JP2001166510A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

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JP2001166510A JP35330099A JP35330099A JP2001166510A JP 2001166510 A JP2001166510 A JP 2001166510A JP 35330099 A JP35330099 A JP 35330099A JP 35330099 A JP35330099 A JP 35330099A JP 2001166510 A JP2001166510 A JP 2001166510A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し使用時にも安定して優れた電子写真
特性を示し、長期間にわたりその表面性が低下すること
のない高耐久、高安定な電子写真感光体、その電子写真
感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置
を提供することにある。 【解決手段】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
真感光体あるいは感光層及び保護層を有する電子写真感
光体において、該感光層又は保護層が、反応性の官能基
を有する添加剤又は該添加剤を重合した化合物の少なく
とも一方を含有することを特徴とする電子写真感光体、
その電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び
電子写真装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体、
プロセスカートリッジ及び電子写真装置に関し、詳しく
は、感光層又は保護層中に特定の添加剤を含有する電子
写真感光体、その電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体に用いられる光導
電材料としては、セレン、硫化カドミウム及び酸化亜鉛
等の無機材料が知られていた。他方、有機材料であるポ
リビニルカルバゾール、フタロシアニン及びアゾ顔料等
は高生産性や無公害性等の利点が注目され、無機材料と
比較して光導電特性や耐久性等の点で劣る傾向にあるも
のの、広く用いられるようになってきた。これらの電子
写真感光体は、電気的及び機械的特性の双方を満足する
ために電荷発生層と電荷輸送層を積層した機能分離型の
電子写真感光体として利用される場合が多い。
【0003】一方、当然のことながら電子写真感光体に
は適用される電子写真プロセスに応じた感度、電気的特
性、そして光学的特性を備えていることが要求される。
また、特に繰り返し使用される電子写真感光体にあって
は、その電子写真感光体表面には帯電、画像露光、トナ
ー現像、紙への転写、クリーニング処理といった電気
的、機械的外力が直接加えられるため、それらに対する
耐久性や安定性が要求される。具体的には、摺擦による
表面の磨耗や傷の発生に対する耐久性、帯電時のオゾン
や窒素酸化物に対する耐表面劣化性等が要求される。加
えて、電子写真感光体へのトナー付着防止能や優れたク
リーニング性、転写性を付与させるために、電子写真感
光体表面の低エネルギー化が必要とされる。
【0004】一般に電子写真感光体の表面は薄い樹脂層
であり、樹脂の特性が非常に重要である。上述の諸条件
をある程度満足する樹脂として、近年、アクリル樹脂や
ポリカーボネート樹脂等が選択され、電荷輸送材料を混
合させた電荷輸送層として広く実用化されている。
【0005】但し上述したような表面層は、熱可塑性の
ポリマーであるために機械的強度に限界があること、及
び電気的特性を満たす目的で低分子の電荷輸送材料を多
量に混合させているために、耐磨耗性という面で十分で
はなく、種々の検討がなされている。
【0006】その一例として、硬化性の樹脂を表面保護
層として用いることが有効であり、例えば特開昭51−
66834号公報、特開昭64−72167号公報には
紫外線硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂を用いた表面層が開
示され、耐久性の向上が示されている。中でも、硬化性
のアクリル樹脂はその反応性が高く硬化速度が速いため
に、各種ハードコートとして使用されており、これを電
子写真感光体の表面層に用いた場合にも例えば特開昭6
1−5253号公報にあるように、十分な耐久性が得ら
れることが示されている。
【0007】また、硬化性の樹脂を電荷輸送層用の樹脂
として用いる試みが、例えば特開平2-127652号
公報等に開示されている。このように、電荷輸送層用の
樹脂に硬化性の樹脂を用い電荷輸送層を硬化、架橋する
ことによって機械的強度が増し、繰り返し使用時の耐削
れ性及び耐傷性が向上する。
【0008】更には、特開平5-216249号公報、
特開平7-72640号公報等のように、炭素−炭素二
重結合を有する電荷輸送材を熱あるいは光のエネルギー
によって反応させ、電荷輸送マトリックスに化学的に結
合させたり、特開平8-248649号公報等において
は熱可塑性高分子鎖中に電荷輸送能を有する基を導入し
たりすることで、電子写真感光体の表面層の機械的強度
を向上させる方法が開示されている。
【0009】一方で、先に述べたように電子写真感光体
へのトナー付着防止能や優れたクリーニング性、転写性
を付与させるために、電子写真感光体表面の低エネルギ
ー化が重要な課題である。このような特性を改良するた
めに、感光層に潤滑性を有する材料、例えばフッ素系、
シリコーン系の化合物等の使用が考えられる。しかしこ
れらの材料は、そもそも感光層に用いられている構成材
料との相溶性が低かったり、塗工液にした場合の溶解性
や液安定性の問題が発生したり、また塗工性が非常に悪
化したり、成膜時あるいは成膜後に層分離する等の問題
を起こし易い。また、その高い表面移行性により電子写
真感光体のごく表層のみに高濃度で存在する傾向にあ
り、初期は高潤滑性を示すものの、繰り返し使用の耐久
により電子写真感光体が削れるとすぐさまその潤滑性が
低減する等して、十分な効果が得られない等の問題点が
あった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、繰り
返し使用時にも安定して優れた電子写真特性を示し、長
期間にわたりその表面性が低下することのない高耐久、
高安定な電子写真感光体を提供することにある。
【0011】本発明の別の目的は、上記電子写真感光体
を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、導電性
支持体上に感光層を有する電子写真感光体あるいは感光
層及び保護層を有する電子写真感光体において、該感光
層又は保護層が、反応性の官能基を有する添加剤又は該
添加剤を重合した化合物の少なくとも一方を含有するこ
とを特徴とする電子写真感光体が提供される。
【0013】また、本発明に従って、上記電子写真感光
体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置が提
供される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0015】本発明の基本的思想は、感光層中に含有さ
せるべき添加剤を感光層マトリックス材料に化学的に結
合させる、あるいは重合させて高分子量化させることに
よって、添加剤の表面へのブリードアウトの抑制、機械
的強度を低下させる可塑剤効果の低減、繰り返し電子写
真プロセス時の物質移動による電気的特性の変動抑制を
行うものである。特には、添加剤の表面へのブリードア
ウトを抑制することにより、従来、電子写真感光体の表
面自由エネルギーの低下を目的として使用されてきたフ
ッ素系あるいはケイ素系化合物等の表面移行性を改良す
ることができ、長期間にわたる使用においても、低表面
自由エネルギーの持続性を高めることが可能になった。
【0016】まず本発明における添加剤について説明す
る。ここでいう添加剤とは、酸化防止剤、劣化防止剤、
遮光剤及び潤滑材等を指すが、上述したように高い表面
移行性のある潤滑材に対して最も有用である。
【0017】潤滑材としては、表面自由エネルギーを低
下させる材料として、フッ素系化合物、ケイ素系化合
物、炭化水素系化合物等が挙げられる。特に、炭化水素
化合物については、耐候性や化学的安定性等の点から飽
和炭化水素系が好ましい。これら潤滑材は、感光層マト
リックスの中で単独にオリゴマー化あるいはポリマー化
して存在する、あるいは感光層マトリックス成分に化学
的に結合して存在する、更には感光層マトリックス成分
との化学的結合部から重合させることも可能である。
【0018】これら潤滑材に結合される反応性の官能基
としては、一般的な付加反応、縮合反応、脱水反応、重
合反応、架橋反応等が可能な官能基群から最適なものを
選択するが、反応効率等の点から、重合あるいは架橋性
反応基が好ましい。重合あるいは架橋性反応基の例とし
ては、ラジカル重合あるいはイオン重合等の連鎖重合性
官能基、付加縮合、重縮合、重付加等の逐次重合性官能
基等が挙げられるが、反応効率の点から連鎖重合性官能
基が好ましい。ここで連鎖重合性官能基について詳しく
説明する。
【0019】本発明における連鎖重合とは、高分子物の
生成反応を大きく連鎖重合と逐次重合に分けた場合の前
者の重合反応形態を示し、詳しくは例えば技報堂出版
三羽忠広著の「基礎 合成樹脂の化学(新版)」199
5年7月25日(1版8刷)P.24に説明されている
ように、その形態が主にラジカルあるいはイオン等の中
間体を経由して反応が進行する不飽和重合、開環重合そ
して異性化重合等のことをいう。ここでは、その大半を
占め応用範囲の広い不飽和重合あるいは開環重合性官能
基の具体例を示す。
【0020】不飽和重合とは、ラジカル、イオン等によ
って不飽和基、例えばC=C、C≡C、C=O、C=
N、C≡N等が重合する反応であるが、主にはC=Cで
ある。不飽和重合性官能基の具体例を表1に示すがこれ
らに限定されるものではない。
【0021】
【表1】
【0022】表中、Rは置換基を有してもよいメチル
基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル
基、置換基を有しても良いベンジル基、フェネチル基、
ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のア
ラルキル基、置換基を有しても良いフェニル基、ナフチ
ル基及びアンスリル基等のアリール基又は水素原子を示
す。
【0023】開環重合とは、炭素環、オクソ環及び窒素
ヘテロ環等のひずみを有した不安定な環状構造が触媒の
作用で活性化され、開環すると同時に重合を繰り返し鎖
状高分子物を生成する反応であるが、この場合、基本的
にはイオンが活性種として作用するものが大部分であ
る。開環重合性官能基の具体例を表2に示すがこれらに
限定されるものではない。
【0024】
【表2】
【0025】表中、Rは置換基を有してもよいメチル
基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル
基、置換基を有しても良いベンジル基、フェネチル基、
ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のア
ラルキル基、置換基を有しても良いフェニル基、ナフチ
ル基及びアンスリル基等のアリール基又は水素原子を示
す。
【0026】上記で示した様な本発明に係わる連鎖重合
性官能基の中でも、特に下記一般式(1)で示された不
飽和重合性官能基が望ましい。
【0027】
【化7】
【0028】式中、L1は水素原子、フッ素、塩素、臭
素及びヨウ素等のハロゲン原子、置換基を有しても良い
メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアル
キル基、置換基を有しても良いフェニル基及びナフチル
基等のアリール基、シアノ基、ニトロ基、メトキシ基、
エトキシ基及びプロポキシ基等のアルコキシ基、−CO
ORX(RXは水素原子、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素
等のハロゲン原子、置換基を有しても良いメチル基、エ
チル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル基、置換
基を有しても良いベンジル基、フェネチル基、ナフチル
メチル基及びフルフリル基等のアラルキル基又は置換基
を有しても良いフェニル基、ナフチル基、アンスリル基
及びピレニル基等のアリール基)又は−CONRY
Z(RY及びRZは水素原子、フッ素、塩素、臭素及びヨ
ウ素等のハロゲン原子、置換基を有しても良いメチル
基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル
基、置換基を有しても良いベンジル基、フェネチル基、
ナフチルメチル基及びフルフリル基等のアラルキル基又
は置換基を有しても良いフェニル基、ナフチル基、アン
スリル基及びピレニル基のアリール基、互いに同一であ
っても異なっていてもよい)を示す。
【0029】M1は置換基を有しても良いフェニレン
基、ナフチレン基及びアントラセニル基等のアリーレン
基又は置換基を有しても良いメチレン基、エチレン基及
びブチレン基等のアルキレン基、−COO−、−CH2
−、−O−、−OO−、−S−又は−CONRW−(RW
は水素原子、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素等のハロゲ
ン原子、置換基を有しても良いメチル基、エチル基、プ
ロピル基及びブチル基等のアルキル基、置換基を有して
も良いベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基及
びフルフリル基等のアラルキル基又は置換基を有しても
良いフェニル基、ナフチル基、アンスリル基及びピレニ
ル基のアリール基)を示す。J1は置換基を有しても良
い有機基を示す。l1及びl2はそれぞれ独立に0以上の
整数を示す。また、l1及びl2が2以上の整数である場
合、M1及びJ1はそれぞれが同一でも異なっていてもよ
い。
【0030】上記一般式(1)の中でも更に下記一般式
(2)で示されるものが好ましい。
【0031】
【化8】
【0032】式中、L2は水素原子又はメチル基、 M2
は置換基を有しても良いフェニレン基、ナフチレン基及
びアントラセニル基等のアリーレン基又は置換基を有し
ても良いメチレン基、エチレン基及びブチレン基等のア
ルキレン基、−COO−又は−O−を示す。J2は置換
基を有しても良い有機基を示す。l3及びl4はそれぞれ
独立に0以上の整数を示す。また、l3及びl4が2以上
の整数である場合、M 2及びJ2はそれぞれが同一でも異
なっていてもよい。
【0033】更に、上記一般式(2)の中でも下記一般
式(3)〜一般式(8)で示されるものが特に好まし
い。
【0034】
【化9】
【0035】式中、J3及びJ4は置換基を有しても良い
有機基を示す。l5及びl6はそれぞれ独立に0以上の整
数を示す。また、l5及びl6が2以上の整数である場
合、J 3及びJ4はそれぞれが同一でも異なっていてもよ
い。
【0036】
【化10】
【0037】式中、J5及びJ6は置換基を有しても良い
有機基を示す。l7及びl8はそれぞれ独立に0以上の整
数を示す。また、l7及びl8が2以上の整数である場
合、J 5及びJ6はそれぞれが同一でも異なっていてもよ
い。
【0038】
【化11】
【0039】式中、J7及びJ8は置換基を有しても良い
有機基を示す。l9及びl10はそれぞれ独立に0以上の
整数を示す。また、l9及びl10が2以上の整数である
場合、J7及びJ8はそれぞれが同一でも異なっていても
よい。
【0040】本発明における反応性の官能基を有する添
加剤の化合物例を表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】本発明において、上述の添加剤を重合させ
る手法としては、熱あるいは紫外線、γ線や電子線のよ
うな高エネルギー放射線を利用するのが好ましく、場合
によっては重合開始剤を併用することが可能である。但
し、開始剤類は電子写真特性に悪影響を及ぼす場合があ
るため、慎重に選択するべきである。特に、電子線等の
高エネルギー線の利用は、開始剤を必要としないこと
と、重合効率が高い点で好ましい。
【0044】本発明においては、前記連鎖重合性官能基
を有する添加剤と、感光層マトリックスを構成させる樹
脂成分として反応性の官能基を有する化合物、より具体
的には連鎖重合性官能基を有するモノマー、オリゴマー
類を混合し、同時に重合反応させることで、機械的強度
の向上と低表面自由エネルギーの持続性向上の両方を満
たすことができる。更には、電荷輸送機能を有するモノ
マー、オリゴマーを利用することで、最大限の効果が期
待できる。ここで、電荷輸送機能を有するモノマー類に
ついて、一般的な正孔輸送性化合物の例を挙げる。
【0045】前記正孔輸送性化合物は、下記一般式
(9)で示されるように、同一分子内に2つ以上の連鎖
重合性官能基を有するものが、重合硬化後の機械的強度
の点から好ましい。但し、電荷輸送機能を有しない多官
能モノマーを併用することで機械的強度を確保できる場
合には、連鎖重合性官能基が1つのものも使用可能であ
る。
【0046】
【化12】
【0047】式中、P1及びP2は連鎖重合性官能基を示
し、P1とP2は同一でも異なっても良い。Zは置換基を
有しても良い有機基を示す。a、b及びdは0又は1以
上の整数を示し、a+b×dは2以上の整数を示す。ま
た、aが2以上の場合P1は同一でも異なっても良く、
dが2以上の場合P2は同一でも異なっても良く、また
bが2以上の場合、Z及びP2は同一でも異なっても良
い。
【0048】なおここで、『aが2以上の場合P1は同
一でも異なっても良く』とは、それぞれ異なるn種類の
連鎖重合性官能基をP11、P12、P13、P14、P15・・
・・P1nと示した場合、例えばa=3のとき正孔輸送性
化合物Aに直接結合する重合性官能基P1は3つとも同
じものでも、2つ同じで1つは違うもの(例えば、P1 1
とP11とP12とか)でも、それぞれ3つとも異なるもの
(例えば、P12とP15とP17とか)でも良いということ
を意味するものである(『dが2以上の場合P 2は同一
でも異なっても良く』というのも、『bが2以上の場
合、Z及びP2は同一でも異なっても良い』というのも
これと同様なことを意味するものである)。
【0049】上記一般式(9)のAは正孔輸送性基を示
し、正孔輸送性を示すものであればいずれのものでもよ
く、P1やZとの結合部位を水素原子に置き換えた水素
付加化合物(正孔輸送化合物)として示せば、例えば、
オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダ
ゾール誘導体、トリフェニルアミン等のトリアリールア
ミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)アン
トラセン、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェ
ニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラ
ゾリン、フェニルヒドラゾン類、チアゾール誘導体、ト
リアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導
体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、
チオフェン誘導体及びN−フェニルカルバゾール誘導体
等が挙げられる。
【0050】更に、上記正孔輸送化合物の中でも、下記
一般式(10)、(11)、(12)、(13)及び
(15)で示されるものが好ましい。その中でも、一般
式(10)、(11)及び(12)で示される化合物で
ある場合が特に好ましい。
【0051】
【化13】
【0052】上記一般式(10)中、R1、R2及びR3
は置換基を有しても良いメチル基、エチル基、プロピル
基及びブチル基等の炭素数10以下のアルキル基、置換
基を有しても良いベンジル基、フェネチル基、ナフチル
メチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル
基又は置換基を有しても良いフェニル基、ナフチル基、
アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフ
ェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾ
キノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベ
ンゾフリル基及びベンゾチオフェニル基等のアリール基
を示す。
【0053】但し、R1、R2及びR3のうち少なくとも
2つはアリール基を示し、R1、R2及びR3はそれぞれ
同一であっても異なっていてもよい。更に、その中でも
1、R2及びR3のすべてがアリール基であるものが特
に好ましい。また、上記一般式(10)のR1又はR2
はR3のうち任意の2つはそれぞれ直接もしくは結合基
を介して結合しても良く、その結合基としては、メチレ
ン基、エチレン基及びプロピレン基等のアルキレン基、
酸素及び硫黄原子等のヘテロ原子又はCH=CH基等が
挙げられる。
【0054】
【化14】
【0055】上記一般式(11)中、R4、R5、R8
びR9は置換基を有しても良いメチル基、エチル基、プ
ロピル基及びブチル基等の炭素数10以下のアルキル
基、置換基を有しても良いベンジル基、フェネチル基、
ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のア
ラルキル基又は置換基を有しても良いフェニル基、ナフ
チル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル
基、チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル
基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジ
ニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベ
ンゾフリル基及びジベンゾチオフェニル基等のアリール
基を示し、R4、R5、R8及びR9はそれぞれ同一であっ
ても異なっていてもよい。R6及びR7は置換基を有して
も良いメチレン基、エチレン基及びプロピレン基等の炭
素数10以下のアルキレン基、又は置換基を有しても良
いアリーレン基(ベンゼン、ナフタレン、アントラセ
ン、フェナンスレン、ピレン、チオフェン、フラン、ピ
リジン、キノリン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フ
ェノチアジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベ
ンゾフラン及びジベンゾチオフェン等より2個の水素を
取り除いた基)を示し、R6及びR7は同一であっても異
なっていてもよい。Qは置換基を有しても良い有機基を
示す。
【0056】更にその中でも、上記一般式(11)中の
4、R5、R8及びR9のうち少なくとも2つが置換基を
有しても良いアリール基であり、かつR6及びR7は置換
基を有しても良いアリーレン基である場合が好ましく、
更にR4、R5、R8及びR9が4つとも全てアリール基で
ある場合が特に好ましい。また、上記一般式(11)の
4又はR5又はR6のうち任意の2つあるいはR7又はR
8又はR9のうち任意の2つはそれぞれ直接もしくは結合
基を介して結合しても良く、その結合基としては、メチ
レン基、エチレン基及びプロピレン基等のアルキレン
基、酸素及び硫黄原子等のヘテロ原子又はCH=CH基
等が挙げられる。
【0057】
【化15】
【0058】上記一般式(12)中、m1は0又は1を
示し、m1=1であることが好ましく、R10〜R13は置
換基を有しても良いメチル基、エチル基、プロピル基及
びブチル基等の炭素数10以下のアルキル基、置換基を
有しても良いベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチ
ル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基又
は置換基を有しても良いフェニル基、ナフチル基、アン
スリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニ
ル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノ
リル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾ
フリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基及
びジベンゾチオフェニル基等のアリール基を示し、R10
〜R13はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0059】Ar1は置換基を有してもよいアリーレン
基(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンス
レン、ピレン、チオフェン、フラン、ピリジン、キノリ
ン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチアジン、
ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン及び
ジベンゾチオフェン等より2個の水素を取り除いた基)
を示し、Ar2はm1=0の場合、置換基を有してもよい
フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリ
ル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジ
ル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル
基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオ
フェニル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェニ
ル基等のアリール基を示し、m1=1の場合は上記Ar1
と同様なアリーレン基を示す。なお、m1=1の場合
は、Ar1とAr2は同一であっても異なっていてもよ
い。
【0060】更にその中でも、上記一般式(12)中の
10及びR11が置換基を有しても良いアリール基である
場合が好ましく、R10〜R13が4つとも全てアリール基
である場合が特に好ましい。また、上記一般式(4)の
10とR11又はR12とR13又はAr1とAr2はそれぞれ
直接もしくは結合基を介して結合しても良く、その結合
基としては、メチレン基、エチレン基及びプロピレン基
等のアルキレン基、カルボニル基、酸素及び硫黄原子等
のヘテロ原子又はCH=CH基等が挙げられるが、これ
らの中ではアルキレン基が好ましい。
【0061】
【化16】
【0062】但し上記一般式(13)中、Ar3、Ar4
及びR14のうち少なくとも一つは、下記一般式(14)
で示される基を少なくとも一つ有する。
【0063】
【化17】
【0064】上記一般式(13)及び(14)中、Ar
3、Ar4及びAr5は置換基を有しても良いフェニル
基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピ
レニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キ
ノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノ
チアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル
基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェニル基等の
アリール基を示し、R14、R15及びR16は置換基を有し
ても良いメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基
等の炭素数10以下のアルキル基、置換基を有しても良
いベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フル
フリル基及びチエニル基等のアラルキル基、置換基を有
しても良いフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フ
ェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル
基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カル
バゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベ
ンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチ
オフェニル基等のアリール基又は水素原子を示す(但
し、R14が水素原子である場合は除く)。なお、Ar3
及びAr4とR15及びR16はそれぞれ同一であっても異
なっていてもよい。
【0065】更にその中でも、R14及びR16がアリール
基である場合が特に好ましい。また、R14又はAr3
はAr4のうち任意の2つ、又はAr5及びR16はそれぞ
れ直接もしくは結合基を介して結合しても良く、その結
合基としては、メチレン基、エチレン基及びプロピレン
基等のアルキレン基、酸素及び硫黄原子等のヘテロ原子
又はCH=CH基等が挙げられる。nは0〜2の整数を
示す。
【0066】
【化18】
【0067】但し、上記一般式(15)は、下記一般式
(16)で示される基を少なくとも一つ有する。
【0068】
【化19】
【0069】上記一般式(15)及び(16)中、Ar
6及びAr7は置換基を有しても良いフェニル基、ナフチ
ル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、
チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、
ベンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル
基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾ
フリル基及びジベンゾチオフェニル基等のアリール基を
示し、R17、R18、R 19及びR20は置換基を有しても良
いメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等の炭
素数10以下のアルキル基、置換基を有しても良いベン
ジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル
基及びチエニル基等のアラルキル基、置換基を有しても
良いフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナン
スリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピ
リジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリ
ル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチ
オフェニル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェ
ニル基等のアリール基又は水素原子を示す(但し、R17
及びR18が水素原子である場合は除く)。なお、R 17
18及びR19とR20はそれぞれ同一であっても異なって
いてもよい。
【0070】その中でも、R20がアリール基である場合
が好ましく、更にR17とR18がアリール基である場合が
特に好ましい。また、R17又はR18又はAr6のうち任
意の2つ、又はAr7及びR20はそれぞれ直接もしくは
結合基を介して結合しても良く、その結合基としては、
メチレン基、エチレン基及びプロピレン基等のアルキレ
ン基、酸素及び硫黄原子等のヘテロ原子又はCH=CH
基等が挙げられる。nは0〜2の整数を示す。
【0071】また、上記一般式(9)中のZ及び上記一
般式(11)中のQは、置換基を有しても良いアルキレ
ン基、置換基を有しても良いアリーレン基、CR21=C
22(R21及びR22はアルキル基、アリール基又は水素
原子を示し、R21及びR22は同一でも異なっても良
い)、C=O、S=O、SO2、酸素原子又は硫黄原子
より一つあるいは任意に組み合わされた有機基を示す。
その中でも下記一般式(17)で示されるものが好まし
く、下記一般式(18)で示されるものが特に好まし
い。
【0072】
【化20】
【0073】
【化21】
【0074】上記一般式(17)中、X1〜X3は置換基
を有しても良いメチレン基、エチレン基及びプロピレン
基等の炭素数20以下のアルキレン基、(CR23=CR
24 m2、C=O、S=O、SO2、酸素原子又は硫黄原
子を示し、Ar8及びAr9は置換基を有しても良いアリ
ーレン基(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェ
ナンスレン、ピレン、チオフェン、フラン、ピリジン、
キノリン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチア
ジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラ
ン、ジベンゾチオフェン等より2個の水素原子を取り除
いた基)を示す。R23及びR24は置換基を有しても良い
メチル基、エチル基及びプロピル基等のアルキル基、置
換基を有しても良いフェニル基、ナフチル基及びチオフ
ェニル基等のアリール基又は水素原子を示し、R23及び
24は同一でも異なっても良い。m2は1〜5の整数、
p〜tは0〜10の整数を示す(但し、p〜tは同時に
0であることはない)。
【0075】上記一般式(10)中、X4及びX5は(C
2m3、(CH=CR25m4、C=O、又は酸素原子
を示し、Ar10は置換基を有しても良いアリーレン基
(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレ
ン、ピレン、チオフェン、フラン、ピリジン、キノリ
ン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチアジン、
ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジ
ベンゾチオフェン等より2個の水素原子を取り除いた
基)を示す。R25は置換基を有しても良いメチル基、エ
チル基及びプロピル基等のアルキル基、置換基を有して
も良いフェニル基、ナフチル基及びチオフェニル基等の
アリール基又は水素原子を示す。m3は1〜10の整
数、m4は1〜5の整数、u〜wは0〜10の整数を示
す(特に、0〜5の整数の時が特に好ましい。但し、u
〜wは同時に0であることはない)。
【0076】なお、上述の一般式(11)〜一般式(1
8)のR4〜R25、Ar1〜Ar10、X1〜X5、Z及びQ
がそれぞれ有しても良い置換基としてはフッ素、塩素、
臭素及びヨウ素等のハロゲン原子;ニトロ基、シアノ
基、水酸基;メチル基、エチル基、プロピル基及びブチ
ル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基及びプロ
ポキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基及びナフトキ
シ基等のアリールオキシ基;ベンジル基、フェネチル
基、ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等
のアラルキル基;フェニル基、ナフチル基、アンスリル
基及びピレニル基等のアリール基が挙げられる。また、
一般式(10)のR1〜R3が有しても良い置換基として
はアリール基を除いた上記置換基及びジフェニルアミノ
基及びジ(p−トリル)アミノ基等のジアリールアミノ
基が挙げられる。
【0077】また、本発明における同一分子内に二つ以
上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物は、酸
化電位が1.2(V)以下であることが好ましく、特に
は0.4〜1.2(V)であることが好ましい。それ
は、酸化電位が1.2(V)超えると電荷発生材料より
の電荷(正孔)の注入が起こり難く残留電位の上昇、感
度悪化及び繰り返し使用時の電位変動が大きくなる等の
問題が生じ易い、また0.4(V)未満では帯電能の低
下等の問題の他に、化合物自体が容易に酸化されるため
に劣化し易く、それに起因した感度悪化、画像ボケ及び
繰り返し使用時の電位変動が大きくなる等の問題が生じ
易くなるためである。
【0078】なお、ここで述べている酸化電位は、以下
の方法によって測定される。
【0079】(酸化電位の測定法)飽和カロメル電極を
参照電極とし、電解液に0.1N(n−Bu)4+ClO
4 -アセトニトリル溶液を用い、ポテンシャルスイーパに
よって作用電極(白金)に印加する電位をスイープし、
得られた電流−電位曲線がピークを示したときの電位を
酸化電位とした。詳しくは、サンプルを0.1N (n-
Bu)4+ClO4 -アセトニトリル溶液に5〜10mm
ol%程度の濃度になるように溶解する。そしてこのサ
ンプル溶液に作用電極によって電圧を加え、電圧を低電
位(0V)から高電位(+1.5V)に直線的に変化さ
せた時の電流変化を測定し、電流−電位曲線を得る。こ
の電流−電位曲線において、電流値がピーク(ピークが
複数ある場合には最初のピーク)を示したときのピーク
トップの位置の電位を酸化電位とした。
【0080】また更に、上記連鎖重合性官能基を有する
正孔輸送性化合物は正孔輸送能として1×10-7(cm2
/V.sec)以上のドリフト移動度を有しているもの
が好ましい(但し、印加電界:5×104V/cm)。
1×10-7(cm2/V.sec)未満では電子写真感光
体として露光後現像までに正孔が十分に移動できないた
め見かけ上感度が低減し、残留電位も高くなってしまう
問題が発生する場合がある。
【0081】連鎖重合性官能基P1及びP2は下記一般式
(19)〜一般式(21)で示されるものが好ましい。
【0082】
【化22】
【0083】式中、Eは水素原子、フッ素、塩素及び臭
素等のハロゲン原子、置換基を有しても良いメチル基、
エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル基、置
換基を有しても良いベンジル基、フェネチル基、ナフチ
ルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキ
ル基、置換基を有しても良いフェニル基、ナフチル基、
アンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基及びフリル
基等のアリール基、CN基、ニトロ基、メトキシ基、エ
トキシ基及びプロポキシ基等のアルコキシ基、−COO
26又は−CONR2728を示す。
【0084】Wは置換基を有しても良いフェニレン基、
ナフチレン基及びアントラセニレン基等のアリーレン
基、置換基を有しても良いメチレン基、エチレン基及び
ブチレン基等のアルキレン基、−COO−、−CH
2−、−O−、−OO−、−S−又は−CONR29−で
示される。
【0085】R26〜R29は水素原子、フッ素、塩素及び
臭素等のハロゲン原子、置換基を有しても良いメチル
基、エチル基及びプロピル基等のアルキル基、置換基を
有しても良いベンジル基及びフェネチル基等のアラルキ
ル基及び置換基を有しても良いフェニル基、ナフチル基
及びアンスリル基等のアリール基を示し、R27とR28
互いに同一であっても異なっても良い。また、fは0又
は1を示す。
【0086】E及びW中で有してもよい置換基として
は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素等のハロゲン原子;
ニトロ基、シアノ基、水酸基;メチル基、エチル基、プ
ロピル基及びブチル基等のアルキル基;メトキシ基、エ
トキシ基及びプロポキシ基等のアルコキシ基;フェノキ
シ基及びナフトキシ基等のアリールオキシ基;ベンジル
基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基及
びチエニル基等のアラルキル基;又はフェニル基、ナフ
チル基、アンスリル基及びピレニル基等のアリール基等
が挙げられる。
【0087】
【化23】
【0088】式中、R30及びR31は水素原子、置換基を
有しても良いメチル基、エチル基プロピル基及びブチル
基等のアルキル基、置換基を有しても良いベンジル基及
びフェネチル基等のアラルキル基、又は置換基を有して
も良いフェニル基及びナフチル基等のアリール基を示
し、nは1〜10の整数を示す。
【0089】
【化24】
【0090】式中、R32及びR33は水素原子、置換基を
有しても良いメチル基、エチル基、プロピル基及びブチ
ル基等のアルキル基、置換基を有しても良いベンジル基
及びフェネチル基等のアラルキル基、又は置換基を有し
ても良いフェニル基及びナフチル基等のアリール基を示
し、nは0〜10の整数を示す。
【0091】なお、上記一般式(20)及び(21)の
30〜R33が有しても良い置換基としてはフッ素、塩
素、臭素及びヨウ素等のハロゲン原子;メチル基、エチ
ル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル基;メトキ
シ基、エトキシ基及びプロポキシ基等のアルコキシ基;
フェノキシ基及びナフトキシ基等のアリールオキシ基;
ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフ
リル基及びチエニル基等のアラルキル基;又はフェニル
基、ナフチル基、アンスリル基及びピレニル基等のアリ
ール基等が挙げられる。
【0092】また、上記一般式(19)〜一般式(2
1)の中でも、更に特に好ましい連鎖重合性官能基とし
ては、下記一般式(22)〜一般式(28)で示される
ものが挙げられる。
【0093】
【化25】
【0094】更に上記一般式(22)〜一般式(28)
の中でも、一般式(22)のアクリロイルオキシ基及び
一般式(23)のメタクリロイルオキシ基が、重合特性
等の点から特に好ましい。
【0095】以下に本発明に関わる、連鎖重合性官能基
を有する正孔輸送性化合物の代表例を挙げるがこれらに
限定されるものではない。
【0096】
【化26】
【0097】
【化27】
【0098】
【化28】
【0099】
【化29】
【0100】
【化30】
【0101】
【化31】
【0102】
【化32】
【0103】
【化33】
【0104】
【化34】
【0105】
【化35】
【0106】
【化36】
【0107】
【化37】
【0108】
【化38】
【0109】
【化39】
【0110】
【化40】
【0111】
【化41】
【0112】
【化42】
【0113】
【化43】
【0114】
【化44】
【0115】
【化45】
【0116】
【化46】
【0117】
【化47】
【0118】
【化48】
【0119】
【化49】
【0120】
【化50】
【0121】
【化51】
【0122】
【化52】
【0123】
【化53】
【0124】
【化54】
【0125】
【化55】
【0126】
【化56】
【0127】
【化57】
【0128】
【化58】
【0129】
【化59】
【0130】
【化60】
【0131】
【化61】
【0132】
【化62】
【0133】
【化63】
【0134】
【化64】
【0135】
【化65】
【0136】
【化66】
【0137】
【化67】
【0138】
【化68】
【0139】
【化69】
【0140】
【化70】
【0141】
【化71】
【0142】
【化72】
【0143】
【化73】
【0144】
【化74】
【0145】
【化75】
【0146】
【化76】
【0147】
【化77】
【0148】
【化78】
【0149】
【化79】
【0150】
【化80】
【0151】
【化81】
【0152】
【化82】
【0153】
【化83】
【0154】
【化84】
【0155】
【化85】
【0156】
【化86】
【0157】
【化87】
【0158】
【化88】
【0159】
【化89】
【0160】
【化90】
【0161】
【化91】
【0162】
【化92】
【0163】
【化93】
【0164】
【化94】
【0165】
【化95】
【0166】
【化96】
【0167】
【化97】
【0168】
【化98】
【0169】
【化99】
【0170】
【化100】
【0171】
【化101】
【0172】
【化102】
【0173】
【化103】
【0174】
【化104】
【0175】
【化105】
【0176】
【化106】
【0177】
【化107】
【0178】
【化108】
【0179】
【化109】
【0180】
【化110】
【0181】
【化111】
【0182】
【化112】
【0183】
【化113】
【0184】
【化114】
【0185】本発明の電子写真感光体の構成は、導電性
支持体上に感光層として電荷発生材料を含有する電荷発
生層及び電荷輸送材料を含有する電荷輸送層をこの順に
積層した構成あるいは逆に積層した構成、また電荷発生
材料と電荷輸送材料を同一層中に分散した単層からなる
構成のいずれの構成をとることも可能である。前者の積
層型においては、電荷輸送層が二層以上の構成、また後
者の単層型においては、電荷発生材料と電荷輸送材料を
同一に含有する感光層上に更に電荷輸送層を構成しても
よく、更には電荷発生層あるいは電荷輸送層上に保護層
の形成も可能である。
【0186】これらいずれの場合においても、反応性官
能基を有する添加剤を重合した化合物が含有していれば
よい。但し、電子写真感光体としての特性、特に残留電
位等の電気的特性及び耐久性の点より、電荷発生層/電
荷輸送層をこの順に積層した機能分離型の電子写真感光
体構成が好ましく、更にその最表面層は耐摩耗性の点か
ら3次元マトリックス構成をとっていることが好まし
く、この3次元マトリックス中に前記添加剤が化学結合
を介して取り込まれていることが、最も効果的である。
【0187】次に、本発明による電子写真感光体の製造
方法を具体的に示す。
【0188】電子写真感光体の支持体としては導電性を
有するものであればよく、例えば、アルミニウム、銅、
クロム、ニッケル、亜鉛及びステンレス等の金属や合金
をドラム又はシート状に成形したもの、アルミニウム及
び銅等の金属箔をプラスチックフィルムにラミネートし
たもの、アルミニウム、酸化インジウム及び酸化錫等を
プラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単
独又は結着樹脂とともに塗布して導電層を設けた金属、
またプラスチックフィルム及び紙等が挙げられる。
【0189】本発明においては、導電性支持体の上には
バリアー機能と接着機能をもつ下引き層を設けることが
できる。下引き層は、感光層の接着性改良、塗工性改
良、支持体の保護、支持体上の欠陥の被覆、支持体から
の電荷注入性改良、また感光層の電気的破壊に対する保
護等のために形成される。
【0190】下引き層の材料としては、例えば、ポリビ
ニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリ
エチレンオキシド、エチルセルロース、エチレン−アク
リル酸共重合体、カゼイン、ポリアミド、N−メトキシ
メチル化6ナイロン、共重合ナイロン、にかわ及びゼラ
チン等が挙げられる。これらは、それぞれに適した溶剤
に溶解されて支持体上に塗布される。その際の膜厚とし
ては0.1〜2μmが好ましい。
【0191】本発明の電子写真感光体が機能分離型であ
る場合には、電荷発生層及び電荷輸送層を積層する。電
荷発生層に用いる電荷発生材料としては、セレン−テル
ル、ピリリウム、チアピリリウム系染料、また各種の中
心金属及び結晶系、具体的には例えばα、β、γ、ε及
びX型等の結晶型を有するフタロシアニン化合物、アン
トアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラン
トロン顔料、トリスアゾ顔料、ジスアゾ顔料、モノアゾ
顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、非対称キノシ
アニン顔料、キノシアニン及び特開昭54−14364
5号公報に記載のアモルファスシリコン等が挙げられ
る。
【0192】機能分離型の電子写真感光体の場合、電荷
発生層は前記電荷発生材料を0.3〜4倍量の結着樹脂
及び溶剤と共にホモジナイザー、超音波分散、ボールミ
ル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター及びロ
ールミル等の方法で良く分散し、分散液を塗布し、乾燥
されて形成されるか、又は前記電荷発生材料の蒸着膜
等、単独組成の膜として形成される。その膜厚は、5μ
m以下であることが好ましく、特に0.1〜2μmの範
囲であることが好ましい。
【0193】結着樹脂を用いる場合は、例えば、スチレ
ン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロ
エチレン、等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカー
ボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノ
ール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂及びエポキシ樹脂
等が挙げられる。
【0194】電荷輸送層は適当な電荷輸送材料、例え
ば、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びポリスチリルア
ントラセン等の複素環や縮合多環芳香族を有する高分子
化合物や、ピラゾリン、イミダゾール、オキサゾール、
トリアゾール及びカルバゾール等の複素環化合物、トリ
フェニルメタン等のトリアリールアルカン誘導体、トリ
フェニルアミン等のトリアリールアミン誘導体、フェニ
レンジアミン誘導体、N−フェニルカルバゾール誘導
体、スチルベン誘導体、ヒドラゾン誘導体等の低分子化
合物、マトリックスを構成する連鎖重合性官能基を有す
るモノマーやオリゴマー及び前記連鎖重合性官能基を有
する添加剤と共に溶剤に分散/溶解した溶液を後述の公
知の方法によって塗布後、重合硬化させて形成させるこ
とができる。あるいは、前述の連鎖重合性官能基自体を
同一分子内に有する電荷輸送性材料及び前述の連鎖重合
性官能基を有する添加剤を溶剤に分散/溶解した溶液を
後述の公知の方法によって電荷発生層上に塗布後、重合
硬化させて形成することができる。
【0195】この場合の電荷輸送材料と連鎖重合性官能
基を有するモノマー及びオリゴマーの比率は、両者の全
質量を100とした場合に電荷輸送材料の質量が20〜
80が好ましく、特には40〜60の範囲で適宜選択さ
れるのが好ましい。電荷輸送材料の量が20未満である
と、電荷輸送能が低下し、感度低下及び残留電位の上昇
等の問題点が生じ易い。一方、電荷輸送材料の含有量が
80を超えると塗膜の機械的強度が低下し耐久性が大幅
にダウンし易いので、注意が必要である。連鎖重合性官
能基自体を同一分子内に有する電荷輸送材料を用いる場
合においては、電荷輸送能を低下させない範囲で他の連
鎖重合性官能基を有するモノマーやオリゴマー等、また
結着樹脂を混合させることができる。電荷輸送層の膜厚
は、1〜50μmが好ましく、特には5〜30μmの範
囲が好ましい。
【0196】単層型の電子写真感光体の場合、感光層の
膜厚は8〜40μmであることが好ましく、特には12
〜30μmであることが好ましい。また、電荷発生材料
や電荷輸送材料等の光導電性材料の含有量は感光層の全
質量に対し、20〜80質量%であることが好ましく、
特には30〜70質量%であることが好ましい。
【0197】ここで添加剤の量は、その種類や効果によ
って電気的特性や機械的強度を満足させる範囲で任意に
選択できる。
【0198】次に、感光層上に保護層を設ける場合につ
いて説明する。まず前記電荷発生層上に、先に述べた適
当な電荷輸送材料及び電荷発生層を形成する際に用いた
結着樹脂を適当な溶剤に分散/溶解した塗工液を用いて
形成し乾燥させ、電荷輸送層を形成させる。その後、光
導電性の保護層を用いる場合は、前述の電荷輸送材料、
連鎖重合性官能基を有するモノマーやオリゴマー及び連
鎖重合性官能基を有する添加剤を溶剤に分散/溶解した
溶液を後述の公知の方法によって塗布後、重合硬化させ
て形成させる。あるいは、連鎖重合性官能基自体を同一
分子内に有する電荷輸送材料及び連鎖重合性官能基を有
する添加剤を適当な溶剤に分散/溶解した溶液を後述の
公知の方法によって塗布後、重合硬化させて形成するこ
とができる。一方、電子伝導性の保護層を用いる場合
は、適当な前述の連鎖重合性官能基を有する化合物及び
溶剤中に導電性微粒子を分散した塗工液に連鎖重合性官
能基を有する添加剤を加えた後、先の電荷輸送層上に後
述の公知の方法によって塗布後、重合硬化させて形成す
ることができる。ここで、光導電性及び電子伝導性の保
護層は、連鎖重合性官能基を含有するので正孔輸送能力
を有するため感光層でもある。
【0199】導電性微粒子としては、金属酸化物が一般
的であり、例えば酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸
化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化イ
ンジウム、アンチモンをドープした酸化スズ等の超微粒
子を用いることができる。金属酸化物の平均粒径は、分
散安定性、導電均一性、透明性等の点から0.3μm以
下が好ましく、更には0.1μm以下が好ましい。導電
性微粒子の量は、保護層の抵抗が1010〜1015Ω・c
mになるように調整される。導電性微粒子の分散性を向
上させたり抵抗制御を行う目的で、これらに表面処理を
行うことも可能である。
【0200】これらの溶液を塗布する方法は、例えば、
浸漬コーティング法、スプレイコーティング法、カーテ
ンコーティング法及びスピンコーティング法等が知られ
ているが、効率性/生産性の点からは浸漬コーティング
法が好ましい。また、蒸着、プラズマその他の公知の製
膜方法が適宜選択できる。
【0201】次に、連鎖重合性官能基を有する添加剤及
び化合物の重合方法について説明する。
【0202】本発明において、連鎖重合性官能基を有す
る添加剤及び化合物は熱、可視光や紫外線等の光、更に
放射線により重合させることができる。熱や紫外線硬化
の場合には、一般に重合開始剤を含有させる。なお、本
発明においては、その中でも放射線によって該連鎖重合
性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合させることが
好ましい。放射線による重合の最大の利点は、重合開始
剤を必要としない点であり、これにより非常に高純度な
3次元感光層の作製が可能となり、良好な電子写真特性
が確保される点である。また、短時間でかつ効率的な重
合反応であるがゆえに生産性も高く、更には放射線の透
過性の良さから、厚膜時や含有している遮蔽物質が膜中
に存在する際の硬化阻害の影響が非常に小さいこと等が
挙げられる。但し、連鎖重合性官能基の種類や中心骨格
の種類によっては重合反応が進行し難い場合があり、そ
の際には影響のない範囲内での重合開始剤の添加は可能
である。このとき使用する放射線とは電子線及びγ線で
あるが、特には電子線が好ましい。
【0203】電子線照射をする場合、加速器としてはス
キャニング型、エレクトロカーテン型、ブロードビーム
型、パルス型及びラミナー型等いずれの形式も使用する
ことができる。電子線を照射する場合に、本発明の電子
写真感光体においては、電気特性及び耐久性能を発現さ
せる上で照射条件が非常に重要である。本発明におい
て、加速電圧は300KV以下が好ましく、最適には1
50KV以下である。また線量は、好ましくは0.5M
rad〜100Mradの範囲、より好ましくは1Mr
ad〜50Mradの範囲である。加速電圧が300K
Vを超えると感光体特性に対する電子線照射のダメージ
が増加する傾向にある。また、線量が0.5Mradよ
りも少ない場合には硬化が不十分となり易く、線量が1
00Mradより多い場合には感光体特性の劣化がおこ
り易いので注意が必要である。
【0204】図1に本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジを用いた電子写真装置の概略構成を
示す。
【0205】図において、1はドラム状の本発明の電子
写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速
度で回転駆動される。電子写真感光体1は、回転過程に
おいて、一次帯電手段3によりその周面に正又は負の所
定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレー
ザービーム走査露光等の露光手段(不図示)から出力さ
れる目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対
応して強調変調された露光光4を受ける。こうして電子
写真感光体1の周面に対し、目的の画像情報に対応した
静電潜像が順次形成されていく。
【0206】形成された静電潜像は、次いで現像手段5
によりトナー現像され、不図示の給紙部から電子写真感
光体1と転写手段6との間に電子写真感光体1の回転と
同期して取り出されて給紙された転写材7に、電子写真
感光体1の表面に形成担持されているトナー画像が転写
手段6により順次転写されていく。
【0207】トナー画像の転写を受けた転写材7は、電
子写真感光体面から分離されて像定着手段8へ導入され
て像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コ
ピー)として装置外へプリントアウトされる。
【0208】像転写後の電子写真感光体1の表面は、ク
リーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受け
て清浄面化され、更に前露光手段(不図示)からの前露
光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に
使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ローラー等を
用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必
要ではない。
【0209】本発明においては、上述の電子写真感光体
1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9等の構成要素のうち、複数のものを容器11に納めて
プロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、こ
のプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリ
ンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成し
てもよい。例えば、一次帯電手段3、現像手段5及びク
リーニング手段9の少なくとも一つを電子写真感光体1
と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体の
レール等の案内手段12を用いて装置本体に着脱自在な
プロセスカートリッジとすることができる。
【0210】また、露光光4は、電子写真装置が複写機
やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過
光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、こ
の信号に従って行われるレーザービームの走査、LED
アレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動等により
照射される光である。
【0211】本発明の電子写真感光体は、電子写真複写
機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、
CRTプリンター、LEDプリンター、FAX、液晶プ
リンター及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも広
く用いることができる。
【0212】
【実施例】以下、実施例に従って本発明を更に詳細に説
明する。なお、実施例中の「部」は質量部を表す。
【0213】(実施例1)まず導電層用の塗料を以下の
手順で調整した。10質量%の酸化アンチモンを含有す
る酸化スズで被覆した導電性酸化チタン粉体50部、フ
ェノール樹脂25部、メチルセロソルブ20部、メタノ
ール5部及びシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサ
ンポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量300
0)0.002部をφ1mmガラスビーズを用いたサン
ドミル装置で2時間分散して調製した。この塗料をφ3
0mmのアルミニウムシリンダー上に浸漬塗布方法で塗
布し、140℃で30分間乾燥することによって、膜厚
が20μmの導電層を形成した。
【0214】次に、N−メトキシメチル化ナイロン5部
をメタノール95部中に溶解し、中間層用塗料を調製し
た。この塗料を前記の導電層上に浸漬コーティング法に
よって塗布し、100℃で20分間乾燥することによっ
て、膜厚が0.6μmの中間層を形成した。
【0215】次に、下記構造式(A)のビスアゾ顔料5
部、ポリビニルブチラール樹脂2部及びシクロヘキサノ
ン60部を、φ1mmガラスビーズを用いたサンドミル
装置で24時間分散し、更にテトラヒドロフラン60部
を加えて電荷発生層用塗料とした。この塗料を前記の中
間層の上に浸漬コーティング法で塗布して、100℃で
15分間乾燥することによって、膜厚が0.2μmの電
荷発生層を形成した。
【0216】
【化115】
【0217】次いで、化合物例No.6の正孔輸送性化
合物60部及び下記構造式(B)のフッ素系添加剤3部
をモノクロロベンゼン30部/ジクロロメタン30部の
混合溶媒中に溶解し、電荷輸送層用塗料を調製した。こ
の塗料を前記の電荷発生層上にコーティングし、加速電
圧150KV、線量20Mradの条件で電子線を照射
し樹脂を硬化することによって、膜厚が15μmの電荷
輸送層を形成し、電子写真感光体を作製した。
【0218】
【化116】
【0219】以上で作製した電子写真感光体について、
電子写真特性、耐久性、純水接触角、表面潤滑性及び転
写効率を評価した。電子写真特性、耐久性及び転写効率
は、この電子写真感光体をキヤノン(株)製LBP−S
Xに装着して評価した。初期の電子写真感光体特性[暗
部電位Vd、光減衰感度(暗部電位−700V設定で−
150Vに光減衰させるために必要な光量)及び残留電
位Vsl(光減衰感度の光量の3倍の光量を照射したと
きの電位)]を測定し、更に5000枚の通紙耐久試験
を行い、電子写真感光体の削れ量及び耐久後の前記電子
写真感光体特性を測定した。削れ量は、渦電流式膜厚測
定器(FISCHER社製、PERMASCOPE T
YPE E111)を用いて測定した。純水接触角につ
いては、滴下式の接触角計(協和界面化学(株)社製)
により、前記電子写真感光体表面の純水に対する接触角
を比較した。表面潤滑性については、複写機用のウレタ
ンゴム製のクリーニングブレードを用い、これを当接角
30度で電子写真感光体表面に当接しその滑り抵抗をH
EIDON−14型表面性試験機(新東化学(株)製)
を用いて測定した。転写効率は、転写材上に転写後、現
像剤と電子写真感光体上の転写残現像剤をそれぞれ反射
式マクベス濃度計にて反射濃度として測定し算出した。
結果を表5に示す。
【0220】(実施例2〜16)実施例1において化合
物例No.6の正孔輸送性化合物及び構造式(B)のフ
ッ素系添加剤を表4に示す化合物に代えた以外は、実施
例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。
結果を表5に示す。
【0221】(実施例17)実施例1において電荷発生
層を形成した後、化合物例No.71の正孔輸送性化合
物60部、下記構造式(C)のフッ素系添加剤3部、下
記構造式(D)の熱重合開始剤0.6部をモノクロロベ
ンゼン30部/ジクロロメタン30部の混合溶媒中に溶
解し、電荷輸送層用塗料を調整した。この塗料を前記の
電荷発生層上にコーティングし、140℃で1時間の熱
硬化反応することによって、電子写真感光体を作製し、
評価した。
【0222】
【化117】
【0223】
【化118】
【0224】この電子写真感光体を実施例1と同様にし
て評価した。結果を表5に示す。
【0225】(実施例18)実施例1において電荷発生
層を形成した後、化合物例No.63の正孔輸送性化合
物60部、下記構造式(E)のフッ素系添加剤3部、下
記構造式(F)の光重合開始剤0.6部をモノクロロベ
ンゼン30部/ジクロロメタン30部の混合溶媒中に溶
解し、電荷輸送層用塗料を調整した。この塗料を前記の
電荷発生層上にコーティングし、500mW/cm2
光強度で30秒間硬化することによって、電子写真感光
体を作製した。
【0226】
【化119】
【0227】
【化120】
【0228】この電子写真感光体を実施例1と同様にし
て評価した。結果を表5に示す。
【0229】(実施例19)実施例18において、化合
物例No.63の正孔輸送性化合物を化合物例No.6
0に代えた以外は、実施例18と同様に電子写真感光体
を作製し、評価した。結果を表5に示す。
【0230】(実施例20)実施例1において電荷発生
層を形成した後、下記構造式(G)のスチリル化合物2
0部
【0231】
【化121】 及び下記構造式(H)の繰り返し単位を有するポリカー
ボネート樹脂10部
【0232】
【化122】 をモノクロロベンゼン50部/ジクロロメタン20部の
混合溶媒中に溶解して調製した電荷輸送層用塗料を用い
て、前記電荷発生層上に電荷輸送層を形成した。このと
きの電荷輸送層の膜厚は10μmであった。
【0233】次いで、化合物例No.6の正孔輸送性化
合物50部及び下記構造式(I)で示されるアクリルモ
ノマー10部、構造式(B)で示されるフッ素系添加剤
6部をモノクロロベンゼン50部/ジクロロメタン30
部の混合溶媒中に溶解し、表面保護層用塗料を調製し
た。この塗料をスプレーコーティング法により先の電荷
輸送層上に塗布し、加速電圧150KV、線量20Mr
adの条件で電子線を照射し樹脂を硬化することによっ
て、膜厚が5μmの表面保護層を形成し、電子写真感光
体を得た。
【0234】
【化123】
【0235】この電子写真感光体を実施例1と同様にし
て評価した。結果を表5に示す。
【0236】(実施例21)実施例1において電荷発生
層を形成した後、構造式(G)で示されるスチリル化合
物15部及び構造式(H)の繰り返し構造を有するポリ
カーボネート樹脂15部をモノクロロベンゼン50部/
ジクロロメタン20部に溶解させた塗工液を用いて電荷
輸送層を形成した。このとき電荷輸送層の膜厚は15μ
mであった。
【0237】次に、保護層用の塗工液を下記の工程で調
製した。平均粒径0.02μmのアンチモン含有酸化ス
ズ微粒子(商品名:T−1、三菱マテリアル(株)製)
10部及びメタノール50部を混合してサンドミルで9
6時間分散し、その後、構造式(I)で示されるアクリ
ルモノマー10部及び構造式(B)のフッ素系添加剤1
部を混合した。前記塗工液を電荷輸送層上に塗布し、加
速電圧150KV、線量20Mradの条件で電子線を
照射した。このときの保護層の膜厚は3μmであった。
以上で得られた電子写真感光体を実施例1と同様にして
評価した。結果を表5に示す。
【0238】(比較例1)実施例1において電荷発生層
を形成した後、構造式(G)で示されるスチリル化合物
15部及び構造式(H)の繰り返し構造を有するポリカ
ーボネート樹脂15部をモノクロロベンゼン50部/ジ
クロロメタン20部に溶解させた塗工液を用いて膜厚1
5μmの電荷輸送層を形成した。得られた電子写真感光
体を実施例1と同様にして評価した。結果を表5に示
す。実施例に対して、純水接触角は初期より低い値を示
し耐久後は大幅に低下した。表面潤滑性も初期より悪
く、耐久後には更に悪化した。転写効率も初期より悪い
値を示した。
【0239】(比較例2)比較例1において電荷輸送層
塗工液に下記構造式(J)の添加剤を1.5部加えた以
外は、比較例1と同様にして電子写真感光体を作製し、
評価した。結果を表5に示す。比較例1に対して初期の
純水接触角、表面潤滑性及び転写効率は良好であった
が、耐久後まで初期特性を満たすことはできなかった。
【0240】(比較例3)実施例21において構造式
(B)のフッ素系添加剤を用いなかった以外は、実施例
21と同様にして電子写真感光体を作製し、同様に評価
した。結果を表5に示す。実施例21に対して、純水接
触角は初期より低い値を示し、耐久後は大幅に低下し
た。表面潤滑性も初期より悪く、耐久後には更に悪化し
た。転写効率も初期より悪い値を示した。
【0241】(比較例4)実施例21において構造式
(B)の添加剤の代わりに構造式(J)の添加剤を用い
た以外は、実施例21と同様にして電子写真感光体を作
製し、同様に評価した。結果を表5に示す。比較例3に
対して、初期の純水接触角、表面潤滑性及び転写効率は
良好であったが、耐久後まで初期特性を満たすことはで
きなかった。
【0242】
【表5】
【0243】
【表6】
【0244】
【表7】
【0245】以上の結果により、実施例に示した電子写
真感光体は電子写真特性が良好であり、かつ純水接触角
/表面潤滑性/転写効率が耐久前後で大幅に悪化するこ
となく、低自由エネルギー表面が保持されていることを
示している。
【0246】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、優れた電子
写真特性を示し、更には長期間にわたりその表面性が低
下することのない高安定な電子写真感光体を提供でき
る。
【0247】また、電子写真感光体の効果は、その電子
写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真
装置においても当然に発揮され、長期間安定した性能が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを用いる電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
【符号の説明】
1 電子写真感光体 2 軸 3 帯電手段 4 露光光 5 現像手段 6 転写手段 7 転写材 8 定着手段 9 クリーニング手段 10 前露光光 11 プロセスカートリッジ容器 12 案内手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 晶夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA03 AA13 AA20 BA12 BB03 BB07 BB08 BB10 BB14 BB31 BB32 BB60 FA01

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体あるいは感光層及び保護層を有する電子写真感
    光体において、該感光層又は保護層が、反応性の官能基
    を有する添加剤又は該添加剤を重合した化合物の少なく
    とも一方を含有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記感光層が、前記添加剤以外に反応性
    の官能基を有する化合物又は該化合物を重合した化合物
    の少なくとも一方を含有する請求項1に記載の電子写真
    感光体。
  3. 【請求項3】 前記官能基が連鎖重合性官能基である請
    求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記添加剤以外の反応性の官能基を有す
    る化合物が、同一分子内に2つ以上の連鎖重合性官能基
    を有する正孔輸送性化合物である請求項2又は3のいず
    れかに記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記官能基を有する添加剤が連鎖重合性
    官能基を有する添加剤であり、該連鎖重合性官能基を有
    する添加剤が下記一般式(1)で示される不飽和重合性
    官能基を有する請求項1又は3に記載の電子写真感光
    体。 【化1】 (式中、L1は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有し
    ても良いアルキル基及び置換基を有しても良いアリール
    基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、−COORX
    {RXは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良
    いアルキル基、置換基を有しても良いアラルキル基又は
    置換基を有しても良いアリール基}又は−CONRYZ
    {RY及びRZは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有し
    ても良いアルキル基、置換基を有しても良いアラルキル
    基又は置換基を有しても良いアリール基を示し、互いに
    同一であっても異なっていてもよい}を示す。M1は置
    換基を有しても良いアリーレン基、置換基を有しても良
    いアルキレン基、−COO−、−CH2−、−O−、−
    OO−、−S−又は−CONRW−{RWは水素原子、ハ
    ロゲン原子、置換基を有しても良いアルキル基、置換基
    を有しても良いアラルキル基又は置換基を有しても良い
    アリール基}を示す。J1は置換基を有しても良い有機
    基を示す。l1及びl2はそれぞれ独立に0以上の整数を
    示す。また、l1及びl2が2以上の整数である場合、M
    1及びJ1はそれぞれが同一でも異なっていてもよい)
  6. 【請求項6】 前記不飽和重合性官能基が下記一般式
    (2)で示され請求項5に記載の電子写真感光体。 【化2】 (式中、L2は水素原子又はメチル基、 M2は置換基を
    有しても良いアリーレン基又は置換基を有しても良いア
    ルキレン基、−COO−又は−O−を示す。J2は置換
    基を有しても良い有機基を示す。l3及びl4はそれぞれ
    独立に0以上の整数を示す。また、l3及びl4が2以上
    の整数である場合、M2及びJ2はそれぞれが同一でも異
    なっていてもよい)
  7. 【請求項7】 前記不飽和重合性官能基が下記一般式
    (3)あるいは一般式(4)で示される請求項6に記載
    の電子写真感光体。 【化3】 (式中、J3及びJ4は置換基を有しても良い有機基を示
    す。l5及びl6はそれぞれ独立に0以上の整数を示す。
    また、l5及びl6が2以上の整数である場合、J 3及び
    4はそれぞれが同一でも異なっていてもよい)
  8. 【請求項8】 前記不飽和重合性官能基が下記一般式
    (5)あるいは一般式(6)で示される請求項6に記載
    の電子写真感光体。 【化4】 (式中、J5及びJ6は置換基を有しても良い有機基を示
    す。l7及びl8はそれぞれ独立に0以上の整数を示す。
    また、l7及びl8が2以上の整数である場合、J 5及び
    6はそれぞれが同一でも異なっていてもよい)
  9. 【請求項9】 前記不飽和重合性官能基が下記一般式
    (7)あるいは一般式(8)で示される請求項6に記載
    の電子写真感光体。 【化5】 (式中、J7及びJ8は置換基を有しても良い有機基を示
    す。l9及びl10はそれぞれ独立に0以上の整数を示
    す。また、l9及びl10が2以上の整数である場合、J7
    及びJ8はそれぞれが同一でも異なっていてもよい)
  10. 【請求項10】 前記同一分子内に2つ以上の連鎖重合
    性官能基を有する正孔輸送性化合物が下記一般式(9)
    で示される請求項1〜9のいずれかに記載の電子写真感
    光体。 【化6】 (式中、Aは正孔輸送性基を示す。P1及びP2は連鎖重
    合性官能基を示す。P1とP2は同一でも異なっても良
    い。Zは置換基を有しても良い有機基を示す。a、b及
    びdは0又は1以上の整数を示し、a+b×dは2以上
    の整数を示す。また、aが2以上の場合P1は同一でも
    異なっても良く、dが2以上の場合P2は同一でも異な
    っても良く、またbが2以上の場合、Z及びP2は同一
    でも異なっても良い)
  11. 【請求項11】 前記連鎖重合性官能基を有する添加剤
    がフッ素原子を含有する請求項1〜10のいずれかに記
    載の電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 前記連鎖重合性官能基を有する添加剤
    が珪素原子を含有する請求項1〜10のいずれかに記載
    の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 前記連鎖重合性官能基を有する添加剤
    において、一般式(1)で示される連鎖重合性官能基以
    外の構成元素が炭素、水素、酸素、フッ素及び珪素から
    なる群より選ばれる少なくとも2つの元素である請求項
    1〜10いずれかに記載の電子写真感光体。
  14. 【請求項14】 前記連鎖重合性官能基を有する添加剤
    において、一般式(1)で示される連鎖重合性官能基以
    外の構成元素が炭素、水素、酸素及びフッ素からなる群
    より選ばれる少なくとも2つの元素である請求項13に
    記載の電子写真感光体。
  15. 【請求項15】 前記連鎖重合性官能基を有する添加剤
    において、一般式(1)で示される連鎖重合性官能基以
    外の構成元素が炭素及び水素である請求項13又は14
    に記載の電子写真感光体。
  16. 【請求項16】 前記連鎖重合性官能基を有する添加剤
    において、一般式(1)で示される連鎖重合性官能基以
    外の構成元素が炭素、水素及びフッ素である請求項13
    又は14に記載の電子写真感光体。
  17. 【請求項17】 前記連鎖重合性官能基を有する添加剤
    において、一般式(1)で示される連鎖重合性官能基以
    外の構成元素が炭素及びフッ素である請求項13又は1
    4に記載の電子写真感光体。
  18. 【請求項18】 前記連鎖重合性官能基を有する添加剤
    が、一般式(1)で示される連鎖重合性官能基以外に炭
    素−炭素二重結合を有しない請求項1〜17のいずれか
    に記載の電子写真感光体。
  19. 【請求項19】 重合が電子線によって行われる請求項
    1〜18のいずれかに記載の電子写真感光体。
  20. 【請求項20】 電子線の加速電圧が300KV以下で
    ある請求項19に記載の電子写真感光体。
  21. 【請求項21】 電子線の線量が0.5〜100Mra
    dである請求項19又は20に記載の電子写真感光体。
  22. 【請求項22】 請求項1〜21のいずれかに記載の電
    子写真感光体を、該電子写真感光体を帯電させる帯電手
    段、静電潜像の形成された電子写真感光体をトナーで現
    像する現像手段、及び転写工程後の電子写真感光体上に
    残余するトナーを回収するクリーニング手段からなる群
    より選ばれた少なくとも一つの手段と共に一体に支持
    し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とす
    るプロセスカートリッジ。
  23. 【請求項23】 請求項1〜21のいずれかに記載の電
    子写真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電手
    段、帯電した電子写真感光体に対し露光を行い静電潜像
    を形成する露光手段、静電潜像の形成された電子写真感
    光体にトナーで現像する現像手段、及び電子写真感光体
    上のトナー像を転写材上に転写する転写手段を備えるこ
    とを特徴とする電子写真装置。
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