JP2002287396A - 電子写真感光体、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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JP2002287396A
JP2002287396A JP2001090016A JP2001090016A JP2002287396A JP 2002287396 A JP2002287396 A JP 2002287396A JP 2001090016 A JP2001090016 A JP 2001090016A JP 2001090016 A JP2001090016 A JP 2001090016A JP 2002287396 A JP2002287396 A JP 2002287396A
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electrophotographic photoreceptor
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electrophotographic
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Application number
JP2001090016A
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English (en)
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Hirofumi Hayata
裕文 早田
Shinichi Hamaguchi
進一 濱口
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は電位安定性の良好な、かつ黒ポチ等
の画像欠陥を発生しない電子写真感光体を提供する事で
あり、更に詳しくは黒ポチ等の画像欠陥を発生させな
い、繰り返し電位安定性が良好な中間層を有する電子写
真感光体、及び該電子写真感光体を用いた画像形成装
置、プロセスカートリッジを提供することにある。 【解決手段】 導電性支持体と感光層の間に中間層を有
する電子写真感光体において、該中間層が少なくとも疎
水化度が40〜95のN型半導性微粒子とバインダー樹
脂を含有しており、且つ該中間層のアルミニウム蒸着面
に対する接触電位差が0V以上、0.6V以下であるこ
とを特徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
ーの分野において用いられる電子写真感光体、画像形成
装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真用感光体(以下単に感光体とも
云う)はSe、ヒ素、ヒ素/Se合金、CdS、ZnO
等の無機感光体から、公害や製造の容易性等の利点に優
れる有機感光体に主体が移り、様々な材料を用いた有機
感光体が開発されている。
【0003】近年では電荷発生と電荷輸送の機能を異な
る材料に担当させた機能分離型の感光体が主流となって
おり、なかでも電荷発生層、電荷輸送層を積層した積層
型の感光体が広く用いられている。
【0004】また、電子写真プロセスに目を向けると潜
像画像形成方式は、ハロゲンランプを光源とするアナロ
グ画像形成とLEDやレーザーを光源とするデジタル方
式の画像形成に大別される。最近はパソコンのハードコ
ピー用のプリンターとして、また通常の複写機において
も画像処理の容易さや複合機への展開の容易さからデジ
タル方式の潜像画像形成方式が急激に主流となりつつあ
る。
【0005】デジタル方式の画像形成では、デジタル電
気信号に変換された画像情報を感光体上に静電潜像とし
て書き込む際の光源としてレーザー、特に半導体レーザ
ーやLEDが用いられている。しかし、レーザー光によ
る潜像画像形成には基体表面での反射による干渉縞の発
生という特有の画像問題が知られている。
【0006】また、デジタル方式の書き込みでは露光ビ
ーム径が小さいので書き込み速度が遅くなる。そのた
め、露光部分の現像方法として反転現像との組み合わせ
が主に用いられているが、この反転現像を用いた画像形
成方法の特有の問題として、本来白地部分として画像形
成されるべき箇所に、トナーが付着してカブリ発生させ
る現象、即ち、感光体の局部的な欠陥による黒ポチの発
生が知られている。
【0007】これらの問題を解決するため、感光体中に
中間層を用いる技術が開発されている。例えば、導電性
支持体と感光層の間に中間層を設け、該中間層には酸化
チタン粒子を樹脂中に分散した構成を有する電子写真感
光体が知られている。又、表面処理を行った酸化チタン
を含有させた中間層の技術も知られている。例えば、特
開平4−303846号の酸化鉄、酸化タングステンで
表面処理された酸化チタン、特開平9−96916号の
アミノ基含有カップリング剤で表面処理された酸化チタ
ン、特開平9−258469号の有機ケイ素化合物で表
面処理された酸化チタン、特開平8−328283号の
メチルハイドロジェンポリシロキサンで表面処理された
酸化チタン等が挙げられる。
【0008】しかし、これらの技術を用いても高温高湿
や、低温低湿の厳しい環境下では、尚、黒ポチの発生防
止が十分でなく、或いは、繰り返し使用に伴う残留電位
の上昇、露光部電位の上昇が起こり、画像濃度が十分得
られないといった問題が発生している。更に、特開平1
1−344826号には金属酸化物、或いは有機化合物
で表面処理された樹枝状酸化チタンを用いた中間層を有
する電子写真感光体が提案されている。しかし、この特
許に開示された実施例の追試を行った結果では、尚、高
温高湿や低温低湿での黒ポチ発生の防止効果が十分でな
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点に鑑み、電位安定性の良好な、且つ黒ポチ等
の画像欠陥を発生しない電子写真感光体を提供すること
であり、更に詳しくは黒ポチ等の画像欠陥を発生させ
ず、繰り返し使用でも電位安定性の良好な、中間層を有
する電子写真感光体、及び該電子写真感光体を用いた画
像形成装置、プロセスカートリッジを提供することにあ
る。
【0010】
【課題を達成するための手段】本発明の目的は、下記構
成の何れかを採ることにより達成される。
【0011】1.導電性支持体と感光層の間に中間層を
有する電子写真感光体において、該中間層が少なくとも
疎水化度が40〜95のN型半導性微粒子とバインダー
樹脂を含有しており、且つ該中間層のアルミニウム蒸着
面に対する接触電位差が0V以上、0.6V以下である
ことを特徴とする電子写真感光体。
【0012】2.前記N型半導性微粒子が複数回の表面
処理を施されており、且つ最後の表面処理が反応性有機
ケイ素化合物を用いて行われたことを特徴とする前記1
に記載の電子写真感光体。
【0013】3.前記反応性有機ケイ素化合物がメチル
ハイドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする
前記2に記載の電子写真感光体。
【0014】4.前記反応性有機ケイ素化合物が前記一
般式(1)で示される有機ケイ素化合物であることを特
徴とする前記2に記載の電子写真感光体。
【0015】5.前記一般式(1)のRが炭素数4から
8までのアルキル基であることを特徴とする前記4に記
載の電子写真感光体。
【0016】6.前記N型半導性微粒子が複数回の表面
処理を施されており、且つ最後の表面処理が反応性有機
チタン化合物を用いて行われたことを特徴とする前記1
に記載の電子写真感光体。
【0017】7.前記N型半導性微粒子が複数回の表面
処理を施されており、且つ最後の表面処理が反応性有機
ジルコニウム化合物を用いて行われたことを特徴とする
前記1に記載の電子写真感光体。
【0018】8.前記複数回の表面処理のうち、少なく
とも1回の表面処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニ
アの少なくとも1種以上の化合物の表面処理であること
を特徴とする前記2〜7の何れか1項に記載の電子写真
感光体。
【0019】9.前記N型半導性微粒子が酸化チタン粒
子であることを特徴とする前記1〜8の何れか1項に記
載の電子写真感光体。
【0020】10.前記酸化チタン粒子がフッ素原子を
有する反応性有機ケイ素化合物を用いて表面処理されて
いることを特徴とする前記9に記載の電子写真感光体。
【0021】11.前記N型半導性微粒子が、ルチル型
の結晶構造を有することを特徴とする前記1〜10の何
れか1項に記載の電子写真感光体。
【0022】12.前記N型半導性微粒子の数平均一次
粒径が10nm以上200nm以下であることを特徴と
する前記1〜11の何れか1項に記載の電子写真感光
体。
【0023】13.前記中間層のバインダー樹脂がポリ
アミド樹脂であることを特徴とする前記1〜12の何れ
か1項に記載の電子写真感光体。
【0024】14.接触電位差が0.1V以上、0.4
V以下であることを特徴とする前記1〜13の何れか1
項に記載の電子写真感光体。
【0025】15.電子写真感光体の周辺に、少なくと
も帯電手段、像露光手段、現像手段、クリーニング手段
を有し、繰り返し画像形成を行う画像形成装置におい
て、該電子写真感光体が前記1〜14の何れか1項に記
載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装
置。
【0026】16.前記15の画像形成装置に用いられ
るプロセスカートリッジが、少なくとも前記1〜14の
何れか1項に記載の電子写真感光体と帯電器、像露光
器、現像器、クリーニング器の少なくとも1つを一体と
して有しており、該画像形成装置に出し入れ可能に構成
されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
【0027】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の疎水化度(メタノールウェッタビリティ)とはメ
タノールに対する濡れ性の尺度で示される。即ち、以下
のように定義される。
【0028】疎水化度(メタノールウェッタビリティ)
=(a/(a+50))×100 疎水化度の測定方法を以下に記す。
【0029】内容量200mlのビーカー中に入れた蒸
留水50mlに、測定対象の無機微粒子を0.2g秤量
し添加する。メタノールを先端が液体中に浸せきされて
いるビュレットから、ゆっくり撹拌した状態で無機微粒
子の全体が濡れるまでゆっくり滴下する。この無機微粒
子を完全に濡らすために必要なメタノールの量をa(m
l)とした場合に、上記式により疎水化度が算出され
る。
【0030】本発明の中間層は上記疎水化度が40〜9
5のN型半導性微粒子をバインダ樹脂と共に含有させ、
該中間層のアルニウム蒸着面に対する接触電位差が0V
以上、+0.6V以下になるように構成することによ
り、導電性支持体からの自由電荷の注入を防止し、反転
現像を用いた場合においても黒ポチ等の画像欠陥が発生
しない良好な電子写真感光体を達成することができる。
【0031】即ち、本発明では導電性支持体から疎水化
度が40〜95のN型半導性微粒子を含有する中間層へ
の自由電荷の注入について検討した結果、アルミニウム
蒸着面に対する中間層の接触電位差が0V以上、特に
0.1V以上、0.4V以下の場合に、感度の環境依存
性、感光体1回転目と2回転目の帯電量差について十分
安定で、且つ黒ポチ発生も少ない良好な感光体を提供し
うることを見いだした。
【0032】本発明では接触平衡を測定する手段として
接触電位差測定を用いた。接触電位差測定は特定の金属
(代表的には金が用いられる。)との接触において生じ
る電位差を測定して、測定対象の仕事関数を決定するも
のである。
【0033】測定には一般にケルビン法と呼ばれる手法
が用いられる。ケルビン法及び仕事関数の決定方法につ
いては、「新実験化学講座18 −界面とコロイド−」
(日本化学会編)P181〜192に詳細な記述があ
る。
【0034】以下に中間層とアルミニウム蒸着面の接触
電位差を決定する方法を記述する。まず金電極を対抗極
としてアルミニウム蒸着面と金電極表面に生じる電位差
を測定する、得られた測定値をE(Au−Al)Vとす
る。
【0035】次にアルミニウム蒸着面上に約5μm程度
の中間層を形成する。金電極を対抗極として中間層表面
と金電極表面に生じる電位差を測定する、得られた測定
値をE(Au−中間層)Vとする。中間層とアルミニウ
ム蒸着面の接触電位差E(Al−中間層)は下記の式
(1)によって決定される。
【0036】 E(Al−中間層)V=E(Au−中間層)V−E(Au−Al)V ・・・・式(1) このような接触電位差測定で得られる中間層とアルミニ
ウム電極との関係は、まさに電子写真感光体における導
電性支持体と中間層の関係を示していると言える。発明
者らはこの様な観点から本発明の中間層を有する感光体
における前記課題の解決に対して中間層とアルミニウム
蒸着面の接触電位差測定を行なった。その結果本発明の
中間層とアルミニウム蒸着面の接触電位差が0V以上、
0.6V以下の場合に本発明の効果が著しく改善される
ことを見いだした。
【0037】以下、具体的に中間層の構成について記載
する。N型半導性微粒子を疎水化するには、粒子表面に
存在する−OH基を疎水性化合物で表面を十分に覆うこ
とが求められるが、本発明では、十分な疎水性と達成す
ることと、感度や帯電性等の電子写真特性の両方を満足
させるため、以下のような表面処理を行い、疎水化する
ことが好ましい。
【0038】即ち、N型半導性微粒子の表面処理は、
複数回の表面処理が行われ、かつ該複数回の表面処理の
うち最後の表面処理が反応性有機ケイ素化合物による表
面処理であることを特徴とするもの、フッ素原子を有
する反応性有機ケイ素化合物による表面処理であること
を特徴とするもの、複数回の表面処理が行われ、かつ
該複数回の表面処理のうち最後の表面処理が反応性有機
チタン化合物による表面処理であることを特徴とするも
の、及び複数回の表面処理が行われ、かつ該複数回の
表面処理のうち最後の表面処理が反応性有機ジルコニウ
ム化合物による表面処理であることを特徴とするものが
好ましい。
【0039】これらの4つのうち何れか一つの表面処理
を施されたN型半導性微粒子を含有させて導電性支持体
と感光層の間に中間層を設けることにより、中間層塗布
液の安定性が高く、残電上昇や、帯電電位低下といった
電子写真特性を劣化させることなく、黒ポチの発生を著
しく抑制することができることを見出したものである。
【0040】更に、本発明においては、前述のN型半導
性微粒子として酸化チタン微粒子を用いることが特に好
ましい。
【0041】以下、本発明に用いられるN型半導性微粒
子及び酸化チタンについて、更に、上記表面処理につい
て詳細に説明する。
【0042】本発明に用いられるN型半導性微粒子と
は、導電性キャリアを電子とする性質をもつ微粒子を示
す。すなわち、導電性キャリアを電子とする性質とは、
該N型半導性微粒子を絶縁性バインダーに含有させるこ
とにより、基体からのホール注入を効率的にブロック
し、また、感光層からの電子に対してはブロッキング性
を示さない性質を有するものをいう。
【0043】前記N型半導性微粒子は、具体的には酸化
チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ
(SnO2)等の微粒子が挙げられるが、本発明では、
特に酸化チタンが好ましく用いられる。
【0044】本発明に用いられるN型半導性微粒子の平
均粒径は、数平均一次粒径において10nm以上200
nm以下の範囲のものが好ましく、より好ましくは10
nm〜100nm、特に好ましくは、15nm〜50n
mである。
【0045】数平均一次粒径の値が前記範囲内にあるN
型半導性微粒子を用いた中間層は層内での分散を緻密な
ものとすることができ、十分な電位安定性、及び黒ポチ
発生防止機能を有する。
【0046】前記N型半導性微粒子の数平均一次粒径
は、例えば酸化チタンの場合、透過型電子顕微鏡観察に
よって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒
子を一次粒子として観察し、画像解析にりフェレ径の数
平均径として測定される。
【0047】本発明に用いられるN型半導性微粒子の形
状は、樹枝状、針状および粒状等の形状があり、このよ
うな形状のN型半導性微粒子は、例えば酸化チタン粒子
では、結晶型としては、アナターゼ型、ルチル型及びア
モルファス型等があるが、いずれの結晶型のものを用い
てもよく、また2種以上の結晶型を混合して用いてもよ
い。その中でもルチル型のものが最も良い。
【0048】本発明のN型半導性微粒子に行われる表面
処理の1つは、複数回の表面処理を行うものであり、か
つ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理が反応性
有機ケイ素化合物による表面処理を行うものである。ま
た、該複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面
処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる
少なくとも1種類以上の処理が行われ、最後に反応性有
機ケイ素化合物による表面処理を行うものであることが
好ましい。なお、これらの化合物は水和物を有するもの
も含まれる。
【0049】尚、アルミナ処理、シリカ処理、ジルコニ
ア処理とはN型半導性微粒子表面にアルミナ、シリカ、
或いはジルコニアを析出させる処理を云い、これらの表
面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアにはアルミ
ナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。又、反応
性有機ケイ素化合物の表面処理とは、処理液に反応性有
機ケイ素化合物を用いることを意味する。
【0050】また、本発明のN型半導性微粒子に行われ
る表面処理の他の方法としては、複数回の表面処理を行
い、かつ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理に
反応性有機チタン化合物や或いは反応性有機ジルコニウ
ム化合物を用いて表面処理を行うものである。また、該
複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理が
上記同様アルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれ
る少なくとも1種類以上処理が行われ、最後に反応性有
機チタン化合物或いは反応性有機ジルコニウム化合物に
よる表面処理を行うものであることが好ましい。
【0051】この様に、酸化チタン粒子の様なN型半導
性微粒子の表面処理を少なくとも2回以上行うことによ
り、N型半導性微粒子表面が均一に表面被覆(処理)さ
れ、該表面処理されたN型半導性微粒子を中間層に用い
ると、中間層内における酸化チタン粒子等のN型半導性
微粒子の分散性が良好で、かつ黒ポチ等の画像欠陥を発
生させない良好な感光体を得ることができるのである。
【0052】また、該複数回の表面処理をアルミナ及び
シリカの表面処理を行い、次いで反応性有機ケイ素化合
物による表面処理を行うものや、アルミナ及びシリカの
表面処理の後に反応性有機チタン化合物或いは反応性有
機ジルコニウム化合物を用いた表面処理を行うものが特
に好ましい。
【0053】なお、前述のアルミナ及びシリカの処理は
同時に行っても良いが、特にアルミナ処理を最初に行
い、次いでシリカ処理を行うことが好ましい。また、ア
ルミナとシリカの処理をそれぞれ行う場合のアルミナ及
びシリカの処理量は、アルミナよりもシリカの多いもの
が好ましい。
【0054】前記酸化チタン等のN型半導性微粒子のア
ルミナ、シリカ、及びジルコニア等の金属酸化物による
表面処理は湿式法で行うことができる。例えば、シリ
カ、又はアルミナの表面処理を行ったN型半導性微粒子
は以下の様に作製することができる。
【0055】N型半導性微粒子として酸化チタン粒子を
用いる場合、酸化チタン粒子(数平均一次粒子径:50
nm)を50〜350g/Lの濃度で水中に分散させて
水性スラリーとし、これに水溶性のケイ酸塩又は水溶性
のアルミニウム化合物を添加する。その後、アルカリ又
は酸を添加して中和し、酸化チタン粒子の表面にシリ
カ、又はアルミナを析出させる。続いて濾過、洗浄、乾
燥を行い目的の表面処理酸化チタンを得る。前記水溶性
のケイ酸塩としてケイ酸ナトリウムを使用した場合に
は、硫酸、硝酸、塩酸等の酸で中和することができる。
一方、水溶性のアルミニウム化合物として硫酸アルミニ
ウムを用いたときは水酸化ナトリウムや水酸化カリウム
等のアルカリで中和することができる。
【0056】なお、上記表面処理に用いられる金属酸化
物の量は、前記表面処理時の仕込量にて酸化チタン粒子
等のN型半導性微粒子100質量部に対して、0.1〜
50質量部、更に好ましくは1〜10質量部の金属酸化
物が用いられる。尚、前述のアルミナとシリカを用いた
場合も例えば酸化チタン粒子の場合、酸化チタン粒子1
00質量部に対して各々1〜10質量部用いることが好
ましく、アルミナよりもシリカの量が多いことが好まし
い。
【0057】上記の金属酸化物による表面処理の次に行
われる反応性有機ケイ素化合物による表面処理は以下の
様な湿式法で行うことが好ましい。
【0058】即ち、有機溶剤や水に対して前記反応性有
機ケイ素化合物を溶解または懸濁させた液に前記金属酸
化物で処理された酸化チタンを添加し、この液を数分か
ら1時間程度撹拌する。そして場合によっては該液に加
熱処理を施した後に、濾過等の工程を経た後乾燥し、表
面を有機ケイ素化合物で被覆した酸化チタン粒子を得
る。なお、有機溶剤や水に対して酸化チタンを分散させ
た懸濁液に前記反応性有機ケイ素化合物を添加しても構
わない。
【0059】尚、本発明において酸化チタン粒子表面が
反応性有機ケイ素化合物により被覆されていることは、
光電子分光法(ESCA)、オージェ電子分光法(Au
ger)、2次イオン質量分析法(SIMS)や拡散反
射FI−IR等の表面分析手法を複合することによって
確認されるものである。
【0060】前記表面処理に用いられる反応性有機ケイ
素化合物の量は、前記表面処理時の仕込量にて前記金属
酸化物で処理された酸化チタン100質量部に対し、反
応性有機ケイ素化合物を0.1〜50質量部、更に好ま
しくは1〜10質量部が好ましい。表面処理量が上記範
囲よりも少ないと表面処理効果が十分に付与されず、中
間層内における酸化チタン粒子の分散性等が悪くなる。
また、上記範囲を超えてしまうと電気性能を悪化させる
結果残留電位上昇や帯電電位の低下を招いてしまう。
【0061】本発明で用いられる反応性有機ケイ素化合
物としては下記一般式(2)で表される化合物が挙げら
れるが、酸化チタン表面の水酸基等の反応性基と縮合反
応をする化合物であれば、下記化合物に限定されない。
【0062】一般式(2) (R)n−Si−(X)4-n (式中、Siはケイ素原子、Rは該ケイ素原子に炭素が
直接結合した形の有機基を表し、Xは加水分解性基を表
し、nは0〜3の整数を表す。) 一般式(2)で表される有機ケイ素化合物において、R
で示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基とし
ては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、
ヘキシル、オクチル、ドデシル等のアルキル基、フェニ
ル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ
−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキ
シプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メ
タ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3
−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、
ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプ
ロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−
β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ
基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプ
ロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチル
エチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換ア
ルキル基を挙げられる。また、Xの加水分解性基として
はメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、
アシルオキシ基が挙げられる。
【0063】また、一般式(2)で表される有機ケイ素
化合物は、単独でも良いし、2種以上組み合わせて使用
しても良い。
【0064】また、一般式(2)で表される有機ケイ素
化合物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のR
は同一でも異なっていても良い。同様に、nが2以下の
場合、複数のXは同一でも異なっていても良い。又、一
般式(2)で表される有機ケイ素化合物を2種以上を用
いるとき、R及びXはそれぞれの化合物間で同一でも良
く、異なっていても良い。
【0065】nが0の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。テトラクロロシラン、ジエトキシジクロロ
シラン、テトラメトキシシラン、フェノキシトリクロロ
シラン、テトラアセトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラアリロキシシラン、テトラプロポキシシラ
ン、テトライソプロポキシシラン、テトラキス(2−メ
トキシエトキシ)シラン、テトラブトキシシラン、テト
ラフェノキシシラン、テトラキス(2−エチルブトキ
シ)シラン、テトラキス(2−エチルヘキシロキシ)シ
ラン等が挙げられる。
【0066】nが1の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。即ち、トリクロロシラン、メチルトリクロ
ロシラン、ビニルトリクロロシラン、エチルトリクロロ
シラン、アリルトリクロロシラン、n−プロピルトリク
ロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、クロロメチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メ
ルカプトメチルトリメトキシシラン、トリメトキシビニ
ルシラン、エチルトリメトキシシラン、3,3,4,
4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリク
ロロシラン、フェニルトリクロロシラン、3,3,3−
トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロ
プロピルトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、3
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノ
メチルトリメトキシシラン、ベンジルトリクロロシラ
ン、メチルトリアセトキシシラン、クロロメチルトリエ
トキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、3−アリルチオプロピルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、3−ア
リルアミノプロピルトリメトキシシラン、プロピルトリ
エトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、3−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、ビス(エチルメチルケト
オキシム)メトキシメチルシラン、ペンチルトリエトキ
シシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリ
エトキシシラン等が挙げられる。
【0067】nが2の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。ジメチルジクロロシラン、ジメトキシメチ
ルシラン、ジメトキシジメチルシラン、メチル−3,
3,3−トリフルオロプロピルジクロロシラン、ジエト
キシシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシメチ
ル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3−ク
ロロプロピルジメトキシメチルシラン、クロロメチルジ
エトキシシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキ
シ−3−メルカプトプロピルメチルシラン、3,3,
4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルメ
チルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、
ジアセトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビ
ニルシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジクロ
ロシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラ
ン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキ
シメチルシラン、t−ブチルフェニルジクロロシラン、
3−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、
3−(3−シアノプロピルチオプロピル)ジメトキシメ
チルシラン、3−(2−アセトキシエチルチオプロピ
ル)ジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチル−2−
ピペリジノエチルシラン、ジブトキシジメチルシラン、
3−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、
ジエトキシメチルフェニルシラン、ジエトキシ−3−グ
リシドキシプロピルメチルシラン、3−(3−アセトキ
シプロピルチオ)プロピルジメトキシメチルシラン、ジ
メトキシメチル−3−ピペリジノプロピルシラン、ジエ
トキシメチルオクタデシルシラン等が挙げられる。
【0068】nが3の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。トリメチルクロロシラン、メトキシトリメ
チルシラン、エトキシトリメチルシラン、メトキシジメ
チル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3−
クロロプロピルメトキシジメチルシラン、メトキシ−3
−メルカプトプロピルメチルメチルシラン等が挙げられ
る。
【0069】また、一般式(2)で表される有機ケイ素
化合物は、好ましくは下記一般式(1)で示される有機
ケイ素化合物が用いられる。
【0070】一般式(1) R−Si−(X)3 式中、Rはアルキル基、アリール基、Xはメトキシ基、
エトキシ基、ハロゲン基を表す。
【0071】一般式(1)で表される有機ケイ素化合物
においては、更に好ましくはRが炭素数4から8までの
アルキル基である有機ケイ素化合物が好ましく、具体的
な好ましい化合物例としては、トリメトキシn−ブチル
シラン、トリメトキシi−ブチルシラン、トリメトキシ
ヘキシルシラン、トリメトキシオクチルシランが挙げら
れる。
【0072】又、最後の表面処理に用いる好ましい反応
性有機ケイ素化合物としてはポリシロキサン化合物が挙
げられる。該ポリシロキサン化合物の分子量は1000
〜20000のものが一般に入手しやすく、又、黒ポチ
発生防止機能も良好である。
【0073】特にメチルハイドロジェンポリシロキサン
を最後の表面処理に用いると良好な効果が得られる。
【0074】本発明の酸化チタンの表面処理の他の1つ
はフッ素原子を有する有機ケイ素化合物により表面処理
を施された酸化チタン粒子である。該フッ素原子を有す
る有機ケイ素化合物による表面処理、前記した湿式法で
行うのが好ましい。
【0075】即ち、有機溶剤や水に対して前記フッ素原
子を有する有機ケイ素化合物を溶解または懸濁させ、こ
の中に未処理の酸化チタンを添加し、このような溶液を
数分から1時間程度撹拌して混合し、場合によっては加
熱処理を施した後に、濾過などの工程を経て乾燥し、酸
化チタン表面をフッ素原子を有する有機ケイ素化合物で
被覆する。なお、有機溶剤や水に対して酸化チタンを分
散した懸濁液に前記フッ素原子を有する有機ケイ素化合
物を添加しても構わない。
【0076】尚、前記酸化チタン表面がフッ素原子を有
する有機ケイ素化合物によって被覆されていることは、
光電子分光法(ESCA)、オージェ電子分光法(Au
ger)、2次イオン質量分析法(SIMS)や拡散反
射FI−IR等の表面分析装置を用いて複合的に確認す
ることができる。
【0077】本発明に用いられるフッ素原子を有する有
機ケイ素化合物としては、3,3,4,4,5,5,
6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、
3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラ
ン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジクロ
ロシラン、ジメトキシメチル−3,3,3−トリフルオ
ロプロピルシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,
6−ノナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン等が挙
げられる。
【0078】なお、本発明では、上記のN型半導性微粒
子に最後に行われる表面処理を反応性有機チタン化合物
や反応性有機ジルコニウム化合物を用いて行われるもの
も含まれるが、具体的な表面処理方法は、上記反応性有
機ケイ素化合物による表面処理方法に準ずる方法によっ
て行われるものである。
【0079】また、前記N型半導性微粒子表面が反応性
有機チタン化合物や反応性有機ジルコニウム化合物によ
って被覆されていることは、光電子分光法(ESC
A)、オージェ電子分光法(Auger)、2次イオン
質量分析法(SIMS)や拡散反射FI−IR等の表面
分析手法を複合的に用いることにより高精度に確認され
るものである。
【0080】前記N型半導性微粒子の表面処理に用いら
れる具体的な反応性有機チタン化合物としては、テトラ
プロポキシチタン、テトラブトキシチタン等の金属アル
コキシド化合物やジイソプロポキシチタニウムビス(ア
セチルアセテート)、ジイソプロポキシチタニウムビス
(エチルアセトアセテート)、ジイソプロポキシチタニ
ウムビス(ラクテート)、ジブトキシチタニウムビス
(オクチレングリコレート)、ジイソプロポキシチタニ
ウムビス(トリエタノールアミナート)等の金属キレー
ト化合物が挙げられる。また、反応性有機ジルコニウム
化合物としては、テトラブトキシジルコニウムやブトキ
シジルコニウムトリ(アセチルアセテート)等の金属ア
ルコキシド化合物や金属キレート化合物が挙げられる。
【0081】次に、前記表面処理が施された酸化チタン
粒子等のN型半導性微粒子(以下、表面処理N型半導性
微粒子ともいう。また、特に、表面処理が施された酸化
チタン粒子を表面処理酸化チタンとも云う)を用いた中
間層の構成について説明する。
【0082】本発明の中間層は、前記複数回の表面処理
を行って得られた表面処理酸化チタン等の表面処理N型
半導性微粒子をバインダー樹脂とともに溶媒中に分散さ
せた液を導電性支持体上に塗布することにより作製され
る。
【0083】本発明の中間層は導電性支持体と感光層の
間に設けられ、該導電性支持体と感光層のとの接着性改
良、及び該支持体からの電荷注入を防止するバリア機能
を有する。該中間層のバインダー樹脂としては、ポリア
ミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビ
ニルアルコール樹脂やメラミン樹脂、エポキシ樹脂、ア
ルキッド樹脂等の熱硬化性樹脂やこれらの樹脂の繰り返
し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられ
る。これらバインダー樹脂の中でポリアミド樹脂が特に
好ましく、特には共重合、メトキシメチロール化等のア
ルコール可溶性ポリアミドが好ましい。
【0084】前記バインダー樹脂中に分散される本発明
の表面処理N型半導性微粒子の量は、例えば表面処理酸
化チタンの場合では、該バインダー樹脂100質量部に
対し、10〜10,000質量部、好ましくは50〜
1,000質量部である。該表面処理酸化チタンをこの
範囲で用いることにより、該酸化チタンの分散性を良好
に保つことができ、黒ポチの発生しない、良好な中間層
を形成することができる。
【0085】本発明の中間層の膜厚は0.5〜15μm
が好ましい。膜厚を前記範囲で用いることにより、黒ポ
チの発生しない、電子写真特性の良好な中間層を形成で
きる。
【0086】本発明の中間層を形成するために作製する
中間層塗布液は前記表面処理酸化チタン等の表面処理N
型半導性微粒子、バインダー樹脂、分散溶媒等から構成
されるが、分散溶媒としては他の感光層の作製に用いら
れる溶媒と同様なものが適宜用いられる。
【0087】即ち、本発明の中間層、感光層、その他樹
脂層の形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−
ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イ
ソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエ
チレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケト
ン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロ
エタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリ
クロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリク
ロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸
ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が
挙げられる。
【0088】中間層塗布液溶媒としては、これらに限定
されるものではないが、メタノール、エタノール、ブタ
ノール、1−プロパノール、イソプロパノール等が好ま
しく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種
以上の混合溶媒として用いることもできる。
【0089】また、中間層塗布溶媒としては、中間層塗
布時の乾燥ムラの発生を防止するために高い樹脂溶解性
を有するメタノールと直鎖アルコールとの混合溶媒を用
いることが好ましく、好ましい溶媒の比率は、体積比で
メタノール1に対して直鎖アルコールを0.05〜0.
6の比率で混合したものがよい。この様に塗布溶媒を混
合溶媒とすることで溶媒の蒸発速度が適切に保たれ、塗
布時の乾燥ムラに伴う画像欠陥の発生を抑えることがで
きる。
【0090】中間層塗布液の作製に用いられる表面処理
酸化チタンの分散手段としてはサンドミル、ボールミ
ル、超音波分散等いずれの分散手段を用いても良い。
【0091】前記中間層を含め、本発明の電子写真感光
体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、
スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用い
られるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力
溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためス
プレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型が
その代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好まし
い。なお前記スプレー塗布については例えば特開平3−
90250号及び特開平3−269238号公報に詳細
に記載され、前記円形量規制型塗布については例えば特
開昭58−189061号公報に詳細に記載されてい
る。
【0092】以下に本発明に好ましく用いられる感光体
の構成について記載する。 導電性支持体 本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシー
ト状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置
をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の
方が好ましい。
【0093】本発明の円筒状導電性支持体とは回転する
ことによりエンドレスに画像を形成できることが必要な
円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振
れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好まし
い。この真直度及び振れの範囲を超えると、良好な画像
形成が困難になる。
【0094】導電性の材料としてはアルミニウム、ニッ
ケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸
化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又
は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用
することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗
103Ωcm以下が好ましい。
【0095】以下、本発明の電子写真感光体の好ましい
感光層構成について記載する。 感光層 本発明の感光体の感光層構成は前記下引層上に電荷発生
機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感
光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電
荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した
構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることに
より繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御で
き、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやす
い。負帯電用の感光体では下引き層の上に電荷発生層
(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取
ることが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の
順が負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好
ましい感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感
光体構成である。
【0096】以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成
について説明する。 電荷発生層 電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を一種又は複数
種含有する。その他の物質としては必要によりバインダ
ー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
【0097】電荷発生物質(CGM)としては公知の電
荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフ
タロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニ
ウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り
返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGM
は複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位
構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を
有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙
げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θ
が27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシア
ニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイ
ミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣
化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができ
る。
【0098】電荷発生層にCGMの分散媒としてバイン
ダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用
いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマ
ール樹脂、ブチラール樹脂、シリコン樹脂、シリコン変
性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バ
インダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹
脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。
これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う
残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は
0.01μm〜2μmが好ましい。
【0099】電荷輸送層 電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分
散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質
としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても
良い。
【0100】電荷輸送物質(CTM)としては公知の電
荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばト
リフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル
化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用
いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当な
バインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これら
の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくで
きるCTMは10-5cm2/V・sec以上の高移動度
を有するものであって、且つ組み合わされるCGMとの
イオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性を
有するものが好ましく、更に好ましくは0.25(e
V)以下である。
【0101】CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは
表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
【0102】電荷輸送層(CTL)に用いられる樹脂と
しては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂並び
に、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含
む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N
−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられ
る。
【0103】これらCTLのバインダーとして最も好ま
しいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネ
ート樹脂はCTMの分散性、電子写真特性を良好にする
ことにおいて、最も好ましい。バインダー樹脂と電荷輸
送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し
10〜200質量部が好ましい。又、電荷輸送層の膜厚
は10〜40μmが好ましい。
【0104】上記では本発明の最も好ましい感光体の層
構成を例示したが、本発明では上記以外の感光体層構成
でも良い。
【0105】図1は本発明の1例としての画像形成装置
の断面図である。図1に於いて50は像担持体である感
光体ドラム(感光体)で、有機感光層をドラム上に塗布
し、その上に本発明の樹脂層を塗設した感光体で、接地
されて時計方向に駆動回転される。52は帯電手段とし
てのスコロトロンの帯電器で、感光体ドラム50周面に
対し一様な帯電をコロナ放電によって与えられる。この
帯電器52による帯電に先だって、前画像形成での感光
体の履歴をなくすために発光ダイオード等を用いた帯電
前露光部51による露光を行って感光体周面の除電をし
てもよい。
【0106】感光体への一様帯電の後、像露光手段とし
ての像露光器53により画像信号に基づいた像露光が行
われる。この図の像露光器53は図示しないレーザーダ
イオードを露光光源とする。回転するポリゴンミラー5
31、fθレンズ等を経て反射ミラー532により光路
を曲げられた光により感光体ドラム上の走査がなされ、
静電潜像が形成される。
【0107】ここで本発明の反転現像プロセスとは帯電
器52により、感光体表面を一様に帯電し、像露光が行
われた領域、即ち感光体の露光部電位(露光部領域)を
現像工程(手段)により、顕像化する画像形成方法であ
る。一方未露光部電位は現像スリーブ541に印加され
る現像バイアス電位により現像されない。
【0108】その静電潜像は次いで現像器54で現像さ
れる。感光体ドラム50周縁にはトナーとキャリアとか
ら成る現像剤を内蔵した現像器54が設けられていて、
マグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリ
ーブ541によって現像が行われる。現像器54内部は
現像剤攪拌搬送部材544、543、搬送量規制部材5
42等から構成されており、現像剤は攪拌、搬送されて
現像スリーブに供給されるが、その供給量は該搬送量規
制部材542により制御される。該現像剤の搬送量は適
用される有機電子写真感光体の線速及び現像剤比重によ
っても異なるが、一般的には20〜200mg/cm2
の範囲である。
【0109】現像剤は、例えば前述のフェライトをコア
としてそのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャ
リアと、前述のスチレンアクリル系樹脂を主材料として
カーボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と本発明の低
分子量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリカ、酸
化チタン等を外添したトナーとからなるもので、現像剤
は搬送量規制部材によって層厚を規制されて現像域へと
搬送され、現像が行われる。この時通常は感光体ドラム
50と現像スリーブ541の間に直流バイアス、必要に
応じて交流バイアス電圧をかけて現像が行われる。ま
た、現像剤は感光体に対して接触あるいは非接触の状態
で現像される。感光体の電位測定は電位センサー547
を図1のように現像位置上部に設けて行う。
【0110】記録紙Pは画像形成後、転写のタイミング
の整った時点で給紙ローラー57の回転作動により転写
域へと給紙される。
【0111】転写域においては転写のタイミングに同期
して感光体ドラム50の周面に転写電極(転写器)58
が圧接され、給紙された記録紙Pを挟着して転写され
る。
【0112】次いで記録紙Pは転写ローラーとほぼ同時
に圧接状態とされた分離電極(分離器)59によって除
電がなされ、感光体ドラム50の周面により分離して定
着装置60に搬送され、熱ローラー601と圧着ローラ
ー602の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排
紙ローラー61を介して装置外部に排出される。なお前
記の転写電極58及び分離電極59は記録紙Pの通過後
感光体ドラム50の周面より退避離間して次なるトナー
像の形成に備える。
【0113】一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム
50は、クリーニング器(クリーニング手段)62のブ
レード621の圧接により残留トナーを除去・清掃し、
再び帯電前露光部51による除電と帯電器52による帯
電を受けて次なる画像形成のプロセスに入る。
【0114】尚、70は感光体、帯電器、転写器、分離
器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプ
ロセスカートリッジである。
【0115】本発明の電子写真感光体は電子写真複写
機、レーザープリンター、LEDプリンター及び液晶シ
ャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適応する
が、更に、電子写真技術を応用したディスプレー、記
録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く
適用することができる。
【0116】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の様態はこれに限定されない。なお、文中
「部」とは「質量部」を表す。
【0117】表面処理酸化チタンの作製 表1に記載したように各種の酸化チタン粒子に一次処理
(シリカ・アルミナ処理)、二次処理(反応性有機ケイ
素化合物等の処理)を行い、疎水化度を変えた酸化チタ
ン粒子1〜25を作製した。
【0118】
【表1】
【0119】尚、表1中、一次処理欄に記載のものは一
次処理後の酸化チタン粒子表面に析出した物質であり、
二次処理欄に記載のものは二次処理時に用いた物質を示
す。
【0120】(中間層塗布液の作製)表1の酸化チタン
粒子1〜25を用い、表2に記載の内容で、バインダー
樹脂、酸化チタン粒子、固形分の3.5質量倍の溶剤を
同一容器中に加えガラスビースを分散メディアとしてサ
ンドグラインダーにより分散を行った。分散は酸化チタ
ン粒子が十分に分散できる条件で行い、中間層塗布液1
〜25を作製した。
【0121】(中間層塗布液26の作製)ポリアミド樹
脂CM8000(東レ社製)1質量部、メタノール10
質量部に溶解して、中間層塗布液26を作製した。
【0122】接触電位差測定 各中間層塗布液をアルミニウムを蒸着したPET(ポリ
エチレンテレフタレート)シートに乾燥膜厚2μmに塗
布し、接触電位差測定を測定した。
【0123】中間層分散安定性評価 中間層塗布液1〜25をガラスビーカ内に2日間静置
し、酸化チタン粒子の沈降度合いを比較した。結果を表
2に示す。
【0124】評価基準(目視判定) A:酸化チタン粒子の沈降なし B:酸化チタン粒子がわずかに沈降した C:酸化チタン粒子が沈降し、溶媒と分離した。
【0125】
【表2】
【0126】表1、表2より明らかなように、疎水化度
が40以上の範囲にある酸化チタン粒子を用いた中間層
塗布液1〜18と23〜25は分散安定性がB以上で安
定しているのに対し、疎水化度が低い中間層分散液19
〜22は分散安定性が劣っている。
【0127】感光体1の作製 円筒形アルミニウム基体上に中間層塗布液1を浸漬塗布
し、2μmの乾燥膜厚で中間層を設けた。その上にCu
−Kα線のX線回折スペクトル(ブラッグ角2θ±0.
2度)で、27.2度に最大回折ピークを有するチタニ
ルフタロシアニン化合物2部、ブチラール樹脂1部、酢
酸t−ブチル70部、4−メトキシ−4−メチル−2−
ペンタノン30部をサンドミルを用いて分散した液を浸
漬塗布し、乾燥膜厚約0.3μmの電荷発生層を形成し
た。次いで電荷輸送剤(化合物A);0.65部、ポリ
カーボネート樹脂「ユーピロン−Z200」(三菱ガス
化学社製)1部をジクロロエタン7.5部に溶解した液
を電荷発生層上に浸漬塗布して乾燥膜厚約24μmの電
荷輸送層を形成し、100℃にて70分乾燥して感光体
1を作製した。
【0128】
【化1】
【0129】感光体2〜26の作製 感光体1で用いた中間層塗布液1の代わりに中間層塗布
液2〜26を使用し、表3に示した乾燥膜厚で中間層を
設けた他は感光体1と同様にして実施例感光体2〜26
を作製した。
【0130】感光体27の作製 中間層を設置しなかった他は感光体1と同様にして感光
体27を作製した。
【0131】(電位変動)各感光体をKonica70
50改造機(スコロトロン、レーザー露光、LED除電
光)を用いて一般環境(20℃、50%RH)、高温高
湿(30℃、83%RH)、低温低湿(7℃、21%R
H)それぞれの環境において帯電、露光、除電の連続繰
り返しサイクルを6000回行い、スタート時、及び終
了直前の露光部電位VLを測定した。各環境をとおして
測定した露光部電位の最小値と最大値の差を表3にΔV
L(V)として示す。
【0132】黒ポチ 一般環境(NN;20℃、50%RH)、高温高湿(H
H;30℃、83%RH)、低温低湿(LL;7℃、2
1%RH)それぞれの環境における画像特性の変化を確
認するため以下の加速実験を行った。各感光体をKon
ica7050複写機(スコロトロン帯電器、レーザ露
光、反転現像、静電転写、爪分離、クリーニングブレー
ドを採用したプロセスを有する)に取り付け、スコロト
ロン帯電器のグリッド帯電電圧を−1000V、反転現
像の現像バイアスを−800Vに設定して、各環境でA
4紙10,000の連続画像複写を行いスタート時、及
び終了時における黒ポチ画像欠陥の有無を確認した。下
記に示す評価基準Bまでを合格とする。表3に結果を示
す。
【0133】評価基準 A:NN、HH、LLとも黒ポチ画像欠陥発生なし B:NN、HH、LLのどれか1つの環境で黒ポチ画像
欠陥発生 C:NN、HH、LLの2つ以上の環境で黒ポチ画像欠
陥発生 画像むら 併せて、グレイ地チャートを用いてハーフトーン部にお
ける画像むらの発生評価を行った。評価基準は以下のと
おりである。結果を表2に示す。
【0134】評価基準 ○:画像むらの発生なし △:画像むらの若干の発生は認められるが、実用上問題
のないレベル ×:画像むらの発生が著しい
【0135】
【表3】
【0136】表1、表2、表3から明らかなように、疎
水化度が40〜95の範囲にある酸化チタン粒子を用
い、アルミニウム蒸着面に対する接触電位差が0〜0.
6Vの範囲となる中間層を設置した本発明内の感光体1
〜18は電気特性を損なうことなく、反転現像プロセス
における黒ポチ発生を顕著に改善している。一方、本発
明外の疎水化度を有する酸化チタンの中間層を有する感
光体19〜21では電位変動は小さいが、黒ポチ画像欠
陥やハーフトーンむらの発生が著しく、感光体22〜2
5では電位変動も大きく、黒ポチ画像欠陥やハーフトー
ンむらの発生も著しい。又、酸化チタンを含有しない中
間層を有する感光体26では電位変動も大きく、黒ポチ
画像欠陥が発生しており、中間層のない感光体27は黒
ポチ画像欠陥、ハーフトーンむらの発生が著しい。
【0137】
【発明の効果】実施例からも明らかなように、本発明の
電子写真感光体は以下の課題を達成した。
【0138】1)高温高湿から低温低湿まで様々な使用
環境に対する感度の変動が少ない 2)黒ポチなどの画像欠陥が発生しない 3)中間層塗布液の分散安定性に優れる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1例としての画像形成装置の断面図。
【符号の説明】
50 感光体ドラム(又は感光体) 51 帯電前露光部 52 帯電器 53 像露光器 54 現像器 541 現像スリーブ 543,544 現像剤攪拌搬送部材 547 電位センサー 57 給紙ローラー 58 転写電極(転写器) 59 分離電極(分離器) 60 定着装置 61 排紙ローラー 62 クリーニング器 70 プロセスカートリッジ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体と感光層の間に中間層を有
    する電子写真感光体において、該中間層が少なくとも疎
    水化度が40〜95のN型半導性微粒子とバインダー樹
    脂を含有しており、且つ該中間層のアルミニウム蒸着面
    に対する接触電位差が0V以上、0.6V以下であるこ
    とを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記N型半導性微粒子が複数回の表面処
    理を施されており、且つ最後の表面処理が反応性有機ケ
    イ素化合物を用いて行われたことを特徴とする請求項1
    に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記反応性有機ケイ素化合物がメチルハ
    イドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする請
    求項2に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記反応性有機ケイ素化合物が下記一般
    式(1)で示される有機ケイ素化合物であることを特徴
    とする請求項2に記載の電子写真感光体。 一般式(1) R−Si−(X)3 (式中、Rはアルキル基、アリール基、Xはメトキシ
    基、エトキシ基、ハロゲン基を表す。)
  5. 【請求項5】 前記一般式(1)のRが炭素数4から8
    までのアルキル基であることを特徴とする請求項4に記
    載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記N型半導性微粒子が複数回の表面処
    理を施されており、且つ最後の表面処理が反応性有機チ
    タン化合物を用いて行われたことを特徴とする請求項1
    に記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 前記N型半導性微粒子が複数回の表面処
    理を施されており、且つ最後の表面処理が反応性有機ジ
    ルコニウム化合物を用いて行われたことを特徴とする請
    求項1に記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 前記複数回の表面処理のうち、少なくと
    も1回の表面処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニア
    の少なくとも1種以上の化合物の表面処理であることを
    特徴とする請求項2〜7の何れか1項に記載の電子写真
    感光体。
  9. 【請求項9】 前記N型半導性微粒子が酸化チタン粒子
    であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記
    載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 前記酸化チタン粒子がフッ素原子を有
    する反応性有機ケイ素化合物を用いて表面処理されてい
    ることを特徴とする請求項9に記載の電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 前記N型半導性微粒子が、ルチル型の
    結晶構造を有することを特徴とする請求項1〜10の何
    れか1項に記載の電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 前記N型半導性微粒子の数平均一次粒
    径が10nm以上200nm以下であることを特徴とす
    る請求項1〜11の何れか1項に記載の電子写真感光
    体。
  13. 【請求項13】 前記中間層のバインダー樹脂がポリア
    ミド樹脂であることを特徴とする請求項1〜12の何れ
    か1項に記載の電子写真感光体。
  14. 【請求項14】 接触電位差が0.1V以上、0.4V
    以下であることを特徴とする請求項1〜13の何れか1
    項に記載の電子写真感光体。
  15. 【請求項15】 電子写真感光体の周辺に、少なくとも
    帯電手段、像露光手段、現像手段、クリーニング手段を
    有し、繰り返し画像形成を行う画像形成装置において、
    該電子写真感光体が請求項1〜14の何れか1項に記載
    の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装
    置。
  16. 【請求項16】 請求項15の画像形成装置に用いられ
    るプロセスカートリッジが、少なくとも請求項1〜14
    の何れか1項に記載の電子写真感光体と帯電器、像露光
    器、現像器、クリーニング器の少なくとも1つを一体と
    して有しており、該画像形成装置に出し入れ可能に構成
    されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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