JP2006234943A - 電子写真感光体、画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法 - Google Patents

電子写真感光体、画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】直流電圧に交流電圧を重畳した近接放電による帯電方式において、電子写真感光体表面の劣化が少なく、且つ耐摩耗性が高く、良好な電気特性を有する高耐久な電子写真感光体と、これを用いることで、長期的に良好な画像形成を安定して行うことができる信頼性の高い画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法を提供する。
【解決手段】導電性支持体1b上に少なくとも感光層1cを有するとともに、該感光体の受放電表面となる構成層中に活性酸素クエンチャーを含有している電子写真感光体とし、この電子写真感光体と、電子写真感光体に対して接触または近接して設けられ、直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加することによって生じる放電を利用して電子写真感光体を帯電させる帯電器と、電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成器と、静電潜像の画像部にトナーを付着させる現像器を備えた画像形成装置とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、接触または近接して設けられ、かつ直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加することによって生じる放電を利用して電子写真感光体を帯電させる帯電器を有する電子写真プロセスに採用される電子写真感光体、画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ及び画像形成方法に関する。本発明は、特に上記感光体の受放電表面となる構成層に関するものである。
近年、オフィスの省スペース化やビジネスオポチュニティの拡大などの観点から、電子写真装置に対して、ますます小型化と高画質化が望まれている。
電子写真装置の小型化を図るために、電子写真プロセスの改良が多く成されている。帯電プロセスにおいては、近接放電による帯電方式が多く採用される傾向がある。これは、電子写真感光体表面に帯電部材を接触させたり、非接触で近傍に帯電部材を配置させたりすることによって近接放電を発生させ、電子写真感光体表面の帯電を行う方式である。本方式を用いれば、大がかりな帯電装置を必要としないために、装置の小型化には非常に有効である。また最近の近接帯電方式としては、電子写真感光体上の帯電の均一性を図るために、直流電圧に交流電圧を重畳して印加する方式を採用していることが多くなっている。
しかし、直流電圧に交流電圧を重畳した近接放電による帯電方式では、電子写真感光体表面近傍に放電が集中するため、電子写真感光体表面を劣化させ、電子写真感光体の膜厚減少が大きいことがわかった。近接放電による電子写真感光体表面の劣化は機械的摺擦とは違い、像担持体への当接部材がない場合においても発生する。このため、近接放電に対する耐久性を有する電子写真感光体もしくは電子写真感光体表面の保護技術の開発が強く望まれている。
以下に近接放電による電子写真感光体表面の劣化メカニズムについて説明する。
図1は、近接放電による電子写真感光体表面の劣化状態を調べるために、電子写真感光体表面に帯電部材のみを非接触状態で近接配置し、連続約150時間の帯電実験を行ったときの、電子写真感光体表面の膜厚の変化を測定した結果を示すグラフである。
実験に使用した電子写真感光体は、電荷輸送層にポリカーボネートを用いた有機感光体であり、電子写真感光体に対して当接する部材を全て取り除き、直流電圧に交流電圧を重畳した交番電圧が印加された非接触帯電ローラを用いて帯電を行った。
この結果、電子写真感光体表面の膜の削れ量が次第に多くなり、電子写真感光体の膜厚が次第に減少している事実がわかった。膜厚減少のメカニズムについては今のところ検討中で明らかになってはいないが、膜厚が減少した電子写真感光体を分析したところ、電子写真感光体を構成するポリカーボネートが分解して生成したと考えられるカルボン酸などが検出された。このような物質が検出されたことから、電子写真感光体の膜厚減少のメカニズムとしては、次のようなことが考えられる。
図2(a )(b )は、近接放電によって電子写真感光体1表面が劣化する場合の電子写真感光体表面の状態を、帯電ローラ2a を電子写真感光体表面から微小ギャップをもって対向させた状態を例にとって示した説明図である。ここで、図2(a)は劣化前を、図2(b)は劣化後を、それぞれ示している。
近接放電を行うと、電子写真感光体表面の放電領域では放電により発生した粒子(オゾン、電子、励起分子、イオン、プラズマなど)のエネルギーが電子写真感光体表面の電荷輸送層1aに照射される。このエネルギーが電子写真感光体表面を構成する分子の結合エネルギーに共鳴、吸収され、図2(a)→(b)に示すように、電荷輸送層1aは、樹脂分子鎖の切断による分子量低下、高分子鎖の絡み合い度低下等の化学的劣化を生じる。このような近接放電による電子写真感光体の化学的劣化によって、電子写真感光体表面の電荷輸送層1aは次第にその膜厚を減少させてしまうと考えられる。
この問題は、ポリカーボネートを用いた感光体にだけ起る問題ではなく、ポリアリレート(下記特許文献1参照。)、ポリスチレン(下記特許文献2参照。)、アクリル樹脂(下記特許文献3参照。)、ウレタン樹脂(下記特許文献4参照。)等を用いた感光体においても同様な膜厚減少が起り、本問題の解決には至っていない。
特開2003−195564号公報 特開平10−90932号公報 特開平10−59478号公報 特開2004−12865号公報
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、直流電圧に交流電圧を重畳した近接放電による帯電方式において、電子写真感光体表面の劣化が少なく、且つ耐摩耗性が高く、良好な電気特性を有する耐久性の高い電子写真感光体を提供するとともに、この電子写真感光体を用いることにより、長期的に良好な画像形成を安定して行うことができる信頼性の高い画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法を提供することである。
本発明者らは鋭意検討した結果、電子写真感光体の受放電表面となる構成層中に活性酸素クエンチャーを含有することによって、放電により発生した粒子(オゾン、電子、励起分子、イオン、プラズマなど)のエネルギーを緩和し、上記課題が解決されることを見出し本発明に至った。以下、本発明について具体的に説明する。
すなわち、本発明は、少なくとも電子写真感光体と、電子写真感光体に対して接触または近接して設けられ、直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加することによって生じる放電を利用して電子写真感光体を帯電させる帯電器と、帯電器によって帯電させられた電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成器と、潜像形成器によって形成された静電潜像の画像部にトナーを付着させる現像器を備えた画像形成装置に配備される前記電子写真感光体において、
該電子写真感光体が導電性支持体上に少なくとも感光層を有するとともに、該感光体の受放電表面となる構成層中に活性酸素クエンチャーを含有していることを特徴とする電子写真感光体である。
ここで、前記活性酸素クエンチャーが、ニッケル錯体であることが好適である。
また、上記いずれかの写真感光体において、前記感光層上に構成層として表面層を設けたことが好ましい。
さらに、上記いずれかの写真感光体において、前記表面層が、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエーテルの少なくともいずれか1つの重合体を含有していることが好ましい。
また、上記表面層を設けたいずれかの写真感光体において、前記表面層が、電荷輸送材料を含有することが好ましい。
そして、上記表面層を設けた写真感光体において、前記表面層が、少なくとも電荷輸送機能を有する構造を含まない3官能以上のラジカル重合性モノマーと、電荷輸送機能を有する構造を含むラジカル重合性化合物との重合体により形成された架橋構造を持つ樹脂層であることが好ましい。
ここで、上記電荷輸送機能を有する構造を含むラジカル重合性化合物が、1官能であることが好ましい。
また、上記いずれかの写真感光体において、前記受放電表面となる構成層中に含有される活性酸素クエンチャーの添加量が、該構成層全量の5〜30重量%であることが好ましい。
また、上記いずれかの写真感光体において、前記感光層が、電荷発生層、電荷輸送層を順に積層して構成されたことが好ましい。
さらに、本発明は、少なくとも電子写真感光体と、電子写真感光体に対して接触または近接して設けられ、直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加することによって生じる放電を利用して電子写真感光体を帯電させる帯電器と、帯電器によって帯電させられた電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成器と、潜像形成器によって形成された静電潜像の画像部にトナーを付着させる現像器を備えた画像形成装置において、
前記電子写真感光体が、上記いずれかに記載の電子写真感光体であること特徴とする画像形成装置に係るものである。
また、本発明は、電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、前記電子写真感光体の表面をクリーニングするクリーニング装置手段から選ばれる少なくとも一つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、
前記電子写真感光体が上記いずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジに係るものである。
そして、本発明は、電子写真感光体に対して接触または近接して設けられ、直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加することによって生じる放電を利用して電子写真感光体を帯電させる帯電器と、上記いずれかに記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成方法に係るものである。
本発明における電子写真感光体の受放電表面となる構成層中に活性酸素クエンチャーを含有する構成とすることによって、直流電圧に交流電圧を重畳した近接放電による帯電方式においても、電子写真感光体表面の劣化が少なく、且つ耐摩耗性が高く、良好な電気特性を有する高耐久、高性能な電子写真感光体を提供することができる。
また、この電子写真感光体を用いることにより、長期に亘って良好な画像を安定して形成することができる高性能で、且つ信頼性の高い画像形成装置及び画像形成プロセスを提供することができる。
また、本発明の電子写真感光体をプロセスカートリッジに組み込めば、コンパクト化やメンテナンス作業の容易化を可能とし、品質の高い優れた画像が長期に亘って安定して提供される。
以下、本発明の好適な実施の形態について図を参照して説明する。
本発明の一実施の形態は、以下のように構成される。すなわち、
少なくとも電子写真感光体と、電子写真感光体に対して接触または近接して設けられ、直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加することによって生じる放電を利用して電子写真感光体を帯電させる帯電器と、帯電器によって帯電させられた電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成器と、潜像形成器によって形成された静電潜像の画像部にトナーを付着させる現像器を備えた画像形成装置に配備される前記電子写真感光体において、
該電子写真感光体が導電性支持体上に少なくとも感光層を有するとともに、該感光体の受放電表面となる構成層中に活性酸素クエンチャーを含有していることを特徴とする電子写真感光体である。
本発明における活性酸素クエンチャーとは、感光体の受放電表面となる構成層に衝突する放電によって発生した粒子(オゾン、電子、励起分子、イオン、プラズマなど)のエネルギーを緩和し、主として化学的劣化によって生ずる感光体表面の膜厚減少を阻止する役割を担う物質を指す。
本発明者らが鋭意検討した結果、直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加する帯電方式(近接放電)を採用した帯電器を用いた場合、感光体の受放電表面となる構成層中に活性酸素クエンチャーを含有することによって、機械的耐久性だけではなく、放電により発生した粒子により被るエネルギー照射に対しても、非常に高い耐久性を有していることが判明した。すなわち、活性酸素クエンチャーは、感光体表面に衝突する放電により発生した粒子のエネルギーを緩和し、感光体表面でのラジカル生成を抑制するものと考えられる。
本発明において用いられる活性酸素クエンチャーとしては、例えば、以下のような化合物を挙げることができる。
例えば、β−カロチン、イソゼアキサンテン、ルテインなどのカロチン類;例えば、テトラメチルエチレン、シクロペンテン、シクロヘキセン、2, 5−ジメチル−2, 4−ヘキサジエン、1, 3−シクロペンタジエン、1, 3−シクロペンタジエン、α−テルピネンなどのエチレン性化合物;例えば、ジエチルアミン、トリエチルアミン、1, 4−ジアザビシクロオクタン(DABCO)、N−エチルイミダゾール、N, N′−ジフェニル−N, N′−ジ(3−メチルフェニル)−1, 1′−ビフェニル−4, 4′−ジアミン等のトリフェニルアミン誘導体、N−イソプロピルカルバゾール、N−フェニルカルバゾール等の低分子カルバゾール誘導体などのアミン類が挙げられる。
他の例として縮合多環芳香族化合物類を挙げることができる。
例えば、ナフタレン、ジメチルナフタレン、ジメトキシアントラセン、アントラセン、ジフェニルアントラセン、フェナンスレン、ピレン、クリセン、ペリレン、コロネン、テトラセン、ペンタセン、ルブレン、3, 4−ベンゾフルオランスレン、2, 3−ベンゾフルオレン、1, 12−ベンゾペリレン、3, 4−ベンゾピレン、4, 5−ベンゾピレン、9, 10−ビス(4−メトキシフェニル)アントラセン、9, 10−ジフェニルアントラセン、1−クロロ−9, 10−ジフェニルアントラセン、9−フェニルアントラセン、4, 5−メチレンフェナンスレン、デカシクレン、1, 2:3, 4−ジベンゾアントラセン、1, 2:5, 6−ジベンゾアントラセン、ペリフランスレン、4, 7−ジフェニル−1, 10−フェナンスロリン、フルオランセン、3−メチルコランスレン、トリフェニレン、ベンゾ[ghi]ペリレン、4H−シクロペンタ[def]フェナンスレンなど、及びこれらのC1〜C20アルキル置換体、あるいは1, 3−ジフェニルイソベンゾフラン、1, 2, 3, 4−テトラフェニル−1, 3−シクロペンタジエン、ペンタフェニルシクロペンタジエン等の芳香族化合物などが挙げられる。
さらに、他の例として、ビスジチオ−α−ジケトン、ビスフェニルジチオールまたはサリチルアルデヒドオキシムを配位子とするニッケル、コバルトあるいは銅錯体などの、特公平1−38680号公報に一重項酸素クエンチャーとして示されているような遷移金属キレート化合物を挙げることができる。
その中でも、特開平4−198304号、特開平1−197466号、特開平1−80868号、特開平1−104086号の各公報に示されているようなニッケル錯体が好ましく用いられる。
前述のように、本発明において用いられる活性酸素クエンチャーは、感光体の受放電表面となる構成層中、いわゆる放電により発生したオゾン、電子、励起分子、イオン、プラズマなどの粒子が直接照射される感光体の表面近傍に含有されることを特徴とする。
なお、本発明の感光体の層構造は目的や仕様などに応じて設計され、その構成は多様であるため、感光体の受放電表面となる構成層は限定されるものではない。
以下、本発明に用いられる電子写真感光体の層構造例について図面に基づいて説明する。
<電子写真感光体の層構造について>
図3の断面図に、本発明における電子写真感光体の層構造の一例を示す。
図3の電子写真感光体では、導電性支持体1b上に電荷発生機能と電荷輸送機能を同時に有する単層構造の感光層1cが設けられている。この構成の場合には、感光層1cが受放電表面となる構成層に相当し、この感光層中に活性酸素クエンチャーが含有されている。
図4は、図3の感光層1c上に表面層1dを設けた層構造の例を示す。この構成の場合には、表面層1dが受放電表面となる構成層に相当し、この表面層中に活性酸素クエンチャーが含有されている。
また、図5の断面図に、本発明における電子写真感光体の層構造の別例を示す。
図5の電子写真感光体では、導電性支持体1b上に、電荷発生機能を有する電荷発生層1eと、電荷輸送機能を有する電荷輸送層1fとが積層された積層構造の感光層1cが設けられている。この構成の場合には、電荷輸送層1fが受放電表面となる構成層に相当し、この電荷輸送層中に活性酸素クエンチャーが含有されている。
図6は、図5の電荷輸送層1f上に表面層1dを設けた層構造の例を示す。この構成の場合には、表面層1dが受放電表面となる構成層に相当し、この表面層中に活性酸素クエンチャーが含有されている。
上記のように、電子写真感光体の受放電表面となる構成層中に活性酸素クエンチャーを含有する構成とすれば、直流電圧に交流電圧を重畳した近接放電に曝されても、いずれも電子写真感光体表面の劣化が少なく、耐摩耗性や電気特性も良好で、高耐久且つ高性能な電子写真感光体が得られる。
次に、電子写真感光体を構成する各層について以下説明する。
<導電性支持体について>
導電性支持体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理を施した管などを使用することができる。また、エンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
上記の他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂(バインダー樹脂)に分散して塗工したものについても、本発明の導電性支持体として用いることができる。
この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、また、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。
また、同時に用いられるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。
このような導電性層は、これらの導電性粉体とバインダー樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体として良好に用いることができる。
<感光層について>
次に、感光層について説明する。感光層は前記図3〜5に示したように、積層構造でも単層構造でもよい。積層構造の場合には、感光層は電荷発生機能を有する電荷発生層と電荷輸送機能を有する電荷輸送層とから構成される。また、単層構造の場合には、感光層は電荷発生機能と電荷輸送機能を同時に有する層である。
以下、積層構造における感光層及び単層構造における感光層のそれぞれについて説明する。
〔感光層が積層構成のもの〕
(電荷発生層)
電荷発生層は、電荷発生機能を有する電荷発生物質を主成分とする層から形成され、必要に応じてバインダー樹脂を併用することもできる。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
無機系材料としては、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコン等が挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが良好に用いられる。
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることができる。
例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
電荷発生層に必要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが挙げられる。これらのバインダー樹脂は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
また、電荷発生層のバインダー樹脂として上述のバインダー樹脂の他に、電荷輸送機能を有する高分子電荷輸送物質、例えば、アリールアミン骨格やベンジジン骨格やヒドラゾン骨格やカルバゾール骨格やスチルベン骨格やピラゾリン骨格等を有するポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリシロキサン、アクリル樹脂等の高分子材料やポリシラン骨格を有する高分子材料等を用いることができる。
前者の具体的な例としては、特開平01−001728号公報、特開平01−009964号公報、特開平01−013061号公報、特開平01−019049号公報、特開平01−241559号公報、特開平04−011627号公報、特開平04−175337号公報、特開平04−183719号公報、特開平04−225014号公報、特開平04−230767号公報、特開平04−320420号公報、特開平05−232727号公報、特開平05−310904号公報、特開平06−234836号公報、特開平06−234837号公報、特開平06−234838号公報、特開平06−234839号公報、特開平06−234840号公報、特開平06−234841号公報、特開平06−239049号公報、特開平06−236050号公報、特開平06−236051号公報、特開平06−295077号公報、特開平07−056374号公報、特開平08−176293号公報、特開平08−208820号公報、特開平08−211640号公報、特開平08−252868号公報、特開平08−269183号公報、特開平09−062019号公報、特開平09−043883号公報、特開平09−71642号公報、特開平09−87376号公報、特開平09−104746号公報、特開平09−110974号公報、特開平09−110976号公報、特開平09−157378号公報、特開平09−221544号公報、特開平09−227669号公報、特開平09−228367号公報、特開平09−241369号公報、特開平09−268226号公報、特開平09−272728号公報、特開平09−302084号公報、特開平09−302085号公報、特開平09−328539号公報等に記載の電荷輸送性高分子材料が挙げられる。
また、後者の具体例としては、例えば特開昭63−285552号公報、特開平05−19497号公報、特開平05−70595号公報、特開平10−73944号公報等に記載のポリシリレン重合体が例示される。
また、電荷発生層には電荷輸送物質を含有させることができる。
電荷発生層に併用できる電荷輸送物質には、電子輸送物質と正孔輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ジフェノキノン誘導体などの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
一方、正孔輸送物質としては、以下のような電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。
例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等、その他公知の材料が挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
電荷発生層を形成する方法としては、真空薄膜作製法や溶液分散系からのキャスティング法が代表的なものとして挙げられる。
前者の真空薄膜作製法として、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成できる。
また、後述のキャスティング法を用いて電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル、ビーズミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。
また、必要に応じて、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のレベリング剤を添加することができる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行なうことができる。
以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
(電荷輸送層について)
電荷輸送層は、電荷輸送機能を有する層であり、電荷輸送機能を有する電荷輸送物質、及びバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成することができる。
電荷輸送物質としては、前記電荷発生層で記載した電子輸送物質、正孔輸送物質を用いることができる。
なお、電荷輸送物質として先にあげた高分子電荷輸送物質を用いることができる。
上記電荷輸送層を形成する際に用いられるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
電荷輸送物質の量はバインダー樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。ただし、高分子電荷輸送物質を用いる場合は、単独でもバインダー樹脂との併用も可能である。
電荷輸送層に用いられる溶媒としては、前記電荷発生層と同様なものが使用できるが、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を良好に溶解するものが適している。これらの溶剤は単独で使用しても2種以上混合して使用してもよい。また、電荷輸送層の形成には電荷発生層と同様な塗工法が可能である。
また、必要により可塑剤、レベリング剤を添加することもできる。
電荷輸送層に併用できる可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等、一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、バインダー樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
電荷輸送層に併用できるレベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用量は、バインダー樹脂100重量部に対して0〜1重量部程度が適当である。
電荷輸送層の膜厚は、5〜40μm程度が適当であり、好ましくは10〜30μm程度が適当である。
〔感光層が単層のもの〕
単層構造の感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能を同時に有する層である。
感光層は、電荷発生機能を有する電荷発生物質と電荷輸送機能を有する電荷輸送物質とバインダー樹脂を適当な溶媒に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。また、必要により可塑剤やレベリング剤等を添加することもできる。
電荷発生物質の分散方法や、用いられる電荷発生物質、電荷輸送物質、可塑剤、レベリング剤については、前記電荷発生層、電荷輸送層において既に説明したものと同様なものが使用できる。
なお、バインダー樹脂としては、先に電荷輸送層の項で挙げたバインダー樹脂のほかに、電荷発生層で挙げたバインダー樹脂を混合して用いてもよい。また、先に挙げた高分子電荷輸送物質も使用可能である。かかる感光層の膜厚は、5〜30μm程度が適当であり、好ましくは10〜25μm程度が適当である。
単層構造の感光層中に含有される電荷発生物質は、感光層全量に対して1〜30重量%が好ましく、感光層に含有されるバインダー樹脂は、感光層全量の20〜80重量%、電荷輸送物質は、10〜70重量部であるのが好ましい。
[感光層への活性酸素クエンチャーの添加]
単層および積層構成からなる感光層が、受放電表面となる構成層、すなわち最表層となる層構造の場合、最表層中に活性酸素クエンチャーを添加する。単層構造の場合は、例えば、電荷発生機能を有する電荷発生物質と電荷輸送機能を有する電荷輸送物質とバインダー樹脂に活性酸素クエンチャーを分散させて製膜する。一方、積層構造の場合には、電荷輸送層として用いられる電荷発生物質とバインダー樹脂に活性酸素クエンチャーを分散させて製膜する。
活性酸素クエンチャーの添加量としては、感光体の受放電表面となる構成層中に5〜30重量%となるように調製することが好ましい。
添加量が5重量%よりも少ないと、放電によって発生した粒子のエネルギーを緩和し、感光体表面の膜厚減少を抑制する効果が十分でない。一方、30重量%よりも多いと、感光体表面の膜厚減少に対する抑制効果に問題はないが、露光部電位上昇などの問題が発生した。
<表面層について>
本発明の感光体においては、前述のように活性酸素クエンチャーを含有する表面層が感光層の上に設けられる場合がある。
表面層に使用されるバインダー樹脂としては、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプ1ロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。
その中でも、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエーテル樹脂が有効に使用される。
表面層は、活性酸素クエンチャーとバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成することができる。必要により、電荷輸送の物質(電荷輸送材料)、可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等を適量添加することもできる。
さらに、表面層として、少なくとも電荷輸送機能を有する構造を含まない3官能以上のラジカル重合性モノマーと、電荷輸送機能を有する構造を含むラジカル重合性化合物との重合体により形成された架橋構造を持つ樹脂層が有効に利用される。
この場合、電荷輸送機能を有する構造を含まない3官能以上のラジカル重合性モノマーと、1官能の電荷輸送機能を有する構造を含むラジカル重合性化合物を用いて硬化した架橋樹脂層が特に有効に利用される。
以降、「電荷輸送機能を有する構造を含まない…」という表現を「電荷輸送性構造を有しない…」と表現し、「電荷輸送機能を有する構造を含む…」という表現を「電荷輸送性構造を有する…」と表現することがある。
本発明に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーとは、例えばトリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば、縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有しておらず、且つラジカル重合性官能基を3個以上有するモノマーを指す。
このラジカル重合性官能基とは、炭素−炭素2重結合を有し、ラジカル重合可能な基であれば何れでもよい。これらラジカル重合性官能基としては、例えば、下記に示す1−置換エチレン官能基、1,1−置換エチレン官能基等が挙げられる。
1−置換エチレン官能基としては、例えば、下記式(I)で表される官能基が挙げられる。
CH2=CH−X1− …(I)
ただし、式中、X1は、置換基を有していてもよいフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基、置換基を有していてもよいアルケニレン基、−CO−基、−COO−基、−CON(R10)−基(ただし、R10は、水素、メチル基、エチル基等のアルキル基、ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基等のアラルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基を表す。)、または−S−基を表す。
これらの置換基を具体的に例示すると、ビニル基、スチリル基、2−メチル−1,3−ブタジエニル基、ビニルカルボニル基、アクリロイルオキシ基、アクリロイルアミド基、ビニルチオエーテル基等が挙げられる。
1,1−置換エチレン官能基としては、例えば、下記式(II)で表される官能基が挙げられる。
CH2=CY−X2− …(II)
ただし、式中、Yは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、メトキシ基あるいはエトキシ基等のアルコキシ基、−COOR11基(ただし、R11は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基、エチル基等のアルキル基、置換基を有していてもよいベンジル、フェネチル基等のアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、または−CONR1213(ただし、R12及びR13は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基、エチル基等のアルキル基、置換基を有していてもよいベンジル基、ナフチルメチル基、あるいはフェネチル基等のアラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基を表し、互いに同一または異なっていてもよい。)、また、X2は前記式(I)のX1と同一の置換基及び単結合、アルキレン基を表す。ただし、Y,Xの少なくとも何れか一方がオキシカルボニル基、シアノ基、アルケニレン基、及び芳香族環である。
これらの置換基を具体的に例示すると、α−塩化アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、α―シアノエチレン基、α−シアノアクリロイルオキシ基、α−シアノフェニレン基、メタクリロイルアミノ基等が挙げられる。
なお、これらX1、X2、Yについての置換基にさらに置換される置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
これらのラジカル重合性官能基の中では、特にアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が有用であり、3個以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物は、例えば、水酸基がその分子中に3個以上ある化合物とアクリル酸(塩)、アクリル酸ハライド、アクリル酸エステルを用い、エステル反応あるいはエステル交換反応させることにより得ることができる。また、3個以上のメタクリロイルオキシ基を有する化合物も同様にして得ることができる。また、ラジカル重合性官能基を3個以上有する単量体中のラジカル重合性官能基は、同一でも異なってもよい。
電荷輸送性構造を有しない具体的な3官能以上のラジカル重合性モノマーとしては、以下のものが例示されるが、これらの化合物に限定されるものではない。
すなわち、本発明において使用する上記ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、HPA(2ヒドロキシプロピルアクリレート)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、EO(エチレンオキサイド)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO(プロピレンオキサイド)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、HPA変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、ECH(エチルシクロヘキサン)変性グリセロールトリアクリレート、EO変性グリセロールトリアクリレート、PO変性グリセロールトリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、2,2,5,5,−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどが挙げられ、これらは、単独または2種類以上を併用しても差し支えない。
また、表面層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーの成分割合は、架橋構造からなる表面層全量に対して20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%である。
3官能以上のラジカル重合性モノマー成分が20重量%未満では架橋表面層の3次元架橋結合密度が少なく、従来の熱可塑性バインダー樹脂を用いた場合に比べて飛躍的な耐摩耗性向上が達成されない。また、80重量%以上では一方の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の含有量が相対的に低下し、電気的特性の劣化が生じる。使用されるプロセスによって要求される耐摩耗性や電気特性が異なるため一概には言えないが、両特性のバランスを考慮すると30〜70重量%の範囲が最も好ましい。
本発明に用いられる電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とは、例えば、トリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有しており、且つラジカル重合性官能基を有する化合物を指す。このラジカル重合性官能基としては、先のラジカル重合性モノマーで示したものが挙げられ、特にアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が有用である。
また、電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物は、官能基が、2官能以上の多官能のものを使用することができるが、膜質及び静電特性的に、1官能であるものが好ましい。これは、2官能以上の電荷輸送性化合物を用いた場合には複数の結合で架橋構造中に固定されるが、電荷輸送性構造が非常に嵩高いことから硬化樹脂中に歪みが発生し、架橋表面層の内部応力が高くなり、キャリア付着等によりクラックや傷の発生を引き起こしやすくすることによる。
また、静電的特性においても、2官能以上の電荷輸送性化合物を用いた場合には複数の結合によって架橋構造中に固定されるため、電荷輸送時の中間体構造(カチオンラジカル)が安定して保てず、電荷のトラップによる感度の低下、残留電位の上昇を起しやすくする。
これらの電気的特性の劣化は、画像形成において、画像濃度低下、文字の細り等の現象として現れる。このようなことから、電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物としては、1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を用い、これを架橋結合間にペンダント状に固定化することによって、クラックや傷の発生、及び静電的特性の安定化を図ることが可能となる。
本発明の表面層は、前述のように少なくとも電荷輸送機能を有する構造を含まない3官能以上のラジカル重合性モノマーと、電荷輸送機能を有する構造を含むラジカル重合性化合物を反応させて硬化した架橋構造からなるものであるが、必要に応じてこの架橋反応を効率よく進行させるために表面層中に熱重合開始剤や光重合開始剤などの重合開始剤を添加してもよい。
熱重合開始剤としては、例えば、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルベルオキサイド、t−ブチルヒドロベルオキサイド、クメンヒドロベルオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどの過酸化物系開始剤、アゾビスイソブチルニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸などのアゾ系開始剤が挙げられる。
光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルフォリノ(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシムなどのアセトフェノン系またはケタール系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾインエーテル系光重合開始剤、ベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルフェニールエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、1,4−ベンゾイルベンゼン、などのベンゾフェノン系光重合開始剤、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンなどのチオキサントン系光重合開始剤などが挙げられる。
その他の光重合開始剤としては、エチルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナントレン、アクリジン系化合物、トリアジン系化合物、イミダゾール系化合物などが挙げられる。
また、光重合促進効果を有するものを単独または上記光重合開始剤と併用して用いることもできる。光重合促進効果を有するものとしては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノンなどが挙げられる。
これらの重合開始剤は1種または2種以上を混合して用いてもよい。重合開始剤の含有量は、ラジカル重合性を有する総含有物100重量部に対し、0.5〜40重量部、好ましくは1〜20重量部である。
さらに、表面層用の塗工液には、応力緩和や接着性向上の目的など必要に応じて各種可塑剤、レベリング剤、ラジカル反応性を有しない低分子電荷輸送物質などの各種添加剤を含有することができる。
これらの添加剤には公知のものが使用可能であり、例えば、可塑剤としてはジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般の樹脂に使用されているものが利用可能である。その使用量は、塗工液の総固形分に対し20重量%以下、好ましくは10%以下である。
また、レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが利用できる。その使用量は、塗工液の総固形分に対し3重量%以下が適当である。
本発明における前記表面層は、例えば、電荷輸送構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと、電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物と、フィラー微粒子を含有する塗工液を記録層上に塗布した後、硬化することにより形成することができる。
かかる塗工液は、ラジカル重合性モノマーが液体である場合、これに他の成分を溶解して塗布することも可能であるが、必要に応じて溶媒により希釈して塗布される。
上記希釈に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピルエーテルなどのエーテル系、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン系、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、セロソルブアセテートなどのセロソルブ系などが挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種以上を混合して用いてもよい。溶媒による希釈率は、組成物の溶解性、塗工法、目的とする膜厚によって適宜選択される。
本発明においては、上記塗工液を塗布後、外部からエネルギーを与えて硬化させ、架橋構造を有する表面層を形成することができる。この場合に用いられる外部エネルギーとしては、熱、光、放射線等がある。熱エネルギーを加える方法としては、空気、窒素などの気体、蒸気、あるいは各種熱媒体、赤外線、電磁波を用い、塗工表面側あるいは支持体側から加熱することによって行なわれる。
加熱温度は、100℃以上、170℃以下が好ましく、100℃未満では反応速度が遅く、完全に反応が終了しない場合がある。170℃より高温では反応が不均一に進行し架橋表面層中に大きな歪みが発生する場合がある。硬化反応を均一に進めるために、100℃未満の比較的低温で加熱後、さらに、100℃以上に加温して反応を完結させる方法も有効である。
光エネルギーとしては、主に紫外光領域に発光波長を持つ高圧水銀灯やメタルハライドランプなどのUV照射光源が利用できるが、ラジカル重合性含有物や光重合開始剤の吸収波長に合せることにより可視光光源の選択も可能である。照射光量は、50mW/cm2以上、1000mW/cm2以下が好ましい。50mW/cm2未満では硬化反応に時間を要する。1000mW/cm2より強いと反応の進行が不均一となり、架橋表面層の荒れが激しくなる。
放射線エネルギーとしては、電子線を用いるものが挙げられる。
上記各種エネルギーの中で、反応速度制御の容易さ、装置の簡便さから熱エネルギー及び光エネルギーを用いたものが有用である。
感光層上に表面層を設ける方法としては、浸漬塗工方法、リングコート法、スプレー塗工方法など用いられる。このうち一般的な表面層の製膜方法としては、微小開口部を有するノズルより塗工液を吐出し、霧化することにより生成した微小液滴を感光層上に付着させて塗膜を形成するスプレー塗工方法が用いられる。
なお、表面層の厚さは1.0〜10.0μmの範囲であることが好ましい。膜厚が1.0μmよりも薄くなり過ぎた場合には、長期的使用において摩耗して表面層が消失しやすくなり、膜厚が10.0μmよりも厚くなり過ぎた場合には、残留電位の上昇や、微細ドット再現性の低下が考えられる。
<下引き層について>
本発明の電子写真感光体においては、導電性支持体と感光層との間に下引き層を設けることができる。
下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂は、その上に設けられる感光層が溶剤を用いて塗布形成されることを考慮すると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。
このような下引き層用の樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層には、モアレ防止、残留電位の低減等のため、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等により例示される金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
これらの下引き層は、前述の感光層で説明したような適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。
さらに、本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、本発明の下引き層には、Al23を陽極酸化によって設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作成法により設けたものも良好に使用できる。この他にも公知の材料を用いることができる。下引き層の膜厚としては、0〜5μmが適当である。
[各層への酸化防止剤の添加について]
また、本発明においては、耐環境性の改善のため特に、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的から、表面層、電荷発生層、電荷輸送層、下引き層、中間層等の各層に酸化防止剤を添加することができる。
これら酸化防止剤としては、ゴム、プラスチック、油脂類などの添加剤として知られているものが使用でき、市販品として容易に入手できる。
本発明における酸化防止剤の添加量は、添加する層の総重量に対して0.01〜10重量%である。
<画像形成方法及び装置について>
以下、本発明に係る画像形成装置について実施形態を説明する。但し、これらはその一例であって、これに限定されるものではない。
図7は、後述する各実施例にも共通した構成を有する本発明における画像形成装置の一例を示す模式図である。図7の画像形成装置は、有機感光体からなる電子写真感光体1を備えている。電子写真感光体1は、少なくとも感光層を有し、感光体の受放電表面となる構成層中に活性酸素クエンチャーを含有することを特徴としている。
〔全体構成について〕
図7において、電子写真感光体1は、図示しない駆動装置により回転駆動され、その表面が近接帯電方式の帯電装置2の帯電ローラ2aにより所定の極性に帯電される。帯電された電子写真感光体1の表面は、露光装置3によって露光され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置4から電子写真感光体1の表面に供給される現像剤としてのトナーにより現像されて、トナー像として可視像化される。
一方、図示しない給紙部からは記録媒体としての転写紙が電子写真感光体1に向けて給送される。この転写紙には、電子写真感光体1に対向配置されている転写装置5によって電子写真感光体1上のトナー像が転写紙上に転写される。トナー像が転写された転写紙は、電子写真感光体1から分離した後、転写材搬送経路10に沿って定着装置6に搬送されて、トナー像が定着される。転写紙にトナー像を転写した後の電子写真感光体1上に残存している残留トナー、すなわち転写残トナーは、クリーニングブレード8を備えたクリーニング装置7によって電子写真感光体1上から除去される。また、転写残トナーが除去された後の電子写真感光体表面の残留電荷は、除電装置9により除去される。このようにして、電子写真感光体1は繰り返し使用される。
本発明の電子写真感光体を用いることにより、長期に亘って良好な画像を安定して形成することができる高性能で、且つ信頼性の高い画像形成装置、及び画像形成プロセスが提供される。
また、本実施形態の画像形成装置では、本発明の電子写真感光体、帯電部材、現像装置、クリーニング装置が一体に構成され、画像形成装置本体から着脱が可能なプロセスカートリッジとして構成されている。
このように、プロセスカートリッジに組み込めば、コンパクト化やメンテナンス作業の容易化を可能とし、品質の高い優れた画像が長期に亘って提供される。
〔帯電について〕
次に、画像形成装置に用いる帯電装置2について説明する。
この帯電装置2は、近接放電を用いて電子写真感光体を帯電する。近接放電を用いて電子写真感光体を帯電する方法としては、回動可能なローラ状の帯電部材(以下、帯電ローラという)21を電子写真感光体に接触させて配置する接触帯電方式と、帯電ローラを電子写真感光体に非接触に配置する非接触帯電方式とがある。本実施形態においては、非接触帯電方式を用いている。
本発明は接触帯電方式にも適用できるが、接触帯電方式においては電子写真感光体表面との接触性を向上させ、かつ電子写真感光体に機械的ストレスを与えない弾性部材を用いることが好ましい。しかし、弾性部材を用いた場合には帯電ニップ幅が広くなり、これによって帯電ローラ側に保護物質が付着しやすくなることがある。このため、高耐久化を図るためには、非接触帯電方式を採用する方が有利である。
本実施形態においては、電子写真感光体表面における少なくとも画像形成領域に対して所定の帯電ギャップをもって対向するよう帯電ローラ2aを配置した非接触帯電方式を採用した。
図8は、本実施形態の画像形成装置に用いる帯電装置2を説明するための概略模式図である。
帯電ローラ21は、軸部21aとローラ部21bとからなる。ローラ部21bは軸部21aの回転によって回動可能であり、電子写真感光体1表面のうち画像が形成される画像形成領域11に対向する部分は電子写真感光体1と非接触である。帯電ローラは、その長手方向(軸方向)の寸法が画像形成領域よりも少し長く設定されており、その長手方向の両端部にスペーサ22が設けられている。
これら2つのスペーサを電子写真感光体表面両端部の非画像形成領域12に当接させることによって、電子写真感光体1と帯電ローラ21との間に微小なギャップ14を形成している。この微小なギャップ14は、帯電ローラと電子写真感光体1との最近接部における距離が1〜100μmに維持できるよう構成されている。このギャップ14のより好ましい範囲は10〜80μm、さらに好ましくは30〜65μmであり、本実施形態の装置では、50μmに設定されている。
また、軸部21aをスプリングからなる加圧バネ15によって電子写真感光体側に加圧している。これにより、微小なギャップ14を精度よく維持することができる。また、帯電ローラはスペーサ22を介して電子写真感光体表面に連れ回って回転する。
帯電ローラ21には帯電用の電源16が接続されている。これにより、電子写真感光体表面と帯電ローラ表面との間の微小な空隙での近接放電により、電子写真感光体表面を均一に帯電する。印加電圧としては直流電圧に交流電圧を重畳し使用する。前述のように、印加電圧として直流電圧に交流電圧を重畳させた交番電圧を使用すると、微小ギャップ変動による帯電電位のばらつきなどの影響が抑制されて均一な帯電が可能となる。本実施形態においては直流成分である直流電圧に交流成分である交流電圧を重畳した交番電圧が用いられている。
帯電ローラ21は円柱状を呈する導電性支持体としての芯金と、芯金の外周面上に形成された抵抗調整層を有する。帯電ローラ21の表面は硬質であることが望ましい。ローラ部材としてはゴム部材も使用できるが、ゴム部材のように変形しやすい部材であると電子写真感光体1との微小ギャップ14の均一な維持が困難となり、作像条件によっては帯電ローラ21の中央部のみが電子写真感光体表面に突発的に接触する可能性がある。帯電ローラ21は、非接触帯電方式を使用する場合にはたわみが少ない硬質の部材が望ましい。
表面が硬質な帯電ローラ21の具体例としては、例えば、抵抗調整層を高分子型イオン導電剤が分散する熱可塑性樹脂組成物(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン及びその共重合体等)により形成し、抵抗調整層の表面を硬化剤により硬化皮膜処理されたものが挙げられる。また硬化皮膜処理は、例えば、イソシアネート含有化合物を含む処理溶液に抵抗調整層を浸漬させることにより行われるが、抵抗調整層の表面に改めて硬化処理皮膜層を形成することにより行われてもよい。本実施形態では、帯電ローラ21をφ10mm(直径10mm)で形成している。
以上の説明から明らかなように、本発明の電子写真感光体は、電子写真複写機に利用できるばかりでなく、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも広く用いることができるものである。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の技術的範囲は、何らこれにより限定されるものではない。なお、以下において「部」はいずれも重量基準である。
(実施例1)
Al製支持体(外径30mmφ)に、下記組成分からなる下引き層用塗工液を用い、乾燥後の膜厚が28μmとなるように調整しながら浸漬法により塗工し、下引き層を形成した。
[下引き層用塗工液]
アルキッド樹脂 6部
(ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂 4部
(スーパーベッカミンG−821−60、大日本インキ化学工業製)
酸化チタン 40部
(CR−EL:石原産業)
メチルエチルケトン 50部
下引き層を形成したAl製支持体を、下記化学式(1)に示すビスアゾ顔料を含む電荷発生層用塗工液に浸漬塗工した後、加熱乾燥させて、膜厚0.2μmの電荷発生層を下引き層上に形成した。
[電荷発生層用塗工液]
下記化学式(1)に示すビスアゾ顔料 2.5部
Figure 2006234943
ポリビニルブチラール(XYHL、UCC製) 0.5部
シクロヘキサノン 200部
メチルエチルケトン 80部
形成した電荷発生層上に、下記化学式(2)に示す電荷輸送物質を含む電荷輸送層用塗工液を用いて、浸積塗工した後、加熱乾燥させて、膜厚22μmの電荷輸送層を形成した。
[電荷輸送層用塗工液]
ビスフェーノルZ型ポリカーボネート 10部
下記化学式(2)に示す電荷輸送物質 10部
Figure 2006234943
テトラヒドロフラン 80部
1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液 0.2部
(KF50、信越化学工業製)
形成した電荷輸送層上に、下記組成分と混合比からなる表面層用塗工液を用い、スプレー塗工した後、150℃で加熱乾燥させて、膜厚5.0μmの表面層を形成し、実施例1の電子写真感光体を作製した。
[表面層用塗工液]
〈組成分〉
電荷輸送層に用いた電荷輸送物質
ビスフェーノルZ型ポリカーボネート
α−トコフェノール
テトラヒドロフラン
シクロヘキサノン
〈混合比(重量部)〉
電荷輸送物質/ポリカーボネート/α−トコフェノール/テトラヒドロフラン/シクロヘキサノン=4/5/1/170/50
(実施例2)
実施例1おいて用いたα−トコフェノールの代りに、サイアソーブUV−1084(ニッケル錯体)を添加すること以外は、全て実施例1と同様にして実施例2の電子写真感光体を作製した。
(実施例3)
実施例1おいて用いたα−トコフェノールの代りに、下記化学式(3)に示すニッケル錯体を添加すること以外は、全て実施例1と同様にして実施例3の電子写真感光体を作製した。
Figure 2006234943
(実施例4)
実施例1おいて用いたα−トコフェノールの代りに、下記化学式(4)に示すニッケル錯体を添加すること以外は、全て実施例1と同様にして実施例4の電子写真感光体を作製した。
Figure 2006234943
(実施例5)
実施例1おいて用いたα−トコフェノールの代りに、下記化学式(5)に示すニッケル錯体を添加すること以外は、全て実施例1と同様にして実施例5の電子写真感光体を作製した。
Figure 2006234943
(実施例6)
実施例1おいて用いたα−トコフェノールの代りに、前記化学式(3)に示すニッケル錯体を下記混合比で添加すること以外は、全て実施例1と同様にして実施例6の電子写真感光体を作製した。
〈混合比(重量部)〉
電荷輸送物質/ポリカーボネート/ニッケル錯体/テトラヒドロフラン/シクロヘキサノン=3.5/4.5/2/170/50
(実施例7)
実施例1おいて用いたα−トコフェノールの代りに、前記化学式(3)に示すニッケル錯体を下記混合比で添加すること以外は、全て実施例1と同様にして実施例7の電子写真感光体を作製した。
〈混合比(重量部)〉
電荷輸送物質/ポリカーボネート/ニッケル錯体/テトラヒドロフラン/シクロヘキサノン=3/4/3/170/50
(実施例8)
実施例1おいて用いたα−トコフェノールの代りに、前記化学式(3)に示すニッケル錯体を下記混合比で添加すること以外は、全て実施例1と同様にして実施例8の電子写真感光体を作製した。
〈混合比(重量部)〉
電荷輸送物質/ポリカーボネート/ニッケル錯体/テトラヒドロフラン/シクロヘキサノン=2.8/3.8/3.4/170/50
(実施例9)
実施例1おいて用いたα−トコフェノールの代りに、前記化学式(3)に示すニッケル錯体を下記混合比で添加すること以外は、全て実施例1と同様にして実施例9の電子写真感光体を作製した。
〈混合比(重量部)〉
電荷輸送物質/ポリカーボネート/ニッケル錯体/テトラヒドロフラン/シクロヘキサノン=4.5/5/0.5/170/50
(実施例10)
実施例1おいて用いたα−トコフェノールの代りに、前記化学式(3)に示すニッケル錯体を下記混合比で添加すること以外は、全て実施例1と同様にして実施例10の電子写真感光体を作製した。
〈混合比(重量部)〉
電荷輸送物質/ポリカーボネート/ニッケル錯体/テトラヒドロフラン/シクロヘキサノン=4.7/5/0.3/170/50
(比較例1)
実施例1おいて表面層中に活性酸素クエンチャーを添加しないこと以外は、全て実施例1と同様にして比較例1の電子写真感光体を作製した。
(比較例2)
実施例1おいて表面層を設けないこと以外は、全て実施例1と同様にして比較例2の電子写真感光体を作製した。
(比較例3)
実施例1おいて用いたα−トコフェノールの代りに、Sumilizar GM(酸化防止剤:住友化学社製)を用いること以外は、全て実施例1と同様にして比較例3の電子写真感光体を作製した。
(比較例4)
実施例1おいて用いたα−トコフェノールの代りに、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)を用いること以外は、全て実施例1と同様にして比較例4の電子写真感光体を作製した。
(実施例11)
実施例1おいて用いた表面層塗工液の代りに、下記表面層用塗工液及び製膜方法を使用すること以外は、全て実施例1と同様にして実施例11電子写真感光体を作製した。
[表面層用塗工液]
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー 10部
(KAYARAD TMPTA:日本化薬製)
下記化学式(6)の1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物 9部
Figure 2006234943
光重合開始剤 0.5部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン:
イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
前記化学式(3)のニッケル錯体 1部
テトラヒドロフラン 80部
〈製膜方法〉
スプレー塗工後、UV照射を行い、加熱乾燥(130℃、20分)を行った。
(比較例5)
実施例11において表面層中にニッケル錯体を添加しないこと以外は、全て実施例11と同様にして比較例5の電子写真感光体を作製した。
<実機通紙試験(1)>
作製した実施例1〜11及び比較例1〜5の電子写真感光体を、直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加する非接触帯電器を備えたリコー製 IPSiO Color CX9000を用いて、実機通紙試験(A4、NBSリコー製My Paper使用、スタート時感光体表面帯電電位−650Vの条件)を実施し、摩耗特性(摩耗量)、及び画像(S3チャート)特性(画像濃度)の評価を行った。
実施例1〜10及び比較例1〜4の1万枚と5万枚経過時の摩耗量の値を下記表1に、実施例1〜10及び比較例1〜4の初期と5万枚経過時の画像濃度を下記表2に、また実施例11及び比較例5の5万枚と10万枚経過時の摩耗量の値を下記表3に、それぞれ示す。
Figure 2006234943
Figure 2006234943
Figure 2006234943
<実機通紙試験(2)>
また、直流成分のみの電圧を印加する接触帯電器に改造したリコー製 IPSiO Color CX9000を用いて、実機通紙試験(A4、NBSリコー製My Paper使用、スタート時感光体表面帯電電位−700Vの条件)を実施し、摩耗特性(摩耗量)を評価した。
実施例1と実施例2の1万枚と5万枚経過時の摩耗量の値を下記表4に、また実施例11と比較例5の5万枚と10万枚経過時の摩耗量の値を下記表5に示す。
Figure 2006234943
Figure 2006234943
上記表1、2、3及び表4、5から、以下のことがわかる。
すなわち、直流成分のみの電圧を印加する接触帯電方式による通紙の場合には、放電による摩耗量(膜厚変化)の差は認められず同水準であった。
しかし、本発明の目的とする直流電圧に交流電圧を重畳した近接放電による帯電方式の場合、実施例1〜11の摩耗量は、比較例1〜5に比べて耐摩耗性が高い。
なお、画像濃度の評価結果から活性酸素クエンチャーであるニッケル錯体が30重量%を超える場合(実施例8)には露光部電位上昇による画像濃度の低下が認められた。一方ニッケル錯体が30重量%を超える実施例9の場合には画像濃度は良好であり、これらの結果から、長期的に安定して良好な画像濃度を得るには活性酸素クエンチャーを概ね30重量%以内とすることが良いことがわかる。
比較例1、2の画像濃度は5万枚の範囲においては良好であるが、摩耗量が大きく、さらに長期に亘る安定した画像形成は困難である。
したがって、本発明に係る電子写真感光体を用いることによって、良好な画像を長期に亘り形成することが可能な、高性能、且つ信頼性の高い画像形成プロセス、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジを提供することができるものである。
電子写真感光体における、帯電負荷による膜厚の変化を示すグラフである。 近接放電によって電子写真感光体表面が劣化する場合の電子写真感光体表面の状態を示す説明図である。 本発明における電子写真感光体の層構造の一例を示す断面図である。 図3の感光層上に表面層を設けた層構造の例を示す断面図である。 本発明における電子写真感光体の層構造の別例を示す断面図である。 図5の電荷輸送層上に表面層を設けた層構造の例を示す断面図である。 本発明の実施形態及び実施例に共通した構成を有する画像形成装置の一例を示す模式図である。 本発明における実施形態の画像形成装置に用いる帯電装置を説明するための概略模式図である。
符号の説明
1 電子写真感光体
1a 電荷輸送層
1b 導電性支持体
1c 感光層
1d 表面層
1e 電荷発生層
1f 電荷輸送層
2 帯電装置
2a 帯電ローラ
3 露光装置
4 現像装置
5 転写装置
6 定着装置
7 クリーニング装置
8 クリーニングブレード
9 除電装置
10 転写材搬送経路
11 画像形成領域
12 非画像形成領域
14 微小なギャップ
15 加圧バネ
16 電源
21 帯電ローラ
21a 軸部
21b ローラ部
22 スペーサ

Claims (12)

  1. 少なくとも電子写真感光体と、電子写真感光体に対して接触または近接して設けられ、直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加することによって生じる放電を利用して電子写真感光体を帯電させる帯電器と、帯電器によって帯電させられた電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成器と、潜像形成器によって形成された静電潜像の画像部にトナーを付着させる現像器を備えた画像形成装置に配備される前記電子写真感光体において、
    該電子写真感光体が導電性支持体上に少なくとも感光層を有するとともに、該感光体の受放電表面となる構成層中に活性酸素クエンチャーを含有していることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記活性酸素クエンチャーが、ニッケル錯体であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記感光層上に構成層として表面層を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記表面層が、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエーテルの少なくともいずれか1つの重合体を含有していることを特徴とする請求項3に記載の電子写真感光体。
  5. 前記表面層が、電荷輸送材料を含有することを特徴とする請求項3または4に記載の電子写真感光体。
  6. 前記表面層が、少なくとも電荷輸送機能を有する構造を含まない3官能以上のラジカル重合性モノマーと、電荷輸送機能を有する構造を含むラジカル重合性化合物との重合体により形成された架橋構造を持つ樹脂層であることを特徴とする請求項3に記載の電子写真感光体。
  7. 前記電荷輸送機能を有する構造を含むラジカル重合性化合物が、1官能であることを特徴とする請求項6に記載の電子写真感光体。
  8. 前記受放電表面となる構成層中に含有される活性酸素クエンチャーの添加量が、該構成層全量の5〜30重量%であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真感光体。
  9. 前記感光層が、電荷発生層、電荷輸送層を順に積層して構成されたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真感光体。
  10. 少なくとも電子写真感光体と、電子写真感光体に対して接触または近接して設けられ、直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加することによって生じる放電を利用して電子写真感光体を帯電させる帯電器と、帯電器によって帯電させられた電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成器と、潜像形成器によって形成された静電潜像の画像部にトナーを付着させる現像器を備えた画像形成装置において、
    前記電子写真感光体が、請求項1〜9のいずれかに記載の電子写真感光体であること特徴とする画像形成装置。
  11. 電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、前記電子写真感光体の表面をクリーニングするクリーニング装置手段から選ばれる少なくとも一つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、
    前記電子写真感光体が請求項1〜9のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  12. 電子写真感光体に対して接触または近接して設けられ、直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加することによって生じる放電を利用して電子写真感光体を帯電させる帯電器と、請求項1〜9のいずれかに記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成方法。
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