JP2002278118A - 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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JP2002278118A
JP2002278118A JP2001075927A JP2001075927A JP2002278118A JP 2002278118 A JP2002278118 A JP 2002278118A JP 2001075927 A JP2001075927 A JP 2001075927A JP 2001075927 A JP2001075927 A JP 2001075927A JP 2002278118 A JP2002278118 A JP 2002278118A
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JP2001075927A
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English (en)
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Akihiko Itami
明彦 伊丹
Fumitaka Mochizuki
文貴 望月
Kazuhisa Shida
和久 志田
Satoru Uchino
哲 内野
Takeo Oshiba
武雄 大柴
Shinichi Hamaguchi
進一 濱口
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は黒ポチ等の画像欠陥を発生させず、
繰り返し使用でも電位安定性の良好な電子写真感光体、
及び該電子写真感光体を用いた画像形成方法、画像形成
装置、プロセスカートリッジを提供することにある。 【解決手段】 導電性支持体上に、中間層を介して感光
層を有する電子写真感光体において、該中間層が、複数
回の表面処理を施し、且つ最後の表面処理が反応性有機
ケイ素化合物を用いて行われたN型半導性微粒子とバイ
ンダー樹脂を含有しており、該感光層の表面層が、電荷
輸送性構造基を含むシロキサン系樹脂を含有することを
特徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
ーの分野において用いられる電子写真感光体、及び該電
子写真感光体を用いた画像形成方法、画像形成装置、プ
ロセスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体(以下単に、感光
体とも云う)は有機光導電物質を含有する有機電子写真
感光体(以後、有機感光体とも云う)が最も広く用いら
れている。有機感光体は可視光から赤外光まで各種露光
光源に対応した材料を開発しやすいこと、環境汚染のな
い材料を選択できること、製造コストが安いことなどが
他の感光体に対して有利な点であるが、欠点としては機
械的強度が弱く、多数枚の複写やプリント時に感光体表
面の劣化や傷が発生しやすいことである。
【0003】上記のような有機感光体の耐久性を向上す
るための課題としてクリーニングブレード等の擦過によ
る摩耗を抑制することが強く求められてきた。そのため
のアプローチとして、感光体の表面に高強度の保護層を
設置するなどの技術が検討されてきた。例えば特開平6
−118681号公報では感光体の表面層として、コロ
イダルシリカ含有硬化性シロキサン樹脂を用いることが
報告されている。しかし、シロキサン結合(Si−O−
Si結合)が三次元的に繰り返されてなるシリカのみか
らなる保護層では、表面にクラック(亀裂)が発生した
り、感光層との接着性が悪化したり、感光層の静電特性
が低下して問題となっていた。
【0004】又、耐摩耗性と感光層との接着性を改善す
る試みとして有機ポリマーと架橋されたシロキサン成分
の両特性を併せ持つ、有機−無機のハイブリッドポリマ
ーが提案されている。例えば特開2000−22172
3号公報には電子写真感光体の保護層としてポリシロキ
サンとシリル基含有ビニル系樹脂とが化学的に結合した
重合体を含有する保護層が報告されている。しかしなが
ら、このような保護層を有する感光体は機械的な耐摩耗
特性は改善されるが、繰り返し使用時の電子写真特性が
不十分であり、カブリや画像ボケが発生しやすく、この
ような保護層を有する感光体はカールソンプロセス等の
最も広く使用されている電子写真方式の感光体としては
不適であった。
【0005】そこで、機械的な耐摩耗性と繰り返し使用
時の電子写真特性を同時に満足する電子写真感光体の保
護層として、本研究者等は電荷輸送性能付与基を有し、
且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂層を感光体の保
護層として提案してきた(特願平11−70308
号)。この保護層を有する感光体は従来の重要な課題で
あった耐摩擦特性、及び繰り返し使用時の電子写真特性
(帯電、感度、残留電位特性等)が改善され、高耐久の
有機感光体として十分に実用性を有している。しかしな
がら、この保護層を有する感光体もデジタル方式の電子
写真画像形成では尚以下のような問題を有している。
【0006】即ち、デジタル方式の電子写真画像形成で
は、一般に反転現像方式(露光部分を現像する現像方
法)が用いられているが、この反転現像を用いた画像形
成方法の特有の問題として、本来白地部分として画像形
成されるべき箇所に、トナーが付着してカブリ発生させ
る現象や感光体の局部的な欠陥による黒ポチの発生が知
られている。
【0007】上記シロキサン系樹脂層を保護層とする感
光体はフタロシアニン系の顔料等で形成された感光層と
組み合わせると、画像形成を一定時間休止し、その後画
像形成を再開した直後の帯電電位が2回目以降の帯電電
位よりも低くなる問題を有する。この現象は特に反転現
像では感光体1回転目に画像形成したコピー画像が2回
転目以降に比較して明らかに劣る原因となる。画像欠陥
としては本来白地へのトナーカブリとして現れるため目
立ちやすく深刻である。
【0008】又、上記シロキサン系樹脂層を保護層とす
る感光体は高温高湿環境下等で黒ポチの発生を十分に抑
制できていない。又、シロキサン結合に残留する親水性
基(例えば水酸基)等が原因で高温高湿環境下等で帯電
電位が低下しやすい傾向がある。更に高湿環境では画像
の解像度が従来の有機感光体に比べて著しく低下する問
題も明らかとなった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点に鑑み、電位安定性の良好な、且つ黒ポチ等
の画像欠陥を発生しない電子写真感光体を提供すること
であり、更に詳しくは黒ポチ等の画像欠陥を発生させ
ず、繰り返し使用でも電位安定性の良好な電子写真感光
体、及び該電子写真感光体を用いた画像形成方法、画像
形成装置、プロセスカートリッジを提供することにあ
る。
【0010】
【課題を達成するための手段】本発明の目的は感光体を
構成する各層に検討を加えた結果、上記課題に対し下記
のような感光体体構成を採ることにより達成された。
【0011】1.導電性支持体上に、中間層を介して感
光層を有する電子写真感光体において、該中間層が、複
数回の表面処理を施し、且つ最後の表面処理が反応性有
機ケイ素化合物を用いて行われたN型半導性微粒子とバ
インダー樹脂を含有しており、該感光層の表面層が、電
荷輸送性構造基を含むシロキサン系樹脂を含有すること
を特徴とする電子写真感光体。
【0012】2.前記反応性有機ケイ素化合物がメチル
ハイドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする
前記1に記載の電子写真感光体。
【0013】3.前記反応性有機ケイ素化合物が下記一
般式(1)で示される有機ケイ素化合物であることを特
徴とする前記1に記載の電子写真感光体。
【0014】一般式(1) R−Si−(X)3 〔式中、Rはアルキル基、アリール基、Xはメトキシ
基、エトキシ基、ハロゲン基を表す。〕 4.前記一般式(1)のRが炭素数4から8までのアル
キル基であることを特徴とする前記3に記載の電子写真
感光体。
【0015】5.導電性支持体上に、中間層を介して感
光層を有する電子写真感光体において、該中間層が、複
数回の表面処理を施し、且つ最後の表面処理が反応性有
機チタン化合物を用いて行われたN型半導性微粒子とバ
インダー樹脂を含有しており、該感光層の表面層が、電
荷輸送性構造基を含むシロキサン系樹脂を含有すること
を特徴とする電子写真感光体。
【0016】6.導電性支持体上に、中間層を介して感
光層を有する電子写真感光体において、該中間層が、複
数回の表面処理を施し、且つ最後の表面処理が反応性有
機ジルコニウム化合物を用いて行われたN型半導性微粒
子とバインダー樹脂を含有しており、該感光層の表面層
が、電荷輸送性構造基を含むシロキサン系樹脂を含有す
ることを特徴とする電子写真感光体。
【0017】7.前記複数回の表面処理のうち、少なく
とも1回の表面処理がアルミナ、シリカ及びジルコニア
の少なくとも1種以上の表面処理であることを特徴とす
る前記1〜6の何れか1項に記載の電子写真感光体。
【0018】8.前記N型半導性微粒子が少なくともシ
リカ又はアルミナによる表面処理を行い、次いで反応性
有機ケイ素化合物を用いた表面処理を行うことを特徴と
する前記1〜4及び7の何れか1項に記載の電子写真感
光体。
【0019】9.前記N型半導性微粒子が少なくともシ
リカ又はアルミナによる表面処理を行い、次いで反応性
有機チタン化合物を用いた表面処理を行うことを特徴と
する前記5又は7に記載の電子写真感光体。
【0020】10.前記N型半導性微粒子が少なくとも
シリカ又はアルミナによる表面処理を行い、次いで反応
性有機ジルコニウム化合物を用いた表面処理を行うこと
を特徴とする前記6又は7に記載の電子写真感光体。
【0021】11.前記N型半導性微粒子が酸化チタン
粒子であることを特徴とする前記1〜10の何れか1項
に記載の電子写真感光体。
【0022】12.前記N型半導性微粒子が、ルチル型
の結晶構造を有することを特徴とする前記1〜11の何
れか1項に記載の電子写真感光体。
【0023】13.前記N型半導性微粒子の数平均一次
粒径が10nm以上200nm以下であることを特徴と
する前記1〜12の何れか1項に記載の電子写真感光
体。
【0024】14.導電性支持体上に、中間層を介して
感光層を有する電子写真感光体において、該中間層が、
フッ素原子を有する反応性有機ケイ素化合物を用いて表
面処理された酸化チタン粒子とバインダー樹脂を含有し
ており、該感光層の表面層が、電荷輸送性構造基を含む
シロキサン系樹脂を含有することを特徴とする電子写真
感光体。
【0025】15.前記酸化チタン粒子の数平均一次粒
径が10nm以上200nm以下であることを特徴とす
る前記14に記載の電子写真感光体。
【0026】16.前記中間層のバインダー樹脂がポリ
アミド樹脂であることを特徴とする前記1〜15の何れ
か1項に記載の電子写真感光体。
【0027】17.前記表面層がコロイダルシリカを含
有することを特徴とする前記1〜16の何れか1項に記
載の電子写真感光体。
【0028】18.電子写真感光体の周辺に、少なくと
も帯電手段、像露光手段、現像手段、転写手段、クリー
ニング手段を有し、繰り返し画像形成を行う画像形成方
法において、該電子写真感光体が前記1〜17の何れか
1項に記載の電子写真感光体であることを特徴とする画
像形成方法。
【0029】19.前記18に記載の画像形成方法を用
いることを特徴とする画像形成装置。
【0030】20.前記19に記載の画像形成装置に用
いられるプロセスカートリッジが、少なくとも前記1〜
17の何れか1項に記載の電子写真感光体と帯電器、像
露光器、現像器、転写器、クリーニング器の少なくとも
1つを一体として有しており、該画像形成装置に出し入
れ可能に構成されたことを特徴とするプロセスカートリ
ッジ。
【0031】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の電子写真感光体(以下、単に感光体ともいう)は
導電性支持体と感光層の間に設ける中間層に特定の表面
処理を施されたN型半導性微粒子とバインダ樹脂とを含
有させることを特徴としている。そのN型半導性微粒子
の表面処理は、複数回の表面処理が行われ、かつ該複
数回の表面処理のうち最後の表面処理が反応性有機ケイ
素化合物による表面処理であることを特徴とするもの、
フッ素原子を有する反応性有機ケイ素化合物による表
面処理であることを特徴とするもの、複数回の表面処
理が行われ、かつ該複数回の表面処理のうち最後の表面
処理が反応性有機チタン化合物による表面処理であるこ
とを特徴とするもの、及び複数回の表面処理が行わ
れ、かつ該複数回の表面処理のうち最後の表面処理が反
応性有機ジルコニウム化合物による表面処理であること
を特徴としている。
【0032】これらの4つのうち何れか一つの表面処理
を施されたN型半導性微粒子を含有した中間層を導電性
支持体と感光層の間に設け、表面層として電荷輸送性構
造基を含むシロキサン系樹脂を含有する層を設けること
により、残電上昇や、帯電電位低下といった電子写真特
性を劣化させることなく、黒ポチの発生を著しく抑制す
ることができ、更には、レーザー露光によるモアレの発
生も改善できることを見出したものである。
【0033】更に、本発明においては、前述のN型半導
性微粒子として酸化チタン微粒子を用いることが特に好
ましい以下、本発明に用いられるN型半導性微粒子及び
酸化チタンについて、更に、上記表面処理について詳細
に説明する。
【0034】本発明に用いられるN型半導性微粒子と
は、導電性キャリアを電子とする性質をもつ微粒子を示
す。すなわち、導電性キャリアを電子とする性質とは、
該N型半導性微粒子を絶縁性バインダーに含有させるこ
とにより、基体からのホール注入を効率的にブロック
し、また、感光層からの電子に対してはブロッキング性
を示さない性質を有するものをいう。
【0035】前記N型半導性微粒子は、具体的には酸化
チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ
(SnO2)等の微粒子が挙げられるが、本発明では、
特に酸化チタンが好ましく用いられる。
【0036】本発明に用いられるN型半導性微粒子の平
均粒径は、数平均一次粒径において10nm以上200
nm以下の範囲のものが好ましく、より好ましくは10
nm〜100nm、特に好ましくは、15nm〜50n
mである。
【0037】数平均一次粒径の値が前記範囲内にあるN
型半導性微粒子を用いた中間層は層内での分散を緻密な
ものとすることができ、十分な電位安定性、及び黒ポチ
発生防止機能を有する。
【0038】前記N型半導性微粒子の数平均一次粒径
は、例えば酸化チタンの場合、透過型電子顕微鏡観察に
よって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒
子を一次粒子として観察し、画像解析によりフェレ径の
数平均径として測定される。
【0039】本発明に用いられるN型半導性微粒子の形
状は、樹枝状、針状および粒状等の形状があり、このよ
うな形状のN型半導性微粒子は、例えば酸化チタン粒子
では、結晶型としては、アナターゼ型、ルチル型及びア
モルファス型等があるが、いずれの結晶型のものを用い
てもよく、また2種以上の結晶型を混合して用いてもよ
い。その中でもルチル型のものが最も良い。
【0040】本発明のN型半導性微粒子に行われる表面
処理の1つは、複数回の表面処理を行い、かつ該複数回
の表面処理の中で、最後の表面処理が反応性有機ケイ素
化合物による表面処理を行うものである。また、該複数
回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理がアル
ミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる少なくとも
1種類以上の表面処理であり、最後に反応性有機ケイ素
化合物の表面処理を行うことが好ましい。
【0041】尚、アルミナ処理、シリカ処理、ジルコニ
ア処理とはN型半導性微粒子表面にアルミナ、シリカ、
或いはジルコニアを析出させる処理を云い、これらの表
面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアにはアルミ
ナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。又、反応
性有機ケイ素化合物の表面処理とは、処理液に反応性有
機ケイ素化合物を用いることを意味する。
【0042】また、本発明のN型半導性微粒子に行われ
る表面処理の他の方法としては、複数回の表面処理を行
い、かつ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理に
反応性有機チタン化合物や或いは反応性有機ジルコニウ
ム化合物を用いて表面処理を行うものである。また、該
複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理が
上記同様アルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれ
る少なくとも1種類以上の表面処理が行われ、最後に反
応性有機チタン化合物或いは反応性有機ジルコニウム化
合物による表面処理を行うものであることが好ましい。
【0043】この様に、酸化チタン粒子の様なN型半導
性微粒子の表面処理を少なくとも2回以上行うことによ
り、N型半導性微粒子表面が均一に表面被覆(処理)さ
れ、該表面処理されたN型半導性微粒子を中間層に用い
ると、中間層内における酸化チタン粒子等のN型半導性
微粒子の分散性が良好で、かつ黒ポチ等の画像欠陥を発
生させない良好な感光体を得ることができるのである。
【0044】また、該複数回の表面処理をアルミナ及び
シリカの表面処理を行い、次いで反応性有機ケイ素化合
物による表面処理を行うものや、アルミナ及びシリカの
表面処理の後に反応性有機チタン化合物或いは反応性有
機ジルコニウム化合物を用いた表面処理を行うものが特
に好ましい。
【0045】なお、前述のアルミナ及びシリカの処理は
同時に行っても良いが、特にアルミナ処理を最初に行
い、次いでシリカ処理を行うことが好ましい。また、ア
ルミナとシリカの処理をそれぞれ行う場合のアルミナ及
びシリカの処理量は、アルミナよりもシリカの多いもの
が好ましい。
【0046】前記酸化チタン等のN型半導性微粒子のア
ルミナ、シリカ、及びジルコニア等の金属酸化物による
表面処理は湿式法で行うことができる。例えば、シリ
カ、又はアルミナの表面処理を行ったN型半導性微粒子
は以下の様に作製することができる。
【0047】N型半導性微粒子として酸化チタン粒子を
用いる場合、酸化チタン粒子(数平均一次粒子径:50
nm)を50〜350g/Lの濃度で水中に分散させて
水性スラリーとし、これに水溶性のケイ酸塩又は水溶性
のアルミニウム化合物を添加する。その後、アルカリ又
は酸を添加して中和し、酸化チタン粒子の表面にシリ
カ、又はアルミナを析出させる。続いて濾過、洗浄、乾
燥を行い目的の表面処理酸化チタンを得る。前記水溶性
のケイ酸塩としてケイ酸ナトリウムを使用した場合に
は、硫酸、硝酸、塩酸等の酸で中和することができる。
一方、水溶性のアルミニウム化合物として硫酸アルミニ
ウムを用いたときは水酸化ナトリウムや水酸化カリウム
等のアルカリで中和することができる。
【0048】なお、上記表面処理に用いられる金属酸化
物の量は、前記表面処理時の仕込量にて酸化チタン粒子
等のN型半導性微粒子100質量部に対して、0.1〜
50質量部、更に好ましくは1〜10質量部の金属酸化
物が用いられる。尚、前述のアルミナとシリカを用いた
場合も例えば酸化チタン粒子の場合、酸化チタン粒子1
00質量部に対して各々1〜10質量部用いることが好
ましく、アルミナよりもシリカの量が多いことが好まし
い。
【0049】上記の金属酸化物による表面処理の次に行
われる反応性有機ケイ素化合物による表面処理は以下の
様な湿式法で行うことが好ましい。
【0050】即ち、有機溶剤や水に対して前記反応性有
機ケイ素化合物を溶解または懸濁させた液に前記金属酸
化物で処理された酸化チタンを添加し、この液を数分か
ら1時間程度撹拌する。そして場合によっては該液に加
熱処理を施した後に、濾過等の工程を経た後乾燥し、表
面を有機ケイ素化合物で被覆した酸化チタン粒子を得
る。なお、有機溶剤や水に対して酸化チタンを分散させ
た懸濁液に前記反応性有機ケイ素化合物を添加しても構
わない。
【0051】尚、本発明において酸化チタン粒子表面が
反応性有機ケイ素化合物により被覆されていることは、
光電子分光法(ESCA)、オージェ電子分光法(Au
ger)、2次イオン質量分析法(SIMS)や拡散反
射FI−IR等の表面分析手法を複合することによって
確認されるものである。
【0052】前記表面処理に用いられる反応性有機ケイ
素化合物の量は、前記表面処理時の仕込量にて前記金属
酸化物で処理された酸化チタン100質量部に対し、反
応性有機ケイ素化合物を0.1〜50質量部、更に好ま
しくは1〜10質量部が好ましい。表面処理量が上記範
囲よりも少ないと表面処理効果が十分に付与されず、中
間層内における酸化チタン粒子の分散性等が悪くなる。
また、上記範囲を超えてしまうと電子写真特性を劣化さ
せ、その結果残留電位上昇や帯電電位の低下を招いてし
まう。
【0053】本発明で用いられる反応性有機ケイ素化合
物としては下記一般式(2)で表される化合物が挙げら
れるが、酸化チタン表面の水酸基等の反応性基と縮合反
応をする化合物であれば、下記化合物に限定されない。
【0054】一般式(2) (R)n−Si−(X)4-n(式中、Siはケイ素原子、
Rは該ケイ素原子に炭素が直接結合した形の有機 基を表し、Xは加水分解性基を表し、nは0〜3の整数
を表す。)一般式(2)で表される有機ケイ素化合物に
おいて、Rで示されるケイ素に炭素が直接結合した形の
有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、
ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル等のアルキル
基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリ
ール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−
アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピル
の含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピ
ル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の
含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メ
ルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロ
ピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等
の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリ
フロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオ
ロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シ
アノ置換アルキル基を挙げられる。また、Xの加水分解
性基としてはメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ハ
ロゲン基、アシルオキシ基が挙げられる。
【0055】また、一般式(2)で表される有機ケイ素
化合物は、単独でも良いし、2種以上組み合わせて使用
しても良い。
【0056】また、一般式(2)で表される有機ケイ素
化合物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のR
は同一でも異なっていても良い。同様に、nが2以下の
場合、複数のXは同一でも異なっていても良い。又、一
般式(2)で表される有機ケイ素化合物を2種以上を用
いるとき、R及びXはそれぞれの化合物間で同一でも良
く、異なっていても良い。
【0057】nが0の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。テトラクロロシラン、ジエトキシジクロロ
シラン、テトラメトキシシラン、フェノキシトリクロロ
シラン、テトラアセトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラアリロキシシラン、テトラプロポキシシラ
ン、テトライソプロポキシシラン、テトラキス(2−メ
トキシエトキシ)シラン、テトラブトキシシラン、テト
ラフェノキシシラン、テトラキス(2−エチルブトキ
シ)シラン、テトラキス(2−エチルヘキシロキシ)シ
ラン等が挙げられる。
【0058】nが1の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。即ち、トリクロロシラン、メチルトリクロ
ロシラン、ビニルトリクロロシラン、エチルトリクロロ
シラン、アリルトリクロロシラン、n−プロピルトリク
ロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、クロロメチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メ
ルカプトメチルトリメトキシシラン、トリメトキシビニ
ルシラン、エチルトリメトキシシラン、3,3,4,
4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリク
ロロシラン、フェニルトリクロロシラン、3,3,3−
トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロ
プロピルトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、3
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノ
メチルトリメトキシシラン、ベンジルトリクロロシラ
ン、メチルトリアセトキシシラン、クロロメチルトリエ
トキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、3−アリルチオプロピルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、3−ア
リルアミノプロピルトリメトキシシラン、プロピルトリ
エトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、3−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、ビス(エチルメチルケト
オキシム)メトキシメチルシラン、ペンチルトリエトキ
シシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリ
エトキシシラン等が挙げられる。
【0059】nが2の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。ジメチルジクロロシラン、ジメトキシメチ
ルシラン、ジメトキシジメチルシラン、メチル−3,
3,3−トリフルオロプロピルジクロロシラン、ジエト
キシシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシメチ
ル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3−ク
ロロプロピルジメトキシメチルシラン、クロロメチルジ
エトキシシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキ
シ−3−メルカプトプロピルメチルシラン、3,3,
4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルメ
チルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、
ジアセトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビ
ニルシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジクロ
ロシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラ
ン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキ
シメチルシラン、t−ブチルフェニルジクロロシラン、
3−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、
3−(3−シアノプロピルチオプロピル)ジメトキシメ
チルシラン、3−(2−アセトキシエチルチオプロピ
ル)ジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチル−2−
ピペリジノエチルシラン、ジブトキシジメチルシラン、
3−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、
ジエトキシメチルフェニルシラン、ジエトキシ−3−グ
リシドキシプロピルメチルシラン、3−(3−アセトキ
シプロピルチオ)プロピルジメトキシメチルシラン、ジ
メトキシメチル−3−ピペリジノプロピルシラン、ジエ
トキシメチルオクタデシルシラン等が挙げられる。
【0060】nが3の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。トリメチルクロロシラン、メトキシトリメ
チルシラン、エトキシトリメチルシラン、メトキシジメ
チル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3−
クロロプロピルメトキシジメチルシラン、メトキシ−3
−メルカプトプロピルメチルメチルシラン等が挙げられ
る。
【0061】また、一般式(2)で表される有機ケイ素
化合物は、好ましくは下記一般式(1)で示される有機
ケイ素化合物が用いられる。
【0062】一般式(1) R−Si−(X)3 式中、Rはアルキル基、アリール基、Xはメトキシ基、
エトキシ基、ハロゲン基を表す。
【0063】一般式(1)で表される有機ケイ素化合物
においては、更に好ましくはRが炭素数4から8までの
アルキル基である有機ケイ素化合物が好ましく、具体的
な好ましい化合物例としては、トリメトキシn−ブチル
シラン、トリメトキシi−ブチルシラン、トリメトキシ
ヘキシルシラン、トリメトキシオクチルシランが挙げら
れる。
【0064】又、最後の表面処理に用いる好ましい反応
性有機ケイ素化合物としてはハイドロジェンポリシロキ
サン化合物が挙げられる。該ハイドロジェンポリシロキ
サン化合物の分子量は1000〜20000のものが一
般に入手しやすく、又、黒ポチ発生防止機能も良好であ
る。特にメチルハイドロジェンポリシロキサンを最後の
表面処理に用いると良好な効果が得られる。
【0065】本発明の酸化チタンの表面処理の他の1つ
はフッ素原子を有する有機ケイ素化合物により表面処理
を施された酸化チタン粒子である。該フッ素原子を有す
る有機ケイ素化合物による表面処理、前記した湿式法で
行うのが好ましい。
【0066】即ち、有機溶剤や水に対して前記フッ素原
子を有する有機ケイ素化合物を溶解または懸濁させ、こ
の中に未処理の酸化チタンを添加し、このような溶液を
数分から1時間程度撹拌して混合し、場合によっては加
熱処理を施した後に、濾過などの工程を経て乾燥し、酸
化チタン表面をフッ素原子を有する有機ケイ素化合物で
被覆する。なお、有機溶剤や水に対して酸化チタンを分
散した懸濁液に前記フッ素原子を有する有機ケイ素化合
物を添加しても構わない。
【0067】尚、前記酸化チタン表面がフッ素原子を有
する有機ケイ素化合物によって被覆されていることは、
光電子分光法(ESCA)、オージェ電子分光法(Au
ger)、2次イオン質量分析法(SIMS)や拡散反
射FI−IR等の表面分析装置を用いて複合的に確認す
ることができる。
【0068】本発明に用いられるフッ素原子を有する有
機ケイ素化合物としては、3,3,4,4,5,5,
6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、
3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラ
ン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジクロ
ロシラン、ジメトキシメチル−3,3,3−トリフルオ
ロプロピルシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,
6−ノナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン等が挙
げられる。
【0069】なお、本発明では、上記のN型半導性微粒
子に最後に行われる表面処理を反応性有機チタン化合物
や反応性有機ジルコニウム化合物を用いて行われるもの
も含まれるが、具体的な表面処理方法は、上記反応性有
機ケイ素化合物による表面処理方法に準ずる方法によっ
て行われるものである。
【0070】また、前記N型半導性微粒子表面が反応性
有機チタン化合物や反応性有機ジルコニウム化合物によ
って被覆されていることは、光電子分光法(ESC
A)、オージェ電子分光法(Auger)、2次イオン
質量分析法(SIMS)や拡散反射FI−IR等の表面
分析手法を複合的に用いることにより高精度に確認され
るものである。
【0071】前記N型半導性微粒子の表面処理に用いら
れる具体的な反応性有機チタン化合物としては、テトラ
プロポキシチタン、テトラブトキシチタン等の金属アル
コキシド化合物やジイソプロポキシチタニウムビス(ア
セチルアセテート)、ジイソプロポキシチタニウムビス
(エチルアセトアセテート)、ジイソプロポキシチタニ
ウムビス(ラクテート)、ジブトキシチタニウムビス
(オクチレングリコレート)、ジイソプロポキシチタニ
ウムビス(トリエタノールアミナート)等の金属キレー
ト化合物が挙げられる。また、反応性有機ジルコニウム
化合物としては、テトラブトキシジルコニウムやブトキ
シジルコニウムトリ(アセチルアセテート)等の金属ア
ルコキシド化合物や金属キレート化合物が挙げられる。
【0072】次に、前記表面処理が施された酸化チタン
粒子等のN型半導性微粒子(以下、表面処理N型半導性
微粒子ともいう。また、特に、表面処理が施された酸化
チタン粒子を表面処理酸化チタンとも云う)を用いた中
間層の構成について説明する。
【0073】本発明の中間層は、前記複数回の表面処理
を行って得られた表面処理酸化チタン等の表面処理N型
半導性微粒子をバインダー樹脂とともに溶媒中に分散さ
せた液を導電性支持体上に塗布することにより作製され
る。
【0074】本発明の中間層は導電性支持体と感光層の
間に設けられ、該導電性支持体と感光層のとの接着性改
良、及び該支持体からの電荷注入を防止するバリア機能
を有する。該中間層のバインダー樹脂としては、ポリア
ミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビ
ニルアルコール樹脂やメラミン樹脂、エポキシ樹脂、ア
ルキッド樹脂等の熱硬化性樹脂やこれらの樹脂の繰り返
し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられ
る。これらバインダー樹脂の中でポリアミド樹脂が特に
好ましく、特には共重合、メトキシメチロール化等のア
ルコール可溶性ポリアミドが好ましい。
【0075】前記バインダー樹脂中に分散される本発明
の表面処理N型半導性微粒子の量は、例えば表面処理酸
化チタンの場合では、該バインダー樹脂100質量部に
対し、10〜10,000質量部、好ましくは50〜
1,000質量部である。該表面処理酸化チタンをこの
範囲で用いることにより、該酸化チタンの分散性を良好
に保つことができ、黒ポチの発生しない、良好な中間層
を形成することができる。
【0076】本発明の中間層の膜厚は0.5〜15μm
が好ましい。膜厚を前記範囲で用いることにより、黒ポ
チの発生しない、電子写真特性の良好な中間層を形成で
きる。
【0077】本発明の中間層を形成するために作製する
中間層塗布液は前記表面処理酸化チタン等の表面処理N
型半導性微粒子、バインダー樹脂、分散溶媒等から構成
されるが、分散溶媒としては他の感光層の作製に用いら
れる溶媒と同様なものが適宜用いられる。
【0078】即ち、本発明の中間層、感光層、その他樹
脂層の形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−
ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イ
ソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエ
チレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケト
ン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロ
エタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリ
クロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリク
ロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸
ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が
挙げられる。
【0079】中間層塗布液溶媒としては、これらに限定
されるものではないが、メタノール、エタノール、ブタ
ノール、1−プロパノール、イソプロパノール等が好ま
しく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種
以上の混合溶媒として用いることもできる。
【0080】また、中間層塗布溶媒としては、中間層塗
布時の乾燥ムラの発生を防止するために高い樹脂溶解性
を有するメタノールと直鎖アルコールとの混合溶媒を用
いることが好ましく、好ましい溶媒の比率は、体積比で
メタノール1に対して直鎖アルコールを0.05〜0.
6の比率で混合したものがよい。この様に塗布溶媒を混
合溶媒とすることで溶媒の蒸発速度が適切に保たれ、塗
布時の乾燥ムラに伴う画像欠陥の発生を抑えることがで
きる。
【0081】中間層塗布液の作製に用いられる表面処理
酸化チタンの分散手段としてはサンドミル、ボールミ
ル、超音波分散等いずれの分散手段を用いても良い。
【0082】前記中間層を含め、本発明の電子写真感光
体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、
スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用い
られるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力
溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためス
プレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型が
その代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好まし
い。なお前記スプレー塗布については例えば特開平3−
90250号及び特開平3−269238号公報に詳細
に記載され、前記円形量規制型塗布については例えば特
開昭58−189061号公報に詳細に記載されてい
る。
【0083】次に、本発明の電荷輸送性構造基を含むシ
ロキサン系樹脂を含有する表面層(以下、電荷輸送性構
造基を含むシロキサン系樹脂層、又は単に本発明のシロ
キサン系樹脂層ともいう)について記載する。
【0084】ここで電荷輸送性構造基を含むシロキサン
系樹脂層とは、シロキサン結合(Si−O−Si結合)
が三次元的に繰り返されてなる樹脂構造の樹脂を含有す
る層であり、シロキサン結合以外の樹脂構造を同一樹脂
内に有してもよい。例えば、シロキサン結合が繰り返さ
れたシロキサン縮合体の部分構造として、後記する電荷
輸送構造を有してもよく、シロキサン縮合体とビニル系
樹脂やポリカーボネート系樹脂がブロック結合していて
もよい。
【0085】本発明のシロキサン系樹脂層は電荷輸送性
構造基を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂
層であることが好ましい。
【0086】一般にシロキサン系樹脂層は硬化性有機ケ
イ素化合物の加水分解生成物を脱水縮合して得られる。
代表的には前記一般式(2)で表される有機ケイ素化合
物を原料とした塗布組成物を塗布乾燥することにより形
成される。これらの原料は親水性溶媒中では加水分解と
その後に生じる縮合反応により、溶媒中で有機ケイ素化
合物の縮合物(オリゴマー)を形成する。これら塗布組
成物を塗布、乾燥することにより、3次元網目構造を形
成したシロキサン系樹脂層を形成することができる。
【0087】一般式(2)で表される有機ケイ素化合物
において、本発明のシロキサン系樹脂層を形成する好ま
しい有機ケイ素化合物としては、Rで示されるケイ素に
炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル等のアルキル基、フェニル、トリ
ル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシ
ドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピ
ル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリ
ロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロ
キシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プ
ロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の
含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(−アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−
クロロプロピル、1,1,1−トリフルオロプロピル、
ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等
の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基
を挙げられる。特にはメチル、エチル、プロピル、ブチ
ル等のアルキル基が好ましい。又Xの加水分解性基とし
てはメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ハロゲン
基、アシルオキシ基が挙げられる。特には炭素数6以下
のアルコキシ基が好ましい。
【0088】又、上記において、一般式(2)で表され
る有機ケイ素化合物の具体的化合物で、nが2以上の場
合、複数のRは同一でも異なっていても良い。同様に、
nが2以下の場合、複数のXは同一でも異なっていても
良い。又、一般式(2)で表される有機ケイ素化合物を
2種以上を用いるとき、R及びXはそれぞれの化合物間
で同一でも良く、異なっていても良い。
【0089】又、本発明のシロキサン系樹脂層を形成す
る好ましい有機ケイ素化合物の具体例としては、前記し
たnが0〜3のシラン化合物例が挙げられる。
【0090】又、前記一般式(2)で表される有機ケイ
素化合物の中でもは、nが1と2の化合物を併用した塗
布液から形成されたシロキサン系樹脂層は機械的耐摩耗
性が高く、クリーニング性の良好な保護層を形成するこ
とができる。
【0091】本発明のシロキサン系樹脂層は該シロキサ
ン系樹脂層自体が電荷輸送性を有し、且つ表面自由エネ
ルギーが小さく、該シロキサン系樹脂層の隣接層との接
着性や脆弱性が改質されたシロキサン系樹脂層である。
【0092】このようなシロキサン系樹脂層は電荷輸送
性構造基を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹
脂層である。該電荷輸送性構造基を有し、且つ架橋構造
を有するシロキサン系樹脂層は、具体的には下記一般式
(3)で示された反応性電荷輸送性化合物と前記有機ケ
イ素化合物又は該縮合物等との縮合反応により形成され
る。そして該シロキサン系樹脂層を表面層として有する
電子写真感光体は残留電位上昇が小さく且つ表面自由エ
ネルギーが小さいので、前記中間層と共に感光層を構成
することにより、帯電性、感度等の電子写真特性が良好
で、且つ黒ポチ等の画像欠陥を発生させない。トナーの
すり抜けや、ブレードめくれの発生を起こしにくい。
【0093】一般式(3) B−(R1−ZH)m 式中、Bは電荷輸送性構造基の1価又は多価の基を表
し、R1は単結合又は2価のアルキレン基を表し、Zは
酸素原子、硫黄原子又はNHを表し、mは1〜4の整数
を表す。
【0094】ここでBが電荷輸送性構造基とは、一般式
(3)中の(R1−ZH)基を除いた化合物構造が電荷
輸送性を有しているか、又は前記一般式(3)中の(R
1−ZH)基を水素原子で置換したBHの化合物が電荷
輸送性を有する事を意味する。
【0095】尚、前記の電荷輸送性とは電子或いは正孔
のドリフト移動度を有する性質を示し、又別の定義とし
てはTime−Of−Flight法などの電荷輸送性
を検知できる公知の方法により電荷輸送に起因する検出
電流が得られることをいう。
【0096】前記シロキサン系樹脂層中に電荷輸送性構
造基を有する本発明のシロキサン系樹脂層は前記有機ケ
イ素化合物と反応性電荷輸送性化合物との縮合反応によ
り形成できる。本発明のシロキサン系樹脂層は前記一般
式(3)で示された反応性電荷輸送性化合物に代えて下
記一般式(4)の反応性電荷輸送性化合物を用いること
もできる。
【0097】 一般式(4) B−(−R1−Si(R113-a(R12an 式中、Bは電荷輸送性構造基であり、R11は水素原子、
置換若しくは無置換のアルキル基、アリール基を示し、
12は加水分解性基又は水酸基を示し、R1は置換若し
くは無置換のアルキレン基を示す。aは1〜3の整数を
示し、nは整数を示す。
【0098】前記シロキサン系樹脂層中に5nm〜50
0nmの無機金属酸化物粒子を含有させることが好まし
い。即ち、前記シロキサン系樹脂層は水酸基或いは加水
分解性基を有する有機ケイ素化合物、又は該有機ケイ素
化合物の縮合生成物と水酸基を有する電荷輸送性能化合
物、及び5nm〜500nmの無機金属酸化物粒子を含
有する組成物と塗布、乾燥させて得られる電荷輸送性を
有する複合化された樹脂層が好ましい。
【0099】前記5nmから500nmの金属酸化物粒
子は通常は液相法によって合成される。金属原子の例と
してはSi、Ti、Al、Cr、Zr、Sn、Fe、M
g、Mn、Ni、Cuなどが挙げられる。これらの金属
酸化物粒子はコロイド粒子として得ることができる。
【0100】又、前記金属酸化物粒子は該粒子表面に前
記有機ケイ素化合物と反応性を有する化合物基を有する
ことが好ましい。該反応性を有する化合物基としては、
例えば水酸基、アミノ基等が挙げられる。このような反
応性基を有する金属酸化物粒子を用いることにより、本
発明の表面層は前記シロキサン系樹脂と該金属酸化物粒
子表面が化学結合をした複合化されたシロキサン系樹脂
層を形成し、強度と弾性を増強した樹脂層となり、該シ
ロキサン系樹脂層を感光体の表面層として用いるとブレ
ードクリーニング等の擦過に対して摩耗しにくい、電子
写真特性の良好な膜を形成する。
【0101】前記水酸基又は加水分解性基を有する有機
ケイ素化合物、及び水酸基又は加水分解性基を有する有
機ケイ素化合物から形成された縮合物との総量(H)と
前記一般式(3)の化合物の量(I)の組成比として
は、質量比で100:3〜50:100であることが好
ましく、より好ましくは100:10〜50:100の
間である。
【0102】また前記金属酸化物粒子の添加量(J)は
前記総量(H)+化合物の量(I)の総質量100部に
対し(J)を1〜30質量部を用いることが好ましい。
【0103】前記総量(H)成分が前記の範囲内で使用
されると、本発明の感光体表面層の硬度が高く且つ弾力
性がある。一方、前記化合物の量(I)が前記の範囲内
で使用されると感度や残留電位特性等の電子写真特性が
良好であり、前記感光体表面層の硬度が高い。
【0104】更には前記シロキサン系樹脂層の製造過程
の乾燥温度を80℃以上の高温で行うこと、更に乾燥後
のシロキサン系樹脂層を30℃〜100℃で数時間以上
の再加熱を行うこと等が好ましい。
【0105】前記のシロキサン系樹脂層を形成するには
縮合反応を促進するために縮合触媒としては以下のよう
な縮合触媒が好ましい。
【0106】具体的な縮合触媒としては酸、金属酸化
物、金属塩、金属キレート化合物、アルキルアミノシラ
ン化合物など従来シリコーンハードコート材料に用いら
れてきた公知の触媒を用いることができるが、燐酸、酢
酸の他、チタンキレートやアルミニウムキレート及びス
ズ有機酸塩(スタンナスオクトエート、ジブチルチンジ
アセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチン
メルカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジ
ブチルチンマリエート等)等が好ましい。
【0107】以下に前記一般式(3)、一般式(4)で
表される好ましい化合物例をあげるが、本発明において
は下記化合物には限定されない。
【0108】
【化1】
【0109】
【化2】
【0110】
【化3】
【0111】
【化4】
【0112】前記シロキサン系樹脂層には酸化防止剤を
含有させることが好ましい。該酸化防止剤とは、その代
表的なものは有機感光体中ないしは有機感光体表面に存
在する自動酸化性物質に対して、光、熱、放電等の条件
下で酸素の作用を防止ないし、抑制する性質を有する物
質である。代表的には下記の化合物群が挙げられる。
【0113】
【化5】
【0114】
【化6】
【0115】
【化7】
【0116】
【化8】
【0117】次に、前記中間層、表面層以外の本発明の
感光体構成について記載する。本発明の感光体としては
セレンやアモルファスシリコン等を用いた無機感光体に
も適用できるが、本発明の目的からは有機電子写真感光
体(有機感光体とも云う)に本発明の中間層、表面層を
適用することが好ましい。
【0118】本発明において、有機感光体とは電子写真
感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送
機能の少なくとも一方の機能を有機化合物に持たせて構
成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生
物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷
発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体
等公知の有機電子写真感光体を全て含有する。
【0119】有機感光体の層構成は、特に限定はない
が、電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸
送層(電荷発生と電荷輸送の機能を同一層に有する層)
等の感光層とその上に表面層を塗設した構成をとるのが
好ましい。
【0120】以下に本発明に用いられる具体的な感光体
の構成について記載する。導電性支持体本発明の感光体
に用いられる導電性支持体としてはシート状、円筒状の
どちらを用いても良いが、画像形成装置をコンパクトに
設計するためには円筒状導電性支持体の方が好ましい。
【0121】本発明の円筒状導電性支持体とは回転する
ことによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒
状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ
0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好まし
い。この真円度及び振れの範囲を超えると、良好な画像
形成が困難になる。
【0122】導電性の材料としてはアルミニウム、ニッ
ケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸
化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又
は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用
することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗
103Ωcm以下が好ましい。
【0123】本発明で用いられる導電性支持体は、その
表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを
用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム
酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等
の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最
も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場
合、硫酸濃度は100〜200g/l、アルミニウムイ
オン濃度は1〜10g/l、液温は20℃前後、印加電
圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定される
ものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常2
0μm以下、特に10μm以下が好ましい。
【0124】中間層 本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤ
ー機能を備えた前記した中間層を設ける。
【0125】感光層 本発明の感光体の感光層構成は前記中間層上に電荷発生
機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感
光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電
荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した
構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることに
より繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御で
き、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやす
い。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(C
GL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取るこ
とが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の順が
負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好まし
い感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体
構成である。
【0126】以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成
について説明する。 電荷発生層 電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。そ
の他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他
添加剤を含有しても良い。
【0127】電荷発生物質(CGM)としては公知の電
荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフ
タロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニ
ウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り
返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGM
は複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位
構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を
有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙
げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θ
が27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシア
ニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイ
ミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣
化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができ
る。
【0128】電荷発生層にCGMの分散媒としてバイン
ダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用
いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマ
ール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコー
ン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられ
る。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バイン
ダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ま
しい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用
に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の
膜厚は0.01μm〜2μmが好ましい。
【0129】電荷輸送層 電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分
散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質
としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても
良い。
【0130】電荷輸送物質(CTM)としては公知の電
荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばト
リフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル
化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用
いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当な
バインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これら
の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくで
きるCTMは高移動度で、且つ組み合わされるCGMと
のイオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性
を有するものであり、好ましくは0.25(eV)以下
である。
【0131】CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは
表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
【0132】電荷輸送層(CTL)に用いられる樹脂と
しては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並
びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を
含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−
N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げら
れる。
【0133】これらCTLのバインダーとして最も好ま
しいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネ
ート樹脂はCTMの分散性、電子写真特性を良好にする
ことにおいて、最も好ましい。バインダー樹脂と電荷輸
送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し
10〜200質量部が好ましい。又、電荷輸送層の膜厚
は10〜40μmが好ましい。
【0134】表面層 感光体の表面層として、前記した本発明のシロキサン系
樹脂層を設けることにより、本発明の最も好ましい層構
成を有する感光体を得ることができる。
【0135】上記では本発明の最も好ましい感光体の層
構成を例示したが、本発明では上記以外の感光体層構成
でも良い。
【0136】図1は本発明の画像形成方法の1例として
の画像形成装置の断面図である。図1に於いて50は像
担持体である感光体ドラム(感光体)で、有機感光層を
ドラム上に塗布し、その上に本発明の樹脂層を塗設した
感光体で、接地されて時計方向に駆動回転される。52
はスコロトロンの帯電器(帯電手段)で、感光体ドラム
50周面に対し一様な帯電をコロナ放電によって与えら
れる。この帯電器52による帯電に先だって、前画像形
成での感光体の履歴をなくすために発光ダイオード等を
用いた帯電前露光部51による露光を行って感光体周面
の除電をしてもよい。
【0137】感光体への一様帯電の後、像露光手段とし
ての像露光器53により画像信号に基づいた像露光が行
われる。この図の像露光器53は図示しないレーザーダ
イオードを露光光源とする。回転するポリゴンミラー5
31、fθレンズ等を経て反射ミラー532により光路
を曲げられた光により感光体ドラム上の走査がなされ、
静電潜像が形成される。
【0138】ここで本発明の反転現像プロセスとは帯電
器52により、感光体表面を一様に帯電し、像露光が行
われた領域、即ち感光体の露光部電位(露光部領域)を
現像工程(手段)により、顕像化する画像形成方法であ
る。一方未露光部電位は現像スリーブ541に印加され
る現像バイアス電位により現像されない。
【0139】その静電潜像は次いで現像手段としての現
像器54で現像される。感光体ドラム50周縁にはトナ
ーとキャリアとから成る現像剤を内蔵した現像器54が
設けられていて、マグネットを内蔵し現像剤を保持して
回転する現像スリーブ541によって現像が行われる。
現像器54内部は現像剤攪拌搬送部材544、543、
搬送量規制部材542等から構成されており、現像剤は
攪拌、搬送されて現像スリーブに供給されるが、その供
給量は該搬送量規制部材542により制御される。該現
像剤の搬送量は適用される有機電子写真感光体の線速及
び現像剤比重によっても異なるが、一般的には20〜2
00mg/cm2の範囲である。
【0140】現像剤は、例えば前述のフェライトをコア
としてそのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャ
リアと、前述のスチレンアクリル系樹脂を主材料として
カーボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と本発明の低
分子量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリカ、酸
化チタン等を外添したトナーとからなるもので、現像剤
は搬送量規制部材によって層厚を規制されて現像域へと
搬送され、現像が行われる。この時通常は感光体ドラム
50と現像スリーブ541の間に直流バイアス、必要に
応じて交流バイアス電圧をかけて現像が行われる。ま
た、現像剤は感光体に対して接触あるいは非接触の状態
で現像される。感光体の電位測定は電位センサー547
を図1のように現像位置上部に設けて行う。
【0141】記録紙Pは画像形成後、転写のタイミング
の整った時点で給紙ローラー57の回転作動により転写
域へと給紙される。
【0142】転写域においては転写のタイミングに同期
して感光体ドラム50の周面に転写電極(転写手段:転
写器)58が圧接され、給紙された記録紙Pを挟着して
転写される。
【0143】次いで記録紙Pは転写ローラーとほぼ同時
に圧接状態とされた分離電極(分離器)59によって除
電がなされ、感光体ドラム50の周面により分離して定
着装置60に搬送され、熱ローラー601と圧着ローラ
ー602の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排
紙ローラー61を介して装置外部に排出される。なお前
記の転写電極58及び分離電極59は記録紙Pの通過後
感光体ドラム50の周面より退避離間して次なるトナー
像の形成に備える。
【0144】一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム
50は、クリーニング器(クリーニング手段)62のブ
レード621の圧接により残留トナーを除去・清掃し、
再び帯電前露光部51による除電と帯電器52による帯
電を受けて次なる画像形成のプロセスに入る。
【0145】尚、70は感光体、帯電器、転写器、分離
器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプ
ロセスカートリッジである。
【0146】本発明の有機電子写真感光体は電子写真複
写機、レーザープリンター、LEDプリンター及び液晶
シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適応す
るが、更に、電子写真技術を応用したディスプレー、記
録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く
適用することができる。
【0147】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の様態はこれに限定されない。なお、文中
「部」とは「質量部」を表す。
【0148】中間層塗布液の作製 以下の様にして、各実施例、比較例の中間層塗布液を作
製した。
【0149】(中間層塗布液1の作製)ポリアミド樹脂
CM8000(東レ社製)1質量部、酸化チタンSMT
500SAS(1回目:シリカ・アルミナ処理、2回
目:メチルハイドロジェンポリシロキサン処理:テイカ
社製)3質量部、メタノール10質量部を同一容器中に
加え超音波ホモジナイザーを用いて分散して、中間層塗
布液1を作製した。
【0150】(中間層塗布液2〜7の作製)酸化チタン
及びその表面処理と粒径、バインダー樹脂、酸化チタン
/バインダー樹脂質量比及び溶剤を表1に示す様にした
他は中間層塗布液1と同様にしてそれぞれ中間層塗布液
2〜7を作製した。
【0151】(中間層塗布液8の作製)酸化チタンMT
500SA(一次処理はシリカ・アルミナ処理)の2回
目の表面処理をジイソプロポキシチタニウムビス(アセ
チルアセテート)で行った他は中間層塗布液1と同様に
して中間層塗布液8を作製した。
【0152】(中間層塗布液9の作製)酸化チタンMT
500SA(一次処理はシリカ・アルミナ処理)の2回
目の表面処理をブトキシジルコニウムトリ(アセチルア
セテート)で行った他は中間層塗布液1と同様にして中
間層塗布液9を作製した。
【0153】(中間層塗布液10〜12の作製:比較
例)酸化チタン及びその表面処理と粒径、バインダー樹
脂、酸化チタン/バインダー樹脂質量比、及び溶剤の種
類を表1に示すようにした他は中間層塗布液1と同様に
してそれぞれ中間層塗布液10〜12を作製した。
【0154】(中間層塗布液13の作製:比較例)ポリ
アミド樹脂CM8000(東レ社製)1質量部、メタノ
ール10質量部に溶解して、中間層塗布液13を作製し
た。
【0155】
【表1】
【0156】尚、表1中、一次処理欄に記載のものは一
次処理後の酸化チタン粒子表面に析出した物質であり、
二次処理欄に記載のものは二次処理時に用いた物質を示
す。
【0157】感光体1の作製 〈中間層〉円筒形アルミニウム基体上に中間層塗布液1
を浸漬塗布し、4μmの乾燥膜厚で中間層を設けた。
【0158】 〈電荷発生層〉 Y型チタニルフタロシアニン(Cu−Kα特性X線によるX線回折の 最大ピーク角度が2θで27.3) 60g シリコーン変性ブチラール樹脂(X−40−1211M:信越化学社製) 700g 2−ブタノン 2000ml を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発
生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に
浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.2μmの電荷発生層
を形成した。
【0159】 〈電荷輸送層〉 電荷輸送物質〔N−(4−メチルフェニル)−N−{4− (β−フェニルスチリル)フェニル}−p−トルイジン〕 225g ポリカーボネート(粘度平均分子量20,000) 300g 酸化防止剤(例示化合物1−3) 6g ジクロロメタン 2000ml を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この
塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾
燥膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0160】 〈表面層A〉 メチルトリメトキシシラン 150g ジメチルジメトキシシラン 30g 例示化合物(B−1) 50g 酸化防止剤(例示化合物2−1) 1g 1−ブタノール 225g コロイダルシリカ(30%メタノール溶液) 100g 2%酢酸 106g アルミニウムトリスアセチルアセトナート 1g シラン化合物と1−ブタノール、2%酢酸を混合し、撹
拌しながら40℃の温度で16時間撹拌した後、例示化
合物(B−1)、酸化防止剤、アルミニウムトリスアセ
チルアセトナートを加えて更に室温で1時間撹拌して表
面層用の塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷輸送
層の上に円形量規制型塗布装置により乾燥膜厚1μmの
樹脂層を形成し、この樹脂層を110℃、1時間の加熱
硬化を行い、電荷輸送性構造基を有し、且つ架橋構造を
有するシロキサン系樹脂層の表面層Aを形成し感光体1
を作製した。
【0161】感光体2〜9の作製 実施例1で用いた中間層塗布液の代わりに表2に示す中
間層塗布液を使用し、表2に示した乾燥膜厚で中間層を
設けた他は実施例1と同様にして感光体2〜9を作製し
た。
【0162】感光体10の作製 感光体1と同様にして電荷輸送層までを作製した。
【0163】 〈表面層B〉 メチルトリメトキシシラン 40g ジメチルジメトキシシラン 142g 例示化合物(B−1) 50g 酸化防止剤(例示化合物2−1) 0.5g 1−ブタノール 225g 2%酢酸 106g アルミニウムトリスアセチルアセトナート 1g シラン化合物と1−ブタノール25g、2%酢酸を混合
し、加熱撹拌しながら生成してくるメタノールを留去し
ながら計36時間の反応を行った。次いで1−ブタノー
ル200g、例示化合物(B−1)、酸化防止剤、アル
ミニウムトリスアセチルアセトナートを加えて更に室温
で1時間撹拌して表面層用の塗布液を調製した。この塗
布液を前記電荷輸送層の上に円形量規制型塗布装置によ
り乾燥膜厚3μmの樹脂層を形成し、該樹脂層を120
℃、1.5時間の加熱硬化を行い、電荷輸送性構造基を
有する架橋構造のシロキサン系樹脂層の表面層Bを形成
し、感光体10を作製した。
【0164】感光体11〜14の作製(比較例) 感光体1で用いた中間層塗布液の代わりに表2に示す中
間層塗布液を使用し、表2に示した乾燥膜厚で中間層を
設けた他は感光体1と同様にして感光体11〜14を作
製した。
【0165】感光体15の作製(比較例) 感光体1の作製において、表面層中の例示化合物(B−
1)を除いた以外は同様にして電荷輸送性構造基を有し
ないシロキサン系樹脂層の表面層Cを有する感光体15
を作製した。
【0166】評価 評価機としてコニカ社製デジタル複写機Konica7
075(コロナ帯電、レーザ露光、反転現像、静電転
写、爪分離、ブレードクリーニング、クリーニング補助
ブラシローラー採用プロセスを有する)を用い、該複写
機に感光体1〜15を搭載し評価した。クリーニング性
及び画像評価は、画素率が7%の文字画像、人物顔写
真、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にあ
るオリジナル画像をA4中性紙にコピーして行った。環
境条件は最も厳しいと思われる高温高湿環境(30℃、
80%RH)にて連続20万枚コピー行いハーフトー
ン、ベタ白画像、ベタ黒画像を作製し下記の評価を行っ
た。
【0167】評価基準 画像濃度(マクベス社製RD−918を使用して測定。
紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃度で測定した。
初期及び1万枚コピー毎20万枚コピーまで評価し
た。) ◎:黒ベタ画像が1.2以上 ○:黒ベタ画像が1.2未満〜1.0 ×:黒ベタ画像が1.0未満 カブリ(初期及び1万枚コピー毎20万枚コピーまでベ
タ白画像を目視で判定) ◎:20万枚コピーを通してカブリの発生なし ○:15万枚コピー後にカブリがわずかに発生 ×:10万枚コピーでカブリ発生 解像度(文字画像の判別容易性で判定) ○:初期と20万枚コピー後の解像度に差がない △:ハーフトーン画像で20万枚コピー後の解像度に軽
微な低下有り ×:20万枚コピー後の解像度に顕著な低下有り 黒ポチ(初期及び1万枚コピー毎20万枚コピーまでの
ベタ白画像で評価) 黒ポチの評価は、長径が0.4mm以上の黒ポチがA4
紙当たり何個あるかで判定した。尚、黒ポチ長径はビデ
オプリンター付き顕微鏡等で測定できる。黒ポチ評価の
判定基準は、下記に示す通りである。
【0168】A・・・0.4mm以上の黒ポチ頻度:全
ての複写画像が3個/A4以下 B・・・0.4mm以上の黒ポチ頻度:4個/A4以
上、19個/A4以下が1枚以上発生 C・・0.4mm以上の黒ポチ頻度:20個/A4以上
が1枚以上発生 ΔV12の評価 上記20万枚コピー後、1時間の休止をはさんでΔV12
の評価の評価を行った。現像位置に電位センサーを設置
し、感光体の1回目と2回目の黒べた部電位を測定し、
その差の絶対値をΔV12とした。
【0169】その他評価条件 尚、上記デジタル複写機Konica7075を用いた
その他の評価条件は下記の条件に設定した。
【0170】帯電条件 帯電器;スコロトロン帯電器、初期帯電電位を−750
V 露光条件 露光部電位を−50Vにする露光量に設定。
【0171】現像条件 DCバイアス;−550V 現像剤は、フェライトをコアとして絶縁性樹脂をコーテ
ィングしたキャリアとスチレンアクリル系樹脂を主材料
としてカーボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と本発
明の低分子量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリ
カ、酸化チタン等を外添したトナーの現像剤を使用 転写条件 転写極;コロナ帯電方式 クリーニング条件 クリーニング部に硬度70°、反発弾性34%、厚さ2
(mm)、自由長9mmのクリーニングブレードをカウ
ンター方向に線圧20(g/cm)となるように重り荷
重方式で当接した。
【0172】評価結果を結果を表2に示した。
【0173】
【表2】
【0174】表2から明らかなように本発明の中間層、
表面層を有する感光体1〜10は、画像濃度、カブリ、
解像度等の画像特性が良好であり、電位変動特性(ΔV
12)及び黒ポチの発生も少なく、又膜厚減耗量も少なく
全ての特性がバランスを持って改善されている。
【0175】一方、本発明外の中間層を有する感光体1
1は黒ポチの発生が著しく、画像濃度やカブリの評価も
劣っている。感光体12〜14は、本発明の感光体1〜
10に比し電位変動特性(ΔV12)が大きく、黒ポチ発
生の防止効果も小さい。又、本発明外の表面層を有する
感光体15は本発明の感光体1〜10に比しカブリ発
生、解像度低下が大きく、電位変動特性(ΔV12)も著
しく低下している。
【0176】
【発明の効果】実施例からも明らかなように、本発明の
表面層と中間層を有する感光体を用いることにより、良
好な画像特性、良好な帯電特性、及び黒ポチ等の画像欠
陥を発生しない電子写真感光体を提供する事が出来る。
又該電子写真感光体を用いた良好な電子写真画像を達成
できる画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカート
リッジを提供する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法の1例としての画像形成
装置の断面図。
【符号の説明】
50 感光体ドラム(又は感光体) 51 帯電前露光部 52 帯電器 53 像露光器 54 現像器 541 現像スリーブ 543,544 現像剤攪拌搬送部材 547 電位センサー 57 給紙ローラー 58 転写電極 59 分離電極(分離器) 60 定着装置 61 排紙ローラー 62 クリーニング器 70 プロセスカートリッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内野 哲 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 (72)発明者 大柴 武雄 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 (72)発明者 濱口 進一 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2H068 AA03 AA04 AA44 BA57 BA58 BB28 BB33 CA06 CA29 CA33

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に、中間層を介して感光
    層を有する電子写真感光体において、該中間層が、複数
    回の表面処理を施し、且つ最後の表面処理が反応性有機
    ケイ素化合物を用いて行われたN型半導性微粒子とバイ
    ンダー樹脂を含有しており、該感光層の表面層が、電荷
    輸送性構造基を含むシロキサン系樹脂を含有することを
    特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記反応性有機ケイ素化合物がメチルハ
    イドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする請
    求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記反応性有機ケイ素化合物が下記一般
    式(1)で示される有機ケイ素化合物であることを特徴
    とする請求項1に記載の電子写真感光体。 一般式(1) R−Si−(X)3 〔式中、Rはアルキル基、アリール基、Xはメトキシ
    基、エトキシ基、ハロゲン基を表す。〕
  4. 【請求項4】 前記一般式(1)のRが炭素数4から8
    までのアルキル基であることを特徴とする請求項3に記
    載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 導電性支持体上に、中間層を介して感光
    層を有する電子写真感光体において、該中間層が、複数
    回の表面処理を施し、且つ最後の表面処理が反応性有機
    チタン化合物を用いて行われたN型半導性微粒子とバイ
    ンダー樹脂を含有しており、該感光層の表面層が、電荷
    輸送性構造基を含むシロキサン系樹脂を含有することを
    特徴とする電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 導電性支持体上に、中間層を介して感光
    層を有する電子写真感光体において、該中間層が、複数
    回の表面処理を施し、且つ最後の表面処理が反応性有機
    ジルコニウム化合物を用いて行われたN型半導性微粒子
    とバインダー樹脂を含有しており、該感光層の表面層
    が、電荷輸送性構造基を含むシロキサン系樹脂を含有す
    ることを特徴とする電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 前記複数回の表面処理のうち、少なくと
    も1回の表面処理がアルミナ、シリカ及びジルコニアの
    少なくとも1種以上の表面処理であることを特徴とする
    請求項1〜6の何れか1項に記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 前記N型半導性微粒子が少なくともシリ
    カ又はアルミナによる表面処理を行い、次いで反応性有
    機ケイ素化合物を用いた表面処理を行うことを特徴とす
    る請求項1〜4及び7の何れか1項に記載の電子写真感
    光体。
  9. 【請求項9】 前記N型半導性微粒子が少なくともシリ
    カ又はアルミナによる表面処理を行い、次いで反応性有
    機チタン化合物を用いた表面処理を行うことを特徴とす
    る請求項5又は7に記載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 前記N型半導性微粒子が少なくともシ
    リカ又はアルミナによる表面処理を行い、次いで反応性
    有機ジルコニウム化合物を用いた表面処理を行うことを
    特徴とする請求項6又は7に記載の電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 前記N型半導性微粒子が酸化チタン粒
    子であることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項
    に記載の電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 前記N型半導性微粒子が、ルチル型の
    結晶構造を有することを特徴とする請求項1〜11の何
    れか1項に記載の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 前記N型半導性微粒子の数平均一次粒
    径が10nm以上200nm以下であることを特徴とす
    る請求項1〜12の何れか1項に記載の電子写真感光
    体。
  14. 【請求項14】 導電性支持体上に、中間層を介して感
    光層を有する電子写真感光体において、該中間層が、フ
    ッ素原子を有する反応性有機ケイ素化合物を用いて表面
    処理された酸化チタン粒子とバインダー樹脂を含有して
    おり、該感光層の表面層が、電荷輸送性構造基を含むシ
    ロキサン系樹脂を含有することを特徴とする電子写真感
    光体。
  15. 【請求項15】 前記酸化チタン粒子の数平均一次粒径
    が10nm以上200nm以下であることを特徴とする
    請求項14に記載の電子写真感光体。
  16. 【請求項16】 前記中間層のバインダー樹脂がポリア
    ミド樹脂であることを特徴とする請求項1〜15の何れ
    か1項に記載の電子写真感光体。
  17. 【請求項17】 前記表面層がコロイダルシリカを含有
    することを特徴とする請求項1〜16の何れか1項に記
    載の電子写真感光体。
  18. 【請求項18】 電子写真感光体の周辺に、少なくとも
    帯電手段、像露光手段、現像手段、転写手段、クリーニ
    ング手段を有し、繰り返し画像形成を行う画像形成方法
    において、該電子写真感光体が請求項1〜17の何れか
    1項に記載の電子写真感光体であることを特徴とする画
    像形成方法。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の画像形成方法を用
    いることを特徴とする画像形成装置。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の画像形成装置に用
    いられるプロセスカートリッジが、少なくとも請求項1
    〜17の何れか1項に記載の電子写真感光体と帯電器、
    像露光器、現像器、転写器、クリーニング器の少なくと
    も1つを一体として有しており、該画像形成装置に出し
    入れ可能に構成されたことを特徴とするプロセスカート
    リッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012237823A (ja) * 2011-05-10 2012-12-06 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、それを含むプロセスカートリッジおよび画像形成装置

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