により光架橋反応を行った。また表面層材料5に関しては、加熱により熱架橋反応を行った。表面層膜厚は、スプレー塗工条件(吐出量、塗工速度)を制御して所定膜厚の表面層とした。
<表面層材料1>
モノマー : PETIA(ダイセル・サイテック社) 10部
重合開始剤 : イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社製) 1部
溶媒 : 2−ブタノン 89部
<表面層材料2>
モノマー1 : PETIA(ダイセル・サイテック社) 9部
モノマー2 : HDDA(ダイセル・サイテック社) 1部
重合開始剤 : イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社製) 1部
溶媒 : 2−ブタノン 89部
<表面層材料3>
モノマー : DPHA(ダイセル・サイテック社) 10部
重合開始剤 : イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社製) 1部
溶媒 :2−ブタノン 89部
<表面層材料4>
モノマー : DPCA−120(日本化薬) 10部
重合開始剤 : イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社製) 1部
溶媒 :2−ブタノン 89部
<表面層材料5>
モノマー1 : スミジュールHT<HDIアダクト>(住化バイエルン社製) 8部
モノマー2 : 上記(化2)の構造のポリオール(関東化学社製) 2部
溶媒 :2−ブタノン 70部
<表面層材料6>
モノマー : PETIA(ダイセル・サイテック社) 10部
フッ素系モノマー : オプツールDAC−HP(ダイキン工業) 0.3部
重合開始剤 : イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社) 1部
溶媒 : 2−ブタノン 89部
<表面層材料7>
モノマー : DHPA(ダイセル・サイテック社) 10部
フッ素系オリゴマー : メガファックRS−75(DIC社) 0.3部
重合開始剤 : イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社) 1部
溶媒 : 2−ブタノン 89部
[架橋反応]
弾性ブレード622に、基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62d、及び、アクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623を積層した後、下記架橋反応を行った。
<光架橋条件>
UV照射 : メタルハライドランプ(ウシオ電機社製)
照射強度 : 500mW/cm(365nm)
UVランプ-ブレード距離 : 100mm
照射時間 : 60秒
<熱架橋条件>
加熱温度 : 150℃
加熱時間 : 20分
表1に作製したブレード1〜36の条件を示す。
Figure 2013214037
<感光体の作製>
以下のような条件で、感光体1〜9を作製した。
<感光体1>
[支持体]
アルミニウム製支持体(外径40mmΦ)素管を使用した。
[下引き層]
支持体上に乾燥後の膜厚が3.5[μm]になるように、下引き層塗工液を浸漬法で塗工し、下引き層を形成した。
(下引き層塗工液)
・アルキッド樹脂: ベッコゾール1307−60−EL(大日本インキ化学工業)
・メラミン樹脂 : スーパーベッカミンG−821−60(大日本インキ化学工業)
・酸化チタン : CR−EL(石原産業)
・メチルエチルケトン
混合比(重量):アルキッド樹脂/メラミン樹脂/酸化チタン/メチルエチルケトン=3/2/20/100
[電荷発生層]
下引き層上にチタニル二ロシアニンを含む電荷発生層塗工液に浸漬塗工し、加熱乾燥させ、膜厚0.2[μm]の電荷発生層を形成した。
(電荷発生層塗工液)
・チタニル二ロシアニン
・ポリビニルブチラール(XYHL:UCC)
・2−ブタノン
混合比(重量):チタニル二ロシアニン/ポリビニルブチラール/2−ブタノン=8/5/400
なお、図10に、使用したチタニルフタロシアニンの粉末X線回折スペクトルの例を示す。
[電荷輸送層]
この電荷発生層上に下記(化3)構造式に示す電荷輸送物質を含む電荷輸送層用塗工液を用いて、浸積塗工し、加熱乾燥させ、膜厚22[μm]の電荷輸送層とした。
(電荷輸送層塗工液)
・電荷輸送層用塗工液ビスフェーノルZ型ポリカーボネート
Figure 2013214037
・テトラヒドロフラン
混合比(重量):ポリカーボネート/電荷輸送物質/テトラヒドロフラン=1/1/10
[表面層]
この電荷輸送層上に、下記架橋表面層塗布液1を用いて、スプレー塗工し、5分間指触乾燥を実施した。その後、酸素濃度が2%以下となるようにブース内を窒素ガスで置換したUV照射ブースにて、メタルハライドランプ:160[W/cm]、照射距離:120[mm]、照射強度:700[mW/cm]、照射時間:60秒の条件で光照射を行ない、更に130度で20分乾燥を加え5[μm]の架橋表面層を設けた。これにより本実施形態の感光体1を得た。
(架橋表面層塗布液1)
・電荷輸送性機能を有さないラジカル重合性モノマー:
下記(化4)構造式のモノマー 10部
Figure 2013214037
(SR355 サートマー社製)
・電荷輸送機能を有するラジカル重合性化合物:
下記(化5)構造式の化合物 10部
Figure 2013214037
・光重合開始剤: 1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 0.5部
・無機微粒子: 酸化アルミナ(AA03 住友化学社製) 2部
・溶剤 : テトラヒドロフラン 100部
<感光体2>
感光体1の架橋表面層塗布液1を、下記に示す架橋表面層塗布液2に変更した以外は、感光体1と同様にして感光体2を作製した。
(架橋表面層塗布液2)
・電荷輸送性機能を有さないラジカル重合性モノマー:
下記(化6)構造式のモノマー 6部
下記(化7)構造式のモノマー 6部
Figure 2013214037
(TMPTA サートマー社製)
Figure 2013214037
(KAYARAD DPCA−120 日本化薬社製)
・電荷輸送機能を有するラジカル重合性化合物:
下記(化8)構造式の化合物 10部
Figure 2013214037
・光重合開始剤:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 0.5部
・無機微粒子:シリカ微粒子(KMPX100:信越化学製) 2部
・溶剤:テトラヒドロフラン 100部
<感光体3>
感光体1の電荷輸送層に用いる電荷輸送物質を下記(化9)構造式の電荷輸送物質に、架橋表面層塗布液1を下記に示す架橋表面層塗布液3に、それぞれ変更した以外は、感光体1と同様に感光体3を作製した。
Figure 2013214037
(架橋表面層塗布液3)
・電荷輸送性機能を有さないラジカル重合性モノマー:
(化6)構造式のモノマー 8部
・電荷輸送機能を有するラジカル重合性化合物:
(化8)構造式 10部
・光重合開始剤:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 0.5部
・無機微粒子:シリカ微粒子(KMPX100:信越化学製) 2部
・溶剤 :テトラヒドロフラン 100部
<感光体4>
感光体1の電荷輸送層に用いる電荷輸送物質を(化9)構造式の電荷輸送物質に、架橋表面層塗布液1を下記に示す架橋表面層塗布液4に、それぞれ変更した以外は、感光体1と同様に感光体4を作製した。
(架橋表面層塗布液4)
・電荷輸送性機能を有さないラジカル重合性モノマー:
(化6)構造式のモノマー 8部
(化7)構造式のモノマー 6部
・電荷輸送機能を有するラジカル重合性化合物
(化8)構造式の化合物 10部
・光重合開始剤:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 0.5部
・無機微粒子:酸化アルミナ(AA03 住友化学社製) 2部
・溶剤:テトラヒドロフラン 100部
<感光体5>
感光体1の電荷輸送層に用いる電荷輸送物質を(化9)構造式の電荷輸送物質に、架橋表面層塗布液1を下記に示す架橋表面層塗布液5に、それぞれ変更した以外は、感光体1と同様に感光体5を作製した。
(架橋表面層塗布液5)
・電荷輸送性機能を有さないラジカル重合性モノマー:
(化4)構造式のモノマー 10部
・電荷輸送機能を有するラジカル重合性化合物:
(化8)構造式の化合物 10部
・光重合開始剤:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 0.5部
・無機微粒子:酸化アルミナ(AA03 住友化学社製) 2部
・溶剤:テトラヒドロフラン 100部
<感光体6>
感光体1の電荷輸送層に用いる電荷輸送物質を(化9)構造式の電荷輸送物質に、架橋表面層塗布液1を下記に示す架橋表面層塗布液6に、それぞれ変更した以外は、感光体1と同様に感光体6を作製した。
(架橋表面層塗布液6)
・電荷輸送性機能を有さないラジカル重合性モノマー:
(化6)構造式のモノマー 8部
・電荷輸送機能を有するラジカル重合性化合物:
(化8)構造式の化合物 10部
・光重合開始剤:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 0.5部
・溶剤:テトラヒドロフラン 100部
<感光体7>
感光体1の架橋表面層塗布液1を下記に示す架橋表面層塗布液7に変更した以外は、感光体1と同様に感光体7を作製した。
(架橋表面層塗布液7)
・電荷輸送性機能を有さないラジカル重合性モノマー:
(化6)構造式のモノマー 4部
(化7)構造式のモノマー 4部
・電荷輸送機能を有するラジカル重合性化合物:
(化5)構造式の化合物 10部
・光重合開始剤:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 0.5部
・溶剤:テトラヒドロフラン 100部
<感光体8>
感光体1の架橋表面層塗布液1を下記に示す架橋表面層塗布液8に変更した以外は、感光体1と同様に感光体8を作製した。
(架橋表面層塗布液8)
・電荷輸送性機能を有さないラジカル重合性モノマー:
(化7)構造式のモノマー 12部
・電荷輸送機能を有するラジカル重合性化合物:
(化5)構造式の化合物 10部
・光重合開始剤:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 0.5部
・溶剤:テトラヒドロフラン 100部
<感光体9>
感光体1の電荷輸送層の膜厚を27[μm]とし、表面層を積層させないこと以外は感光体1と同様に感光体9を作製した。
表2に作製した感光体1〜9について、表面の硬度(マルテンス硬さ)と、弾性仕事率(We/Wt値)を測定した結果を示す。
Figure 2013214037
次に、検証実験を行った画像形成装置の構成について説明する。
作製した上記ブレード1〜36と、作製した上記感光体1〜9を表3に示す組み合わせで、リコー製、カラーレーザープリンタ iPSi0 SP C811に搭載し、実施例1〜45、比較例1〜20の画像形成装置を作製した。この画像形成装置で、30万枚の実機通紙試験を、以下の条件で実施した。
使用用紙 : NBSリコー製 My Paper A4
使用ステーション : ブラック
出力画像 : 画像面積率0、10、50%(同一チャート内画像面積率が異なる画像を出力する。)
使用トナー円形度 : 98.1%
使用トナー体積平均粒径 : 5.2μm
Figure 2013214037
そして、以下の項目について評価した。
〔評価項目〕
・クリーニング不良評価
縦帯パターン(紙進行方向に対して)43[mm]幅、3本チャート 出力20枚(A4横)後の画像を目視にて確認した。
・ブレード表面観察
目視及びキーエンス製マイクロスコープVHX−100を用い、評価を実施した。
・ブレードエッジ摩耗評価
図6に示すようにブレード先端面側からみた摩耗幅を、キーエンス製マイクロスコープVHX−100を用い、別途同様に塗工した弾性ブレードの断面により測定した。試料は日進EM製SEM試料作製用トリミングカミソリを用い断面を切断したものとした。
・ブレード鳴き評価
通常通紙時の発生音を聞いた。
・感光体摩耗評価
画像面積が0%、15%、50%で連続出力した部分のうち、任意の5点の膜厚をFisherscope渦電流式膜厚計MMSで測定し、初期からの膜厚減少量を示した。
結果を、表4および表5に示す。
Figure 2013214037
(クリーニング不良)
〇:未発生、 △:端部のみ発生、 ×:全面に発生
(ブレード鳴き)
〇;未発生、 △:時折発生、 ×:常時発生
Figure 2013214037
実施例1〜実施例45においては、長期に渡って、良好なクリーニング性能を維持し、且つ、感光体及びクリーニングブレードの異常摩耗及び異音の発生、クリーニングブレード先端稜線部のめくれを抑制できた。一方、比較例においては、クリーニング評価において、良好な結果が得られなかった。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
感光体3と、感光体表面から粉体を除去するため、短冊形状の弾性ブレード622から構成され、先端稜線部を表面移動する感光体表面に当接するクリーニングブレード62とを備えた画像形成装置において、感光体はアクリル又は/及びメタクリル樹脂からなる架橋樹脂表面層93を有し、クリーニングブレードの先端稜線部は、弾性ブレード622の弾性体からなる基材、基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62d、及びアクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623の積層構成である。これによれば、上記実施形態に説明したように、感光体及びクリーニングブレードの異常摩耗並びに異音の発生、クリーニングブレード先端稜線部のめくれを抑制し、且つ、長期に渡って、クリーニングブレードの先端稜線部の感光体に対する追随性を良好にして良好なクリーニング性能を維持できる。
(態様B)
(態様A)において、上記クリーニングブレードのアクリル又は/及びメタクリル樹脂層表面層623の厚さが、0.5[μm]以上1.0[μm]以下である。これによれば、上記実施形態に説明したように、長期に渡って、良好なクリーニング性能を維持し、且つ、感光体及びクリーニングブレードの異常摩耗及び異音の発生、クリーニングブレード先端稜線部のめくれを抑制できる。この範囲より膜厚が薄い場合は、クリーニングブレード62の耐久性が不足するおそれがある。また、この範囲より膜厚が厚い場合は、ブレード先端稜線部の捲れやクラックなどの問題が発生する虞がある。
(態様C)
(態様A)又は(態様B)において、基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62dの厚さが、10[μm]以上30[μm]以下である。これによれば、上記実施形態に説明したように、長期に渡って、良好なクリーニング性能を維持し、且つ、感光体及びクリーニングブレードの異常摩耗及び異音の発生、クリーニングブレード先端稜線部のめくれを抑制できる。この範囲より膜厚が薄い場合は、クリーニングブレード62の耐久性が不足するおそれがある。また、この範囲より膜厚が厚い場合は、ブレード先端稜線部の捲れやクラックなどの問題が発生する虞がある。
(態様D)
(態様A)乃至(態様C)のいずれかにおいて、感光体の架橋樹脂表面層93のマルテンス硬さ(HM)が160[N/mm]以上であり、且つ、弾性仕事率(We/Wt値)が38.0%以上である。これによれば、上記実施形態に説明したように、長期に渡って、良好なクリーニング性能を維持し、且つ、感光体及びクリーニングブレードの異常摩耗及び異音の発生、クリーニングブレード先端稜線部のめくれを抑制できる。マルテンス硬さ160[N/mm]未満の場合は、トナーが感光体表面に固着する不具合が生じ易い。また弾性仕事率(We/Wt値)が38.0%未満の場合は、架橋により形成される3次元網目構造が十分な耐久性を有しておらず、感光体軸方向で、画像面積率が変化した場合など、感光体摩耗スピードが変化し、摩耗ムラが発生し易い。
(態様E)
(態様A)乃至(態様D)のいずれかにおいて、感光体の架橋樹脂表面層93が微粒子を含有する。これによれば、上記実施形態に説明したように、観光体の耐摩耗性が著しく向上し、さらに感光体の長寿命化が達成される。
(態様F)
(態様A)乃至(態様E)のいずれかにおいて、クリーニングブレードの基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層62d、及びアクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層623の少なくともいずれかにフッ素系モノマーやフッ素系オリゴマーなどのフッ素系樹脂を含むことを特徴とする。これによれば、上記実施形態に説明したように、含有させた樹脂層が低摩擦係数化し、感光体との摺擦による摩擦力を低減することで、弾性ブレード及び感光体の双方の摩耗を抑制することができる。
(態様G)
画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジであって、(態様A)乃至(態様F)のいずれかの画像形成装置に採用される感光体とクリーニングブレードとを一体的に設けたプロセスカートリッジである。これによれば、上記実施形態に説明したように、長期に渡って、良好なクリーニング性能を維持し、且つ、感光体及びクリーニングブレードの異常摩耗及び異音の発生、クリーニングブレード先端稜線部のめくれを抑制できるプロセスカートリッジを提供できる。
1 作像ユニット(プロセスカートリッジ)
3 感光体
6 クリーニング装置
10 潤滑剤塗布装置
14 中間転写ベルト
60 転写ユニット
62 クリーニングブレード
62a ブレード先端面
62b ブレード下面
62c 先端稜線部
62d 基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂混合層(含浸部分)
80 定着ユニット
91 導電性支持体
92 感光層
921 電荷発生層
922 電荷輸送層
93 表面層
94 下引き層
101 ファーブラシ
103 固形潤滑剤
162 ベルトクリーニングユニット
162a ベルトクリーニングブレード
500 プリンタ
621 ホルダー
622 弾性ブレード(基材)
623 アクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層
特開2010−191378号公報 特許第3602898号公報 特開2004−233818号公報 特開2011−138110号公報 特開平1−205171号公報 特開平7−333881号公報 特開平8−15887号公報 特許第3308730号公報 特開平8−146641号公報 特許第3734735号公報 特開2011−145457号公報 特許第4443837号公報

Claims (7)

  1. 感光体と、該感光体表面から粉体を除去するため、短冊形状の弾性ブレードから構成され、先端稜線部を表面移動する該感光体表面に当接するクリーニングブレードとを備えた画像形成装置において、
    上記感光体はアクリル又は/及びメタクリル樹脂からなる架橋樹脂表面層を有し、
    上記クリーニングブレードの先端稜線部は、該弾性ブレードの弾性体からなる基材、該基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂との混合層、及びアクリル又は/及びメタクリル樹脂層からなる表面層の積層構成であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    上記クリーニングブレードのアクリル又は/及びメタクリル樹脂層からなる表面層の厚さが、0.5[μm]以上1.0[μm]以下であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
    上記クリーニングブレードの基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂との混合層の厚さが、10[μm]以上30[μm]以下であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一に記載の画像形成装置において、
    上記感光体の架橋樹脂表面層のマルテンス硬さ(HM)が160[N/mm]以上であり、且つ、弾性仕事率(We/Wt値)が38.0%以上であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一に記載の画像形成装置において、
    上記感光体の架橋樹脂表面層が微粒子を含有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一に記載の画像形成装置において、
    上記クリーニングブレードの基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂との混合層、及びアクリル又は/及びメタクリル樹脂層からなる表面層の少なくともいずれかにフッ素系樹脂を含むことを特徴とする画像形成装置。
  7. 画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジであって、請求項1乃至6のいずれか一に記載の画像形成装置に採用される感光体とクリーニングブレードとを一体的に設けたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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