JP2001166521A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置Info
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Abstract
た特性を有する電子写真感光体、及び該電子写真感光体
を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供
する。 【解決手段】 導電性支持体上に感光層及び保護層を有
する電子写真感光体において、該保護層が同一分子内に
2つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物
を重合した化合物を含有し、該感光層が150℃以上の
ガラス転移点を有する樹脂を含有する電子写真感光体、
及び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及
び電子写真装置。
Description
び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び
電子写真装置に関する。
カドミウムや酸化亜鉛等の無機光導電性物質が広く用い
られていた。一方、有機光導電性物質を用いた電子写真
感光体としてはポリ−N−ビニルカルバゾールに代表さ
れる光導電性ポリマーや2,5−ビス(p−ジエチルア
ミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールのよう
な低分子の有機光導電性物質を用いたもの、更には、か
かる有機光導電性物質と各種染料や顔料を組み合わせた
もの等が知られている。
は成膜性がよく、塗工によって生産できるため、極めて
生産性が高く安価な電子写真感光体を提供できる利点を
有している。また、使用する染料や顔料等の選択によ
り、感光波長域を自在にコントロールできる等の利点を
有し、これまで幅広い検討がなされてきた。特に最近で
は、有機光導電性染料や顔料を含有した電荷発生層と光
導電性ポリマーや低分子の有機光導電性物質を含有した
電荷輸送層を積層した機能分離型感光体の開発により、
従来の有機電子写真感光体の欠点とされていた感度や耐
久性に著しい改善がなされてきており、これが有機電子
写真感光体の主流となってきている。
は適用される電子写真プロセスに応じた感度、電気的特
性、更には光学的特性を備えていることが要求される。
特に、繰り返し使用される感光体にあっては、その感光
体表面には帯電、画像露光、トナー現像、紙への転写や
クリーニング処理といった電気的及び機械的外力が直接
加えられるため、それらに対する耐久性が要求される。
具体的には、摺擦による表面の摩耗や傷の発生に対する
耐久性、帯電による表面劣化例えば転写効率や滑り性の
低下、更には感度低下及び電位低下等の電気特性の劣化
に対する耐久性も要求される。
樹脂の特性が非常に重要である。上述の諸条件をある程
度満足する樹脂として近年アクリル樹脂やポリカーボネ
ート樹脂等が実用化されているが、前述したような特性
の全てがこれらの樹脂で満足されるわけではなく、特に
感光体の高耐久化を図る上では該樹脂の被膜硬度は十分
高いとは言い難い。これらの樹脂を表面層形成用の樹脂
として用いた場合でも繰り返し使用時において表面層の
摩耗が起こり、更に傷が発生するという問題点があっ
た。更に、近年の有機電子写真感光体の高感度化に対す
る要求から電荷輸送物質等の低分子量化合物が比較的大
量に添加される場合が多いが、この場合それら低分子量
物質の可塑剤的な作用により膜強度が著しく低下し、一
層繰り返し使用時の表面層の摩耗や傷発生が問題となっ
ている。また、電子写真感光体を長期にわたって保存す
る際に前述の低分子量成分が析出してしまい、層分離す
るといった問題も発生している。
化性の樹脂を電荷輸送層用の樹脂として用いる試みが、
例えば特開平2−127652号公報等に開示されてい
る。このように、電荷輸送層用の樹脂に硬化性の樹脂を
用い電荷輸送層を硬化、架橋することによって機械的強
度が増し、繰り返し使用時の耐削れ性及び耐傷性は大き
く向上する。しかしながら、硬化性樹脂を用いても、低
分子量成分はあくまでも結着樹脂中において可塑剤とし
て作用するので、先に述べたような析出や層分離の問題
は根本的な解決にはなっていない。また、有機電荷輸送
物質と結着樹脂とで構成される電荷輸送層においては電
荷輸送能の樹脂に対する依存度が大きく、例えば硬度が
十分に高い硬化性樹脂では電荷輸送能が十分ではなく繰
り返し使用時に残留電位の上昇が見られる等、両者を満
足させるまでには至っていない。また、特開平5−21
6249及び特開平7−72640号公報等において
は、電荷移動層に炭素−炭素二重結合を有するモノマー
を含有させ、電荷移動材の炭素−炭素二重結合と熱ある
いは光のエネルギーによって反応させて電荷移動層硬化
膜を形成した電子写真感光体が開示されているが、電荷
移動材はポリマー主骨格にペンダント状に固定化されて
いるだけであり、先の可塑的な作用を十分に排除できな
いため機械的強度が十分ではない。また、電荷輸送能の
向上のために電荷輸送材の濃度を高くすると、架橋密度
が低くなり十分な機械的強度を確保することができな
い。更には重合時に必要とされる開始剤類の電子写真特
性への影響も懸念される。
−248649号公報等において、熱可塑性高分子主鎖
中に電荷輸送能を有する基を導入し電荷輸送層を形成さ
せた電子写真感光体が開示されており、従来の分子分散
型の電荷輸送層と比較して析出や層分離に対しては効果
があり、機械的強度も向上するが、あくまでも熱可塑性
樹脂であり、その機械的強度には限界があり、樹脂の溶
解性等を含めたハンドリングや生産性の面で十分である
とは言い難い。以上述べたことを背景にして、本発明者
らは、高い機械的強度と電荷輸送能の両立を達成するた
めの検討を重ねた。その結果、同一分子内に2つ以上の
連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物及び/また
は前記正孔輸送性化合物を重合、 硬化したものを含有し
た感光体によって機械的強度と電荷輸送能の両立がほぼ
達成されることが確認された。
場合においては、感光層が有機系感光層である場合その
機械的強度が十分に発揮されないことがあった。また、
高温高湿環境においては、画像流れが発生する現象がみ
られることもあった。
れた電位写真感光体を提供するためにはこれらの問題を
解決する必要があった。
性が高く、かつ画像欠陥の生じない優れた特性を有する
電子写真感光体、及び該電子写真感光体を有するプロセ
スカートリッジ及び電子写真装置を提供することにあ
る。
上に感光層及び保護層を有する電子写真感光体におい
て、該保護層が同一分子内に2つ以上の連鎖重合性官能
基を有する正孔輸送性化合物を重合した化合物を含有
し、該感光層が150℃以上のガラス転移点を有する樹
脂を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電
子写真装置である。
構成を詳細に説明する。
連鎖重合性官能基について説明する。
物の生成反応を大きく連鎖重合と逐次重合に分けた場合
の前者の重合反応形態を示し、詳しくは例えば技報堂出
版三羽忠広著の「基礎 合成樹脂の化学(新版)」19
95年7月25日(1版8刷)P.24に説明されてい
るように、その形態が主にラジカルあるいはイオン等の
中間体を経由して反応が進行する不飽和重合、開環重合
そして異性化重合等のことをいう。前記一般式(1)に
おける連鎖重合性官能基P1 及びP2 とは、前述の反応
形態のうち不飽和重合が可能な官能基を意味し、下記に
不飽和重合性官能基の具体例を示す。
って不飽和基、例えばC=C、C≡C、C=O、C=N
及びC≡N等が重合する反応であるが、主にはC=Cで
ある。不飽和重合性官能基の具体例を表1に示すがこれ
らに限定されるものではない。
ヘテロ環等のひずみを有した不安定な環状構造が触媒の
作用で活性化され、開環すると同時に重合を繰り返し鎖
状高分子物を生成する反応であるが、この場合基本的に
はイオンが活性種として作用するものが大部分である。
該開環重合性官能基の具体例を表2に示すがこれらに限
定されるものではない。
基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル
基、置換基を有してもよいベンジル基、フェネチル基及
びナフチルメチル基等のアラルキル基、置換基を有して
もよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基及びピレ
ニル基等のアリール基または水素原子を示す。
重合性官能基の中でも、下記一般式(11)〜(13)
で示されるものが好ましい。
原子等のハロゲン原子、置換基を有してもよいメチル
基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル
基、置換基を有してもよいベンジル基、フェネチル基、
ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のア
ラルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、ナフチ
ル基、アンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基及び
フリル基等のアリール基、CN基、ニトロ基、メトキシ
基、エトキシ基及びプロポキシ基等のアルコキシ基、−
COOR21またはCONR22R23を示す。
レン及びブチレン等のアルキレン基、置換基を有しても
よいフェニレン、ナフチレン及びアントラセニレン等の
アリーレン基、−COO−、−CH2 −、−O−、−O
O−、−S−または−CONR24−を示す。
原子及び臭素原子等のハロゲン原子、置換基を有しても
よいメチル基、エチル基及びプロピル基等のアルキル
基、置換基を有してもよいベンジル基及びフェネチル基
等のアラルキル基または置換基を有してもよいフェニル
基、ナフチル基及びアンスリル基等のアリール基を示
し、R22とR23は互いに同一であっても異なってもよ
い。また、fは0または1を示す。
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等
のハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;水酸基;メチル
基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル
基;メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基等のアル
コキシ基;フェノキシ基及びナフトキシ基等のアリール
オキシ基;ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル
基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基;及
びフェニル基、ナフチル基、アンスリル基及びピレニル
基等のアリール基等が挙げられる。
いメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のア
ルキル基、置換基を有してもよいベンジル基及びフェネ
チル基等のアラルキル基または置換基を有してもよいフ
ェニル基及びナフチル基等のアリール基を示し、nは1
から10の整数を示す。)
いメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のア
ルキル基、置換基を有してもよいベンジル基及びフェネ
チル基等のアラルキル基または置換基を有してもよいフ
ェニル基及びナフチル基等のアリール基を示し、nは0
または1から10の整数を示す。)
25〜R28が有してもよい置換基としてはフッ素原子、塩
素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;メ
チル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキ
ル基;メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基等のア
ルコキシ基;フェノキシ基及びナフトキシ基等のアリー
ルオキシ基;ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチ
ル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基;
及びフェニル基、ナフチル基、アンスリル基及びピレニ
ル基等のアリール基等が挙げられる。
も、特に好ましい連鎖重合性官能基としては、下記構造
式(14)〜(20)で示されるものが挙げられる。
も、(14)のアクリロイルオキシ基及び(15)のメ
タクリロイルオキシ基が、重合特性等の点から特に好ま
しい。
いて説明する。
輸送性化合物』とは、上記で説明した連鎖重合性基が下
記で説明する正孔輸送性化合物に官能基として好ましく
は2つ以上化学結合している化合物を示す。この場合そ
れらの連鎖重合性官能基は全て同一でも異なったもので
あってもよい。
つ有する正孔輸送性化合物としては下記一般式(1)で
ある場合が好ましい。
重合性官能基を示す;P 1 とP2 は同一でも異なっても
よい;Zは置換基を有してもよい有機残基を示す;a、
b及びdは0または1以上の整数を示し、a+b×dは
2以上の整数を示す;また、aが2以上の場合P1 は同
一でも異なってもよく、dが2以上の場合P2 は同一で
も異なってもよく、またbが2以上の場合、Z及びP2
は同一でも異なってもよい。)
は同一でも異なってもよく』とは、それぞれ異なるn種
類の連鎖重合性官能基をP11、P12、P13、P14、P15
・・・・P1nと示した場合、例えばa=3のとき正孔輸
送性基Aに直接結合する重合性官能基P1 は3つとも同
じものでも、2つ同じで1つは違うもの(例えば、P 11
とP11とP12とか)でも、それぞれ3つとも異なるもの
(例えば、P12とP15とP17とか)でもよいということ
を意味するものである(『dが2以上の場合P 2 は同一
でも異なってもよく』というのも、『bが2以上の場
合、Z及びP2 は同一でも異なってもよい』というのも
これと同様なことを意味するものである)。
し、正孔輸送性を示すものであればいずれのものでもよ
く、AとP1 及びZとの結合部位を水素原子に置き換え
た水素付加化合物(正孔輸送性化合物)として示せば、
例えばオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、
イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン等のトリアリ
ールアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)アントラセン、1,1−ビス−(4−ジベンジルア
ミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチ
リルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、チアゾール誘
導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリ
ジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール
誘導体、チオフェン誘導体及びN−フェニルカルバゾー
ル誘導体等が挙げられる。
一般式(2)、(3)、(4)、(5)及び(7)で示
される化合物が好ましく、その中でも更に一般式
(2)、(3)及び(4)で示される化合物が特に好ま
しい。
チル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等の炭素数
10以下のアルキル基、置換基を有してもよいベンジル
基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基及
びチエニル基等のアラルキル基または置換基を有しても
よいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナン
スリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピ
リジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリ
ル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基及びベンゾ
チオフェニル基等のアリール基を示す。
アリール基を示し、R1 〜R3 はそれぞれ同一であって
も異なっていてもよい。
ール基であるものが特に好ましい。
ち任意の2つはそれぞれ直接もしくは結合基を介して結
合してもよく、その結合基としては、メチレン、エチレ
ン及びプロピレン等のアルキレン基、酸素原子及び硫黄
原子等のヘテロ原子及びCH=CH基等が挙げられる。
有してもよいメチル基、エチル基、プロピル基及びブチ
ル基等の炭素数10以下のアルキル基、置換基を有して
もよいベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、
フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基または置
換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリ
ル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル
基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリ
ル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフ
リル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基及び
ジベンゾチオフェニル基等のアリール基を示し、R4 、
R5 、R8 及びR9 はそれぞれ同一であっても異なって
いてもよい。R6 及びR7 は置換基を有してもよいメチ
レン基、エチレン基及びプロピレン基等の炭素数10以
下のアルキレン基、または置換基を有してもよいアリー
レン基(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナ
ンスレン、ピレン基、チオフェン、ピリジン、キノリ
ン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチアジン、
ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン及び
ジベンゾチオフェン等より2個の水素原子を取り除いた
基)を示し、R6 及びR7 は同一であっても異なってい
てもよい。Qは置換基を有してもよい有機残基を示す。
R9 のうち2つ以上が置換基を有してもよいアリール基
であり、かつR6 及びR7 が置換基を有してもよいアリ
ーレン基である場合が好ましく、更にR4 、R5 、R8
及びR9 が4つとも全て置換基を有してもよいアリール
基である場合が特に好ましい。また、R4 、R5 及びR
6 のうち任意の2つあるいはR7 、R8 及びR9 のうち
任意の2つはそれぞれ直接もしくは結合基を介して結合
してもよく、その結合基としては、メチレン、エチレン
及びプロピレン等のアルキレン基、酸素及び硫黄原子等
のヘテロ原子及びCH=CH基等が挙げられる。
あることが好ましく、R10〜R13は置換基を有してもよ
いメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等の炭
素数10以下のアルキル基、置換基を有してもよいベン
ジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル
基及びチエニル基等のアラルキル基または置換基を有し
てもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェ
ナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル
基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カル
バゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベ
ンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチ
オフェニル基等のアリール基を示し、R10〜R13はそれ
ぞれ同一であっても異なっていてもよい。
基(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンス
レン、ピレン基、チオフェン、ピリジン、キノリン、ベ
ンゾキノリン、カルバゾール、フェノチアジン、ベンゾ
フラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン及びジベン
ゾチオフェン等より2個の水素原子を取り除いた基)を
示し、Ar2 はm1 =0の場合、置換基を有してもよい
フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリ
ル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジ
ル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル
基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオ
フェニル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェニ
ル基等のアリール基を示し、m1 =1の場合は上記Ar
1 と同様なアリーレン基を示す。なお、m1 =1の場合
はAr1 とAr2 は同一であっても異なっていてもよ
い。
を有してもよいアリール基である場合が好ましく、R10
〜R13が4つとも全てアリール基である場合が特に好ま
しい。また、R10とR11、R12とR13及びAr1 とAr
2 はそれぞれ直接もしくは結合基を介して結合してもよ
く、その結合基としては、メチレン、エチレン及びプロ
ピレン等のアルキレン基、カルボニル基、酸素原子及び
硫黄原子等のヘテロ原子及びCH=CH基等が挙げられ
が、これらの中ではアルキレン基が好ましい。
4 及びR14のうち少なくとも一つは、下記一般式(6)
の置換基を一つ以上有する。
基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル
基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基、
フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリル
基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリ
ル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基及びジ
ベンゾチオフェニル基等のアリール基を示し、R14〜R
16は置換基を有してもよいメチル基、エチル基、プロピ
ル基及びブチル基等の炭素数10以下のアルキル基、置
換基を有してもよいベンジル基、フェネチル基、ナフチ
ルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキ
ル基、置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、
アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフ
ェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾ
キノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベ
ンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル
基及びジベンゾチオフェニル基等のアリール基または水
素原子を示す(但し、R14が水素原子である場合は除
く)。なお、Ar3 及びAr4 とR15及びR16はそれぞ
れ同一であっても異なっていてもよい。
ル基である場合が特に好ましい。
の2つ、またはAr5 及びR16はそれぞれ直接もしくは
結合基を介して結合してもよく、その結合基としては、
メチレン、エチレン及びプロピレン等のアルキレン基、
酸素原子及び硫黄原子等のヘテロ原子及びCH=CH基
等が挙げられる。n1 は0または1〜2の整数を示す。
及びR18のうち少なくとも一つは、下記一般式(8)の
置換基を一つ以上有する。
びAr7 は置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル
基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チ
オフェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベ
ンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル
基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾ
フリル基及びジベンゾチオフェニル基等のアリール基を
示し、R17〜R20は置換基を有してもよいメチル基、エ
チル基、プロピル基及びブチル基等の炭素数10以下の
アルキル基、置換基を有してもよいベンジル基、フェネ
チル基、ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル
基等のアラルキル基、置換基を有してもよいフェニル
基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピ
レニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キ
ノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノ
チアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル
基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェニル基等の
アリール基または水素原子を示す(但し、R17及びR18
が水素原子である場合は除く)。なお、R17とR18及び
R 19とR20はそれぞれ同一であっても異なっていてもよ
い。
が好ましく、更にR17とR18がアリール基である場合が
特に好ましい。
2つ、またはAr7 及びR20はそれぞれ直接もしくは結
合基を介して結合してもよく、その結合基としては、メ
チレン、エチレン及びプロピレン等のアルキレン基、酸
素原子及び硫黄原子等のヘテロ原子及びCH=CH基等
が挙げられる。n1 は0または1〜2の整数を示す。
般式(3)中のQは、置換基を有してもよいアルキレン
基、置換基を有してもよいアリーレン基、CR29=CR
30(R29及びR30はアルキル基、アリール基または水素
原子を示し、R29及びR30は同一でも異なってもよ
い)、C=O、S=O、SO2 、酸素原子及び硫黄原子
より一つあるいは任意に組み合わされた有機残基を示
す。その中でも下記一般式(9)で示されるものが好ま
しく、下記一般式(10)で示されるものが特に好まし
い。
いメチレン基、エチレン基及びプロピレン基等の炭素数
20以下のアルキレン基、(CR31=CR32)m2 、C
=O、S=O、SO2 、酸素原子または硫黄原子を示
し、Ar8 及びAr9 は置換基を有してもよいアリーレ
ン基(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナン
スレン、ピレン基、チオフェン、フラン、ピリジン、キ
ノリン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチアジ
ン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン
及びジベンゾチオフェン等より2個の水素原子を取り除
いた基)を示す。R31及びR32は置換基を有してもよい
メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、置換
基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、チオフェニ
ル基等のアリール基または水素原子を示し、R31及びR
32は同一でも異なってもよい。m2 は1から5の整数、
p〜tは0または1から10の整数を示す(但しp〜t
は同時に0であることはない)。
(CH2 )m3 、(CH=CR33)m 4 、C=Oまたは
酸素原子を示し、Ar10は置換基を有してもよいアリー
レン基(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナ
ンスレン、ピレン基、チオフェン、ピリジン、キノリ
ン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチアジン、
ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン及び
ジベンゾチオフェン等より2個の水素原子を取り除いた
基)を示す。R33は置換基を有してもよいメチル基、エ
チル基及びプロピル基等のアルキル基、置換基を有して
もよいフェニル基、ナフチル基及びチオフェニル基等の
アリール基または水素原子を示す。m3 は1から10の
整数、m4 は1から5の整数、u〜wは0または1〜1
0の整数を示す(特に0または1から5の整数の時が好
ましい。但し、u〜wは同時に0であることはない)。
R4 〜R33、Ar1 〜Ar10、X1〜X5 、Z及びQが
それぞれ有してもよい置換基としてはフッ素原子、塩素
原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;ニト
ロ基;シアノ基;水酸基;メチル基、エチル基、プロピ
ル基及びブチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキ
シ基及びプロポキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基
及びナフトキシ基等のアリールオキシ基;ベンジル基、
フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基及びチ
エニル基等のアラルキル基;フェニル基、ナフチル基、
アンスリル基及びピレニル基等のアリール基等が挙げら
れる。また、一般式(2)中のR1 〜R 3 が有してもよ
い置換基としてはジフェニルアミノ基及びジ(p−トリ
ル)アミノ基等のジアリールアミノ基が挙げられる。
能基を有する正孔輸送性化合物の代表例を挙げるがこれ
らに限定されるものではない。
性化合物の具体例
合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合・硬化させ
ることで、その保護層中において、正孔輸送能を有する
化合物は少なくとも2つ以上の架橋点をもって3次元架
橋構造の中に共有結合を介して取り込まれる。前記正孔
輸送性化合物はそれのみを重合・架橋させる、あるいは
他の連鎖重合性基を有する化合物と混合させることのい
ずれもが可能であり、その種類/比率は全て任意であ
る。ここでいう他の連鎖重合性基を有する化合物とは、
連鎖重合性基を有する単量体あるいはオリゴマー/ポリ
マーのいずれもが含まれる。正孔輸送性化合物の官能基
とその他の連鎖重合性化合物の官能基が同一の基あるい
は互いに重合可能な基である場合には、両者は共有結合
を介した共重合3次元架橋構造をとることが可能であ
る。両者の官能基が互いに重合しない官能基である場合
には、保護層は少なくとも2つ以上の3次元硬化物の混
合物あるいは主成分の3次元硬化物中に他の連鎖重合性
化合物単量体あるいはその硬化物を含んだものとして構
成されるが、その配合比率/製膜方法をうまくコントロ
ールすることで、IPN(Inter Penetra
tingNetwork)、即ち相互進入網目構造を形
成することも可能である。
官能基以外の重合性基を有する単量体あるいはオリゴマ
ー/ポリマー等から保護層を形成してもよい。
含有樹脂微粒子等の潤剤その他を含有してもよい。
正孔輸送性化合物を含有する溶液を塗布後、重合・硬化
反応をさせるのが一般的であるが、前もって該正孔輸送
性化合物を含む溶液を反応させて硬化物を得た後に再度
溶剤中に分散あるいは溶解させたもの等を用いて、保護
層を形成することも可能である。
輸送性化合物は、熱や、可視光や紫外線等の光、更に放
射線により重合・硬化させることができる。従って、本
発明における保護層の形成は、保護層用の塗工液に前記
連鎖重合性基を有する正孔輸送性化合物と必要によって
は重合開始剤を含有させ、該塗工液を用いて形成した塗
工膜に熱、光または放射線を照射することによって該連
鎖重合性基を有する正孔輸送性化合物を重合させる。な
お、本発明においては、その中でも放射線によって該連
鎖重合性基を有する正孔輸送性化合物を重合・硬化させ
ることが好ましい。放射線による重合の最大の利点は重
合開始剤を必要としない点であり、これにより非常に高
純度な三次元感光層マトリックスの作製が可能となり、
良好な電子写真特性が確保される点である。また、短時
間でかつ効率的な重合反応であるがゆえに生産性も高
く、更には放射線の透過性の良さから、厚膜時や添加剤
等の遮蔽物質が膜中に存在する際の硬化阻害の影響が非
常に小さいこと等が挙げられる。ただし、連鎖重合性基
の種類や中心骨格の種類によっては重合反応が進行しに
くい場合があり、その際には影響のない範囲内での重合
開始剤の添加は可能である。この際使用する放射線とは
電子線及びγ線である。電子線照射をする場合、加速器
としてはスキャニング型、エレクトロカーテン型、ブロ
ードビーム型、パルス型及びラミナー型等いずれの形式
も使用することができる。電子線を照射する場合に、本
発明の感光体においては電気特性及び耐久性能を発現さ
せる上で照射条件が非常に重要である。本発明におい
て、加速電圧は250KV以下であることが好ましく、
150KV以下であることがより好ましい。また、線量
は好ましくは1Mradから100Mradの範囲、よ
り好ましくは3Mradから50Mradの範囲であ
る。加速電圧が250KVを超えると感光体特性に対す
る電子線照射のダメージが増加する傾向にある。また、
線量が1Mradよりも少ない場合には硬化が不十分と
なり易く、線量が100Mradより多い場合には感光
体特性の劣化が起り易いので注意が必要である。
の保護層膜の全質量に対して、前記式(1)で示される
連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性基Aの水素付加物
が分子量換算で好ましくは20%以上、より好ましくは
40%以上である。20%未満であると電荷輸送能が低
下し、感度低下及び残留電位の上昇等の問題点が生ず
る。この場合の保護層としての膜厚は0.1〜10μm
であることが好ましく、特には0.5〜7μmであるこ
とが好ましい。
つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を
使用することで機械的強度は飛躍的に向上するが、感光
層が有機系感光層である場合その機械的強度が十分に発
揮されないことがあった。また、高温高湿環境において
は、画像流れが発生する現象が見られることもあった。
接する感光層の樹脂と感光体としての硬化性及び高温高
湿化における画像流れとの間に関係があることを見い出
し、本発明に至った。即ち、保護層と接する感光層のバ
インダー樹脂として150℃以上のガラス転移点(以下
Tgと略す)を有する樹脂を用いることによって、機械
的強度が向上するとともに高温高湿下における画像流れ
が防止された。
のように考えられる。保護層として同一分子内に2つ以
上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を使用
すると、それ自体が有機溶剤的に作用し、塗布される側
の感光層を浸食する。感光層が膨潤した結果、前記正孔
輸送性化合物や電荷輸送材料がマイグレートし保護層と
しての本来の強度が損なわれると考えられる。また、保
護層中に電荷輸送材料がマイグレートすることで、前記
正孔輸送性化合物の重合度が低下し、未反応基への水の
吸着から高温高湿下での画像流れが生じてしまうと考え
られる。前記正孔輸送性化合物や電荷輸送材料は低分子
量なので、ある程度のマイグレートは必ず発生すると思
われる。そこで、高いTgを有するバインダー樹脂を用
い、樹脂の結晶化度を上げることにより感光層の膨潤を
防止し、感光層に立体障害性を付与することによって、
前記正孔輸送性化合物や電荷輸送材料の移動を妨げるこ
とと考えられる。
あることが好ましい。250℃を越えると感光層にクラ
ックが生じ易くなる傾向になるからである。なお、本発
明におけるTgは樹脂のDTA曲線から一般的な手法で
測定することができる。
量で5,000〜1,000,000であることが好ま
しく、15,000〜100,000であることがより
好ましい。
150℃以上のTgを有していればいずれのものでもよ
い。例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリ
エステル、ポリメタクリル酸エステル及びポリスチレン
等が挙げられる。耐溶剤性及び硬度の点でポリカーボネ
ート及びポリアリレートが好ましい。本発明に用いられ
るポリカーボネートは、主鎖中にカーボネート結合を有
する樹脂であり、好ましくはビスフェノール化合物をホ
スゲン法やエステル交換法で重合させることにより得ら
れる樹脂である。また、本発明に用いられるポリアリレ
ートは、主鎖中に芳香族カルボン酸のエステル結合を有
する樹脂であり、好ましくはビスフェノール化合物とフ
タル酸化合物を縮重合させることにより得られる樹脂で
ある。
いてもよいし、他の樹脂とブレンドして使用してもよ
い。ただし、かかる他の樹脂が有するTgが150℃未
満である場合は、150℃以上のTgを有する樹脂の割
合が、含有される層中の樹脂全質量に対し50質量%以
上であることが好ましい。
層として電荷発生材料を含有する電荷発生層及び電荷輸
送材料とバインダー樹脂を含有する電荷輸送層をこの順
に積層した積層型、また電荷発生材料と電荷輸送材料と
バインダー樹脂を同一層中に有する単層からなる単層型
のいずれの構成をとることも可能である。
料を前述の樹脂と共に溶剤に分散/溶解した溶液を塗布
し、乾燥して形成することができる。
送材料としては、例えばポリ−N−ビニルカルバゾール
及びポリスチリルアントラセン等の複素環や縮合多環芳
香族を有する高分子化合物や、ピラゾリン、イミダゾー
ル、オキサゾール、トリアゾール及びカルバゾール等の
複素環化合物、トリフェニルメタン等のトリアリールア
ルカン誘導体、トリフェニルアミン等のトリアリールア
ミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、N−フェニル
カルバゾール誘導体、スチルベン誘導体及びヒドラゾン
誘導体等が挙げられる。
の比率は、両者の全質量を100とした場合に電荷輸送
材料の質量が20〜100が望ましく、好ましくは30
〜100の範囲で適宜選択される。電荷輸送材料の量が
それ未満であると、電荷輸送能が低下し、感度低下及び
残留電位の上昇等の問題点が生ずる。この場合の感光層
の膜厚は好ましくは1〜50μm、より好ましくは5〜
30μmの範囲で調整さる。
をバインダー樹脂に分散した溶液を塗布し、乾燥するこ
とによって形成することが好ましいが、電荷発生材料の
みを蒸着することによって形成してもよい。
ピリリウム、チアピリリウム系染料、また各種の中心金
属及び結晶系、具体的には例えばα、β、γ、ε及びX
型等の結晶型を有するフタロシアニン化合物、アントア
ントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロ
ン顔料、トリスアゾ顔料、ジスアゾ顔料、モノアゾ顔
料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、非対称キノシア
ニン顔料、キノシアニン及び特開昭54−143645
号公報に記載のアモルファスシリコーン等が挙げられ
る。
で0.3〜4倍量のバインダー樹脂及び溶剤と共にホモ
ジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミ
ル、サンドミル、アトライター及びロールミル等の方法
で良く分散し、分散液を塗布し、乾燥されて形成される
か、または前記電荷発生材料の蒸着膜等の単独組成の膜
として形成される。その膜厚は5μm以下であることが
好ましく、特には0.1〜2μmの範囲であることが好
ましい。
レン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオ
ロエチレン等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカー
ボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノ
ール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂及びエポキシ樹脂
等が挙げられる。
料及び上記電荷輸送材料を150℃以上のTgを有する
樹脂に分散及び溶解した溶液を塗布し、乾燥することに
よって形成することができる。
添加することができる。該添加剤とは酸化防止剤及び紫
外線吸収剤等の劣化防止剤や、フッ素原子含有樹脂微粒
子等の潤剤その他である。
有するものであればよく、例えばアルミニウム、銅、ク
ロム、ニッケル、亜鉛及びステンレス等の金属や合金を
ドラムまたはシート状に成形したもの、アルミニウム及
び銅等の金属箔をプラスチックフィルムにラミネートし
たもの、アルミニウム、酸化インジウム及び酸化錫等を
プラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単
独またはバインダー樹脂と共に塗布して導電層を設けた
金属、またプラスチックフィルム及び紙等が挙げられ
る。
リアー機能と接着機能を持つ下引き層を設けることがで
きる。
良、支持体の保護、支持体上の欠陥の被覆、支持体から
の電荷注入性改良、また感光層の電気的破壊に対する保
護等のために形成される。下引き層の材料としてはポリ
ビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポ
リエチレンオキシド、エチルセルロース、エチレン−ア
クリル酸共重合体、カゼイン、ポリアミド、N−メトキ
シメチル化6ナイロン、共重合ナイロン、にかわ及びゼ
ラチン等が挙げられる。これらはそれぞれに適した溶剤
に溶解されて支持体上に塗布される。その際の膜厚とし
ては0.1〜2μmであることが好ましい。
漬コーティング法、スプレーコーティング法、カーテン
コーティング法及びスピンコーティング法等が知られて
いるが、効率性/生産性の点からは浸漬コーティング法
が好ましい。また蒸着、プラズマその他の公知の製膜方
法が適宜選択できる。
ロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を
示す。図において、1はドラム上の本発明の電子写真感
光体であり、軸2を中止に矢印方向に所定の周速度で回
転駆動される。感光体1は、回転過程において、一次帯
電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一
帯電を受け、次いでスリット露光やレーザービーム走査
露光等の像露光手段(不図示)からの画像露光光4を受
ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成さ
れていく。形成された静電潜像は、次いで現像手段5に
よりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不図
示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1
の回転と同期取り出されて給紙された転写材7に、転写
手段6により順次転写されていく。像転写を受けた転写
材7は、感光体面から分離されて像定着手段8へ導入さ
れて像定着をうけることにより複写物(コピー)として
装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体1の
表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナーの
除去を受けて清浄面化され、更に前露光手段(不図示)
からの前露光光10により助電処理された後、繰り返し
画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ロ
ーラー等のを用いた接触帯電手段である場合は、前露光
は必ずしも必要ではない。本発明においては、上述の電
子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリ
ーニング手段9等の構成要素のうち、複数のものをプロ
セスカートリッジとして一体に結合して構成しこのプロ
セスカートリッジを複写機やレーザービームプリンター
等の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよ
い。例えば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニ
ング手段9の少なくとも一つを感光体1と共に一体に支
持してカートリッジ化して、装置本体のレール12等の
案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカート
リッジ11とすることができる。また、画像露光光4
は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合に
は、原稿からの反射光や透過光、あるいはセンサーで原
稿を読みとり、信号化し、この信号に従って行われるレ
ーザービームの走査、LEDアレイの駆動及び液晶シャ
ッターアレイの駆動等により照射される光である。
に利用するのみならず、レーザービームプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及
びレーザー製版等の電子写真応用分野にも広く用いるこ
とができる。
例中、「部」は質量部を示す。
の手順で調製した。10%の酸化アンチモンを含有する
酸化スズで被覆した導電性酸化チタン粉体50部、フェ
ノール樹脂25部、メチルセロソルブ20部、メタノー
ル5部及びシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサン
ポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量3000)
0.002部をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミ
ル装置で2時間分散して調製した。この塗料を30φの
アルミニウムシリンダー上に浸漬コーティング法で塗布
し、140℃で30分乾燥して、膜厚が20μmの導電
層を形成した。
をメタノール95部中に溶解し、中間層用塗料を調製し
た。この塗料を前記の導電層上に浸漬コーティング法に
よって塗布し、100℃で20分間乾燥して、膜厚が
0.6μmの中間層を形成した。
びシクロヘキサノン60部をφ1mmガラスビーズを用
いたサンドミル装置で24時間分散し、更にテトラヒド
ロフラン60部を加えて電荷発生層用塗料とした。この
塗料を前記の中間層の上に浸漬コーティング法で塗布
し、100℃で15分間乾燥して、膜厚が0.2μmの
電荷発生層を形成した。
(22)
No. 1の樹脂10部をモノクロロベンゼン50部及び
ジクロロメタン30部の混合溶媒中に溶解し、電荷輸送
層用塗布液を調製した。この塗布液を前記の電荷発生層
上に浸漬コーティング法で塗布し、110℃で1時間乾
燥して、膜厚が20μmの電荷輸送層を形成した。
送性化合物60部をモノクロロベンゼン50部及びジク
ロロメタン50部の混合溶媒中に溶解し保護層用塗料を
調製した。この塗料をスプレーコーティング法により、
先の電荷輸送層上に塗布し、加速電圧150KV、線量
30Mradの条件で電子線を照射し樹脂を硬化して、
膜厚が5μmの保護層を形成し、電子写真感光体を得
た。
製LBP−SXに装着して15000枚分の通紙耐久試
験を行い感光体の削れを測定した。また、35℃、85
%の高温高湿下での画像評価を行った。結果を表5に示
す。
の樹脂を表4のバインダーNo.1をNo.2〜4に代
えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、
評価した。結果を表5に示す。
の樹脂を表4のバインダーNo.1をNo.6〜7に代
えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、
評価した。結果を表5に示す。
持体、 導電層及び下引き層を形成した。次に、CuKα
のX線回折におけるブラック角2θ±0.2度の9.0
度、14.2度、23.9度及び27.1度に強いピ−
クを有するオキシチタニウムフタロシアニンを3部、ポ
リビニルブチラ−ル(商品名エスレックBM2、積水化
学工業(株)製)3部及びシクロヘキサノン35部をφ
1mmガラスビ−ズを用いたサンドミル装置で2時間分
散して、その後に酢酸エチル60部を加えて電荷発生層
用塗料を調製した。この塗料を前記の中間層の上に浸漬
コーティング法で塗布して50℃で10分間乾燥して、
膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。次に、この
電荷発生層の上に実施例1〜4と同様の電荷輸送層及び
保護層を形成した。この感光体を実施例1と同様に評価
した。結果を表5に示す。
比較例1〜2の電荷輸送層に代えた以外は実施例5と同
様に電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表5に
示す。
脂を表4のバインダーNo.1、10部の代わりにバイ
ンダーNo.3、6部及びバインダーNo.5、4部を
用いた以外は実施例5と同様に電子写真感光体を作製
し、評価した。結果を表5に示す。
樹脂を表4のバインダーNo.1、10部の代わりにバ
インダーNo.3、6部及びバインダーNo.6、4部
を用いた以外は実施例5と同様に電子写真感光体を作製
し、評価した。結果を表5に示す。
樹脂を表4のバインダーNo.1、10部の代わりにバ
インダーNo.3、4部及びバインダーNo.6、6部
を用いた以外は実施例5と同様に電子写真感光体を作製
し、評価した。結果を表5に示す。
性化合物No.6を表3の化合物No.294、370
に代えた以外は、実施例5と同様に電子写真感光体を作
製し、評価した。結果を表5に示す。
50℃以上の樹脂を用いると耐久での削れ量が非常に少
なく、かつ高温高湿下においても良好な画像であるのに
対し、比較例に示すようにガラス転移点150℃未満の
樹脂を用いると耐久での削れ量が増し、また高温高湿下
においては画像流れが生じものもあった。
好であり常に安定した性能を発揮することができ、か
つ、非常に優れた耐久性を示す電子写真感光体を提供す
ることができた。
写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真
装置においても当然に発揮され、長期間高画質を維持す
ることができた。
トリッジを有する電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
Claims (10)
- 【請求項1】 導電性支持体上に感光層及び保護層を有
する電子写真感光体において、該保護層が同一分子内に
2つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物
を重合した化合物を含有し、該感光層が150℃以上の
ガラス転移点を有する樹脂を含有することを特徴とする
電子写真感光体。 - 【請求項2】 150℃以上のガラス転移点を有する樹
脂のガラス転移点の上限が、250℃である請求項1記
載の電子写真感光体。 - 【請求項3】 150℃以上のガラス転移点を有する樹
脂が、ポリカーボネートである請求項1または2に記載
の電子写真感光体。 - 【請求項4】 150℃以上のガラス転移点を有する樹
脂が、ポリアリレートである請求項1または2に記載の
電子写真感光体。 - 【請求項5】 150℃以上のガラス転移点を有する樹
脂の割合が、含有される層中の樹脂の全質量に対し50
質量%以上である請求項1〜4のいずれかにに記載の電
子写真感光体。 - 【請求項6】 連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化
合物が、下記式(1)で示される化合物である請求項1
〜5のいずれかに記載の電子写真感光体。 【化1】 (式中、Aは正孔輸送性基を示す;P1 及びP2 は連鎖
重合性官能基を示す;P 1 とP2 は同一でも異なっても
よい;Zは置換基を有してもよい有機残基を示す;a、
b及びdは0または1以上の整数を示し、a+b×dは
2以上の整数を示す;また、aが2以上の場合P1 は同
一でも異なってもよく、dが2以上の場合P2 は同一で
も異なってもよく、またbが2以上の場合、Z及びP2
は同一でも異なってもよい。) - 【請求項7】 保護層が放射線による重合・硬化反応に
よって形成される請求項1〜6のいずれかに記載の電子
写真感光体。 - 【請求項8】 保護層が電子線による重合・硬化反応に
よって形成される請求項1〜6のいずれかに記載の電子
写真感光体。 - 【請求項9】 請求項1〜6のいずれかに記載の電子写
真感光体、及び帯電手段、現像手段及びクリーニング手
段からなる群より選ばれた少なくともひとつの手段を一
体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを
特徴とするプロセスカートリッジ。 - 【請求項10】 請求項1〜6のいずれかに記載の電子
写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手
段を有することを特徴とする電子写真装置。
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