JP2001166502A - 電子写真感光体、電子写真装置、および電子写真装置用プロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、電子写真装置、および電子写真装置用プロセスカートリッジ

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JP2001166502A
JP2001166502A JP35323799A JP35323799A JP2001166502A JP 2001166502 A JP2001166502 A JP 2001166502A JP 35323799 A JP35323799 A JP 35323799A JP 35323799 A JP35323799 A JP 35323799A JP 2001166502 A JP2001166502 A JP 2001166502A
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substituent
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formula
aryl group
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Hiroyuki Tanaka
博幸 田中
Michiyo Sekiya
道代 関谷
Norihiro Kikuchi
憲裕 菊地
Hironori Uematsu
弘規 植松
Shoji Amamiya
昇司 雨宮
Akio Maruyama
晶夫 丸山
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】接触帯電を用いても、感光体表面の摩耗が少な
く、画像欠陥の発生が少ない電子写真感光体とそれを利
用する電子写真装置を提供する。 【解決手段】導電性支持体上に感光層を有する電子写真
感光体において、該電子写真感光体の感光層が、同一分
子内に2つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性
化合物を重合したものを最表層に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体、
該電子写真感光体を備えた電子写真装置及びプロセスカ
ートリッジに関するものであり、特に電子写真感光体表
面に電圧を印加した帯電部材を接触させて感光体の帯電
を行う所謂直接帯電を用いた電子写真装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の画像形成装置にお
いて、電子写真感光体の帯電手段としてはコロナ帯電器
が使用されてきた。しかしこの方法ではコロナ発生時に
オゾンや窒素酸化物等のコロナ生成物が発生し、これが
感光体表面に付着又は表面を劣変質させることによって
画像ににじみやボケを引き起こしたり、コロナワイヤー
の汚れが帯電の不均一を起こし画像の白抜けや黒スジ等
の画像欠陥を引き起こした。又、コロナ帯電では電力的
にも感光体に向かう電流が全体の5〜30%に過ぎず、
殆どがシールド板に流れ、帯電手段としては効率の悪い
ものであった。
【0003】しかし近年は、低オゾン.低電力等の利点
を有することから、接触帯電装置、即ち前記したように
感光体に電圧を印加した帯電部材を当接させて像感光体
の帯電を行う方式の装置が特開昭57-17826号公報、特開
昭58-40566号公報等に提案され、かつ実用化されてい
る。具体的には、帯電は帯電部材と感光体との間に1〜
2KV程度の電圧を印加することにより帯電部材と感光
体との微小空隙で発生するギャップ放電によって行われ
る。従って、あるしきい値電圧以上の電圧を印加するこ
とによって帯電が開始され、所定の直流電圧を印加する
ことによって感光体を帯電することができる。しかし、
直流電圧のみを印加する方式では装置周辺の温湿度の変
動等により接触帯電部材の抵抗値が変動するため、また
感光体が繰り返し使用によって削れることにより膜厚が
変化すると帯電電圧が変動するため、感光体の電位を所
望する値にすることが困難であった。このため更なる帯
電の均一性を図るために特開昭63-149669号公
報等に開示されるように、所望の帯電電圧に相当する直
流電圧に放電しきい値電圧の2倍以上のピーク間電圧を
持つ交流成分を重畳した振動電圧を接触帯電部材に印加
して感光体の帯電を行う方式が用いられる。これは交流
電圧印加による電位のならし効果を目的にしたものであ
り、感光体の電位は印加された直流電圧に収束し、環
境、感光体削れ等の外的要因に影響されることはない。
【0004】また、接触帯電においては、特に帯電部材
として導電ローラを用いたローラ帯電方式の装置が帯電
の安全性という点から好ましく用いられている。
【0005】ローラ帯電方式の接触帯電装置では、帯電
部材として導電性の弾性ローラを感光体に加圧当接さ
せ、これに電圧を印加することにより感光体を帯電処理
する。このように電子写真感光体表面に導電部材を接触
させ、該導電部材に電圧を印加することにより該電子写
真感光体表面を帯電させる所謂接触帯電方式の帯電工程
を用いることによってオゾンの発生の少なく低電力の帯
電が可能となった。さらに帯電部材に直流+交流の振動
電圧を印加する方式により安定で均一な帯電を行うこと
が可能となった。
【0006】従来、電子写真感光体としては、セレン、
硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無機光導電性物質が広く
用いられていた。一方、有機光導電性物質を用いた電子
写真感光体としては、ポリ-N-ビニルカルバゾールに代
表される光導電性ポリマーや2,5-ビス(p-ジエチルアミ
ノフェニル)-1,3,4-オキサジアゾールのような低分子の
光導電性物質を用いたもの、更には、かかる有機光導電
性物質と各種染料や顔料を組み合わせたもの等が知られ
ている。
【0007】一方、有機光導電性物質を用いた電子写真
感光体は成膜性が良く、塗工によって生産できるため、
極めて生産性が高く安価な電子写真感光体を提供できる
利点を有している。また、使用する染料や顔料等の選択
により、感光波長域を自在にコントロールできる等の利
点を有し、これまで幅広い検討がなされてきた。特に最
近では、有機光導電性染料や顔料を含有した電荷発生層
と光導電性ポリマーや低分子の有機光導電性物質を含有
した電荷輸送層を積層した機能分離型感光体の開発によ
り、従来の有機電子写真感光体の欠点とされていた感度
や耐久性に著しい改善がなされてきており、これが有機
電子写真感光体の主流となってきている。
【0008】しかしながら、このような接触帯電装置に
おいては、放電が感光体表面近傍でおこるために帯電に
よる感光体表面へのダメージはコロナ帯電の場合以上と
なる。さらに、帯電均一化のために交流電圧を重畳させ
る方式を用いた場合には、更なる放電の増加によって感
光体体表面の劣化がさらに顕著になることが問題点とな
っていた。特に感光体として有機半導体を用いた有機感
光体において前記接触帯電による感光体表面のダメージ
は顕著であり、コロナ帯電に比べて接触帯電の場合の感
光体の繰り返し使用時の削れが非常に大きく、従って感
光体の耐久寿命が短くなるという問題点が発生した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、接触
帯電を用いても、感光体表面の摩耗が少なく、画像欠陥
の発生が少ない電子写真感光体とそれを利用する電子写
真装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、導電性支持体上に感光層を有する電子写
真感光体において該電子写真感光体の感光層が、同一分
子内に2つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性
化合物を重合したものを最表層に用いる電子写真感光体
が前述の課題を解決するものであることを見いだした。
【0011】また本発明は、上記電子写真感光体、およ
び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよ
び電子写真装置である。
【0012】次に本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明における電子写真装置では、電子写
真感光体表面に導電部材を接触するよう配置し、該導電
部材に電圧を印可することにより該電子写真感光体表面
を帯電させる接触帯電方式の帯電を行う。図1に本発明
の帯電装置例の概略図を示す。図1に示した例は、帯電
部材として導電性ゴムローラを用いたものである。帯電
部材と感光体を矢印の方向に回転させながら帯電部材に
電圧を印加することにより感光体への帯電をおこなって
いる。
【0014】帯電部材への電圧印加には直流電圧に交流
電圧を重畳させた振動電圧を用いる。
【0015】帯電部材の形状としては図1に示したロー
ラ形状の他に、ブレード、ブラシ、さらには導電性液体
を感光体表面に接触させるもの等が考えられる。帯電部
材を構成する材料としては特に限定させるものではな
く、所望の抵抗と形状が得られればよい。例えば、金、
銀、水銀等の金属、樹脂にカーボンブラックや金属の導
電性粉体を分散したもの、導電性高分子またはイオン導
電処理したゴム材料等が使用可能である。この中でも、
特に導電性ゴムを用いたローラ帯電方式の装置が安全性
という点から好ましい。
【0016】本発明の感光体は感光層に同一分子内に2
つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を
重合したものを含有する。
【0017】まず、本発明における正孔輸送性化合物の
連鎖重合性官能基について説明する。
【0018】本発明における連鎖重合とは、高分子物の
生成反応を大きく連鎖重合と逐次重合に分けた場合の前
者の重合反応形態を示し、詳しくは、例えば、技報堂出
版三羽忠広著の「基礎 合成樹脂の化学(新版)」19
95年7月25日(1版8刷)p24に説明されている
ように、その形態が主にラジカルあるいはイオンをなど
の中間体を経由して反応が進行する不飽和重合、開環重
合そして異性化重合などのことをいう。前記式(1)に
おける連鎖重合性官能基Pとは、前述の反応形態が可能
な官能基を意味するが、ここではその大半を占め応用範
囲の広い不飽和重合あるいは開環重合性官能基の具体例
を示す。
【0019】不飽和重合とは、ラジカル、イオンなどに
よって不飽和基、例えばC=C、C≡C、C=O、C=
N、C≡Nなどが重合する反応であるが、主にC=Cで
ある。不飽和重合性官能基の具体例を表1に示すが、こ
れらに限定されるものではない。
【0020】
【表1】 表中、Rは置換基を有してもよいメチル基、エチル基、
プロピル基及びブチル基等のアルキル基、置換基を有し
てもよいベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル
基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基、置
換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基及びアンス
リル基等のアリール基または水素原子を示す。
【0021】開環重合とは、炭素環、オクソ環、窒素ヘ
テロ環などのひずみを有した不安定な環状構造が触媒の
作用で活性化され、開環すると同時に重合を繰り返し鎖
状高分子物を生成する反応であるが、この場合基本的に
はイオンが活性種として作用するものが大部分である。
該開環重合性官能基の具体例を表2に示すが、これらに
限定されるものではない。
【0022】
【表2】 表中、Rは置換基を有してもよいメチル基、エチル基、
プロピル基及びブチル基等のアルキル基、置換基を有し
てもよいベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル
基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基、置
換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基及びアンス
リル基等のアリール基または水素原子を示す。
【0023】上記で説明したような本発明に係わる連鎖
重合性官能基の中でも、下記の一般式(11)[化2
3]〜(13)[化25]で示されるものが好ましい。
【0024】
【化23】 式中、Eは水素原子、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン
原子、置換基を有してもよいメチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基等のアルキル基、置換基を有してもよ
いベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フル
フリル基、チエニル基等のアラルキル基、置換基を有し
てもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレ
ニル基、チオフェニル基、フリル基等のアリール基、C
N基、ニトロ基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基等のアルコキシ基、−COOR 26、CONR2728
示す。
【0025】Wは置換基を有してもよい2価のフェニレ
ン、ナフチレン、アントラセニレン等のアリーレン基、
置換基を有してもよいメチレン、エチレン、ブチレン等
の2価のアルキレン基、−COO−、−CH2−、−O
−、−OO−、−S−または−CONR29−で示され
る。
【0026】R26、R27、R28及びR29は水素原子、フ
ッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、置換基を有しても
よいメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、
置換基を有してもよいベンジル基、フェネチル基等のア
ラルキル基及び置換基を有してもよいフェニル基、ナフ
チル基、アンスリル基等のアリール基を示し、R27とR
28は互いに同一であっても異なってもよい。また、fは
0または1を示す。
【0027】E及びW中で有してもよい置換基として
は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子また
はニトロ基またはシアノ基または水酸基またはメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基ま
たはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコ
キシ基またはフェノキシ基、ナフトキシ基等のアリール
オキシ基またはベンジル基、フェネチル基、ナフチルメ
チル基、フルフリル基、チエニル基等のアラルキル基ま
たはフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル
基等のアリール基等が挙げられる。
【0028】
【化24】 式中、R30およびR31は水素原子、置換基を有してもよ
いメチル基、エチル基プロピル基、ブチル基等のアルキ
ル基、置換基を有してもよいベンジル 基、フェネチル
基等のアラルキル基、または置換基を有してもよいフェ
ニル基、ナフチル基等のアリール基を示し、nは1〜1
0以下の整数を示す。
【0029】
【化25】 式中、R32およびR33は水素原子、置換基を有してもよ
いメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアル
キル基、置換基を有してもよいベンジル基、フェネチル
基等のアラルキル基、または置換基を有してもよいフェ
ニル基、ナフチル基等のアリール基を示し、式中nは0
または1〜10の整数を示す。
【0030】尚、上記一般式の(12)及び(13)の
30、R31、R32およびR33が有してもよい置換基とし
てはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、ま
たはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のア
ルキル基、またはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基等のアルコキシ基、またはフェノキシ基、ナフトキシ
基等のアリールオキシ基、またはベンジル基、フェネチ
ル基、ナフチルメチル基、フルフリル基、チエニル基等
のアラルキル基、またはフェニル基、ナフチル基、アン
スリル基、ピレニル基等のアリール基等が挙げられる。
【0031】また、上記一般式(11)から(13)の
中でも、更に特に好ましい連鎖重合性官能基としては、
下記一般式(14)[化26]〜(20)[化32]で
示されるものが挙げられる。
【0032】
【化26】
【0033】
【化27】
【0034】
【化28】
【0035】
【化29】
【0036】
【化30】
【0037】
【化31】
【0038】
【化32】 さらに上記式(14)から(20)の中でも、(14)
のアクリロイルオキシ基および(15)のメタクリロイ
ルオキシ基が、重合特性などの点から特に好ましい。
【0039】次に本発明における正孔輸送性物質につい
て説明する。
【0040】本発明で「連鎖重合性官能基を有する正孔
輸送性化合物」とは、上記で説明した連鎖重合性基が下
記で説明する正孔輸送性化合物に官能基として好ましく
は2つ以上化学結合している化合物をいう。この場合そ
れらの連鎖重合性官能基はすべて同一でも異なったもの
であってもよい。
【0041】それらの連鎖重合性官能基を少なくとも2
つ有する正孔輸送性化合物としては下記の一般式(1)
である場合が好ましい。
【0042】
【化33】 1 およびP2 は連鎖重合性官能基を示し、P1 とP2
は同一であっても異なっていてもよい。Zは置換基を有
してもよい有機基を示し、a、bおよびdは0または1
以上の整数を示し、a+b×dは2以上の整数を示す。
また、aが2以上の場合P1 は同一であっても異なって
いてもよく、d が2以上の場合P2 は同一であっても
異なっていてもよく、また bが2以上の場合、Z及び
2 は同一であっても異なっていてもよい。
【0043】尚ここで、「aが2以上の場合P1 は同一
であっても異なっていてもよく」とは、それぞれ異なる
n種類の連鎖重合性官能基をP11,P12,P13,P14
15・・・・P1nと示した場合、例えばa=3のとき正
孔輸送性化合物Aに直接結合する重合性官能基P1は3
つとも同じものでも、2つ同じで1つは違うもの(例え
ば、P11とP11とP12とか)でも、それぞれ3つとも異
なるもの(例えば、P1 2とP15とP17とか)でもよいと
いうことを意味する。「d が2以上の場合P2は同一で
あっても異なっていてもよく」というのも、「bが2以
上の場合、Zは同一であっても異なっていてもよい」と
いうのもこれと同様なことを意味する。
【0044】上記一般式(1)のAは正孔輸送性基を示
し、正孔輸送性を示すものであればいずれのものでもよ
く、P1 やZとの結合部位を水素原子に置き換えた水素
付加化合物(正孔輸送化合物)として示せば、例えば、
オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダ
ゾール誘導体、トリフェニルアミンなどのトリアリール
アミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)ア
ントラセン、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフ
ェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピ
ラゾリン、フェニルヒドラゾン類、チアゾール誘導体、
トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘
導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導
体、チオフェン誘導体、N−フェニルカルバゾール誘導
体などが挙げられる。
【0045】更に上記正孔輸送化合物の中でも、下記一
般式(2)[化34]、(3)[化35]、(4)[化
36]、(5)[化37]および(7)[化39]で示
される化合物、あるいは下記一般式(8)で示される基
を有する縮合環炭化水素又は下記一般式(8)で示され
る基を有する縮合複素環であるものが好ましい。その中
でも一般式(2)、(3)及び(4)で示される化合物
である場合が特に好ましい。
【0046】
【化34】 上記一般式(2)中、R1、R2およびR3は置換基を有
してもよいメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
等の炭素原子数1〜10のアルキル基、置換基を有して
もよいベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、
フルフリル基、チエニル基等のアラルキル基または置換
基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル
基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基、
フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリル
基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリ
ル基、及びベンゾチオフェニル基等のアリール基を示
す。
【0047】但し、R1、R2およびR3のうち少なくと
も2つはアリール基を示し、R1、R 2およびR3はそれ
ぞれ同一であっても異なっていてもよい。更に、その中
でもR1、R2およびR3のすべてがアリール基であるも
のが特に好ましい。
【0048】また、上記一般式(2)のR1またはR2
たはR3のうち任意の2つはそれぞれ直接もしくは結合
基を介して結合してもよく、その結合基としては、メチ
レン、エチレン、プロピレン等のアルキレン基、酸素、
硫黄原子などのヘテロ原子、CH=CH基等が挙げられ
る。
【0049】
【化35】 上記一般式(3)中、R4、R5、R8及びR9は置換基を
有してもよいメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基等の炭素原子数1〜10のアルキル基、置換基を有し
てもよいベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル
基、フルフリル基、チエニル基等のアラルキル基または
置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンス
リル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル
基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリ
ル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフ
リル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基、ジ
ベンゾチオフェニル基等のアリール基を示し、R4
5、R8及びR9はそれぞれ同一であっても異なってい
てもよい。R6及びR7は置換基を有してもよいメチレン
基、エチレン基及びプロピレン基等の炭素数10以下の
アルキレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基
(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレ
ン、ピレン、チオフェン、フラン、ピリジン等より2個
の水素原子を取り除いた基)を示し、R6及びR7は同一
であっても異なっていてもよい。Qは置換基を有しても
よい有機基を示す。
【0050】更にその中でも、上記一般式(3)中のR
4、R5、R8及びR9のうち少なくとも2つが置換基を有
してもよいアリール基であり、かつ、R6及びR7が置換
基を有してもよいアリーレン基である場合が好ましく、
4、R5、R8及びR9が全てアリール基である場合が特
に好ましい。
【0051】また、上記一般式(3)のR4 またはR5
またはR6 のうち任意の2つあるいはR7 またはR8
たはR9 のうち任意の2つはそれぞれ直接もしくは結合
基を介して結合してもよく、その結合基としては、メチ
レン、エチレン、プロピレン等のアルキレン基、酸素、
硫黄原子などのヘテロ原子、CH=CH基等が挙げられ
る。
【0052】
【化36】 上記一般式(4)中、m1 は0又は1を示し、m1 =1
である場合が好ましく、R10〜R13は置換基を有しても
よいメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭
素原子数1〜10のアルキル基、置換基を有してもよい
ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフ
リル基、チエニル基等のアラルキル基または置換基を有
してもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フ
ェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル
基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カル
バゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベ
ンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチオ
フェニル基等のアリール基を示し、R10〜R13はそれぞ
れ同一であっても異なっていてもよい。
【0053】更にその中でも、上記一般式(4)中のR
10及びR11が置換基を有してもよいアリール基である場
合が好ましく、R10〜R13が4つとも全てアリール基で
ある場合が特に好ましい。
【0054】また、上記一般式(4)のR10とR11また
はR12とR13又はAr1 とAr2 はそれぞれ直接もしく
は結合基を介して結合してもよく、その結合基として
は、メチレン、エチレン、プロピレン等のアルキレン
基、カルボニル基、酸素、硫黄原子などのヘテロ原子、
CH=CH基等が挙げられる。nは0または1〜2の整
数を示す。
【0055】
【化37】 但し上記一般式(5)[化37]中、Ar3、Ar4およ
びR14のうち少なくとも一つは、下記一般式(6)[化
38]の置換基を少なくとも一つ以上有する。
【0056】
【化38】 上記一般式(5)及び(6)中、Ar3、Ar4およびA
5は置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、
アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフ
ェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾ
キノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベ
ンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル
基、ジベンゾチオフェニル基等のアリール基を示し、R
14、R15およびR16は置換基を有してもよいメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素原子数1〜1
0のアルキル基、置換基を有してもよいベンジル基、フ
ェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基、チエニ
ル基等のアラルキル基、置換基を有してもよいフェニル
基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピ
レニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キ
ノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノ
チアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル
基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチオフェニル基等のア
リール基または水素原子を示す(但しR14が水素原子で
ある場合は除く)。尚、Ar3 およびAr4 とR15およ
びR16はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0057】更にその中でも、R14及びR16がアリール
基である場合が特に好ましい。
【0058】また、R14、Ar3 またはAr4 のうち任
意の2つ、またはAr5 およびR16はそれぞれ直接もし
くは結合基を介して結合してもよく、その結合基として
は、メチレン、エチレン、プロピレン等のアルキレン
基、酸素、硫黄原子などのヘテロ原子、CH=CH基等
が挙げられる。nは0または1〜2の整数を示す。
【0059】
【化39】 但し、上記一般式(7)[化39]は、下記一般式
(8)[化40]の置換基を少なくとも一つ以上有す
る。
【0060】
【化40】 上記一般式(7)及び(8)中、Ar6 およびAr7
置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンス
リル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル
基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリ
ル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフ
リル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基、ジ
ベンゾチオフェニル基等のアリール基を示し、R17、R
18、R19およびR20は置換基を有してもよいメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素原子数1〜1
0のアルキル基、置換基を有してもよいベンジル基、フ
ェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基、チエニ
ル基等のアラルキル基、置換基を有してもよいフェニル
基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピ
レニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キ
ノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノ
チアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル
基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチオフェニル基等のア
リール基または水素原子を示す(但しR17およびR18
水素原子である場合は除く)。尚、R17とR18およびR
19とR20はそれぞれ同一であっても異なっていてもよ
い。
【0061】その中でも、R20がアリール基である場合
が好ましく、更にR17とR18がアリール基である場合が
特に好ましい。
【0062】また、R17またはR18またはAr6のうち
任意の2つ、またはAr7および R 20はそれぞれ直接
もしくは結合基を介して結合してもよく、その結合基と
しては、メチレン、エチレン、プロピレン等のアルキレ
ン基、酸素、硫黄原子などのヘテロ原子、CH=CH基
等が挙げられる。n2 は0または1〜2の整数を示す。
【0063】更に、上記一般式(8)で示される基を有
する化合物としては、置換基を有してもよい、ナフタレ
ン、アントラセン、フェナンスレン、ペレン、フルオレ
ン、フルオランセン、アズレン、インデン、ペリレン、
クリセン及びコロネン等の縮合環炭化水素又は置換基を
有してもよいベンゾフラン、インドール、カルバゾー
ル、ベンズカルバゾール、アクリジン、フェノチアジン
及びキノリン等の縮合複素環が挙げられる。
【0064】また、上記一般式(1)中のZおよび上記
一般式(3)中のQは、置換基を有してもよいアルキレ
ン、置換基を有してもよいアリーレン、CR21=CR22
(R 21及びR22はアルキル基、アリール基または水素原
子を示し、R21及びR22は同一でも異なってもよい)、
C=O、S=O、SO2、酸素原子または硫黄原子より
一つあるいは任意に組み合わされた有機基を示す。その
中でも下記一般式(9)[化41]で示されるものが好
ましく、下記一般式(10)[化42]で示されるもの
が特に好ましい。
【0065】
【化41】
【0066】
【化42】 上記一般式(9)中、X1 〜X3 は置換基を有してもよ
いメチレン基、エチレン基、プロピレン基等の炭素原子
数1〜20のアルキレン、(CR23=CR24 m2、C=
O、S=O、SO2、酸素原子または硫黄原子を示し、
Ar8 及びAr9 は置換基を有してもよい2価のアリー
レン(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナン
スレン、ピレン、チオフェン、フラン、ピリジン、キノ
リン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチアジ
ン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラ
ン、ジベンゾチオフェン等より2個の水素原子をとった
2価のアリーレン基)を示す。R23及びR24は置換基を
有してもよいメチル基、エチル基、プロピル基等のアル
キル基、置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル
基、チオフェニル基等のアリール基または水素原子を示
し、R23及びR24は同一でも異なってもよい。m2 は1
〜5の整数を示し、p、q、r、sおよびtは0または
1〜10の整数を示すが、同時に0であることはない。
【0067】上記一般式(10)中、X4 及びX5
(CH2m3、(CH=CR25m4、C=O、または酸
素原子を示し、Ar10は置換基を有してもよい2価のア
リーレン(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェ
ナンスレン、ピレン、チオフェン、フラン、ピリジン、
キノリン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチア
ジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラ
ン、ジベンゾチオフェン等より2個の水素原子をとった
2価のアリーレン基)を示す。R25は置換基を有しても
よいメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、
置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、チオフ
ェニル基等のアリール基または水素原子を示す。m3
1〜10の整数を示し、m4 は1〜5の整数を示し、
u、vおよびwは0または1〜10の整数を示し、0ま
たは1〜5の整数の時が特に好ましいが、同時に0であ
ることはない。
【0068】尚、上述の一般式(2)〜(13)のR4
〜R33、Ar1 〜Ar10、X1 〜X5 、Z及びQがそれ
ぞれ有してもよい置換基としてはフッ素、塩素、臭素、
ヨウ素等のハロゲン原子またはニトロ基またはシアノ基
または水酸基またはメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基等のアルキル基またはメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基等のアルコキシ基またはフェノキシ
基、ナフトキシ基等のアリールオキシ基またはベンジル
基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基、
チエニル基等のアラルキル基またはフェニル基、ナフチ
ル基、アンスリル基、ピレニル基等のアリール基等が挙
げられる。
【0069】また、一般式(1)のR1 〜R3 が有して
もよい置換基としてはアリール基を除いた上記置換基及
びジフェニルアミノ基及びジ(p−トリル)アミノ等の
ジアリールアミノ基が挙げられる。
【0070】また、本発明における同一分子内に2つ以
上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物は、酸
化電位が1.2(V)以下であることが好ましい。つま
り前記式(1)で示される連鎖重合性官能基を有する正
孔輸送性化合物および正孔輸送性化合物の水素付加物
は、酸化電位が1.2(V)以下であることが好まし
く、特には0.4〜1.2(V)であることが望まし
い。それは、酸化電位が1.2(V)越えると電荷発生
材料よりの電荷(正孔)の注入が起こりにく残留電位の
上昇、感度悪化及び繰り返し使用時の電位変動が大きく
なる等の問題が生じ、また0.4(V)未満では帯電能
の低下等の問題の他に、化合物自体が容易に酸化される
ために劣化しやすく、それに起因した感度悪化、画像ボ
ケ及び繰り返し使用時の電位変動が大きくなる等の問題
が生じる為である。
【0071】尚、ここで述べている酸化電位は、以下の
方法によって測定される。
【0072】(酸化電位の測定法)飽和カロメル電極を
参照電極とし、電解液に0.1N (n-Bu)4N+ClO4 -アセトニ
トリル溶液を用い、ポテンシャルスイーパによって作用
電極(白金)に印加する電位をスイープし得られた電流
―電位曲線がピークを示したときの電位を酸化電位とし
た。詳しくは、サンプルを0.1N (n-Bu)4N+ClO4 -アセト
ニトリル溶液に5〜10mmol%程度の濃度になるように
溶解する。そしてこのサンプル溶液に作用電極によって
電圧を加え、電圧を低電位(0 V)から高電位(+1.5
V)に直線的に変化させた時の電流変化を測定し、電流
―電位曲線を得る。この電流―電位曲線において電流値
がピーク(ピークが複数ある場合には最初のピーク)を
示したときのピークトップの位置を電位を酸化電位とし
た。
【0073】また更に、上記連鎖重合性官能基を有する
正孔輸送性化合物は正孔輸送能として1×10-7(cm2/
V・sec)以上のドリフト移動度を有しているものが好ま
しい(但し、印加電界:5×104V/cm)。1×10-7
(cm2/V・sec)未満では電子写真感光体として露光後現
像までに正孔が十分に移動できないため見かけ上感度が
低減し、残留電位も高くなってしまう問題が発生する場
合がある。
【0074】以下表3に連鎖重合性官能基を有する正孔
輸送性化合物の代表例を挙げるがこれらに限定されるも
のではない。
【0075】本発明においては,前記同一分子内に2つ
以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重
合させることで、その感光層中において、正孔輸送能を
有する化合物は少なくとも2つ以上の架橋点をもって3
次元架橋構造の中に共有結合を介して取り込まれる。前
記正孔輸送性化合物はそれのみを重合させる、あるいは
他の連鎖重合性基を有する化合物と混合させることのい
ずれもが可能であり、その種類/比率はすべて任意であ
る。ここでいう他の連鎖重合性基を有する化合物とは、
連鎖重合性基を有する単量体あるいはオリゴマー/ポリ
マーのいずれもが含まれる。正孔輸送性化合物の官能基
とその他の連鎖重合性化合物の官能基が同一の基あるい
は互いに重合可能な基である場合には、両者は共有結合
を介した共重合3次元架橋構造をとることが可能であ
る。両者の官能基が互いに重合しない官能基である場合
には、感光層は少なくとも2つ以上の3次元硬化物の混
合物あるいは主成分の3次元硬化物中に他の連鎖重合性
化合物単量体あるいはその硬化物を含んだものとして構
成されるが、その配合比率/製膜方法をうまくコントロ
ールすることで、IPN(Inter Penetrating Networ
k)すなわち相互進入網目構造を形成することも可能で
ある。
【0076】また前記正孔輸送性化合物と連鎖重合性基
を有しない単量体あるいはオリゴマー/ポリマーや連鎖
重合性以外の重合性基を有する単量体あるいはオリゴマ
ー/ポリマーなどから感光層を形成してもよい。
【0077】さらに場合によっては3次元架橋構造に化
学結合的に組み込まれないすなわち連鎖重合性官能基を
有しない正孔輸送性化合物を含有することも可能であ
る。また、その他の各種添加剤、フッ素原子含有樹脂微
粒子などの潤剤その他を含有してもよい。
【0078】本発明の感光体の構成は、導電性支持体上
に感光層として電荷発生物質を含有する電荷発生層およ
び電荷輸送物質を含有する電荷輸送層をこの順に積層し
た構成、また電荷発生物質と電荷輸送物質を同一層中に
分散した単層からなる構成のいずれの構成をとることも
可能である。前者の積層型においては電荷輸送層が二層
以上の構成も可能である。これらいずれの場合において
も、先の連鎖重合性基を有する前正孔輸送性化合物の重
合体を感光層が含有していればよい。ただし、電子写真
感光体としての特性、特に残留電位などの電気的特性お
よび耐久性の点より、電荷発生層/電荷輸送層をこの順
に積層した機能分離型の感光体構成で少なくとも電荷輸
送層に前記連鎖重合性基を有する前正孔輸送性化合物の
重合体が含有されていることが好ましく、本発明の利点
も電荷輸送能を低下させることなく表面層の高耐久化が
可能になった点にある。
【0079】次に本発明による電子写真感光体の製造方
法を具体的に示す。電子写真感光体の支持体としては導
電性を有するものであればよく、例えば、アルミニウ
ム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛およびステンレスなど
の金属や合金をドラムまたはシート状に成形したもの、
アルミニウムおよび銅などの金属箔をプラスチックフィ
ルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジ
ウムおよび酸化錫などをプラスチックフィルムに蒸着し
たもの、導電性物質を単独または結着樹脂とともに塗布
して導電層を設けた金属、またプラスチックフィルムお
よび紙等が挙げられる。
【0080】本発明においては導電性支持体の上にはバ
リアー機能と接着機能をもつ下引き層を設けることがで
きる。
【0081】下引き層は感光層の接着性改良、塗工性改
良、支持体の保護、支持体上の欠陥の被覆、支持体から
の電荷注入性改良、また感光層の電気的破壊に対する保
護などのために形成される。下引き層の材料としてはポ
リビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、
ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、エチレン−
アクリル酸共重合体、カゼイン、ポリアミド、N−メト
キシメチル化6ナイロン、共重合ナイロン、にかわおよ
びゼラチンなどがしられている。これらはそれぞれに適
した溶剤に溶解されて支持体上に塗布される。その際の
膜厚としては0.1〜2μmが好ましい。
【0082】本発明の感光体が機能分離型の感光体であ
る場合には電荷発生層および電荷輸送層を積層する。電
荷発生層に用いる電荷発生物質としては、セレン−テル
ル、ピリリウム、チアピリリウム系染料、また各種の中
心金属および結晶系、具体的には、例えば、α、β、
γ、εおよびX型などの結晶型を有するフタロシアニン
化合物、アントアントロン顔料、ジベンズピレンキノン
顔料、ピラントロン顔料、トリスアゾ顔料、ジスアゾ顔
料、モノアゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、
非対称キノシアニン顔料、キノシアニンおよび特開昭5
4−143645号公報に記載のアモルファスシリコン
などが挙げられる。
【0083】機能分離型感光体の場合、電荷発生層は前
記電荷発生物質を0.3〜4倍量の結着樹脂および溶剤
とともにホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振
動ボールミル、サンドミル、アトライターおよびロール
ミルなどの方法でよく分散し、分散液を塗布し、乾燥さ
れて形成されるか、または前記電荷発生物質の蒸着膜な
ど、単独組成の膜として形成される。その膜厚は5μm
以下であることが好ましく、特に0.1〜2μmの範囲
であることが好ましい。
【0084】結着樹脂を用いる場合の例は、スチレン、
酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチ
レン、などのビニル化合物の重合体および共重合体、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカー
ボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノ
ール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂な
どが挙げられる。
【0085】本発明における前記連鎖重合性官能基を有
する正孔輸送性化合物は、前述した電荷発生層上に電荷
輸送層として、もしくは電荷発生層上に電荷輸送物質と
結着樹脂からなる電荷輸送層を形成した後に第2の電荷
輸送層として用いることができる。いずれの場合も前記
表面層の形成方法は、前記正孔輸送性化合物を含有する
溶液を塗布後、重合反応をさせるのが一般的であるが、
前もって該正孔輸送性化合物を含む溶液を反応させて硬
化物を得た後に再度溶剤中に分散あるいは溶解させたも
のなどを用いて、表面層を形成することも可能である。
これらの溶液を塗布する方法は、例えば浸漬コーティン
グ法、スプレイコーティング法、カーテンコーティング
法およびスピンコーティング法などが知られているが、
効率性/生産性の点からは浸漬コーティング法が好まし
い。また蒸着、プラズマその他の公知の製膜方法が適宜
選択できる。
【0086】本発明において連鎖重合性基を有する正孔
輸送性化合物は熱や可視光、紫外線等の光、更に放射線
により重合させることができる。従って、本発明におけ
る感光層の形成は、感光層用の塗工液に前記連鎖重合性
基を有する正孔輸送性化合物と必要によっては重合開始
剤を含有させ、該塗工液を用いて形成した塗工膜に熱、
光又は放射線を照射することによって該連鎖重合性基を
有する正孔輸送性化合物を重合させる。尚、本発明にお
いては、その中でも放射線によって該連鎖重合性基を有
する正孔輸送性化合物を重合させることが好ましい。放
射線による重合の最大の利点は重合開始剤を必要としな
い点であり、これにより非常に高純度な三次元感光層マ
トリックスの作製が可能となり、良好な電子写真特性が
確保される点である。また、短時間でかつ効率的な重合
反応であるがゆえに生産性も高く、さらには放射線の透
過性のよさから、厚膜時や添加剤などの遮蔽物質が膜中
に存在する際の硬化阻害の影響が非常に小さいことなど
が挙げられる。ただし、連鎖重合性基の種類や中心骨格
の種類によっては重合反応が進行しにくい場合があり、
その際には影響のない範囲内での重合開始剤の添加は可
能である。このとき使用する放射線とは電子線およびγ
線である。電子線照射をする場合、加速器としてはスキ
ャニング型、エレクトロカーテン型、ブロードビーム
型、パルス型およびラミナー型などいずれの形式も使用
することが出来る。電子線を照射する場合に、本発明の
感光体においては電気特性および耐久性能を発現させる
上で照射条件が非常に重要である。本発明において、加
速電圧は250KV以下が好ましく、最適には150K
V以下である。また線量は好ましくは1Mrad〜10
0Mradの範囲、より好ましくは3Mrad〜50M
radの範囲である。加速電圧が上記を越えると感光体
特性に対する電子線照射のダメージが増加する傾向にあ
る。また、線量が上記範囲よりも少ない場合には硬化が
不十分となりやすく、線量が多い場合には感光体特性の
劣化がおこりやすいので注意が必要である。
【0087】前記連鎖重合性基を有する正孔輸送性化合
物を電荷輸送層として用いた場合の前記正孔輸送性化合
物の量は、重合硬化後の電荷輸送層膜の全質量に対し
て、前記式(1)で示される連鎖重合性官能基を有する
正孔輸送性化合物の水素付加物が分子量換算で20%以
上、好ましくは40%以上含有されていることが望まし
い。それ以下であると電荷輸送能が低下し、感度低下お
よび残留電位の上昇などの問題点が生ずる。
【0088】前記正孔輸送性化合物を電荷発生層/電荷
輸送層上に第2の電荷輸送層として用いた場合、その下
層に当たる電荷輸送層は適当な電荷輸送物質、例えばポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリスチリルアントラセ
ンなどの複素環や縮合多環芳香族を有する高分子化合物
や、ピラゾリン、イミダゾール、オキサゾール、トリア
ゾール、カルバゾールなどの複素環化合物、トリフェニ
ルメタンなどのトリアリールアルカン誘導体、トリフェ
ニルアミンなどのトリアリールアミン誘導体、フェニレ
ンジアミン誘導体、N−フェニルカルバゾール誘導体、
スチルベン誘導体、ヒドラゾン誘導体などの低分子化合
物などを適当な結着樹脂(前述の電荷発生層用樹脂の中
から選択できる)とともに溶剤に分散/溶解した溶液を
前述の公知の方法によって塗布、乾燥して形成すること
ができる。この場合の電荷輸送物質と結着樹脂の比率
は、両者の全質量を100とした場合に電荷輸送物質の
質量が30〜100が望ましく、好ましくは50〜10
0の範囲で適宜選択される。電荷輸送物質の量がそれ以
下であると、電荷輸送能が低下し、感度低下および残留
電位の上昇などの問題点が生ずる。
【0089】単層型感光層の場合は、前記正孔輸送性化
合物を含む溶液中に同時に電荷発生物質が含まれること
になり、この溶液を適当な下引き層あるいは中間層を設
けてもよい導電性支持体上に塗布後重合させて形成され
る場合と、導電性支持体上に設けられた電荷発生物質お
よび電荷輸送物質から構成される単層型感光層上に前記
正孔輸送性化合物を含有する溶液を塗布後、重合させる
場合のいずれもが可能である。
【0090】本発明における感光層には、各種添加剤を
添加することができる。該添加剤とは酸化防止剤および
紫外線吸収剤などの劣化防止剤や、フッ素原子含有樹脂
微粒子などの潤滑剤その他である。
【0091】図2に本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を
示す。図2において、1はドラム上の本発明の電子写真
感光体であり、軸1aを中心に矢印方向に所定の周速度
で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、一
次帯電手段2によりその周面に正または負の所定電位の
均一帯電を受け、次いでスリット露光やレーザービーム
走査露光などの像露光手段(不図示)からの画像露光光
Lを受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次
形成されていく。形成された静電潜像は、次いで現像手
段7によりトナー現像され、現像されたトナー現像像
は、不図示の給紙部から感光体1と転写手段4との間に
感光体1の回転と同期取り出されて給紙された転写材P
に、転写手段4により順次転写されていく。像転写を受
けた転写材Pは、感光体面から分離されて像定着手段5
へ導入されて像定着をうけることにより複写物(コピ
ー)として装置外へプリントアウトされり。像転写後の
感光体1の表面は、クリーニング手段6によって転写残
りトナーの除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手
段(不図示)からの前露光光9により助電処理された
後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手
段2が帯電ローラーなどのを用いた接触帯電手段である
場合は、前露光は必ずしも必要ではない。本発明におい
ては、上述の電子写真感光体1、一次帯電手段2、現像
手段7およびクリーニング手段6などの構成要素のう
ち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結
合して構成しこのプロセスカートリッジを複写機やレー
ザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して
着脱可能に構成してもよい。例えば、一次帯電手段3、
現像手段7およびクリーニング手段6の少なくとも一つ
を感光体1とともに一体に支持してカートリッジ化し
て、装置本体のレール(不図示)などの案内手段を用い
て装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジとするこ
とができる。また、画像露光光Lは、電子写真装置が複
写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や
透過光、あるいはセンサーで原稿を読みとり、信号化
し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、
LEDアレイの駆動および液晶シャッターアレイの駆動
などにより照射される光である。
【0092】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レーザービームプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンターお
よびレーザー製版などの電子写真応用分野にも広く用い
ることができる。
【0093】
【実施例】実施例1 まず導電層用の塗料を以下の手順で調整した。10%の
酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した導電性酸
化チタン粉体50部(質量部、以下同様)、フェノール
樹脂25部、メチルセロソルブ20部、メタノール5部
およびシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサンポリ
オキシアルキレン共重合体、平均分子量3000)0.
002部をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミル装
置で2時間分散して調整した。この塗料をφ30のアル
ミニウムシリンダー上に浸漬塗布方法で塗布し、140
℃で30分乾燥して、膜厚20μmの導電層を形成し
た。
【0094】次に、N−メトキシメチル化ナイロン5部
をメタノール95部中に溶解し、中間層用塗料を調整し
た。この塗料を前記の導電層上に浸漬コーティング法に
よって塗布し、100℃で20分間乾燥して、0.6μ
mの中間層を形成した。
【0095】次に、CuKαのX線回折におけるブラッ
ク角2θ±0.2度が9.0度、14.2度、23.9
度及び27.1度に強いピ−クを有するオキシチタニウ
ムフタロシアニンを3部、ポリビニルブチラ−ル(商品
名エスレックBM2、積水化学(株)製)3部及びシク
ロヘキサノン35部をφ1mmガラスビ−ズを用いたサ
ンドミル装置で2時間分散して、その後に酢酸エチル6
0部を加えて電荷発生層用塗料を調製した。この塗料を
前記の中間層の上に浸漬塗布方法で塗布して50℃で1
0分間乾燥し、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成し
た。
【0096】次いで、表3の化合物例No.1の正孔輸送
性化合物60部をモノクロロベンゼン50部およびジク
ロロメタン30部の混合溶媒中に溶解し、電荷輸送層用
塗料を調整した、この塗料を前記の電荷発生層上にコー
ティングし、加速電圧150KV、線量30Mradの
条件で電子線を照射し樹脂を硬化し、膜厚15μmの電
荷輸送層を形成し、電子写真感光体を得た。
【0097】作成した電子写真感光体をキヤノン(株)
製LBP−EXに装着して10000枚の耐久評価をおこなっ
た。用いた電子写真プロセスカートリッジの概略を図3
に示す帯電ローラ2には、帯電バイアス印加電源S1か
ら-700VのDC帯電バイアスの2000Vのピーク間電圧で周
波数1000Hzの交流電圧を重畳した振動電圧が印加され
る。但し、用いる電子写真プロセスカートリッジは、ト
ナーカートリッジ一体型のもので、トナー補給が出来な
いので、5000枚毎にトナーカートリッジ部分3のみを交
換する。感光体の膜厚は渦電流式膜厚計(カールフィッ
シャー社製)を使用した。
【0098】結果を表4に示すが、本発明の感光体では
耐久試験後においても、感光層の削れ量が少なく、黒ス
ジやカブリといった画像欠陥がみられず、非常に安定し
た良好な特性を示している。「削れ量は、渦電流式膜厚
測定器(FISCHER社製、PERMASCOPE
TYPE E111)を用いて測定した。」以下同様に
測定した。
【0099】実施例2〜5 実施例1の正孔輸送性化合物No.1を各々表3の化合物
No.2〜5に変えた以外は、実施例1と同様に電子写
真感光体を作製し、評価した。その結果を表92に示
す。
【0100】比較例1 実施例1において電荷発生層を形成した後、下記構造式
(21)[化43]のスチリル化合物20部
【0101】
【化43】 およびポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ-200、三菱
瓦斯化学(株)社製)10部を、モノクロロベンゼン5
0部およびジクロロメタン20部の混合溶媒中に溶解し
て調整した電荷輸送層用塗料を用いて、前記電荷発生層
上に電荷輸送層を形成し感光体を得た。このときの電荷
輸送層の膜厚は20μmであった。この感光体を実施例
1と同様に評価した。しかし、6000枚を過ぎた辺りか
ら、感光層の削れによると思われる、黒スジ、カブリが
発生しはじめ、6500枚で耐久を打ち切った。その結果を
表4に示す。
【0102】
【表3】
【0103】
【表4】
【0104】
【発明の効果】感光体に帯電用部材を接触配置する接触
帯電、特に直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧を用
いる場合において、本発明の電子写真感光体を用いるこ
とで、感光体表面の削れが少なく、繰り返しの画像出力
においても異常画像の発生が無く、耐久性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電方法に用いる帯電装置の概略の例
を示す図である。
【図2】本発明の画像形成方法に用いられる画像形成装
置の概略構成の例を示す図である。
【図3】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを有する電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
【符号の説明】
1 感光体 1a 軸 2 一次帯電手段(接触帯電器) 3a 軸 3 一次帯電手段 4 転写手段 5 像定着手段 6 クリーニング手段 7 現像手段 9 前露光光 10 支持体 11感光層 P 被転写物 S1〜S3 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊地 憲裕 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 植松 弘規 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 雨宮 昇司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 丸山 晶夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA13 AA20 BA12 BA13 BA22 BB03 BB06 BB10 BB30 BB60 FA03 FA27 FC01

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体と該感光体に接触配置さ
    れた帯電用部材を備え、該感光体に該帯電用部材から電
    圧を印加することによって該感光体の表面を帯電させる
    電子写真装置に用いる電子写真感光体において、該感光
    体に用いる感光層が、同一分子内に2つ以上の連鎖重合
    性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合したものを含
    有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記電子写真感光体に接触配置された帯
    電用部材から直流電圧及びそれに重畳された交流電圧を
    印加することにより帯電されることを特徴とする請求項
    1に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 該感光層が電荷発生層、電荷輸送層をこ
    の順に積層した構成であり、少なくとも電荷輸送層に同
    一分子内に2つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸
    送性化合物を重合したものを含有することを特徴とする
    請求項1または2のいずれかに記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記連鎖重合性官能基を有する正孔輸送
    性化合物が、下記一般式(1)[化1]である請求項1
    〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。 【化1】 (式中、Aは正孔輸送性基を示し、P1 およびP2 は連
    鎖重合性官能基を示し、P1 とP2 は同一であっても異
    なっていてもよく、Zは置換基を有してもよい有機基を
    示し、a、bおよびdは0または1以上の整数を示し、
    a+b×dは2以上の整数を示し、aが2以上の場合P
    1 は同一であっても異なっていてもよく、d が2以上
    の場合P2 は同一であっても異なっていてもよく、また
    bが2以上の場合、Z及びP2 は同一であっても異な
    っていてもよい。)
  5. 【請求項5】 上記一般式(1)のAのAとP1 および
    Zとの結合部位を水素原子に置き換えた正孔輸送性化合
    物が下記一般式(2)[化2]で示される請求項4に記
    載の電子写真感光体。 【化2】 (式中、R1 、R2 およびR3 は置換基を有してもよい
    アルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基または
    置換基を有してもよいアリール基を示し、少なくともそ
    のうち2つはアリール基を示し、R1 、R2 およびR3
    はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
  6. 【請求項6】 上記一般式(1)[化1]のAのAとP
    1およびZとの結合部位を水素原子に置き換えた正孔輸
    送性化合物が下記一般式(3)[化3]で示される請求
    項4に記載の電子写真感光体。 【化3】 (式中、R4 、R5 、R8 及びR9 は置換基を有しても
    よいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基ま
    たは置換基を有してもよいアリール基を示し、R 4 、R
    5 、R8 及びR9 は同一であっても異なっていてもよ
    く、R6 及びR7 は置換基を有してもよいアルキレン基
    又は置換基を有してもよいアリーレン基を示し、R6
    びR7 は同一であっても異なっていてもよく、Qは置換
    基を有してもよい有機基を示す。)
  7. 【請求項7】 上記一般式(1)[化1]のAのAとP
    1 およびZとの結合部位を水素原子に置きかえた正孔輸
    送性化合物が下記一般式(4)[化4]で示される請求
    項4に記載の電子写真感光体。 【化4】 (式中、R10、R11、R12およびR13は置換基を有して
    もよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基
    または置換基を有してもよいアリール基を示し、R10
    11、R12およびR13はそれぞれ同一であっても異なっ
    ていてもよく、Ar1 およびAr2 は置換基を有しても
    よいアリーレン基を示し、それぞれ同一であっても異な
    っていてもよく、mは0または1を示す。)
  8. 【請求項8】 上記一般式(1)[化1]のAのAとP
    1 およびZとの結合部位を水素原子に置き換えた正孔輸
    送性化合物が下記一般式(5)[化5]で示される請求
    項4に記載の電子写真感光体。 【化5】 (式中、Ar3 およびAr4 は置換基を有してもよいア
    リール基を示し、Ar3およびAr4 は同一であっても
    異なっていてもよく、R14は置換基を有してもよいアル
    キル基、置換基を有してもよいアラルキル基または置換
    基を有してもよいアリール基を示し、Ar3 、Ar4
    よびR14のうち少なくとも一つは、下記一般式(6)
    [化6]の置換基を少なくとも一つ以上有する。 【化6】 (式中、R15およびR16は置換基を有してもよいアルキ
    ル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有
    してもよいアリール基および水素原子を示し、R 15およ
    びR16は同一であっても異なってもよく、Ar5 は置換
    基を有してもよいアリール基を示し、n1 は0または1
    〜2の整数を示す。))
  9. 【請求項9】 上記一般式(1)[化1]のAのAとP
    1 およびZとの結合部位を水素原子に置き換えた正孔輸
    送性化合物が縮合環炭化水素又は縮合複素環又は下記一
    般式(7)[化7]で示される請求項4に記載の電子写
    真感光体。 【化7】 (式中、R17およびR18は置換基を有してもよいアルキ
    ル基、置換基を有してもよいアラルキル基または置換基
    を有してもよいアリール基を示し、R17およびR 18は同
    一でも異なってもよく、Ar6 は置換基を有してもよい
    アリール基を示す。但し、上記縮合環炭化水素、縮合複
    素環及び上記一般式(7)[化7]は、下記一般式
    (8)[化8]の置換基を少なくとも一つ以上有する。 【化8】 (式中、R19およびR20は置換基を有してもよいアルキ
    ル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有
    してもよいアリール基および水素原子を示し、R 19およ
    びR20は同一であっても異なってもよく、Ar7 は置換
    基を有してもよいアリール基を示し、n2 は0または1
    〜2の整数を示す。))
  10. 【請求項10】 上記一般式(1)[化1]のZ又は一
    般式(3)[化3]のQが置換基を有してもよいアルキ
    レン、置換基を有してもよいアリーレン、CR21=CR
    22(R21及びR22は置換基を有してもよいアルキル基、
    置換基を有してもよいアリール基または水素原子を示
    し、R21及びR22は同一でも異なってもよい。)、C=
    O、S=O、SO2、酸素原子または硫黄原子から成る
    群から選ばれた一つあるいは任意に組み合わされた有機
    基を示す請求項4〜9のいずれかに記載の電子写真感光
    体。
  11. 【請求項11】 上記一般式(1)[化1]のZ又は一
    般式(3)[化3]のQが下記一般式(9)[化9]で
    示される請求項4〜10のいずれかに記載の電子写真感
    光体。 【化9】 (式中、X1 〜X3 は置換基を有してもよいアルキレン
    基、(CR23=CR24 m2、C=O、S=O、SO2
    酸素原子または硫黄原子を示し、Ar8 およびAr9
    置換基を有してもよいアリーレン基を示し、R23及びR
    24は置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有して
    もよいアリール基または水素原子を示し、R23及びR24
    は同一でも異なってもよく、m2 は1〜5の整数を示
    し、p、q、r、s及びtは0または1〜10の整数を
    示すが、同時に0であることはない。)
  12. 【請求項12】 上記一般式(1)[化1]のZ又は一
    般式(3)[化3]のQが下記一般式(10)[化1
    0]で示される請求項4〜11のいずれかに記載の電子
    写真感光体。 【化10】 (式中、Ar10は置換基を有してもよい2価のアリーレ
    ン基を示し、X4 およびX5 は(CH2m3、(CH=
    CR25m4、C=O、または酸素原子を示し、R2 5は置
    換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい
    アリール基または水素原子を示し、m3 は1〜10の整
    数を示し、m4 は1〜5の整数を示し、u、v及びwは
    0または1〜10の整数を示すが、同時に0であること
    はない。)
  13. 【請求項13】 上記一般式(2)[化2]のR1 、R
    2 およびR3 が置換基を有してもよいアリール基である
    請求項5、10、11および12のいずれかに記載の電
    子写真感光体。
  14. 【請求項14】 上記一般式(3)[化3]のR4
    5、R8及びR9 のうち少なくとも2つが置換基を有し
    てもよいアリール基であり、かつ、R6及びR7 が置換基
    を有してもよいアリーレン基である請求項6、10、1
    1および12のいずれかに記載の電子写真感光体。
  15. 【請求項15】 上記一般式(3)[化3]のR4
    5、R8及びR9 が置換基を有してもよいアリール基で
    ある請求項14に記載の電子写真感光体。
  16. 【請求項16】 上記一般式(4)[化4]のR10及び
    11が置換基を有してもよいアリール基である請求項
    7、10、11および12のいずれかに記載の電子写真
    感光体。
  17. 【請求項17】 上記一般式(4)[化4]のm1 は1
    であり、かつ、R10、R11、R12およびR13が置換基を
    有してもよいアリール基である請求項16に記載の電子
    写真感光体。
  18. 【請求項18】 上記一般式(5)[化5]のR14が置
    換基を有してもよいアリール基である請求項8、10、
    11および12のいずれかに記載の電子写真感光体。
  19. 【請求項19】 上記一般式(6)[化6]のR16が置
    換基を有してもよいアリール基である請求項18に記載
    の電子写真感光体。
  20. 【請求項20】 上記一般式(8)[化8]のR20が置
    換基を有してもよいアリール基である請求項9、10、
    11および12のいずれかに記載の電子写真感光体。
  21. 【請求項21】 上記一般式(7)[化7]のR17およ
    びR18が置換基を有してもよいアリール基である請求項
    20に記載の電子写真感光体。
  22. 【請求項22】 連鎖重合性基P1 、P2 の一方又は両
    方が下記一般式(11)[化11]で示される不飽和重
    合性官能基である請求項4〜21記載の電子写真感光
    体。 【化11】 (式中、Eは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有して
    もよいアルキル基および置換基を有してもよいアリール
    基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、−COOR26
    (R26は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよ
    いアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基およ
    び置換基を有してもよいアリール基である。)、CON
    2728(R27、R28は水素原子、ハロゲン原子、置換
    基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいア
    ラルキル基および置換基を有してもよいアリール基を示
    し、互いに同一であっても異なっていてもよい。)を示
    し、Wは置換基を有してもよい2価のアリール基または
    置換基を有してもよい2価のアルキレン基、−COO
    −、−CH2−、−O−、−OO−、−S−、−CON
    29−(R29は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有し
    てもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル
    基または置換基を有してもよいアリール基である。)を
    示し、fは0または1を示す。)
  23. 【請求項23】 連鎖重合性基P1 、P2 の一方又は両
    方が下記一般式(12)[化12]で示される環状エー
    テル基である請求項4〜22のいずれかに記載の電子写
    真感光体。 【化12】 (式中、R30およびR31は水素原子、置換基を有しても
    よいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、
    または置換基を有してもよいアリール基を示し、nは1
    〜10の整数を示す。)
  24. 【請求項24】 連鎖重合性基P1 、P2 の一方又は両
    方が下記一般式(13)[化13]で示される脂環式エ
    ポキシ基である請求項4〜22記載の電子写真感光体。 【化13】 (式中、R32およびR33は水素原子、置換基を有しても
    よいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、
    または置換基を有してもよいアリール基を示し、nは0
    または1〜10以下の整数を示す。)
  25. 【請求項25】 連鎖重合性基P1 、P2 の一方又は両
    方が下記式(14)[化14]〜(20)[化20]の
    何れかである請求項4〜22のいずれかに記載の電子写
    真感光体。 【化14】 【化15】 【化16】 【化17】 【化18】 【化19】 【化20】
  26. 【請求項26】 同一分子内に2つ以上の連鎖重合性官
    能基を有する正孔輸送性化合物の化合物の酸化電位が0.
    4〜1.2(V)である請求項4〜25のいずれかに記載の
    電子写真感光体。
  27. 【請求項27】 前記感光層が電子線による重合反応を
    利用して形成された感光層であることを特徴とする請求
    項4〜26のいずれかに記載の電子写真感光体。
  28. 【請求項28】 該電子線の加速電圧が250KV以下
    である請求項27に記載の電子写真感光体。
  29. 【請求項29】 前記電子線の線量が1〜100Mra
    dである請求項27または28のいずれかに記載の電子
    写真感光体。
  30. 【請求項30】 連鎖重合性基P1 、P2 の一方又は両
    方が下記式(14)[化21]である請求項4〜29の
    いずれかに記載の電子写真感光体。 【化21】
  31. 【請求項31】 連鎖重合性基P1 および/またはP2
    が下記式(15)[化22]である請求項1〜29のい
    ずれかに記載の電子写真感光体。 【化22】
  32. 【請求項32】 請求項1〜31記載の電子写真感光体
    を備える電子写真装置。
  33. 【請求項33】 請求項1〜31記載の電子写真感光体
    を備える電子写真装置用プロセスカートリッジ。
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