JP2002244326A - 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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JP2002244326A
JP2002244326A JP2001035235A JP2001035235A JP2002244326A JP 2002244326 A JP2002244326 A JP 2002244326A JP 2001035235 A JP2001035235 A JP 2001035235A JP 2001035235 A JP2001035235 A JP 2001035235A JP 2002244326 A JP2002244326 A JP 2002244326A
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charge transporting
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JP2001035235A
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English (en)
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友子 ▲崎▼村
Tomoko Sakimura
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、クリーニングブレード等との擦過
に対する耐摩耗特性、及び繰り返し使用時の電子写真特
性(帯電、感度、残留電位特性等)が改善された高耐久
の電子写真感光体を提供すること、該電子写真感光体の
製造方法、該電子写真感光体を用いた画像形成方法、画
像形成装置、及びプロセスカートリッジを提供すること
にある。 【解決手段】 導電性支持体上に樹脂層を設けてなる電
子写真感光体において、該樹脂層がビスフェノール型エ
ポキシ樹脂とシロキサン縮合体のブロック共重合体を含
有することを特徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体、電
子写真感光体の製造方法、該電子写真感光体を用いた画
像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体(以下単に、感光
体とも云う)は有機光導電物質を含有する有機電子写真
感光体(以後、有機感光体とも云う)が最も広く用いら
れている。有機感光体は可視光から赤外光まで各種露光
光源に対応した材料を開発しやすいこと、環境汚染のな
い材料を選択できること、製造コストが安いことなどが
他の感光体に対して有利な点であるが、欠点としては機
械的強度が弱く、多数枚の複写やプリント時に感光体表
面の劣化や傷が発生しやすいことである。
【0003】前記のような要求される様々な特性を満た
すため、これまで種々のことが検討されてきた。
【0004】上記のような有機感光体の耐久性を向上す
るための課題としてクリーニングブレード等の擦過によ
る摩耗を抑制することが強く求められてきた。そのため
のアプローチとして、感光体の表面に高強度の保護層を
設置するなどの技術が検討されてきた。例えば特開平6
−118681号公報では感光体の表面層として、コロ
イダルシリカ含有硬化性シロキサン樹脂を用いることが
報告されている。しかし、シロキサン結合(Si−O−
Si結合)が三次元的に繰り返されてなるシリカのみか
らなる保護層では、表面にクラック(亀裂)が発生した
り、感光層との接着性が悪化したり、感光層の静電特性
が低下して問題となっていた。
【0005】又、耐摩耗性と感光層との接着性を改善す
る試みとして有機ポリマーと架橋されたシロキサン成分
の両特性を併せ持つ、有機−無機のハイブリッドポリマ
ーが提案されている。例えば特開2000−22172
3号公報には電子写真感光体の保護層としてポリシロキ
サンとシリル基含有ビニル系樹脂とが化学的に結合した
重合体を含有する保護層が報告されている。しかしなが
ら、このような保護層を有する感光体は機械的な耐摩耗
特性は改善されるが、繰り返し使用時の電子写真特性が
不十分であり、カブリや画像ボケが発生しやすく、この
ような保護層を有する感光体はカールソンプロセス等の
最も広く使用されている電子写真方式の感光体としては
不適であった。
【0006】そこで、機械的な耐摩耗性と繰り返し使用
時の電子写真特性を同時に満足する電子写真感光体の保
護層として、本研究者等は電荷輸送性能付与基を有し、
且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂層を感光体の保
護層として提案してきた(特願平11−70308
号)。この保護層を有する感光体は従来の重要な課題で
あった耐摩擦特性、及び繰り返し使用時の電子写真特性
(帯電、感度、残留電位特性等)が改善され、高耐久の
有機電子写真感光体として十分に実用性を有している。
しかしながら、この保護層も又、シロキサン系樹脂特有
の高次に架橋された樹脂が生成するため、弾性的挙動の
強い保護層となり、ブレードクリーニングを用いたクリ
ーニング装置を用いると、感光体とクリーニングブレー
ド間のトルクが上昇し、トナーのクリーニング性能やク
リーニングブレードのめくれに対する安定性が低下する
といった問題がしばしば発生しやすい。更に高湿環境で
は画像の解像度が従来の有機感光体に比べて著しく低下
する問題も明らかとなった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたものであり、クリーニングブレード等と
の擦過に対する耐摩耗特性、及び繰り返し使用時の電子
写真特性(帯電、感度、残留電位特性等)が改善された
高耐久の電子写真感光体を提供すること、更に、トナー
のクリーニング性能やクリーニングブレードのめくれに
対する安定性の優れた保護層を有する感光体を提供する
こと、更に高湿環境でも鮮明な画像を得ることが出来る
保護層を有する感光体を提供することを目的とすること
であり、該電子写真感光体の製造方法、該電子写真感光
体を用いた画像形成方法、画像形成装置、及びプロセス
カートリッジを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の目的は以
下の構成により達成される。
【0009】1.導電性支持体上に樹脂層を設けてなる
電子写真感光体において、該樹脂層がビスフェノール型
エポキシ樹脂とシロキサン縮合体のブロック共重合体を
含有することを特徴とする電子写真感光体。
【0010】2.導電性支持体上に樹脂層を設けてなる
電子写真感光体において、該樹脂層がビスフェノール型
エポキシ樹脂とシロキサン縮合体のブロック共重合体
で、且つ樹脂層全体が架橋した樹脂構造を有することを
特徴とする電子写真感光体。
【0011】3.前記樹脂層は下記一般式(1)で表さ
れる有機ケイ素化合物、該有機ケイ素化合物の加水分解
物および該有機ケイ素化合物の縮合体から選ばれた少な
くとも1種と、ビスフェノール型エポキシ樹脂の反応に
より形成されることを特徴とする前記1又は2に記載の
電子写真感光体。
【0012】一般式(1) RnSi(Z)4-n (式中、Rは式中のケイ素に炭素が直接結合した形の有
機基を表し、Zは水酸基又は加水分解性基を表す。nは
0〜3の整数) 4.前記有機ケイ素化合物として、少なくともn=0の
有機ケイ素化合物を用いることを特徴とする前記3に記
載の電子写真感光体。
【0013】5.前記ビスフェノール型エポキシ樹脂が
前記一般式(A)で表されることを特徴とする前記1〜
4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
【0014】6.前記樹脂層が、電荷輸送性基を部分構
造として有することを特徴とする前記1〜5のいずれか
1項に記載の電子写真感光体。
【0015】7.前記シロキサン縮合体中に電荷輸送性
基を部分構造として有することを特徴とする前記1〜6
のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
【0016】8.前記電荷輸送性基の部分構造が有機ケ
イ素化合物と反応性電荷輸送性化合物の反応により形成
されることを特徴とする前記6又は7に記載の電子写真
感光体。
【0017】9.前記反応性電荷輸送性化合物の分子量
が100〜700であることを特徴とする前記8に記載
の電子写真感光体。
【0018】10.前記反応性電荷輸送性化合物の分子
量が100〜450であることを特徴とする前記9に記
載の電子写真感光体。
【0019】11.前記樹脂層が、酸化防止剤を含有す
ることを特徴とする前記1〜10のいずれか1項に記載
の電子写真感光体。
【0020】12.前記樹脂層が、金属キレート化合物
を含有することを特徴とする前記1〜11のいずれか1
項に記載の電子写真感光体。
【0021】13.前記金属キレート化合物の含有量が
樹脂層の全固形分質量に対して0.01〜20質量%で
あることを特徴とする前記12に記載の電子写真感光
体。
【0022】14.前記金属キレート化合物がアルミニ
ウムキレートであることを特徴とする前記12又は13
に記載の電子写真感光体。
【0023】15.前記金属キレート化合物がチタンキ
レートであることを特徴とする前記12又は13に記載
の電子写真感光体。
【0024】16.前記樹脂層が表面層であることを特
徴とする前記1〜15のいずれか1項に記載の電子写真
感光体。
【0025】17.導電性支持体上に樹脂層を設けてな
る電子写真感光体において、該樹脂層は前記一般式
(1)で表される有機ケイ素化合物、該有機ケイ素化合
物の加水分解物および該有機ケイ素化合物の縮合体から
選ばれた少なくとも1種と、ビスフェノール型エポキシ
樹脂とを含有する塗布液を塗布した後、硬化させて形成
されることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
【0026】18.前記ビスフェノール型エポキシ樹脂
が前記一般式(A)で表されることを特徴とする前記1
7に記載の電子写真感光体の製造方法。
【0027】19.前記塗布液が反応性電荷輸送性化合
物を含有することを特徴とする前記17又は18に記載
の電子写真感光体の製造方法。
【0028】20.前記反応性電荷輸送性化合物が反応
性基として水酸基を有することを特徴とする前記19に
記載の電子写真感光体の製造方法。
【0029】21.前記反応性電荷輸送性化合物が反応
性基としてシリル基を有することを特徴とする前記19
に記載の電子写真感光体の製造方法。
【0030】22.前記反応性電荷輸送性化合物が分子
内に反応性基を複数個有することを特徴とする前記19
〜21のいずれか1項に記載の電子写真感光体の製造方
法。
【0031】23.前記反応性電荷輸送性化合物の分子
量が100〜700であることを特徴とする前記19〜
22のいずれか1項に記載の電子写真感光体の製造方
法。
【0032】24.前記反応性電荷輸送性化合物の分子
量が100〜450であることを特徴とする前記23に
記載の電子写真感光体の製造方法。
【0033】25.前記塗布液が、金属キレート化合物
を含有することを特徴とする前記17〜24のいずれか
1項に記載の電子写真感光体の製造方法。
【0034】26.前記金属キレート化合物の含有量が
塗布液の全固形分質量に対して0.01〜20質量%で
あることを特徴とする前記25に記載の電子写真感光体
の製造方法。
【0035】27.前記金属キレート化合物がアルミニ
ウムキレートであることを特徴とする前記25又は26
に記載の電子写真感光体の製造方法。
【0036】28.前記金属キレート化合物がチタンキ
レートであることを特徴とする前記25又は26に記載
の電子写真感光体の製造方法。
【0037】29.前記1〜16のいずれか1項に記載
の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電工程、像露
光工程、現像工程、クリーニング工程の各工程を経て画
像形成することを特徴とする画像形成方法。
【0038】30.前記1〜16のいずれか1項に記載
の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電手段、像露
光手段、現像手段、クリーニング手段の各手段を経て画
像形成することを特徴とする画像形成装置。
【0039】31.前記30に記載の画像形成装置に用
いられるプロセスカートリッジにおいて、前記1〜16
のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、
像露光手段、現像手段、クリーニング手段のいずれか1
つとが一体に組み合わさっており、該画像形成装置に出
し入れ可能に構成されていることを特徴とするプロセス
カートリッジ。
【0040】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の樹脂層とは導電性支持体上に樹脂を用いて形成さ
れた層であり、その樹脂層の機能とは直接関係しないも
のである。
【0041】本発明において、ビスフェノール型エポキ
シ樹脂とはビスフェノール類とエピクロロヒドリン等の
ハロエポキシドとの縮合反応により得られるものが該当
する。
【0042】本発明で用いられるビスフェノール型エポ
キシ樹脂は前記一般式(A)で示されるビスフェノール
型エポキシ樹脂が好ましい。これらの中で具体的な化合
物例を下記に示すが、本発明はこれらの化合物例に限定
されない。
【0043】
【化2】
【0044】
【化3】
【0045】
【化4】
【0046】又、本発明のビスフェノール型エポキシ樹
脂は1成分のビスフェノール型エポキシ樹脂でもよく、
多成分のビスフェノール型エポキシ樹脂でもよい。又、
複数のビスフェノール型エポキシ樹脂を混合使用しても
よい。
【0047】更に、シロキサン縮合体と重縮合する前の
ビスフェノール型エポキシ樹脂の数分子量は500〜3
0,000が好ましく、1,000〜20,000が最
も好ましい。上記分子量が500未満の場合は重縮合後
の樹脂層の耐摩耗特性等の膜物性が不十分に成りやす
く、30,000より大きい場合は樹脂層の平滑性が十
分に達成されにくい。
【0048】本発明において、樹脂層はビスフェノール
型エポキシ樹脂の水酸基と有機ケイ素化合物の加水分解
生成物、或いはシロキサン縮合体との反応により、ビス
フェノール型エポキシ樹脂とシロキサン縮合体のブロッ
ク共重合体を形成し、該ブロック共重合体の反応を更に
進めることにより、樹脂層全体が架橋した樹脂構造を形
成する。又、このブロック共重合体の形成に際し、反応
性電荷輸送性化合物を存在させることにより、樹脂構造
の一部(部分構造)に電荷輸送性基を形成し、架橋構造
を有し、且つ電荷輸送構造を有する樹脂層を形成でき、
耐摩耗特性等の機械的強度と電子写真特性を併せ持った
樹脂層を得ることができる。
【0049】ここで、ブロック共重合体とは一般的に公
知の概念の定義のもので、即ち、ビスフェノール型エポ
キシ樹脂及びシロキサン縮合体の各々がある程度ホモポ
リマー状態で結合したものから構成される共重合体であ
る。
【0050】ここで、本発明の反応とは縮合反応、重縮
合反応、架橋反応等の化学反応を意味し、その結果共有
結合、イオン結合、水素結合等の化学結合を形成する反
応を意味する。
【0051】即ち、本発明の樹脂層は、ビスフェノール
型エポキシ樹脂の水酸基と下記一般式(1)の有機ケイ
素化合物、該有機ケイ素化合物の加水分解生成物、或い
はシロキサン縮合体との反応により、シラン変性ビスフ
ェノール型エポキシ樹脂が形成され、続いて、シラン変
性ビスフェノール型エポキシ樹脂と有機ケイ素化合物と
の反応が進行し、ビスフェノール型エポキシ樹脂とシロ
キサン縮合体のブロック共重合体を形成し、更に該ブロ
ック共重合体同士の反応を進めることにより、樹脂層全
体が架橋構造で結合した耐摩耗特性等に強い樹脂層を形
成する。ここでシロキサン縮合体とは、シロキサン結合
(Si−O−Si結合)が三次元的に繰り返されてなる
樹脂構造を言う。
【0052】一般式(1) RnSi(Z)4-n (式中、Rは式中のケイ素に炭素が直接結合した形の有
機基を表し、Zは水酸基又は加水分解性基を表す。nは
0〜3の整数) 上記一般式(1)中のZは加水分解性基であり、メトキ
シ基、エトキシ基、メチルエチルケトオキシム基、ジエ
チルアミノ基、アセトキシ基、プロペノキシ基、プロポ
キシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基、ハロゲン原
子等が挙げられる。Rに示されるケイ素に炭素が直接結
合した形の有機基としては、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチ
ル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロ
ピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル
等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メ
タアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、
γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピ
ルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等
の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプ
ト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−
γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピ
ル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロ
ヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン
基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基等を挙げるこ
とができる。Rnのnが2又は3の時はこれら同一ケイ
素原子に結合する複数の有機基は互いに同一でも良く、
異なっていても良い。
【0053】又、本発明のシロキサン縮合体成分を製造
するに際し、前記一般式(1)で示される有機ケイ素化
合物を2種以上用いる場合はそれぞれの有機ケイ素化合
物のRは同一でも良く、異なっていてもよい。
【0054】前記一般式(1)で示される有機ケイ素化
合物の具体例としては以下のような化合物が挙げられ
る。
【0055】即ち、nが0の化合物例としては、テトラ
クロロシラン、ジエトキシジクロロシラン、テトラメト
キシシラン、フェノキシトリクロロシラン、テトラアセ
トキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラアリロキ
シシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポ
キシシラン、テトラキス(2−メトキシエトキシ)シラ
ン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、
テトラキス(2−エチルブトキシ)シラン、テトラキス
(2−エチルヘキシロキシ)シラン等が挙げられる。
【0056】nが1の化合物例としては、トリクロロシ
ラン、クロロメチルトリクロロシラン、メチルトリクロ
ロシラン、1,2−ジブロモエチルトリクロロシラン、
ビニルトリクロロシラン、1,2−ジクロロエチルトリ
クロロシラン、1−クロロエチルトリクロロシラン、2
−クロロエチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシ
ラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリクロロシ
ラン、2−シアノエチルトリクロロシラン、アリルトリ
クロロシラン、3−ブロモプロピルトリクロロシラン、
クロロメチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピル
トリクロロシラン、n−プロピルトリクロロシラン、エ
トキシメチルジクロロシラン、ジメトキシメチルクロロ
シラン、トリメトキシシラン、3−シアノプロピルトリ
クロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、イソブチ
ルトリクロロシラン、クロロメチルトリエトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリ
メトキシシラン、ペンチルトリクロロシラン、トリメト
キシビニルシラン、エチルトリメトキシシラン、3,
3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシ
ルトリクロロシラン、4−クロロフェニルクロロシラ
ン、フェニルトリクロロシラン、シクロヘキシルトリク
ロロシラン、ヘキシルトリクロロシラン、トリス(2−
クロロエトキシ)シラン、3,3,3−トリフルオロプ
ロピルトリメトキシシラン、2−シアノエチルトリメト
キシシラン、トリエトキシクロロシラン、3−クロロプ
ロピルトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、3−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメ
チルトリメトキシシラン、ベンジルトリクロロシラン、
p−トリルトリクロロシラン、6−トリクロロシリル−
2−ノルボルネン、2−トリクロロシリルノルボルネ
ン、メチルトリアセトキシシラン、ヘプチルトリクロロ
シラン、クロロメチルトリエトキシシラン、ブチルトリ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルト
リス(2−アミノエトキシ)シラン、β−フェネチルト
リクロロシラン、トリアセトキシビニルシラン、2−
(4−シクロヘキシルエチル)トリクロロシラン、エチ
ルトリアセトキシシラン、3−トリフルオロアセトキシ
プロピルトリメトキシシラン、オクチルトリクロロシラ
ン、トリエトキシビニルシラン、エチルトリエトキシシ
ラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメ
トキシシラン、クロロメチルフェニルエチルトリクロロ
シラン、2−フェニルプロピルトリクロロシラン、4−
クロロフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリメト
キシシラン、ノニルトリクロロシラン、2−シアノエチ
ルトリエトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、3
−アリルチオプロピルトリメトキシシラン、3−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピ
ルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキ
シシラン、3−アリルアミノプロピルトリメトキシシラ
ン、プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキ
シシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、メ
チルトリイソプロペノキシシラン、3−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、デシルトリクロロシラ
ン、ビス(エチルメチルケトオキシム)メトキシメチル
シラン、3−モルフォリノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−ピペラジノプロピルトリメトキシシラン、メチ
ルトリプロポキシシラン、メチルトリス(2−メトキシ
エトキシシラン)、2−(2−アミノエチルチオエチ
ル)トリエトキシシラン、3−[2−(2−アミノエチ
ルアミノエチルアミノ)プロピル]トリエトキシシラ
ン、トリス(1−メチルビニロキシ)ビニルシラン、2
−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)トリメト
キシシラン、トリイソプロポキシビニルシラン、トリス
(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、ジイソプロポ
キシエチルメチルケトオキシムメチルシラン、3−ピペ
リジノプロピルトリメトキシシラン、ペンチルトリエト
キシシラン、4−クロロフェニルトリエトキシシラン、
フェニルトリエトキシシラン、ビス(エチルメチルケト
オキシム)メチルイソプロポキシシラン、ビス(エチル
メチルケトオキシム)−2−メトキシエトキシメチルシ
ラン、3−(2−メチルピペリジノプロピル)トリメト
キシシラン、3−シクロヘキシルアミノプロピルトリメ
トキシシラン、O,O’−ジエチル−S−(2−トリエ
トキシシリルエチル)ジチオフォスフェート、ベンジル
トリエトキシシラン、6−トリエトキシシリル−2−ノ
ルボルネン、3−ベンジルアミノプロピルトリメトキシ
シラン、メチルトリス(エチルメチルケトオキシム)シ
ラン、ビス(エチルメチルケトオキシム)ブトキシメチ
ルシラン、メチルトリス(N,N−ジエチルアミノキ
シ)シラン、テトラデシルトリクロロシラン、オクチル
トリエトキシシラン、フェニルトリス(2−メトキシエ
トキシ)シラン、3−(ビニルベンジルアミノプロピ
ル)トリメトキシシラン、N−(3−トリエトキシシリ
ルプロピル)−p−ニトロベンズアミド、3−(ビニル
ベンジルアミノプロピル)トリエトキシシラン、オクタ
デシルトリクロロシラン、ドデシルトリエトキシシラ
ン、ドコシルトリクロロシラン、オクタデシルトリエト
キシシラン、ジメチルオクタデシル−3−トリメトキシ
ルシリルプロピルアンモニウムクロライド、1,2−ビ
ス(メチルジクロロシリル)エタン等が挙げられる。
【0057】nが2の化合物例としては、クロロメチル
メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、エチ
ルジクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン、エチ
ルメチルジクロロシラン、ジメトキシメチルシラン、ジ
メトキシジメチルシラン、ジビニルジクロロシラン、メ
チル−3,3,3−トリフルオロプロピルジクロロシラ
ン、アリルメチルジクロロシラン、3−クロロプロピル
メチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、メチ
ルプロピルジクロロシラン、ジエトキシシラン、3−シ
アノプロピルメチルジクロロシラン、ブチルメチルジク
ロロシラン、ビス(2−クロロエトキシ)メチルシラ
ン、ジエトキシメチルシラン、フェニルジクロロシラ
ン、ジアリルジクロロシラン、ジメトキシメチル−3,
3,3−トリフルオロプロピルシラン、メチルペンチル
ジクロロシラン、3−クロロプロピルジメトキシメチル
シラン、クロロメチルジエトキシシラン、ジエトキシジ
メチルシラン、ジメトキシ−3−メルカプトプロピルメ
チルシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノ
ナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン、メチルフェ
ニルジクロロシラン、ジアセトキシメチルビニルシラ
ン、シクロヘキシルメチルジクロロシラン、ヘキシルメ
チルジクロロシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、
ヘキシルメチルジクロロシラン、ジエトキシメチルビニ
ルシラン、フェニルビニルジクロロシラン、6−メチル
ジクロロシリル−2−ノルボルネン、2−メチルジクロ
ロシリルノルボルネン、3−メタクリロキシプロピルメ
チルジクロロシラン、ジエトキシジビニルシラン、ヘプ
チルメチルジクロロシラン、ジブチルジクロロシラン、
ジエトキシジエチルシラン、ジメチルジプロポキシシラ
ン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、3−
(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシメチル
シラン、アリルフェニルジクロロシラン、3−クロロプ
ロピルフェニルジクロロシラン、メチル−β−フェネチ
ルジクロロシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、
2−(4−シクロヘキセニルエチル)メチルジクロロシ
ラン、メチルオクチルジクロロシラン、ジエトキシエチ
ルメチルケトオキシムメチルシラン、2−(2−アミノ
エチルチオエチル)ジエトキシメチルシラン、O,O’
−ジエチル−S−(2−トリメチルシリルエチル)ジチ
オフォスフェート、O,O’−ジエチル−S−(2−ト
リメトキシシリルエチル)ジチオフォスフェート、t−
ブチルフェニルジクロロシラン、3−メタクリロキシプ
ロピルジメトキシメチルシラン、3−(3−シアノプロ
ピルチオプロピル)ジメトキシメチルシラン、3−(2
−アセトキシエチルチオプロピル)ジメトキシメチルシ
ラン、ジメトキシメチル−2−ピペリジノエチルシラ
ン、ジメトキシメチル−3−ピペラジノプロピルシラ
ン、ジブトキシジメチルシラン、ジメトキシ−3−(2
−エトキシエチルチオプロピル)メチルシラン、3−ジ
メチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、ジエチ
ル−2−トリメチルシリルメチルチオエチルフォスファ
イト、ジエトキシメチルフェニルシラン、デシルメチル
ジクロロシラン、ビス(エチルメチルケトオキシム)エ
トキシメチルシラン、ジエトキシ−3−グリシドキシプ
ロピルメチルシラン、3−(3−アセトキシプロピルチ
オ)プロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチ
ル−3−ピペリジノプロピルシラン、ジプロポキシエチ
ルメチルケトオキシムメチルシラン、ジフェニルジクロ
ロシラン、ジフェニルジフルオロシラン、ジフェニルシ
ランジオール、ジヘキシルジクロロシラン、ビス(エチ
ルメチルケトオキシム)メチルプロポキシシラン、ジメ
トキシメチル−3−(4−メチルピペリジノプロピル)
シラン、ドデシルメチルジクロロシラン、ジメトキシジ
フェニルシラン、ジメトキシフェニル−2−ピペリジノ
エトキシシラン、ジメトキシメチル−3−(3−フェノ
キシプロピルチオプロピル)シラン、ジアセトキシジフ
ェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、ジエトキ
シドデシルメチルシラン、メチルオクタデシルジクロロ
シラン、ジフェニルメトキシ−2−ピペリジノエトキシ
シラン、ドコシルメチルジクロロシラン、ジエトキシメ
チルオクタデシルシラン等が挙げられる。
【0058】架橋構造を有するシロキサン縮合体成分の
原料として用いられる前記有機ケイ素化合物は、一般に
はケイ素原子に結合している加水分解性基の数(4−
n):即ち、nが3のとき、有機ケイ素化合物の高分子
化反応は抑制される。nが0、1又は2のときは高分子
化反応が起こりやすく、特に1或いは0では高度に架橋
反応を進めることが可能である。従って、これらをコン
トロールすることにより得られる塗布層液の保存性や塗
布膜の硬度等を制御することが出来る。本発明ではこれ
らの有機ケイ素化合物の中でもn=0の4官能有機ケイ
素化合物が特に好ましく、有機ケイ素化合物全体に対し
て4官能有機ケイ素化合物の使用量を20%以上とする
のが好ましい。
【0059】本発明の樹脂層は樹脂構造の部分構造とし
て電荷輸送性基を有することにより、電子写真感光体と
しての感度特性や、帯電特性等の電子写真特性を備える
ことが出来る。電荷輸送性基を樹脂構造中に組み込むに
は、前記した重縮合時、即ち、ビスフェノール型エポキ
シ樹脂と前記一般式(1)の有機ケイ素化合物を用いた
重縮合時に、反応性電荷輸送性化合物を存在させ、反応
性電荷輸送性化合物を含めた重縮合反応を進行させるこ
とにより達成される。
【0060】本発明の電荷輸送性基とは電子或いは正孔
のドリフト移動度を有する性質を示す構造単位、或いは
電荷輸送性化合物残基であり、又別の定義としてはTi
me−Of−Flight法などの電荷輸送性能を検知
できる公知の方法により電荷輸送に起因する検出電流が
得られる構造単位、或いは電荷輸送性化合物残基であ
る。
【0061】ここで反応性電荷輸送性化合物とは、前記
有機ケイ素化合物、或いはビスフェノール型エポキシ樹
脂と化学結合可能な反応性基を有する電荷輸送性化合物
を意味する。以下、反応性電荷輸送性化合物について説
明する。尚、電荷輸送性化合物を以下CTM又は電荷輸
送物質とも称す。
【0062】前記反応性電荷輸送性化合物としては水酸
基、メルカプト基、アミノ基、シリル基を有する電荷輸
送性化合物等が挙げられる。
【0063】水酸基を有する電荷輸送性化合物は下記一
般式(2)で表される。 一般式(2) X−(R7−OH)m ここにおいて、 X:電荷輸送性基、 R7:単結合、置換又は無置換のアルキレン基、アリー
レン基、 m:1〜5の整数である。
【0064】その中でも代表的なものを挙げれば下記の
ごときものがある。例えばトリアリールアミン系化合物
は、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン構造を
電荷輸送性構造基=Xとして有し、前記Xを構成する炭
素原子を介して、又はXから延長されたアルキレン、ア
リーレン基を介して水酸基を有する化合物が好ましく用
いられる。
【0065】次に、水酸基を有する電荷輸送性化合物の
合成例について述べる。 化合物B−1の合成
【0066】
【化5】
【0067】ステップA 温度計、冷却管、撹拌装置、滴下ロートの付いた四頭コ
ルベンに、化合物(1)49gとオキシ塩化リン184
gを入れ加熱溶解した。滴下ロートよりジメチルホルム
アミド117gを徐々に滴下し、その後反応液温を85
〜95℃に保ち、約15時間撹拌を行った。次に反応液
を大過剰の温水に徐々に注いだ後、撹拌しながらゆっく
り冷却した。
【0068】析出した結晶を濾過及び乾燥した後、シリ
カゲル等により不純物吸着及びアセトニトリルでの再結
晶により精製を行って化合物(2)を得た。収量は30
gであった。 ステップB 化合物(2)30gとエタノール100mlをコルベン
に投入し撹拌した。水素化ホウ素ナトリウム1.9gを
徐々に添加した後、液温を40〜60℃に保ち、約2時
間撹拌を行った。次に反応液を約300mlの水に徐々
にあけ、撹拌して結晶を析出させた。濾過後充分水洗し
て、乾燥し化合物(3)を得た。収量は30gであっ
た。
【0069】メルカプト基を有する電荷輸送性化合物は
下記一般式(3)で表される。 一般式(3) X−(R8−SH)m ここにおいて、 X:電荷輸送性基、 R8:単結合、置換又は無置換のアルキレン、アリーレ
ン基、 m:1〜5の整数である。
【0070】アミン基を有する電荷輸送性化合物は下記
一般式(4)で表される。 一般式(4) X−(R9−NR10H)m ここにおいて、 X:電荷輸送性基、 R9:単結合、置換、無置換のアルキレン、置換、無置
換のアリーレン基、 R10:水素原子、置換、無置換のアルキル基、置換、無
置換のアリール基、 m:1〜5の整数である。
【0071】アミノ基を有する電荷輸送性化合物の中
で、第一級アミン化合物(−NH2)の場合は2個の水
素原子が有機珪素化合物と反応し、シロキサン構造に連
結しても良い。第2級アミン化合物(−NHR10)の場
合は1個の水素原子が有機珪素化合物と反応し、R10
側鎖として残存する基でも良く、架橋反応を起こす基で
も良く、電荷輸送物質を含む化合物残基でもよい。
【0072】更に、シリル基を有する電荷輸送性化合物
は下記一般式(5)で表される。 一般式(5) B−(−R1−Si(R113-a(R12an 式中、Bは電荷輸送性基であり、R11は水素原子、置換
若しくは無置換のアルキル基、アリール基を示し、R12
は加水分解性基又は水酸基を示し、R1は置換若しくは
無置換のアルキレン基を示す。aは1〜3の整数を示
し、nは整数を示す。
【0073】前記一般式(2)〜(5)の代表例を下記
に示す。
【0074】
【化6】
【0075】
【化7】
【0076】
【化8】
【0077】
【化9】
【0078】本発明の反応性電荷輸送性化合物としては
同一分子内に複数の反応性基を有する化合物が好まし
い。このことにより、反応性電荷輸送性化合物は有機ケ
イ素化合物との反応性が向上し、本発明の樹脂層に良好
な電荷輸送特性を付与する。
【0079】本発明の電荷輸送性基とは前記一般式
(2)〜(5)中の電荷輸送性構造基Xに相当する化学
構造成分を示す。電荷輸送性構造基Xの具体的な化合物
構造としては、例えば正孔輸送型CTMとしては、キサ
ゾール、オキサジアゾール、チアゾール、トリアゾー
ル、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾリン、ビス
イミダゾリジン、スチリル、ヒドラゾン、ベンジジン、
ピラゾリン、スチルベン化合物、アミン、オキサゾロ
ン、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キナゾリ
ン、ベンゾフラン、アクリジン、フェナジン、アミノス
チルベン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−
ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセンなどの化
学構造を有する基が挙げられる。
【0080】一方、電子輸送型CTMとしては無水コハ
ク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリッ
ト酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラ
シアノキノジメタン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼ
ン、トリニトロベンゼン、テトラニトロベンゼン、ニト
ロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロル
イミド、クロラニル、ブロマニル、ベンゾキノン、ナフ
トキノン、ジフェノキノン、トロポキノン、アントラキ
ノン、1−クロロアントラキノン、ジニトロアントラキ
ノン、4−ニトロベンゾフェノン、4,4′−ジニトロ
ベンゾフェノン、4−ニトロベンザルマロンジニトリ
ル、α−シアノ−β−(p−シアノフェニル)−2−
(p−クロロフェニル)エチレン、2,7−ジニトロフ
ルオレン、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,
4,5,7−テトラニトロフルオレノン、9−フルオレ
ニリデンジシアノメチレンマロノニトリル、ポリニトロ
−9−フルオロニリデンジシアノメチレンマロノジニト
リル、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安
息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安
息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリ
チル酸、フタル酸、メリット酸などの化学構造を有する
基が挙げられる。
【0081】本発明で用いられる反応性電荷輸送性化合
物の分子量は700以下、100以上が好ましい。70
0以下の反応性電荷輸送性化合物を用いることにより、
残電上昇が小さく電子写真特性が良好で、且つクリーニ
ング性の優れた樹脂層を形成できる。更に、450以
下、100以上の分子量の反応性電荷輸送性化合物が好
ましい。
【0082】前記、電荷輸送性基Xは上式中では1価の
基として示されているが、有機ケイ素化合物、シロキサ
ン縮合体成分と反応させる反応性電荷輸送性化合物が2
つ以上の反応性官能基を有している場合は樹脂中で2価
以上のクロスリンク基として接合してもよく、単にペン
ダント基として接合していてもよい。
【0083】本発明の樹脂層中のビスフェノール型エポ
キシ樹脂成分とシロキサン縮合体成分の総質量に対する
電荷輸送性基の比が1:0.01〜10であることが好
ましい。電荷輸送性基の配合比が少ないと繰り返し使用
時の電子写真特性(帯電、感度、残留電位特性等)が劣
化し、一方多いと膜強度が低下する。
【0084】本発明の樹脂層のビスフェノール型エポキ
シ樹脂成分、シロキサン縮合体成分、及び電荷輸送性基
の比率はビスフェノール型エポキシ樹脂成分1に対し、
シロキサン縮合体成分0.25〜4、電荷輸送性基0.
02〜50の配合比で構成されていることが好ましい。
シロキサン縮合体成分の配合比が少ないと膜強度が低下
し、一方多いとクリーニング性が劣化し、ブレードめく
れが発生しやすい。又、下層の感光層に対する接着性が
悪化する。電荷輸送性基の配合比が少ないと繰り返し使
用時の電子写真特性(帯電、感度、残留電位特性等)が
劣化し、一方多いと膜強度が低下する。
【0085】上記のような樹脂層には、本発明の効果を
阻害しない範囲内で、金属酸化物粒子が配合されていて
よい。金属酸化物粒子を配合することによって本発明の
樹脂層の耐摩耗特性をさらに向上させることができ、ト
ナーのクリーニング性能やクリーニングブレードのめく
れに対する安定性を向上させることができる。
【0086】前記金属酸化物粒子の一次粒径は5nm〜
500nmであることが好ましい。これらの金属酸化物
粒子は通常は液相法によって合成され、コロイド粒子と
して得ることができる。金属原子の例としてはSi、T
i、Al、Cr、Zr、Sn、Fe、Mg、Mn、N
i、Cuなどが挙げられる。
【0087】又、前記金属酸化物粒子は該粒子表面に前
記有機ケイ素化合物と反応性を有する化合物基を有する
ことが好ましい。該反応性を有する化合物基としては、
例えば水酸基、アミノ基等が挙げられる。このような反
応性基を有する金属酸化物粒子を用いることにより、本
発明はシロキサン縮合体成分と該金属酸化物粒子表面が
化学結合をした複合化された樹脂層を形成し、ブレード
クリーニング等の擦過に対して摩耗しにくい、電子写真
特性の良好な樹脂層を形成することができる。配合量と
しては、樹脂層全質量の0.1〜30質量%が好まし
い。これらの配合量が30質量%を越えるとクリーニン
グ性能が劣化し、高湿環境での画像が劣化する。
【0088】また、樹脂層には、有機微粒子等が配合さ
れていてよい。これらを配合することによって樹脂層の
表面エネルギーを低下させ、クリーニング特性を向上さ
せることができる。有機微粒子としては、フッ素樹脂、
シリコーン樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂等が挙
げられ、特に良好なものとしてはポリテトラフルオロエ
チレン、ポリフッ化ビニルデン等のフッ素樹脂ならびに
ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹脂が挙
げられる。有機微粒子は1種または2種以上混合して用
いてもよい。
【0089】有機微粒子の大きさとしては、平均体積粒
径あるいは粒子投影像の最大長さとして0.01〜1.
0μm、好ましくは0.01〜0.3μmであることが
望ましい。有機微粒子の配合量は、樹脂層全質量の0.
1〜30質量%が好ましい。これらの配合量が30質量
%を越えると感光体の感度が低下し、繰り返し使用時
に、感光体の残留電位が上昇しカブリが生じる。
【0090】また本発明中の樹脂層にはヒンダードフェ
ノール、ヒンダードアミン、チオエーテル又はホスファ
イト部分構造を持つ酸化防止剤を添加することができ、
環境変動時の電位安定性・画質の向上に効果的である。
【0091】ここでヒンダードフェノールとはフェノー
ル化合物の水酸基に対しオルト位置に分岐アルキル基を
有する化合物類及びその誘導体を云う(但し、水酸基が
アルコキシに変成されていても良い)。
【0092】又、ヒンダードアミンは、例えば下記構造
式で示される有機基を有する化合物類が挙げられる。
【0093】
【化10】
【0094】式中のR13は水素原子又は1価の有機基、
14、R15、R16、R17はアルキル基、R18は水素原
子、水酸基又は1価の有機基を示す。
【0095】ヒンダードフェノール部分構造を持つ酸化
防止剤としては、例えば特開平1−118137号(P
7〜P14)記載の化合物が挙げられるが本発明はこれ
に限定されるものではない。
【0096】ヒンダードアミン部分構造を持つ酸化防止
剤としては、例えば特開平1−118138号(P7〜
P9)記載の化合物も挙げられるが本発明はこれに限定
されるものではない。
【0097】以下に代表的な酸化防止剤の化合物例を挙
げる。
【0098】
【化11】
【0099】
【化12】
【0100】
【化13】
【0101】
【化14】
【0102】又、製品化されている酸化防止剤としては
以下のような化合物、例えば「イルガノックス107
6」、「イルガノックス1010」、「イルガノックス
1098」、「イルガノックス245」、「イルガノッ
クス1330」、「イルガノックス3114」、「イル
ガノックス1076」、「3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシビフェニル」以上ヒンダードフェノール
系、「サノールLS2626」、「サノールLS76
5」、「サノールLS2626」、「サノールLS77
0」、「サノールLS744」、「チヌビン144」、
「チヌビン622LD」、「マークLA57」、「マー
クLA67」、「マークLA62」、「マークLA6
8」、「マークLA63」以上ヒンダードアミン系、
「スミライザーTPS」、「スミライザーTP−D」以
上チオエーテル系、「マーク2112」、「マークPE
P−8」、「マークPEP−24G」、「マークPEP
−36」、「マーク329K」、「マークHP−10」
以上ホスファイト系が挙げられる。これらの中で特にヒ
ンダードフェノール、ヒンダードアミン系酸化防止剤が
好ましい。酸化防止剤の添加量としては樹脂層固形分の
総質量100部に対し、0.1〜10質量部を用いるこ
とが好ましい。
【0103】次に、前記樹脂層の製造方法について記載
する。本発明において樹脂層は上記のような樹脂層が形
成されればいかなる方法によって形成されてもよい。以
下に、代表的な本発明の樹脂層の製造方法について記載
する。
【0104】本発明の樹脂層は前記一般式(1)で表さ
れる有機ケイ素化合物、該有機ケイ素化合物の加水分解
物および該有機ケイ素化合物の縮合体から選ばれた少な
くとも1種と、ビスフェノール型エポキシ樹脂とを含有
する塗布液を導電性支持体上等に塗布した後、硬化させ
て形成することができる。
【0105】又、上記塗布液中には反応性電荷輸送性化
合物を含有させ、該反応性電荷輸送性化合物を含めた硬
化を進行させることが好ましい。
【0106】具体的には、ビスフェノール型エポキシ樹
脂を有機ケイ素化合物、反応性電荷輸送性化合物と混合
した塗布液を塗布、硬化してもよく、又、ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂と有機ケイ素化合物を混合し、予めシ
ラン変性ビスフェノール型エポキシ樹脂を形成し、その
後有機ケイ素化合物、シロキサン縮合体、反応性電荷輸
送性化合物等と混合した塗布液を塗布、硬化してもよ
い。
【0107】ここで、本発明の硬化とはビスフェノール
型エポキシ樹脂同士、或いはビスフェノール型エポキシ
樹脂と有機ケイ素化合物、反応性電荷輸送性化合物等と
の化学反応を進行させ、塗布液をゲル化し、乾燥させる
ことにより、樹脂層を形成する事を意味する。
【0108】具体的には、ビスフェノール型エポキシ樹
脂を有機ケイ素化合物、反応性電荷輸送性化合物と混合
した塗布液を塗布、硬化してもよく、又、ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂と有機ケイ素化合物を混合し、予めビ
スフェノール型エポキシ樹脂末端にシロキサン縮合体を
形成し、その後有機ケイ素化合物、反応性電荷輸送性化
合物と混合した塗布液を塗布、硬化してもよい。
【0109】当該硬化によって、ビスフェノール型エポ
キシ樹脂、シロキサンの重縮合、反応性電荷輸送性化合
物との反応が進行する。即ち、シロキサン縮合体とビス
フェノール型エポキシ樹脂、及び反応性電荷輸送性化合
物が水酸基や反応性基を介して化学的に結合し、更に、
樹脂層全体に架橋反応が進行し、これによって耐摩耗
性、感光層との接着性およびクリーニング特性の良好な
樹脂層が形成される。
【0110】当該硬化によって、ビスフェノール型エポ
キシ樹脂とシロキサン縮合体の共重合体の重縮合が進行
し、樹脂の部分構造として電荷輸送性基を有し、樹脂層
全体が3次元化された樹脂構造が形成され、電子写真特
性が良好であり、耐摩耗性、感光層との接着性およびク
リーニング特性の良好な樹脂層が形成される。
【0111】次に、具体的な塗布液の調製方法の一例を
挙げる。ビスフェノール型エポキシ樹脂溶液に一般式
(1)で表される有機ケイ素化合物、必要量の水を加え
た後、混合液を10分〜24時間、室温〜60℃で撹拌
する。この際、塩酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸の
ような酸性触媒や水酸化ナトリウム、トリエチルアミ
ン、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,
0)−7−ウンデセンのような塩基性触媒、またはジブ
チル錫ジラウレート、オクチル酸錫のような有機錫触媒
を用いるのが好ましい。また、一般式(1)で表される
有機ケイ素化合物に必要量の水および上記触媒を加えて
撹拌し、あらかじめ部分縮合させた後にビスフェノール
型エポキシ樹脂溶液を加えて反応させてもよい。ビスフ
ェノール型エポキシ樹脂と有機ケイ素化合物を混合した
際、ビスフェノール型エポキシ樹脂の水酸基と加水分解
性シリル基とが化学反応して共有結合が形成される。こ
のシラン変性ビスフェノール型エポキシ樹脂を有機ケイ
素化合物、シロキサン縮合体、反応性電荷輸送性化合
物、及び必要に応じ各種添加剤とともに感光層上に塗布
し、加水分解、重縮合させることにより、3次元構造に
架橋したビスフェノール型エポキシ樹脂とシロキサン縮
合体のブロック硬化膜が得られる。
【0112】上記いずれの製造方法でも、原料となる有
機ケイ素化合物、シロキサン縮合体又はビスフェノール
型エポキシ樹脂、及び反応性電荷輸送性化合物の塗布液
中の配合比は得られる樹脂層中のビスフェノール型エポ
キシ樹脂成分、シロキサン縮合体成分、電荷輸送性構造
成分の配合比が前記した範囲内になるような比率であれ
ばよく、例えば、有機ケイ素化合物として前記一般式
(1)の化合物を用いた場合、有機ケイ素化合物、ビス
フェノール型エポキシ樹脂、反応性電荷輸送性化合物の
質量比は100:25〜400:1〜1000の配合比
が好ましい。
【0113】有機ケイ素化合物、ビスフェノール型エポ
キシ樹脂、反応性電荷輸送性化合物の反応を促進するた
めには、塗布液中、或いは塗布液生成過程で金属キレー
ト化合物を添加することが好ましい。ここで金属キレー
ト化合物は、ジルコニウム、チタンおよびアルミニウム
の群から選ばれる金属のキレート化合物である(以下、
金属キレート化合物(III)という)。金属キレート化
合物(III)は、前記の有機ケイ素化合物とビスフェノ
ール型エポキシ樹脂、反応性電荷輸送性化合物との加水
分解および/または部分縮合反応を促進し、3成分の共
縮合物の形成を促進する作用をなすものと考えられる。
【0114】このような金属キレート化合物(III)の
例としては、一般式(6)、(7)、(8)で表される
化合物、あるいはこれらの化合物の部分加水分解物が挙
げられる。
【0115】 一般式(6) Zr(OR5p(R6COCHCOR74-p 一般式(7) Ti(OR5q(R6COCHCOR74-q 一般式(8) Al(OR5r(R6COCHCOR73-r 一般式(6)、(7)、(8)におけるR5およびR
6は、それぞれ独立に炭素数1〜6の1価の炭化水素
基、具体的には、エチル基、n−プロピル基、i−プロ
ピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル
基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル
基、フェニル基等を示し、R7は、R5およびR 6と同様
の炭素数1〜6の1価の炭化水素基のほか、炭素数1〜
16のアルコキシ基、具体的には、メトキシ基、エトキ
シ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブト
キシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ラウリ
ルオキシ基、ステアリルオキシ基等を示す。また、pお
よびqは0〜3の整数、rは0〜2の整数である。
【0116】このような金属キレート化合物(III)の
具体例としては、トリ−n−ブトキシ・エチルアセトア
セテートジルコニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(エチ
ルアセトアセテート)ジルコニウム、n−ブトキシ・ト
リス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラ
キス(n−プロピルアセトアセテート)ジルコニウム、
テトラキス(アセチルアセトアセテート)ジルコニウ
ム、テトラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウ
ム等のジルコニウムキレート化合物;ジ−i−プロポキ
シ・ビス(エチルアセトアセテート)チタニウム、ジ−
i−プロポキシ・ビス(アセチルアセテート)チタニウ
ム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトン)チ
タニウム等のチタンキレート化合物;ジ−i−プロポキ
シ・エチルアセトアセテートアルミニウム、ジ−i−プ
ロポキシ・アセチルアセトナートアルミニウム、i−プ
ロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウ
ム、i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)ア
ルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミ
ニウム、トリス(エチルアセテート)アルミニウム、ト
リス(アセチルアセトナート)アルミニウム、モノアセ
チルアセトナート・ビス(エチルアセトアセテート)ア
ルミニウム等のアルミニウムキレート化合物等が挙げら
れる。これらの化合物のうち、トリ−n−ブトキシ・エ
チルアセトアセテートジルコニウム、ジ−i−プロポキ
シ・ビス(アセチルアセトナート)チタニウム、ジ−i
−プロポキシ・エチルアセトアセテートアルミニウム、
トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウムが好ま
しい。これらの金属キレート化合物(III)は、単独で
または2種以上を混合して使用することができる。
【0117】金属キレート化合物(III)の添加量は、
有機ケイ素化合物、シロキサン縮合体又はビスフェノー
ル型エポキシ樹脂、及び反応性電荷輸送性化合物等の塗
布液固形分(塗布液固形分とは塗布液を乾燥した後、残
留する成分)の全質量に対する配合量が0.01〜20
質量%、好ましくは0.5〜20質量%となるような量
である。金属キレート化合物(III)の量が少なすぎる
と樹脂層樹脂の3次元化が達成されないおそれがあり、
一方、多すぎると塗液のポットライフが悪化する。
【0118】樹脂層の塗布液を塗布した後の硬化条件
は、使用されるビスフェノール型エポキシ樹脂や有機ケ
イ素化合物等の反応性に依存するが、60〜150℃に
て30分〜6時間の乾燥を行わせるのが好ましい。
【0119】樹脂層塗布液には有機ケイ素化合物の加水
分解を進行させるため必要量の水成分を存在させること
が好ましい。この水成分は酸溶液、アルカリ溶液として
存在させても良い。
【0120】樹脂層塗布液の硬化反応を促進するために
は有機溶媒が存在することが好ましい。ここで使用可能
な有機溶媒としては、アルコール類、芳香族炭化水素
類、エーテル類、ケトン類、エステル類などが好適であ
る。有機溶媒の使用量は有機ケイ素化合物に対して限定
されるものではなく、使用目的に応じて調整される。
【0121】硬化反応促進させる溶媒としては有機ケイ
素化合物、ビスフェノール型エポキシ樹脂、反応性基を
有する電荷輸送性化合物を均一に溶解させる溶媒が好ま
しく用いられる。これらの溶媒としてはアルコール類、
芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類
などが用いられるが、特に下記に例示ような溶媒が好ま
しい。
【0122】アルコール系溶媒としてはメタノール、エ
タノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアル
コール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコ
ール、t−ブチルアルコール、n−ヘキシルアルコー
ル、n−オクチルアルコール、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−プロ
ピルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエー
テル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢
酸エチレングリコールモノエチルエーテル等を挙げるこ
とができる。
【0123】ケトン系溶媒としてはエチルメチルケト
ン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケト
ン、アセトン、シクロヘキサノン等のケトン系の溶媒が
好ましく用いられる。
【0124】又、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチ
ルベンゼン、n−ヘキサン等の炭化水素系溶剤;四塩化
炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロエタン、
ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、
トリクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶剤;テ
トラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオ
キサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル等のエー
テル系溶剤等、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n
−ブチル、炭酸プロピレン等のエステル系溶剤等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
【0125】これらの有機溶媒は、単独または2種以上
を混合して使用することができる。有機溶媒の添加方法
は特に限定されるものではなく、本発明の樹脂層塗布液
を調製する際および/または調製後の適宜の段階で添加
することができる。
【0126】上記樹脂層塗布液中には、更に、硬化促進
剤を必要により添加することができる。
【0127】硬化促進剤としては、ナフテン酸、オクチ
ル酸、亜硝酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸などのアルカ
リ金属塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのア
ルカリ性化合物;アルキルチタン酸、リン酸、p−トル
エンスルホン酸、フタル酸などの酸性化合物;エチレン
ジアミン、ヘキサンジアミン、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、
ピペリジン、ピペラジン、メタフェニレンジアミン、ジ
アミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホ
ン、エタノールアミン、トリエチルアミン等のエポキシ
樹脂の硬化剤として用いられる各種変性アミン、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエ
チル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2
−アミノエチル)−アミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシランなどの
アミン系化合物、(C492Sn(OCOC
11232、(C492Sn(OCOCH=CHCOO
CH32、(C492Sn(OCOCH=CHCOO
492、(C8172Sn(OCOC11232
(C8172Sn(OCOCH=CHCOOCH32
(C8172Sn(OCOCH=CHCOOC
492、(C8172Sn(OCOCH=CHCOO
8172、Sn(OCOCC8172、などのカルボ
ン酸型有機スズ化合物;(C49 2Sn(SCH2CO
O)2、(C492Sn(SCH2COOC8172
(C8172Sn(SCH2COO)2、(C8172
n(SCH2CH2COO)2、(C8172Sn(SC
2COOCH2CH2OCOCH2S)2、(C8172
Sn(SCH2COOCH2CH2CH2CH2OCOCH2
S)2、(C8172Sn(SCH2COOC8172
(C8172Sn(SCH2COOC12252
【0128】
【化15】
【0129】などのメルカプチド型有機スズ化合物;
【0130】
【化16】
【0131】などのスルフィド型有機スズ化合物;(C
492SnO、(C8172SnO、(C492Sn
O、(C8172SnOなどの有機スズオキサイドとエ
チルシリケート、エチルシリケート40、マレイン酸ジ
メチル、マレイン酸ジエチル、フタル酸ジオクチルなど
のエステル化合物との反応生成物などの有機スズ化合
物、メチルナジック酸無水物、メチルテトラヒドロ酸無
水物等の酸無水物などが使用される。
【0132】上記塗布液中の硬化促進剤の添加量は、塗
布液固形分(固形分とは塗布液成分中の乾燥後に残留す
る成分を意味する)100質量部に対して0.1〜20
質量部、好ましくは0.5〜100質量部である。これ
らの量が少なすぎると膜の強度が低下するおそれがあ
り、一方、多すぎると塗液のポットライフが悪化する。
【0133】又、上記塗布液には前記した金属酸化物粒
子、有機微粒子、酸化防止剤を必要に応じて添加し、本
発明の樹脂層を作製することが出来る。
【0134】次に、前記樹脂層以外の本発明の感光体構
成について記載する。本発明の樹脂層を有する感光体と
してはセレンやアモルファスシリコン等を用いた無機感
光体にも適用できるが、本発明の目的からは有機電子写
真感光体(有機感光体とも云う)に本発明の樹脂層を適
用することが好ましい。本発明において、有機感光体と
は電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及
び電荷輸送機能のいずれか一方の機能を有機化合物に持
たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機
電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光
体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成し
た感光体等公知の有機電子写真感光体を全て含有する。
【0135】有機感光体の層構成は、特に限定はない
が、導電性支持体上に、中間層、電荷発生層、電荷輸送
層、或いは電荷発生・電荷輸送層(電荷発生と電荷輸送
の機能を同一層に有する層)等の感光層を設置した層構
成、或いはその上に保護層を更に設置した層構成が良く
知られ、本発明の樹脂層は前記したそれぞれの層に適用
することが可能であるが、中でも、表面層を構成する保
護層に本発明の樹脂層を適用した構成をとるのが好まし
い。
【0136】導電性支持体 本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシー
ト状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置
をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の
方が好ましい。
【0137】円筒状導電性支持体とは回転することによ
りエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持
体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm
以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真円
度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難に
なる。
【0138】導電性の材料としてはアルミニウム、ニッ
ケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸
化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又
は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用
することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗
103Ωcm以下が好ましい。
【0139】本発明で用いられる導電性支持体は、その
表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを
用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム
酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等
の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最
も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場
合、硫酸濃度は100〜200g/L、アルミニウムイ
オン濃度は1〜10g/L、液温は20℃前後、印加電
圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定される
ものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常2
0μm以下、特に10μm以下が好ましい。
【0140】中間層 本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤ
ー機能を備えた中間層を設けることもできる。
【0141】本発明においては導電性支持体と前記感光
層のとの接着性改良、或いは該支持体からの電荷注入を
防止するために、該支持体と前記感光層の間に中間層
(下引層も含む)を設けることもできる。該中間層の材
料としては、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビ
ニル樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの
2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられる。これら下引
き樹脂の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく
できる樹脂としてはポリアミド樹脂が好ましい。又、こ
れら樹脂を用いた中間層の膜厚は0.01〜0.5μm
が好ましい。
【0142】又本発明に最も好ましく用いられる中間層
はシランカップリング剤、チタンカップリング剤等の有
機金属化合物を熱硬化させた硬化性金属樹脂を用いた中
間層が挙げられる。硬化性金属樹脂を用いた中間層の膜
厚は、0.1〜2μmが好ましい。
【0143】感光層 本発明の感光体の感光層構成は前記中間層上に電荷発生
機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感
光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電
荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した
構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることに
より繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御で
き、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやす
い。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(C
GL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取るこ
とが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の順が
負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好まし
い感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体
構成である。
【0144】以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成
について説明する。 電荷発生層 電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。そ
の他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他
添加剤を含有しても良い。
【0145】電荷発生物質(CGM)としては公知の電
荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフ
タロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニ
ウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り
返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGM
は複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位
構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を
有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙
げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θ
が27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシア
ニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイ
ミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣
化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができ
る。
【0146】電荷発生層にCGMの分散媒としてバイン
ダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用
いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマ
ール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコー
ン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられ
る。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バイン
ダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ま
しい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用
に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の
膜厚は0.01μm〜2μmが好ましい。
【0147】電荷輸送層 電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分
散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質
としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても
良い。
【0148】電荷輸送物質(CTM)としては公知の電
荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばト
リフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル
化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用
いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当な
バインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これら
の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくで
きるCTMは高移動度で、且つ組み合わされるCGMと
のイオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性
を有するものであり、好ましくは0.25(eV)以下
である。
【0149】CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは
表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
【0150】電荷輸送層(CTL)に用いられる樹脂と
しては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並
びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を
含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−
N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げら
れる。
【0151】これらCTLのバインダーとして最も好ま
しいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネ
ート樹脂はCTMの分散性、電子写真特性を良好にする
ことにおいて、最も好ましい。バインダー樹脂と電荷輸
送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し
10〜200質量部が好ましい。又、電荷輸送層の膜厚
は10〜40μmが好ましい。
【0152】保護層 保護層として本発明の樹脂層を感光体の表面に設けるこ
とにより、本発明の最も好ましい層構成を有する感光体
を得ることができる。
【0153】中間層、感光層等の層形成に用いられる溶
媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルア
ミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、ト
リエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−
ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロ
メタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプ
ロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−
トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロ
エタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサ
ン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパ
ノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシ
ド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれら
に限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2
−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用
いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の
混合溶媒として用いることもできる。
【0154】次に本発明の電子写真感光体を製造するた
めの塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、
円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光
層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないた
め、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は
円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗
布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお本発明
の樹脂層は前記円形量規制型塗布加工方法を用いるのが
最も好ましい。前記円形量規制型塗布については例えば
特開昭58−189061号公報に詳細に記載されてい
る。
【0155】図1は本発明の画像形成方法の1例として
の画像形成装置の断面図である。図1に於いて50は像
担持体である感光体ドラム(感光体)で、有機感光層を
ドラム上に塗布し、その上に本発明の樹脂層を塗設した
感光体で、接地されて時計方向に駆動回転される。52
はスコロトロンの帯電器(帯電手段)で、感光体ドラム
50周面に対し一様な帯電をコロナ放電によって与えら
れる。この帯電器52による帯電に先だって、前画像形
成での感光体の履歴をなくすために発光ダイオード等を
用いた帯電前露光部51による露光を行って感光体周面
の除電をしてもよい。
【0156】感光体への一様帯電の後、像露光器(像露
光手段)53により画像信号に基づいた像露光が行われ
る。この図の像露光器53は図示しないレーザーダイオ
ードを露光光源とする。回転するポリゴンミラー53
1、fθレンズ等を経て反射ミラー532により光路を
曲げられた光により感光体ドラム上の走査がなされ、静
電潜像が形成される。
【0157】ここで反転現像とは帯電器52により、感
光体表面を一様に帯電し、像露光が行われた領域、即ち
感光体の露光部電位(露光部領域)を現像工程(手段)
により、顕像化する画像形成方法である。一方未露光部
電位は現像スリーブ541に印加される現像バイアス電
位により現像されない。
【0158】その静電潜像は次いで現像器(現像手段)
54で現像される。感光体ドラム50周縁にはトナーと
キャリアとから成る現像剤を内蔵した現像器54が設け
られていて、マグネットを内蔵し現像剤を保持して回転
する現像スリーブ541によって現像が行われる。現像
器54内部は現像剤攪拌搬送部材544、543、搬送
量規制部材542等から構成されており、現像剤は攪
拌、搬送されて現像スリーブに供給されるが、その供給
量は該搬送量規制部材542により制御される。該現像
剤の搬送量は適用される電子写真感光体の線速及び現像
剤比重によっても異なるが、一般的には20〜200m
g/cm2の範囲である。
【0159】現像剤は、例えばフェライトをコアとして
そのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリア
と、前述のスチレンアクリル系樹脂を主材料としてカー
ボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と低分子量ポリオ
レフィンからなる着色粒子に、シリカ、酸化チタン等を
外添したトナーとからなるもので、現像剤は搬送量規制
部材によって層厚を規制されて現像域へと搬送され、現
像が行われる。この時通常は感光体ドラム50と現像ス
リーブ541の間に直流バイアス、必要に応じて交流バ
イアス電圧をかけて現像が行われる。また、現像剤は感
光体に対して接触あるいは非接触の状態で現像される。
感光体の電位測定は電位センサー547を図1のように
現像位置上部に設けて行う。
【0160】記録紙Pは画像形成後、転写のタイミング
の整った時点で給紙ローラー57の回転作動により転写
域へと給紙される。
【0161】転写域においてはトナーと逆極性の電荷を
付与する転写電極(転写手段)58により感光体上のト
ナーが給紙された記録紙Pに転写される。
【0162】次いで記録紙Pは分離電極(分離手段)5
9によって除電がなされ、感光体ドラム50の周面より
分離して定着装置(定着手段)60に搬送され、熱ロー
ラー601と圧着ローラー602の加熱、加圧によって
トナーを溶着したのち排紙ローラー61を介して装置外
部に排出される。なお前記の転写電極58及び分離電極
59は記録紙Pの通過後感光体ドラム50の周面より退
避離間して次なるトナー像の形成に備える。
【0163】一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム
50は、クリーニング器(クリーニング手段)62のブ
レード621の圧接により残留トナーを除去・清掃し、
再び帯電前露光部51による除電と帯電器52による帯
電を受けて次なる画像形成のプロセスに入る。
【0164】尚、70は感光体、帯電器、転写器、分離
器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプ
ロセスカートリッジである。
【0165】本発明の画像形成方法及び画像形成装置は
電子写真複写機、レーザープリンター、LEDプリンタ
ー及び液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一
般に適応するが、更に、電子写真技術を応用したディス
プレー、記録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置
にも幅広く適用することができる。
【0166】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の様態はこれに限定されない。なお、文中
「部」とは「質量部」を表す。
【0167】実施例1 感光体1の作製 下記の様に感光体1を作製した。
【0168】 〈下引き層〉 チタンキレート化合物(TC−750 松本製薬製) 30g シランカップリング剤(KBM−503 信越化学社製) 17g 2−プロパノール 150ml 上記塗布液を用いてφ100mmの円筒形の導電性支持
体上に、膜厚0.5μmとなるよう塗布した。
【0169】 〈電荷発生層〉 Y型チタニルフタロシアニン(Cu−Kα特性X線回折スペクトル測定で、ブ ラッグ角2θ(±0.2)の27.2度に最大ピークを有するチタニルフタロシ アニン) 60g シリコーン変性ブチラール樹脂(X−40−1211M:信越化学社製) 700g 2−ブタノン 2000ml を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発
生層塗布液を調製した。この塗布液を前記下引き層の上
に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmの電荷発生層を
形成した。
【0170】 〈電荷輸送層〉 電荷輸送物質(N−(4−メチルフェニル)−N−{4−(β−フェニルスチ リル)フェニル}−p−トルイジン) 225g ポリカーボネート(粘度平均分子量30,000) 300g 酸化防止剤(例示化合物1−3) 6g ジクロロメタン 2000ml を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この
塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾
燥膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0171】〈保護層(本発明の樹脂層)〉ビスフェノ
ール型エポキシ樹脂(エピコート1001:油化シェル
エポキシ(株)製:例示化合物(A−1)、数平均分子
量:約900)50部をメタノール500部に溶解さ
せ、テトラメトキシシラン部分加水分解縮合物(多摩化
学工業株式会社製 Mシリケート51)100部および
触媒としてジブチル錫ジラウレート2.5部を添加し、
室温で2時間撹拌してアルコキシシラン変性エポキシ樹
脂溶液を得た。ここに反応性電荷輸送性化合物(例示化
合物B−1)40部、酸化防止剤(例示化合物2−1)
2部、アルミキレートA(W)(川研ケミカル社製:ア
ルミニウムトリスアセチルアセトネート)4部を添加
し、保護層用塗布液を作製した。この塗布液を前記電荷
輸送層の上に円形量規制型塗布装置により塗布して、1
10℃;90分加熱硬化し、膜厚3.0μmのビスフェ
ノール型エポキシ樹脂とシロキサン縮合体のブロック共
重合体で、且つ架橋樹脂構造を有する表面保護層を形成
し、感光体1を作製した。
【0172】実施例2 実施例1において保護層中の反応性電荷輸送性化合物を
例示化合物B−1の変わりに例示化合物Si−1に代え
た他は同様にして、保護層として本発明の樹脂層を有す
る感光体2を作製した。
【0173】実施例3 実施例1において保護層中の硬化剤としてアルミキレー
トA(W)に代えてチタンキレート(TC−750:松
本製薬製:ジイソプロポキシチタンビスエチルアセトア
セテート)を用いた他は同様にして、保護層として本発
明の樹脂層を有する感光体3を作製した。
【0174】実施例4 実施例1において保護層中の硬化剤としてジエチレント
リアミン5.4部を用いた他は同様にして、保護層とし
て本発明の樹脂層を有する感光体4を作製した。
【0175】実施例5 実施例1において電荷輸送層まで同様にして作製した。
【0176】〈保護層(本発明の樹脂層)〉ビスフェノ
ール型エポキシ樹脂(エピコート1001:油化シェル
エポキシ(株)製:例示化合物(A−1)、数平均分子
量:約900)50部をメタノール500部に溶解さ
せ、テトラメトキシシラン70部、3−アミノプロピル
トリメトキシシラン30部を添加し、室温で2時間撹拌
してアルコキシシラン変性エポキシ樹脂溶液を得た。こ
こに反応性電荷輸送性化合物(例示化合物B−1)40
部、酸化防止剤(例示化合物2−1)2部、アルミキレ
ートA(W)(川研ケミカル社製)4部を添加し、表面
保護層用塗布液を作製した。この塗布液を前記電荷輸送
層の上に円形量規制型塗布装置により塗布して、110
℃;90分加熱硬化し、膜厚3.0μmのビスフェノー
ル型エポキシ樹脂とシロキサン縮合体のブロック共重合
体で、且つ架橋樹脂構造を有する表面保護層を形成して
感光体5を作製した。
【0177】実施例6 実施例1において電荷輸送層まで同様にして作製した。
【0178】〈保護層(本発明の樹脂層)〉テトラメト
キシシラン25部、メチルトリメトキシシラン75部、
水25部、酢酸0.25部を70℃で2時間撹拌し、ア
ルコキシシラン部分加水分解縮合物を得た。次いで、ビ
スフェノール型エポキシ樹脂(エピコート1001:油
化シェルエポキシ(株)製:例示化合物(A−1)、数
平均分子量:約900)50部をメタノール500部に
溶解させ、上記アルコキシシラン部分加水分解縮合物を
添加して室温で2時間撹拌した。ここに反応性電荷輸送
性化合物(例示化合物B−1)40部、酸化防止剤(例
示化合物2−1)2部、アルミキレートA(W)(川研
ケミカル社製)4部を添加し、表面保護層用塗布液を作
製した。この塗布液を前記電荷輸送層の上に円形量規制
型塗布装置により塗布して、110℃;90分加熱硬化
し、膜厚3.0μmのビスフェノール型エポキシ樹脂と
シロキサン縮合体のブロック共重合で、且つ架橋樹脂構
造を有する表面保護層を形成して感光体6を作製した。
【0179】比較例1 実施例1において電荷輸送層まで同様にして作製した。
【0180】〈保護層〉テトラメトキシシラン10部、
メチルトリメトキシシラン90部、水25部、酢酸0.
2部を70℃で2時間撹拌し、アルコキシシラン部分加
水分解縮合物を得た。ここに反応性電荷輸送性化合物
(例示化合物B−1)40部、酸化防止剤(例示化合物
2−1)2部、アルミキレートA(W)(川研ケミカル
社製)4部を添加し、表面保護層用塗布液を作製した。
この塗布液を前記電荷輸送層の上に円形量規制型塗布装
置により塗布して、110℃;90分加熱硬化し、膜厚
3.0μmのシロキサン系樹脂の表面保護層を形成し、
感光体7を作製した。
【0181】比較例2 実施例1において保護層を設けない以外は、実施例1と
同様にして感光体8を作製した。
【0182】評価 評価機としてコニカ社製デジタル複写機Konica7
075(コロナ帯電、レーザ露光、反転現像、静電転
写、爪分離、ブレードクリーニング、クリーニング補助
ブラシローラー採用プロセスを有する)を用い、該複写
機に感光体1〜8を搭載し評価した。クリーニング性及
び画像評価は、画素率が7%の文字画像、人物顔写真、
ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にあるオ
リジナル画像をA4中性紙にコピーした。環境条件は最
も厳しいと思われる高温高湿環境(30℃、80%R
H)にて連続20万コピーを行いハーフトーン、ベタ白
画像、ベタ黒画像を評価した。感光体の膜厚減耗量は初
期膜厚と20万コピー後の膜厚の差より算出し、クリー
ニング性については、10万、15万及び20万コピー
終了後にA3紙のベタ黒画像4:ベタ白画像1の割合の
オリジナル画像を連続10枚コピーを行い、ベタ白部で
のクリーニング不良の発生を判定した。ブレードめくれ
は20万コピー中の発生の有無で判定した。また20万
コピー終了後にブレードの起動トルクを測定した。
【0183】画像濃度はマクベス社製RD−918を使
用し相対反射濃度で測定し、初期、10万、20万枚後
の画像で判定した。
【0184】評価基準 画像濃度(マクベス社製RD−918を使用して測定。
紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃度で測定した) ◎:初期から20万枚まで1.2以上で良好 ○:初期から20万枚まで1.2未満〜1.0で実用上
問題ないレベル ×:1.0未満の画像が発生し、実用上問題となるレベ
ル 解像度(文字画像の判別容易性で判定) ○:初期と20万コピー後の解像度に差がない △:ハーフトーン画像で20万コピー後の解像度に軽微
な低下有り ×:20万コピー後の解像度に顕著な低下有り クリーニング性(10万、15万及び20万コピー終了
後にA3紙に連続10枚コピーを行い、ベタ白部でのク
リーニング不良の発生の有無で判定) ◎:20万枚ですり抜け発生なし ○:15万枚まですり抜け発生なし ×:10万枚未満ですり抜け発生 ブレードめくれ(20万コピー中に発生した回数をカウ
ントで判定) ◎:20万枚までブレードめくれ発生なし ○:20万コピー中、軽微な部分めくれあり ×:20万コピー中、1回以上のブレードめくれ発生 クリーニングブレードの起動トルク測定 20万コピー後のドラムカートリッジを用い、複写機本
体のドラム軸に連結したトルクゲージ(MODEL 6
BTG:TOHNICHI社製)を回転させて起動トル
クを測定した。測定は5回行い、平均値を採用した。
【0185】感光体膜厚減耗量 減耗量は実写評価開始時と20万コピー終了時に測定し
た感光体の平均膜厚の差分を求め、膜厚減耗量とした。
【0186】膜厚測定法 感光層の膜厚は均一膜厚部分をランダムに10ケ所測定
し、その平均値を感光層の膜厚とする。膜厚測定器は渦
電流方式の膜厚測定器EDDY560C(HELMUT
FISCHER GMBTE CO社製)を用いて行
い、実写試験前後の感光層膜厚の差を膜厚減耗量とす
る。
【0187】その他評価条件 尚、上記デジタル複写機Konica7075を用いた
その他の評価条件は下記の条件に設定した。
【0188】帯電条件 帯電器;スコロトロン帯電器、初期帯電電位を−750
V 露光条件 露光部電位を−50Vにする露光量に設定。
【0189】現像条件 DCバイアス;−550V 現像剤は、フェライトをコアとして絶縁性樹脂をコーテ
ィングしたキャリアとスチレンアクリル系樹脂を主材料
としてカーボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と低分
子量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリカ、酸化
チタン等を外添したトナーの現像剤を使用 転写条件 転写極;コロナ帯電方式 クリーニング条件 クリーニング部に硬度70°、反発弾性34%、厚さ2
(mm)、自由長9mmのクリーニングブレードをカウ
ンター方向に線圧20(N/m)となるように重り荷重
方式で当接した。
【0190】評価結果を表1に示した。
【0191】
【表1】
【0192】表1から明らかなように保護層に本発明の
樹脂層を有する感光体1〜6は本発明外の樹脂層の保護
層を有する感光体7に比し、画像濃度、解像度等の画像
特性が良好であり、クリーニングブレードの起動トルク
も小さいことからクリーニング性、ブレードめくれ等の
クリーニング特性が改善されている。又、保護層のない
本発明外の感光体8は膜厚減耗が大きく耐久性が小さい
ことが見出される。
【0193】
【発明の効果】前記実施例からも明らかなように本発明
の樹脂層を有する感光体を用いることにより、クリーニ
ングブレード等との擦過に対する耐摩耗特性、及び繰り
返し使用時の電子写真特性(帯電、感度、残留電位特性
等)が改善され、更に該感光体を用いて、トナーのクリ
ーニング性能やクリーニングブレードの捲れに対する安
定性の優れた画像形成方法、画像形成装置、及びプロセ
スカートリッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法の1例としての画像形成
装置の断面図。
【符号の説明】
50 感光体ドラム(又は感光体) 51 帯電前露光部 52 帯電器 53 像露光器 54 現像器 541 現像スリーブ 543,544 現像剤攪拌搬送部材 547 電位センサー 57 給紙ローラー 58 転写電極 59 分離電極(分離器) 60 定着装置 61 排紙ローラー 62 クリーニング器 70 プロセスカートリッジ

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に樹脂層を設けてなる電
    子写真感光体において、該樹脂層がビスフェノール型エ
    ポキシ樹脂とシロキサン縮合体のブロック共重合体を含
    有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 導電性支持体上に樹脂層を設けてなる電
    子写真感光体において、該樹脂層がビスフェノール型エ
    ポキシ樹脂とシロキサン縮合体のブロック共重合体で、
    且つ樹脂層全体が架橋した樹脂構造を有することを特徴
    とする電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記樹脂層は下記一般式(1)で表され
    る有機ケイ素化合物、該有機ケイ素化合物の加水分解物
    および該有機ケイ素化合物の縮合体から選ばれた少なく
    とも1種と、ビスフェノール型エポキシ樹脂の反応によ
    り形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    電子写真感光体。 一般式(1) RnSi(Z)4-n (式中、Rは式中のケイ素に炭素が直接結合した形の有
    機基を表し、Zは水酸基又は加水分解性基を表す。nは
    0〜3の整数)
  4. 【請求項4】 前記有機ケイ素化合物として、少なくと
    もn=0の有機ケイ素化合物を用いることを特徴とする
    請求項3に記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記ビスフェノール型エポキシ樹脂が下
    記一般式(A)で表されることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。 【化1】 (式中、R1,R2,R3,R4は各々独立にハロゲン原
    子、炭素数1〜10の置換もしくは無置換のアルキル
    基、炭素数2〜10の置換もしくは無置換のアルケニル
    基、炭素数6〜12の置換もしくは無置換のアリール
    基、炭素数5から7の置換もしくは無置換のシクロアル
    キル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、または炭素数6
    〜12の置換もしくは無置換のアリールオキシ基であ
    り、aおよびbは各々独立に0から4の整数である。R
    3,R4が複数個の場合は同一であっても、異なっていて
    もよい。又、R1,R2は連結して炭素数5から7の置換
    もしくは無置換のシクロ環を形成してもよい。)
  6. 【請求項6】 前記樹脂層が、電荷輸送性基を部分構造
    として有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    1項に記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 前記シロキサン縮合体中に電荷輸送性基
    を部分構造として有することを特徴とする請求項1〜6
    のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 前記電荷輸送性基の部分構造が有機ケイ
    素化合物と反応性電荷輸送性化合物の反応により形成さ
    れることを特徴とする請求項6又は7に記載の電子写真
    感光体。
  9. 【請求項9】 前記反応性電荷輸送性化合物の分子量が
    100〜700であることを特徴とする請求項8に記載
    の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 前記反応性電荷輸送性化合物の分子量
    が100〜450であることを特徴とする請求項9に記
    載の電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 前記樹脂層が、酸化防止剤を含有する
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載
    の電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 前記樹脂層が、金属キレート化合物を
    含有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1
    項に記載の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 前記金属キレート化合物の含有量が樹
    脂層の全固形分質量に対して0.01〜20質量%であ
    ることを特徴とする請求項12に記載の電子写真感光
    体。
  14. 【請求項14】 前記金属キレート化合物がアルミニウ
    ムキレートであることを特徴とする請求項12又は13
    に記載の電子写真感光体。
  15. 【請求項15】 前記金属キレート化合物がチタンキレ
    ートであることを特徴とする請求項12又は13に記載
    の電子写真感光体。
  16. 【請求項16】 前記樹脂層が表面層であることを特徴
    とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の電子写真
    感光体。
  17. 【請求項17】 導電性支持体上に樹脂層を設けてなる
    電子写真感光体において、該樹脂層は前記一般式(1)
    で表される有機ケイ素化合物、該有機ケイ素化合物の加
    水分解物および該有機ケイ素化合物の縮合体から選ばれ
    た少なくとも1種と、ビスフェノール型エポキシ樹脂と
    を含有する塗布液を塗布した後、硬化させて形成される
    ことを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記ビスフェノール型エポキシ樹脂が
    前記一般式(A)で表されることを特徴とする請求項1
    7に記載の電子写真感光体の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記塗布液が反応性電荷輸送性化合物
    を含有することを特徴とする請求項17又は18に記載
    の電子写真感光体の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記反応性電荷輸送性化合物が反応性
    基として水酸基を有することを特徴とする請求項19に
    記載の電子写真感光体の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記反応性電荷輸送性化合物が反応性
    基としてシリル基を有することを特徴とする請求項19
    に記載の電子写真感光体の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記反応性電荷輸送性化合物が分子内
    に反応性基を複数個有することを特徴とする請求項19
    〜21のいずれか1項に記載の電子写真感光体の製造方
    法。
  23. 【請求項23】 前記反応性電荷輸送性化合物の分子量
    が100〜700であることを特徴とする請求項19〜
    22のいずれか1項に記載の電子写真感光体の製造方
    法。
  24. 【請求項24】 前記反応性電荷輸送性化合物の分子量
    が100〜450であることを特徴とする請求項23に
    記載の電子写真感光体の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記塗布液が、金属キレート化合物を
    含有することを特徴とする請求項17〜24のいずれか
    1項に記載の電子写真感光体の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記金属キレート化合物の含有量が塗
    布液の全固形分質量に対して0.01〜20質量%であ
    ることを特徴とする請求項25に記載の電子写真感光体
    の製造方法。
  27. 【請求項27】 前記金属キレート化合物がアルミニウ
    ムキレートであることを特徴とする請求項25又は26
    に記載の電子写真感光体の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記金属キレート化合物がチタンキレ
    ートであることを特徴とする請求項25又は26に記載
    の電子写真感光体の製造方法。
  29. 【請求項29】 請求項1〜16のいずれか1項に記載
    の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電工程、像露
    光工程、現像工程、クリーニング工程の各工程を経て画
    像形成することを特徴とする画像形成方法。
  30. 【請求項30】 請求項1〜16のいずれか1項に記載
    の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電手段、像露
    光手段、現像手段、クリーニング手段の各手段を経て画
    像形成することを特徴とする画像形成装置。
  31. 【請求項31】 請求項30に記載の画像形成装置に用
    いられるプロセスカートリッジにおいて、請求項1〜1
    6のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手
    段、像露光手段、現像手段、クリーニング手段のいずれ
    か1つとが一体に組み合わさっており、該画像形成装置
    に出し入れ可能に構成されていることを特徴とするプロ
    セスカートリッジ。
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