JP4155490B2 - 感光体及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真感光体や電子写真装置、画像形成装置に用いられる感光体に関するものであり、特にレーザー光のような可干渉光を用いる電子写真装置に用いる感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像情報の高精度な再現性の要求のため、より高精細でより高解像度の画像形成が強く求められている。高解像度で画像形成が行われる場合、本来の画像情報以外に感光体そのものの情報が形成する画像に出やすい。特に、書込み光にレーザー等の可干渉光を用いた画像形成プロセスは、複写機、プリンター、FAX等のデジタル画像を形成する電子写真の分野で広く用いられているが、このような電子写真プロセスでは感光体層中での各層の屈折率の違いにより層の界面で可干渉光の多重反射が起こり、画像に濃淡縞が生じてしまう問題が生じている。この濃淡縞は、感光体が2nd=mλ(n:電荷輸送層の屈折率、d:電荷輸送層の膜厚、λ:書込み光の波長、m:整数)の関係を満たすときに書込み光が強められて発生することが知られている。すなわち、例えばλ=780nmでn=2.0であれば、電荷輸送層の膜厚が0.195μm変動する毎に一組の濃淡縞が発生することになる。濃淡縞を完全になくすためには、電荷輸送層の膜厚偏差を画像形成域全体について0.195μm以下とする必要があるが、そのような感光体を作製することは製造コストの観点から大変困難であるため、濃淡縞の抑制について種々の方法が提案されている。
【0003】
例えば、特開昭57−165845号では、a−Siを電荷発生層に用いた感光体において、アルミ基体上に光吸収層を設けて、アルミ基体での鏡面反射をなくすことにより、濃淡縞の発生を防ぐ感光体が開示されている。a−Siを用いることは、感光体の層構成がアルミ/電荷輸送層/電荷発生層のような感光体には大変有効であるが、多くの有機感光体で見られるようなアルミ/電荷発生層/電荷輸送層の構成の感光体では効果は少なかった。特開平7−295269号では、アルミ/下引層/電荷発生層/電荷輸送層の層構成の感光体において、アルミ表面に光吸収層を設けて濃淡縞を防止する感光体が開示されているが、完全には濃淡縞を抑えることができなかった。特公平7−27262号には、円筒状支持体の中心軸を含む面で切断した凸部の断面形状が主ピークに副ピークを重畳された凸状形状である支持体を用いた感光体と、主ピークの1周期の大きさより小さい径で可干渉光を露光するための光学系を備えた電子写真装置が開示されている。この電子写真装置は、より限定された一部の感光体については濃淡縞がかなり抑制される場合があるものの、上記のような支持体を用いた感光体であっても濃淡縞の発生するものは数多くあった。
【0004】
また、感光体基体の表面全体を表面粗さのパラメータ(最大高さ、十点平均粗さ、中心線平均粗さ等)で規定した感光体(例えば特開平10−301311号、特開平10−301311号、特開平5−88392号)が開示されている。これらの感光体は、電子写真装置の解像度が低い場合には、濃淡縞を抑えられる場合もあるが、電子写真装置の解像度が高くなると、従来用いられている表面粗さのパラメータで基体の表面粗さを規定しても濃淡縞を完全になくすための条件を定めることができなかった。特に感光体の端部近くで画像形成された画像には、帯状の濃淡縞が発生することが多かった。
【0005】
また、多くの感光体は、生産性の点から、湿式法、特に浸漬塗工法により作製される。浸漬塗工法は、基体を塗工液中に浸漬し、基体を引き上げることにより、基体上に塗膜を積層する方法であり、量産性の面で大変有利であるが、本質的に重力により塗膜が下方にずり落ちていくため、基体の上部で塗膜が薄くなることは避けられない。そのため、基体の上部における画像形成で、濃淡縞の数が多くなり、異常画像として認識されやすくなる。また、基体上端部の塗膜の厚さの変化は、一般に感光体の周方向に対してはほぼ同じである。したがって、画像形成を行うと、濃淡縞が画像縦方向に途切れることなく帯状に形成されるため、異常画像として目立ちやすくなる。この問題を解決するには、基体の上部の塗膜の薄い領域が画像領域に入らないよう、感光体を十分長くすればよいのであるが、画像形成装置の小型化のためには、感光体の長さには限界がある。また、書込み光を走査して潜像を形成する電子写真装置では、感光体の端部近くの書込み光の入射角がどうしても大きくなり、異常画像が出やすい傾向にあった。
【0006】
そこで、浸漬塗工法における塗工開始側の膜厚を均一にするため、例えば、特開昭57−5048号には、塗工開始時に基体の引き上げ速度を早くし、塗工終了側では引き上げ速度を遅くして、膜厚を均一にする方法が開示されている。しかしながら、膜厚が数μm程度であれば比較的均一な膜を作製可能であるが、膜厚が10μm以上では、塗工された塗工液の重量が重いため、どうしても塗工開始側が薄くなってしまう。また、近年の環境問題から、塗工液のハロゲン系溶剤の使用量を減少あるいは全廃させる方向にあるが、感光層を形成する材料を溶解させる代用の溶剤の多くは、沸点が比較的高いため、塗膜の乾燥が遅い。そのため、塗工後も塗膜が流動性を持つので塗工開始側の膜厚が薄くなる傾向が強くなる。特開昭59−80364には、塗工開始側塗布面を重複して塗布することにより、塗膜の膜厚を均一にする方法が開示されている。この方法により、塗工開始側の急激な膜厚変化は抑えられるものの、重複して塗布した部分とそうでない部分での境界に段差が生じてしまったり、塗工開始側に向かって逆に膜厚が増加したりして、膜厚変動を完全に抑えることができず、濃淡縞はどうしても発生してしまっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題を解決し、感光体の端部付近に発生する帯状の濃淡縞画像を発生させない感光体及びそれを用いた高品質の画像形成が可能な画像形成装置を提供することにある。本発明の今一つの目的は、感光体の端部付近に発生する帯状の濃淡縞画像を発生させない感光体を用いた電子写真方法、電子写真装置及び電子写真用プロセスカートリッジを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述のように、感光体の感光体層中での各層の屈折率の違いにより各層の界面で書込み光の多重反射が起こり、感光体が2nd=mλの関係を満たすときに書込み光が強められて濃淡縞が発生するため、感光層の膜厚変動がある領域では濃淡縞が発生してしまう。本発明者は、感光層の基体側界面に適切な凹凸を設けることで、微細な濃淡縞が発生しても、その濃淡縞の間隔が十分狭ければ結果として濃淡縞の発生を肉眼で確認できなくなることに注目した。この考えに基づき、感光体の基体側界面をどのように制御すれば濃淡縞のない画像を得られるかについて鋭意検討を重ねた。その結果、本発明者は、感光層の膜厚変動の大きな領域では感光層の基体側界面の変動をある程度大きくなるよう制御することが好ましいが、膜厚変動のほとんどない領域では感光層の基体側界面の変動が大きくなりすぎると、感光層の基体側界面の変動に対応して微細なスジ画像が肉眼で観測されやすくなる傾向にあることを見出した。すなわち、感光層の膜厚変動が大きい基体の上端部付近と、膜厚変動の小さい基体の中央領域とでは、感光層の基体側界面の変動の大きさを変化させることで、全体として、均一な画像を形成することが可能な感光体を提供できることを見出した。
【0009】
本発明の第一の態様によれば、基体上に少なくとも感光層を設けた感光体において、感光体の少なくとも一方の端部から10〜80mmの範囲における感光層の基体側界面の変動が、感光体の中央部における感光層の基体側界面の変動よりも大きいことを特徴とする感光体が提供される。
【0010】
ここで、感光層の基体側界面の変動の大きさを特定するには、従来用いられている表面粗さのパラメータ(最大高さ、十点平均粗さ、算術平均粗さ等)では好ましい範囲を特定することが難しく、後述するI(S)を用いる方法が感光層の基体側界面の変動の大きさを的確に表現することができ、好ましい。すなわち、本発明は、基体上に少なくとも感光層を設けた感光体において、感光体の少なくとも一方の端部から10〜80mmの範囲における感光層の基体側界面の断面曲線を水平方向にΔtμmの間隔でN個サンプリングし、得られた断面曲線の高さx(t)μmのデータ群を下式にしたがって離散的なFourier変換し、
【数7】
(ここで、n、mは整数。N =2p、pは整数。)
該離散的なFourier変換の結果を用いて下式により導出したパワースペクトル
【数8】
から、下式により計算したI(S)
【数9】
が、感光体の中央部における感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)よりも10%以上大きいことを特徴とする。ここで、I(S)が大きいことは、測定した界面の変動が大きいことを意味する。
【0011】
まず、感光層の基体側界面の表面粗さについて説明する。
感光層の基体側界面の断面曲線の水平方向をtμmとしたとき、表面粗さx(t)μmは不規則変動量であるが、どのような不規則変動も種々の周波数の正弦波的変動を適当な位相と振幅で合成して得られる。つまり、これはFourier変換により、表現できる:
【数10】
kは波数(μm−1;μmの長さ当たりの波の数)。Fourier成分X(k)は、不規則変動量x(t)に含まれる、波数k(すなわち波長で言うとλ=1/kμm)の波の振幅を表している。|X(k)|2は、波数kの成分波のエネルギーを表している。
【0012】
次に波数kとその成分波のエネルギー|X(k)|2の分布関係(スペクトル)の考察を行う。次式で表されるS(k)は、
【数11】
単位区間1μm当たりの断面曲線の波数kの成分波の平均エネルギーであり、このS(k)をパワースペクトルと定義する。
【0013】
しかしながら、実際は断面曲線の高さx(t)は、−∞<t<∞で定義できる訳ではなく、測定は断面曲線内の一部分 −T/2≦t≦T/2 でなされる。このため、T→∞の極限をとるのではなく、波長1/kに対して巨視的物理量としての平均が意味を持つ程度に十分大きいTをとり、
【数12】
を計算すれば、実質的には、T→∞の極限を有するものと一致する。
【0014】
Fourier変換も、離散的なFourier変換を用いるために以下のような変更がなされる。
【数13】
(ここで、n、mは整数。ただし、Nは、表面粗さのサンプリング点数で、N=2p の形で表される整数の必要がある。Δtμmは、断面曲線の高さの測定点(サンプリング)間隔であり、T/Δt=N の関係がある。)
【0015】
断面曲線の水平方向の測定範囲Tは短すぎると変換に係る波の数が少なくなるため誤差が大きくなったり、存在すべき波を評価できなくなったりする。測定範囲Tは、Δt、Nの値により適切な値を選択する必要がある。本発明の感光体において、Δtは0.01〜50.00μm、好ましくは0.05〜40.00μm、より好ましくは0.10〜30.00μmである。サンプリング数Nが無限大であれば、Δtは小さいほど正確に断面曲線を再現できるため好ましい。しかし、Δtが0.01μm未満では、断面曲線を構成する全ての波をサンプリングできるように測定範囲Tを十分な大きさにするためには膨大な数のサンプリングが必要となり計算に負担がかかるため、結果的に測定範囲Tを小さくすることになってしまい、誤差が大きくなりやすい。Δtが50.00μmを超えると、感光体の特性に関係する多くの波を抽出することができなくなり、好ましくない。サンプリング数Nは計算の負担を考えなければ大きいほどよいが、実用的には、2048以上、好ましくは4096以上、より好ましくは8192以上であれば誤差を小さくできる。
【0016】
本発明者は、本発明の感光体における感光層の基体側界面のサンプリング点数N及びΔtの各組み合わせについて、それぞれパワースペクトルを求め検討した結果、本発明の実施例に用いられているサンプリング間隔Δt=0.31μmのとき、N=4096では、パワースペクトルは十分に収束していることを確認した。
【0017】
具体的な離散的なFourier変換でのパワースペクトル導出には、まず以下の計算を行う。
【数14】
この計算結果を用いて得られるパワースペクトルから、感光層の基体側界面を構成する全ての波の総和、すなわち感光層の基体側界面全体のパワーと関係するI(S)を、以下のように算出した。
【0018】
測定範囲における感光層の基体側界面の断面曲線全体のパワーは、パワースペクトルの総和
【数15】
で表すことができる。しかし、この値は、測定範囲のみの断面曲線のパワーであるため、測定条件が変化してしまうと値は変化してしまう。下式で示す、パワースペクトルの各成分の総和を測定点数Nで規格化したI(S)は、断面曲線全体のパワーを表す普遍的な値として用いることができる。
【数16】
このI(S)もΔt=0.31μmのときに、N=4096ならば、数%誤差内に収束することが確認された。
【0019】
別の見方をすれば、断面曲線の測定値のサンプリング間隔(実空間)はΔtμm、パワースペクトルのサンプリング間隔(逆空間)はΔk=1/(N・Δt)μm−1となるが、これは、断面曲線の高さx(t)の定義域がT=N・Δtの区間であることによる。これは、逆空間でのΔk=1/(N・Δt)間隔のサンプル値のFourierスペクトルにより、原信号x(t)が再現することを意味しており、ここで再現できる断面曲線の変動周期は、(Shannonのサンプリング定理によると)、2Δt程度である。現在考察している現象に関しては、この程度以上の変動周期の表面粗さが関与しており、Δt=0.31μmのサンプリング間隔で十分であるが、現象によってはさらに細かい周期の変動を考察対象とする必要がある。この時は、それに応じて、サンプリング間隔を短くすればよい。
【0020】
感光体の少なくとも一方の端部から10〜80mmにおける感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)が感光体の中心部に比べて大きいということは、感光層の膜厚変動が大きい、あるいは書込み光の入射角が大きくなる感光体の端部付近での感光層の基体側界面全体の変動が大きいことを意味し、発生する濃淡縞の間隔を十分狭くすることができるため、感光体端部付近のスジ状濃淡縞を防止することができる。一方、感光層の膜厚変動が小さく、書込み光の入射角の小さい感光体の中央付近では、感光体の製造環境等からくる最小限の感光層の膜厚変動に対応できるだけの感光層の基体側界面全体の変動を有していればよく、過度に感光層の基体側界面全体の変動を大きくすることは、微細なスジ等の異常画像の発生を促し、好ましくない。
【0021】
本発明の感光体中央部における感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)が感光体の中心部に比べて大きい領域は感光体の端部から10〜80mm、好ましくは、20〜80mmである。感光体の端部から10mm以下の領域では、画像形成を行わないことが多いため、特別基体側界面の断面曲線のI(S)を制御する必要はなく、端部から80mm以上の領域では感光層の膜厚変動が小さく、感光体の中央部と感光層の膜厚変動がほぼ同じであるため感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)を中央部より大きくする必要はない。本発明の感光体の中央部の基体側界面の断面曲線のI(S)よりも大きい、端部から10〜80mmの領域は、左右両端に存在していてもよく、書込み光の入射角が大きい場合の異常画像防止の点で好ましい。しかし、感光層の膜厚変動の大きい側のみであっても効果は大変高く、書込み光の入射角がそれほど大きくない場合には、むしろ感光層の膜厚変動が大きい側のみである方がよい。
【0022】
本発明の感光体では、端部から80mm以内の画像領域の感光層の膜厚が、15mm以上、好ましくは20mm以上の範囲に亘って、単調に、0.2μm/cm以上、好ましくは0.3μm/cm以上の傾斜をもって、変化している領域での基体側界面の断面曲線のI(S)を中央部より大きくすることが濃淡縞画像のない画像形成を行うために必要である。感光層の膜厚変動が、上記のように大きな領域では、書込み光の多重反射による濃淡縞が多数発生しやすいため、感光体の基体側界面の断面曲線のI(S)を大きくして、感光体の基体側界面の断面曲線の変動を大きくする必要がある。
【0023】
本発明における断面曲線の測定方法としては、光学的方法、電気的方法、電気化学的方法、物理的方法等、再現性がよく、測定精度の高く、簡便な方法であればどのような方法であってもよいが、光学的方法、物理的方法が簡便さの点で好ましく、中でも測定面が十分な硬度を有している場合には、物理的方法で触芯式による測定方法が、再現性、測定精度の点で最も好ましい。測定面の硬度が十分でない場合には、光学的方法、例えばレーザー光を用いた形状測定顕微鏡等を用いることも好ましい方法である。
【0024】
本発明の感光体における端部から10〜80mmの感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)の測定及び製造に際して管理する位置は、その範囲内であればどの場所であっても、また、複数の箇所であっても問題はないが、紙等の被写体の大きさが210mm〜300mm長の感光体ドラムが、A3までの場合は300mm〜400mm長の感光体ドラムが使用されることが多いため、感光体の端部より50mmの位置で行うことが好ましい。
【0025】
本発明の感光体の少なくとも一方の端部から10〜80mmにおける感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)は、感光体中央部における感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)の10%以上大きい、すなわち1.1倍以上であることが好ましく、より好ましくは1.2倍以上、さらに好ましくは1.2〜2倍である。感光体の少なくとも一方の端部から10〜80mmにおける感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)が感光体中央部における感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)に比べて1.1倍未満であると、帯状の濃淡縞が発生しやすく、好ましくない。
【0026】
本発明の感光体の感光体中央部における感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)は6.0×10−3以上、好ましくは8.0×10−3以上、さらに好ましくは10.0×10−3以上、より好ましくは12.0×10−3以上である。感光体中央部における感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)が6.0×10−3未満では、感光層の基体側界面全体の波の強さが弱いため、感光体の感光層の膜厚変動に伴う濃淡縞が目立ってしまい、濃淡縞画像として問題となりやすい。感光体中央部における感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)は、濃淡縞画像の抑制のみの目的では大きいほどよいが、あまり大きくなりすぎると振幅の大きい鋭い突起のような波が多数存在することになるため、短絡による放電破壊や鋭い突起の周辺に感光体材料が凝集しやすくなり、濃淡縞画像とは別の異常画像が発生しやすい。そのため、画像形成装置にもよるが、上限値としては100.0×10−3以下、好ましくは80.0×10−3以下、より好ましくは60.0×10−3以下である。
【0027】
本発明の感光体の少なくとも一方の端部から10〜80mmにおける感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)を、感光体中央部における感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)よりも10%以上大きくする方法としては、この範囲の基体の表面状態を変えるため、端部から10〜80mmの領域での基体の作製条件等を他の部分と変更したり、物理的、化学的、電気化学的等の方法による基体表面の荒らし方を変更することにより実施できる。また、本発明の感光体が下引層を有している場合、前述の基体表面状態の制御の他、少なくとも一方の端部から10〜80mmの領域での下引層の組成、膜厚、乾燥温度等の作製条件を変えたり、下引層形成後、この領域での下引層表面を物理的、化学的、電気化学的等の方法により荒らすことにより実施できる。
【0028】
本発明の感光体においては、基体側界面の断面曲線のI(S)を急激に変化させると、画像濃度に段差が生じやすく好ましくないため、基体側界面の断面曲線のI(S)を徐々に傾斜させて変化させ、境界を明確に設けないことが好ましい。
【0029】
本発明の感光体は、基体上に少なくとも電荷発生物質及び電荷輸送物質を含有した感光層を設けた構成が好ましく、さらに、必要により下引層、保護層を設けることもできる。本発明の感光体は、電荷発生層と電荷輸送層を別々に積層した積層型、電荷発生物質と電荷輸送物質が混合されている単層型、いずれの感光体においても優れた性能を示す。本発明における感光層の基体側の断面曲線は、感光層の形成によって感光層より基体側の層あるいは基体が溶解、変形等が起こらない限り、感光層が積層される層あるいは基体の断面曲線を代用できる。すなわち、感光体が下引層を有する場合には、下引層表面の断面曲線を代用することができ、感光体が下引層を有していない場合には、基体表面の断面曲線を代用することができる。
【0030】
さらに、本発明の感光体の感光層の基体側の断面曲線のパワースペクトルの総和I(S)を制御するためには、基体表面の断面曲線を制御することが極めて有効である。これは、感光体が下引層を有していない場合は当然であるが、下引層を有している場合であっても、基体に下引層を積層した後で感光層が積層されるため、下引層が極端に厚いものでない限り、基体表面の凹凸の多くは下引層表面にも強く反映されているためであり、下引層の組成や積層方法等を制御するよりも基体表面の断面曲線を制御する方が容易で、かつ効果が極めて高いことによる。
【0031】
すなわち、本発明の第二の態様によれば、基体上に少なくとも下引層及び感光層を設けた感光体において、感光体の少なくとも一方の端部から10〜80mmにおける基体の断面曲線の変動が感光体中央部の基体の断面曲線の変動に比べて大きいことを特徴とする感光体が提供される。
【0032】
好ましい基体表面の断面曲線は、感光層の基体側の断面曲線と同じように測定される基体表面の断面曲線のI(S)で表現できる。すなわち、本発明の感光体の少なくとも一方の端部から10〜80mmにおける基体の断面曲線のI(S)は、感光体中央部における基体の断面曲線のI(S)より10%以上大きい、すなわち1.1倍以上であることが好ましく、好ましくは1.2倍以上、さらに好ましくは1.2〜5.0倍である。感光体の少なくとも一方の端部から10〜80mmにおける基体の断面曲線のI(S)が感光体中央部における基体の断面曲線のI(S)に比べて10%未満であると、帯状の濃淡縞が発生しやすく、好ましくない。
【0033】
本発明の感光体の感光体中央部における基体の断面曲線のI(S)の値は12.0×10−3以上、好ましくは14.0×10−3以上、より好ましくは16.0×10−3以上である。基体表面の断面曲線のI(S)の値が12.0×10−3未満では濃淡縞の間隔が広くなる部分が存在しやすく、濃淡縞画像として問題となりやすい。濃淡縞画像の抑制のみの目的では、基体表面の断面曲線のI(S)の値は大きいほどよいが、あまり大きくなりすぎると振幅の大きい鋭い突起のような波が多数存在することになるため、短絡による放電破壊や鋭い突起の周辺に感光体材料が凝集しやすくなり、濃淡縞画像とは別の異常画像が発生しやすいため、画像形成装置にもよるが、上限値としては150.0×10−3以下、125.0×10−3以下、100.0×10−3以下である。
【0034】
本発明の感光体の基体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すものが好ましく、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、銅、金、銀、白金、パラジウムなどの金属あるいはこれら金属を主成分とするニクロム等の合金をドラム状あるいはベルト状に形成したものや、上記の金属、合金及び酸化錫、酸化インジウム等のカルコゲン化合物をプラスチックフィルム、紙等に真空蒸着、スパッタ、無電解メッキ等によって付着させたベルトを例示することができる。
【0035】
本発明の基体表面は、感光層との接着性を向上させるために下引層を積層し、下引層は陽極酸化皮膜形成、切削、ブラスト等により表面加工を施されていることが好ましい。また前述のように、スジ状画像、濃淡縞の異常画像を抑制するために基体表面を制御する。そのためには、基体の組成、作製条件等を制御したり、物理的、化学的、電気化学的等の方法により表面処理、いわば荒らすことが好ましい。中でも切削、ブラスト等の物理的加工方法が荒らす効果が高く好ましい。
【0036】
本発明の感光体の下引層としては樹脂、あるいは白色顔料と樹脂を主成分としたもの、及び導電性基体表面を化学的あるいは電気化学的に酸化させた酸化金属膜等が例示できるが、白色顔料と樹脂を主成分とするものが好ましい。白色顔料としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物が挙げられ、中でも導電性基体からの電荷の注入防止性が優れる酸化チタンを含有させることが最も好ましい。下引層に用いる樹脂としてはポリアミド、ポリビニルアルコール、カゼイン、メチルセルロース等の熱可塑性樹脂、アクリル、フェノール、メラミン、アルキッド、不飽和ポリエステル、エポキシ等熱の硬化性樹脂、これらの中の一種あるいは多種の混合物を例示することができる。このような下引層は、樹脂、あるいは白色顔料と樹脂を主成分としたものを適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、2−ブタノン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
【0037】
本発明の感光体に用いる電荷発生剤としては、例えば、モノアゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料、テトラキスアゾ顔料、トリアリールメタン系染料、チアジン系染料、オキサジン系染料、キサンテン系染料、シアニン系色素、スチリル系色素、ビリリウム系染料、キナクリドン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、多環キノン系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、インダスロン系顔料、スクアリリウム系顔料、フタロシアニン系顔料等の有機系顔料及び染料や、セレン、セレン−ヒ素、セレン−テルル、硫化カドミウム、酸化亜鉛、酸化チタン、アモルファスシリコン等の無機材料を使用することができる。電荷発生剤はこれらの一種あるいは多種を用いることができ、結着樹脂を用いて感光層を形成する。
【0038】
本発明の感光体に用いる電荷輸送材料としては、例えば、アントラセン誘導体、ピレン誘導体、カルバゾール誘導体、テトラゾール誘導体、メタロセン誘導体、フェノチアジン誘導体、ピラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチリルヒドラゾン化合物、エナミン化合物、ブタジエン化合物、ジスチリル化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、チアゾール化合物、イミダゾール化合物、トリフェニルアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アミノスチルベン誘導体及びトリフェニルメタン誘導体等の一種あるいは多種を混合して使用することができる。
【0039】
上記感光層を形成するのに使用する結着樹脂としては、電気絶縁性であり、それ自体公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び光導電性樹脂等を使用することができ、適当な結着樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等の光導電性樹脂など一種の結着樹脂あるいは多種と結着樹脂の混合を挙げることができるが、特に、これらのものに限定されるものではない。
【0040】
感光層の形成は、乾式法、湿式法いずれの方法も可能であるが、経済性の面から、浸漬塗工法、スプレー法、ロールコート法、ビードコート法、ノズルコート法、スピナーコート法、リングコート法、ダイコート法等の湿式法が好ましく、中でも浸漬塗工法が感光層の平滑性、経済性の面で好ましい。
【0041】
湿式法による感光層形成時に用いる溶媒としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等の一種あるいは多種の混合物があげられる。
【0042】
このうち、電荷輸送層を作製する場合には、電荷輸送層の均一性、感光体の電気的特性の安定性の面から、従来ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒が用いられてきた。しかし、人々の環境への関心から、ハロゲン系溶媒の使用量を削減する要求が高くなってきたため、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン等の非ハロゲン系溶剤を溶剤全体の25重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上とすることが好ましい。しかし、これらの非ハロゲン系溶媒は、沸点が50℃以上であるため、常温での蒸発速度が遅く、特に浸漬塗工法による電荷輸送層の形成では、塗工開始側の膜厚変動がジクロロメタン単独を溶媒に用いた場合よりも大きい。しかし、本発明の感光体によれば、濃淡縞画像問題は解決することができる。
【0043】
本発明の感光体における感光層中には、レベリング剤、酸化防止剤を添加してもよい。レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用できる。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、硫黄系化合物、燐系化合物、ヒンダードアミン系化合物、ピリジン誘導体、ピペリジン誘導体、モルホリン誘導体等を例示することができる。
【0044】
本発明の感光体の感光層の厚みは、感光体の用いられる画像形成装置の求める静電特性、解像度に応じて適宜選定され、例えば5〜50μm程度が適当であるが、高解像度が求められる15μm以下、好ましくは14μm以下の場合に効果が高い。感光層の厚みが15μm以下の感光体は、高解像度の画像形成が可能である反面、感光体固有の情報も書込み画像に重畳して画像形成しやすいため、従来の感光体では濃淡縞、スジ状画像、による異常画像が極めて起こりやすかったが、本発明の感光体ではほとんど起きることはない。
【0045】
本発明の感光体は、複写機、プリンター、FAX等の画像形成装置に用いることにより極めて高画質の画像形成が可能となる。
【0046】
本発明の画像形成装置は書込み光が、非干渉光、可干渉光いずれにおいても高画質の画像形成が可能であるが、特に高度の画像処理、画像形成が容易な可干渉光を用いた場合においてもスジ状画像、濃淡縞の異常画像を発生させることがないため、高解像度、高精細な画像品質の優れた画像形成が可能となる。
【0047】
書込み光の波長は特に制限はないが、700nm以下、好ましくは675nm以下、特に好ましくは400〜600nmである。本発明の画像形成装置は、高解像の書込み画像を実現することができる短波長の書込み光に対してもスジ状画像、濃淡縞の異常画像を発生させることなく、高解像度、高精細な画像品質の優れた画像形成が可能となる。
【0048】
本発明の画像形成装置の書込み画像の階調再現方法としては、特に制限はないが、多値方式による階調再現方法においては、画素の濃度が多段階に設定されるため、自然な画像を形成できる反面、従来の感光体を用いた画像形成装置では濃淡縞が目立ちやすく、特にパルス幅変調、パワー変調あるいはパルス幅変調とパワー変調を組み合わせた場合、その傾向が極めて高かった。しかし、本発明の感光体を用いた画像形成装置では、多値方式による階調再現方法であっても、濃淡縞が発生することはない。
【0049】
本発明の画像形成装置の書込み画像の解像度は、制限されるものではないが、600dpi以上、特に1000dpi以上の高解像度のときにおいても優れた画像品質の優れた画像形成が可能である。このような高解像度の書込み画像では、感光体固有の情報も書込み画像に重畳されて画像形成されやすいため、従来の感光体を用いた画像形成装置ではスジ状画像、濃淡縞による異常画像が極めて起こりやすかったが、本発明の感光体を用いた画像形成装置ではほとんど起きることはない。
【0050】
次に、図面を用いて本発明の感光体を用いた電子写真装置の一例を説明する。図2において、感光体1には本発明の感光体を用いる。感光体1はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。帯電チャージャ3、転写前チャージャ7、転写チャージャ10、分離チャージャ11、クリーニング前チャージャ13には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)、帯電ローラ等が用いられ、公知の手段がすべて使用可能である。これらの帯電器は感光体に接触していても、非接触であってもよい。また、帯電器において直流成分に交流成分を重畳することも可能である。
【0051】
転写手段には、一般に上記の帯電器が使用できるが、図に示されるように転写チャージャと分離チャージャを併用したものが効果的である。
【0052】
また、画像露光部5、除電ランプ2等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
【0053】
光源等は、図2に示される工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光を照射するために用いられる。
【0054】
さて、現像ユニット6により感光体1上に現像されたトナーは、転写紙9に転写されるが、全部が転写されるわけではなく、感光体1上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーは、ファーブラシ14およびブレード15により、感光体より除去される。クリーニングは、クリーニングブラシだけで行なわれることもあり、クリーニングブラシにはファーブラシ、マグファーブラシを始めとする公知のものが用いられる。
【0055】
電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
【0056】
一方、光照射工程は、像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に転写前露光、像露光のプレ露光、およびその他公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行うこともできる。
【0057】
以上に示すような画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段を含んだ1つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図3に示すものが挙げられる。感光体16には、本発明の感光体を用いる。感光体16はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されない。
【0059】
実施例1
本実施例では、基体として切削加工したアルミドラムを用い、この基体上に下引層、電荷発生層、電荷輸送層を形成して本発明の感光体を製造した。その後、この感光体を用いて得られた画像の評価を行った。
【0060】
アルミドラムの表面を先端が2Rのダイヤモンドバイトにより切削して、基体として直径90mm、長さ352mm、厚さ2mmのアルミドラムを作製した。アルミドラムの切削において、端部から0〜80mmの範囲はダイヤモンドバイトの送りを5.5mm/sとし、80〜100mmの範囲はバイトの送りを5.5mm/sから5.0mm/sへ連続的に変化させた。このアルミドラムについて、端部から50mmの位置及び中央部における断面曲線を表面粗さ計サーフコム1400Aにて測定した。各この断面曲線を用いて、Δt=0.31μmで、N=4096個をサンプリングした。得られたデータ群について離散的なFourier変換を行い、パワースペクトルを作成し、I(S)を計算したところ、それぞれ端部から50mmでは24.7×10−3、中央部では17.7×10−3であった。
【0061】
次に、アクリル樹脂(アクリディックA−460−60(大日本インキ化学工業製))15重量部、メラミン樹脂(スーパーベッカミンL−121−60(大日本インキ化学工業製))10重量部をメチルエチルケトン80重量部に溶解し、これに酸化チタン粉末(TM−1(富士チタン工業製))90重量部加え、ボールミルで200時間分散し、下引層塗布液を作製した。
【0062】
端部から50mmのアルミドラム表面の断面曲線のI(S)が24.7×10−3の側を上方にして、アルミドラムを下引層塗布液に浸漬した後、これを引き上げ、130℃で20分間乾燥して約2.0μm厚さの下引層を設けた。端部から50mm及び中央部における下引層の断面曲線をアルミドラムの断面曲線の場合と同様に測定し、パワースペクトルを求めたところ、I(S)はそれぞれ端部から50mmでは14.2×10−3、中央部では11.5×10−3であった。
【0063】
次にブチラール樹脂(エスレックBLS(積水化学製))15重量部をシクロヘキサノン150重量部に溶解し、これに下記構造式のトリスアゾ顔料10重量部を加えてボールミルで48時間分散した。更にシクロヘキサノン210重量部を加え、3時間分散を行った。これを固形分が1.5重量%になるように攪拌しながらシクロヘキサノンで希釈した。こうして得られた電荷発生層用塗工液に、下引層を形成したアルミドラムを、下引層塗布したときと同じ方向で浸漬した後、これを引き上げ、120℃、20分間乾燥を行い約0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0064】
さらに下記構造式の電荷輸送材料6重量部、
【化1】
ポリカーボネート樹脂(パンライトK−1300(帝人化成製))10重量部、シリコンオイル(KF−50(信越化学工業製))0.002重量部を90重量部のテトラヒドロフランに溶解した。こうして得られた電荷輸送層塗工液に、下引層/電荷発生層を形成したアルミドラムを下引層を塗工した方向と同じように浸漬し、引き上げ、120℃、20分間下引層と同様に乾燥を行い電荷発生層上に厚さ約20μmの電荷輸送層を形成した。作製した感光体の感光層の膜厚分布は図1に示すように、感光体の上端部に約0.3μm/cmの膜厚傾斜を40mm程度有していた。
【0065】
上述のようにして得られた感光体を、書込み光の波長が780nm、書込み画像の解像度が600dpi、パルス幅変調とパワー変調を組み合わせることにより256階調の書込みが可能なimagio color2800(リコー製)に搭載した。そして、全面均一の白黒ハーフトーン画像を出力したところ、均一な画像が得られ、濃淡縞の異常画像は認められなかった。また、カラーの風景写真をカラーコピーしたところ、高品質の画像が得られた。
【0066】
実施例2
本実施例では、実施例1と同様にして本発明の感光体を製造した。次いで、この感光体を用いて、imagio color2800を改造して、書込み画像の解像度を1200dpiとする以外は実施例1と同様にして画像形成装置を作製した。この画像形成装置を用いて全面均一の白黒ハーフトーン画像を出力したところ、均一な画像が得られ、濃淡縞の異常画像は認められなかった。また、カラーの風景写真をカラーコピーしたところ、高品質の画像が得られた。
【0067】
実施例3
本実施例では、実施例1と同様にアルミドラムを150本切削し、150本目に切削したアルミドラムを用いた以外は実施例1と同様に感光体を作製した。この感光体の端部から50mm及び中央部における下引層の断面曲線を表面粗さ計サーフコム1400Aにて測定した。この断面曲線からΔt=0.31μmで、N=4096個をサンプリングした。得られたデータ群について、離散的なFourier変換を行い、パワースペクトルを作成し、I(S)を計算したところ、それぞれ端部から50mmでは6.9×10−3、中央部では5.2×10−3であった。
【0068】
上記のように作製した感光体を実施例1の画像形成装置に搭載して全面均一の白黒ハーフトーン画像を出力したところ、画像端に木目状の濃淡縞がうっすらと認められたが、実使用上問題のない程度であった。
【0069】
比較例1
本比較例では、実施例2において、ダイヤモンドバイトの送りを5.5mm/sと一定にしてアルミドラムを作製した。この感光体の端部から50mm及び中央部におけるアルミドラムの断面曲線を表面粗さ計サーフコム1400Aにて測定した。この断面曲線からΔt=0.31μmで、N=4096個をサンプリングした。得られたデータ群について、離散的なFourier変換を行い、パワースペクトルを作成し、I(S)を計算したところ、それぞれ端部から50mmでは22.8×10−3、中央部では22.9×10−3であった。
【0070】
次に、実施例1と同様に、アルミドラムの上に下引層を積層した。端部から50mm及び中央部における下引層の断面曲線をアルミドラムの断面曲線の場合と同様に測定し、パワースペクトルを求めたところ、それぞれ端部から50mmでは13.7×10−3、中央部では14.3×10−3であった。
【0071】
上記の下引層を有するアルミドラムを用いて、実施例1と同様にして感光体を製造した。作製した感光体を実施例2の画像形成装置に搭載し、全面均一の白黒ハーフトーン画像を出力したところ感光体の上端部から100mm以上の場所に相当する画像の約30%の部分に、幅約0.2mm、長さ約3mmの微細な白スジが、認められた。
【0072】
実施例4
本実施例では、基体として下記のように切削加工したアルミドラムを用い、この基体上に下引層、電荷発生層、電荷輸送層を形成して本発明の感光体を製造した。その後、この感光体を用いて得られた画像の評価を行った。
【0073】
直径90mm、長さ352mm、厚さ2mmのアルミドラム表面をホーニング加工による粗面化を行った。粗面化では、アルミドラムの端部から0〜80mmの範囲の加工時間を他の部分に比べて20%長くした。粗面化終了後、端部から50mm及び中央部におけるアルミドラムの断面曲線を表面粗さ計サーフコム1400Aにて測定した。この断面曲線からΔt=0.31μmで、N=4096個をサンプリングした。得られたデータ群について、離散的なFourier変換を行い、パワースペクトルを作成し、I(S)を計算したところ、それぞれ端部から50mmでは19.2×10−3、中央部では17.1×10−3であった。
【0074】
アクリル樹脂(アクリディックA−460−60(大日本インキ化学工業製))15重量部、メラミン樹脂(スーパーベッカミンL−121−60(大日本インキ化学工業製))10重量部をメチルエチルケトン80重量部に溶解し、これに酸化チタン粉末(TM−1(富士チタン工業製))90重量部加え、ボールミルで120時間分散し、下引層塗布液を作製した。次いで、粗面化の加工時間の長い側を上方にして、アルミドラムを下引層塗布液に浸漬した後、アルミドラムを引き上げ、130℃で20分間乾燥して約3.5μm厚さの下引層を設けた。
【0075】
端部から50mm及び中央部における下引層の断面曲線をアルミドラムの断面曲線の場合と同様に測定し、I(S)を求めたところ、それぞれ端部から50mmでは12.9×10−3、中央部では10.4×10−3であった。
【0076】
次にポリビニルブチラール樹脂(XYHL(UCC製))2重量部を、メチルエチルケトン200重量部に溶解し、これに下記構造式のビスアゾ顔料10重量部を加えてボールミルで40時間分散した。
【化2】
さらにシクロヘキサノン200重量部を加え、10時間分散を行った。これを固形分が1.5重量%になるように攪拌しながらシクロヘキサノンで希釈した。こうして得られた電荷発生層用塗工液に、下引層を形成したアルミニウムドラムを下引層形成と同じ方向で浸漬塗工し、120℃で20分間、下引層と同様に乾燥を行い、約0.2μm厚さの電荷発生層を形成した。
【0077】
その後、下記構造式の電荷輸送材料1重量部、
【化3】
ビスフェノールZ型ポリカーボネート1重量部、シリコンオイル(KF−50(信越化学工業製))0.02重量部を10重量部のテトラヒドロフランに溶解した。こうして得られた電荷輸送層塗工液に、下引層/電荷発生層を形成したアルミニウムドラムをこれらの層形成と同じ方向で浸漬塗工し、120℃で20分間、下引層と同様に乾燥を行い、電荷発生層上に厚さ約14μmの電荷輸送層を形成し、本発明の感光体を得た。
【0078】
上述のようにして得られた感光体を用い、imagio color2800を改造して、書込み光の波長を504nm、書込み画像の解像度を1200dpiとした画像形成装置に搭載し、全面均一の白黒ハーフトーン画像を出力したところ均一な画像が得られ、濃淡縞の異常画像は認められなかった。また、カラーの風景写真をカラーコピーしたところ、高品質の画像が得られた。
【0079】
実施例5
基体として、アルミドラムの表面を先端が平坦なダイヤモンドバイトにより切削して、直径90mm、長さ352mm、厚さ2mmのアルミドラムを作製した。このアルミドラムを回転させながら、実施例4で用いた下引層溶液をアルミドラム表面に5回塗布した。下引層溶液を塗布する1回目には、端部から0〜80mmの範囲のみ、下引層溶液の吐出量とスプレーガンの移動速度を速くした。2回目以降の塗工は下引層溶液の吐出量とスプレーガンの移動速度は一定とした。塗工後、このアルミドラムを130℃で20分間乾燥して約2.0μm厚さの下引層を設けた。
【0080】
端部から50mm及び中央部における下引層の断面曲線のI(S)を実施例1と同様に求めたところ、それぞれ端部から50mmでは10.6×10−3、中央部では9.2×10−3であった。
【0081】
上記の下引層を有するアルミドラムを用いて、実施例1と同様にして感光体を作製した。作製した感光体を実施例5の画像形成装置に搭載し、全面均一の白黒ハーフトーン画像を出力したところ均一な画像が得られ、濃淡縞の異常画像は認められなかった。また、カラーの風景写真をカラーコピーしたところ、高品質の画像が得られた。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、感光体端部近くに発生する帯状濃淡縞、及び微細なスジの異常画像のない高品質の画像形成が可能で、量産性に優れる、かつ生産時に環境の汚染が少ない感光体を提供することができる。また、このような感光体を用いることにより、帯状濃淡縞、及び微細なスジの異常画像のない高品質の画像形成が可能な画像形成装置又は電子写真装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で製造した感光体の感光層の膜厚を示すグラフである。
【図2】 本発明の実施の形態の一例である電子写真装置の概略断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態の一例である電子写真用プロセスカートリッジの概略断面図である。
Claims (21)
- 基体上に少なくとも感光層を設けた感光体において、感光体の少なくとも一方の端部から10〜80mmの範囲における感光層の基体側界面の断面曲線を水平方向にΔtμmの間隔でN個サンプリングし、得られた断面曲線の高さx(t)μmのデータ群を下式にしたがって離散的なFourier変換し、
該離散的なFourier変換の結果を用いて下式により導出したパワースペクトル
- 上記少なくとも一方の端部から80mm以内の画像形成域の感光層の膜厚が、15mm以上の範囲にわたって単調に0.2μm/cm以上の傾斜をもって変化していることを特徴とする請求項1に記載の感光体。
- 感光体の中央部における感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)が6.0×10−3以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の感光体。
- 上記少なくとも一方の端部から80mm以内の画像形成域の感光層の膜厚が、15mm以上の範囲にわたって単調に0.2μm/cm以上の傾斜をもって変化していることを特徴とする請求項4に記載の感光体。
- 上記感光体の中央部における基体の断面曲線のI(S)が12.0×10−3以上であることを特徴とする請求項4又は5に記載の感光体。
- 上記Δtが0.31μmであり、上記Nが4096であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の感光体。
- 上記感光層が湿式法により作製されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の感光体。
- 上記感光層が、基体上に電荷発生層及び電荷輸送層を順次積層してなる積層型の感光層であって、該電荷輸送層が浸漬塗工法により作製され、該電荷輸送層の塗工開始側の感光体端部から10〜80mmの範囲における電荷発生層の基体側界面の断面曲線のI(S)が感光体の中央部の感光層の基体側界面の断面曲線のI(S)よりも10%以上大きいことを特徴とする請求項8に記載の感光体。
- 上記感光層が、基体上に電荷発生層及び電荷輸送層を順次積層してなる積層型の感光層であって、該電荷輸送層が浸漬塗工法により作製され、該電荷輸送層の塗工開始側の感光体端部から10〜80mmの範囲における基体の断面曲線のI(S)が感光体の中央部の基体の断面曲線のI(S)よりも10%以上大きいことを特徴とする請求項8に記載の感光体。
- 上記電荷輸送層を積層する際の溶液の全溶剤の25重量%以上に、沸点50℃以上の溶液を用いたことを特徴とする請求項9又は10に記載の感光体。
- 上記感光層の膜厚が15μm以下であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の感光体。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の感光体を用い、書込み光に可干渉光を用いることを特徴とする画像形成装置。
- 上記書込み光の波長が700nm以下であることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
- 多値方式による階調再現方法により書込み画像を感光体に出力させることを特徴とする請求項13又は14に記載の画像形成装置。
- 書込み画像の解像度が600dpi以上であることを特徴とする請求項13〜15のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 電子写真感光体に、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写が繰り返し行われる電子写真方法において、該電子写真感光体が請求項1〜12のいずれか一項に記載の感光体であることを特徴とする電子写真方法。
- 上記電子写真方法が、上記画像露光の際にはLDあるいはLEDによって感光体上に静電潜像の書込みが行われる、デジタル方式の電子写真方法であることを特徴とする請求項17に記載の電子写真方法。
- 少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段および電子写真感光体を具備してなる電子写真装置であって、該電子写真感光体が請求項1〜12のいずれか一項に記載の感光体であることを特徴とする電子写真装置。
- 上記電子写真装置が、画像露光手段にLDあるいはLEDを使用することによって感光体上に静電潜像の書込みが行われる、デジタル方式の電子写真装置であることを特徴とする請求項19に記載の電子写真装置。
- 少なくとも電子写真感光体を具備してなる電子写真装置用プロセスカートリッジであって、該電子写真感光体が請求項1〜12のいずれか一項に記載の感光体であることを特徴とする電子写真装置用プロセスカートリッジ。
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