JP2002287471A - 反転現像方法、画像形成方法、画像形成装置 - Google Patents

反転現像方法、画像形成方法、画像形成装置

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JP2002287471A JP2001085039A JP2001085039A JP2002287471A JP 2002287471 A JP2002287471 A JP 2002287471A JP 2001085039 A JP2001085039 A JP 2001085039A JP 2001085039 A JP2001085039 A JP 2001085039A JP 2002287471 A JP2002287471 A JP 2002287471A
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Hirofumi Hayata
裕文 早田
Shinichi Hamaguchi
進一 濱口
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、黒ポチの発生が少なく、且
つ、広い階調性、高い画像濃度が得られる有機感光体を
用いた反転現像方法を提供することであり、該反転現像
方法を用いた画像形成方法、画像形成装置を提供するこ
とである。 【解決手段】 有機感光体の中間層が少なくともバイン
ダー樹脂及び複数回の表面処理を施し、且つ最後の表面
処理が反応性有機ケイ素化合物を用いて行われたN型半
導性微粒子を含有しており、該有機感光体の静電潜像の
未露光電位(VH)が現像位置において、下記1式を満
足し、且つ該未露光電位(VH)と現像スリーブに印加
する直流バイアス電位(VDC)との関係が下記2式を
満足することを特徴とする反転現像方法。 1式 90
0V≦|VH|≦1500V 2式 50V≦|VH|−|VDC|≦300V

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機感光体を用い
た現像方法に関し、特にデジタル書き込みで感光体上に
静電潜像を形成し、反転現像を行う反転現像方法、及び
該反転現像方法を用いた画像形成方法、画像形成装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法として最も代表的なカ
ールソン法での複写機においては、感光体を一様に帯電
させた後、露光によって電荷を像様に消去せしめ、静電
荷潜像を形成する。この静電荷潜像をトナーによって現
像して可視化し、次いでそのトナーを紙などに転写して
から定着することにより画像形成が行われてきた。
【0003】これまで電子写真感光体としては、セレ
ン、酸化亜鉛、カドミウムなどの無機光導電性物質を感
光層の主成分とする無機感光体が、広く使用されてき
た。しかし、これらの無機感光体は有害なものが多く、
環境対策上問題がある。
【0004】従って近年、無公害である有機物を用いた
有機感光体の開発が盛んであり、広く実用化されてきて
いる。なかでも電荷発生機能と電荷輸送機能とを異なる
物質に分担させ、所望の特性を有する化合物を広い範囲
から選択できる機能分離型の感光体が盛んに開発されて
いる。
【0005】又、近年、電子写真法によるカラー画像形
成方法として、デジタル信号処理による書き込みで、電
子写真感光体上にカラー画像を形成するカラー画像形成
方法が盛んに行われる様になってきた。
【0006】従って、電子写真感光体としては、帯電特
性及び感度が良好で、更に暗減衰が低いなど、電子写真
特性は勿論のこと、カラー画像に要求される広い階調
性、及びデシタル潜像の現像に最も適している反転現像
に対する適正が要求される。
【0007】即ち、電子写真画像の階調性を広くするた
め、反転現像において、未露光電位(VH)を高くする
と電位の微小欠陥が拡大し黒ポチ(カラーの場合は色ポ
チ)・混色が顕在化し、低くすると十分な、階調性、画
像濃度を得ることが出来ない。更に、未露光電位(V
H)と、感光体と現像スリーブ間の直流バイアス電位
(VDC)の電位差を大きくすると、電位の微小欠陥は
顕在化しにくくなるが、大きくし過ぎると、弱帯電トナ
ーの付着やキャリア付着が起こりやすいという問題点も
提起されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、黒ポ
チの発生が少なく、且つ、広い階調性、高い画像濃度が
得られる有機感光体を用いた反転現像方法を提供するこ
とであり、該反転現像方法を用いた画像形成方法、画像
形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成を用いることにより達成される。
【0010】1.有機感光体上に静電潜像を形成し、該
静電潜像を現像工程でトナー像に顕像化する反転現像方
法において、該有機感光体が導電性支持体と感光層の間
に中間層を有し、該中間層が少なくともバインダー樹脂
及び複数回の表面処理を施し、且つ最後の表面処理が反
応性有機ケイ素化合物を用いて行われたN型半導性微粒
子を含有しており、該有機感光体の静電潜像の未露光電
位(VH)が現像位置で、下記1式を満足し、且つ該未
露光電位(VH)と現像スリーブに印加する直流バイア
ス電位(VDC)との関係が下記2式を満足することを
特徴とする反転現像方法。
【0011】 1式 900V≦|VH|≦1500V 2式 50V≦|VH|−|VDC|≦300V 2.有機感光体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現
像工程でトナー像に顕像化する反転現像方法において、
該有機感光体が導電性支持体と感光層の間に中間層を有
し、該中間層が少なくともバインダー樹脂及び複数回の
表面処理を施し、且つ最後の表面処理が反応性有機チタ
ン化合物を用いて行われたN型半導性微粒子を含有して
おり、該有機感光体の静電潜像の未露光電位(VH)が
現像位置で、前記1式を満足し、且つ該未露光電位(V
H)と現像スリーブに印加する直流バイアス電位(VD
C)との関係が前記2式を満足することを特徴とする反
転現像方法。
【0012】3.有機感光体上に静電潜像を形成し、該
静電潜像を現像工程でトナー像に顕像化する反転現像方
法において、該有機感光体が導電性支持体と感光層の間
に中間層を有し、該中間層が少なくともバインダー樹脂
及び複数回の表面処理を施し、且つ最後の表面処理が反
応性有機ジルコニウム化合物を用いて行われたN型半導
性微粒子を含有しており、該有機感光体の静電潜像の未
露光電位(VH)が現像位置で、前記1式を満足し、且
つ該未露光電位(VH)と現像スリーブに印加する直流
バイアス電位(VDC)との関係が前記2式を満足する
ことを特徴とする反転現像方法。
【0013】4.有機感光体上に静電潜像を形成し、該
静電潜像を現像工程でトナー像に顕像化する反転現像方
法において、該有機感光体が導電性支持体と感光層の間
に中間層を有し、該中間層が少なくともバインダー樹脂
及びフッ素原子を有する反応性有機ケイ素化合物を用い
て表面処理された酸化チタン粒子を含有しており、該有
機感光体の静電潜像の未露光電位(VH)が現像位置
で、前記1式を満足し、且つ該未露光電位(VH)と現
像スリーブに印加する直流バイアス電位(VDC)との
関係が前記2式を満足することを特徴とする反転現像方
法。
【0014】5.前記1〜4のいずれか1項に記載の反
転現像方法を用いたことを特徴とする画像形成方法。
【0015】6.前記5に記載の画像形成方法を用いた
ことを特徴とする画像形成装置。以下、本発明を詳細に
説明する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る画像形成装
置の実施形態を添付の図面に基づいて具体的に説明する
と共に、実施形態の画像形成装置、現像装置を用いて作
像を行なう具体的な実施例を挙げて説明し、本発明の現
像方法により、黒ポチやカブリの発生もなく、階調性、
画像濃度も十分な良好な画像が得られることを明らかに
する。
【0017】図1は本発明の画像形成方法の1例として
の画像形成装置の断面図である。図1に於いて50は像
担持体である感光体ドラム(感光体)で、有機感光層を
ドラム上に塗布した本発明の感光体で、接地されて時計
方向に駆動回転される。52はスコロトロンの帯電器
で、感光体ドラム50周面に対し一様な帯電をコロナ放
電によって与えられる。この帯電器52による帯電に先
だって、前画像形成での感光体の履歴をなくすために発
光ダイオード等を用いた帯電前露光部51による露光を
行って感光体周面の除電をしてもよい。
【0018】感光体への一様帯電の後、像露光器53に
より画像信号に基づいた像露光が行われる。この図の像
露光器53は図示しないレーザーダイオードを露光光源
とする。回転するポリゴンミラー531、fθレンズ等
を経て反射ミラー532により光路を曲げられた光によ
り感光体ドラム上の走査がなされ、静電潜像が形成され
る。
【0019】ここで、本発明の感光体の未露光部電位と
は帯電器52により、感光体表面を一様に帯電し、像露
光が行われない領域の感光体表面電位を意味する。又、
露光部電位とは像露光が行われた領域の感光体表面電位
を意味する。電位測定は電位センサー547を図1のよ
うに現像位置に設けて行う。
【0020】その静電潜像は次いで現像工程で現像器5
4を用いて現像される。感光体ドラム50周縁にはトナ
ーとキャリアとから成る現像剤を内蔵した現像器54が
設けられていて、マグネットを内蔵し現像剤を保持して
回転する現像スリーブ541によって現像が行われる。
現像器54内部は現像剤攪拌搬送部材544、543、
搬送量規制部材542等から構成されており、現像剤は
攪拌、搬送されて現像スリーブに供給されるが、その供
給量は該搬送量規制部材542により制御される。該現
像剤の搬送量は適用される有機電子写真感光体の線速及
び現像剤比重によっても異なるが、一般的には20〜2
00mg/cm2の範囲である。
【0021】現像剤は、例えば前述のフェライトをコア
としてそのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャ
リアと、前述のスチレンアクリル系樹脂を主材料として
カーボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と本発明の低
分子量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリカ、酸
化チタン等を外添したトナーとからなるもので、現像剤
は搬送量規制部材によって層厚を規制されて現像域へと
搬送され、現像が行われる。この時通常は現像スリーブ
541に直流バイアス電圧、必要に応じて交流バイアス
電圧をかけて現像が行われる。また、現像剤は感光体に
対して接触あるいは非接触の状態で現像される。
【0022】記録紙Pは画像形成後、転写のタイミング
の整った時点で給紙ローラー57の回転作動により転写
域へと給紙される。
【0023】転写域においては転写のタイミングに同期
して感光体ドラム50の周面に転写電極(転写器)58
が圧接され、給紙された記録紙Pを挟着して転写され
る。
【0024】次いで記録紙Pは転写ローラーとほぼ同時
に圧接状態とされた分離電極(分離器)59によって除
電がなされ、感光体ドラム50の周面により分離して定
着装置60に搬送され、熱ローラー601と圧着ローラ
ー602の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排
紙ローラー61を介して装置外部に排出される。なお前
記の転写電極58及び分離電極59は記録紙Pの通過後
感光体ドラム50の周面より退避離間して次なるトナー
像の形成に備える。
【0025】一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム
50は、クリーニング器62のブレード621の圧接に
より残留トナーを除去・清掃し、再び帯電前露光部51
による除電と帯電器52による帯電を受けて次なる画像
形成のプロセスに入る。
【0026】尚、70は感光体、帯電器、転写器、分離
器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプ
ロセスカートリッジである。
【0027】図2は前記図1の感光体ドラム50の帯電
電位制御の構成を拡大した図である。
【0028】以下に、未露光部電位の測定法と未露光部
電位の修正を目的とした帯電電位調整プロセスを図2を
用いて説明する。
【0029】まず、感光体50上に帯電器52により一
様に帯電する。帯電された感光体上にレーザーダイオー
ドの像露光器53によりデジタル露光されない未露光領
域を形成する。該未露光領域の表面電位(未露光部電
位)を電位センサー547により検出し、この検出され
た電位信号は図2中のプロセス制御部63に伝達する。
プロセス制御部63は電位センサー547からの電位信
号に基づいて帯電極を制御するプロセス制御器である。
該制御器は電位センサーからの電位信号と目標電位信号
とを比較し、その差を修正し、目標電位を達成する修正
信号を決定する。高圧制御ユニット64はプロセス制御
部63の制御信号を受け帯電器52に電流、電圧を供給
する高圧制御ユニットである。前記決定された修正信号
に基づきプロセス制御器から帯電電流、帯電グリット電
圧の修正信号が高圧制御ユニットに出され、続いて高圧
制御ユニットから帯電器52のコロナワイヤー521、
スコロトロングリット522へそれぞれ修正された帯電
電流、帯電グリット電圧が出力される。このプロセスを
数回繰り返すことにより、電位センサー位置の感光体電
位(未露光部電位)を目標電位に修正する事ができる。
【0030】感光体の現像位置での未露光部電位を正確
に測定する為には、上記電位センサーの位置を現像位置
に取り付けて(必要により現像器を外して)測定するの
が好ましいが、電位センサーの取り付け位置が現像位置
から離れている場合は、電位センサーから現像位置まで
の電位暗減衰量を計算し、その分を補正すればよい。
【0031】ここで、現像位置とは感光体上の潜像が現
像剤により現像される位置を示すが、具体的には感光体
と現像スリーブが最も接近した位置を現像位置の中心と
見なす。即ち、本発明では現像位置の未露光部電位とは
感光体が現像スリーブに最も接近した時の未露光部表面
電位を示す。
【0032】前記未露光部目標電位の設定には種々の方
法があるが、本発明に用いられる反転現像方法では次に
述べるような未露光部目標電位の設定方法(図3を用い
て説明する)が好ましく用いられる。
【0033】即ち、図3に示すように、プリンターや複
写機の毎日の使用開始時、或いは所定のプリント枚数毎
に感光体に帯電、像露光を行い、像露光後の露光部電位
(VL)を電位センサーにより検知する。該VLを基準
にして、画像濃度を支配する現像バイアス電位、次に現
像バイアス電位を基準として、カブリの発生を防止する
為の未露光部目標電位(VH)を設定する。
【0034】本発明の反転現像の条件は感光体の現像位
置での未露光部電位(VH)が絶対値で900〜150
0V、より好ましくは1000〜1450Vである。V
Hと現像スリーブにかかる直流バイアス電位(VDC)
の差(現像バイアス)は50〜300V、より好ましく
は70〜280Vである。このような高電圧を印加した
条件でも、本発明の感光体を用いて反転現像を行うと、
反転現像に特有の黒ポチの発生が少なく、高濃度、高階
調性の良好な画像が達成される。|VH|が900Vよ
り低いと、階調性が低くなりやすく、1500Vを超え
ると、感光層の静電破壊が発生しやく、黒ポチ等の画像
欠陥が発生しやすい。又|VH|−|VDC|の差が5
0Vより小さいと、黒ポチ等の画像欠陥が発生しやす
く、300Vを超えると、弱帯電性トナーの付着やキャ
リア付着の発生が増加する。
【0035】本発明においては有機感光体と該現像剤を
担持する現像スリーブとの距離(Dsd)は350〜8
00μm、感光体と現像スリーブの線速比は1:1〜
1:3.5の範囲が好ましい。前記Dsdが800μm
を越えると現像電界が弱くなり、現像性が低下する。
【0036】次に、本発明に用いられる電子写真感光体
について説明する。本発明の有機感光体は導電性支持体
と感光層の間に設ける中間層に特定の表面処理を施され
たN型半導性微粒子とバインダ樹脂とを含有させること
を特徴としている。そのN型半導性微粒子の表面処理
は、複数回の表面処理が行われ、かつ該複数回の表面
処理のうち最後の表面処理が反応性有機ケイ素化合物に
よる表面処理であることを特徴とするもの、フッ素原
子を有する反応性有機ケイ素化合物による表面処理であ
ることを特徴とするもの、複数回の表面処理が行わ
れ、かつ該複数回の表面処理のうち最後の表面処理が反
応性有機チタン化合物による表面処理であることを特徴
とするもの、及び複数回の表面処理が行われ、かつ該
複数回の表面処理のうち最後の表面処理が反応性有機ジ
ルコニウム化合物による表面処理であることを特徴とし
ている。
【0037】これらの4つのうち何れか一つの表面処理
を施されたN型半導性微粒子を含有させて導電性支持体
と感光層の間に中間層を設けることにより、前記1式の
ように、|VH|の電位を高くしても、残電上昇や、帯
電電位低下といった電子写真特性を劣化させることな
く、且つ、2式の条件を満たすことにより、黒ポチの発
生を著しく抑制することができ、高濃度で高階調性の良
好な電子写真画像を得ることができる。
【0038】更に、本発明においては、前述のN型半導
性微粒子として酸化チタン微粒子を用いることが特に好
ましいものであることを見出したのである。
【0039】以下、本発明に用いられるN型半導性微粒
子及び酸化チタンについて、更に、上記表面処理につい
て詳細に説明する。
【0040】本発明に用いられるN型半導性微粒子と
は、導電性キャリアを電子とする性質をもつ微粒子を示
す。すなわち、導電性キャリアを電子とする性質とは、
該N型半導体微粒子を絶縁性バインダーに含有させるこ
とにより、基体からのホール注入を効率的にブロック
し、また、感光層からの電子に対してはブロッキング性
を示さない性質を有するものと考えられる。
【0041】前記N型半導性微粒子は、具体的には酸化
チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ
(SnO2)等の微粒子が挙げられるが、本発明では、
特に酸化チタンが好ましく用いられる。
【0042】本発明に用いられるN型半導性微粒子の平
均粒径は、数平均一次粒径において10nm以上200
nm以下の範囲のものが好ましく、より好ましくは10
nm〜100nm、特に好ましくは、15nm〜50n
mである。
【0043】数平均一次粒径の値が前記範囲内にあるN
型半導性微粒子を用いた中間層は層内での分散を緻密な
ものとすることができ、十分な電位安定性、及び黒ポチ
発生防止機能を有する。
【0044】前記N型半導性微粒子の数平均一次粒径
は、例えば酸化チタンの場合、透過型電子顕微鏡観察に
よって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒
子を一次粒子として観察し、画像解析によってフェレ方
向平均径としての測定値である。
【0045】本発明に用いられるN型半導性微粒子の形
状は、樹枝状、針状および粒状等の形状があり、このよ
うな形状のN型半導性微粒子は、例えば酸化チタン粒子
では、結晶型としては、アナターゼ型、ルチル型及びア
モルファス型等があるが、いずれの結晶型のものを用い
てもよく、また2種以上の結晶型を混合して用いてもよ
い。その中でもルチル型のものが最も良い。
【0046】本発明のN型半導性微粒子に行われる表面
処理の1つは、複数回の表面処理を行うものであり、か
つ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理が反応性
有機ケイ素化合物による表面処理を行うものである。ま
た、該複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面
処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる
少なくとも1種類以上の化合物を用いて行われ、最後に
反応性有機ケイ素化合物による表面処理を行うものであ
ることが好ましい。
【0047】尚、アルミナ処理、シリカ処理、ジルコニ
ア処理とはN型半導性微粒子表面にアルミナ、シリカ、
或いはジルコニアを析出させる処理を云い、これらの表
面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアにはアルミ
ナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。又、反応
性有機ケイ素化合物の表面処理とは、処理液に反応性有
機ケイ素化合物を用いることを意味する。
【0048】また、本発明のN型半導性微粒子に行われ
る表面処理の他の方法としては、複数回の表面処理を行
い、かつ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理に
反応性有機チタン化合物や或いは反応性有機ジルコニウ
ム化合物を用いて表面処理を行うものである。また、該
複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理が
上記同様アルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれ
る少なくとも1種類以上の化合物を用いて行われ、最後
に反応性有機チタン化合物或いは反応性有機ジルコニウ
ム化合物による表面処理を行うものであることが好まし
い。
【0049】この様に、酸化チタン粒子の様なN型半導
性微粒子の表面処理を少なくとも2回以上行うことによ
り、N型半導性微粒子表面が均一に表面被覆(処理)さ
れ、該表面処理されたN型半導性微粒子を中間層に用い
ると、中間層内における酸化チタン粒子等のN型半導性
微粒子の分散性が良好で、かつ黒ポチ等の画像欠陥を発
生させない良好な感光体を得ることができるのである。
【0050】また、該複数回の表面処理をアルミナ、シ
リカを用いて表面処理を行い、次いで反応性有機ケイ素
化合物による表面処理を行うものや、アルミナ、シリカ
を用いた表面処理の後に反応性有機チタン化合物或いは
反応性有機ジルコニウム化合物を用いた表面処理を行う
ものが特に好ましい。
【0051】なお、前述のアルミナ、シリカの処理は同
時に行っても良いが、特にアルミナ処理を最初に行い、
次いでシリカ処理を行うことが好ましい。また、アルミ
ナとシリカの処理をそれぞれ行う場合のアルミナ及びシ
リカの処理量は、アルミナよりもシリカの多いものが好
ましい。
【0052】前記酸化チタン等のN型半導性微粒子のア
ルミナ、シリカ、及びジルコニア等の金属酸化物による
表面処理は湿式法で行うことができる。例えば、シリ
カ、又はアルミナの表面処理を行ったN型半導性微粒子
は以下の様に作製することができる。
【0053】N型半導性微粒子として酸化チタン粒子を
用いる場合、酸化チタン粒子(数平均一次粒子径:50
nm)を50〜350g/Lの濃度で水中に分散させて
水性スラリーとし、これに水溶性のケイ酸塩又は水溶性
のアルミニウム化合物を添加する。その後、アルカリ又
は酸を添加して中和し、酸化チタン粒子の表面にシリ
カ、又はアルミナを析出させる。続いて濾過、洗浄、乾
燥を行い目的の表面処理酸化チタンを得る。前記水溶性
のケイ酸塩としてケイ酸ナトリウムを使用した場合に
は、硫酸、硝酸、塩酸等の酸で中和することができる。
一方、水溶性のアルミニウム化合物として硫酸アルミニ
ウムを用いたときは水酸化ナトリウムや水酸化カリウム
等のアルカリで中和することができる。
【0054】なお、上記表面処理に用いられる金属酸化
物の量は、前記表面処理時の仕込量にて酸化チタン粒子
等のN型半導性微粒子100質量部に対して、0.1〜
50質量部、更に好ましくは1〜10質量部の金属酸化
物が用いられる。尚、前述のアルミナとシリカを用いた
場合も例えば酸化チタン粒子の場合、酸化チタン粒子1
00質量部に対して各々1〜10質量部用いることが好
ましく、アルミナよりもシリカの量が多いことが好まし
い。
【0055】上記の金属酸化物による表面処理の次に行
われる反応性有機ケイ素化合物による表面処理は以下の
様な湿式法で行うことが好ましい。
【0056】即ち、有機溶剤や水に対して前記反応性有
機ケイ素化合物を溶解または懸濁させた液に前記金属酸
化物で処理された酸化チタンを添加し、この液を数分か
ら1時間程度撹拌する。そして場合によっては該液に加
熱処理を施した後に、濾過等の工程を経た後乾燥し、表
面を有機ケイ素化合物で被覆した酸化チタン粒子を得
る。なお、有機溶剤や水に対して酸化チタンを分散させ
た懸濁液に前記反応性有機ケイ素化合物を添加しても構
わない。
【0057】尚、本発明において酸化チタン粒子表面が
反応性有機ケイ素化合物により被覆されていることは、
光電子分光法(ESCA)、オージェ電子分光法(Au
ger)、2次イオン質量分析法(SIMS)や拡散反
射FI−IR等の表面分析手法を複合することによって
確認されるものである。
【0058】前記表面処理に用いられる反応性有機ケイ
素化合物の量は、前記表面処理時の仕込量にて前記金属
酸化物で処理された酸化チタン100質量部に対し、反
応性有機ケイ素化合物を0.1〜50質量部、更に好ま
しくは1〜10質量部が好ましい。表面処理量が上記範
囲よりも少ないと表面処理効果が十分に付与されず、中
間層内における酸化チタン粒子の分散性等が悪くなる。
また、上記範囲を超えてしまうと電気性能を悪化させる
結果残留電位上昇や帯電電位の低下を招いてしまう。
【0059】本発明で用いられる反応性有機ケイ素化合
物としては下記一般式(2)で表される化合物が挙げら
れるが、酸化チタン表面の水酸基等の反応性基と縮合反
応をする化合物であれば、下記化合物に限定されない。
【0060】一般式(2) (R)n−Si−(X)4-n (式中、Siはケイ素原子、Rは該ケイ素原子に炭素が
直接結合した形の有機基を表し、Xは加水分解性基を表
し、nは0〜3の整数を表す。) 一般式(2)で表される有機ケイ素化合物において、R
で示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基とし
ては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、
ヘキシル、オクチル、ドデシル等のアルキル基、フェニ
ル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ
−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキ
シプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メ
タ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3
−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、
ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプ
ロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−
β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ
基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプ
ロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチル
エチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換ア
ルキル基を挙げられる。また、Xの加水分解性基として
はメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、
アシルオキシ基が挙げられる。
【0061】また、一般式(2)で表される有機ケイ素
化合物は、単独でも良いし、2種以上組み合わせて使用
しても良い。
【0062】また、一般式(2)で表される有機ケイ素
化合物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のR
は同一でも異なっていても良い。同様に、nが2以下の
場合、複数のXは同一でも異なっていても良い。又、一
般式(2)で表される有機ケイ素化合物を2種以上を用
いるとき、R及びXはそれぞれの化合物間で同一でも良
く、異なっていても良い。
【0063】nが0の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。テトラクロロシラン、ジエトキシジクロロ
シラン、テトラメトキシシラン、フェノキシトリクロロ
シラン、テトラアセトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラアリロキシシラン、テトラプロポキシシラ
ン、テトライソプロポキシシラン、テトラキス(2−メ
トキシエトキシ)シラン、テトラブトキシシラン、テト
ラフェノキシシラン、テトラキス(2−エチルブトキ
シ)シラン、テトラキス(2−エチルヘキシロキシ)シ
ラン等が挙げられる。
【0064】nが1の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。即ち、トリクロロシラン、メチルトリクロ
ロシラン、ビニルトリクロロシラン、エチルトリクロロ
シラン、アリルトリクロロシラン、n−プロピルトリク
ロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、クロロメチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メ
ルカプトメチルトリメトキシシラン、トリメトキシビニ
ルシラン、エチルトリメトキシシラン、3,3,4,
4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリク
ロロシラン、フェニルトリクロロシラン、3、3、3−
トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロ
プロピルトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、3
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノ
メチルトリメトキシシラン、ベンジルトリクロロシラ
ン、メチルトリアセトキシシラン、クロロメチルトリエ
トキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、3−アリルチオプロピルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、3−ア
リルアミノプロピルトリメトキシシラン、プロピルトリ
エトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、3−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、ビス(エチルメチルケト
オキシム)メトキシメチルシラン、ペンチルトリエトキ
シシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリ
エトキシシラン等が挙げられる。
【0065】nが2の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。ジメチルジクロロシラン、ジメトキシメチ
ルシラン、ジメトキシジメチルシラン、メチル−3,
3,3−トリフルオロプロピルジクロロシラン、ジエト
キシシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシメチ
ル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3−ク
ロロプロピルジメトキシメチルシラン、クロロメチルジ
エトキシシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキ
シ−3−メルカプトプロピルメチルシラン、3,3,
4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルメ
チルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、
ジアセトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビ
ニルシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジクロ
ロシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラ
ン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキ
シメチルシラン、t−ブチルフェニルジクロロシラン、
3−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、
3−(3−シアノプロピルチオプロピル)ジメトキシメ
チルシラン、3−(2−アセトキシエチルチオプロピ
ル)ジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチル−2−
ピペリジノエチルシラン、ジブトキシジメチルシラン、
3−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、
ジエトキシメチルフェニルシラン、ジエトキシ−3−グ
リシドキシプロピルメチルシラン、3−(3−アセトキ
シプロピルチオ)プロピルジメトキシメチルシラン、ジ
メトキシメチル−3−ピペリジノプロピルシラン、ジエ
トキシメチルオクタデシルシラン等が挙げられる。
【0066】nが3の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。トリメチルクロロシラン、メトキシトリメ
チルシラン、エトキシトリメチルシラン、メトキシジメ
チル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3−
クロロプロピルメトキシジメチルシラン、メトキシ−3
−メルカプトプロピルメチルメチルシラン等が挙げられ
る。
【0067】また、一般式(2)で表される有機ケイ素
化合物は、好ましくは下記一般式(1)で示される有機
ケイ素化合物が用いられる。
【0068】一般式(1) R−Si−X3 式中、Rはアルキル基、アリール基、Xはメトキシ基、
エトキシ基、ハロゲン基を表す。
【0069】一般式(1)で表される有機ケイ素化合物
においては、更に好ましくはRが炭素数4から8までの
アルキル基である有機ケイ素化合物が好ましく、具体的
な好ましい化合物例としては、トリメトキシn−ブチル
シラン、トリメトキシi−ブチルシラン、トリメトキシ
ヘキシルシラン、トリメトキシオクチルシランが挙げら
れる。
【0070】又、最後の表面処理に用いる好ましい反応
性有機ケイ素化合物としてはポリシロキサン化合物が挙
げられる。該ポリシロキサン化合物の分子量は1000
〜20000のものが一般に入手しやすく、又、黒ポチ
発生防止機能も良好である。特にメチルハイドロジェン
ポリシロキサンを最後の表面処理に用いると良好な効果
が得られる。
【0071】本発明の酸化チタンの表面処理の他の1つ
はフッ素原子を有する有機ケイ素化合物により表面処理
を施された酸化チタン粒子である。該フッ素原子を有す
る有機ケイ素化合物による表面処理、前記した湿式法で
行うのが好ましい。
【0072】即ち、有機溶剤や水に対して前記フッ素原
子を有する有機ケイ素化合物を溶解または懸濁させ、こ
の中に未処理の酸化チタンを添加し、このような溶液を
数分から1時間程度撹拌して混合し、場合によっては加
熱処理を施した後に、濾過などの工程を経て乾燥し、酸
化チタン表面をフッ素原子を有する有機ケイ素化合物で
被覆する。なお、有機溶剤や水に対して酸化チタンを分
散した懸濁液に前記フッ素原子を有する有機ケイ素化合
物を添加しても構わない。
【0073】尚、前記酸化チタン表面がフッ素原子を有
する有機ケイ素化合物によって被覆されていることは、
光電子分光法(ESCA)、オージェ電子分光法(Au
ger)、2次イオン質量分析法(SIMS)や拡散反
射FI−IR等の表面分析装置を用いて複合的に確認す
ることができる。
【0074】本発明に用いられるフッ素原子を有する有
機ケイ素化合物としては、3,3,4,4,5,5,
6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、
3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラ
ン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジクロ
ロシラン、ジメトキシメチル−3,3,3−トリフルオ
ロプロピルシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,
6−ノナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン等が挙
げられる。
【0075】なお、本発明では、上記のN型半導性微粒
子に最後に行われる表面処理を反応性有機チタン化合物
や反応性有機ジルコニウム化合物を用いて行われるもの
も含まれるが、具体的な表面処理方法は、上記反応性有
機ケイ素化合物による表面処理方法に準ずる方法によっ
て行われるものである。
【0076】また、前記N型半導性微粒子表面が反応性
有機チタン化合物や反応性有機ジルコニウム化合物によ
って被覆されていることは、光電子分光法(ESC
A)、オージェ電子分光法(Auger)、2次イオン
質量分析法(SIMS)や拡散反射FI−IR等の表面
分析手法を複合的に用いることにより高精度に確認され
るものである。
【0077】前記N型半導性微粒子の表面処理に用いら
れる具体的な反応性有機チタン化合物としては、テトラ
プロポキシチタン、テトラブトキシチタン等の金属アル
コキシド化合物やジイソプロポキシチタニウムビス(ア
セチルアセテート)、ジイソプロポキシチタニウムビス
(エチルアセトアセテート)、ジイソプロポキシチタニ
ウムビス(ラクテート)、ジブトキシチタニウムビス
(オクチレングリコレート)、ジイソプロポキシチタニ
ウムビス(トリエタノールアミナート)等の金属キレー
ト化合物が挙げられる。また、反応性有機ジルコニウム
化合物としては、テトラブトキシジルコニウムやブトキ
シジルコニウムトリ(アセチルアセテート)等の金属ア
ルコキシド化合物や金属キレート化合物が挙げられる。
【0078】次に、前記表面処理が施された酸化チタン
粒子等のN型半導性微粒子(以下、表面処理N型半導性
微粒子ともいう。また、特に、表面処理が施された酸化
チタン粒子を表面処理酸化チタンとも云う)を用いた中
間層の構成について説明する。
【0079】本発明の中間層は、前記複数回の表面処理
を行って得られた表面処理酸化チタン等の表面処理N型
半導性微粒子をバインダー樹脂とともに溶媒中に分散さ
せた液を導電性支持体上に塗布することにより作製され
る。
【0080】本発明の中間層は導電性支持体と感光層の
間に設けられ、該導電性支持体と感光層のとの接着性改
良、及び該支持体からの電荷注入を防止するバリア機能
を有する。該中間層のバインダー樹脂としては、ポリア
ミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビ
ニルアルコール樹脂やメラミン樹脂、エポキシ樹脂、ア
ルキッド樹脂等の熱硬化性樹脂やこれらの樹脂の繰り返
し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられ
る。これらバインダー樹脂の中でポリアミド樹脂が特に
好ましく、特には共重合、メトキシメチロール化等のア
ルコール可溶性ポリアミドが好ましい。
【0081】前記バインダー樹脂中に分散される本発明
の表面処理N型半導性微粒子の量は、例えば表面処理酸
化チタンの場合では、該バインダー樹脂100質量部に
対し、10〜10,000質量部、好ましくは50〜
1,000質量部である。該表面処理酸化チタンをこの
範囲で用いることにより、該酸化チタンの分散性を良好
に保つことができ、黒ポチの発生しない、良好な中間層
を形成することができる。
【0082】本発明の中間層の膜厚は0.5〜15μm
が好ましい。膜厚を前記範囲で用いることにより、黒ポ
チの発生しない、電子写真特性の良好な中間層を形成で
きる。
【0083】本発明の中間層を形成するために作製する
中間層塗布液は前記表面処理酸化チタン等の表面処理N
型半導性微粒子、バインダー樹脂、分散溶媒等から構成
されるが、分散溶媒としては他の感光層の作製に用いら
れる溶媒と同様なものが適宜用いられる。
【0084】即ち、本発明の中間層、感光層、その他樹
脂層の形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−
ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イ
ソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエ
チレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケト
ン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロ
エタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリ
クロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリク
ロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸
ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が
挙げられる。
【0085】中間層塗布液溶媒としては、これらに限定
されるものではないが、メタノール、エタノール、ブタ
ノール、1−プロパノール、イソプロパノール等が好ま
しく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種
以上の混合溶媒として用いることもできる。
【0086】また、中間層塗布溶媒としては、中間層塗
布時の乾燥ムラの発生を防止するために高い樹脂溶解性
を有するメタノールと直鎖アルコールとの混合溶媒を用
いることが好ましく、好ましい溶媒の比率は、体積比で
メタノール1に対して直鎖アルコールを0.05〜0.
6の比率で混合したものがよい。この様に塗布溶媒を混
合溶媒とすることで溶媒の蒸発速度が適切に保たれ、塗
布時の乾燥ムラに伴う画像欠陥の発生を抑えることがで
きる。
【0087】中間層塗布液の作製に用いられる表面処理
酸化チタンの分散手段としてはサンドミル、ボールミ
ル、超音波分散等いずれの分散手段を用いても良い。
【0088】前記中間層を含め、本発明の電子写真感光
体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、
スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用い
られるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力
溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためス
プレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型が
その代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好まし
い。なお前記スプレー塗布については例えば特開平3−
90250号及び特開平3−269238号公報に詳細
に記載され、前記円形量規制型塗布については例えば特
開昭58−189061号公報に詳細に記載されてい
る。
【0089】次に、前記中間層以外の本発明の感光体構
成について記載する。本発明において、有機感光体とは
電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び
電荷輸送機能のいずれか一方の機能を有機化合物に持た
せて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電
荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光
体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成し
た感光体等公知の有機電子写真感光体を全て含有する。
【0090】有機感光体の層構成は、特に限定はない
が、導電性支持体上に、中間層、電荷発生層、電荷輸送
層、或いは電荷発生・電荷輸送層(電荷発生と電荷輸送
の機能を同一層に有する層)等の感光層を設置した層構
成、或いはその上に保護層を更に設置した層構成が好ま
しい。
【0091】導電性支持体 本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシー
ト状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置
をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の
方が好ましい。
【0092】円筒状導電性支持体とは回転することによ
りエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持
体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm
以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真円
度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難に
なる。
【0093】導電性の材料としてはアルミニウム、ニッ
ケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸
化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又
は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用
することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗
103Ωcm以下が好ましい。
【0094】本発明で用いられる導電性支持体は、その
表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを
用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム
酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等
の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最
も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場
合、硫酸濃度は100〜200g/L、アルミニウムイ
オン濃度は1〜10g/L、液温は20℃前後、印加電
圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定される
ものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常2
0μm以下、特に10μm以下が好ましい。
【0095】中間層 本発明においては導電性支持体と感光層の間に、前記し
た中間層を設ける。
【0096】感光層 本発明の感光体の感光層構成は前記中間層上に電荷発生
機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感
光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電
荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した
構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることに
より繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御で
き、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやす
い。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(C
GL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取るこ
とが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の順が
負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好まし
い感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体
構成である。
【0097】以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成
について説明する。 電荷発生層 電荷発生層:電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を
含有する。その他の物質としては必要によりバインダー
樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
【0098】電荷発生物質(CGM)としては公知の電
荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフ
タロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニ
ウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り
返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGM
は複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位
構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を
有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙
げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θ
が27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシア
ニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイ
ミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣
化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができ
る。
【0099】電荷発生層にCGMの分散媒としてバイン
ダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用
いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマ
ール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコー
ン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられ
る。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バイン
ダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ま
しい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用
に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の
膜厚は0.01μm〜2μmが好ましい。
【0100】電荷輸送層 電荷輸送層:電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及
びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。
その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤
を含有しても良い。
【0101】電荷輸送物質(CTM)としては公知の電
荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばト
リフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル
化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用
いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当な
バインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これら
の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくで
きるCTMは高移動度で、且つ組み合わされるCGMと
のイオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性
を有するものであり、好ましくは0.25(eV)以下
である。
【0102】CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは
表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
【0103】電荷輸送層(CTL)に用いられる樹脂と
しては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並
びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を
含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−
N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げら
れる。
【0104】これらCTLのバインダーとして最も好ま
しいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネ
ート樹脂はCTMの分散性、電子写真特性を良好にする
ことにおいて、最も好ましい。バインダー樹脂と電荷輸
送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し
10〜200質量部が好ましい。又、電荷輸送層の膜厚
は10〜40μmが好ましい。
【0105】保護層 保護層としては、低表面エネルギーの表面層を形成する
保護層が好ましく、例えばシロキサン系樹脂層の保護
層、フッ素系樹脂を含有した保護層等を前記感光層の上
に設けることがこのましい。
【0106】上記では本発明の最も好ましい感光体の層
構成を例示したが、本発明では上記以外の感光体層構成
でも良い。
【0107】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の様態はこれに限定されない。なお、文中
「部」とは「質量部」を表す。
【0108】中間層塗布液の作製 以下の様にして、本発明の感光体作製に用いる中間層塗
布液を作製した。
【0109】(中間層塗布液1の作製)ポリアミド樹脂
CM8000(東レ社製)1質量部、酸化チタンSMT
500SAS(1回目:シリカ・アルミナ処理、2回
目:メチルハイドロジェンポリシロキサン処理:テイカ
社製)3質量部、メタノール10質量部を同一容器中に
加えサンドグラインダー(分散メディア:ガラスビー
ズ)を用いて分散して、中間層塗布液1を作製した。
【0110】(中間層2〜4の作製)酸化チタン及びそ
の表面処理と粒径、バインダー樹脂、酸化チタン/バイ
ンダー樹脂質量比及び溶剤を表1に示す様にした他は中
間層塗布液1と同様にしてそれぞれ中間層塗布液2〜4
を作製した。
【0111】(中間層塗布液5の作製)上記酸化チタン
SMT500SASの2回目の表面処理を、ジイソプロ
ポキシチタニウムビス(アセチルアセテート)で行った
他は中間層塗布液1と同様にして中間層塗布液5を作製
した。
【0112】(中間層塗布液6の作製)上記酸化チタン
SMT500SASの2回目の表面処理を、ブトキシジ
ルコニウムトリ(アセチルアセテート)で行った他は中
間層塗布液1と同様にして中間層塗布液6を作製した。
【0113】(中間層塗布液7〜9の作製:比較例中間
層塗布液)酸化チタン及びその表面処理と粒径、バイン
ダー樹脂、酸化チタン/バインダー樹脂質量比、及び溶
剤の種類を表1に示すようにした他は中間層塗布液1と
同様にしてそれぞれ中間層塗布液7〜9を作製した。
【0114】(中間層塗布液10の作製:比較例中間層
塗布液)ポリアミド樹脂CM8000(東レ社製)1質
量部、メタノール10質量部に溶解して、中間層塗布液
10を作製した。
【0115】
【表1】
【0116】尚、表1中、一次処理欄に記載のものは一
次処理後の酸化チタン粒子表面に析出した物質であり、
二次処理欄に記載のものは二次処理時に用いた物質を示
す。
【0117】感光体1の作製 円筒形アルミニウム基体上に中間層塗布液1を浸漬塗布
し、2.5μmの乾燥膜厚で中間層を設けた。その上に
CuKα線のX線回折スペクトル(ブラッグ角2θ±
0.2度)が27.2度に最大回折ピークを有するチタ
ニルフタロシアニン化合物2部、ブチラール樹脂1部、
酢酸t−ブチル70部、4−メトキシ−4−メチル−2
−ペンタノン30部をサンドミルを用いて分散した液を
浸漬塗布し、乾燥膜厚約0.3μmの電荷発生層を形成
した。次いで電荷輸送剤(化合物A);0.65部、ポ
リカーボネート樹脂「ユーピロン−Z200」(三菱ガ
ス化学社製)1部をジクロロエタン7.5部に溶解した
液を電荷発生層上に浸漬塗布して乾燥膜厚約24μmの
電荷輸送層を形成し、100℃にて70分乾燥して感光
体1を作製した。
【0118】
【化1】
【0119】感光体2〜10の作製 感光体1で用いた中間層塗布液1の代わりに表2に示す
中間層塗布液2〜10を使用し、中間層を設けた他は感
光体1と同様にして感光体2〜10を作製した。感光体
7〜10は比較用の感光体である。
【0120】《評価》上記感光体を図1及び図2の構造
を基本的に有するデジタル複写機(スコロトロン帯電
器、半導体レーザー像露光器、反転現像手段を有する)
に設定し、複写実験を行った。この実験においては図2
のプロセス制御部のメモリー中に未露光部目標電位のプ
ログラムを組み込み、自動的に現像位置の未露光部目標
電位が設定されるようにデジタル複写機を改造した。
又、現像バイアス電位(Vbias)も目標値に自動的
に設定されるように改造した。この複写実験の画像形成
に際し、前記電位センサーにより未露光部電位を測定
し、目標値の未露光部電位が得られていない場合は、制
御部を通して、未露光部目標電位を達成するために、帯
電手段の出力値を制御した。
【0121】《画像評価》上記デジタル複写機に各感光
体を取り付け、現像位置の未露光部電位(VH)及び現
像スリーブに印加する直流バイアス電位(VDC)を表
2のように組み合わせて(組み合わせNo.1〜3
4)、高温高湿(30℃、80%RH)環境でA4紙、
5万枚の画素率7%の文字画像の複写を行い、スタート
時及び1万枚コピー毎に白画像の複写を行い、黒ポチ等
の画像欠陥の有無を確認した。表2に結果を示す。
【0122】黒ポチ画像欠陥の評価基準 黒ポチの評価は、画像解析装置「オムニコン3000
形」(島津製作所社製)を用いて黒ポチの粒径と個数を
測定し、黒ポチの粒径と個数を測定し、0.1mm以上
の黒ポチがA4紙当たり何個あるかで判定した。黒ポチ
評価の判定基準は、下記に示す通りである。
【0123】(黒ポチ) ○・・・0.1mm以上の黒ポチが3個/A4以下/良
好 ×・・・0.1mm以上の黒ポチが4〜19個/A4の
発生が1枚以上 ××・・0.1mm以上の黒ポチが20個/A4以上発
生が1枚以上 画像濃度及び階調性の評価 上記評価条件を常温常湿(20℃、60%RH)環境に
変更し、白画像から黒ベタ画像まで20段階の階調段差
を持つオリジナル画像を複写し、画像濃度と階調性を評
価した。評価は複写画像の階調濃度をマクベス社製RD
−918を使用して測定。紙の反射濃度を「0」とした
相対反射濃度で測定した (画像濃度) ◎:黒ベタ部濃度が1.3以上 ○:黒ベタ部濃度が1.0〜1.3未満 △:黒ベタ部濃度が0.7〜1.0未満 ×:0.7未満 (階調性) ◎:階調性が14段階以上 ○:階調性が10〜13段階 △:階調性が5〜9段階 ×:階調性が4段階以下
【0124】
【表2】
【0125】表2から明らかなように、本発明の中間層
を有する感光体1〜6を用いた場合は未露光部電位VH
と現像スリーブに印加する直流バイアス電位VDCが前
記1式及び2式を同時に満たす場合は黒ポチ、画像濃
度、階調性共良好であるが、|VH|−|VDC|が3
0Vだと黒ポチが発生しやすく、|VH|−|VDC|
が350Vだと階調性が低下しやく、弱帯電性トナーの
付着による黒ポチ状の欠陥が増加している。又、|VH
|が1550だと静電破壊による黒ポチ状の欠陥が発生
しており、|VH|が850Vでは階調性が低下してい
る。一方、本発明外の感光体7〜感光体10(本発明外
の中間層を用いた)を用いた場合は黒ポチ発生が著し
い。
【0126】
【発明の効果】本発明の反転現像方法を用いることによ
り、黒ポチが少なく、且つ、高い画像濃度及び高階調性
の電子写真画像が得られる。又、該反転現像方法を用い
た画像性能の良好な画像形成方法、画像形成装置を提供
することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法の1例としての画像形成
装置の断面図。
【図2】図1の感光体ドラムの帯電電位制御の構成を拡
大した図。
【図3】未露光部目標電位の設定方法を説明する図。
【符号の説明】
50 感光体ドラム(又は感光体) 51 帯電前露光部 52 帯電器 53 像露光器 54 現像器 541 現像スリーブ 542 搬送量規制部材 543 現像剤攪拌搬送部材 544 現像剤攪拌搬送部材 547 電位センサー 57 給紙ローラー 58 転写電極 59 分離電極(分離器) 60 定着装置 61 排紙ローラー 62 クリーニング器 70 プロセスカートリッジ
フロントページの続き Fターム(参考) 2H068 AA21 AA45 BA57 BA58 CA29 FA11 FB07 FC01 2H073 BA04 BA13 BA23 CA03 2H200 GA16 GA23 GA29 GA30 GA34 GA45 GA52 GA57 GA59 GB02 GB12 GB22 GB25 HA02 HA12 HA29 HA30 HB03 HB12 JA02 KA02 KA07 PA05 PA19 PB04 PB38

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機感光体上に静電潜像を形成し、該静
    電潜像を現像工程でトナー像に顕像化する反転現像方法
    において、該有機感光体が導電性支持体と感光層の間に
    中間層を有し、該中間層が少なくともバインダー樹脂及
    び複数回の表面処理を施し、且つ最後の表面処理が反応
    性有機ケイ素化合物を用いて行われたN型半導性微粒子
    を含有しており、該有機感光体の静電潜像の未露光電位
    (VH)が現像位置で、下記1式を満足し、且つ該未露
    光電位(VH)と現像スリーブに印加する直流バイアス
    電位(VDC)との関係が下記2式を満足することを特
    徴とする反転現像方法。 1式 900V≦|VH|≦1500V 2式 50V≦|VH|−|VDC|≦300V
  2. 【請求項2】 有機感光体上に静電潜像を形成し、該静
    電潜像を現像工程でトナー像に顕像化する反転現像方法
    において、該有機感光体が導電性支持体と感光層の間に
    中間層を有し、該中間層が少なくともバインダー樹脂及
    び複数回の表面処理を施し、且つ最後の表面処理が反応
    性有機チタン化合物を用いて行われたN型半導性微粒子
    を含有しており、該有機感光体の静電潜像の未露光電位
    (VH)が現像位置で、前記1式を満足し、且つ該未露
    光電位(VH)と現像スリーブに印加する直流バイアス
    電位(VDC)との関係が前記2式を満足することを特
    徴とする反転現像方法。
  3. 【請求項3】 有機感光体上に静電潜像を形成し、該静
    電潜像を現像工程でトナー像に顕像化する反転現像方法
    において、該有機感光体が導電性支持体と感光層の間に
    中間層を有し、該中間層が少なくともバインダー樹脂及
    び複数回の表面処理を施し、且つ最後の表面処理が反応
    性有機ジルコニウム化合物を用いて行われたN型半導性
    微粒子を含有しており、該有機感光体の静電潜像の未露
    光電位(VH)が現像位置で、前記1式を満足し、且つ
    該未露光電位(VH)と現像スリーブに印加する直流バ
    イアス電位(VDC)との関係が前記2式を満足するこ
    とを特徴とする反転現像方法。
  4. 【請求項4】 有機感光体上に静電潜像を形成し、該静
    電潜像を現像工程でトナー像に顕像化する反転現像方法
    において、該有機感光体が導電性支持体と感光層の間に
    中間層を有し、該中間層が少なくともバインダー樹脂及
    びフッ素原子を有する反応性有機ケイ素化合物を用いて
    表面処理された酸化チタン粒子を含有しており、該有機
    感光体の静電潜像の未露光電位(VH)が現像位置で、
    前記1式を満足し、且つ該未露光電位(VH)と現像ス
    リーブに印加する直流バイアス電位(VDC)との関係
    が前記2式を満足することを特徴とする反転現像方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の反
    転現像方法を用いたことを特徴とする画像形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の画像形成方法を用いた
    ことを特徴とする画像形成装置。
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