JP2002236381A - 電子写真感光体、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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JP2002236381A
JP2002236381A JP2001082942A JP2001082942A JP2002236381A JP 2002236381 A JP2002236381 A JP 2002236381A JP 2001082942 A JP2001082942 A JP 2001082942A JP 2001082942 A JP2001082942 A JP 2001082942A JP 2002236381 A JP2002236381 A JP 2002236381A
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surface treatment
intermediate layer
fine particles
electrophotographic photoreceptor
photosensitive member
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Application number
JP2001082942A
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English (en)
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Shinichi Hamaguchi
進一 濱口
Hirofumi Hayata
裕文 早田
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は電位安定性の良好な、かつ黒ポチ等
の画像欠陥を発生しない電子写真感光体を提供する事で
あり、更に詳しくは黒ポチ等の画像欠陥を発生させな
い、繰り返し電位安定性が良好な中間層を有する電子写
真感光体、及び該電子写真感光体を用いた画像形成装
置、プロセスカートリッジを提供することにある。 【解決手段】 導電性支持体と感光層の間に中間層を有
する電子写真感光体において、該中間層がN型半導性微
粒子を含有しており、該N型半導性微粒子は複数回の表
面処理を施されており、かつ最後の表面処理が、反応性
有機ケイ素化合物による表面処理、または反応性有機チ
タン化合物による表面処理、或いは反応性有機ジルコニ
ウム化合物による表面処理であって、該N型半導性微粒
子は特に酸化チタン粒子が好ましいものであることを特
徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
ーの分野において用いられる電子写真感光体、及び該電
子写真感光体を用いた画像形成装置、プロセスカートリ
ッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真用の感光体はSe、ヒ素、ヒ素
/Se合金、CdS、ZnO等の無機感光体から、公害
や製造の容易性等の利点に優れる有機感光体に主体が移
り、様々な材料を用いた有機感光体が開発されている。
【0003】近年では電荷発生と電荷輸送の機能を異な
る材料に担当させた機能分離型の感光体が主流となって
おり、なかでも電荷発生層、電荷輸送層を積層した積層
型の感光体が広く用いられている。
【0004】また、電子写真プロセスに目を向けると潜
像画像形成方式は、ハロゲンランプを光源とするアナロ
グ画像形成とLEDやレーザーを光源とするデジタル方
式の画像形成に大別される。最近はパソコンのハードコ
ピー用のプリンターとして、また通常の複写機において
も画像処理の容易さや複合機への展開の容易さからデジ
タル方式の潜像画像形成方式が急激に主流となりつつあ
る。
【0005】デジタル方式の画像形成では、デジタル電
気信号に変換された画像情報を感光体上に静電潜像とし
て書き込む際の光源としてレーザー、特に半導体レーザ
ーやLEDが用いられている。しかし、レーザー光によ
る潜像画像形成には基体表面での反射による干渉縞の発
生という特有の画像問題が知られている。
【0006】また、デジタル方式の書き込みでは露光ビ
ーム径が小さいので書き込み速度が遅くなる。そのた
め、露光部分の現像方法として反転現像との組み合わせ
が主に用いられているが、この反転現像を用いた画像形
成方法の特有の問題として、本来白地部分として画像形
成されるべき箇所に、トナーが付着してカブリ発生させ
る現象、即ち、感光体の局部的な欠陥による黒ポチの発
生が知られている。
【0007】これらの問題を解決するため、感光体中に
中間層を用いる技術が開発されている。例えば、導電性
支持体と感光層の間に中間層を設け、該中間層には酸化
チタン粒子を樹脂中に分散した構成を有する電子写真感
光体が知られている。又、表面処理を行った酸化チタン
を含有させた中間層の技術も知られている。例えば、特
開平4−303846号の酸化鉄、酸化タングステンで
表面処理された酸化チタン、特開平9−96916号の
アミノ基含有カップリング剤で表面処理された酸化チタ
ン、特開平9−258469号の有機ケイ素化合物で表
面処理された酸化チタン、特開平8−328283号の
メチルハイドロジェンポリシロキサンで表面処理された
酸化チタン等が挙げられる。
【0008】しかし、これらの技術を用いても高温高湿
や、低温低湿の厳しい環境下では、尚、黒ポチの発生防
止が十分でなく、或いは、繰り返し使用に伴う残留電位
の上昇、露光部電位の上昇が起こり、画像濃度が十分得
られないといった問題が発生している。 更に、特開平
11−344826号には金属酸化物、或いは有機化合
物で表面処理された樹枝状酸化チタンを用いた中間層を
有する電子写真感光体が提案されている。しかし、この
特許に開示された実施例の追試を行った結果では、尚、
高温高湿や低温低湿での黒ポチ発生の防止効果が十分で
ない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点に鑑み、電位安定性の良好な、且つ黒ポチ等
の画像欠陥を発生しない電子写真感光体を提供すること
であり、更に詳しくは黒ポチ等の画像欠陥を発生させ
ず、繰り返し使用でも電位安定性の良好な、中間層を有
する電子写真感光体、及び該電子写真感光体を用いた画
像形成装置、プロセスカートリッジを提供することにあ
る。
【0010】
【課題を達成するための手段】本発明の目的は、下記構
成の何れかを採ることにより達成される。
【0011】1.導電性支持体と感光層の間に中間層を
有する電子写真感光体において、該中間層が少なくとも
N型半導性微粒子とバインダー樹脂を含有しており、該
N型半導性微粒子が複数回の表面処理を施されており、
かつ最後の表面処理が反応性有機ケイ素化合物による表
面処理であることを特徴とする電子写真感光体。
【0012】2.前記最後の表面処理がメチルハイドロ
ジェンポリシロキサンによる表面処理であることを特徴
とする前記1記載の電子写真感光体。
【0013】3.前記最後の表面処理が下記一般式
(1)で示される有機ケイ素化合物による表面処理であ
ることを特徴とする前記1記載の電子写真感光体。 一般式(1) R−Si−X3 〔式中、Rはアルキル基、アリール基、Xはメトキシ
基、エトキシ基、ハロゲン基を表す。〕
【0014】4.前記一般式(1)のRが炭素数4から
8までのアルキル基であることを特徴とする前記1又は
3に記載の電子写真感光体。
【0015】5.導電性支持体と感光層の間に中間層を
有する電子写真感光体において、該中間層が少なくとも
N型半導性微粒子とバインダー樹脂を含有しており、該
N型半導性微粒子が複数回の表面処理を施されており、
かつ最後の表面処理が反応性有機チタン化合物による表
面処理であることを特徴とする電子写真感光体。
【0016】6.導電性支持体と感光層の間に中間層を
有する電子写真感光体において、該中間層が少なくとも
N型半導性微粒子とバインダー樹脂を含有しており、該
N型半導性微粒子が複数回の表面処理を施されており、
かつ最後の表面処理が反応性有機ジルコニウム化合物に
よる表面処理であることを特徴とする電子写真感光体。
【0017】7.前記複数回の表面処理のうち、少なく
とも1回の表面処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニ
アの少なくとも1種以上の化合物による表面処理である
ことを特徴とする前記1〜6の何れか1項に記載の電子
写真感光体。
【0018】8.前記N型半導性微粒子がシリカ、アル
ミナによる表面処理を行い、次いで反応性有機ケイ素化
合物による表面処理を行うことを特徴とする前記1〜4
及び7の何れか1項に記載の電子写真感光体。
【0019】9.前記N型半導性微粒子がシリカ、アル
ミナによる表面処理を行い、次いで反応性有機チタン化
合物による表面処理を行うことを特徴とする前記5又は
7に記載の電子写真感光体。
【0020】10.前記N型半導性微粒子がシリカ、ア
ルミナによる表面処理を行い、次いで反応性有機ジルコ
ニウム化合物による表面処理を行うことを特徴とする前
記6又は7に記載の電子写真感光体。
【0021】11.前記N型半導性微粒子が酸化チタン
粒子であることを特徴とする前記1〜10の何れか1項
に記載の電子写真感光体。
【0022】12.前記N型半導性微粒子が、ルチル型
の結晶型であることを特徴とする前記1〜11の何れか
1項に記載の電子写真感光体。
【0023】13.導電性支持体と感光層の間に中間層
を有する電子写真感光体において、該中間層が少なくと
も酸化チタン粒子とバインダー樹脂を含有しており、該
酸化チタン粒子がフッ素原子を有する有機ケイ素化合物
により表面処理を施された酸化チタン粒子であることを
特徴とする電子写真感光体。
【0024】14.前記中間層のバインダー樹脂がポリ
アミド樹脂であることを特徴とする前記1〜13の何れ
か1項に記載の電子写真感光体。
【0025】15.前記N型半導性微粒子の数平均一次
粒径が10nm以上200nm以下であることを特徴と
する前記1〜12及び14の何れか1項に記載の電子写
真感光体。
【0026】16.前記酸化チタン粒子の数平均一次粒
径が10nm以上200nm以下であることを特徴とす
る前記13又は14に記載の電子写真感光体。
【0027】17.前記中間層の形成において、中間層
塗布液がN型半導性微粒子、バインダ樹脂及び少なくと
も2種以上のアルコールの混合溶媒からなる中間層塗布
液を塗布することを特徴とする前記1〜12及び14、
15の何れか1項に記載の電子写真感光体の製造方法。
【0028】18.前記中間層の形成において、中簡層
塗布液が酸化チタン粒子、バインダ樹脂及び少なくとも
2種以上のアルコールの混合溶媒からなる中間層塗布液
を塗布することを特徴とする前記13、14及び16の
何れか1項に記載の電子写真感光体の製造方法。
【0029】19.電子写真感光体の周辺に、少なくと
も帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニ
ング手段を有し、繰り返し画像形成を行う画像形成装置
において、該電子写真感光体が前記1〜16の何れか1
項に記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像
形成装置。
【0030】20.電子写真感光体の周辺に、少なくと
も帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニ
ング手段を有し、繰り返し画像形成を行う画像形成装置
に用いられるプロセスカートリッジが、少なくとも前記
1〜16の何れか1項に記載の電子写真感光体と前記帯
電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング
手段の少なくとも1つを一体として有しており、該画像
形成装置に出し入れ可能に設計されたことを特徴とする
プロセスカートリッジ。
【0031】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の電子写真感光体(以下、単に感光体ともいう)は
導電性支持体と感光層の間に設ける中間層に特定の表面
処理を施されたN型半導性微粒子とバインダ樹脂とを含
有させることを特徴としている。そのN型半導性微粒子
の表面処理は、複数回の表面処理が行われ、かつ該複
数回の表面処理のうち最後の表面処理が反応性有機ケイ
素化合物による表面処理であることを特徴とするもの、
フッ素原子を有する反応性有機ケイ素化合物による表
面処理であることを特徴とするもの、複数回の表面処
理が行われ、かつ該複数回の表面処理のうち最後の表面
処理が反応性有機チタン化合物による表面処理であるこ
とを特徴とするもの、及び複数回の表面処理が行わ
れ、かつ該複数回の表面処理のうち最後の表面処理が反
応性有機ジルコニウム化合物による表面処理であること
を特徴としている。
【0032】これらの4つのうち何れか一つの表面処理
を施されたN型半導性微粒子を含有させて導電性支持体
と感光層の間に中間層を設けることにより、残電上昇
や、帯電電位低下といった電子写真特性を劣化させるこ
となく、黒ポチの発生を著しく抑制することができ、更
には、レーザー露光のよるモアレの発生も改善できるこ
とを見出したものである。
【0033】更に、本発明においては、前述のN型半導
性微粒子として酸化チタン微粒子を用いることが特に好
ましいものであることを見出したのである。
【0034】以下、本発明に用いられるN型半導性微粒
子及び酸化チタンについて、更に、上記表面処理につい
て詳細に説明する。
【0035】本発明に用いられるN型半導性微粒子と
は、導電性キャリアを電子とする性質をもつ微粒子を示
す。すなわち、導電性キャリアを電子とする性質とは、
該N型半導体微粒子を絶縁性バインダーに含有させるこ
とにより、基体からのホール注入を効率的にブロック
し、また、感光層からの電子に対してはブロッキング性
を示さない性質を有するものをいう。
【0036】前記N型半導性微粒子は、具体的には酸化
チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ
(SnO2)等の微粒子が挙げられるが、本発明では、
特に酸化チタンが好ましく用いられる。
【0037】本発明に用いられるN型半導性微粒子の平
均粒径は、数平均一次粒径において10nm以上200
nm以下の範囲のものが好ましく、より好ましくは10
nm〜100nm、特に好ましくは、15nm〜50n
mである。
【0038】数平均一次粒径の値が前記範囲内にあるN
型半導性微粒子を用いた中間層は層内での分散を緻密な
ものとすることができ、十分な電位安定性、及び黒ポチ
発生防止機能を有する。
【0039】前記N型半導性微粒子の数平均一次粒径
は、例えば酸化チタンの場合、透過型電子顕微鏡観察に
よって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒
子を一次粒子として観察し、画像解析によってフェレ方
向平均径としての測定値である。
【0040】本発明に用いられるN型半導性微粒子の形
状は、樹枝状、針状および粒状等の形状があり、このよ
うな形状のN型半導性微粒子は、例えば酸化チタン粒子
では、結晶型としては、アナターゼ型、ルチル型及びア
モルファス型等があるが、いずれの結晶型のものを用い
てもよく、また2種以上の結晶型を混合して用いてもよ
い。その中でもルチル型のものが最も良い。
【0041】本発明のN型半導性微粒子に行われる表面
処理の1つは、複数回の表面処理を行うものであり、か
つ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理が反応性
有機ケイ素化合物による表面処理を行うものである。ま
た、該複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面
処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる
少なくとも1種類以上の化合物を用いて行われ、最後に
反応性有機ケイ素化合物による表面処理を行うものであ
ることが好ましい。
【0042】なお、アルミナ処理、シリカ処理、ジルコ
ニア処理とは、N型半導性微粒子表面にアルミナ、シリ
カ、あるいはジルコニアを析出させる処理をいい、これ
らの表面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアには
アルミナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。ま
た、反応性有機ケイ素化合物の表面処理とは、処理液に
反応性有機ケイ素化合物を用いることを意味する。
【0043】また、本発明のN型半導性微粒子に行われ
る表面処理の他の方法としては、複数回の表面処理を行
い、かつ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理に
反応性有機チタン化合物や或いは反応性有機ジルコニウ
ム化合物を用いて表面処理を行うものである。また、該
複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理が
上記同様アルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれ
る少なくとも1種類以上の化合物を用いて行われ、最後
に反応性有機チタン化合物或いは反応性有機ジルコニウ
ム化合物による表面処理を行うものであることが好まし
い。
【0044】この様に、酸化チタン粒子の様なN型半導
性微粒子の表面処理を少なくとも2回以上行うことによ
り、N型半導性微粒子表面が均一に表面被覆(処理)さ
れ、該表面処理されたN型半導性微粒子を中間層に用い
ると、中間層内における酸化チタン粒子等のN型半導性
微粒子の分散性が良好で、かつ黒ポチ等の画像欠陥を発
生させない良好な感光体を得ることができるのである。
【0045】また、該複数回の表面処理をアルミナ、シ
リカを用いて表面処理を行い、次いで反応性有機ケイ素
化合物による表面処理を行うものや、アルミナ、シリカ
を用いた表面処理の後に反応性有機チタン化合物或いは
反応性有機ジルコニウム化合物を用いた表面処理を行う
ものが特に好ましい。
【0046】なお、前述のアルミナ、シリカの処理は同
時に行っても良いが、特にアルミナ処理を最初に行い、
次いでシリカ処理を行うことが好ましい。また、アルミ
ナとシリカの処理をそれぞれ行う場合のアルミナ及びシ
リカの処理量は、アルミナよりもシリカの多いものが好
ましい。
【0047】前記酸化チタン等のN型半導性微粒子のア
ルミナ、シリカ、及びジルコニア等の金属酸化物による
表面処理は湿式法で行うことができる。例えば、シリ
カ、又はアルミナの表面処理を行ったN型半導性微粒子
は以下の様に作製することができる。
【0048】N型半導性微粒子として酸化チタン粒子を
用いる場合、酸化チタン粒子(数平均一次粒子径:50
nm)を50〜350g/Lの濃度で水中に分散させて
水性スラリーとし、これに水溶性のケイ酸塩又は水溶性
のアルミニウム化合物を添加する。その後、アルカリ又
は酸を添加して中和し、酸化チタン粒子の表面にシリ
カ、又はアルミナを析出させる。続いて濾過、洗浄、乾
燥を行い目的の表面処理酸化チタンを得る。前記水溶性
のケイ酸塩としてケイ酸ナトリウムを使用した場合に
は、硫酸、硝酸、塩酸等の酸で中和することができる。
一方、水溶性のアルミニウム化合物として硫酸アルミニ
ウムを用いたときは水酸化ナトリウムや水酸化カリウム
等のアルカリで中和することができる。
【0049】なお、上記表面処理に用いられる金属酸化
物の量は、前記表面処理時の仕込量にて酸化チタン粒子
等のN型半導性微粒子100質量部に対して、0.1〜
50質量部、更に好ましくは1〜10質量部の金属酸化
物が用いられる。尚、前述のアルミナとシリカを用いた
場合も例えば酸化チタン粒子の場合、酸化チタン粒子1
00質量部に対して各々1〜10質量部用いることが好
ましく、アルミナよりもシリカの量が多いことが好まし
い。
【0050】上記の金属酸化物による表面処理の次に行
われる反応性有機ケイ素化合物による表面処理は以下の
様な湿式法で行うことが好ましい。
【0051】即ち、有機溶剤や水に対して前記反応性有
機ケイ素化合物を溶解または懸濁させた液に前記金属酸
化物で処理された酸化チタンを添加し、この液を数分か
ら1時間程度撹拌する。そして場合によっては該液に加
熱処理を施した後に、濾過等の工程を経た後乾燥し、表
面を有機ケイ素化合物で被覆した酸化チタン粒子を得
る。なお、有機溶剤や水に対して酸化チタンを分散させ
た懸濁液に前記反応性有機ケイ素化合物を添加しても構
わない。
【0052】尚、本発明において酸化チタン粒子表面が
反応性有機ケイ素化合物により被覆されていることは、
光電子分光法(ESCA)、オージェ電子分光法(Au
ger)、2次イオン質量分析法(SIMS)や拡散反
射FI−IR等の表面分析手法を複合することによって
確認されるものである。
【0053】前記表面処理に用いられる反応性有機ケイ
素化合物の量は、前記表面処理時の仕込量にて前記金属
酸化物で処理された酸化チタン100質量部に対し、反
応性有機ケイ素化合物を0.1〜50質量部、更に好ま
しくは1〜10質量部が好ましい。表面処理量が上記範
囲よりも少ないと表面処理効果が十分に付与されず、中
間層内における酸化チタン粒子の分散性等が悪くなる。
また、上記範囲を超えてしまうと電気性能を悪化させる
結果残留電位上昇や帯電電位の低下を招いてしまう。
【0054】本発明で用いられる反応性有機ケイ素化合
物としては下記一般式(2)で表される化合物が挙げら
れるが、酸化チタン表面の水酸基等の反応性基と縮合反
応をする化合物であれば、下記化合物に限定されない。
【0055】一般式(2) (R)n−Si−(X)4-n (式中、Siはケイ素原子、Rは該ケイ素原子に炭素が
直接結合した形の有機基を表し、Xは加水分解性基を表
し、nは0〜3の整数を表す。
【0056】一般式(2)で表される有機ケイ素化合物
において、Rで示されるケイ素に炭素が直接結合した形
の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル等のアル
キル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等の
アリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、
γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロ
ピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロ
ピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等
の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−
メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプ
ロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル
等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−ト
リフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフル
オロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、
シアノ置換アルキル基を挙げられる。また、Xの加水分
解性基としてはメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、
ハロゲン基、アシルオキシ基が挙げられる。
【0057】また、一般式(2)で表される有機ケイ素
化合物は、単独でも良いし、2種以上組み合わせて使用
しても良い。
【0058】また、一般式(2)で表される有機ケイ素
化合物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のR
は同一でも異なっていても良い。同様に、nが2以下の
場合、複数のXは同一でも異なっていても良い。又、一
般式(2)で表される有機ケイ素化合物を2種以上を用
いるとき、R及びXはそれぞれの化合物間で同一でも良
く、異なっていても良い。
【0059】nが0の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。テトラクロロシラン、ジエトキシジクロロ
シラン、テトラメトキシシラン、フェノキシトリクロロ
シラン、テトラアセトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラアリロキシシラン、テトラプロポキシシラ
ン、テトライソプロポキシシラン、テトラキス(2−メ
トキシエトキシ)シラン、テトラブトキシシラン、テト
ラフェノキシシラン、テトラキス(2−エチルブトキ
シ)シラン、テトラキス(2−エチルヘキシロキシ)シ
ラン等が挙げられる。
【0060】nが1の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。即ち、トリクロロシラン、メチルトリクロ
ロシラン、ビニルトリクロロシラン、エチルトリクロロ
シラン、アリルトリクロロシラン、n−プロピルトリク
ロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、クロロメチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メ
ルカプトメチルトリメトキシシラン、トリメトキシビニ
ルシラン、エチルトリメトキシシラン、3,3,4,
4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリク
ロロシラン、フェニルトリクロロシラン、3,3,3−
トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロ
プロピルトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、3
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノ
メチルトリメトキシシラン、ベンジルトリクロロシラ
ン、メチルトリアセトキシシラン、クロロメチルトリエ
トキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、3−アリルチオプロピルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、3−ア
リルアミノプロピルトリメトキシシラン、プロピルトリ
エトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、3−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、ビス(エチルメチルケト
オキシム)メトキシメチルシラン、ペンチルトリエトキ
シシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリ
エトキシシラン等が挙げられる。
【0061】nが2の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。ジメチルジクロロシラン、ジメトキシメチ
ルシラン、ジメトキシジメチルシラン、メチル−3,
3,3−トリフルオロプロピルジクロロシラン、ジエト
キシシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシメチ
ル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3−ク
ロロプロピルジメトキシメチルシラン、クロロメチルジ
エトキシシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキ
シ−3−メルカプトプロピルメチルシラン、3,3,
4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルメ
チルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、
ジアセトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビ
ニルシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジクロ
ロシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラ
ン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキ
シメチルシラン、t−ブチルフェニルジクロロシラン、
3−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、
3−(3−シアノプロピルチオプロピル)ジメトキシメ
チルシラン、3−(2−アセトキシエチルチオプロピ
ル)ジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチル−2−
ピペリジノエチルシラン、ジブトキシジメチルシラン、
3−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、
ジエトキシメチルフェニルシラン、ジエトキシ−3−グ
リシドキシプロピルメチルシラン、3−(3−アセトキ
シプロピルチオ)プロピルジメトキシメチルシラン、ジ
メトキシメチル−3−ピペリジノプロピルシラン、ジエ
トキシメチルオクタデシルシラン等が挙げられる。
【0062】nが3の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。トリメチルクロロシラン、メトキシトリメ
チルシラン、エトキシトリメチルシラン、メトキシジメ
チル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3−
クロロプロピルメトキシジメチルシラン、メトキシ−3
−メルカプトプロピルメチルメチルシラン等が挙げられ
る。
【0063】また、一般式(2)で表される有機ケイ素
化合物は、好ましくは下記一般式(1)で示される有機
ケイ素化合物が用いられる。 一般式(1) R−Si−X3 式中、Rはアルキル基、アリール基、Xはメトキシ基、
エトキシ基、ハロゲン基を表す。
【0064】一般式(1)で表される有機ケイ素化合物
においては、更に好ましくはRが炭素数4から8までの
アルキル基である有機ケイ素化合物が好ましく、具体的
な好ましい化合物例としては、トリメトキシn−ブチル
シラン、トリメトキシi−ブチルシラン、トリメトキシ
ヘキシルシラン、トリメトキシオクチルシランが挙げら
れる。
【0065】又、最後の表面処理に用いる好ましい反応
性有機ケイ素化合物としてはポリシロキサン化合物が挙
げられる。該ポリシロキサン化合物の分子量は1000
〜20000のものが一般に入手しやすく、又、黒ポチ
発生防止機能も良好である。特にメチルハイドロジェン
ポリシロキサンを最後の表面処理に用いると良好な効果
が得られる。
【0066】本発明の酸化チタンの表面処理の他の1つ
はフッ素原子を有する有機ケイ素化合物により表面処理
を施された酸化チタン粒子である。該フッ素原子を有す
る有機ケイ素化合物による表面処理、前記した湿式法で
行うのが好ましい。
【0067】即ち、有機溶剤や水に対して前記フッ素原
子を有する有機ケイ素化合物を溶解または懸濁させ、こ
の中に未処理の酸化チタンを添加し、このような溶液を
数分から1時間程度撹拌して混合し、場合によっては加
熱処理を施した後に、濾過などの工程を経て乾燥し、酸
化チタン表面をフッ素原子を有する有機ケイ素化合物で
被覆する。なお、有機溶剤や水に対して酸化チタンを分
散した懸濁液に前記フッ素原子を有する有機ケイ素化合
物を添加しても構わない。
【0068】尚、前記酸化チタン表面がフッ素原子を有
する有機ケイ素化合物によって被覆されていることは、
光電子分光法(ESCA)、オージェ電子分光法(Au
ger)、2次イオン質量分析法(SIMS)や拡散反
射FI−IR等の表面分析装置を用いて複合的に確認す
ることができる。
【0069】本発明に用いられるフッ素原子を有する有
機ケイ素化合物としては、3,3,4,4,5,5,
6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、
3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラ
ン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジクロ
ロシラン、ジメトキシメチル−3,3,3−トリフルオ
ロプロピルシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,
6−ノナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン等が挙
げられる。
【0070】なお、本発明では、上記のN型半導性微粒
子に最後に行われる表面処理を反応性有機チタン化合物
や反応性有機ジルコニウム化合物を用いて行われるもの
も含まれるが、具体的な表面処理方法は、上記反応性有
機ケイ素化合物による表面処理方法に準ずる方法によっ
て行われるものである。
【0071】また、前記N型半導性微粒子表面が反応性
有機チタン化合物や反応性有機ジルコニウム化合物によ
って被覆されていることは、光電子分光法(ESC
A)、オージェ電子分光法(Auger)、2次イオン
質量分析法(SIMS)や拡散反射FI−IR等の表面
分析手法を複合的に用いることにより高精度に確認され
るものである。
【0072】前記N型半導性微粒子の表面処理に用いら
れる具体的な反応性有機チタン化合物としては、テトラ
プロポキシチタン、テトラブトキシチタン等の金属アル
コキシド化合物やジイソプロポキシチタニウムビス(ア
セチルアセテート)、ジイソプロポキシチタニウムビス
(エチルアセトアセテート)、ジイソプロポキシチタニ
ウムビス(ラクテート)、ジブトキシチタニウムビス
(オクチレングリコレート)、ジイソプロポキシチタニ
ウムビス(トリエタノールアミナート)等の金属キレー
ト化合物が挙げられる。また、反応性有機ジルコニウム
化合物としては、テトラブトキシジルコニウムやブトキ
シジルコニウムトリ(アセチルアセテート)等の金属ア
ルコキシド化合物や金属キレート化合物が挙げられる。
【0073】次に、前記表面処理が施された酸化チタン
粒子等のN型半導性微粒子(以下、表面処理N型半導性
微粒子ともいう。また、特に、表面処理が施された酸化
チタン粒子を表面処理酸化チタンとも云う)を用いた中
間層の構成について説明する。
【0074】本発明の中間層は、前記複数回の表面処理
を行って得られた表面処理酸化チタン等の表面処理N型
半導性微粒子をバインダー樹脂とともに溶媒中に分散さ
せた液を導電性支持体上に塗布することにより作製され
る。
【0075】本発明の中間層は導電性支持体と感光層の
間に設けられ、該導電性支持体と感光層のとの接着性改
良、及び該支持体からの電荷注入を防止するバリア機能
を有する。該中間層のバインダー樹脂としては、ポリア
ミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビ
ニルアルコール樹脂やメラミン樹脂、エポキシ樹脂、ア
ルキッド樹脂等の熱硬化性樹脂やこれらの樹脂の繰り返
し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられ
る。これらバインダー樹脂の中でポリアミド樹脂が特に
好ましく、特には共重合、メトキシメチロール化等のア
ルコール可溶性ポリアミドが好ましい。
【0076】前記バインダー樹脂中に分散される本発明
の表面処理N型半導性微粒子の量は、例えば表面処理酸
化チタンの場合では、該バインダー樹脂100質量部に
対し、10〜10,000質量部、好ましくは50〜
1,000質量部である。該表面処理酸化チタンをこの
範囲で用いることにより、該酸化チタンの分散性を良好
に保つことができ、黒ポチの発生しない、良好な中間層
を形成することができる。
【0077】本発明の中間層の膜厚は0.5〜15μm
が好ましい。膜厚を前記範囲で用いることにより、黒ポ
チの発生しない、電子写真特性の良好な中間層を形成で
きる。
【0078】本発明の中間層を形成するために作製する
中間層塗布液は前記表面処理酸化チタン等の表面処理N
型半導性微粒子、バインダー樹脂、分散溶媒等から構成
されるが、分散溶媒としては他の感光層の作製に用いら
れる溶媒と同様なものが適宜用いられる。
【0079】即ち、本発明の中間層、感光層、その他樹
脂層の形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−
ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イ
ソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエ
チレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケト
ン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロ
エタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリ
クロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリク
ロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸
ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が
挙げられる。
【0080】中間層塗布液溶媒としては、これらに限定
されるものではないが、メタノール、エタノール、ブタ
ノール、1−プロパノール、イソプロパノール等が好ま
しく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種
以上の混合溶媒として用いることもできる。
【0081】また、中間層塗布溶媒としては、中間層塗
布時の乾燥ムラの発生を防止するために高い樹脂溶解性
を有するメタノールと直鎖アルコールとの混合溶媒を用
いることが好ましく、好ましい溶媒の比率は、体積比で
メタノール1に対して直鎖アルコールを0.05〜0.
6の比率で混合したものがよい。この様に塗布溶媒を混
合溶媒とすることで溶媒の蒸発速度が適切に保たれ、塗
布時の乾燥ムラに伴う画像欠陥の発生を抑えることがで
きる。
【0082】中間層塗布液の作製に用いられる表面処理
酸化チタンの分散手段としてはサンドミル、ボールミ
ル、超音波分散等いずれの分散手段を用いても良い。
【0083】前記中間層を含め、本発明の電子写真感光
体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、
スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用い
られるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力
溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためス
プレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型が
その代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好まし
い。なお前記スプレー塗布については例えば特開平3−
90250号及び特開平3−269238号公報に詳細
に記載され、前記円形量規制型塗布については例えば特
開昭58−189061号公報に詳細に記載されてい
る。
【0084】以下に本発明に好ましく用いられる感光体
の構成について記載する。 導電性支持体 本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシー
ト状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置
をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の
方が好ましい。
【0085】本発明の円筒状導電性支持体とは回転する
ことによりエンドレスに画像を形成できることが必要な
円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振
れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好まし
い。この真直度及び振れの範囲を超えると、良好な画像
形成が困難になる。
【0086】導電性の材料としてはアルミニウム、ニッ
ケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸
化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又
は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用
することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗
103Ωcm以下が好ましい。
【0087】以下、本発明の電子写真感光体の好ましい
感光層構成について記載する。 感光層 本発明の感光体の感光層構成は前記下引層上に電荷発生
機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感
光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電
荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した
構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることに
より繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御で
き、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやす
い。負帯電用の感光体では下引き層の上に電荷発生層
(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取
ることが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の
順が負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好
ましい感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感
光体構成である。
【0088】以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成
について説明する。 電荷発生層 電荷発生層:電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を
一種又は複数種含有する。その他の物質としては必要に
よりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
【0089】電荷発生物質(CGM)としては公知の電
荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフ
タロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニ
ウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り
返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGM
は複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位
構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を
有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙
げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θ
が27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシア
ニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイ
ミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣
化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができ
る。
【0090】電荷発生層にCGMの分散媒としてバイン
ダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用
いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマ
ール樹脂、ブチラール樹脂、シリコン樹脂、シリコン変
性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バ
インダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹
脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。
これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う
残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は
0.01μm〜2μmが好ましい。
【0091】電荷輸送層 電荷輸送層:電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及
びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。
その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤
を含有しても良い。
【0092】電荷輸送物質(CTM)としては公知の電
荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばト
リフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル
化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用
いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当な
バインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これら
の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくで
きるCTMは10-5cm2/V・sec以上の高移動度
を有するものであって、且つ組み合わされるCGMとの
イオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性を
有するものが好ましく、更に好ましくは0.25(e
V)以下である。
【0093】CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは
表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
【0094】電荷輸送層(CTL)に用いられる樹脂と
しては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂並び
に、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含
む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N
−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられ
る。
【0095】これらCTLのバインダーとして最も好ま
しいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネ
ート樹脂はCTMの分散性、電子写真特性を良好にする
ことにおいて、最も好ましい。バインダー樹脂と電荷輸
送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し
10〜200質量部が好ましい。又、電荷輸送層の膜厚
は10〜40μmが好ましい。
【0096】上記では本発明の最も好ましい感光体の層
構成を例示したが、本発明では上記以外の感光体層構成
でも良い。
【0097】図1は本発明の画像形成方法の1例として
の画像形成装置の断面図である。図1に於いて50は像
担持体である感光体ドラム(感光体)で、有機感光層を
ドラム上に塗布し、その上に本発明の樹脂層を塗設した
感光体で、接地されて時計方向に駆動回転される。52
はスコロトロンの帯電器で、感光体ドラム50周面に対
し一様な帯電をコロナ放電によって与えられる。この帯
電器52による帯電に先だって、前画像形成での感光体
の履歴をなくすために発光ダイオード等を用いた帯電前
露光部51による露光を行って感光体周面の除電をして
もよい。
【0098】感光体への一様帯電ののち像露光器53に
より画像信号に基づいた像露光が行われる。この図の像
露光器53は図示しないレーザーダイオードを露光光源
とする。回転するポリゴンミラー531、fθレンズ等
を経て反射ミラー532により光路を曲げられた光によ
り感光体ドラム上の走査がなされ、静電潜像が形成され
る。
【0099】その静電潜像は次いで現像器54で現像さ
れる。感光体ドラム50周縁にはトナーとキャリアとか
ら成る現像剤を内蔵した現像器54が設けられていて、
マグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリ
ーブ541によって現像が行われる。現像器54内部は
現像剤攪拌部材544、現像剤搬送部材543、搬送量
規制部材542等から構成されており、現像剤は攪拌、
搬送されて現像スリーブに供給されるが、その供給量は
該搬送量規制部材542により制御される。該現像剤の
搬送量は適用される有機電子写真感光体の線速、現像剤
比重によっても異なるが、一般的には20〜200mg
/cm2の範囲である。
【0100】現像剤は、例えば前述のフェライトをコア
としてそのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャ
リアと、前述のスチレンアクリル系樹脂を主材料として
カーボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と本発明の低
分子量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリカ、酸
化チタン等を外添したトナーとからなるもので、現像剤
は搬送量規制部材によって現像スリーブ541上に10
0〜600μmの層厚に規制されて現像域へと搬送さ
れ、現像が行われる。この時通常は感光体ドラム50と
現像スリーブ541の間に直流バイアス、必要に応じて
交流バイアス電圧をかけて現像が行われる。また、現像
剤は感光体に対して接触あるいは非接触の状態で現像さ
れる。
【0101】記録紙Pは画像形成後、転写のタイミング
の整った時点で給紙ローラー57の回転作動により転写
域へと給紙される。
【0102】転写域においては転写のタイミングに同期
して感光体ドラム50の周面に転写ローラー(転写器)
58が圧接され、給紙された記録紙Pを挟着して転写さ
れる。
【0103】次いで記録紙Pは転写ローラーとほぼ同時
に圧接状態とされた分離ブラシ(分離器)59によって
除電がなされ、感光体ドラム50の周面により分離して
定着装置60に搬送され、熱ローラー601と圧着ロー
ラー602の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち
排紙ローラー61を介して装置外部に排出される。なお
前記の転写ローラー58及び分離ブラシ59は記録紙P
の通過後感光体ドラム50の周面より退避離間して次な
るトナー像の形成に備える。
【0104】一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム
50は、クリーニング器62のブレード621の圧接に
より残留トナーを除去・清掃し、再び帯電前露光部51
による除電と帯電器52による帯電を受けて次なる画像
形成のプロセスに入る。
【0105】尚、70は感光体、帯電器、転写器、分離
器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプ
ロセスカートリッジである。
【0106】本発明の有機電子写真感光体は電子写真複
写機、レーザープリンター、LEDプリンター及び液晶
シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適応す
るが、更に、電子写真技術を応用したディスプレー、記
録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く
適用することができる。
【0107】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の様態はこれに限定されない。なお、文中
「部」とは「質量部」を表す。
【0108】中間層塗布液の作製 以下の様にして、各実施例、比較例の中間層塗布液を作
製した。 (実施例塗布液1の作製)ポリアミド樹脂CM8000
(東レ社製)1質量部、酸化チタンSMT500SAS
(1回目:シリカ・アルミナ処理、2回目:メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン処理:テイカ社製)3質量
部、メタノール10質量部を同一容器中に加え超音波ホ
モジナイザーを用いて分散して、実施例塗布液1を作製
した。
【0109】(実施例塗布液2〜16の作製)酸化チタ
ン及びその表面処理と粒径、バインダー樹脂、酸化チタ
ン/バインダー樹脂質量比及び溶剤を下記表に示すもの
とした他は実施例塗布液1と同様にしてそれぞれ実施例
塗布液2〜16を作製した。
【0110】(実施例塗布液17の作製)酸化チタンM
T500SA(テイカ社製)の2回目の表面処理をジイ
ソプロポキシチタニウムビス(アセチルアセテート)で
行った他は実施例塗布液1と同様にして酸化チタン粒子
Aを含有する実施例塗布液17を作製した。
【0111】(実施例塗布液18の作製)酸化チタンM
T500SA(テイカ社製)の2回目の表面処理をブト
キシジルコニウムトリ(アセチルアセテート)で行った
他は実施例塗布液1と同様にして酸化チタン粒子Bを含
有する実施例塗布液18を作製した。
【0112】(比較例塗布液1〜3の作製)酸化チタン
及びその表面処理と粒径、バインダー樹脂、酸化チタン
/バインダー樹脂質量比、及び溶剤の種類を下記表に示
す様にした他は実施例塗布液1と同様にしてそれぞれ比
較例塗布液1〜3を作製した。
【0113】(比較例塗布液4の作製)ポリアミド樹脂
CM8000(東レ社製)1質量部、メタノール10質
量部に溶解して、比較例塗布液4を作製した。
【0114】なお、下記表中酸化チタン(N型半導性微
粒子)項目中の一次処理欄に記載したものは、一次処理
後に酸化チタン(N型半導性微粒子)表面に析出した物
質を表し、同項目中の二次処理欄に記載したものは、二
次処理時に用いた物質を示すものである。また、表中の
二次処理欄において百分率で記された数値は二次処理に
使用した物質の一次処理前の酸化チタンに対する質量%
を示す。
【0115】
【表1】
【0116】
【表2】
【0117】実施例1 円筒形アルミニウム基体上に実施例塗布液1を浸漬塗布
し、4μmの乾燥膜厚で中間層を設けた。その上にCu
Kα線のX線回折スペクトル(ブラッグ角2θ±0.2
度)が27.2度に最大回折ピークを有するチタニルフ
タロシアニン化合物2部、ブチラール樹脂1部、酢酸t
−ブチル70部、4−メトキシ−4−メチル−2−ペン
タノン30部をサンドミルを用いて分散した液を浸漬塗
布し、乾燥膜厚約0.3μmの電荷発生層を形成した。
次いで電荷輸送剤(化合物A);0.65部、ポリカー
ボネート樹脂「ユーピロン−Z200」(三菱ガス化学
社製)1部をジクロロエタン7.5部に溶解した液を電
荷発生層上に浸漬塗布して乾燥膜厚約24μmの電荷輸
送層を形成し、100℃にて70分乾燥して実施例感光
体1を作製した。
【0118】
【化1】
【0119】実施例2〜18 実施例1で用いた中間層塗布液の代わりに表3に示す中
間層塗布液を使用し、表3に示した乾燥膜厚で中間層を
設けた他は実施例1と同様にして実施例感光体2〜18
を作製した。
【0120】比較例1〜4 実施例1で用いた中間層塗布液の代わりに表3に示す中
間層塗布液を使用し、表3に示した乾燥膜厚で中間層を
設けた他は実施例1と同様にして比較例感光体1〜4を
作製した。
【0121】比較例5 中間層を設置しなかった他は実施例1と同様にして比較
例感光体5を作製した。
【0122】評価1(分散安定性評価) 実施例1〜18及び比較例1〜3の中間層塗布液をガラ
スビーカ内に2日間静置し、酸化チタンの沈降度合いを
比較した。結果を表3に示す。評価は目視で判定。 A:沈降なし B:わずかに沈降 C:沈降、溶媒と分離で評価した。
【0123】評価2 各感光体をKonica7050改造機(スコロトロ
ン、レーザー露光、LED除電光)を用いて一般環境
(19℃、30%RH)、高温高湿(30℃、83%R
H)、低温低湿(7℃、21%RH)それぞれの環境に
おいて帯電、露光、除電の連続繰り返しサイクルを60
00回行い、スタート時、及び終了直前の露光部電位V
Lを測定した。各環境をとおして測定したレーザー露光
の露光部電位の最小値と最大値の差を表3にVL環境差
(ΔVL)として示す。
【0124】評価3 一般環境(NN;19℃、30%RH)、高温高湿(H
H;30℃、83%RH)、低温低湿(LL;7℃、2
1%RH)それぞれの環境における画像特性の変化を確
認するため以下の加速実験を行った。各感光体をKon
ica7050複写機(スコロトロン帯電器、レーザ露
光、反転現像、静電転写、爪分離、クリーニングブレー
ドを採用したプロセスを有する)に取り付け、スコロト
ロン帯電器のグリッド帯電電圧を−1000V、反転現
像の現像バイアスを−800Vに設定して、各環境でA
4紙10,000の連続画像複写を行いスタート時、及
び終了時における黒ポチ画像欠陥の有無を確認した。下
記に示す評価Bまでを合格とする。表3に結果を示す。
【0125】評価基準 A:NN、HH、LLとも黒ポチ画像欠陥発生なし B:NN、HH、LLのどれか1つの環境で黒ポチ画像
欠陥発生 C:NN、HH、LLの2つ以上の環境で黒ポチ画像欠
陥発生
【0126】評価4 併せて、グレイ地チャートを用いてハーフトーン部にお
けるムラの発生評価を行った。評価基準は以下のとおり
である。評価△までを合格とする。結果を表3に示す。
【0127】評価基準 ○:ムラ発生なし。 △:若干の発生は認められるが、実用上問題のないレベ
ル。 ×:実用域の範囲外。
【0128】
【表3】
【0129】表3に示したとおり、複数回の表面処理を
行い、且つ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理
が反応性有機ケイ素化合物による表面処理の酸化チタ
ン、或いはフッ素原子を有する有機ケイ素化合物により
表面処理の酸化チタンを含有する中間層を有する本発明
の電子写真感光体は電気特性を損なうことなく、反転現
像プロセスにおける黒ポチ発生を顕著に改善している。
一方、本発明外の表面処理を施された酸化チタンの中間
層を有する電子写真感光体や、酸化チタンを含有しない
従来型の中間層を有する電子写真感光体(比較例1〜
4)では露光部電位の上昇、或いは黒ポチ画像欠陥の発
生が見られる。なお、酸化チタン粒子以外の前述のN型
半導性微粒子についても本実施例と同じ評価を行ったと
ころ、本発明の効果を認めることができた。
【0130】
【発明の効果】実施例からも明らかなように、本発明に
より以下の課題を達成した。 1)高温高湿から低温低湿まで様々な使用環境に対する
感度の変動が少ない 2)黒ポチなどの画像欠陥が発生しない 3)中間層塗布液の安定性に優れる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法の1例としての画像形成
装置の断面図。
【符号の説明】
50 感光体ドラム(又は感光体) 51 帯電前露光部 52 帯電器 53 像露光器 54 現像器 541 現像スリーブ 542 搬送量規制部材 543 現像剤搬送部材 544 現像剤攪拌部材 57 給紙ローラー 58 転写ローラー(転写器) 59 分離ブラシ(分離器) 60 定着装置 61 排紙ローラー 62 クリーニング器 70 プロセスカートリッジ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体と感光層の間に中間層を有
    する電子写真感光体において、該中間層が少なくともN
    型半導性微粒子とバインダー樹脂を含有しており、該N
    型半導性微粒子が複数回の表面処理を施されており、か
    つ最後の表面処理が反応性有機ケイ素化合物による表面
    処理であることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記最後の表面処理がメチルハイドロジ
    ェンポリシロキサンによる表面処理であることを特徴と
    する請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記最後の表面処理が下記一般式(1)
    で示される有機ケイ素化合物による表面処理であること
    を特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。 一般式(1) R−Si−X3 〔式中、Rはアルキル基、アリール基、Xはメトキシ
    基、エトキシ基、ハロゲン基を表す。〕
  4. 【請求項4】 前記一般式(1)のRが炭素数4から8
    までのアルキル基であることを特徴とする請求項1又は
    3に記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 導電性支持体と感光層の間に中間層を有
    する電子写真感光体において、該中間層が少なくともN
    型半導性微粒子とバインダー樹脂を含有しており、該N
    型半導性微粒子が複数回の表面処理を施されており、か
    つ最後の表面処理が反応性有機チタン化合物による表面
    処理であることを特徴とする電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 導電性支持体と感光層の間に中間層を有
    する電子写真感光体において、該中間層が少なくともN
    型半導性微粒子とバインダー樹脂を含有しており、該N
    型半導性微粒子が複数回の表面処理を施されており、か
    つ最後の表面処理が反応性有機ジルコニウム化合物によ
    る表面処理であることを特徴とする電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 前記複数回の表面処理のうち、少なくと
    も1回の表面処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニア
    の少なくとも1種以上の化合物の表面処理であることを
    特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の電子写真
    感光体。
  8. 【請求項8】 前記N型半導性微粒子がシリカ、アルミ
    ナによる表面処理を行い、次いで反応性有機ケイ素化合
    物による表面処理を行うことを特徴とする請求項1〜4
    及び7の何れか1項に記載の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 前記N型半導性微粒子がシリカ、アルミ
    ナによる表面処理を行い、次いで反応性有機チタン化合
    物による表面処理を行うことを特徴とする請求項5又は
    7に記載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 前記N型半導性微粒子がシリカ、アル
    ミナによる表面処理を行い、次いで反応性有機ジルコニ
    ウム化合物による表面処理を行うことを特徴とする請求
    項6又は7に記載の電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 前記N型半導性微粒子が酸化チタン粒
    子であることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項
    に記載の電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 前記N型半導性微粒子が、ルチル型の
    結晶型であることを特徴とする請求項1〜11の何れか
    1項に記載の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 導電性支持体と感光層の間に中間層を
    有する電子写真感光体において、該中間層が少なくとも
    酸化チタン粒子とバインダー樹脂を含有しており、該酸
    化チタン粒子がフッ素原子を有する反応性有機ケイ素化
    合物により表面処理を施された酸化チタン粒子であるこ
    とを特徴とする電子写真感光体。
  14. 【請求項14】 前記中間層のバインダー樹脂がポリア
    ミド樹脂であることを特徴とする請求項1〜13の何れ
    か1項に記載の電子写真感光体。
  15. 【請求項15】 前記N型半導性微粒子の数平均一次粒
    径が10nm以上200nm以下であることを特徴とす
    る請求項1〜12及び14の何れか1項に記載の電子写
    真感光体。
  16. 【請求項16】 前記酸化チタン粒子の数平均一次粒径
    が10nm以上200nm以下であることを特徴とする
    請求項13又は14に記載の電子写真感光体。
  17. 【請求項17】 前記中間層の形成において、中間層塗
    布液がN型半導性微粒子、バインダ樹脂及び少なくとも
    2種以上のアルコールの混合溶媒からなる中間層塗布液
    を塗布することを特徴とする請求項1〜12及び14、
    15の何れか1項に記載の電子写真感光体の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記中間層の形成において、中間層塗
    布液が酸化チタン粒子、バインダ樹脂及び少なくとも2
    種以上のアルコールの混合溶媒からなる中間層塗布液を
    塗布することを特徴とする請求項13、14及び16の
    何れか1項に記載の電子写真感光体の製造方法。
  19. 【請求項19】 電子写真感光体の周辺に、少なくとも
    帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニン
    グ手段を有し、繰り返し画像形成を行う画像形成装置に
    おいて、該電子写真感光体が請求項1〜16の何れか1
    項に記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像
    形成装置。
  20. 【請求項20】 電子写真感光体の周辺に、少なくとも
    帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニン
    グ手段を有し、繰り返し画像形成を行う画像形成装置に
    用いられるプロセスカートリッジが、少なくとも請求項
    1〜16の何れか1項に記載の電子写真感光体と前記帯
    電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング
    手段の少なくとも1つを一体として有しており、該画像
    形成装置に出し入れ可能に設計されたことを特徴とする
    プロセスカートリッジ。
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