JP2003066632A - 感光体、画像形成装置及び電子写真装置用プロセスカートリッジ - Google Patents

感光体、画像形成装置及び電子写真装置用プロセスカートリッジ

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JP2003066632A
JP2003066632A JP2001256408A JP2001256408A JP2003066632A JP 2003066632 A JP2003066632 A JP 2003066632A JP 2001256408 A JP2001256408 A JP 2001256408A JP 2001256408 A JP2001256408 A JP 2001256408A JP 2003066632 A JP2003066632 A JP 2003066632A
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Toshiyuki Kahata
利幸 加幡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体端部付近に発生する帯状の濃淡縞及び
微細なスジ等の異常画像を回避した高品質の画像形成が
可能な感光体、この感光体を備えた画像形成装置及び電
子写真装置用プロセスカートリッジを提供すること。 【解決手段】 基体上に感光層を有する感光体であっ
て、該感光体の少なくとも一方の端部から10〜80m
mの部位における該感光層の基体側界面の粗さが、該感
光体の中央部における該感光層の基体側界面の粗さより
も大きいものであることを特徴とする感光体、この感光
体を備え、書き込み光に可干渉光を用いることを特徴と
する画像形成装置及び少なくとも電子写真感光体を備え
た電子写真装置用プロセスカートリッジであって、該電
子写真感光体か上記感光体であることを特徴とする電子
写真装置プロセスカートリッジ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光体、画像形成
装置及び電子写真装置用プロセスカートリッジに関し、
さらに詳しくは、感光体の端部付近に発生する帯状の濃
淡縞画像等を回避した感光体、この感光体を備えた画像
形成装置及び電子写真用プロセスカートリッジに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、画像情報の高精度な再現性の要求
から、より高精細でより高解像度の画像形成が強く求め
られている。画像形成が高解像度である場合、画像情報
以外に、感光体そのものの情報が形成する画像に出やす
い。特に、書き込み光にレーザー等の可干渉光を用いた
画像形成プロセスは、複写機、プリンター、ファックス
等のデジタル画像を形成する電子写真の分野で広く用い
られているが、書き込み光に可干渉光を用いる電子写真
プロセスでは、可干渉光の感光体層中での各層の屈折率
の違いにより多重反射が起こり、画像に濃淡縞が発生し
てしまう問題が生じやすい。
【0003】この濃淡縞は、感光体が2nd=mλ
(n:電荷輸送層の屈折率、d:電荷輸送層の膜厚、
λ:書き込み光の波長、m:整数)の関係を満たすとき
に書き込み光が強められて濃淡縞が発生することが知ら
れている。すなわち、例えば、λ=780nm、n=
2.0とすると電荷輸送層の膜厚が0.195μm変動
する毎に一組の濃淡縞が発生することになる。濃淡縞を
完全になくすためには、電荷輸送層の膜厚偏差を画像形
成域全体について0.195μm以下とする必要がある
が、そのような感光体を作製することは、経済性の面か
ら大変困難であるため、濃淡縞の抑制について種々の方
法が提案されている。
【0004】例えば、特開昭57−165845号公報
には、a−Siを電荷発生層に用いた感光体において、
アルミニウム基体上に光吸収層を設けて、アルミニウム
基体での鏡面反射をなくすことにより、濃淡縞の発生を
防止する感光体が開示されている。a−Siのように、
感光体の層構成がアルミニウム/電荷輸送層/電荷発生
層のような感光体にはきわめて有効であるが、多くの有
機感光体で見られるようなアルミニウム/電荷発生層/
電荷輸送層の構成の感光体ではその効果は少なかった。
【0005】特開平7−295269号公報には、アル
ミニウム/下引層/電荷発生層/電荷輸送層の層構成の
感光体において、アルミニウム表面に光吸収層を設けて
濃淡縞を防止する感光体が開示されているが、完全には
濃淡縞を抑えることができるものではなかった。
【0006】特公平7−27262号公報には、円筒状
支持体の中心軸を含む面で切断した凸部の断面形状が、
主ピークに副ピークを重畳された凸状形状である支持体
を用いた感光体と、上記主ピークの1周期の大きさより
小さい径で、可干渉光を露光するための光学系を備えた
電子写真装置が開示されている。この電子写真装置は、
より限定された一部の感光体については濃淡縞がかなり
抑制される場合があるものの、円筒状支持体の中心軸を
含む面で切断した凸部の断面形状が、主ピークに副ピー
クを重畳された凸状形状である支持体を用いた感光体で
あっても、濃淡縞の発生するものは数多くあった。
【0007】感光体基体の表面全体を、表面粗さのパラ
メータ(最大高さ、十点平均粗さ、中心線平均粗さ等)
で規定した感光体(例えば、特開平10−301311
号公報、特開平5−88392号公報)が開示されてい
る。これらの感光体は、電子写真装置の解像度が低い場
合には、濃淡縞を抑えられる場合もあるが、電子写真装
置の解像度が高くなると、従来から用いられている表面
粗さのパラメータで基体の表面粗さを規定しても、濃淡
縞は完全になくすための条件を定めることができなかっ
た。特に感光体の端部近くで画像形成された画像には、
帯状の濃淡縞が発生することがあったり、画像全体に微
細なスジが発生する場合が多かった。
【0008】多くの感光体は、生産性の点から、湿式
法、特に浸漬塗工法により作製される。浸漬塗工法は、
基体を塗工液中に浸漬し、基体を引き上げることによ
り、基体上に塗膜を積層する方法であり、量産性の面で
大変有利であるが、本質的に重力により塗膜が下方にず
り落ちていくため、基体の上部で塗膜が薄くなることは
避けられないものである。そのため、基体の上部におけ
る画像形成において、濃淡縞の数が多くなり、異常画像
として認識されやすくなる。また、基体上端部の塗膜の
厚さの変化は、一般に感光体の周方向に対してほぼ同じ
である。したがって、画像形成を行うと、濃淡縞が画像
縦方向に途切れることなく帯状に形成されるため、異常
画像として目立ちやすくなる。基体の上部の塗膜の薄い
領域が画像領域に入らないよう、感光体を十分長くすれ
ばよいのであるが、画像形成装置の小型化のためには、
感光体の長さには限界があり、また、書込み光を走査し
て潜像を作成する電子写真装置では、感光体の端部近く
の書込み光の入射角がどうしても大きくなり、異常画像
が出やすい傾向にあった。
【0009】浸漬塗工法における塗工開始側の膜厚を均
一にするため、例えば、特開昭57−5048号公報に
は、塗工開始時に基体の引き上げ速度を早くし、塗工終
了側では引き上げ速度を遅くして、膜厚を均一にする方
法が開示されている。しかしながら、膜厚が数μm程度
であれば、比較的均一な膜を作製可能であるが、膜厚が
10μm以上では、塗膜の重量が大きいため、どうして
も塗工開始側が薄くなってしまうのである。また、近年
の環境問題から、塗工液のハロゲン系溶剤の使用量を減
少又は全廃させる方向にあるが、感光層を形成する材料
を溶解させる代用の溶剤の多くは、沸点が比較的高いた
め、塗膜の乾燥が遅い。
【0010】そのため、塗工後も塗膜が流動性を有する
ので、塗工開始側の膜厚が薄くなる傾向が強くなる。特
開昭59−80364号公報には、塗工開始側塗布面を
重複して塗布することにより、塗膜の膜厚を均一にする
方法が開示されている。この方法によれば、塗工開始側
の急激な膜厚変化は抑えられるものの、重複して塗布し
た部分とそうでない部分での境界に段差が生じてしまっ
たり、塗工開始側に向かって逆に膜厚が増加したりし
て、膜厚変動を完全に抑えることができず、濃淡縞の発
生は避けられないものであった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の問題を解消し、感光体端部付近に発生する帯状の
濃淡縞及び微細なスジ等の異常画像を回避した高品質の
画像形成が可能な感光体、この感光体を備えた画像形成
装置及び電子写真装置用プロセスカートリッジを提供す
ることをその課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために、感光層の表面粗さに着目して鋭意検討
を重ねた結果、本発明を完成するに到った。
【0013】すなわち、本発明によれば、第1に、基体
上に感光層を有する感光体であって、該感光体の少なく
とも一方の端部から10〜80mmの部位における該感
光層の基体側界面の粗さが、該感光体の中央部における
該感光層の基体側界面の粗さよりも大きいものであるこ
とを特徴とする感光体が提供される。
【0014】この第1の発明には、下記(1)〜(5)
に記載の感光体が含まれる。 (1)該基体側界面の粗さが、十点平均粗さである感光
体。 (2)該感光体の少なくとも一方の端部から10〜80
mmの部位における該感光層の基体側界面の十点平均粗
さ(Rz1)が0.5〜2.5μmであり、該感光体の
中央部における該感光層の基体側界面の十点平均粗さ
(Rz2)が0.2〜2.0μmであって、かつRz1
≧1.05×Rz2である感光体。 (3)該感光体の少なくとも一方の端部から80mm以
内にある画像形成域の感光体の膜厚が、15mm以上の
範囲に亘って単調に0.2μm/cm以上の傾斜を有し
て変化しているものである感光体。 (4)該感光層が湿式法により形成されたものである感
光体。 (5)該感光層の膜厚が、15μm以下である感光体。
【0015】本発明によれば、第2に、第1の発明に係
る感光体を備え、書き込み光に可干渉光を用いることを
特徴とする画像形成装置が提供される。
【0016】この第2の発明には、下記(1)〜(3)
に記載の画像形成装置が含まれる。 (1)該書き込み光の波長が、700nm以下である画
像形成装置。 (2)多値方式による階調再現方法によって書き込み画
像を感光体に出力させるものである画像形成装置。 (3)該書き込み画像の解像度が、600dpi以上で
ある画像形成装置。
【0017】本発明によれば、第3に、少なくとも電子
写真感光体を備えた電子写真装置用プロセスカートリッ
ジであって、該電子写真感光体が、第1の発明に係る感
光体であることを特徴とする電子写真装置用プロセスカ
ートリッジが提供される。
【0018】本発明によれば、第4に、基体上に感光層
を有する感光体であって、該感光体の少なくとも一方の
端部から10〜80mmの部位における該基体表面の粗
さが、該感光体の中央部における該基体表面の粗さより
も大きいものであることを特徴とする感光体が提供され
る。
【0019】この第4の発明には、下記(1)〜(5)
に記載の感光体が含まれる。 (1)該基体表面の粗さが、十点平均粗さである感光
体。 (2)該感光体の少なくとも一方の端部から10〜80
mmの部位における該基体表面の十点平均粗さ(Rz
3)が0.5〜2.5μmであり、該感光体の中央部に
おける該基体表面の十点平均粗さ(Rz4)が0.2〜
2.0μmであって、かつRz3≧1.05×Rz4で
ある感光体。 (3)該感光体の少なくとも一方の端部から80mm以
内にある画像形成域の感光体の膜厚が、15mm以上の
範囲に亘って単調に0.2μm/cm以上の傾斜を有し
て変化しているものである感光体。 (4)該感光層が湿式法により形成されたものである感
光体。 (5)該感光層の膜厚が、15μm以下である感光体。
【0020】本発明によれば、第5に、第4の発明に係
る感光体を備え、書き込み光に可干渉光を用いることを
特徴とする画像形成装置が提供される。
【0021】この第5の発明には、下記(1)〜(3)
に記載の画像形成装置が含まれる。 (1)該書き込み光の波長が、700nm以下である画
像形成装置。 (2)多値方式による階調再現方法によって書き込み画
像を感光体に出力させるものである画像形成装置。 (3)該書き込み画像の解像度が、600dpi以上で
ある画像形成装置。
【0022】本発明によれば、第6に、少なくとも電子
写真感光体を備えた電子写真装置用プロセスカートリッ
ジであって、該電子写真感光体が、第4の発明に係る感
光体であることを特徴とする電子写真装置用プロセスカ
ートリッジが提供される。
【0023】本発明によれば、第7に、基体上に、感光
層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成してなり、該電荷
輸送層が浸漬塗工法により形成され、該電荷輸送層の塗
工開始側の感光体端部から10〜80mmの部位におけ
る該感光層の基体側界面が、該感光層の中央部における
該感光層の基体側界面よりも荒れているものであること
を特徴とする感光体が提供される。
【0024】この第7の発明には、下記(1)〜(3)
に記載の感光体が含まれる。 (1)該電荷輸送層を形成する際に用いられる溶液にお
ける全溶剤の25重量%以上の溶剤の沸点が、50°C
以上である感光体。 (2)該感光層が湿式法により形成されたものである感
光体。 (3)該感光層の膜厚が、15μm以下である感光体。
【0025】本発明によれば、第8に、第7の発明に係
る感光体を備え、書き込み光に可干渉光を用いることを
特徴とする画像形成装置が提供される。
【0026】この第8の発明には、下記(1)〜(3)
に記載の画像形成装置が含まれる。 (1)該書き込み光の波長が、700nm以下である画
像形成装置。 (2)多値方式による階調再現方法によって書き込み画
像を感光体に出力させるものである画像形成装置。 (3)該書き込み画像の解像度が、600dpi以上で
ある画像形成装置。
【0027】本発明によれば、第9に、少なくとも電子
写真感光体を備えた電子写真装置用プロセスカートリッ
ジであって、該電子写真感光体が、第7の発明に係る感
光体であることを特徴とする電子写真装置用プロセスカ
ートリッジが提供される。
【0028】本発明によれば、第10に、基体上に、感
光層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成してなり、該電
荷輸送層が浸漬塗工法により形成され、該電荷輸送層の
塗工開始側の感光体端部から10〜80mmの部位にお
ける該基体の表面粗さが、該感光層の中央部おける該基
体の断面曲線の表面粗さよりも大きいものであることを
特徴とする感光体が提供される。
【0029】この第10の発明には、下記(1)〜
(3)に記載の感光体が含まれる。 (1)該電荷輸送層を形成する際に用いられる溶液にお
ける全溶剤の25重量%以上の溶剤の沸点が、50°C
以上である感光体。 (2)該感光層が湿式法により形成されたものである感
光体。 (3)該感光層の膜厚が、15μm以下である感光体。
【0030】また、本発明によれば、第11に、第10
の発明に係る感光体を備え、書き込み光に可干渉光を用
いることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0031】この第11の発明には、下記(1)〜
(3)に記載の画像形成装置が含まれる。 (1)該書き込み光の波長が、700nm以下である画
像形成装置。 (2)多値方式による階調再現方法によって書き込み画
像を感光体に出力させるものである画像形成装置。 (3)該書き込み画像の解像度が、600dpi以上で
ある画像形成装置。
【0032】さらに、本発明によれば、第12に、少な
くとも電子写真感光体を備えた電子写真装置用プロセス
カートリッジであって、該電子写真感光体が、第10の
発明に係る感光体であることを特徴とする電子写真装置
用プロセスカートリッジが提供される。
【0033】
【発明の実施の形態】上記のように、感光体の感光体層
中における各層の屈折率の違いにより多重反射が起こ
り、感光体が2nd=mλ(n:電荷輸送層の屈折率、
d:電荷輸送層の膜厚、λ:書き込み光の波長、m:整
数)の関係を満たすときに書き込み光が強められて濃淡
縞が発生するため、感光層の膜厚変動がある領域では濃
淡縞が発生してしまうのである。しかし、感光層の基体
側界面に、適切な凹凸を設けることで微細な濃淡縞を発
生させても、その濃淡縞の間隔が十分狭ければ、結果と
して濃淡縞の発生を肉眼で確認できなくなるという考え
に基づき、感光体の基体側界面をどのように制御すれば
濃淡縞画像の問題のない感光体を提供できるかというこ
とについて、鋭意検討を重ねた結果、感光層の膜厚変動
の大きな領域では、感光層の基体側界面の粗さをある程
度大きくなるよう制御することが好ましいが、膜厚変動
のほとんどない領域では感光層の基体側界面の粗さが大
きくなり過ぎると、感光層の基体側界面の変動に対応し
て微細なスジ画像が肉眼で観測されやすくなる傾向にあ
ることを見出した。
【0034】すなわち、感光層の膜厚変動が大きい基体
の上端部付近と、膜厚変動の小さい領域とでは、感光層
の基体側界面の粗さを変化させることにより、全体とし
て、均一な画像を形成することが可能な感光体を提供で
きることを見出したのである。本発明は、基体上に感光
層を設けた感光体であって、感光体の少なくとも一方の
端部から10〜80mmの部位における感光層の基体側
界面の粗さが、感光体の中央部における感光層の基体側
界面の粗さよりも大きいものであることを特徴とする感
光体である。感光体の少なくとも一方の端部から10〜
80mmにおける感光層の基体側界面の断面曲線の粗さ
が感光体の中心部に比べて大きいということは、感光体
の膜厚変動が大きいこと又は書き込み光の入射角が大き
くなる感光体の端部付近での感光層の基体側界面の粗さ
が大きいことを意味し、発生する濃淡縞の間隔を十分狭
くすることができるため、感光体端部付近のスジ状濃淡
縞を防止することができる。一方、感光体の膜厚変動が
小さく、書込み光の入射角の小さい感光体の中央付近で
は、感光体の製造環境等からくる最小限の膜厚変動に対
応できるだけの感光層の基体側界面の粗さを有していれ
ばよく、過度に感光層の基体側界面の粗さを大きくする
ことは、微細なスジ等の異常画像の発生を促し、好まし
くない。
【0035】本発明の感光体の感光層の基体側界面の粗
さを表すパラメータとしては、十点平均粗さ(Rz)を
が好ましい。Rzは、測定された断面曲線の上位5点の
山の高さの平均と、下位5点の谷の高さの平均の差であ
り、表面粗さを表すパラメータとして最も一般的に用い
られているものである。
【0036】本発明の感光体中央部における感光層の基
体側界面のRzが感光体の中心部に比べて大きい領域は
端部から10〜80mm、好ましくは、20〜80m
m、さらに好ましくは端部から80mm以下の画像形成
領域、特に好ましくは端部から70mm以下の画像形成
領域である。端部から10mm以下の領域では、画像形
成を行わないことが多いため、特別基体側界面の断面曲
線のRzを制御する必要はなく、端部から80mm以上
の領域では感光体の膜厚変動がすくなくなるため基体側
界面の断面曲線のRzを中央部より大きくする必要はな
い。
【0037】本発明の感光体の中央部の基体側界面の断
面曲線のRzよりも大きい端部から10〜80mmの領
域は、双方有していても書き込み光の入射角が大きいこ
とによる異常防止の点で好ましい。しかし、感光体の膜
厚変動の大きい側のみであっても効果はきわめて高い。
端部から80mm以内の画像領域の感光体の膜厚が、1
5mm以上、好ましくは20mm以上の範囲に亘って、
単調に、0.2μm/cm以上、好ましくは0.3μm
/cm以上の傾斜をもって、変化している領域での基体
側界面の断面曲線のRzを中央部より大きくすることが
不可欠である。感光体の膜厚変動が、上記のように大き
な領域では、書込み光の多重反射による濃淡縞が多数発
生しやすいため、感光体の基体側界面の断面曲線のRz
を大きくする必要がある。
【0038】本発明の感光体は、基体上に少なくとも電
荷発生物質及び電荷輸送物質を含有した感光層を設けた
構成であり、必要により下引層、保護層を設けるもでき
る。本発明の感光体は、電荷発生層と電荷輸送層を別々
に積層した積層型、電荷発生物質と電荷輸送物質が混合
されている単層型いずれの感光体においても優れた性能
を示す。本発明における感光層の基体側の断面曲線は、
感光層の形成によって感光層より基体側の層あるいは基
体が溶解、変形等が起こらない限り、感光層が積層され
る層あるいは基体の断面曲線を代用できる。すなわち、
感光体が下引層を有する場合には、下引層表面の断面曲
線を代用することができ、感光体が下引層を有していな
い場合には、基体表面の断面曲線を代用することができ
る。
【0039】本発明における断面曲線の測定方法として
は、光学的方法、電気的方法、電気化学的方法、物理的
方法等、再現性がよく、測定精度が高く、簡便な方法で
あればどのような方法であってもよいが、光学的方法、
物理的方法が簡便さの点で好ましく、中でも測定面が十
分な硬度を有している場合には、物理的方法で触芯式に
よる測定方法が、再現性、測定精度の点で最も好まし
い。測定面の硬度が十分でない場合には、光学的方法、
例えば、レーザー光を用いた形状測定顕微鏡等を用いる
ことも好ましい方法である。
【0040】本発明の感光体における端部から10〜8
0mmの感光層の基体側界面の断面曲線のRzの測定及
び管理する場所は、その範囲内であればどの場所であっ
てもよく、また、複数の箇所であっても問題はないが、
紙等の被写体の大きさが210〜300mm長の感光体
ドラムが、A3までの場合は300〜400mm長の感
光体ドラムが使用されることが多いため、感光体の端部
より50mmにおける場所で行うことが好ましい。
【0041】本発明の感光体の少なくとも一方の端部か
ら10〜80mmにおける感光層の基体側界面の断面曲
線のRzは、感光体中央部における感光層の基体側界面
の断面曲線のRzの1.05倍以上、好ましくは1.1
0倍以上、さらに好ましくは1.15〜1.50倍であ
る。感光体の少なくとも一方の端部から10〜80mm
における感光層の基体側界面の断面曲線のRzが、感光
体中央部における感光層の基体側界面の断面曲線のRz
に比べて1.05倍以下であると、帯状の濃淡縞が発生
しやすく、好ましくない。
【0042】本発明の感光体の感光体中央部における感
光層の基体側界面の断面曲線のRzは0.2〜2.0μ
m、好ましくは0.3〜1.8μm、さらに好ましくは
0.5〜1.5μmである。感光体中央部における感光
層の基体側界面の断面曲線のRzが0.2μm未満で
は、感光層の基体側界面の粗さが小さいため、感光体の
感光層の膜厚変動に伴う濃淡縞が目立ってしまい、濃淡
縞画像として問題となりやすい。感光体中央部における
感光層の基体側界面の断面曲線のRzが2.0μmを越
えると、振幅の大きい鋭い突起のような波が多数存在す
ることになるため、短絡による放電破壊や鋭い突起の周
辺に感光体材料が凝集しやすくなり、濃淡縞画像とは別
の異常画像が発生しやすく、スジ画像も発生しやすい。
【0043】本発明の感光体の少なくとも一方の端部か
ら10〜80mmにおける感光層の基体側界面の断面曲
線のRzは、Rzは0.5〜2.5μm、好ましくは
0.6〜2.0μm、さらに好ましくは0.7〜1.5
μmである。感光体中央部における感光層の基体側界面
の断面曲線のRzが0.5μm未満では、感光層の基体
側界面の粗さが小さいため、感光体の感光層の膜厚変動
に伴う濃淡縞が目立ってしまい、濃淡縞画像として問題
となりやすい。感光体の少なくとも一方の端部から10
〜80mmにおける感光層の基体側界面の断面曲線のR
zが2.5μmを越えると、振幅の大きい鋭い突起のよ
うな波が多数存在することになるため、短絡による放電
破壊や鋭い突起の周辺に感光体材料が凝集しやすくな
り、濃淡縞画像とは別の異常画像が発生しやすく好まし
くない。
【0044】本発明の感光体の感光層の基体側の断面曲
線の粗さを制御するためには、基体表面の断面曲線を制
御することがきわめて有効である。これは、感光体が、
下引層を有していない場合は当然であるが、下引層を有
している場合、基体に下引層を積層した後、感光層が積
層されるので、下引層が極端に厚いものでない限り、基
体表面の凹凸の多くは、下引層表面にも強く反映されて
いるためであり、下引層の組成、積層方法等を制御する
よりも基体表面の断面曲線を制御する方が容易で、かつ
効果がきわめて高いことによる。
【0045】好ましい基体表面の断面曲線は、本発明の
感光体の少なくとも一方の端部から10〜80mmにお
ける基体の断面曲線のRzは、感光体中央部における基
体の断面曲線のRzの1.05倍以上、好ましくは1.
10倍以上、さらに好ましくは1.15〜1.50倍で
ある。感光体の少なくとも一方の端部から10〜80m
mにおける基体の断面曲線のRzが、感光体中央部にお
ける基体の断面曲線のRzに比べて1.05倍以下であ
ると、帯状の濃淡縞が発生しやすくなり、好ましくな
い。
【0046】本発明の感光体の感光体中央部における基
体表面の断面曲線のRzは0.2〜2.0μm、好まし
くは0.3〜1.8μm、さらに好ましくは0.5〜
1.5μmである。感光体中央部における基体表面の断
面曲線のRzが0.2μm未満では、基体表面の粗さが
小さいため、感光層の基体側界面の粗さが小さくなり、
感光体の感光層の膜厚変動に伴う濃淡縞が目立ってしま
い、濃淡縞画像として問題となりやすい。感光体中央部
における基体表面の断面曲線のRzが2.0μmを越え
ると、振幅の大きい鋭い突起のような波が多数存在する
ことになるため、短絡による放電破壊や鋭い突起の周辺
に感光体材料が凝集しやすくなり、濃淡縞画像とは別の
異常画像が発生しやすく、スジ画像も発生しやすい。
【0047】本発明の感光体の少なくとも一方の端部か
ら10〜80mmにおける基体表面の断面曲線のRz
は、Rzは0.5〜2.5μm、好ましくは0.6〜
2.0μm、さらに好ましくは0.7〜1.5μmであ
る。感光体中央部における基体表面の断面曲線のRzが
0.5μm未満では、基体表面の粗さが小さいため、感
光層の基体側界面の粗さが小さくなり、感光体の感光層
の膜厚変動に伴う濃淡縞が目立ってしまい、濃淡縞画像
として問題となりやすい。感光体の少なくとも一方の端
部から10〜80mmにおける基体表面の断面曲線のR
zが2.5μmを越えると、振幅の大きい鋭い突起のよ
うな波が多数存在することになるため、短絡による放電
破壊や鋭い突起の周辺に感光体材料が凝集しやすくな
り、濃淡縞画像とは別の異常画像が発生しやすく好まし
くない。
【0048】本発明の感光体の基体としては、体積抵抗
1010Ω・cm以下の導電性を示すものが好ましく、例
えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、
銅、金、銀、白金、パラジウム等の金属金属又はこれら
金属を主成分とする合金をドラム状又はベルト状に形成
したものや、上記の金属、合金及び酸化錫、酸化インジ
ウム等のカルコゲン化合物をプラスチックフィルム、紙
等に真空蒸着、スパッタ、無電解メッキ等によって付着
させたベルトを例示することができる。
【0049】本発明の基体表面は、感光層との接着性を
向上させるために下引層の積層、陽極酸化皮膜形成、切
削、ブラスト等により表面加工を施されていることが好
ましい。また、上記のように、スジ状画像、濃淡縞の異
常画像を抑制するために基体表面を上記のように制御し
ていることが好ましく、基体の組成、作成条件等を制御
したり、物理的、化学的、電気化学的等の方法により荒
らすことが好ましい。中でも切削、ブラスト等の物理的
加工方法が荒らす効果が高く、好ましい方法である。
【0050】本発明の感光体の少なくとも一方の端部か
ら10〜80mmにおける感光層の基体側界面の断面曲
線の粗さを、感光体中央部における感光層の基体側界面
の断面曲線の粗さよりも以上大きくする方法としては、
少なくとも一方の端部から10〜80mmにおける感光
体の基体の表面状態を変えるため、少なくとも一方の端
部から10〜80mmの領域での基体の組成、作成条件
等を他の部分と異ならせたり、物理的、化学的、電気化
学的等の方法による基体表面の荒らし方を異ならせるこ
とにより実施することができる。
【0051】また、本発明の感光体が下引層を有してい
る場合、上記の基体表面状態の制御の他、少なくとも一
方の端部から10〜80mmの領域での下引層の組成、
膜厚、乾燥温度等の作製条件を異ならせたり、下引層形
成後、少なくとも一方の端部から10〜80mmの領域
での下引層表面を物理的、化学的、電気化学的等の方法
により荒らすことにより実施することができる。
【0052】本発明の感光体は、少なくとも一方の端部
から10〜80mmにおける感光層の基体側界面の断面
曲線の粗さを、感光体中央部における感光層の基体側界
面の断面曲線の粗さよりも大きいものであるが、基体側
界面の断面曲線の粗さを急激に変化させると、画像濃度
に段差が生じやすく好ましくないため、傾斜的に基体側
界面の断面曲線の粗さを変化させて、境界を明確に設け
ないことが好ましい。
【0053】本発明の感光体の下引層としては樹脂又は
白色顔料と樹脂を主成分としたもの及び導電性基体表面
を化学的あるいは電気化学的に酸化させた酸化金属膜等
が例示できるが、白色顔料と樹脂を主成分とするものが
好ましい。白色顔料としては、酸化チタン、酸化アルミ
ニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物が
挙げられ、中でも導電性基体からの電荷の注入防止性が
優れる酸化チタンを含有させることが最も好ましい。
【0054】下引層に用いる樹脂としては、ポリアミ
ド、ポリビニルアルコール、カゼイン、メチルセルロー
ス等の熱可塑性樹脂、アクリル、フェノール、メラミ
ン、アルキッド、不飽和ポリエステル、エポキシ等熱の
硬化性樹脂の一種又は多種の混合物を例示することがで
きる。このような下引層は、樹脂又は白色顔料と樹脂を
主成分としたものとを適当な溶剤、例えば、テトラヒド
ロフラン、ジクロロメタン、2−ブタノン、トルエン等
に分散して塗布することにより設けることができる。
【0055】本発明の感光体に用いる電荷発生剤として
は、例えば、モノアゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、トリス
アゾ系顔料、テトラキスアゾ顔料、トリアリールメタン
系染料、チアジン系染料、オキサジン系染料、キサンテ
ン系染料、シアニン系色素、スチリル系色素、ビリリウ
ム系染料、キナクリドン系顔料、インジゴ系顔料、ペリ
レン系顔料、多環キノン系顔料、ビスベンズイミダゾー
ル系顔料、インダスロン系顔料、スクアリリウム系顔
料、フタロシアニン系顔料等の有機系顔料及び染料や、
セレン、セレン−ヒ素、セレン−テルル、硫化カドミウ
ム、酸化亜鉛、酸化チタン、アモルファスシリコン等の
無機材料を使用することができ、電荷発生剤は一種又は
多種を、結着樹脂を用いて電荷輸送層を形成する。
【0056】本発明の電子写真感光体に用いる電荷輸送
材料としては、例えば、アントラセン誘導体、ピレン誘
導体、カルバゾール誘導体、テトラゾール誘導体、メタ
ロセン誘導体、フェノチアジン誘導体、ピラゾリン化合
物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチリルヒド
ラゾン化合物、エナミン化合物、ブタジエン化合物、ジ
スチリル化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾー
ル化合物、チアゾール化合物、イミダゾール化合物、ト
リフェニルアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、
アミノスチルベン誘導体及びトリフェニルメタン誘導体
等の一種あるいは多種を混合して使用することができ
る。
【0057】上記の電荷発生層、電荷輸送層を有する感
光層を形成する際に使用する結着樹脂としては、電気絶
縁性であり、公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬
化性樹脂及び光導電性樹脂等を使用することができ、適
当な結着樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポ
リビニルアセタール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、
(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネ−
ト、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、
エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、イソシア
ネート樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化
性アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリビニルカルバゾ
ール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等の
光導電性樹脂等一種の結着樹脂又は多種と結着樹脂の混
合物を挙げることができるが、特に、これらのものに限
定されるものではない。
【0058】感光層の形成は、乾式法、湿式法いずれの
方法も可能であるが、経済性の面から、浸漬塗工法、ス
プレー法、ロールコート法、ビードコート法、ノズルコ
ート法、スピナーコート法、リングコート法、ダイコー
ト法等の湿式法が好ましく、中でも浸漬塗工法が感光層
の平滑性、経済性の面で好ましい。
【0059】湿式法による感光層形成時に用いるよう溶
媒としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチ
ル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベン
ゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイ
ン等の一種又は多種の混合物が挙げられる。
【0060】電荷輸送層を作製する場合には、電荷輸送
層の均一性、感光体の電気的特性の安定性の面から、従
来より、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒が用いられ
てきた。しかし、環境への関心から、ハロゲン系溶媒の
使用量を削減する要求が高くなってきたため、ハロゲン
系溶剤の使用量を削減する要望が強いため、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン等の非ハロゲ
ン系溶剤を溶剤全体の25%以上、好ましくは50%以
上、より好ましくは80%以上とすることが好ましい。
しかし、これらの非ハロゲン系溶媒は、沸点が50℃以
上であるため、常温での蒸発速度が遅く、特に浸漬塗工
法による電荷輸送層の形成では、塗工開始側の膜厚変動
がジクロロメタン単独を溶媒に用いた場合よりも大き
い。しかし、本発明の感光体の少なくとも一方の端部か
ら10〜80mmにおける感光層の基体側界面の断面曲
線の粗さを、感光体中央部における感光層の基体側界面
の断面曲線の粗さよりも大きくしているため、感光層の
基体側界面の断面曲線の粗さが中央部より大きい端部か
ら10〜80mmの部分塗工開始側に用いることによ
り、濃淡縞画像問題は解決することができる。
【0061】本発明の感光体における感光層中には、レ
ベリング剤、酸化防止剤を添加してもよい。レベリング
剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニ
ルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖に
パーフルオロアルキル基を有するポリマー又はオリゴマ
ーが使用できる。酸化防止剤としては、ヒンダードフェ
ノール系化合物、硫黄系化合物、燐系化合物、ヒンダー
ドアミン系化合物、ピリジン誘導体、ピペリジン誘導
体、モルホリン誘導体等を例示することができる。
【0062】本発明の感光体の感光層の厚みは、感光体
の用いられる画像形成装置の求める静電特性、解像度に
応じて適宜選定され、例えば、5〜50μm程度が適当
であるが、高解像度が求められる15μm以下、好まし
くは14μm以下の場合に効果が高い。感光層の厚みが
15μm以下の感光体は、高解像度の画像形成が可能で
ある反面、感光体固有の情報も書き込み画像に重畳して
画像形成しやすいため、従来の感光体では濃淡縞、スジ
状画像による異常画像がきわめて起こりやすかったが、
本発明の感光体では、このような現象はほとんど起きる
ことはないものである。
【0063】本発明の感光体は、複写機、プリンター、
ファックス等の画像形成装置に用いることにより、きわ
めて高画質の画像形成が可能となる。本発明の画像形成
装置は、書き込み光が、非干渉光、可干渉光いずれにお
いても高画質の画像形成が可能であるが、特に高度の画
像処理、画像形成が容易な可干渉光を用いた場合におい
てもスジ状画像、濃淡縞の異常画像を発生させることな
いため、高解像度、高精細な画像品質の優れた画像形成
が可能となる。書き込み光の波長は特に制限はないが、
700nm以下、好ましくは675nm以下、特に好ま
しくは400〜600nmの高解像の書き込み画像を実
現することができる短波長の書き込み光に対しても、ス
ジ状画像、濃淡縞の異常画像を発生させることなく、本
発明の画像形成装置は、高解像度、高精細な画像品質の
優れた画像形成が可能となる。
【0064】本発明の画像形成装置の書き込み画像の階
調再現方法としては、特に制限はないが、多値方式によ
る階調再現方法においては、画素の濃度が多段階に設定
されるため、従来の感光体を用いた画像形成装置では濃
淡縞が目立ちやすく、特にパルス幅変調、パワー変調又
はパルス幅変調とパワー変調を組み合わせた場合、その
傾向がきわめて高かった。しかし、本発明の感光体を用
いた画像形成装置では、多値方式による階調再現方法で
あっても、濃淡縞が発生することはない。
【0065】本発明の画像形成装置の書き込み画像の解
像度は、制限されるものではないが、600dpi以
上、特に1000dpi以上の高解像度のときにおいて
も優れた画像品質の優れた画像形成が可能である。この
ような高解像度の書き込み画像では、感光体固有の情報
も書き込み画像に重畳されて画像形成されやすいため、
従来の感光体を用いた画像形成装置では、スジ状画像、
濃淡縞による異常画像が極めて起こりやすかったが、本
発明の感光体を用いた画像形成装置では、このような現
象はほとんど起きることはないものとなった。
【0066】次に、図面に基づいて、本発明の画像形成
装置について説明する。図4は、本発明画像形成装置を
説明するための概略図であり、下記のような例も本発明
の範疇に属するものである。図4において、感光体1は
少なくとも感光層を有している。感光体1はドラム状の
形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状の
ものであってもよい。帯電チャージャー3、転写前チャ
ージャー7、転写チャージャー10、分離チャージャー
11、クリーニング前チャージャー13には、コロトロ
ン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・
チャージャー)、帯電ローラ等が用いられ、公知の手段
がすべて使用可能である。これらの帯電器は感光体に接
触していても、非接触であってもよい。また、帯電器に
おいて直流成分に交流成分を重畳することも可能であ
る。
【0067】転写手段には、一般に上記の帯電器が使用
できるが、図に示されるように転写チャージャーと分離
チャージャーを併用したものが効果的である。また、画
像露光部5、除電ランプ2等の光源には、蛍光灯、タン
グステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム
灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(L
D)、エレクトロルミネッセンス(EL)等の発光物全
般を用いることができる。そして、所望の波長域の光の
みを照射するために、シャープカットフィルター、バン
ドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロ
イックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィル
ター等の各種フィルターを用いることもできる。
【0068】光源等は、図4に示される工程の他に光照
射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程又
は前露光等の工程を設けることにより、感光体に光が照
射される。そして、現像ユニット6により感光体1上に
現像されたトナーは、転写紙9に転写されるが、全部が
転写されるわけではなく、感光体1上に残存するトナー
も生ずる。このようなトナーは、ファーブラシ14およ
びブレード15により、感光体より除去される。クリー
ニングは、クリーニングブラシだけで行なわれることも
あり、クリーニングブラシにはファーブラシ、マグファ
ーブラシを始めとする公知のものが用いられる。
【0069】電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画
像露光を行うと、感光体表面上には正(負)の静電潜像
が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒
子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また、正
(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られ
る。このような現像手段には、公知の方法が適用され、
また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
【0070】以上の図示した電子写真プロセスは、本発
明における実施形態を例示するものであって、もちろん
他の実施形態も可能である。一方、光照射工程は、像露
光、クリーニング前露光、除電露光が図示されている
が、他に転写前露光、像露光のプレ露光及びその他公知
の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行うこともで
きる。
【0071】以上に示すような画像形成手段は、複写装
置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれ
ていてもよいが、プロセスカートリッジの形態でそれら
装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジと
は、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手
段、転写手段、クリーニング手段、除電手段を含んだ1
つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形状
等は多く挙げられるが、一般的な例として、図6に示す
ものが挙げられる。感光体16は、導電性支持体上に、
少なくとも感光層を有している。感光体16はドラム状
の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状
のものであってもよい。
【0072】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、これら実施例によって本発明はなんら限定
されるものではない。
【0073】実施例1 アルミニウムドラムの表面を先端が2Rのダイヤモンド
バイトにより切削して、直径90mm、長さ352m
m、厚さ2mmのアルミニウムドラムを作成した。アル
ミニウムドラムの切削において、端部から0〜80mm
の範囲はダイヤモンドバイトの送りを5.4mm/se
cとし、80〜100mmの範囲はバイトの送りを5.
4mm/secから5.0mm/secへ連続的に変化
させてアルミニウムドラムを作製した。端部から50m
m及び中央部におけるアルミニウムドラムの断面曲線を
表面粗さ計サーフコム1400Aにて測定した。Rzは
端部から50mmでは0.96μm、中央部では0.9
0μmであった。
【0074】アクリル樹脂〔アクリディックA−460
−60(大日本インキ化学工業製)〕15重量部、メラ
ミレ樹脂〔スーパーベッカミンL−121−60(大日
本インキ化学工業製)〕10重量部をメチルエチルケト
ン80重量部に溶解し、これに酸化チタン粉末〔TM−
1(富士チタン工業製)〕90重量部加え、ボールミル
で200時間分散し、下引層塗布液を調製した。
【0075】端部から50mmのアルミニウムドラム表
面の断面曲線のRzが0.96μmの側を上方にして、
アルミニウムドラムを下引層塗布液に浸漬した後、アル
ミニウムドラムを引き上げ、130℃で20分間乾燥し
て、約2.0μmの下引層を設けた。端部から50mm
及び中央部における下引層の断面曲線をアルミニウムド
ラムの断面曲線の場合と同様に測定し、Rzを求めたと
ころ、それぞれ端部から50mmでは0.97μm、中
央部では0.89μmであった。
【0076】次に、ブチラール樹脂〔エスレックBLS
(積水化学製)〕15重量部をシクロヘキサノン150
重量部に溶解し、これに下記構造式のトリスアゾ顔料1
0重量部を加えて、ボールミルで48時間分散した。
【0077】
【化1】
【0078】さらに、シクロヘキサノン210重量部を
加え、3時間分散を行った。これを固形分が1.5重量
%になるように攪拌しながらシクロヘキサノンで希釈し
た。こうして得られた電荷発生層用塗工液に、下引層を
形成したアルミニウムドラムを、下引層塗布したときと
同じ方法で浸漬した後、引き上げ、120℃、20分間
乾燥を行い、約0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0079】続いて、下記構造式の電荷輸送材料6重量
部、
【0080】
【化2】 ポリカーボネート樹脂〔パンライトK−1300(帝人
化成製)〕10重量部、シリコンオイル〔KF−50
(信越化学工業製)〕0.002重量部を90重量部の
テトラヒドロフランに溶解した。こうして得られて電荷
輸送層塗工液に、下引層/電荷発生層を形成したアルミ
ニウムドラムを下引層を塗工した方法と同じように浸漬
し、引き上げることにより、120℃、20分間下引層
と同様に乾燥を行い電荷発生層上に厚さ約20μmの電
荷輸送層を形成した。作製した感光体の膜厚分布は図1
に示すように、感光体の上端部に約0.3μm/cmの
膜厚傾斜を有していた。
【0081】書き込み光の波長が780nm、書き込み
画像の解像度が600dpi、パルス幅変調とパワー変
調を組み合わせ256階調の書込みが可能なimagi
ocolor2800(リコー製)に作製した感光体を
搭載した。全面均一の白黒ハーフトーン画像を出力した
ところ、均一な画像が得られ、濃淡縞の異常画像は認め
られなかった。また、カラーの風景写真をカラーコピー
したところ、高品質の画像が得られた。
【0082】実施例2 実施例1において、imagio color2800
を改造して、書き込み画像の解像度を1200dpiと
した以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を作製
し、全面均一の白黒ハーフトーン画像を出力したとこ
ろ、均一な画像が得られ、濃淡縞の異常画像は認められ
なかった。また、カラーの風景写真をカラーコピーした
ところ、高品質の画像が得られた。
【0083】実施例3 実施例1と同様にアルミニウムドラムを160本切削
し、160本目に切削したアルミニウムドラムを用いた
以外は、実施例1と同様に感光体を作製した。この感光
体の端部から50mm及び中央部における基体の断面曲
線を表面粗さ計サーフコム1400Aにて測定した。R
zは端部から50mmでは0.41μm、中央部では
0.37μmであった。作製した感光体を実施例1の画
像形成装置に搭載して全面均一の白黒ハーフトーン画像
を出力したところ、木目状の濃淡縞がうっすらと認めら
れた。しかし、カラーの風景写真をカラーコピーしたと
ころ、高品質の画像が得られた。
【0084】比較例1 実施例2におけるダイヤモンドバイトの送りを5.5m
m/secと一定にしてアルミニウムドラムを作製し
た。この感光体の端部から50mm及び中央部における
アルミニウムドラムの断面曲線を表面粗さ計サーフコム
1400Aにて測定した。Rzは端部から50mmでは
1.09μm、中央部では1.12μmであった。この
アルミニウムドラムを用いた以外は、実施例1と同様に
して感光体を作製した。作製した感光体を実施例2の画
像形成装置に搭載し、全面均一の白黒ハーフトーン画像
を出力したところ、感光体の上端部から100mm以上
の場所に相当する画像の約20%の部分に、幅約0.2
mm、長さ約3mmの微細な白スジが認められた。
【0085】実施例4 直径90mm、長さ352mm、厚さ2mmのアルミニ
ウムドラム表面をホーニング加工による粗面化を行っ
た。粗面化では、アルミニウムドラムの端部から0〜8
0mmの範囲の加工時間を他の部分に比べて20%長く
した。粗面化終了後、端部から50mm及び中央部にお
けるアルミニウムドラムの断面曲線を表面粗さ計サーフ
コム1400Aにて測定した。Rzは端部から50mm
では0.87μm、中央部では0.77μmであった。
【0086】アクリル樹脂〔アクリディックA−460
−60(大日本インキ化学工業製)〕15重量部、メラ
ミレ樹脂〔スーパーベッカミンL−121−60(大日
本インキ化学工業製)〕10重量部をメチルエチルケト
ン80重量部に溶解し、これに酸化チタン粉末〔TM−
1(富士チタン工業製)〕90重量部加え、ボールミル
で120時間分散し、下引層塗布液を調製した。粗面化
の加工時間の長い側を上方にして、アルミニウムドラム
を下引層塗布液に浸漬した後、アルミドラムを引き上
げ、130℃で20分間乾燥して、約3.5μmの下引
層を設けた。
【0087】次に、ポリビニルブチラール樹脂〔XYH
L(UCC製)〕2重量部を、メチルエチルケトン20
0重量部に溶解し、これに下記構造式のビスアゾ顔料1
0重量部を加えてボールミルで40時間分散した。
【0088】
【化3】
【0089】さらに、シクロヘキサノン200重量部を
加え、10時間分散を行った。これを固形分が1.5重
量%になるように攪拌しながらシクロヘキサノンで希釈
した。こうして得られた電荷発生層用塗工液に、下引層
を形成したアルミニウムドラムを浸漬塗工し、120
℃、20分間 下引層と同様に乾燥を行い、約0.2μ
mの電荷発生層を形成した。
【0090】下記構造式の電荷輸送材料1重量部、ビス
フェノールZ型ポリカーボネート1重量部、シリコンオ
イル〔KF−50(信越化学工業製)〕0.02重量部
を10重量部のテトラヒドロフランに溶解した。こうし
て得られた電荷輸送層塗工液に、下引層/電荷発生層を
形成したアルミニウムドラムを浸漬塗工し、120℃、
20分間下引層と同様に乾燥を行い、電荷発生層上に厚
さ約14μmの電荷輸送層を形成した。
【0091】
【化4】
【0092】imagio color2800を改造
して、書込み光の波長を504nm、書き込み画像の解
像度を1200dpiとした画像画像形成装置に搭載
し、全面均一の白黒ハーフトーン画像を出力したとこ
ろ、均一な画像が得られ、濃淡縞の異常画像は認められ
なかった。また、カラーの風景写真をカラーコピーした
ところ、高品質の画像が得られた。
【0093】実施例5 アルミニウムドラムの表面を先端が平坦なダイヤモンド
バイトにより切削して、直径90mm、長さ352m
m、厚さ2mmのアルミドラムを作製した。このアルミ
ニウムドラムを回転させながら、実施例4で用いた下引
層溶液をアルミドラム表面に5回塗布した。下引層溶液
を塗布する1回目には、端部から0〜80mmの範囲の
み、下引層溶液の吐出量とスプレーガンの移動速度を高
くした。2回目以降の塗工は、下引層溶液の吐出量とス
プレーガンの移動速度は一定とした。塗工後、130℃
で20分間乾燥して、約2.0μmの下引層を設けた。
【0094】端部から50mm及び中央部における下引
層の断面曲線のRzを実施例1と同様に求めたところ、
それぞれ端部から50mmでは0.83μm、中央部で
は0.72μmであった。作製した感光体を実施例5の
画像形成装置に搭載し、全面均一の白黒ハーフトーン画
像を出力したところ均一な画像が得られ、濃淡縞の異常
画像は認められなかった。また、カラーの風景写真をカ
ラーコピーしたところ、高品質の画像が得られた。
【0095】
【発明の効果】本発明によれば、感光体端部付近に発生
する帯状の濃淡縞及び微細なスジ等の異常画像を回避し
た高品質の画像形成が可能な感光体、この感光体を備え
た画像形成装置及び電子写真装置プロセスカートリッジ
が提供され、複写機、プリンター、ファックス等の電子
写真分野に寄与するところはきわめて大きいものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光体の膜厚分布を示す図である。
【図2】本発明の画像形成装置を示す概略図である。
【図3】本発明の電子写真装置用プロセスカートリッジ
を示す概略図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 除電ランプ 3 帯電チャージャ 4 イレーサ 5 画像露光部 6 現像ユニット 7 転写前チャージャ 8 レジストローラ 9 転写紙 10 転写チャージャ 11 分離チャージャ 12 分離爪 13 クリーニング前チャージャ 14 ファーブラシ 15 クリーニングブラシ 16 感光体 17 帯電チャージャ 18 クリーニングブラシ 19 画像露光部 20 現像ローラ

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に感光層を有する感光体であっ
    て、該感光体の少なくとも一方の端部から10〜80m
    mの部位における該感光層の基体側界面の粗さが、該感
    光体の中央部における該感光層の基体側界面の粗さより
    も大きいものであることを特徴とする感光体。
  2. 【請求項2】 該基体側界面の粗さが、十点平均粗さで
    ある請求項1に記載の感光体。
  3. 【請求項3】 該感光体の少なくとも一方の端部から1
    0〜80mmの部位における該感光層の基体側界面の十
    点平均粗さ(Rz1)が0.5〜2.5μmであり、該
    感光体の中央部における該感光層の基体側界面の十点平
    均粗さ(Rz2)が0.2〜2.0μmであって、かつ
    Rz1≧1.05×Rz2である請求項1又は2に記載
    の感光体。
  4. 【請求項4】 該感光体の少なくとも一方の端部から8
    0mm以内にある画像形成域の感光体の膜厚が、15m
    m以上の範囲に亘って単調に0.2μm/cm以上の傾
    斜を有して変化しているものである請求項1〜3のいず
    れかに記載の感光体。
  5. 【請求項5】 該感光層が湿式法により形成されたもの
    である請求項1〜4のいずれかに記載の感光体。
  6. 【請求項6】 該感光層の膜厚が、15μm以下である
    請求項1〜5のいずれかに記載の感光体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の感光体
    を備え、書き込み光に可干渉光を用いることを特徴とす
    る画像形成装置。
  8. 【請求項8】 該書き込み光の波長が、700nm以下
    である請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 多値方式による階調再現方法によって書
    き込み画像を感光体に出力させるものである請求項7又
    は8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 該書き込み画像の解像度が、600d
    pi以上である請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 少なくとも電子写真感光体を備えた電
    子写真装置用プロセスカートリッジであって、該電子写
    真感光体が、請求項1〜6のいずれかに記載の感光体で
    あることを特徴とする電子写真装置用プロセスカートリ
    ッジ。
  12. 【請求項12】 基体上に感光層を有する感光体であっ
    て、該感光体の少なくとも一方の端部から10〜80m
    mの部位における該基体表面の粗さが、該感光体の中央
    部における該基体表面の粗さよりも大きいものであるこ
    とを特徴とする感光体。
  13. 【請求項13】 該基体表面の粗さが、十点平均粗さで
    ある請求項12に記載の感光体。
  14. 【請求項14】 該感光体の少なくとも一方の端部から
    10〜80mmの部位における該基体表面の十点平均粗
    さ(Rz3)が0.5〜2.5μmであり、該感光体の
    中央部における該基体表面の十点平均粗さ(Rz4)が
    0.2〜2.0μmであって、かつRz3≧1.05×
    Rz4である請求項12又は13に記載の感光体。
  15. 【請求項15】 該感光体の少なくとも一方の端部から
    80mm以内にある画像形成域の感光体の膜厚が、15
    mm以上の範囲に亘って単調に0.2μm/cm以上の
    傾斜を有して変化しているものである請求項12〜14
    のいずれかに記載の感光体。
  16. 【請求項16】 該感光層が湿式法により形成されたも
    のである請求項12〜15のいずれかに記載の感光体。
  17. 【請求項17】 該感光層の膜厚が、15μm以下であ
    る請求項12〜16のいずれかに記載の感光体。
  18. 【請求項18】 請求項12〜17のいずれかに記載の
    感光体を備え、書き込み光に可干渉光を用いることを特
    徴とする画像形成装置。
  19. 【請求項19】 該書き込み光の波長が、700nm以
    下である請求項18に記載の画像形成装置。
  20. 【請求項20】 多値方式による階調再現方法によって
    書き込み画像を感光体に出力させるものである請求項1
    8又は19に記載の画像形成装置。
  21. 【請求項21】 該書き込み画像の解像度が、600d
    pi以上である請求項20に記載の画像形成装置。
  22. 【請求項22】 少なくとも電子写真感光体を備えた電
    子写真装置用プロセスカートリッジであって、該電子写
    真感光体が、請求項12〜17のいずれかに記載の感光
    体であることを特徴とする電子写真装置用プロセスカー
    トリッジ。
  23. 【請求項23】 基体上に、感光層、電荷発生層及び電
    荷輸送層を形成してなり、該電荷輸送層が浸漬塗工法に
    より形成され、該電荷輸送層の塗工開始側の感光体端部
    から10〜80mmの部位における該感光層の基体側界
    面が、該感光層の中央部における該感光層の基体側界面
    よりも荒れているものであることを特徴とする感光体。
  24. 【請求項24】 該電荷輸送層を形成する際に用いられ
    る溶液における全溶剤の25重量%以上の溶剤の沸点
    が、50°C以上である請求項23に記載の感光体。
  25. 【請求項25】 該感光層が湿式法により形成されたも
    のである請求項23又は24に記載の感光体。
  26. 【請求項26】 該感光層の膜厚が、15μm以下であ
    る請求項23〜25のいずれかに記載の感光体。
  27. 【請求項27】 請求項23〜26のいずれかに記載の
    感光体を備え、書き込み光に可干渉光を用いることを特
    徴とする画像形成装置。
  28. 【請求項28】 該書き込み光の波長が、700nm以
    下である請求項27に記載の画像形成装置。
  29. 【請求項29】 多値方式による階調再現方法によって
    書き込み画像を感光体に出力させるものである請求項2
    7又は28に記載の画像形成装置。
  30. 【請求項30】 該書き込み画像の解像度が、600d
    pi以上である請求項29に記載の画像形成装置。
  31. 【請求項31】 少なくとも電子写真感光体を備えた電
    子写真装置用プロセスカートリッジであって、該電子写
    真感光体が、請求項23〜26のいずれかに記載の感光
    体であることを特徴とする電子写真装置用プロセスカー
    トリッジ。
  32. 【請求項32】 基体上に、感光層、電荷発生層及び電
    荷輸送層を形成してなり、該電荷輸送層が浸漬塗工法に
    より形成され、該電荷輸送層の塗工開始側の感光体端部
    から10〜80mmの部位における該基体の表面粗さ
    が、該感光層の中央部おける該基体の断面曲線の表面粗
    さよりも大きいものであることを特徴とする感光体。
  33. 【請求項33】 該電荷輸送層を形成する際に用いられ
    る溶液における全溶剤の25重量%以上の溶剤の沸点
    が、50°C以上である請求項32に記載の感光体。
  34. 【請求項34】 該感光層が湿式法により形成されたも
    のである請求項32又は33に記載の感光体。
  35. 【請求項35】 該感光層の膜厚が、15μm以下であ
    る請求項32〜34のいずれかに記載の感光体。
  36. 【請求項36】 請求項32〜35のいずれかに記載の
    感光体を備え、書き込み光に可干渉光を用いることを特
    徴とする画像形成装置。
  37. 【請求項37】 該書き込み光の波長が、700nm以
    下である請求項36に記載の画像形成装置。
  38. 【請求項38】 多値方式による階調再現方法によって
    書き込み画像を感光体に出力させるものである請求項3
    6又は37に記載の画像形成装置。
  39. 【請求項39】 該書き込み画像の解像度が、600d
    pi以上である請求項38に記載の画像形成装置。
  40. 【請求項40】 少なくとも電子写真感光体を備えた電
    子写真装置用プロセスカートリッジであって、該電子写
    真感光体が、請求項32〜35のいずれかに記載の感光
    体であることを特徴とする電子写真装置用プロセスカー
    トリッジ。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005017579A (ja) * 2003-06-25 2005-01-20 Konica Minolta Business Technologies Inc 有機感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
US8298733B2 (en) 2003-11-10 2012-10-30 Fuji Electric Co., Ltd. Electrophotographic photosensitive member
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