JP2003066636A - 有機感光体、画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジ - Google Patents
有機感光体、画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジInfo
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Abstract
陥を発生させず、初期電位変動が少ない良好な有機感光
体、及び該有機感光体を用いた画像形成方法、画像形成
装置、プロセスカートリッジを提供することにある。 【解決手段】 導電性支持体上に、中間層を介して電荷
発生層及び電荷輸送層の積層構造を有する有機感光体に
おいて、該中間層がN型半導性微粒子とバインダー樹脂
を含有しており、該電荷輸送層が下記一般式(1)で表
される化合物を含有することを特徴とする有機感光体。 【化1】
Description
ーの分野において用いられる有機感光体、及び該有機感
光体を用いた画像形成方法、画像形成装置、プロセスカ
ートリッジに関するものである。
云う)はSe、ヒ素、ヒ素/Se合金、CdS、ZnO
等の無機感光体から、公害や製造の容易性等の利点に優
れる有機感光体に主体が移り、様々な材料を用いた有機
感光体が開発されている。
る材料に担当させた機能分離型の感光体が主流となって
おり、なかでも電荷発生層、電荷輸送層を積層した積層
型の有機感光体が広く用いられている。
像画像形成方式は、ハロゲンランプを光源とするアナロ
グ画像形成とLEDやレーザーを光源とするデジタル方
式の画像形成に大別される。最近はパソコンのハードコ
ピー用のプリンターとして、また通常の複写機において
も画像処理の容易さや複合機への展開の容易さからデジ
タル方式の潜像画像形成方式が急激に主流となりつつあ
る。
気信号に変換された画像情報を感光体上に静電潜像とし
て書き込む際の光源としてレーザー、特に半導体レーザ
ーやLEDが用いられている。
ーム径が小さいので書き込み速度が遅くなる。そのた
め、露光部分の現像方法として反転現像との組み合わせ
が主に用いられているが、この反転現像を用いた画像形
成方法の特有の問題として、本来白地部分として画像形
成されるべき箇所に、トナーが付着してカブリ発生させ
る現象、即ち、感光体の局部的な欠陥による黒ポチの発
生が知られている。
に中間層を用いる技術が開発されている。例えば、導電
性支持体と感光層の間に中間層を設け、該中間層には酸
化チタン粒子を樹脂中に分散した構成を有する電子写真
感光体が知られている。又、表面処理を行った酸化チタ
ンを含有させた中間層の技術も知られている。例えば、
特開平4−303846号の酸化鉄、酸化タングステン
で表面処理された酸化チタン、特開平9−96916号
のアミノ基含有カップリング剤で表面処理された酸化チ
タン、特開平9−258469号の有機ケイ素化合物で
表面処理された酸化チタン、特開平8−328283号
のメチルハイドロジェンポリシロキサンで表面処理され
た酸化チタン、特開平11−344826号の金属酸化
物、或いは有機化合物で表面処理された樹枝状酸化チタ
ンを用いた中間層を有する有機感光体が提案されてい
る。
等の厳しい環境下では、尚、黒ポチの発生防止が十分で
なく、或いは、繰り返し使用に伴う残留電位の上昇、露
光部電位の上昇が起こり、画像濃度が十分得られないと
いった問題が発生している。
ャリアを防止するため中間層の絶縁性を高め、黒ポチを
少なくしていくと、黒ポチとは反対の「白ヌケ」と云う
画像欠陥が発生しやすいという問題が見出されている。
この白ヌケは反転現像のハーフトーン或いは黒べた画像
に現像されない点状或いは線状の画像欠陥をいうが、こ
の現象は有機感光体上への潜像形成時に、像露光部で電
荷が消失しない微小部分が発生するためと思われ、前記
黒ポチと逆の現象と考えられる。このように有機感光体
を用いた画像形成装置では白地に黒の黒ポチ、黒地又は
ハーフトーンに白の白ヌケといった相反する画像欠陥が
発生し、この両方の画像欠陥を解決した有機感光体の開
発が必要となってきている。
は、主としてレーザ光やLED光が用いられている。現
在、最もよく使用される入力光の発振波長は、780n
mや660nmの近赤外光やそれに近い長波長光であ
る。デジタル的に画像形成を行う際に使用される有機感
光体にとって、まず第一に要求される特性としてはこれ
らの長波長光に対して高感度であることであり、これま
で多種多様な材料についてそのような特性を有するか否
かの検討がなされてきている。その中でもフタロシアニ
ン化合物は、合成が比較的簡単である上、長波長光に対
して高感度を示すものが多い点で、フタロシアニン化合
物を用いた有機感光体が、幅広く検討され、実用化され
ている。
チタニルフタロシアニンを用いた感光体が、特開昭59
−155851号公報にはβ型インジウムフタロシアニ
ンを用いた感光体が、特開平2−233769号公報に
はχ型無金属フタロシアニンを用いた感光体が、特開昭
61−28557号公報にはバナジルオキシフタロシア
ニンを用いた有機感光体が、それぞれ開示されている。
感光体では、画像形成を一定時間休止し、その後画像形
成を再開した直後の帯電電位が2回目以降の帯電電位よ
りも低くなる(以後、初期電位変動と云う)問題を有す
る。この現象は特に反転現像では感光体1回転目に画像
形成したコピー画像が2回転目以降に比較して明らかに
劣る原因となる。画像欠陥としては本来白地へのトナー
カブリとして現れるため目立ちやすく深刻である。
写電極を用いる画像形成装置は、記録紙へのトナー画像
の転写を上述のような反転現像プロセスによって行う場
合、帯電とは逆極性の帯電極が用いられ、フタロシアニ
ン化合物を電荷発生層に含有する積層型有機感光体は転
写時の逆極電荷の影響を強く受け、前記の有機感光体1
回転目の画像劣化が顕著に現れる傾向にある。
術の問題点に鑑み、電位安定性の良好な、且つ黒ポチ、
白ヌケ等の画像欠陥を発生しない有機感光体を提供する
ことであり、更に詳しくは黒ポチ、白ヌケ等の画像欠陥
を発生させず、初期電位変動が少ない良好な有機感光
体、及び該有機感光体を用いた画像形成方法、画像形成
装置、プロセスカートリッジを提供することにある。
構成する各層に検討を加えた結果、上記課題に対し下記
のような感光体構成を採ることにより達成された。
荷発生層及び電荷輸送層の積層構造を有する有機感光体
において、該中間層がN型半導性微粒子とバインダー樹
脂を含有しており、該電荷輸送層が前記一般式(1)で
表される化合物を含有することを特徴とする有機感光
体。
荷発生層及び電荷輸送層の積層構造を有する有機感光体
において、該中間層がN型半導性微粒子とバインダー樹
脂を含有しており、該電荷輸送層が前記一般式(2)で
表される化合物を含有することを特徴とする有機感光
体。
荷発生層及び電荷輸送層の積層構造を有する有機感光体
において、該中間層がN型半導性微粒子とバインダー樹
脂を含有しており、該電荷輸送層が前記一般式(3)で
表される化合物を含有することを特徴とする有機感光
体。
荷発生層及び電荷輸送層の積層構造を有する有機感光体
において、該中間層がN型半導性微粒子とバインダー樹
脂を含有しており、該電荷輸送層が前記一般式(4)で
表される化合物を含有することを特徴とする有機感光
体。
面処理を施されており、且つ最後の表面処理が反応性有
機ケイ素化合物による表面処理であることを特徴とする
前記1〜4のいずれか1項に記載の有機感光体。
ハイドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする
前記5に記載の有機感光体。
般式(6)で示される化合物であることを特徴とする前
記5に記載の有機感光体。
8までのアルキル基であることを特徴とする前記7に記
載の有機感光体。
とも1回の表面処理がアルミナ、シリカ及びジルコニア
の少なくとも1種以上の表面処理であることを特徴とす
る前記5〜8のいずれか1項に記載の有機感光体。
及びシリカの両方、或いはいずれか一方の表面処理を施
され、次いで反応性有機ケイ素化合物の表面処理を施さ
れたことを特徴とする前記5〜9のいずれか1項に記載
の有機感光体。
を有する反応性有機ケイ素化合物の表面処理を施された
ことを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の有
機感光体。
シリカ又はアルミナによる表面処理を施され、次いで反
応性有機チタン化合物を用いた表面処理を施されている
ことを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の有
機感光体。
シリカ又はアルミナによる表面処理を施され、次いで反
応性有機ジルコニウム化合物を用いた表面処理を施され
ていることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記
載の有機感光体。
粒子であることを特徴とする前記1〜13のいずれか1
項に記載の有機感光体。
粒径が10nm以上200nm以下であることを特徴と
する前記1〜14のいずれか1項に記載の有機感光体。
粒子であることを特徴とする前記1〜15のいずれか1
項に記載の有機感光体。
ドであることを特徴とする前記1〜16のいずれか1項
に記載の有機感光体。
の有機感光体を用いて電子写真画像を形成することを特
徴とする画像形成方法。
いて電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成
装置。
1項に記載の有機感光体と帯電器、像露光器、現像器、
転写器、クリーニング器の少なくとも1つを一体として
有しており、画像形成装置に出し入れ可能に構成された
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
発明の有機感光体(以下、単に感光体ともいう)は導電
性支持体上に、中間層を介して電荷発生層及び電荷輸送
層の積層構造を有する有機感光体において、該中間層が
N型半導性微粒子とバインダー樹脂を含有しており、該
電荷輸送層が前記一般式(1)〜(4)で表される化合
物から選択される1種以上の化合物を含有することを特
徴とする。
現像による電子写真画像の形成を行うと、黒ポチや白抜
けの両方の画像欠陥の発生を防止し、多数枚の画像を連
続して形成する際の初期電位変動を小さく抑制し、記録
紙1枚目の画像と2枚目の画像の画像濃度の変動を防止
でき、スタート時から良好な画像を作成する事が出来
る。
説明する。本発明の中間層に用いられるN型半導性微粒
子とは、導電性キャリアを電子とする性質をもつ微粒子
を示す。すなわち、導電性キャリアを電子とする性質と
は、該N型半導性微粒子を絶縁性バインダーに含有させ
ることにより、基体からのホール注入を効率的にブロッ
クし、また、感光層からの電子に対してはブロッキング
性を示さない性質を有するものをいう。
チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ
(SnO2)等の微粒子が挙げられるが、本発明では、
特に酸化チタンが好ましく用いられる。
均粒径は、数平均一次粒径において10nm以上200
nm以下の範囲のものが好ましく、より好ましくは10
nm〜100nm、特に好ましくは、15nm〜50n
mである。
型半導性微粒子を用いた中間層は層内での分散を緻密な
ものとすることができ、十分な電位安定性、及び黒ポチ
発生防止機能を有する。
は、例えば酸化チタンの場合、透過型電子顕微鏡観察に
よって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒
子を一次粒子として観察し、画像解析によりフェレ径の
数平均径として測定される。
状は、樹枝状、針状および粒状等の形状があり、このよ
うな形状のN型半導性微粒子は、例えば酸化チタン粒子
では、結晶型としては、アナターゼ型、ルチル型及びア
モルファス型等があるが、いずれの結晶型のものを用い
てもよく、また2種以上の結晶型を混合して用いてもよ
い。その中でもルチル型のものが最も良い。
処理の1つは、複数回の表面処理を行い、かつ該複数回
の表面処理の中で、最後の表面処理が反応性有機ケイ素
化合物による表面処理を行うものである。また、該複数
回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理がアル
ミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる少なくとも
1種類以上の表面処理であり、最後に反応性有機ケイ素
化合物の表面処理を行うことが好ましい。
ア処理とはN型半導性微粒子表面にアルミナ、シリカ、
或いはジルコニアを析出させる処理を云い、これらの表
面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアにはアルミ
ナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。又、反応
性有機ケイ素化合物の表面処理とは、処理液に反応性有
機ケイ素化合物を用いることを意味する。
る表面処理の他の方法としては、複数回の表面処理を行
い、かつ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理に
反応性有機チタン化合物や或いは反応性有機ジルコニウ
ム化合物を用いて表面処理を行うものである。また、該
複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理が
上記同様アルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれ
る少なくとも1種類以上の表面処理が行われ、最後に反
応性有機チタン化合物或いは反応性有機ジルコニウム化
合物による表面処理を行うものであることが好ましい。
性微粒子の表面処理を少なくとも2回以上行うことによ
り、N型半導性微粒子表面が均一に表面被覆(処理)さ
れ、該表面処理されたN型半導性微粒子を中間層に用い
ると、中間層内における酸化チタン粒子等のN型半導性
微粒子の分散性が良好で、かつ黒ポチ等の画像欠陥を発
生させない良好な感光体を得ることができるのである。
シリカの表面処理を行い、次いで反応性有機ケイ素化合
物による表面処理を行うものや、アルミナ及びシリカの
表面処理の後に反応性有機チタン化合物或いは反応性有
機ジルコニウム化合物を用いた表面処理を行うものが特
に好ましい。
同時に行っても良いが、特にアルミナ処理を最初に行
い、次いでシリカ処理を行うことが好ましい。また、ア
ルミナとシリカの処理をそれぞれ行う場合のアルミナ及
びシリカの処理量は、アルミナよりもシリカの多いもの
が好ましい。
ルミナ、シリカ、及びジルコニア等の金属酸化物による
表面処理は湿式法で行うことができる。例えば、シリ
カ、又はアルミナの表面処理を行ったN型半導性微粒子
は以下の様に作製することができる。
用いる場合、酸化チタン粒子(数平均一次粒子径:50
nm)を50〜350g/Lの濃度で水中に分散させて
水性スラリーとし、これに水溶性のケイ酸塩又は水溶性
のアルミニウム化合物を添加する。その後、アルカリ又
は酸を添加して中和し、酸化チタン粒子の表面にシリ
カ、又はアルミナを析出させる。続いて濾過、洗浄、乾
燥を行い目的の表面処理酸化チタンを得る。前記水溶性
のケイ酸塩としてケイ酸ナトリウムを使用した場合に
は、硫酸、硝酸、塩酸等の酸で中和することができる。
一方、水溶性のアルミニウム化合物として硫酸アルミニ
ウムを用いたときは水酸化ナトリウムや水酸化カリウム
等のアルカリで中和することができる。
物の量は、前記表面処理時の仕込量にて酸化チタン粒子
等のN型半導性微粒子100質量部に対して、0.1〜
50質量部、更に好ましくは1〜10質量部の金属酸化
物が用いられる。尚、前述のアルミナとシリカを用いた
場合も例えば酸化チタン粒子の場合、酸化チタン粒子1
00質量部に対して各々1〜10質量部用いることが好
ましく、アルミナよりもシリカの量が多いことが好まし
い。
われる反応性有機ケイ素化合物による表面処理は以下の
様な湿式法で行うことが好ましい。
機ケイ素化合物を溶解または懸濁させた液に前記金属酸
化物で処理された酸化チタンを添加し、この液を数分か
ら1時間程度撹拌する。そして場合によっては該液に加
熱処理を施した後に、濾過等の工程を経た後乾燥し、表
面を有機ケイ素化合物で被覆した酸化チタン粒子を得
る。なお、有機溶剤や水に対して酸化チタンを分散させ
た懸濁液に前記反応性有機ケイ素化合物を添加しても構
わない。
反応性有機ケイ素化合物により被覆されていることは、
光電子分光法(ESCA)、オージェ電子分光法(Au
ger)、2次イオン質量分析法(SIMS)や拡散反
射FI−IR等の表面分析手法を複合することによって
確認されるものである。
素化合物の量は、前記表面処理時の仕込量にて前記金属
酸化物で処理された酸化チタン100質量部に対し、反
応性有機ケイ素化合物を0.1〜50質量部、更に好ま
しくは1〜10質量部が好ましい。表面処理量が上記範
囲よりも少ないと表面処理効果が十分に付与されず、中
間層内における酸化チタン粒子の分散性等が悪くなる。
また、上記範囲を超えてしまうと電子写真特性を劣化さ
せ、その結果残留電位上昇や帯電電位の低下を招いてし
まう。
物としては下記一般式(5)で表される化合物が挙げら
れるが、酸化チタン表面の水酸基等の反応性基と縮合反
応をする化合物であれば、下記化合物に限定されない。
直接結合した形の有機基を表し、Xは加水分解性基を表
し、nは0〜3の整数を表す。)一般式(5)で表され
る有機ケイ素化合物において、Rで示されるケイ素に炭
素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチ
ル、ドデシル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフ
チル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプ
ロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチ
ル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−
メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル
基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプ
ロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニ
ル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メル
カプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロ
プロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフ
ルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハ
ロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基を挙げ
られる。また、Xの加水分解性基としてはメトキシ、エ
トキシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、アシルオキシ基
が挙げられる。
化合物は、単独でも良いし、2種以上組み合わせて使用
しても良い。
化合物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のR
は同一でも異なっていても良い。同様に、nが2以下の
場合、複数のXは同一でも異なっていても良い。又、一
般式(5)で表される有機ケイ素化合物を2種以上を用
いるとき、R及びXはそれぞれの化合物間で同一でも良
く、異なっていても良い。
挙げられる。テトラクロロシラン、ジエトキシジクロロ
シラン、テトラメトキシシラン、フェノキシトリクロロ
シラン、テトラアセトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラアリロキシシラン、テトラプロポキシシラ
ン、テトライソプロポキシシラン、テトラキス(2−メ
トキシエトキシ)シラン、テトラブトキシシラン、テト
ラフェノキシシラン、テトラキス(2−エチルブトキ
シ)シラン、テトラキス(2−エチルヘキシロキシ)シ
ラン等が挙げられる。
挙げられる。即ち、トリクロロシラン、メチルトリクロ
ロシラン、ビニルトリクロロシラン、エチルトリクロロ
シラン、アリルトリクロロシラン、n−プロピルトリク
ロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、クロロメチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メ
ルカプトメチルトリメトキシシラン、トリメトキシビニ
ルシラン、エチルトリメトキシシラン、3,3,4,
4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリク
ロロシラン、フェニルトリクロロシラン、3,3,3−
トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロ
プロピルトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、3
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノ
メチルトリメトキシシラン、ベンジルトリクロロシラ
ン、メチルトリアセトキシシラン、クロロメチルトリエ
トキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、3−アリルチオプロピルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、3−ア
リルアミノプロピルトリメトキシシラン、プロピルトリ
エトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、3−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、ビス(エチルメチルケト
オキシム)メトキシメチルシラン、ペンチルトリエトキ
シシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリ
エトキシシラン等が挙げられる。
挙げられる。ジメチルジクロロシラン、ジメトキシメチ
ルシラン、ジメトキシジメチルシラン、メチル−3,
3,3−トリフルオロプロピルジクロロシラン、ジエト
キシシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシメチ
ル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3−ク
ロロプロピルジメトキシメチルシラン、クロロメチルジ
エトキシシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキ
シ−3−メルカプトプロピルメチルシラン、3,3,
4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルメ
チルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、
ジアセトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビ
ニルシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジクロ
ロシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラ
ン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキ
シメチルシラン、t−ブチルフェニルジクロロシラン、
3−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、
3−(3−シアノプロピルチオプロピル)ジメトキシメ
チルシラン、3−(2−アセトキシエチルチオプロピ
ル)ジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチル−2−
ピペリジノエチルシラン、ジブトキシジメチルシラン、
3−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、
ジエトキシメチルフェニルシラン、ジエトキシ−3−グ
リシドキシプロピルメチルシラン、3−(3−アセトキ
シプロピルチオ)プロピルジメトキシメチルシラン、ジ
メトキシメチル−3−ピペリジノプロピルシラン、ジエ
トキシメチルオクタデシルシラン等が挙げられる。
挙げられる。トリメチルクロロシラン、メトキシトリメ
チルシラン、エトキシトリメチルシラン、メトキシジメ
チル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3−
クロロプロピルメトキシジメチルシラン、メトキシ−3
−メルカプトプロピルメチルメチルシラン等が挙げられ
る。
化合物は、好ましくは下記一般式(6)で示される有機
ケイ素化合物が用いられる。
エトキシ基、ハロゲン原子を表す。
においては、更に好ましくはRが炭素数4から8までの
アルキル基である有機ケイ素化合物が好ましく、具体的
な好ましい化合物例としては、トリメトキシn−ブチル
シラン、トリメトキシi−ブチルシラン、トリメトキシ
ヘキシルシラン、トリメトキシオクチルシランが挙げら
れる。
性有機ケイ素化合物としてはハイドロジェンポリシロキ
サン化合物が挙げられる。該ハイドロジェンポリシロキ
サン化合物の分子量は1000〜20000のものが一
般に入手しやすく、又、黒ポチ発生防止機能も良好であ
る。特にメチルハイドロジェンポリシロキサンを最後の
表面処理に用いると良好な効果が得られる。
はフッ素原子を有する有機ケイ素化合物により表面処理
を施された酸化チタン粒子である。該フッ素原子を有す
る有機ケイ素化合物による表面処理、前記した湿式法で
行うのが好ましい。
子を有する有機ケイ素化合物を溶解または懸濁させ、こ
の中に未処理の酸化チタンを添加し、このような溶液を
数分から1時間程度撹拌して混合し、場合によっては加
熱処理を施した後に、濾過などの工程を経て乾燥し、酸
化チタン表面をフッ素原子を有する有機ケイ素化合物で
被覆する。なお、有機溶剤や水に対して酸化チタンを分
散した懸濁液に前記フッ素原子を有する有機ケイ素化合
物を添加しても構わない。
する有機ケイ素化合物によって被覆されていることは、
光電子分光法(ESCA)、オージェ電子分光法(Au
ger)、2次イオン質量分析法(SIMS)や拡散反
射FI−IR等の表面分析装置を用いて複合的に確認す
ることができる。
機ケイ素化合物としては、3,3,4,4,5,5,
6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、
3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラ
ン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジクロ
ロシラン、ジメトキシメチル−3,3,3−トリフルオ
ロプロピルシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,
6−ノナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン等が挙
げられる。
子に最後に行われる表面処理を反応性有機チタン化合物
や反応性有機ジルコニウム化合物を用いて行われるもの
も含まれるが、具体的な表面処理方法は、上記反応性有
機ケイ素化合物による表面処理方法に準ずる方法によっ
て行われるものである。
有機チタン化合物や反応性有機ジルコニウム化合物によ
って被覆されていることは、光電子分光法(ESC
A)、オージェ電子分光法(Auger)、2次イオン
質量分析法(SIMS)や拡散反射FI−IR等の表面
分析手法を複合的に用いることにより高精度に確認され
るものである。
れる具体的な反応性有機チタン化合物としては、テトラ
プロポキシチタン、テトラブトキシチタン等の金属アル
コキシド化合物やジイソプロポキシチタニウムビス(ア
セチルアセテート)、ジイソプロポキシチタニウムビス
(エチルアセトアセテート)、ジイソプロポキシチタニ
ウムビス(ラクテート)、ジブトキシチタニウムビス
(オクチレングリコレート)、ジイソプロポキシチタニ
ウムビス(トリエタノールアミナート)等の金属キレー
ト化合物が挙げられる。また、反応性有機ジルコニウム
化合物としては、テトラブトキシジルコニウムやブトキ
シジルコニウムトリ(アセチルアセテート)等の金属ア
ルコキシド化合物や金属キレート化合物が挙げられる。
粒子等のN型半導性微粒子(以下、表面処理N型半導性
微粒子ともいう。また、特に、表面処理が施された酸化
チタン粒子を表面処理酸化チタンとも云う)を用いた中
間層の構成について説明する。
を行って得られた表面処理酸化チタン等の表面処理N型
半導性微粒子をバインダー樹脂とともに溶媒中に分散さ
せた液を導電性支持体上に塗布することにより作製され
る。
間に設けられ、該導電性支持体と感光層のとの接着性改
良、及び該支持体からの電荷注入を防止するバリア機能
を有する。該中間層のバインダー樹脂としては、ポリア
ミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビ
ニルアルコール樹脂やメラミン樹脂、エポキシ樹脂、ア
ルキッド樹脂等の熱硬化性樹脂やこれらの樹脂の繰り返
し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられ
る。これらバインダー樹脂の中でポリアミド樹脂が特に
好ましく、特には共重合、メトキシメチロール化等のア
ルコール可溶性ポリアミドが好ましい。
の表面処理N型半導性微粒子の量は、例えば表面処理酸
化チタンの場合では、該バインダー樹脂100質量部に
対し、10〜10,000質量部、好ましくは50〜
1,000質量部である。該表面処理酸化チタンをこの
範囲で用いることにより、該酸化チタンの分散性を良好
に保つことができ、黒ポチが発生せず、初期電位変動が
小さい良好な中間層を形成することができる。
が好ましい。膜厚を前記範囲で用いることにより、黒ポ
チが発生せず、初期電位変動が小さい電子写真特性の良
好な中間層を形成できる。
中間層塗布液は前記表面処理酸化チタン等の表面処理N
型半導性微粒子、バインダー樹脂、分散溶媒等から構成
されるが、分散溶媒としては他の感光層の作製に用いら
れる溶媒と同様なものが適宜用いられる。
脂層の形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−
ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イ
ソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエ
チレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケト
ン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロ
エタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリ
クロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリク
ロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸
ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が
挙げられる。
されるものではないが、メタノール、エタノール、ブタ
ノール、1−プロパノール、イソプロパノール等が好ま
しく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種
以上の混合溶媒として用いることもできる。
布時の乾燥ムラの発生を防止するために高い樹脂溶解性
を有するメタノールと直鎖アルコールとの混合溶媒を用
いることが好ましく、好ましい溶媒の比率は、体積比で
メタノール1に対して直鎖アルコールを0.05〜0.
6の比率で混合したものがよい。この様に塗布溶媒を混
合溶媒とすることで溶媒の蒸発速度が適切に保たれ、塗
布時の乾燥ムラに伴う画像欠陥の発生を抑えることがで
きる。
酸化チタンの分散手段としてはサンドミル、ボールミ
ル、超音波分散等いずれの分散手段を用いても良い。
体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、
スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用い
られるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力
溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためス
プレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型が
その代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好まし
い。なお前記スプレー塗布については例えば特開平3−
90250号及び特開平3−269238号公報に詳細
に記載され、前記円形量規制型塗布については例えば特
開昭58−189061号公報に詳細に記載されてい
る。
ついて記載する。本発明において、有機感光体とは電子
写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷
輸送機能の少なくとも一方の機能を有機化合物に持たせ
て構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷
発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、
電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感
光体等公知の有機電子写真感光体を全て含有する。
荷発生層及び電荷輸送層を塗設した構成を有する。
成されても良い。本発明では、この電荷輸送層に前記一
般式(1)〜(4)の少なくとも1種を電荷輸送物質と
して含有させることを特徴とする。
上に前記した中間層と、その上に電荷発生層及び上記の
ような電荷輸送層を有することにより、反転現像による
相反する画像欠陥、黒ポチと白抜けの両画像欠陥を防止
でき、且つ初期電位変動が小さく、初期の画像濃度の変
動を防止した鮮明な電子写真画像を得ることができる。
的な化合物例を示すが本発明はこれら具体例以外の化合
物でも有効に使用することができる。
−3、1−4、1−5、1−7、1−8、1−9、1−
10、1−11、1−12、1−13、1−14、1−
15、1−18が特に好ましい。
す。 4−Me:フェニル基の4−位に置換するメチル基 3−Me:フェニル基の3−位に置換するメチル基 4−Cl:フェニル基の4−位に置換する塩素原子 4−MeO:フェニル基の4−位に置換するメトキシ基 4−F:フェニル基の4−位に置換するフッ素原子 一般式(3)の化合物例
す。 4−Me:フェニル基の4−位に置換するメチル基 3−Me:フェニル基の3−位に置換するメチル基 4−Cl:フェニル基の4−位に置換する塩素原子 4−MeO:フェニル基の4−位に置換するメトキシ基 4−F:フェニル基の4−位に置換するフッ素原子 4−Br:フェニル基の4−位に置換する臭素原子 一般式(4)の化合物例
−5、4−15、4−17、4−18、4−19、4−
22、4−23、4−29、4−30が特に好ましい。
明の感光体の構成について記載する。
ト状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置
をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の
方が好ましい。
ことによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒
状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ
0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好まし
い。この真円度及び振れの範囲を超えると、良好な画像
形成が困難になる。
ケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸
化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又
は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用
することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗
103Ωcm以下が好ましい。
表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを
用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム
酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等
の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最
も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場
合、硫酸濃度は100〜200g/l、アルミニウムイ
オン濃度は1〜10g/l、液温は20℃前後、印加電
圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定される
ものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常2
0μm以下、特に10μm以下が好ましい。
ー機能を備えた前記した中間層を設ける。
層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した構成を
有する。機能を分離した構成を取ることにより繰り返し
使用に伴う残留電位増加を小さく制御でき、その他の電
子写真特性を目的に合わせて制御しやすい。
の他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他
添加剤を含有しても良い。
荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフ
タロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニ
ウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り
返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGM
は複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位
構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を
有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙
げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θ
が27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシア
ニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイ
ミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣
化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができ
る。
ダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用
いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマ
ール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコー
ン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられ
る。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バイン
ダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ま
しい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用
に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の
膜厚は0.01μm〜2μmが好ましい。
散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質
としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても
良い。
般式(1)〜(4)の電荷輸送物質(CTM)の他に感
度等を調整するために、他の電荷輸送物質を併用しても
良い。併用するCTMとしては例えばトリフェニルアミ
ン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジ
ジン化合物、ブタジエン化合物などを用いることができ
る。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂
中に溶解して層形成が行われる。これらの中で繰り返し
使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCTMの併
用は、相互のCTM間のイオン化ポテンシャル差が0.
5(eV)以下の特性を有するものであり、好ましくは
0.25(eV)以下である。
表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
しては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並
びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を
含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−
N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げら
れる。
しいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネ
ート樹脂はCTMの分散性、電子写真特性を良好にする
ことにおいて、最も好ましい。バインダー樹脂と電荷輸
送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し
10〜200質量部が好ましい。又、電荷輸送層の膜厚
は10〜50μmが好ましい。又、本発明の電荷輸送層
は2層以上の多層構成とし、その最上層に保護層として
の機能を持たせても良い。
ることが好ましい。該酸化防止剤とは、その代表的なも
のは有機感光体中ないしは有機感光体表面に存在する自
動酸化性物質に対して、光、熱、放電等の条件下で酸素
の作用を防止ないし、抑制する性質を有する物質であ
る。代表的には下記の化合物群が挙げられる。
する。図1は本発明の画像形成方法の1例としての画像
形成装置の断面図である。
ドラム(感光体)で、有機感光層をドラム上に塗布し、
その上に本発明の樹脂層を塗設した感光体で、接地され
て時計方向に駆動回転される。52はスコロトロンの帯
電器(帯電手段)で、感光体ドラム50周面に対し一様
な帯電をコロナ放電によって与えられる。この帯電器5
2による帯電に先だって、前画像形成での感光体の履歴
をなくすために発光ダイオード等を用いた帯電前露光部
51による露光を行って感光体周面の除電をしてもよ
い。
ての像露光器53により画像信号に基づいた像露光が行
われる。この図の像露光器53は図示しないレーザーダ
イオードを露光光源とする。回転するポリゴンミラー5
31、fθレンズ等を経て反射ミラー532により光路
を曲げられた光により感光体ドラム上の走査がなされ、
静電潜像が形成される。
器52により、感光体表面を一様に帯電し、像露光が行
われた領域、即ち感光体の露光部電位(露光部領域)を
現像工程(手段)により、顕像化する画像形成方法であ
る。一方未露光部電位は現像スリーブ541に印加され
る現像バイアス電位により現像されない。
像器54で現像される。感光体ドラム50周縁にはトナ
ーとキャリアとから成る現像剤を内蔵した現像器54が
設けられていて、マグネットを内蔵し現像剤を保持して
回転する現像スリーブ541によって現像が行われる。
現像器54内部は現像剤攪拌搬送部材544、543、
搬送量規制部材542等から構成されており、現像剤は
攪拌、搬送されて現像スリーブに供給されるが、その供
給量は該搬送量規制部材542により制御される。該現
像剤の搬送量は適用される有機電子写真感光体の線速及
び現像剤比重によっても異なるが、一般的には20〜2
00mg/cm2の範囲である。
としてそのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャ
リアと、前述のスチレンアクリル系樹脂を主材料として
カーボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と本発明の低
分子量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリカ、酸
化チタン等を外添したトナーとからなるもので、現像剤
は搬送量規制部材によって層厚を規制されて現像域へと
搬送され、現像が行われる。この時通常は感光体ドラム
50と現像スリーブ541の間に直流バイアス、必要に
応じて交流バイアス電圧をかけて現像が行われる。ま
た、現像剤は感光体に対して接触あるいは非接触の状態
で現像される。感光体の電位測定は電位センサー547
を図1のように現像位置上部に設けて行う。
の整った時点で給紙ローラー57の回転作動により転写
域へと給紙される。
して感光体ドラム50の周面に転写電極(転写手段:転
写器)58が圧接され、給紙された記録紙Pを挟着して
転写される。
に圧接状態とされた分離電極(分離器)59によって除
電がなされ、感光体ドラム50の周面により分離して定
着装置60に搬送され、熱ローラー601と圧着ローラ
ー602の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排
紙ローラー61を介して装置外部に排出される。なお前
記の転写電極58及び分離電極59は記録紙Pの通過後
感光体ドラム50の周面より退避離間して次なるトナー
像の形成に備える。図1では転写電極58にコロトロン
の転写帯電極を用いている。転写電極の設定条件として
は、感光体のプロセススピード(周速)等により異なり
一概に規定することはできないが、例えば、転写電流と
しては+100〜+400μA、転写電圧としては+5
00〜+2000Vを設定値とすることができる。
50は、クリーニング器(クリーニング手段)62のブ
レード621の圧接により残留トナーを除去・清掃し、
再び帯電前露光部51による除電と帯電器52による帯
電を受けて次なる画像形成のプロセスに入る。
器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプ
ロセスカートリッジである。
写機、レーザープリンター、LEDプリンター及び液晶
シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適応す
るが、更に、電子写真技術を応用したディスプレー、記
録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く
適用することができる。
るが、本発明の様態はこれに限定されない。
に加え超音波ホモジナイザーを用いて分散し、中間層用
の塗布液を調製した。この塗布液を円筒状アルミニウム
基体上に浸漬塗布し、110℃、1時間の加熱硬化を行
い、4μmの乾燥膜厚で中間層を設けた。
生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に
浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.2μmの電荷発生層
を形成した。
塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾
燥膜厚24μmの電荷輸送層を形成し、感光体1を作製
した。
比較例) 感光体1で用いた中間層の酸化チタン及びその表面処理
と粒径、酸化チタン/バインダー樹脂質量比、溶剤及び
乾燥膜厚と電荷輸送層の電荷輸送物質を表1、表2に示
す様にした他は感光体1と同様にしてそれぞれ感光体2
〜20を作製した。
1及び5−2は下記構造の化合物である。
樹脂層の中間層を乾燥膜厚0.5μmで形成した他は感
光体1と同様にして感光体21を作製した。
シラン表面処理シリカ粒子に変更し、電荷輸送層中の電
荷輸送物質を表2記載の化合物にした以外は感光体1と
同様にして感光体22〜25を作製した。
075(コロナ帯電、レーザ露光、反転現像、静電転
写、爪分離、ブレードクリーニング、クリーニング補助
ブラシローラー採用プロセスを有する)を用い、該複写
機に感光体1〜25を搭載し評価した。クリーニング性
及び画像評価は、画素率が7%の文字画像、人物顔写
真、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にあ
るオリジナル画像をA4中性紙にコピーして行った。環
境条件は厳しい条件の高温高湿環境(30℃、80%R
H)と低温低湿環境(10℃、30%RH)の両方で、
それぞれ連続1万枚コピーを行いハーフトーン、ベタ白
画像、ベタ黒画像を作製し下記の評価を行った。
紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃度で測定した。
初期及び1万枚コピー後の画像で評価した。) ◎:黒ベタ画像が1.2以上 ○:黒ベタ画像が1.2未満〜1.0 ×:黒ベタ画像が1.0未満 カブリ(初期及び1万枚コピー後のベタ白画像を目視で
判定) ◎:両方の環境条件下のコピーを通してカブリの発生な
し ○:どちらか一方の環境下で濃度0.01〜0.02の
カブリが発生 ×:どちらか一方の環境下で濃度0.03以上のカブリ
が発生 解像度(文字画像の判別容易性で判定) ○:初期と1万枚コピー後の解像度に差がない △:ハーフトーン画像で1万枚コピー後の解像度に軽微
な低下有り ×:1万枚コピー後の解像度に顕著な低下有り 黒ポチ(初期及び1万枚コピー後のベタ白画像で評価) 黒ポチの評価は、長径が0.4mm以上の黒ポチがA4
紙当たり何個あるかで判定した。尚、黒ポチ長径はビデ
オプリンター付き顕微鏡等で測定できる。黒ポチ評価の
判定基準は、下記に示す通りである。
複写画像が3個/A4以下 B:0.4mm以上の黒ポチ頻度:4個/A4以上、1
9個/A4以下 が1枚以上発生 C:0.4mm以上の黒ポチ頻度:20個/A4以上が
1枚以上発生 白抜け(初期及び1万枚コピー後のハーフトーン画像で
評価) 白抜けの評価は、長径が0.4mm以上の白抜けがA4
紙当たり何個あるかで判定した。尚、白抜け長径はビデ
オプリンター付き顕微鏡等で測定できる。白抜け評価の
判定基準は、下記に示す通りである。
複写画像が3個/A4以下 B:0.4mm以上の白抜け頻度:4個/A4以上、1
9個/A4以下が1枚以上発生 C:0.4mm以上の白抜け頻度:20個/A4以上が
1枚以上発生 ΔV12の評価(高温高湿環境で評価) 上記各1万枚コピー後、1時間の休止をはさんでΔV12
の評価を行った。現像位置に電位センサーを設置し、感
光体の1回転目と2回転目の黒べた部電位を測定し、そ
の差の絶対値をΔV12とした。
その他の評価条件は下記の条件に設定した。
V 露光条件 露光部電位を−50Vにする露光量に設定。
ィングしたキャリアとスチレンアクリル系樹脂を主材料
としてカーボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と本発
明の低分子量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリ
カ、酸化チタン等を外添したトナーの現像剤を使用 転写条件 転写極;コロナ帯電方式 クリーニング条件 クリーニング部に硬度70°、反発弾性34%、厚さ2
(mm)、自由長9mmのクリーニングブレードをカウ
ンター方向に線圧20(g/cm)となるように重り荷
重方式で当接した。
表面層を有する感光体1〜8、11〜20は、画像濃
度、カブリ、解像度等の画像特性が良好であり、電位変
動特性(ΔV12)及び黒ポチ、白抜け等の画像欠陥の発
生も少なく全ての特性がバランスを持って改善されてい
る。特に酸化チタン粒子が2回の表面処理を受けている
か又はフッ素原子を有する有機ケイ素化合物の表面処理
を受けている中間層の感光体1〜8及び11〜18は改
善効果が顕著である。
層の電荷輸送物質が本発明外の感光体9,10では白抜
け発生が著しく、カブリも発生している。又、中間層が
本発明外の感光体21〜25では黒ポチ発生が著しく、
解像度、カブリの評価も悪い。
構成を有する有機感光体を用いることにより、黒ポチや
白ヌケが発生せず又初期の電位変動が小さい鮮鋭な電子
写真画像を得ることができる。又該有機感光体を用いた
良好な電子写真画像を達成できる画像形成方法、画像形
成装置及びプロセスカートリッジを提供する事が出来
る。
装置の断面図。
Claims (20)
- 【請求項1】 導電性支持体上に、中間層を介して電荷
発生層及び電荷輸送層の積層構造を有する有機感光体に
おいて、該中間層がN型半導性微粒子とバインダー樹脂
を含有しており、該電荷輸送層が下記一般式(1)で表
される化合物を含有することを特徴とする有機感光体。 【化1】 (式中、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4は置換基を有して
も良いアリール基を示す。m1は0、1又は2の整数を
示す) - 【請求項2】 導電性支持体上に、中間層を介して電荷
発生層及び電荷輸送層の積層構造を有する有機感光体に
おいて、該中間層がN型半導性微粒子とバインダー樹脂
を含有しており、該電荷輸送層が下記一般式(2)で表
される化合物を含有することを特徴とする有機感光体。 【化2】 (式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6はそれぞれ同一
であっても異なっていてもよく、水素原子、アルキル
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子又
は置換基を有していてもよいアリール基を示す。m2及
びn2は0又は1を示す) - 【請求項3】 導電性支持体上に、中間層を介して電荷
発生層及び電荷輸送層の積層構造を有する有機感光体に
おいて、該中間層がN型半導性微粒子とバインダー樹脂
を含有しており、該電荷輸送層が下記一般式(3)で表
される化合物を含有することを特徴とする有機感光体。 【化3】 (式中、R7〜R13はそれぞれ同一であっても異なって
もよく、水素原子、低級アルキル基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、ハロゲン原子又は置換していてもよい
アリール基を示し、m3及びn3は0又は1を示す。) - 【請求項4】 導電性支持体上に、中間層を介して電荷
発生層及び電荷輸送層の積層構造を有する有機感光体に
おいて、該中間層がN型半導性微粒子とバインダー樹脂
を含有しており、該電荷輸送層が下記一般式(4)で表
される化合物を含有することを特徴とする有機感光体。 【化4】 (式中、Ar5は芳香族単環式炭化水素、縮合多環式炭
化水素又は複素環化合物残基を表し、R14〜R16はそれ
ぞれ独立して水素原子、水酸基、アルキル基、アラルキ
ル基、フェニル基又はアルコキシ基を表し、R17、R18
はそれぞれアルコキシ基、ジアルキルアミノ基、ジアラ
ルキルアミノ基、ピペリジノ基を表し、m4、n4は1
又は2を表す。但し、m4、n4が2の場合、R17同
士、R18同士は互いに結合し環を形成してもよい。) - 【請求項5】 前記N型半導性微粒子が、複数回の表面
処理を施されており、且つ最後の表面処理が反応性有機
ケイ素化合物による表面処理であることを特徴とする請
求項1〜4のいずれか1項に記載の有機感光体。 - 【請求項6】 前記反応性有機ケイ素化合物がメチルハ
イドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする請
求項5に記載の有機感光体。 - 【請求項7】 前記反応性有機ケイ素化合物が下記一般
式(6)で示される化合物であることを特徴とする請求
項5に記載の有機感光体。 一般式(6) R−Si−(X)3 〔式中、Rはアルキル基、アリール基、Xはメトキシ
基、エトキシ基、ハロゲン原子を表す。〕 - 【請求項8】 前記一般式(6)のRが炭素数4から8
までのアルキル基であることを特徴とする請求項7に記
載の有機感光体。 - 【請求項9】 前記複数回の表面処理のうち、少なくと
も1回の表面処理がアルミナ、シリカ及びジルコニアの
少なくとも1種以上の表面処理であることを特徴とする
請求項5〜8のいずれか1項に記載の有機感光体。 - 【請求項10】 前記N型半導性微粒子が、アルミナ及
びシリカの両方、或いはいずれか一方の表面処理を施さ
れ、次いで反応性有機ケイ素化合物の表面処理を施され
たことを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に記載
の有機感光体。 - 【請求項11】 前記N型半導性微粒子がフッ素原子を
有する反応性有機ケイ素化合物の表面処理を施されたこ
とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有
機感光体。 - 【請求項12】 前記N型半導性微粒子が少なくともシ
リカ又はアルミナによる表面処理を施され、次いで反応
性有機チタン化合物を用いた表面処理を施されているこ
とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有
機感光体。 - 【請求項13】 前記N型半導性微粒子が少なくともシ
リカ又はアルミナによる表面処理を施され、次いで反応
性有機ジルコニウム化合物を用いた表面処理を施されて
いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記
載の有機感光体。 - 【請求項14】 前記N型半導性微粒子が金属酸化物粒
子であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1
項に記載の有機感光体。 - 【請求項15】 前記N型半導性微粒子の数平均一次粒
径が10nm以上200nm以下であることを特徴とす
る請求項1〜14のいずれか1項に記載の有機感光体。 - 【請求項16】 前記N型半導性微粒子が酸化チタン粒
子であることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1
項に記載の有機感光体。 - 【請求項17】 前記中間層のバインダーがポリアミド
であることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項
に記載の有機感光体。 - 【請求項18】 請求項1〜17のいずれか1項に記載
の有機感光体を用いて電子写真画像を形成することを特
徴とする画像形成方法。 - 【請求項19】 請求項18に記載の画像形成方法を用
いて電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成
装置。 - 【請求項20】 少なくとも請求項1〜17のいずれか
1項に記載の有機感光体と帯電器、像露光器、現像器、
転写器、クリーニング器の少なくとも1つを一体として
有しており、画像形成装置に出し入れ可能に構成された
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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