JP5545469B2 - 電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、電子写真装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
これらの感光体を用いた電子写真法による画像形成には、例えばカールソン方式が適用される。この方式での画像形成は、暗所での感光体へのコロナ放電による帯電、帯電された感光体表面上への原稿の文字や絵などの静電潜像の形成、形成された静電潜像のトナーによる現像、現像されたトナー像の紙などの支持体への定着により行われ、トナー像転写後の感光体は除電、残留トナーの除去、光除電などを行った後、再使用に供される。
しかし、これらの技術は、ジアミン化合物の構造やその添加量により耐オゾン性等を向上させることを志向するもので、劣化する電荷輸送物質との関係をも考慮し、電荷輸送物質との組合せにより耐オゾン性を向上させるものでないため、その効果は限定的である。
特許文献6には、特定のジアミン化合物と特定の電荷輸送物質とを組合せ、感度低下を招くことなく、繰り返し使用、及び酸化性ガスなどによる環境耐性が大幅に向上した電子写真感光体が開示され、この感光体は長期にわたり高画質を維持できるものであった。
特に、軽印刷分野では、一つのJobで同じ画像パターンを大量に印刷する需要があるが、この場合に露光部電位のJob内変動が大きいと画像濃度が変化し、画質一貫性が低下することになる。文字主体の画像パターンであればそれほど目立つことはないが、画像主体でしかもフルカラー画像パターンの場合は、画像濃度の変化だけでなく色味なども変化し、非常に深刻な問題につながる。つまり、感光体の露光部電位を低減し、さらに長期繰り返し印刷における露光部電位変動を日内変動だけでなく、Job内変動を抑制することが要求される。
それらの感光体を用いることにより、常に画像濃度が安定し、画質一貫性に優れた高耐久、高安定な電子写真方法、電子写真装置、並びに電子写真装置用プロセスカートリッジを提供することにある。
また本発明は、下記(1)〜(9)によって解決される。
(1)導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体において、前記感光層が下記一般式(1)で表される電荷輸送物質と、下記一般式(2)で表されるアミン化合物とを含有することを特徴とする電子写真感光体。
i)−CH2X
ii)−CH2CH2Y
ただし、X,Yはそれぞれ芳香族残基、シクロアルキル基、またはヘテロシクロアルキル基を表し、これらは置換基を有してもよい。
(2)前記一般式(1)で表される電荷輸送物質100重量部に対する前記一般式(2)で表されるアミン化合物との含有量が1重量部以上30重量部以下であることを特徴とする前記(1)に記載の電子写真感光体。
(3)前記(1)または(2)に記載の電子写真感光体表面を帯電させる帯電工程と、前記電子写真感光体上に静電潜像を形成する画像露光工程と、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程と、前記トナー画像を直接記録材に或いは中間転写体を介して記録材に転写する転写工程と、を繰り返し行うことを特徴とする電子写真方法。
(4)前記(1)または(2)に記載の電子写真感光体表面を帯電させる帯電工程と、前記電子写真感光体上にLD或いはLEDにより静電潜像を形成する画像露光工程と、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程と、前記トナー画像を直接記録材に或いは中間転写体を介して記録材に転写する転写工程と、を繰り返し行うことを特徴とするデジタル方式の電子写真方法。
(5)前記(1)または(2)に記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体表面を帯電せしめる帯電手段と、前記電子写真感光体表面に静電潜像を形成する画像露光手段と、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記トナー画像を直接記録材に或いは中間転写体に転写する転写手段と、を具備することを特徴とする電子写真装置。
(6)前記(1)または(2)に記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体表面を帯電せしめる帯電手段と、前記電子写真感光体表面に静電潜像を形成する画像露光手段と、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記トナー画像を直接記録材に或いは中間転写体に転写する転写手段と、を具備し、前記画像露光手段は、LD或いはLEDであることを特徴とするデジタル方式の電子写真装置。
(7)前記電子写真感光体、前記帯電手段、前記現像手段および前記転写手段を、それぞれ複数ずつ有するタンデム型であることを特徴とする前記(5)又は(6)に記載の電子写真装置。
(8)中間転写体と、中間転写手段と、をさらに具備し、前記転写手段は、前記電子写真感光体上に形成されたトナー画像を前記中間転写体に一次転写して中間転写体上に画像を形成し、前記中間転写手段は、前記中間転写体上の画像を前記記録材上に二次転写し、前記中間転写体上の画像が複数色のトナーからなるカラー画像の場合、前記転写手段は、前記中間転写体上に各色を順次重ね合わせて当該中間転写体上に画像を形成し、
前記中間転写手段は、当該中間転写上の画像を前記記録材上に一括で二次転写することを特徴とする前記(5)乃至(7)の何れか1項に記載の電子写真装置。
(9)前記(1)または(2)に記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体表面を帯電せしめる帯電手段、前記電子写真感光体表面に静電潜像を形成する画像露光手段、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段、前記電子写真感光体表面をクリーニングするクリーニング手段及び前記トナー画像を記録材に直接転写する或いは中間転写体に転写する転写手段の中から選ばれる少なくとも一つと、を具備することを特徴とする電子写真装置用プロセスカートリッジ。
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に少なくとも感光層を有するものであり、該感光層は、下記一般式(1)で表される電荷輸送物質と下記一般式(2)で表されるアミン化合物とを有するものであり、これらの組合せが本発明の特徴的な構成要素である。
まず、電荷輸送物質について説明する。本発明の電荷輸送物質は一般式(1)で表されるアミノビフェニル化合物である。
ただし、式中、A、Bはそれぞれ下記i)ii)より選ばれ、同一であっても、異なってもよい。
i)−CH2X
ii)−CH2CH2Y
ただし、X,Yはそれぞれ芳香族残基、シクロアルキル基、またはヘテロシクロアルキル基を表し、これらは置換基を有してもよい。
これらの原因は明らかではないが、一因として一般式(2)で表されるアミン化合物は、優れた耐ガス性を有していることが挙げられる。これは一般式(2)で表されるアミン化合物はアミノ基の塩基性が強く、このことが酸化性ガスに対する電荷輸送物質の変質を防止できる理由であると考えられる。その上、酸化防止剤と異なり、電荷がトラップしやすい極性基を持たず、またそれ自身が電荷輸送性を有するため、比較的大量に添加しても露光部電位や残留電位を上昇させる影響を低減できるものと推測される。
更に一般式(2)で表されるアミン化合物は、一般式(1)で表される電荷輸送物質に対しては、特異的に電荷輸送機能への影響が少ないものと推測される。アミン化合物の優れた耐ガス性により、装置内のコロナ帯電器等により発生するオゾン、NOxなどの酸化性ガスによる電荷輸送物質の劣化を抑制し、更に電荷輸送機能への影響が少ないために、繰り返し使用に対しても静電特性が安定し、更にJob内変動も低減することができる。
図1は、本発明の電子写真感光体の構成を表わす断面図であり、導電性支持体(31)上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする感光層(33)が設けられている。
図2は、本発明の電子写真感光体の別の構成例を示す断面図であり、導電性支持体(31)上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層(35)と、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層(37)とが、積層された構成をとっている。
図3は、本発明の電子写真感光体の更に別の構成を表す断面図であり、導電性支持体(31)上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする感光層(33)が設けられ、更に感光層表面に保護層(39)が設けられてなる。この保護層(39)は、前記一般式(2)のアミン化合物を含有することができる。
図4は、本発明の電子写真感光体の更に別の構成を表す断面図であり、導電性支持体(31)上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層(35)と電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層(37)とが積層された構成をとっており、更に電荷輸送層上に保護層(39)が設けられてなる。この保護層(39)は、一般式(2)のアミン化合物を含有することができる。
また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体(31)として良好に用いることができる。
電荷発生層(35)は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層(35)には、公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられる。これら電荷発生物質は単独で用いても2種以上混合して用いても構わない。
必要に応じて用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。結着樹脂の添加は、分散前、分散後のどちらでも構わない。
溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロルメタン、ジクロルエタン、モノクロルベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。これらは単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
電荷発生層35は、電荷発生物質、溶媒及び結着樹脂を主成分とするが、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等の種々の添加剤が含まれていても良い。
塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層(35)の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
電荷輸送層中の前記一般式(1)で表される電荷輸送物質の含有量は、結着樹脂100重量部に対し、30〜200重量部とすることが好ましい。前記一般式(1)で表される電荷輸送物質の含有量が30重量部より少ないと、残留電位が上昇するなど電気特性が悪化する。他方、200重量部より多いと、耐摩耗性等の機械特性が低下する。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等、その他公知の材料が挙げられる。
これらの電荷輸送物質は単独で、又は2種以上混合して用いることができる。
溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロルメタン、モノクロルベンゼン、ジクロルエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。これらは単独で使用しても2種以上混合して使用しても良い。
塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等、従来の塗工方法を用いることができる。
感光層(33)は、電荷発生物質、電荷輸送物質及び結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。感光層(33)は一般式(1)で表される電荷輸送物質と一般式(2)で表されるアミン化合物を含有する。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
単層型の感光層(33)においても、前述の積層構成の感光層(電荷発生層、電荷輸送層)に用いられる材料(電荷発生材料、電荷輸送材料、結着樹脂)を同様に用いることができる。
また単層構成の感光層(33)の場合には、高感度化のために電荷輸送物質として、前述の電子輸送物質を併用することが好ましい。
単層構成の感光層(33)において、電荷発生物質は感光層全体に対して0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜5重量%が適当である。電荷発生物質の濃度が低いと感光体感度が低下する傾向にあり、濃度が高くなると帯電性や膜強度が低下する傾向にある。
感光層の膜厚は50μm以下が好ましく、解像度・応答性の点から25μm以下とすることが好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)により異なるが、5μm以上が好ましい。
保護層の形成法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の従来方法を用いることができるが、特に塗膜の均一性の面からスプレーコートがより好ましい。
各層に添加できる酸化防止剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)フェノ−ル系化合物
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ−ル、ブチル化ヒドロキシアニソ−ル、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノ−ル、n-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェノール)、2,2'−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、2,2'−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、4,4'−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、4,4'−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト]メタン、ビス[3,3'−ビス(4'−ヒドロキシ−3'−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコ−ルエステル、トコフェロ−ル類など。
(b) パラフェニレンジアミン類
N−フェニル−N'−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジメチル−N,N'−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
(c) ハイドロキノン類
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
(d)有機硫黄化合物類
ジラウリル−3,3'−チオジプロピオネ−ト、ジステアリル−3,3'−チオジプロピオネ−ト、ジテトラデシル−3,3'−チオジプロピオネ−トなど。
(e)有機燐化合物類
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニルなど。
(b)フタル酸エステル系可塑剤
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
(c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルなど。
(e)脂肪酸エステル誘導体
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリンなど。
(f)オキシ酸エステル系可塑剤
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチルなど。
(g)エポキシ可塑剤
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
(h)二価アルコールエステル系可塑剤
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラートなど。
(i)含塩素可塑剤
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
(j)ポリエステル系可塑剤
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
(k)スルホン酸誘導体
p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミドなど。
(l)クエン酸誘導体
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシルなど。
(m)その他
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチルなど。
(a)炭化水素系化合物
流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレンなど。
(b)脂肪酸系化合物
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸など。
(c)脂肪酸アミド系化合物
ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミドなど。
(d)エステル系化合物
脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステルなど。
(e)アルコール系化合物
セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロールなど。
(f)金属石けん
ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなど。
(g)天然ワックス
カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウなど。
(h)その他
シリコーン化合物、フッ素化合物など。
各層に添加できる紫外線吸収剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)ベンゾフェノン系
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノンなど。
(b)サルシレート系
フェニルサルシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなど。
(c)ベンゾトリアゾール系
(2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ3'−ターシャリブチル5'−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール
(d)シアノアクリレート系
エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル2−カルボメトキシ−3−(パラメトキシ)アクリレートなど。
(e)クエンチャー(金属錯塩系)
ニッケル(2,2'チオビス(4−t−オクチル)フェノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートなど。
(f)HALS(ヒンダードアミン)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
本発明に係る電子写真装置は、上述した電子写真感光体と、該電子写真感光体表面を帯電せしめる帯電手段と、前記電子写真感光体表面に静電潜像を形成する画像露光手段と、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記トナー画像を記録材に転写する転写手段と、を具備するものであり、さらに必要に応じて適宜選択したその他の手段を具備してなる。その他の手段としては、例えばクリーニング手段、除電手段、リサイクル手段、制御手段等が挙げられる。
次に、図面を用いて本発明に係る電子写真装置および電子写真方法について、具体例を挙げて詳細に説明する。
図5は、本発明の電子写真装置及び電子写真方法を説明するための概略図であり、本発明に係る電子写真装置の第1の実施の形態における構成を示す概略図である。
図5において、感光体(1)は上述した本発明に係る電子写真感光体である。感光体(1)はドラム状の形状をしているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。
図5に示す態様においては、ドラム状の感光体(1)が不図示の駆動手段により図中反時計周りに回転させられ、感光体(1)周辺に設けられた各手段により電子写真方法で画像が形成される。以下、電子写真方法の各工程の順に従い説明する。
(帯電手段、帯電工程)
先ず、帯電手段としての帯電チャージャ(3)により、感光体(1)表面が一様に帯電させられる。帯電チャージャ(3)は、感光体(1)や現像用のトナーの特性に応じて従来公知のものの中から適宜採用すればよく、感光体(1)表面を所定の極性(正帯電もしくは負帯電)に所定の電位に帯電せしめるものであればいずれも適用可能である。帯電チャージャ(3)としては例えば、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラ等が挙げられる。
次に、一様に帯電した感光体(1)の表面には、画像露光手段としての画像露光部(5)により静電潜像が形成される。画像露光部(5)としては例えば、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができ、発光ダイオードまたは半導体レーザを用いることが好ましい。そして、画像露光の際には所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを感光体(1)と画像露光部(5)との間に配置することができる。
感光体(1)の表面に形成された静電潜像は、トナーを用いて、現像手段としての現像ユニット(6)により現像される。即ち、現像ユニット(6)により静電潜像が現像されて可視像であるトナー画像が形成される。現像ユニット(6)は、使用するトナーに応じて従来公知のものの中から適宜採用すればよい。現像ユニット(6)としては例えば、一成分現像方式、二成分現像方式等が挙げられ、さらに夫々において磁性トナー用、非磁性トナー用のものがある。
さらに、感光体(1)上に担持されたトナー画像は、感光体(1)の回転に伴い転写手段としての転写チャージャ(10)まで搬送される。転写チャージャ(10)としては、前述の帯電チャージャ(3)と同様のものを適用することができるが、図5に示されるように転写チャージャ(10)と分離チャージャ(11)を併用したものが効果的である。 さらに、転写効率を向上させるために、転写チャージャ(10)よりも(感光体(1)の回転方向に対して)上流側に転写前チャージャ(7)を設け、トナー画像にプレチャージすることが好ましい。転写チャージャ(7)としては、前述の帯電チャージャ(3)と同様のものを適用することができる。
一方、感光体(1)と転写チャージャ(10)とが対向する位置には、記録材としての転写紙(9)がレジストローラ(8)等により、当該転写紙(9)の所望の位置にトナー画像が転写されるように搬送される。
そして、感光体(1)上のトナー画像と転写紙(9)とが対向した位置において、転写チャージャ(10)によりトナー画像が転写紙(9)に転写される。
尚、トナー画像が転写された転写紙(9)は、感光体(1)に伴って回転することで分離爪(12)に到達し、この分離爪(12)により感光体(1)の表面から分離され、さらに説明を省略する搬送、定着の工程を経て電子写真装置外に排出される。
ここで、転写チャージャ(10)による転写および分離爪(12)による転写紙(9)の分離の後の感光体(1)の表面には、転写紙(9)に転写しきれなかったトナー画像、所謂転写残トナーや紙粉などの付着物が存在する。このため、クリーニング手段であるファーブラシ(14)及びクリーニングブレード(15)により感光体(1)表面から付着物を除去する。クリーニング手段としては、上記ファーブラシ(14)及びクリーニングブレード(15)の他、マグファーブラシなど従来公知のものを用いることができ、さらにはファーブラシのみ或いはクリーニングブレードのみを用いることもできる。尚、クリーニング効率を向上させるために、クリーニング手段に供する前にクリーニング前チャージャ(13)によりプレチャージすることが好ましい。クリーニング前チャージャ(13)としては、前述の帯電チャージャ(3)と同様のものを適用することができる。
クリーニング手段により表面から付着物が取り除かれた感光体(1)は、さらに除電手段である除電ランプ(2)の光照射により表面が除電されることで一連の電子写真方法による画像形成プロセスを終える。この一連の電子写真方法による画像形成プロセスを繰り返すことで複数の記録材に画像形成することが可能である。
除電手段としては従来公知のものを適用可能であり、例えば除電ランプ(2)として、前述の画像露光部(5)と同様のものを適用することができる。
以上説明した一連の電子写真方法による画像形成プロセスは、電子写真感光体(1)に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体(1)表面上には正(負)の静電潜像が形成されるものである。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。電子写真感光体(1)の帯電極性や現像に用いられるトナーの極性は任意であり、いずれのものであってもよい。
また、画像露光部(5)に用いた各種の光源は、図5に示される形態に用いられることに限定されるものではなく、他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、或いは前露光などの工程に用いることができる。
図6は、本発明に係る電子写真装置の第2の実施の形態における構成を示す概略図である。
感光体(21)は少なくとも感光層を有しており、駆動ローラ(22a),(22b)により駆動され、帯電手段である帯電器(23)による帯電、画像露光手段である光源(24)による画像露光、現像手段である現像(図示せず)、転写手段である転写チャージャ(25)を用いる転写、光源(26)によるクリーニング前露光、クリーニング手段であるクリーニングブラシ(27)によるクリーニング、除電手段である光源(28)による除電が繰返し行なわれる。図6においては、感光体(21)(勿論この場合は支持体が透光性である)に導電性支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行なわれる。
一方、光を照射する工程としては、画像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に、転写前露光、像露光のプレ露光、及びその他公知の光を照射する工程を設けて、感光体(21)に光照射を行うこともできる。
更に、本発明を適用したフルカラー電子写真装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
図7は本発明に係る電子写真装置の第3の実施の形態における構成を示す概略図である。図7において、潜像担持体であるドラム状の感光体(56)は、図中反時計回りに回転駆動されながら、その表面がコロトロンやスコロトロンなどを用いる帯電手段である帯電チャージャ(53)によって一様帯電させられた後、図示しない画像露光手段であるレーザ光学装置から発せられるレーザ光Lの走査を受けて静電潜像を担持する。この走査はフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報に基づいてなされるため、感光体ドラム(56)上にはイエロー、マゼンタ、シアン又はブラックという単色用の静電潜像が形成される。感光体ドラム(56)の図中左側には、リボルバ現像ユニット(50)が配設されている。これは、回転するドラム状の筺体の中に現像手段であるイエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器を有しており、回転によって各現像器を感光体ドラム(56)に対向する現像位置に順次移動させる。なお、イエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器は、それぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーを付着せしめて静電潜像を現像するものである。感光体ドラム(56)上には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の静電潜像が順次形成され、これらはリボルバ現像ユニット(50)の各現像器によって順次現像されてイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像となる。
なお、図示を省略しているが、転写ベルト(62)や搬送ベルト(64)には、転写紙(60)を吸着させるためのバイアスが印加されている。また、転写紙(60)を除電する紙除電チャージャや、各ベルト(中間転写ベルト(58)、転写ベルト(62)、搬送ベルト(64))を除電する3つのベルト除電チャージャが配設されている。また、中間転写ユニットは、ドラムクリーニングユニット(55)と同様の構成のベルトクリーニングユニットも備えており、これによって中間転写ベルト(58)上の転写残トナーをクリーニングする。
この他、レジストローラ対(88)、記録材としての紙(89)、二次転写手段である紙転写バイアスローラ(90)、転写ベルト(91)、搬送ベルト(92)及び定着ユニット(93)が配設されているが、上述した第3の実施の形態と重複するため説明を省略する。
タンデム方式では、各色の潜像形成(画像露光工程)や現像を並行して行うことができるため、リボルバ式よりも画像形成速度を遙かに高速化させることができる。
以上に示すような画像形成装置は、複写装置、ファクシミリ、プリンタ内に固定して組み込んでもよいが、プロセスカートリッジの形でそれらの装置内に組み込んでもよい。プロセスカートリッジとは、感光体(16)を内蔵し、この他に帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段及び除電手段から選ばれる少なくとも1つの手段を含んだ1つの装置(部品)である。
プロセスカートリッジの形状等は多種多様であるが、一般的な例として、図9に示すものが挙げられる。
図9は、本発明に係るプロセスカートリッジの一実施の形態の構成を示す概略図である。
本実施の形態では、電子写真感光体(16)と、帯電手段としての帯電チャージャ(17)と、画像露光手段としての画像露光部(19)と、現像手段としての現像ローラ(20)と、クリーニング手段としてのクリーニングブラシ(18)とを具備するものである。
◎下引き層塗工液
二酸化チタン粉末(石原産業製、タイベークCR−EL):400部
メラミン樹脂(大日本インキ製、スーパーベッカミンG821-60):65部
アルキッド樹脂(大日本インキ製、ベッコライトM6401-50):120部
2−ブタノン:400部
◎電荷発生層塗工液
下記構造のフルオレノン系ビスアゾ顔料:12部
2−ブタノン:200部
シクロヘキサノン:400部
◎電荷輸送層塗工液
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成製):10部
例示化合物No.21の電荷輸送物質:9部
前記式(2a)のアミン化合物:1部
テトラヒドロフラン:100部
Job内変動の評価は、最初に表面電位計を用いて感光体の露光部電位(VL)を測定し、続けて50枚連続印刷を1Jobとして、それを10回繰り返した後再度露光部電位を測定し、〈繰り返し印刷後のVL〉−〈最初のVL〉をJob内変動として評価した。また、計測値のほか、そのプロセスで使用する上で補正可能な範囲か否かについての判定結果を示す。
・Job内変動の判定基準
◎:問題ないレベル
○:若干変化が認められるが、補正できる範囲で問題にならないレベル
△:変化が明らかに認められ、若干許容範囲を超えたレベル
×:変化が大きく、問題視されるレベル
◎電荷発生層塗工液
図10に示す粉末XDスペクトルを有するチタニルフタロシアニン:8部
ポリビニルブチラール(BX-1):5部
2−ブタノン:400部
◎電荷輸送層塗工液
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成製):10部
電荷輸送物質:8部
アミン化合物:0.5部
テトラヒドロフラン:100部
◎電荷輸送層塗工液
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成製):10部
電荷輸送物質:8部
アミン化合物:2部
テトラヒドロフラン:100部
◎電荷輸送層塗工液
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成製):10部
電荷輸送物質:8部
アミン化合物:0.05部
テトラヒドロフラン:100部
◎電荷輸送層塗工液
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成製):10部
電荷輸送物質:8部
アミン化合物:2.5部
テトラヒドロフラン:100部
実施例1において式(2a)のアミン化合物を加えない以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体No.23を作製、評価した。結果を表11に示す。
実施例1において式(2a)のアミン化合物に代えて、下記構造式(4)の化合物を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体No.24を作製、評価した。結果を表11に示す。
実施例1において式(2a)のアミン化合物に代えて、下記構造式(5)の化合物を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体No.25を作製、評価した。結果を表11に示す。
実施例1において式(2a)のアミン化合物に代えて、下記構造式(6)の化合物を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体No.26を作製、評価した。結果を表11に示す。
実施例1において式(2a)のアミン化合物に代えて、下記構造式(7)の化合物を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体No.27を作製、評価した。結果を表11に示す。
実施例11において電荷輸送物質を下記構造式(8)の化合物に変更した以外は実施例11と同様にして、電子写真感光体No.28を作製、評価した。結果を表12に示す。
実施例11において電荷輸送物質を下記構造式(9)の化合物に変更した以外は実施例11と同様にして、電子写真感光体No.29を作製、評価した。結果を表12に示す。
実施例11において電荷輸送物質を下記構造式(10)の化合物に変更した以外は実施例11と同様にして、電子写真感光体No.30を作製、評価した。結果を表12に示す。
アミン化合物の含有量の少ない実施例17〜19、アミン化合物の含有量の多い実施例20〜22では繰り返し使用後に僅かな画像劣化が生じているが、Job内変動は少なく抑えられている。
一方、アミン化合物を含まない比較例1、一般式(2)のアミン化合物でない他のアミン化合物を用いた比較例2〜4の場合には、初期の画像品質は良好であるが、繰り返し使用による画像劣化を抑えることはできていない。
比較例5のアミン化合物を用いた場合には繰り返し使用後も良好な画像が得られるが、Job内変動を抑えることはできず、同一画像を連続出力するような場合には画像濃度や色味の変化が生じてしまう。
比較例6〜8は他の電荷輸送物質と組み合わせた場合であり、繰り返し使用後の画像劣化は僅かであるが、こちらの場合もJob内変動を抑えることはできていない。
また本発明によれば前記電子写真感光体を用いることにより、画像濃度や色味の変化が少ない、すなわち画質一貫性に優れた画像出力が可能な電子写真方法、電子写真装置、及び電子写真装置用プロセスカートリッジが提供される。
31 導電性支持体
33 感光層
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
39 保護層
(図5について)
1 感光体
2 除電ランプ
3 帯電チャージャ
5 画像露光部
6 現像ユニット
7 転写前チャージャ
8 ローラ
9 転写紙
10 転写チャージャ
11 分離チャージャ
12 分離爪
13 クリーニング前チャージャ
14 ファーブラシ
15 クリーニングブレード
(図6について)
21 感光体
22 駆動ローラ
23 帯電器
24 画像露光手段
25 転写チャージャ
26 クリーニング前露光
27 クリーニングブラシ
28 除電手段
(図7について)
50 リボルバ現像ユニット
54 除電ランプ
53 帯電チャージャ
55 ドラムクリーニングユニット
56 感光体
57 中間転写バイアスローラ
58 中間転写ベルト
59a 張架ローラ
59b 二次転写バックアップローラ
59c ベルト駆動ローラ
60 転写紙
61 レジストローラ対
62 転写ベルト
63 紙転写バイアスローラ
64 搬送ベルト
65 定着ユニット
(図8について)
80 感光体ドラム
81 露光光源
82 現像ユニット
83 除電ランプ
84 帯電ローラ
85 ドラムクリーニングユニット
86 バイアスローラ
87 中間転写ベルト
88 レジストローラ
89 記録材
90 転写バイアスローラ
91 転写ベルト
92 搬送ベルト
93 定着ユニット
94 ファーブラシ
(図9について)
16 電子写真感光体
17 帯電チャージャ
18 クリーニングブラシ
19 画像露光部
20 現像ローラ
Claims (9)
- 導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体において、前記感光層が下記一般式(1)で表される電荷輸送物質と、下記一般式(2)で表されるアミン化合物とを含有することを特徴とする電子写真感光体。
i)−CH2X
ii)−CH2CH2Y
ただし、X,Yはそれぞれ芳香族残基、シクロアルキル基、またはヘテロシクロアルキル基を表し、これらは置換基を有してもよい。 - 前記一般式(1)で表される電荷輸送物質100重量部に対する前記一般式(2)で表されるアミン化合物との含有量が1重量部以上30重量部以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 請求項1または2に記載の電子写真感光体表面を帯電させる帯電工程と、前記電子写真感光体上に静電潜像を形成する画像露光工程と、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程と、前記トナー画像を直接記録材に或いは中間転写体を介して記録材に転写する転写工程と、を繰り返し行うことを特徴とする電子写真方法。
- 請求項1または2に記載の電子写真感光体表面を帯電させる帯電工程と、前記電子写真感光体上にLD或いはLEDにより静電潜像を形成する画像露光工程と、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程と、前記トナー画像を直接記録材に或いは中間転写体を介して記録材に転写する転写工程と、を繰り返し行うことを特徴とするデジタル方式の電子写真方法。
- 請求項1または2に記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体表面を帯電せしめる帯電手段と、前記電子写真感光体表面に静電潜像を形成する画像露光手段と、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記トナー画像を直接記録材に或いは中間転写体に転写する転写手段と、を具備することを特徴とする電子写真装置。
- 請求項1または2に記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体表面を帯電せしめる帯電手段と、前記電子写真感光体表面に静電潜像を形成する画像露光手段と、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記トナー画像を直接記録材に或いは中間転写体に転写する転写手段と、を具備し、前記画像露光手段は、LD或いはLEDであることを特徴とするデジタル方式の電子写真装置。
- 前記電子写真感光体、前記帯電手段、前記現像手段および前記転写手段を、それぞれ複数ずつ有するタンデム型であることを特徴とする請求項5又は6に記載の電子写真装置。
- 中間転写体と、中間転写手段と、をさらに具備し、前記転写手段は、前記電子写真感光体上に形成されたトナー画像を前記中間転写体に一次転写して中間転写体上に画像を形成し、前記中間転写手段は、前記中間転写体上の画像を前記記録材上に二次転写し、前記中間転写体上の画像が複数色のトナーからなるカラー画像の場合、前記転写手段は、前記中間転写体上に各色を順次重ね合わせて当該中間転写体上に画像を形成し、
前記中間転写手段は、当該中間転写上の画像を前記記録材上に一括で二次転写することを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の電子写真装置。 - 請求項1または2に記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体表面を帯電せしめる帯電手段、前記電子写真感光体表面に静電潜像を形成する画像露光手段、前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段、前記電子写真感光体表面をクリーニングするクリーニング手段及び前記トナー画像を記録材に直接転写する或いは中間転写体に転写する転写手段の中から選ばれる少なくとも一つと、を具備することを特徴とする電子写真装置用プロセスカートリッジ。
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