JP2005017579A - 有機感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

有機感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、1200dpi以上の高解像度の電子写真画像を形成するに当たり、有機感光体を長時間使用し、膜厚減耗が進んでも、ドット画像の潜像形成の大きさやコントラストの劣化を防止し、高階調、高精細の電子写真画像を形成できる有機感光体を提供することであり、該有機感光体を用いたプロセスカートリッジ、画像形成装置、画像形成方法を提供することである。
【解決手段】導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した構成を有し、且つ10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定において、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が8〜15μmであることを特徴とする有機感光体。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やプリンターの分野において用いられる有機感光体(以下、単に感光体ともいう)、及び該有機感光体を用いたプロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真画像の高画質化のために、有機感光体上にスポット径が小さい露光光源を用いて微細な潜像形成を行い、微細なドット画像を形成する技術が開発されている。例えば、スポット径が4000μm以下の光源を用いて有機感光体上に高精細の潜像を形成する方法が知られている(特許文献1)。このような小径スポット露光方式で、正確な潜像を形成するには、有機感光体への像露光による潜像形成時に、露光により発生する電荷キャリアの拡散を小さくすることが重要である。即ち、画像情報を静電潜像として忠実に再現するためには露光/未露光部の電位コントラストが十分確保されている必要があるが、これは発生キャリアが表面電荷に到達するまでのキャリアの拡散を押さえることが重要である。例えば1200dpiのような高密度画像の潜像劣化は、電荷輸送層の拡散定数(D)とドリフト移動度(μ)との比D/μが大きくなると静電潜像形成時の拡散の効果が無視できず、電荷輸送層の膜厚が大きくなると潜像劣化は大きくなると記述されている(非特許文献1)。更に1ドットの潜像の解析結果から、電荷輸送層のドリフト移動度(μ)が大きくなるほど潜像の拡散が大きくなることも報告されている。(非特許文献2)このため高解像度のプロセスにおいては電荷輸送層を薄膜化し、静電潜像の拡散を防止する有機感光体が既に提案されている(特許文献2)。
【0003】
しかしながら、これらの提案された有機感光体は、感光体の耐久性の面では、十分な解決とはなり得ていない。即ち、有機感光体は一般的に帯電能、感度等の膜厚の膜厚依存性が大きく、繰り返し使用による膜厚減耗は、カブリや黒ポチ等の画像欠陥増大の原因と成りやすい。特に、感光層を薄膜化した有機感光体では、静電潜像形成時の帯電電位の負荷条件が、単位膜厚当たりの電界強度を大きくする傾向にあり、繰り返し使用におけるドット画像の劣化や残留電位上昇などの問題が発生しやすい。
【0004】
更に、最近のデジタル複写機,プリンター等の電子写真装置は高画質化の追求と共に、小型,高速化が進み、感光体特性として高速化に対応した高感度化と、耐摩耗性向上による長寿命化の両方が要求されている。
【0005】
前記した、高画質化、小型化、高速化の要求を満たすために、感光体の感度の時間応答性を高めることが要求されている。これらの要求を満たすために、従来高感度の電荷発生物質を開発する努力がなされてきた。その結果、代表的な高感度の電荷発生物質として、Y型フタロシアニン等のフタロシアニン顔料(Cu−Kα特性X線のスペクトルで、ブラッグ角2θが27.3°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料)が開発され、該顔料を用いた電子写真感光体が実用化されている(非特許文献3)。しかしながら、これらの電子写真感光体は、感光体のラインスピードが速く、帯電時間や露光工程から現像工程間迄の移動時間が短い高速の画像形成プロセスで、帯電電位が安定せず、ドット画像の劣化や残留電位上昇が発生し、カブリが発生したり、画像濃度が低下したりしやすい。
【0006】
即ち、高画質、高速特性が要求される有機感光体においては、繰り返し使用に伴う感光体の膜厚変化が、ドット画像の静電潜像の大きさや電位コントラストの形成に作用し、ドット画像の劣化や残留電位上昇が発生し、カブリが発生したり、画像濃度が低下したりしやすい。特に、1200dpi(dpiとは2.54cm当たりのドット数)以上のドット画像が要求され、階調再現性が重視される写真画像のプリント画像等では感光体の膜厚減耗が引き起こすドット画像の劣化が発生しやすく、これを防ぐことが必要である。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−272197号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平5−119503号公報
【0009】
【非特許文献1】
日本画像学会誌第38巻第4号296頁
【0010】
【非特許文献2】
富士時報第75巻第3号194頁
【0011】
【非特許文献3】
電子写真学会誌,29(3),250(1990)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述のような従来技術の問題点を解決して、1200dpi以上の高解像度の電子写真画像を形成するに当たり、有機感光体を長時間使用し、膜厚減耗が進んでも、ドット画像の潜像形成の大きさやコントラストの劣化を防止し、画像濃度の低下が少なく、高階調、高精細の電子写真画像を形成できる有機感光体を提供することであり、且つ高速のプロセススピードに対応できる有機感光体を提供することであり、該有機感光体を用いたプロセスカートリッジ、画像形成装置、画像形成方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明者等は上記課題について鋭意検討した結果、1200dpi以上の高解像度で且つ高速特性を要求される電子写真画像を形成するには、繰り返し使用中に発生する有機感光体の膜厚減耗により発生するドット画像の静電潜像の大きさやコントラストの劣化を防止することが重要であることに思い至った。その為には、有機感光体への像露光により発生したキャリアの拡散を防止し、ドット画像の静電潜像の大きさやコントラストの感光体の膜厚依存性を小さくし、有機感光体の膜厚が変化しても、ドット画像の変化が小さく、高精細のドッド画像が、大きさ及びコントラスト共に、安定して形成でき、且つ高速で形成することが重要であることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明の有機感光体を構成する電荷発生層(以下、CGLとも云う)でのキャリア発生、電荷発生層から電荷輸送層(以下、CTLとも云う)へのキャリア注入、CTLでのキャリアの輸送等、帯電及び像露光により発生したキャリアの分布を有機感光体全体で捕らえ、該キャリアの分布のばらつきを抑制することにより、有機感光体の膜厚を薄膜化した場合に発生しやすいドット画像の静電潜像の膜厚による変動を小さくできることを見いだし、本発明を完成した。本発明の目的は、以下の構成を持つことにより達成される。
【0014】
1.1200dpi以上の解像度でデジタル画像の書き込みを行い、静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置に用いられる有機感光体において、導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した構成を有し、且つ10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定において、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が8〜15μmであることを特徴とする有機感光体。
【0015】
2.前記電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有量が20〜35質量%であることを特徴とする前記1に記載の有機感光体。
【0016】
3.前記有機感光体が更に表面保護層を有することを特徴とする前記1又は2に記載の有機感光体。
【0017】
4.1200dpi以上の解像度で有機感光体上にデジタル画像の書き込みを行い、静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段の少なくとも1つと導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した構成を有し、且つ10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定において、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が8〜15μmである有機感光体とを有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
【0018】
5.少なくとも有機感光体、帯電手段、露光手段及び現像手段を有し、1200dpi以上の解像度で有機感光体上にデジタル画像の書き込みを行い、静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置において、該有機感光体が導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した構成を有し、且つ10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定において、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が8〜15μmであることを特徴とする画像形成装置。
【0019】
6.前記有機感光体の帯電電位を200〜400V以下で画像形成を行うことを特徴とする前記5に記載の画像形成装置。
【0020】
7.前記有機感光体の線速を300mm/sec以上で画像形成を行うことを特徴とする前記5又は6に記載の画像形成装置。
【0021】
8.少なくとも有機感光体、帯電工程、露光工程及び現像工程を有し、1200dpi以上の解像度で有機感光体上にデジタル画像の書き込みを行い、静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成方法において、該有機感光体が導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した構成を有し、且つ10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定において、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が8〜15μmであることを特徴とする画像形成方法。
【0022】
9.帯電電位が200〜400Vの条件で、デジタル画像の書き込みを行い、デジタル画像の静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置に用いられる有機感光体において、導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した構成を有し、且つ10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定において、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が8〜15μmであることを特徴とする有機感光体。
【0023】
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明の有機感光体は、導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した構成を有し、且つ10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定において、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が8〜15μmであることを特徴とする。
【0024】
有機感光体が上記構造を有することにより、1200dpi以上のドット画像の潜像形成が可能となり、細線再現性が良好で、且つ繰り返し、多数枚の画像形成を行なっても、画像品質が劣化しない有機感光体を提供することができる。
【0025】
本発明の有機感光体は導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層し、且つ10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定において、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であることを特徴とする。
【0026】
即ち、10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定とは、絶縁層の膜厚が20μmの有機感光体を仮定すると、200Vの帯電電位を付加した条件での過渡光電流(TOF)の測定であり、比較的弱い電界強度での過渡光電流(TOF)の測定を意味する。本発明はこの比較的弱い電界強度での過渡光電流(TOF)の測定から、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が8〜15μmである有機感光体は、電荷発生層(以下、CGLとも云う)でのキャリア発生、電荷発生層から電荷輸送層(以下、CTLとも云う)へのキャリア注入、CTLでのキャリアの輸送等の課程で発生するキャリアの拡散を小さくし、該有機感光体を長期に使用し、膜厚が減少しても、1200dpi以上の解像度の高画質の電子写真画像の品質の変動を小さくし、細線再現性、階調性、及び鮮鋭性等の品質を良好に保つことができる。
【0027】
ここで、10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定の測定方法と時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であることについて説明する。
【0028】
TOFの測定条件
TOFの測定は公知の一般的な方法で行うことができる。
【0029】
露光光源波長:感光体の分光感度で最大感度に近い波長を用いる(最大感度×0.9以上の波長の単波長光):本実施例では露光光源にはXeフラッシュランプ(浜松フォトニクス製)を用い、NDフィルターとバンドパスフィルターを通過した780nmの単色光を用いた。
【0030】
露光強度は表面電荷を1/10以下に低減できる光量を基準に条件出しを行い適正な波形が検知できるのを確認してから測定した。
【0031】
パルス発光時間:2μsec
サンプリング速度 1μsec
帯電電位Vは、電荷発生層、電荷輸送層及び絶縁性中間層(10Ω・cm以上)の膜厚合計をdとした場合のV/dが10V/μmとなるように設定する。
【0032】
次に、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であることについて説明する。
【0033】
図1は、有機感光体の10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定のデータである。横軸(X軸)が時間軸(μ秒=μsec)、縦軸(Y軸)は検出電流値(最大電流値を1として規格化した相対電流値)を示す。
【0034】
図2は、図1のデータから得られる時間に対する検出電流の積算値をプロットした曲線である。横軸(X軸)が時間軸(μ秒=μsec)、縦軸(Y軸)は検出電流の積算値を示す。
【0035】
本発明の接線とは図2のX、Y軸の交点即ち原点を起点とした接線Aと3000μsecを起点とした接線Bの交差角αが70°以上の範囲にあることを意味する。
【0036】
本発明の有機感光体は10V/μmの電界強度の測定により得られる上記角度αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が8〜15μmであるように構成したとき、解像度の膜厚依存性が小さく、且つ長期使用により有機感光体の膜厚が減耗しても、解像度の高い画像を得ることが出来る。交差角αが70°未満になると応答遅れのキャリアの影響が無視できなくなり、繰り返し使用時の残留電位上昇などの問題が発生する。尚、交差角αの上限値は、理論的には90°である。
【0037】
本発明において、有機感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能の少なくとも一方の機能を有機化合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機感光体を全て含有する。
【0038】
本発明の電荷輸送層とは、光露光により電荷発生層で発生した電荷キャリアを有機感光体の表面に輸送する機能を有する層を意味し、該電荷輸送機能の具体的な検出は、電荷発生層と電荷輸送層を導電性支持体上に積層し、光導伝性を検知することにより確認することができる。
【0039】
本発明の有機感光体の層構成は、基本的には導電性支持体上に電荷発生層及び電荷輸送層の感光層から構成される。
【0040】
本発明の有機感光体に10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定において、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上の特性を付与するには、電荷発生層(CGL)に用いる電荷発生物質(CGM)と電荷輸送層(CTL)に用いる電荷輸送物質(CTM)の組み合わせを選択することが重要である。即ち、CGMには電荷キャリア発生効率が高い顔料を用い、電荷輸送層に用いられるCTMには電荷発生層から電荷キャリアの注入効率が良好な電荷輸送物質を用いて、電荷発生層で発生したキャリアの電荷輸送層中でのばらつきを小さくすることにより、前記2つの接線の交差角αが70°以上とした有機感光体を作製することができる。
【0041】
このように、本発明の有機感光体を作製するには、前記したCGMとCTMの組み合わせを選択することが重要であるが、同時に電荷発生層のバインダー樹脂や電荷輸送層のバインダー樹脂によっても電荷発生効率、電荷注入効率、電荷輸送性等が微妙に変化するので、電荷輸送層、電荷発生層及び下記に述べる中間層等の全ての構成を選択することにより、前記2つの接線の交差角を70°以上に構成することが必要である。
【0042】
以下に本発明に用いられる具体的な感光体の構成について記載する。
導電性支持体
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状或いは円筒状の導電性支持体が用いられる。
【0043】
本発明の円筒状の導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真直度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難になる。
【0044】
導電性支持体の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗10Ωcm以下が好ましい。
【0045】
本発明で用いられる導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100〜200g/l、アルミニウムイオン濃度は1〜10g/l、液温は20℃前後、印加電圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常20μm以下、特に10μm以下が好ましい。
【0046】
感光層
電荷発生層
電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
【0047】
本発明の有機感光体には、電荷発生物質としてフタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニウム顔料などを、単独又は併用して用いることができる。これらの顔料の中でも、高感度で且つ電位安定性が良好なチタニルフタロシアニン顔料、ガリウムフタロシアニン顔料、ぺリレン顔料等が好ましく用いられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θが27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイミダゾールペリレン、Cu−Kαの特性X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)において、少なくとも7.4°、16.6°、25.5°、28.3°の位置に回折ピークを有するクロルガリウムフタロシアニン顔料、又は少なくとも7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°、28.1°の位置に回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料等が繰り返し使用に伴う帯電性能や感度の変化がほとんどなく、良好に用いられる。
【0048】
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.1μm〜2μmが好ましい。
【0049】
電荷輸送層
本発明の有機感光体の電荷輸送層は基本的には電荷輸送物質(CTM)と該CTMを分散させ膜形成機能を有するバインダー樹脂等から構成される。
【0050】
電荷輸送物質としては、例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ベンジジン化合物、ピラゾリン誘導体、スチルベン化合物、オキサゾロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセンなどを単独で、或いは併用して用いることができる。これらの電荷輸送物質の中でも、前記した電荷発生物質と組み合わせて、2つの接線の交差角αが70°以上の有機感光体を作製し、安定した電子写真特性(帯電能や感度等)を得るには、電荷輸送物質をトリフェニルアミン誘導体、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物から選択することが好ましい。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。
【0051】
又、電荷輸送層のバインダー樹脂としては、誘電率が小さいバインダー樹脂を用いることが好ましく、ポリスチレン樹脂、スチレンブタジエン共重合体等が挙られる。
【0052】
電荷輸送層には必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。
電荷輸送層(CTL)に用いられるバインダー樹脂としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂いずれの樹脂かを問わなが、誘電率が小さいバインダー樹脂を用いることが好ましく、特に好ましいバインダー樹脂としては、ポリスチレン樹脂、スチレンブタジエン共重合体、ポリカーボネート等を単独で、或いはブレンドして用いることが好ましい。
【0053】
電荷輸送層中の電荷輸送物質の割合がは20〜35質量%が好ましい。電荷輸送物質の割合が35質量%を超えるとドット画像のの拡散が大きくなりやすく、20質量%未満では電荷輸送能が低下し、残留電位が増加し、画像濃度が低下しやすい。
【0054】
又、電荷輸送層は複数の電荷輸送層で構成してもよい。本発明の電荷輸送層の膜厚は8〜15μmであるが、更に9〜14μmがより好ましい。電荷輸送層の膜厚が8μm未満では、帯電電位の電位保持能が低下しやすく、黒ポチやカブリが発生しやすく、15μmを超えると、電荷輸送層中でのキャリアの拡散が大きくなり、ドット画像が拡大し、鮮鋭性、階調性が劣化しやすい。
【0055】
中間層
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、導電性支持体からの電荷の注入を防止できるブロッキング機能を有する中間層を設けることが好ましい。
【0056】
ブロッキング機能を有する中間層としては、ポリアミド樹脂等を用いた下引き層、無機微粒子を含有させた下引き層を兼ねた中間層、有機金属化合物とシランカップリング剤等から形成される無機質中間層等が前記したブロッキング性と導電性支持体或いは電荷発生層との接着性を両立させる上で好ましく用いられる。
【0057】
本発明の中間層は実質的に半導電性又は絶縁層である。ここで半導電性又は絶縁層とは、体積抵抗が1×10Ω・cm以上であることを意味し、1×10〜1015Ω・cmが好ましい。又、本発明の中間層の体積抵抗は好ましくは1×10〜1014Ω・cm、更に好ましくは、1×10〜1×1013Ω・cmが良い。体積抵抗は下記のようにして測定できる。
【0058】
測定条件;JIS:C2318−1975に準ずる。
測定器:三菱油化社製Hiresta IP
測定条件:測定プローブ HRS
印加電圧:500V
測定環境:30±2℃、80±5RH%
体積抵抗が1×10未満では中間層が導電性に近くなり、電界強度が10V/μm未満になりやすい。又、導電性支持体からの電荷ブロッキング性が低下し、電子写真感光体の電位保持性も劣化し、黒ポチ等の画像欠陥も発生しやすく、良好な画質が得られない。一方1×1015Ω・cmより大きいと繰り返し画像形成で残留電位が増大しやすく、良好な画質が得られない。
【0059】
尚、本発明では体積抵抗が1×10未満の層は導電層とみなし、本発明の電界強度(10V/μm)の算出に当たっては、感光体の膜厚合計から除くものとする。
【0060】
本発明の中間層としては、導電性支持体上にN型半導性粒子を含有する中間層を設が好ましい。
【0061】
ここで、N型半導性粒子とは、主たる導電性キャリアを電子とする性質をもつ微粒子を示す。すなわち、導電性キャリアを電子とする性質とは、該N型半導性粒子を絶縁性バインダーに含有させることにより、基体からのホール注入を効率的にブロックし、また、感光層からの電子に対してはブロッキング性を示さない性質を有するものをいう。
【0062】
ここで、N型半導性粒子の判別方法について説明する。
導電性支持体上に膜厚5μmの中間層(中間層を構成するバインダー樹脂中に粒子を50質量%分散させた分散液を用いて中間層を形成する)を形成する。該中間層に負極性に帯電させて、光減衰特性を評価する。又、正極性に帯電させて同様に光減衰特性を評価する。
【0063】
N型半導性粒子とは、上記評価で、負極性に帯電させた時の光減衰が正極性に帯電させた時の光減衰よりも大きい場合に、中間層に分散された粒子をN型半導性粒子という。
【0064】
前記N型半導性粒子は、具体的には酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等の微粒子が挙げられるが、本発明では、特に酸化チタンが好ましく用いられる。
【0065】
本発明に用いられるN型半導性粒子の平均粒径は、数平均一次粒径において10nm以上500nm以下の範囲のものが好ましく、より好ましくは10nm〜200nm、特に好ましくは、15nm〜50nmである。
【0066】
数平均一次粒径の値が前記範囲内にあるN型半導性粒子を用いた中間層は層内での分散を緻密なものとすることができ、十分な電位安定性、及び黒ポチ発生防止機能を有する。
【0067】
前記N型半導性粒子の数平均一次粒径は、例えば酸化チタンの場合、透過型電子顕微鏡観察によって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒子を一次粒子として観察し、画像解析によりフェレ径の数平均径として測定される。
【0068】
本発明に用いられるN型半導性粒子の形状は、樹枝状、針状および粒状等の形状があり、このような形状のN型半導性粒子は、例えば酸化チタン粒子では、結晶型としては、アナターゼ型、ルチル型及びアモルファス型等があるが、いずれの結晶型のものを用いてもよく、また2種以上の結晶型を混合して用いてもよい。その中でもルチル型のものが最も良い。
【0069】
N型半導性粒子に行われる疎水化表面処理の1つは、複数回の表面処理を行い、かつ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理が反応性有機ケイ素化合物による表面処理を行うものである。また、該複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種類以上の表面処理であり、最後に反応性有機ケイ素化合物の表面処理を行うことが好ましい。
【0070】
尚、アルミナ処理、シリカ処理、ジルコニア処理とはN型半導性粒子表面にアルミナ、シリカ、或いはジルコニアを析出させる処理を云い、これらの表面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアにはアルミナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。又、反応性有機ケイ素化合物の表面処理とは、処理液に反応性有機ケイ素化合物を用いることを意味する。
【0071】
この様に、酸化チタン粒子の様なN型半導性粒子の表面処理を少なくとも2回以上行うことにより、N型半導性粒子表面が均一に表面被覆(処理)され、該表面処理されたN型半導性粒子を中間層に用いると、中間層内における酸化チタン粒子等のN型半導性粒子の分散性が良好で、かつ黒ポチ等の画像欠陥を発生させない良好な感光体を得ることができるのである。
【0072】
又、本発明に用いられる中間層は前記半導性粒子をバインダー樹脂中に分散し中間層を形成することが好ましい。該中間層のバインダー樹脂としては、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられる。これら下引き樹脂の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さくできる樹脂としてはポリアミド樹脂が好ましい。又、前記半導性粒子の平均粒径は0.01〜1μmが好ましい。このような中間層の膜厚は、0.5〜20μmが好ましい。
【0073】
本発明に用いられる酸化チタン粒子の形状は、樹枝状、針状および粒状等の形状があり、このような形状の酸化チタン粒子は、例えば酸化チタン粒子では、結晶型としては、アナターゼ型、ルチル型及びアモルファス型等があるが、いずれの結晶型のものを用いてもよく、また2種以上の結晶型を混合して用いてもよい。その中でもルチル型で且つ粒状のものが最も良い。
【0074】
本発明の酸化チタン粒子は表面処理されていることが好ましく、表面処理の1つは、複数回の表面処理を行い、かつ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理が反応性有機ケイ素化合物を用いた表面処理を行うものである。また、該複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種類以上の表面処理を行い、最後に反応性有機ケイ素化合物を用いた表面処理を行うことが好ましい。
【0075】
尚、アルミナ処理、シリカ処理、ジルコニア処理とは酸化チタン粒子表面にアルミナ、シリカ、或いはジルコニアを析出させる処理を云い、これらの表面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアにはアルミナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。又、反応性有機ケイ素化合物の表面処理とは、処理液に反応性有機ケイ素化合物を用いることを意味する。
【0076】
この様に、酸化チタン粒子の様な酸化チタン粒子の表面処理を少なくとも2回以上行うことにより、酸化チタン粒子表面が均一に表面被覆(処理)され、該表面処理された酸化チタン粒子を中間層に用いると、中間層内における酸化チタン粒子等の酸化チタン粒子の分散性が良好で、かつ黒ポチ等の画像欠陥を発生させない良好な感光体を得ることができるのである。
【0077】
上記反応性有機ケイ素化合物としては下記一般式(1)で表される化合物が挙げられるが、酸化チタン表面の水酸基等の反応性基と縮合反応をする化合物であれば、下記化合物に限定されない。
【0078】
一般式(1)
(R)−Si−(X)4−n
(式中、Siはケイ素原子、Rは該ケイ素原子に炭素が直接結合した形の有機基を表し、Xは加水分解性基を表し、nは0〜3の整数を表す。)
一般式(1)で表される有機ケイ素化合物において、Rで示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基を挙げられる。また、Xの加水分解性基としてはメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、アシルオキシ基が挙げられる。
【0079】
また、一般式(1)で表される有機ケイ素化合物は、単独でも良いし、2種以上組み合わせて使用しても良い。
【0080】
また、一般式(1)で表される有機ケイ素化合物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていても良い。同様に、nが2以下の場合、複数のXは同一でも異なっていても良い。又、一般式(1)で表される有機ケイ素化合物を2種以上を用いるとき、R及びXはそれぞれの化合物間で同一でも良く、異なっていても良い。
【0081】
又、表面処理に用いる好ましい反応性有機ケイ素化合物としてはポリシロキサン化合物が挙げられる。該ポリシロキサン化合物の分子量は1000〜20000のものが一般に入手しやすく、又、黒ポチ発生防止機能も良好である。
【0082】
特にメチルハイドロジェンポリシロキサンを最後の表面処理に用いると良好な効果が得られる。
【0083】
中間層、電荷発生層、電荷輸送層等の層形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
【0084】
次に有機感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお保護層は前記円形量規制型塗布加工方法を用いるのが最も好ましい。前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。
【0085】
次に、本発明の有機感光体を用いた画像形成装置について説明する。
図3は本発明の有機感光体を用いた画像形成装置の断面概略図である。
【0086】
図3に示す画像形成装置1は、デジタル方式による画像形成装置であって、画像読取り部A、画像処理部B、画像形成部C、転写紙搬送手段としての転写紙搬送部Dから構成されている。
【0087】
画像読取り部Aの上部には原稿を自動搬送する自動原稿送り手段が設けられていて、原稿載置台11上に載置された原稿は原稿搬送ローラ12によって1枚宛分離搬送され読み取り位置13aにて画像の読み取りが行われる。原稿読み取りが終了した原稿は原稿搬送ローラ12によって原稿排紙皿14上に排出される。
【0088】
一方、プラテンガラス13上に置かれた場合の原稿の画像は走査光学系を構成する照明ランプ及び第1ミラーから成る第1ミラーユニット15の速度vによる読み取り動作と、V字状に位置した第2ミラー及び第3ミラーから成る第2ミラーユニット16の同方向への速度v/2による移動によって読み取られる。
【0089】
読み取られた画像は、投影レンズ17を通してラインセンサである撮像素子CCDの受光面に結像される。撮像素子CCD上に結像されたライン状の光学像は順次電気信号(輝度信号)に光電変換されたのちA/D変換を行い、画像処理部Bにおいて濃度変換、フィルタ処理などの処理が施された後、画像データは一旦メモリに記憶される。
【0090】
画像形成部Cでは、画像形成ユニットとして、像担持体であるドラム状の感光体21と、その外周に、該感光体21を帯電させる帯電手段(帯電工程)22、帯電した感光体の表面電位を検出する電位検出手段220、現像手段(現像工程)23、転写手段(転写工程)である転写搬送ベルト装置45、前記感光体21のクリーニング装置(クリーニング手段、クリーニング工程)26及び光除電手段(光所電荷発生工程)としてのPCL(プレチャージランプ)27が各々動作順に配置されている。また、現像手段23の下流側には感光体21上に現像されたパッチ像の反射濃度を測定する反射濃度検出手段222が設けられている。感光体21には、本発明の有機感光体を使用し、図示の時計方向に駆動回転される。
【0091】
回転する感光体21へは帯電手段22による一様帯電がなされた後、像露光手段(像露光工程)としての露光光学系30により画像処理部Bのメモリから呼び出された画像信号に基づいた像露光が行われる。書き込み手段である像露光手段としての露光光学系30は図示しないレーザダイオードを発光光源とし、回転するポリゴンミラー31、fθレンズ34、シリンドリカルレンズ35を経て反射ミラー32により光路が曲げられ主走査がなされるもので、感光体21に対してAoの位置において像露光が行われ、感光体21の回転(副走査)によって静電潜像が形成される。本実施の形態の一例では画像部に対して露光を行い静電潜像を形成する。
【0092】
本発明の有機感光体には、1200dpi以上の解像度でデジタル画像の書き込みを行い、静電潜像を形成することを前提としている。このような高解像度のドット画像の静電潜像を感光体に形成するには、像露光をスポット面積が5.00×10−10(500μm)以下の露光ビームを用いて行うことが好ましい。
【0093】
このような小径のビーム露光を行っても、本発明の有機感光体は、該スポット面積に対応した静電画像を忠実に形成することができ、1200dpi(dpiとは2.54cm当たりのドット数)以上のドット画像を持つ、鮮鋭性が良好で、階調性が豊かな電子写真画像を達成することができる。本発明の有機感光体に形成するドット画像数は1200dpi以上であるが、好ましくは1200〜3000dpi、より好ましくは1200〜2500dpiである。該ドット画像数を大きくする為には、前記露光ビームのスポット面積をより小さくして、感光体上に、露光することが必要である。
【0094】
前記露光ビームのスポット面積とは該ビーム光の強度がピーク強度の1/e以上の光強度に対応する面積で表される。
【0095】
用いられる露光ビームとしては半導体レーザを用いた走査光学系、及びLEDや液晶シャッター等の固体スキャナー等があり、光強度分布についてもガウス分布及びローレンツ分布等があるがそれぞれのピーク強度の1/eまでの部分をスポット面積とする。
【0096】
本発明の感光体21には、200〜400Vの帯電電位を付加することが好ましい。このような低電圧の帯電電位を付加した条件で像露光を行うと、キャリアの拡散を伴わずにドット潜像が形成され、前記像露光のスポット面積に相当するドット画像が作製される。帯電電位が200V未満では、現像性が低下しやすく、十分な画像濃度が得られにくい。一方、400Vを超えた帯電電位では、潜像形成時のキャリアの拡散が大きくなりやすく、鮮鋭性が劣化しやすい。
【0097】
感光体21上の静電潜像は現像手段23によって反転現像が行われ、感光体21の表面に可視像のトナー像が形成される。本発明の電子写真感光体は、画像形成のプロセススピードが速く、例えば、感光体のラインスピードが300mm/秒以上、好ましくは、350mm/秒以上、600mm/秒以下のような高速のラインスピードで、電子写真画像を形成する場合に、特に効果が顕著に表れる。
【0098】
このような高速ラインスピードでは、像露光工程から現像工程迄の感光体の移動時間(Td)は高速のプロセススピードでは短くなり、高速適応性が不十分な電子写真感光体は、現像工程に達した時にも像露光による電位低下が完了しない。本発明の電子写真感光体は像露光工程から現像工程迄の移動時間(Td)が130m秒以下の高速のプロセスに適用しても、現像工程で、十分な電位低下を完了しており、繰り返し、使用による高速性の劣化も小さく、更に低温低湿環境下でも、十分な高速適応性を有している。
【0099】
本発明の像露光工程から現像工程迄の移動時間(Td)は、感光体上に照射される像露光の完了時の位置(感光体上の位置A)と現像によりトナーが付着し始める位置(感光体上の位置B)の間の感光体上の距離(|A〜B|)を画像形成動作時の感光体の線速(感光体の表面線速)で除すことにより算出できる。
【0100】
本発明の画像形成方法では、該現像手段に用いられる現像剤には重合トナーを用いることが好ましい。形状や粒度分布が均一な重合トナーを本発明の有機感光体と併用することにより、より鮮鋭性が良好な電子写真画像を得ることができる。
【0101】
ここで、重合トナーとは、トナー用バインダーの樹脂の生成とトナー形状がバインダー樹脂の原料モノマーの重合、及びその後の化学的処理により形成されて得られるトナーを意味する。より具体的には懸濁重合、乳化重合等の重合反応と必要により、その後に行われる粒子同士の融着工程を経て得られるトナーを意味する。
【0102】
重合トナーは原料モノマーを水系で均一に分散した後に重合させトナーを製造することから、トナーの粒度分布、及び形状が均一なトナーが得られる。
【0103】
重合トナーは、懸濁重合法や、必要な添加剤の乳化液を加えた液中にて単量体を乳化重合し、微粒の重合粒子を製造し、その後に、有機溶媒、凝集剤等を添加して会合する方法で製造することができる。会合の際にトナーの構成に必要な離型剤や着色剤などの分散液と混合して会合させて調製する方法や、単量体中に離型剤や着色剤などのトナー構成成分を分散した上で乳化重合する方法などがあげられる。ここで会合とは樹脂粒子および着色剤粒子が複数個融着することを示す。
【0104】
即ち、重合性単量体中に着色剤や必要に応じて離型剤、荷電制御剤、さらに重合開始剤等の各種構成材料を添加し、ホモジナイザー、サンドミル、サンドグラインダー、超音波分散機などで重合性単量体に各種構成材料を溶解あるいは分散させる。この各種構成材料が溶解あるいは分散された重合性単量体を分散安定剤を含有した水系媒体中にホモミキサーやホモジナイザーなどを使用しトナーとしての所望の大きさの油滴に分散させる。その後、攪拌機構が後述の攪拌翼である反応装置へ移し、加熱することで重合反応を進行させる。反応終了後、分散安定剤を除去し、濾過、洗浄し、さらに乾燥することでトナーを調製する。
【0105】
また、本発明のトナーを製造する方法として樹脂粒子を水系媒体中で会合あるいは融着させて調製する方法も挙げることができる。この方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、特開平5−265252号公報や特開平6−329947号公報、特開平9−15904号公報に示す方法を挙げることができる。すなわち、樹脂粒子と着色剤などの構成材料の分散粒子、あるいは樹脂および着色剤等より構成される微粒子を複数以上会合させる方法、特に水中にてこれらを乳化剤を用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転移点温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐々に粒径を成長させ、目的の粒径となったところで水を多量に加えて粒径成長を停止し、さらに加熱、攪拌しながら粒子表面を平滑にして形状を制御し、その粒子を含水状態のまま流動状態で加熱乾燥することにより、トナーを形成することができる。なお、ここにおいて凝集剤と同時に水に対して無限溶解する有機溶媒を加えてもよい。
【0106】
なお、本発明で用いられる形状係数等の均一なトナーを作製するための材料や製造方法、重合トナーの反応装置等については特開2000−214629号公報に詳細に記載されている。
【0107】
転写紙搬送部Dでは、画像形成ユニットの下方に異なるサイズの転写紙Pが収納された転写紙収納手段としての給紙ユニット41(A)、41(B)、41(C)が設けられ、また側方には手差し給紙を行う手差し給紙ユニット42が設けられていて、それらの何れかから選択された転写紙Pは案内ローラ43によって搬送路40に沿って給紙され、給紙される転写紙Pの傾きと偏りの修正を行うレジストローラ対44によって転写紙Pは一時停止を行ったのち再給紙が行われ、搬送路40、転写前ローラ43a、給紙経路46及び進入ガイド板47に案内され、感光体21上のトナー画像が転写位置Boにおいて転写極24及び分離極25によって転写搬送ベルト装置45の転写搬送ベルト454に載置搬送されながら転写紙Pに転写され、該転写紙Pは感光体21面より分離し、転写搬送ベルト装置45により定着手段50に搬送される。
【0108】
定着手段50は定着ローラ51と加圧ローラ52とを有しており、転写紙Pを定着ローラ51と加圧ローラ52との間を通過させることにより、加熱、加圧によってトナーを定着させる。トナー画像の定着を終えた転写紙Pは排紙トレイ64上に排出される。
【0109】
以上は転写紙の片側への画像形成を行う状態を説明したものであるが、両面複写の場合は排紙切換部材170が切り替わり、転写紙案内部177が開放され、転写紙Pは破線矢印の方向に搬送される。
【0110】
更に、搬送機構178により転写紙Pは下方に搬送され、転写紙反転部179によりスイッチバックさせられ、転写紙Pの後端部は先端部となって両面複写用給紙ユニット130内に搬送される。
【0111】
転写紙Pは両面複写用給紙ユニット130に設けられた搬送ガイド131を給紙方向に移動し、給紙ローラ132で転写紙Pを再給紙し、転写紙Pを搬送路40に案内する。
【0112】
再び、上述したように感光体21方向に転写紙Pを搬送し、転写紙Pの裏面にトナー画像を転写し、定着手段50で定着した後、排紙トレイ64に排紙する。
【0113】
本発明の画像形成装置としては、上述の感光体と、現像器、クリーニング器等の構成要素をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。又、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及びクリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成としても良い。
【0114】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。なお、文中「部」とは「質量部」を表す。
【0115】
実施例1
感光体1群の作製
〈中間層(UCL)〉
下記中間層塗布液を調製し、洗浄済みの直径80mmの円筒状アルミニウム基体上に浸漬塗布法で塗布し、中間層を形成した。
【0116】
Figure 2005017579
上記成分を混合し、サンドミル分散機を用い、10時間、バッチ式にて分散して、中間層分散液を作製した。
【0117】
中間層分散液を同じ混合溶媒にて二倍に希釈し、一夜静置後に濾過(フィルター;日本ポール社製リジメッシュフィルター公称濾過精度:5ミクロン、圧力;50kPa)し、中間層塗布液を作製した。該塗布液を前記円筒状アルミニウム基体上に浸漬塗布法で塗布し、120℃、1時間の加熱を行い、乾燥膜厚4.0μmの中間層を形成した。乾燥後の中間層の体積抵抗は前記測定条件で3×1013Ω・cmあった。
【0118】
Figure 2005017579
上記組成物を混合し、サンドミルを用いて分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を浸漬塗布法で塗布し、前記中間層の上に乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0119】
Figure 2005017579
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に円型量規制型塗布法で塗布し、125℃で70分間の乾燥を行い、残留溶媒を100ppm以下とし、乾燥膜厚、17μm、15μm、14μm、9μm、8μm、6μmに変化させた電荷輸送層を形成し、感光体1a(電荷輸送層膜厚17μm)、感光体1b(電荷輸送層膜厚15μm)、感光体1c(電荷輸送層膜厚14μm)、感光体1d(電荷輸送層膜厚9μm)、感光体1e(電荷輸送層膜厚8μm)、感光体1f(電荷輸送層膜厚6μm)を作製した。これら感光体1a〜1fの電荷輸送層中の電荷輸送物質(CTM)の割合は33質量%である。
【0120】
感光体2群〜7群の作製
感光体1群の作製において、電荷発生層の電荷発生物質及び電荷輸送層の電荷輸送物質、その含有量及び膜厚を表1のように代えた以外は同様にして感光体2a〜7a(電荷輸送層膜厚15μm)、2b〜7b(電荷輸送層膜厚10μm)、2c〜7c(電荷輸送層膜厚8μm)を作製した。
【0121】
感光体8群の作製
感光体1群の作製において、電荷輸送層の上に更に下記保護層を積層した感光体感光体8a、8b、8cを作製した。
【0122】
Figure 2005017579
を混合し、よく攪拌した後、攪拌下、純水30部を滴下し、60℃で4時間反応させた。次いで室温まで冷却してジヒドロキシメチルトリフェニルアミン50部及びアルミニウムトリスアセチルアセトナート5部を添加、攪拌し、コーティング液を調整した。この塗布液を前記電荷輸送層の上に円形量規制型塗布装置により厚さ2μmの保護層を形成し、120℃、1時間の加熱硬化を行い、感光体8a(電荷輸送層膜厚15μm)、感光体8b(電荷輸送層膜厚10μm)、感光体8c(電荷輸送層膜厚8μm)を作製した。乾燥後の保護層の体積抵抗は前記測定条件で4×1014Ω・cmあった。
【0123】
(有機セグメント成分A溶液の合成例:ヒンダードアミン基を有し且つシリル変性されたビニル系ポリマーA溶液)
還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、モノマーとしてγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン25部、4−メタクロイルオキシ−1,2,2,6,6,−ペンタメチルピペリジン1部、メタクリル酸メチル80部とメタクリル酸2−エチルヘキシル15部、n−ブチルアクリレート29部、2−プロパノール150部、2−ブタノン50部及びメタノール25部を加えて混合した後、攪拌しながら80℃に加温し、この混合物にアゾビスイソバレロニトリル4部をキシレン10部に溶解した溶液を30分間かけて滴下した後、80℃で5時間反応させて固形分濃度40%の側鎖にヒンダードアミン基を有し且つシリル基を有するビニル系ポリマーA溶液を得た。
【0124】
TOF測定用各感光体の作製
上記、感光体1群〜感光体8群の作製に於いて、直径80mmの円筒状アルミニウム基体をPETベース上にアルミニウムを蒸着した支持体に代えた他は同様にして各中間層、電荷発生層、電荷輸送層、保護層(感光体8群のみ)を形成したTOF測定用の各感光体を作製した。
【0125】
〈評価1:TOFの評価〉
TOF測定用各感光体を用い、前記したTOFの測定条件で、各感光体の過渡光電流(TOF)を測定し、続いて過渡光電流(TOF)測定データから図2に示したような時間に対する検出電流の積算値をプロットした曲線を作製し、該曲線から各感光体の原点を起点とした接線Aと3000μsecを起点とした接線Bの交差角αを求めた。TOFの測定時の帯電電位Vは、中間層、電荷発生層、電荷輸送層及び保護層の膜厚合計をdとした場合のV/dが10V/μmとなるように設定した。これらの結果を表1に示す。
【0126】
〈評価2〉
印字評価はデジタルコピア(Konica7165改造機(1200dpiで印字可能なように改造した):感光体の線速370mm/sec)に各感光体を設置し、常温常湿(20℃50%RH)下で、画素率8%の文字及びハーフトーンの混在した画像を、連続してA4紙に5万枚プリントした。
【0127】
評価項目と評価基準
「ドット画像の再現性」
画像を構成するドット再現性を100倍の拡大鏡を覗いて評価した。プリント開始時(S)、1万枚後(1万)、5万枚後(5万)のモノクロ画像で評価した。
【0128】
◎:ドット画像が露光スポット面積に比し30%未満の増減でそれぞれ独立に再現されている(良好)
○:ドット画像が露光スポット面積に比し30〜60%の増減でそれぞれ独立に再現されている(実用性があるレベル)
×:ドット画像が露光スポット面積に比し60%より大きい増減で再現され、部分的にドット画像が消失したり、連結したりしている(実用上問題のレベル)
「周期性の画像欠陥」
感光体の周期と一致した画像欠陥(黒ポチ(カラーポチも含む)や白ヌケ又は線状の画像欠陥として発生する)の発生を評価した。5万枚後のモノクロ画像で評価した。
【0129】
評価基準は
◎:明瞭な周期性の画像欠陥の発生がほとんど見られない(黒ポチの場合は3個/A4以下、線状の場合は濃度が0.02以内:良好)
○:明瞭な周期性の画像欠陥の発生が実用性の範囲内(黒ポチの場合は4〜10個/A4以下、線状の場合は濃度が0.03〜0.04:実用性があるレベル)
△:明瞭な周期性の画像欠陥の発生があり、実用性の再検討を要する範囲(黒ポチの場合は11〜20個/A4以下、線状の場合は濃度が0.05〜0.06:実用性再検討要のレベル)
×:明瞭な周期性の画像欠陥の発生が多発(黒ポチの場合は21個/A4以上、線状の場合は濃度が0.07以上:実用上問題のレベル)
「鮮鋭性」
画像の鮮鋭性は、線画像の解像性で評価した。下記の判断基準で評価した。5万枚後のモノクロ画像で評価した。
【0130】
◎:線画像の解像性が16本/mm以上を達成している(良好)
○:線画像の解像性が10〜15本/mmを達成している(実用上問題なし)
×:線画像の解像性が9本/mm以下(高解像性の画像としては不適)
「階調性」
白画像から黒ベタ画像まで60の階調段差を持つオリジナル画像を複写し、階調性を評価した。評価は階調段差の画像を十分な昼光条件下で目視評価し、有意性のある階調段差の合計段差数で評価した。
【0131】
◎:階調段差が41段差以上(良好)
○:階調段差が21〜40段差(実用上問題なし)
△:階調段差が11〜20段差(実用性の再検討要:階調性が重視されない画質では実用性あり)
×:階調性が10段差以下(実用上問題あり)
「カブリ」
画像のカブリ、ポチのレベルはベタ白画像のカブリ濃度(転写体との相対濃度)と目視で判別可能な黒点の数を評価し、下記の判断基準で評価した。測定は5万枚後のモノクロ画像で評価した。
【0132】
◎:カブリ濃度が0.01未満(良好)
○:カブリ濃度が0.01以上0.02未満(実用上問題なし)
×:カブリ濃度が0.02以上(実用上問題有り)
「残留電位の上昇量(ΔVr)」
残留電位は5万枚のプリントを行った前後の残留電位の変動量を求めた。
【0133】
「感光体の膜厚減耗量」
感光体の膜厚減耗量(μm)=画像評価スタート時の感光体膜厚−5万枚プリント後の感光体膜厚
感光体膜厚測定法
感光層の膜厚は均一膜厚部分をランダムに10ケ所測定し、その平均値を感光層の膜厚とする。膜厚測定器は渦電流方式の膜厚測定器EDDY560C(HELMUT FISCHER GMBTE CO社製)を用いて行った。
【0134】
評価結果を表1に示す。
その他の評価条件
感光体の帯電条件:非画像部の電位は、電位センサで検知し、フィードバック制御できるようにし、目標電位を−800Vとした。
【0135】
像露光:半導体レーザ(波長:650nm)
像露光条件:半導体レーザ、露光スポット面積:3.54×10−10、1200dpi
除電条件
帯電前の除電条件は680nmのLED光(露光部電位に到達するのに必要な光量の3倍以上の光量値)を照射した。除電後の表面電位の値を残留電位として測定した。
【0136】
現像条件:現像剤は下記の現像剤を用いた。
現像剤:カーボンブラックを着色顔料とした体積平均5.2μmの重合法で作製した着色粒子100質量部に、疎水性シリカ(疎水化度=75/数平均一次粒子径=12nm)を0.5質量部、及び0.05μmの酸化チタン0.25質量部を添加したトナーと樹脂被覆した45μmフェライトキャリア(トナーとキャリアの混合比は質量比で1/10)を用い、反転現像で現像を行なった。
【0137】
【表1】
Figure 2005017579
【0138】
表中、
G−1はCu−Kαの特性X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)において、27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料
G−2は(2R,3R)−2,3−ブタンジオール付加体(特開平8−82942号公報実施例1記載)のチタニルフタロシアニン顔料
T−1〜T−4は下記の電荷輸送物質を示す。
【0139】
【化1】
Figure 2005017579
【0140】
表1から明らかなように、10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定において、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が8〜15μmであることを特徴とする有機感光体1b〜1e、2a〜2c、3a〜3c、4a〜4c、5a〜5c、8a〜8cはドット再現性が良好であり、このことから階調性、鮮鋭性が良好であり、又、周期性の画像欠陥の発生や残留電位の上昇も少ない。一方、前記交差角αが70°未満の本発明外の感光体6a〜6c及び7a〜7cでは、ドット再現性、階調性、鮮鋭性、周期性の画像欠陥、残留電位の上昇等の何れか1つ以上の評価が劣化している。本発明の感光体の中でも交差角αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が9〜14μmの有機感光体1c、1d、2b、3b、4b、5b、8bは各評価の改良効果が顕著である。
【0141】
〈評価3:画像評価〉
本発明内の感光体1b〜1eを用い、前記評価2の像露光条件を下記のように変更した。評価結果を表2に示す。
【0142】
像露光条件:露光スポット面積:9.00×10−11、2400dpi
【0143】
【表2】
Figure 2005017579
【0144】
2400dpiの露光条件は、評価2の1200dpiの露光条件の評価2に比し、階調性の改良効果が向上しているのが見出される。
【0145】
〈評価4:画像評価〉
本発明内の感光体1群を用い、前記評価2の感光体の帯電条件を下記のように変更した以外は評価2と同様にして評価を行った。評価結果を表3に示す。
【0146】
感光体の帯電条件:非画像部の電位は、電位センサで検知し、フィードバック制御できるようにし、目標電位を−400Vとした。
【0147】
【表3】
Figure 2005017579
【0148】
帯電条件を目標電位−400Vとした場合は、本発明の感光体1b〜1eは、評価2の目標電位が−800Vの場合に比し、鮮鋭性、階調性の改良効果が向上しているのが見出される。
【0149】
〈評価5:画像評価〉
本発明内の感光体1b〜1eを用い、前記評価4の感光体の帯電条件及び像露光条件を下記のように変更した以外は評価2と同様にして評価を行った。
【0150】
感光体の帯電条件:非画像部の電位は、電位センサで検知し、フィードバック制御できるようにし、目標電位を−200Vと−300Vの2水準で評価した。
【0151】
評価結果
帯電条件を目標電位−200V、−300Vとした場合は、本発明の感光体1群は、評価4の目標電位が−400Vの場合とほぼ同様の効果が得られた。
【0152】
〈評価6:画像評価〉
本発明内の感光体1b〜1eを用い、前記評価4の感光体の線速370mm/secを550mm/secに変更した以外は同様にして評価を行った。
【0153】
評価結果
感光体の線速370mm/secを550mm/secに変更しても評価結果は、ほぼ評価4の場合と同様の効果が得られた。
【0154】
【発明の効果】
本発明の有機感光体を用いることにより、1200dpi以上の高画質のドット画像を形成でき、画像不良を伴わない鮮鋭性、階調性が良好な電子写真画像を提供することができ、該有機感光体を用いたプロセスカートリッジ、画像形成装置、画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機感光体の10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定のデータである。
【図2】図1のデータから得られる時間に対する検出電流の積算値をプロットした曲線である。
【図3】本発明の有機感光体を用いた画像形成装置の断面概略図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
21 感光体
22 帯電手段
23 現像手段
24 転写極
25 分離極
26 クリーニング装置
30 露光光学系
45 転写搬送ベルト装置
50 定着手段
250 分離爪ユニット

Claims (9)

  1. 1200dpi以上の解像度でデジタル画像の書き込みを行い、静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置に用いられる有機感光体において、導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した構成を有し、且つ10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定において、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が8〜15μmであることを特徴とする有機感光体。
  2. 前記電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有量が20〜35質量%であることを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。
  3. 前記有機感光体が更に表面保護層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の有機感光体。
  4. 1200dpi以上の解像度で有機感光体上にデジタル画像の書き込みを行い、静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段の少なくとも1つと導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した構成を有し、且つ10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定において、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が8〜15μmである有機感光体とを有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. 少なくとも有機感光体、帯電手段、露光手段及び現像手段を有し、1200dpi以上の解像度で有機感光体上にデジタル画像の書き込みを行い、静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置において、該有機感光体が導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した構成を有し、且つ10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定において、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が8〜15μmであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記有機感光体の帯電電位を200〜400V以下で画像形成を行うことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記有機感光体の線速を300mm/sec以上で画像形成を行うことを特徴とする請求項5又は6に記載の画像形成装置。
  8. 少なくとも有機感光体、帯電工程、露光工程及び現像工程を有し、1200dpi以上の解像度で有機感光体上にデジタル画像の書き込みを行い、静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成方法において、該有機感光体が導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した構成を有し、且つ10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定において、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が8〜15μmであることを特徴とする画像形成方法。
  9. 帯電電位が200〜400Vの条件で、デジタル画像の書き込みを行い、デジタル画像の静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置に用いられる有機感光体において、導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した構成を有し、且つ10V/μmの電界強度での過渡光電流(TOF)測定において、時間に対する検出電流の積算値をプロットした場合に得られる曲線に接する2つの接線の交差角αが70°以上であり、且つ電荷輸送層の膜厚が8〜15μmであることを特徴とする有機感光体。
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