JP2001265039A - 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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JP2001265039A
JP2001265039A JP2000071737A JP2000071737A JP2001265039A JP 2001265039 A JP2001265039 A JP 2001265039A JP 2000071737 A JP2000071737 A JP 2000071737A JP 2000071737 A JP2000071737 A JP 2000071737A JP 2001265039 A JP2001265039 A JP 2001265039A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は長期に亘ってクリーニング性能を保
持し、画像不良がなく、良好な電子写真画像を形成でき
る画像形成方法、画像形成装置を提供することにあり、
また該画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジ
を提供することである。 【解決手段】 表面温度が40℃と50℃のウレタンク
リーニングブレードに対するトルク比Tr(50℃のト
ルク値/40℃のトルク値)が1.0以上2.0以下で
ある硬化型樹脂層の保護層を有することを特徴とする電
子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成方法、画
像形成装置、プロセスカートリッジ及び電子写真感光体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体(以下、単に感光
体とも云う)は有機光導電性物質を含有する有機感光体
が最も広く用いられている。有機感光体は可視光から赤
外光まで各種露光光源に対応した材料が開発し易いこ
と、環境汚染のない材料を選択できること、製造コスト
が安いこと等が他の感光体に対して有利な点であるが、
唯一の欠点は機械的強度が弱く、多数枚の複写やプリン
ト時に感光体表面の劣化や傷の発生がある事である。
【0003】又、前記有機感光体は残留トナーの除去に
用いられるクリーニングブレードとの摩擦抵抗が大き
く、前記感光体の表面がクリーニングにより摩耗した
り、或いは感光体表面を著しく傷つけてしまう。このよ
うな問題を解決する1つの方法として、現像剤中に脂肪
酸金属塩を添加し、現像を介して感光体表面に脂肪酸金
属塩の薄層を形成し、クリーニングブレードとの摩擦抵
抗を下げようとする試みがなされた。しかしながら、こ
の方法では従来の有機感光体の表面はこのような機械的
摩耗による膜厚減耗が大きく、脂肪酸金属塩の薄層を形
成したことよる摩擦抵抗の低下も一時的な効果でしかな
かった。
【0004】前記機械的摩耗による膜厚減耗を改善する
方法として、本研究者等は電荷輸送性ポリシロキサン硬
化樹脂層を感光体の表面層として提案してきた(特願平
11−70308号)。この表面層を有する感光体は耐
摩耗特性、及び耐環境特性(温度や湿度に対する静電特
性の変化)は改善されるが、クリーニングブレードとの
摩擦抵抗が大きく、ブレードめくれやクリーニング性能
が低下するといった問題が発生することが判明した。即
ち、このような高強度の表面層を用いた場合には、高寿
命、低摩耗であるために逆に長期にわたって安定なクリ
ーニング性を確保することが課題とされてきた。特に高
温高湿環境ではトナーの流動性が低下するためクリーニ
ング性が低下し、親水性付着物による画像流れ等の問題
が発生し易い。また低温低湿環境ではブレード物性が変
化し、ブレードのバウンディング現象や感光体の摩耗の
増大といった問題が発生した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記問
題を解決し、長期に亘ってクリーニング性能を保持し、
画像不良がなく、良好な電子写真画像を形成できる画像
形成方法、画像形成装置を提供することにあり、また該
画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジを提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記問題
を解決するために検討を重ねた結果、感光体とクリーニ
ングブレードの間に生じる摩擦力の温度依存性を適正な
範囲に調整できる硬化型樹脂層の1種のシロキサン系樹
脂層を有する感光体を用いることにより、環境変動に強
い安定した画像形成を行うことができることを見いだし
た。即ち40℃と50℃のトルク比Trが1.0以上
2.0以下の硬化型樹脂層の保護層を有する感光体を用
いることにより、高温高湿環境(以後HHとも云う)で
の良好なクリーニング性の確保と適度な擦過力の付与に
よる画像不良の抑制、低温低湿環境(以後LLとも云
う)ではクリーニングブレードの安定した振動を維持さ
せることが可能となり、上記課題を解決することが可能
となった。即ち、本発明の目的は下記の構成のいずれか
をとることにより達成されることを見出した。
【0007】1.電子写真感光体の表面温度が40℃と
50℃で測定されたウレタンクリーニングブレードに対
するトルク比Tr(50℃のトルク値/40℃のトルク
値)が1.0以上2.0以下である硬化型樹脂層の保護
層を有することを特徴とする電子写真感光体。
【0008】2.前記硬化型樹脂層が有機ケイ素化合物
と反応性電荷輸送性化合物を含有する塗布液を塗布乾燥
することにより形成されたシロキサン系樹脂層であるこ
とを特徴とする前記1記載の電子写真感光体。
【0009】3.前記有機ケイ素化合物が下記一般式
(1)及び(2)で表される化合物若しくはこれらの加
水分解生成物であることを特徴とする前記1又は2に記
載の電子写真感光体。
【0010】 一般式(1) R1Si(X)3 一般式(2) R12Si(X)2 (式中、R1、R2は炭素数1〜10のアルキル基、アリ
ール基、ビニル基、アミノ基、γ−グリシドキシプロピ
ル基、γ−メタクリルオキシプロピル基、Cn2n+12
4−を表す。nは1〜6の整数、Xは水酸基、又は加
水分解性基を表す。) 4.前記硬化型樹脂層がコロイダルシリカを含有するこ
とを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の電子
写真感光体。
【0011】5.少なくとも電子写真感光体、帯電、像
露光、現像、クリーニングの各工程を有する画像形成方
法において、該クリーニング工程がゴム弾性クリーニン
グブレードを用い、且つ該電子写真感光体として、該電
子写真感光体の表面温度が40℃と50℃で測定された
ウレタンクリーニングブレードに対するトルク比Tr
(50℃のトルク値/40℃のトルク値)が1.0以上
2.0以下である硬化型樹脂層の保護層を有する電子写
真感光体を用いて画像形成を行うことを特徴とする画像
形成方法。
【0012】6.前記電子写真感光体が円筒状電子写真
感光体であり、該電子写真感光体をラインスピード40
0(mm/sec)以上の速度で回転させながら画像形
成を行うことを特徴とする前記5記載の画像形成方法。
【0013】7.前記電子写真感光体のゴム弾性クリー
ニングブレードに対するトルクを初期値の90%以下で
制御しながら画像形成を行うことを特徴とする前記5又
は6に記載の画像形成方法。
【0014】8.少なくとも電子写真感光体、帯電、像
露光、現像、クリーニングの各工程を有する画像形成方
法において、該クリーニング工程がゴム弾性クリーニン
グブレードを用い、且つ該電子写真感光体として、該電
子写真感光体の表面温度が40℃と50℃で測定された
ウレタンクリーニングブレードに対するトルク比Tr
(50℃のトルク値/40℃のトルク値)が1.0以上
2.0以下である硬化型樹脂層の保護層を有する電子写
真感光体であり、該電子写真感光体を20℃以上50℃
以下の範囲に温度制御しながら画像形成を行うことを特
徴とする画像形成方法。
【0015】9.前記電子写真感光体が円筒状電子写真
感光体であり、該電子写真感光体をラインスピード40
0(mm/sec)以上の速度で回転させながら画像形
成を行うことを特徴とする前記8に記載の画像形成方
法。
【0016】10.前記電子写真感光体のゴム弾性クリ
ーニングブレードに対するトルクを初期値の90%以下
で制御しながら画像形成を行うことを特徴とする前記8
又は9に記載の画像形成方法。
【0017】11.少なくとも電子写真感光体、帯電、
像露光、現像、クリーニングの各手段を有する画像形成
装置において、該クリーニング手段がゴム弾性クリーニ
ングブレードを用い、且つ該電子写真感光体として、該
電子写真感光体の表面温度が40℃と50℃で測定され
たウレタンクリーニングブレードに対するトルク比Tr
(50℃のトルク値/40℃のトルク値)が1.0以上
2.0以下である硬化型樹脂層の保護層を有する電子写
真感光体を用いて画像形成を行うことを特徴とする画像
形成装置。
【0018】12.少なくとも電子写真感光体、帯電、
像露光、現像、クリーニングの各手段を有する画像形成
装置において、該クリーニング手段がゴム弾性クリーニ
ングブレードを用い、且つ該電子写真感光体として、該
電子写真感光体の表面温度が40℃と50℃で測定され
たウレタンクリーニングブレードに対するトルク比Tr
(50℃のトルク値/40℃のトルク値)が1.0以上
2.0以下である硬化型樹脂層の保護層を有する電子写
真感光体であり、該電子写真感光体を20℃以上50℃
以下の範囲に温度制御しながら画像形成を行うことを特
徴とする画像形成装置。
【0019】13.電子写真感光体と少なくとも帯電、
像露光、現像、クリーニングの手段を有する画像形成装
置に用いられるプロセスカートリッジにおいて、電子写
真感光体の表面温度が40℃と50℃で測定されたウレ
タンクリーニングブレードに対するトルク比Tr(50
℃のトルク値/40℃のトルク値)が1.0以上2.0
以下である硬化型樹脂層の保護層を有する電子写真感光
体と帯電手段、像露光手段、現像手段、クリーニング手
段のいずれか1つとを一体に組み合わせて有することを
特徴とするプロセスカートリッジ。
【0020】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の感光体とウレタンクリーニングブレードのトルク
は以下のような条件で測定する。
【0021】・トルク測定条件 (1)トルクの測定 トルクの測定はkonica7075ドラムカートリッ
ジの駆動部と接続可能なドラム軸に円筒状電子写真感光
体を固定し、該電子写真感光体に硬度70±1°、反発
弾性35±1%、厚さ2±0.1mm、自由長9±0.
1mmのウレタンクリーニングブレードをカウンター方
向に当接角10±0.5°、線圧20g/cmとなるよ
うに重り荷重方式で当接した。該クリーニングブレード
のエッジ部に画像形成に用いるトナー粒子を塗布し、カ
ウンター方向に回転させる際の起動トルクを測定した。
感光体の表面温度は感光体内部に組み込んだ面状発熱体
により加熱を行うことでコントロールし、表面温度セン
サーにより検出した値である。
【0022】トルク測定器とその設置条件 トルクの測定は、上記ドラム軸にトルクゲージ(TOH
NICHI社製)を連結し、ゲージを回転させて、トル
クゲージより伝達される力により感光体が回転を始める
トルクの最小値の値を求め、本発明における起動トルク
の値とした。
【0023】次に、このような表面物性を有する本発明
感光体の保護層構成について記載する。
【0024】本発明の硬化性樹脂層とは層形成の過程で
モノマー、オリゴマー、又はポリマー等の該樹脂の構成
成分が熱や光等のエネルギーにより、互いに化学反応を
促進し、3次元架橋構造を形成した、耐熱性、耐摩耗
性、硬度の高い樹脂層を云う。このような硬化性樹脂層
の樹脂材料としては例えばエポキシ樹脂、メラミン樹
脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられるが、
本発明では以下に示すようなシロキサン系樹脂層を用い
て本発明の電子写真感光体を作製した。以下該シロキサ
ン系樹脂層を有する電子写真感光体について記載する。
【0025】本発明の硬化性樹脂層(電荷輸送性能を有
する構造単位を含むシロキサン系樹脂層) 本発明の電子写真感光体は電荷輸送性能を有する構造単
位を含むシロキサン系樹脂層を感光層の保護層として構
成することにより達成される。該シロキサン系樹脂層は
下記に詳述する硬化性有機ケイ素化合物等と該有機ケイ
素化合物と反応性を有する反応性電荷輸送性化合物との
組成物を塗布乾燥する事により得ることができる。
【0026】前記硬化性有機ケイ素化合物は代表的には
下記一般式(3)で表される有機ケイ素化合物を原料と
した塗布組成物を塗布乾燥することにより形成される。
これらの原料は親水性溶媒中では加水分解とその後に生
じる縮合反応により、溶媒中で有機ケイ素化合物の縮合
物(オリゴマー)を形成する。これら塗布組成物を塗
布、乾燥することにより、3次元網目構造を形成したシ
ロキサン系樹脂層を形成することができる。
【0027】 一般式(3) (R)n−Si−(X)4-n 式中、Siはケイ素原子、Rは該ケイ素原子に炭素が直
接結合した形の有機基を表し、Xは水酸基又は加水分解
性基を表し、nは0〜3の整数を表す。
【0028】一般式(3)で表される有機ケイ素化合物
において、Rで示されるケイ素に炭素が直接結合した形
の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル
等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェ
ニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポ
キシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロ
キシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロ
キシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプ
ロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル
基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−
アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノ
プロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,
1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシ
ル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、そ
の他ニトロ、シアノ置換アルキル基を挙げられる。特に
はメチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキル基が
好ましい。又Xの加水分解性基としてはメトキシ、エト
キシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、アシルオキシ基が
挙げられる。特には炭素数6以下のアルコキシ基が好ま
しい。
【0029】又一般式(3)で表される有機ケイ素化合
物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のRは同
一でも異なっていても良い。同様に、nが2以下の場
合、複数のXは同一でも異なっていても良い。又、一般
式(3)で表される有機ケイ素化合物を2種以上を用い
るとき、R及びXはそれぞれの化合物間で同一でも良
く、異なっていても良い。
【0030】又前記一般式(3)で表される有機ケイ素
化合物の中でもは、前記一般式(1)及び一般式(2)
で表される有機ケイ素化合物若しくはこれらの加水分解
生成物、或いは該加水分解生成物から得られる縮合物を
使用することが好ましい。前記一般式(1)及び一般式
(2)で表される有機ケイ素化合物若しくはこれらの加
水分解生成物、或いは該加水分解生成物から得られる縮
合物を使用してえられた前記シロキサン系樹脂層は弾性
と剛性を備え、且つゴム弾性クリーニングブレードに対
するトルクの温度依存性が小さいシロキサン系樹脂層を
形成することができる。特に前記一般式(1)と一般式
(2)で表される有機ケイ素化合物の比が1対0.1〜
10の組成で形成されたシロキサン系樹脂層を本発明の
保護層として用いるとゴム弾性クリーニングブレードに
対するトルクの温度依存性が小さい本発明の感光体を得
ることができる。
【0031】前記一般式(1)の有機ケイ素化合物の具
体例としては下記の化合物が挙げられる。
【0032】即ち、トリクロロシラン、クロロメチルト
リクロロシラン、メチルトリクロロシラン、1,2−ジ
ブロモエチルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラ
ン、1,2−ジクロロエチルトリクロロシラン、1−ク
ロロエチルトリクロロシラン、2−クロロエチルトリク
ロロシラン、エチルトリクロロシラン、3,3,3−ト
リフルオロプロピルトリクロロシラン、2−シアノエチ
ルトリクロロシラン、アリルトリクロロシラン、3−ブ
ロモプロピルトリクロロシラン、クロロメチルトリメト
キシシラン、3−クロロプロピルトリクロロシラン、n
−プロピルトリクロロシラン、エトキシメチルジクロロ
シラン、ジメトキシメチルクロロシラン、トリメトキシ
シラン、3−シアノプロピルトリクロロシラン、n−ブ
チルトリクロロシラン、イソブチルトリクロロシラン、
クロロメチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシ
シラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、ペンチ
ルトリクロロシラン、トリメトキシビニルシラン、エチ
ルトリメトキシシラン、3,3,4,4,5,5,6,
6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、4−
クロロフェニルクロロシラン、フェニルトリクロロシラ
ン、シクロヘキシルトリクロロシラン、ヘキシルトリク
ロロシラン、トリス(2−クロロエトキシ)シラン、
3、3、3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラ
ン、2−シアノエチルトリメトキシシラン、トリエトキ
シクロロシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、トリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラ
ン、ベンジルトリクロロシラン、p−トリルトリクロロ
シラン、6−トリクロロシリル−2−ノルボルネン、2
−トリクロロシリルノルボルネン、メチルトリアセトキ
シシラン、ヘプチルトリクロロシラン、クロロメチルト
リエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、メチル
トリエトキシシラン、メチルトリス(2−アミノエトキ
シ)シラン、β−フェネチルトリクロロシラン、トリア
セトキシビニルシラン、2−(4−シクロヘキシルエチ
ル)トリクロロシラン、エチルトリアセトキシシラン、
3−トリフルオロアセトキシプロピルトリメトキシシラ
ン、オクチルトリクロロシラン、トリエトキシビニルシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエ
チルアミノプロピル)トリメトキシシラン、クロロメチ
ルフェニルエチルトリクロロシラン、2−フェニルプロ
ピルトリクロロシラン、4−クロロフェニルトリメトキ
シシラン、フェニルトリメトキシシラン、ノニルトリク
ロロシラン、2−シアノエチルトリエトキシシラン、ア
リルトリエトキシシラン、3−アリルチオプロピルトリ
メトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、3
−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−アリルアミ
ノプロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシ
シラン、ヘキシルトリメトキシシラン、3−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロペノキシ
シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、デシルトリクロロシラン、ビス(エチルメチルケト
オキシム)メトキシメチルシラン、3−モルフォリノプ
ロピルトリメトキシシラン、3−ピペラジノプロピルト
リメトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチ
ルトリス(2−メトキシエトキシシラン)、2−(2−
アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラン、3−
[2−(2−アミノエチルアミノエチルアミノ)プロピ
ル]トリエトキシシラン、トリス(1−メチルビニロキ
シ)ビニルシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキ
シルエチル)トリメトキシシラン、トリイソプロポキシ
ビニルシラン、トリス(2−メトキシエトキシ)ビニル
シラン、ジイソプロポキシエチルメチルケトオキシムメ
チルシラン、3−ピペリジノプロピルトリメトキシシラ
ン、ペンチルトリエトキシシラン、4−クロロフェニル
トリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビ
ス(エチルメチルケトオキシム)メチルイソプロポキシ
シラン、ビス(エチルメチルケトオキシム)−2−メト
キシエトキシメチルシラン、3−(2−メチルピペリジ
ノプロピル)トリメトキシシラン、3−シクロヘキシル
アミノプロピルトリメトキシシラン、O,O′−ジエチ
ル S−(2−トリエトキシシリルエチル)ジチオフォ
スフェート、ベンジルトリエトキシシラン、6−トリエ
トキシシリル−2−ノルボルネン、3−ベンジルアミノ
プロピルトリメトキシシラン、メチルトリス(エチルメ
チルケトオキシム)シラン、ビス(エチルメチルケトオ
キシム)ブトキシメチルシラン、メチルトリス(N,N
−ジエチルアミノキシ)シラン、テトラデシルトリクロ
ロシラン、オクチルトリエトキシシラン、フェニルトリ
ス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−(ビニルベン
ジルアミノプロピル)トリメトキシシラン、N−(3−
トリエトキシシリルプロピル)−p−ニトロベンズアミ
ド、3−(ビニルベンジルアミノプロピル)トリエトキ
シシラン、オクタデシルトリクロロシラン、ドデシルト
リエトキシシラン、ドコシルトリクロロシラン、オクタ
デシルトリエトキシシラン、ジメチルオクタデシル−3
−トリメトキシルシリルプロピルアンモニウムクロライ
ド、1,2−ビス(メチルジクロロシリル)エタン等が
挙げられる。
【0033】前記一般式(2)の有機ケイ素化合物の具
体例としては下記の化合物が挙げられる。
【0034】クロロメチルメチルジクロロシラン、ジメ
チルジクロロシラン、エチルジクロロシラン、メチルビ
ニルジクロロシラン、エチルメチルジクロロシラン、ジ
メトキシメチルシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジ
ビニルジクロロシラン、メチル−3,3,3−トリフル
オロプロピルジクロロシラン、アリルメチルジクロロシ
ラン、3−クロロプロピルメチルジクロロシラン、ジエ
チルジクロロシラン、メチルプロピルジクロロシラン、
ジエトキシシラン、3−シアノプロピルメチルジクロロ
シラン、ブチルメチルジクロロシラン、ビス(2−クロ
ロエトキシ)メチルシラン、ジエトキシメチルシラン、
フェニルジクロロシラン、ジアリルジクロロシラン、ジ
メトキシメチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシ
ラン、メチルペンチルジクロロシラン、3−クロロプロ
ピルジメトキシメチルシラン、クロロメチルジエトキシ
シラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキシ−3−
メルカプトプロピルメチルシラン、3,3,4,4,
5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルメチルジク
ロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、ジアセト
キシメチルビニルシラン、シクロヘキシルメチルジクロ
ロシラン、ヘキシルメチルジクロロシラン、ジエトキシ
メチルビニルシラン、ヘキシルメチルジクロロシラン、
ジエトキシメチルビニルシラン、フェニルビニルジクロ
ロシラン、6−メチルジクロロシリル−2−ノルボルネ
ン、2−メチルジクロロシリルノルボルネン、3−メタ
クリロキシプロピルメチルジクロロシラン、ジエトキシ
ジビニルシラン、ヘプチルメチルジクロロシラン、ジブ
チルジクロロシラン、ジエトキシジエチルシラン、ジメ
チルジプロポキシシラン、3−アミノプロピルジエトキ
シメチルシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピ
ル)ジメトキシメチルシラン、アリルフェニルジクロロ
シラン、3−クロロプロピルフェニルジクロロシラン、
メチル−β−フェネチルジクロロシラン、ジメトキシメ
チルフェニルシラン、2−(4−シクロヘキセニルエチ
ル)メチルジクロロシラン、メチルオクチルジクロロシ
ラン、ジエトキシエチルメチルケトオキシムメチルシラ
ン、2−(2−アミノエチルチオエチル)ジエトキシメ
チルシラン、O,O′−ジエチル S−(2−トリメチ
ルシリルエチル)ジチオフォスフェート、O,O′−ジ
エチルS−(2−トリメトキシシリルエチル)ジチオフ
ォスフェート、t−ブチルフェニルジクロロシラン、3
−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、3
−(3−シアノプロピルチオプロピル)ジメトキシメチ
ルシラン、3−(2−アセトキシエチルチオプロピル)
ジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチル−2−ピペ
リジノエチルシラン、ジメトキシメチル−3−ピペラジ
ノプロピルシラン、ジブトキシジメチルシラン、ジメト
キシ−3−(2−エトキシエチルチオプロピル)メチル
シラン、3−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチル
シラン、ジエチル−2−トリメチルシリルメチルチオエ
チルフォスファイト、ジエトキシメチルフェニルシラ
ン、デシルメチルジクロロシラン、ビス(エチルメチル
ケトオキシム)エトキシメチルシラン、ジエトキシ−3
−グリシドキシプロピルメチルシラン、3−(3−アセ
トキシプロピルチオ)プロピルジメトキシメチルシラ
ン、ジメトキシメチル−3−ピペリジノプロピルシラ
ン、ジプロポキシエチルメチルケトオキシムメチルシラ
ン、ジフェニルジクロロシラン、ジフェニルジフルオロ
シラン、ジフェニルシランジオール、ジヘキシルジクロ
ロシラン、ビス(エチルメチルケトオキシム)メチルプ
ロポキシシラン、ジメトキシメチル−3−(4−メチル
ピペリジノプロピル)シラン、ドデシルメチルジクロロ
シラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジメトキシフェ
ニル−2−ピペリジノエトキシシラン、ジメトキシメチ
ル−3−(3−フェノキシプロピルチオプロピル)シラ
ン、ジアセトキシジフェニルシラン、ジエトキシジフェ
ニルシラン、ジエトキシドデシルメチルシラン、メチル
オクタデシルジクロロシラン、ジフェニルメトキシ−2
−ピペリジノエトキシシラン、ドコシルメチルジクロロ
シラン、ジエトキシメチルオクタデシルシラン等が挙げ
られる。
【0035】前記シロキサン系樹脂層は更に、下記一般
式(4)で示された電荷輸送性化合物と前記有機ケイ素
化合物又は該縮合物等との縮合反応により、該シロキサ
ン系樹脂層を電荷輸送性を有する構造単位を含むシロキ
サン系樹脂層にする事により、該樹脂層の残留電位上昇
を小さく抑えることができる。
【0036】一般式(4) B−(R1−ZH)m 式中、Bは電荷輸送性能を有する構造単位を含む1価又
は多価の基を表し、R 1は単結合又は2価のアルキレン
基を表し、Zは酸素原子、硫黄原子又はNHを表し、m
は1〜4の整数を表す。
【0037】一般式(4)のBは電荷輸送性化合物構造
を含む1価以上の基である。ここでBが電荷輸送性化合
物構造を含むとは、一般式(4)中の(R1−ZH)基
を除いた化合物構造が電荷輸送性能を有しているか、又
は前記一般式(4)中の(R 1−ZH)基を水素原子で
置換したBHの化合物が電荷輸送性能を有する事を意味
する。
【0038】尚、前記の電荷輸送性化合物とは電子或い
は正孔のドリフト移動度を有する性質を示す化合物であ
り、又別の定義としてはTime−Of−Flight
法などの電荷輸送性能を検知できる公知の方法により電
荷輸送に起因する検出電流が得られる化合物として定義
できる。
【0039】前記シロキサン系樹脂層中に5nm〜50
0nmの無機金属酸化物粒子を含有させることが好まし
い。即ち、前記シロキサン系樹脂層は水酸基或いは加水
分解性基を有する有機ケイ素化合物、又は該有機ケイ素
化合物の縮合生成物と水酸基を有する電荷輸送性能化合
物、及び5nm〜500nmの無機金属酸化物粒子を含
有する組成物と塗布、乾燥させて得られる電荷輸送性を
有する複合化された樹脂層が好ましい。
【0040】前記5nmから500nmの金属酸化物粒
子は通常は液相法によって合成される。金属原子の例と
してはSi、Ti、Al、Cr、Zr、Sn、Fe、M
g、Mn、Ni、Cuなどが挙げられる。これらの金属
酸化物粒子はコロイド粒子として得ることができる。
【0041】前記金属酸化物粒子のコロイド粒子は通常
次の一般式で表される金属アルコキシド又は金属アリー
ルオキシド等の金属オキシドより合成することができ
る。
【0042】M(OR)4 Mは金属原子、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリ
ール基、フェニル基、ベンジル基を表す。
【0043】該コロイド粒子はゾル−ゲル工程を経て得
ることができる。ゾル−ゲル工程において、はじめに、
ゾルは触媒の存在下アルコール/水性溶媒中に金属オキ
シドを懸濁することによって得られる。該溶液中の金属
オキシドは加水分解を受けて、ゲル構造に縮合する。ゲ
ルは縮合され、沈殿した金属酸化物粒子のコロイド粒子
を形成する。
【0044】又、前記金属酸化物粒子は該粒子表面に前
記有機ケイ素化合物と反応性を有する化合物基を有する
ことが好ましい。該反応性を有する化合物基としては、
例えば水酸基、アミノ基等が挙げられる。このような反
応性基を有する金属酸化物粒子を用いることにより、本
発明の保護層は前記シロキサン系樹脂と該金属酸化物粒
子表面が化学結合をした複合化されたシロキサン系樹脂
層を形成し、強度と弾性を増強した樹脂層となり、該シ
ロキサン系樹脂層を感光体の保護層として用いるとブレ
ードクリーニング等の擦過に対して摩耗しにくい、電子
写真特性の良好な膜を形成する。
【0045】前記水酸基又は加水分解性基を有する有機
ケイ素化合物、及び水酸基又は加水分解性基を有する有
機ケイ素化合物から形成された縮合物との総量(H)と
前記一般式(4)の化合物の量(I)の組成比として
は、質量比で100:3〜50:100であることが好
ましく、より好ましくは100:10〜50:100の
間である。
【0046】また前記金属酸化物粒子の添加量(J)は
前記総量(H)+化合物の量(I)の総質量100部に
対し(J)を1〜30質量部を用いることが好ましい。
【0047】前記総量(H)成分が前記の範囲内で使用
されると、本発明の感光体表面層の硬度が高く且つ弾力
性がある。一方、前記化合物の量(I)が前記の範囲内
で使用されると感度や残留電位特性等の電子写真特性が
良好であり、前記感光体表面層の硬度が高い。
【0048】前記シロキサン系樹脂層を有する感光体と
前記クリーニングブレードとのトルク温度依存性を小さ
くするには、シロキサン系樹脂層中に相対的に有機基成
分の含有量を増やし、或いは硬化条件を変化させて架橋
構造を適正化し、膜の弾性変形を低減させることが有効
である。たとえば二官能のシランのように有機基を複数
持つシランや前記一般式で示された反応性の電荷輸送性
化合物を用いて、電荷輸送性基を持つ構造をシロキサン
系樹脂構造中に組み込むことにより、トルクの温度依存
性を低減させることができる。又、前記シロキサン系樹
脂層製造時に用いる硬化触媒の種類を選択することによ
ってもトルク温度依存性を小さくすることができる。更
には前記シロキサン系樹脂層の製造過程の乾燥温度を8
0℃以上の高温で行うこと、更に乾燥後のシロキサン系
樹脂層を30℃〜100℃で数時間以上の再加熱を行う
こと等が好ましい。
【0049】前記のシロキサン系樹脂層を形成するには
縮合反応を促進するために縮合触媒としては以下のよう
な縮合触媒が前記トルク依存性を小さくする為に好まし
い。
【0050】具体的な縮合触媒としては酸、金属酸化
物、金属塩、金属キレート化合物、アルキルアミノシラ
ン化合物など従来シリコンハードコート材料に用いられ
てきた公知の触媒を用いることができるが、燐酸、酢酸
の他、チタンキレートやアルミニウムキレート及びスズ
有機酸塩(スタンナスオクトエート、ジブチルチンジア
セテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンメ
ルカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジブ
チルチンマリエート等)等が好ましい。
【0051】以下に前記一般式(4)で表される好まし
い化合物例をあげるが、本発明においては下記化合物に
は限定されない。
【0052】
【化1】
【0053】
【化2】
【0054】
【化3】
【0055】前記シロキサン系樹脂層には酸化防止剤を
含有させることが好ましい。該酸化防止剤とは、その代
表的なものは電子写真感光体中ないしは感光体表面に存
在する自動酸化性物質に対して、光、熱、放電等の条件
下で酸素の作用を防止ないし、抑制する性質を有する物
質である。詳しくは下記の化合物群が挙げられる。
【0056】(1)ラジカル連鎖禁止剤 ・フェノール系酸化防止剤 ヒンダードフェノール系 ・アミン系酸化防止剤 ヒンダードアミン系 ジアリルジアミン系 ジアリルアミン系 ・ハイドロキノン系酸化防止剤 (2)過酸化物分解剤 ・硫黄系酸化防止剤(チオエーテル類) ・燐酸系酸化防止剤(亜燐酸エステル類) 上記酸化防止剤のうちでは、(1)のラジカル連鎖禁止
剤が良く、特にヒンダードフェノール系或いはヒンダー
ドアミン系酸化防止剤が好ましい。又、2種以上のもの
を併用してもよく、例えば(1)のヒンダードフェノー
ル系酸化防止剤と(2)のチオエーテル類の酸化防止剤
との併用も良い。更に、分子中に上記構造単位、例えば
ヒンダードフェノール構造単位とヒンダードアミン構造
単位を含んでいるものでも良い。
【0057】前記酸化防止剤の中でも特にヒンダードフ
ェノール系、ヒンダードアミン系酸化防止剤が高温高湿
時のカブリの発生や画像ボケ防止に特に効果がある。
【0058】ヒンダードフェノール系或いはヒンダード
アミン系酸化防止剤のシロキサン系樹脂層中の含有量は
0.01〜20質量%が好ましい。0.01質量%未満
だと高温高湿時のカブリや画像ボケに効果がなく、20
質量%より多い含有量ではシロキサン系樹脂層中の電荷
輸送能の低下がおこり、残留電位が増加しやすくなり、
又膜強度の低下が発生する。
【0059】又、前記酸化防止剤は下層の電荷発生層或
いは電荷輸送層、中間層等にも必要により含有させて良
い。これらの層への前記酸化防止剤の添加量は各層に対
して0.01〜20質量%が好ましい。
【0060】ここでヒンダードフェノールとはフェノー
ル化合物の水酸基に対しオルト位置に分岐アルキル基を
有する化合物類及びその誘導体を云う(但し、水酸基が
アルコキシに変成されていても良い)。
【0061】ヒンダードアミン系とはN原子近傍にかさ
高い有機基を有する化合物である。かさ高い有機基とし
ては分岐状アルキル基があり、例えばt−ブチル基が好
ましい。例えば下記構造式で示される有機基を有する化
合物類が好ましい。
【0062】
【化4】
【0063】式中のR13は水素原子又は1価の有機基、
14、R15、R16、R17はアルキル基、R18は水素原
子、水酸基又は1価の有機基を示す。
【0064】ヒンダードフェノール部分構造を持つ酸化
防止剤としては、例えば特開平1−118137号(P
7〜P14)記載の化合物が挙げられるが本発明はこれ
に限定されるものではない。
【0065】ヒンダードアミン部分構造を持つ酸化防止
剤としては、例えば特開平1−118138号(P7〜
P9)記載の化合物も挙げられるが本発明はこれに限定
されるものではない。
【0066】有機リン化合物としては、例えば、一般式
RO−P(OR)−ORで表される化合物で代表的なも
のとして下記のものがある。尚、ここにおいてRは水素
原子、各々置換もしくは未置換のアルキル基、アルケニ
ル基又はアリール基を表す。
【0067】有機硫黄系化合物としては、例えば、一般
式R−S−Rで表される化合物で代表的なものとして下
記のものがある。尚、ここにおいてRは水素原子、各々
置換もしくは未置換のアルキル基、アルケニル基又はア
リール基を表す。
【0068】以下に代表的な酸化防止剤の化合物例を挙
げる。
【0069】
【化5】
【0070】
【化6】
【0071】
【化7】
【0072】
【化8】
【0073】
【化9】
【0074】次に、前記保護層以外の本発明の感光体構
成について記載する。本発明の電子写真感光体の層構成
は、特に限定はないが、電荷発生層、電荷輸送層、或い
は電荷発生・電荷輸送層(電荷発生と電荷輸送の機能を
同一層に有する層)等の感光層とその上に保護層を塗設
した構成をとるのが好ましい。
【0075】以下に本発明に用いられる感光体の構成に
ついて記載する。 導電性支持体 本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシー
ト状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置
をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の
方が好ましい。
【0076】本発明の円筒状導電性支持体とは回転する
ことによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒
状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ
0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好まし
い。この真円度及び振れの範囲を超えると、良好な画像
形成が困難になる。
【0077】導電性の材料としてはアルミニウム、ニッ
ケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸
化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又
は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用
することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗
103Ωcm以下が好ましい。
【0078】本発明で用いられる導電性支持体は、その
表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを
用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム
酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等
の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最
も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場
合、硫酸濃度は100〜200g/l、アルミニウムイ
オン濃度は1〜10g/l、液温は20℃前後、印加電
圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定される
ものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常2
0μm以下、特に10μm以下が好ましい。
【0079】中間層 本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤ
ー機能を備えた中間層を設けることもできる。
【0080】本発明においては導電性支持体と前記感光
層のとの接着性改良、或いは該支持体からの電荷注入を
防止するために、該支持体と前記感光層の間に中間層
(下引層も含む)を設けることもできる。該中間層の材
料としては、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビ
ニル樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの
2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられる。これら下引
き樹脂の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく
できる樹脂としてはポリアミド樹脂が好ましい。又、こ
れら樹脂を用いた中間層の膜厚は0.01〜0.5μm
が好ましい。
【0081】又本発明に最も好ましく用いられる中間層
はシランカップリング剤、チタンカップリング剤等の有
機金属化合物を熱硬化させた硬化性金属樹脂を用いた中
間層が挙げられる。硬化性金属樹脂を用いた中間層の膜
厚は、0.1〜2μmが好ましい。
【0082】感光層 本発明の感光体の感光層構成は前記中間層上に電荷発生
機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感
光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電
荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL層)に分離し
た構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ること
により繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御で
き、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやす
い。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(C
GL)、その上に電荷輸送層(CTL層)の構成を取る
ことが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の順
が負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好ま
しい感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光
体構成である。
【0083】以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成
について説明する。 電荷発生層 電荷発生層:電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を
含有する。その他の物質としては必要によりバインダー
樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
【0084】電荷発生物質(CGM)としては公知の電
荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフ
タロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニ
ウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り
返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGM
は複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位
構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を
有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙
げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θ
が27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシア
ニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイ
ミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣
化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができ
る。
【0085】電荷発生層にCGMの分散媒としてバイン
ダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用
いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマ
ール樹脂、ブチラール樹脂、シリコン樹脂、シリコン変
性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バ
インダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹
脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。
これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う
残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は
0.01μm〜2μmが好ましい。
【0086】電荷輸送層 電荷輸送層:電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及
びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。
その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤
を含有しても良い。
【0087】電荷輸送物質(CTM)としては公知の電
荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばト
リフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル
化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用
いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当な
バインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これら
の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくで
きるCTMは高移動度で、且つ組み合わされるCGMと
のイオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性
を有するものであり、好ましくは0.25(eV)以下
である。
【0088】CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは
表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
【0089】電荷輸送層(CTL層)に用いられる樹脂
としては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタク
リル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニ
ルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、
フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、
ポリカーボネート樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂並
びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を
含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−
N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げら
れる。
【0090】これらCTLのバインダーとして最も好ま
しいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネ
ート樹脂はCTMの分散性、電子写真特性を良好にする
ことにおいて、最も好ましい。バインダー樹脂と電荷輸
送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し
10〜200質量部が好ましい。又、電荷輸送層の膜厚
は10〜40μmが好ましい。
【0091】保護層 感光体の保護層として、前記シロキサン系樹脂層を設け
ることにより、本発明の最も好ましい層構成を有する感
光体を得ることができる。
【0092】本発明の中間層、感光層、保護層等の層形
成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルア
ミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパ
ノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジ
アミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロ
ヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホ
ルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,
2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタ
ン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレ
ン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキ
ソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノ
ール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジ
メチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられ
る。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジク
ロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケ
トン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単
独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもでき
る。
【0093】次に本発明の電子写真感光体を製造するた
めの塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、
円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光
層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないた
め、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は
円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗
布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお本発明
の保護層は前記円形量規制型塗布加工方法を用いるのが
最も好ましい。前記円形量規制型塗布については例えば
特開昭58−189061号公報に詳細に記載されてい
る。
【0094】本発明の電子写真感光体は電子写真複写
機、レーザープリンター、LEDプリンター及び液晶シ
ャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適応する
が、更に、電子写真技術を応用したディスプレー、記
録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く
適用することができる。
【0095】次に、本発明の電子写真感光体を適用する
画像形成方法、画像形成装置について、例を挙げて説明
する。
【0096】・帯電前露光工程(直前の画像形成で感光
体上に残留する電荷を消去する為の露光):帯電前露光
工程としてはLED等による光照射が用いられる。帯電
前露光は感光体の応答の遅れによる残留電位の上昇や露
光パターンに起因するメモリーの発生を抑制できる。但
し、本発明の電子写真感光体は帯電前露光のない系でも
長期に亘って安定した画像を得ることができる。
【0097】・帯電工程:コロナ帯電、接触帯電方式の
いずれも好適に用いることができる。特に接触帯電方式
は直接帯電部材が電子写真感光体と接触するため、感光
体がダメージを受けやすく、本発明の感光体の効果が顕
著に現れる。感光体上への帯電電位は使用する感光体に
より適宜決定されるが、帯電電圧で300〜1500V
になるようにこの帯電工程で帯電される。
【0098】・像露光工程:露光光源は白色光、LE
D、LDいずれも好適に用いることができるが、露光量
が大きくなりすぎると残留電位が上昇し易くなり、本発
明の感光体の効果が顕著に現れる。デジタル画像の場合
は像露光光源はLED、LDが好ましい。
【0099】・現像工程:現像工程には一成分、二成分
のいずれの現像剤も使用可能であり、磁性、非磁性トナ
ーのいずれも好適に用いることができる。特に前記像露
光工程から該現像工程までのプロセス時間が短い高速の
画像形成方法や画像形成装置、或いは直径の小さい円筒
状感光体を用いた画像形成方法や画像形成装置におい
て、高硬度で且つ時間応答性が良好な本発明の感光体は
その特徴を発揮することができる。
【0100】即ち、本発明の感光体を用いた画像形成方
法、画像形成装置の1つは該感光体上に像露光工程で像
露光後、次の現像工程において、現像が開始されるまで
の時間が100m/sec以下の画像形成方法、画像形
成装置を特徴とする。該画像形成方法、画像形成装置は
A4紙40枚以上の高速複写機やプリンターや、直径3
0mmφ以下の円筒状感光体を用いた小型の複写機やプ
リンターを設計しても微細画像を忠実に作製することを
可能にする。
【0101】・転写工程:転写工程にはコロナ転写、ロ
ーラー転写、中間転写体を用いる転写方式のいずれも好
適に用いられるが、コロナ転写では紙粉の静電的な付着
が起こりやすくなるため本発明の感光体の効果が顕著に
現れる。
【0102】・分離工程:特に大径の円筒状支持体に形
成された電子写真感光体では分離性が劣るため、爪分離
が有効である。しかしながら爪分離方式では電子写真感
光体が分離爪の接触により発生する爪傷の影響を受けや
すいため、本発明の電子写真感光体は爪分離のプロセス
においては顕著な効果を示す。
【0103】・クリーニング工程:通常クリーニングブ
レードが好適に用いられ、更にクリーニングの補助部材
としてファーブラシやローラーを用いることができる。
クリーニング条件は感光体の減耗に大きく影響するた
め、本発明の電子写真感光体を用いることにより、幅広
いクリーニング工程に対応することができる。
【0104】・定着工程:加熱定着が好ましい。例えば
加熱ローラー定着、フラッシュ定着等が用いられる。
【0105】本発明の感光体が適用される画像形成方法
は上記に記した画像形成工程を基本として、応用、展開
したプロセスにも適用される。
【0106】たとえば、カラー現像では帯電器、或いは
現像器が複数感光体周辺に配置される画像形成方法にも
本発明の感光体は適用される。
【0107】又、転写工程では中間転写体を使用するよ
うな工程にも適用される。クリーニング工程ではクリー
ニングの補助機構や紙粉除去機能を有する工程が付加さ
れてもよい。
【0108】・クリーニングブレードの特性と当接条件 本発明のクリーニング工程では感光体に圧接配置された
ゴム弾性クリーニングブレード部材を備えたクリーニン
グ手段を用いて、転写されず感光体上に残留したトナー
をクリーニングする。以下、図1のクリーニングの機構
を説明する図を用いて説明する。
【0109】本発明では前記ゴム弾性クリーニングブレ
ードを感光体の回転方向に対し、カウンター方向に当接
する。前記ゴム弾性クリーニングブレード自由長Lは図
1に示すように支持部材191の端部から変形前のブレ
ードの先端点の長さを表す。該自由長の好ましい値とし
てはL=6〜15mm、である。前記ゴム弾性クリーニ
ングブレードの厚さは0.5〜10mmが好ましい。
【0110】当接荷重Pはブレード26Aを感光体ドラ
ム21に当接させたときの圧接力P′の法線方向ベクト
ル値である。
【0111】又当接角θは感光体の当接点Aにおける接
線Xと変形前のブレード(図面では点線で示した)との
なす角を表す。172は支持部材を固定するための固定
ねじ、193は荷重バネを示す。
【0112】前記ゴム弾性クリーニングブレードの当接
条件は、クリーニング性を向上させる観点から当接荷重
P:5〜50g/cmの線圧で当接することが好まし
い。線圧が5g/cm未満だとトナーのすり抜けが発生
しやすくなり、50g/cmより大きいとブレードメク
レが発生し易くなる。
【0113】なおクリーニング工程の前段階において
は、クリーニングを容易にするために感光体表面を除電
する除電工程を付加する事が好ましい。この除電工程
は、例えば交流コロナ放電を生じさせる除電器により行
われる。
【0114】本発明に用いられるゴム弾性クリーニング
ブレードの硬度は65°〜75°、反発弾性が15%〜
60%(20℃、50±5%RHの条件下)のゴム弾性
体が好ましい。反発弾性が15%未満だとブレードのバ
ウンディングが起こり易くなり、低温環境でのクリーニ
ング性の確保が難しく、75%を越えると逆にブレード
の追随性が大きくなりブレードメクレが発生し易くなる
(前記クリーニングブレードに用いられる弾性体ゴムブ
レードの物性値;硬度と反発弾性はJISA硬度及び反
発弾性として、JISK6301の加硫ゴム物理試験方
法に基づいて測定される)。
【0115】本発明に用いられるゴム弾性クリーニング
ブレードの材質としてはウレタンゴム、シリコンゴム、
フッソゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム等が知
られているが、これらの内、ウレタンゴムは他のゴムに
比して摩耗特性が優れている点で特に好ましい。例え
ば、特開昭59−30574号に記載のポリカプロラク
トンエステルとポリイソシアネートとを反応硬化せしめ
て得られるウレタンゴム等が好ましい。
【0116】本発明の前記トルク温度依存性が小さい電
子写真感光体はクリーニング性が低下する400mm/
sec以上のラインスピードの高速プロセスで更に有効
であり、また滑材併用によるトルク低減策や感光体の温
度制御で更に長期にわたって安定した画像形成を行うこ
とができる。
【0117】以下、滑剤の供給の方法、感光体の温度制
御について記載する。本発明の前記トルク温度依存性が
小さいシロキサン系樹脂層を有する電子写真感光体は脂
肪酸金属塩との親和性が特異的に向上し、感光体表面に
均一に脂肪酸金属塩の薄膜を効果的に形成できる。この
感光体表面に画像形成時に均一に脂肪酸金属塩の薄膜を
形成する事により、本発明の前記シロキサン系樹脂層を
有する感光体のクリーニングブレードに対するトルクが
画像形成が進行するにつれて徐々に低下し、クリーニン
グ性が安定してくる。本発明の感光体の使用初期のトル
クTsに対し画像形成が進行した時の前記トルクTmの
比Tm/Tsは0.9以下で画像形成が行われるのが好
ましい。このような本発明の感光体のクリーニングブレ
ードに対するトルクの条件を効果的に形成する技術の具
体的な実現手段として次に記載する。
【0118】即ち、 現像剤中に脂肪酸金属塩を含有させる。
【0119】感光体表面層に脂肪酸金属塩を含有させ
る。 クリーニング補助部材を介して脂肪酸金属塩を感光体
表面に供給する。
【0120】前記脂肪酸金属塩は一般に炭素数10以上
の飽和又は不飽和脂肪酸の金属塩が好ましい。たとえば
ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸インジウム、
ステアリン酸ガリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン
酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
ナトリウム、パルチミン酸アルミニウム、オレイン酸ア
ルミニウム等が挙げられ、より好ましくはステアリン酸
金属塩である。
【0121】本発明では脂肪酸金属塩の中でも特にフロ
ーテスターの流出速度が高い脂肪酸金属塩は劈開性が高
く、本発明の前記感光体表面でより効果的に脂肪酸金属
塩の層を形成することができる。流出速度の範囲として
は1×10-7以上1×10-1以下が好ましく、5×10
-4以上1×10-2以下であると最も好ましい。フローテ
スターの流出速度の測定は島津フローテスター「CFT
−500」(島津製作所(株)製)を用いて測定した。
【0122】次に脂肪酸金属塩の各供給手段について記
載する。現像剤中に脂肪酸金属塩を含有させる場合は、
トナーの後処理工程でトナー中に脂肪酸金属塩を混合攪
拌して分散させるのが好ましい。添加量はトナーの粒径
等にも依存するが、一般的なトナーの粒径2〜15μm
(体積平均粒径)では0.01〜1質量%が好ましい。
脂肪酸金属塩が0.01質量%以下だとトナー表面から
感光体表面への移行が不十分となり感光体表面に薄膜を
形成することが難しい。また1質量%以上だと感光体表
面に形成された脂肪酸金属塩薄膜への紙粉の付着が増大
し、画像ボケが発生しやすくなる。
【0123】又、トナーへの流動性付与の観点から、無
機微粒子、有機微粒子をトナーに添加し混合攪拌処理を
繰り返すことが好ましい。この場合、特に無機微粒子の
使用が好ましく、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機
酸化物粒子の使用が好ましく、更に、これら無機微粒子
はシランカップリング剤やチタンカップリング剤等によ
って疎水化処理されていることが好ましい次に本感光体
保護層に脂肪酸金属塩を含有させる場合は以下に記すよ
うな本発明の保護層の塗布溶液中に分散或いは溶解させ
て塗布、乾燥させればよい。該感光体表面層中の脂肪酸
金属塩の存在量は0.1質量%〜10質量%が好まし
い。脂肪酸金属塩が0.01質量%以下だと十分な効果
が得られない。また10質量%以上だと感光体表面への
紙粉の付着が増大し、画像ボケが発生しやすくなる。
【0124】次に、クリーニング補助部材を介して脂肪
酸金属塩を感光体表面に供給する場合を説明する。
【0125】本発明に適用される画像形成方法、及び画
像形成装置の実施の形態について、以下に説明する。
【0126】図2は本発明の画像形成装置の全体の構成
を示す概要構成図である。図2に示す画像形成装置は、
デジタル方式による画像形成装置であって、画像読取り
部A、画像処理部B(図示省略)、画像形成部C、転写
紙搬送手段としての転写紙搬送部Dから構成されてい
る。
【0127】画像読取り部Aの上部には原稿を自動搬送
する自動原稿送り手段が設けられていて、原稿載置台1
1上に載置された原稿は原稿搬送ローラ12によって1
枚宛分離搬送され読み取り位置13aにて画像の読み取
りが行われる。原稿読み取りが終了した原稿は原稿搬送
ローラ12によって原稿排紙皿14上に排出される。
【0128】一方、プラテンガラス13上に置かれた場
合の原稿の画像は走査光学系を構成する照明ランプ及び
第1ミラーから成る第1ミラーユニット15の速度vに
よる読み取り動作と、V字状に位置した第2ミラー及び
第3ミラーから成る第2ミラーユニット16の同方向へ
の速度v/2による移動によって読み取られる。
【0129】読み取られた画像は、投影レンズ17を通
してラインセンサである撮像素子CCDの受光面に結像
される。撮像素子CCD上に結像されたライン状の光学
像は順次電気信号(輝度信号)に光電変換されたのちA
/D変換を行い、画像処理部Bにおいて濃度変換、フィ
ルタ処理などの処理が施された後、画像データは一旦メ
モリに記憶される。
【0130】画像形成部Cでは、画像形成ユニットとし
て、像担持体であるドラム状の感光体(以下、感光体ド
ラムとも云う)21と、その外周に、帯電手段である帯
電器22、現像手段である現像装置23、転写手段であ
る転写器24、分離手段である分離器25、クリーニン
グ手段26及びPCL(プレチャージランプ)27が各
々動作順に配置されている。感光体21は、光導電性化
合物をドラム基体上に塗布形成したもので、例えば有機
感光体(OPC)が好ましく使用され、図示の時計方向
に駆動回転される。
【0131】回転する感光体21へは帯電器22による
一様帯電がなされた後、露光光学系30により画像処理
部Bのメモリから呼び出された画像信号に基づいた像露
光が行われる。書き込み手段である露光光学系30は図
示しないレーザーダイオードを発光光源とし、回転する
ポリゴンミラー31、fθレンズ(符号なし)、シリン
ドリカルレンズ(符号なし)を経て反射ミラー32によ
り光路が曲げられ主走査がなされるもので、感光体21
に対してAoの位置において像露光が行われ、感光体2
1の回転(副走査)によって潜像が形成される。本実施
の形態の一例では文字部に対して露光を行い潜像を形成
する。
【0132】感光体21上の潜像は現像装置23によっ
て反転現像が行われ、感光体21の表面に可視像のトナ
ー像が形成される。転写紙搬送部Dでは、画像形成ユニ
ットの下方に異なるサイズの転写紙Pが収納された転写
紙収納手段としての給紙ユニット41(A)、41
(B)、41(C)が設けられ、また側方には手差し給
紙を行う手差し給紙ユニット42が設けられていて、そ
れらの何れかから選択された転写紙Pは案内ローラ43
によって搬送路40に沿って給紙され、給紙される転写
紙の傾きと偏りの修正を行うレジストローラ対44によ
って転写紙Pは一時停止を行ったのち再給紙が行われ、
搬送路40、転写前ローラ43a及び転写進入ガイド板
46に案内され、感光体21上のトナー画像が転写位置
Boにおいて転写器24によって転写紙Pに転写され、
次いで分離器25によって除電されて転写紙Pは感光体
21面より分離し、搬送装置45により定着器50に搬
送される。
【0133】定着器50は定着ローラ51と加圧ローラ
52とを有しており、転写紙Pを定着ローラ51と加圧
ローラ52との間を通過させることにより、加熱、加圧
によってトナーを熔着させる。トナー画像の定着を終え
た転写紙Pは排紙トレイ64上に排出される。
【0134】図3は、本発明の画像形成装置における感
光体とその周辺の構成を示す正面図である。図3におい
て、21は感光体、71は感光体21を加熱するために
内周面に設けられた発熱体としてのヒータ、72は感光
体の外周に当接または近接して設けられる感光体温度を
検知する温度検知手段としての温度センサである。
【0135】また、前述した図2に示すように、本発明
の画像形成装置には、該画像形成装置が設置されている
環境の環境条件を検知するための環境条件検知手段73
が設けられている。該環境条件検知手段73は、環境の
温度を検知するための温度センサ731と、環境の湿度
を検知するための湿度センサ732とから構成されてい
る。
【0136】次に、本発明における感光体の温度制御の
構成について説明する。図4は本発明の温度制御のため
の構成図である。温度センサ72、および温度センサ7
31と湿度センサ732から構成される環境条件検知手
段73にて検知された温度情報および環境温度と環境湿
度からなる環境情報は、制御手段80に入力され、制御
手段80は該情報に基づき駆動手段である通電回路70
を介してヒータ71を制御して感光体の温度を制御す
る。
【0137】本発明の感光体の温度制御には、モードに
応じて異なる複数の制御温度が適用される。
【0138】また、環境条件に対応して複数の制御温度
を適用することが好ましい。上記した感光体の温度制御
について温度制御のフローチャートを用いて具体的に説
明する。
【0139】図5のフローチャートには、ウォームアッ
プモードでの感光体の温度制御のフローを示している。
【0140】図4のモード管理部81において、電源が
投入されたことが検知される(F1)と、ウォームアッ
プを実行するためにウォームアップモードが選択されセ
ットされる(F2)。ウォームアップモードがセットさ
れると、制御手段80では、感光体の温度制御が実行さ
れる。最初に、環境条件検知手段73により電源投入時
の環境温度と湿度の検知を行なうように制御される(F
9)。検知された環境温度情報と湿度情報は、制御手段
80に入力され、環境情報に基づいて、あらかじめ作製
された温度制御のためのテーブル表から第1の制御温度
が、同様にあらかじめ作製された湿度制御のためのテー
ブル表から第2の制御温度がそれぞれ選択され、ウォー
ムアップモードで適用される第1の制御温度と第2の制
御温度がセットされる(F10)。以降、各モードにお
いては前記の電源投入時にセットされた第1の制御温度
と第2の制御温度が適用されることが制御を簡単とする
上で好ましい。このセットされた第1の制御温度と第2
の制御温度により感光体の温度制御の実行が開始される
(F11)。最初は感光体を第2の制御温度になるよう
ヒータ71が点灯され感光体が加熱されるように温度コ
ントロールが実行される(F12)。加熱により感光体
の温度が第2の制御温度に到達したことが検知される
(F13)と、所定時間の2分間、第2の制御温度で継
続し、2分間の経過が検知される(F14)と、制御温
度を第1の制御温度に切り替え(F15)、感光体の温
度を低下せしめる。第1の制御温度まで低下したことが
検知される(F16)と、感光体のウォームアップを完
了し(F17)、ウォームアップモードでの感光体の温
度制御を終了する。
【0141】本発明の電子写真感光体、画像形成方法、
画像形成装置、及びプロセスカートリッジは、複写機、
レーザープリンター、LEDプリンター、液晶シャッタ
ー式プリンター等の電子写真装置一般に適用し得るもの
であるが、更には電子写真技術を応用したディスプレ
イ、記録、軽印刷、製版、ファクシミリ等の装置にも広
く適用し得るものである。
【0142】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の様態はこれに限定されない。なお、文中
「部」とは「質量部」を表す。
【0143】 感光体の作製 感光体1 〈下引き層〉 チタンキレート化合物(TC−750 松本製薬製) 30g シランカップリング剤(KBM−503 信越化学社製) 17g 2−プロパノール 150ml 上記塗布液を用いてφ100mmの円筒形の導電性支持
体上に、乾燥膜厚0.5μmとなるよう塗布した。
【0144】 〈電荷発生層〉 Y型チタニルフタロシアニン(Cu−Kα特性X線によるX線回折の 最大ピーク角度が2θで27.3) 60g シリコーン変性ブチラール樹脂(X−40−1211M:信越化学社製) 700g 2−ブタノン 2000ml を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発
生層塗布液を調製した。この塗布液を前記下引き層の上
に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.2μmの電荷発生
層を形成した。
【0145】 〈電荷輸送層〉 電荷輸送物質(N−(4−メチルフェニル)−N−{4− (β−フェニルスチリル)フェニル}−p−トルイジン 225g ポリカーボネート(粘度平均分子量30,000) 300g 酸化防止剤(例示化合物1−3) 6g ジクロロメタン 2000ml を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この
塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾
燥膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0146】 〈保護層〉 メチルトリメトキシシラン 182g 例示化合物(B−1) 50g 酸化防止剤(例示化合物2−1) 1g 1−ブタノール 225g コロイダルシリカ(30%メタノール溶液) 100g 2%酢酸 106g アルミニウムトリスアセチルアセトナート 1g シラン化合物と1−ブタノール、2%酢酸を混合し、撹
拌しながら40℃の温度で16時間撹拌した後、例示化
合物(B−1)、酸化防止剤、アルミニウムトリスアセ
チルアセトナートを加えて更に室温で1時間撹拌して保
護層用の塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷輸送
層の上に円形量規制型塗布装置により乾燥膜厚3μmの
樹脂層を形成し、この樹脂層を110℃、1時間の加熱
硬化を行い、電荷輸送性を有する架橋構造のシロキサン
系樹脂層を形成し感光体1を作製した。
【0147】感光体2 感光体1と同様にして電荷輸送層までを作製した。
【0148】 〈保護層〉 メチルトリメトキシシラン 100g ジメチルジメトキシシラン 82g 例示化合物(B−1) 50g 酸化防止剤(例示化合物2−1) 0.5g 1−ブタノール 225g 2%酢酸 106g アルミニウムトリスアセチルアセトナート 1g シラン化合物と1−ブタノール25g、2%酢酸を混合
し、加熱撹拌しながら生成してくるメタノールを留去し
ながら計36時間の反応を行った。次いで1−ブタノー
ル200g、例示化合物(B−1)、酸化防止剤、アル
ミニウムトリスアセチルアセトナートを加えて更に室温
で1時間撹拌して保護層用の塗布液を調製した。この塗
布液を前記電荷輸送層の上に円形量規制型塗布装置によ
り乾燥膜厚3μmの樹脂層を形成し、該樹脂層を120
℃、1.5時間の加熱硬化を行い、電荷輸送性を有する
架橋構造のシロキサン系樹脂層を形成し、感光体2を作
製した。
【0149】感光体3 感光体1と同様にして電荷輸送層までを作製した。
【0150】 〈保護層〉 メチルトリメトキシシラン 182g 酸化防止剤(例示化合物2−1) 0.5g 1−ブタノール 225g 2%酢酸 106g アルミニウムトリスアセチルアセトナート 1g シラン化合物と1−ブタノール25g、2%酢酸を混合
し、加熱撹拌しながら生成してくるメタノールを留去し
ながら計36時間の反応を行った。次いで1−ブタノー
ル200g、酸化防止剤、アルミニウムトリスアセチル
アセトナートを加えて更に室温で1時間撹拌して保護層
用の塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷輸送層の
上に円形量規制型塗布装置により乾燥膜厚3μmの樹脂
層を形成し、該樹脂層を120℃、1.5時間の加熱硬
化を行い、架橋構造を有するシロキサン系樹脂層を形成
し、感光体3を作製した。
【0151】現像剤の作製 現像剤1 スチレン:ブチルアクリレート:ブチルメタクリレート
=75:20:5の質量比からなるスチレンアクリル樹
脂100部、カーボンブラック10部、低分子量ポリプ
ロピレン(数平均分子量=3500)4部とを溶融、混
練した後、機械式粉砕機を使用し、微粉砕を行い、分級
して体積平均粒径が6.5μmの着色粒子を得た。
【0152】得られた着色粒子100部に対して外添剤
として平均粒径12nmの疎水性シリカ粒子(R80
5:日本アエロジル社製)0.4部、チタニア粒子(T
805:日本アエロジル社製)0.6部を混合し、ヘン
シェルミキサーで常温下、撹拌羽根の周速40(m/s
ec)で10分間混合し、負帯電性トナーを得た。この
トナーの固着率は45%であった。
【0153】上記トナーに、シリコーン樹脂を被覆した
体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを混合し
て、トナー濃度が5%の現像剤を調製した。
【0154】現像剤2 現像剤1において、外添剤として更にステアリン酸亜鉛
(ジンクステアレートS:日本油脂社製)0.05部を
加えた他は現像剤1と同様にして現像剤2を作製した。
【0155】実施例1〜8、比較例1〜4 画像評価、及びトルク測定の条件を表1に記載のように
設定し、評価を行った。上記感光体、現像剤をコニカ社
製デジタル複写機Konica7075(コロナ帯電、
レーザ露光、反転現像、静電転写、爪分離、クリーニン
グブレードを採用プロセスを有する)を感光体の線速が
可変となるように改造した改造機に搭載した。
【0156】電子写真感光体とクリーニングブレードの
トルクの測定。 前記記載の方法により測定した。感光体の表面温度は感
光体内部に組み込んだ面上発熱体により加熱を行うこと
でコントロールし、感光体表面温度は表面温度センサー
により検出した値である。
【0157】(1)画像評価条件 尚、上記7075を用いた画像評価条件は下記の条件に
設定した。
【0158】帯電条件 帯電器;スコロトロン帯電器、初期帯電電位を−750
V 現像条件 DCバイアス ;−500V Dsd(感光体と現像スリーブ間距離);600μm 現像剤層規制 ;磁性H−Cut方式 現像剤層厚 ;700μm 現像スリーブ径;40mm 転写条件 転写極;コロナ帯電方式、転写ダミー電流値:45μA クリーニング条件 クリーニング部に硬度70°、反発弾性34%、厚さ2
mm、自由長9mmのウレタンクリーニングブレードを
カウンター方向に当接角10±0.5°、線圧20g/
cmとなるように重り荷重方式で当接した。
【0159】(2)画像評価1 画像評価は、画素率が7%の文字画像、人物顔写真、ベ
タ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にあるオリ
ジナル画像をA4で両面連続の複写を行い、高温高湿環
境(30℃、80%RH)にて200,000枚のコピ
ーの実写評価を行った。
【0160】画質:画像濃度はベタ黒画像の濃度をマク
ベス社製RD−918を使用し絶対反射濃度で測定し
た。さらに、カブリについてはベタ白画像を使用し、目
視判定を行った。
【0161】 画像濃度 ◎:1.2以上:良好 ○:1.2未満〜1.0:実用上問題ないレベル ×:1.0未満:実用上問題となるレベル カブリ ○:カブリ発生無し ×:時々カブリ発生有り ××:連続したカブリ発生有り クリーニング性 ◎:全ての画像でクリーニング不良なし ○:全コピー画像中クリーニング不良の発生が0.1%未満 ×:全コピー画像中クリーニング不良の発生が0.1%以上 傷の発生(コピー画像の黒筋、白筋の発生と感光体表面の傷観察と対応させ て評価した) ◎:20万枚の1枚も黒筋、白筋発生無し ○:20万枚中1枚〜10枚の黒筋又は白筋発生 ×:20万枚中11枚以上の黒筋又は白筋発生 評価条件と結果を表1、2に示した。
【0162】
【表1】
【0163】
【表2】
【0164】*トルク評価 初期:未使用感光体のスタート時のトルク 10kc:1万コピー終了時のトルク 高温高湿環境下において本発明のトルクの温度依存性が
小さい感光体を用いた実施例1〜8の複写画像は濃度、
カブリ等の画質は勿論、クリーニング性、白スジや黒ス
ジの原因となる感光体表面の傷の発生もない良好な画像
を得ることができる。一方、トルクの温度依存性が2.
0より大きい感光体3を用いた比較例1〜4はクリーニ
ング性が劣り、複写画像も良好ではない。又、初期トル
クに比し、10kcコピー終了時にトルクが低下した実
施例2、4、6、8は特に良好な複写画像が得られてい
る。
【0165】実施例9〜12、比較例5〜8 (3)画像評価2 画像評価、及びトルク測定の条件を表3に記載のように
設定し、評価を行った評価は低温低湿環境(10℃、2
0%RH)にて200,000コピーの実写評価を行っ
た。尚、温度制御については感光体内部のドラムヒータ
ーを用いて温度コントロールを行った。
【0166】評価条件と結果を表3、4に示した。
【0167】
【表3】
【0168】
【表4】
【0169】低温低湿環境下において本発明のトルクの
温度依存性が小さい感光体を用いた実施例9〜12の複
写画像は濃度、カブリ等の画質は勿論、クリーニング
性、白スジや黒スジの原因となる感光体表面の傷の発生
もない良好な画像を得ることができる。
【0170】一方トルクの温度依存性が大きい感光体を
用いた比較例5〜8の複写画像はクリーニング性の劣化
が発生しやすく、特に感光体の温度制御をしない比較例
5及び7はブレードのバウンディングやブレードめくれ
が発生している。
【0171】
【発明の効果】前記の実施例より明らかなように、本発
明の電子写真感光体、該感光体を用いた画像形成方法、
画像形成装置、及びプロセスカートリッジを用いること
により、長期に亘って安定したクリーニング性を確保で
き、良好な電子写真画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クリーニングの機構を説明する図である。
【図2】本発明の画像形成装置の全体の構成を示す概要
構成図である。
【図3】本発明の画像形成装置における感光体とその周
辺の構成を示す正面図である。
【図4】温度制御のための構成図である。
【図5】ウォームアップモードでの感光体の温度制御の
フローチャートである。
【符号の説明】
21 感光体 22 帯電器 23 現像装置 24 転写器 25 分離器 26 クリーニング手段 26A 弾性体ゴムブレード 27 PCL(プレチャージランプ) 30 露光光学系 70 通電回路 71 ヒータ 72 温度センサ 73 環境条件検知手段 731 温度センサ 732 湿度センサ 80 制御手段 81 モード管理部
フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA13 DA14 DA17 DE07 ED02 EE03 EE06 2H034 BF03 BF05 BF06 2H068 AA03 AA04 AA08 BA12 BA58 BB33 BB57 CA06 9A001 BB06 JJ35 KK42

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体の表面温度が40℃と5
    0℃で測定されたウレタンクリーニングブレードに対す
    るトルク比Tr(50℃のトルク値/40℃のトルク
    値)が1.0以上2.0以下である硬化型樹脂層の保護
    層を有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記硬化型樹脂層が有機ケイ素化合物と
    反応性電荷輸送性化合物を含有する塗布液を塗布乾燥す
    ることにより形成されたシロキサン系樹脂層であること
    を特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記有機ケイ素化合物が下記一般式
    (1)及び(2)で表される化合物若しくはこれらの加
    水分解生成物であることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の電子写真感光体。 一般式(1) R1Si(X)3 一般式(2) R12Si(X)2 (式中、R1、R2は炭素数1〜10のアルキル基、アリ
    ール基、ビニル基、アミノ基、γ−グリシドキシプロピ
    ル基、γ−メタクリルオキシプロピル基、Cn2n+12
    4−を表す。nは1〜6の整数、Xは水酸基、又は加
    水分解性基を表す。)
  4. 【請求項4】 前記硬化型樹脂層がコロイダルシリカを
    含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 少なくとも電子写真感光体、帯電、像露
    光、現像、クリーニングの各工程を有する画像形成方法
    において、該クリーニング工程がゴム弾性クリーニング
    ブレードを用い、且つ該電子写真感光体として、該電子
    写真感光体の表面温度が40℃と50℃で測定されたウ
    レタンクリーニングブレードに対するトルク比Tr(5
    0℃のトルク値/40℃のトルク値)が1.0以上2.
    0以下である硬化型樹脂層の保護層を有する電子写真感
    光体を用いて画像形成を行うことを特徴とする画像形成
    方法。
  6. 【請求項6】 前記電子写真感光体が円筒状電子写真感
    光体であり、該電子写真感光体をラインスピード400
    (mm/sec)以上の速度で回転させながら画像形成
    を行うことを特徴とする請求項5記載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 前記電子写真感光体のゴム弾性クリーニ
    ングブレードに対するトルクを初期値の90%以下で制
    御しながら画像形成を行うことを特徴とする請求項5又
    は6に記載の画像形成方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも電子写真感光体、帯電、像露
    光、現像、クリーニングの各工程を有する画像形成方法
    において、該クリーニング工程がゴム弾性クリーニング
    ブレードを用い、且つ該電子写真感光体として、該電子
    写真感光体の表面温度が40℃と50℃で測定されたウ
    レタンクリーニングブレードに対するトルク比Tr(5
    0℃のトルク値/40℃のトルク値)が1.0以上2.
    0以下である硬化型樹脂層の保護層を有する電子写真感
    光体であり、該電子写真感光体を20℃以上50℃以下
    の範囲に温度制御しながら画像形成を行うことを特徴と
    する画像形成方法。
  9. 【請求項9】 前記電子写真感光体が円筒状電子写真感
    光体であり、該電子写真感光体をラインスピード400
    (mm/sec)以上の速度で回転させながら画像形成
    を行うことを特徴とする請求項8に記載の画像形成方
    法。
  10. 【請求項10】 前記電子写真感光体のゴム弾性クリー
    ニングブレードに対するトルクを初期値の90%以下で
    制御しながら画像形成を行うことを特徴とする請求項8
    又は9に記載の画像形成方法。
  11. 【請求項11】 少なくとも電子写真感光体、帯電、像
    露光、現像、クリーニングの各手段を有する画像形成装
    置において、該クリーニング手段がゴム弾性クリーニン
    グブレードを用い、且つ該電子写真感光体として、該電
    子写真感光体の表面温度が40℃と50℃で測定された
    ウレタンクリーニングブレードに対するトルク比Tr
    (50℃のトルク値/40℃のトルク値)が1.0以上
    2.0以下である硬化型樹脂層の保護層を有する電子写
    真感光体を用いて画像形成を行うことを特徴とする画像
    形成装置。
  12. 【請求項12】 少なくとも電子写真感光体、帯電、像
    露光、現像、クリーニングの各手段を有する画像形成装
    置において、該クリーニング手段がゴム弾性クリーニン
    グブレードを用い、且つ該電子写真感光体として、該電
    子写真感光体の表面温度が40℃と50℃で測定された
    ウレタンクリーニングブレードに対するトルク比Tr
    (50℃のトルク値/40℃のトルク値)が1.0以上
    2.0以下である硬化型樹脂層の保護層を有する電子写
    真感光体であり、該電子写真感光体を20℃以上50℃
    以下の範囲に温度制御しながら画像形成を行うことを特
    徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 電子写真感光体と少なくとも帯電、像
    露光、現像、クリーニングの手段を有する画像形成装置
    に用いられるプロセスカートリッジにおいて、電子写真
    感光体の表面温度が40℃と50℃で測定されたウレタ
    ンクリーニングブレードに対するトルク比Tr(50℃
    のトルク値/40℃のトルク値)が1.0以上2.0以
    下である硬化型樹脂層の保護層を有する電子写真感光体
    と帯電手段、像露光手段、現像手段、クリーニング手段
    のいずれか1つとを一体に組み合わせて有することを特
    徴とするプロセスカートリッジ。
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