JP4115058B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真感光体、及び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真感光体に、セレン、硫化カドミウムや酸化亜鉛等の無機光導電性物質が広く用いられていた。一方、有機光導電性物質を用いた電子写真感光体としてはポリ−N−ビニルカルバゾールに代表される光導電性ポリマーや2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールのような低分子の有機光導電性物質を用いたもの、更には、かかる有機光導電性物質と各種染料や顔料を組み合わせたもの等が知られている。
【0003】
有機光導電性物質を用いた電子写真感光体は成膜性がよく、塗工によって生産できるため、極めて生産性が高く安価な電子写真感光体を提供できる利点を有している。また、使用する染料や顔料等の選択により、感光波長域を自在にコントロールできる等の利点を有し、これまで幅広い検討がなされてきた。特に最近では、有機光導電性染料や顔料を含有した電荷発生層と光導電性ポリマーや低分子の有機光導電性物質を含有した電荷輸送層を積層した機能分離型感光体の開発により、従来の有機電子写真感光体の欠点とされていた感度や耐久性に著しい改善がなされてきており、これが有機電子写真感光体の主流となってきている。
【0004】
一方当然のことながら、電子写真感光体には適用される電子写真プロセスに応じた感度、電気的特性、更には光学的特性を備えていることが要求される。特に、繰り返し使用される感光体にあっては、その感光体表面には帯電、画像露光、トナー現像、紙への転写やクリーニング処理といった電気的及び機械的外力が直接加えられるため、それらに対する耐久性が要求される。具体的には、摺擦による表面の摩耗や傷の発生に対する耐久性、帯電による表面劣化例えば転写効率や滑り性の低下、更には感度低下及び電位低下等の電気特性の劣化に対する耐久性も要求される。
【0005】
一般に感光体の表面は薄い樹脂層であり、樹脂の特性が非常に重要である。上述の諸条件をある程度満足する樹脂として近年アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等が実用化されているが、前述したような特性の全てがこれらの樹脂で満足されるわけではなく、特に感光体の高耐久化を図る上では該樹脂の被膜硬度は十分高いとは言い難い。これらの樹脂を表面層形成用の樹脂として用いた場合でも繰り返し使用時において表面層の摩耗が起こり、更に傷が発生するという問題点があった。更に、近年の有機電子写真感光体の高感度化に対する要求から電荷輸送物質等の低分子量化合物が比較的大量に添加される場合が多いが、この場合それら低分子量物質の可塑剤的な作用により膜強度が著しく低下し、一層繰り返し使用時の表面層の摩耗や傷発生が問題となっている。また、電子写真感光体を長期にわたって保存する際に前述の低分子量成分が析出してしまい、層分離するといった問題も発生している。
【0006】
これらの問題点を解決する手段として、硬化性の樹脂を電荷輸送層用の樹脂として用いる試みが、例えば特開平2−127652号公報等に開示されている。このように、電荷輸送層用の樹脂に硬化性の樹脂を用い電荷輸送層を硬化、架橋することによって機械的強度が増し、繰り返し使用時の耐削れ性及び耐傷性は大きく向上する。しかしながら、硬化性樹脂を用いても、低分子量成分はあくまでも結着樹脂中において可塑剤として作用するので、先に述べたような析出や層分離の問題は根本的な解決にはなっていない。また、有機電荷輸送物質と結着樹脂とで構成される電荷輸送層においては電荷輸送能の樹脂に対する依存度が大きく、例えば硬度が十分に高い硬化性樹脂では電荷輸送能が十分ではなく繰り返し使用時に残留電位の上昇が見られる等、両者を満足させるまでには至っていない。また、特開平5−216249及び特開平7−72640号公報等においては、電荷移動層に炭素−炭素二重結合を有するモノマーを含有させ、電荷移動材の炭素−炭素二重結合と熱あるいは光のエネルギーによって反応させて電荷移動層硬化膜を形成した電子写真感光体が開示されているが、電荷移動材はポリマー主骨格にペンダント状に固定化されているだけであり、先の可塑的な作用を十分に排除できないため機械的強度が十分ではない。また、電荷輸送能の向上のために電荷輸送材の濃度を高くすると、架橋密度が低くなり十分な機械的強度を確保することができない。更には重合時に必要とされる開始剤類の電子写真特性への影響も懸念される。
【0007】
また、別の解決手段として例えば特開平8−248649号公報等において、熱可塑性高分子主鎖中に電荷輸送能を有する基を導入し電荷輸送層を形成させた電子写真感光体が開示されており、従来の分子分散型の電荷輸送層と比較して析出や層分離に対しては効果があり、機械的強度も向上するが、あくまでも熱可塑性樹脂であり、その機械的強度には限界があり、樹脂の溶解性等を含めたハンドリングや生産性の面で十分であるとは言い難い。以上述べたことを背景にして、本発明者らは、高い機械的強度と電荷輸送能の両立を達成するための検討を重ねた。その結果、同一分子内に2つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物及び/または前記正孔輸送性化合物を重合、 硬化したものを含有した感光体によって機械的強度と電荷輸送能の両立がほぼ達成されることが確認された。
【0008】
しかしながら、これを保護層として用いた場合においては、感光層が有機系感光層である場合その機械的強度が十分に発揮されないことがあった。また、高温高湿環境においては、画像流れが発生する現象がみられることもあった。
【0009】
近年の高画質化、高耐久化に伴い、より優れた電位写真感光体を提供するためにはこれらの問題を解決する必要があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、耐久性が高く、かつ画像欠陥の生じない優れた特性を有する電子写真感光体、及び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、導電性支持体上に感光層及び保護層を有する電子写真感光体において、該保護層が同一分子内に2つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合した化合物を含有し、該感光層が150℃以上のガラス転移点を有する樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
【0012】
また本発明は、上記電子写真感光体、及び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の電子写真感光体の構成を詳細に説明する。
【0014】
まず、本発明における正孔輸送性化合物の連鎖重合性官能基について説明する。
【0015】
本発明における連鎖重合とは、高分子化合物の生成反応を大きく連鎖重合と逐次重合に分けた場合の前者の重合反応形態を示し、詳しくは例えば技報堂出版 三羽忠広著の「基礎 合成樹脂の化学(新版)」1995年7月25日(1版8刷)P.24に説明されているように、その形態が主にラジカルあるいはイオン等の中間体を経由して反応が進行する不飽和重合、開環重合そして異性化重合等のことをいう。前記一般式(1)における連鎖重合性官能基P1 及びP2 とは、前述の反応形態のうち不飽和重合が可能な官能基を意味し、下記に不飽和重合性官能基の具体例を示す。
【0016】
不飽和重合とは、ラジカル、イオン等によって不飽和基、例えばC=C、C≡C、C=O、C=N及びC≡N等が重合する反応であるが、主にはC=Cである。不飽和重合性官能基の具体例を表1に示すがこれらに限定されるものではない。
【0017】
【表1】
【0018】
開環重合とは、炭素環、オクソ環及び窒素ヘテロ環等のひずみを有した不安定な環状構造が触媒の作用で活性化され、開環すると同時に重合を繰り返し鎖状高分子物を生成する反応であるが、この場合基本的にはイオンが活性種として作用するものが大部分である。該開環重合性官能基の具体例を表2に示すがこれらに限定されるものではない。
【0019】
【表2】
【0020】
表中、Rは置換基を有してもよいメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル基、置換基を有してもよいベンジル基、フェネチル基及びナフチルメチル基等のアラルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基及びピレニル基等のアリール基または水素原子を示す。
【0021】
上記で説明したような本発明に係わる連鎖重合性官能基の中でも、下記一般式(11)〜(13)で示されるものが好ましい。
【0022】
【化2】
(式中、Eは水素原子、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等のハロゲン原子、置換基を有してもよいメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル基、置換基を有してもよいベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基及びフリル基等のアリール基、CN基、ニトロ基、メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基等のアルコキシ基、−COOR21またはCONR22R23を示す。
【0023】
Wは置換基を有してもよいメチレン、エチレン及びブチレン等のアルキレン基、置換基を有してもよいフェニレン、ナフチレン及びアントラセニレン等のアリーレン基、−COO−、−CH2 −、−O−、−OO−、−S−または−CONR24−を示す。
【0024】
R21〜R24は水素原子、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等のハロゲン原子、置換基を有してもよいメチル基、エチル基及びプロピル基等のアルキル基、置換基を有してもよいベンジル基及びフェネチル基等のアラルキル基または置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基及びアンスリル基等のアリール基を示し、R22とR23は互いに同一であっても異なってもよい。また、fは0または1を示す。
【0025】
E及びW中で有してもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;水酸基;メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基及びナフトキシ基等のアリールオキシ基;ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基;及びフェニル基、ナフチル基、アンスリル基及びピレニル基等のアリール基等が挙げられる。
【0026】
【化3】
(式中、R25及びR26は水素原子、置換基を有してもよいメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル基、置換基を有してもよいベンジル基及びフェネチル基等のアラルキル基または置換基を有してもよいフェニル基及びナフチル基等のアリール基を示し、nは1から10の整数を示す。)
【0027】
【化4】
(式中、R27及びR28は水素原子、置換基を有してもよいメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル基、置換基を有してもよいベンジル基及びフェネチル基等のアラルキル基または置換基を有してもよいフェニル基及びナフチル基等のアリール基を示し、nは0または1から10の整数を示す。)
【0028】
なお、一般式の(12)及び(13)のR25〜R28が有してもよい置換基としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基及びナフトキシ基等のアリールオキシ基;ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基;及びフェニル基、ナフチル基、アンスリル基及びピレニル基等のアリール基等が挙げられる。
【0029】
また、一般式(11)〜(13)の中でも、特に好ましい連鎖重合性官能基としては、下記構造式(14)〜(20)で示されるものが挙げられる。
【0030】
【化5】
【0031】
更に、構造式(14)〜(20)の中でも、(14)のアクリロイルオキシ基及び(15)のメタクリロイルオキシ基が、重合特性等の点から特に好ましい。
【0032】
次に、本発明における正孔輸送性物質について説明する。
【0033】
本発明で『連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物』とは、上記で説明した連鎖重合性基が下記で説明する正孔輸送性化合物に官能基として好ましくは2つ以上化学結合している化合物を示す。この場合それらの連鎖重合性官能基は全て同一でも異なったものであってもよい。
【0034】
それらの連鎖重合性官能基を少なくとも2つ有する正孔輸送性化合物としては下記一般式(1)である場合が好ましい。
【0035】
【化6】
(式中、Aは正孔輸送性基を示す;P1 及びP2 は連鎖重合性官能基を示す;P1 とP2 は同一でも異なってもよい;Zは置換基を有してもよい有機残基を示す;a、b及びdは0または1以上の整数を示し、a+b×dは2以上の整数を示す;また、aが2以上の場合P1 は同一でも異なってもよく、dが2以上の場合P2 は同一でも異なってもよく、またbが2以上の場合、Z及びP2 は同一でも異なってもよい。)
【0036】
一般式(1)中、『aが2以上の場合P1 は同一でも異なってもよく』とは、それぞれ異なるn種類の連鎖重合性官能基をP11、P12、P13、P14、P15・・・・P1nと示した場合、例えばa=3のとき正孔輸送性基Aに直接結合する重合性官能基P1 は3つとも同じものでも、2つ同じで1つは違うもの(例えば、P11とP11とP12とか)でも、それぞれ3つとも異なるもの(例えば、P12とP15とP17とか)でもよいということを意味するものである(『dが2以上の場合P2 は同一でも異なってもよく』というのも、『bが2以上の場合、Z及びP2 は同一でも異なってもよい』というのもこれと同様なことを意味するものである)。
【0037】
上記一般式(1)のAは正孔輸送性基を示し、正孔輸送性を示すものであればいずれのものでもよく、AとP1 及びZとの結合部位を水素原子に置き換えた水素付加化合物(正孔輸送性化合物)として示せば、例えばオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体及びN−フェニルカルバゾール誘導体等が挙げられる。
【0038】
更に、上記正孔輸送化合物の中でも、下記一般式(2)、(3)、(4)、(5)及び(7)で示される化合物が好ましく、その中でも更に一般式(2)、(3)及び(4)で示される化合物が特に好ましい。
【0039】
【化7】
一般式(2)中、R1 〜R3 は置換基を有してもよいメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等の炭素数10以下のアルキル基、置換基を有してもよいベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基または置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基及びベンゾチオフェニル基等のアリール基を示す。
【0040】
但し、R1 〜R3 のうち少なくとも2つはアリール基を示し、R1 〜R3 はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0041】
更に、その中でもR1 〜R3 の全てがアリール基であるものが特に好ましい。
【0042】
また、上記一般式(2)のR1 〜R3 のうち任意の2つはそれぞれ直接もしくは結合基を介して結合してもよく、その結合基としては、メチレン、エチレン及びプロピレン等のアルキレン基、酸素原子及び硫黄原子等のヘテロ原子及びCH=CH基等が挙げられる。
【0043】
【化8】
一般式(3)中、R4 、R5 、R8 及びR9 は置換基を有してもよいメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等の炭素数10以下のアルキル基、置換基を有してもよいベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基または置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェニル基等のアリール基を示し、R4 、R5 、R8 及びR9 はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。R6 及びR7 は置換基を有してもよいメチレン基、エチレン基及びプロピレン基等の炭素数10以下のアルキレン基、または置換基を有してもよいアリーレン基(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピレン基、チオフェン、ピリジン、キノリン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチアジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン及びジベンゾチオフェン等より2個の水素原子を取り除いた基)を示し、R6 及びR7 は同一であっても異なっていてもよい。Qは置換基を有してもよい有機残基を示す。
【0044】
更に、その中でも、R4 、R5 、R8 及びR9 のうち2つ以上が置換基を有してもよいアリール基であり、かつR6 及びR7 が置換基を有してもよいアリーレン基である場合が好ましく、更にR4 、R5 、R8 及びR9 が4つとも全て置換基を有してもよいアリール基である場合が特に好ましい。また、R4 、R5 及びR6 のうち任意の2つあるいはR7 、R8 及びR9 のうち任意の2つはそれぞれ直接もしくは結合基を介して結合してもよく、その結合基としては、メチレン、エチレン及びプロピレン等のアルキレン基、酸素及び硫黄原子等のヘテロ原子及びCH=CH基等が挙げられる。
【0045】
【化9】
一般式(4)中、m1 は0または1を示し、m1 =1であることが好ましく、R10〜R13は置換基を有してもよいメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等の炭素数10以下のアルキル基、置換基を有してもよいベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基または置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェニル基等のアリール基を示し、R10〜R13はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0046】
Ar1 は置換基を有してもよいアリーレン基(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピレン基、チオフェン、ピリジン、キノリン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチアジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン及びジベンゾチオフェン等より2個の水素原子を取り除いた基)を示し、Ar2 はm1 =0の場合、置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェニル基等のアリール基を示し、m1 =1の場合は上記Ar1 と同様なアリーレン基を示す。なお、m1 =1の場合はAr1 とAr2 は同一であっても異なっていてもよい。
【0047】
更に、その中でも、R10及びR11が置換基を有してもよいアリール基である場合が好ましく、R10〜R13が4つとも全てアリール基である場合が特に好ましい。また、R10とR11、R12とR13及びAr1 とAr2 はそれぞれ直接もしくは結合基を介して結合してもよく、その結合基としては、メチレン、エチレン及びプロピレン等のアルキレン基、カルボニル基、酸素原子及び硫黄原子等のヘテロ原子及びCH=CH基等が挙げられが、これらの中ではアルキレン基が好ましい。
【0048】
【化10】
【0049】
但し、上記一般式(5)中、Ar3 、Ar4 及びR14のうち少なくとも一つは、下記一般式(6)の置換基を一つ以上有する。
【0050】
【化11】
上記一般式(5)及び(6)中、Ar3 〜Ar5 は置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェニル基等のアリール基を示し、R14〜R16は置換基を有してもよいメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等の炭素数10以下のアルキル基、置換基を有してもよいベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェニル基等のアリール基または水素原子を示す(但し、R14が水素原子である場合は除く)。なお、Ar3 及びAr4 とR15及びR16はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0051】
更に、その中でも、R14及びR16がアリール基である場合が特に好ましい。
【0052】
また、R14、Ar3 及びAr4 のうち任意の2つ、またはAr5 及びR16はそれぞれ直接もしくは結合基を介して結合してもよく、その結合基としては、メチレン、エチレン及びプロピレン等のアルキレン基、酸素原子及び硫黄原子等のヘテロ原子及びCH=CH基等が挙げられる。n1 は0または1〜2の整数を示す。
【0053】
【化12】
【0054】
但し、上記一般式(7)中、Ar6 、R17及びR18のうち少なくとも一つは、下記一般式(8)の置換基を一つ以上有する。
【0055】
【化13】
【0056】
上記一般式(7)及び(8)中、Ar6 及びAr7 は置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェニル基等のアリール基を示し、R17〜R20は置換基を有してもよいメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等の炭素数10以下のアルキル基、置換基を有してもよいベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェニル基等のアリール基または水素原子を示す(但し、R17及びR18が水素原子である場合は除く)。なお、R17とR18及びR19とR20はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0057】
その中でも、R20がアリール基である場合が好ましく、更にR17とR18がアリール基である場合が特に好ましい。
【0058】
また、R17、R18及びAr6 のうち任意の2つ、またはAr7 及びR20はそれぞれ直接もしくは結合基を介して結合してもよく、その結合基としては、メチレン、エチレン及びプロピレン等のアルキレン基、酸素原子及び硫黄原子等のヘテロ原子及びCH=CH基等が挙げられる。n1 は0または1〜2の整数を示す。
【0059】
また、上記一般式(1)中のZ及び上記一般式(3)中のQは、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアリーレン基、CR29=CR30(R29及びR30はアルキル基、アリール基または水素原子を示し、R29及びR30は同一でも異なってもよい)、C=O、S=O、SO2 、酸素原子及び硫黄原子より一つあるいは任意に組み合わされた有機残基を示す。その中でも下記一般式(9)で示されるものが好ましく、下記一般式(10)で示されるものが特に好ましい。
【0060】
【化14】
上記一般式(9)中、X1 〜X3 は置換基を有してもよいメチレン基、エチレン基及びプロピレン基等の炭素数20以下のアルキレン基、(CR31=CR32)m2 、C=O、S=O、SO2 、酸素原子または硫黄原子を示し、Ar8 及びAr9 は置換基を有してもよいアリーレン基(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピレン基、チオフェン、フラン、ピリジン、キノリン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチアジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン及びジベンゾチオフェン等より2個の水素原子を取り除いた基)を示す。R31及びR32は置換基を有してもよいメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、チオフェニル基等のアリール基または水素原子を示し、R31及びR32は同一でも異なってもよい。m2 は1から5の整数、p〜tは0または1から10の整数を示す(但しp〜tは同時に0であることはない)。
【0061】
上記一般式(10)中、X4 及びX5 は(CH2 )m3 、(CH=CR33)m4 、C=Oまたは酸素原子を示し、Ar10は置換基を有してもよいアリーレン基(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピレン基、チオフェン、ピリジン、キノリン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチアジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン及びジベンゾチオフェン等より2個の水素原子を取り除いた基)を示す。R33は置換基を有してもよいメチル基、エチル基及びプロピル基等のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基及びチオフェニル基等のアリール基または水素原子を示す。m3 は1から10の整数、m4 は1から5の整数、u〜wは0または1〜10の整数を示す(特に0または1から5の整数の時が好ましい。但し、u〜wは同時に0であることはない)。
【0062】
なお、上述の一般式(3)〜(13)中のR4 〜R33、Ar1 〜Ar10、X1 〜X5 、Z及びQがそれぞれ有してもよい置換基としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;水酸基;メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基及びナフトキシ基等のアリールオキシ基;ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基;フェニル基、ナフチル基、アンスリル基及びピレニル基等のアリール基等が挙げられる。また、一般式(2)中のR1 〜R3 が有してもよい置換基としてはジフェニルアミノ基及びジ(p−トリル)アミノ基等のジアリールアミノ基が挙げられる。
【0063】
以下表3に本発明に係わる、連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物の代表例を挙げるがこれらに限定されるものではない。
【0064】
表3:連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物の具体例
【0065】
【表3】
【0066】
【表4】
【0067】
【表5】
【0068】
【表6】
【0069】
【表7】
【0070】
【表8】
【0071】
【表9】
【0072】
【表10】
【0073】
【表11】
【0074】
【表12】
【0075】
【表13】
【0076】
【表14】
【0077】
【表15】
【0078】
【表16】
【0079】
【表17】
【0080】
【表18】
【0081】
【表19】
【0082】
【表20】
【0083】
【表21】
【0084】
【表22】
【0085】
【表23】
【0086】
【表24】
【0087】
【表25】
【0088】
【表26】
【0089】
【表27】
【0090】
【表28】
【0091】
【表29】
【0092】
【表30】
【0093】
【表31】
【0094】
【表32】
【0095】
【表33】
【0096】
【表34】
【0097】
【表35】
【0098】
【表36】
【0099】
【表37】
【0100】
【表38】
【0101】
【表39】
【0102】
【表40】
【0103】
【表41】
【0104】
【表42】
【0105】
【表43】
【0106】
【表44】
【0107】
【表45】
【0108】
【表46】
【0109】
【表47】
【0110】
【表48】
【0111】
【表49】
【0112】
【表50】
【0113】
【表51】
【0114】
【表52】
【0115】
【表53】
【0116】
【表54】
【0117】
【表55】
【0118】
【表56】
【0119】
【表57】
【0120】
【表58】
【0121】
【表59】
【0122】
【表60】
【0123】
【表61】
【0124】
【表62】
【0125】
【表63】
【0126】
【表64】
【0127】
【表65】
【0128】
【表66】
【0129】
【表67】
【0130】
【表68】
【0131】
【表69】
【0132】
【表70】
【0133】
【表71】
【0134】
【表72】
【0135】
【表73】
【0136】
【表74】
【0137】
【表75】
【0138】
【表76】
【0139】
【表77】
【0140】
【表78】
【0141】
【表79】
【0142】
【表80】
【0143】
【表81】
【0144】
【表82】
【0145】
【表83】
【0146】
【表84】
【0147】
【表85】
【0148】
【表86】
【0149】
【表87】
【0150】
【表88】
【0151】
【表89】
【0152】
【表90】
【0153】
【表91】
本発明においては、前記同一分子内に2つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合・硬化させることで、その保護層中において、正孔輸送能を有する化合物は少なくとも2つ以上の架橋点をもって3次元架橋構造の中に共有結合を介して取り込まれる。前記正孔輸送性化合物はそれのみを重合・架橋させる、あるいは他の連鎖重合性基を有する化合物と混合させることのいずれもが可能であり、その種類/比率は全て任意である。ここでいう他の連鎖重合性基を有する化合物とは、連鎖重合性基を有する単量体あるいはオリゴマー/ポリマーのいずれもが含まれる。正孔輸送性化合物の官能基とその他の連鎖重合性化合物の官能基が同一の基あるいは互いに重合可能な基である場合には、両者は共有結合を介した共重合3次元架橋構造をとることが可能である。両者の官能基が互いに重合しない官能基である場合には、保護層は少なくとも2つ以上の3次元硬化物の混合物あるいは主成分の3次元硬化物中に他の連鎖重合性化合物単量体あるいはその硬化物を含んだものとして構成されるが、その配合比率/製膜方法をうまくコントロールすることで、IPN(Inter Penetrating Network)、即ち相互進入網目構造を形成することも可能である。
【0154】
また、前記正孔輸送性化合物と連鎖重合性官能基以外の重合性基を有する単量体あるいはオリゴマー/ポリマー等から保護層を形成してもよい。
【0155】
また、その他の各種添加剤及びフッ素原子含有樹脂微粒子等の潤剤その他を含有してもよい。
【0156】
本発明における保護層の形成方法は、前記正孔輸送性化合物を含有する溶液を塗布後、重合・硬化反応をさせるのが一般的であるが、前もって該正孔輸送性化合物を含む溶液を反応させて硬化物を得た後に再度溶剤中に分散あるいは溶解させたもの等を用いて、保護層を形成することも可能である。
【0157】
本発明において連鎖重合性基を有する正孔輸送性化合物は、熱や、可視光や紫外線等の光、更に放射線により重合・硬化させることができる。従って、本発明における保護層の形成は、保護層用の塗工液に前記連鎖重合性基を有する正孔輸送性化合物と必要によっては重合開始剤を含有させ、該塗工液を用いて形成した塗工膜に熱、光または放射線を照射することによって該連鎖重合性基を有する正孔輸送性化合物を重合させる。なお、本発明においては、その中でも放射線によって該連鎖重合性基を有する正孔輸送性化合物を重合・硬化させることが好ましい。放射線による重合の最大の利点は重合開始剤を必要としない点であり、これにより非常に高純度な三次元感光層マトリックスの作製が可能となり、良好な電子写真特性が確保される点である。また、短時間でかつ効率的な重合反応であるがゆえに生産性も高く、更には放射線の透過性の良さから、厚膜時や添加剤等の遮蔽物質が膜中に存在する際の硬化阻害の影響が非常に小さいこと等が挙げられる。ただし、連鎖重合性基の種類や中心骨格の種類によっては重合反応が進行しにくい場合があり、その際には影響のない範囲内での重合開始剤の添加は可能である。この際使用する放射線とは電子線及びγ線である。電子線照射をする場合、加速器としてはスキャニング型、エレクトロカーテン型、ブロードビーム型、パルス型及びラミナー型等いずれの形式も使用することができる。電子線を照射する場合に、本発明の感光体においては電気特性及び耐久性能を発現させる上で照射条件が非常に重要である。本発明において、加速電圧は250KV以下であることが好ましく、150KV以下であることがより好ましい。また、線量は好ましくは1Mradから100Mradの範囲、より好ましくは3Mradから50Mradの範囲である。加速電圧が250KVを超えると感光体特性に対する電子線照射のダメージが増加する傾向にある。また、線量が1Mradよりも少ない場合には硬化が不十分となり易く、線量が100Mradより多い場合には感光体特性の劣化が起り易いので注意が必要である。
【0158】
前記正孔輸送性化合物の量は、重合硬化後の保護層膜の全質量に対して、前記式(1)で示される連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性基Aの水素付加物が分子量換算で好ましくは20%以上、より好ましくは40%以上である。20%未満であると電荷輸送能が低下し、感度低下及び残留電位の上昇等の問題点が生ずる。この場合の保護層としての膜厚は0.1〜10μmであることが好ましく、特には0.5〜7μmであることが好ましい。
【0159】
次に、感光層について説明する。
【0160】
前述の如く、保護層として同一分子内に2つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を使用することで機械的強度は飛躍的に向上するが、感光層が有機系感光層である場合その機械的強度が十分に発揮されないことがあった。また、高温高湿環境においては、画像流れが発生する現象が見られることもあった。
【0161】
本発明者らは鋭意検討した結果、保護層と接する感光層の樹脂と感光体としての硬化性及び高温高湿化における画像流れとの間に関係があることを見い出し、本発明に至った。即ち、保護層と接する感光層のバインダー樹脂として150℃以上のガラス転移点(以下Tgと略す)を有する樹脂を用いることによって、機械的強度が向上するとともに高温高湿下における画像流れが防止された。
【0162】
本発明のメカニズムは定かではないが以下のように考えられる。保護層として同一分子内に2つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を使用すると、それ自体が有機溶剤的に作用し、塗布される側の感光層を浸食する。感光層が膨潤した結果、前記正孔輸送性化合物や電荷輸送材料がマイグレートし保護層としての本来の強度が損なわれると考えられる。また、保護層中に電荷輸送材料がマイグレートすることで、前記正孔輸送性化合物の重合度が低下し、未反応基への水の吸着から高温高湿下での画像流れが生じてしまうと考えられる。前記正孔輸送性化合物や電荷輸送材料は低分子量なので、ある程度のマイグレートは必ず発生すると思われる。そこで、高いTgを有するバインダー樹脂を用い、樹脂の結晶化度を上げることにより感光層の膨潤を防止し、感光層に立体障害性を付与することによって、前記正孔輸送性化合物や電荷輸送材料の移動を妨げることと考えられる。
【0163】
本発明においては、Tgが250℃以下であることが好ましい。250℃を越えると感光層にクラックが生じ易くなる傾向になるからである。なお、本発明におけるTgは樹脂のDTA曲線から一般的な手法で測定することができる。
【0164】
分子量はその塗工性の点から質量平均分子量で5,000〜1,000,000であることが好ましく、15,000〜100,000であることがより好ましい。
【0165】
本発明における感光層が含有する樹脂は、150℃以上のTgを有していればいずれのものでもよい。例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリメタクリル酸エステル及びポリスチレン等が挙げられる。耐溶剤性及び硬度の点でポリカーボネート及びポリアリレートが好ましい。本発明に用いられるポリカーボネートは、主鎖中にカーボネート結合を有する樹脂であり、好ましくはビスフェノール化合物をホスゲン法やエステル交換法で重合させることにより得られる樹脂である。また、本発明に用いられるポリアリレートは、主鎖中に芳香族カルボン酸のエステル結合を有する樹脂であり、好ましくはビスフェノール化合物とフタル酸化合物を縮重合させることにより得られる樹脂である。
【0166】
また、本発明においては、樹脂を単独で用いてもよいし、他の樹脂とブレンドして使用してもよい。ただし、かかる他の樹脂が有するTgが150℃未満である場合は、150℃以上のTgを有する樹脂の割合が、含有される層中の樹脂全質量に対し50質量%以上であることが好ましい。
【0167】
本発明の感光体の構成は、保護層下に感光層として電荷発生材料を含有する電荷発生層及び電荷輸送材料とバインダー樹脂を含有する電荷輸送層をこの順に積層した積層型、また電荷発生材料と電荷輸送材料とバインダー樹脂を同一層中に有する単層からなる単層型のいずれの構成をとることも可能である。
【0168】
以下積層型の感光層について説明する。
【0169】
本発明における電荷輸送層は、電荷輸送材料を前述の樹脂と共に溶剤に分散/溶解した溶液を塗布し、乾燥して形成することができる。
【0170】
上記バインダー樹脂とともに用いる電荷輸送材料としては、例えばポリ−N−ビニルカルバゾール及びポリスチリルアントラセン等の複素環や縮合多環芳香族を有する高分子化合物や、ピラゾリン、イミダゾール、オキサゾール、トリアゾール及びカルバゾール等の複素環化合物、トリフェニルメタン等のトリアリールアルカン誘導体、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、N−フェニルカルバゾール誘導体、スチルベン誘導体及びヒドラゾン誘導体等が挙げられる。
【0171】
この場合の電荷輸送材料とバインダー樹脂の比率は、両者の全質量を100とした場合に電荷輸送材料の質量が20〜100が望ましく、好ましくは30〜100の範囲で適宜選択される。電荷輸送材料の量がそれ未満であると、電荷輸送能が低下し、感度低下及び残留電位の上昇等の問題点が生ずる。この場合の感光層の膜厚は好ましくは1〜50μm、より好ましくは5〜30μmの範囲で調整さる。
【0172】
本発明における電荷発生層は電荷発生材料をバインダー樹脂に分散した溶液を塗布し、乾燥することによって形成することが好ましいが、電荷発生材料のみを蒸着することによって形成してもよい。
【0173】
電荷発生材料としては、セレン−テルル、ピリリウム、チアピリリウム系染料、また各種の中心金属及び結晶系、具体的には例えばα、β、γ、ε及びX型等の結晶型を有するフタロシアニン化合物、アントアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、トリスアゾ顔料、ジスアゾ顔料、モノアゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、非対称キノシアニン顔料、キノシアニン及び特開昭54−143645号公報に記載のアモルファスシリコーン等が挙げられる。
【0174】
電荷発生層は前記電荷発生材料を質量基準で0.3〜4倍量のバインダー樹脂及び溶剤と共にホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター及びロールミル等の方法で良く分散し、分散液を塗布し、乾燥されて形成されるか、または前記電荷発生材料の蒸着膜等の単独組成の膜として形成される。その膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1〜2μmの範囲であることが好ましい。
【0175】
バインダー樹脂を用いる場合の例は、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂及びエポキシ樹脂等が挙げられる。
【0176】
感光層が単層である場合は上記電荷発生材料及び上記電荷輸送材料を150℃以上のTgを有する樹脂に分散及び溶解した溶液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。
【0177】
本発明における感光層には、各種添加剤を添加することができる。該添加剤とは酸化防止剤及び紫外線吸収剤等の劣化防止剤や、フッ素原子含有樹脂微粒子等の潤剤その他である。
【0178】
電子写真感光体の支持体としては導電性を有するものであればよく、例えばアルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛及びステンレス等の金属や合金をドラムまたはシート状に成形したもの、アルミニウム及び銅等の金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム及び酸化錫等をプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独またはバインダー樹脂と共に塗布して導電層を設けた金属、またプラスチックフィルム及び紙等が挙げられる。
【0179】
本発明においては導電性支持体の上にはバリアー機能と接着機能を持つ下引き層を設けることができる。
【0180】
下引き層は感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体の保護、支持体上の欠陥の被覆、支持体からの電荷注入性改良、また感光層の電気的破壊に対する保護等のために形成される。下引き層の材料としてはポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、カゼイン、ポリアミド、N−メトキシメチル化6ナイロン、共重合ナイロン、にかわ及びゼラチン等が挙げられる。これらはそれぞれに適した溶剤に溶解されて支持体上に塗布される。その際の膜厚としては0.1〜2μmであることが好ましい。
【0181】
これら各層の塗布方法としては、例えば浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法及びスピンコーティング法等が知られているが、効率性/生産性の点からは浸漬コーティング法が好ましい。また蒸着、プラズマその他の公知の製膜方法が適宜選択できる。
【0182】
図1に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す。図において、1はドラム上の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中止に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いでスリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段(不図示)からの画像露光光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。形成された静電潜像は、次いで現像手段5によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の回転と同期取り出されて給紙された転写材7に、転写手段6により順次転写されていく。像転写を受けた転写材7は、感光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着をうけることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10により助電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ローラー等のを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。本発明においては、上述の電子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成しこのプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例えば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9の少なくとも一つを感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール12等の案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ11とすることができる。また、画像露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいはセンサーで原稿を読みとり、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動等により照射される光である。
【0183】
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも広く用いることができる。
【0184】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。実施例中、「部」は質量部を示す。
【0185】
(実施例1)
まず、導電層用の塗料を以下の手順で調製した。10%の酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した導電性酸化チタン粉体50部、フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ20部、メタノール5部及びシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量3000)0.002部をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して調製した。この塗料を30φのアルミニウムシリンダー上に浸漬コーティング法で塗布し、140℃で30分乾燥して、膜厚が20μmの導電層を形成した。
【0186】
次に、N−メトキシメチル化ナイロン5部をメタノール95部中に溶解し、中間層用塗料を調製した。この塗料を前記の導電層上に浸漬コーティング法によって塗布し、100℃で20分間乾燥して、膜厚が0.6μmの中間層を形成した。
【0187】
次に下記(21)
【0188】
【化15】
のビスアゾ顔料5部、ポリビニルブチラール樹脂2部及びシクロヘキサノン60部をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で24時間分散し、更にテトラヒドロフラン60部を加えて電荷発生層用塗料とした。この塗料を前記の中間層の上に浸漬コーティング法で塗布し、100℃で15分間乾燥して、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0189】
次に、電荷輸送材料として、下記構造式(22)
【0190】
【化16】
で示されるスチリル化合物10部及び表4のバインダーNo. 1の樹脂10部をモノクロロベンゼン50部及びジクロロメタン30部の混合溶媒中に溶解し、電荷輸送層用塗布液を調製した。この塗布液を前記の電荷発生層上に浸漬コーティング法で塗布し、110℃で1時間乾燥して、膜厚が20μmの電荷輸送層を形成した。
【0191】
次に、表3の例示化合物No.6の正孔輸送性化合物60部をモノクロロベンゼン50部及びジクロロメタン50部の混合溶媒中に溶解し保護層用塗料を調製した。この塗料をスプレーコーティング法により、先の電荷輸送層上に塗布し、加速電圧150KV、線量30Mradの条件で電子線を照射し樹脂を硬化して、膜厚が5μmの保護層を形成し、電子写真感光体を得た。
【0192】
作製した電子写真感光体をキヤノン(株)製LBP−SXに装着して15000枚分の通紙耐久試験を行い感光体の削れを測定した。また、35℃、85%の高温高湿下での画像評価を行った。結果を表5に示す。
【0193】
(実施例2〜4)
実施例1の電荷輸送層用の樹脂を表4のバインダーNo.1をNo.2〜4に代えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表5に示す。
【0194】
(比較例1〜2)
実施例1の電荷輸送層用の樹脂を表4のバインダーNo.1をNo.6〜7に代えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表5に示す。
【0195】
(実施例5〜8)
実施例1と同様にして支持体、 導電層及び下引き層を形成した。次に、CuKαのX線回折におけるブラック角2θ±0.2度の9.0度、14.2度、23.9度及び27.1度に強いピ−クを有するオキシチタニウムフタロシアニンを3部、ポリビニルブチラ−ル(商品名エスレックBM2、積水化学工業(株)製)3部及びシクロヘキサノン35部をφ1mmガラスビ−ズを用いたサンドミル装置で2時間分散して、その後に酢酸エチル60部を加えて電荷発生層用塗料を調製した。この塗料を前記の中間層の上に浸漬コーティング法で塗布して50℃で10分間乾燥して、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。次に、この電荷発生層の上に実施例1〜4と同様の電荷輸送層及び保護層を形成した。この感光体を実施例1と同様に評価した。結果を表5に示す。
【0196】
(比較例3〜4)
実施例5の電荷輸送層を比較例1〜2の電荷輸送層に代えた以外は実施例5と同様に電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表5に示す。
【0197】
(実施例9)
実施例5の電荷輸送層用の樹脂を表4のバインダーNo.1、10部の代わりにバインダーNo.3、6部及びバインダーNo.5、4部を用いた以外は実施例5と同様に電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表5に示す。
【0198】
(実施例10)
実施例5の電荷輸送層用の樹脂を表4のバインダーNo.1、10部の代わりにバインダーNo.3、6部及びバインダーNo.6、4部を用いた以外は実施例5と同様に電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表5に示す。
【0199】
(実施例11)
実施例5の電荷輸送層用の樹脂を表4のバインダーNo.1、10部の代わりにバインダーNo.3、4部及びバインダーNo.6、6部を用いた以外は実施例5と同様に電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表5に示す。
【0200】
(実施例12〜13)
実施例5の正孔輸送性化合物No.6を表3の化合物No.294、370に代えた以外は、実施例5と同様に電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表5に示す。
【0201】
表5の実施例に示すようにガラス転移点150℃以上の樹脂を用いると耐久での削れ量が非常に少なく、かつ高温高湿下においても良好な画像であるのに対し、比較例に示すようにガラス転移点150℃未満の樹脂を用いると耐久での削れ量が増し、また高温高湿下においては画像流れが生じものもあった。
【0202】
【表92】
【0203】
【表93】
【0204】
【発明の効果】
本発明によれば電子写真特性が非常に良好であり常に安定した性能を発揮することができ、かつ、非常に優れた耐久性を示す電子写真感光体を提供することができた。
【0205】
また、該電子写真感光体の効果は、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置においても当然に発揮され、長期間高画質を維持することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の例を示す図である。
Claims (10)
- 導電性支持体上に感光層及び保護層を有する電子写真感光体において、該保護層が同一分子内に2つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合した化合物を含有し、該感光層が150℃以上のガラス転移点を有する樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体。
- 150℃以上のガラス転移点を有する樹脂のガラス転移点の上限が、250℃である請求項1記載の電子写真感光体。
- 150℃以上のガラス転移点を有する樹脂が、ポリカーボネートである請求項1または2に記載の電子写真感光体。
- 150℃以上のガラス転移点を有する樹脂が、ポリアリレートである請求項1または2に記載の電子写真感光体。
- 150℃以上のガラス転移点を有する樹脂の割合が、含有される層中の樹脂の全質量に対し50質量%以上である請求項1〜4のいずれかにに記載の電子写真感光体。
- 保護層が放射線による重合・硬化反応によって形成される請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 保護層が電子線による重合・硬化反応によって形成される請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真感光体、及び帯電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群より選ばれた少なくともひとつの手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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