JP2003140373A - 電子写真感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ

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JP2003140373A
JP2003140373A JP2001337613A JP2001337613A JP2003140373A JP 2003140373 A JP2003140373 A JP 2003140373A JP 2001337613 A JP2001337613 A JP 2001337613A JP 2001337613 A JP2001337613 A JP 2001337613A JP 2003140373 A JP2003140373 A JP 2003140373A
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JP2001337613A
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Hideo Yoshizawa
英男 吉沢
友男 ▲崎▼村
Tomoo Sakimura
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用期間全体にわたり、画像むら、黒ポチ、
フィルミング等の画像欠陥を発生しないよう防止できる
表面層を有する電子写真感光体、及び該電子写真感光体
を用いた画像形成装置、プロセスカートリッジを提供す
る。 【解決手段】 導電性支持体と複数の感光層を有する電
子写真感光体において、該感光層の最表面層が微粒子を
含有しており、かつ最表面層の膜厚1μm当たりの吸光
度が、1000nmの波長に対して0.05以上0.2
5以下であることを特徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
ーの分野において用いられる電子写真感光体、及び該電
子写真感光体を用いた画像形成装置、プロセスカートリ
ッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真用の感光体はSe、ヒ素、ヒ素
/Se合金、CdS、ZnO等の無機感光体から、環境
への負荷や製造の容易性等の利点に優れる有機感光体に
主流が移り、様々な材料を用いた有機感光体が開発され
ている。なかでも近年では、電荷発生と電荷輸送の機能
を異なる材料に担わせ、層構成としては電荷発生層と電
荷輸送層を積層した感光体が広く用いられている。
【0003】一方、近年はコロナ帯電器の欠点を解消す
べく、低オゾン化・低電力化を図った帯電装置、すなわ
ち被帯電体に当接させた帯電部材に電圧を印加して帯電
を行う接触帯電装置が実用化されてきている。特に、帯
電部材として導電ローラを使用したローラ帯電方式の接
触帯電装置は、帯電の安定性が優れているため、好まし
く用いられている。
【0004】又、帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電磁気ブ
ラシ等の接触導電部材に電圧を印加し、被帯電体表面に
あるトラップ準位に電荷を注入して接触注入帯電を行う
方法が注目を集めている。
【0005】このような帯電方式では直流電圧に交流電
圧を重畳して、帯電部材に印加する方法が提案されてい
る(例えば特開昭63−149668号公報参照)。こ
の帯電方法は、直流電圧(Vdc(V))に交流電圧
(Vac(V))を重畳することによって、脈動電圧を
得、これを印加して、均一な帯電を行うものである。
【0006】しかしながら、このような電圧印加に於い
ては、重畳する交流電圧を上げていくと、脈流電圧の最
大印加電圧によって、感光体内部のわずかな欠陥部位に
おいて放電により絶縁破壊が起こってしまう。特に、感
光体が絶縁耐圧の低い有機光導電体の場合には、この絶
縁破壊が著しい。
【0007】この場合、正規現像方式においては、接触
部分の長手方向(記録材の幅方向)にそって、画像が白
ヌケし、また、反転現像方式においては、黒スジが発生
してしまう。また、微少空隙における放電であるため、
感光体に与えるダメージが大きく、感光体の削れが大き
く、感光体の耐久性を劣化させるという問題点があった
(特開平11−327168参照)。
【0008】又、これらの帯電方法では、感光体表面に
導電部材を接触するため、帯電部材、或いは感光体表面
に不均一に導電部分が露出した場合には、電流の集中が
発生し、画像むらが生じるという問題点があった。
【0009】更にトナーが小粒径化しつつある近年の画
像形成方法に於いては、感光体塗膜の不均一性は、外添
剤の埋め込みや、トナーのフィルミングのきっかけとな
り画像欠陥の原因となっていた。
【0010】これらの問題を解決するため、表面層に4
フッ化エチレン粒子を添加したり、前記した如く、帯電
に直流(DC)に交流(AC)を重畳させた電源を使用
したり、帯電部材の表面を薄膜の絶縁膜でコートすると
いう方法でこのムラの防止を図っているが、特に高温高
湿環境、高帯電画像プロセスに於ける作像時には、十分
な解決策となっていないのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解決するために成されたものである。
【0012】即ち、本発明の目的は、感光体の使用期間
全体にわたり、画像むら、黒ポチ、フィルミング等の画
像欠陥を防止できる表面層を有する電子写真感光体、及
び該電子写真感光体を用いた画像形成装置、プロセスカ
ートリッジを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意検討し
た結果、本発明の目的は、下記構成の何れかを採ること
により達成されることがわかった。
【0014】〔1〕 導電性支持体と複数の感光層を有
する電子写真感光体において、該感光層の最表面層が微
粒子を含有しており、かつ最表面層の膜厚1μm当たり
の吸光度が、1000nmの波長に対して0.05以上
0.25以下であることを特徴とする電子写真感光体。
【0015】〔2〕 導電性支持体と感光層及び最表面
層として保護層を有する電子写真感光体において、保護
層が微粒子を含有しており、かつ保護層の膜厚1μm当
たりの吸光度が、1000nmの波長に対して0.05
以上0.25以下であることを特徴とする電子写真感光
体。
【0016】〔3〕 前記微粒子が、数平均一次粒径が
10nm以上200nm以下の金属酸化物粒子であるこ
とを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の電子写真感光
体。
【0017】〔4〕 前記金属酸化物粒子がN型半導体
粒子であることを特徴とする〔1〕〜〔3〕の何れか1
項に記載の電子写真感光体。
【0018】〔5〕 前記N型半導体粒子が酸化チタン
粒子であることを特徴とする〔1〕〜〔4〕の何れか1
項に記載の電子写真感光体。
【0019】〔6〕 前記微粒子が酸化スズ粒子である
ことを特徴とする〔1〕〜〔4〕の何れか1項に記載の
電子写真感光体。
【0020】〔7〕 前記保護層がフッ化エチレン粒子
を含有していることを特徴とする〔1〕〜〔6〕の何れ
か1項に記載の電子写真感光体。
【0021】〔8〕 前記金属酸化物粒子が表面処理を
施されており、且つ表面処理が複数回されていることを
特徴とする〔3〕〜〔7〕の何れか1項に記載の電子写
真感光体。
【0022】
〔9〕 前記金属酸化物粒子が表面処理を
施されており、且つ最終表面処理が反応性有機ケイ素化
合物による表面処理であることを特徴とする〔3〕〜
〔8〕の何れか1項に記載の電子写真感光体。
【0023】〔10〕 前記反応性有機ケイ素化合物が
メチルハイドロジェンポリシロキサンであることを特徴
とする
〔9〕に記載の電子写真感光体。
【0024】〔11〕 前記反応性有機ケイ素化合物が
下記一般式(1)で示される有機ケイ素化合物であるこ
とを特徴とする
〔9〕に記載の電子写真感光体。
【0025】一般式(1) R−Si−(X)3 (Rはアルキル基、アリール基、Xはメトキシ基、エト
キシ基、ハロゲン基を示す。) 〔12〕 前記一般式(1)のRが炭素数4から8まで
のアルキル基であることを特徴とする〔11〕に記載の
電子写真感光体。
【0026】〔13〕 前記複数回の表面処理のうち少
なくとも一回の表面処理がアルミナ、シリカ、及びジル
コニアから選択される1種以上の化合物の表面処理であ
ることを特徴とする〔8〕〜〔12〕の何れか1項に記
載の電子写真感光体。
【0027】〔14〕 前記微粒子がフッ素原子を有す
る有機ケイ素化合物による表面処理を施されていること
を特徴とする〔1〕〜〔13〕の何れか1項に記載の電
子写真感光体。
【0028】〔15〕 前記最表面層がポリアミド樹脂
を含有していることを特徴とする〔1〕〜〔14〕の何
れか1項に記載の電子写真感光体。
【0029】〔18〕 電子写真感光体の周辺に、少な
くとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段を有
し、繰り返し画像形成を行う画像形成装置において、該
電子写真感光体が〔1〕〜〔15〕の何れか1項に記載
の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装
置。
【0030】〔17〕 電子写真感光体の周辺に、少な
くとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段を有
し、繰り返し画像形成を行う画像形成装置に用いられる
プロセスカートリッジにおいて、〔1〕〜〔15〕の何
れか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、露光手
段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段の少なく
とも1つを一体的に有しており、該画像形成装置に出し
入れ可能に装着されることを特徴とするプロセスカート
リッジ。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0032】本発明の電子写真感光体(以下、単に感光
体ともいう)は感光層の最表面層に微粒子を含有させた
層であり、その最表面層(誤解等生じない場合は、表面
層ということもある)の膜厚あたりの吸光度を一定の数
値以下に構成することを特徴としている。
【0033】本発明者等は、異常放電、トナーフィルミ
ングの原因は、最表面層中に粗な部分のあることによる
が、これは、例えば、一次粒径自体が大きい粒子が存在
する、或いは一次粒径まで分散されなかった粗大粒子、
塗布時の凝集によって生成する凝集粒子等の存在による
ことを見出した。
【0034】従って、表面層の異常放電、トナーフィル
ミング防止機能を向上させるには、一次粒径の小さい微
粒子を用い、良く分散し、均一な層を形成すればよい。
この均一性の尺度が、膜厚あたりの吸光度である。
【0035】まず、本発明に用いられる微粒子は、数平
均一次粒径が10nm以上200nm以下の範囲が好ま
しい。粒径が小さ過ぎると凝集力が大きくなって、分散
に要するエネルギーが大きくなったり、或いは凝集し易
くなる。粒径が大き過ぎると表面層が本質的に粗となる
為に、異常放電、トナーフィルミング防止機能が低下す
る傾向にある。即ち、数平均一次粒径が前記範囲の粒子
を用いることが好ましい。
【0036】本発明の範囲である、表面層に含まれる微
粒子の数平均一次粒径が10nm以上200nm以下で
あるということ、及び表面層の膜厚1μm当たりの吸光
度が、1000nmの波長に対して0.25以下である
という系は、波長が粒径よりも明らかに大きい、即ちR
ayleigh散乱領域であり、一般にこの領域では、
光の散乱は、粒径の6乗に比例して減少する事が知られ
ている。即ち、本発明の粒子が、均一に一次粒径近くま
で分散されると、散乱は非常に弱くなり、表面層の吸光
度は極めて0に近づくことになる。逆に、凝集等による
粗大粒子が増加すると、散乱が急激に増加して、吸光度
は増大し、これまでに行われていた如き分散はこの状態
のものである。よって、膜厚あたりの吸光度が小さくな
ればなるほど膜は均一であり、黒ポチ発生防止機能は大
きくなる。また、逆に透過率が0.05以下まで分散す
ると粒子表面積が増大しすぎ、活性ガス吸着が発生しや
すくなり、高温高湿環境での画像ボケ等が発生し問題と
なった。
【0037】膜厚あたりの吸光度は、0.05以上0.
25以下、好ましくは0.050〜0.20の範囲であ
る。
【0038】本発明において、吸光度とは入射光量I0
が表面層を通過後Iになったとしたとき、下記式で表さ
れる。
【0039】吸光度=log10(I0/I) 数平均一次粒径は、表面層を透過型電子顕微鏡観察によ
って10,000倍に拡大し、ランダムに100個の粒
子を一次粒子として観察し、画像解析によってフェレ方
向平均径としての測定値である。この吸光度は、一般的
な分光光度計によって測定できる。
【0040】表面層或いは保護層の微粒子の種類は有機
物、無機物を問わないが、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化
スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマ
ス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタ
ンタルをドープした酸化スズ、酸化ジルコニウム等の微
粒子を好ましく用いることができる。これら金属酸化物
は一種類もしくは二種類以上を混合して用いることもで
きる。特には金属酸化物が好ましく、更にN型半導体粒
子が好ましい。
【0041】具体的には酸化チタン(TiO2)、酸化
亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)、酸化アンチモ
ン等の微粒子が挙げられるが、中でも酸化チタンが好ま
しく、更には、良好な分散性を達成するために表面処理
を施したN型半導体粒子が好ましい。特に表面処理を施
した酸化チタン粒子が好ましい。
【0042】なお、表面層における微粒子の含有率は、
体積率にして10〜90%が好ましく、更には25から
75%が好ましい。
【0043】ここで、N型半導体粒子とは、導電性キャ
リアを電子とする性質をもつ微粒子を示す。すなわち、
導電性キャリアを電子とする性質とは、該N型半導体粒
子を絶縁性バインダーに含有させることにより、基体か
らのホール注入を効率的にブロックし、また、感光層か
らの電子に対してはブロッキング性を示さない性質を有
するものをいう。
【0044】前記N型半導体粒子の表面処理とは、N型
半導体粒子表面を金属酸化物や、反応性有機ケイ素化合
物、有機金属化合物等によって被覆することを意味す
る。本発明に用いられる特に好ましいN型半導体粒子の
表面処理を以下に記載する。
【0045】好ましいN型半導体粒子の表面処理の1つ
は、複数回の表面処理が行われ、且つ該複数回の表面処
理の中で、最後の表面処理が反応性有機ケイ素化合物に
よる表面処理であることを特徴とする。
【0046】又、好ましいN型半導体粒子の表面処理の
他の1つは、メチルハイドロジェンポリシロキサンによ
る表面処理であることを特徴としている。
【0047】又、好ましいN型半導体粒子の表面処理の
他の1つは、フッ素原子を有する有機ケイ素化合物によ
る表面処理であることを特徴としている。
【0048】上記3つのうちいずれか1つの表面処理を
施されたN型半導体粒子を含有させた表面層を設けるこ
とにより、残留電位や、帯電電位等の電子写真特性を劣
化させることなく、異常放電、トナーフィルミングの発
生を著しく抑制することができ、更に、レーザー露光散
乱による画質低下の発生も改善することができる。
【0049】本発明に用いられる酸化チタン粒子の平均
粒径は数平均一次粒径が10nm以上200nm以下の
範囲が好ましい。数平均一次粒径が前記範囲の酸化チタ
ン粒子を用いた表面層塗布液は分散安定性が良好で、且
つこのような塗布液から形成された表面層は十分な黒ポ
チ発生防止機能を有する。
【0050】以上のように本発明の吸光度を達成するた
めには、微粒子の分散性と凝集性、バインダー樹脂の吸
着性及び不揃い粒子の除去が技術上のポイントである。
本発明内の吸光度は、上記の適正要件を組み合わせた分
散液により達成できる。
【0051】又、酸化チタン粒子の形状は、樹枝状、針
状および粒状等の形状があり、このような形状の酸化チ
タンは、結晶型としては、アナターゼ型、ルチル型およ
びアモルファス型などがあるが、いずれの形状、結晶型
を用いてもよく、また2種以上の形状、結晶型を混合し
て用いてもよい。
【0052】本発明のN型半導体粒子に行われる表面処
理の1つは、複数回の表面処理を行うものであり、かつ
該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理が反応性有
機ケイ素化合物による表面処理を行うものが好ましい。
また、該複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表
面処理がアルミナ(Al23)、シリカ(SiO2)、
及びジルコニア(ZrO2)から選ばれる少なくとも1
種類以上の化合物を用いて行われ、最後に反応性有機ケ
イ素化合物による表面処理を行うものであることが好ま
しい。なお、これらの化合物は水和物を有するものも含
まれる。
【0053】また、本発明のN型半導体粒子に行われる
表面処理の他の方法としては、複数回の表面処理を行
い、かつ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理に
反応性有機チタン化合物や或いは反応性有機ジルコニウ
ム化合物を用いて表面処理を行うものである。また、該
複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理が
上記同様アルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれ
る少なくとも1種類以上の化合物を用いて行われ、最後
に反応性有機チタン化合物或いは反応性有機ジルコニウ
ム化合物による表面処理を行うものであることが好まし
い。
【0054】この様に、酸化チタン粒子の様なN型半導
体粒子の表面処理を少なくとも2回以上行うことによ
り、N型半導体粒子表面が均一に表面被覆(処理)さ
れ、該表面処理されたN型半導体粒子を表面層に用いる
と、表面層内における酸化チタン粒子等のN型半導体粒
子の分散性が良好で、かつ黒ポチ等の画像欠陥を発生さ
せない良好な感光体を得ることができるのである。
【0055】また、該複数回の表面処理をアルミナ、シ
リカを用いて表面処理を行い、次いで反応性有機ケイ素
化合物による表面処理を行うものや、アルミナ、シリカ
を用いた表面処理の後に反応性有機チタン化合物或いは
反応性有機ジルコニウム化合物を用いた表面処理を行う
ものが特に好ましい。
【0056】なお、前述のアルミナ、シリカの処理は同
時に行っても良いが、特にアルミナ処理を最初に行い、
次いでシリカ処理を行うことが好ましい。また、アルミ
ナとシリカの処理をそれぞれ行う場合のアルミナ及びシ
リカの処理量は、アルミナよりもシリカの多いものが好
ましい。
【0057】前記酸化チタン等のN型半導体粒子のアル
ミナ、シリカ、及びジルコニア等の金属酸化物による表
面処理は湿式法で行うことができる。例えば、シリカ、
又はアルミナの表面処理を行ったN型半導体粒子は以下
の様に作製することができる。
【0058】N型半導体粒子として酸化チタン粒子を用
いる場合、酸化チタン粒子(数平均一次粒子径:50n
m)を50〜350g/Lの濃度で水中に分散させて水
性スラリーとし、これに水溶性のケイ酸塩又は水溶性の
アルミニウム化合物を添加する。その後、アルカリ又は
酸を添加して中和し、酸化チタン粒子の表面にシリカ、
又はアルミナを析出させる。続いて濾過、洗浄、乾燥を
行い目的の表面処理酸化チタンを得る。前記水溶性のケ
イ酸塩としてケイ酸ナトリウムを使用した場合には、硫
酸、硝酸、塩酸等の酸で中和することができる。一方、
水溶性のアルミニウム化合物として硫酸アルミニウムを
用いたときは水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のア
ルカリで中和することができる。
【0059】なお、上記表面処理に用いられる金属酸化
物の量は、前記表面処理時の仕込量にて酸化チタン粒子
等のN型半導体粒子100質量部に対して、0.1〜5
0質量部、更に好ましくは1〜10質量部の金属酸化物
が用いられる。尚、前述のアルミナとシリカを用いた場
合も例えば酸化チタン粒子の場合、酸化チタン粒子10
0質量部に対して各々1〜10質量部用いることが好ま
しく、アルミナよりもシリカの量が多いことが好まし
い。
【0060】上記の金属酸化物による表面処理の次に行
われる反応性有機ケイ素化合物による表面処理は以下の
様な湿式法で行うことが好ましい。
【0061】即ち、有機溶剤や水に対して前記反応性有
機ケイ素化合物を溶解または懸濁させた液に前記金属酸
化物で処理された酸化チタンを添加し、この液を数分か
ら1時間程度撹拌する。そして場合によっては該液に加
熱処理を施した後に、濾過等の工程を経た後乾燥し、表
面を有機ケイ素化合物で被覆した酸化チタン粒子を得
る。なお、有機溶剤や水に対して酸化チタンを分散させ
た懸濁液に前記反応性有機ケイ素化合物を添加しても構
わない。
【0062】尚、本発明において酸化チタン粒子表面が
反応性有機ケイ素化合物により被覆されていることは、
光電子分光法(ESCA)、オージェ電子分光法(Au
ger)、2次イオン質量分析法(SIMS)や拡散反
射FI−IR等の表面分析手法を複合することによって
確認されるものである。
【0063】前記表面処理に用いられる反応性有機ケイ
素化合物の量は、前記表面処理時の仕込量にて前記金属
酸化物で処理された酸化チタン100質量部に対し、反
応性有機ケイ素化合物を0.1〜50質量部、更に好ま
しくは1〜10質量部が好ましい。表面処理量が上記範
囲よりも少ないと表面処理効果が十分に付与されず、表
面層内における酸化チタン粒子の分散性等が悪くなる。
また、上記範囲を超えてしまうと電気性能を悪化させる
結果残留電位上昇や帯電電位の低下を招いてしまう。
【0064】本発明で用いられる反応性有機ケイ素化合
物としては下記一般式(2)で表される化合物が挙げら
れるが、酸化チタン表面の水酸基等の反応性基と縮合反
応をする化合物であれば、下記化合物に限定されない。
【0065】一般式(2) (R)n−Si−(X)4-n (式中、Siはケイ素原子、Rは該ケイ素原子に炭素が
直接結合した形の有機基を表し、Xは加水分解性基を表
し、nは0〜3の整数を表す。) 一般式(2)で表される有機ケイ素化合物において、R
で示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基とし
ては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、
ヘキシル、オクチル、ドデシル等のアルキル基、フェニ
ル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ
−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキ
シプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メ
タ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3
−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、
ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプ
ロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−
β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ
基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプ
ロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチル
エチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換ア
ルキル基を挙げられる。また、Xの加水分解性基として
はメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、
アシルオキシ基が挙げられる。
【0066】また、一般式(2)で表される有機ケイ素
化合物は、単独でも良いし、2種以上組み合わせて使用
しても良い。
【0067】また、一般式(2)で表される有機ケイ素
化合物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のR
は同一でも異なっていても良い。同様に、nが2以下の
場合、複数のXは同一でも異なっていても良い。又、一
般式(2)で表される有機ケイ素化合物を2種以上を用
いるとき、R及びXはそれぞれの化合物間で同一でも良
く、異なっていても良い。
【0068】nが0の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。テトラクロロシラン、ジエトキシジクロロ
シラン、テトラメトキシシラン、フェノキシトリクロロ
シラン、テトラアセトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラアリロキシシラン、テトラプロポキシシラ
ン、テトライソプロポキシシラン、テトラキス(2−メ
トキシエトキシ)シラン、テトラブトキシシラン、テト
ラフェノキシシラン、テトラキス(2−エチルブトキ
シ)シラン、テトラキス(2−エチルヘキシロキシ)シ
ラン等が挙げられる。
【0069】nが1の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。即ち、トリクロロシラン、メチルトリクロ
ロシラン、ビニルトリクロロシラン、エチルトリクロロ
シラン、アリルトリクロロシラン、n−プロピルトリク
ロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、クロロメチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メ
ルカプトメチルトリメトキシシラン、トリメトキシビニ
ルシラン、エチルトリメトキシシラン、3,3,4,
4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリク
ロロシラン、フェニルトリクロロシラン、3、3、3−
トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロ
プロピルトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、3
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノ
メチルトリメトキシシラン、ベンジルトリクロロシラ
ン、メチルトリアセトキシシラン、クロロメチルトリエ
トキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、3−アリルチオプロピルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、3−ア
リルアミノプロピルトリメトキシシラン、プロピルトリ
エトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、3−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、ビス(エチルメチルケト
オキシム)メトキシメチルシラン、ペンチルトリエトキ
シシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリ
エトキシシラン等が挙げられる。
【0070】nが2の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。ジメチルジクロロシラン、ジメトキシメチ
ルシラン、ジメトキシジメチルシラン、メチル−3,
3,3−トリフルオロプロピルジクロロシラン、ジエト
キシシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシメチ
ル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3−ク
ロロプロピルジメトキシメチルシラン、クロロメチルジ
エトキシシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキ
シ−3−メルカプトプロピルメチルシラン、3,3,
4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルメ
チルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、
ジアセトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビ
ニルシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジクロ
ロシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラ
ン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキ
シメチルシラン、t−ブチルフェニルジクロロシラン、
3−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、
3−(3−シアノプロピルチオプロピル)ジメトキシメ
チルシラン、3−(2−アセトキシエチルチオプロピ
ル)ジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチル−2−
ピペリジノエチルシラン、ジブトキシジメチルシラン、
3−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、
ジエトキシメチルフェニルシラン、ジエトキシ−3−グ
リシドキシプロピルメチルシラン、3−(3−アセトキ
シプロピルチオ)プロピルジメトキシメチルシラン、ジ
メトキシメチル−3−ピペリジノプロピルシラン、ジエ
トキシメチルオクタデシルシラン等が挙げられる。
【0071】nが3の化合物例としては下記の化合物が
挙げられる。トリメチルクロロシラン、メトキシトリメ
チルシラン、エトキシトリメチルシラン、メトキシジメ
チル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3−
クロロプロピルメトキシジメチルシラン、メトキシ−3
−メルカプトプロピルメチルメチルシラン等が挙げられ
る。
【0072】また、一般式(2)で表される有機ケイ素
化合物は、好ましくは下記一般式(1)で示される有機
ケイ素化合物が用いられる。
【0073】一般式(1) R−Si−(X)3 (式中、Rはアルキル基、アリール基、Xはメトキシ
基、エトキシ基、ハロゲン基を表す。) 一般式(1)で表される有機ケイ素化合物においては、
更に好ましくはRが炭素数4から8までのアルキル基で
ある有機ケイ素化合物が好ましく、具体的な好ましい化
合物例としては、トリメトキシn−ブチルシラン、トリ
メトキシi−ブチルシラン、トリメトキシヘキシルシラ
ン、トリメトキシオクチルシランが挙げられる。
【0074】又、最後の表面処理に用いる好ましい反応
性有機ケイ素化合物としてはハイドロジェンポリシロキ
サン化合物が挙げられる。該ハイドロジェンポリシロキ
サン化合物の分子量は1000〜20000のものが一
般に入手しやすく、又、黒ポチ発生防止機能も良好であ
る。特にメチルハイドロジェンポリシロキサンを最後の
表面処理に用いると良好な効果が得られる。
【0075】本発明の酸化チタンの表面処理の他の1つ
はフッ素原子を有する有機ケイ素化合物により表面処理
を施された酸化チタン粒子である。該フッ素原子を有す
る有機ケイ素化合物による表面処理、前記した湿式法で
行うのが好ましい。
【0076】即ち、有機溶剤や水に対して前記フッ素原
子を有する有機ケイ素化合物を溶解または懸濁させ、こ
の中に未処理の酸化チタンを添加し、このような溶液を
数分から1時間程度撹拌して混合し、場合によっては加
熱処理を施した後に、濾過などの工程を経て乾燥し、酸
化チタン表面をフッ素原子を有する有機ケイ素化合物で
被覆する。なお、有機溶剤や水に対して酸化チタンを分
散した懸濁液に前記フッ素原子を有する有機ケイ素化合
物を添加しても構わない。
【0077】尚、前記酸化チタン表面がフッ素原子を有
する有機ケイ素化合物によって被覆されていることは、
光電子分光法(ESCA)、オージェ電子分光法(Au
ger)、2次イオン質量分析法(SIMS)や拡散反
射FI−IR等の表面分析装置を用いて複合的に確認す
ることができる。
【0078】本発明に用いられるフッ素原子を有する有
機ケイ素化合物としては、3,3,4,4,5,5,
6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、
3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラ
ン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジクロ
ロシラン、ジメトキシメチル−3,3,3−トリフルオ
ロプロピルシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,
6−ノナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン等が挙
げられる。
【0079】なお、本発明では、上記のN型半導体粒子
に最後に行われる表面処理を反応性有機チタン化合物や
反応性有機ジルコニウム化合物を用いて行われるものも
含まれるが、具体的な表面処理方法は、上記反応性有機
ケイ素化合物による表面処理方法に準ずる方法によって
行われるものである。
【0080】また、前記N型半導体粒子表面が反応性有
機チタン化合物や反応性有機ジルコニウム化合物によっ
て被覆されていることは、光電子分光法(ESCA)、
オージェ電子分光法(Auger)、2次イオン質量分
析法(SIMS)や拡散反射FI−IR等の表面分析手
法を複合的に用いることにより高精度に確認されるもの
である。
【0081】前記N型半導体粒子の表面処理に用いられ
る具体的な反応性有機チタン化合物としては、テトラプ
ロポキシチタン、テトラブトキシチタン等の金属アルコ
キシド化合物やジイソプロポキシチタニウムビス(アセ
チルアセテート)、ジイソプロポキシチタニウムビス
(エチルアセトアセテート)、ジイソプロポキシチタニ
ウムビス(ラクテート)、ジブトキシチタニウムビス
(オクチレングリコレート)、ジイソプロポキシチタニ
ウムビス(トリエタノールアミナート)等の金属キレー
ト化合物が挙げられる。また、反応性有機ジルコニウム
化合物としては、テトラブトキシジルコニウムやブトキ
シジルコニウムトリ(アセチルアセテート)等の金属ア
ルコキシド化合物や金属キレート化合物が挙げられる。
【0082】次に、前記表面処理が施された酸化チタン
粒子等のN型半導体粒子(以下、表面処理N型半導体粒
子ともいう。また、特に、表面処理が施された酸化チタ
ン粒子を表面処理酸化チタンとも云う。)を用いた表面
層の構成について説明する。
【0083】本発明の表面層は、前記複数回の表面処理
を行って得られた表面処理酸化チタン等の表面処理N型
半導体粒子をバインダー樹脂とともに溶媒中に分散させ
た液を導電性支持体上に塗布することにより作製され
る。
【0084】本発明の表面層を形成するために作製する
表面層塗布液は前記表面処理酸化チタン等の表面処理N
型半導体粒子、バインダー樹脂、分散溶媒等から構成さ
れるが、分散溶媒としては他の感光層の作製に用いられ
る溶媒と同様なものが適宜用いられる。
【0085】即ち、本発明の表面層、感光層、その他樹
脂層の形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−
ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イ
ソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエ
チレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケト
ン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロ
エタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリ
クロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリク
ロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸
ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が
挙げられる。
【0086】表面層塗布液溶媒としては、これらに限定
されるものではないが、メタノール、エタノール、ブタ
ノール、1−プロパノール、イソプロパノール等が好ま
しく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種
以上の混合溶媒として用いることもできる。
【0087】また、表面層塗布溶媒としては、表面層塗
布時の乾燥ムラの発生を防止するために高い樹脂溶解性
を有するメタノールと直鎖アルコールとの混合溶媒を用
いることが好ましく、好ましい溶媒の比率は、体積比で
メタノール1に対して直鎖アルコールを0.05〜0.
6の比率で混合したものがよい。この様に塗布溶媒を混
合溶媒とすることで溶媒の蒸発速度が適切に保たれ、塗
布時の乾燥ムラに伴う画像欠陥の発生を抑えることがで
きる。
【0088】表面層塗布液の作製に用いられる表面処理
酸化チタンの分散手段としてはサンドミル、ボールミ
ル、超音波分散等いずれの分散手段を用いても良い。
【0089】前記表面層を含め、本発明の電子写真感光
体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、
スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用い
られるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力
溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためス
プレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型が
その代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好まし
い。なお前記スプレー塗布については例えば特開平3−
90250号及び特開平3−269238号公報に詳細
に記載され、前記円形量規制型塗布については例えば特
開昭58−189061号公報に詳細に記載されてい
る。
【0090】以下に本発明に好ましく用いられる感光体
の構成について記載する。 導電性支持体 本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシー
ト状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置
をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の
方が好ましい。
【0091】本発明の円筒状導電性支持体とは回転する
ことによりエンドレスに画像を形成できることが必要な
円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振
れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好まし
い。この真直度及び振れの範囲を超えると、良好な画像
形成が困難になる。
【0092】導電性の材料としてはアルミニウム、ニッ
ケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸
化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又
は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用
することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗
103Ω・cm以下が好ましい。
【0093】中間層(下引き層) 次に本発明において必要なら中間層(下引き層)は導電
性支持体と感光層の間に設けられ、該導電性支持体と感
光層との良好な接着性、感光層から導電性支持体への良
好な電子注入、移動性、及び該支持体からの正孔注入を
防止するバリア機能を有する。該表面層のバインダー樹
脂としては、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビ
ニル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチ
ラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂やメラミン樹
脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂等の熱硬化性樹脂や
これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共
重合体樹脂が挙げられる。これらバインダー樹脂の中で
ポリアミド樹脂が特に好ましく、特には共重合、メトキ
シメチロール化等のアルコール可溶性ポリアミドが好ま
しい。前記バインダー樹脂中に分散される本発明の表面
処理N型半導体粒子の量は、例えば表面処理酸化チタン
の場合では、該バインダー樹脂100質量部に対し、1
0〜10,000質量部、好ましくは50〜1,000
質量部である。該表面処理酸化チタンをこの範囲で用い
ることにより、該酸化チタンの分散性を良好に保つこと
ができ、黒ポチの発生しない、良好な中間層を形成する
ことができる。
【0094】本発明の中間層の膜厚は0.5〜15μm
が好ましい。膜厚を前記範囲で用いることにより、黒ポ
チの発生しない、電子写真特性の良好な中間層を形成で
きる。
【0095】感光層 以下、本発明の電子写真感光体の好ましい感光層構成に
ついて記載する。
【0096】本発明の感光体の感光層構成は前記下引き
層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせ
た単層構造の感光層構成でも良いが、より好ましくは感
光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CT
L)に分離した構成をとるのがよい。機能を分離した構
成を取ることにより繰り返し使用に伴う残留電位増加を
小さく制御でき、その他の電子写真特性を目的に合わせ
て制御しやすい。負帯電用の感光体では下引き層の上に
電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)
の構成を取ることが好ましい。正帯電用の感光体では前
記層構成の順が負帯電用感光体の場合の逆となる。本発
明の最も好ましい感光層構成は前記機能分離構造を有す
る負帯電感光体構成である。
【0097】以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成
について説明する。 電荷発生層 電荷発生層:電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を
一種又は複数種含有する。その他の物質としては必要に
よりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
【0098】電荷発生物質(CGM)としては公知の電
荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフ
タロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニ
ウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り
返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGM
は複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位
構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を
有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙
げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θ
が27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシア
ニン、同2θが12.4°に最大ピークを有するベンズ
イミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う
劣化がほとんどなく、残留電位の増加を小さくすること
ができる。
【0099】電荷発生層にCGMの分散媒としてバイン
ダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用
いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマ
ール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコー
ン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられ
る。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バイン
ダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ま
しい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用
に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の
膜厚は0.01〜2μmが好ましい。
【0100】電荷輸送層 電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分
散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質
としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても
良い。
【0101】電荷輸送物質としては公知のCTMを用い
ることができる。例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒ
ドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、
ブタジエン化合物などを用いることができる。これら電
荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して
層形成が行われる。これらの中で繰り返し使用に伴う残
留電位増加を最も小さくできるCTMは10-5cm2
V・sec以上の高移動度を有するものであって、且つ
組み合わされるCGMとのイオン化ポテンシャル差が
0.5(eV)以下の特性を有するものが好ましく、更
に好ましくは0.25(eV)以下である。
【0102】CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは
表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
【0103】電荷輸送層(CTL)に用いられる樹脂と
しては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並
びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を
含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−
N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げら
れる。
【0104】これらCTLのバインダーとして最も好ま
しいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネ
ート樹脂は耐摩耗性、CTMの分散性、電子写真特性を
同時に良好にすることにおいて最も好ましい。バインダ
ー樹脂と電荷輸送物質との割合は、バインダー樹脂10
0質量部に対し10〜200質量部が好ましい。又、電
荷輸送層の膜厚は10〜40μmが好ましい。
【0105】上記では本発明の最も好ましい感光体の層
構成を例示したが、本発明では上記以外の感光体層構成
でも良い。
【0106】図1は本発明の一例としての画像形成装置
の断面図である。この装置は、電子写真感光体(感光
体)1の周面上に磁気ブラシ一次帯電部材2、像露光手
段3、現像手段(現像器)4、転写手段6、ファーブラ
シ補助帯電器8が配置されている。
【0107】又、5はプロセスカートリッジの一例であ
り、この場合は電子写真感光体1と現像手段(現像器)
4とファーブラシ補助帯電器8を一体的に有している。
【0108】なお、本装置は下記する如く、クリーニン
グ手段(クリーニング器)は現像手段が兼ねているが、
無論クリーニング手段を別に設けた方式でも良い。
【0109】画像形成の方法は、まず、電子写真感光体
1上に接触配置されている磁気ブラシ一次帯電部材2に
電圧を印加し、電荷の注入により感光体1表面を帯電
し、像露光手段3によって原稿に対応した画像を感光体
1表面に像露光し、静電潜像を形成する。次に、現像器
4中のトナーを感光体1に付着させることにより感光体
1上の静電潜像を現像(可視像化)する。さらに感光体
1上に形成されたトナー像を供給された紙などの転写材
7上に転写手段6によって転写し、転写材に転写されず
に感光体1上に残った残トナーを補助帯電器により極性
をプラス側に変え、一次帯電器でいったん回収し、トナ
ー吐き出しシークエンス等で吐き出し、現像器で回収す
る。
【0110】この画像形成装置において、像露光手段3
の光源はハロゲン光、蛍光灯、レーザー光などを用いる
ことができる。また必要に応じて他の補助プロセスを加
えてもよい。
【0111】現像剤は、例えばフェライトをコアとして
そのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリア
と、スチレン−アクリル系樹脂を主材料としてカーボン
ブラック等の着色剤と荷電制御剤と本発明の低分子量ポ
リオレフィンからなる着色粒子に、シリカ、酸化チタン
等を外添したトナーとからなるもので、現像剤は搬送量
規制部材によって現像スリーブ41上に100〜600
μmの層厚に規制されて現像域へと搬送され、現像が行
われる。この時通常は電子写真感光体1と現像スリーブ
41の間に直流バイアス、必要に応じて交流バイアス電
圧をかけて現像が行われる。また、現像剤は感光体に対
して接触あるいは非接触の状態で現像される。
【0112】転写材7は画像形成後、転写のタイミング
の整った時点で給紙ローラー(図示せず)の回転作動に
より転写域へと給紙される。
【0113】転写域においては転写のタイミングに同期
して電子写真感光体1の周面に転写手段としての転写手
段6が圧接され、給紙された転写材7を挟着してトナー
像を転写させる。
【0114】電子写真感光体1の周面より分離されて定
着装置(図示せず)に搬送され、熱ローラーと圧着ロー
ラーの加圧加熱によってトナーを溶着したのち排紙ロー
ラーを介して装置外部に排出される。
【0115】本発明の電子写真感光体は電子写真複写
機、レーザープリンター、LEDプリンター及び液晶シ
ャッター式プリンター等の画像形成装置一般に適応する
が、更に、電子写真技術を応用したディスプレー、記
録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く
適用することができる。
【0116】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の様態はこれに限定されない。なお、文中
「部」とは「質量部」を表す。
【0117】以下のようにして各実施例、比較例の表面
層分散液を作製した。 (表面層分散液1の作製)ポリエステル樹脂(アルマテ
ックスP−645 三井化学社製)7.5部、メラミン
樹脂(ユーバン20SE)を1.5部、シリコーン樹脂
1部を1,3−ジオキソラン20部に加えて溶解し、こ
れにテイカ社製酸化チタンSMT500SAS(表面処
理は、シリカ処理、アルミナ処理、及びメチルハイドロ
ジェンポリシロキサン処理、平均粒径58nm)3.5
部、アンチモン含有酸化スズ(T−1三菱マテリアル社
製 平均粒径20nm)0.5部を加え、分散機として
サンドミル(芦沢製作所社製サンドミルハードクローム
メッキ仕様、ビーズ;オハラ社製ハイビーD24、充填
率60%、回転数700rpm、1L当たりの実分散時
間10時間、冷却水温;15±5℃)を用いてバッチ式
にて分散した後、1,3−ジオキソランにて二倍に希釈
し、一夜静置後に濾過(フィルター;日本ポール社製リ
ジメッシュフィルター公称濾過精度:5ミクロン、圧
力;5N/cm2)し、表面層分散液1を作製した。
【0118】なお、充填率とは分散器での液面と分散メ
ディアの高さの比をいう。即ち、 充填率=(分散メディア(ガラスビーズ)の高さ)/
(分散液面高さ) である。
【0119】(表面層分散液2の作製)前記酸化チタン
とアンチモン含有酸化スズに換え、アンチモン含有酸化
スズにメチルハイドロジェンポリシロキサンで表面処理
を行った微粒子3.5部とした他は表面層分散液1と同
様にして表面層分散液2を作製した。
【0120】(表面層分散液3の作製)表面層分散液2
に加え、フッ素樹脂微粒子(ルブロンL−2 ダイキン
工業社製)1.0部、フッ素化シリコーン樹脂0.02
部を加え、表面層分散液1と同様に分散して表面層分散
液3を作製した。
【0121】(表面層分散液4の作製)下記「化1」の
6官能アクリル系モノマー20部、下記「化2」の2官
能アクリルモノマー5部、分散前の平均粒径が40nm
の酸化スズ微粒子50部、光重合開始剤として2−メチ
ルチオキサンリン18部、エタノール150部をサンド
ミルにて66時間分散を行なった。
【0122】
【化1】
【0123】
【化2】
【0124】 (表面分散液5の作製) ポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ−300」(三菱ガス化学社製) 10部 フッ素樹脂微粒子 1.0部 平均粒径40nmの酸化ズズ微粒子 10部 フッ素化シリコーン樹脂 0.1部 1,3−ジオキソラン 30部 をサンドミルにて10時間分散して表面層分散液5を得
た。
【0125】実施例1 直径30mm×260.5mmのアミルニウムシリンダ
ー上にメタノール8部、n−ブタノール2部、アルコー
ル可溶性ナイロン(CM−8000 東レ社製)を0.
3μmの乾燥膜厚で中間層を設けた。その上にCu−K
α線のX線回折スペクトル(ブラッグ角2θ±0.2
度)が27.2度に最大回折ピークを有するチタニルフ
タロシアニン化合物2部、ブチラール樹脂1部、酢酸t
−ブチル70部、4−メトキシ−4−メチル−2−ペン
タノン30部をサンドミルを用いて分散した液を浸漬塗
布し、乾燥膜厚約0.3μmの電荷発生層を形成した。
次いで電荷輸送物質(化合物3);0.75部、ポリカ
ーボネート樹脂「ユーピロン−Z300」(三菱ガス化
学社製)1部を1,3ジオキソラン7.5部に溶解した
液を電荷発生層上に浸漬塗布して乾燥膜厚約24μmの
電荷輸送層を形成した。
【0126】その上に表面層分散液1を円形スライドホ
ッパーにて乾燥膜厚3μmの表面層を形成し、100℃
にて70分乾燥して感光体1を作製した。
【0127】
【化3】
【0128】実施例2〜3 実施例1で用いた表面層分散液1の代わりに表面層分散
液2、3を使用した他は実施例1と同様にして感光体
2、感光体3を作製した。
【0129】比較例1 実施例1で用いた表面層分散液1の代わりに表面層分散
液4を、実施例1の電荷輸送層上にスプレー塗布法によ
り塗布して膜を形成し、高圧水銀灯にて800W/cm
2の光強度で60秒間光硬化を行ない、その後110℃
1.5時間熱風乾燥して表面層を得た。この時、得られ
た表面層の膜厚は3μmであった。このようにして作製
した電子写真感光体を感光体4とする。
【0130】比較例2 実施例1で用いた表面層分散液1の代わりに表面層分散
液5を円形スライドホッパーで塗布して膜厚2μmの表
面層を得た。これを感光体5とする。
【0131】比較例3 実施例1で用いた表面層分散液の酸化チタンに替えて、
粒径35nmでメチルハイドロジェンポリシロキサン処
理した酸化チタンにした以外は、分散液1と同一処方
で、回転数を800rpm、20時間分散を行った。こ
れを感光体6とする。
【0132】磁気ブラシの帯電部材として、平均粒径:
25μmのZn−Cuフェライト粒子と、平均粒径:1
0μmのZn−Cuフェライト粒子を、質量比1:0.
05で混合して、それぞれの平均粒径の位置にピークを
有する、平均粒径:25μmのフェライト粒子を、中抵
抗樹脂層でコートした磁性粒子を用いた。
【0133】接触帯電部材は、上述で作製された被覆磁
性粒子、および、これを支持させるための非磁性の導電
スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって
構成され、上記被覆磁性粒子をスリーブ上に、厚さ1m
mにコートして、感光体との間に幅が約5mmの帯電ニ
ップを形成した。また、該磁性粒子保持スリーブと感光
体との間隙は、約500μmとした。さらに、マグネッ
トロールは、スリーブ表面が、感光体表面の周速に対し
て、その2倍の早さで逆方向に摺擦するように、回転さ
れ、感光体と磁気ブラシとが均一に接触するようにし
た。この時、帯電部材の抵抗は、感光体ドラムの代わり
に、アルミニウムシリンダーを接触させ、電圧を100
V印加したときの電流値により、5×105(Ω)であ
った。
【0134】補助帯電器としては、ファーブラシを用い
た。このファーブラシの材料として、ユニチカ社製導電
性レーヨン繊維:REC−Cを用い、これを金属や他の
導電処理された平板に接着し、ファーブラシとした。こ
の時、ファーブラシの抵抗は、前述と同様の測定方法に
より、7×105(Ω)であった。
【0135】評価 各感光体を図1に示した構成を持つ画像形成装置を評価
機とし、一次帯電のDC印加電圧を−600V、AC印
加電圧(Vp−p(V))を1000V、周波数1kH
zを印加した。また、補助帯電器はDCのみで+500
V印加した。現像器は、2成分現像器を用いた。評価と
して、感光体の表面電位の測定と、画像の良否で行っ
た。
【0136】高温高湿(30℃、80%RH)、低温低
湿環境(10℃、20%RH)各環境でA4紙、1万枚
の画像複写を行い、スタート時及び2千コピー毎に画像
の出力を行い、電位特性、画像ムラ、黒ポチ、画像ボケ
欠陥の有無を下記基準で評価した。表2、3に、各感光
体表面層の膜厚1ミクロンあたり吸光度も併せて結果を
示す。
【0137】電位特性 初期電位と2万コピー後の未露光部電位VH、露光部電
位VLを示した。
【0138】画像ムラ 1ドットハーフトーン画像にて、濃度0.2、0.5、
1.0の各ベタ画像を出力し、ムラ欠陥のレベルを◎:
良好、○:軽微なムラ発生、×:画像不良となるムラ発
生、の官能評価を行った。
【0139】黒ポチ画像欠陥 長径が0.4mm以上の黒ポチがA4紙当たり何個ある
かで判定した。尚、黒ポチの長径はビデオプリンター付
き顕微鏡等で測定できる。黒ポチ評価の判定基準は、下
記に示す通りである。
【0140】黒ポチ(1万枚の画像だしを通して) ○・・・0.4mm以上の黒ポチ頻度:全ての複写画像
が3個/A4以下 ×・・・0.4mm以上の黒ポチ頻度:4個/A4以
上、19個/A4以下が1枚以上発生 ××・・0.4mm以上の黒ポチ頻度:20個/A4以
上が1枚以上発生表面層膜厚1μm当たりの吸光度の測
定 表面層分散液を透明なポリエチレンテレフタレートシー
ト状にワイヤーバー等で塗布し、5分間以上の常温乾燥
を行う。乾燥膜厚はDektak3030(SLOAN
TECHNOLOGY Co.製)、吸光度はU−3
500(日立製作所社製)にて測定した。
【0141】画像ボケ 高温高湿(30℃、80%RH)環境にて、各コピー数
毎の画像の解像度試験で、1mm幅に刻まれた細線本数
でしめした。
【0142】◎;8本/mm、○;6本/mm、△;5
本/mm、×;4本/mm以下
【0143】
【表1】
【0144】
【表2】
【0145】
【表3】
【0146】表1〜3に示した通り、表面層の膜厚1μ
mあたりの1000mmの波長に対する吸光度と画像欠
陥、トナーフィルミングレベルには相関関係が存在し、
吸光度が0.08、0.13及び0.20の実施例1、
2、3(感光体1、2、3)では、上記全ての特性が顕
著に改善された。これに比し吸光度が0.25を超える
比較例1、2(感光体4、5)では実施例1、2に比し
電位特性、画像ムラ、黒ポチ特性で問題がある。又、吸
光度0.04の比較例3(感光体6)では、高温高湿環
境下でのランニングテスト途中でボケが発生し、解像力
低下をきたした。
【0147】又、本発明の感光体1、2は上記1万枚の
連続コピー終了後も、良好な電位特性を維持しており、
画像ムラ等画像故障もなく電子写真特性が良好であっ
た。
【0148】上記実施例からも明らかなように、本発明
により、最も厳しいと思われる高温高湿の使用環境にお
いて、黒ポチなどの画像欠陥の発生が著しく改良され、
且つ電子写真特性の良好な電子写真感光体を得ることが
でき、且つ該感光体を用いた画像形成装置、及びプロセ
スカートリッジを提供することができる。
【0149】
【発明の効果】本発明により、感光体の使用期間全体に
わたり、画像むら、黒ポチ、フィルミング等の画像欠陥
を防止できる表面層を有する電子写真感光体、及び該電
子写真感光体を用いた画像形成装置、プロセスカートリ
ッジを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例としての画像形成装置の断面図。
【符号の説明】
1 電子写真感光体(感光体) 2 磁気ブラシ一次帯電部材 3 像露光手段 4 現像器 5 プロセスカートリッジ 6 転写手段 8 ファーブラシ補助帯電器

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体と複数の感光層を有する電
    子写真感光体において、該感光層の最表面層が微粒子を
    含有しており、かつ最表面層の膜厚1μm当たりの吸光
    度が、1000nmの波長に対して0.05以上0.2
    5以下であることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 導電性支持体と感光層及び最表面層とし
    て保護層を有する電子写真感光体において、保護層が微
    粒子を含有しており、かつ保護層の膜厚1μm当たりの
    吸光度が、1000nmの波長に対して0.05以上
    0.25以下であることを特徴とする電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記微粒子が、数平均一次粒径が10n
    m以上200nm以下の金属酸化物粒子であることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記金属酸化物粒子がN型半導体粒子で
    あることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載
    の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記N型半導体粒子が酸化チタン粒子で
    あることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載
    の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記微粒子が酸化スズ粒子であることを
    特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電子写真
    感光体。
  7. 【請求項7】 前記保護層がフッ化エチレン粒子を含有
    していることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に
    記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 前記金属酸化物粒子が表面処理を施され
    ており、且つ表面処理が複数回されていることを特徴と
    する請求項3〜7の何れか1項に記載の電子写真感光
    体。
  9. 【請求項9】 前記金属酸化物粒子が表面処理を施され
    ており、且つ最終表面処理が反応性有機ケイ素化合物に
    よる表面処理であることを特徴とする請求項3〜8の何
    れか1項に記載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 前記反応性有機ケイ素化合物がメチル
    ハイドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする
    請求項9に記載の電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 前記反応性有機ケイ素化合物が下記一
    般式(1)で示される有機ケイ素化合物であることを特
    徴とする請求項9に記載の電子写真感光体。 一般式(1) R−Si−(X)3 (Rはアルキル基、アリール基、Xはメトキシ基、エト
    キシ基、ハロゲン基を示す。)
  12. 【請求項12】 前記一般式(1)のRが炭素数4から
    8までのアルキル基であることを特徴とする請求項11
    に記載の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 前記複数回の表面処理のうち少なくと
    も一回の表面処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニア
    から選択される1種以上の化合物の表面処理であること
    を特徴とする請求項8〜12の何れか1項に記載の電子
    写真感光体。
  14. 【請求項14】 前記微粒子がフッ素原子を有する有機
    ケイ素化合物による表面処理を施されていることを特徴
    とする請求項1〜13の何れか1項に記載の電子写真感
    光体。
  15. 【請求項15】 前記最表面層がポリアミド樹脂を含有
    していることを特徴とする請求項1〜14の何れか1項
    に記載の電子写真感光体。
  16. 【請求項16】 電子写真感光体の周辺に、少なくとも
    帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段を有し、繰り
    返し画像形成を行う画像形成装置において、該電子写真
    感光体が請求項1〜15の何れか1項に記載の電子写真
    感光体であることを特徴とする画像形成装置。
  17. 【請求項17】 電子写真感光体の周辺に、少なくとも
    帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段を有し、繰り
    返し画像形成を行う画像形成装置に用いられるプロセス
    カートリッジにおいて、請求項1〜15の何れか1項に
    記載の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手
    段、転写手段及びクリーニング手段の少なくとも1つを
    一体的に有しており、該画像形成装置に出し入れ可能に
    装着されることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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